JPH1046100A - 塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents
塗料組成物及び塗膜形成方法Info
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- JPH1046100A JPH1046100A JP9096951A JP9695197A JPH1046100A JP H1046100 A JPH1046100 A JP H1046100A JP 9096951 A JP9096951 A JP 9096951A JP 9695197 A JP9695197 A JP 9695197A JP H1046100 A JPH1046100 A JP H1046100A
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Abstract
耐酸性、耐汚染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成
でき、更に貯蔵安定性が良好な、プラスチック基材の上
塗り塗料として好適な新規塗料組成物を提供すること。 【解決手段】(A)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニ
ル系樹脂及び(B)架橋剤を含有することを特徴とする
塗料組成物、及びそれを用いた塗膜形成方法。
Description
及び塗膜形成方法に関する。
ック基材の上塗り塗料の重要塗膜性能として、平滑性、
光沢、鮮映性等の仕上り外観や屈曲性等の加工性の優れ
た塗膜を形成することが要求されている。
含有ポリエステル樹脂とアミノ樹脂とを主成分とするプ
ラスチック基材のための上塗り塗料が多く用いられてお
り、上記の仕上り外観、加工性等に優れた塗膜を得るこ
とができ、広く使用されている。
れるなど酸性雨による被害が深刻な社会問題となってい
る。特に上記上塗り塗料が塗装されている自動車外板は
酸性雨等により、エッチングされ、塗膜に白化、シミ等
が発生するという問題があり、耐酸性のよい塗膜の開発
が非常に強く要望されている。
り塗膜には、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収剤
や紫外線安定剤等が配合されているが、これらの成分が
雨水、洗車水等により溶出されることが、紫外線による
塗膜の黄変、ワレの原因の1つになっている。そのた
め、これら紫外線吸収剤や紫外線安定剤を配合しなくて
も十分な塗膜の耐候性を有していることが要望されてい
る。
り外観及び加工性に優れ、しかも耐候性、耐酸性、耐汚
染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成でき、更に貯
蔵安定性が良好な、プラスチック基材の上塗り塗料とし
て好適な新規塗料組成物を提供することにある。
格中に、2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾト
リアゾール構造を有するビニル系樹脂及び(B)架橋剤
を含有することを特徴とする塗料組成物(I)、及びそ
れを用いた塗膜形成方法を提供するものである。
を損なうことなく、耐酸性、耐候性等が大幅に向上した
塗膜を形成する塗料組成物の開発を目的として鋭意研究
を重ねた。その結果、2−(2′−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニル系樹脂を
用いた塗料組成物が、上記の塗膜の仕上り外観や加工性
を低下させることなく、塗膜の耐酸性や耐候性等を向上
させることが可能であることを見い出した。上記本発明
は、かかる新知見に基づいて完成されたものである。
中に2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリア
ゾール構造を有するビニル系樹脂である。
ル)−ベンゾトリアゾール構造(以下、HPB−トリア
ゾール構造」という)は、式(1)
て、ハロゲン原子、1〜18個の炭素原子を有するアル
キル基、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシル基、
5〜8個の炭素原子を有する環状アルキル基又はアリー
ル基を示し、p及びqは各々0、1、2又は3であ
る。)で表される。
塩素原子、臭素原子等が、挙げられる。1〜18個の炭
素原子を有するアルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基、sec−ブチル基、アミル基、オクチル基、ラウリ
ル基、ステアリル基等が、挙げられる。1〜8個の炭素
原子を有するアルコキシル基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシ
ルオキシ基等が、挙げられる。5〜8個の炭素原子を有
する環状アルキル基としては、例えば、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等が、挙げられる。また、アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、これ
らの基の環上に炭素数1〜18個のアルキル基が置換し
た基等が、挙げられる。
ール構造を有する重合性ビニル系モノマーを必須成分と
し、さらに必要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モ
ノマー、カルボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及
びその他の重合性ビニル系モノマーから選ばれた1種又
は2種以上を併用して重合せしめることによって得られ
る。
性ビニル系モノマーは、1分子中に1個の重合性二重結
合と、1個以上の上記HPB−トリアゾール構造を有す
るモノマーである。
性モノマーとしては、具体的には、例えば、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリルオキシエチルフ
ェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−5′−(メタ)アクリルオキシエチルフェニ
ル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエ
チル−5′−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリ
ルオキシエチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ブチル
