JPH10328702A - フランジを有する形鋼の圧延方法及び装置 - Google Patents
フランジを有する形鋼の圧延方法及び装置Info
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- JPH10328702A JPH10328702A JP14743297A JP14743297A JPH10328702A JP H10328702 A JPH10328702 A JP H10328702A JP 14743297 A JP14743297 A JP 14743297A JP 14743297 A JP14743297 A JP 14743297A JP H10328702 A JPH10328702 A JP H10328702A
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- Metal Rolling (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 粗ユニバーサル圧延工程での圧延時間及びウ
ェブ内幅の拡大に要する圧延時間を短縮し、ウェブとフ
ランジの温度降下と両者の温度差を小さくして、より大
きなウェブ内幅の拡大量を得る。 【解決手段】 粗ユニバーサル圧延機群に、ロール幅が
固定の水平ロール11を組み込んだ幅固定粗ユニバーサ
ル圧延機U1とロール幅が調整可能な水平ロール21を
組み込んだ幅可変粗ユニバーサル圧延機U2とロール幅
が調整可能な上一対の圧延ロール31を組み込んだ拡幅
圧延機Yを用い、水平ロール21の幅を水平ロール11
の幅とほぼ同じにして両圧延機で圧延することにより被
圧延材1のフランジとウェブの減厚を繰り返してフラン
ジとウェブの付け根部とウェブ端部に余肉部2を形成
し、粗ユニバーサル圧延が終了した被圧延材を、幅可変
粗ユニバーサル圧延機と拡幅圧延機にて各ロール幅を大
きくして余肉部2を圧延することによりウェブ内幅を拡
大する。
ェブ内幅の拡大に要する圧延時間を短縮し、ウェブとフ
ランジの温度降下と両者の温度差を小さくして、より大
きなウェブ内幅の拡大量を得る。 【解決手段】 粗ユニバーサル圧延機群に、ロール幅が
固定の水平ロール11を組み込んだ幅固定粗ユニバーサ
ル圧延機U1とロール幅が調整可能な水平ロール21を
組み込んだ幅可変粗ユニバーサル圧延機U2とロール幅
が調整可能な上一対の圧延ロール31を組み込んだ拡幅
圧延機Yを用い、水平ロール21の幅を水平ロール11
の幅とほぼ同じにして両圧延機で圧延することにより被
圧延材1のフランジとウェブの減厚を繰り返してフラン
ジとウェブの付け根部とウェブ端部に余肉部2を形成
し、粗ユニバーサル圧延が終了した被圧延材を、幅可変
粗ユニバーサル圧延機と拡幅圧延機にて各ロール幅を大
きくして余肉部2を圧延することによりウェブ内幅を拡
大する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、H形鋼等のフラン
ジを有する形鋼のウェブ高さを圧延中に自在に調整する
圧延方法及びその装置に関する。
ジを有する形鋼のウェブ高さを圧延中に自在に調整する
圧延方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼などのフランジを有する形鋼を製
造する設備は、一般に図7に示すようなものである。加
熱炉から出た素材鋼片はまず2重式の圧延機であるブレ
ークダウン圧延機BDによって、目的とする製品寸法に
適する形状に造形圧延される。続いて粗ユニバーサル圧
延機U1、U2とエッジャ圧延機E1、E2からなる粗
ユニバーサル圧延機群R1、R2において厚みを減じら
れるとともにフランジ端部の成形が行われる。さらに、
仕上げユニバーサル圧延機Fによってフランジがウェブ
と直角になるように成形され、H形の製品となる。
造する設備は、一般に図7に示すようなものである。加
熱炉から出た素材鋼片はまず2重式の圧延機であるブレ
ークダウン圧延機BDによって、目的とする製品寸法に
適する形状に造形圧延される。続いて粗ユニバーサル圧
延機U1、U2とエッジャ圧延機E1、E2からなる粗
ユニバーサル圧延機群R1、R2において厚みを減じら
れるとともにフランジ端部の成形が行われる。さらに、
仕上げユニバーサル圧延機Fによってフランジがウェブ
と直角になるように成形され、H形の製品となる。
【0003】この従来のユニバーサル圧延法によって得
られるH形鋼の寸法は図6に示されるように、ウェブ高
さH、ウェブ内幅LH、フランジ厚t2とすると、H=
LH+2×t2の関係となる。ウェブ内幅LHは仕上げ
ユニバーサル圧延機Fの水平ロール幅とほぼ同一である
ことから、ウェブ高さHは仕上げユニバーサル圧延機F
の水平ロール幅とフランジ厚により決定される。このた
め例えば、フランジ厚の変化量に関係なくウェブ高さが
一定のH形鋼や、逆にフランジ厚が一定でウェブ高さを
任意の寸法にすることができるH形鋼を製造しようとし
た場合、粗ユニバーサル圧延機及び仕上げユニバーサル
圧延機の水平ロール幅を、圧延するH形鋼のサイズに合
わせて準備する必要がある。従って、圧延する寸法サイ
ズ数がフランジ厚t2やウェブ内幅LHに関係なく増大
することは、ロール保有数が増加し、さらに圧延する寸
法サイズが変わる毎に、その都度そのサイズに合致した
幅の水平ロールに組み替える必要が生じ、そのため操業
度は大幅に低下する。
られるH形鋼の寸法は図6に示されるように、ウェブ高
さH、ウェブ内幅LH、フランジ厚t2とすると、H=
LH+2×t2の関係となる。ウェブ内幅LHは仕上げ
ユニバーサル圧延機Fの水平ロール幅とほぼ同一である
ことから、ウェブ高さHは仕上げユニバーサル圧延機F
の水平ロール幅とフランジ厚により決定される。このた
め例えば、フランジ厚の変化量に関係なくウェブ高さが
一定のH形鋼や、逆にフランジ厚が一定でウェブ高さを
任意の寸法にすることができるH形鋼を製造しようとし
た場合、粗ユニバーサル圧延機及び仕上げユニバーサル
圧延機の水平ロール幅を、圧延するH形鋼のサイズに合
わせて準備する必要がある。従って、圧延する寸法サイ
ズ数がフランジ厚t2やウェブ内幅LHに関係なく増大
することは、ロール保有数が増加し、さらに圧延する寸
法サイズが変わる毎に、その都度そのサイズに合致した
幅の水平ロールに組み替える必要が生じ、そのため操業
度は大幅に低下する。
【0004】このような問題を解決する技術として、特
開平4−288902号公報に開示された方法がある。
これは図8に示すように、ブレークダウン圧延機BD、
粗ユニバーサル圧延機U1、U2、エッジャ圧延機E
1、E2及び仕上げユニバーサル圧延機Fからなる通常
のH形鋼の熱間圧延設備のエッジャ圧延機E2の後面
に、ロール幅が調整可能な圧延ロールを上下一対装着し
てなる圧延機Yを近接して設置した圧延設備を使用する
ものである。その圧延方法は図9に示すように、まず、
粗ユニバーサル圧延機により、フランジとウェブの付け
根部分及びウェブ両端部に余肉を形成する工程を行う。
引き続いてロール幅が調整可能な圧延ロールを上下一対
装着した圧延機Yにて粗ユニバーサル圧延工程における
