JPH10274098A - 三面合わせ部のシール構造 - Google Patents
三面合わせ部のシール構造Info
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- JPH10274098A JPH10274098A JP7767297A JP7767297A JPH10274098A JP H10274098 A JPH10274098 A JP H10274098A JP 7767297 A JP7767297 A JP 7767297A JP 7767297 A JP7767297 A JP 7767297A JP H10274098 A JPH10274098 A JP H10274098A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】三面合わせ部において加工カエリバリや段差が
生じている場合であれ、同三面合わせ部のシール性を好
適に維持することのできる三面合わせ部のシール構造を
提供する。 【解決手段】シリンダヘッド2とシリンダブロック3と
の間には、ガスケット9が挟持されている。一方、シリ
ンダヘッド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース
7との間には、液状ガスケット10が介装されている。
ここでは、駆動装置ケース7の三面合わせ部に対向する
位置に、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の加
工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,3a
や、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組付け
誤差によって生じることのある段差hを吸収することの
できる逃し溝21を設ける。
生じている場合であれ、同三面合わせ部のシール性を好
適に維持することのできる三面合わせ部のシール構造を
提供する。 【解決手段】シリンダヘッド2とシリンダブロック3と
の間には、ガスケット9が挟持されている。一方、シリ
ンダヘッド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース
7との間には、液状ガスケット10が介装されている。
ここでは、駆動装置ケース7の三面合わせ部に対向する
位置に、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の加
工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,3a
や、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組付け
誤差によって生じることのある段差hを吸収することの
できる逃し溝21を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三個の組付け部材
が互いに突き合わされる三面合わせ部のシール構造に関
するものである。
が互いに突き合わされる三面合わせ部のシール構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン本体は、例えば図6に示
すように、オイルパン54、同オイルパン54上面に載
置されるシリンダブロック53、同シリンダブロック5
3上面に載置されるシリンダヘッド52、シリンダへッ
ド52及びシリンダブロック53の側面(図6の右端)
を覆う駆動装置ケース57、そしてシリンダヘッド52
及び駆動装置ケース57の上面に載置されるヘッドカバ
ー58が互いに組み付けられて構成される。そしてこの
場合、例えばシリンダヘッド52、シリンダブロック5
3及び駆動装置ケース57の三個の組付け部材が互いに
突き合わされて組み付けられる同図6のC部分に三面合
わせ部が生ずることとなる。
すように、オイルパン54、同オイルパン54上面に載
置されるシリンダブロック53、同シリンダブロック5
3上面に載置されるシリンダヘッド52、シリンダへッ
ド52及びシリンダブロック53の側面(図6の右端)
を覆う駆動装置ケース57、そしてシリンダヘッド52
及び駆動装置ケース57の上面に載置されるヘッドカバ
ー58が互いに組み付けられて構成される。そしてこの
場合、例えばシリンダヘッド52、シリンダブロック5
3及び駆動装置ケース57の三個の組付け部材が互いに
突き合わされて組み付けられる同図6のC部分に三面合
