JPH1043946A - 放電加工機の制御装置 - Google Patents
放電加工機の制御装置Info
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- JPH1043946A JPH1043946A JP19922396A JP19922396A JPH1043946A JP H1043946 A JPH1043946 A JP H1043946A JP 19922396 A JP19922396 A JP 19922396A JP 19922396 A JP19922396 A JP 19922396A JP H1043946 A JPH1043946 A JP H1043946A
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Landscapes
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 加工液反力が大きい条件の加工では駆動機器
と電極の間に物理的な歪みが生じ、間隙を安定して保つ
事ができず期待した放電が得られない。加工液反力が大
きい条件下の加工の時も、期待する放電が得られるよう
な間隙を維持する放電加工機の制御装置を提供する。 【解決手段】 相対移動量算出部11で得られた相対移
動量が、過接近量決定部12で決定された過接近量を超
えて間隙を狭くする方向に移動する時で、かつ放電状態
判定部10で非放電と判定した時に、移動量演算処理部
6において移動速度係数を縮小して移動ベクトル量を演
算し、駆動機器制御部7を介し駆動機器8を微速で駆動
する。
と電極の間に物理的な歪みが生じ、間隙を安定して保つ
事ができず期待した放電が得られない。加工液反力が大
きい条件下の加工の時も、期待する放電が得られるよう
な間隙を維持する放電加工機の制御装置を提供する。 【解決手段】 相対移動量算出部11で得られた相対移
動量が、過接近量決定部12で決定された過接近量を超
えて間隙を狭くする方向に移動する時で、かつ放電状態
判定部10で非放電と判定した時に、移動量演算処理部
6において移動速度係数を縮小して移動ベクトル量を演
算し、駆動機器制御部7を介し駆動機器8を微速で駆動
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工機の制御
装置に関し、特に電極と被加工物の間に安定した放電を
逐次発生させるために適正な間隙を保つ制御に関する。
装置に関し、特に電極と被加工物の間に安定した放電を
逐次発生させるために適正な間隙を保つ制御に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工は、加工液に浸された電極と被
加工物の間、いわゆる「極間」に放電を逐次発生させ、
これに伴う被加工物の熔融除去作用によって加工を行な
う。放電を逐次発生させるためには、極間の距離、すな
わち間隙を適正に保つ必要がある。放電が逐次発生する
と被加工物が徐々に除去されていくので、被加工物の除
去に応じて間隙が適正に保たれるよう、間隙制御と称す
自動制御系が構成されている。
加工物の間、いわゆる「極間」に放電を逐次発生させ、
これに伴う被加工物の熔融除去作用によって加工を行な
う。放電を逐次発生させるためには、極間の距離、すな
わち間隙を適正に保つ必要がある。放電が逐次発生する
と被加工物が徐々に除去されていくので、被加工物の除
去に応じて間隙が適正に保たれるよう、間隙制御と称す
自動制御系が構成されている。
【0003】図5は従来の放電加工機の制御装置の間隙
制御部の構成例を示したものである。電極1と被加工物
2は加工液3を介して対峙し、放電電源4が接続されて
いる。電極1は駆動機器8によって被加工物2に対し接
近または開離方向に移動する。このような構成の下、電
極1と被加工物2の間に現れる電圧を基に、平均電圧生
成器5でフィルターなどを介して極間平均電圧V1を生
成する。この極間平均電圧V1と基準電圧V2との差分
から移動量演算処理部6が駆動方向および速度を演算
し、駆動機器制御部7を介して駆動機器8を駆動する。
そして、フィードバック制御の結果、電極1と被加工物
2の間隙は放電を行なうに適正な間隙を保つことにな
る。
制御部の構成例を示したものである。電極1と被加工物
2は加工液3を介して対峙し、放電電源4が接続されて
