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JPH10286719A - かえり除去方法及び装置 - Google Patents

かえり除去方法及び装置

Info

Publication number
JPH10286719A
JPH10286719A JP9373097A JP9373097A JPH10286719A JP H10286719 A JPH10286719 A JP H10286719A JP 9373097 A JP9373097 A JP 9373097A JP 9373097 A JP9373097 A JP 9373097A JP H10286719 A JPH10286719 A JP H10286719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless belt
plate
burrs
edge
shaped file
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9373097A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kamagata
敦 鎌形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP9373097A priority Critical patent/JPH10286719A/ja
Publication of JPH10286719A publication Critical patent/JPH10286719A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 鋼板2の長手方向エッジに生じた切断か
えりを、鋼板2の搬送中に除去する方法である。鋼板2
の搬送途中に、無端ベルト状やすり3を、長手方向エッ
ジに対して傾けると共に長手方向エッジに対して交差さ
せた状態で、搬送速度と略同速度で回転させながら、か
えりの生じたエッジ部の通過線上より押し込んだ位置で
待機させ、鋼板2が搬送されてくると、鋼板2の先端か
ら無端ベルト状やすり3を押し当て、鋼板2を停止する
ことなく連続的に切断かえりを除去する。 【効果】 鋼板の物流を阻害することなく、高能率で、
しかも確実にかえりを除去でき、かえりに起因する板疵
等の防止が図れ、品質の向上につながる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚板材や薄板単板
材等を切断した際に鋼板のエッジに発生するかえりを除
去する方法、及びこの方法を実施する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば厚板の精整処理設備において、厚
板は製品に応じて切断される。そして、この切断に際し
ては、一般に剪断機による切断や、ガス切断が用いられ
る。このうち、剪断機では、圧延されてテーブルローラ
等にて搬送されてきた厚板の先後端、両側面、幅方向へ
の分割(縦割り)を行っている。
【0003】剪断機により切断された厚板の切断面に
は、切断のかえり(ばり)が生じてしまう。このうち、
大きなかえりは、切断工程の後で作業員がハンドグライ
ンダーにて除去するが、生産能率面より、切断刃物の管
理を強化して、大きなかえりが極力生じないようにし、
ハンドグラインダーによるかえり取り作業を極力省略す
るようにしている。よって、微小なかえりは除去される
ことなく次の工程に送られるので、微小なかえりに起因
する板疵等が発生する。
【0004】そこで、これらの問題を解決するために、
連続して切断面に生じたかえりを除去する手段が提案さ
れている。例えば、実開平1−110010号の考案で
は、円盤状カッターに位置決めガイドディスクを装着
し、かえりを除去する装置が提案されている。この装置
は、ガイドディスクにより常時一定の円盤状カッター接
触角を保持し、円盤状カッターの安定した切れ味を維持
しようとするものである。
【0005】また、特公平5−55250号の発明で
は、駆動回転装置を備えず、軸受けのみで支持された円
盤状で板材との当たり面が平板状のナイフを、板材エッ
ジに若干傾けて押し当て、板材エッジのばりを除去する
方法が提案されている。この方法は、平板状のナイフが
板材との摩擦力により連れ回りすることによってばりを
切断除去しようとするもので、駆動回転装置が不要で、
