JPH10321974A - 回路形成用基板 - Google Patents
回路形成用基板Info
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- C08G59/182—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing using pre-adducts of epoxy compounds with curing agents
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- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 難燃性と耐湿性、耐熱性、高周波特性等を高
い信頼性において保持することができる熱硬化性樹脂組
成物を絶縁材とする回路形成用基板を提供する 【解決手段】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤が下記の化学構造式に示すビ
フェニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂主剤を用いるものであ
る。 【化1】
い信頼性において保持することができる熱硬化性樹脂組
成物を絶縁材とする回路形成用基板を提供する 【解決手段】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤が下記の化学構造式に示すビ
フェニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂主剤を用いるものであ
る。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に用
いられる高密度実装用に適した回路基板を形成するため
の耐熱性、耐湿性に優れ、かつ充分な難燃性を備えた回
路形成用基板に関する。
いられる高密度実装用に適した回路基板を形成するため
の耐熱性、耐湿性に優れ、かつ充分な難燃性を備えた回
路形成用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、薄型化、軽量
化、高機能化が進展する中で、電子機器を構成する各種
電子部品の小型化や薄型化等とともに、これら電子部品
が実装される回路基板も高密度実装を可能とする様々な
技術開発が盛んである。
化、高機能化が進展する中で、電子機器を構成する各種
電子部品の小型化や薄型化等とともに、これら電子部品
が実装される回路基板も高密度実装を可能とする様々な
技術開発が盛んである。
【0003】特に最近は急速な実装技術の進展ととも
に、LSI等の半導体チップを高密度に実装できるとと
もに高速回路にも対応できる多層配線回路基板が安価に
供給されることが強く要望されてきている。このような
多層配線回路基板では微細な配線ピッチで形成された複
数層の配線パターン間の高い電気的接続信頼性や優れた
高周波特性を備えていることが重要である。
に、LSI等の半導体チップを高密度に実装できるとと
もに高速回路にも対応できる多層配線回路基板が安価に
供給されることが強く要望されてきている。このような
多層配線回路基板では微細な配線ピッチで形成された複
数層の配線パターン間の高い電気的接続信頼性や優れた
高周波特性を備えていることが重要である。
【0004】このような高性能化、高機能化された電子
機器からの要求に対し、ドリル加工と銅張積層板のエッ
チングやめっき加工による従来のスルーホール構造で層
間の電気接続がなされる多層プリント配線基板ではもは
やこれらの要求を満足させることは極めて困難となり、
このような問題を解決するために新しい構造を備えた回
路基板や高密度配線を目的とする製造方法が開発されつ
つある。
機器からの要求に対し、ドリル加工と銅張積層板のエッ
チングやめっき加工による従来のスルーホール構造で層
間の電気接続がなされる多層プリント配線基板ではもは
やこれらの要求を満足させることは極めて困難となり、
このような問題を解決するために新しい構造を備えた回
路基板や高密度配線を目的とする製造方法が開発されつ
つある。
【0005】その代表例の一つに従来の多層配線回路基
板の層間接続の主流となっていたスルーホール内壁の銅
めっき導体に代えて、インナーバイアホール内に導電体
を充填して接続信頼性の向上を図るとともに部品ランド
直下や任意の層間にインナーバイアホールを形成でき、
基板サイズの小型化や高密度実装が実現できる全層IV
H構造の樹脂多層基板(特開平6−268345号公
報)がある。
板の層間接続の主流となっていたスルーホール内壁の銅
めっき導体に代えて、インナーバイアホール内に導電体
を充填して接続信頼性の向上を図るとともに部品ランド
直下や任意の層間にインナーバイアホールを形成でき、
基板サイズの小型化や高密度実装が実現できる全層IV
H構造の樹脂多層基板(特開平6−268345号公
報)がある。
【0006】この全層IVH構造の樹脂多層基板を形成
するための回路形成用基板として一般的に用いられてい
るものにアラミド不織布等の基材に絶縁材としてエポキ
シ樹脂を含浸させた基板がある。これらの回路形成用基
板は、低膨張率、低誘電率、軽量であるという長所を生
かして小型、軽量化を必要とする多くの電子機器に利用
されてきた。
するための回路形成用基板として一般的に用いられてい
るものにアラミド不織布等の基材に絶縁材としてエポキ
シ樹脂を含浸させた基板がある。これらの回路形成用基
板は、低膨張率、低誘電率、軽量であるという長所を生
かして小型、軽量化を必要とする多くの電子機器に利用
されてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
小型携帯電話機や家庭用として著しく小型軽量化された
デジタルビデオカメラに代表されるように、その保有す
る機能は極めて多機能化され、かつ超小型化が要求され
