JPH10298580A - 金属圧延油組成物 - Google Patents
金属圧延油組成物Info
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- JPH10298580A JPH10298580A JP10706897A JP10706897A JPH10298580A JP H10298580 A JPH10298580 A JP H10298580A JP 10706897 A JP10706897 A JP 10706897A JP 10706897 A JP10706897 A JP 10706897A JP H10298580 A JPH10298580 A JP H10298580A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 O/W型エマルションの循環安定性と付着性
がともに優れた金属圧延油組成物を提供する。 【解決手段】 (a)鉱物油、油脂、脂肪酸エステルか
ら選ばれる1種または2種以上の潤滑油成分、(b)下
記一般式[1]で示されるポリオキシアルキレン誘導体
とマレイン酸とを必須単量体とする共重合体、および
(c)炭素数8〜40のアミン化合物のアルキレンオキ
シド付加体を含有する金属圧延油組成物。 R1−O−(AO)n−R2 ・・・[1] (ただし、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン
基、R1は重合性二重結合を有する炭素数2〜5の炭化
水素基、またはこの炭化水素基を有するアシル基、R2
は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基またはアシル
基、n=1〜1000である。)
がともに優れた金属圧延油組成物を提供する。 【解決手段】 (a)鉱物油、油脂、脂肪酸エステルか
ら選ばれる1種または2種以上の潤滑油成分、(b)下
記一般式[1]で示されるポリオキシアルキレン誘導体
とマレイン酸とを必須単量体とする共重合体、および
(c)炭素数8〜40のアミン化合物のアルキレンオキ
シド付加体を含有する金属圧延油組成物。 R1−O−(AO)n−R2 ・・・[1] (ただし、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン
基、R1は重合性二重結合を有する炭素数2〜5の炭化
水素基、またはこの炭化水素基を有するアシル基、R2
は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基またはアシル
基、n=1〜1000である。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な金属圧延油組
成物、特にO/W型エマルションとして圧延加工部に供
給して使用する金属圧延油組成物に関するものである。
成物、特にO/W型エマルションとして圧延加工部に供
給して使用する金属圧延油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されている金属圧延油は、
鉱物油、油脂、脂肪酸エステル等の潤滑油成分に、油性
向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤等の潤滑油助剤を
加え、これを乳化剤でO/W型エマルションとして通常
1〜20重量%濃度で圧延加工部に供給して使用してい
る。ところが近年の圧延設備や技術の急速な進歩によ
り、圧延の高速化、大量生産化が図られ、潤滑性、金属
板表面の清浄性、循環使用時の安定性、作業性等の点に
ついて、金属圧延油に対する要求がますます高度になっ
てきており、それらの要求を満たす金属圧延油の開発が
望まれている。
鉱物油、油脂、脂肪酸エステル等の潤滑油成分に、油性
向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤等の潤滑油助剤を
加え、これを乳化剤でO/W型エマルションとして通常
1〜20重量%濃度で圧延加工部に供給して使用してい
る。ところが近年の圧延設備や技術の急速な進歩によ
り、圧延の高速化、大量生産化が図られ、潤滑性、金属
板表面の清浄性、循環使用時の安定性、作業性等の点に
ついて、金属圧延油に対する要求がますます高度になっ
てきており、それらの要求を満たす金属圧延油の開発が
望まれている。
【0003】しかし従来の乳化剤を用いた金属圧延油は
種々の問題点を有しており、特に圧延材の表面に対する
付着性とO/W型エマルションの循環使用時の循環安定
性とが相反するという問題があった。すなわち乳化剤の
種類や添加量を調節して循環安定性を良くしようとする
と、金属圧延油の圧延材表面への付着油量が減って潤滑
性が不十分となり、反対に付着油量を増やそうとする
と、乳化剤を調節することが必要になり、循環安定性が
低下するという問題があった。これらの問題点を解決す
るため、特開平1−163297号公報には、ポリオキ
シアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体、特
開平3−81397号公報にはアミノ化合物のエチレン
