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JPH10315750A - 車両の蓄熱式空調装置 - Google Patents

車両の蓄熱式空調装置

Info

Publication number
JPH10315750A
JPH10315750A JP13088197A JP13088197A JPH10315750A JP H10315750 A JPH10315750 A JP H10315750A JP 13088197 A JP13088197 A JP 13088197A JP 13088197 A JP13088197 A JP 13088197A JP H10315750 A JPH10315750 A JP H10315750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
coolant
circuit
heat
coolant circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13088197A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Nabe
勇一郎 奈部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UD Trucks Corp filed Critical UD Trucks Corp
Priority to JP13088197A priority Critical patent/JPH10315750A/ja
Publication of JPH10315750A publication Critical patent/JPH10315750A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両の蓄熱式空調装置に関し、エ
ンジンの運転により温熱,冷熱を蓄熱し、エンジン停止
の状態で蓄熱された温熱,冷熱を放熱することにより車
室内の冷暖房を行なうことを目的とする。 【解決手段】 エンジンに接続され、冷却液を循環する
第1冷却液回路と、第1冷却液回路の途中に介装されて
車室内から導かれた空気を加熱または冷却する熱交換器
と、エンジンに接続され、冷却液を循環させる第2冷却
液回路と、第1冷却液回路の途中部分と第2冷却液回路
の途中部分を接続する切換回路と、切換回路の途中に介
装された第1切換弁と、第2冷却液回路の途中に介装さ
れ、蒸発器が収容されている顕熱蓄熱装置と、第2冷却
液回路の途中に介装された遠心式電動ポンプと、第2冷
却液回路の途中に設けられた蒸発器と車両のエンジンに
より駆動される圧縮機とを有してなる冷房装置とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの運転に
より温熱,冷熱を蓄熱し、エンジン停止の状態で車室内
の冷暖房を行なう車両の蓄熱式空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両においては、車
両の空調装置は、エンジンを冷却する冷却液の温熱を利
用して行なわれる暖房装置と、冷凍サイクルを利用して
行なう冷房装置とで構成されている。かかる車両の空調
装置として、例えば、図10,図11,図12に示すも
のが知られている。
【0003】図10において、空調装置101は、図1
1に示す暖房装置102と、図12に示す冷房装置10
3とを備えている。暖房装置102の暖房用熱交換器1
02Aに、ダクト104を介して空気吹出し装置105
が接続されている。空気吹出し装置105は、ケーシン
グ106と、ケーシング106に設置されたブロア10
7とを備え、ケーシング106には吹出口106A,1
06B,106Cが設けられている。ケーシング106
内に冷房装置103の冷房用熱交換器103Aが配置さ
れている。
【0004】図11に示すように、暖房装置102はエ
ンジン108を循環する冷却液回路109の途中に暖房
用熱交換器102Aを配置して構成されている。暖房モ
ードでは、暖房用熱交換器102Aにおいて、取り込ま
れた空気はエンジン108の冷却液の温熱と熱交換され
て昇温し、昇温した空気が車室内に供給される。図12
に示すように、冷房装置103は、蒸発器110A,圧
縮機110B,凝縮器110C,受液器110D,膨張
弁110Eを冷媒循環管路111上に介装して構成され
ている。冷房モードでは、蒸発器110Aの気化熱で冷
房用熱交換器103Aを通過する空気が冷却され、冷却
された空気が車室内に供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の車両の空調装置
101では、エンジン108を運転してエンジン108
の熱を利用して車室内の暖房を行なうとともに冷房装置
103の冷凍サイクルを利用して車室内の冷房を行なっ
ており、エンジン108の運転18を前提としている。
【0006】しかし、エンジン108の運転により排ガ
スが排出されることから、大気汚染を防止する低公害の
立場からエンジン108の運転は好ましくない。すなわ
ち、駐車中の車両のエンジン停止が要求され、例えば、
駐車区画でのアイドリング運転が禁止されていることも
ある。
【0007】また、省エネルギーの観点からも、エンジ
ン108を運転して車室内の冷暖房を行なうことは好ま
しくない。かかる要求に沿ってエンジン108の運転を
停止して夏期,冬期に冷暖房を停止することは、運転
手,乗員が車両に乗ったまま休憩したり仮眠することも
多いという車両の使い勝手に反し、運転手,乗員にとっ
て快適性を著しく損ない、好ましくない。
【0008】そこで、エンジンの運転時に温熱,冷熱を
蓄熱して、エンジンを停止した状態で温熱または冷熱を
放熱する蓄熱式空調装置が求められる。しかし、温熱,
冷熱を放熱する蓄熱式空調装置は開示されておらず、エ
ンジン運転中に高温水の温熱を蓄熱装置上に蓄熱してエ
ンジン停止時の暖房に高温水を利用する車両用暖房装置
(例えば実開平6−328929号公報)の開示に止ま
っている。この車両用暖房装置は、冷熱を蓄熱していな
いことから、エンジン停止時に車室の冷房を行なうこと
はできない。
【0009】要するに、エンジンの運転した状態で温熱
または冷熱を蓄熱し、車両のエンジン停止の状態におい
て、蓄熱された冷熱,温熱を放熱して車室内の冷暖房を
行なうことはできない。本発明は、上述の問題点を解決
するためになされたもので、その目的は、エンジンの運
転により温熱,冷熱を蓄熱し、エンジン停止の状態で蓄
熱された温熱,冷熱を放熱することにより車室内の冷暖
房を行なうことができる車両の蓄熱式空調装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
エンジンに接続され、エンジンウォーターポンプにより