いる。電極1は駆動機器8によって被加工物2に対し接
近または開離方向に移動する。このような構成の下、電
極1と被加工物2の間に現れる電圧を基に、平均電圧生
成器5でフィルターなどを介して極間平均電圧V1を生
成する。この極間平均電圧V1と基準電圧V2との差分
から移動量演算処理部6が駆動方向および速度を演算
し、駆動機器制御部7を介して駆動機器8を駆動する。
そして、フィードバック制御の結果、電極1と被加工物
2の間隙は放電を行なうに適正な間隙を保つことにな
る。
【0004】なお放電による被加工物の熔融除去作用に
伴い、極間に加工屑が発生する。過度な加工屑は正常な
放電を阻害するので、移動量演算処理部6は、一定時間
毎に電極を一定量開離し再び元の位置へ戻すいわゆる
「ジャンプ動作」を実行し、加工屑を極間外へ排出する
ようにしている。
伴い、極間に加工屑が発生する。過度な加工屑は正常な
放電を阻害するので、移動量演算処理部6は、一定時間
毎に電極を一定量開離し再び元の位置へ戻すいわゆる
「ジャンプ動作」を実行し、加工屑を極間外へ排出する
ようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】適正な放電を行なう間
隙は数十μm〜数百μmであり、この僅かなすき間に加
工液3が満たされている。このため電極1を移動する
と、移動方向と逆の向きに反力が働き、電極1の移動を
抑制しようとする。この反力は一般的にジャンプ動作後
の電極接近時に極大となる。反力によって駆動機器8と
電極1の間に物理的な歪みが生じるので、間隙制御系に
おける間接制御対象である電極位置の追従性が悪化し、
放電を行なうのに適正な間隙を持続できなくなる。これ
により放電が逐次発生しないので加工効率が低下するば
かりでなく、短絡が増加して局部的な集中放電をひきお
こし、電極表面や被加工物表面を悪化させるという問題
がある。
隙は数十μm〜数百μmであり、この僅かなすき間に加
工液3が満たされている。このため電極1を移動する
と、移動方向と逆の向きに反力が働き、電極1の移動を
抑制しようとする。この反力は一般的にジャンプ動作後
の電極接近時に極大となる。反力によって駆動機器8と
電極1の間に物理的な歪みが生じるので、間隙制御系に
おける間接制御対象である電極位置の追従性が悪化し、
放電を行なうのに適正な間隙を持続できなくなる。これ
により放電が逐次発生しないので加工効率が低下するば
かりでなく、短絡が増加して局部的な集中放電をひきお
こし、電極表面や被加工物表面を悪化させるという問題
がある。
【0006】以上の現象は特に電極面積が大きく、かつ
極間距離の小さい仕上げ加工で顕著になる。図6(A)
は反力が僅かな条件での加工の様子を、図6(B)は反
力が大きい条件下での加工時の様子を示している。横軸
は時間軸、p1は駆動機器部における位置、p2は電極
位置、v1は極間平均電圧である。なお極間平均電圧v
1が最大値の時は極間状態は非放電が支配的、極間平均
電圧が0の時は極間状態は短絡が支配的である。極間平
均電圧v1が基準電圧v2に一致している時に、極間に
期待した放電が現れている。
極間距離の小さい仕上げ加工で顕著になる。図6(A)
は反力が僅かな条件での加工の様子を、図6(B)は反
力が大きい条件下での加工時の様子を示している。横軸
は時間軸、p1は駆動機器部における位置、p2は電極
位置、v1は極間平均電圧である。なお極間平均電圧v
1が最大値の時は極間状態は非放電が支配的、極間平均
電圧が0の時は極間状態は短絡が支配的である。極間平
均電圧v1が基準電圧v2に一致している時に、極間に
期待した放電が現れている。
【0007】図6(A)では、反力が小さいので電極位
置p2は駆動機器部位置p1に追従して運動している。
極間平均電圧v1は電極位置p2に伴って変動し、基準
電圧v2に収束し、結果極間に期待した放電が安定して
発生している。一方図6(B)では、電極位置p2は接
近方向への移動時に、反力によって駆動機器部位置p1
に対して歪みが生じている。間隙制御によって極間電圧
v1が基準電圧v2に収束するよう駆動機器部が駆動さ
れるが、電極位置の追従性の悪化により駆動機器部位置
p1および電極位置p2は発振状態になり、極間平均電
圧v1も収束しない。つまり反力が大きい条件下では、
極間状態は非放電あるいは短絡が支配的になっており、
期待した放電が殆んど発生していない状況で加工が行な
われるという問題があった。
