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JPH1036653A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物及び熱圧縮成形方法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物及び熱圧縮成形方法

Info

Publication number
JPH1036653A
JPH1036653A JP18757696A JP18757696A JPH1036653A JP H1036653 A JPH1036653 A JP H1036653A JP 18757696 A JP18757696 A JP 18757696A JP 18757696 A JP18757696 A JP 18757696A JP H1036653 A JPH1036653 A JP H1036653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
mold
temperature
unsaturated polyester
organic peroxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18757696A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Kitagawa
善詔 北川
Shohei Kawasaki
章平 川崎
Hideaki Takezaki
秀昭 竹崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP18757696A priority Critical patent/JPH1036653A/ja
Publication of JPH1036653A publication Critical patent/JPH1036653A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和ポリエステル樹脂を主成分とするSM
Cの熱圧縮成形において、表面性が良好な成形品を短い
圧縮時間で成形できる樹脂組成物及び熱圧縮成形方法を
提供する。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂の樹脂分100
重量部に、有機過酸化物を0.5〜10重量部添加して
なる樹脂組成物であって、該有機過酸化物が10時間半
減期温度が50℃以上〜85℃未満である第1有機過酸
化物と、10時間半減期温度が85℃以上〜110℃未
満である第2有機過酸化物とが、重量比率1:9〜9:
1で含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物、及び
上記組成物の熱圧縮成形方法であって、成形品の厚肉部
を形成させる金型部位の温度を、薄肉部を形成させる金
型部位の温度よりも5〜100℃高くする熱圧縮成形方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形用材料として
用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物及び熱圧縮成
形方法に関し、特に、表面性が良好な成形品を提供する
ことができ、かつ成形時間の短い不飽和ポリエステル樹
脂組成物及び該組成物を用いた熱圧縮成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチック(以下、FRPと
いう)製品を大量生産する場合に、原料として、シート
・モールディング・コンパウンド(以下、SMCとい
う)、又はバルク・モールディング・コンパウンド(以
下、BMCという)等の熱硬化性成形材料を用いた熱圧
縮成形方法が広く工業的に行われており、得られた成形
品は、住宅設備、工業部品、自動車部品等の分野で用い
られている。
【0003】上記用途のなかでも、バスユニット等の住
宅設備の分野では、外観に優れていること、及び耐熱水
性に優れていることの双方を兼備した高品質が要求され
ている。さらに、近年では生産性を高めるために、速硬
化性も要求されている。
【0004】しかし、SMCの硬化速度を高めると、金
型上にSMCを載置したとき金型との接触部が局部的に
ゲル化が開始していわゆるプリゲル現象を起こし、得ら
れた成形品の表面光沢が部分的に低下したり、熱圧縮成
形においてSMCが流動中に固化しはじめ、成形品の表
面に「かすれ」状が生じるいわゆるフラッシュ現象が発
生する等の問題があった。
【0005】そこでこれらの問題を解決する方法とし
て、SMCを樹脂含浸性のよい紙等のプリゲル防止材に
載せて、加熱した金型上に載置し熱圧縮成形する方法
が、特開昭59−190827号公報に提案されてい
る。しかし、この方法ではプリゲル防止材が成形品表面
から除去できず、外観を損ねる欠点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如
