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JPH1031823A - 光ディスク記録再生装置の波形等化方法 - Google Patents

光ディスク記録再生装置の波形等化方法

Info

Publication number
JPH1031823A
JPH1031823A JP8189286A JP18928696A JPH1031823A JP H1031823 A JPH1031823 A JP H1031823A JP 8189286 A JP8189286 A JP 8189286A JP 18928696 A JP18928696 A JP 18928696A JP H1031823 A JPH1031823 A JP H1031823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform equalization
equalization
recording
waveform
laser beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8189286A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Tsuchinaga
浩之 土永
Toru Sasaki
徹 佐々木
Yoshiro Konishi
義郎 小西
Takeshi Maeda
武志 前田
Toshimasa Kamisada
利昌 神定
Toshimitsu Kaku
敏光 賀来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8189286A priority Critical patent/JPH1031823A/ja
Publication of JPH1031823A publication Critical patent/JPH1031823A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ディスクに絞りこむレーザ光に非点収差を生じ
た場合でも、波形等化の適正な設定を可能とし、実効的
に記録密度を向上させることが可能となる光ディスク装
置を提供する。 【解決手段】波形等化の設定値及びレーザ光の焦点制御
の目標点の設定値を格納する手段を光ヘッドに設け、光
ディスク装置の出荷時に、非点収差によって生じるレー
ザ光の2つの焦線位置の中間位置に対応した焦点制御の
目標点において、波形等化の最適化を実行し、これらの
設定値を上記格納手段に記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を焦点制
御によりディスク上に絞りこんで光スポットを形成し
て、信号の記録再生を行う光ディスク記録再生装置に係
り、特に光スポットの非点収差を考慮して、波形等化の
等化量の設定値を決定するようにした光ディスク装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置では、ディスク上にレー
ザ光を絞りこんで情報の記録再生を行っている。絞りこ
んだレーザ光の光スポットは、好適な状態では円形であ
り、その大きさは概略λ/NA(λはレーザの波長、N
Aはレーザ光を絞りこむレンズの開口数)であらわされ
る。例えば、波長680nmのレーザを開口数0.55
のレンズで絞りこめば、形成される光スポットの大きさ
は約1.2μmとなる。この光スポットを用いて情報の
記録再生を行う場合、一例としてトラックピッチは約
1.2μm、最短マーク長が0.6μm程度となる様な
ディスクの記録再生方法が取られる。
【0003】ディスクの記録密度向上を阻害する要因と
して、波形間干渉がある。これは、隣合うデータ弁別点
において、お互いのレスポンスが重畳し合うことによっ
て、弁別点のタイミングがシフトしたりもしくはレベル
がシフトすることを意味している。波形間干渉が生じる
と、弁別余裕の低下を招き、弁別エラーの原因となる。
このため、波形間干渉を回路的に除去する波形等化処理
が適用される。波形等化は、タイミングシフトもしくは
レベルシフトの低減に有効であることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、光ス
ポットは好適な状態において円形である。しかしなが
ら、レーザダイオードの非点隔差、光学部品の収差、あ
るいはディスク基板のリタデーション等により、ディス
クに絞りこむレーザ光に非点収差が生じる。
【0005】非点収差が生じると、光スポットの焦点制
