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JPH10299895A - 手動変速機の変速操作機構 - Google Patents

手動変速機の変速操作機構

Info

Publication number
JPH10299895A
JPH10299895A JP11891297A JP11891297A JPH10299895A JP H10299895 A JPH10299895 A JP H10299895A JP 11891297 A JP11891297 A JP 11891297A JP 11891297 A JP11891297 A JP 11891297A JP H10299895 A JPH10299895 A JP H10299895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
shift
fork
lever
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11891297A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Takamura
伸一 高村
Kazuyuki Kako
和之 加古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP11891297A priority Critical patent/JPH10299895A/ja
Publication of JPH10299895A publication Critical patent/JPH10299895A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーバーシフトを簡単な構成で防止すること
のできる変速操作機構を提供する。 【解決手段】 回動動作するレバー部材(56)と、そ
のレバー部材(56)が回動動作することによってセレ
クト位置を中心にした両方向に移動するフォーク部材
(36)と、前記レバー部材(56)の先端部に係合し
て前記フォーク部材(36)を移動させる操作力を伝達
する係合部材(46)とを備えた手動変速機の変速操作
機構であって、前記レバー部材(56)と係合部材(4
6)とに、セレクト位置からいずれか一方の方向にフォ
ーク部材(36)が移動しようとする際に、互いに当接
して前記レバー部材(56)の回動動作を規制するロッ
ク部(60)が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手動変速機の変
速操作機構に関し、特に特定のセレクト位置からのシフ
ト操作を阻止する機構を備えた手動変速機の変速操作機
構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の変速操作機構は、シフトレバー
を操作することによりシフトインナーレバーが動作し、
そのシフトインナーレバーによってシフトフォークある
いはフォークシャフトを移動させて変速を実行するよう
に構成されている。そのシフト操作の際のシフトフォー
クやフォークシャフトのストロークを、同期装置や歯車
などに必要以上の荷重が掛からないようにするために、
ストッパを設けて規定値に抑える場合がある。これは、
要は、シフトフォークやフォークシャフトなどの可動部
品を、ケースなどの所定の固定部に当接させ、そのスト
ローク量を所定値に規制するものであり、いわゆるケー
スストッパと称することのできるものである。
【0003】他方、通常の手動変速機では、シフトフォ
ークあるいはフォークシャフトを、セレクト位置を中心
として両方向に移動できるように構成し、第1速および
第2速などの互いに隣接する変速段へのシフトを、1つ
のシフトフォークあるいは1本のフォークシャフトで行
うように構成している。これは、必要とする部品数を可
及的に少なくするためである。
【0004】しかしながら例えば特開平7−91541
号公報に記載されているように、既存の前進5段の手動
変速機を利用して前進6段の手動変速機を構成する場
合、ギヤトレーン上では、第5速ギヤ対とリバースギヤ
対とが対向もしくは隣接することになる。これに対して
シフト装置上では、第5速位置と第6速位置とがセレク