冷却液を循環する第1冷却液回路と、第1冷却液回路の
途中に介装されて車室内から導かれた空気を加熱または
冷却する熱交換器と、熱交換器から送られた空気をブロ
アにより車室内に供給する空気吹出し装置と、エンジン
に接続され、冷却液を循環させる第2冷却液回路と、第
1冷却液回路の途中部分と第2冷却液回路の途中部分を
接続する切換回路と、切換回路の途中に介装された第1
切換弁と、第1冷却液回路に介装され、該第1冷却液回
路とエンジンの間での冷却液の流通または遮断を行なう
第2切換弁と、第2冷却液回路に介装され、該第2冷却
液回路とエンジンの間での冷却液の流通または遮断を行
なう第3切換弁と、第2冷却液回路の途中に介装され、
蒸発器が収容されている顕熱蓄熱装置と、第2冷却液回
路の途中に介装され、バッテリ電源により駆動されて第
1冷却液回路,第2冷却液回路,切換回路に冷却液を流
す遠心式電動ポンプと、第2冷却液回路の途中に設けら
れた蒸発器と車両のエンジンにより駆動される圧縮機と
を有してなる冷房装置とを備えていることを特徴とす
る。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両の蓄熱式空調装置において、第2冷却液回路に並列に
第3冷却液回路が接続され、第3冷却液回路の途中に、
冷房用潜熱蓄熱材を収容してなる潜熱蓄熱装置が介装さ
れ、第3冷却液回路における、該第3冷却液回路と第2
冷却液回路の配管接続部と潜熱蓄熱装置との間に第4切
換弁が介装されていることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の車
両の蓄熱式空調装置において、潜熱蓄熱装置は暖房用潜
熱蓄熱材を収容していることを特徴とする。請求項4記
載の発明は、請求項1記載の車両の蓄熱式空調装置にお
いて、第2冷却液回路の途中に、顕熱蓄熱装置と直列に
冷房用潜熱蓄熱材を収容してなる潜熱蓄熱装置が介装さ
れ、第3冷却液回路における顕熱蓄熱装置と潜熱蓄熱装
置の間に中間切換弁が介装され、第2冷却液回路には、
潜熱蓄熱装置に並列にバイパス経路が設けられ、バイパ
ス経路の途中にはバイパス弁が介装されていることを特
徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の車
両の蓄熱式空調装置において、潜熱蓄熱装置は暖房用潜
熱蓄熱材を収容していることを特徴とする。請求項6記
載の発明は、請求項1ないし請求項5いずれか記載の車
両の蓄熱式空調装置において、冷房装置には、蒸発器を
バイパスするドライ用回路が接続され、ドライ用回路の
途中にドライ用蒸発器が配置され、ドライ用蒸発器と熱
交換器は空気が通過する冷暖房ユニット内に収容されて
いることを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項1ないし請
求項6いずれか記載の車両の蓄熱式空調装置において、
遠心式電動ポンプの電源入力部は車両のバッテリに接続
されていることを特徴とする。
【0015】(作用)請求項1記載の発明においては、
車両の蓄熱式空調装置は次のモードで運転される。
【0016】(A−1)暖房運転モード (A−2)温熱蓄熱運転モード (A−3)エンジン停止状態での温熱放熱運転モード
(暖房) (B−1)冷房運転モード (B−2)冷熱蓄熱運転モード (B−3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード
(冷房) 以下、各モードを説明する。
【0017】(A−1)暖房運転モード 冷却液の温度が設定温度以下の時、第1切換弁は閉状態
に、第2切換弁は開状態に、第3切換弁は閉状態になっ
ている。第1冷却液回路は開通状態,第2冷却液回路は
閉鎖状態,冷房装置は停止状態になっている。空気吹出
し装置のブロアは運転状態になっている。
【0018】エンジンは運転され、冷却液は、エンジン
のウォータポンプによりエンジン,第1冷却液回路を循
環する。冷却液はエンジンの熱により暖められ、熱交換
器において吸い込まれた空気と熱交換され、空気に熱が
与えられる。温度上昇した空気は熱交換器から空気吹出
し装置に送られ、さらに、空気吹出し装置のブロアによ
り車室内に供給され、車室内が暖房される。
【0019】(A−2)温熱蓄熱運転モード 冷却液の温度が設定温度以上になると、第1切換弁は閉
状態に、第2切換弁は閉状態に、第3切換弁は開状態に
なる。また、冷房装置は停止状態になっている。これに
より、第1冷却液回路は閉鎖状態に、第2冷却液回路は
開通状態になっている。
【0020】エンジンは運転され、冷却液はエンジンに
より暖められる。冷却液はエンジンのウォータポンプに
よりエンジン,第2冷却液回路を循環するが、熱交換器
を通らない。吸い込まれた空気に対して熱交換器におい
て冷却液との熱交換は行なわれない。冷却液が蒸発器を
通る際、冷却液の温熱は第2冷却液回路の途中の顕熱蓄
熱装置に蓄熱される。
【0021】(A−3)エンジン停止状態での温熱放熱
運転モード(暖房) エンジンは停止され、第1切換弁は開状態に、第2切換
弁は閉状態に、第3切換弁は閉状態になっている。ま
た、冷房装置は停止状態になっている。従って、第1冷
却液回路,第2冷却液回路はエンジンと遮断状態になっ
ており、第1冷却液回路と第2冷却液回路は連通状態に
なっている。
【0022】冷却液はエンジンを通らず、遠心式電動ポ
ンプにより、第1冷却液回路の熱交換器,第2冷却液回
路を循環する。顕熱蓄熱装置から温熱が冷却液を介して
熱交換器に運ばれ、吸い込まれた空気に対して熱交換器
において冷却液と熱交換が行なわれる。 (B−1)冷房運転モード エンジンは運転され、第1切換弁は開状態に、第2切換
弁は閉状態に、第3切換弁は閉状態になっている。ま
た、第4切換弁は閉状態になっている。冷房装置は運転
状態になっている。
【0023】これにより、第1冷却液回路,第2冷却液
回路はエンジンと遮断状態になっており、第1冷却液回
路と第2冷却液回路は連通状態になっている。かかる状
態では、冷却液はエンジンを通らず、遠心式電動ポンプ
により、第1冷却液回路の部分,第2冷却液回路の部分
を循環する。冷房装置の蒸発器において、冷却液が冷却
され、この冷却液は、第1冷却液回路の熱交換器に運ば
れる。
【0024】熱交換器において吸い込まれた空気は、冷
却液と熱交換され、冷却される。冷却された空気は熱交
換器から空気吹出し装置に送られ、さらに、空気吹出し
装置のブロアにより車室内に供給され、車室内が冷房さ
れる。 (B−2)冷熱蓄熱運転モード エンジンは運転され、第1切換弁は開状態に、第2切換
弁は閉状態に、第3切換弁は閉状態になっている。
【0025】第1冷却液回路,第2冷却液回路はエンジ
ンと遮断状態になっており、第1冷却液回路と第2冷却
液回路は連通状態になっており、冷房装置は運転状態に
なっている。冷却液はエンジンを通らず、遠心式電動ポ
ンプにより、第1冷却液回路の熱交換器,第2冷却液回