置p2は駆動機器部位置p1に追従して運動している。
極間平均電圧v1は電極位置p2に伴って変動し、基準
電圧v2に収束し、結果極間に期待した放電が安定して
発生している。一方図6(B)では、電極位置p2は接
近方向への移動時に、反力によって駆動機器部位置p1
に対して歪みが生じている。間隙制御によって極間電圧
v1が基準電圧v2に収束するよう駆動機器部が駆動さ
れるが、電極位置の追従性の悪化により駆動機器部位置
p1および電極位置p2は発振状態になり、極間平均電
圧v1も収束しない。つまり反力が大きい条件下では、
極間状態は非放電あるいは短絡が支配的になっており、
期待した放電が殆んど発生していない状況で加工が行な
われるという問題があった。
【0008】本発明は、上述のような問題を解決するた
めになされたものであり、反力が大きい条件下の加工で
も、期待した放電を発生するよう間隙を維持することが
できる放電加工機の制御装置を供給することを目的とす
る。
めになされたものであり、反力が大きい条件下の加工で
も、期待した放電を発生するよう間隙を維持することが
できる放電加工機の制御装置を供給することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電極と被加工
物の間に放電を逐次発生させて加工を行なう放電加工機
の制御装置に関するものであり、本発明の上記目的は
前記電極と被加工物の間の電圧を検出して平均電圧を生
成する平均電圧生成手段と、前記平均電圧に基づいて放
電状態を判定する放電状態判定手段と、前記放電が継続
し放電安定状態と判定された時点からの前記電極を移動
させる駆動機器の相対移動ベクトル量を得る相対移動量
算出手段と、前記放電安定状態と判定された時点の前記
駆動機器の位置から前記被加工物に接近可能な前記駆動
機器の位置までのベクトル量を示す過接近量を決定する
過接近量決定手段と、前記駆動機器の駆動速度を得る移
動量演算手段とを備え、前記過接近量を超えて間隙が狭
くなる方向に前記相対移動ベクトル量が位置する際に前
記駆動機器の駆動速度を低下させることによって達成さ
れる。さらに、前記過接近量は、加工条件に基づいて決
定するようにすること、前記過接近量は、ジャンプ動作
後に変更するようにすること、前記放電状態判定手段
が、放電中の時間の累積値に基づいて食いつき状態を判
定するようになっており、前記食いつき状態の時には前
記駆動機器の駆動速度を変化させないようにすることに
よって、それぞれより効果的に達成される。
物の間に放電を逐次発生させて加工を行なう放電加工機
の制御装置に関するものであり、本発明の上記目的は
前記電極と被加工物の間の電圧を検出して平均電圧を生
成する平均電圧生成手段と、前記平均電圧に基づいて放
電状態を判定する放電状態判定手段と、前記放電が継続
し放電安定状態と判定された時点からの前記電極を移動
させる駆動機器の相対移動ベクトル量を得る相対移動量
算出手段と、前記放電安定状態と判定された時点の前記
駆動機器の位置から前記被加工物に接近可能な前記駆動
機器の位置までのベクトル量を示す過接近量を決定する
過接近量決定手段と、前記駆動機器の駆動速度を得る移
動量演算手段とを備え、前記過接近量を超えて間隙が狭
くなる方向に前記相対移動ベクトル量が位置する際に前
記駆動機器の駆動速度を低下させることによって達成さ
れる。さらに、前記過接近量は、加工条件に基づいて決
定するようにすること、前記過接近量は、ジャンプ動作
後に変更するようにすること、前記放電状態判定手段
が、放電中の時間の累積値に基づいて食いつき状態を判
定するようになっており、前記食いつき状態の時には前
記駆動機器の駆動速度を変化させないようにすることに
よって、それぞれより効果的に達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の放電加工機の制御装置
は、極間平均電圧V1から、極間状態が非放電、放電で
あることを判断する手段と、極間状態が放電を継続して
いると判断した時点からの駆動機器の相対移動量を記憶
する手段と、前記相対移動量を用いて前記駆動機器が被
加工物に対して過度に接近する位置にあるか否かを判定
し、過度に接近する位置にあり、かつ極間状態が非放電
であれば、電極と駆動機器との間に歪みが生じていると
判断し、駆動機器の駆動速度を低下させる手段とを備え
ている。反力によって歪みが生じている時に駆動機器の