工具寿命が駆動回転による方法より長く、ランニングコ
ストが有利となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案された装置や方法は、共に円盤状のナイフを板材エッ
ジに押し当てて、カッターやナイフの角でかえりを除去
するものであり、カッターやナイフのかえり取りの位置
は、板に押し当てることによって決められる機構であ
る。従って、これらによって厚板材や薄板単板材等のか
えりを除去しようとした場合、カッターやナイフのばり
取り位置に対して、板材の先端を通過させた後にカッタ
ーやナイフを板材に押し当てる必要があり、この操作を
しなかった場合には、板材の先端がカッターやナイフに
衝突し、装置を破壊してしまう。
【0007】つまり、厚板材や薄板単板材に対しては、
板全長にわたるかえり取りは不可能であり、板の進行方
向先端部のかえりは残ってしまう。加えて、板材先端を
通過させてからカッターやナイフを板材に押し当てる時
には、板材を一旦停止させてからカッターやナイフを押
し当てる方法と、板材を移動させながら押し当てる方法
があるが、前者は製品の物流を阻害し、後者はカッター
やナイフの刃先を破損させない位置制御機構が必要とな
り、装置が複雑になる。
【0008】また、カッターやナイフを用いてかえりを
除去する方法は、かえりを切断したり切削する点は、カ
ッターやナイフの刃先1点だけで行っている。従って、
板材のキャンバーやウエーブに対しては、比較的に追従
できるので、連続したかえり取りが可能であるが、テー
ブルローラ上を搬送させている厚板材や薄板単板材に対
しては、板材が跳ねる場合があるので、このような時
は、カッターやナイフが追従できずに、かえりの取り残
しが生じ、カッターやナイフの刃先が欠ける場合もあ
る。
【0009】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、効率良く厚板材や薄板単板材のか
えりを除去する方法、およびこの方法を実施する装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、無端ベルト状やすりを回転させる回
転駆動源と、この回転駆動源ごと無端ベルト状やすり
を、搬送途中または一端停止状態の板材のエッジに対し
て傾けると共にエッジに対して交差させた状態で、エッ
ジに押し付ける押し付け力を調整する押し付け力調整機
構を備えたこととしている。そして、このようにするこ
とで、効率良く厚板材や薄板単板材のかえりを除去する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1のかえり除去方法
は、厚板材や薄板単板材の長手方向エッジに生じた切断
かえりを、これらの板材の搬送中に除去する方法であっ
て、これらの板材の搬送途中に、無端ベルト状のやすり
を、前記長手方向エッジに対して傾けると共に長手方向
エッジに対して交差させた状態で、搬送速度と略同速度
で回転させながら、かえりの生じたエッジ部の通過線上
より押し込んだ位置で待機させ、板材が搬送されてくる
と、板材の先端から無端ベルト状のやすりを押し当て、
板材を停止することなく連続的に切断かえりを除去する
ものである。
【0012】また、本発明の第2のかえり除去方法は、
厚板材や薄板単板材の先後端エッジに生じた切断かえり
を、これらの板材を搬送する途中で一旦停止させて除去
する方法であって、これらの板材を搬送途中で一旦停止
させた後、無端ベルト状のやすりを、先端または後端エ
ッジに対して傾けると共に先端または後端エッジに対し
て交差させた状態で、板材の幅方向一端から他端に向け
て押し当てて移動させつつ、この移動速度と略同速度で
回転させて切断かえりを除去するものである。
【0013】本発明のかえり除去装置は、前記した本発
明の第1,2のかえり除去方法に適用する装置であっ
て、無端ベルト状のやすりと、この無端ベルト状やすり
を回転させる回転駆動源と、この回転駆動源ごと無端ベ
ルト状やすりを、搬送途中または一端停止状態の板材の
エッジに対して傾けると共にエッジに対して交差させた
状態で、エッジに押し付ける押し付け力を調整する押し
付け力調整機構を備えたものであり、必要に応じて、押
し付け力調整機構ごと無端ベルト状やすりを、搬送途中
の板材に対して接離移動させる移動機構、または一端停
止状態の板材に対して交差移動させる移動機構を備えさ
せている。
【0014】本発明において使用する無端ベルト状やす
りは、複数のやすり板を無端ベルト状につないだものの