路を循環する。
【0026】冷房装置の蒸発器において、冷却液が冷却
され、この冷却液は、第1冷却液回路の熱交換器に運ば
れる。熱交換器において冷却液は吸い込まれた空気と熱
交換され、空気は冷却される。冷却された空気は熱交換
器から空気吹出し装置に送られ、さらに、空気吹出し装
置のブロアにより車室内に供給され、車室内が冷房され
る。
【0027】同時に、冷却液の冷熱は第2冷却液回路の
途中の顕熱蓄熱装置上に蓄熱される。 (B−3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード
(冷房) エンジンは停止され、第1切換弁は開状態に、第2切換
弁は閉状態に、第3切換弁は閉状態になっている。第1
冷却液回路,第2冷却液回路はエンジンと遮断状態にな
っており、第1冷却液回路と第2冷却液回路は連通状態
になっており、冷房装置は停止状態になっている。
【0028】冷却液はエンジンを通らず、遠心式電動ポ
ンプにより、第1冷却液回路の熱交換器,第2冷却液回
路を循環する。冷却液が第2冷却液回路途中の顕熱蓄熱
装置を通って第1冷却液回路の熱交換器に流れることに
より、顕熱蓄熱装置上に蓄熱されている冷熱は、冷却液
を介して第1冷却液回路の熱交換器に運ばれる。
【0029】熱交換器において冷却液と吸い込まれた空
気は熱交換され、空気は冷却される。冷却された空気は
熱交換器から空気吹出し装置に送られ、さらに、空気吹
出し装置のブロアにより車室内に供給され、車室内が冷
房される。請求項2記載の発明においては、請求項1記
載の発明における(B−2)冷熱蓄熱運転モード、(B
−3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード(暖
房)において、第4切換弁は開状態になり、潜熱蓄熱装
置に冷却液が流れるようになっている。
【0030】(B−2)冷熱蓄熱運転モードでは、冷却
液が潜熱蓄熱装置を通る際、冷却液は潜熱蓄熱装置の冷
房用潜熱蓄熱材に冷熱として蓄熱される。また、(B−
3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード(冷房)
では、冷却液が潜熱蓄熱装置を通る際、潜熱蓄熱装置の
冷房用潜熱蓄熱材は相変化して冷熱が放熱され、冷却液
に冷熱が与えられる。
【0031】一方、(B−1)冷房運転モードの際、第
4切換弁は閉状態になり、潜熱蓄熱装置には冷却液が流
れないようになっている。請求項3記載の発明において
は、請求項1記載の発明における(A−2)温熱蓄熱運
転モード、(A−3)エンジン停止状態での温熱放熱運
転モード時において、第4切換弁は開状態になり、潜熱
蓄熱装置に冷却液が流れるようになっている。
【0032】(A−2)温熱蓄熱運転モードでは、冷却
液が潜熱蓄熱装置を通る際、潜熱蓄熱装置の暖房用潜熱
蓄熱材は相変化して冷却液は該暖房用潜熱蓄熱材に温熱
として蓄熱される。また、(A−3)エンジン停止状態
での温熱放熱運転モード(暖房)では、冷却液が潜熱蓄
熱装置を通る際、潜熱蓄熱装置の暖房用潜熱蓄熱材は相
変化して温熱が放熱され、冷却液に温熱が与えられる。
【0033】請求項4記載の発明においては、請求項2
記載の発明と同様の作用が生じる。請求項5記載の発明
においては、請求項3記載の発明と同様の作用が生じ
る。請求項6記載の発明においては、第1切換弁は閉状
態に、第2切換弁は開状態に、第3切換弁は閉状態にな
っている。第1冷却液回路は開状態,第2冷却液回路は
閉状態,冷房装置は運転状態になっている。
【0034】エンジンは運転され、エンジンにより暖め
られた冷却液は、該エンジンのウォータポンプにより、
エンジン,第1冷却液回路を循環する。一方、冷房装置
の作用で、ドライ用回路の蒸発器を介して空気が冷され
る。従って、空気は冷されると同時に暖められ、ドライ
運転が行なわれる。除湿され空気は空気吹出し装置のブ
ロアにより車室内に供給される。
【0035】請求項7記載の発明においては、ポンプの
動力源としてバッテリが用いられる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。
【0037】図1ないし図8により、請求項1ないし請
求項3,請求項6,請求項7記載の発明の実施の形態に
係わる車両の蓄熱式空調装置について説明する。図1に
おいて、符号1は本実施の形態に係わる車両の蓄熱式空
調装置1を示す。本実施の形態に係わる車両の蓄熱式空
調装置1は、第1冷却液回路2と、熱交換器3と、空気
吹出し装置4と、第2冷却液回路5と、遠心式電動ポン
プ6と、潜熱蓄熱装置7と、顕熱蓄熱装置8と、冷房装
置9と、ドライ用回路10とを備えている。ここで、蓄
熱式空調装置1には例えばエチレングリコールを主成分
とする不凍液を混合して比熱の大きな冷却液がブライン
として用いられている。不凍液の凍結温度は摂氏マイナ
ス40℃が可能とされている。
【0038】以下、詳細に説明する。符号11はエンジ
ンで、エンジン11の内部には、ウォータジャケット1
2が設けられている。ウォータジャケット12の出口1
2A,エンジンウォーターポンプ12Bの入口に第1冷
却液回路2が接続されている。すなわち、第1冷却液回
路2は、エンジン11に接続され、二点鎖線2Aで示さ
れている。冷却液はエンジンウォーターポンプ12Bに
より第1冷却液回路,エンジン11を循環するようにな
っている。
【0039】第2冷却液回路5は二点鎖線5Aで示さ
れ、エンジン11に接続されている。ここで、第1冷却
液回路2と第2冷却液回路5は配管接続部2B,2Cで
結合され、第1冷却液回路2と第2冷却液回路5は、第
1冷却液回路2における配管接続部2Bからウォータジ
ャケット12のエンジンウォーターポンプ12Bの入口
までの部分2D,第1冷却液回路2における配管接続部
2Bからウォータジャケット12の出口12Aまでの部
分2Eで共通の配管となっている。
【0040】第1冷却液回路2の途中部分と第2冷却液
回路5の途中部分は切換回路13を介して接続され、切
換回路13の途中に電磁弁からなる第1切換弁14が介
装されている。
【0041】そして、第1冷却液回路2の途中に、電磁
弁からなる第2切換弁15,前記熱交換器3が順番に設
けられている。熱交換器3は冷暖房ユニット16に収容
され、冷暖房ユニット16には熱交換器3に対向してド
ライ用蒸発器17が配置されている。冷暖房ユニット1
6は、空気が通過するようになっており、ダクト18を
介して空気吹出し装置4が接続されている。
【0042】空気吹出し装置4は、ケーシング19と、
ケーシング19に設置されたブロア20とを備え、ケー
シング19には吹出口19A,19B,19Cが設けら
れている。第2冷却液回路5における、第1冷却液回路
2の配管接続部2Bと切換回路13の配管接続部5Bの
間の部分5Cに、電磁弁からなる第3切換弁21が介装
されている。
【0043】第2冷却液回路5の途中に、前記遠心式電