ウェブ内幅よりもロール幅を大きく設定して圧延するこ
とにより、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡大
とともに、余肉部を圧延することによりその減面量のほ
とんどをウェブ内幅の拡大に転化させる工程を行う。こ
の2つの工程を繰り返すことにより所定のウェブ高さと
なるまで、ウェブ内幅を拡大するものである。この技術
は、余肉形成と機械的なウェブ内幅の拡大を繰り返すこ
とにより大きなウェブ高さの変更を可能とするものであ
るが、以下のような問題が残されていた。
開平4−288902号公報に開示された方法がある。
これは図8に示すように、ブレークダウン圧延機BD、
粗ユニバーサル圧延機U1、U2、エッジャ圧延機E
1、E2及び仕上げユニバーサル圧延機Fからなる通常
のH形鋼の熱間圧延設備のエッジャ圧延機E2の後面
に、ロール幅が調整可能な圧延ロールを上下一対装着し
てなる圧延機Yを近接して設置した圧延設備を使用する
ものである。その圧延方法は図9に示すように、まず、
粗ユニバーサル圧延機により、フランジとウェブの付け
根部分及びウェブ両端部に余肉を形成する工程を行う。
引き続いてロール幅が調整可能な圧延ロールを上下一対
装着した圧延機Yにて粗ユニバーサル圧延工程における
ウェブ内幅よりもロール幅を大きく設定して圧延するこ
とにより、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡大
とともに、余肉部を圧延することによりその減面量のほ
とんどをウェブ内幅の拡大に転化させる工程を行う。こ
の2つの工程を繰り返すことにより所定のウェブ高さと
なるまで、ウェブ内幅を拡大するものである。この技術
は、余肉形成と機械的なウェブ内幅の拡大を繰り返すこ
とにより大きなウェブ高さの変更を可能とするものであ
るが、以下のような問題が残されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ウェブ高さの変更を行
う段階において、ウェブ及びフランジの厚さは製品に近
い厚さとなっている。大きなウェブ高さの変更を行う場
合には、余肉形成とウェブ内幅の拡大を繰り返す必要が
あるため、ウェブ高さの変更に要する時間が長くかか
り、ウェブとフランジの温度降下が大きくなる。被圧延
材温度が低くなり過ぎると圧延負荷の増大などにより圧
延の続行が困難になるため、ウェブ内幅の拡大を長時間
にわたって行うことはできなかった。
う段階において、ウェブ及びフランジの厚さは製品に近
い厚さとなっている。大きなウェブ高さの変更を行う場
合には、余肉形成とウェブ内幅の拡大を繰り返す必要が
あるため、ウェブ高さの変更に要する時間が長くかか
り、ウェブとフランジの温度降下が大きくなる。被圧延
材温度が低くなり過ぎると圧延負荷の増大などにより圧
延の続行が困難になるため、ウェブ内幅の拡大を長時間
にわたって行うことはできなかった。
【0006】また、通常、H形鋼のウェブはフランジよ
りも薄いことからウェブの温度降下はフランジよりも速
く、余肉形成とウェブ内幅の拡大を行う時間が長いほ
ど、ウェブとフランジの温度差が大きくなる。この結
果、圧延後の冷却過程において、フランジの長さ方向の
収縮量がウェブよりも大きくなり、ウェブには圧縮の残
留応力が発生する。温度差が大きいほどこの圧縮による
残留応力は大きくなり、ついにはウェブの座屈・波打ち
を生じさせる。波打ちが発生した製品はこれを修正する
ことが極めて困難で製品として出荷できないため、特に
ウェブの薄い製品ではウェブとフランジの温度差が大き
くならないように圧延せざるを得ず、この点からもウェ
ブ内幅の拡大に要する時間を極端に長くすることは問題
であった。上記の理由から、ウェブ内幅拡大の繰り返し
回数をあまり多くすることができず、結果としてウェブ
内幅の拡大量に上限を設けざるを得ない状況となってい
た。
りも薄いことからウェブの温度降下はフランジよりも速
く、余肉形成とウェブ内幅の拡大を行う時間が長いほ
ど、ウェブとフランジの温度差が大きくなる。この結
果、圧延後の冷却過程において、フランジの長さ方向の
収縮量がウェブよりも大きくなり、ウェブには圧縮の残
留応力が発生する。温度差が大きいほどこの圧縮による
残留応力は大きくなり、ついにはウェブの座屈・波打ち
を生じさせる。波打ちが発生した製品はこれを修正する
ことが極めて困難で製品として出荷できないため、特に
ウェブの薄い製品ではウェブとフランジの温度差が大き
くならないように圧延せざるを得ず、この点からもウェ
ブ内幅の拡大に要する時間を極端に長くすることは問題
であった。上記の理由から、ウェブ内幅拡大の繰り返し
回数をあまり多くすることができず、結果としてウェブ
内幅の拡大量に上限を設けざるを得ない状況となってい
た。
【0007】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、粗ユニバーサル圧延工程での
圧延時間及びウェブ内幅の拡大に要する圧延時間を短縮
し、ウェブとフランジの温度降下と両者の温度差を小さ
くして、より大きなウェブ内幅の拡大量を得ることがで
きる形鋼の圧延方法及びその装置を提供することを目的
とする。
めになされたものであり、粗ユニバーサル圧延工程での
圧延時間及びウェブ内幅の拡大に要する圧延時間を短縮
し、ウェブとフランジの温度降下と両者の温度差を小さ
くして、より大きなウェブ内幅の拡大量を得ることがで
きる形鋼の圧延方法及びその装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフランジを
有する形鋼の圧延方法は、粗ユニバーサル圧延機及びエ
ッジャ圧延機からなる粗ユニバーサル圧延機群と、仕上
げユニバーサル圧延機とを備えた圧延設備を用いてフラ
ンジを有する形鋼を圧延する方法において、前記粗ユニ
バーサル圧延機群を、被圧延材のフランジとウェブの付
け根部及びウェブの両端部に余肉を形成できるロール形
状を有し、ロール幅が固定の水平ロールを組み込んだ少
なくとも1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機と、ロール
幅が調整可能な水平ロールを組み込んだ少なくとも1基
の幅可変粗ユニバーサル圧延機とを有する構成とし、さ
らに前記幅可変粗ユニバーサル圧延機の後面にロール幅
が調整可能な上下一対の圧延ロールを組み込んだ拡幅圧
延機を設置し、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機のロー
ル幅を前記幅固定粗ユニバーサル圧延機のロール幅とほ
ぼ同じ幅に設定して粗ユニバーサル圧延を行うことによ
り、被圧延材のフランジ及びウェブの減厚を繰り返し、
フランジとウェブの付け根部及びウェブの両端部に余肉
部を形成する工程と、前記粗ユニバーサル圧延が完了し
た被圧延材を、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機及び前
記拡幅圧延機にて、各々のロール幅を前記幅固定粗ユニ
バーサル圧延機のロール幅より大きく設定して圧延する
ことにより、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡
大とともに、前記余肉部を圧延することにより該余肉部
の減面量のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させる圧
延を、1パスないし更にロール幅を大きく設定しながら
数パス行う工程とを有することを特徴とするものであ
る。
有する形鋼の圧延方法は、粗ユニバーサル圧延機及びエ
ッジャ圧延機からなる粗ユニバーサル圧延機群と、仕上
げユニバーサル圧延機とを備えた圧延設備を用いてフラ
ンジを有する形鋼を圧延する方法において、前記粗ユニ
バーサル圧延機群を、被圧延材のフランジとウェブの付
け根部及びウェブの両端部に余肉を形成できるロール形
状を有し、ロール幅が固定の水平ロールを組み込んだ少
なくとも1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機と、ロール
幅が調整可能な水平ロールを組み込んだ少なくとも1基
の幅可変粗ユニバーサル圧延機とを有する構成とし、さ
らに前記幅可変粗ユニバーサル圧延機の後面にロール幅
が調整可能な上下一対の圧延ロールを組み込んだ拡幅圧
延機を設置し、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機のロー
ル幅を前記幅固定粗ユニバーサル圧延機のロール幅とほ
ぼ同じ幅に設定して粗ユニバーサル圧延を行うことによ
り、被圧延材のフランジ及びウェブの減厚を繰り返し、
フランジとウェブの付け根部及びウェブの両端部に余肉
部を形成する工程と、前記粗ユニバーサル圧延が完了し
た被圧延材を、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機及び前
記拡幅圧延機にて、各々のロール幅を前記幅固定粗ユニ
バーサル圧延機のロール幅より大きく設定して圧延する
ことにより、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡
大とともに、前記余肉部を圧延することにより該余肉部
の減面量のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させる圧
延を、1パスないし更にロール幅を大きく設定しながら
数パス行う工程とを有することを特徴とするものであ
る。
【0009】また、より大きなウェブ内幅の拡大量を得
る場合は、前記の圧延工程の終了後に続けて、前記幅固
定粗ユニバーサル圧延機にて、被圧延材のフランジを圧
下しないように竪ロールと水平ロール側壁間のロール隙
を開いておき、上下水平ロールのみで被圧延材のウェブ
を圧延することにより、ウェブの減厚を行うとともに、
ウェブの両端部に余肉部を形成する工程と、前記幅可変
粗ユニバーサル圧延機及び前記拡幅圧延機にて、各々の
ロール幅を前段階の時よりも大きく設定して前記余肉部
を圧延することにより、ウェブ内幅を更に拡大させる圧
延を、1パスないしこれら2つの工程を繰り返しながら
数パス行う工程とを行うものである。これらのウェブ内
幅拡大工程において、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機
の竪ロールは被圧延材のフランジを圧下しない位置まで
開いておく。これは、余肉部の圧延による長さ方向(圧
延方向)の伸びをフランジにより規制し、余肉部の減面
量のほとんどをウェブ内幅拡大に転化させるためであ
る。
る場合は、前記の圧延工程の終了後に続けて、前記幅固
定粗ユニバーサル圧延機にて、被圧延材のフランジを圧
下しないように竪ロールと水平ロール側壁間のロール隙
を開いておき、上下水平ロールのみで被圧延材のウェブ
を圧延することにより、ウェブの減厚を行うとともに、
ウェブの両端部に余肉部を形成する工程と、前記幅可変
粗ユニバーサル圧延機及び前記拡幅圧延機にて、各々の
ロール幅を前段階の時よりも大きく設定して前記余肉部
を圧延することにより、ウェブ内幅を更に拡大させる圧
延を、1パスないしこれら2つの工程を繰り返しながら
数パス行う工程とを行うものである。これらのウェブ内
幅拡大工程において、前記幅可変粗ユニバーサル圧延機
の竪ロールは被圧延材のフランジを圧下しない位置まで
開いておく。これは、余肉部の圧延による長さ方向(圧
延方向)の伸びをフランジにより規制し、余肉部の減面
量のほとんどをウェブ内幅拡大に転化させるためであ
る。
【0010】(1)圧延ラインの構成(図1参照) 本発明においては、圧延ラインにおける粗ユニバーサル
圧延機群に2基以上の粗ユニバーサル圧延機を設置し、
そのうちの少なくとも1基の粗ユニバーサル圧延機は、
被圧延材のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの
両端部分に余肉を形成できる形状にした固定幅の水平ロ
ールを用いる。以下、この粗ユニバーサル圧延機を「幅
固定粗ユニバーサル圧延機」と呼ぶ。また、少なくとも
1基の粗ユニバーサル圧延機には、幅が任意に調整可能
な水平ロールを用いる。以下、この粗ユニバーサル圧延
機を「幅可変粗ユニバーサル圧延機」と呼ぶ。さらに、
この粗ユニバーサル圧延機群の後面に、幅が調整可能な
上下一対の圧延ロールを組み込んだ圧延機(以下、拡幅
圧延機と呼ぶ)を設置してなるものである。すなわち、
本発明における粗ユニバーサル圧延機群は、少なくとも
1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機と、エッジャ圧延機
と、少なくとも1基の幅可変粗ユニバーサル圧延機とを
この順に上流側より配置し、さらに幅可変粗ユニバーサ
ル圧延機の後面に拡幅圧延機を設置した構成である。
圧延機群に2基以上の粗ユニバーサル圧延機を設置し、
そのうちの少なくとも1基の粗ユニバーサル圧延機は、
被圧延材のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの
両端部分に余肉を形成できる形状にした固定幅の水平ロ
ールを用いる。以下、この粗ユニバーサル圧延機を「幅
固定粗ユニバーサル圧延機」と呼ぶ。また、少なくとも
1基の粗ユニバーサル圧延機には、幅が任意に調整可能
な水平ロールを用いる。以下、この粗ユニバーサル圧延
機を「幅可変粗ユニバーサル圧延機」と呼ぶ。さらに、
この粗ユニバーサル圧延機群の後面に、幅が調整可能な
上下一対の圧延ロールを組み込んだ圧延機(以下、拡幅
圧延機と呼ぶ)を設置してなるものである。すなわち、
本発明における粗ユニバーサル圧延機群は、少なくとも
1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機と、エッジャ圧延機
と、少なくとも1基の幅可変粗ユニバーサル圧延機とを
この順に上流側より配置し、さらに幅可変粗ユニバーサ
ル圧延機の後面に拡幅圧延機を設置した構成である。
【0011】(2)圧延方法 粗ユニバーサル圧延工程(図2参照) ロール幅が調整可能な水平ロールを組み込んだ幅可変粗
ユニバーサル圧延機の水平ロール幅を、ロール幅が固定
の水平ロールを組み込んだ幅固定粗ユニバーサル圧延機
の水平ロール幅とほぼ同じとし、2基の粗ユニバーサル
圧延機でウェブとフランジの減肉を行うとともに、被圧