−2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエ
チルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−3′−(メ
タ)アクリルオキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール、2−(5′−t−アミル−2′−ヒ
ドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエチルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ア
ミル−2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキ
シエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アク
リルオキシエチル−5′−t−オクチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−(メタ)アクリルオキシエチル−5′−t−オク
チルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル等が挙げられる。
は、1分子中に1個の重合性二重結合と1個以上の水酸
基を含有するモノマーであって、例えば2価アルコール
と(メタ)アクリル酸とのモノエステル、ε−カプロラ
クトン変性ビニル系モノマー等が包含される。
モノエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロ
ピル、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
としては、次式(2)
し、nは0.5〜5である。〕で表わされるモノマーが
包含され、例えば、「プラクセルFA−1」、「プラク
セルFA−2」、「プラクセルFA−3」、「プラクセ
ルFA−4」、「プラクセルFA−5」、「プラクセル
FM−1」、「プラクセルFM−2」、「プラクセルF
M−3」、「プラクセルFM−4」、「プラクセルFM
−5」(いずれもダイセル化学(株)製、商品名、アク
リル酸2−ヒドロキシエチルのエステル類)等を挙げる
ことができるが、これらに限定するものではない。
1種又は2種以上組合わせて使用できる。また、上記し
たモノマーの中でも1,4−ブタンジオールモノアクリ
レートは耐擦り傷性に、又ε−カプロラクトン変性(メ
タ)アクリレートは加工性にそれぞれ優れた塗膜を形成
する点から、好ましい。
ーとしては、1分子中に1個の重合性二重結合と1個以
上のカルボキシル基とを有するモノマーであって、具体
的には(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸等が挙げられる。
子中に1個の重合性二重結合を有し、(B)架橋剤と反
応しうる官能基をもたないモノマーである。具体的に
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
の炭素数1〜24の1価アルコールと(メタ)アクリル
酸とのモノエステル化物;アクリロニトリル、アクリル
アミド、塩化ビニル、酢酸ビニル等;が挙げられる。
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(A)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜100重量%、好ましく
は0.1〜15重量%、水酸基含有重合性ビニル系モノ
マーは0〜80重量%、好ましくは5〜50重量%、カ
ルボキシル基含有重合性ビニル系モノマーは0〜10重
量%、好ましくは0.1〜5重量%、その他の重合性ビ
ニル系モノマーは0〜99重量%、好ましくは30〜9
4.8重量%が適している。
は、通常のアクリル樹脂又はビニル系樹脂等の合成方法
と同様にして行うことができる。例えば、上記成分を有
機溶媒に溶解又は分散せしめ、ラジカル重合開始剤の存
在下で、60〜180℃程度の温度で攪拌しながら加熱
することにより実施できる。反応時間は通常1〜10時
間程度が適している。
トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット等
の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸
イソブチル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカル
ビトールアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン
等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブ
タノール等のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、
ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系
の溶媒等を使用できる。これらの内、炭化水素系溶媒を
用いる場合には、溶解性の点から他の溶媒を併用するこ
とが好ましい。また、ラジカル開始剤としては通常用い
られるものをいずれも用いることができ、その一例とし
て過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合
物等を示すことができる。
量平均分子量は、3,000〜100,000、特に
5,000〜30,000が好ましい。水酸基価は、0
〜140mgKOH/g、好ましくは60〜120mgKOH/gにな
るのが最もよい。酸価は、0〜140mgKOH/g、特に1
〜50mgKOH/gが好ましい。
(B)は、前記ビニル系樹脂(A)を架橋するためのも
ので、具体的には、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化
合物、ブロックポリイソシアネート化合物等である。
は、従来の熱硬化性アクリル樹脂塗料に汎用されている
アミノ樹脂を用いることができる。例えば、メラミン、
尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、スピログ
アナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒ
ドとの反応によって得られる公知の部分又は完全メチロ