他、バンドペーパーを無端ベルト状に巻いたものでも良
いが、本発明のように板材のエッジを擦る場合には、バ
ンドペーパーを使用したものでは縦切れし易く、複数の
やすり板を無端ベルト状につないだものに比べて耐久性
に劣る。
【0015】本発明において、無端ベルト状やすりを板
材のエッジに対して傾ける角度は、特に限定されるもの
ではないが、20〜70°、より望ましい角度は45°
前後である。また、無端ベルト状やすりのエッジに対す
る交差角度も、特に限定されるものではないが、10〜
30°が望ましい。無端ベルト状やすりのエッジに対す
る交差角度は、無端ベルト状やすりの幅と長さによって
決まり、また、無端ベルト状やすりのエッジに対する交
差方向は、板材の進む方向、かえりが板の上面コーナー
か下面コーナーかの別と、かえりを削る方向が板厚方向
か板幅方向かによって決まる。
【0016】また、本発明において、無端ベルト状やす
りを板材の搬送速度あるいは無端ベルト状やすりの移動
速度と略同速度で回転させるのは、板材がテーブルロー
ラ上を搬送されてきて、無端ベルト状やすりと接触する
ときの衝撃を軽減させるためと、板材の動きと無端ベル
ト状やすりの動きが相対運動となり、無端ベルト状やす
りをエッジの方向に対して所要の角度で交差させること
によって、エッジのかえりをあたかも作業者が平やすり
でかえりを削り取る動作のようにするためである。ま
た、交差させることによって、やすり板面の広い範囲を
使ってかえり取りを行うことにより、やすり板の局部摩
耗を防ぎ、やすり工具の寿命をのばすためでもある。
【0017】上記した本発明では、やすりの面をかえり
部に押し当てて、あたかも作業者がやすり掛けしている
ような相対運動の関係にあるので、かりに板材が跳ねて
やすりがかえりから瞬間的に離れても、連続してやすり
掛けが行えることになり、かえりを取り残すことがな
い。
【0018】また、第1の本発明方法では、テーブルロ
ーラ上の板材は、常に搬送されているものではなく、下
工程の状況によって搬送が停止する場合がある。かえり
取り中に板材の搬送が停止した場合には、削り過ぎを防
止するために、例えば無端ベルト状やすりの回転を停止
するか、押し付け力調整機構を調整して無端ベルト状や
すりの板材への押し付けを停止させる。そして、搬送が
再開されたら、押し付け力調整機構を調整して無端ベル
ト状やすりの板材への押し付けを元に戻す。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係るかえり除去装置の実施例
について説明すると共に、本発明に係るかえり除去装置
を用いて板材の長手方向のかえりや、先後端のかえりを
除去する方法に及ぶ。図1は本発明に係るかえり除去装
置を用いて板材の長手方向のかえりを除去する場合の説
明図、図2は図1の要部を示す図で、(a)は正面図、
(b)は側面図、図3は無端ベルト状やすりと板材との
接触角を説明する図で、(a)は正面図、(b)は側面
図、図4は本発明に係るかえり除去装置を用いて板材の
先後端のかえりを除去する場合の説明図である。
【0020】図1は本発明に係るかえり除去装置をテー
ブルローラ1の一方側端部に2台配置し、テーブルロー
ラ1上を搬送されてくる、例えば鋼板2の一方長手方向
の上下面側に生じたかえりを除去する場合の実施例を示
す図である。なお、図1では省略しているが、鋼板2の
他方長手方向の上下面側に生じたかえりを除去する場合
には、テーブルローラ1の他方側端部に、図1と同様
に、本発明に係るかえり除去装置を2台配置すればよ
い。
【0021】図1において、3は複数のやすり板3aを
無端ベルト状につないだ無端ベルト状やすりであり、例
えば図2に示すように、2個のチェーンホイール4a,
4bに巻回したアタッチメント付チェーン6の外周側に
複数のやすり板3aをボルト7で取り付けた構成であ
る。
【0022】そして、2個のチェーンホイール4a,4
b間における無端ベルト状やすり3の内側には、ガイド
ロッド8に固定されたスレッド5が配置されている。こ
のスレッド5は、常時は、スプリング9によって無端ベ
ルト状やすり3を張る方向、本実施例では外側に向けて
付勢され、チェーンホイール4a,4b間に位置するチ
ェーン6が屈曲するのを防止して、無端ベルト状やすり
3を鋼板2に対して均一に押し付ける作用をなしてい
る。
【0023】10は一方のチェーンホイール4bと同軸
に取り付けられたスプロケットであり、フレーム11上
に設置されたモータ12の出力軸に取り付けられたスプ