動ポンプ6,電磁弁からなる第5切換弁24,前記顕熱
蓄熱装置8が配管接続部5Bから第1冷却液回路2の配
管接続部2Cに向けて順番に介装されている。第2冷却
液回路5の配管接続部5D,5Eに並列に第3冷却液回
路23が接続されている。第3冷却液回路23の途中に
電磁弁からなる第4切換弁22,前記潜熱蓄熱装置7が
配管接続部5Dから配管接続部5Eに向けて介装されて
いる。第4切換弁22は、第3冷却液回路23におけ
る、該第2冷却液回路5の配管接続部5Dと潜熱蓄熱装
置7との間に位置しており、後述の冷房運転(B−1)
を可能にする。
【0044】潜熱蓄熱装置7は、断熱ケーシング7A
と、断熱ケーシング7A内に収容された暖房用潜熱蓄熱
材7B,冷房用潜熱蓄熱材7Cとを備えている。暖房用
潜熱蓄熱材7Bとして、エンジン安定水温付近(摂氏8
5度〜90度)で相変化を生じさせるものが用いられて
いる。例えば、ワックス,有機熱媒体,溶融塩等が挙げ
られる。
【0045】冷房用潜熱蓄熱材7Cとして、設定温度
(摂氏5度〜10度)で相変化を生じさせるものが用い
られている。例えば、各種の無機水和塩やパラフィン等
の有機物が挙げられる。C14〜C16パラフィンの場合、
融点は摂氏2度〜7度となっている。遠心式電動ポンプ
6はエンジン11の回転による生じるエネルギー源とし
てのバッテリ電源(図示せず)により駆動されるポンプ
で、第1冷却液回路2,第2冷却液回路5,第3冷却液
回路23,切換回路13に冷却液を流せるようになって
いる。
【0046】また、第2冷却液回路5の配管接続部5B
と遠心式電動ポンプ6の間の部分から第1冷却液回路2
の熱交換器3と配管接続部2Cの間の部分にかけて、第
4冷却液回路25が介装されている。第4冷却液回路2
5の途中には、第6切換弁26が介装されている。そし
て、前記冷房装置9は、前記顕熱蓄熱装置8の中に収容
されている蒸発器27,圧縮機28,凝縮器29,受液
器30,電磁弁からなる第7切換弁31,膨張弁32を
冷媒循環管路33上に介装して構成されている。
【0047】顕熱蓄熱装置8は、断熱容器の中に冷却液
を収容してなり、蒸発器27が収容されている。圧縮機
28にはエンジン11の回転軸に断続自在に連結された
圧縮機駆動用クラッチ28Aが装着され、圧縮機28に
はエンジン11の回転が圧縮機駆動用クラッチ28Aを
介して断接されるようになっている。
【0048】冷媒循環管路33における顕熱蓄熱装置8
と圧縮機28の間の部分33Aから、受液器30と第7
切換弁31の間の部分33Bの間の部分にかけて前記ド
ライ用回路10が接続されている。ドライ用回路10の
途中には、電磁弁からなる第8切換弁34,膨張弁3
5,前記ドライ用蒸発器17が順番に介装されている。
【0049】次に、本実施の形態の作用を説明する。車
両の蓄熱式空調装置1においては、圧縮機28,遠心式
電動ポンプ6,ブロア20の各装置の運転状態または停
止状態と、第1切換弁14,第2切換弁15,第3切換
弁21,第4切換弁22,第5切換弁24,第6切換弁
26,第7切換弁31,第8切換弁34の開閉がスイッ
チ操作及び車室内の温度により選択される。
【0050】上述の各機器の状態に対応した次のモード
が選択され、表1に各機器と運転モードとの対応が示さ
れている。 (A−1)暖房運転モード,(A−2)温熱蓄熱運転モ
ード,(A−3)エンジン停止状態での温熱放熱運転モ
ード(暖房),(A−4)暖房停止モード,(B−1)
冷房運転モード,(B−2)冷熱蓄熱運転モード,(B
−3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード(冷
房),(B−4)冷房停止モード,(C−1)ドライ運
転モード,(C−2)ドライ運転停止モード
【表1】 なお、ブラインとして比熱の大きな冷却液が好ましく、
上述したように例えばエチレングリコールを主成分とす
る不凍液を混合した冷却液が車両の蓄熱式空調装置1に
用いられている。
【0051】以下、各モードを説明する。 (A−1)暖房運転モード スイッチ操作により暖房運転モードが暖房開始時に選択
され、各機器は表1の状態になる。すなわち、車室内の
温度が設定温度以下の時、第1切換弁14は閉状態に、
第2切換弁15は開状態に、第3切換弁21は閉状態に
なっており、冷房装置9は停止状態になっている。これ
により、図2の太い黒線で示すように、第1冷却液回路
2は開通状態,第2冷却液回路5は閉鎖状態になってい
る。
【0052】エンジン11は運転され、冷却液はエンジ
ン11のウォータポンプ(図示せず)によりエンジン1
1,第1冷却液回路2を循環する。冷却液はエンジン1
1の熱により暖められ、熱交換器3において車室(図示
せず)から吸い込まれた空気と熱交換され、空気に温熱
が与えられる。温度上昇した空気は熱交換器3から空気
吹出し装置4に送られ、さらに、空気吹出し装置4のブ
ロア20により車室内に供給され、車室内が暖房され
る。
【0053】(A−2)温熱蓄熱運転モード 車室内の温度が上昇して設定温度に達すると、各機器は
表1の状態になる。すなわち、第1切換弁14は閉状態
に、第2切換弁15は閉状態に、第3切換弁21は開状
態になっている。第4切換弁22,第5切換弁24は開
状態になる。また、冷房装置9は停止状態になってい
る。
【0054】これにより、図3の太い黒線で示すよう
に、第1冷却液回路2は閉鎖状態に、第2冷却液回路5
は開通状態に、第3冷却液回路23は開通状態になって
いる。エンジン11は運転され、冷却液はエンジン11
により暖められ、温度上昇する。エンジン11を長時間
運転することにより、潜熱蓄熱装置7の内部,図3の太
い黒線で示す第1冷却液回路2,第2冷却液回路5,顕
熱蓄熱装置8の内部の冷却液は、エンジン安定水温まで
上昇する。
【0055】冷却液はエンジン11のウォータポンプ
(図示せず)によりエンジン11,第2冷却液回路5を
循環するが、熱交換器3を通らない。車室内に吸い込ま
れた空気に対して熱交換器3において冷却液との熱交換
は行なわれない。冷却液の一部は、蒸発器27を通る。
冷却液は、蒸発器27を通る際、第2冷却液回路5の途
中の顕熱蓄熱装置8に温熱として蓄熱される。
【0056】また、冷却液の一部は第2冷却液回路5の
途中の潜熱蓄熱装置7の暖房用潜熱蓄熱材7B上に温熱
として蓄熱される。また、暖房用の温熱は、冷房装置9
の蒸発器27,第1冷却液回路2,第2冷却液回路5の
冷却液に蓄熱される。
【0057】なお、遠心式電動ポンプ6は停止状態にな
っていても、冷却液は遠心式電動ポンプ6を流れる。特
に遠心式電動ポンプ6は遠心式になっているので、抵抗
が少なく、冷却液は遠心式電動ポンプ6を流れ易くなっ
ている。このようにして、冷却液は上昇し、エンジン安
定水温になる。 (A−3)エンジン停止状態での温熱放熱運転モード
(暖房) スイッチ操作によりエンジン停止状態での温熱放熱運転
モードが選択され、各機器は表1の状態になる。