わせ部が生ずることとなる。
【0003】このように生ずる三面合わせ部の細部につ
いて、図7に基づき説明する。なお、図7は図6のC部
の部分拡大図である。同図7に示すように、シリンダヘ
ッド52はガスケット59を介してシリンダブロック5
3の上面に載置されている。このガスケット59の端部
59aは上記三面合わせ部に突き出ないように若干短め
に設けられている。
いて、図7に基づき説明する。なお、図7は図6のC部
の部分拡大図である。同図7に示すように、シリンダヘ
ッド52はガスケット59を介してシリンダブロック5
3の上面に載置されている。このガスケット59の端部
59aは上記三面合わせ部に突き出ないように若干短め
に設けられている。
【0004】一方、シリンダヘッド52及びシリンダブ
ロック53と駆動装置ケース57との間には、例えばF
IPG(現場成形ガスケット)からなる液状ガスケット
60が介装されている。そして、これらガスケット59
及び液状ガスケット60によりシリンダヘッド52、シ
リンダブロック53及び駆動装置ケース57が相互にシ
ールされている。
ロック53と駆動装置ケース57との間には、例えばF
IPG(現場成形ガスケット)からなる液状ガスケット
60が介装されている。そして、これらガスケット59
及び液状ガスケット60によりシリンダヘッド52、シ
リンダブロック53及び駆動装置ケース57が相互にシ
ールされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような三
面合わせ部においては、図7に示されるように、シリン
ダヘッド52及びシリンダブロック53の各角部に、そ
れぞれその加工の際に加工カエリバリ52a,53aが
生じることがある。また製造時の誤差により、シリンダ
ヘッド52及びシリンダブロック53を互いに組み付け
る際、同図7に示されるような段差hが生じることもあ
る。そして、このような加工カエリバリ52a,53a
や段差hが生じる場合、エンジンの運転時にエンジン本
体に発生する振動や熱変異によってそれら加工カエリバ
リ52a,53aが上記液状ガスケット60を同三面合
わせ部において切断してしまうことがあった。こうして
液状ガスケット60が切断される場合には、同三面合わ
せ部において油漏れが生じるなど、そのシール性が大き
く低下することともなる。
面合わせ部においては、図7に示されるように、シリン
ダヘッド52及びシリンダブロック53の各角部に、そ
れぞれその加工の際に加工カエリバリ52a,53aが
生じることがある。また製造時の誤差により、シリンダ
ヘッド52及びシリンダブロック53を互いに組み付け
る際、同図7に示されるような段差hが生じることもあ
る。そして、このような加工カエリバリ52a,53a
や段差hが生じる場合、エンジンの運転時にエンジン本
体に発生する振動や熱変異によってそれら加工カエリバ
リ52a,53aが上記液状ガスケット60を同三面合
わせ部において切断してしまうことがあった。こうして
液状ガスケット60が切断される場合には、同三面合わ
せ部において油漏れが生じるなど、そのシール性が大き
く低下することともなる。
【0006】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は三面合わせ部において加工カエリ
バリや段差が生じている場合であれ、同三面合わせ部の
シール性を好適に維持することのできる三面合わせ部の
シール構造を提供することにある。
のであり、その目的は三面合わせ部において加工カエリ
バリや段差が生じている場合であれ、同三面合わせ部の
シール性を好適に維持することのできる三面合わせ部の
シール構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、互いに層状に組み付けられ
る第1及び第2の二個の部材とそれら部材の端部に液状
ガスケットを介して組み付けられる第3の組付け部材と
有して構成される三面合わせ部のシール構造であって、
前記第3の組付け部材の前記第1及び第2の部材の接合
部と相対する面にはそれら第1及び第2の部材の接合部
に沿って逃し溝が設けられ、前記第3の組付け部材と前
記第1及び第2の部材との接合面には該逃し溝を含んで
前記液状ガスケットが充填されてなることをその要旨と
するものである。
に、請求項1記載の発明は、互いに層状に組み付けられ
る第1及び第2の二個の部材とそれら部材の端部に液状
ガスケットを介して組み付けられる第3の組付け部材と
有して構成される三面合わせ部のシール構造であって、
前記第3の組付け部材の前記第1及び第2の部材の接合
