JPH10281191A - モータ駆動式ディスクブレーキ - Google Patents
モータ駆動式ディスクブレーキInfo
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- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/14—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
- F16D65/16—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake
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Abstract
の回転を直線運動に変換することによって摩擦パッドを
ディスクロータに押圧するディスクブレーキにおいて、
回転部材の支持構造を、摩擦パッドからの反力による影
響を受け難いものに改良する。 【解決手段】モータ72により回転させられる回転部材
102の支持構造を、回転部材102のラジアル荷重を
その回転部材102の軸線方向に隔たった複数箇所12
0,122において受ける構造とする。それにより、デ
ィスクブレーキの作用時に摩擦パッド20からの反力が
回転部材102に偏荷重として作用しても、回転部材1
02がキャリパ60およびモータハウジング80に対し
て傾かずに済み、ロータ84がステータ82に対して傾
かずに済む。
Description
するモータ駆動式ディスクブレーキに関するものであ
り、特に、そのモータ駆動式ディスクブレーキにおいて
モータにより回転させられるとともに摩擦パッドからの
反力をスラスト荷重として受ける回転部材の支持構造の
改良に関するものである。
般に、以下のように構成される。すなわち、(a) 摩擦面
を備えて車輪と共に回転するディスクロータと、(b) そ
のディスクロータに前記摩擦面において押圧されること
により、ディスクロータの回転を抑制する摩擦パッド
と、(c) ロータとステータとそれらを収容するモータハ
ウジングとを有するモータと、(d) そのモータにより回
転させられる回転部材と、(e) 前記摩擦パッドの背後に
前記摩擦面と交差する方向に移動可能に配置された移動
部材と、(f) 前記回転部材の回転運動を前記移動部材の
直線運動に変換し、それにより、前記摩擦パッドを前記
ディスクロータに押圧する運動変換機構と、(g) 少なく
とも前記移動部材を支持するキャリパであって、前記モ
ータハウジングとして機能する部分を有するものと、
(h) そのキャリパと前記回転部材とに設けられ、回転部
材をキャリパに対して回転可能に支持するとともに、前
記押圧時に少なくとも回転部材からスラスト荷重として
作用する反力をキャリパで受ける回転部材支持機構とを
含むように構成されるのである。ここに、キャリパは一
般に、マウンティングブラケットにディスクロータの摩
擦面と交差する方向に移動可能に支持される。そのマウ
ンティングブラケットは一般に、車体に固定的に取り付
けられる。すなわち、ディスクブレーキにおいては一般
に、摩擦パッドがキャリパとマウンティングブラケット
との共同によりディスクロータに対して移動可能に支持
されるのである。
開平8−284980号公報に記載されている。この従
来のディスクブレーキにおいては、回転部材支持機構
が、回転部材のラジアル荷重を受けてその回転部材をキ
ャリパに対して回転可能に支持する1個のラジアル軸受
と、回転部材のスラスト荷重を受けてその回転部材をキ
ャリパに対して回転可能に支持する1個のスラスト軸受
とを有し、かつ、そのスラスト軸受が回転部材とキャリ
パのうちモータハウジングとして機能する部分との間に
設けられていた。さらに、この従来のディスクブレーキ
においては、キャリパが、摩擦パッドに近い部分(以
下、キャリパ本体部という。)と、遠い部分であって少
なくともモータハウジングとして機能する部分を含む部
分(以下、単に「モータハウジング」という。)とが互
いに別部品とされてねじ止めされて構成されていた。
よび効果】そのため、この従来のディスクブレーキに
は、その作用時に、移動部材から回転部材に偏荷重とし
て作用する第1反力による影響と、回転部材からキャリ
パに作用する第2反力による影響とを受け易いという問
題があった。以下、具体的に説明する。
作用時に、摩擦パッドから移動部材に直接にまたは押圧
ピストン等、加圧部材を介して間接に反力がスラスト荷
重として作用し、さらに、移動部材から回転部材に反力
がスラスト荷重として作用し、さらにまた、回転部材か
らキャリパに反力がスラスト荷重として作用する。
に、マウンティングブラケットが車体に片持ち状に取り
付けられるため、ディスクブレーキの作用時にディスク
ロータと摩擦パッドとの間に摩擦力が発生すると、その
摩擦力によってマウンティングブラケットにモーメント
が発生し、それによってマウンティングブラケットが変
位し、それに伴ってキャリパも変位する。また、キャリ
パの形状が摩擦パッドからの反力の作用方向に関して完
全に対称ではないため、ディスクブレーキの作用時にデ
ィスクロータと摩擦パッドとの間に押圧力が発生する
と、その押圧力によってキャリパにモーメントが発生
し、それによってキャリパが弾性変形する。また、摩擦
パッド,移動部材,回転部材およびキャリパ相互間の相
対位置精度が不足する場合もある。
おいては一般に、その作用時に摩擦パッドから移動部材
に作用する反力の作用線が移動部材の軸線からずれてし
まい(移動部材の軸線に対して傾くことを含む。)、そ
の結果、移動部材から回転部材に作用する反力の作用線
も回転軸線の軸線からずれてしまう場合がある。また、
たとえ摩擦パッドからの反力の作用線が移動部材の軸線
からずれなくても、移動部材からの反力の作用線が回転
軸線の軸線からずれてしまう場合もある。
は一般に、その作用時に移動部材から回転部材に反力
が、作用線が回転部材の軸線からずれた(回転部材の軸
線に対して傾くことを含む。)偏荷重として作用するこ
とになるのである。
キにおいては、回転部材が1箇所のみにおいてラジアル
軸受を介してキャリパに支持されていた。そのため、こ
の従来のディスクブレーキにおいては、回転部材に偏荷
重が作用すると、回転部材がキャリパに対して傾き易い
という問題があった。回転部材が傾くと、回転部材の回
転抵抗が増加して、回転部材のスムーズな回転が阻害さ
れるという問題が生じる場合がある。
ては、モータが超音波モータであり、かつ、ステータは
モータハウジングに固定的に取り付けられる一方、ロー
タは回転部材と同軸かつ相対回転不能に取り付けられて
いた。そのため、回転部材がキャリパ(モータハウジン
グを含む。)に対して傾くと、それに応じてロータもス
テータに対して傾いてしまい、ロータとステータとが周
方向に均一に接触しなくなってしまう。その結果、この
従来のディスクブレーキにおいては、回転部材が傾く
と、ステータの振動がロータに正常に伝達されなくな
り、超音波モータの駆動トルクが低下してしまうという
問題が生じる。なお、この問題は、超音波モータに限ら
ず、ステータとロータとがエアギャップを介して配置さ
れた形式のモータにおいても生じる可能性がある。
のディスクブレーキには、その作用時に、移動部材から
回転部材に反力(第1反力)が作用することにより、回
転部材は、キャリパに対して傾いて回転部材の回転抵抗
が増加してしまうという影響を受ける可能性があり、ま
た、モータは、ロータがステータに対して傾いてそれの
駆動トルクが低下してしまうという影響を受ける可能性
があったのである。
般に、例えばアンチロック制御時,トラクション制御
時,急ブレーキ時等に、摩擦パッドの摩擦力すなわちブ
レーキの作動力がモータの作動に対して素早く応答する
ことが要望される。この作動応答性向上という要望を満
たすための対策としては、モータの作動応答性を向上さ