延材のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの両端
部分に余肉部を形成する。同時にエッジャ圧延機により
従来と同様にフランジ端部の圧下を行い、フランジ幅を
制御する。
ユニバーサル圧延機の水平ロール幅を、ロール幅が固定
の水平ロールを組み込んだ幅固定粗ユニバーサル圧延機
の水平ロール幅とほぼ同じとし、2基の粗ユニバーサル
圧延機でウェブとフランジの減肉を行うとともに、被圧
延材のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの両端
部分に余肉部を形成する。同時にエッジャ圧延機により
従来と同様にフランジ端部の圧下を行い、フランジ幅を
制御する。
【0012】ウェブ内幅拡大工程(図3、図4参照) 粗ユニバーサル圧延工程終了後、幅可変粗ユニバーサル
圧延機の水平ロール幅を、幅固定粗ユニバーサル圧延機
の水平ロール幅よりも広く設定するとともに、拡幅圧延
機のロール幅を幅可変粗ユニバーサル圧延機の水平ロー
ル幅よりもさらに広く設定する。この状態で圧延するこ
とにより、水平ロールの幅が調整可能な2基の圧延機に
よって、ロール幅差による機械的なウェブの内幅の拡大
を行うとともに余肉部を圧延することによりその減面量
のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させ、ウェブ内幅
を拡大する。さらにウェブ内幅を大きく拡大する場合に
は、ウェブ内幅拡大の1パス目は余肉部をウェブ中央部
の厚さまで圧下せずにウェブ内幅の拡大を行う。続く2
パス目において、拡幅圧延機と幅可変粗ユニバーサル圧
延機の水平ロール幅を1パス目よりも広く設定して逆方
向に圧延し、再度ウェブ内幅を拡大する。
圧延機の水平ロール幅を、幅固定粗ユニバーサル圧延機
の水平ロール幅よりも広く設定するとともに、拡幅圧延
機のロール幅を幅可変粗ユニバーサル圧延機の水平ロー
ル幅よりもさらに広く設定する。この状態で圧延するこ
とにより、水平ロールの幅が調整可能な2基の圧延機に
よって、ロール幅差による機械的なウェブの内幅の拡大
を行うとともに余肉部を圧延することによりその減面量
のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させ、ウェブ内幅
を拡大する。さらにウェブ内幅を大きく拡大する場合に
は、ウェブ内幅拡大の1パス目は余肉部をウェブ中央部
の厚さまで圧下せずにウェブ内幅の拡大を行う。続く2
パス目において、拡幅圧延機と幅可変粗ユニバーサル圧
延機の水平ロール幅を1パス目よりも広く設定して逆方
向に圧延し、再度ウェブ内幅を拡大する。
【0013】より大きな拡幅量を得る場合には、これに
続く幅固定粗ユニバーサル圧延機での圧延において、被
圧延材のフランジを圧延しないように竪ロールと水平ロ
ール側壁間のロール隙を開いておき、上下水平ロールの
みで被圧延材のウェブを圧延してウェブを減厚するとと
もに、ウェブ両端部に余肉部を形成する。さらに3パス
目で、幅固定粗ユニバーサル圧延機の2パス目及び3パ
ス目において形成した余肉部を、さらにロール幅を広く
調整した幅可変粗ユニバーサル圧延機と拡幅圧延機によ
り圧下しながらウェブ高さ(ウェブ内幅)の拡大を行
う。
続く幅固定粗ユニバーサル圧延機での圧延において、被
圧延材のフランジを圧延しないように竪ロールと水平ロ
ール側壁間のロール隙を開いておき、上下水平ロールの
みで被圧延材のウェブを圧延してウェブを減厚するとと
もに、ウェブ両端部に余肉部を形成する。さらに3パス
目で、幅固定粗ユニバーサル圧延機の2パス目及び3パ
ス目において形成した余肉部を、さらにロール幅を広く
調整した幅可変粗ユニバーサル圧延機と拡幅圧延機によ
り圧下しながらウェブ高さ(ウェブ内幅)の拡大を行
う。
【0014】(3)従来技術の問題点解決の原理 幅可変粗ユニバーサル圧延機は、粗ユニバーサル圧延工
程においてウェブとフランジの減厚を幅固定粗ユニバー
サル圧延機と同時に行うため、1パスの圧延で2基の粗
ユニバーサル圧延機による厚みの減少が得られることと
なり、粗ユニバーサル圧延工程の時間が大幅に短縮され
る。さらに、ウェブ内幅拡大工程においては水平ロール
の幅を調整して、その後面に設置した拡幅圧延機ととも
にウェブ内法の拡幅を行うため、ウェブ内幅の拡大を行
う圧延機が2基となり、この工程に要する時間も大幅に
短縮することができる。このように、粗ユニバーサル圧
延工程における圧延時間の短縮が可能であるため、被圧
延材の温度降下が小さくなり、特にウェブ温度が高温に
保たれるので圧延負荷の増加を抑えることができるとと
もに、フランジとウェブの温度差が小さくなり圧延後の
冷却過程におけるウェブの波打ちが発生しなくなる。こ
の結果、従来の方法では不可能であった大幅なウェブ内
幅の変更が可能となる。
程においてウェブとフランジの減厚を幅固定粗ユニバー
サル圧延機と同時に行うため、1パスの圧延で2基の粗
ユニバーサル圧延機による厚みの減少が得られることと
なり、粗ユニバーサル圧延工程の時間が大幅に短縮され
る。さらに、ウェブ内幅拡大工程においては水平ロール
の幅を調整して、その後面に設置した拡幅圧延機ととも
にウェブ内法の拡幅を行うため、ウェブ内幅の拡大を行
う圧延機が2基となり、この工程に要する時間も大幅に
短縮することができる。このように、粗ユニバーサル圧
延工程における圧延時間の短縮が可能であるため、被圧
延材の温度降下が小さくなり、特にウェブ温度が高温に
保たれるので圧延負荷の増加を抑えることができるとと
もに、フランジとウェブの温度差が小さくなり圧延後の
冷却過程におけるウェブの波打ちが発生しなくなる。こ
の結果、従来の方法では不可能であった大幅なウェブ内
幅の変更が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施する圧延ライ
ンの一例を示す構成図である。ここでは、粗ユニバーサ
ル圧延機群が、ロール幅が固定の水平ロール11を組み
込んだ幅固定粗ユニバーサル圧延機U1と、エッジャ圧
延機Eと、ロール幅が調整可能な水平ロール21を組み
込んだ幅可変粗ユニバーサル圧延機U2とをこの順に配
置した構成となっており、さらに幅可変粗ユニバーサル
圧延機U2の後面には、ロール幅が調整可能な上下一対
の圧延ロール31を組み込んだ拡幅圧延機Yが設置さ
れ、合計4機の圧延機で構成されている。加熱炉で加熱
された素材鋼片はブレークダウン圧延機BDにより続く
粗ユニバーサル圧延に適した形状になるように圧延され
る。この概略H形状の被圧延材1は、以下に述べるよう
に、上記の粗ユニバーサル圧延機群にて粗ユニバーサル
圧延とウェブ内幅の拡大が行われる。なお、粗ユニバー
サル圧延機群に装入される被圧延材1として、連続鋳造
機等により成形された粗形鋼片を用いることができる。
ンの一例を示す構成図である。ここでは、粗ユニバーサ
ル圧延機群が、ロール幅が固定の水平ロール11を組み
込んだ幅固定粗ユニバーサル圧延機U1と、エッジャ圧
延機Eと、ロール幅が調整可能な水平ロール21を組み
込んだ幅可変粗ユニバーサル圧延機U2とをこの順に配
置した構成となっており、さらに幅可変粗ユニバーサル