る電子機器においては多数のLSIを小面積の回路基板
上に高密度に実装することが必要であり、LSIベアチ
ップの回路基板上へのバンプ接続等による直接実装、す
なわちチップ・オン・ボード(COB)の技術が不可欠
となり、この技術を高度の信頼性を維持して達成するた
めに、回路形成用基板に要求される耐衝撃性などの機械
的特性、高周波帯における誘電率や誘電正接等の電気的
特性には極めて厳しいものがあり、従来の一般的な家庭
用電子機器においては許容されていた下記のような問題
点が解決すべき重要な課題としてクローズアップされて
きた。 1)小型電子機器の落下等の衝撃によるLSIベアチッ
プと回路基板との接合部の接続信頼性および接着不十分
による配線パターンの基板からの剥がれ。 2)LSIベアチップのダイボンディング時の温度(2
00〜300℃)に回路基板が耐えることができず、耐
熱寸法安定性が低下する。 3)吸水性が高く、耐湿性に劣るため、誘電特性等が低
下する。 4)回路基板の内部にアラミド繊維等の芯材を有するた
めに燃え易く、難燃性を付与しようとすると電気特性や
耐環境性が低下する。
小型携帯電話機や家庭用として著しく小型軽量化された
デジタルビデオカメラに代表されるように、その保有す
る機能は極めて多機能化され、かつ超小型化が要求され
る電子機器においては多数のLSIを小面積の回路基板
上に高密度に実装することが必要であり、LSIベアチ
ップの回路基板上へのバンプ接続等による直接実装、す
なわちチップ・オン・ボード(COB)の技術が不可欠
となり、この技術を高度の信頼性を維持して達成するた
めに、回路形成用基板に要求される耐衝撃性などの機械
的特性、高周波帯における誘電率や誘電正接等の電気的
特性には極めて厳しいものがあり、従来の一般的な家庭
用電子機器においては許容されていた下記のような問題
点が解決すべき重要な課題としてクローズアップされて
きた。 1)小型電子機器の落下等の衝撃によるLSIベアチッ
プと回路基板との接合部の接続信頼性および接着不十分
による配線パターンの基板からの剥がれ。 2)LSIベアチップのダイボンディング時の温度(2
00〜300℃)に回路基板が耐えることができず、耐
熱寸法安定性が低下する。 3)吸水性が高く、耐湿性に劣るため、誘電特性等が低
下する。 4)回路基板の内部にアラミド繊維等の芯材を有するた
めに燃え易く、難燃性を付与しようとすると電気特性や
耐環境性が低下する。
【0008】上記の課題が生じる背景として回路形成用
基板を構成する多くの要素の組み合わせ、すなわち一例
としてビスフェノール系エポキシ樹脂主剤と酸無水物や
アミン系またはフェノール系硬化剤等の高分子材料によ
る絶縁材の構成または従来技術による難燃化手段等に起
因するものが挙げられる。本発明は上記の課題を解決す
るために、回路形成用基板の構成材料、特に絶縁材およ
び硬化反応等を基本的に見直すことによって行われたも
のであり、従来相反性にあった難燃性と耐湿性、耐熱
性、高周波特性等を高い信頼性において保持することが
できる熱硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基
板を提供することを目的とするものである。
基板を構成する多くの要素の組み合わせ、すなわち一例
としてビスフェノール系エポキシ樹脂主剤と酸無水物や
アミン系またはフェノール系硬化剤等の高分子材料によ
る絶縁材の構成または従来技術による難燃化手段等に起
因するものが挙げられる。本発明は上記の課題を解決す
るために、回路形成用基板の構成材料、特に絶縁材およ
び硬化反応等を基本的に見直すことによって行われたも
のであり、従来相反性にあった難燃性と耐湿性、耐熱
性、高周波特性等を高い信頼性において保持することが
できる熱硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基
板を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱硬
化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板におい
て、下記の化学構造式に示すビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキ
シ樹脂を主剤とし、
に本発明は、エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱硬
化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板におい
て、下記の化学構造式に示すビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキ
シ樹脂を主剤とし、
【0010】
【化3】
【0011】または下記の化学構造式に示すビフェニル
骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂
を含む硬化剤を用いるものであり、
骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂
を含む硬化剤を用いるものであり、
【0012】
【化4】
【0013】さらにはエポキシ樹脂主剤としてビフェニ
ル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型エポキシ
樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂と硬化剤としてビフェ
ニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤
樹脂(化4)を含む硬化剤とを用いるものであり、した
がって得られた熱硬化性樹脂組成物が、その総重量に対
して臭素を10wt%〜40wt%の範囲で含有してい