【0058】エンジン11は停止され、第1切換弁14
は開状態に、第2切換弁15は閉状態に、第3切換弁2
1は閉状態になる。また、第4切換弁22,第5切換弁
24は開状態になっている。冷房装置9は停止状態にな
っている。これにより、図4の太い黒線で示すように、
第1冷却液回路2,第2冷却液回路5はエンジン11と
遮断状態になっており、第1冷却液回路2と第2冷却液
回路5は連通状態になっている。
【0059】冷却液はエンジン11を通らず、遠心式電
動ポンプ6により、第1冷却液回路2の熱交換器3,第
2冷却液回路5を循環する。冷却液は顕熱蓄熱装置8を
通る。冷却液が顕熱蓄熱装置8を通ることにより、顕熱
蓄熱装置8において、第2冷却液回路5を流れる冷却液
は、該顕熱蓄熱装置8の温熱状態の冷却液から温熱を受
け取り、温熱は第2冷却液回路5,切換回路13を介し
て熱交換器3に運ばれる。
【0060】また、冷却液が潜熱蓄熱装置7の暖房用潜
熱蓄熱材7Bを通る際、暖房用潜熱蓄熱材7Bは相変化
を生じ、一定温度で放熱する。潜熱蓄熱装置7の暖房用
潜熱蓄熱材7Bが相変化して温熱が冷却液に与えられ
る。温熱は冷却液により第3冷却液回路23,切換回路
13を介して熱交換器3に運ばれる。
【0061】熱交換器3において車室内に吸い込まれた
空気と冷却液の熱交換が行なわれる。これにより、空気
は温度上昇し、温度上昇した空気は熱交換器3から空気
吹出し装置4に送られ、さらに、空気吹出し装置4のブ
ロア20により車室内に供給され、車室内が暖房され
る。なお、車室の温度の調整は、ブロア20のON,O
FF操作,遠心式電動ポンプ6のON,OFF操作、第
1切換弁14,第4切換弁22,第5切換弁24の開閉
操作により行なわれる。
【0062】(A−4)暖房停止モード スイッチ操作または暖房設定温度により暖房停止モード
が選択され、機器は表1に示す状態になり、(A−3)
エンジン停止状態での温熱放熱運転モード(暖房)の温
熱放熱が停止され、車室内の暖房が停止される。 (B−1)冷房運転モード スイッチ操作により冷房運転モードが冷房開始時に選択
され、各機器は表1の状態になる。
【0063】すなわち、車室の温度が設定温度以上の場
合に、エンジン11は運転され、第1切換弁14は開状
態に、第2切換弁15は閉状態に、第3切換弁21は閉
状態になっている。また、第4切換弁22は閉状態に、
第5切換弁24は開状態になっている。圧縮機駆動用ク
ラッチ28AがONになり、圧縮機28が駆動され、冷
房装置9が運転状態になる。これにより、周知の冷凍サ
イクルが行なわれ、蒸発器27において、その気化熱に
より第2冷却液回路5を流れる冷却液が冷却される。な
お、冷房装置9の凝縮器29においては、図示しない送
風ファンにより室外空気に放熱がされ、冷媒循環管路3
3を循環する冷媒は液化される。
【0064】そして、図5の太い黒線で示すように、第
1冷却液回路2,第2冷却液回路5はエンジン11と遮
断状態になっており、第1冷却液回路2と第2冷却液回
路5は連通状態になっている。かかる状態では、冷却液
はエンジン11を通らず、遠心式電動ポンプ6により、
図5の太い黒線で示す第1冷却液回路2の部分,第2冷
却液回路5を循環する。
【0065】冷房装置9の蒸発器27において、熱交換
がされ、冷房装置のブロア9の蒸発器27により冷却液
が冷却される。この冷却液は、第1冷却液回路2の熱交
換器3に運ばれる。熱交換器3において冷却液は車室か
ら吸い込まれた空気と熱交換され、空気は冷却される。
冷却された空気は熱交換器3から空気吹出し装置4に送
られ、さらに、空気吹出し装置4のブロア20により車
室内に供給され、車室内が冷房される。
【0066】上記の作用は車室の温度が設定温度に下降
するまで行なわれる。 (B−2)冷熱蓄熱運転モード (B−1)冷房運転モードの状態で車室の温度が設定温
度より低くなると、冷熱蓄熱運転モードが選択される。
この冷熱蓄熱運転モードでは、圧縮機駆動用クラッチ2
8AがONになり、圧縮機28が駆動され、冷房装置9
が運転状態になる。これにより、周知の冷凍サイクルが
行なわれ、蒸発器27において、その気化熱により第2
冷却液回路5を流れる冷却液が冷却される。なお、冷房
装置9の凝縮器29においては、図示しない送風ファン
により室外空気に放熱がされ、冷媒循環管路33を循環
する冷媒は液化される。
【0067】エンジン11は運転され、(B−1)冷房
運転の状態で、車室内の温度が設定温度以下になると、
各機器は表1の状態になる。第1切換弁14は開状態
に、第2切換弁15は閉状態に、第3切換弁21は閉状
態になっている。また、第4切換弁22,第5切換弁2
4は開状態になっている。(B−1)冷房運転モードの
状態と異なる点は、第4切換弁22を開状態にした点で
ある。
【0068】すなわち、図7の太い黒線で示すように、
第1冷却液回路2,第2冷却液回路5はエンジン11と
遮断状態になっており、第1冷却液回路2と第2冷却液
回路5は連通状態になっている。さらに、第2冷却液回
路5と第3冷却液回路23は連通状態になっている。か
かる状態では、冷却液はエンジン11を通らず、遠心式
電動ポンプ6により、図6の太い黒線で示す第1冷却液
回路2の部分,第2冷却液回路5の部分を循環する。
【0069】冷房装置9の蒸発器27において、冷却液
が冷却され、この冷却液は、第1冷却液回路2の熱交換
器3に運ばれる。熱交換器3において、冷却液と車室に
吸い込まれた空気とが熱交換され、空気には冷熱が与え
られ、冷却される。冷却された空気は熱交換器3から空
気吹出し装置4に送られ、さらに、空気吹出し装置4の
ブロア20により車室内に供給され、車室内が冷房され
る。
【0070】同時に、蒸発器27の気化熱により、顕熱
蓄熱装置8の中の冷却液が冷却され、顕熱蓄熱装置8に
冷熱が顕熱として蓄熱される。また、第3冷却液回路2
3を介して冷却液が潜熱蓄熱装置7を通過することによ
り、冷房用潜熱蓄熱材7Cが相変化され、冷却液の冷熱
は第2冷却液回路5の途中の潜熱蓄熱装置7の冷房用潜
熱蓄熱材7C上に蓄熱される。すなわち、冷房装置9の
蒸発器27から冷熱が冷却液により、潜熱蓄熱装置7の
冷房用潜熱蓄熱材7Cに運ばれる。
【0071】なお、第6切換弁26が開状態になってい
るので、遠心式電動ポンプ6を通過した第1冷却液回路
2の冷却液の一部は潜熱蓄熱装置7に分流し、これによ
り、熱交換器3へ流れる冷却液の量を少なくして過剰冷
却を防止し、車室内の冷房の温度を調整している。 (B−3)エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード
(冷房) スイッチ操作によりエンジン停止状態での冷熱放熱運転
モードが選択され、各機器は表1の状態になる。すなわ
ち、エンジン11は停止され、第1切換弁14は開状態
に、第2切換弁15は閉状態に、第3切換弁21は閉状
態になっている。また、第4切換弁22,第5切換弁2
4は開状態になっている。エンジン11は停止状態にな