ール化アミノ樹脂が挙げられる。アルデヒドとしては、
ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。また、この
メチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエ
ーテル化したものも使用でき、エーテル化に用いられる
アルコールの例としてはメチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール等が挙
げられる。本発明においては、特にヘキサメトキシメチ
ルメラミンやそのメトキシ基の一部又は全部を炭素原子
数4以上のアルコキシ基で置換したエーテル化メラミン
樹脂を用いることが好ましい。
は、例えばブチルエーテル化メラミン樹脂(三井東圧製
「ユーバン20SE−60」、「ユーバン225」、大
日本インキ製「スーパーベッカミンG840」、「スー
パーベッカミンG821」等)、メチルエーテル化メラ
ミン樹脂(三井サイアナミド(株)製「サイメル30
3」、「サイメル325」、「サイメル327」、「サ
イメル350」、「サイメル370」、三和ケミカル製
「ニカラックMS17」、「ニカラックMS15」、モ
ンサント社製「レジミン741」、住友化学(株)製
「スミマールM−100」、「スミマールM−40
S」、「スミマールM55」等)、メチル・ブチル混合
エーテル化メラミン樹脂(三井サイアナミド(株)製
「サイメル235」、「サイメル202」、「サイメル
238」、「サイメル254」、「サイメル272」、
「サイメル1130」、住友化学製「スミマールM66
B」等)、メチル・イソブチル混合エーテル化メラミン
樹脂(三井サイアナミド(株)製「サイメルXV80
5」、三和ケミカル製「ニカラックMS95」等)等の
メラミン樹脂を用いることができる。
ト化合物としてはフリーのイソシアネート基を有するポ
リイソシアネート化合物であってもよいし、ブロックさ
れたイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物でもよい。
ソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
等の脂肪族ジイソシアネート類、キシレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート等の環状脂肪族ジイ
ソシアネート類、トリレンジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類等の有機ジイソシアネートそれ自体、又は
これらの各有機ジイソシアネートの過剰量と多価アルコ
ール、低分子量ポリエステルポリオール又は水等との付
加物、あるいは上掲した各有機ジイソシアネート同志の
重合体等が挙げられるが、それらの代表的な市販品の例
としては「バーノックD−750」、「バーノック−8
00」、「バーノックDN−950」、「バーノック−
970」又は「バーノック15−455」(以上、大日
本インキ化学工業(株)製品)、「ディスモジュール
L」、「ディスモジュールN」、「ディスモジュールH
L」、又は「ディスモジュールN3390」(西ドイツ
国バイエル社製品)、「タケネートD−102」、「タ
ケネートD−202」、「タケネートD−110」又は
「タケネートD−123N」(武田薬品工業(株)製
品)、「コロネートEH」、「コロネートL」、「コロ
ネートHL」又は「コロネート203」(日本ポリウレ
タン工業(株)製品)又は「デゥラネート24A−90
CX」(旭化成工業(株)製品)等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、上記の、フリーの
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を
オキシム、フェノール、アルコール、ラクタム、マロン
酸エステル、メルカプタン等の公知のブロック剤でブロ
ックしたものが挙げられる。これらの代表的な市販品の
例としては「バーノックD−550」(大日本インキ化
学工業(株)製品)、「タケネートB−815−N」
(武田薬品工業(株)製品)、「アディトールVXL−
80」(西ドイツ国ヘキスト社製品)又は「コロネート
2507」(日本ポリウレタン工業(株)製品)等が挙
げられる。
(B)の配合割合は、塗膜が硬化し十分な性能を有する
ように配合すればよいが、ビニル系樹脂(A)/架橋剤
(B)の比率は重量比で97/3〜50/50、好まし
くは90/10〜60/40の範囲が望ましい。
のHPB−トリアゾール構造を有するビニル系樹脂
(A)に代えて下記のHPB−トリアゾール構造及び炭
化水素環を有するビニル系樹脂(C)を用いることによ
り、塗膜の耐汚染性や耐酸性が更に向上するという利点
が得られる。
PB−トリアゾール構造及び炭化水素環を有するビニル
系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物(II)を
も提供する。
ール構造を有する重合性ビニル系モノマー及び炭化水素
環含有ビニル系モノマーを必須モノマー成分とし、さら
に必要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、
カルボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及びその他
の重合性ビニル系モノマーから選ばれた1種又は2種以
上を併用して重合せしめることによって得られる。
PB−トリアゾール構造を有する重合性ビニル系モノマ
ー、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、カルボキシル
基含有重合性ビニル系モノマー及びその他の重合性ビニ
ル系モノマーとしては、上記ビニル系樹脂(A)で例示
したものが使用できる。
しては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、フェ
ニル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)ア
クリレート、フェニルプロピル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレ
ート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフ
タレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒド
ロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプ
ロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、p−tert
−ブチル−安息香酸と(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チルとのエステル化物、ジシクロペンテニル(メタ)ア
クリレート等の芳香族炭化水素環、脂環式炭化水素環等
の炭化水素環を含有するビニル系モノマーを挙げること
ができる。これらの内、スチレン、α−メチルスチレ
ン、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルエチル
(メタ)アクリレート、フェニルプロピル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のベンゼン
環含有ビニル系モノマー、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート等の脂環式炭化水素環含有ビニル系モノマーが
好ましい。
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(C)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜80重量%、好ましくは
0.1〜15重量%、炭化水素環含有ビニル系モノマー
は20〜99.9重量%、好ましくは40〜99.9重
量%、水酸基含有重合性ビニル系モノマーは0〜80重
量%、好ましくは5〜50重量%、カルボキシル基含有
重合性ビニル系モノマーは0〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%、その他の重合性ビニル系モノマーは
0〜99重量%、好ましくは94.8〜35重量%が適
している。
記ビニル系樹脂(A)の場合と同様にして行うことがで
きる。
量平均分子量は、3,000〜100,000、好まし
くは5,000〜30,000である。水酸基価は0〜
140mgKOH/g、好ましくは60〜120mgKOH/gになる
のがよい。酸価は0〜140mgKOH/g、特に1〜50mgK
OH/gが好ましい。
前記したものが使用できる。また、ビニル系樹脂(C)
と架橋剤(B)との比率は、ビニル系樹脂(C)/架橋
剤(B)の重量比で、97/3〜50/50、好ましく
は90/10〜60/40である。
のHPB−トリアゾール構造を有するビニル系樹脂
(A)に代えて下記のHPB−トリアゾール構造、炭化
水素環及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン構
造を有するビニル系樹脂(D)を用いることにより、塗
膜の耐汚染性、耐酸性や耐候性が更に向上するという利
点が得られる。
PB−トリアゾール構造、炭化水素環及び2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン構造を有するビニル系樹脂
及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物(III)をも提
供する。
ール構造を有する重合性ビニル系モノマー、2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン構造(以下、「TM−
ピペリジン構造」という)を有するビニル系モノマー及
び炭化水素環含有ビニル系モノマーを必須成分とし、必
要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、カル
ボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及びその他のビ
ニル系モノマーから選ばれた1種又は2種以上を併用し
て重合せしめることによって得られる。
PB−トリアゾール構造を有する重合性ビニル系モノマ
ー、炭化水素環含有ビニル系モノマー、水酸基含有重合
性ビニル系モノマー、カルボキシル基含有重合性ビニル
系モノマー及びその他の重合性ビニル系モノマーとして
は、上記ビニル系樹脂(C)で例示したものが使用でき
る。
ノマーにおけるTM−ピペリジン構造は、式(3)
素原子を有するアルキル基、1〜8個の炭素原子を有す
るアルコキシ基、5〜8個の炭素原子を有する環状アル
キル基又はアリール基を示す。)によって表される構造
である。
ルキル基、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、
5〜8個の炭素原子を有する環状アルキル基又はアリー
ル基の具体例は、前記した通りである。
ノマーは、1分子中に1個の重合性二重結合と、1個以
上の上記TM−ピペリジン構造を含有するモノマーであ
る。
としては、具体的に、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリ
レート、1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(D)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜99重量%、好ましくは
0.1〜10重量%、TM−ピペリジン構造含有ビニル
系モノマーは0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜
10重量%、水酸基含有重合性ビニル系モノマーは0〜
80重量%、好ましくは5〜50重量%、カルボキシル
基含有重合性ビニル系モノマーは0〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%、その他の重合性ビニル系モノ
マーは0〜99重量%、好ましくは94.7〜25重量
%が適しており、炭化水素環含有ビニル系モノマーは2
0〜90重量%、特に40〜80重量%であることが好
ましい。
は、ビニル系樹脂(A)の場合と同様にして行うことが
できる。
量平均分子量は、3,000〜100,000である。
水酸基価は0〜140mgKOH/g、好ましくは60〜12
0mgKOH/gになるのがよい。酸価は、0〜100mgKOH/
g、特に1〜50mgKOH/gが好ましい。
は前記したものが使用できる。また、ビニル系樹脂
(D)と架橋剤(B)との比率は、ビニル系樹脂(D)
/架橋剤(B)の重量比で、97/3〜50/50、好
ましくは90/10〜60/40である。
(III)には、さらに、水酸基含有ポリエステル樹脂
(E)を必要に応じて配合することができる。該樹脂
(E)を配合することによって、塗膜の屈曲性が更に向