オキシド付加体の塩を乳化剤とする金属圧延油組成物が
開示されているが、付着性と循環安定性とをバランス良
く満たすことは困難であった。
種々の問題点を有しており、特に圧延材の表面に対する
付着性とO/W型エマルションの循環使用時の循環安定
性とが相反するという問題があった。すなわち乳化剤の
種類や添加量を調節して循環安定性を良くしようとする
と、金属圧延油の圧延材表面への付着油量が減って潤滑
性が不十分となり、反対に付着油量を増やそうとする
と、乳化剤を調節することが必要になり、循環安定性が
低下するという問題があった。これらの問題点を解決す
るため、特開平1−163297号公報には、ポリオキ
シアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体、特
開平3−81397号公報にはアミノ化合物のエチレン
オキシド付加体の塩を乳化剤とする金属圧延油組成物が
開示されているが、付着性と循環安定性とをバランス良
く満たすことは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、O/W型エ
マルションの循環安定性と付着性がともに優れた金属圧
延油組成物を提供することを目的とする。
マルションの循環安定性と付着性がともに優れた金属圧
延油組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を克服するべく鋭意検討を行った結果、潤滑油に特定
の単量体より構成される共重合体とアミン化合物のアル
キレンオキシド付加体を組み合わせることで、循環安定
性および付着性ともに優れることを見出し、本発明を完
成させた。
点を克服するべく鋭意検討を行った結果、潤滑油に特定
の単量体より構成される共重合体とアミン化合物のアル
キレンオキシド付加体を組み合わせることで、循環安定
性および付着性ともに優れることを見出し、本発明を完
成させた。
【0006】すなわち本発明は、(a)鉱物油、油脂、
脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の潤滑
油成分、(b)下記一般式[1]で示されるポリオキシ
アルキレン誘導体とマレイン酸とを必須単量体とする共
重合体、および(c)炭素数8〜40のアミン化合物の
アルキレンオキシド付加体を含有する金属圧延油組成物
である。 R1−O−(AO)n−R2 ・・・[1] (ただし、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン
基、R1は重合性二重結合を有する炭素数2〜5の炭化
水素基、またはこの炭化水素基を有するアシル基、R2
は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基またはアシル
基、n=1〜1000である。)
脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の潤滑
油成分、(b)下記一般式[1]で示されるポリオキシ
アルキレン誘導体とマレイン酸とを必須単量体とする共
重合体、および(c)炭素数8〜40のアミン化合物の
アルキレンオキシド付加体を含有する金属圧延油組成物
である。 R1−O−(AO)n−R2 ・・・[1] (ただし、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン
基、R1は重合性二重結合を有する炭素数2〜5の炭化
水素基、またはこの炭化水素基を有するアシル基、R2
は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基またはアシル
基、n=1〜1000である。)
【0007】
【発明の実施の形態】(a)成分の潤滑油成分として
は、たとえばシリンダー油、スピンドル油、マシン油、
タービン油等の鉱物油;牛脂、豚脂、大豆油、ナタネ
油、ヒマシ油、ヌカ油、ヤシ油、パーム油等の動植物
油;これらの動植物油から得られる脂肪酸または合成脂
肪酸と炭素数1〜30の脂肪族アルコールとのエステル
等が挙げられる。
は、たとえばシリンダー油、スピンドル油、マシン油、
タービン油等の鉱物油;牛脂、豚脂、大豆油、ナタネ
油、ヒマシ油、ヌカ油、ヤシ油、パーム油等の動植物
油;これらの動植物油から得られる脂肪酸または合成脂
肪酸と炭素数1〜30の脂肪族アルコールとのエステル
等が挙げられる。
【0008】上記脂肪族アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノ
ール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、オレイルアルコール等の1価アルコ
ール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビ
タンなどの多価アルコール等が挙げられる。
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノ
ール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、オレイルアルコール等の1価アルコ