っていることから、圧縮機28が停止され、冷房装置9
は停止状態になり、冷凍サイクルは行なわれない。
【0072】これにより、図7の太い黒線で示すよう
に、第1冷却液回路2,第2冷却液回路5はエンジン1
1と遮断状態になっており、第1冷却液回路2と第2冷
却液回路5は連通状態になっている。また、第2冷却液
回路5と第3冷却液回路23は連通状態になっている。
かかる状態では、冷却液はエンジン11を通らず、遠心
式電動ポンプ6により、第1冷却液回路2の熱交換器
3,第2冷却液回路5を循環する。
【0073】冷却液は顕熱蓄熱装置8を通る。冷却液が
顕熱蓄熱装置8を通ることにより、顕熱蓄熱装置8にお
いて、第2冷却液回路5を流れる冷却液は、該顕熱蓄熱
装置8の冷熱状態の冷却液から冷熱を受け取り、冷熱は
第2冷却液回路5,切換回路13を介して熱交換器3に
運ばれる。同時に、冷却液が第2冷却液回路5途中の潜
熱蓄熱装置7を通って第1冷却液回路2の熱交換器3を
流れることにより、潜熱蓄熱装置7の冷房用潜熱蓄熱材
7Cは相変化する。潜熱蓄熱装置7の冷房用潜熱蓄熱材
7C上に蓄熱されている冷熱は、冷却液を介して第1冷
却液回路2の熱交換器3に運ばれる。
【0074】熱交換器3において冷却液は吸い込まれた
空気と熱交換され、空気は冷却される。冷却された空気
は熱交換器3から空気吹出し装置4に送られ、さらに、
空気吹出し装置4から車室内に供給され、車室内が冷房
される。なお、車室の温度の調整は、ブロア20のO
N,OFF操作,遠心式電動ポンプ6のON,OFF操
作、第1切換弁14,第4切換弁22,第5切換弁24
の開閉操作により行なわれる。
【0075】(B−4)冷房停止モード スイッチ操作または冷房設定温度により冷房停止モード
が選択され、機器は表1に示す状態になり、(B−3)
エンジン停止状態での冷熱放熱運転モード(冷房)が停
止される。
【0076】(C−1)ドライ運転モード スイッチ操作によりドライ運転モードが選択され、ドラ
イ運転設定温度より車室内の温度が高いと、各機器は表
1の状態になる。ドライ運転モードにおいては、エンジ
ン11は運転され、(A−1)暖房運転と以下の冷房運
転が同時に行なわれ、車室内の空気の乾燥(除湿)がな
される。以下、説明する。
【0077】(A−1)暖房運転は、以下のように行な
われる。第1切換弁14は閉状態に、第2切換弁15は
開状態に、第3切換弁21は閉状態になっている。これ
により、図8の太い黒線で示すように、第1冷却液回路
2は開通状態,第2冷却液回路5は閉鎖状態になってい
る。冷却液はエンジン11のウォータポンプにより、該
エンジン11,第1冷却液回路2を循環する。冷却液は
エンジン11の熱により暖められ、熱交換器3において
車室(図示せず)から吸い込まれた空気と熱交換され、
空気に温熱が与えられる。
【0078】一方、第7切換弁31が閉状態になってお
り、第8切換弁34が開状態になっていることから、図
8の太い線で示す冷房回路CHが形成される。冷房回路
CHは、ドライ用蒸発器17,圧縮機28,凝縮器2
9,受液器30,第8切換弁34,膨張弁35をドライ
用回路10上に介装して構成される。エンジン11は運
転され、圧縮機駆動用クラッチ28AがONになり、圧
縮機28が駆動され、冷房回路CHが運転状態になる。
これにより、周知の冷凍サイクルが行なわれ、ドライ用
蒸発器17において、その気化熱によりドライ用回路1
0を流れる冷却液が冷却される。された冷却液は冷暖房
ユニット16に運ばれ、空気が冷房される。
【0079】冷暖房ユニット16において、冷房回路C
Hによる空気の冷却と、熱交換器3による空気の加熱に
より、空気が乾燥される。乾燥した空気は、冷暖房ユニ
ット16から空気吹出し装置4に送られ、空気吹出し装
置4から車室内に供給され、車室内が乾燥される。 (C−2)ドライ運転停止モード ドライ運転設定温度より車室内の温度が低くなると、ド
ライ運転停止が選択され、機器は表1に示す状態にな
り、車室内の乾燥が停止される。
【0080】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、エンジン運転の際、顕熱蓄熱装置8の蒸発
器等の第2冷却液回路,顕熱蓄熱装置8に温熱,冷熱を
顕熱として蓄えることができ、エンジン停止時でも車室
内の暖房,冷房ができる。この結果、エンジン11の運
転をしないで冷暖房を行ない、燃料の消費を少なくして
省エネルギーを図ることができ、排ガスの排出を防止し
て大気汚染を防止することができる。
【0081】第2に、比熱の大きな冷却液がブラインと
して使われているので、顕熱蓄熱装置8の容量を大きく
し、空気で冷熱を蓄熱するのが実用に供しないのに対し
て冷熱の蓄熱が可能になる。第3に、エンジン11の廃
熱を温熱として蓄熱し、エンジン停止時に蓄熱された温
熱を放熱することにより車室内の暖房ができ、エンジン
11の廃熱のエネルギーを無駄にしないで済む。
【0082】第4に、比熱の大きな冷却液がブラインと
して使われているので、熱の移動が速く、冷熱,温熱の
蓄熱速度を速くでき、また、エンジン停止状態での温熱
放熱運転時または冷熱放熱運転時に熱の移動が速く、次
回の暖房,冷房の際、設定温度までの暖房立上げ,冷房
立上げを速くできる。第5に、冷却液を用いて温熱を熱
交換器3に移動させているので、冷房装置9を利用しな
いでも、暖房ができる。
【0083】第6に、従来の車両の空調装置において
は、暖房装置はエンジンの熱を利用する方式を採用する
とともに冷房装置は冷房サイクルを採用しており、2系
統になっているのに対し、冷却液を用いているので制御
を1つの系統にまとめることができ、従って、冷熱蓄
熱,温熱蓄熱,冷熱蓄熱放熱,温熱蓄熱放熱が可能にな
り、また、冷暖房を1つの熱交換器で済ますことができ
る。
【0084】第7に、冷熱,温熱を移動するための手段
として、不凍液からなる冷却液を用いているので、空気
を用いた場合に比して熱搬送量を多くでき、配管の径を
細くでき、装置をコンパクトにできる。また、不凍液か
らなる冷却液は摂氏0度でも凍らないので、顕熱蓄熱装
置8には摂氏0度以下の冷却液に冷熱を蓄熱し、蓄熱容
量を多くできる。
【0085】第8に、潜熱蓄熱装置7の冷房用潜熱蓄熱
材7Cに冷熱を潜熱として蓄えることができる。また、
比熱の大きな冷却液がブラインとして使われているの
で、空気で冷熱を蓄熱するのが実用に供しないのに対し
て冷熱の蓄熱が可能になり、また、潜熱蓄熱装置7の容
量を大きくできる。
【0086】さらに、潜熱蓄熱装置7を車両の1カ 所に
設置するには、スペースの制限があり、容量に制限が伴
うが、潜熱蓄熱装置7と顕熱蓄熱装置8とに分割するこ
とにより、潜熱蓄熱装置7,顕熱蓄熱装置8をコンパク
トに構成できる。そして、潜熱蓄熱装置7を顕熱蓄熱装
置8のバックアップ装置として利用できる。
【0087】第9に、蓄熱手段に潜熱蓄熱装置7,顕熱
蓄熱装置8の2つがあるので、蓄熱の容量を多くとれ、