駆動速度を低下すると、極間の反力が減衰して電極は被
加工物に徐々に接近し、やがて放電を安定持続するよう
になる。この方法は、特に反力の大きい仕上げ加工にお
いて、単位時間当たりの被加工物除去量が極めて小さ
く、放電を維持又は再開するための電極位置の変化は、
接近方向へは非常に緩慢であるという現象を利用してい
る。
は、極間平均電圧V1から、極間状態が非放電、放電で
あることを判断する手段と、極間状態が放電を継続して
いると判断した時点からの駆動機器の相対移動量を記憶
する手段と、前記相対移動量を用いて前記駆動機器が被
加工物に対して過度に接近する位置にあるか否かを判定
し、過度に接近する位置にあり、かつ極間状態が非放電
であれば、電極と駆動機器との間に歪みが生じていると
判断し、駆動機器の駆動速度を低下させる手段とを備え
ている。反力によって歪みが生じている時に駆動機器の
駆動速度を低下すると、極間の反力が減衰して電極は被
加工物に徐々に接近し、やがて放電を安定持続するよう
になる。この方法は、特に反力の大きい仕上げ加工にお
いて、単位時間当たりの被加工物除去量が極めて小さ
く、放電を維持又は再開するための電極位置の変化は、
接近方向へは非常に緩慢であるという現象を利用してい
る。
【0011】なお、ジャンプ動作直後、および「食いつ
き」と呼ばれる加工開始直後の状態の時は、一般的に前
述の現象があてはまらない。ジャンプ動作直後は極間の
加工屑が少なくなるので、正常放電を逐次発生させるに
妥当な間隙は、前回の放電維持した間隙より僅かに狭い
状態が望ましい。また食いつきでは、放電する電極位置
が頻繁に変化するので、前回放電した電極位置で次回も
放電を行なうとは限らず、前記の手段によって駆動機器
の駆動速度を低下させると加工効率が低下する場合があ
る。そこで本発明では、この2つの場合に鑑み、以下に
述べる制御手段を有している。
き」と呼ばれる加工開始直後の状態の時は、一般的に前
述の現象があてはまらない。ジャンプ動作直後は極間の
加工屑が少なくなるので、正常放電を逐次発生させるに
妥当な間隙は、前回の放電維持した間隙より僅かに狭い
状態が望ましい。また食いつきでは、放電する電極位置
が頻繁に変化するので、前回放電した電極位置で次回も
放電を行なうとは限らず、前記の手段によって駆動機器
の駆動速度を低下させると加工効率が低下する場合があ
る。そこで本発明では、この2つの場合に鑑み、以下に
述べる制御手段を有している。
【0012】第1の制御手段では、ジャンプ動作後に限
り、前回の放電した電極位置より所定の過接近距離Dj
分接近した位置で歪み判定を実施する。ジャンプ動作後
に駆動機器の移動速度を低下した時、駆動機器位置は既
に過接近距離Dj分被加工物に接近した位置にあるの
で、電極位置は反力の減衰とともに被加工物に過接近距
離Dj分接近した位置に移動する。これによりジャンプ
動作後、間隙は過接近距離Dj分狭い状態で放電を再開
し、放電が逐次発生し易くなる。なお面粗さの小さい加
工条件ほど、過接近距離Djは小さい値であることが望
ましいので、過接近距離Djを例えば加工条件のピーク
電流値などに基づいて決定する。
り、前回の放電した電極位置より所定の過接近距離Dj
分接近した位置で歪み判定を実施する。ジャンプ動作後
に駆動機器の移動速度を低下した時、駆動機器位置は既
に過接近距離Dj分被加工物に接近した位置にあるの
で、電極位置は反力の減衰とともに被加工物に過接近距
離Dj分接近した位置に移動する。これによりジャンプ
動作後、間隙は過接近距離Dj分狭い状態で放電を再開
し、放電が逐次発生し易くなる。なお面粗さの小さい加
工条件ほど、過接近距離Djは小さい値であることが望
ましいので、過接近距離Djを例えば加工条件のピーク
電流値などに基づいて決定する。
【0013】また、第2の制御手段では、加工を開始し
てから極間に放電が現れていると判断した時の累積時間
が一定の時間を超過するまで、食いつきと判断し、食い
つき状態では、前記歪み判定およびそれに伴う駆動速度
の低下を行なわないことで、加工効率の低下を抑制す
る。
てから極間に放電が現れていると判断した時の累積時間
が一定の時間を超過するまで、食いつきと判断し、食い
つき状態では、前記歪み判定およびそれに伴う駆動速度
の低下を行なわないことで、加工効率の低下を抑制す
る。
【0014】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施