ロケット13の回転を、チェーン14を介して伝達さ
れ、チェーンホイール4bを介して無端ベルト状やすり
3を所要の速度で回動させる。
【0024】ところで、前記モータ12を設置したフレ
ーム11は、例えばテーブルローラ1上を搬送されてく
る鋼板2の一方側エッジに対して、図1に示すように、
例えば45°傾けると共に、一方側エッジに対して10
〜30°の角度で交差させた状態となるように保持され
て、プッシャーバー15に取り付けられている。そし
て、このプッシャーバー15はケーシング16内に挿入
が自在なようになされ、プッシャーバー15の内部に内
蔵された、例えば圧空シリンダー17によって伸縮でき
るようになされている。
【0025】18は前記ケーシング16を載設したサド
ルであり、このサドル18は、送りモータ20により回
転されるスクリュー21によって、送りベッド19上を
テーブルローラ1の軸方向に移動するようになってい
る。
【0026】鋼板2の長手方向の上下面側に生じたかえ
りを除去する場合における、本発明に係るかえり除去装
置は上記したような構成であり、次に、このかえり除去
装置を用いて鋼板2の長手方向の上下面側に生じたかえ
りを、搬送中に除去する本発明方法について説明する。
【0027】先ず、圧空シリンダー17を作動させてプ
ッシャーバー15を縮めた状態にしておく。また、送り
モータ20を作動させてサドル18をテーブルローラ1
の軸中心方向に前進させる。そして、無端ベルト状やす
り3のかえり取り面が、鋼板2のかえりを生じたエッジ
が通過する位置より約50mm手前の位置にきたところ
で、送りモータ20を停止する。圧空シリンダー17を
作動させてプッシャーバー15を伸ばし、無端ベルト状
やすり3のかえり取り面が、鋼板2のかえりを生じたエ
ッジが通過する位置より約50mm押し込んだ位置で、
圧空シリンダー17を停止(圧空シリンダー17のスト
ロークエンド)させる。このような状態において、モー
タ12を駆動し、無端ベルト状やすり3を鋼板2の搬送
速度と略同じ周速で回転させる。以上で準備が完了す
る。
【0028】テーブルローラ1上を鋼板2が搬送されて
きて、鋼板2の先端が無端ベルト状やすり3に接触する
と、鋼板2のかえりを生じたエッジが通過する位置ま
で、反力で圧空シリンダー17が押し戻されながら圧空
シリンダー17の押し付け設定圧力にてバランスして、
衝撃を緩和しつつ無端ベルト状やすり3を鋼板2に押し
付けて、かえり取りが行われる。そして、無端ベルト状
やすり3を鋼板2が通過することで、かえり取りが完了
する。
【0029】次に搬送されてくる鋼板2のかえりの生じ
たエッジが通過する位置が同じ位置なら、そのままの位
置で待機し、板幅が異なりかえりの生じたエッジが通過
する位置が変化する場合は、送りモータ20を作動させ
る。
【0030】なお、常にかえりの生じたエッジが通過す
る位置が、鋼板のガイドリング等によって一定の場合
は、送りモータ20、送りベッド19、サドル18等の
移動装置は不要である。また、搬送されてくる鋼板2の
板厚が、鋼板2毎に変化してもかえりの生じた板端面が
通過する位置が同じであるならば、送りモータ20を作
動させての無端ベルト状やすり3の位置調整は不要であ
る。
【0031】無端ベルト状やすり3で鋼板2のかえりを
除去している最中にテーブルローラ1の回転が停止し、
鋼板2の搬送が止まった場合には、かえり取り面の削り
過ぎを防止するため、モータ12の回転を停止させる
か、または、圧空シリンダー17を作動させてプッシャ
ーバー15を縮め、無端ベルト状やすり3を鋼板2より
離す。そして、搬送が再開されたら、モータ12を回転
させるか、または、圧空シリンダー17を作動させて、
無端ベルト状やすり3を鋼板2に押し付ける。
【0032】このように、図1,図2に示す本発明のか
えり除去装置を用いたかえり除去方法によれば、鋼板2
の長手方向の切断面に生じたかえりに対して、テーブル
ローラ1上を搬送されてくる鋼板2を停止することな
く、搬送中に鋼板2の先端から後端まで、連続してかえ
りを除去することができる。
【0033】そして、本発明では、鋼板2の搬送速度と
略同じ速度で無端ベルト状やすり3を回転させると共
に、鋼板のエッジに対して所定の角度で交差させて、や
すり板3aの広い範囲でかえりを除去するので、やすり
板3aの局部摩耗がなく、工具の寿命が長くなる。
【0034】また、本発明では、かえりの生じている鋼
板2のエッジに対して、無端ベルト状やすり3の切削部
が平面状となっているので、かえり取り中に鋼板2が跳