ト位置を挟んで対向する。そのためリバースからセレク
ト位置にシフトレバーを戻した場合、シフトレバーがセ
レクト位置を越えていわゆるオーバーシフトすると、第
5速へのシフト操作が行われたのと同様な状態となって
しまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにリバースか
らの変速の際に、ギヤトレーン上でリバースに対向する
変速段への変速が生じることを防止するために、前述し
たケースストッパによりオーバーシフトを防止するよう
に構成することが考えられる。しかしながら従来知られ
ているケースストッパは、前述した可動部品を固定部に
当接させてその移動を完全に規制するものであるのに対
して、上述のように第5速とリバースなどのシフト装置
上では対向しない変速段をギヤトレーン上で対向させた
変速機では、シフトフォークあるいはフォークシャフト
が、所定のセレクト位置からのシフト操作の場合に第5
速側に移動する必要があり、したがってこの種の変速機
では、従来のケースストッパを採用することは困難であ
る。
【0006】このような不都合を解決するために、第5
速・第6速セレクト位置から第5速へシフト操作する場
合には第5速用のシフトフォークなどにレバー部材が係
合するものの、第6速にシフト操作した場合にはレバー
部材がリバース用のシフトフォークなどに係合せずに第
6速用のシフトフォークなどに係合するワンウェイ機構
を設け、これと同様な機構を、第5速とリバースとの間
に設けることが可能である。しかしながらこのような構
成では、二種類のワンウェイ機構あるいは選択連結機構
を必要とするから、変速操作機構が複雑化する可能性が
多分にある。
【0007】この発明は、上記の事情を背景にしてなさ
れたものであり、シフト装置上で対向する変速段がギヤ
トレーン上では対向しない変速機の変速操作機構を簡素
化することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の課
題を解決するために、この発明は、回動動作するレバー
部材と、そのレバー部材が回動動作することによってセ
レクト位置を中心にした両方向に移動するフォーク部材
と、前記レバー部材の先端部に係合して前記フォーク部
材を移動させる操作力を伝達する係合部材とを備えた手
動変速機の変速操作機構において、前記レバー部材と係
合部材とに、セレクト位置からいずれか一方の方向にフ
ォーク部材が移動しようとする際に、互いに当接して前
記レバー部材の回動動作を規制するロック部が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0009】したがってこの発明によれば、シフト装置
上で対向していず、かつギヤトレーン上で対向している
変速段についてのシフトフォークあるいはフォークシャ
フトとこれらを操作するレバー部材との間に、上記のロ
ック部を設けることにより、所定の変速段からセレクト
位置に戻した場合に、ギヤトレーン上で対向する変速段
に向けたオーバーシフトが防止される。またそのロック
部は、オーバーシフト方向へのフォーク部材の移動を完
全に阻止するものではないので、他のセレクト位置から
のシフト操作が可能であり、したがって、例えばワンウ
ェイ機構などの複雑な機構を削減でき、その結果、構成
の簡素化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の具体例を添付
の図面を参照して説明する。ここに示す具体例は、前進
6段・後進1段を設定することのできる手動変速機に用
いられる変速操作機構であり、そこで先ず、その手動変
速機のギヤトレーンについて説明する。
【0011】図5において、入力軸1と同一軸線上に出
力軸2が配置されており、これらのの入力軸1および出
力軸2と平行にカウンター軸3が配置されている。入力
軸1における出力軸2側の端部には、第4速用ドライブ
ギヤ4が一体に形成されており、この第4速用ドライブ
ギヤ4に噛合した第4速用ドリブンギヤ5がカウンター
軸3に一体に形成されている。これに対して出力軸2の
入力軸1側の端部には、第3速用ドリブンギヤ6が回転
自在に取り付けられており、この第3速用ドリブンギヤ
6に噛合した第3速用ドライブギヤ7がカウンター軸3
に一体回転するように取り付けられている。