せる対策があるのはもちろんであるが、さらに、ディス
クブレーキの作用時にキャリパがそれへの反力によって
できる限り変形しないようにキャリパの剛性を向上させ
る対策もある。
キにおいては、その作用時に、回転部材からスラスト軸
受を介して反力がモータハウジングに作用し、さらに、
モータハウジングからキャリパ本体部に反力が作用す
る。また、この従来のディスクブレーキにおいては、前
述のように、キャリパ本来部とモータハウジングとがボ
ルト等固定手段によって結合されているため、反力はそ
の固定手段を経てモータハウジングからキャリパ本体部
に作用することになる。そのため、この従来のディスク
ブレーキにおいては、作動応答性向上という上記の要望
を満たすためには、キャリパ本体部の剛性のみならずモ
ータハウジングの剛性も高めなければならない。モータ
ハウジングの材質を鋼製とするとともにその板厚を厚く
せざるを得ないのであり、そのため、この従来のディス
クブレーキには、モータハウジングの大形化および重量
増加を招き易く、結局、ディスクブレーキ全体の大形化
および重量増加を招き易いという問題もあった。さら
に、この従来のディスクブレーキにおいては、作動応答
性向上という要望を満たすために、上記反力による上記
固定手段の伸びをできる限り少なくする対策も講じなけ
ればならないという問題もあった。
のディスクブレーキには、その作用時に、回転部材から
モータハウジングを経由してキャリパ本体部に反力(第
2反力)が作用するため、モータハウジングが負担しな
ければならない荷重が大きくなり、そのため、モータ
が、それの一構成部分であるモータハウジングが確保す
べき剛性を高めなければならないという影響を受ける可
能性があったのである。
ものであり、その課題は、モータ駆動式ディスクブレー
キにおける回転部材の支持構造を改良することにより、
上記の問題を解決してモータ駆動式ディスクブレーキの
性能を向上させることにある。
クブレーキによって解決される。なお、以下の説明にお
いて、本発明の各態様を、それぞれに項番号を付して請
求項と同じ形式で記載する。各項に記載の特徴を組み合
わせて採用することの可能性を明示するためである。
るディスクロータと、(b) そのディスクロータに前記摩
擦面において押圧されることにより、ディスクロータの
回転を抑制する摩擦パッドと、(c) ロータとステータと
それらを収容するモータハウジングとを有するモータ
と、(d) そのモータにより回転させられる回転部材と、
(e) 前記摩擦パッドの背後に前記摩擦面と交差する方向
に移動可能に配置された移動部材と、(f) 前記回転部材
の回転運動を前記移動部材の直線運動に変換し、それに
より、前記摩擦パッドを前記ディスクロータに押圧する
運動変換機構と、(g) 少なくとも前記移動部材を支持す
るキャリパであって、前記モータハウジングとして機能
する部分を有するものと、(h) そのキャリパと前記回転
部材とに設けられ、回転部材をキャリパに対して回転可
能に支持するとともに、前記押圧時に少なくとも回転部
材からスラスト荷重として作用する反力をキャリパで受
ける回転部材支持機構とを含むモータ駆動式ディスクブ
レーキにおいて、前記回転部材支持機構を、前記回転部
材と前記モータとの少なくとも一方が、当該ディスクブ
レーキの作用時に、前記移動部材から回転部材に偏荷重
として作用する第1反力による影響と回転部材から前記
キャリパに作用する第2反力による影響との少なくとも
一方を受け難い反力影響軽減支持構造を有するものとし
たことを特徴とするモータ駆動式ディスクブレーキ(請
求項1)。したがって、このディスクブレーキによれ
ば、回転部材支持機構が、回転部材とモータとの少なく
とも一方がディスクブレーキの作用時に摩擦パッドから
の反力による影響を受け難い反力影響軽減型とされるた
め、反力の存在にもかかわらずモータ駆動式ディスクブ
レーキの性能が向上するという効果が得られる。このデ
ィスクブレーキにおいて「モータ」は例えば、超音波モ
ータとしたり、巻線モータとすることができる。また、
このディスクブレーキにおいて「移動部材」は、直接に
摩擦パッドにその背後から係合する態様としたり、加圧
部材を介して摩擦パッドにその背後から係合する態様と
することができる。また、このディスクブレーキにおい
て「キャリパ」は、キャリパ本体部とモータハウジング
のうちの本体部とが互いに別部品とされてねじ止めされ
る分割構造としたり、互いに一体化された一体構造とす
ることができる。また、「キャリパ」は浮動式とした
り、固定式とすることができる。キャリパが浮動式であ
るディスクブレーキにおいては一般に、前記摩擦面が、
ディスクロータの両側に形成された一対の摩擦面とさ
れ、前記摩擦パッドが、ディスクロータの両側から押圧
される一対の摩擦パッドとされた上で、キャリパが、一
対の摩擦パッドとディスクロータとの押圧時に、一対の
摩擦パッドのうちそれの背後に前記移動部材が配置され
た一方の摩擦パッドがディスクロータから受ける反力を
他方の摩擦パッドに伝達するものとされる。
ィスクブレーキの作用時に前記第1反力によって前記回
転部材の軸線が前記キャリパに対して傾くことを抑制す
る第1構造を含む(1) 項に記載のモータ駆動式ディスク
ブレーキ(請求項2)。したがって、このディスクブレ
ーキによれば、その作用時に回転部材がキャリパに対し
て傾くことが抑制されるため、回転部材の回転抵抗が増
加せずに済むという効果が得られる。
つ相対回転不能に取り付けられており、前記第1構造
が、当該ディスクブレーキの作用時に前記第1反力によ
って前記回転部材の軸線が前記キャリパに対して傾くこ
とを抑制し、それにより、前記ロータの軸線が前記ステ
ータに対して傾くことを抑制する構造を含む(2) 項に記
載のモータ駆動式ディスクブレーキ(請求項3)。した
がって、このディスクブレーキによれば、その作用時に
回転部材がキャリパ(モータハウジングとして機能する
部分を含む。)に対して傾くことが抑制され、それによ
り、ロータがステータに対して傾くことが抑制されるた
め、モータの駆動トルクが低下せずに済むという効果が
得られる。
方向に隔たった複数箇所において回転部材のラジアル荷
重を受けてその回転部材を回転可能に支持する構造を含
む(2) または(3) 項に記載のモータ駆動式ディスクブレ
ーキ(請求項4)。したがって、このディスクブレーキ
によれば、その作用時における回転部材の傾き抑制を簡
単な構造で実現可能となるという効果が得られる。
のラジアル荷重を受けてその回転部材を回転可能に支持
する軸受が複数個、回転部材の軸線方向に隔たった複数
箇所に配置されたものである(4) 項に記載のモータ駆動
式ディスクブレーキ。
つ相対回転不能に取り付けられており、それにより、回
転部材が、ロータにより前記摩擦パッドに近い前側部分
と遠い後側部分とに仕切られた(5) 項に記載のモータ駆
動式ディスクブレーキ。
側部分と後側部分とのいずれか一方に配置された(6) 項
に記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。
1個は前記前側部分、残りは前記後側部分にそれぞれ配
置された(6) 項に記載のモータ駆動式ディスクブレー
キ。
それの両端位置近傍にそれぞれ配置された2個の前記軸
受を含む(5) ,(6) または(8) 項に記載のモータ駆動式
ディスクブレーキ。
ラジアル荷重を受けてその回転部材を回転可能に支持す
る少なくとも1個のラジアル軸受と、前記回転部材のラ
ジアル荷重とスラスト荷重との双方を受けてその回転部
材を回転可能に支持する少なくとも1個のラジアルスラ
スト軸受とを含む(5) ないし(9) 項のいずれかに記載の
モータ駆動式ディスクブレーキ。したがって、このディ
スクブレーキによれば、1個で回転部材のラジアル荷重
とスラスト荷重との双方を受けるラジアルスラスト軸受
が使用されるため、ディスクブレーキにおける軸受の数
が少なくて済むという効果が得られる。