ール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビ
タンなどの多価アルコール等が挙げられる。
【0009】(b)成分の共重合体としては、一般式
[1]で示されるポリオキシアルキレン誘導体とマレイ
ン酸とを必須単量体とする共重合体であり、ポリオキシ
アルキレン誘導体とマレイン酸との共重合比は特に限定
はないが、重合性二重結合を基準とする当量比で7:3
〜3:7が好ましく、両者の共重合性の特徴から1:1
に近い比率にするのがより好ましい。
[1]で示されるポリオキシアルキレン誘導体とマレイ
ン酸とを必須単量体とする共重合体であり、ポリオキシ
アルキレン誘導体とマレイン酸との共重合比は特に限定
はないが、重合性二重結合を基準とする当量比で7:3
〜3:7が好ましく、両者の共重合性の特徴から1:1
に近い比率にするのがより好ましい。
【0010】共重合体の分子量は特に限定しないが、重
量平均分子量が500未満では十分な乳化状態が得られ
ない場合があり、また500000を超えると潤滑油成
分への添加が困難になるため、重量平均分子量が500
〜500000であることが好ましい。
量平均分子量が500未満では十分な乳化状態が得られ
ない場合があり、また500000を超えると潤滑油成
分への添加が困難になるため、重量平均分子量が500
〜500000であることが好ましい。
【0011】一般式[1]において、AOで示される炭
素数2〜18のオキシアルキレン基としては、オキシエ
チレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オ
キシテトラメチレン基、オキシスチレン基、オキシドデ
シレン基、オキシテトラデシレン基、オキシヘキサデシ
レン基、オキシオクタデシレン基等があり、1種または
2種以上でも良く、2種以上の場合はランダム状付加で
あってもブロック状付加であっても良い。
素数2〜18のオキシアルキレン基としては、オキシエ
チレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オ
キシテトラメチレン基、オキシスチレン基、オキシドデ
シレン基、オキシテトラデシレン基、オキシヘキサデシ
レン基、オキシオクタデシレン基等があり、1種または
2種以上でも良く、2種以上の場合はランダム状付加で
あってもブロック状付加であっても良い。
【0012】nはオキシアルキレン基の平均付加モル数
であり、n=1〜1000、好ましくは1〜100であ
る。オキシアルキレン基が付加しないと乳化性が悪く、
1000を越えると潤滑油成分への添加が困難となる。
であり、n=1〜1000、好ましくは1〜100であ
る。オキシアルキレン基が付加しないと乳化性が悪く、
1000を越えると潤滑油成分への添加が困難となる。
【0013】R1で示される重合性二重結合を有する炭
素数2〜5の炭化水素基、またはこの炭化水素基を有す
るアシル基としては、ビニル基、アリル基、メタリル
基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル―
3―ブテニル基、アクリル基、メタクリル基、ビニルア
セチル基、クロトニル基等の重合性二重結合を有するも
のが挙げられる。
素数2〜5の炭化水素基、またはこの炭化水素基を有す
るアシル基としては、ビニル基、アリル基、メタリル
基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル―
3―ブテニル基、アクリル基、メタクリル基、ビニルア
セチル基、クロトニル基等の重合性二重結合を有するも
のが挙げられる。
【0014】R2で示される炭素数1〜40の炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ア
ミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−
エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、オク
タデシル基、イソオクタデシル基、オレイル基、オクチ
ルドデシル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、ベ
ンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフ
ェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ド
デシルフェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニルフ
ェニル基、スチレン化フェニル基、ナフチル基等が挙げ
られる。また炭素数1〜40のアシル基としては、蟻酸
残基や上記炭化水素基を有するアシル基が挙げられる。
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ア
ミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−
エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、オク