るために、その熱硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路
形成用基板は極めて高い難燃性を有するとともに、優れ
た耐熱性、耐湿性を備えており、かつ高い絶縁信頼性や
優れた高周波特性を有することができる。
ル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型エポキシ
樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂と硬化剤としてビフェ
ニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤
樹脂(化4)を含む硬化剤とを用いるものであり、した
がって得られた熱硬化性樹脂組成物が、その総重量に対
して臭素を10wt%〜40wt%の範囲で含有してい
るために、その熱硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路
形成用基板は極めて高い難燃性を有するとともに、優れ
た耐熱性、耐湿性を備えており、かつ高い絶縁信頼性や
優れた高周波特性を有することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱硬化性樹脂
組成物を絶縁材とする回路形成用基板であって、エポキ
シ樹脂主剤がビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、またその臭素含有率を10wt%〜30wt
%とするものであり、難燃性を損なうことなく従来のエ
ポキシ樹脂では得られなかった優れた耐熱性(剛直性)
と疎水性を得ることができ、加熱時の粘性の低下が大き
く、したがって補強材となるアラミド不織布等への含浸
性に優れ、接着強度が向上する。
は、エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱硬化性樹脂
組成物を絶縁材とする回路形成用基板であって、エポキ
シ樹脂主剤がビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、またその臭素含有率を10wt%〜30wt
%とするものであり、難燃性を損なうことなく従来のエ
ポキシ樹脂では得られなかった優れた耐熱性(剛直性)
と疎水性を得ることができ、加熱時の粘性の低下が大き
く、したがって補強材となるアラミド不織布等への含浸
性に優れ、接着強度が向上する。
【0015】本発明の請求項3に記載の発明は、硬化剤
をビフェニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック
型硬化剤樹脂(化4)を含む硬化剤とし、またその臭素
含有率を20wt%〜60wt%とするものであり、従
来の酸無水物等の硬化剤と異なり吸水性を抑制すること
ができるため、高湿度条件下においても高い難燃性と電
気絶縁性を維持することができる。
をビフェニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック
型硬化剤樹脂(化4)を含む硬化剤とし、またその臭素
含有率を20wt%〜60wt%とするものであり、従
来の酸無水物等の硬化剤と異なり吸水性を抑制すること
ができるため、高湿度条件下においても高い難燃性と電
気絶縁性を維持することができる。
【0016】本発明の請求項5に記載の発明は、エポキ
シ樹脂主剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、硬化剤を臭素を含む硬化剤とするものであ
り、さらに高い難燃性を付与できる。
シ樹脂主剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、硬化剤を臭素を含む硬化剤とするものであ
り、さらに高い難燃性を付与できる。
【0017】本発明の請求項6に記載の発明は、エポキ
シ樹脂主剤を臭素を含有するエポキシ樹脂を含むエポキ
シ樹脂主剤とし、硬化剤をビフェニル骨格を有する臭素
化フェノールノボラック型硬化剤樹脂(化4)を含む硬
化剤とするものであり、同様に高い難燃性を備えるもの
である。
シ樹脂主剤を臭素を含有するエポキシ樹脂を含むエポキ
シ樹脂主剤とし、硬化剤をビフェニル骨格を有する臭素
化フェノールノボラック型硬化剤樹脂(化4)を含む硬
化剤とするものであり、同様に高い難燃性を備えるもの
である。
【0018】本発明の請求項7に記載の発明は、エポキ
シ樹脂主剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、硬化剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェ
ノールノボラック型硬化剤樹脂(化4)を含む硬化剤と
するものであり、エポキシ樹脂主剤および硬化剤ともに
同じ骨格を有する高分子材料を用いているために相溶性
に優れ、したがって均質な絶縁体を構成でき、極めて高
い耐熱性と難燃性および優れた高周波特性を備えること
ができる。
シ樹脂主剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(化3)を含むエポキシ樹脂
主剤とし、硬化剤をビフェニル骨格を有する臭素化フェ
ノールノボラック型硬化剤樹脂(化4)を含む硬化剤と
するものであり、エポキシ樹脂主剤および硬化剤ともに
同じ骨格を有する高分子材料を用いているために相溶性
に優れ、したがって均質な絶縁体を構成でき、極めて高
い耐熱性と難燃性および優れた高周波特性を備えること
ができる。
【0019】本発明の請求項8に記載の発明は、本発明
に関わる回路形成用基板の熱硬化性樹脂組成物が、その
総重量に対して臭素を10wt%〜40wt%の範囲で
含有するものであり、この熱硬化性樹脂組成物を有する
回路形成用基板を用いて作成されたプリント配線基板は
優れた難燃性と機械特性および電気的特性を備えること
ができる。