【0012】そして第4速用ドライブギヤ4と第3速用
ドリブンギヤ6との間には、第3速・第4速同期装置8
が設けられている。この同期装置8は、従来知られてい
るものと同様であって、出力軸2に一体化したハブの外
周側にハブスリーブを軸線方向に移動可能に配置し、こ
のハブスリーブが第4速用ドライブギヤ4側もしくは第
3速用ドリブンギヤ6側に移動することにより、第4速
用ドライブギヤ4もしくは第3速用ドリブンギヤ6をハ
ブを介して出力軸2に連結するように構成されている。
【0013】出力軸2には、第3速用ドリブンギヤ6に
続けて図5の右方向に順に、第5速用ドリブンギヤ9、
第2速用ドリブンギヤ10、第1速用ドリブンギヤ1
1、第6速用ドリブンギヤ12、リバース(後進段)用
ドリブンギヤ13が、それぞれ回転自在に取り付けられ
ている。これに対してカウンター軸3には、図5の左か
ら順に、第5速用ドリブンギヤ9に噛合した第5速用ド
ライブギヤ14、第2速用ドリブンギヤ10に噛合した
第2速用ドライブギヤ15、第1速用ドリブンギヤ11
に噛合した第1速用ドライブギヤ16、第6速用ドリブ
ンギヤ12に噛合した第6速用ドライブギヤ17、リバ
ース用ドリブンギヤ13にリバースアイドラ(図示せ
ず)を介して連結されたリバース用ドライブギヤ18が
それぞれカウンター軸3と共に回転するように設けられ
ている。
【0014】そして、第3速用ドリブンギヤ6と第5速
用ドリブンギヤ9との間には、前進第5速を選択的に設
定するための第5速同期装置19が設けられている。ま
た第2速用ドリブンギヤ10と第1速用ドリブンギヤ1
1との間には、第1速・第2速同期装置20が設けられ
ている。さらに第6速用ドリブンギヤ12とリバース用
ドリブンギヤ13との間には、第6速・リバース同期装
置21が設けられている。これらの同期装置19,2
0,21は前述した第4速・第3速同期装置8と同様に
従来から知られているものと同様な構成である。
【0015】各同期装置8,19,20,21における
ハブスリーブには、シフトフォーク22,23,24,
25が、軸線方向に対して一体的に移動するようにそれ
ぞれ係合している。そしてこれらのシフトフォーク2
2,23,24,25は、出力軸2と平行に配置したフ
ォークシャフト(1速−2速用のフォークシャフト26
のみを図示してある)に一体化されている。これらのフ
ォークシャフトには、シフトアンドセレクトレバーシャ
フト27に一体化させてあるシフトインナーレバー28
が選択的に係合し、このシフトインナーレバー28によ
って軸線方向に(図5の左右方向)に移動させられて所
定のシフト操作を行うように構成されている。
【0016】そのシフトアンドセレクトレバーシャフト
27は、前記フォークシャフト26と直交する方向に配
置されている。図5においては紙面に垂直な方向に配置
され、所定角度回転しかつ軸線方向に移動可能に保持さ
れている。またこのシフトアンドセレクトレバーシャフ
ト27に一体化してあるシフトインナーレバー28の先
端部は、凸円弧面もしくは球面を備えたものであって、
その凸円弧面もしくは球面部分でフォークシャフト26
におけるヘッド29に係合するように構成されている。
なお、このヘッド29の一例は図5に示すようにインナ
ーレバー28を挟み込む一対の突起部によって構成され
ている。
【0017】上記のシフトアンドセレクトレバーシャフ
ト27は、図示しないシフトレバーをセレクト操作する
ことにより、軸線方向に移動させられ、また所定のセレ
クト位置でシフト操作することにより回動するように構
成されている。そのシフトレバーによって選択される変
速段位置(シフトポジションパターン)は図6に示すと
おりである。すなわち丸で囲んだNの文字で示す位置が
ニュートラルポジションであって、ここを挟んで第3速
位置と第4速位置とが対向して配置されている。その第
3速位置に対して図6の左側に第1速位置、右側に第5
速位置がそれぞれ配置されている。そして第1速位置に
対向して第2速位置が配置され、また第5速位置に対向
して第6速位置が配置されている。そしてこれら互いに
対向する変速段位置の中間部がそれぞれの変速段につい
てのセレクト位置である。そして図6における第1速位
置の左側にリバース位置が配置されている。
【0018】したがって、シフト装置における変速段位