御の目標点の設定によっては、ディスク上の光スポット
が大きくなったり、あるいは形状が楕円となったりす
る。これは信号のSNR(信号対雑音比)の変化、ある
いは隣接トラックからのクロストークの増加を招く。
【0006】波形等化は、所定のSNRに対して最適設
定されるものであるから、SNRの変化は原理的に等化
誤差を生じさせる。また、隣接トラックからのクロスト
ークは、一般にランダム的な雑音とは見なせず、同様に
等化誤差を生じさせるものである。このような、等化誤
差の発生によって、弁別エラーの増大を招いている。
【0007】レーザ光の非点隔差、光学部品の収差につ
いては、装置の調整時に補償することができるが、装置
毎に調整しなければならないため非常に労力を要する。
さらに、ディスク基板のリタデーションについては、そ
の大きさがディスク毎にばらつくため、装置の調整では
取り除くことができない。
【0008】以上の観点から、波形等化を最適設定する
ためには、非点収差による等化誤差を見込まねばらず、
記録密度を犠牲にしていた。
【0009】本発明の目的は、レーザ光に非点収差が生
じた場合でも、焦点制御の目標点の変動に対して、波形
等化を最適設定することによって、記録密度を向上させ
ることが可能となる光ディスク装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の光ディス
ク記録再生装置の波形等化方法は、非点収差量を有する
レーザ光を用いてディスク上に情報の記録再生を行うも
のであり、次の特徴を有している。
【0011】すなわち、前記レーザ光の焦点合わせの目
標点として、前記レーザ光の2つある焦線位置の中間位
置を設定し、さらに波形等化の等化量として前記設定さ
れた焦点合わせの目標点において最適化された波形等化
の等化量を用いて、情報の記録再生を行うことを特徴と
する。上記中間位置は、光スポットが最少錯乱円となる
中点位置であることが望ましい。
【0012】本発明の第2の光ディスク記録再生装置の
波形等化方法は、非点収差量を有するレーザ光を用いて
ディスク上に情報の記録再生を行うものであり、次の特
徴を有している。
【0013】すなわち、上記レーザ光の焦点合わせの目
標点を変化させて、最密繰り返し信号及び最疎繰り返し
信号の振幅が最大となる目標点を各々測定し、これら2
つの目標点の中間点を焦点合わせの目標点として定める
ステップと、前記中間点に焦点合わせをした状態で、波
形等化の等化量を変化させて、波形等化後の再生信号の
ジッタを測定し、ジッタが最小となる等化量を波形等化
の最適設定値として定め、前記設定値を格納するステッ
プと、装置の稼動時に、上記格納された波形等化の設定
値を読み出し、読み出された設定値に基づいて波形等化
を実行するステップとから構成されることを特徴とす
る。
【0014】上記した第1及び第2の光ディスク記録再
生装置の波形等化方法は、波形等化の設定値及びレーザ
光の焦点制御の目標点の設定値を格納する手段を光ヘッ
ドに設け、光ディスク装置の出荷時に、非点収差によっ
て生じるレーザ光の2つの焦線位置の中点位置(最小錯
乱円)に対応した焦点制御の目標点において、波形等化
の最適化を実行し、これらの設定値を上記格納手段に記
憶させることにより、具体化することができる。
【0015】次に、本発明の原理について説明する。す
なわち、非点収差によって生じるレーザ光の2つの焦線
のうち、光スポットの断面がトラックに対して平行な方
向に広がった楕円形状となる集光位置においては、SN
Rが低下して波形等化によるSNRの向上の効果が大き
く、波形等化の設定値が大きくなる。一方、光スポット
の断面がトラックに対して垂直な方向に広がった楕円形
状となる集光位置においては、SNRが増大するため
に、波形等化によるSNR向上度が小さく、波形等化の
設定値が小さくなる。
【0016】上記のように、レーザ光の集光位置に応じ
て、波形等化の最適な設定値が変化することを考慮する
と、光スポットの焦点制御の目標点は光軸上であって上
記2つの焦線位置の中間の位置に合わせることが、波形
等化による弁別エラー低減を効果的に実現するのに適し
ている。
【0017】また、光スポットの断面がトラックに対し
て垂直な方向に広がった楕円形状となる集光位置におい
ては、隣接トラックからのクロストークが増大して、弁
別エラーの増加を招くために、光スポットの集光位置を
上記2つの焦線位置の中間の位置に合わせることはクロ
ストークの低減効果もある。
【0018】以上のように、光スポットの焦点制御の目
標点を光軸上における上記2つの焦線位置の中間の位置
に合わせた状態で、波形等化の設定値を最適化し、これ