の形態について詳細に説明する。図1は本発明の放電加
工機の制御装置の一例を図5に対応させて示すブロック
図である。
の形態について詳細に説明する。図1は本発明の放電加
工機の制御装置の一例を図5に対応させて示すブロック
図である。
【0015】放電状態判定部10では、平均電圧生成器
5で生成された極間平均電圧V1から、極間状態を判定
する。放電状態判定部10における動作例を図2のフロ
ーチャートを用いて説明する。極間平均電圧V1が非放
電判定電圧以下でかつ短絡判定電圧以上である時は(ス
テップS1、S2)、放電累積時間、放電継続時間をそ
れぞれカウントアップし(ステップS3、S4)、そう
でない時は放電継続時間をリセットする(ステップS
5)。続いて、放電累積時間と食いつき判定時間とを比
較し、放電累積時間が食いつき判定時間より短い時は
(ステップS6)、食いつき状態と判断する(ステップ
S7)。一方、放電継続時間が継続判定時間より長い時
は(ステップS8)、放電安定状態と判断する(ステッ
プS9)。また、食いつき状態でなくかつ放電安定状態
でない時で、かつ極間平均電圧V1が非放電判定電圧以
上の時は(ステップS10)、非放電状態と判断する
(ステップS11)。
5で生成された極間平均電圧V1から、極間状態を判定
する。放電状態判定部10における動作例を図2のフロ
ーチャートを用いて説明する。極間平均電圧V1が非放
電判定電圧以下でかつ短絡判定電圧以上である時は(ス
テップS1、S2)、放電累積時間、放電継続時間をそ
れぞれカウントアップし(ステップS3、S4)、そう
でない時は放電継続時間をリセットする(ステップS
5)。続いて、放電累積時間と食いつき判定時間とを比
較し、放電累積時間が食いつき判定時間より短い時は
(ステップS6)、食いつき状態と判断する(ステップ
S7)。一方、放電継続時間が継続判定時間より長い時
は(ステップS8)、放電安定状態と判断する(ステッ
プS9)。また、食いつき状態でなくかつ放電安定状態
でない時で、かつ極間平均電圧V1が非放電判定電圧以
上の時は(ステップS10)、非放電状態と判断する
(ステップS11)。
【0016】相対移動量算出部11では、放電安定状態
と判断された時点からの駆動機器8の相対移動ベクトル
量Diを生成する。移動量演算処理部6から出力された
移動指令ベクトル量を逐次積算する一方、放電状態判定
部10で放電安定中と判断された時に、相対移動ベクト
ル量Diを0にする。本実施例では、駆動機器8が被加
工物2に接近する方向へ移動した時、相対移動ベクトル
量Diは正の値、駆動機器8が被加工物2より開離する
方向へ移動した時には相対移動ベクトル量Diは負の値
としている。
と判断された時点からの駆動機器8の相対移動ベクトル
量Diを生成する。移動量演算処理部6から出力された
移動指令ベクトル量を逐次積算する一方、放電状態判定
部10で放電安定中と判断された時に、相対移動ベクト
ル量Diを0にする。本実施例では、駆動機器8が被加
工物2に接近する方向へ移動した時、相対移動ベクトル
量Diは正の値、駆動機器8が被加工物2より開離する
方向へ移動した時には相対移動ベクトル量Diは負の値
としている。
【0017】過接近量決定部12では、過去に安定放電
した極間距離に対して、ジャンプ後における被加工物2
に接近可能なベクトル量、すなわち過接近量Djを決定
する。過接近量決定部12には予めピーク電流値とその
電流値に対応して過接近量を示した決定表を有し、現在
選択されているピーク電流より、前記決定表から該当す
るピーク電流値を検索し、対応する過接近量を採用す
る。なお過接近量決定の手段として前記決定表を用いる
他、関数を用いて決定しても良い。関数の例を数1に示
す。
した極間距離に対して、ジャンプ後における被加工物2
に接近可能なベクトル量、すなわち過接近量Djを決定
する。過接近量決定部12には予めピーク電流値とその
電流値に対応して過接近量を示した決定表を有し、現在
選択されているピーク電流より、前記決定表から該当す
るピーク電流値を検索し、対応する過接近量を採用す
る。なお過接近量決定の手段として前記決定表を用いる
他、関数を用いて決定しても良い。関数の例を数1に示
す。
【0018】
【数1】過接近量Dj=2×√(ピーク電流値)
【0019】移動量演算処理部6では、駆動機器8の移
動ベクトル量を算出する。移動量演算処理部6における
動作例を図3のフローチャートを用いて説明する。ジャ