部と相対する面にはそれら第1及び第2の部材の接合部
に沿って逃し溝が設けられ、前記第3の組付け部材と前
記第1及び第2の部材との接合面には該逃し溝を含んで
前記液状ガスケットが充填されてなることをその要旨と
するものである。
【0008】上記請求項1記載の発明によれば、上記第
1及び第2の部材の接合端部、すなわちそれらの角部に
前述した加工カエリバリや段差が生じていても、第3の
組付け部材との接合に際し、それら加工カエリバリや段
差は上記逃し溝によって吸収されるようになる。したが
って、それら部材による三面合わせ部に振動や熱変異が
生じる場合であれ、上記逃し溝に充填された液状ガスケ
ットが切断されることはない。
1及び第2の部材の接合端部、すなわちそれらの角部に
前述した加工カエリバリや段差が生じていても、第3の
組付け部材との接合に際し、それら加工カエリバリや段
差は上記逃し溝によって吸収されるようになる。したが
って、それら部材による三面合わせ部に振動や熱変異が
生じる場合であれ、上記逃し溝に充填された液状ガスケ
ットが切断されることはない。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の三
面合わせ部のシール構造において、前記逃し溝は、同溝
内に充填される液状ガスケットの漏出を抑止する引掛か
り溝を有して構成されることをその要旨とするものであ
る。
面合わせ部のシール構造において、前記逃し溝は、同溝
内に充填される液状ガスケットの漏出を抑止する引掛か
り溝を有して構成されることをその要旨とするものであ
る。
【0010】請求項2記載の発明によれば、上記逃し溝
内の液状ガスケットに負圧が作用する場合であれ、上記
引掛かり溝によってその漏出(負圧により引き抜かれる
こと)が好適に防止される。
内の液状ガスケットに負圧が作用する場合であれ、上記
引掛かり溝によってその漏出(負圧により引き抜かれる
こと)が好適に防止される。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の三面合わせ部のシール構造において、前記逃し溝
は、少なくともその一端が前記第3の組付け部材の前記
第1及び第2の部材との接合面内で終結する態様で延設
されることをその要旨とするものである。
記載の三面合わせ部のシール構造において、前記逃し溝
は、少なくともその一端が前記第3の組付け部材の前記
第1及び第2の部材との接合面内で終結する態様で延設
されることをその要旨とするものである。
【0012】請求項3記載の発明によれば、上記第1及
び第2の部材及び第3の組付け部材の内側と外側とで圧
力差が生じる場合であれ、その圧力差が逃し溝内の液状
ガスケットに影響を及ぼすことはないため、上記液状ガ
スケットが漏出する(引き抜かれる)ことを更に有効に
防止することができる。
び第2の部材及び第3の組付け部材の内側と外側とで圧
力差が生じる場合であれ、その圧力差が逃し溝内の液状
ガスケットに影響を及ぼすことはないため、上記液状ガ
スケットが漏出する(引き抜かれる)ことを更に有効に
防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明にかかる三面合わせ部のシール構造をエンジン本体に
適用した実施の形態について詳細に説明する。
明にかかる三面合わせ部のシール構造をエンジン本体に
適用した実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1はエンジン本体1の概観を示すもので
ある。同図1に示すように、エンジン本体1はオイルパ
ン4、同オイルパン4上面に載置されブロック5及びロ
アケース6によって一体形成されるシリンダブロック
3、同シリンダブロック3上面に載置されるシリンダヘ
ッド2、シリンダへッド2及びシリンダブロック3の側
面(図1の右端)を覆う駆動装置ケース7、そしてシリ
ンダヘッド2及び駆動装置ケース7の上面に載置される
ヘッドカバー8が互いに組み付けられて構成されてい
る。ここで、オイルパン4はエンジン内部に飛び散った
り、循環した後のエンジンオイルを回収し貯めておくた
めのタンクとして設けられている。また、シリンダブロ
ック3は内部でピストンが往復運動する複数のシリンダ
ーを主に組み合わせて一体構成されている。さらに、シ
リンダヘッド2は上記シリンダーの頭の部分でシリンダ
ブロック3の蓋として設けられており、エンジンの動弁
装置等が併せ設けられている。上記シリンダヘッド2及
びシリンダブロック3の側面を同時に覆う駆動装置ケー
ス7は、上記シリンダブロック3内部に設けられるクラ