に関わる回路形成用基板の熱硬化性樹脂組成物が、その
総重量に対して臭素を10wt%〜40wt%の範囲で
含有するものであり、この熱硬化性樹脂組成物を有する
回路形成用基板を用いて作成されたプリント配線基板は
優れた難燃性と機械特性および電気的特性を備えること
ができる。
【0020】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1、3、5、6または7に記載の熱硬化性樹脂組成物を
ガラス織布、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不
織布等の機械的特性を補強させるための基材に含浸さ
せ、少なくともその片面に金属箔を設けたものであり、
衝撃や屈曲等に対する機械強度を向上させるとともに熱
膨張係数を低減させることができる。
1、3、5、6または7に記載の熱硬化性樹脂組成物を
ガラス織布、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不
織布等の機械的特性を補強させるための基材に含浸さ
せ、少なくともその片面に金属箔を設けたものであり、
衝撃や屈曲等に対する機械強度を向上させるとともに熱
膨張係数を低減させることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例についてさらに詳し
く説明する。 (実施例1) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂+臭素化 ビフェニルフェノールノボラック型エポキシ樹脂 (エポキシ当量;380、臭素含有率;30wt%) 100重量部 硬化剤:フェノールノボラック硬化剤 43重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 上記配合割合による主剤、硬化剤および硬化促進剤を混
合して溶剤のMEKに溶解し、60wt%の樹脂溶液を
作成した。この樹脂溶液をアルミバット内に流し込み、
真空常温で1時間乾燥した後、140℃に加温してBス
テージ状態とし、半硬化した樹脂組成物を粉砕して型に
入れ、真空中で加熱加圧して完全硬化させて厚さ100
μm、100mm×100mmの形状を有する回路形成
用基板のサンプル片を作成した。なお、2次硬化条件を
200℃中で1時間保持とした。
く説明する。 (実施例1) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂+臭素化 ビフェニルフェノールノボラック型エポキシ樹脂 (エポキシ当量;380、臭素含有率;30wt%) 100重量部 硬化剤:フェノールノボラック硬化剤 43重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 上記配合割合による主剤、硬化剤および硬化促進剤を混
合して溶剤のMEKに溶解し、60wt%の樹脂溶液を
作成した。この樹脂溶液をアルミバット内に流し込み、
真空常温で1時間乾燥した後、140℃に加温してBス
テージ状態とし、半硬化した樹脂組成物を粉砕して型に
入れ、真空中で加熱加圧して完全硬化させて厚さ100
μm、100mm×100mmの形状を有する回路形成
用基板のサンプル片を作成した。なお、2次硬化条件を
200℃中で1時間保持とした。
【0022】また補強基材を用いた回路形成用基板のサ
ンプル片として、上記60wt%樹脂溶液をアラミド不
織布(帝人(株):テクノーラ)に含浸させたのち、1
40℃で乾燥してプリプレグを作成し、さらに200
℃、圧力55kg/cm2で1時間真空中にて加熱加圧
して完全硬化させ、厚さ100μm、100mm×10
0mmの形状を有する回路形成用基板のサンプル片を作
成した。なお、このサンプル片の樹脂含有量はプリプレ
グの総重量に対して50wt%とした。
ンプル片として、上記60wt%樹脂溶液をアラミド不
織布(帝人(株):テクノーラ)に含浸させたのち、1
40℃で乾燥してプリプレグを作成し、さらに200
℃、圧力55kg/cm2で1時間真空中にて加熱加圧
して完全硬化させ、厚さ100μm、100mm×10
0mmの形状を有する回路形成用基板のサンプル片を作
成した。なお、このサンプル片の樹脂含有量はプリプレ
グの総重量に対して50wt%とした。
【0023】つぎにこのサンプル片を用いて60℃−9
5%RH条件下で300時間の耐湿試験の前後における
吸水率および誘電率の変化を測定した。
5%RH条件下で300時間の耐湿試験の前後における
吸水率および誘電率の変化を測定した。
【0024】耐熱性の測定は、サンプル片を乾燥炉中に
保持し、昇温速度10℃/min.で加熱してその重量
減少が1%に達した点を分解点とした。
保持し、昇温速度10℃/min.で加熱してその重量
減少が1%に達した点を分解点とした。
【0025】また燃焼性の測定はUL燃焼試験条件に準
拠して測定し、燃焼時間に合致する評価基準をV−2、
V−1、V−0で表した。また本実施例における熱硬化
性樹脂組成物の総重量に対する臭素含有量は21wt%
である。
拠して測定し、燃焼時間に合致する評価基準をV−2、
V−1、V−0で表した。また本実施例における熱硬化
性樹脂組成物の総重量に対する臭素含有量は21wt%
である。
【0026】つぎに本発明の第2の実施例以降について
は、測定用の回路形成用基板の各サンプル片の作り方と
形状および各測定値の測定条件は第1の実施例と同様で
あるので熱硬化性樹脂の組成および配合量についてのみ
説明する。
は、測定用の回路形成用基板の各サンプル片の作り方と
形状および各測定値の測定条件は第1の実施例と同様で
あるので熱硬化性樹脂の組成および配合量についてのみ
説明する。