ンプタイミングであれば(ステップS20)、過接近量
決定部12で決定された過接近量Djを取得し(ステッ
プS21)、ジャンプ動作用の移動ベクトル量を発生す
る(ステップS22)。ジャンプタイミングでない時
は、相対移動ベクトル量Diと過接近量Djとを比較
し、相対移動ベクトル量Diが大きい時、すなわち駆動
機器位置が過去に放電安定した位置に対して過接近量D
jを超えて被加工物に接近している時は(ステップS2
3)、過接近量Djを0にするとともに(ステップS2
4)、放電判定部10で判断された極間状態が非放電で
あるか否かを判定する(ステップS25)。極間状態が
非放電である時、つまり歪みが生じている時で、かつ極
間平均電圧V1が基準電圧V2より大きい時、つまり接
近方向に移動すべき時は(ステップS26)、移動速度
係数を縮小する(ステップS27)。一方、ステップS
23において、駆動機器位置が過接近量Djを超えて被
加工物に接近していない時、またはステップS25にお
いて歪みが生じていない時、またはステップS26にお
いて開離方向に移動すべき時は、移動速度係数として標
準値を採用する(ステップS28)。最後に極間平均電
圧V1と基準電圧V2との差に移動速度係数を乗じて移
動ベクトル量を算出する(ステップS29)。
動ベクトル量を算出する。移動量演算処理部6における
動作例を図3のフローチャートを用いて説明する。ジャ
ンプタイミングであれば(ステップS20)、過接近量
決定部12で決定された過接近量Djを取得し(ステッ
プS21)、ジャンプ動作用の移動ベクトル量を発生す
る(ステップS22)。ジャンプタイミングでない時
は、相対移動ベクトル量Diと過接近量Djとを比較
し、相対移動ベクトル量Diが大きい時、すなわち駆動
機器位置が過去に放電安定した位置に対して過接近量D
jを超えて被加工物に接近している時は(ステップS2
3)、過接近量Djを0にするとともに(ステップS2
4)、放電判定部10で判断された極間状態が非放電で
あるか否かを判定する(ステップS25)。極間状態が
非放電である時、つまり歪みが生じている時で、かつ極
間平均電圧V1が基準電圧V2より大きい時、つまり接
近方向に移動すべき時は(ステップS26)、移動速度
係数を縮小する(ステップS27)。一方、ステップS
23において、駆動機器位置が過接近量Djを超えて被
加工物に接近していない時、またはステップS25にお
いて歪みが生じていない時、またはステップS26にお
いて開離方向に移動すべき時は、移動速度係数として標
準値を採用する(ステップS28)。最後に極間平均電
圧V1と基準電圧V2との差に移動速度係数を乗じて移
動ベクトル量を算出する(ステップS29)。
【0020】駆動機器制御部7では移動量演算処理部6
で生成された移動ベクトル量に基づき、駆動機器8を駆
動する。なお一般的に放電加工機は複数の直交した駆動
機器を有しているので、駆動機器制御部7では、プログ
ラム等によって指令された加工軌跡上に沿うよう移動ベ
クトル量を各々の駆動機器に分配し、それぞれ同期させ
て駆動する。
で生成された移動ベクトル量に基づき、駆動機器8を駆
動する。なお一般的に放電加工機は複数の直交した駆動
機器を有しているので、駆動機器制御部7では、プログ
ラム等によって指令された加工軌跡上に沿うよう移動ベ
クトル量を各々の駆動機器に分配し、それぞれ同期させ
て駆動する。
【0021】以上のような構成とすることで、加工液に
よる反力が大きい条件での加工でも放電を安定持続で
き、加工効率の低下の抑制、加工面品質の悪化の抑制が
期待できる。更に特徴的なことは、本発明にかかる駆動
速度の低下処理は加工液の反力が小さい場合は無効であ
るので、例えばリブ加工などの様に反力が小さく、放電
を維持する電極位置が頻繁に変動する場合では、駆動速
度の低下は起こらず、電極は高周波に運動し良好な放電
を得ることができる。なお本発明にかかる間隙制御を用
いた加工の様子を図4に示す。図4では駆動機器部位置
と電極位置の間に歪みが生じているが、駆動機器の駆動
速度を低下することで、やがて極間平均電圧v1が基準
電圧V2に一致し、期待した放電が安定して極間に現れ
る。
よる反力が大きい条件での加工でも放電を安定持続で
き、加工効率の低下の抑制、加工面品質の悪化の抑制が
期待できる。更に特徴的なことは、本発明にかかる駆動
速度の低下処理は加工液の反力が小さい場合は無効であ
るので、例えばリブ加工などの様に反力が小さく、放電
を維持する電極位置が頻繁に変動する場合では、駆動速
度の低下は起こらず、電極は高周波に運動し良好な放電
を得ることができる。なお本発明にかかる間隙制御を用
いた加工の様子を図4に示す。図4では駆動機器部位置
と電極位置の間に歪みが生じているが、駆動機器の駆動
速度を低下することで、やがて極間平均電圧v1が基準
電圧V2に一致し、期待した放電が安定して極間に現れ
る。
【0022】なお、以上の実施例では本発明にかかる要
部の動作をフローチャートを用いて説明したが、動作の
全てあるいは一部を、ソフトウェアまたはハードウェア
いずれを用いて実現しても機能上差し支えない。また、
駆動機器によって電極を移動させる構成の放電加工機を
例として説明したが、電極の代わり被加工物を移動させ
る構成の放電加工機についても本発明を適用することが
できる。
部の動作をフローチャートを用いて説明したが、動作の
全てあるいは一部を、ソフトウェアまたはハードウェア
いずれを用いて実現しても機能上差し支えない。また、
駆動機器によって電極を移動させる構成の放電加工機を
例として説明したが、電極の代わり被加工物を移動させ
る構成の放電加工機についても本発明を適用することが
できる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の放電加工機の制御
装置によれば、従来困難とされた反力の大きい電極面積
の大きい仕上げ加工においても、安定して放電を持続す
ることができ、加工速度、加工品質の悪化を抑制するこ
とが可能となる。
装置によれば、従来困難とされた反力の大きい電極面積
の大きい仕上げ加工においても、安定して放電を持続す
ることができ、加工速度、加工品質の悪化を抑制するこ
とが可能となる。
【図1】本発明の放電加工機の制御装置の一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】本発明装置の放電状態判定部の動作例を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】本発明装置の移動量演算処理部の動作例を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図4】本発明装置における、反力が大きい場合の加工
の様子を示す図である。
の様子を示す図である。
【図5】従来の放電加工機の制御装置の一例を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図6】従来装置における、加工の様子を示す図であ
る。
る。
1 電極 2 被加工物 3 加工液 4 放電電源 5 平均電圧生成器 6 移動量演算処理部 7 駆動機器制御部 8 駆動機器 10 放電状態判定部 11 相対移動量算出部 12 過接近量決定部
Claims (4)
- 【請求項1】 電極と被加工物の間に放電を逐次発生さ
せて加工を行なう放電加工機の制御装置において、 前記電極と被加工物の間の電圧を検出して平均電圧を生
成する平均電圧生成手段と、前記平均電圧に基づいて放
電状態を判定する放電状態判定手段と、前記放電が継続
し放電安定状態と判定された時点からの前記電極を移動
させる駆動機器の相対移動ベクトル量を得る相対移動量
算出手段と、前記放電安定状態と判定された時点の前記
駆動機器の位置から前記被加工物に接近可能な前記駆動
機器の位置までのベクトル量を示す過接近量を決定する
過接近量決定手段と、前記駆動機器の駆動速度を得る移
動量演算手段とを備え、前記過接近量を超えて間隙が狭
くなる方向に前記相対移動ベクトル量が位置する際に前
記駆動機器の駆動速度を低下させるようにしたことを特
徴とする放電加工機の制御装置。 - 【請求項2】 前記過接近量は、加工条件に基づいて決
定するようになっている請求項1に記載の放電加工機の
制御装置。 - 【請求項3】 前記過接近量は、ジャンプ動作後に変更
するようになっている請求項1又は請求項2に記載の放
電加工機の制御装置。 - 【請求項4】 前記放電状態判定手段が、放電中の時間
の累積値に基づいて食いつき状態を判定するようになっ
ており、前記食いつき状態の時には前記駆動機器の駆動
速度を変化させないようになっている請求項1、2、又