ねたりして、瞬間的に無端ベルト状やすり3が鋼板2か
ら離れても、再び無端ベルト状やすり3が鋼板2に押し
付けられて、かえり取りが継続されるので、かえりの取
り残しがない。
【0035】また、本発明では、かえり取り中に鋼板2
の搬送が停止しても、無端ベルト状やすり3の回転を停
止するか、または、無端ベルト状やすり3を僅かに後退
させることで、エッジ部の削り過ぎを防止することがで
きる。そして、搬送が再開されたら、無端ベルト状やす
り3を回転させるか、押し付けることによって、かえり
を取り残すことなく除去することができる。
【0036】次に、本発明に適用する無端ベルト状やす
り3と鋼板2の接触角度について、図3を参照しつつ詳
細に説明する。図3(a)は鋼板2の先端側から見た正
面図、(b)は鋼板2の長さ方向側面より見た側面図で
ある。
【0037】図3(a)において、無端ベルト状やすり
3は、鋼板2のかえりを生じているエッジに押し当てら
れていて、鋼板2の上面に対してαの角度で接する。ま
た、無端ベルト状やすり3はv1の速度で矢印の方向に
回転する。図3(b)では、テーブルローラ1上を鋼板
2がv2の速度で矢印の方向へ移動する。無端ベルト状
やすり3の鋼板2に接する面側の長さをL1とし、実際
に鋼板2に無端ベルト状やすり3が接する長さをL2と
する。また、無端ベルト状やすり3の幅をL3とし、無
端ベルト状やすり3を鋼板2に対してβの角度で交差さ
せる。このβの角度によって無端ベルト状やすり3の幅
方向での鋼板2に接する長さL4が決まる。βの角度
は、L1とL3の長さの比と鋼板2の板厚の変化を考慮
してL4の値が大きくなる様な角度に設定する。
【0038】本発明では、無端ベルト状やすり3の回転
速度v1を、鋼板2の移動速度v2と略同じとし、鋼板
2に対して無端ベルト状やすり3の相対速度をほぼ零に
する。無端ベルト状やすり3が鋼板2に接する位置をA
点とし、B点で無端ベルト状やすり3が鋼板2から離れ
るとすると、本発明では、無端ベルト状やすり3をA点
からB点にβの角度に傾けて鋼板2のかえりを削り取る
ことになる。
【0039】無端ベルト状やすり3はv1の速度で回転
するが、交差角度βによって、鋼板2の移動方向の速度
v3と下向きの速度v4に分解され、v2>v3とな
る。本発明では、この速度差によって、鋼板2を基準に
すると無端ベルト状やすり3のやすり板3aがv2−v
3の速度で横に移動しながら、v4の速度で下向きに移
動し、やすり板3aとやすり板3aの空隙L5(図2参
照)のかえりも削り取ることができる。
【0040】次に、鋼板2の先端や後端の板上面エッジ
に生じたかえりを除去するための本発明装置を、図4を
参照しつつ説明する。なお、図4では板上面エッジに生
じたかえりを除去するものを示しているが、板下面エッ
ジに生じたかえりを除去する場合には、図1に示す鋼板
2の一方長手方向の下面側に生じたかえりを除去する場
合と同じ向きに本発明装置を配置すればよい。
【0041】この図4に示す本発明のかえり除去装置
は、基本的には図1で説明した板材の長手方向のかえり
を除去する場合の本発明のかえり除去装置と同じ構成で
あるが、ただ単に送りベッド19の位置がテーブルロー
ラ1の軸方向と平行に配置されている点のみが異なるも
のである。
【0042】次に、この図4に示す本発明のかえり除去
装置を用いて、鋼板2の先端の上面に生じたかえりを除
去する本発明方法について説明する。先ず、圧空シリン
ダー17を作動させてプッシャーバー15を押し出した
状態にしておく。また、サドル18は鋼板2の搬送ライ
ンに接触しない位置に退避させておく。以上で準備が完
了する。
【0043】テーブルローラ1上を搬送されてきた鋼板
2を、無端ベルト状やすり3の切削面より例えば10〜
50mm張り出した位置で停止させる。この状態で、無
端ベルト状やすり3をサドル18の移動速度と同程度の
速度で回転させると共に、送りモータ20を作動させて
サドル18を移動させる。これにより、鋼板2の先端エ
ッジのかえり部に無端ベルト状やすり3が接触し、圧空
シリンダー17が押し戻されて設定した押し付け力で無
端ベルト状やすり3が鋼板2に押し付けられ、かえりが
除去される。
【0044】このように、図4に示す本発明のかえり除
去装置を用いたかえり除去方法によれば、鋼板2の先端
あるいは後端に生じたかえりに対して、テーブルローラ
1上を搬送されてくる鋼板2を、かえり除去装置の近傍
で一旦停止さえすれば、取り残しなくかえりを除去する
ことができる。