タデシル基、イソオクタデシル基、オレイル基、オクチ
ルドデシル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、ベ
ンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフ
ェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ド
デシルフェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニルフ
ェニル基、スチレン化フェニル基、ナフチル基等が挙げ
られる。また炭素数1〜40のアシル基としては、蟻酸
残基や上記炭化水素基を有するアシル基が挙げられる。
【0015】(b)成分の共重合体は、一般式[1]の
ポリオキシアルキレン誘導体とマレイン酸とを、過酸化
物等のラジカル触媒を用いて共重合することにより得る
ことができるが、無水マレイン酸を用い、共重合後に加
水分解してマレイン酸単位とすることによっても、高分
子量の共重合体が得られる。また共重合の際、スチレ
ン、α−オレフィン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸
エステル等の共重合可能な他の単量体を混合して共重合
させてもよいが、必須単量体であるポリオキシアルキレ
ン誘導体とマレイン酸のどちらかを上回る当量比で他の
単量体を共重合する場合には、十分な乳化性が得られな
い場合がある。
ポリオキシアルキレン誘導体とマレイン酸とを、過酸化
物等のラジカル触媒を用いて共重合することにより得る
ことができるが、無水マレイン酸を用い、共重合後に加
水分解してマレイン酸単位とすることによっても、高分
子量の共重合体が得られる。また共重合の際、スチレ
ン、α−オレフィン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸
エステル等の共重合可能な他の単量体を混合して共重合
させてもよいが、必須単量体であるポリオキシアルキレ
ン誘導体とマレイン酸のどちらかを上回る当量比で他の
単量体を共重合する場合には、十分な乳化性が得られな
い場合がある。
【0016】こうして得られる共重合体は、AO、
R1、R2およびnを適切に選ぶことにより、潤滑油成分
の種類や濃度、金属圧延油の使用条件等に対応した適切
な乳化性を有する共重合体とすることができる。
R1、R2およびnを適切に選ぶことにより、潤滑油成分
の種類や濃度、金属圧延油の使用条件等に対応した適切
な乳化性を有する共重合体とすることができる。
【0017】(c)成分である炭素数8〜40のアミン
化合物のアルキレンオキシド付加体(以下アミン誘導体
という)としては、オクチルアミン、デシルアミン、ヤ
シ油アルキルアミン、大豆油アルキルアミン、牛脂アル
キルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、ステア
リルアミン等のモノアミン化合物;ヤシ油アルキルアミ
ノプロピルアミン、牛脂アルキルアミノプロピルアミ
ン、ラウリルアミノプロピルアミン、オレイルアミノプ
ロピルアミン、ステアリルアミノプロピルアミン等のジ
アミン化合物等のアミン化合物のアルキレンオキシド付
加体が挙げられる。アミン化合物の炭素数が8未満の場
合は乳化性が悪く、40を超える場合は潤滑油成分への
添加が困難となる。アルキレンオキシドとしては、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
等があり、アルキレンオキシドを全く付加しない場合は
乳化性が悪く、付加モル数が1000を超えると潤滑油
成分への添加が困難となるため、アミン化合物へのアル
キレンオキシド付加モル数は1〜1000の範囲が好ま
しい。
化合物のアルキレンオキシド付加体(以下アミン誘導体
という)としては、オクチルアミン、デシルアミン、ヤ
シ油アルキルアミン、大豆油アルキルアミン、牛脂アル
キルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、ステア
リルアミン等のモノアミン化合物;ヤシ油アルキルアミ
ノプロピルアミン、牛脂アルキルアミノプロピルアミ
ン、ラウリルアミノプロピルアミン、オレイルアミノプ
ロピルアミン、ステアリルアミノプロピルアミン等のジ
アミン化合物等のアミン化合物のアルキレンオキシド付
加体が挙げられる。アミン化合物の炭素数が8未満の場
合は乳化性が悪く、40を超える場合は潤滑油成分への
添加が困難となる。アルキレンオキシドとしては、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
等があり、アルキレンオキシドを全く付加しない場合は
乳化性が悪く、付加モル数が1000を超えると潤滑油
成分への添加が困難となるため、アミン化合物へのアル
キレンオキシド付加モル数は1〜1000の範囲が好ま
しい。
【0018】本発明の金属圧延油組成物には、(a)成
分の潤滑油成分、(b)成分の共重合体、(c)成分の
アミン誘導体を混合して使用するが、その配合量は
(a)成分が60〜99.8重量%、(b)成分が0.