上するという利点が得られる。
塩基酸又は多塩基酸の無水物、多価アルコール及び必要
に応じて一塩基酸を反応させて得られるものが好適に使
用できる。
カルボキシル基を有する化合物やこれらのアルキルエス
テル化合物等が包含され、具体的にはイソフタル酸、テ
レフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、
テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、
ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、
エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメ
チレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、二量
体脂肪酸(ダイマー酸)、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸等、あるいはこ
れら多塩基酸のアルキルエステルや無水物等の反応性誘
導体等が代表例として挙げられる。
6個の水酸基を有する脂肪族多価アルコール類が含有さ
れ、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
ソルビトール等、又はこれら多価アルコールにε−カプ
ロラクトンを付加せしめて得られるポリエステルポリオ
ール化合物等が代表例として挙げられる。さらに、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール、水添ビスフェノール、水添ビスフェノール
のアルキレンオキサイド付加物等の脂環族多価アルコー
ル類、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、ビスフェ
ノール、ビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物
等の芳香族多価アルコール類及びメチレンオキサイド、
エチレンオキサイド等のモノエポキシ化合物類も必要に
応じて上記脂肪族多価アルコール類と併用して用いるこ
とができる。
としては、例えば安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、メチル安息香酸等が挙げられる。
常のポリエステル樹脂又はアルキド樹脂の合成方法と同
様にして行うことができる。例えば、上記した成分の混
合物を不活性ガス雰囲気中、約160〜250℃で約3
〜10時間、縮合副生成物を系外に除去しながら反応さ
せることにより実施できる。反応に際して必要に応じて
エステル化触媒、有機溶剤等を使用することができる。
樹脂(E)は、水酸基価が10〜200mgKOH/g、好ま
しくは25〜150mgKOH/g、重量平均分子量が1,0
00〜100,000、好ましくは3,000〜50,
000、及びガラス転移温度が10℃以下、好ましくは
−10〜−100℃が望ましい。
割合は、該ビニル系樹脂(A)、(C)又は(D)/該
ポリエステル樹脂(E)の重量比で100/0〜5/9
5、好ましくは90/10〜50/50の範囲がよい。
(III)は、通常、有機溶剤型組成物として、使用され
る。
ン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット等の炭化
水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブ
チル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトー
ルアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等の
ケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノ
ール等のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオ
キサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶
媒、コスモ石油社製の商品名「スワゾール310」、
「スワゾール1000」、「スワゾール1500」等の
芳香族石油溶剤系溶媒等を挙げることができる。該有機
溶剤は1種又は2種以上混合して使用できる。また、硬
化性の点からは沸点が150℃程度以下のものが好まし
いが、これに限定されるものではない。
(III)には、必要に応じて、さらに平均粒子径0.0
1〜1μmのポリマー微粒子、セルロースアセテートブ
チレート、エポキシ樹脂、顔料、硬化触媒、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、塗面調整剤、酸化防止剤、流動性調
整剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の添加剤等
を配合せしめることができる。
I)に配合させることができる顔料としては、例えば、
キナクリドン等のキナクリドン系、ピグメントレッド等
のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン等のフタロシアニン系等の有機顔料、酸化チタン、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ等の無
機顔料、カーボンブラック等の炭素系顔料、アルミニウ
ム、雲母状酸化鉄、ステンレススチール等のメタリック
粉末、ベンガラ、ストロンチゥームクロメート等の防錆
顔料等が使用できる。
樹脂である場合には、パラトルエンスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸等のような通常の酸触媒を添加す
るのが好ましい。また、このような酸触媒を用いる場
合、1液型塗料としての貯蔵安定性を付与させるために
トリエチルアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−
2−メチルプロパノール等のアミン化合物で中和しても
よい。
化合物又はブロックポリイソシアネート化合物である場
合には、硬化触媒として、例えばジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレー
ト、トリエチルアミン、ジエタノールアミン等が使用で
きる。
I)は、例えば静電塗装(ベル型等)、エアースプレー
塗装等の手段により各種の被塗物に塗装される。塗装膜