【0027】 (実施例2) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 (エポキシ当量;270) 100重量部 硬化剤:フェノールノボラック+臭素化ビフェニル フェノールノボラック硬化剤(臭素含有率;60wt%) 73重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 本実施例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は25wt%である。
臭素含有量は25wt%である。
【0028】 (実施例3) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂+臭素化ビフェニル フェノールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量;330、 臭素含有率;10wt%) 100重量部 硬化剤:フェノールノボラック+臭素化フェノール ノボラック(臭素含有率;15wt%) 45重量部 硬化促進剤:ジメチルイミダゾール 0.2重量部 本実施例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は12wt%である。
臭素含有量は12wt%である。
【0029】 (実施例4) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂+テトラブロモ ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量;290、 臭素含有率;36wt%) 100重量部 硬化剤:臭素化ビフェニルフェノールノボラック (臭素含有率;40wt%) 100重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 本実施例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は38wt%である。
臭素含有量は38wt%である。
【0030】 (実施例5) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂+臭素化 ビフェニルフェノールノボラック型エポキシ樹脂 (エポキシ当量;350、臭素含有量;20wt%) 100重量部 硬化剤:フェノールノボラック+臭素化ビフェニル フェノールノボラック(臭素含有率;50wt%) 50重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 本実施例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は30wt%である。
臭素含有量は30wt%である。
【0031】上記各実施例においてはいずれも回路形成
用基板を構成する熱硬化性樹脂組成物の難燃性を主体と
する回路基板が備えるべき電気的、機械的諸特性につい
て説明してきたが、つぎに上記本発明の特徴とする熱硬
化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板の構成お
よびその応用例についてさらに実施例により説明する。
用基板を構成する熱硬化性樹脂組成物の難燃性を主体と
する回路基板が備えるべき電気的、機械的諸特性につい
て説明してきたが、つぎに上記本発明の特徴とする熱硬
化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板の構成お
よびその応用例についてさらに実施例により説明する。
【0032】(実施例6)実施例1により得られた樹脂
溶液をアラミド不織布(帝人(株)製:テクノーラ)に
含浸させたのち、140℃で乾燥して厚さ130μmの
プリプレグを作成し、つぎにこのプリプレグの両面に銅
箔を配置して200℃、55kg/cm2で1時間、真
空中で加熱加圧して回路形成用基板を得た。
溶液をアラミド不織布(帝人(株)製:テクノーラ)に
含浸させたのち、140℃で乾燥して厚さ130μmの
プリプレグを作成し、つぎにこのプリプレグの両面に銅
箔を配置して200℃、55kg/cm2で1時間、真
空中で加熱加圧して回路形成用基板を得た。
【0033】(実施例7)実施例2により得られた樹脂
溶液をアラミド不織布(帝人(株)製:テクノーラ)に
含浸させたのち、140℃で乾燥して厚さ130μmの
プリプレグを作成し、このプリプレグの両面にPETフ
ィルムを貼着し、つぎに炭酸ガスレーザでこのプリプレ
グの所定の位置に直径200μmのビアホールを形成し
たのち、このビアホール内に導電性ペーストを印刷充填
して両面のPETフィルムを剥離する。つぎにこのプリ
プレグの両面に銅箔を貼着したのち、200℃、55k
g/cm2で1時間真空中で加熱加圧してプリプレグを
完全硬化させて両面の銅箔を電気的に導通させた回路形
成用基板を得た。
溶液をアラミド不織布(帝人(株)製:テクノーラ)に
含浸させたのち、140℃で乾燥して厚さ130μmの
プリプレグを作成し、このプリプレグの両面にPETフ
ィルムを貼着し、つぎに炭酸ガスレーザでこのプリプレ
グの所定の位置に直径200μmのビアホールを形成し
たのち、このビアホール内に導電性ペーストを印刷充填
して両面のPETフィルムを剥離する。つぎにこのプリ
プレグの両面に銅箔を貼着したのち、200℃、55k
g/cm2で1時間真空中で加熱加圧してプリプレグを
完全硬化させて両面の銅箔を電気的に導通させた回路形
成用基板を得た。
【0034】なお、プリント配線基板は上記第6、第7
の実施例の回路形成用基板の銅箔をエッチング処理する
ことによって配線パターンを形成して得られる。
の実施例の回路形成用基板の銅箔をエッチング処理する
ことによって配線パターンを形成して得られる。
【0035】(実施例8)実施例7によって得られた回
路形成用基板を用いて形成されたプリント配線基板の上
面に実施例3によって得られた樹脂溶液を塗布したの
ち、乾燥、熱硬化させて絶縁層を形成し、この絶縁層を
回路形成用基板として実施例7において説明したように