【0045】なお、本実施例では押し付け力調整機構と
して、圧空シリンダー17によって伸縮するプッシャー
バーを開示したが、同様の作用を行うものであれば、圧
空シリンダー17や親ねじ送り機構等でダンパーを介し
て無端ベルト状やすり3を押しつけるものでもよい。ま
た、移動機構として、送りモータ20によってサドル1
8を移動させるものを開示したが、同様の作用を行うも
のであれば、シリンダ装置等を使用したものでもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来殆ど除去されることなく次の工程に送られていた、
厚板材や薄板単板材の切断材のかえりに対して、板材の
物流を阻害することなく、高能率で、しかも確実にかえ
りを除去でき、かえりに起因する板疵等の防止が図れ、
品質の向上につながる。
【0047】また、本発明によれば、板材の長さ方向の
かえりに対しては、かえり除去装置の位置合わせのため
に板材を停止させることなく、板材の先端から後端まで
全長にわたってかえりを除去することが可能で、板材の
物流を阻害することがない。さらに、本発明によれば、
板材の位置やかえり除去装置の位置に関しても精度が要
求されないので、設備費の高騰を抑えることができ、ま
た、メンテナンスも簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るかえり除去装置を用いて板材の長
手方向のかえりを除去する場合の説明図である。
【図2】図1の要部を示す図で、(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【図3】無端ベルト状やすりと板材との接触角を説明す
る図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】本発明に係るかえり除去装置を用いて板材の先
後端のかえりを除去する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 テーブルローラ 2 鋼板 3 無端ベルト状やすり 12 モータ 15 プッシャーバー 17 圧空シリンダー 18 サドル 20 送りモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚板材や薄板単板材の長手方向エッジに
    生じた切断かえりを、これらの板材の搬送中に除去する
    方法であって、これらの板材の搬送途中に、無端ベルト
    状のやすりを、前記長手方向エッジに対して傾けると共
    に長手方向エッジに対して交差させた状態で、搬送速度
    と略同速度で回転させながら、かえりの生じたエッジ部
    の通過線上より押し込んだ位置で待機させ、板材が搬送
    されてくると、板材の先端から無端ベルト状のやすりを
    押し当て、板材を停止することなく連続的に切断かえり
    を除去することを特徴とするかえり除去方法。
  2. 【請求項2】 厚板材や薄板単板材の先後端エッジに生
    じた切断かえりを、これらの板材を搬送する途中で一旦
    停止させて除去する方法であって、これらの板材を搬送
    途中で一旦停止させた後、無端ベルト状のやすりを、先
    端または後端エッジに対して傾けると共に先端または後
    端エッジに対して交差させた状態で、板材の幅方向一端
    から他端に向けて押し当てて移動させつつ、この移動速
    度と略同速度で回転させて切断かえりを除去することを
    特徴とするかえり除去方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法に適用する
    装置であって、無端ベルト状のやすりと、この無端ベル
    ト状やすりを回転させる回転駆動源と、この回転駆動源
    ごと無端ベルト状やすりを、搬送途中または一端停止状
    態の板材のエッジに対して傾けると共にエッジに対して
    交差させた状態で、エッジに押し付ける押し付け力を調
    整する押し付け力調整機構を備えたことを特徴とするか
    えり除去装置。
  4. 【請求項4】 押し付け力調整機構ごと無端ベルト状や
    すりを、搬送途中の板材に対して接離移動させる移動機
    構、または一端停止状態の板材に対して交差移動させる
    移動機構を備えたことを特徴とする請求項3記載のかえ
    り除去装置。
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