1〜39.9重量%、(c)成分が0.1〜39.9重
量%の範囲で用いると、より一層優れた循環安定性と付
着性が得られる。
分の潤滑油成分、(b)成分の共重合体、(c)成分の
アミン誘導体を混合して使用するが、その配合量は
(a)成分が60〜99.8重量%、(b)成分が0.
1〜39.9重量%、(c)成分が0.1〜39.9重
量%の範囲で用いると、より一層優れた循環安定性と付
着性が得られる。
【0019】本発明の金属圧延油組成物には、上記成分
の他に、必要に応じて公知の各種添加剤、たとえば油性
向上剤、極圧剤、酸化防止剤等を添加することができ
る。油性向上剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エル
カ酸、トリメリット酸、パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、
豚脂脂肪酸、大豆油脂肪酸、なたね油脂肪酸、トール油
脂肪酸等の脂肪酸;これら脂肪酸のエステル化物;ダイ
マー酸等の二塩基酸等が挙げられる。極圧剤としては、
トリアルキルフォスフェート、ジアルキルフォスフェー
ト、トリアリールフォスフェート等のりん酸エステル;
トリアルキルフォスファイト、ジアルキルフォスファイ
ト、トリアリルフォスファイト等の亜りん酸エステル等
が挙げられる。酸化防止剤としては、ジ−t−ブチル−
p−クレゾール等のフェノール系化合物;フェニル−α
−ナフチルアミン等の芳香族アミン等がある。
の他に、必要に応じて公知の各種添加剤、たとえば油性
向上剤、極圧剤、酸化防止剤等を添加することができ
る。油性向上剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エル
カ酸、トリメリット酸、パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、
豚脂脂肪酸、大豆油脂肪酸、なたね油脂肪酸、トール油
脂肪酸等の脂肪酸;これら脂肪酸のエステル化物;ダイ
マー酸等の二塩基酸等が挙げられる。極圧剤としては、
トリアルキルフォスフェート、ジアルキルフォスフェー
ト、トリアリールフォスフェート等のりん酸エステル;
トリアルキルフォスファイト、ジアルキルフォスファイ
ト、トリアリルフォスファイト等の亜りん酸エステル等
が挙げられる。酸化防止剤としては、ジ−t−ブチル−
p−クレゾール等のフェノール系化合物;フェニル−α
−ナフチルアミン等の芳香族アミン等がある。
【0020】本発明の金属圧延油組成物は、上記(a)
成分の潤滑油成分、(b)成分の共重合体、(c)成分
のアミン誘導体及び必要に応じて他の各種添加剤の混合
液、あるいは更に水を加えた濃厚な乳化混合液として調
製しておき、水で希釈して使用される。使用方法は従来
と同様であり、水または温水に本発明の金属圧延油組成
物を加えて、通常1〜20重量%濃度のO/Wエマルシ
ョンとし、圧延加工部に供給して使用される。
成分の潤滑油成分、(b)成分の共重合体、(c)成分
のアミン誘導体及び必要に応じて他の各種添加剤の混合
液、あるいは更に水を加えた濃厚な乳化混合液として調
製しておき、水で希釈して使用される。使用方法は従来
と同様であり、水または温水に本発明の金属圧延油組成
物を加えて、通常1〜20重量%濃度のO/Wエマルシ
ョンとし、圧延加工部に供給して使用される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例について
説明する。なお、%は特に断りのない限り重量%、Mw
は重量平均分子量を示す。
説明する。なお、%は特に断りのない限り重量%、Mw
は重量平均分子量を示す。
【0022】実施例1 表1および表2に示された配合で金属圧延油組成物を製
造した。
造した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】被検試料の調製は、金属圧延油組成物を水
で10%に希釈し、これを60℃に加温し、ホモミキサ
ーにより10,000rpmで60分間撹拌してエマル
ション化することにより行った。被検試料の付着量は、
表面を清浄にした鋼板(50×150×0.5mm、S
PCC−D)を150℃にし、200ml/分の割合で
1秒間スプレー塗布し、付着量を測定して求めた。被検
試料の乳化状態の安定性は、調製して5時間後に下記の
基準で観察した。結果を表3に示す。 安定 :全体が均一な乳化層である。 やや分離:透明な分離水層がわずかにある。 分離 :明らかな透明分離水層がある。
で10%に希釈し、これを60℃に加温し、ホモミキサ
ーにより10,000rpmで60分間撹拌してエマル
ション化することにより行った。被検試料の付着量は、
表面を清浄にした鋼板(50×150×0.5mm、S