炭酸ガスレーザによりビアホールを形成したのち、アデ
ィティブ法によりビアホール内壁の銅めっきと、絶縁層
の上面に配線パターンをそれぞれ形成する、このビルト
アップ工法を繰り返し行うことによって多層配線構造を
有するプリント配線基板が製造される。
路形成用基板を用いて形成されたプリント配線基板の上
面に実施例3によって得られた樹脂溶液を塗布したの
ち、乾燥、熱硬化させて絶縁層を形成し、この絶縁層を
回路形成用基板として実施例7において説明したように
炭酸ガスレーザによりビアホールを形成したのち、アデ
ィティブ法によりビアホール内壁の銅めっきと、絶縁層
の上面に配線パターンをそれぞれ形成する、このビルト
アップ工法を繰り返し行うことによって多層配線構造を
有するプリント配線基板が製造される。
【0036】つぎに従来の手段により難燃化された回路
形成用基板の配合例を比較例として以下に示す。なお、
諸特性測定用のサンプル片は上記本発明の各実施例に準
じて作成し、測定も同条件下において行った。
形成用基板の配合例を比較例として以下に示す。なお、
諸特性測定用のサンプル片は上記本発明の各実施例に準
じて作成し、測定も同条件下において行った。
【0037】 (比較例1) 主剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量;270) 100重量部 硬化剤:臭素化フェノールノボラック 40重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 本比較例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は20wt%である。
臭素含有量は20wt%である。
【0038】 (比較例2) 主剤:テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂+ビスフェノール A型エポキシ樹脂(エポキシ当量;320) 100重量部 硬化剤:ジシアンジアミド 4重量部 硬化促進剤:イミダゾール 0.2重量部 本比較例の場合、熱硬化性樹脂組成物の総重量に対する
臭素含有量は20wt%である。
臭素含有量は20wt%である。
【0039】つぎに上記本発明の各実施例および比較例
による熱硬化性樹脂組成物のみより構成したサンプル片
を用いて測定した結果を(表1)に、また熱硬化性樹脂
組成物をアラミド不織布に含浸させたプリプレグより作
成したサンプル片を用いて測定した結果を(表2)にそ
れぞれ示す。
による熱硬化性樹脂組成物のみより構成したサンプル片
を用いて測定した結果を(表1)に、また熱硬化性樹脂
組成物をアラミド不織布に含浸させたプリプレグより作
成したサンプル片を用いて測定した結果を(表2)にそ
れぞれ示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】(表1)、(表2)から明らかなように、
従来の構成により難燃化された比較例における回路形成
用基板はその難燃性についてはV−0を満足している
が、優れた耐湿性を有するエポキシ樹脂に対する臭素化
による難燃化が困難であったため、その耐湿性は従来の
エポキシ樹脂と同様に低いものとなっており、したがっ
て回路形成用基板が必要とする電気的諸特性としては満
足するに至っていない。
従来の構成により難燃化された比較例における回路形成
用基板はその難燃性についてはV−0を満足している
が、優れた耐湿性を有するエポキシ樹脂に対する臭素化
による難燃化が困難であったため、その耐湿性は従来の
エポキシ樹脂と同様に低いものとなっており、したがっ
て回路形成用基板が必要とする電気的諸特性としては満
足するに至っていない。
【0043】これに対して本実施例によれば、熱硬化性
樹脂組成物の構成材料としてビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂とビフェニル
骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂
の少なくともいずれかを含有させたものを用いているこ
とにより、従来のエポキシ樹脂を主剤とする熱硬化性樹
脂組成物の難燃化に伴う欠点とされた耐熱性の劣化を防
止することができ、かつ優れた難燃性を備えた回路形成
用基板が得られることが分かる。
樹脂組成物の構成材料としてビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂とビフェニル
骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂
の少なくともいずれかを含有させたものを用いているこ
とにより、従来のエポキシ樹脂を主剤とする熱硬化性樹
脂組成物の難燃化に伴う欠点とされた耐熱性の劣化を防
止することができ、かつ優れた難燃性を備えた回路形成
用基板が得られることが分かる。
【0044】なお、本発明の請求項7に記載した構成を
有する実施例5においては、主剤としてビフェニル骨格
を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂と、硬化
剤として同じくビフェニル骨格を有するフェノールノボ
ラック型硬化剤樹脂のグリシジルエーテル基を水酸基に
置換した以外は同一化学構造であるものを含む硬化剤を
基本的な構成材料として使用しているために、エポキシ
樹脂主剤の骨格と硬化剤樹脂の骨格が揃っており、エポ
キシ基と水酸基とが効率よく反応して残存未反応水酸基
が少なく、したがって表に見られるように吸湿性が少な
く、優れた誘電特性を示している。
有する実施例5においては、主剤としてビフェニル骨格
を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂と、硬化
剤として同じくビフェニル骨格を有するフェノールノボ
ラック型硬化剤樹脂のグリシジルエーテル基を水酸基に
置換した以外は同一化学構造であるものを含む硬化剤を