は3に記載の放電加工機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19922396A JPH1043946A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 放電加工機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19922396A JPH1043946A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 放電加工機の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1043946A true JPH1043946A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16404200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19922396A Withdrawn JPH1043946A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 放電加工機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1043946A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7266560B2 (en) * | 1998-01-30 | 2007-09-04 | Navteq North America, Llc | Parcelized geographic data medium with internal spatial indices and method and system for use and formation thereof |
JP6022125B1 (ja) * | 2015-10-20 | 2016-11-09 | 三菱電機株式会社 | 放電加工機 |
WO2021240804A1 (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-02 | 三菱電機株式会社 | 放電加工装置、学習装置、推論装置、および放電加工方法 |
-
1996
- 1996-07-29 JP JP19922396A patent/JPH1043946A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7266560B2 (en) * | 1998-01-30 | 2007-09-04 | Navteq North America, Llc | Parcelized geographic data medium with internal spatial indices and method and system for use and formation thereof |
JP6022125B1 (ja) * | 2015-10-20 | 2016-11-09 | 三菱電機株式会社 | 放電加工機 |
WO2017068654A1 (ja) * | 2015-10-20 | 2017-04-27 | 三菱電機株式会社 | 放電加工機 |
US10189102B2 (en) | 2015-10-20 | 2019-01-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Electric discharge machine |
WO2021240804A1 (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-02 | 三菱電機株式会社 | 放電加工装置、学習装置、推論装置、および放電加工方法 |
CN115605308A (zh) * | 2020-05-29 | 2023-01-13 | 三菱电机株式会社(Jp) | 放电加工装置、学习装置、推断装置及放电加工方法 |
CN115605308B (zh) * | 2020-05-29 | 2023-06-30 | 三菱电机株式会社 | 放电加工装置、学习装置、推断装置及放电加工方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20031217 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |