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JPH10280229A - 太物ポリアミドモノフィラメント、その製造方法およびその用途 - Google Patents

太物ポリアミドモノフィラメント、その製造方法およびその用途

Info

Publication number
JPH10280229A
JPH10280229A JP9084993A JP8499397A JPH10280229A JP H10280229 A JPH10280229 A JP H10280229A JP 9084993 A JP9084993 A JP 9084993A JP 8499397 A JP8499397 A JP 8499397A JP H10280229 A JPH10280229 A JP H10280229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monofilament
polyamide
thick
polyamide monofilament
elongation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9084993A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Tsubaki
康司 椿
Hisayoshi Nagai
久芳 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Monofilament Co Ltd
Original Assignee
Toray Monofilament Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Monofilament Co Ltd filed Critical Toray Monofilament Co Ltd
Priority to JP9084993A priority Critical patent/JPH10280229A/ja
Publication of JPH10280229A publication Critical patent/JPH10280229A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水産資材分野、特に鮪延縄の幹縄用途に好
適に利用し得るポリアミドモノフィラメントに要求され
る十分な強度、柔軟性、透明性を維持しつつ、さらには
極めて優れた作業性をも兼ね備えた太物ポリアミドモノ
フィラメントならびにその効率的な製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ポリアミドを溶融紡糸してなる直径が
1.5〜4.5mm以下のモノフィラメントであって、
破断伸度:30〜70%、破断時の引張強度:40.0
Kg/mm2 以上、10%伸長時の引張強度:11.0
Kg/mm2以下、20%伸長時の引張強度:30.0
Kg/mm2 以下の特性を同時に満たすことを特徴とす
る太物ポリアミドモノフィラメント。この太物モノフィ
ラメントは、ポリアミドを溶融紡糸後冷水で急冷し、引
き続き5.0〜6.5倍に延伸を行った後、温度150
〜250℃の乾熱雰囲気下で0.85〜1.00倍の熱
セット処理を行ない、さらに70〜95℃の温水中にて
温水処理を行うことにより製造される。本発明の太物ポ
リアミドモノフィラメントは、延縄、特に鮪延縄の幹縄
用途に好適に利用し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業資材用途に利
用し得る太物ポリアミドモノフィラメントおよびその製
造方法に関し、さらに詳しくは、直径が1.5mm以上
と大径であっても高強度および優れた真円性を有し、さ
らには優れた柔軟性をも兼ね備えた太物モノフィラメン
ト、このモノフィラメントを効率的に製造する方法、お
よびこのモノフィラメントの用途、特に延縄漁の延縄と
して用いられる幹縄や枝縄などの水産資材用途への適用
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直径が1.5mm以上と大径で、産業資
材用途に利用し得る太物ポリアミドモノフィラメントの
具体的用途としては、芝生や雑草などを刈り揃える草刈
用モノフィラメント、果樹などの柵に利用される金属製
の針金の代替えとして用いられる張り線用モノフィラメ
ント、および水産資材分野における延縄用モノフィラメ
ントなどが代表的である。
【0003】このうち水産資材分野、特に延縄用途のう
ちで、特に幹縄としては、従来からポリエステル製のマ
ルチフィラメントなどをコールタールで被覆したロープ
(俗に言う黒縄)が好適に使用されてきていた。しか
し、近年では、その漁獲性の向上、また仕掛けの軽量化
などの点から、ポリアミド製の太物モノフィラメントに
急速に切り替えられてきているのが現状である。
【0004】そして、延縄用モノフィラメントの中で
も、特に幹縄用途に用いられる太物ポリアミドモノフィ
ラメントは、その漁獲性の点で引張強度や透明性が要求
され、また作業性の点では真円性や柔軟であることが要
求されており、近年はその作業性の良否が特に重要視さ
れている傾向にある。
【0005】かかる実状において、これらの要求特性を
満足させるための手段としては、柔軟で作業性が良好で
あると言う点では、直径が1mm前後の中太物のポリア
ミドモノフィラメントを数本組み合わせた組糸幹縄がよ
く用いられてはいるが、これら組糸幹縄は耐久性や強度
が同一デニールを有するモノフィラメントの約70〜9
0%以下と低くなる欠点があった。
【0006】また、ポリアミドモノフィラメントを単独
で延縄用に使用する場合、実際には1.5mmを越える
ような非常に大径のモノフィラメントが用いられる。し
かるに、こうした大径を有しているポリアミドモノフィ
ラメントを、例えば鮪延縄漁の幹縄として使用すると、
その太さに起因する剛直性のため、鮪漁船々内にある延
縄収納箱への収納性が悪いばかりか、投縄機を用いる延
縄仕掛けの投入やラインホーラーを用いる回収の際に、
もつれが頻繁に起こるなど、作業性の点で大きな問題が
あった。したがって、こうしたトラブルの発生が少な
い、延縄用途に好適に使用し得る太物ポリアミドモノフ
ィラメントの開発が強く求められてきていた。
【0007】これらの問題を解消するための方法として
は、主にモノフィラメントの柔軟化に関する検討がなさ
れており、これら従来技術の具体例としては、共重合ポ
リアミド樹脂に二量体化脂肪酸成分を含有させる方法
(特開平4−214408公報)、ε−カプロラクタム
およびアミド系可塑剤を含有する引張強度6g/d以上
のポリアミドモノフィラメントを、50〜90℃の温水
中に0.5〜24時間浸漬する方法(特開平8−269
821公報)、およびナイロン6/66共重合体にスル
ホンアミド系可塑剤とε−カプロラクタムを添加し、1
0℃以下の冷水中において冷却することにより、得られ
るポリアミドモノフィラメントのガラス転移点を40℃
以下とする方法(特開平6−17308公報)などが知
られている。
【0008】しかしながら、上記の従来技術に記載され
ている方法は、いずれも、単に柔軟性や強度、透明性な
どのみの改良にとらわれた技術であり、ある程度の強度
と柔軟性を満足する太物モノフィラメントを得ることは
可能であるが、延縄用ポリアミドモノフィラメントに適
用しようとして、特に重要となる作業性の改善を考慮し
た場合には、いずれも十分な特性を有するポリアミドモ
ノフィラメントを与える方法とはいえなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0010】したがって、本発明の目的は、水産資材分
野、特に鮪延縄の延縄用途に好適に利用し得るポリアミ
ドモノフィラメントに要求される十分な強度、柔軟性、
透明性を維持しつつ、さらには極めて優れた作業性をも
兼ね備えた、太物ポリアミドモノフィラメントならびに
その効率的な製造方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく種々検討を行った結果、ポリアミドモノ
フィラメントを用いて、実際の延縄漁を行う場合の作業
性の改善は、ポリアミドモノフィラメントへの柔軟性の
みの付与だけではなされず、これを改善するにはモノフ
ィラメントの初期の強伸度特性のコントロールが重要で
あり、これにより、極めて作業性に優れた延縄用途に利
用し得る太物ポリアミドモノフィラメントが得られるこ
とを見出だした。
【0012】そして、目的とする特性を備えた太物モノ
フィラメントは、溶融紡糸して得られた太物ポリアミド
モノフィラメントに対し、特定の条件で熱セット処理お
よび温水処理を行うことにより、効率的に製造できるこ
とを見出だした。
【0013】すなわち、本発明は、ポリアミドを溶融紡
糸、延伸してなる直径が1.5mm以上4.5mm以下
のモノフィラメントであって、破断伸度:30%以上7
0%以下、破断時の引張強度:40.0Kg/mm2
上、10%伸長時の引張強度:11.0Kg/mm2
下、20%伸長時の引張強度:30.0Kg/mm2
下の特性を同時に満たすことを特徴とする太物ポリアミ
ドモノフィラメントを提供するものである。
【0014】なお、本発明の太物ポリアミドモノフィラ
メントにおいてはポリアミドがカプロアミド単位(ナイ
ロン6単位)およびヘキサメチレンアジパミド単位(ナ
イロン66単位)からなる相対粘度(ηr)が3.5以
上5.0以下のナイロン6/66共重合体であることが
好ましく、さらにポリアミドがε−カプロラクタムを2
0重量%以下および/またはスルホンアミド系可塑剤を
20重量%以下の範囲で、これら添加剤の合計添加率が
3〜20重量%となる範囲で含有すること、下記式にて
算出した曲げ指数が6.15以下であること、およびモ
ノフィラメントの真円度が92%以上であることが望ま
しい条件であり、これら条件を適用した場合には一層優
れた効果の発現を期待することができる。
【0015】
【数2】 また、上記の特性を有する本発明の太物ポリアミドモノ
フィラメントの製造方法は、ポリアミドを溶融紡糸後冷
水で急冷し、引き続き5.0〜6.5倍に延伸を行った
後、温度150〜250℃の乾熱雰囲気下で0.85〜
1.00倍の熱セット処理を行ない、さらに、70℃〜
95℃の温水中にて温水処理を行うことを特徴とし、前
記温水処理時間は3分〜25分であることが望ましい。
【0016】さらに、本発明の太物ポリアミドモノフィ
ラメントは、延縄、特に鮪延縄漁の幹縄用途に好適に利
用し得るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。
【0018】本発明の太物ポリアミドモノフィラメント
は、直径が1.5mm以上4.5mm以下のポリアミド
モノフィラメントであって、破断伸度:30〜70%、
破断時の引張強度:40.0Kg/mm2 以上、10%
伸長時の引張強度:11.0Kg/mm2 以下、20%
伸長時の引張強度:30.0Kg/mm2 以下の特性を
同時に満たしており、かかる特性を具備することによっ
て、特に鮪延縄の幹縄用途に要求される十分な強度、柔
軟性、透明性を維持しつつ、さらには極めて優れた作業
性をも兼ね備えた特性を発揮する。
【0019】本発明で用いることのできるポリアミドと
しては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナ
イロン610、ナイロン10、ナイロン11、さらにこ
れらナイロンの相互重合体などが挙げられる。
【0020】そして、本発明においては、上記ポリアミ
ドの中でも、破断強度、柔軟性、および透明性の得やす
さなどの点から、ナイロン6とナイロン66の共重合体
が特に好適に用いられ、目的とする物理特性を得るため
には、最も望ましい効果を得ることができる。
【0021】ここで本発明で用いるナイロン6/66共
重合体は、カプロアミド単位(ナイロン6単位)とヘキ
サメチレンアジパミド単位(ナイロン66単位)との共
重合体であり、そのナイロン6/66の共重合比率(重
量比)は98/2〜70/30の範囲で採用でき、とく
に95/5〜75/25、さらに望ましくは90/10
〜80/20の範囲の共重合比率のものが最も好まし
い。
【0022】また、かかるナイロン6/66共重合体
は、JIS K6810 4.4.1項に記載の方法に
準じて測定した相対粘度(ηr)が、3.5から5.0
の範囲のものが好ましく、特に3.8〜4.5の範囲の
ものが最も好適に用いられる。すなわち使用するポリア
ミドの相対粘度が3.5未満では得られるポリアミドモ
ノフィラメントの強度が低いものとなり、また5.0を
越えるほどに高い場合には、溶融粘度が高すぎ、糸切れ
や未延伸糸へのボイドの発生が生じて満足な紡糸性が得
られないため好ましくない。
【0023】また、本発明の太物ポリアミドモノフィラ
メントにおいては、ポリアミドに対し、ε−カプロラク
タムを20重量%以下および/またはスルホンアミド系
可塑剤を20重量%の範囲で含有させ、これら添加剤の
合計添加率がポリアミドに対し3〜20重量%、さらに
は5〜15重量%、より望ましくは8〜12重量%の範
囲とすることが、目的とする所望特性を一層顕著に発揮
させるためには好ましい。
【0024】ここで、本発明で用いる添加剤の一つであ
るスルホンアミド系可塑剤としては、N−nブチルベン
ゼンスルホンアミド、N−nブチル・シクロヘキサンス
ルホンアミド、N−エチルo・p−トルエンスルホンア
ミド、p−トルエンスルホンアミド、N−シクロヘキシ
ル−p−トルエンスルホンアミド、N−tert−ブチ
ル−2−ベンゾチアゾリル・スルホンアミドおよび酢酸
−ブチルベンゼンスルホンアミドなどが挙げられる。
【0025】また、ε−カプロラクタムはナイロン6の
重合原料であり、重合直後のナイロン6中には未反応モ
ノマーとしてかなりの量が残存しているが、通常はこれ
を0.5重量%以下の残存量となるように抽出処理して
から溶融紡糸に供している。したがって、本発明におい
ては使用するポリアミド樹脂中の残存量が多い場合は、
残存するε−カプロラクタムと、別に添加するε−カプ
ロラクタムの合計量が上記の添加率範囲になるようにす
ればよい。
【0026】なお、本発明において、上記2種の添加剤
の合計添加率を3〜20重量%の範囲に規制した理由
は、3重量%未満では下記する柔軟性を得る観点から好
ましくなく、また延縄用ポリアミドモノフィラメントな
どのように高強度のモノフィラメントを得る場合に採用
される高い延伸倍率で紡糸した場合、延伸切れが起こり
やすくなるなど製糸性の低下を招くため好ましくないか
らである。逆に、合計添加率が20重量%を越える場合
は、柔軟性を得る点からは好ましいが、紡糸機内でこれ
ら添加剤がポリアミドとの混練不良を起こし、原料の噛
み混み不良が発生し(いわゆる、内圧低下現象)、安定
した製糸性が得られないばかりか、延縄用ポリアミドモ
ノフィラメントとして求められる十分な破断強度が得ら
れないなどの結果に繋がるため好ましくないからであ
る。
【0027】なお、ε−カプロラクタムおよびスルホン
アミド系可塑剤の添加方法としては特に制限はなく、ド
ライブレンド法、添加剤を必要量含有せしめたマスター
チップをベースとなるポリアミド原料と混合する方法、
および押出し紡糸機のベントから添加剤を添加させる方
法などが挙げられる。
【0028】また、本発明の太物ポリアミドモノフィラ
メントには、さらに結晶化抑制剤、顔料、染料、耐候
剤、および酸化防止剤などの添加剤を、その所望特性を
阻害しない範囲で配合することが可能である。
【0029】本発明の太物ポリアミドモノフィラメント
は、直径が1.5〜4.5mmと太いことを特徴として
いる。
【0030】ポリアミドモノフィラメントの直径が上記
の範囲から逸脱する場合、例えばこれを鮪延縄の幹縄用
途として利用した場合に1.5mm未満では、ある程度
の引張強度を有するモノフィラメントであっても、その
直径の細さのため強力が低くなり実用上は用いられな
い。また4.5mmを越える場合には、相当に柔軟性を
持ったモノフィラメントであっても、鮪延縄漁船々内に
ある延縄の収納箱への収納性が悪くなるばかりか、船に
設置された投縄機を用いてポリアミドモノフィラメント
製の幹縄の投入(以下、投縄と呼ぶ)や回収(以下、揚
縄と呼ぶ)を行う際に、その太さからくる剛直性のため
もつれなどが頻繁に起こり、満足な作業性が得られなく
なるため好ましくない。
【0031】そして、本発明の太物ポリアミドモノフィ
ラメントは、破断伸度が30〜70%、特に40〜55
%、破断時の引張強度が40.0Kg/mm2 以上、特
に46Kg/mm2 以上であることを特徴とする。
【0032】一般に、延縄漁の対象魚であるマグロ科の
魚類は、外洋性の代表的な回遊魚であるが、これらはお
よそ50Km/hを越す速度で泳ぐことで知られる。こ
れらの魚類が延縄仕掛けに掛かった際、糸には相当な力
が加わる。したがって、これら魚類を釣り上げる延縄仕
掛けに用いる太物ポリアミドモノフィラメントには強度
のみならず適度な伸びが必要とされる。
【0033】すなわち、上述の直径範囲において、上記
の範囲よりも低い破断強度特性の太物ポリアミドモノフ
ィラメントでは、延縄用モノフィラメントとして利用し
た場合、十分な強力が得られないため好ましくない。
【0034】また、引張伸度が30%未満では、魚が掛
かった際の急激な衝撃による糸切れが発生しやすくな
り、逆に70%を越えると、十分な強度が得られないも
のとなり、延縄用モノフィラメントとしては不十分とな
るため好ましくない。
【0035】加えて、本発明の太物ポリアミドモノフィ
ラメントは、その初期強伸度特性である10%伸長時の
引張強度が11.0Kg/mm2 以下、特に好ましくは
5〜9Kg/mm2 の範囲、20%伸長時の引張強度が
30.0Kg/mm2 以下、特に好ましくは14〜28
Kg/mm2 の範囲である場合に、特に好適な効果を発
揮する。
【0036】すなわち、上記の初期強伸度特性の範囲を
外れる太物ポリアミドモノフィラメントは、比較的低い
力が掛かった場合に、十分な伸びがないことを意味す
る。このような太物モノフィラメントは、これを鮪延縄
用途に用いた場合に、マグロが仕掛けに掛かりモノフィ
ラメントに衝撃が加わったとき、その初期の衝撃を十分
に吸収できず、その結果マグロの口が針により切れる、
いわゆる口切れが起こりやすく、漁獲率の低下を招くこ
とに繋がるため好ましくない。また、初期強伸度が上記
の範囲から逸脱する特性の太物ポリアミドモノフィラメ
ントでは、一般に本発明の目的とする十分な柔軟性が得
られないため好ましくない。逆に、初期強伸度特性があ
まりにも低い太物ポリアミドモノフィラメントでは、延
縄用モノフィラメントとして要求される十分な破断強度
が得られないため好ましくない。
【0037】次に、柔軟性に関しては、本発明の太物ポ
リアミドモノフィラメントは、50mm長に切り揃えた
ポリアミドモノフィラメントを、間隔10mmを隔てて
水平方向に平行に設置された直径2mmの2本のステン
レス棒にセットし、その中央部に直径2mmのステンレ
ス製フックを掛け、引取速度:50mm/分で引き抜い
た時の曲げ応力(g)と直径(mm)から、上述の式に
より算出した曲げ指数が6.15以下、さらには6.0
0以下の範囲にあることが、より好ましい効果の取得に
繋がる。
【0038】すなわち、柔軟性を有していない太物ポリ
アミドモノフィラメントを延縄用として用いた場合は、
上記に記載の初期強伸度特性を満たしていたとしても、
剛直すぎてもつれが多くなるばかりか、縄の収納性が悪
くなるなどの問題がを生じるため好ましくない。
【0039】以上のように、本発明は、従来から太物ポ
リアミドモノフィラメントを単に柔軟化すればよいと考
えられてきた延縄用途において、実はその強伸度特性、
特にモノフィラメントが有する初期の強伸度特性が、実
用上極めて作業性を大きく左右する要因であることを見
出したことを特徴としている。
【0040】また、これらの特性に加えて、ポリアミド
モノフィラメントの長径と短径を測定し、真円度(%)
=(短径/長径)×100により算出したモノフィラメ
ントの真円度が、92%以上、さらには95%であるこ
とがより好ましい。これは、真円度が低い、つまり偏平
したモノフィラメントでは、ある一定の外力に対する曲
げ強度が低くなり、見掛け上の柔軟性が向上したことに
近い効果が得られるものの、その一方向への曲り故に癖
がつきやすく、糸よれが生じ易くなり、延縄用の太物ポ
リアミドモノフィラメントとしては非常に使いにくいも
のとなってしまうためである。
【0041】以上のように、かかる物理特性を併せ持つ
本発明の太物ポリアミドモノフィラメントは、以下の理
由により延縄用途に特に好ましく利用できる。
【0042】まず、本発明の太物ポリアミドモノフィラ
メントを鮪延縄漁の幹縄として使用すべく仕掛けを仕立
て、これを鮪延縄漁船に設置されている縄収納箱に収納
し、これを投縄機を用い投縄を行う。このとき収納箱か
ら幹縄の出方が非常にスムーズでもつれが少なく、収納
箱に水平方向に収められた幹縄がガイドを通り垂直方向
に引き取られて行く際、糸の立上がりのループの半径が
小さくなり、輪くぐりが原因によるガイドや投縄機手前
での幹縄のもつれが少ない。また、海水面へ糸が到達し
た時も、モノフィラメントにこれらもつれによる曲り癖
などが付いていないため糸の送り込みがスムーズになり
好ましい。
【0043】さらに、揚縄においては、逆に海水面にブ
イなどの目印と共に仕掛けられている幹縄の一端を船上
に引上げ、これをラインホーラーにセットし巻き上げる
が、この時の幹縄はラインホーラーで巻き上げられベル
トコンベアなどに一旦乗せられた後、さらにパイプやガ
イドを介し船首側からラインホーラーで巻き上げられ船
尾にある縄の収納箱へ収められる。この時、本発明の太
物ポリアミドモノフィラメントを使用した場合には、輪
ぐりが8の字を書くように綺麗に下側に収まり、かさば
らずに収納できて非常に好ましく、この結果再度投縄を
行う際に、下から順に収められた縄が、今度は逆に上か
らスムーズに出ていくため、もつれが少なくなるという
好結果をもたらす。
【0044】このような延縄漁の操業時のトラブルの大
きな要因となる縄のもつれや収納性を考えた場合、これ
らを左右する物理特性として、第1には本太物モノフィ
ラメントの柔軟性と真円性が考えられる。つまり、ポリ
アミドモノフィラメントの柔軟性が縄が収まる際の小さ
な輪ぐり性に寄与し、優れた真円性が一定方向への癖の
付き易さをなくしていると考えるが、これらの柔軟性や
真円性と合わせ、前述した初期強伸度特性もこれらの輪
ぐり性や収納性に大きく関連していると考えれれる。
【0045】すなわち、比較的弱い力が加わった場合
に、初期の強伸度特性の高い太物モノフィラメントでは
その曲げ強度も高くなる傾向にあり、本発明のように、
初期強伸度特性を低く抑えたモノフィラメントでは初期
の曲げ強度も低くなり、微弱な力でもモノフィラメント
が曲がりやすく、その結果、輪ぐり性や収納性が向上し
ているものと推定されるのである。
【0046】したがって、本発明の太物ポリアミドモノ
フィラメントは、延縄用途に用いた場合、仕掛けに掛か
ったマグロを釣り上げるには十分な破断強度および破断
伸度を有し、これより急激な魚からの衝撃も吸収でき、
かつ上記の初期強伸度特性を合わせ持つため非常に扱い
やすく、従来からある延縄用途に用いられている太物ポ
リアミドモノフィラメントと比較して、極めて作業性が
優れ、また漁獲性の向上さえも期待できるのである。
【0047】次に、上記の特性を具備する本発明の太物
ポリアミドモノフィラメントの製造方法について説明す
る。
【0048】本発明の太物ポリアミドモノフィラメント
は、次の方法によって効率的に製造することができる。
【0049】まず、本発明の製造方法における特徴は、
通常の方法のように溶融紡糸後、延伸工程のみを通過す
るのではなく、延伸後一定の条件下における熱セットを
施し、さらに温水処理を行うことにある。
【0050】すなわち、本発明において延伸後、熱セッ
トを受けていないモノフィラメントを温水処理する場合
には、モノフィラメントの繊維構造が十分に固定されて
いないため、収縮、強度低下、直径の変動が大きいなど
の問題点があるため好ましくなく、延伸後、特定条件で
の熱セット固定を施すことで、こうした問題は解決でき
るのである。
【0051】本発明で温水処理を行う場合には、モノフ
ィラメントには張力を掛けない状態で行うことが収縮の
点から好ましいが、溶融紡糸、延伸、乾熱セットに引き
続き、温水を満たした浴中に連続的にモノフィラメント
を通過させることにより処理を行うことも可能である。
【0052】しかし、上記の方法では処理に必要となる
浴長が長くなる、また処理時間も長くなるなどの点か
ら、通常は別工程で行うことがより好ましい。
【0053】ここで、温水処理にかけられる太物ポリア
ミドモノフィラメントの形態は、一定長の綛状、一定長
にカットした束状など特に制限はないが、本発明の太物
ポリアミドモノフィラメントでは、熱セット固定が製糸
工程上であらかじめ施されているため、温水処理したと
きの糸の収縮が小さく、温水処理前後で糸の長さの変動
が小さい点が、いずれの処理方法においても特に好まし
い結果をもたらすことに繋がる。
【0054】すなわち、熱セットをあらかじめ施してい
ないポリアミドモノフィラメントを連続的に温水処理し
た場合は、モノフィラメントの収縮が大きく、直径の変
動が極端に大きくなりすぎるため好ましくない。さら
に、別工程で処理する場合も、直径の変動に加え、一定
長にカットしたモノフィラメントの長さの変動、つまり
収縮が大きくなるため好ましくない。
【0055】本発明の太物ポリアミドモノフィラメント
は、ポリアミドからなる原料チップを溶融紡糸後、冷水
で急冷し、得られた未延伸糸を引き続き5.0〜6.5
倍に延伸を行う。なお、溶融紡糸方法については特に制
限はなく通常の方法が採用される。
【0056】冷却に使用する水の温度は8〜12℃程度
がよく、あまり低すぎては冷却水の凍結などの問題が発
生して操業性の悪化を招き、高すぎてはポリアミドモノ
フィラメント中に球晶が発生し、透明性を欠いたモノフ
ィラメントしか得られなくなるため好ましくない。
【0057】延伸倍率は、ポリアミド原料の種類や共重
合比率、および求めるモノフィラメントの直径などによ
り異なるが、5.0〜6.5倍の範囲が好適に採用され
る。すなわち、5.0倍未満の延伸倍率で得られるモノ
フィラメントは、初期強伸度特性や柔軟性の点では延縄
用モノフィラメントに適する特性を得るに足るが、破断
強度が低くなるため好ましくない。また、6.5倍を越
えるほどに高い場合は、糸切れが発生し製糸性が低下す
るため適さないばかりか、得られるモノフィラメントも
柔軟性に欠ける剛直なものとなるため好ましくない。
【0058】なお、ここで行われる延伸は1段延伸、多
段延伸のいずれの方法でもよく、延伸工程は乾熱、湿熱
のいずれの条件も採用される。
【0059】次に、延伸を終えたモノフィラメントに乾
熱条件下で熱セット処理を施す。熱セット処理条件は、
後述する温水処理実施後の初期強伸度特性や破断強伸度
特性との兼ね合いから、処理倍率0.85〜1.00
倍、好ましくは0.88〜0.93倍、乾熱処理温度1
50〜250℃、好ましくは180〜220℃の条件が
採用される。
【0060】以上のように溶融紡糸、延伸、熱セットを
行ったモノフィラメントに対し、本発明ではさらに温水
処理を施す。
【0061】温水処理を行う際の温水の温度は、70℃
〜95℃の範囲の条件が採用され、好ましくは80〜9
0℃の温度がとくに好適に採用される。
【0062】また、上述の温水処理に要する処理時間に
関しては3〜25分であることが好ましく、さらには5
〜10分の処理時間が特に好適に採用される。
【0063】すなわち、95℃を越える温度条件では、
水が沸騰し始め、水の蒸発が起こり一定の処理水量を保
ちつつ一定の温度を維持することが難しくなるため好適
ではない。
【0064】また、処理時間については、3分未満では
所望の初期強伸度特性および柔軟性を得るには、処理温
度にかかわらず処理時間が短すぎ不十分であり、逆に2
5分を越える処理時間では所望の初期強伸度特性を得る
点では好ましいが、破断強度の低下が大きくなるばかり
か、透明性が損われる傾向になるため好ましくない。一
般的に、モノフィラメントに温水処理を施す場合には、
50〜70℃前後の比較的低い温度領域を採用する場合
が多いが、本発明では70〜95℃、好ましくは80〜
90℃という高い温度条件を採用する。
【0065】これは、本発明の太物ポリアミドモノフィ
ラメントが、あらかじめ乾熱条件下の熱セット処理が施
されているため、低温では十分な温水処理効果が得られ
ないことと合わせて、本発明の処理温度領域外では非常
に長時間の処理が必要となるため、生産性向上の点から
も好ましくないからである。
【0066】また、本発明の温水処理時間は3〜25
分、好ましくは5〜10分であり、これは従来技術でよ
く採用されている温水処理時間に比べ非常に短時間であ
るのが特徴である。
【0067】このように短時間の処理時間が採用できる
ことの理由としては、すでに上述したように、溶融紡
糸、延伸工程後、あらかじめ乾熱条件下にて熱セット処
理が施されていることによるところが大きく、こうした
処理前の熱セット工程のない製造方法を採用した場合
は、温水処理に要する時間が掛かり過ぎるばかりか、本
発明にかかる初期強伸度特性や柔軟性の付与の点からも
好ましくない結果が招かれるためである。
【0068】したがって、本発明の製造方法は、あらか
じめ熱セット固定を施したモノフィラメントを用いるこ
とで、高温で短時間の温水処理を行うことを可能とし、
高い生産性を維持しながら効率よく、特に作業性に富ん
だ延縄用モノフィラメントとして利用し得る太物ポリア