基本的な構成材料として使用しているために、エポキシ
樹脂主剤の骨格と硬化剤樹脂の骨格が揃っており、エポ
キシ基と水酸基とが効率よく反応して残存未反応水酸基
が少なく、したがって表に見られるように吸湿性が少な
く、優れた誘電特性を示している。
【0045】また本発明に関わるビフェニル骨格を有す
るフェノールノボラック型エポキシ樹脂およびビフェニ
ル骨格を有するフェノールノボラック型硬化剤樹脂はい
ずれも加熱による樹脂粘度の低下が大きく、したがって
これら樹脂溶液はガラス繊維、アラミド繊維等の補強基
材に対する濡れ性が高いために、回路形成用基板の製造
工程における樹脂溶液の含浸性に優れ、得られた回路形
成用基板の優れた耐湿性に大きく寄与することができる
なお、本発明において臭素の含有量を熱硬化性樹脂組成
物の総重量に対して10wt%〜40wt%の範囲とし
たのは、10wt%未満ではUL94燃焼試験において
V−0の基準に達することができず、また40wt%を
超えると耐熱性に著しく悪影響を生じるようになるため
である。またエポキシ樹脂主剤の臭素含有率を10wt
%〜30wt%、硬化剤の臭素含有率を20wt%〜6
0wt%の範囲としたのは、本発明に関わる回路形成用
基板を最適の状態で形成するために配合すべきエポキシ
樹脂主剤と硬化剤との配合割合が上記熱硬化性樹脂組成
物の臭素含有量の所定範囲内に包含されるように構成し
たためである。
るフェノールノボラック型エポキシ樹脂およびビフェニ
ル骨格を有するフェノールノボラック型硬化剤樹脂はい
ずれも加熱による樹脂粘度の低下が大きく、したがって
これら樹脂溶液はガラス繊維、アラミド繊維等の補強基
材に対する濡れ性が高いために、回路形成用基板の製造
工程における樹脂溶液の含浸性に優れ、得られた回路形
成用基板の優れた耐湿性に大きく寄与することができる
なお、本発明において臭素の含有量を熱硬化性樹脂組成
物の総重量に対して10wt%〜40wt%の範囲とし
たのは、10wt%未満ではUL94燃焼試験において
V−0の基準に達することができず、また40wt%を
超えると耐熱性に著しく悪影響を生じるようになるため
である。またエポキシ樹脂主剤の臭素含有率を10wt
%〜30wt%、硬化剤の臭素含有率を20wt%〜6
0wt%の範囲としたのは、本発明に関わる回路形成用
基板を最適の状態で形成するために配合すべきエポキシ
樹脂主剤と硬化剤との配合割合が上記熱硬化性樹脂組成
物の臭素含有量の所定範囲内に包含されるように構成し
たためである。
【0046】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明に
よれば、従来は困難とされていたビフェニル骨格構造を
有するエポキシ樹脂を臭素化することにより難燃性を保
持するとともに、優れた耐熱性、耐湿性を備えた絶縁材
を構成材料とする回路形成用基板を得ることができる。
またビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は耐熱性、耐
水性に優れているが、臭素化によってその特徴を損なう
ことがなく、したがってこの回路形成用基板および本発
明に関わる回路形成用基板を使用して形成されたプリン
ト配線基板はその耐熱性を低下させることなく、優れた
高周波特性(誘電率、誘電正接)、耐湿安定性を備える
ことができるという効果が得られる。
よれば、従来は困難とされていたビフェニル骨格構造を
有するエポキシ樹脂を臭素化することにより難燃性を保
持するとともに、優れた耐熱性、耐湿性を備えた絶縁材
を構成材料とする回路形成用基板を得ることができる。
またビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は耐熱性、耐
水性に優れているが、臭素化によってその特徴を損なう
ことがなく、したがってこの回路形成用基板および本発
明に関わる回路形成用基板を使用して形成されたプリン
ト配線基板はその耐熱性を低下させることなく、優れた
高周波特性(誘電率、誘電正接)、耐湿安定性を備える
ことができるという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠中 秀夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤が下記の化学構造式に示すビ
フェニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂主剤である回路形成用基
板。 【化1】 - 【請求項2】 エポキシ樹脂主剤の臭素含有率が10w
t%〜30wt%である請求項1記載の回路形成用基
板。 - 【請求項3】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記硬化剤が下記の化学構造式に示すビフェニル骨
格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂を
含む硬化剤である回路形成用基板。 【化2】 - 【請求項4】 硬化剤の臭素含有率が20wt%〜60
wt%である請求項3記載の回路形成用基板。 - 【請求項5】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤がビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(化1)を含
むエポキシ樹脂主剤であり、前記硬化剤が臭素を含む硬
化剤である回路形成用基板。 - 【請求項6】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤が臭素を含有するエポキシ樹
脂を含むエポキシ樹脂主剤であり、前記硬化剤がビフェ
ニル骨格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤
樹脂(化2)を含む硬化剤である回路形成用基板。 - 【請求項7】 エポキシ樹脂主剤と硬化剤とからなる熱