らの値を光ヘッドに設けた設定値格納手段に記憶させ
る。そして、光ディスク装置の稼働時に、焦点制御回路
及び波形等化回路に上記の設定値を供給して記録再生を
行う。これらにより、レーザ光に非点収差がある場合で
も、焦点制御の目標点の変動に対して波形等化の設定値
の適正化が図れ、弁別エラーを低減するとともに、高密
度に記録されたデータの再生を行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図面を用いて説明する。
【0020】図1は、本発明の実施の形態の全体構成を
示す図である。光学系101から出たレーザ光は、絞り
こみレンズ102によりディスク103の記録膜上に絞
りこまれる。絞りこみレンズ103は焦点移動機構10
4により動かすことができ、記録膜上に光スポットを形
成するよう制御される。焦点移動機構104としては、
例えばボイスコイルを用い、ボイスコイルに電流を流す
ことにより絞りこみレンズ102を動かし、絞りこみレ
ンズ102とディスク103間の距離を調整する。ディ
スク103で反射したレーザ光は、再び光学系101に
戻り、後述するように光学系101内のディテクタで検
出される。
【0021】焦点ずれ信号検出部105は、光学系10
1内のディテクタからの信号を受け、ディスク103へ
絞りこんだレーザ光の焦点ずれ量を表す焦点ずれ信号を
生成する。焦点ずれ信号検出部105の出力は加算器1
06を通り焦点サーボ回路107へ入力される。焦点サ
ーボ回路107は、焦点サーボを行うための増幅、位相
補償等を行う。焦点サーボ回路107の出力は、焦点移
動機構駆動回路108へ導かれる。焦点移動機構駆動回
路108は、例えば焦点移動機構104にボイスコイル
を用いた場合は電流アンプで構成され、ボイスコイルを
駆動する。オフセット発生回路112の出力がゼロの場
合は、通常、焦点サーボによりディスク103上を焦点
制御の目標点とした光スポットが形成される。
【0022】再生信号検出部109は光学系101内の
ディテクタからの信号を受け、再生信号を生成する。再
生信号評価部110は、光ディスク装置の出荷時に、再
生信号検出部109から波形等化回路116を通した再
生信号に基づいて、焦点制御の目標点及び波形等化の最
適な設定値を評価し、その結果を制御部111へ送る。
制御部111は、この結果に基づいて、焦点制御の目標
点の設定値と波形等化の設定値を焦点位置設定格納部1
15と波形等化設定値格納部114にそれぞれ記憶させ
る。焦点オフセット発生回路112は、制御部111か
らの指令に基づき、装置の稼働時に、焦点制御の目標点
に相当するオフセット電圧を発生する。このオフセット
電圧は、加算器106より焦点ずれ信号に加算される。
レーザ駆動回路113は、制御部111からの指令に基
づき、光学系101内のレーザダイオードを発光させ
る。
【0023】なお、波形等化設定値格納部114と波形
等化回路116の働きについては、後に詳しく説明す
る。
【0024】図2は図1に示す光学系101の詳細を示
す図であり、光学系101の他に、絞りこみレンズ10
2とディスク103と焦点移動機構104をそれぞれ示
している。
【0025】レーザダイオード201は、図1に示すレ
ーザ駆動回路113から出力される信号によって駆動さ
れる。レーザダイオード201から出た光は、コリメー
トレンズ202を通過して平行光となる。レーザダイオ
ード201から出た光の偏光方向は紙面内の方向とし、
これをp偏光とする。コリメートレンズ202を出た光
は、ビームスプリッタ203を通過する。ビームスプリ
ッタ203を出た光は、絞り込みレンズ102により、
トラックを有するディスク103に絞り込まれる。絞り
こみレンズ102は、焦点移動機構104により制御さ
れ、ディスク103上に最適な光スポットを結ぶよう制
御される。
【0026】ディスク103で反射した光は、媒体のカ
ー効果により紙面垂直方向の偏光成分を持つようにな
る。これをs偏光とし、ディスクのトラックに情報(例
えば、ピット)が記録されているか否かでその符号が変
わるものとする。ディスク103で反射した光は、再び
絞り込みレンズ102で平行光に戻され、ビームスプリ
ッタ203へと導かれる。ビームスプリッタ203で反
射した光はビームスプリッタ204へ導かれる。ビーム
スプリッタ204を通過した光はレンズ205により絞
りこまれ、ビームスプリッタ206で分割された後、そ
れぞれディテクタ207と208へ導かれる。ディテク
タ207,208の出力は、図1に示した焦点ずれ信号
検出部105へ導かれ、焦点ずれ信号が生成される。ま