ィスクブレーキの作用時に前記第2反力を前記モータに
伝達しない第2構造を有する(1) ないし(10)項のいずれ
かに記載のモータ駆動式ディスクブレーキ(請求項
5)。したがって、このディスクブレーキによれば、そ
の作用時に回転部材の第2反力がモータに伝達されない
ため、モータハウジングの剛性を高めなくても、また、
キャリパがキャリパ本体部とモータハウジングとが互い
に別部品とされてねじ止めされる場合にそのねじ等固定
手段の剛性を高めなくても、ブレーキの作動応答性を向
上させ得るという効果が得られる。
記摩擦パッドの側とは反対側を向いて前記第2反力を前
記キャリパに伝達する反力伝達部が形成される一方、キ
ャリパに、そのキャリパのうち前記モータハウジングと
して機能する部分より前記摩擦パッドに近い位置におい
て、前記反力伝達部に前記回転部材の軸線方向において
対向して前記第2反力を反力伝達部から受ける反力受け
部が形成され、かつ、それら反力伝達部と反力受け部と
が、少なくとも回転部材のスラスト荷重を受けてその回
転部材を前記キャリパに対して回転可能に支持する軸受
を挟む構造を含む(11)項に記載のモータ駆動式ディスク
ブレーキ(請求項6)。したがって、このディスクブレ
ーキによれば、ブレーキの作動応答性を簡単な構造で向
上可能となるという効果が得られる。
記摩擦パッドとは反対側を向いて形成された後向き面を
含み、前記反力受け部が、前記キャリパにその後向き面
と前記回転部材の軸線方向において対向する状態で形成
された前向き面を含む(12)項に記載のモータ駆動式ディ
スクブレーキ。
前記摩擦パッドの側の部分が同一部材で構成されている
(11)ないし(13)項のいずれかに記載のモータ駆動式ディ
スクブレーキ。したがって、このディスクブレーキによ
れば、キャリパのうち反力受け部より摩擦パッドの側の
部分が複数の部材が互いにねじ止めされて構成される場
合に比較して、キャリパの剛性を容易に向上可能とな
り、その結果、ブレーキの作動応答性も容易に向上可能
となるという効果が得られる。
振動を与えて表面波を生じさせるとともに、そのステー
タと前記ロータとの間に働く摩擦力によってロータを回
転させる超音波モータである(1) ないし(14)項のいずれ
かに記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。このディス
クブレーキにおいて「超音波モータ」は、進行波式とし
たり、定在波式とすることができる。
いし(10)項のいずれかに記載の第1構造と、(11)ないし
(14)項のいずれかに記載の第2構造との双方を含む(1)
項に記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。このディス
クブレーキによれば、その作用時に回転部材の回転抵抗
の増加が抑制されるとともに、モータの駆動トルクの低
下が抑制されるという効果が得られるとともに、モータ
ハウジングの剛性を高めることなく、ディスクブレーキ
の作動応答性を向上可能となるという効果が得られる。
時に前記ディスクロータと前記摩擦パッドとの間に発生
する摩擦力に基づいてその摩擦力自身を増加させるセル
フサーボ機構を含む(1) ないし(16)項のいずれかに記載
のモータ駆動式ディスクブレーキ(請求項7)。したが
って、このディスクブレーキによれば、セルフサーボ機
構によりモータの駆動トルクの割りに大きな車輪制動力
が得られるため、モータの小形軽量化を容易に図り得る
という効果が得られる。
クブレーキの作用時に前記摩擦パッドを前記ディスクロ
ータと前記移動部材との間においてくさびとして機能さ
せることにより、ディスクロータと摩擦パッドとの間に
発生する摩擦力に基づいてその摩擦力自身を増加させる
くさび型である(17)項に記載のモータ駆動式ディスクブ
レーキ。したがって、このディスクブレーキによれば、
セルフサーボ機構の構造単純化を容易に図り得るという
効果が得られる。
擦パッドをそれの前記摩擦力によって前記ディスクロー
タに連れ回り可能に支持するパッド支持機構と、(b) 前
記移動部材と前記摩擦パッドとの間に介在させられる斜
面であって、摩擦パッドとは相対移動不能、移動部材と
は相対移動可能であるとともに、摩擦パッドと一体的に
移動するにつれて前記摩擦面との距離が増加する向きに
その摩擦面に対して傾斜させられた斜面とを含む(18)項
に記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。したがって、
このディスクブレーキによれば、くさび型セルフサーボ
機構の具体的な一実施形態が提供されるという効果が得
られる。このディスクブレーキにおいて「移動部材」
は、直接に摩擦パッドに係合する態様としたり、加圧部
材を介して間接に摩擦パッドに係合する態様とすること
ができる。そして、前者の態様では、移動部材が摩擦パ
ッドに斜面を介して接触させられ、一方、後者の態様で
は、加圧部材が摩擦パッドに斜面を介して接触させられ
ることとなる。
により前記摩擦パッドが前記ディスクロータに向かって
加圧される力が基準値より小さい場合に、当該セルフサ
ーボ機構の作動を禁止するサーボ禁止機構を含む(17)な
いし(19)項のいずれかに記載のモータ駆動式ディスクブ
レーキ(請求項8)。ところで、運転者によるブレーキ
操作は、「通常ブレーキ操作」と「緊急ブレーキ操作」
とに分類することができる。ここに、「通常ブレーキ操
作」は、ブレーキ操作のうち、ブレーキによって車体減
速度を通常の速度でかつ通常の高さ(例えば、実現すべ
き車体減速度が0より大きく、かつ、0.5〜0.6G
以下である範囲)で発生させるためのものであると定義
することができる。また、「緊急ブレーキ操作」は、本
来、ブレーキ操作のうち、ブレーキによって車体減速度
を通常より速い速度でかつ通常より高い高さで発生させ
るためのものであると定義すべきである。しかし、運転
者は緊急時に、ブレーキ操作部材を通常より素早くかつ
強く操作する意図で操作するにもかかわらず、実際には
操作力が不足してしまう場合がある。そこで、本明細書
においては、「緊急ブレーキ操作」を、ブレーキ操作の
うち、ブレーキによって車体減速度を通常より速い速度
で、または通常より高い高さで発生させるためのもので
あると定義する。そして、以上説明した各種ブレーキ操
作とセルフサーボ機構を作動させる必要性との関係につ
いて説明すれば、セルフサーボ機構を作動させる必要性
は、車体減速度の増加という観点からすれば、緊急ブレ
ーキ操作時において通常ブレーキ操作時におけるより大
きい。また、セルフサーボ機構の作用状態においては、
摩擦パッドの加圧力の指令値に基づいてモータに供給さ
れるモータ指令信号に対する摩擦パッドの加圧力の実際
値の変化勾配が急になり、加圧力実際値を加圧力指令値
に精度よく一致するように制御することが困難となる。
また、加圧力実際値の制御が困難となり、加圧力実際値
が加圧力指令値に対して過剰となったり不足する傾向が
強くなれば、例えばブレーキ操作フィーリング等を悪化
させる原因ともなりかねない。よって、加圧力実際値の
制御し易さの向上という観点からしても、セルフサーボ
機構を作動させる必要性は、緊急ブレーキ操作時におい
て通常ブレーキ操作時におけるより大きい。したがっ
て、セルフサーボ機構が非作用状態から作用状態に自由
に移行するのではなく、その移行に制限を加えることが
望ましい場合があることが分かる。以上の知見に基づ
き、この(20)項に記載のモータ駆動式ディスクブレーキ
においては、摩擦パッドの加圧力が基準値より小さい場
合に、セルフサーボ機構の作動が禁止される。したがっ
て、このディスクブレーキによれば、セルフサーボ機構
の作動が、それが必要でない状態では禁止され、必要で
ある場合に限り許可されるため、セルフサーボ機構の作
動を例えば車輪制動力制御特性,ブレーキ操作フィーリ
ング等との関係において容易に適正化し得るという効果
が得られる。このディスクブレーキにおいて「基準値」