硬化性樹脂組成物を絶縁材とする回路形成用基板であっ
て、前記エポキシ樹脂主剤がビフェニル骨格を有する臭
素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(化1)を含
むエポキシ樹脂主剤であり、前記硬化剤がビフェニル骨
格を有する臭素化フェノールノボラック型硬化剤樹脂
(化2)を含む硬化剤である回路形成用基板。 - 【請求項8】 熱硬化性樹脂組成物が、その総重量に対
して臭素を10wt%〜40wt%の範囲で含有してい
る熱硬化性樹脂組成物である請求項1、3、5、6また
は7に記載の回路形成用基板。 - 【請求項9】 請求項1、3、5、6または7に記載の
熱硬化性樹脂組成物をガラス織布、ガラス不織布、アラ
ミド織布、アラミド不織布等の基材に含浸させ、少なく
ともその片面に金属箔を設けた回路形成用基板。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9132100A JPH10321974A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 回路形成用基板 |
US09/081,815 US6015872A (en) | 1997-05-22 | 1998-05-20 | Substrate for printed circuit board |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9132100A JPH10321974A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 回路形成用基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10321974A true JPH10321974A (ja) | 1998-12-04 |
Family
ID=15073473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9132100A Pending JPH10321974A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 回路形成用基板 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6015872A (ja) |
JP (1) | JPH10321974A (ja) |
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US6590158B1 (en) | 2002-03-15 | 2003-07-08 | Alstom Schilling Robotics | Pressure container with layered seal assembly |
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US7132922B2 (en) * | 2002-04-08 | 2006-11-07 | Littelfuse, Inc. | Direct application voltage variable material, components thereof and devices employing same |
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EP1715593B1 (en) * | 2004-02-13 | 2018-04-18 | NEC Corporation | Digital wireless apparatus |
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CN100432144C (zh) * | 2005-11-16 | 2008-11-12 | 广东生益科技股份有限公司 | 一种树脂组合物及其在粘结片和覆铜板中的应用 |
WO2013149386A1 (zh) * | 2012-04-05 | 2013-10-10 | 广东生益科技股份有限公司 | 环氧树脂组合物及使用其制作的半固化片与覆铜箔层压板 |
CN114716717B (zh) * | 2022-04-07 | 2023-04-07 | 江苏大学 | 一种芳纶纤维树脂基复合材料内部激光诱导碳化层制备方法 |
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US5102970A (en) * | 1989-03-14 | 1992-04-07 | International Business Machines Corporation | Liquid epoxy polymer composition based on cycloaliphatic amine cured difunctional/polyfunctional epoxy blends |
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1997
- 1997-05-22 JP JP9132100A patent/JPH10321974A/ja active Pending
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1998
- 1998-05-20 US US09/081,815 patent/US6015872A/en not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6015872A (en) | 2000-01-18 |
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