PCC−D)を150℃にし、200ml/分の割合で
1秒間スプレー塗布し、付着量を測定して求めた。被検
試料の乳化状態の安定性は、調製して5時間後に下記の
基準で観察した。結果を表3に示す。 安定 :全体が均一な乳化層である。 やや分離:透明な分離水層がわずかにある。 分離 :明らかな透明分離水層がある。
【0026】
【表3】
【0027】実施例2〜6及び比較例1〜12 実施例1と同様の方法で、表1及び表2に示す配合で金
属圧延油組成物を作製し、被検試料を調整した。結果を
表3に示す。
属圧延油組成物を作製し、被検試料を調整した。結果を
表3に示す。
【0028】
【発明の効果】本発明の金属圧延油組成物により、潤滑
性と循環安定性という相反する圧延油に対する要求に充
分対応できるようになる。
性と循環安定性という相反する圧延油に対する要求に充
分対応できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 145:26 133:08) C10N 30:06 40:24
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)鉱物油、油脂、脂肪酸エステルか
ら選ばれる1種または2種以上の潤滑油成分、(b)下
記一般式[1]で示されるポリオキシアルキレン誘導体
とマレイン酸とを必須単量体とする共重合体、および
(c)炭素数8〜40のアミン化合物のアルキレンオキ
シド付加体を含有する金属圧延油組成物。 R1−O−(AO)n−R2 ・・・[1] (ただし、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン
基、R1は重合性二重結合を有する炭素数2〜5の炭化
水素基、またはこの炭化水素基を有するアシル基、R2
は水素原子、炭素数1〜40の炭化水素基またはアシル
基、n=1〜1000である。) - 【請求項2】 (a)の潤滑油成分を60〜99.8重
量%、(b)の共重合体を0.1〜39.9重量%、お
よび(c)のアミン化合物のアルキレンオキシド付加体
を0.1〜39.9重量%含有する請求項1記載の金属
圧延油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10706897A JPH10298580A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 金属圧延油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10706897A JPH10298580A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 金属圧延油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10298580A true JPH10298580A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14449684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10706897A Pending JPH10298580A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 金属圧延油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10298580A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010146889A1 (ja) | 2009-06-16 | 2010-12-23 | ユシロ化学工業株式会社 | 金属圧延油組成物 |
-
1997
- 1997-04-24 JP JP10706897A patent/JPH10298580A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010146889A1 (ja) | 2009-06-16 | 2010-12-23 | ユシロ化学工業株式会社 | 金属圧延油組成物 |
KR20120039627A (ko) | 2009-06-16 | 2012-04-25 | 유시로 가가쿠 고교(주) | 금속 압연유 조성물 |
US8703664B2 (en) | 2009-06-16 | 2014-04-22 | Yushiro Chemical Industry Co., Ltd. | Metal rolling oil composition |
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