圧延機U2の後面には、ロール幅が調整可能な上下一対
の圧延ロール31を組み込んだ拡幅圧延機Yが設置さ
れ、合計4機の圧延機で構成されている。加熱炉で加熱
された素材鋼片はブレークダウン圧延機BDにより続く
粗ユニバーサル圧延に適した形状になるように圧延され
る。この概略H形状の被圧延材1は、以下に述べるよう
に、上記の粗ユニバーサル圧延機群にて粗ユニバーサル
圧延とウェブ内幅の拡大が行われる。なお、粗ユニバー
サル圧延機群に装入される被圧延材1として、連続鋳造
機等により成形された粗形鋼片を用いることができる。
【0016】図2に本発明の粗ユニバーサル圧延工程の
概略を示す。図2において、幅可変粗ユニバーサル圧延
機U2の水平ロール幅RH2 は幅固定粗ユニバーサル圧
延機U1の水平ロール幅RH1 とほぼ同じとしてある。
また、図2には示していないが拡幅圧延機Yの上下ロー
ルは被圧延材に接触しないようにロール隙を開いてお
き、圧延は行わない。このようなロール幅の設定のもと
で粗ユニバーサル圧延を行うことにより、2基の粗ユニ
バーサル圧延機U1、U2を用いて1パスでウェブとフ
ランジの減厚が2回行われることとなり、1基の場合に
比較して半分以下のパス数で粗ユニバーサル圧延を行う
ことができる。結果として圧延時間が短縮できるため、
ウェブとフランジの温度降下が小さくなるとともに、粗
ユニバーサル圧延終了時の両者の温度差を小さな範囲に
抑えることができる。エッジャ圧延機Eは粗ユニバーサ
ル圧延工程において従来と同様にフランジ端部の圧下を
行い、フランジを目標とする幅に制御する。また、幅固
定粗ユニバーサル圧延機U1の水平ロール端部は被圧延
材1のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの両端
部分に余肉部2を形成する形状となっており、図5に示
すような幅a、高さbの余肉部2が形成される。ここで
余肉量a及びbは後工程でのウェブ内幅の拡大量及び圧
延の安定性を考慮して決定される。
概略を示す。図2において、幅可変粗ユニバーサル圧延
機U2の水平ロール幅RH2 は幅固定粗ユニバーサル圧
延機U1の水平ロール幅RH1 とほぼ同じとしてある。
また、図2には示していないが拡幅圧延機Yの上下ロー
ルは被圧延材に接触しないようにロール隙を開いてお
き、圧延は行わない。このようなロール幅の設定のもと
で粗ユニバーサル圧延を行うことにより、2基の粗ユニ
バーサル圧延機U1、U2を用いて1パスでウェブとフ
ランジの減厚が2回行われることとなり、1基の場合に
比較して半分以下のパス数で粗ユニバーサル圧延を行う
ことができる。結果として圧延時間が短縮できるため、
ウェブとフランジの温度降下が小さくなるとともに、粗
ユニバーサル圧延終了時の両者の温度差を小さな範囲に
抑えることができる。エッジャ圧延機Eは粗ユニバーサ
ル圧延工程において従来と同様にフランジ端部の圧下を
行い、フランジを目標とする幅に制御する。また、幅固
定粗ユニバーサル圧延機U1の水平ロール端部は被圧延
材1のフランジとウェブの付け根部分及びウェブの両端
部分に余肉部2を形成する形状となっており、図5に示
すような幅a、高さbの余肉部2が形成される。ここで
余肉量a及びbは後工程でのウェブ内幅の拡大量及び圧
延の安定性を考慮して決定される。
【0017】粗ユニバーサル圧延が終了した被圧延材
は、続いてウェブ内幅の拡大が行われる。図3には本発
明の第1の方法である1パスでウェブ内幅を拡大する工
程の概要を示す。幅固定粗ユニバーサル圧延機U1及び
エッジャ圧延機Eで粗ユニバーサル圧延の最後のパスの
圧延が行われた後、幅可変粗ユニバーサル圧延機U2と
拡幅圧延機Yによってウェブ内幅の拡大が実施される。
幅可変粗ユニバーサル圧延機U2の水平ロール21は、
幅RH3 が幅固定粗ユニバーサル圧延機U1の水平ロー
ル幅RH1 よりも広くなるようにセットされる。すなわ
ち、RH3 >RH1 (≒RH2 )である。さらに、拡幅
圧延機Yの水平ロール31の幅RH4 は幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の水平ロール幅RH3 よりも広く(R
H4 >RH3 )なるようにセットされる。
は、続いてウェブ内幅の拡大が行われる。図3には本発
明の第1の方法である1パスでウェブ内幅を拡大する工
程の概要を示す。幅固定粗ユニバーサル圧延機U1及び
エッジャ圧延機Eで粗ユニバーサル圧延の最後のパスの
圧延が行われた後、幅可変粗ユニバーサル圧延機U2と
拡幅圧延機Yによってウェブ内幅の拡大が実施される。
幅可変粗ユニバーサル圧延機U2の水平ロール21は、
幅RH3 が幅固定粗ユニバーサル圧延機U1の水平ロー
ル幅RH1 よりも広くなるようにセットされる。すなわ
ち、RH3 >RH1 (≒RH2 )である。さらに、拡幅
圧延機Yの水平ロール31の幅RH4 は幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の水平ロール幅RH3 よりも広く(R
H4 >RH3 )なるようにセットされる。
【0018】以上のようにロール幅を調整して幅可変粗
ユニバーサル圧延機U2及び拡幅圧延機Yでの圧延を行
えば、被圧延材1を咬み込んでいく過程でロール幅差に
より機械的にウェブが引き伸ばされるとともに、ウェブ
余肉部2を圧延することにより、その余肉部2の減面量
のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させ、効果的なウ
ェブ内幅の拡大が実施される。ここで、幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の竪ロール22は、フランジを圧下し
ないような位置まで水平ロール幅の調整量に合わせて開
いておく。これは、ウェブ余肉部2の圧延による長さ方
向(圧延方向)の伸びをフランジにより規制し、その減
面量のほとんどをウェブ内幅拡大に転化させるためであ
る。また、図5に示すようにウェブ両端部に余肉を形成
するのは、ウェブ中央部の余肉を圧延するよりもウェブ
両端部の余肉を圧下する方が、被圧延材断面各部の圧下
率差によって発生する長さ方向の伸び差によるウェブの
座屈を防止しやすいためである。
ユニバーサル圧延機U2及び拡幅圧延機Yでの圧延を行
えば、被圧延材1を咬み込んでいく過程でロール幅差に
より機械的にウェブが引き伸ばされるとともに、ウェブ
余肉部2を圧延することにより、その余肉部2の減面量
のほとんどをウェブ内幅の拡大に転化させ、効果的なウ
ェブ内幅の拡大が実施される。ここで、幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の竪ロール22は、フランジを圧下し
ないような位置まで水平ロール幅の調整量に合わせて開
いておく。これは、ウェブ余肉部2の圧延による長さ方
向(圧延方向)の伸びをフランジにより規制し、その減
面量のほとんどをウェブ内幅拡大に転化させるためであ
る。また、図5に示すようにウェブ両端部に余肉を形成
するのは、ウェブ中央部の余肉を圧延するよりもウェブ
両端部の余肉を圧下する方が、被圧延材断面各部の圧下