厚は、通常、乾燥膜厚で10〜60μm程度とするのが
適当である。また、乾燥は架橋剤の種類によっても異な
るが、通常、約60〜140℃で10〜60分間程度で
十分である。
I)は、仕上り外観及び加工性に優れ、しかも耐候性、
耐酸性、耐汚染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成
でき、更に貯蔵安定性が良好なことから、特にプラスチ
ック基材の上塗り塗料組成物に適用することが好まし
い。
は(III)を、プラスチック基材に塗布することを特徴
とする本発明の塗膜形成方法について述べる。
に、直接又は該基材にプライマー若しくはプライマー及
び中塗り塗料を塗装した塗膜面に、本発明塗料組成物を
塗布し、硬化させることにより実施できる。
特に制限なしに使用でき、具体的にはポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、EPDM、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリフェニレンオキサイド、アクリ
ロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、ポリカー
ボネート、エチレン−ビニルアセテート共重合体、不飽
和ポリエステル、ポリウレタン、強化ポリウレタン等の
プラスチックが使用できる。これらのプラスチック基材
は、そのまま使用しても良いし、アルカリ、酸、有機溶
剤等で洗浄又は化学処理、コロナ放電処理等を行ってか
ら使用しても良い。
スチック基材用のものが使用でき、具体的にはポリウレ
タン系、オレフィン系、変性オレフィン系等のプライマ
ーが挙げられる。また、塗装膜厚は、通常、乾燥膜厚で
約5〜50μmが適当である。
映性、耐候性等に優れたそれ自体既知の中塗り塗料が使
用できる。具体的には、油長が30%以下の短油もしく
は超短油アルキド樹脂又はオイルフリーポリエステル樹
脂とアミノ樹脂、ポリイソシアネート又はブロックポリ
イソシアネートとを主成分とする硬化性中塗り塗料が好
ましいものとして挙げられる。また、塗装膜厚は、通
常、乾燥膜厚で約10〜50μmとするのが好ましい。
ク基材にプライマー等を施した塗膜面に本発明塗料組成
物(I)、(II)又は(III)を塗布し、上塗り塗膜を
形成するには、例えば1コート1ベーク方式、2コート
1ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート)、2コ
ート2ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート)、
3コート1ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート
/クリヤーコート)、3コート2ベーク方式(ベースコ
ート/クリヤーコート/クリヤーコート)等の従来公知
の塗装方式に従って実施できる。本発明方法において
は、特に本発明塗料組成物(I)、(II)又は(III)
を最上層に形成することが好ましく、例えば2コート1
ベーク方式等のクリヤーコートや1コート1ベーク方式
のソリッドカラーコートとして用いることが好ましい。
式、2コート2ベーク方式等のクリヤートップコート用
塗料として用いる場合には、基体樹脂であるビニル系樹
脂に紫外線吸収構造であるHPB−トリアゾール構造や
紫外線安定構造であるTM−ピペリジン構造が化学的に
結合されているので必ずしも紫外線吸収剤、紫外線安定
剤を添加する必要はないが、必要ならば添加しても構わ
ない。
ばベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−
5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチルアクリロキシ)
プロポキシベンゾフェノン等の如きベンゾフェノン系化
合物;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチ
ル−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチル
−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−イソアミ
ル・フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(ヒドロキシ
−5−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール等
の如きベンゾトリアゾール系化合物;エチル−2−シア
ノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘ
キシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニル−アクリレ
ート等の如きアクリレート系;フェニルサリシレート、
4−tert−ブチル−フェニルサリシレート、パラ−オク
チル−フェニルサリシレート等の如きサリシレート系;
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N′
−(4−イソドデシルフェニル)、2−エチル−2′−
エトキシオキザルアニリド、2−エトキシ−5−tert−
ブチル−2′−エチル−オキザルアニリド等の蓚酸アニ
リド系化合物;ヒドロキシ−5−メトキシ−アセトフェ
ノン、2−ヒドロキシ−ナフトフェノン、2−エトキシ
エチル−パラ−メトキシシンナメート、ニッケル−ビス
オクチルフェニルスルフィド、〔2,2′−チオビス
(4−tert−オクチルフェノラート)〕−n−ブチルア
ミン−ニッケル等のその他の化合物等が挙げられる。こ
れらのものは1種又は2種以上組合わせて使用できる。
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−
ブチル−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルベンジル)プロパンジオエート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テ
トラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕デ
カン−2,4−ジオン等、及び商品名として「チヌビン
144」、「チヌビン292」、「チヌビン440」
(以上、チバガイギー社製)、「サノールLS−77
0」(三共(株)製)等のヒンダードアミン系等が挙げ