ミドモノフィラメントの効率的な製造方法として、非常
に優れているといえる。
【0069】
【実施例】以下、本発明の太物ポリアミドモノフィラメ
ントを、延縄用途のうち特に幹縄用途として利用した場
合の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそ
の要旨を越えない限り以下の実施例に何ら限定されるも
のではない。
【0070】また、上記および下記に記載の本発明の太
物ポリアミドモノフィラメントの物性などは以下の方法
により測定した値である。
【0071】[相対粘度(ηr)]JIS K6810
4.4.1項記載の方法(硫酸法)に準じて測定し
た。 [破断引張強度(Kg/mm2 ),破断引張伸度
(%)]JIS−L1013の定義によった。すなわ
ち、綛状にとった試料を20℃、65%RHの温湿度調
整室で24時間以上放置後、島津製作所製“AUTOG
RAPH”AG−1000G型引張試験機を用い、引張
試長:250mm、引取速度:300mm/分の条件に
て切断強力(Kg)および伸度(%)を測定し、単位断
面積当りの強度(Kg/mm2 )を算出した。
【0072】[初期引張強度(Kg/mm2 )]上記破
断引張強伸度測定の際に、引張強伸度曲線(S−Sカー
ブ)を取り、このS−Sチャートからそれぞれ伸度10
%、20%到達時の強力を求め、単位断面積当りの強度
(Kg/mm2 )を算出した。
【0073】[直径(mm)]デジタルマイクロメータ
ー(MITUTOYO製)を用い、ポリアミドモノフィ
ラメント2か所の長径と短径を測定し、その平均値で示
した。
【0074】[真円度(%)]デジタルマイクロメータ
ー(MITUTOYO製)を用い、ポリアミドモノフィ
ラメントの長径と短径を測定し、真円度(%)=(短径
/長径)×100により算出した。
【0075】[曲げ指数]50mm長に切り揃えたポリ
アミドモノフィラメントを、間隔10mmを隔てて水平
方向に平行に設置された直径2mmの2本のステンレス
棒にセットし、その中央部に直径2mmのステンレス製
フックを掛け、ミネベア(株)“万能引張・圧縮試験
機”TCM−200NB型により、引取速度:50mm
/分で引き抜いた時の最大曲げ応力(g)を測定し、下
記式により曲げ指数を算出した。なお、この曲げ指数が
低いほど柔軟性が優れていることを示す。
【数3】 なお、測定に供するポリアミドモノフィラメントは、あ
らかじめ20℃、65%RHの温湿度調整室で24時間
以上放置後測定を行った。
【0076】[温水処理後サンプル長(m)]溶融紡糸
し得られたポリアミドモノフィラメントを550m長に
検尺して、綛状に取り、温水処理を実施した後、このサ
ンプルを50mごとにカットし、処理後サンプルの実際
の長さを測定した。
【0077】[透明性]肉眼にて判定した(○:良好,
×:不良)。
【0078】[作業性]鮪延縄漁を想定し、本発明の太
物ポリアミドモノフィラメントを用い、実際に延縄漁の
幹縄として仕掛けを仕立て、泉井鉄工所製ラインホーラ
ーによる揚縄および投縄機による投縄を用い、鮪延縄漁
想定試験を実施し以下により判定した。 ラインホーラーによる揚縄想定試験:揚縄を行い縄収
納箱へ縄が収まる時の輪ぐり性(小さく8の字に収まる
のが良い)と収納箱への縄の収まり具合(箱からはみ出
さないのが良い)の確認。 投縄機による投縄想定試験:投縄時、縄収納箱から立
上がる縄の解除性(からまらず小さなループで立ち上が
るのが良い)、ガイドへのからみの有無の確認。 以上
、の評価結果を総合して○:幹縄として良好に使用
できる、△:幹縄として普通に使用できる、×:幹縄と
して使用できない、として判定した。
【0079】[実施例1]ナイロン6/66共重合体
(共重合比率:80/20,相対粘度ηr:4.2)9
0重量%に対し、ε−カプロラクタム5重量%、n−ブ
チルベンゼンスルフォンアミド5重量%をそれぞれ添加
し、この原料を紡糸機温度250℃にて溶融紡糸後、1
0℃の冷水にて冷却した。
【0080】得られた未延伸糸を、引き続き1段目延伸
倍率:4.1倍、2段目延伸倍率:1.41倍としてト
ータル倍率:5.8倍に延伸後、温度:180℃、セッ
ト倍率:0.92倍の条件にて乾熱セット処理を行な
い、直径3.28mmのポリアミドモノフィラメントを
得た。
【0081】次に、得られたポリアミドモノフィラメン
トを550m長に検尺して綛状にとり、90℃に温度調
節を行った温水槽に5分間浸漬することにより温水処理
を行い、直径3.31mmの太物ポリアミドモノフィラ
メントを得た。得られた太物モノフィラメントの物性結
果および作業性評価結果を表1に併せて示す。
【0082】[実施例2〜9および比較例1〜11]実
施例1と同一の製糸プロセスを使い、温水処理条件、モ
ノフィラメントの直径、使用ポリアミドの種類、および
添加剤の添加率などを、表1および表2に示したように
変更して太物ポリアミドモノフィラメントを得た。得ら
れた太物モノフィラメントの物性結果および幹縄に使用
した想定試験の際の作業性評価結果を、表1および表2
に併せて示す。
【0083】なお、比較例6および8の太物ポリアミド
モノフィラメントは、延縄用モノフィラメントとして求
められる破断強伸度特性が温水処理を実施する如何にか
かわらず不十分であったため、温水処理は行わず、ま
た、作業性評価も実施しなかった。
【0084】
【表1】
【表2】 表1の結果から明らかなよう、本発明による太物ポリア
ミドモノフィラメントは、これを延縄用途に利用した場
合に、いずれも十分な引張強伸度特性、柔軟性、真円
性、透明性などの延縄用ポリアミドモノフィラメントと
して要求される物理特性を維持しつつ、極めて優れた作
業性を兼ね備えたものであった。
【0085】一方、表2の結果から明らかなように、比
較例1〜11の太物モノフィラメントは、延縄用として
利用する場合に物理特性が不十分であったり、作業性に
欠けるものばかりであった。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の太物ポリ
アミドモノフィラメントは、これを特に延縄用モノフィ
ラメントとして利用した場合に、十分な破断強伸度特性
を有しつつ、柔軟性、真円性、透明性に富み、かつ、優
れた作業性をも兼ね備えており、延縄用太物ポリアミド
モノフィラメントとしての理想的な性能を発揮するもの
である。
【0087】また、本発明の太物モノフィラメントの製
造方法によれば、上記の特性を有する延縄用途に好適に
利用し得る太物ポリアミドモノフィラメントを高い生産
性を維持しつつ、極めて効率的に製造することができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドを溶融紡糸、延伸してなる
    直径が1.5以上4.5mm以下のモノフィラメントで
    あって、破断伸度:30%以上70%以下、破断時の引
    張強度:40.0Kg/mm2 以上、10%伸長時の引
    張強度:11.0Kg/mm2 以下、20%伸長時の引
    張強度:30.0Kg/mm2 以下の特性を同時に満た
    すことを特徴とする太物ポリアミドモノフィラメント。
  2. 【請求項2】 ポリアミドがカプロアミド単位(ナイ
    ロン6単位)およびヘキサメチレンアジパミド単位(ナ
    イロン66単位)からなる相対粘度(ηr)が3.5以
    上5.0以下のナイロン6/66共重合体であることを
    特徴とする請求項1に記載の太物ポリアミドモノフィラ
    メント。
  3. 【請求項3】 ポリアミドが、ε−カプロラクタム:
    20重量%以下および/またはスルホンアミド系可塑
    剤:20重量%以下含有し、これら添加剤の合計添加量
    が3〜20重量%の範囲であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の太物ポリアミドモノフィラメント。
  4. 【請求項4】 下記式にて算出した曲げ指数が6.1
    5以下であることを特徴とする請求項1から3いずれか
    1項に記載の太物ポリアミドモノフィラメント。 【数1】
  5. 【請求項5】 ポリアミドモノフィラメントの真円度
    が92%以上であることを特徴とする、請求項1から4
    に記載の太物ポリアミドモノフィラメント。
  6. 【請求項6】 ポリアミドを溶融紡糸後冷水で急冷
    し、引き続き5.0〜6.5倍に延伸を行った後、熱セ
    ット温度150〜250℃の乾熱雰囲気下で0.85〜
    1.00倍の熱セット処理を行ない、さらに、70℃以
    上95℃以下の温水中にて処理を行うことを特徴とす
    る、請求項1から5いずれか1項に記載の太物ポリアミ
    ドモノフィラメントの製造方法。
  7. 【請求項7】 温水処理時間が3分以上25分以下で
    あることを特徴とする、請求項6に記載の太物ポリアミ
    ドモノフィラメントの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1から5いずれか1項に記載の太物
    ポリアミドモノフィラメントからなる延縄。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002129431A (ja) * 2000-10-16 2002-05-09 Kureha Chem Ind Co Ltd ポリアミドモノフィラメント
JP2016223037A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 宇部興産株式会社 モノフィラメント
US10428180B2 (en) 2014-06-02 2019-10-01 Ube Industries, Ltd. Polyamide resin and molded article containing same

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