は例えば、ブレーキ操作力が通常使用範囲(通常ブレー
キ操作時におけるブレーキ操作力の変化範囲)の上限値
にあるときに加圧力実際値がとることが予想される値と
することができる。
により前記摩擦パッドが前記ディスクロータに向かって
加圧される力が基準値より小さい場合に、前記斜面の移
動を阻止することによって当該セルフサーボ機構の作動
を禁止するサーボ禁止機構を含む(19)項に記載のモータ
駆動式ディスクブレーキ。このディスクブレーキにおい
て「基準値」は、上記(20)項に記載のディスクブレーキ
におけると同様に考えることができる。
くつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
自動車用のモータ駆動式ディスクブレーキ(以下、単に
「ブレーキ」という。)10が示されている。このブレ
ーキ10は、ブレーキ装置の一構成要素として車両に各
輪毎にホイールブレーキとして設けられるが、図には、
一つのブレーキ10が代表的に示されている。
体としてのディスクロータ12を備えている。ディスク
ロータ12の両面はそれぞれ摩擦面14とされ、それら
摩擦面14に対向して一対の摩擦パッド20,20が配
設されている。各摩擦パッド20は、前面において各摩
擦面14と接触する摩擦材22を備えるとともに、その
摩擦材22の背面に鋼製の裏板24が固着された構造と
されている。
ッド加圧機構28とを備えており、まず、パッド支持機
構26について説明する。
ンティングブラケット30を備えている。マウンティン
グブラケット30は、ディスクロータ12を跨ぐ状態で
車体に片持ち状にかつ固定的に取り付けられている。マ
ウンティングブラケット30は、(a) 一対の摩擦パッド
20をディスクロータ12を両側から挟む位置において
各摩擦面14と交差する方向に移動可能に支持する部分
と、(b) 各摩擦パッド20とディスクロータ12との接
触時に各摩擦パッド20に発生する摩擦力を受ける部分
(受け部材)とを備えている。
図を符号が正立する向きに見た場合に図において上側と
なる部分が車体前側、右側となる部分が車体外側、左側
となる部分が車体内側にそれぞれ位置するように取り付
けられている。また、マウンティングブラケット30は
車体に、設計基準線L1がディスクロータ12の回転軸
線L2に対して、マウンティングブラケット30のうち
車体内側の部分が車体前側にずれる向きに傾斜する姿勢
で取り付けられている。ここに、設計基準線L1は、一
対の摩擦パッド20の両中心を通過して各摩擦パッド2
0の移動方向と平行に延びる一直線である。図において
「X」は、車体が前進する際に、ディスクロータ12の
うちマウンティングブラケット30を通過する部分が回
転するロータ回転方向を表し、「Y」は、各摩擦パッド
20が移動するパッド移動方向を表している。
る。設計基準線L1の方向(パッド移動方向Yと平行)
がロータ回転方向Xと直角でないにもかかわらず、ブレ
ーキ10の図示の非作用状態において、互いに対応する
各摩擦材22の前面と各摩擦面14との間に、同じ幅で
ロータ回転方向Xに延びるブレーキクリアランスが確保
されるようにするためである。そのため、各斜面34は
各設計基準面S1に対して、内側(図において左側)の
摩擦パッド20の斜面34については、その摩擦パッド
20上を車体前方に進むにつれてその摩擦パッド20の
設計基準面S1に接近するように傾斜させられているの
に対して、外側(図において右側)の摩擦パッド20に
ついては、その摩擦パッド20上を車体前方に進むにつ
れてその摩擦パッド20の設計基準面S1から離間する
ように傾斜させられている。
30は各摩擦パッド20をパッド移動方向Yに移動可能
に支持しているが、内側の摩擦パッド20については、
ディスクロータ12との連れ回りを積極的に許容する一
方、外側の摩擦パッド20については、連れ回りを実質
的に阻止する状態で支持している。そのため、内側の摩
擦パッド20は、ディスクロータ12との押圧状態にお
いて、それらの間の摩擦力により、ロータ回転方向Xに
平行なパッド連れ回り方向Zに移動させられることにな
る。
は常時許容されるわけではなく、その摩擦パッド20の
摩擦力が基準値に達するまでは阻止されるように設計さ
れている。具体的には、内側の摩擦パッド20とマウン
ティングブラケット30とが弾性的制御機構40を介し
て連携させられている。その弾性的制御機構40は、内
側の摩擦パッド20から入力される荷重が基準値に達し
ないうちは、弾性変形せずに摩擦パッド20とマウンテ
ィングブラケット30とのパッド連れ回り方向Zにおけ
る相対移動を阻止し、それにより、摩擦パッド20の連
れ回りを阻止し、一方、その入力荷重が基準値を超えた
後には、弾性変形してその相対移動を許容し、それによ
り、摩擦パッド20の連れ回りを許容する機構とされて
いる。
可能であるが、本実施形態においては、(a) U字形状を
成して一対のアームを有する弾性部材42と、(b) その
弾性部材42の弾性変形量を変化させることによって弾
性部材42の初期荷重を調節する調節機構44とを含む
構造とされている。ここに、「初期荷重」は、摩擦パッ
ド20が弾性部材42の弾性力に抗してパッド連れ回り
方向Zに移動し始めるときに弾性部材42が摩擦パッド
20に付与する荷重をいう。弾性部材42は、それの一
対のアームが各々車体左右方向に延びる姿勢で配置され
るとともに、一方のアームにおいてマウンティングブラ
ケット30に連携させられ、他方のアームにおいて内側
の摩擦パッド20に連携させられている。調節機構44
は、パッド連れ回り方向Zにほぼ平行に延びて弾性部材
42の一対のアームを互いに接近可能かつ離間不能に連
結する長さ調節ボルトを含み、弾性部材42の弾性変形
量を変化させることによって弾性部材42の初期荷重を
調節する。
0における「基準値」が、ブレーキ10によって車体に
0.5〜0.6G程度の減速度が発生するときに前記入
力荷重がとることが予想される値に設定されている。し
たがって、通常ブレーキ操作時には、摩擦パッド20の
連れ回りが阻止され、それにより、後述のセルフサーボ
効果が発生せず、一方、緊急ブレーキ操作時(正確に
は、強ブレーキ操作時)には、摩擦パッド20の連れ回
りが許容され、それにより、セルフサーボ効果が発生す
る。
る。ブレーキ10は、キャリパ60を備えている。キャ
リパ60は、図1に示すように、パッド押圧関連部60
aとモータ取付部60bと支持部60cとが一体化され
たキャリパ本体部61と、後述のモータハウジング80
とが互いに別部品とされてねじ止めされた構造とされて
いる。キャリパ本体部61は、さらに、図2に示すよう
に、各々車体前後方向に延びる一対のアーム62を備え
ている。一対のアーム62も、キャリパ本体部61に一
体的に形成されている。
60aにおいてマウンティングブラケット30にパッド
移動方向Yに摺動可能に支持されている。キャリパ60
は浮動式なのである。各アーム62の先端部に、各々パ
ッド移動方向Yに平行に延びる2本のピン63が取り付
けられており、それら2本のピン63はマウンティング
ブラケット30にパッド移動方向Yに摺動可能に嵌合さ
れている。キャリパ本体部61は、パッド押圧関連部6
0aと2本のピン63とにおいてマウンティングブラケ
ット30に摺動可能に支持されているのである。
ッド20の背後に位置する押圧部64と、外側の摩擦パ
ッド20の背後に位置するリアクション部66と、ディ
スクロータ12を跨ぐ連結部68とが互いに一体化され
た構造とされている。
部材としての押圧ピストン70が内側の摩擦パッド20
の背後において摺動可能に嵌合されている。押圧ピスト
ン70はそれの前面において摩擦パッド20の背面に接
触させられる。押圧ピストン70の背後には、超音波モ
ータ72が同軸に配置されている。押圧ピストン70と
超音波モータ72とは、共にパッド移動方向Yに平行に
配置されるとともに、運動変換機構としてのボールねじ