置では、第5速と第6速とが対向しているが、ギヤトレ
ーンにおいては、第5速と第6速とが離れた位置に配置
され、第6速とリバースとが互いに隣接もしくは対向し
て配置され、これに対して第5速は単独で配置されてい
る。
【0019】上述した手動変速機に用いられる変速操作
機構を、図7および図8を参照して説明する。これらの
図7および図8において符号30はケースを示してお
り、このケース30は、主ケース31と主ケース31に
対してサポート部材32を挟んで取り付けられた副ケー
ス33とによって構成されている。このケース30の内
部には、図7の上から順に、3速−4速フォークシャフ
ト34、1速−2速フォークシャフト26、5速フォー
クシャフト35、6速−リバースフォークシャフト36
がそれぞれ軸線方向に移動するようにかつ互いに平行に
配置されている。
【0020】3速−4速フォークシャフト34は、主ケ
ース31とサポート部材32とによって両端部を支持さ
れている。これに隣接する1速−2速フォークシャフト
26も同様に、主ケース31とサポート部材32とによ
って両端部を支持されている。これらのフォークシャフ
ト34,26には、図5に示した一対の突起部からなる
ヘッド37,29が形成されている。なお、これらのヘ
ッド37,29は、図7に示すように、互いに接近して
配置されかつそれぞれの突起部の対向面の中心が一直線
上に並ぶようになっている。さらに3速−4速フォーク
シャフト34には、前述した第3速・第4速同期装置8
におけるハブスリーブに係合したシフトフォーク22が
一体化されている。またこれと同様に、1速−2速フォ
ークシャフト26には、第1速・第2速同期装置20に
おけるハブスリーブに係合したシフトフォーク24が一
体化されている。
【0021】他方、5速フォークシャフト35は、1速
−2速フォークシャフト26から幾分離れて配置されて
おり、この5速フォークシャフト35は主ケース31と
サポート部材32とによって両端部を支持されている。
この5速フォークシャフト35には、一つの突起部から
なるヘッド38が形成されている。またこの5速フォー
クシャフト35には前述した第5速同期装置19におけ
るハブスリーブに係合したシフトフォーク23が一体化
されている。
【0022】さらに6速−リバースフォークシャフト3
6は、5速フォークシャフト35に接近して配置されて
おり、この6速−リバースフォークシャフト36は、サ
ポート部材32を貫通し、その一方の端部が副ケース3
3に嵌合し、したがってこれらサポート部材32と副ケ
ース33とによって軸線方向に移動可能に支持されてい
る。この6速−リバースフォークシャフト36の主ケー
ス31側の端部はサポート部材32を貫通し、主ケース
31側に大きく突出しており、その先端部にワンウェイ
機構39が設けられている。
【0023】このワンウェイ機構39は、5速フォーク
シャフト35と6速−リバースフォークシャフト36と
のそれぞれに相対移動可能に嵌合したスリーブ部材40
と、このスリーブ部材40に保持され、かついずれかの
フォークシャフト35,36に選択的に係合するワンウ
ェイボール41とを主な構成要素とするものである。す
なわちスリーブ部材40は、図8に示すように、5速フ
ォークシャフト35を貫通させる貫通孔と6速−リバー
スフォークシャフト36を貫通させる貫通孔とを備え、
これらの貫通孔を連結させる連通孔を形成したものであ
って、その連通孔の内部にワンウェイボール41が移動
自在に保持されている。
【0024】このワンウェイボール41の外径は、2本
の貫通孔の間隔、すなわち5速フォークシャフト35の
外面と6速−リバースフォークシャフト36の外面との
間隔よりも若干大きい直径である。これに対して5速フ
ォークシャフト35と6速−リバースフォークシャフト
36のそれぞれにはワンウェイボール41が若干入り込
む凹部42,43が形成されている。これらの凹部4
2,43の軸線方向(図7における左右方向)の位置
は、ニュートラル状態(セレクト位置)においてワンウ
ェイボール41と一致する位置であり、またその凹部4
2,43の深さはワンウェイボール41を一方の凹部4
2,43から抜け出せることのできる深さである。
【0025】すなわちスリーブ部材40と一方のフォー
クシャフト35,36とが相対移動することにより、凹
部42,43の位置がワンウェイボール41の位置から
ずれ、こうして相対移動したフォークシャフト35,3
6の凹部42,43からワンウェイボール41が抜け出
し、他方の凹部42,43に入り込む。その結果、一方
のフォークシャフト35,36のスリーブ部材40に対
する相対移動を許容すると同時に、他方のフォークシャ
フト35,36とスリーブ部材40とをワンウェイボー
ル41によって軸線方向に対して連結一体化するように
なっている。
【0026】このスリーブ部材40のうち5速フォーク
シャフト35の外周側の部分には、一対の突起部からな
るヘッド44が形成されている。このヘッド44を構成
する一方の突起部(図7における左側の突起部)は、前
述した3速−4速フォークシャフト34におけるヘッド
37あるいは1速−2速フォークシャフト26における
ヘッド29と同様な構成であり、これに対して他方の突
起部(図7における右側の突起部)は、厚さがほぼ半分
に形成されている。この薄い突起部は5速フォークシャ
フト35におけるヘッド38に隣接して配置されてお
り、この5速フォークシャフト35におけるヘッド38
も他のヘッドにおける突起部のほぼ半分の厚さである。
したがってこれら2つの突起部がスリーブ部材40にお
けるヘッド用の他方の突起部とほぼ同一の厚さとなって
いる。すなわち後述するようにこのスリーブ部材40に
おけるヘッド44にシフトインナーレバーの先端が挿入
された場合、そのシフトインナーレバーの先端部がスリ
ーブ部材40におけるヘッド44と5速フォークシャフ
ト35におけるヘッド38との両方向に同時に係合する
ようになっている。
【0027】なおここで、5速フォークシャフト35は
図7の右方向に移動することにより第5速へのシフト操
作を行うものであり、したがってそのヘッド38はシフ
トインナーレバーからの操作力を図7の右方向に向けて
受ける位置に形成されている。
【0028】他方、6速−リバースフォークシャフト3
6におけるスリーブ部材40を貫通した先端部には、ス
ナップリング45が取り付けられており、スリーブ部材
40が図1の左方向に移動した場合にこのスナップリン
グ45によってスリーブ部材40と6速−リバースフォ
ークシャフト36とが連結されるように構成されてい
る。
【0029】そして、6速−リバースフォークシャフト
36にはヘッド46が一体的に取り付けられている。こ
のヘッド46は、前述した各ヘッドと同様に、一対の対
向面を備えており、ここに後述するシフトインナーレバ
ーが入り込むようになっている。そしてこれらのヘッド
37,29,38,44,46は、図7に示すように同
一直線上に配列されている。さらに6速−リバースフォ
ークシャフト36のうち副ケース33の内部に位置する
箇所には、第6速・リバース同期装置21のハブスリー
ブに係合したシフトフォーク25が一体的に取り付けら
れている。
【0030】なおここで、インターロック機構について
簡単に説明する。インターロック機構はいわゆる二重係
合防止装置であって、前述したサポート部材32の内部
に設けられている。すなわちサポート部材32の内部に
は、3速−4速フォークシャフト34の貫通部分と1速
−2速フォークシャフト26の貫通部分とを連通させた
連通孔47と、1速−2速フォークシャフト26を貫通
させた貫通部分と5速フォークシャフト35を貫通させ
た貫通部分とを連通する第2の連通孔48と、5速フォ
ークシャフト35を貫通させた貫通部分と6速−リバー
スフォークシャフト36を貫通させた貫通部分とを連通
する第3の連通孔49とが同一直線上に形成されてい
る。これらの連通孔47,48,49には、その長さよ
り若干長いロックピン50,51もしくは外径が若干大
きいロックボール52が収容されている。
【0031】また1速−2速フォークシャフト26に
は、ロックピン50,51に挟み付けられたピン53
が、半径方向に貫通する孔の内部に設けられている。こ
れと同様に5速フォークシャフト35には、ロックピン
51とロックボール52とに挟み付けられたピン54
が、半径方向に貫通する孔の内部に配置されている。
【0032】図7に示す状態はニュートラル状態であ
り、したがって各ロックピン50,51、ロックボール
52ならびにピン53,54が一直線上に並んでおり、
一方の端部側に位置する3速−4速フォークシャフト3
4に形成した溝にロックピン50が入り込むことがで
き、また他方の端部に位置する6速−リバースフォーク
シャフト36に形成した凹部にロックボール52が入り
込むことができるような状態である。この状態でいずれ
かのフォークシャフト34,26,35,36がシフト
操作によって軸線方向に移動した場合、そのフォークシ
ャフト34,26,35,36に隣接して位置している
ロックピン50,51もしくはロックボール52が、そ
のフォークシャフトの表面によって図7の上下方向に押
される。その結果、それらのロックピン50,51もし
くはロックボール52が他のフォークシャフトとサポー
ト部材32との境界部分に跨って位置することになる。
したがってそれらのロックピン50,51もしくはロッ
クボール52が他のフォークシャフトとサポート部材3
2とを軸線方向に対して連結した状態となり、他のフォ
ークシャフトが軸線方向に移動し得ないようになる。す
なわち他のフォークシャフトによるシフト操作およびそ
れに起因する二重係合が阻止される。
【0033】上記のフォークシャフト34,26,3
5,36を軸線方向に移動させるシフト操作のための機
構を図8に示してある。前記のヘッド37,29,3
8,44,46を配列してある直線の上方箇所(図8お
よび図5での上方)には、シフトアンドセレクトレバー
シャフト27が軸線方向への移動と中心軸を中心とした
回転とを行ない得るように配置されている。このシフト
アンドセレクトレバーシャフト27の一方の端部はケー
ス30に支持されており、また他方の端部はケース30
を貫通し、その貫通部分でケース30によって支持され
ている。そしてそのシフトアンドセレクトレバーシャフ
ト27のケース30から突出した先端部には、シフトア
ウターレバー55が取り付けられており、このシフトア
ウターレバー55の先端部に図示しないシフトレバーが
ケーブルにより連結されている。
【0034】このシフトアンドセレクトレバーシャフト
27の中間部には、2本のシフトインナーレバー28,
56が取り付けられている。これらのシフトインナーレ
バー28,56は、シフトアンドセレクトレバーシャフ
ト27にスプライン嵌合した円筒部とその円筒部から前
記フォークシャフト34,26,35,36側に延びた
レバー部とから構成されている。
【0035】第1のシフトインナーレバー28のレバー
部は、3速−4速フォークシャフト34および1速−2
速フォークシャフト26におけるヘッド37,29側に
延びており、これらのヘッド37,29のいずれかに選
択的に係合するように構成されている。すなわちこれら
のヘッド37,29を構成している一対の突起部の間に
入り込み、フォークシャフト34,26の軸線方向に係
合し、操作力をこれらのフォークシャフト34,26に
伝達するようになっている。またそのシフトインナーレ
バー28が回動動作するのに対して、フォークシャフト
34,26は軸線方向へ直線運動させるために、それら
のシフトインナーレバー28の先端部のうちヘッド3
7,29に接触する面が図5に示すように凸円弧面もし
くは球面に形成されている。
【0036】また第2のシフトインナーレバー56がこ
の発明のレバー部材に相当し、その半径方向に突出した
レバー部は、5速フォークシャフト35におけるヘッド
38およびスリーブ部材40におけるヘッド44ならび
に6速−リバースフォークシャフト36におけるヘッド
46側に延びており、それらのヘッド38,44,46
に選択的に係合するように構成されている。この第2の
シフトインナーレバー56における先端部は、第1のシ
フトインナーレバー28の先端部とほぼ同様な形状であ
り、その先端部の厚さは、5速フォークシャフト35に
おけるヘッド44を構成している一方の突起部の厚さ、
あるいは6速−リバースフォークシャフト36における
ヘッド46を構成している一対の対向面の幅とほぼ等し
く形成されている。したがってこの第2のシフトインナ
ーレバー56の先端部がスリーブ部材40におけるヘッ
ド44に係合した状態では、同時に5速フォークシャフ
ト35のヘッド38に係合するようになっている。
【0037】これらのシフトインナーレバー28,56
は図7の上下方向(図8の左右方向)に移動することに
より、いずれかのヘッドに係合するものであり、このよ
うな動作すなわちセレクト動作を行うためのセレクトレ
バーが設けられている。すなわち図5および図8に示す
ようにケース30の上部には、ケース30を貫通した回
転軸57が設けられており、そのケース30内の端部に
は、シフトアンドセレクトレバーシャフト27側に延び
たセレクトインナーレバー58が取り付けられている。
そしてこのセレクトインナーレバー58の先端部は、シ
フトアンドセレクトレバーシャフト27に一体化してあ
る第2のシフトインナーレバー56に係合している。
【0038】また回転軸57のケース30の外部に突出
した端部にはセレクトアウターレバー59が取り付けら
れている。そのセレクトアウターレバー59の先端部に
シフトレバーに取り付けたケーブル(図示せず)が連結
され、シフトレバーのセレクト操作力をここに伝達し、
それに伴ってシフトアンドセレクトレバーシャフト27
が図8の左右方向に往復移動するように構成されてい
る。
【0039】ここで上述した変速機を対象とした変速操
作機構におけるこの発明の特徴的構成であるロック部6
0の構成について説明する。このロック部60は、シフ
ト装置上では対向していず、かつギヤトレーン上では対
向している変速段同士の間でのオーバーシフトを規制す
るためのものであり、上述した例では、リバースから第
6速に向けたオーバーシフトを規制するものである。図
1は、リバースセレクト位置での前記第2シフトインナ
ーレバー56と6速−リバースフォークシャフト36に
おけるヘッド46との係合状態を示している。この図1
において、6速−リバースフォークシャフト36が右方
向へ移動することによってリバース(後進段)が設定さ
れ、また反対に右方向に移動することにより、第6速が
設定される。
【0040】このようなシフト操作を実行する第2のシ
フトインナーレバー56の先端部は、回動しつつヘッド
46を直線的に移動させ得るように、ヘッド46の対向
面46a,46bに接する面が、凸円弧面あるいは球面
に形成されている。またヘッド46を構成している一対
の対向面46a,46bのうち図1での右側の対向面4
6bは、第2シフトインナーレバー56の基端部側に延
びている。その図1での上方に延びた部分を第1当接面
60aとすると、セレクト位置においてこの第1当接面
60aに当接する第2当接面60bが、第2シフトイン
ナーレバー56の先端の曲面部分より基端部に寄った箇
所に形成されている。
【0041】図1に示すセレクト位置から後進段へのシ
フト操作を行うと、第2シフトインナーレバー56は図
1において反時計方向に回動する。これを図2に示して
ある。この場合、前記各当接面60a,60bが互いに
離隔するうえに、図1および図2で左側の部分には、第
2シフトインナーレバー56の先端部の曲面部分以外に
ヘッド46に接触する部分がないので、第2シフトイン
ナーレバー56が図2に示すように反時計方向に回動す
る。その結果、6速−リバースフォークシャフト36
が、第2シフトインナーレバー56の先端部に押されて
図1および図2の右方向に移動する。これは通常のシフ
ト動作である。
【0042】これに対して図2に示す状態から図1に示
すセレクト位置に戻した場合、セレクト位置に戻るとほ
ぼ同時に、前記各当接面60a,60bが当接する。こ
れらの当接面60a,60bは、第2シフトインナーレ
バー56の図における時計方向の回動に伴って当接する
から、セレクト位置以上に第2シフトインナーレバー5
6を時計方向に回動させようとしても、これらの当接面
60a,60bが干渉し、回動させることはできない。
その結果、ギヤトレーン上でリバースと第6速とが対向
していても、リバースから第6速に向けたオーバーシフ
トが防止される。したがって6速−リバースフォークシ
ャフト36およびそのヘッド46ならびにシフトフォー
ク25がこの発明のフォーク部材に相当する。
【0043】他方、図3は第6速へのシフト操作が完了
した状態を示しており、この第6速へのシフトは、第2
シフトインナーレバー56を前記スリーブ部材40にお
けるヘッド44に係合させた状態で第2シフトインナー
レバー56を図の時計方向に回動させることによって実
行される。その場合、ヘッド44が第2シフトインナー
レバー56の先端部の曲面部分の高さとほぼ同程度の高
さの一対の突起部によって構成されているから、その曲
面部分以外の部分がヘッド44に接触することがない。
したがって第2シフトインナーレバー56は、セレクト
位置から反時計方向および時計方向のいずれにも回動す
ることができる。したがって図では時計方向に回動する
ことにより、第6速が設定される。
【0044】すなわちこのように第2シフトインナーレ
バー56の回動によってスリーブ部材40が図7の左方
向に移動し、そのスリーブ部材40に対して6速−リバ
ースフォークシャフト36がスナップリング45によっ
て抜け止めされているので、この6速−リバースフォー
クシャフト36が同様に移動し、第6速が達成される。
またこれとは反対方向に第2シフトインナーレバー56
が回動すれば、5速フォークシャフト35のヘッド38
に第2シフトインナーレバー56が係合し、5速フォー
クシャフト35が図3および図7の右方向に移動する。
これによって第5速が達成される。
【0045】なお、上記のロック部60を構成する当接
面60a,60bは、フォークシャフトの移動方向で対
向して当接するものに限定されないのであり、例えば図
4に示すように、シフトインナーレバー56の側面に突
起56aを形成し、その図における下面60bを、ヘッ
ド46における一方の高さの高い部分の上面60aに当
接させるように構成してもよい。
【0046】またこの発明は上述した具体例に限定され
ないのであり、図5に示すギヤトレーン以外のギヤトレ
ーンを備えた手動変速機の変速操作機構に適用できる。
したがってロック部は、上記の第2シフトインナーレバ
ー56およびヘッド46以外の適宜のインナーレバーや
フォーク部材に設けることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の変速操作
機構によれば、シフト装置上で対向していず、かつギヤ
トレーン上で対向している変速段についてのシフトフォ
ークあるいはフォークシャフトとこれらを操作するレバ
ー部材との間に、セレクト位置から一方の方向に向けた
相対移動を阻止するロック部を設けることにより、所定
の変速段からセレクト位置に戻した場合に、ギヤトレー
ン上で対向する変速段に向けたオーバーシフトを防止す
ることができ、またそのロック部は、オーバーシフト方
向へのフォーク部材の移動を完全に阻止するものではな
いので、他のセレクト位置からのシフト操作が可能であ
り、したがって、例えばワンウェイ機構などの複雑な機
構を削減でき、その結果、構成の簡素化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を示す部分側面図である。
【図2】そのリバースを設定した状態を示す部分側面図
である。
【図3】ギヤトレーン上でリバースに対向する第6速に
シフトした状態を示す部分側面図である。
【図4】この発明の他の例を説明するための部分側面図
である。
【図5】この発明で対象とする手動変速機のギヤトレー
ンの一例を示すスケルトン図である。
【図6】シフト装置におけるシフトポジションの配列
(シフトパターン)を示す図である。
【図7】この発明で対象とする変速操作機構の一例の全
体的な断面図である。
【図8】そのシフトアンドセレクトレバーシャフトの構
成を説明するための断面図である。
【符号の説明】
36 6速−リバースフォークシャフト 56 第2シフトインナーレバー 46 ヘッド 60 ロック部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動動作するレバー部材と、そのレバー
    部材が回動動作することによってセレクト位置を中心に
    した両方向に移動するフォーク部材と、前記レバー部材
    の先端部に係合して前記フォーク部材を移動させる操作
    力を伝達する係合部材とを備えた手動変速機の変速操作
    機構において、 前記レバー部材と係合部材とに、セレクト位置からいず
    れか一方の方向にフォーク部材が移動しようとする際
    に、互いに当接して前記レバー部材の回動動作を規制す
    るロック部が設けられていることを特徴とする手動変速
    機の変速操作機構。
JP11891297A 1997-04-22 1997-04-22 手動変速機の変速操作機構 Pending JPH10299895A (ja)

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