率差によって発生する長さ方向の伸び差によるウェブの
座屈を防止しやすいためである。
【0019】本発明では、従来は1基であったウェブ内
幅を拡大する圧延機が2基となったことにより、1パス
で2回のウェブ内幅拡大圧延が実施できるため、従来の
方法よりも大きなウェブ内幅の拡大が1パスで実施でき
る。したがって、同じウェブ内幅拡大量で比較すると従
来よりもウェブとフランジの温度降下を小さくすること
が可能となるとともに、両者の温度差を小さな範囲に抑
えることができる。さらに、粗ユニバーサル圧延工程と
ウェブ内幅拡大工程の両方で圧延時間を短縮し、ウェブ
とフランジの温度降下と両者の温度差を小さくしている
ことにより、ウェブ内幅拡大工程のパス数を増やして、
より大きなウェブ内幅の拡大量を得ることが可能となっ
た。
幅を拡大する圧延機が2基となったことにより、1パス
で2回のウェブ内幅拡大圧延が実施できるため、従来の
方法よりも大きなウェブ内幅の拡大が1パスで実施でき
る。したがって、同じウェブ内幅拡大量で比較すると従
来よりもウェブとフランジの温度降下を小さくすること
が可能となるとともに、両者の温度差を小さな範囲に抑
えることができる。さらに、粗ユニバーサル圧延工程と
ウェブ内幅拡大工程の両方で圧延時間を短縮し、ウェブ
とフランジの温度降下と両者の温度差を小さくしている
ことにより、ウェブ内幅拡大工程のパス数を増やして、
より大きなウェブ内幅の拡大量を得ることが可能となっ
た。
【0020】ウェブ内幅の拡大が終了した被圧延材は仕
上げユニバーサル圧延機Fに搬送され、フランジを垂直
に起こしH形とする圧延が行われる。前工程で余肉部2
が圧下されずに残った場合には、この仕上げユニバーサ
ル圧延において余肉部の厚さがウェブ中央部の厚さと同
じになるように圧延する。ここで、図3に示すように仕
上げユニバーサル圧延機Fはその水平ロール幅が調整可
能なものを使用して被圧延材のウェブ内幅に適合するよ
うにロール幅を調整すれば、水平ロール41をウェブ内
幅の拡大量によって交換することなく圧延を行うことが
できる。
上げユニバーサル圧延機Fに搬送され、フランジを垂直
に起こしH形とする圧延が行われる。前工程で余肉部2
が圧下されずに残った場合には、この仕上げユニバーサ
ル圧延において余肉部の厚さがウェブ中央部の厚さと同
じになるように圧延する。ここで、図3に示すように仕
上げユニバーサル圧延機Fはその水平ロール幅が調整可
能なものを使用して被圧延材のウェブ内幅に適合するよ
うにロール幅を調整すれば、水平ロール41をウェブ内
幅の拡大量によって交換することなく圧延を行うことが
できる。
【0021】ウェブ内幅の拡大量をさらに大きくする場
合には、図4に示すように粗ユニバーサル圧延機群で往
復圧延を実施し、ウェブ内幅拡大圧延の回数を増やす。
このとき、ウェブ両端部の余肉量を1パスでウェブ内幅
を拡大する場合よりも大きくしておくことが必要である
が、その方法は特に規定されるものではない。
合には、図4に示すように粗ユニバーサル圧延機群で往
復圧延を実施し、ウェブ内幅拡大圧延の回数を増やす。
このとき、ウェブ両端部の余肉量を1パスでウェブ内幅
を拡大する場合よりも大きくしておくことが必要である
が、その方法は特に規定されるものではない。
【0022】本発明の第2の方法として、図4を用いて
2パス目の幅可変粗ユニバーサル圧延機U2でウェブ内
幅の拡大を終了し、続く仕上げ圧延工程により成形を行
う方法を説明する。図4(a)、(b)において粗ユニ
バーサル圧延を終了した被圧延材は、(c)、(d)に
おいて、1パスでウェブ内幅を拡大する場合と同様に、
ロール幅差と余肉部の圧延によるウェブ内幅の拡大が行
われるが、被圧延材の余肉部の厚みをウェブ中央部の厚
みまで圧下しない状態とし、余肉部を残して圧延を終了
する。続いて逆方向へ2パス目の圧延が行われる際に
は、図4(e)、(f)に示すように再度拡幅圧延機Y
と幅可変粗ユニバーサル圧延機U2の各水平ロール幅R
H5 、RH6 (但し、RH5 <RU6 )が被圧延材のウ
ェブ内幅(1パス目の拡幅圧延機Yの水平ロール幅RH
4 )よりも広くなるように調整して、ウェブ内幅の拡大
と余肉部の圧下を行う。この段階で目標とするウェブ内
幅の拡大量が得られる場合には、エッジャ圧延機Eと幅
固定粗ユニバーサル圧延機U1はロール隙を開いて被圧
延材を圧下せず、仕上げユニバーサル圧延機Fへ被圧延
材を搬送し、図4(m)に示すようにフランジを起こし
て製品とする仕上げユニバーサル圧延を行う。
2パス目の幅可変粗ユニバーサル圧延機U2でウェブ内
幅の拡大を終了し、続く仕上げ圧延工程により成形を行
う方法を説明する。図4(a)、(b)において粗ユニ
バーサル圧延を終了した被圧延材は、(c)、(d)に
おいて、1パスでウェブ内幅を拡大する場合と同様に、
ロール幅差と余肉部の圧延によるウェブ内幅の拡大が行
われるが、被圧延材の余肉部の厚みをウェブ中央部の厚
みまで圧下しない状態とし、余肉部を残して圧延を終了
する。続いて逆方向へ2パス目の圧延が行われる際に
は、図4(e)、(f)に示すように再度拡幅圧延機Y
と幅可変粗ユニバーサル圧延機U2の各水平ロール幅R
H5 、RH6 (但し、RH5 <RU6 )が被圧延材のウ
ェブ内幅(1パス目の拡幅圧延機Yの水平ロール幅RH
4 )よりも広くなるように調整して、ウェブ内幅の拡大
と余肉部の圧下を行う。この段階で目標とするウェブ内
幅の拡大量が得られる場合には、エッジャ圧延機Eと幅
固定粗ユニバーサル圧延機U1はロール隙を開いて被圧
延材を圧下せず、仕上げユニバーサル圧延機Fへ被圧延
材を搬送し、図4(m)に示すようにフランジを起こし
て製品とする仕上げユニバーサル圧延を行う。
【0023】本発明の第3の方法として、さらにウェブ
内幅を拡大する場合には、2パス目の図4(f)の圧延
が終了した後に、エッジャ圧延機Eは(g)に示すよう
にロール開度を開いて被圧延材を圧延しない状態として
被圧延材を通過させ、幅固定粗ユニバーサル圧延機U1
では、ウェブの中央部を水平ロール11で圧延し、図4
(h)、(i)に示すようにウェブの両端に余肉部2a
が形成されるようにする。このとき、竪ロール12はフ
ランジを圧下しない位置までロール隙を開いておく。続
く3パス目においてエッジャ圧延機Eはロール隙を開い
て被圧延材を圧下しないで通過させる。幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の水平ロール幅RH7は2パス目の水
平ロール幅RH6 よりも広くなるようにセットし、竪ロ
ール22は被圧延材のフランジを圧下しない位置までロ
ール隙を開いておく。拡幅圧延機Yは幅可変粗ユニバー
サル圧延機U2の水平ロール幅RH7 よりもロール幅R
H8 を広くセットする。この状態で1パスでのウェブ内
幅拡大の場合と同様の圧延を図4(k)、(l)に示す
ようにして行い、ウェブ内幅を拡大した後に仕上げユニ
バーサル圧延機Fを用いて(m)に示す仕上げユニバー
サル圧延を行う。より一層大きなウェブ内幅の拡大が必
要である場合には、図4(k)の状態から(d)へと戻
り、目標のウェブ高さとなるまでウェブ内幅の拡大と余
肉部の形成を繰り返せばよい。
内幅を拡大する場合には、2パス目の図4(f)の圧延
が終了した後に、エッジャ圧延機Eは(g)に示すよう
にロール開度を開いて被圧延材を圧延しない状態として
被圧延材を通過させ、幅固定粗ユニバーサル圧延機U1
では、ウェブの中央部を水平ロール11で圧延し、図4
(h)、(i)に示すようにウェブの両端に余肉部2a
が形成されるようにする。このとき、竪ロール12はフ
ランジを圧下しない位置までロール隙を開いておく。続
く3パス目においてエッジャ圧延機Eはロール隙を開い
て被圧延材を圧下しないで通過させる。幅可変粗ユニバ
ーサル圧延機U2の水平ロール幅RH7は2パス目の水
平ロール幅RH6 よりも広くなるようにセットし、竪ロ
ール22は被圧延材のフランジを圧下しない位置までロ
ール隙を開いておく。拡幅圧延機Yは幅可変粗ユニバー
サル圧延機U2の水平ロール幅RH7 よりもロール幅R
H8 を広くセットする。この状態で1パスでのウェブ内
幅拡大の場合と同様の圧延を図4(k)、(l)に示す
ようにして行い、ウェブ内幅を拡大した後に仕上げユニ
バーサル圧延機Fを用いて(m)に示す仕上げユニバー
サル圧延を行う。より一層大きなウェブ内幅の拡大が必
要である場合には、図4(k)の状態から(d)へと戻
り、目標のウェブ高さとなるまでウェブ内幅の拡大と余
肉部の形成を繰り返せばよい。
【0024】以上のように本発明では粗ユニバーサル圧
延機群に1基の幅可変粗ユニバーサル圧延機と1基の拡
幅圧延機を設置したことにより、粗ユニバーサル圧延工
程とウェブ内幅拡大工程の両方の圧延パス数・圧延時間
を大幅に短縮できるという効果が得られ、被圧延材の温
度低下を小さくすることが可能となるとともに、ウェブ
とフランジの温度差も小さくすることができる。その結
果として、従来よりも大きなウェブ高さの拡大が可能と
なる。
延機群に1基の幅可変粗ユニバーサル圧延機と1基の拡
幅圧延機を設置したことにより、粗ユニバーサル圧延工
程とウェブ内幅拡大工程の両方の圧延パス数・圧延時間
を大幅に短縮できるという効果が得られ、被圧延材の温
度低下を小さくすることが可能となるとともに、ウェブ
とフランジの温度差も小さくすることができる。その結
果として、従来よりも大きなウェブ高さの拡大が可能と
なる。
【0025】
【実施例】ウェブ高さ600mm、フランジ幅300m
mのH形鋼のウェブ内幅を拡大する場合を例にとって、
本発明と従来技術を比較する。図1に示す本発明の圧延
設備と図8に示す従来の圧延設備を用いて、ウェブ厚さ
11mm、フランジ厚さ17mmの製品を圧延し、この
ときの粗ユニバーサル圧延工程終了時と仕上げユニバー
サル圧延終了時のウェブとフランジの表面温度を測定
し、表面温度からウェブとフランジの平均温度を計算し
て比較した。本発明と従来の設備において、粗ユニバー
サル圧延機と拡幅圧延機の設置数は同じである。まず、
両者とも1パスのウェブ内幅拡大を行う場合について、
比較を行った。表1に示すとおり、本発明の方法では粗
ユニバーサル圧延のパス数が従来の半分で済み、粗ユニ
バーサル圧延終了時の被圧延材温度はウェブとフランジ
の両方とも100℃以上高くなった。また拡幅圧延機と
仕上げユニバーサル圧延機でのパス数は同じであるが、
これらの圧延を終えたときの被圧延材温度は依然として
本発明では従来法よりも80℃以上高かった。また、こ
のときのウェブ内幅拡大量は本発明で30mmであるの
に対して、従来法では15mmであった。さらに、ウェ
ブ内幅拡大量を大きくするため、ウェブ内幅の拡大を3
パスとした場合には、本発明の方法によればウェブ温度
は686℃であるのに対し、従来の圧延法では626℃
と低い温度となった。このときのウェブ内幅拡大量は従
来法の45mmに対して本発明では90mmと大きな拡
大量が得られた。
mのH形鋼のウェブ内幅を拡大する場合を例にとって、
本発明と従来技術を比較する。図1に示す本発明の圧延
設備と図8に示す従来の圧延設備を用いて、ウェブ厚さ
11mm、フランジ厚さ17mmの製品を圧延し、この
ときの粗ユニバーサル圧延工程終了時と仕上げユニバー
サル圧延終了時のウェブとフランジの表面温度を測定
し、表面温度からウェブとフランジの平均温度を計算し
て比較した。本発明と従来の設備において、粗ユニバー
サル圧延機と拡幅圧延機の設置数は同じである。まず、
両者とも1パスのウェブ内幅拡大を行う場合について、
比較を行った。表1に示すとおり、本発明の方法では粗
ユニバーサル圧延のパス数が従来の半分で済み、粗ユニ
バーサル圧延終了時の被圧延材温度はウェブとフランジ
の両方とも100℃以上高くなった。また拡幅圧延機と
仕上げユニバーサル圧延機でのパス数は同じであるが、
これらの圧延を終えたときの被圧延材温度は依然として
本発明では従来法よりも80℃以上高かった。また、こ
のときのウェブ内幅拡大量は本発明で30mmであるの
に対して、従来法では15mmであった。さらに、ウェ
ブ内幅拡大量を大きくするため、ウェブ内幅の拡大を3
パスとした場合には、本発明の方法によればウェブ温度
は686℃であるのに対し、従来の圧延法では626℃
と低い温度となった。このときのウェブ内幅拡大量は従
来法の45mmに対して本発明では90mmと大きな拡
大量が得られた。
【0026】
【表1】
【0027】以上のように本発明によれば、被圧延材の
温度を極端に低下させることなくウェブ内幅の拡大がで
き、圧延ロールを交換することなくウェブ高さの異なる
H形鋼が製造可能であった。
温度を極端に低下させることなくウェブ内幅の拡大がで
き、圧延ロールを交換することなくウェブ高さの異なる
H形鋼が製造可能であった。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、幅固定
粗ユニバーサル圧延機と幅可変粗ユニバーサル圧延機と
拡幅圧延機を用いて、被圧延材の粗ユニバーサル圧延と
ウェブ内幅の拡大を行うものであるから、粗ユニバーサ
ル圧延工程での圧延時間並びにウェブ内幅拡大工程での
圧延時間を短縮することができるため、被圧延材の温度
低下が抑制でき、かつ少ないパス数で大きなウェブ内幅
の拡大を行うことができる。これにより、ウェブ高さが
広範囲に異なるH形鋼を同一の圧延ロールで製造するこ
とが可能となり、圧延ロール保有数の削減とロール交換
頻度の減少がはかれる上、従来よりもパス数が少ないた
め圧延能率が高く生産性を向上させることができる、等
の効果が得られる。
粗ユニバーサル圧延機と幅可変粗ユニバーサル圧延機と
拡幅圧延機を用いて、被圧延材の粗ユニバーサル圧延と
ウェブ内幅の拡大を行うものであるから、粗ユニバーサ
ル圧延工程での圧延時間並びにウェブ内幅拡大工程での
圧延時間を短縮することができるため、被圧延材の温度
低下が抑制でき、かつ少ないパス数で大きなウェブ内幅
の拡大を行うことができる。これにより、ウェブ高さが
広範囲に異なるH形鋼を同一の圧延ロールで製造するこ
とが可能となり、圧延ロール保有数の削減とロール交換
頻度の減少がはかれる上、従来よりもパス数が少ないた
め圧延能率が高く生産性を向上させることができる、等
の効果が得られる。
【図1】本発明の方法に使用する圧延設備の構成図であ
る。
る。
【図2】本発明における粗ユニバーサル圧延方法を示す
図である。
図である。