機構74により同軸に連結されている。それら押圧ピス
トン70と超音波モータ72とボールねじ機構74とに
共通の一軸線L3は、図2に示すように、マウンティン
グブラケット30の設計基準線L1に平行であるが、そ
の設計基準線L1からロータ回転方向Xに所定距離だけ
オフセットさせられている。
態においては、ディスクロータ12と押圧ピストン70
との間において内側の摩擦パッド20が、ディスクロー
タ12に連れて回ることが可能に配置されるとともに、
ディスクロータ12と押圧ピストン70とがその摩擦パ
ッド20の斜面34を介して係合させられている。した
がって、内側の摩擦パッド20がディスクロータ12に
連れて回れば、その摩擦パッド20がくさびとして機能
し、その摩擦パッド20とディスクロータ12との間に
発生した摩擦力がディスクロータ12と押圧ピストン7
0とを互いに離間させる向きの軸力に変換される。それ
により、一対の摩擦パッド20とディスクロータ12と
の間の押圧力が増加し、その結果、内側の摩擦パッド2
0とディスクロータ12との間の摩擦力が増加する。す
なわち、内側の摩擦パッド20がディスクロータ12に
連れて回れば、ブレーキ10にセルフサーボ効果が発生
するのである。
う。)72は、進行波式である。このモータ72は、よ
く知られているように、ステータに超音波振動を与えて
表面波を生じさせるとともに、ステータとロータとの間
に働く摩擦力によってロータを回転させる。モータ72
は、図1に示すように、有底円筒状のモータハウジング
80にステータ82とロータ84とが同軸に収容された
構造とされている。
有する本体部80aとその貫通穴を閉塞する閉塞部80
bとが互いに別部品とされてねじ止めされた構造とされ
ている。モータハウジング80は、それの開口部におい
て前記モータ取付部60bにねじ止めされている。
テータ82に押し付けられ、両者の間に必要な摩擦力が
得られるようになっている。ロータ84のうちステータ
82と接触する部分には摩擦材料が接着されている。こ
れにより、ステータ82に発生した進行波振動がロータ
84に伝達されてロータ84が回転させられる。その押
圧接触機構94により、圧電体92に電圧が印加されな
い非通電状態(OFF状態)でもステータ82とロータ
84との間には一定の摩擦力が生じている。押圧接触機
構94は、本実施形態においては、皿ばね96を主体と
する形式とされているが、コイルばねを主体とする形式
とすることができるのはもちろんである。
(スクリューシャフト)100とめねじ部材(スクリュ
ーナット)102とが複数個のボール(図示しない)を
介して螺合された構造とされている。おねじ部材100
は回転は制限されるが軸方向移動は許容された部材とさ
れ、一方、めねじ部材102は回転は許容されるが軸方
向移動は制限された部材とされている。すなわち、本実
施形態においては、おねじ部材100が「移動部材」と
して機能し、めねじ部材102が「回転部材」として機
能するのである。
0にスプライン嵌合部104によって回転不能に取り付
けられている。そのスプライン嵌合部104は、モータ
ハウジング80に位置固定に設けられている。
接触機構94と共に相対回転不能に取り付けられてい
る。したがって、ロータ84が正回転すればめねじ部材
102も正回転し、めねじ部材102が正回転すればお
ねじ部材100が前進して(図において右方に移動し
て)押圧ピストン70が摩擦パッド20がディスクロー
タ12に接近する向きに移動する。逆に、ロータ84が
逆回転すればめねじ部材102も逆回転し、めねじ部材
102が逆回転すれば、おねじ部材100が後退して
(図において左方に移動して)押圧ピストン70が摩擦
パッド20がディスクロータ12に接近する向きに移動
することが許容される。
内側の摩擦パッド20の側の部分である前側部分104
と、その摩擦パッド20とは反対側の部分である後側部
分106とに仕切られている。前側部分104は、前記
支持部60cにより支持されている。支持部60cは、
キャリパ本体部61とモータハウジング80との境界位
置に設けられており、よって、前側部分104は、キャ
リパ本体部61とモータハウジング80とに跨がって配
置されている。前側部分104のうちキャリパ本体部6
1に対応する部分は段付き状とされ、内側の摩擦パッド
20に近い位置において大径軸部110が形成され、遠
い位置において小径軸部112が形成されている。これ
に応じて、キャリパ本体部61のうち、前側部分104
が嵌入される穴も段付き状とされている。大径軸部11
0に対応する位置において大径穴116が形成され、小
径軸部112に対応する位置において小径穴118が形
成されているのである。
たったラジアル軸受120とラジアルスラスト軸受12
2とを介してキャリパ本体部61の支持部60cに回転
可能に支持されている。ラジアル軸受120は、めねじ
部材102のラジアル荷重を受ける軸受であり、外輪と
内輪とが複数個の転動体を介して相対回転可能に装着さ
れて構成される。これに対して、ラジアルスラスト軸受
122は、めねじ部材102のラジアル荷重とスラスト
荷重との双方を受ける軸受であり、複数個の軸軌道盤が
複数個の転動体を介して相対回転可能に装着されて構成
される。ラジアルスラスト軸受122には例えば、円錐
ころ軸受,自動調心ころ軸受等がある。
120およびラジアルスラスト軸受122は、共に前側
部分104に配置され、かつ、ラジアル軸受120はロ
ータ84の側、ラジアルスラスト軸受122は内側の摩
擦パッド20の側となるようにそれぞれ配置されてい
る。ラジアル軸受120は、めねじ部材102と支持部
60cとの間に、外輪は小径穴118、内輪は小径軸部
112に固定されて取り付けられている。一方、ラジア
ルスラスト軸受122は、めねじ部材102と支持部6
0cとの間に、ラジアルスラスト軸受122の複数個の
軸軌道盤のうち内側の摩擦パッド20に最も近いもの
は、前側部分104に大径軸部110と小径軸部112
との間において後向きに(ロータ84の側を向いて)形
成された後向き面としての環状の肩面126、ロータ8
4に最も近い軸軌道盤は、キャリパ本体部61に大径穴
116と小径穴118との間において前向きに(内側の
摩擦パッド20を向いて)形成された前向き面としての
環状の肩面130に固定されて取り付けられている。
に形成された環状溝に固定手段としてのスナップリング
134が装着されるとともに、そのスナップリング13
4と大径軸部110とでラジアル軸受120とモータ取
付部60bとラジアルスラスト軸受122とを挟むこと
により、めねじ部材102の軸方向移動が制限されてい
る。この軸方向移動は実質的に阻止される状態でブレー
キ10を設計することは可能であるが、一定範囲内で軸
方向移動が許容される状態で設計することが可能であ
る。そして、後者の場合には例えば、ブレーキ10の非
作用時において作用時におけるよりステータ82とロー
タ84との隙間が大きくなってステータ82がロータ8
4に押圧される力が小さくなる。そのため、ブレーキ1
0の非作用状態から作用状態への移行時に、ステータ8
2が振動し易くなり、その結果、モータ72の駆動トル
クの立ち上がり特性が向上するという効果が得られる。
140が同軸に取り付けられており、おねじ部材100
はその荷重センサ140を介して押圧ピストン70に背
後から係合する。したがって、荷重センサ140からの
出力信号に基づき、モータ72により摩擦パッド20が
加圧される際の加圧力が検出可能となる。
むブレーキ装置の電気的構成がブロック図で示されてい
る。ブレーキ装置は、コントローラ200を備えてい
る。コントローラ200は、ブレーキ操作時に、モータ
72による摩擦パッド20の加圧力(以下、単に「加圧
力」という。)を制御してブレーキ10を制御するもの
であり、CPU,ROMおよびRAMを含むコンピュー
タを主体として構成されている。
キ操作部材の操作状態量(操作力や操作ストローク)を
検出する操作状態量センサとしてブレーキ操作力センサ
202が接続されている。ブレーキ装置は、(a) 運転者
によって踏み込まれるブレーキ操作部材としてのブレー
キペダル(図示しない)と、(b) そのブレーキペダルの
踏み込みに応じてブレーキ操作力を発生させるブレーキ
操作装置(図示しない)とを備えており、ブレーキ操作
力センサ202は、発生させられたブレーキ操作力をブ
レーキ操作状態量として検出する。コントローラ200
の入力側には、さらに、前記荷重センサ140が接続さ
れている。一方、コントローラ200の出力側には、前
記モータ72が図示しないモータ駆動回路を介して接続
されている。
ータのROMに記憶されているブレーキ制御ルーチンが
フローチャートで表されている。
チンはブレーキ操作時にパッド加圧制御を行うために実
行される。このパッド加圧制御においては、各輪の加圧
力実際値FS が加圧力指令値F* と等しくなるようにモ
ータ72が制御される。ここに、各輪の加圧力指令値F
* は、本実施形態においては、制動力の前後車輪への配
分が適正となるように決定される。ブレーキ操作時に、
ブレーキ操作力に応じた高さの減速度が車体に発生する
とともに、前輪より先行して後輪がロックすることがな
いように決定されるのである。
具体的に説明する。なお、本ルーチンは4輪について順
にかつ繰り返し実行されるが、説明を簡単にするため
に、以下、本ルーチンが同じ車輪について制御周期Tで
繰り返し実行されると仮定して説明する。
ップS1(以下、単にS1で表す。他のステップについ
ても同じとする。)において、ブレーキ操作力センサ2
02から、ブレーキ操作力を表す操作力信号が入力され
る。次に、S2において、その操作力信号に基づき、ブ
レーキ操作力fが演算され、そのブレーキ操作力fに基
づき、制動力の前後車輪への配分が適正となるように、
当該車輪に対応する加圧力指令値F* が演算される。そ
の後、S3において、当該車輪に対応する荷重センサ1
40から、当該車輪の加圧力実際値FS を表す荷重信号
が入力され、その荷重信号に基づき、当該車輪に対応す
る加圧力実際値FS が演算される。続いて、S4におい
て、それら加圧力実際値FS と加圧力指令値F* との比
較結果に基づき、当該車輪に対応するモータ72に出力
すべきモータ指令信号が決定され、そのモータ指令信号
がモータ72に制御される。それにより、当該車輪に対
応する加圧力実際値FS が加圧力指令値F* と等しくな
るようにモータ72が制御される。以上で本ルーチンの
一回の実行が終了する。
態においては、少なくともめねじ部材102のラジアル
荷重を受ける複数個の軸受120,122がめねじ部材
102の軸線方向に隔てて配置されているため、ブレー
キ10の作用時にめねじ部材102に偏荷重が作用して
も、めねじ部材102がキャリパ本体部61およびモー
タハウジング80に対して傾くことが抑制される。その
結果、めねじ部材102がキャリパ本体部61またはモ
ータハウジング80内でこじられることが抑制され、め
ねじ部材102の回転抵抗の増加が抑制されるという効
果が得られる。
10の作用時にめねじ部材102に偏荷重が作用して
も、ロータ84がステータ82に対して傾くことが抑制
されるため、常時ステータ82の振動が正常にロータ8
4に伝達され、モータ72の駆動トルクの低下が抑制さ
れるという効果も得られる。
じ部材102からスラスト荷重が反力伝達部としての肩
面126,ラジアルスラスト軸受122および反力受け
部としての肩面130を順に経てキャリパ本体部61に
伝達され、めねじ部材102からモータハウジング80
には伝達されない。
パ本体部61の剛性を高めれば、モータハウジング80
の剛性を高めなくても、モータ72の作動に対するブレ
ーキ10の作動応答性を向上させることが可能となる。
例えば、モータハウジング80を合成樹脂製としたり薄
肉化することが、作動応答性の問題とは切り離して実行
可能となるのである。よって、本実施形態によれば、ブ
レーキ10の作動応答性を向上させるために、モータハ
ウジング80が大形化したり、重量が増加したりせずに
済むという効果が得られる。
ド押圧関連部60aと支持部60cとが一体化されてい
る。したがって、本実施形態によれば、それらパッド押
圧関連部60aと支持部60cとが互いに別部品とされ
てねじ止めされた場合に比較して、キャリパ本体部61
の剛性が向上し、このことによっても、ブレーキ10の
作動応答性が向上するという効果が得られる。
でめねじ部材102のラジアル荷重とスラスト荷重との
双方を受けるラジアルスラスト軸受122が使用されて
いる。したがって、本実施形態によれば、ブレーキ10
における軸受の数が2個となり、ブレーキ10の小形
化,コンパクト化,軽量化および低コスト化を容易に図
り得るという効果も得られる。
態においては、めねじ部材102のうち肩面126を形
成する部分と、支持部60cのうち肩面130を形成す
る部分と、ラジアル軸受120と、ラジアルスラスト軸
受122とが互いに共同して「回転部材支持機構」の一
例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線方向
に隔たったラジアル軸受120とラジアルスラスト軸受
122とを介して支持部60cにより支持される構造が
「第1構造」の一例に相当し、また、段付き状とされた
めねじ部材102がラジアルスラスト軸受122を介し
て支持部60cにより支持される構造が「第2構造」の
一例に相当しているのである。また、パッド支持機構2
6のうち内側の摩擦パッド20をディスクロータ12に
連れて回ることを可能に支持する部分と、その摩擦パッ
ド20の斜面34とが互いに共同して本発明における
「セルフサーボ機構」の一例を構成し、また、弾性的制
御機構40が「サーボ禁止機構」の一例を構成している
のである。
が、それら実施形態はいずれも、図1に示す実施形態
(以下、最先の実施形態という。)と共通する要素が多
く、異なるのは回転部材としてのめねじ部材102の支
持構造についてのみである。そのため、その部分につい
てのみ詳細に説明し、他の機械的要素および電気的要素
については同一の符号を使用することによって詳細な説
明を省略する。
50が示されている。このブレーキ250においては、
最先の実施形態におけるラジアルスラスト軸受122に
代えて、めねじ部材102のスラスト荷重を受けるスラ
スト軸受252が使用されるとともに、最先の実施形態
におけるラジアル軸受120の他にラジアル軸受254
も使用されている。スラスト軸受252は、最先の実施
形態におけると同様に、肩面126と130との間に配
置される。一方、ラジアル軸受254は、めねじ部材1
02の後側部分106とモータハウジング80との間に
配置される。すなわち、本実施形態においては、2個の
ラジアル軸受120,254が、一方は前側部分10
4、他方は後側部分106というように、ロータ84に
関して互いに異なる側に配置されているのである。
キ250の作用時にめねじ部材102およびロータ84
が傾くことが抑制されるという効果と、モータハウジン
グ80の剛性を向上させることなくブレーキ250の作
動応答性が向上可能となるという効果とが得られる。
態においては、めねじ部材102のうち肩面126を形
成する部分と、支持部60cのうち肩面130を形成す
る部分と、ラジアル軸受120および254と、スラス
ト軸受252とが互いに共同して「回転部材支持機構」
の一例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線
方向に隔たったラジアル軸受120と254とを介して
支持部60cにより支持される構造が「第1構造」の一
例に相当し、また、段付き状とされためねじ部材102
がスラスト軸受252を介して支持部60cにより支持
される構造が「第2構造」の一例に相当しているのであ
る。
レーキ300が示されている。このブレーキ300にお
いては、最先の実施形態におけるラジアル軸受120に
代えて、めねじ部材102の後側部分106とモータハ
ウジング80との間に配置されたラジアル軸受302が
使用されている。
キ300の作用時にめねじ部材102およびロータ84
が傾くことが抑制されるという効果と、モータハウジン
グ80の剛性を向上させることなくブレーキ300の作
動応答性が向上可能となるという効果と、ブレーキ30
0における軸受の数が削減可能となるという効果とが得
られる。
もめねじ部材102のラジアル荷重を受ける軸受122
と302とがめねじ部材102の両端部近傍に配置され
ているため、めねじ部材102の傾きを効果的に抑制し
得るという効果も得られる。
態においては、めねじ部材102のうち肩面126を形
成する部分と、支持部60cのうち肩面130を形成す
る部分と、ラジアル軸受302と、ラジアルスラスト軸
受122とが互いに共同して「回転部材支持機構」の一
例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線方向
に隔たったラジアルスラスト軸受122とラジアル軸受
302とを介して支持部60cにより支持される構造が
「第1構造」の一例に相当し、また、段付き状とされた
めねじ部材102がラジアルスラスト軸受122を介し
て支持部60cにより支持される構造が「第2構造」の
一例に相当しているのである。
レーキ350が示されている。このブレーキ350にお
いては、最先の実施形態におけるとは異なり、めねじ部
材102のスラスト荷重がモータハウジング80を介し
てキャリパ本体部61に伝達される構造とされるととも
に、最先の実施形態におけるラジアルスラスト軸受12
2に代えて、めねじ部材102とモータハウジング80
との間に配置されたラジアルスラスト軸受352が使用
されている。
の中間部の外周面にはストッパ354が形成されてい
る。ストッパ354は、めねじ部材102の軸方向移動
を制限するために設けられている。
ともめねじ部材102のラジアル荷重を受ける軸受12
0,352がめねじ部材102の軸線方向に隔てて配置
されているため、ブレーキ300の作用時にめねじ部材
102およびロータ84が傾くことが抑制されるという
効果が得られる。
ジアル荷重とスラスト荷重との双方を受ける軸受として
ラジアルスラスト軸受352が使用されているため、ブ
レーキ350における軸受の数が削減可能となるという
効果も得られる。
態においては、ラジアル軸受120とラジアルスラスト
軸受352とが互いに共同して「回転部材支持機構」の
一例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線方
向に隔たったラジアル軸受120とラジアルスラスト軸
受352とを介して支持部60cにより支持される構造
が「第1構造」の一例に相当しているのである。
レーキ400が示されている。このブレーキ400にお
いては、最先の実施形態におけるとは異なり、めねじ部
材102のスラスト荷重がモータハウジング80を介し
てキャリパ本体部61に伝達される構造とされている。
さらに、本実施形態においては、最先の実施形態におけ
るラジアルスラスト軸受122に代えて、ラジアル軸受
402とスラスト軸受404とが使用されるとともに、
それらラジアル軸受402とスラスト軸受404とが共
に、めねじ部材102の後側部分106とモータハウジ
ング80との間に配置されている。また、それらラジア
ル軸受402とスラスト軸受404とは、環状のスペー
サ406を介して挟まれている。
ともめねじ部材102のラジアル荷重を受ける軸受12
0,402がめねじ部材102の軸線方向に隔てて配置
されているため、ブレーキ400の作用時にめねじ部材
102およびロータ84が傾くことが抑制されるという
効果が得られる。
態においては、ラジアル軸受120,402とスラスト
軸受404とが互いに共同して「回転部材支持機構」の
一例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線方
向に隔たったラジアル軸受120と402とを介して支
持部60cにより支持される構造が「第1構造」の一例
に相当しているのである。
レーキ450が示されている。このブレーキ450にお
いては、最先の実施形態におけるとは異なり、めねじ部
材102のスラスト荷重がモータハウジング80を介し
てキャリパ本体部61に伝達される構造とされている。
さらに、本実施形態においては、最先の実施形態におけ
るラジアルスラスト軸受122に代えて、ラジアル軸受
452とスラスト軸受454とが使用されるとともに、
ラジアル軸受452はめねじ部材102の前側部分10
4、スラスト軸受454は後側部分106にそれぞれ配
置されている。
ともめねじ部材102のラジアル荷重を受ける軸受12
0,452がめねじ部材102の軸線方向に隔てて配置
されているため、ブレーキ450の作用時にめねじ部材
102およびロータ84が傾くことが抑制されるという
効果が得られる。
態においては、ラジアル軸受120,452とスラスト
軸受454とが互いに共同して「回転部材支持機構」の
一例を構成し、また、めねじ部材102がそれの軸線方
向に隔たったラジアル軸受120と452とを介して支
持部60cにより支持される構造が「第1構造」の一例
に相当しているのである。
おいてはいずれも、少なくともめねじ部材102のラジ
アル荷重を受ける軸受が複数個、めねじ部材102の軸
線方向に隔てて配置されることによってめねじ部材10
2の傾きが抑制されるようになっているが、例えば、ラ
ジアル軸受の外輪と内輪との少なくとも一方を通常より
幅広のものとすることによって目的を達成することも可
能である。
に基づいて詳細に説明したが、これらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
ができるのはもちろんである。
クブレーキを示す側面断面図である。
気的構成を示すブロック図である。
記憶されているブレーキ制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
スクブレーキを示す側面断面図である。
式ディスクブレーキを示す側面断面図である。
式ディスクブレーキを示す側面断面図である。
式ディスクブレーキを示す側面断面図である。
式ディスクブレーキを示す側面断面図である。
タ駆動式ディスクブレーキ 12 ディスクロータ 20 摩擦パッド 60 キャリパ 60a パッド押圧関連部 60b モータ取付部 60c 支持部 61 キャリパ本体部 72 超音波モータ 74 運動変換機構 80 モータハウジング 82 ステータ 84 ロータ 100 おねじ部材 102 めねじ部材 120,254,302,402,452 ラジアル軸
受 122 ラジアルスラスト軸受 252,352,404,454 スラスト軸受
Claims (8)
- 【請求項1】(a) 摩擦面を備えて車輪と共に回転するデ
ィスクロータと、(b)そのディスクロータに前記摩擦面
において押圧されることにより、ディスクロータの回転
を抑制する摩擦パッドと、(c) ロータとステータとそれ
らを収容するモータハウジングとを有するモータと、
(d) そのモータにより回転させられる回転部材と、(e)
前記摩擦パッドの背後に前記摩擦面と交差する方向に移
動可能に配置された移動部材と、(f) 前記回転部材の回
転運動を前記移動部材の直線運動に変換し、それによ
り、前記摩擦パッドを前記ディスクロータに押圧する運
動変換機構と、(g) 少なくとも前記移動部材を支持する
キャリパであって、前記モータハウジングとして機能す
る部分を有するものと、(h) そのキャリパと前記回転部
材とに設けられ、回転部材をキャリパに対して回転可能
に支持するとともに、前記押圧時に少なくとも回転部材
からスラスト荷重として作用する反力をキャリパで受け
る回転部材支持機構とを含むモータ駆動式ディスクブレ