られる。
添加することなく用いられるがこのものに着色ベースコ
ート塗膜が隠蔽しない程度に着色顔料を配合することが
できる。
は、例えばプラスチック基材に着色ベースコート用塗料
組成物を塗布し、次いで前記クリヤートップコート用塗
料組成物を塗装し、焼付けることによって実施できる。
着色ベースコート用塗料組成物及びクリヤートップコー
ト用塗料組成物の塗装は、通常の塗装方式、例えば静電
塗装方式、非静電塗装方式等により行える。また、着色
ベースコートの膜厚は、硬化塗膜で、10〜50μm程
度が好ましい。該塗料を塗装後、数分間室温に放置する
か、50〜80℃位で数分間強制乾燥した後、クリヤー
トップコート用塗料組成物を塗装する。クリヤートップ
コート塗膜の厚さは、硬化塗膜で、10〜60μm程度
が好ましい。次いで、通常、60〜140℃程度の温度
で20〜40分間程度加熱して、着色ベースコート塗膜
及びクリヤートップコート塗膜の両者を同時に硬化し
て、塗装が行われる。
ましくは金属フレーク粉末及び/又はマイカ粉末を含有
してなる硬化型塗料組成物であって、このような着色ベ
ース塗料自体はすでに公知であり、具体的にはアクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹
脂等を基体樹脂とし、アミノ樹脂、イソシアネート、ブ
ロックポリイソシアネート等を架橋剤とし、さらに必要
に応じて、セルロースアセテートブチレート、着色顔
料、体質顔料、有機重合体微粒子、沈降防止剤、タレ止
め防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤及びその他塗料用
添加剤等を配合してなる有機溶剤型塗料、水性塗料等の
硬化型塗料が使用できる。有機溶剤型塗料には、通常の
固形分含量のものの他、ハイソリッド型のもの、非水分
散型のものも包含される。該金属フレーク粉末として
は、例えばアルミニウムフレーク、ニッケルフレーク、
銅フレーク、ステンレスフレーク、真鍮フレーク及びク
ロムフレーク等が挙げられ、また、マイカ粉末として
は、例えばパールマイカ、着色パールマイカ等が挙げら
れる。
発明をより一層具体的に説明する。なお、特に断らない
限り「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」、「重量
%」を意味する。
ル樹脂反応槽に、スワゾール1000〔コスモ石油
(株)製、芳香族系溶剤〕55部及びn−ブタノール5
部を仕込み、加熱攪拌し、130℃に達してから下記の
単量体混合物を4時間で滴下した。
℃に保持した後、アゾビスジメチルバレロニトリルを
0.5部及びスワゾール1000を20部の混合物を1
時間要して滴下した。その後1時間125℃に保ったま
ま攪拌を続けた後冷却した。このものにスワゾール10
00を35部及びn−ブタノールを5部加え希釈し、固
形分濃度50%のビニル系樹脂(A−1)を得た。この
ビニル系樹脂(A−1)の重量平均分子量(MW)は1
1,000、水酸基価は97mgKOH/g、酸価は27mgKOH
/gであった。
(D)溶液の製造 製造例1と同様の方法でビニル系樹脂溶液(C−1)、
(D−1)、(D−2)及び(D−3)を製造した。固
形分濃度は全て50%であった。ビニル系樹脂の単量体
組成、重量平均分子量、水酸基価及び酸価を表1に示し
た。樹脂中の炭化水素環含有量は、単量体成分の全配合
量に対するスチレンの含有量百分率に相当する。表中、
製造例6〜7は比較用のビニル系樹脂溶液(F−1)及
び(F−2)である。
液(E−1)の製造 加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔、温度
計等を備えた通常のポリエステル樹脂製造装置を用い、
反応槽へ1,6−ヘキサンジオール45.51部(0.
9モル)、トリメチロールプロパン5.85部(0.1
モル)、アジピン酸31.28部(0.50モル)及び
イソフタル酸32.00部(0.45モル)を仕込み加
熱した。原料が融解し、攪拌が可能となったら攪拌を開
始し、反応槽温度を230℃まで昇温させた。ただし1
60℃から230℃までは3時間かけて均一速度で昇温
させた。生成する縮合水は精留塔を通じて系外へ留去し
た。230℃に達したらそのまま温度を一定に保ち2時
間攪拌を続けた。その後、反応槽にキシロールを添加し
溶剤縮合法に切り替えて反応を続け、酸価が8mgKOH/g
に達したら、反応を終了し、冷却を行い、温度がある程
度さがったらこのものにキシロール66.7部を加え希
釈し、固形分濃度60%の水酸基含有ポリエステル樹脂
(E−1)を得た。このポリエステル樹脂の重量平均分
子量(MW)は12,000、水酸基価は48mgKOH/
g、示差熱分析法で測定したガラス転移温度は−59℃
であった。
液(E−2)の製造 製造例8と同様の方法で水酸基含有ポリエステル樹脂溶
液(E−2)を製造した。固形分濃度は60%であっ
た。ポリエステル樹脂(E−2)の組成(モル比)とそ
れらの樹脂特性値等を表2に示した。
た。
は、固形分量及び有効成分量に換算した量(部)であ
る。
面調整剤、紫外線吸収剤及び紫外線安定剤は、以下のも
のを示す。
サイアナミド(株)製、樹脂固形分約60%、n−ブチ
ルエーテル化メラミン樹脂、商品名。
国、キング インダストリイズ社製、有効成分約25%
のドデシルベンゼンスルホン酸アミン中和物、商品名。
300」溶液、商品名。
ビン900」、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、商
品名。
ビン292」、ピペリジン系紫外線安定剤、商品名。
キシロール/n−ブタノール=9/1の混合溶剤を加え
て塗料粘度25秒(フォードカップ#4/25℃)に調
整したものを下記試験に供し、塗装及び硬化塗膜の作成
を行った。
IM(Reinforced-Reaction Injection Molding) ウレタ
ンプラスチックに、ウレタンエラストマー樹脂系グレー
塗色プライマー(関西ペイント(株)製、「ソフレック
スNo.1000」、商品名)を乾燥膜厚で15〜20
μmになるようにスプレー塗装し、80℃で30分間焼
付乾燥してプラスチックの試験片とした。
(a)(「ソフレックスNo.1400」、関西ペイン
ト(株)製、メラミン硬化型塗料、商品名)を「エアー
スプレーガンF5」(明治機械製作所製、商品名)を用
いて硬化膜厚で約15μmとなるように塗装し、室温で
約3分間放置後、実施例及び比較例の各クリヤー塗料
を、「エアースプレーガンF5」を用いて硬化膜厚で約
40μmの厚さになるように塗装した後、約10分間室