き、従来のSMC熱圧縮成形の問題点に着目してなされ
たものであり、表面性の良好な成形品を短い成形時間で
成形できる樹脂組成物及び成形方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の不飽和ポリエス
テル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂の樹脂分1
00重量部に、有機過酸化物を0.5〜10重量部添加
してなる樹脂組成物において、該有機過酸化物が10時
間半減期温度が50℃以上〜80℃未満である第1有機
過酸化物と、10時間半減期温度が85℃以上〜110
℃未満である第2有機過酸化物とが、重量比率1:9〜
9:1で含有されていることを特徴とする。また、本発
明の熱圧縮方法は、上記の不飽和ポリエステル樹脂組成
物の熱圧縮成形方法であって、成形品の厚肉部を形成さ
せる金型部位の温度を、薄肉部を形成させる金型部位の
温度よりも5〜100℃高くすることを特徴とする。
【0008】上記不飽和ポリエステル樹脂は、公知慣用
の方法により、通常、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフェノール
等の有機グリコールと、無水マレイン酸、フマル酸等の
不飽和酸と、さらに必要に応じて、無水フタル酸、オル
ソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の飽和酸と
から製造された不飽和ポリエステルを、一定量のビニル
単量体で希釈したものである。
【0009】前記不飽和ポリエステルを希釈するビニル
単量体としては、例えば、スチレン、アクリルニトリ
ル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、
メタクリル酸エステルが挙げられる。価格、反応性等か
らスチレンが好ましく用いられる。不飽和ポリエステル
樹脂に含まれるビニル単量体の量は、5〜30重量%で
ある。
【0010】上記不飽和ポリエステル樹脂には、必要に
応じ、低収縮化のための熱可塑性樹脂が添加される。
【0011】上記熱可塑性樹脂としては、従来より不飽
和ポリエステル樹脂の低収縮剤として汎用されている適
宜の熱可塑性樹脂を用いることができる。使用し得る熱
可塑性樹脂の例としては、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、飽和ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、スチレン−アクリル酸共
重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
アクリロニトリル−スチレン共重合体などが挙げられ
る。添加量は3〜30重量%程度であり、通常は上記ビ
ニル単量体で溶解して用いられる。
【0012】本発明における不飽和ポリエステル樹脂の
樹脂分とは、上記不飽和ポリエステル、ビニル単量体、
必要により加えられる熱可塑性樹脂及び該熱可塑性樹脂
を溶解するビニル単量体との合計量を言う。
【0013】本発明で用いられる第1有機過酸化物は、
10時間半減期温度が50℃以上〜85℃未満であるこ
とが必要である。10時間半減期温度がこれよりも低い
場合には、反応開始が早すぎて成形時にプリゲルが発生
しやすく、逆に高すぎる場合には、反応速度が遅すぎて
硬化不足になったり、成形時間が長くかかり過ぎる欠点
が生じる。
【0014】本発明で用いられる第2有機過酸化物は、
10時間半減期温度が85℃以上〜110℃未満である
ことが必要である。10時間半減期温度がこれよりも低
い場合には、反応開始が早すぎて成形時にプリゲルが発
生しやすく、逆に高すぎる場合には、反応速度が遅すぎ
て硬化不足になったり、成形時間が長くかかり過ぎる欠
点が生じる。
【0015】第1有機過酸化物の10時間半減期温度
と、第2有機過酸化物の10時間半減期温度との関係と
しては、この両者の差が5〜45℃であることが好適で
あり、より好適には10〜40℃であり、さらに好まし
くは13〜35℃である。この差を設けることにより、
ゲル化時間を長く(プリゲルが発生しにくく)し、かつ
硬化完了までの時間を短縮できる。従ってその差が小さ
い場合には反応時間が早すぎるため、成形時にプリゲル
が発生しやすく、逆に差が大きすぎる場合には反応速度
が遅すぎるため硬化不足になったり成形時間が長くかか
りすぎたりする。
【0016】上記第1有機過酸化物は、10時間半減期
温度が50℃以上〜85℃未満の範囲にあるものであ
り、このような第1の有機過酸化物の例としては、2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベ
ンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキサハイドロテレフタレート、t−ブチルパ
ーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ
ビバレート、オクタノイルパーオキサイド、デカノイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、スク
シニル酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、m
−トリオイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシビバ
レート等を挙げることができる。第1有機過酸化物とし
ては、これらの有機過酸化物中の1種または2種以上が
用いられる。
【0017】上記第2有機過酸化物は、10時間半減期
温度が85℃以上〜110℃未満の範囲にある有機過酸
化物である。このような有機過酸化物の例としては、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、トリス−
t−ブチルパーオキシトリアジン、1,1−ジ−t−ブ
チルパーオキシ−3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、ジ−t−ブ
チルパーオキシアゼラエート、t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキ
シラウレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキ
シヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシオクタ
ン、パーオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシイ
ソフタレート等が挙げられる。第2有機過酸化物として
は、これらの有機過酸化物中の1種または2種以上が用
いられる。
【0018】第1,第2の有機過酸化物の添加量として
は、添加量が0.5重量部未満では硬化反応が遅くな
り、成形に長時間を要することになり、他方、10重量
部を越えると、圧縮成形機によって型が閉められる前に
硬化反応が開始し、成形材料表面でプリゲル化現象が起
こり、成形品の外観形状が劣化し、光沢が低下すること
になるので、その合計量が、樹脂分100重量部に対
し、0.5〜10重量部に限定される。好ましくは1.0
〜2.5重量部である。
【0019】また、第1有機過酸化物と第2有機過酸化
物の比率としては、重量比で1:9〜9:1の範囲に限
定され、好ましくは、3:7〜7:3である。これは、
第1有機過酸化物の割合が1:9より少ないと硬化反応
の開始が遅くなり、一方、9:1よりも第2の有機過酸
化物の割合が少ないと硬化が終了し難く、未反応ビニル
単量体の残量が多くなるために得られる成形体の強度が
低下するからである。
【0020】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物で
は、上記不飽和ポリエステル、ビニル単量体、熱可塑性
樹脂、第1及び第2有機過酸化物以外に、必要に応じ各
種充填剤、繊維補強材、増粘剤、離型剤、安定剤、着色
剤等が添加される。
【0021】上記充填剤としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、シリカ、クレー、石綿、ガラス粉、水酸化アルミ
ニウムなどの成形材料用充填剤として従来から用いられ
ている適宜の充填剤を用いることができる。
【0022】また、上記繊維強化材としては、例えばガ
ラス繊維が挙げられ、例えば直径8〜50μm、長さが
5〜150mm程度のガラス繊維が用いられる。
【0023】上記増粘剤としては、例えば酸化マグネシ
ウムや水酸化マグネシウムなどが、離型剤としては、例
えばステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムなど
が、安定剤としては、例えばハイドロキノンやパラベン
ゾキノンなどが、着色剤としては、例えば二酸化チタ
ン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、弁柄な
どが挙げられる。
【0024】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、本発明の繊維強化材を除く上記成分を配合・混練
し、慣用の手段装置を用い、繊維強化材に含浸させるこ
とにより、SMCまたはBMCとすることができる。
【0025】なお、上記繊維強化材としてのガラス繊維
は、組成物全量に対し、10重量%未満では成形品にお
いて十分な強度が発揮され難く、逆に、40重量%を越
えると、樹脂のガラス繊維への含浸が十分でなくなり、
得られた成形品にクラックが発生し易くなり、かつガラ
ス繊維が成形品表面に露出し外観形状を悪化させるの
で、通常、10〜40重量%となるように配合される。
【0026】本発明の熱圧縮成形方法においては、本発
明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から得られたSMC