た、ビームスプリッタ204で反射した光は、1/2波
長板209へと導かれる。1/2波長板209へ入射す
る光のp偏光成分をEp、s偏光成分をEsとする。検
出すべきデータ信号成分はEsである。1/2波長板2
09では位相が45度回転され、出射する光のp偏光成
分はEp’=(Ep+Es)/√2、s偏光成分はE
s’=(EpーEs)/√2となる。1/2波長板20
9から出た光はレンズ210で絞られ、偏光ビームスプ
リッタ211へ導かれる。光のEp’成分は、偏光ビー
ムスプリッタ211を直進し、ディテクタ212で検出
される。光のEs’成分は、偏光ビームスプリッタ21
1で反射しディテクタ213で検出される。ディテクタ
212,213の出力は、図1に示した再生信号検出部
109へ導かれ、再生信号が生成される。
【0027】レーザダイオード201は原理的に非点隔
差を持つ。さらにレンズ、ビームスプリッタ等の光学系
部品の精度、ディスク103の基板のリタデーションな
どにより、ディスクに絞りこんだレーザ光は非点収差を
持つ。この様子を図3に示す。
【0028】図3は、焦点移動機構104及び絞りこみ
レンズ102によって焦点制御された光束及びその断面
の様子を拡大した説明図である。図3において、非点収
差が無い時の光束を実線、+及びーの非点収差がある時
をそれぞれ点線と一点鎖線で示す。また、図3におい
て、ディスク位置は、絞り込みレンズ102の位置を固
定としたとき、例えばディスクの回転位置に応じて変化
するものであり、上記ディスク位置に応じて光束断面
(301から307等)の形状が変化している。また、
非点収差による合焦点位置(焦点制御によって焦点とさ
れる位置、光学的な焦点とは異なる)の変化が絞りこみ
レンズ102から遠ざかる方向を+、近づく方向を−と
する。
【0029】非点収差がない場合は、絞りこみレンズ1
02の合焦点位置(この場合の合焦点位置は、光学的な
焦点とほぼ等しい)で光束径は最小となり、その断面は
301の様な円形となる。その位置よりレンズから離れ
ても近づいても光束断面の形状は円形のままであるが、
その断面積は大きくなる。非点収差の無い場合は光束断
面301となるような合焦点位置にディスクのディスク
面がくるようにすれば良い。
【0030】非点収差が+の場合は、絞りこみレンズ1
02の合焦点位置における光束断面は、光束断面302
の様に楕円となる。光束断面が303の様に円形となる
のは、さらに絞りこみレンズから遠ざかった位置であ
る。この光束断面303を最小錯乱円と呼ぶ。しかしな
がら、この時の断面径は、非点収差の無い場合の最小の
光束断面301の径より大きくなってしまう。さらに遠
ざかると光束断面304のように、合焦点位置での光束
断面302と長軸方向が90度ずれた楕円となる。
【0031】非点収差が−の場合は、絞りこみレンズの
合焦点位置では、光束断面が305の様に楕円となる。
光束断面が306の様に円形となるのは、さらに絞りこ
みレンズに近づいた位置である。この光束断面306も
最小錯乱円と呼ぶ。しかしながらこの場合も、断面径
は、非点収差の無い場合の最小の光束断面301の径よ
り大きくなってしまう。さらに近づくと光束断面307
のように、焦点位置での光束断面305と長軸方向が9
0度ずれた楕円となる。
【0032】なお、上記非点収差に起因するディスク位
置の移動に応じた光束断面の形状変化は、紙面垂直方向
の光成分(s偏向)に対しては起こらず、紙面面内の方
向の光成分(p偏向)に対して起こるものとする。
【0033】図4は、信号の記録されているディスク上
のトラックを、非点収差を持つ光スポットが走査してい
る様子を示す図である。図4において、401はディス
クに刻まれた溝であり、溝と溝に挟まれた部分がトラッ
クとなる。トラックの上にはデータ402が書かれてい
るものとする。
【0034】図4(a)は、最小錯乱円の光スポット4
03、すなわち図3に示す光束303あるいは306が
トラックを走査している様子を示す。
【0035】それに対して、図4(b)はトラック直交
方向に長い光スポット404、すなわち図3の光束断面
304あるいは307の光スポットがトラックを走査し
ている様子を示す。光スポット403に比べて、光スポ
ット走査方向の径が短くなっているため、信号のSNR
が向上する。しかし、トラック直交方向の径が長くなっ
ているため、隣のトラックからの信号の漏れこみ、すな
わちクロストークが大きくなる。このとき、波形等化に
よるSNR向上度は小さくて済み、波形等化の設定値は
小さくて良い。
【0036】図4(c)は、トラック直交方向に長い光
スポット405、すなわち図3の光束断面302あるい