ンクシャフトの回転力をエンジンの動弁装置に伝達する
ための駆動装置のカバーとして設けられている。また、
このように設けられたシリンダヘッド2及び駆動装置ケ
ース7の上面カバーとしてヘッドカバー8が設けられて
いる。そして、同エンジン本体1にあっては、例えばシ
リンダヘッド2、シリンダブロック3(ロアケース6)
及び駆動装置ケース7の三個の組付け部材が互いに突き
合わされて組み付けられる同図1のA部分に三面合わせ
部が生じている。
ある。同図1に示すように、エンジン本体1はオイルパ
ン4、同オイルパン4上面に載置されブロック5及びロ
アケース6によって一体形成されるシリンダブロック
3、同シリンダブロック3上面に載置されるシリンダヘ
ッド2、シリンダへッド2及びシリンダブロック3の側
面(図1の右端)を覆う駆動装置ケース7、そしてシリ
ンダヘッド2及び駆動装置ケース7の上面に載置される
ヘッドカバー8が互いに組み付けられて構成されてい
る。ここで、オイルパン4はエンジン内部に飛び散った
り、循環した後のエンジンオイルを回収し貯めておくた
めのタンクとして設けられている。また、シリンダブロ
ック3は内部でピストンが往復運動する複数のシリンダ
ーを主に組み合わせて一体構成されている。さらに、シ
リンダヘッド2は上記シリンダーの頭の部分でシリンダ
ブロック3の蓋として設けられており、エンジンの動弁
装置等が併せ設けられている。上記シリンダヘッド2及
びシリンダブロック3の側面を同時に覆う駆動装置ケー
ス7は、上記シリンダブロック3内部に設けられるクラ
ンクシャフトの回転力をエンジンの動弁装置に伝達する
ための駆動装置のカバーとして設けられている。また、
このように設けられたシリンダヘッド2及び駆動装置ケ
ース7の上面カバーとしてヘッドカバー8が設けられて
いる。そして、同エンジン本体1にあっては、例えばシ
リンダヘッド2、シリンダブロック3(ロアケース6)
及び駆動装置ケース7の三個の組付け部材が互いに突き
合わされて組み付けられる同図1のA部分に三面合わせ
部が生じている。
【0015】次に、このように構成される三面合わせ部
の細部構造について、図2〜図4を参照して詳述する。
なお、図2は図1のA部の部分拡大図であり、上記三面
合わせ部の詳細を示す。また、図3は図1の駆動装置ケ
ース7を3−3線に沿って見た左側面図、図4は図3の
B部の部分拡大図である。
の細部構造について、図2〜図4を参照して詳述する。
なお、図2は図1のA部の部分拡大図であり、上記三面
合わせ部の詳細を示す。また、図3は図1の駆動装置ケ
ース7を3−3線に沿って見た左側面図、図4は図3の
B部の部分拡大図である。
【0016】上述のように、シリンダヘッド2、シリン
ダブロック3及び駆動装置ケース7が互いに突き合わさ
れて三面合わせ部が形成されている。そして図2に示す
ように、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との間
には、ガスケット9が挟持されている。なお、このガス
ケット9の端部9aは上記三面合わせ部に突き出ないよ
うに若干短めに設けられている。なお、シリンダヘッド
2とシリンダブロック3とは図示しない複数のボルトに
より締付け固定されている。
ダブロック3及び駆動装置ケース7が互いに突き合わさ
れて三面合わせ部が形成されている。そして図2に示す
ように、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との間
には、ガスケット9が挟持されている。なお、このガス
ケット9の端部9aは上記三面合わせ部に突き出ないよ
うに若干短めに設けられている。なお、シリンダヘッド
2とシリンダブロック3とは図示しない複数のボルトに
より締付け固定されている。
【0017】一方、同図2に示すように、シリンダヘッ
ド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース7との間
には、例えばFIPG(現場成形ガスケット)からなる
液状ガスケット10が介装されている。そして、シリン
ダヘッド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース7
とも、図示しない複数のボルトにより締付け固定されて
いる。
ド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース7との間
には、例えばFIPG(現場成形ガスケット)からなる
液状ガスケット10が介装されている。そして、シリン