又はBMCを用いて、次のようなプロセスをとる。成形
機としては従来公知のプレス成形機が使用可能である。
成形型としては、従来公知の金型や鋳物型が使用可能で
ある。成形型の形式としては、左右型(横型)でも上下
型(縦型)でも構わないが、一般的には、上下型が好ま
しい。この場合には、通常、上型を可動型、下型を固定
型として用いる。
【0027】成形機に成形型を取り付け、加熱した後、
成形型内に、上記SMC又はBMCをその目的の位置に
載置する。型の温度は、目的とする成形品の薄肉部にお
いては、80〜160℃が好適で、100〜150℃が
より好適で、さらに好ましくは120〜145℃であ
る。型温度が低すぎると、硬化に時間がかかりすぎ、逆
に高すぎる場合には表面性の不良が発生しやすくなる。
【0028】目的とする成形品の厚肉部においては、厚
肉部に該当する金型部位に局部ヒーターを埋設すること
により、薄肉部に該当する金型部位の温度よりも、5〜
100℃高くする。温度差が5℃未満では厚肉部の硬化
促進に効果がなく、100℃を越えると、厚肉部と薄肉
部との硬化速度の差が大きくなりすぎて、成形品にクラ
ックが生じやすくなる。
【0029】成形型の形式として、上下型を用いる場合
には、上記厚肉部を形成する金型部位は、上型に設ける
のが好ましい。
【0030】上記薄肉部とは、例えば、浴槽を成形する
場合には、槽の底部及び側面部であり、厚肉部とは、底
部に設けた脚部や補強のためのリブを言う。
【0031】次いで、型を締め、通常、10〜120k
g/cm2 の圧力で圧縮成形する。加圧時間は、成形品
の硬化が完了するまでとする。所定時間の圧縮後、成形
品を脱型する。
【0032】
【作用】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物におい
ては、第1有機過酸化物の10時間半減期温度が50℃
以上〜85℃未満であることにより、本組成物を金型に
載置した後直ぐには硬化が始まらず、その後金型が締ま
った後に第1有機過酸化物が反応を始め、組成物の硬化
が始まる。そしてその反応熱により10時間半減期温度
が85℃以上〜110℃未満である第2有機過酸化物が
急激に反応を始めて速やかに硬化完了に至る。すなわ
ち、第1及び第2有機過酸化物の併用により、プリゲル
という表面性不良は起こらず、また、短い硬化完了時間
が得られ、成形工程を速めることができる。
【0033】また、本発明の熱圧縮成形方法において
は、原料として上記組成物を用い、かつ、成形品の肉厚
部を形成させる金型部位の温度を、薄肉部を形成させる
金型部位よりも5〜100℃高くすることにより、厚肉
部の硬化時間を短縮することができ、成形工程を速める
ことができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。1.成形機及び成形型の準備 成形機として、月島機械社製2500トンスーパーハイ
テクプレス成形機を準備した。成形型として120c
m×70cmの浴槽を成形する上下型からなる金型であ
って、上下型共に蒸気配管を埋め込まれたものを準備し
た。成形型として、図1に示す117cm×167c
mの洗い場付き浴槽を成形する上下型からなる金型であ
って、上下型共に蒸気配管を埋め込まれたものを準備し
た。この浴槽10には、浴槽部11に4箇所、洗い場部
12に8箇所の脚部13と脚部同士を連結するリブ14
のような厚肉部が設けられており、脚部の大きさと形状
は図2に示す通り、内空部15を有する外径38mm、
内径20mm、高さ50mm(洗い場部の脚部は、洗い
場に傾斜を設けるため50〜63mm)の円筒状であっ
た。 図3に示す通り、脚部を形成させる金型部位21
は、上型に設けられており、内空部15を形成させる部
位22には導線24に繋がれた電気ヒーター23を埋め
込んだ。また、この金型は、成形品の底面の厚さが浴槽
部11及び洗い場部12ともに5mmとなるよう設計さ
れている。成形型、成形型ともにプレス成形機に取
り付ける際には、上型を可動型とし、下型を固定型とし
た。
【0034】2.不飽和ポリエステル樹脂組成物の調製 有機過酸化物を除いた配合剤は、表1の組成とした。
【0035】
【表1】
【0036】第1及び第2有機過酸化物は表2の組み合
わせ及び配合量とし、表1のガラス繊維を除いた成分及
び表2の有機過酸化物とを十分に混練し,従来公知のS
MC製造装置によりガラス繊維に含浸させ、40℃にて
24時間熟成して、約5mmの厚さのSMC材料S1〜
S4を得た。いずれのSMCも、組成物全体に占めるガ
ラス繊維の量は24重量%とした。
【0037】
【表2】
【0038】3.成形方法 上記のSMC材料を用いて、以下のように成形した。 成形型 上型を135℃、下型を150℃に加熱した後、400
mm×500mmの大きさに切ったSMC15枚(厚
さ、約75mm)を下型上に載置した。次いで、型を締
めて90kg/cm2 の圧力で圧縮成形した。その後、
型を開いて脱型し、成形品を得た。
【0039】成形型 上型の薄肉部形成部位は135℃、脚部の形成部位に埋