次回の暖房,冷房の際、設定温度までの暖房立上げ,冷
房立上げを速くできる。第10に、冷房装置9には、蒸
発器27をバイパスするドライ用回路10が接続され、
ドライ用回路10の途中にドライ用蒸発器17が冷暖房
ユニット16に熱交換器3とともに配置されているの
で、冷暖房ユニット16において、図8に示す冷房回路
HCによる空気の冷却と、熱交換器3による空気の加熱
により空気が乾燥され、ドライ運転を可能にする。
【0088】第11に、遠心式電動ポンプ6の電源入力
部は車両のバッテリに接続されているので、遠心式電動
ポンプ6の動力源としてバッテリを利用でき、新たに一
般商用交流電源を使用しなくても済み、機動性に優れて
いる。なお、本実施の形態においては、車両の蓄熱式空
調装置は、潜熱蓄熱装置,顕熱蓄熱装置を備えている
が、顕熱蓄熱装置の容量を大きくすることにより、潜熱
蓄熱装置を削除して顕熱蓄熱装置のみで蓄熱,放熱を行
なうことできる。この場合、請求項1,請求項6,請求
項7記載の発明の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空調
装置が構成される。
【0089】また、暖房用の温熱は、冷房装置の蒸発器
や顕熱蓄熱装置,第1冷却液回路,第2冷却液回路の冷
却液に蓄熱することができるので、潜熱蓄熱装置を冷房
用潜熱蓄熱材のみを収容して構成することもできる。こ
の場合、請求項1,請求項2,請求項6,請求項7記載
の発明の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空調装置が構
成される。
【0090】図9により、請求項1,請求項4ないし請
求項7記載の発明の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空
調装置について説明する。本実施の形態に係わる車両の
蓄熱式空調装置は、請求項1ないし請求項3,請求項
6,請求項7記載の発明の実施の形態に係わる車両の蓄
熱式空調装置と基本的には同じ構成である。請求項1な
いし請求項3,請求項6,請求項7記載の発明の実施の
形態に係わる車両の蓄熱式空調装置においては潜熱蓄熱
装置7と顕熱蓄熱装置8は並列の関係になっているが、
本実施の形態においては、潜熱蓄熱装置と顕熱蓄熱装置
は直列の関係になっている。
【0091】本実施の形態を、請求項1ないし請求項
3,請求項6,請求項7記載の発明の実施の形態に係わ
る車両の蓄熱式空調装置と相違する部分についてのみ説
明する。なお、請求項1ないし請求項3,請求項6,請
求項7記載の発明の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空
調装置の構成部分と同一の構成部分については同一符号
を付して説明を省略する。
【0092】図において、符号51は本実施の形態に係
わる車両の蓄熱式空調装置で、蓄熱式空調装置51の第
2冷却液回路5には、顕熱蓄熱装置8と直列に潜熱蓄熱
装置52が介装されている。第3冷却液回路における潜
熱蓄熱装置52と顕熱蓄熱装置8の間に電磁弁からなる
中間切換弁53が介装されている。
【0093】潜熱蓄熱装置52は、断熱ケーシング52
Aと、断熱ケーシング52A内に収容された暖房用潜熱
蓄熱材52B,冷房用潜熱蓄熱材52Cとを備えてい
る。暖房用潜熱蓄熱材52Bとして、エンジン安定水温
付近(摂氏85度〜90度)で相変化を生じさせるもの
が用いられている。例えば、ワックス,有機熱媒体,溶
融塩等が挙げられる。
【0094】冷房用潜熱蓄熱材52Cとして、設定温度
(摂氏5度〜10度)で相変化を生じさせるものが用い
られている。例えば、各種の無機水和塩やパラフィン等
の有機物が挙げられる。C14〜C16パラフィンの場合、
融点は摂氏2度〜7度となっている。また、第2冷却液
回路5には、潜熱蓄熱装置52に並列にバイパス経路5
4が設けられ、バイパス経路54の途中には電磁弁から
なるバイパス弁55が介装さりている。中間切換弁53
が開状態の時、バイパス弁55は閉状態になり、中間切
換弁53が閉状態の時、バイパス弁55は開状態になる
ようになっている。中間切換弁53は、冷房運転時にの
み閉状態になる。
【0095】本実施の形態によれば、請求項1ないし請
求項3,請求項6,請求項7記載の発明の実施の形態に
係わる車両の蓄熱式空調装置と同様の作用,効果が生じ
る。なお、暖房用の温熱は、冷房装置の蒸発器や顕熱蓄
熱装置,第1冷却液回路,第2冷却液回路の冷却液に蓄
熱することができるので、潜熱蓄熱装置を冷房用潜熱蓄
熱材のみを収容して構成することもできる。この場合、
請求項1,請求項4,請求項6,請求項7記載の発明の
実施の形態に係わる車両の蓄熱式空調装置が構成され
る。
【0096】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、次の効果
を奏する。第1に、エンジン運転の際、冷房装置の蒸発
器等の第2冷却液回路,顕熱蓄熱装置に温熱,冷熱を顕
熱として蓄えることができ、エンジン停止時でも車室内
の暖房,冷房ができる。
【0097】この結果、エンジンの運転をしないで冷暖
房を行ない、燃料の消費を少なくして省エネルギーを図
ることができ、排ガスの排出を防止して大気汚染を防止
することができる。第2に、比熱の大きな冷却液がブラ
インとして使われているので、顕熱蓄熱装置の容量を大
きくでき、空気で冷熱を蓄熱するのが実用に供しないの
に対して冷熱の蓄熱が可能になる。
【0098】第3に、エンジンの廃熱を温熱として蓄熱
し、エンジン停止時に蓄熱された温熱を放熱することに
より車室内の暖房ができ、エンジンの廃熱のエネルギー
を無駄にしないで済む。第4に、比熱の大きな冷却液が
ブラインとして使われているので、空気に比して熱の移
動が速く、冷熱,温熱の蓄熱速度を速くでき、また、エ
ンジン停止状態での温熱放熱運転時または冷熱放熱運転
時に熱の移動が速く、次回の暖房,冷房の際、設定温度
までの暖房立上げ,冷房立上げを速くできる。
【0099】第5に、冷却液を用いて温熱を熱交換器に
移動させているので、冷房装置を利用しないでも、暖房
ができる。第6に、従来の車両の空調装置においては、
暖房装置はエンジンの冷却水熱を利用する方式を採用す
るとともに冷房装置は冷房サイクル方式を採用してお
り、2系統になっているのに対し、冷却液を用いている
ので制御を1つの系統にまとめることができ、従って、
冷熱蓄熱,温熱蓄熱,冷熱蓄熱放熱,温熱蓄熱放熱が可
能になり、また、冷暖房を1つの熱交換器で済ますこと
ができる。
【0100】第8に、冷熱,温熱を移動するための手段
として、不凍液からなる冷却液を用いているので、空気
を用いた場合に比して熱搬送量を多くでき、配管の径を
細くでき、装置をコンパクトにできる。また、不凍液か
らなる冷却液は摂氏0度でも凍らないので、顕熱蓄熱装
置には摂氏0度以下の冷却液に冷熱を蓄熱し、蓄熱容量
を多くできる。