ーキにおいて、 前記回転部材支持機構を、前記回転部材と前記モータと
の少なくとも一方が、当該ディスクブレーキの作用時
に、前記移動部材から回転部材に偏荷重として作用する
第1反力による影響と回転部材から前記キャリパに作用
する第2反力による影響との少なくとも一方を受け難い
反力影響軽減支持構造を有するものとしたことを特徴と
するモータ駆動式ディスクブレーキ。 - 【請求項2】前記反力影響軽減支持構造が、当該ディス
クブレーキの作用時に前記第1反力によって前記回転部
材の軸線が前記キャリパに対して傾くことを抑制する第
1構造を含む請求項1に記載のモータ駆動式ディスクブ
レーキ。 - 【請求項3】前記回転部材が、前記ロータに同軸かつ相
対回転不能に取り付けられており、前記第1構造が、当
該ディスクブレーキの作用時に前記第1反力によって前
記回転部材の軸線が前記キャリパに対して傾くことを抑
制し、それにより、前記ロータの軸線が前記ステータに
対して傾くことを抑制する構造を含む請求項2に記載の
モータ駆動式ディスクブレーキ。 - 【請求項4】前記第1構造が、前記回転部材の軸線方向
に隔たった複数箇所において回転部材のラジアル荷重を
受けてその回転部材を回転可能に支持する構造を含む請
求項2または3に記載のモータ駆動式ディスクブレー
キ。 - 【請求項5】前記反力影響軽減支持構造が、当該ディス
クブレーキの作用時に前記第2反力を前記モータに伝達
しない第2構造を有する請求項1ないし4のいずれかに
記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。 - 【請求項6】前記第2構造が、前記回転部材に、前記摩
擦パッドの側とは反対側を向いて前記第2反力を前記キ
ャリパに伝達する反力伝達部が形成される一方、キャリ
パに、そのキャリパのうち前記モータハウジングとして
機能する部分より前記摩擦パッドに近い位置において、
前記反力伝達部に前記回転部材の軸線方向において対向
して前記第2反力を反力伝達部から受ける反力受け部が
形成され、かつ、それら反力伝達部と反力受け部とが、
少なくとも回転部材のスラスト荷重を受けてその回転部
材を前記キャリパに対して回転可能に支持する軸受を挟
む構造を含む請求項5に記載のモータ駆動式ディスクブ
レーキ。 - 【請求項7】さらに、当該ディスクブレーキの作用時に
前記ディスクロータと前記摩擦パッドとの間に発生する
摩擦力に基づいてその摩擦力自身を増加させるセルフサ
ーボ機構を含む請求項1ないし6のいずれかに記載のモ
ータ駆動式ディスクブレーキ。 - 【請求項8】前記セルフサーボ機構が、前記モータによ
り前記摩擦パッドが前記ディスクロータに向かって加圧
される力が基準値より小さい場合に、当該セルフサーボ
機構の作動を禁止するサーボ禁止機構を含む請求項7に
記載のモータ駆動式ディスクブレーキ。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9093970A JPH10281191A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | モータ駆動式ディスクブレーキ |
DE69718803T DE69718803T2 (de) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Bremssystem mit motor-betätigter scheibenbremse und selbstverstärkungseinrichtung |
BR9711849A BR9711849A (pt) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Sistema de frenagem que inclui freio de disco acionado por motor equipado com mecanismo auto-servo |
CA002267212A CA2267212A1 (en) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Braking system including motor-driven disc brake equipped with self-servo mechanism |
EP97941265A EP0929757B1 (en) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Braking system including motor-driven disc brake equipped with self-servo mechanism |
US09/284,002 US6305506B1 (en) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Braking system including motor-driven disc brake equipped with self-servo mechanism |
CN97180264A CN1239538A (zh) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | 包括装备有自伺服机构的电动的盘式制动器的制动系统 |
PCT/JP1997/003457 WO1998014715A1 (en) | 1996-10-03 | 1997-09-26 | Braking system including motor-driven disc brake equipped with self-servo mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9093970A JPH10281191A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | モータ駆動式ディスクブレーキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10281191A true JPH10281191A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14097273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9093970A Pending JPH10281191A (ja) | 1996-10-03 | 1997-04-11 | モータ駆動式ディスクブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10281191A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100610120B1 (ko) | 2004-12-16 | 2006-08-09 | 현대자동차주식회사 | 차량용 디스크브레이크 장치 |
CN110701221A (zh) * | 2019-10-19 | 2020-01-17 | 山东理工大学 | 一种基于直线电机的双向同步增力式电子机械制动执行器 |
-
1997
- 1997-04-11 JP JP9093970A patent/JPH10281191A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100610120B1 (ko) | 2004-12-16 | 2006-08-09 | 현대자동차주식회사 | 차량용 디스크브레이크 장치 |
CN110701221A (zh) * | 2019-10-19 | 2020-01-17 | 山东理工大学 | 一种基于直线电机的双向同步增力式电子机械制动执行器 |
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