設された電気ヒーターには、表4に示した電圧を印加し
て加熱した。該部位の温度は表4に示した数値が計測さ
れた。下型は150℃に加熱した。次に、下型の洗い場
側に600mm×500mmの大きさに切ったSMC1
5枚(厚さ、約60mm)、浴槽側に400mm×50
0mmの大きさに切ったSMC15枚(厚さ、約75m
m)を載置し、型を締めて90kg/cm2 の圧力で圧
縮成形した。その後、型を開いて脱型し、成形品を得
た。
【0040】4.性能評価 実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた成形品につい
て、下記の評価方法に従って、必要圧縮時間、プリゲル
の有無、フラッシュの有無、クラックの有無を評価し、
表3及び表4に示した。 必要圧縮時間:圧縮時間を変えて繰り返し圧縮成形を行
い、肉厚部の硬化状態から判断して必要圧縮時間を求め
た。 プリゲルの有無:成形品の表面を目視観察しプリゲルの
有無を評価した。 フラッシュの有無:成形品の表面を目視観察しフラッシ
ュの有無を評価した。 クラックの有無:成形品の肉厚部でのクラックの有無を
評価した。
【0041】実施例1、2及び比較例1、2 SMC材料としてS1〜S4を用い、成形型を用いて
上記のように圧縮成形した。得られた成形品の評価を表
3に示す。表3に見るとおり、本発明の組成物である第
1有機過酸化物と第2有機過酸化物とを併用した実施例
1、2は、各々を単独で用いた比較例1、2に較べ、必
要圧縮時間が短かった。
【0042】
【表3】
【0043】実施例3〜5及び比較例3、4 SMC材料としてS1を用い、成形型を用いて上記の
ように圧縮成形した。得られた成形品の評価を表4に示
す。表4に見るとおり、本発明の圧縮成形方法である実
施例3〜5は、厚肉部を形成する金型部位の温度を高く
しなかった比較例3よりも、必要圧縮時間が短かった。
また、温度を高くし過ぎた比較例4では、成形品の脚部
にクラックが発生した。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
の構成は、上記のとおりであり、本発明によると、成形
品にプリゲル等の表面性不良が発生せず、かつ、必要圧
縮時間の短い熱圧縮成形用原料が得られる。また、本発
明の熱圧縮成形方法の構成は、上記のとおりであり、厚
肉部を有する成形品を短い圧縮時間で得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる圧縮成形品の一例を示す
側面図である。
【図2】本発明により得られる圧縮成形品の一部分の例
を示す斜視図である。
【図3】本発明で用いられる金型の一部分の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 浴槽 11 浴槽部 12 洗い場部 13 脚部(厚肉部) 14 リブ(厚肉部) 21 金型 22 脚部の内空部を形成させる金型部位 23 電気ヒーター 24 導線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂の樹脂分100
    重量部に、有機過酸化物を0.5〜10重量部添加して
    なる樹脂組成物であって、該有機過酸化物が10時間半
    減期温度が50℃以上〜85℃未満である第1有機過酸
    化物と、10時間半減期温度が85℃以上〜110℃未
    満である第2有機過酸化物とが、重量比率1:9〜9:
    1で含有されていることを特徴とする不飽和ポリエステ
    ル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
    組成物の熱圧縮成形方法であって、成形品の厚肉部を形
    成させる金型部位の温度を、薄肉部を形成させる金型部
    位の温度よりも5〜100℃高くすることを特徴とする
    熱圧縮成形方法。
JP18757696A 1996-07-17 1996-07-17 不飽和ポリエステル樹脂組成物及び熱圧縮成形方法 Pending JPH1036653A (ja)

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JP18757696A JPH1036653A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 不飽和ポリエステル樹脂組成物及び熱圧縮成形方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6734228B1 (en) 1999-03-15 2004-05-11 Kao Corporation Water-based resin composition
JP2007146125A (ja) * 2005-11-02 2007-06-14 Nof Corp ラジカル重合型熱硬化性樹脂用硬化剤、それを含む成形材料及びその硬化方法

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