温に放置セッティングした。次いで、このものを電気熱
風乾燥機で120℃、30分間加熱して、ベースコート
及びクリヤーコートを同時に硬化せしめた。
した。
化膜厚40μmになるようにスプレー塗装し、次いで1
20℃、30分間加熱硬化させた。次いで、水銀を用い
てブリキ板から硬化塗膜を剥離した。
記の試験方法に従って、種々の試験を行った。
の基準で目視評価した。
測定した。
気に4時間放置後、これを直径20mmの鉄の棒に沿わせ
て180°折り曲げる。屈曲部の塗膜にひび割れ、割れ
等の欠陥のないものを◎、ひび割れ、割れ等の欠陥が若
干発生したものを○、ひび割れ、割れ等の欠陥が発生し
たものを△、ひび割れ、割れ等の欠陥が著しく発生した
ものを×とした。
時間貯蔵後の塗料粘度の変化(フォードカップ#/25
℃)を下記基準で評価した。
○:若干の増粘が認められる(1.0秒〜5.0秒)、
△:明らかに増粘が認められる(5.0秒〜10.0
秒)、×:著しく増粘する(10.0秒以上)。
1,600時間曝露した後の塗膜を観察し、次のように
評価した。
発生、×:ひび割れ発生。
筆引っ掻き値を表示した。
し、85℃に加熱したホットプレート上で、15分間加
熱した後、水洗し、塗面を観察し、次の基準で評価し
た。
はないが、滴下部と非滴下部の境界にわずかに段差が認
められるもの、×:塗面が白化したもの。
19.6g、KNO3 1mg/g溶液を5.2g、CaCl
2・2H2O 1mg/g溶液を3.7g、MgSO4・7H2
O1mg/g溶液を8.2g、(NH4)2SO4 1mg/g溶液
を73.3g、0.1NH2SO4を30.0g、0.1
N HNO3を20.0g、0.05N HClを1
0.0g及びNaF 1mg/g溶液を4.7g配合し、p
HをH2SO4 で1に調整したものを使用した。
た後、水洗し、塗面を観察し、次の基準で評価した。
ヤ引けするもの。
ゼで塗面を10回払拭した後、塗面を観察し、次の基準
で評価した。
が目立つもの、×:塗面が膨潤し、白化傾向にあるも
の。
けた自動車を洗車機で5回洗車した後の該塗板の塗面状
態を観察した。洗車機はヤスイ産業製「PO 20FW
RC」を用いた。評価基準は次の通りである。
ず、良好、○:少し擦り傷が見つかるが、その程度は軽
く、良好、△:目視観察で擦り傷が目立ち、不良、×:
目視観察ではっきりと著しい擦り傷が判り、不良。
00メッシュのステンレススチール製の網状容器に入
れ、アセトン/メタノール=1/1溶媒を用いて6時間
抽出させた後、次式に従ってゲル分率を計算した。
抽出前の試料の重量)×100 試験結果を、表4に示す。
が優れ、平滑性、光沢、鮮映性等の仕上り外観、屈曲性
等の加工性に優れ、しかも耐候性、耐汚染性、耐擦り傷
性、耐酸性等にも優れた塗膜が形成できるという格別な
効果が得られる。
Claims (11)
- 【請求項1】(A)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニ
ル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物。 - 【請求項2】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
を配合してなる請求項1に記載の塗料組成物。 - 【請求項3】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
である請求項1に記載の塗料組成物。 - 【請求項4】(C)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造及び炭化水素
環を有するビニル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗
料組成物。 - 【請求項5】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
を配合してなる請求項4に記載の塗料組成物。 - 【請求項6】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
である請求項4に記載の塗料組成物。 - 【請求項7】(D)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造、炭化水素環
及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン構造を有
するビニル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成
物。 - 【請求項8】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
を配合してなる請求項7に記載の塗料組成物。 - 【請求項9】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
である請求項7に記載の塗料組成物。 - 【請求項10】請求項1、4又は7に記載の塗料組成物
を、プラスチック基材に塗布することを特徴とする塗膜
形成方法。 - 【請求項11】請求項10に記載の塗膜形成方法によっ
て得られた塗装物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9096951A JPH1046100A (ja) | 1996-05-07 | 1997-04-15 | 塗料組成物及び塗膜形成方法 |
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JP11232496 | 1996-05-07 | ||
JP8-112324 | 1996-05-07 | ||
JP9096951A JPH1046100A (ja) | 1996-05-07 | 1997-04-15 | 塗料組成物及び塗膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1046100A true JPH1046100A (ja) | 1998-02-17 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9096951A Pending JPH1046100A (ja) | 1996-05-07 | 1997-04-15 | 塗料組成物及び塗膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH1046100A (ja) |
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