【0101】請求項2記載の発明によれば、潜熱蓄熱装
置の冷房用潜熱蓄熱材に冷熱を潜熱として蓄えることが
できる。また、比熱の大きな冷却液がブラインとして使
われているので、空気で冷熱を蓄熱するのが実用に供し
ないのに対して冷熱の蓄熱が可能になり、また、潜熱蓄
熱装置の容量を大きくできる。
【0102】さらに、潜熱蓄熱装置を車両では1カ 所に
設置するには車両のレイアウトからスペースの制限があ
り、そのため、容量に制限を受ける。潜熱蓄熱装置と顕
熱蓄熱装置とに分割することにより、大容量化を可能に
し、顕熱蓄熱装置,潜熱蓄熱装置をそれぞれコンパクト
に構成できる。そして、潜熱蓄熱装置を顕熱蓄熱装置を
バックアップ装置として利用できる。
【0103】請求項3記載の発明によれば、蓄熱手段に
潜熱蓄熱装置,顕熱蓄熱装置の2つがあるので、蓄熱の
容量を多くとれ、次回の暖房,冷房の際、設定温度まで
の暖房立上げ,冷房立上げを速くできる。請求項4記載
の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏
する。請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の発
明と同様の効果を奏する。
【0104】請求項6記載の発明によれば、空気に対し
て加熱,冷却を同時に行なうことができるので、ドライ
運転を可能にし、空気の除湿を図ることができる。請求
項7記載の発明によれば、遠心式電動ポンプの電源入力
部は車両のバッテリに接続されているで、遠心式電動ポ
ンプの動力源としてバッテリを利用でき、一般商用交流
電源を使用しなくても済み、機動性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし請求項3,請求項6,請求項7
記載の発明の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空調装置
の構成図である。
【図2】同蓄熱式空調装置の暖房運転時における作用状
態説明図である。
【図3】同蓄熱式空調装置の温熱蓄熱運転時における作
用状態説明図である。
【図4】同蓄熱式空調装置のエンジン停止状態での温熱
放熱運転時における作用状態説明図である。
【図5】同蓄熱式空調装置の冷房運転時における作用状
態説明図である。
【図6】同蓄熱式空調装置の冷熱蓄熱運転時における作
用状態説明図である。
【図7】同蓄熱式空調装置のエンジン停止状態での冷熱
放熱運転時における作用状態説明図である。
【図8】同蓄熱式空調装置のドライ運転時における作用
状態説明図である。
【図9】請求項1,請求項4ないし請求項7記載の発明
の実施の形態に係わる車両の蓄熱式空調装置の構成図で
ある。
【図10】従来における空調装置を示す構成図である。
【図11】従来における暖房装置を示す構成図である。
【図12】従来における冷房装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 蓄熱式空調装置 2 第1冷却液回路 3 熱交換器 4 空気吹出し装置 5 第2冷却液回路 6 遠心式電動ポンプ 7 潜熱蓄熱装置 7B 暖房用潜熱蓄熱材 7C 冷房用潜熱蓄熱材 8 顕熱蓄熱装置 9 冷房装置 10 ドライ用回路 11 エンジン 13 切換回路 14 第1切換弁 15 第2切換弁 17 ドライ用蒸発器 21 第3切換弁 20 ブロア 24 第4切換弁 27 蒸発器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに接続され、エンジンウォータ
    ーポンプにより冷却液を循環する第1冷却液回路と、 第1冷却液回路の途中に介装されて車室内から導かれた
    空気を加熱または冷却する熱交換器と、 熱交換器から送られた空気をブロアにより車室内に供給
    する空気吹出し装置と、 エンジンに接続され、冷却液を循環させる第2冷却液回
    路と、 第1冷却液回路の途中部分と第2冷却液回路の途中部分
    を接続する切換回路と、 切換回路の途中に介装された第1切換弁と、 第1冷却液回路に介装され、該第1冷却液回路とエンジ
    ンの間での冷却液の流通または遮断を行なう第2切換弁
    と、 第2冷却液回路に介装され、該第2冷却液回路とエンジ
    ンの間での冷却液の流通または遮断を行なう第3切換弁
    と、 第2冷却液回路の途中に介装され、蒸発器が収容されて
    いる顕熱蓄熱装置と、 第2冷却液回路の途中に介装され、バッテリ電源により
    駆動されて第1冷却液回路,第2冷却液回路,切換回路
    に冷却液を流す遠心式電動ポンプと、 第2冷却液回路の途中に設けられた蒸発器と車両のエン
    ジンにより駆動される圧縮機とを有してなる冷房装置と
    を備えていることを特徴とする車両の蓄熱式空調装置。
  2. 【請求項2】 第2冷却液回路に並列に第3冷却液回路
    が接続され、 第3冷却液回路の途中に、冷房用潜熱蓄熱材を収容して
    なる潜熱蓄熱装置が介装され、 第3冷却液回路における、該第3冷却液回路と第2冷却
    液回路の配管接続部と潜熱蓄熱装置との間に第4切換弁
    が介装されていることを特徴とする請求項1記載の車両
    の蓄熱式空調装置。
  3. 【請求項3】 潜熱蓄熱装置は暖房用潜熱蓄熱材を収容
    していることを特徴とする請求項2記載の車両の蓄熱式
    空調装置。
  4. 【請求項4】 第2冷却液回路の途中に、顕熱蓄熱装置
    と直列に冷房用潜熱蓄熱材を収容してなる潜熱蓄熱装置
    が介装され、 第3冷却液回路における顕熱蓄熱装置と潜熱蓄熱装置の
    間に中間切換弁が介装され、 第2冷却液回路には、潜熱蓄熱装置に並列にバイパス経
    路が設けられ、 バイパス経路の途中にはバイパス弁が介装されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両の蓄熱式空調装置。
  5. 【請求項5】 潜熱蓄熱装置は暖房用潜熱蓄熱材を収容
    していることを特徴とする請求項4記載の車両の蓄熱式
    空調装置。
  6. 【請求項6】 冷房装置には、蒸発器をバイパスするド
    ライ用回路が接続され、 ドライ用回路の途中にドライ用蒸発器が配置され、 ドライ用蒸発器と熱交換器は空気が通過する冷暖房ユニ
    ット内に収容されていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項5いずれか記載の車両の蓄熱式空調装置。
  7. 【請求項7】 遠心式電動ポンプの電源入力部は車両の
    バッテリに接続されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項6いずれか記載の車両の蓄熱式空調装置。
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