【図3】本発明における1パスでウェブ内幅の拡大を行
う圧延方法を示す図である。
う圧延方法を示す図である。
【図4】本発明における2パス以上でウェブ内幅の拡大
を行う圧延方法を示す図である。
を行う圧延方法を示す図である。
【図5】粗ユニバーサル圧延終了時の被圧延材の余肉部
の形状を示す図である。
の形状を示す図である。
【図6】H形鋼の寸法関係を示す断面図である。
【図7】従来の圧延設備の一例を示す構成図である。
【図8】従来の圧延設備の他の例を示す構成図である。
【図9】図8の圧延設備によるウェブ内幅の拡大方法を
示す図である。
示す図である。
1 被圧延材 2、2a 余肉部 11 幅固定粗ユニバーサル圧延機の水平ロール 12 幅固定粗ユニバーサル圧延機の竪ロール 21 幅可変粗ユニバーサル圧延機の水平ロール 22 幅可変粗ユニバーサル圧延機の竪ロール 31 拡幅圧延機の水平ロール BD ブレークダウン圧延機 U1 幅固定粗ユニバーサル圧延機 U2 幅可変粗ユニバーサル圧延機 Y 拡幅圧延機 E エッジャ圧延機 F 仕上げユニバーサル圧延機
フロントページの続き (72)発明者 有泉 孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鎌田 正誠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 粗ユニバーサル圧延機及びエッジャ圧延
機からなる粗ユニバーサル圧延機群と、仕上げユニバー
サル圧延機とを備えた圧延設備を用いてフランジを有す
る形鋼を圧延する方法において、 前記粗ユニバーサル圧延機群を、被圧延材のフランジと
ウェブの付け根部及びウェブの両端部に余肉を形成でき
るロール形状を有し、ロール幅が固定の水平ロールを組
み込んだ少なくとも1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機
と、ロール幅が調整可能な水平ロールを組み込んだ少な
くとも1基の幅可変粗ユニバーサル圧延機とを有する構
成とし、さらに前記幅可変粗ユニバーサル圧延機の後面
にロール幅が調整可能な上下一対の圧延ロールを組み込
んだ拡幅圧延機を設置し、 前記幅可変粗ユニバーサル圧延機のロール幅を前記幅固
定粗ユニバーサル圧延機のロール幅とほぼ同じ幅に設定
して粗ユニバーサル圧延を行うことにより、被圧延材の
フランジ及びウェブの減厚を繰り返し、フランジとウェ
ブの付け根部及びウェブの両端部に余肉部を形成する工
程と、 前記粗ユニバーサル圧延が完了した被圧延材を、前記幅
可変粗ユニバーサル圧延機及び前記拡幅圧延機にて、各
々のロール幅を前記幅固定粗ユニバーサル圧延機のロー
ル幅より大きく設定して圧延することにより、ロール幅
差による機械的なウェブ内幅の拡大とともに、前記余肉
部を圧延することにより該余肉部の減面量のほとんどを
ウェブ内幅の拡大に転化させる圧延を、1パスないし更
にロール幅を大きく設定しながら数パス行う工程と、を
有することを特徴とするフランジを有する形鋼の圧延方
法。 - 【請求項2】 請求項1記載の圧延工程の終了後に続け
て、前記幅固定粗ユニバーサル圧延機にて、被圧延材の
フランジを圧下しないように竪ロールと水平ロール側壁
間のロール隙を開いておき、上下水平ロールのみで被圧
延材のウェブを圧延することにより、ウェブの減厚を行
うとともに、ウェブの両端部に余肉部を形成する工程
と、 前記幅可変粗ユニバーサル圧延機及び前記拡幅圧延機に
て、各々のロール幅を前段階の時よりも大きく設定して
前記余肉部を圧延することにより、ウェブ内幅を更に拡
大させる圧延を、1パスないしこれら2つの工程を繰り
返しながら数パス行う工程と、を有することを特徴とす
るフランジを有する形鋼の圧延方法。 - 【請求項3】 ウェブ内幅の拡大工程において、前記幅
可変粗ユニバーサル圧延機の竪ロールは被圧延材のフラ
ンジを圧下しない位置まで開いておくことを特徴とする
請求項1または請求項2記載のフランジを有する形鋼の
圧延方法。 - 【請求項4】 粗ユニバーサル圧延機及びエッジャ圧延
機からなる粗ユニバーサル圧延機群と、仕上げユニバー
サル圧延機とを備えた形鋼の圧延設備において、 前記粗ユニバーサル圧延機群を、被圧延材のフランジと
ウェブの付け根部及びウェブの両端部に余肉を形成でき
るロール形状を有し、ロール幅が固定の水平ロールを組
み込んだ少なくとも1基の幅固定粗ユニバーサル圧延機
と、前記エッジャ圧延機と、ロール幅が調整可能な水平
ロールを組み込んだ少なくとも1基の幅可変粗ユニバー
サル圧延機とをこの順に上流側より配置し、さらに前記
幅可変粗ユニバーサル圧延機の後面に、ロール幅が調整
可能な上下一対の圧延ロールを組み込んだ拡幅圧延機を
設置してなることを特徴とするフランジを有する形鋼の
圧延装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14743297A JPH10328702A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | フランジを有する形鋼の圧延方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14743297A JPH10328702A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | フランジを有する形鋼の圧延方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10328702A true JPH10328702A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15430200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14743297A Withdrawn JPH10328702A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | フランジを有する形鋼の圧延方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10328702A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105537266A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-05-04 | 中钢集团郑州金属制品研究院有限公司 | 一种s型截面异型钢丝的成型方法 |
-
1997
- 1997-06-05 JP JP14743297A patent/JPH10328702A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105537266A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-05-04 | 中钢集团郑州金属制品研究院有限公司 | 一种s型截面异型钢丝的成型方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |