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JPH1029919A - 整髪兼着色用毛髪化粧料 - Google Patents

整髪兼着色用毛髪化粧料

Info

Publication number
JPH1029919A
JPH1029919A JP9463797A JP9463797A JPH1029919A JP H1029919 A JPH1029919 A JP H1029919A JP 9463797 A JP9463797 A JP 9463797A JP 9463797 A JP9463797 A JP 9463797A JP H1029919 A JPH1029919 A JP H1029919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
polymer resin
amphoteric polymer
weight
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9463797A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinobu Takahashi
利信 高橋
Nobuyuki Kurita
信行 栗田
Tetsuji Nakamura
哲治 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP9463797A priority Critical patent/JPH1029919A/ja
Publication of JPH1029919A publication Critical patent/JPH1029919A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色力、整髪力、被膜堅牢性、使用感に優
れ、二次付着が少なく、しかも洗髪後には毛髪に色味が
残らない整髪兼着色用毛髪化粧料を提供する。また、そ
の泡状製剤を提供する。 【解決手段】 化1で表される両性高分子樹脂と、酸性
染料とを1:0.005〜1:0.1の重量比で含有す
る毛髪化粧料。また、さらに起泡剤、エタノール、水を
配合した泡状毛髪化粧料。 【化1】 (式中、R1、R6は水素原子又はメチル基、R3、R4
1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、R2、R5は1
〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表す。R7
1〜24個炭素原子を有するアルキル基を表すが、その
15%〜100%はステアリル基である。また、該両性
高分子樹脂のカチオン化密度は0.3〜0.8であり、
且つ平均分子量は8万〜22万である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪化粧料、特に
着色と整髪を同時に目的とする毛髪化粧料の二次付着、
整髪力、洗浄性、使用感、その他の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カラースティック、カラージェル、カラ
ースプレー、カラームース等の一時染毛剤は、使用法が
簡単で、安全性が高く、また、シャンプーで簡単に洗浄
できるといった特徴を有することから、毛髪を明るいフ
ァッションカラーにしたり、白髪を一時的に目立たなく
させたりするなど、部分染めやおしゃれ染め等に用いら
れている。また、近年、毛髪を日常的に好みの形にセッ
トする消費者が増加しており、日常の整髪行動の中でも
このような一時的な染毛を行える、高い着色能と整髪力
を兼ね備えた毛髪化粧料が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな要望に対して様々な検討が為されているにも関わら
ず、未だ満足し得る整髪兼着色用毛髪化粧料は得られて
おらず、上市に至っていないのが現状である。すなわ
ち、通常一時染毛剤に用いられる染料は、カーボンブラ
ックや顔料、酸性染料であるが、このような染料を配合
した一時染毛剤においては被接触物に染料が付着した
り、汗、雨、水浴等の際に染料が流れ落ちて皮膚や衣服
を汚染するといった、いわゆる二次付着が大きな問題で
あった。また、毛髪化粧料中で染料が沈殿や、凝集して
製品安定性が低下したり、着色がムラになったりするこ
ともあった。
【0004】また、酸性染料は通常半永久染毛剤に用い
られることからも解るように、酸化染料に比べて毛髪へ
の浸透性は低いものの、毛髪中のキューティクルやその
内部のコルテクッスにも浸透して毛髪そのものを染着す
る。よって、一時染毛剤に酸性染料を用いた場合には、
シャンプーで洗髪しても完全に色が落ちないという問題
点もあった。
【0005】このような中で、種々の試みが為されてき
た。例えば、特開昭54−67039号公報には、ベタ
イン部を有する両性高分子樹脂と、酸性染料を1:0.
01〜1:0.06の重量比で配合した、頭髪を一時的
に着色するための組成物が開示されている。これは、両
性高分子樹脂のカチオン部分と酸性染料の酸性基が錯体
を形成し、この複合体を配合することによって、二次付
着性や分散安定性を改善しようとするものであったが、
二次付着性において十分と言えるものではなかった。ま
た、シャンプー洗浄によって両性高分子樹脂が洗い流さ
れた後も酸性染料が毛髪上に残って付与された色調が毛
髪から完全に除去されず、一時染毛剤として不適当であ
った。さらに、同公報に記載の毛髪化粧料は何れも整髪
力、被膜堅牢度、被膜柔軟性、使用感においても、満足
できるものではなかった。一方、整髪用毛髪化粧料とし
て、近年ムースタイプの泡状毛髪化粧料が数多く上市さ
れているが、泡状で、且つこの様な問題を生じず、十分
な使用性や安定性を有する毛髪化粧料もやはり得られて
いなかった。
【0006】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
成されたものであり、その第一の目的は、優れた着色力
と整髪力を有し、二次付着が少なく、しかもシャンプー
洗浄等により整髪剤等の成分はもちろん酸性染料も良好
に除去されて色味を完全に落とすことができ、使用感や
安定性等も良好な整髪兼着色用毛髪化粧料を提供するこ
とにあり、第2の目的は、その泡状製剤を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため鋭意検討を行った結果、特定構造を有する
ベタイン化両性高分子樹脂と、酸性染料とを特定の割合
で配合した場合には前記問題点が解消され、高い着色
力、整髪力を有するとともに、二次付着が極めて少な
く、シャンプー洗浄によって両性高分子樹脂が洗い流さ
れると同時に毛髪に付与された色調も完全に除去するこ
とができるという整髪兼着色用毛髪化粧料が得られるこ
とを見出した。また、このような毛髪化粧料組成物にお
いて、さらに起泡剤、エタノール及び水を適正に配合す
れば、十分に実用化可能な泡状製剤として応用可能であ
ることをも見出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明に係る毛髪化粧料は、一般式化2で表される両性高分
子樹脂と、酸性染料とを1:0.005〜1:0.1の
重量比で含有することを特徴とする。
【0008】
【化2】 (式中、R1、R6は水素原子またはメチル基、R3、R4
は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、R2、R5
1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表す。R7
は1〜24個炭素原子を有するアルキル基を表すが、そ
の15%〜100%はステアリル基である。また、該両
性高分子樹脂のカチオン化密度は0.3〜0.8であ
り、且つ平均分子量は8万〜22万である。) なお、化2中、R1、R3、R4及びR6がメチル基、R2
がエチレン基、R5がメチレン基であることが好適であ
る。
【0009】また、化2において、R7がステアリル基
で、カチオン化密度が0.6〜0.8、平均分子量が約
20万であることが好適である。また、化2において、
7がステアリル基と炭素数数1〜4のアルキル基から
なることが好適であり、さらにはR7がステアリル基と
ブチル基からなり、R7全量中ステアリル基の含有率が
25〜60%で、且つカチオン化密度が0.4〜0.
6、平均分子量が約15万であることが好適である。
【0010】また、本発明に係る泡状毛髪化粧料は、前
記毛髪化粧料において、さらに起泡剤と、エタノール
と、水とを含有することを特徴とする。なお、本発明の
泡状毛髪化粧料において前記両性高分子樹脂と酸性染料
の合計量が化粧料全量中、0.01〜12重量%である
ことが好適である。また、泡状毛髪化粧料中、起泡剤が
0.05〜1.5重量%、エタノールが0.5〜35重
量%であることが好適である。
【0011】
【本発明の実施の形態】本発明で用いられる酸性染料
は、通常一時染毛料や半永久染毛剤に用いられているも
のであれば特に限定されない。具体的には、人体に対し
て有害な作用を示さない医薬品、医薬部外品及び化粧品
の着色に使用することが許可されている「医薬品等に使
用する事のできるタール色素を定める省令」に掲示され
ている法定色素を用いることができる。
【0012】酸性染料の具体例としては、例えば、赤色
3号(エリスロシン)、赤色102号(ニューコクシ
ン)、赤色106号(アシッドレッド)、赤色201号
(リソールルビンB)、赤色227号(ファストアシッ
ドマゲンタ)、赤色230号の(1)(エリスロシンY
S)、赤色203号の(2)(エリスロシンYSK)、
赤色231号(フロキシンBK)、赤色232号(ロー
ズベンガルK)、赤色401号(ビオラミンR)、赤色
502号(ボンソー3R)、赤色503号(ボンソー
R)、赤色504号(ボンソーSX)、赤色506号
(ファストレッドS)、黄色202号の(2)(ウラニ
ンK)、黄色4号(タートラジン)、黄色402号(ポ
ーラエロー5G)、黄色403号の(1)(ナフトール
エローS)、黄色406号(メタニールエロー)、緑色
3号(ファーストグリーンFCF)、緑色201号(ア
リザリンシアニングリーンF)、緑色204号(ピラニ
ンコンク)、緑色205号(ライトグリーンSF黄)、
緑色401号(ナフトールグリーンB)、緑色402号
(ギネアグリーンB)、青色1号(ブリリアントブルー
FCF)、青色2号(インジゴカルミン)、青色202
号(パテントブルーNA)、青色205号(アルファズ
リンFG)、褐色201号(レゾルシンブラウン)、紫
色401号(アリズロールパープル)、黒色401号
(ナフトールブルーブラック)等が挙げられる。
【0013】次に、本発明で用いられる両性高分子樹脂
は、ベタイン化ジアルキルアミノアクリレート共重合体
の一種であり、前記化2の一般式で表される。化2中、
1、R6は同一又は異なって水素原子またはメチル基、
3、R4は同一又は異なって1〜4個の炭素原子を有す
るアルキル基、R2、R5は同一又は異なって1〜4個の
炭素原子を有するアルキレン基を表すが、好ましくはR
1、R3、R4及びR6がメチル基、R2がエチレン基、R5
がメチレン基である。
【0014】そして、R7は1〜24個炭素原子を有す
るアルキル基を表すが、特にステアリル基の存在が重要
であり、両性高分子樹脂の分子中に存在するR7の全量
中、15%〜100%がステアリル基であることが必要
である。ステアリル基の含有率が15%未満である場合
には二次付着性やシャンプー洗浄後の染毛度が大きくな
ったり、整髪力、その他の能力が低下する傾向にある。
7におけるステアリル基の含有率は、好ましくはR7
量中の25重量%以上、特に好ましくは80重量%以上
である。なお、本発明においてR7のステアリル基含有
率は、化2の両性高分子樹脂を構成するアルキルエステ
ルモノマー(m)全量中のステアリルエステルモノマー
の割合(モル%)で示したものであり、例えば、R7
ステアリル基とブチル基からなり、R7全量中ステアリ
ル基が40%である両性高分子樹脂は、下記一般式化3
においてm1:m2=3:2であるものを意味する。
【化3】 (化3式中、m1+m2=mであり、その他は前記化2と
同じである。)
【0015】また、本発明においてカチオン化密度(ρ
+)とは、両性高分子樹脂の全構成モノマー(m+n)
に対するベタイン含有モノマー(n)の割合を表し、例
えば、ρ+=0.5はm:n=1:1を表す。本発明に
おいて用いる両性高分子樹脂のカチオン化密度(ρ+)
は0.3〜0.8であることが好適である。カチオン化
密度が0.3〜0.8の範囲を超えると二次付着性が大
きくなったり、整髪力、安定性等が著しく低下する等の
問題を生じる。
【0016】本発明の両性高分子樹脂は、公知の物質で
あり、公知の重合反応によって製造することができる。
一般に重合反応によって得られる重合体はある程度の重
合度分布を有した状態で得られることが多い。本発明の
両性高分子樹脂はある程度重合度の分布を有するものを
用いることができるが、本発明の効果を得るためには前
記のようにR7にステアリル基を15%以上有し、カチ
オン化密度が0.3〜0.8であることのほか、両性高
分子樹脂全体としての平均分子量(Mw)が8万〜22
万であることが好適である。平均分子量が8万より小さ
いと二次付着性が大きくなり、整髪力等が低下する。ま
た、平均分子量が大きすぎる場合には被膜の柔軟性が失
われ、使用感が低下する。もちろん、本発明において
は、両性高分子樹脂として適当な精製方法によって重合
度を高純度にしたものを用いてもよい。
【0017】また、本発明の両性高分子樹脂としては、
両性高分子樹脂全体として上記のステアリル基含有率、
カチオン化密度及び平均分子量の範囲を有していれば混
合物であってもよく、例えばステアリル基含有率で言え
ば前記化2においてR7がステアリル基である両性高分
子樹脂(A)と、R7がブチル基である両性高分子樹脂
(B)とを(A)/[(A)+(B)]が重量比で0.
15以上となるように用いることが可能である。本発明
に係る泡状毛髪化粧料においては、前記両性高分子樹脂
と酸性染料の他に起泡剤、エタノール、及び水を含有す
る。
【0018】起泡剤としては、従来起泡剤として化粧料
等に用いられているものであれば、特に限定されず、例
えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、
両性界面活性剤等が挙げられる。具体例を挙げると、ノ
ニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ジエ
タノールアミドや、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等
の脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレン(3
〜20)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(3〜
20)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル類等が挙げられる。
【0019】また、アニオン性界面活性剤としては、高
級脂肪酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、リン
酸エステル類、アルキル硫酸塩類、アルキル硫酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類
等が挙げられる。また、両性界面活性剤としては、N−
長鎖アシル酸性アミノ酸塩等が挙げられる。これらのう
ち、特に好ましくはラウリン酸ジエタノールアミド
(1:1型)、ポリオキシエチレン(12)ラウリルエ
ーテルである。
【0020】起泡剤の配合量は化粧料全量中、0.05
〜1.5重量%が好適である。起泡剤が少ないと、起泡
性が低くて泡状毛髪化粧料とすることができず、起泡剤
が多すぎると、二次付着性が大きくなってしまう傾向が
ある。本発明の両性高分子樹脂は疎水性でエタノール可
溶性である。そして、該両性高分子樹脂は酸性染料と複
合体を形成することによってさらに疎水性が高くなり、
よって、毛髪化粧料中に両性高分子樹脂−酸性染料複合
体を良好に分散又は溶解せしめて分散安定性を得るため
にエタノールを配合することが好適である。
【0021】しかしながら、泡状毛髪化粧料においては
エタノールの配合量が多すぎると起泡性が低下する傾向
があるので、本発明の泡状毛髪化粧料中においてエタノ
ール配合量は0.5〜35重量%であり、好ましくは
0.5〜25重量%、特に好ましくは0.5〜10重量
%配合することが好ましい。
【0022】両性高分子樹脂、酸性染料、起泡剤、エタ
ノール以外には、媒体として通常水が用いられるが、そ
の他に本発明の効果が損なわれない範囲で通常染毛剤や
整髪料等の毛髪化粧料に用いられる公知の成分を配合す
ることが可能である。例えば、アルコール類としては、
n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、シ
クロヘキサノール、ブチルセルソルブ、ベンジルアルコ
ール、2−フェノキシエタノール、フェニルエタノール
のような水に難溶性の脂肪族アルコールの他、芳香族ア
ルコールや、多価アルコール等が挙げられる。
【0023】pH調整剤としては、例えば、クエン酸、
リンゴ酸、酢酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、ぎ酸、レブ
リン酸等の有機酸や、リン酸、塩酸等の無機酸が挙げら
れる。更にこれらに加え、例えば、グリセリン、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、コンドロイチン硫酸塩、ヒアルロン酸
塩、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソル
ビトール、マルチトール、ピロリドンカルボン酸塩、ラ
クトース、オリゴ糖等の保湿剤、ラノリン、スクワラ
ン、流動パラフィン、ワセリン、高級脂肪酸、トリグリ
セライド、エステル油等の油性成分、メチルフェニルポ
リシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキ
シエチレン)シロキサン共重合体、ゴム状シメチルポリ
シロキサン、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコーン
類が挙げられる。
【0024】また、コラーゲン加水分解物、ケラチン加
水分解物、シルクプロテイン加水分解物、エラスチン加
水分解物、大豆蛋白加水分解物等の蛋白質加水分解物及
びこれらの四級化塩を配合することもできる。また、乳
化剤として、他の両親媒性物質や、界面活性剤を用いる
ことも可能である。
【0025】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸
部分エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体
等のポリオキシエチレン系界面活性剤、オクチルポリグ
リコシド等のアルキルポリグリコシド類、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル等
のポリグリセリン系界面活性剤、マルチトールヒドロキ
シアルキルエーテル等の糖アルコールエーテル類、脂肪
酸ジエタノールアミド等が挙げられる。
【0026】また、アニオン性界面活性剤としては、高
級脂肪酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、リン
酸エステル類、アルキル硫酸塩類、アルキル硫酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類
等が挙げられ、また、アミノ酸類、アルキルトリメチル
アンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、
アルキルジメチルアミンオキサイド等のカチオン性界面
活性剤やその他の界面活性剤を適宜使用することができ
る。
【0027】更に、例えば、ブタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、等の低級アルコール類や、2−
エチルヘキシルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコ
ール、2−デシルテトラデシルアルコール、イソステア
リルアルコール、セトステアリルアルコール、ラウリル
アルコール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、セ
チルアルコール等の高級アルコール類等を配合すること
も可能である。
【0028】また、金属イオン封鎖剤及び防腐剤として
は、例えば、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩類、フェ
ナセチン、EDTA及びその塩、パラベン類、スズ酸塩
類等が挙げられ、高分子化合物としては、ポリ(ジメチ
ルアリルアンモニウムハライド)型カチオン性高分子、
ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピ
レンアミン及び牛脂脂肪酸より得られるタロイルアミン
の縮合生成物型であるカチオン性高分子、ポリエチレン
グリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及
びヤシ油脂肪酸より得られるココイルアミンの縮合生成
物型であるカチオン性高分子、ビニルピロリドン、ジメ
チルアミノメタアクリレート共重合体型カチオン性高分
子、第4級窒素含有セルロースエーテル型カチオン性高
分子類等が挙げられる。
【0029】また、カルボキシメチルセルロース、カル
ボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、キ
サンタンガム、カラギーナン、アルギン酸塩、ペクチ
ン、ファーセラン、アラビアガム、ガツチガム、カラヤ
ガム、トラガントガム、カンテン末、ベントナイト、架
橋性ポリアクリル酸塩等の増粘剤も本発明の効果が損な
われない範囲で併用することができる。また、これらの
他に、香料、薬剤等も必要に応じて適宜選択して使用す
ることが可能である。
【0030】また、本発明の毛髪化粧料中においては、
本発明の効果を損なわない範囲で有機顔料、無機顔料の
他、レーキ類を配合してもよい。有機顔料としては、ア
ゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料が挙
げられる。無機顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒
酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、カーボンブラック等
が挙げられる。レーキとしては、赤色202号、204
号、206号、207号、220号等のレーキ顔料の
他、アルミニウムレーキ等の染料レーキが挙げられる。
【0031】本発明の毛髪化粧料の剤型は特に限定され
ないが、前記のようにムース等の泡状製剤とすることが
できる他、液状、乳液状、クリーム状、油状、ゲル状、
エアゾール、固形製剤、スティック製剤等の剤型とする
こともできる。具体的には、ヘアローション、ヘアリキ
ッド、ヘアトニック、へアクリーム、ヘアオイル、ディ
ップ、ジェル、へアミスト、カラークレヨン等が挙げら
れる。
【0032】本発明にかかる泡状毛髪化粧料において、
両性高分子樹脂と酸性染料の合計量は0.01〜12重
量%が好適であり、特に好ましくは1〜8重量%であ
る。また非泡状毛髪化粧料においては、泡状毛髪化粧料
程制限を受けないが、例えばジェル製剤では0.01〜
20重量%、スプレーでは0.01〜12重量%、ミス
トでは0.01〜12重量%が好適である。また、本発
明にかかる毛髪化粧料のpHは2〜8.5、好ましくは
5〜8である。
【0033】以下、具体例を用いて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下の配合量は特に指定のない限り重量%で
示す。また、各評価方法は後述の方法に従って行ったも
のである。
【0034】試験例1 両性高分子樹脂と酸性染料の配
合比 両性高分子樹脂、酸性染料、およびエタノールを表1の
組成で混合して十分分散し、各試料液を調製した。な
お、両性高分子樹脂としては、R1=R6=R3=R4=−
CH3、R5=−CH2−、R2=−C24−、R7=−C
1837、カチオン化密度(ρ+)=0.7、平均分子量
(Mw)=約20万のものを用いた。また、酸性染料と
してオレンジIIを用いた。各試料液の評価結果を表1に
示す。
【0035】
【表1】 ──────────────────────────────────── (1)両性高分子樹脂 10 10 10 10 10 10 10 10 10 (2)酸性染料 0.01 0.05 0.1 0.3 0.45 0.6 0.8 1.0 1.5 (3)エタノール 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── (2)/(1)(重量比) 0.001 0.005 0.01 0.03 0.045 0.06 0.08 0.1 0.15 ──────────────────────────────────── 着色性 × △ △ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × 被膜堅牢度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 洗髪後の染毛度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0036】上記表1からわかるように、両性高分子樹
脂1重量部に対する酸性染料の割合が0.005重量部
以上であると毛髪に対する着色性が得られ、酸性染料の
配合比が大きくなるにつれて着色性は向上するが、0.
1重量部を超えると二次付着を生じやすくなり、耐水性
も低下する。従って、着色性と、極めて少ない二次付着
性を得るためには両性高分子樹脂:酸性染料が重量比で
1:0.005〜1:0.1であることが好適であり、
特に好ましくは1:0.03〜1:0.08である。な
お、酸性染料としてオレンジIIのかわりにオレンジII、
アッシドフクシンD、ナフトールブルーブラック、ナフ
トールエローSの等重量混合物を用いた場合にも同様の
結果が得られた。
【0037】試験例2 R7のアルキル鎖長 次に、本発明者らはR7のアルキル基の鎖長の変化が二
次付着性その他の性質に及ぼす影響について検討を行っ
た。すなわち、R7のアルキル鎖長が異なる両性高分子
樹脂を用いて下記の処方Aで試料液を調製し、比較を行
った。なお、用いた両性高分子樹脂のその他のパラメー
タは前記試験例1と同じである。 処方A: 両性高分子樹脂 10.0重量% オレンジII 0.6 エタノール 残 余
【0038】
【表2】 ──────────────────────────── R7の炭素数 10 12 14 16 18 ──────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 × × △ △ ◎ 耐水性 × × △ △ ◎ 整髪力 × × △ △ ◎ 洗髪後の染毛度 × × △ △ ◎ ────────────────────────────
【0039】表2から解るように、R7のアルキル鎖長
を10〜18と変化させた場合、何れも着色性に特に問
題はないが、R7がステアリル基(炭素数18)の場合
にはそれ以外の炭素数のアルキル基の場合に比して格段
に二次付着の低減が認められ、また、シャンプー洗髪に
よって両性高分子樹脂が洗い流された後は色味が残らな
かった。また、整髪力においてもステアリル基の場合が
最も優れていた。
【0040】一方、炭素数が20以上の場合には疎水性
が強くなりすぎて水にもエタノールにも不溶性となり、
安定な製剤化は非常に困難であった。このような傾向
は、酸性染料としてオレンジIIのかわりにオレンジII、
アッシドフクシンD、ナフトールブルーブラック、ナフ
トールエローSの等重量混合物を用いた場合にも同様に
認められた。
【0041】試験例3 R7のステアリル基含有率 前記試験例2でR7がステアリル基以外である場合には
二次付着やその他の性能の低下が著しいことが明らかと
なったが、R7中にステアリル基と他の鎖長のアルキル
基が存在する場合について検討を行った。両性高分子樹
脂としては、(a)R7=ステアリル基、ρ+=0.7の
両性高分子樹脂、Mw=約15万及び(b)R7=ブチ
ル基、 ρ+=0.7の両性高分子樹脂、Mw=約1
5万を用い、(a)、(b)それぞれを各種割合で混合
して全R7中のステアリル基含有率が0〜100%の両
性高分子樹脂(c)の系列を調製した。なお、(a)及
び(b)において、その他のパラメータは前記試験例1
と同様である。そして、このような両性高分子樹脂
(c)を用い、前記処方Aに従って試料を調製し、評価
を行った。
【0042】
【表3】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(c)の ステアリル基含有率(%)* 0 10 15 25 35 60 80 100 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 × × △ ○ ○ ○ ◎ ◎ 耐水性 × × △ ○ ○ ○ ◎ ◎ 整髪力 × △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 被膜堅牢度 △ △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 洗髪後の染毛度 × △ △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── *(a)/[(a)+(b)]×100で算出した。
【0043】表3より、R7のステアリル基含有率が小
さい場合に低かった評価が、ステアリル基含有率の増大
に伴い向上することがわかる。なお、酸性染料としてオ
レンジIIのかわりにオレンジII、アッシドフクシンD、
ナフトールブラック、ナフトールエローSの等重量混合
物を用いた場合にも同様の結果が得られた。
【0044】また、上記表3と同様に調製したR7のス
テアリル基含有率40%の樹脂(I)と、前記化3のよ
うにR7がステアリル基とブチル基からなる両性高分子
樹脂で、ステアリル基の含有率40%、ρ+=0.7、
Mw=約15万の樹脂(II)[その他のパラメータは前記
試験例1と同様]とを用い、前記処方Aに従って試料を
調製して評価を行ったところ、何れの試験においても
(II)は(I)と同程度の評価が得られたが、(II)の
樹脂を用いた方が幾分良好な傾向が認められた。以上の
ことから、本発明においてR7のステアリル基含有率は
少なくとも15%以上であり、好ましくは25%以上、
特に好ましくは80%以上である。
【0045】試験例4 カチオン化密度 次に、本発明者らはカチオン化密度(ρ+)の影響を検
討した。すなわち、(d)R7=ステアリル基、ρ+=
0.3〜0.9の両性高分子樹脂、及び(e)R7=ブ
チル基、 ρ+=0.3〜0.9の両性高分子樹脂を
用い、(d)、(e)それぞれのカチオン化密度が同じ
ものを4:1で混合してカチオン化密度が0.3〜0.
9の両性高分子樹脂(f)の系列(R7中ステアリル基
含有率80%、R7の平均アルキル鎖長約15)を調製
した。なお、(d)及び(e)のその他のパラメータは
前記試験例3と同様である。そして、このような両性高
分子樹脂(f)を用い、前記処方Aに従って試料を調製
し、評価を行った。
【0046】
【表4】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(f)の ρ+ 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ × 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ × 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ △ × 分散安定性 △ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0047】表4から解るように、カチオン化密度が高
くなると二次付着が大きくなり、また、整髪力も低下す
る傾向にある。一方、カチオン化密度が小さい場合には
両性高分子樹脂の疎水性が強すぎて水にもエタノールに
も不溶となり、安定な製剤化が非常に困難であった。従
って、本発明においてはカチオン化密度は0.3〜0.
8の範囲であることが好ましいことが理解される。
【0048】
【表5】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(g)の ρ+ 0.3 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.7 0.8 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ △ 分散安定性 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0049】表5は、前記(d)及び(e)の両性高分
子樹脂のカチオン化密度が同じものを(d):(e)=
1:3でそれぞれ混合したカチオン化密度が0.3〜
0.8の両性高分子樹脂(g)の系列(R7中ステアリ
ル基含有率25%、R7の平均アルキル鎖長約7.5)
を用い、同様に試験を行った結果である。表5と同様の
傾向はR7中ステアリル基含有率が約60%まで認めら
れ、また、酸性染料としてオレンジIIのかわりにオレン
ジII、アッシドフクシンD、ナフトールブルーブラッ
ク、ナフトールエローSの等重量混合物を用いた場合に
も同様の結果が得られた。このことから、R7中のステ
アリル基含有率が25〜60%の場合には、特にカチオ
ン化密度としてρ+=0.4〜0.6の範囲が好まし
い。
【0050】
【表6】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(h)の ρ+ 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ○ △ 耐水性 ◎ ◎ ◎ ○ △ 整髪力 ◎ ◎ ◎ ○ △ 分散安定性 △ ○ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0051】表6は、R7=ステアリル基、ρ+=0.5
〜0.9、Mw=約20万の両性高分子樹脂(h)の系
列を用いて、前記処方Aに準じて試験液を調製し、同様
に試験を行った結果を示している。表6から解るよう
に、R7中のステアリル基含有率が100%である場合
には、ρ+は0.6〜0.8であることが好ましい。な
お、酸性染料としてオレンジIIのかわりにオレンジII、
アッシドフクシンD、ナフトールブルーブラック、ナフ
トールエローSの等重量混合物を用いた場合にも同様の
傾向が認められた。
【0052】比較例1 前記試験例4で、R7中のステアリル基の存在がどのよ
うに寄与しているかについてさらに検証を行った。すな
わち、(i)R7=パルミチル基(C16)、ρ+=0.3
〜0.9の両性高分子樹脂及び前記(e)の両性高分子
樹脂を用い、(i)、(e)それぞれのカチオン化密度
の同じものを(i):(e)=9:1で混合してカチオ
ン化密度0.3〜0.9の両性高分子樹脂(j)の系列
(R7中ステアリル基含有率0%、R7の平均アルキル鎖
長約15)を調製した。なお、(i)のその他のパラメ
ータは前記試験例3と同様である。
【0053】
【表7】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(j)の ρ+ 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 △ △ △ × × × × 耐水性 △ △ △ × × × × 整髪力 △ × × × × × × ────────────────────────────────────
【0054】表7と前記表4を比較すると、両性高分子
樹脂(j)と、前記試験例4の両性高分子樹脂(f)は
そのR7の平均アルキル鎖長が同じ約15であるにも関
わらず、その二次付着性や整髪力には格段の差が認めら
れ、R7中にステアリル基を含有しない両性高分子樹脂
(j)の系列ではR7中ステアリル基を含有する系列
(f)に比して二次付着が著しく、しかも整髪力も低い
ものであった。このような傾向は酸性染料としてオレン
ジIIのかわりにオレンジII、アッシドフクシンD、ナフ
トールブルーブラック、ナフトールエローSの等重量混
合物を用いた場合にも同様であった。
【0055】このことから、R7におけるステアリル基
の存在が二次付着や整髪力等に非常に重要な役割を果た
しており、化2の構造を有する両性高分子樹脂におい
て、R7、カチオン化密度の特定の範囲内でのみ二次付
着性が低減され、優れた整髪力や安定性が得られること
が理解される。
【0056】以上のことは次のように推察できる。すな
わち、ベタイン化両性高分子樹脂−酸性染料は錯体を形
成し、この樹脂状染料というべき複合体を含有する毛髪
化粧料を毛髪上に塗布した場合には両性高分子樹脂によ
る被膜中に酸性染料が包埋された状態で存在する。
【0057】しかし、両性高分子樹脂のステアリル基含
有率が低かったり、カチオン化密度が適正でない場合に
は、酸性染料との間の結合力が弱かったり、形成される
被膜が雨や汗で流れ落ちし易いため、二次付着を生じる
ものと考えられる。また、被膜強度や整髪力も非常に低
いので、整髪兼着色用毛髪化粧料としても不十分であ
る。また、シャンプー洗浄によって両性高分子樹脂が洗
い流された後も染料が毛髪上に残存して色が残ったりす
ることもあり、一時染毛剤として不適当である。
【0058】これに対して、本発明の両性高分子樹脂は
特定の構造パラメータを有することにより、酸性染料と
強固な錯体を形成することができ、また、雨量や汗で流
れ落ちにくい被膜を形成する。従って、毛髪上に塗布さ
れた場合には毛髪上に形成された両性高分子樹脂の疎水
性被膜中に酸性染料が強固に包埋されて、容易に遊離す
ることがないと考えられる。そして、このような状態で
毛髪上に存在する酸性染料は、雨や汗等でも容易に流れ
たり、被接触物に付着したりということがない。さら
に、本発明の両性高分子樹脂を用いた場合には、被膜中
から毛髪への酸性染料の浸透が極めて少なく、毛髪自体
を染着することがないので、シャンプー等による洗髪で
両性高分子樹脂が毛髪上から洗い流されると同時に酸性
染料も洗い流されて、毛髪に色味が残らない。
【0059】また、本発明の特定の両性高分子樹脂を用
いた場合には整髪力や被膜強度といった点でも非常に優
れいることから、一時的に毛髪を染色しながら整髪も行
うための整髪兼着色用毛髪化粧料として好適である。
【0060】比較例2 下記表8は前記試験例1において、両性高分子樹脂とし
て特開昭54−67039号公報で用いられているユカ
フォーマーA−75を用いて同様に試験を行った結果を
示している。
【0061】
【表8】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂 ユカフォーマーA-75 204 10 10 10 10 10 − − − − ユカフォーマーA-75 R202 − − − − − 10 10 10 10 酸性染料 0.05 0.1 0.3 0.6 0.8 0.1 0.3 0.6 0.8 エタノール 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── /(重量比) 0.005 0.01 0.03 0.06 0.08 0.01 0.03 0.06 0.08 ──────────────────────────────────── 着色性 △ △ △ ◎ ◎ △ △ ◎ ◎ 二次付着性 ○ △ × × × ○ △ × × 耐水性 ○ △ × × × ○ △ × × 被膜堅牢度 △ △ △ △ × △ △ △ × 整髪力 △ △ △ △ × △ △ △ × 洗髪後の染毛度 ○ △ △ △ × △ △ △ × ────────────────────────────────────
【0062】表8と表1を比較するとわかるように、特
開昭54−67039号公報の両性高分子樹脂(ユカフ
ォーマーA−75)を用いた場合には本発明の特定の両
性高分子樹脂を用いた場合に比して二次付着が著しかっ
た。これは、両性高分子樹脂であるユカフォーマーA−
75と酸性染料との間の結合力が弱く、錯体中から酸性
染料が流れ落ちやすいためと考えられる。また、シャン
プー洗髪によって両性高分子樹脂が洗い流されたあとも
色味が残っていたり、被膜堅牢度、整髪力が非常に劣る
ものであった。
【0063】試験例5 平均分子量 次に、本発明の両性高分子樹脂の平均分子量について検
討を行った。両性高分子樹脂としては、(x)R7=ス
テアリル基、ρ+=0.7、Mw=20万の両性高分子
樹脂と、(y)R7=ステアリル基、ρ+=0.7、Mw
=5万の同系低分子樹脂を用い、(x)、(y)それぞ
れを混合して平均分子量が5〜20万の両性高分子樹脂
(z)の系列を調製した。なお、(x)、(y)のその
他のパラメータは前記試験例1と同様である。そして、
このような両性高分子樹脂(z)を用い、前記処方Aに
従って試料液を調製し、評価を行った。
【0064】
【表9】 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(y)(%)* 0 10 20 40 60 80 90 100 ──────────────────────────────────── 両性高分子樹脂(z)の 平均分子量(万) 20 18.5 17 14 11 8 6.5 5 ──────────────────────────────────── 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × × 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × × 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × × 被膜堅牢度 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ × × 被膜柔軟性 △ △ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ごわつき △ △ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── *全両性高分子樹脂(z)に占める両性高分子樹脂(y)の重量%
【0065】上記表9の結果が示すように、高分子樹脂
と低分子樹脂を併用すると被膜柔軟性が向上し、ごわつ
きが少なくなるが、低分子樹脂の配合量が多すぎると二
次付着性や整髪力、被膜堅牢度が低下する傾向にあっ
た。なお、酸性染料としてオレンジIIのかわりにオレン
ジII、アッシドフクシンD、ナフトールブラック、ナフ
トールエローSの等重量混合物を用いた場合にも同様の
結果が得られた。
【0066】以上のことから、高い整髪力を有しなが
ら、ごわつかないなめらかな使用感で、且つ二次付着の
少ない毛髪化粧料を得るためには、本発明の両性高分子
樹脂の好適な平均分子量としては8万〜22万であり、
好ましくは8万〜20万、特に好ましくは10万〜17
万であることが理解される。
【0067】試験例6 エタノールの配合量 ムース剤型は現在整髪用組成物や染毛剤組成物に汎用さ
れている剤型であり、その使用性の簡便さが消費者に好
まれている。ムース剤型は一般に水と起泡剤を含有する
系であるが、本発明の両性高分子樹脂−酸性染料複合体
は疎水性で水に不溶であり、組成物中に良好に分散ある
いは溶解させるためにはエタノールを必要とする。しか
しながら、エタノール濃度が高くなると起泡剤を添加し
ても十分な起泡性が得られなくなる。
【0068】そこで、本発明者らは本発明の両性高分子
樹脂−酸性染料複合体を用いた泡状毛髪化粧料につい
て、その好適な組成を検討するため、下記の処方Bで試
料液を調製した。 処方B: 両性高分子樹脂(試験例1で用いたものと同じ) 1重量% オレンジII 0.06 ラウリン酸ジエタノールアマイド(1:1型) 1 エタノール 0〜40 水 残 余
【0069】
【表10】 ──────────────────────────────────── エタノール濃度* (%) 0 0.5 5 10 20 25 30 40 ──────────────────────────────────── 起泡性 ○ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ × 分散安定性 × ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 洗髪後の染毛度 − ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 − ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性 − ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 整髪力 − ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── * 組成物全量中のエタノール濃度(重量%)
【0070】表10に示すように、エタノールを全く含
まない場合には複合体が沈殿してしまう。一方、エタノ
ール濃度が0.5重量%以上になると複合体は良好に分
散するが、40重量%以上になると起泡性が極めて低く
なった。以上のことから、本発明の泡状毛髪化粧料にお
いて十分な起泡性と分散安定性を得るためには組成物中
のエタノール濃度は0.5〜35重量%、好ましくは
0.5〜25重量%、特に好ましくは0.5〜10重量
%であることが理解される。なお、酸性染料としてオレ
ンジIIのかわりにオレンジII、アッシドフクシンD、ナ
フトールブルーブラック、ナフトールエローSの等重量
混合物を用いた場合にも同様の結果が得られた。
【0071】試験例7 起泡剤の配合量 次に起泡剤の配合量について検討するため、下記の処方
Cで試料液を調製して評価を行った。 処方C: 両性高分子樹脂(試験例1で用いたものと同じ) 1重量% オレンジII 0.06 ラウリン酸ジエタノールアマイド(1:1型) 0.01〜4.0 エタノール 10 水 残 余
【0072】
【表11】 ──────────────────────────────────── 起泡剤濃度* (%) 0.01 0.05 0.5 1 1.5 2.0 4.0 ──────────────────────────────────── 起泡性 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── *組成物全量中の起泡剤(ラウリン酸ジエタノールアミド)の濃度(重量%)
【0073】表11に示すように、起泡剤が少ないと起
泡性が十分に得られず、起泡剤が多くなると、二次付着
性が悪くなってしまう。従って、本発明の泡状毛髪化粧
料において組成物中の起泡剤濃度は0.05〜1.5重
量%であることが好ましい。
【0074】試験例8 複合体配合量 さらに、経時的に分散安定性の高い泡状毛髪化粧料を得
るための本発明の両性高分子樹脂−酸性染料複合体の配
合量、すなわち、両性高分子樹脂と酸性染料の合計量に
ついて検討した。方法としては下記の処方Dで試料液を
調製し、評価を行った。 処方D: 両性高分子樹脂−酸性染料複合体* 0.01〜12重量% ラウリン酸ジエタノールアマイド(1:1型) 1 エタノール 30 水 残 余 *両性高分子樹脂:オレンジII=1:0.06(重量比)。但し、両性 高分子樹脂は試験例1と同じものを用いた。
【0075】
【表12】 ──────────────────────────────────── 複合体配合量(%)** 0.01 0.05 0.1 0.3 0.5 0.7 1 3 ──────────────────────────────────── 分散安定性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 着色性 × × △ △ ○ ○ ◎ ◎ 洗髪後の染毛度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 整髪力 × △ △ △ ○ ○ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0076】
【表13】 ──────────────────────────────────── 複合体配合量(%)** 5 6 7 8 9 10 11 12 ──────────────────────────────────── 分散安定性 ◎ ○ ○ ○ △ △ △ × 着色性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 洗髪後の染毛度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 整髪力 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 二次付着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── **組成物全量中の両性高分子樹脂−酸性染料複合体濃度(重量%)
【0077】表12からわかるように、複合体配合量が
多すぎると十分な分散安定性が得られず、一方、複合体
配合量が少なすぎると組成物中の複合体濃度が希薄であ
るため、色味が十分でなかったり、整髪力が十分でなか
った。従って、発明の泡状毛髪化粧料において好適な複
合体の配合量は、0.01〜12重量%であり、特に好
ましくは1〜8重量%である。なお、酸性染料としてオ
レンジIIのかわりにオレンジII、アッシドフクシンD、
ナフトールブルーブラック、ナフトールエローSの等重
量混合物を用いた場合にも同様の結果が得られた。以
下、本発明で用いた各試験方法について説明する。
【0078】着色性 白髪人毛束5g程度に、試料2gを25〜30℃で人毛
束の裏・表を歯ブラシでよく塗擦し、自然乾燥して、未
処理の白髪人毛束に対する被覆力を肉眼で判定した。な
お、前記試験例1〜試験例5においては各試料液を樹脂
有効分が1wt%となるように20wt%エタノール水
溶液で希釈したものを試料として試験に共した。 〈着色性の評価基準〉 ◎:非常に高い ○:やや高い △:やや低い ×:ほとんどなし
【0079】二次付着性 試料2gを毛髪束上に塗布し、乾燥させた後、霧吹きで
1gの水を吹きかけ、その後1分間放置し、白い木綿タ
オルで軽くたたく。タオルに二次付着した状態を肉眼で
判定した。 〈二次付着性の評価基準〉 ◎:全くない。 ○:ほとんどない。 △:ややある。 ×:非常にある。
【0080】耐水性 本試験は汗や、雨、水浴等により染料が流れ落ちないか
否かを調べるためのものである。試料2gを濾紙2×2
0cm2並びに毛髪束上へそれぞれ塗布し、自然乾燥さ
せたものを20℃の水道水100ml中に浸漬した状態
で1分間手で振った時の染料の水中への経時分散性を肉
眼で判定した。 〈耐水性の評価基準〉 ◎:全くない(水が全く着色しない) ○:ほとんどない(水がほとんど着色しない) △:やや有る(水に着色が認められる)が ×:非常に有る(水が明らかに着色する)
【0081】整髪力 10名のパネラーを用いて官能評価を行った。すなわ
ち、試料約3gを毛髪に塗布し、整髪力を下記の基準に
従って判定した。 ◎:整髪力が高いと評価したパネラーが9名以上 ○:整髪力が高いと評価したパネラーが7〜8名 △:整髪力が高いと評価したパネラーが5〜6名 ×:整髪力が高いと評価したパネラーが4名以下
【0082】被膜堅牢度 ガラス板および毛髪束上に試料約2gを塗布し、自然乾
燥後の状態及び手指による物理的な力を加えた場合の状
態を肉眼観察し、以下の基準に従って評価した。 〈被膜堅牢度の評価基準〉 ◎:非常に高い(全く変化なし) ○:やや高い (ほとんど変化なし) △:やや低い (少し浮きや剥がれが認められる) ×:低い (かなり浮きや剥がれが認められる)
【0083】洗髪後の染毛度 日常行われるシャンプー洗浄によって組成物成分が洗い
流されたあとも、酸性染料が毛髪上に残存して毛髪が染
着されるような組成物は本発明が目的とする一時染毛剤
としては不適当である。よって、シャンプー洗浄後の染
毛度を次のようにして調べた。
【0084】すなわち、前記着色性試験と同様に調製し
た着色毛髪束を市販シャンプーによって1分間洗浄した
あと、40度の湯で洗い、ドライヤーで乾燥して未処理
の白髪束と色調を肉眼で比較することにより洗髪後の染
毛度を下記の評価基準に準して判定した。 〈洗髪後の染毛度の評価基準〉 ◎:全く着色していない ○:ほとんど着色していない △:着色が明らかに認識される ×:かなり着色している
【0085】ごわつき 毛髪上に塗布後、自然乾燥させ、その手触りをパネラー
10名に官能評価してもらい、下記の基準に従って、判
定した。 〈ごわつきの評価基準〉 ◎:ごわつかないと評価したパネラーが9名以上 ○:ごわつかないと評価したパネラーが7〜8名 △:ごわつかないと評価したパネラーが5〜6名 ×:ごわつかないと評価したパネラーが4名以下
【0086】被膜柔軟性 ごわつきの試験法と同様に官能評価を行った。 〈被膜柔軟性の評価基準〉 ◎:柔軟性ありと評価したパネラーが9名以上 ○:柔軟性ありと評価したパネラーが7〜8名 △:柔軟性ありと評価したパネラーが5〜6名 ×:柔軟性ありと評価したパネラーが4名以下
【0087】起泡性 試料1gを100ml共栓付き試験管にとり、振とう器
にて25℃で1分間振とうし、振とう終了直後の泡の体
積及びその後の泡の持続性を肉眼で観察した。 〈洗浄性の評価基準〉 ◎:非常によい ○:良い △:やや不安定 ×:起泡性なし
【0088】分散安定性 試料30gを円筒状の透明ガラス容器に取り、1分間よ
く振とうし、その後静置して経時による状態変化を肉眼
で観察して判定した。 〈洗浄性の評価基準〉 ◎:容器底部に全く沈殿が認められない。 ○:容器底部にほとんど沈殿が認められない。 △:容器底部にうっすらと沈殿が認められる。 ×:容器底部に多量の沈殿が認められる。
【0089】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、配合量は全て重量%である。
【0090】実施例1 ムース (1)両性高分子樹脂 6.0 重量% (全R7中、ステアリル基50%、ブチル基50%、ρ+=0.7、Mw= 約20万、その他のパラメータは試験例1と同様) (2)ナフトールブルーブラック 0.1 (3)ナフトールエローS 0.2 (4)オレンジII 0.04 (5)アッシドフクシンD 0.15 (6)グリセリン 1.0 (7)ジメチルポリシロキサン(n=3000) 3.0 (8)ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 3.0 (9)エタノール 20.0 (10)イオン交換水 残 余 (11)香料 適 量 (12)L.P.G. 8.0 (製法)(1)を(9)に溶解し、(10)に溶解した
(2)〜(5)を加えて反応させた。これに、(6)と
(8)の混合物に(7)と(11)の混合物を添加して
乳化したものを加え、均一に撹拌混合し、原液とした。
この原液をエアゾール缶に充填し、(12)を加えてム
ース製剤とした。
【0091】実施例2 ムース (1)両性高分子樹脂 4.5 重量% (全R7中、ステアリル基70%、ブチル基30%、ρ+=0.6、Mw= 15万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (2)オレンジII 0.24 (3)1,3−ブチレングリコール 1.0 (4)ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 2.0 (5)オクタメチルシクロテトラシロキサン 5.0 (6)エタノール 15.0 (7)イオン交換水 残 余 (8)香料 適 量 (9)L.P.G. 8.0 (製法)(1)を(6)に溶解し、(7)に溶解した
(2)加えて反応させた。この中に、(3)と(4)の
混合物に(5)と(8)の混合物を加えて乳化したもの
を添加し、均一に撹拌混合して原液とした。この原液を
エアゾール缶に充填し、(9)を加えてムース製剤とし
た。
【0092】実施例3 ムース (1)両性高分子樹脂 7.0 重量% (全R7中ステアリル基25%、ブチル基75%、ρ+=0.5、Mw=約 15万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (2)アッシドフクシンD 0.15 (3)グリセリン 1.5 (4)ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 3.0 (5)n−ブタン 3.0 (6)エタノール 25.0 (7)イオン交換水 残 余 (8)ジメチルポリシロキサン(n=3000) 4.0 (9)香料 適 量 (10)L.P.G. 8.0 (製法)(1)を(6)に溶解し、(7)に溶解した
(2)を加えて反応させた。この中に、(3)と(4)
の混合物に(5)、(8)、(9)の混合物を加えて乳
化したものを添加し、均一に撹拌混合して、原液とし
た。この原液をエアゾール缶に充填し、(10)を加え
てムース製剤とした。
【0093】実施例4 ヘアブロー (1)両性高分子樹脂 1.0 重量% (全R7中、ステアリル基100%、ρ+=0.7、Mw=約20万、その 他のパラメータは試験例1と同じ) (2)アッシドフクシンD 0.003 (3)ナフトールブルーブラック 0.003 (4)ナフトールエローS 0.001 (5)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (6)ジメチルポリシロキサン(n=3000) 3.0 (7)1,3−ブチレングリコール 2.0 (8)ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 1.5 (9)エタノール 15.0 (10)イオン交換水 残 余 (11)香料 適 量 (製法)(1)を(10)に溶解し、(9)溶解した
(2)〜(4)を加えて反応させた。この中に、(7)
と(8)の混合物に(5)、(6)、(11)の混合物を
加えて乳化したものを添加し、均一に撹拌混合してヘア
ブロー製剤とした。
【0094】実施例5 ヘアジェル (1)両性高分子樹脂 3.0 重量% (全R7中、ステアリル基40%、ブチル基60%、ρ+=0.7、Mw= 約15万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (2)アッシドフクシンD 0.07 (3)オレンジII 0.02 (4)ナフトールブルーブラック 0.03 (5)ナフトールエローS 0.02 (6)マルチトール 3.0 (7)メチルセルロース 0.5 (8)エデト酸ナトリウム 0.1 (9)ヒト゛ロキシメトキシヘ゛ンソ゛フェノンスルホン酸ナトリウム 0.1 (10)ガラクトキシラン 5.0 (11)アラビナン 5.0 (12)カルボキシメチルビニルポリマー 0.6 (13)エタノール 16.0 (14)ホ゜リオキシエチレンオクチルト゛テ゛シルエーテル(20E0) 0.5 (15)メチルパラベン 0.1 (16)香料 適 量 (17)水酸化カリウム 0.2 (18)イオン交換水 残 余 (製法)(1)を(13)に溶解し、(18)に溶解し
た(2)〜(5)を加えて反応させた。その中に、
(6)〜(11)及び(18)を均一溶解した。さら
に、この中に(12)〜(16)を均一溶解したものを
添加し、その後(17)を加えてジェル製剤とした。
【0095】実施例6 ポマード (1)マイクロクリスタリンワックス 12.0 重量% (2)スクワレン 23.0 (3)シェルゾールTM71(沸点173〜195℃) 23.0 (4)アイソパーTME(沸点116℃〜143℃) 12.0 (5)両性高分子樹脂 5.0 (全R7中、ステアリル基80%、ブチル基20%、ρ+=0.65、Mw =18万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (6)エタノール 5.0 (7)オレンジII 0.0367 (8)ナフトールブルーブラック 0.0595 (9)アッシドフクシンD 0.0367 (10)ナフトールエローS 0.0714 (11)POE(10モル)硬化ヒマシ油トリイソステアレート 10.0 (12)香料 適量 (13)イオン交換水 残余 (製法)(6)に(5)を溶解し、(12)に溶解した
(7)〜(10)を加えて反応させた。これを、他の成
分を80℃で撹拌溶解させたものに混合してポマード製
剤を得た。
【0096】実施例7 ミスト状ヘアスプレー (1)両性高分子樹脂 5.0 重量% (全R7中、ステアリル基30%、ブチル基70%、ρ+=0.5、Mw= 10万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (2)エタノール 15.0 (3)オレンジII 0.03 (4)ナフトールブルーブラック 0.02 (5)ナフトールエローS 0.04 (6)アッシドフクシンD 0.04 (7)メチルパラベン 0.1 (8)香料 適 量 (9)イオン交換水 残 余 (10) L.P.G. 7 (製法)(2)に(1)を溶解し、(9)に溶解した
(3)〜(6)を加えて反応させた。これに、(7)、
(8)を加えたものを原液としてエアゾール缶に充填
し、(10)を加えてヘアスプレーを得た。
【0097】実施例8 ムース (1)テトラオクタン酸ペンタエリスリット 10.0 重量% (2)ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 3.0 (3)グリセリン 2.0 (4)ポリオキシエチレン(120 モル)硬化ヒマシ油 1.0 (5)ヒドロキシプロピルセルロール 1.0 (6)エタノール 12.0 (7)両性高分子樹脂 1.5 (全R7中、ステアリル基30%、ブチル基70%、ρ+=0.5、Mw= 約15万、その他のパラメータは試験例1と同じ) (8)オレンジII 0.04 (9)ナフトールブルーブラック 0.02 (10)アッシドフクシンD 0.03 (11)ナフトールエローS 0.01 (12)カーボンブラック 0.2 (13) 精製水 残 余 (14)香料 0.2 (15)n−ブタン 8.0 (製法)(1)に(2)と(14)を溶解し、これを
(3)と(4)の混合物に加えて乳化した。別に、
(7)を(6)に溶解し、(13)に溶解した(8)〜
(11)を加えて反応させ、さらに(12)を加えて十
分に混合した。これに、(5)を加え、先に調製した乳
化物を加えて、均一に撹拌混合し、原液とした。この原
液をエアゾール缶に充填し、(15)を加えてムース製
剤とした。
【0098】実施例9 ムース (1)テトラオクタン酸ペンタエリスリット 重量% (2)ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 10.0 (3)グリセリン 2.5 (4)ポリオキシエチレン(120 モル)硬化ヒマシ油 2.0 (5)ヒドロキシプロピルセルロール 1.0 (6)エタノール 10.0 (7)両性高分子樹脂 4.5 (全R7中、ステアリル基100%、ρ+=0.7、Mw=約20万、その 他のパラメータは試験例1と同じ) (8)オレンジII 0.01 (9)ナフトールブルーブラック 0.05 (10)アリズロールパープル 0.003 (11)ナフトールエローS 0.04 (12)カーボンブラック 0.05 (13) 精製水 残 余 (14)香料 0.15 (15)n−ブタン 8.0 (製法)(1)に(2)と(14)を溶解し、これを
(3)と(4)の混合物に加えて乳化した。別に、
(7)を(6)に溶解し、(13)に溶解した(8)〜
(11)を加えて反応させ、さらに(12)を加えて十
分に混合した。これに、(5)を加え、先に調製した乳
化物を加えて、均一に撹拌混合し、原液とした。この原
液をエアゾール缶に充填し、(15)を加えてムース製
剤とした。
【0099】実施例10 ジェル (1)精製水 残 余 (2)マルチトール 3.0 (3)メチルセルロース 0.5 (4)エデト酸ナトリウム 0.1 (5)ヒドロキシメトキシベノフェノンスルホン酸Na 0.1 (6)ガラクトキシラン 3.0 (7)アラビナン 3.0 (8)カルボキシメチルポリマー 0.7 (9)両性高分子樹脂 1.5 (全R7中、ステアリル基30%、ブチル基70%、ρ+=0.5、Mw= 約15万、R1=R6=H、R3=R4=CH3、R2=C36、R5=C24) (10)オレンジII 0.0375 (11)ナフトールブルーブラック 0.025 (12)アッシドフクシンD 0.04 (13)ナフトールエローS 0.09 (14)ホ゜リオキシエチレン(20)オクチルト゛テ゛シルエーテル 0.5 (15)カーボンブラック 1.0 (16) メチルパラベン 0.1 (17)香料 0.3 (18)水酸化カリウム 0.2 (19)エタノール 15.0 (製法)(9)を(19)に溶解し、(1)に溶解した
(10)〜(13)を加えて反応させ、さらに(15)
を加えて十分に混合した。これを(2)〜(7)を混合
したものに添加し、さらに(8)、(14)、(1
6)、(17)を加えて均一に撹拌混合し、最後に(1
8)を加えてジェル製剤とした。
【0100】実施例11 ジェル (1)精製水 残 余 (2)マルチトール 3.0 (3)メチルセルロース 0.5 (4)エデト酸ナトリウム 0.1 (5)ヒドロキシメトキシベノフェノンスルホン酸Na 0.1 (6)ガラクトキシラン 4.0 (7)アラビナン 4.0 (8)カルボキシメチルポリマー 0.7 (9)両性高分子樹脂 3.0 (全R7中、ステアリル基100%、ρ+=0.7、Mw=約20万、その 他のパラメータは試験例1と同じ) (10)アリズロールパープル 0.008 (11)ナフトールブルーブラック 0.04 (12)アッシドフクシンD 0.04 (13)ナフトールエローS 0.10 (14)ホ゜リオキシエチレン(20)オクチルト゛テ゛シルエーテル 0.5 (15)カーボンブラック 0.3 (16) メチルパラベン 0.1 (17)香料 0.2 (18)水酸化カリウム 0.2 (19)エタノール 15.0 (製法)(9)を(19)に溶解し、(1)に溶解した
(10)〜(13)を加えて反応させ、さらに(15)
を加えて十分に混合した。これを(2)〜(7)を混合
したものに添加し、さらに(8)、(14)、(1
6)、(17)を加えて均一に撹拌混合し、最後に(1
8)を加えてジェル製剤とした。
【0101】上記実施例1〜11の毛髪化粧料は、何れ
も着色性、整髪性、被膜堅牢度、使用感、安定性が良好
で、しかも二次付着が極めて少なく、シャンプー洗髪に
よって良好に洗い流されて色味を落とすことができるも
のであった。また、実施例1〜3、8、9の泡状毛髪化
粧料は良好な起泡性を有していた。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、特定の両性高分子樹脂
と酸性染料を配合することにより、両性高分子樹脂−酸
性染料複合体が形成され、着色性、整髪力に優れ、しか
も二次付着性が極めて低く、被膜堅牢性や使用感、シャ
ンプー洗髪による除去性も良好な整髪兼着色用毛髪化粧
料を得ることができる。また、これに起泡剤、エタノー
ル及び水を適正な範囲で配合することにより、泡状製剤
とすることも可能である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式化1で表される両性高分子樹脂
    と、酸性染料とを1:0.005〜1:0.1の重量比
    で含有することを特徴とする毛髪化粧料。 【化1】 (式中、R1、R6は水素原子またはメチル基、R3、R4
    は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、R2、R5
    1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基を表す。R7
    は1〜24個炭素原子を有するアルキル基を表すが、そ
    の15%〜100%はステアリル基である。また、該両
    性高分子樹脂のカチオン化密度は0.3〜0.8であ
    り、且つ平均分子量は8万〜22万である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の毛髪化粧料において、R
    1、R3、R4及びR6がメチル基、R2がエチレン基、R5
    がメチレン基であることを特徴とする毛髪化粧料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の毛髪化粧料にお
    いて、R7がステアリル基であり、カチオン化密度が
    0.6〜0.8、平均分子量が約20万であることを特
    徴とする毛髪化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の毛髪化粧料にお
    いて、R7がステアリル基と炭素数1〜8のアルキル基
    からなることを特徴とする毛髪化粧料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の毛髪化粧料において、R
    7がステアリル基とブチル基からなり、R7全量中ステア
    リル基が25〜60%で、且つカチオン化密度が0.4
    〜0.6、平均分子量が約15万であることを特徴とす
    る毛髪化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載の毛髪化粧
    料において、さらに起泡剤と、エタノールと、水とを含
    有することを特徴とする泡状毛髪化粧料。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の泡状毛髪化粧料におい
    て、前記両性高分子樹脂と酸性染料の合計量が化粧料全
    量中、0.01〜12重量%であることを特徴とする泡
    状毛髪化粧料。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の泡状毛髪化粧料
    において、化粧料全量中起泡剤が0.05〜1.5重量
    %、エタノールが0.5〜35重量%であることを特徴
    とする泡状毛髪化粧料。
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