は305の光スポットがトラックを走査している様子を
示す。光スポット403に比べ、トラック直交方向の径
が短くなっているため、隣のトラックからの信号の漏れ
こみ、すなわちクロストークは小さくなる。しかし、光
スポット走査方向の径は長くなっているため、信号のS
NRは低下する。このとき、波形等化によるSNRの向
上の効果が大きくなり、波形等化の設定値は大きくす
る。
【0037】従って、図4(a)〜(c)までの光スポ
ットの変化に対しては、図4(a)に示した最小錯乱円
で最適化した波形等化の設定値を用いることが、波形等
化の設定値を適正化する場合には最適である。
【0038】図7は、焦点制御の目標点を変化させたと
きの再生信号のジッタを、波形等化の等化量をパラメー
タとして測定した結果を示す図 波形等化の設定値の最
適化は、設定値に対する再生信号のジッタの変化を調べ
ることにより評価することができる。
【0039】また、最小錯乱円を得るための焦点制御の
目標点は、光スポットに対して短い周期で記録された短
マークの繰り返しパターンの再生信号(密信号)と長い
周期で記録された長マーク(上記短マークよりも長いマ
ーク)の繰り返しパターンの再生信号(疎信号)の振幅
値を目標点を変化させて測定して、それぞれの振幅が最
大となる目標点の中点として評価することができる。上
記パターンは、光磁気記録マークもしくは予めディスク
上に設けられた位相ピットであってもよい。光スポット
の形状を図4に示す光スポット403,404あるいは
405の様に変化させることは、焦点サーボ(図1にお
ける、光学系101、焦点ずれ信号検出部105、加算
器106、焦点サーボ回路107、焦点移動機構駆動回
路108、焦点移動機構104から成る系)において、
焦点移動機構(図1の104参照)の目標点を変化させ
ることにより実現でき、具体的には焦点ずれ信号にオフ
セット電圧を加えることにより実現できる。この構成
は、図1で示した通りである。
【0040】次に、波形等化の設定値の最適化を行うた
めに必要となる再生信号のジッタについて、図5と図6
を用いて説明する。ジッタとしては、再生信号に重畳す
る雑音に起因するノイズジッタと再生信号のエッジが時
間軸方向に変動するシフトに大別される。
【0041】ノイズジッタは、図5に示したように、再
生信号500をスライスレベル501によって2値化検
出した場合、検出エッジ502が時間軸方向へ前後に変
動する現象である。信号に重畳する雑音が白色的な場合
には、検出エッジ502の変動は図示するようにガウス
分布を呈する。また、雑音の量が同じでも、信号のSN
Rが劣化すると検出エッジ502の傾斜が緩やかにな
り、雑音によって発生する検出エッジ502の変動幅が
広がり、データの判定を誤る確率が高くなる。
【0042】次に、シフトに起因するジッタは、図6に
示すように、信号の記録時に記録マーク600の書き始
め603もしくは書き終わり604が時間軸方向に位置
ずれを起こした場合や、再生時に合焦点位置にずれが発
生し分解能が低下した場合に、再生信号605をスライ
スレベル606で2値化検出した2値化パルス601の
検出エッジが正規の位置607から変位する現象であ
る。実際のデータ記録再生時には、これらのノイズジッ
タとシフトに起因するジッタが混在して発生する。
【0043】図7は、焦点制御の目標点を変化させたと
きの再生信号のジッタを、波形等化の等化量をパラメー
タとして測定した結果を示す図である。これは、記録マ
ークのエッジを検出するマーク長記録によって得られる
再生信号の前後エッジの位相ジッタを測定したもので、
レーザ波長λは680nm、レンズの開口数は0.5
5、トラックピッチは1.15μmである。記録再生パ
ターンは1−7変調したランダムパターンであり、記録
トラックの両側には当該トラックとは異なるランダムパ
ターンが記録されている。光スポットの非点収差は約
0.2λであった。図7において、ジッタカーブ700
は、各焦点制御の目標点において波形等化を最適化した
場合のジッタカーブである。
【0044】また、ジッタカーブ702は、非点収差を
有するレーザー光における2個の焦線位置704と70
5の中間で定義した目標点(最小錯乱円)706におい
て、波形等化を最適化した場合のジッタカーブである。
【0045】ジッタカーブ701,703は、最適化さ
れた波形等化(ジッタカーブ702)に対して、それぞ
れ−3dB、+3dBだけ等化の度合いを変化させたと
きのジッタカーブである。ジッタカーブ701は、焦線
位置705において等化不足であり、ジッタカーブ70
3は焦線位置704において過等化の状態である。
【0046】以上の結果から、最小錯乱円706におい
て波形等化を最適設定して得られるジッタカーブ702
は、各焦点制御の目標点において波形等化して得られる
ジッタカーブ700と2つの焦線位置704,705の
間でほぼ同等のジッタ低減効果を有することが分かる。
【0047】図8は、波形等化の設定値を最適化する手
順を示すフローチャートである。この手順は、図1に示
す制御部111によりコントロールされる。まず、波形
等化の設定値の初期値を設定する(ステップ801)。
次に、信号を再生し、ジッタの測定を行う(ステップ8
02)。波形等化の設定値と測定されたジッタの値をテ
ーブルに書き込む(ステップ803)。このテーブル
は、例えば図1に示す制御部111内のメモリに置いて
おく。次に、波形等化の設定値を増加させる(ステップ
804)。波形等化の設定値が最終値になったか否かを
判断し(ステップ805)、最終値に達していなければ
ジッタの測定に戻る(ステップ802)。最終値に達し
ていた場合は、波形等化の設定値と測定したデータのテ
ーブルからジッタが最小となる設定値を決定して(ステ
ップ806)、処理を終了する。この処理は、例えば光
ディスク装置の出荷前の段階において実行される。
【0048】ZCAV(Zoned Continuo
us Angular Velocity)方式の場
合、ディスクの半径により線速度が異なり、クロックな
どの記録再生の条件も異なる。波形等化の設定値は、各
ゾーンごとに設定することが必須となる。このために、
少なくともディスクの内周、中周、外周の3箇所に応じ
て、波形等化の設定値を格納するエリアが図1に示す波
形等化設定値格納部115には用意されている。制御部
111はこの3箇所の設定値に基づいて、各ゾーンごと
の設定値を内挿法によって計算し、該計算値を波形等化
設定値格納部114に格納し、波形等化回路116に供
給する。
【0049】図9は、図1の再生信号評価部110の一
構成例を示すブロック図である。PLL901は、再生
信号に同期したクロックを発生させる。A/D変換部9
02は、PLL901からのクロックに基づき再生信号
のサンプリングを行い、デジタルに変換したデータをジ
ッタ測定部903に送る。ジッタ測定部は、例えばDS
P(Diigital Signal Process
or)上のソフトウエアにより実現される。
【0050】図10は、図1の波形等化回路116の一
構成例を示すブロック図である。光学系101から出力
された再生信号は、ディレイライン1001に供給さ
れ、続いてディレイライン1002に供給される。再生
信号と2個のディレイライン1001,1002を通過
した信号は、それぞれ可変利得アンプ1003と100
4に供給され、可変利得アンプ1003と1004の出
力及びディレイライン1001を通過した信号は引算器
1005に供給されて演算される。可変利得アンプ10
03,1004の利得は波形等化の設定値として、制御
部111からコントロールされる。
【0051】以上の説明から明らかなように、上記発明
の実施の形態によれば、例えば装置の出荷時に波形等化
の最適設定値を格納し、装置の稼動時に該最適設定値を
読み出して波形等化を行うことにより、レーザ光に非点
収差が存在する場合でも、焦点制御の目標点の変動に対
して、波形等化を最適化することができ、これによって
光ディスクの記録密度を向上させることが可能となる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、レーザ光に非点収差が存在する場合でも、焦
点制御の目標点の変動に対して、波形等化を最適設定す
ることによって、記録密度を向上させることが可能とな
るとともに、高密度に記録されたデータの再生を行うこ
とが可能となる。この結果、実質的に記録密度を向上さ
せることができ、光ディスク装置の大容量化をはかるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態の全体構成を示
すブロック図。
【図2】図2は図1に示す光学系101の詳細を示す
図。
【図3】図3は、焦点移動機構104及び絞りこみレン
ズ102によって焦点制御された光束及びその断面の様
子を拡大した説明図。
【図4】図4は、信号の記録されているディスク上のト
ラックを、非点収差を持つ光スポットが走査している様
子を示す図。
【図5】図5は、波形等化の設定値の最適化を行うため
に必要となる再生信号のジッタを説明する図。
【図6】図6は、波形等化の設定値の最適化を行うため
に必要となる再生信号のジッタを説明する図。
【図7】図7は、焦点制御の目標点を変化させたときの
再生信号のジッタを、波形等化の等化量をパラメータと
して測定した結果を示す図。
【図8】図8は、波形等化の設定値を最適化する手順を
示すフローチャート。
【図9】図9は、図1に示す再生信号評価部110の一
構成例を示すブロック図。
【図10】図10は、図1の波形等化回路116の一構
成例を示すブロック図。
【符号の説明】
101…光学系、102…絞りこみレンズ、103…デ
ィスク、104…焦点移動機構、105…焦点ずれ信号
検出部、106…加算器、107…焦点サーボ回路、1
08…焦点移動機構駆動回路、109…再生信号検出
部、110…再生信号評価部、111…制御部、112
…オフセット発生回路、113…レーザ駆動回路、20
1…レーザダイオード、202…コリメートレンズ、2
03…ビームスプリッタ、204…ビームスプリッタ、
205…レンズ、206…ビームスプリッタ、207…
ディテクタ、208…ディテクタ、209…1/2波長
板、210…レンズ、211…偏光ビームスプリッタ、
212…ディテクタ、、213…ディテクタ、301、
302、303、304、305、306、307…光
束断面、401…溝、402…記録マーク、403、4
04、405…光スポット、500,605…再生信
号、501,606…スライスレベル、502…タイミ
ングエッジ、603…記録マークの書き始め、604…
記録マークの書きき終わり、607…正規のタイミング
エッジ位置、700、701、702、703…ジッタ
カーブ、901…PLL、902…A/D変換部、90
3…ジッタ測定部、1001、1002…ディレイライ
ン、1003、1004…可変利得アンプ、1005…
引算器。
フロントページの続き (72)発明者 前田 武志 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 神定 利昌 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 賀来 敏光 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非点収差量を有するレーザ光を用いてデ
    ィスク上に情報の記録再生を行う光ディスク記録再生装
    置の波形等化方法において、 前記レーザ光の焦点合わせの目標点として、前記レーザ
    光の2つある焦線位置の中間位置を設定し、さらに波形
    等化の等化量として前記設定された焦点合わせの目標点
    において最適化された波形等化の等化量を用いて、情報
    の記録再生を行うことを特徴とする光ディスク記録再生
    装置の波形等化方法。
  2. 【請求項2】 非点収差量を有するレーザ光を用いてデ
    ィスク上に情報の記録再生を行う光ディスク記録再生装
    置の波形等化方法において、 上記レーザ光の焦点合わせの目標点を変化させて、最密
    繰り返し信号及び最疎繰り返し信号の振幅が最大となる
    目標点を各々測定し、これら2つの目標点の中間点を焦
    点合わせの目標点として定めるステップと、 前記中間点に焦点合わせをした状態で、波形等化の等化
    量を変化させて、波形等化後の再生信号のジッタを測定
    し、ジッタが最小となる等化量を波形等化の最適設定値
    として定め、前記設定値を格納するステップと、 装置の稼動時に、上記格納された波形等化の設定値を読
    み出し、読み出された設定値に基づいて波形等化を実行
    するステップとから構成されることを特徴とする光ディ
    スク記録再生装置の波形等化方法。
  3. 【請求項3】 上記最密繰り返し信号及び最疎繰り返し
    信号が、光磁気記録マークであることを特徴とする請求
    項2記載の光ディスク記録再生装置の波形等化方法。
  4. 【請求項4】 上記最密繰り返し信号及び最疎繰り返し
    信号が、位相ピットであることを特徴とする請求項2記
    載の光ディスク記録再生装置の波形等化方法。
  5. 【請求項5】 上記ジッタが最少となる波形等化の等化
    量は、上記ディスクの半径位置に応じて定めることを特
    徴とする請求項2記載の光ディスク記録再生装置の波形
    等化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006099861A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Sanyo Electric Co Ltd 光ディスク装置の再生制御方法

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