ダヘッド2及びシリンダブロック3と駆動装置ケース7
とも、図示しない複数のボルトにより締付け固定されて
いる。
【0018】ここで、本実施の形態においては、図2に
併せ示すように、駆動装置ケース7の三面合わせ部に対
向する位置には逃し溝21が設けられている。この逃し
溝21は、ガスケット9を含むシリンダヘッド2とシリ
ンダブロック3との合わせ面の幅よりも広い幅Wを有す
るとともに、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3
の加工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,
3aや、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組
付け誤差によって生じることのある段差hを覆うのに十
分な深さDを有するように設けられている。また、この
逃し溝21は、図3及び図4に示すように、駆動装置ケ
ース7の外側側面から垂直に所定の長さL1を有するよ
うに構成されている。この長さL1は、同駆動装置ケー
ス7の合わせ面の幅Lよりも短い。すなわち同逃し溝2
1は、駆動装置ケース7の合わせ面を分断しないように
設けられている。さらに、この逃し溝21の内側先端
は、側面に沿って一方に所定の長さL2を有するような
引掛かり溝21aとなっている。そして、液状ガスケッ
ト10は、この引掛かり溝21aを含む逃し溝21の全
体に充填されるとともに、駆動装置ケース7の合わせ面
に沿って塗布されて、シリンダヘッド2及びシリンダブ
ロック3と駆動装置ケース7との間に介装されている。
併せ示すように、駆動装置ケース7の三面合わせ部に対
向する位置には逃し溝21が設けられている。この逃し
溝21は、ガスケット9を含むシリンダヘッド2とシリ
ンダブロック3との合わせ面の幅よりも広い幅Wを有す
るとともに、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3
の加工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,
3aや、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組
付け誤差によって生じることのある段差hを覆うのに十
分な深さDを有するように設けられている。また、この
逃し溝21は、図3及び図4に示すように、駆動装置ケ
ース7の外側側面から垂直に所定の長さL1を有するよ
うに構成されている。この長さL1は、同駆動装置ケー
ス7の合わせ面の幅Lよりも短い。すなわち同逃し溝2
1は、駆動装置ケース7の合わせ面を分断しないように
設けられている。さらに、この逃し溝21の内側先端
は、側面に沿って一方に所定の長さL2を有するような
引掛かり溝21aとなっている。そして、液状ガスケッ
ト10は、この引掛かり溝21aを含む逃し溝21の全
体に充填されるとともに、駆動装置ケース7の合わせ面
に沿って塗布されて、シリンダヘッド2及びシリンダブ
ロック3と駆動装置ケース7との間に介装されている。
【0019】次に、上記のように構成された三面合わせ
部のシール構造の作用を説明する。前述のように、逃し
溝21はガスケット9を含むシリンダヘッド2とシリン
ダブロック3との合わせ面の幅よりも広い幅Wを有する
とともに、シリンダヘッド2やシリンダブロック3の加
工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,3a
や、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組付け
誤差によって生じることのある段差hを覆うのに十分な
深さDを有するように設けられている。したがって、エ
ンジンの運転中にエンジン本体1に生じる振動や熱変異
によるこれら加工カエリバリ2a,3aや段差hの影響
は逃し溝21によって吸収されるため、液状ガスケット
10の切断は好適に防止されるようになる。
部のシール構造の作用を説明する。前述のように、逃し
溝21はガスケット9を含むシリンダヘッド2とシリン
ダブロック3との合わせ面の幅よりも広い幅Wを有する
とともに、シリンダヘッド2やシリンダブロック3の加
工に際して生じることのある加工カエリバリ2a,3a
や、シリンダヘッド2とシリンダブロック3との組付け
誤差によって生じることのある段差hを覆うのに十分な
深さDを有するように設けられている。したがって、エ
ンジンの運転中にエンジン本体1に生じる振動や熱変異
によるこれら加工カエリバリ2a,3aや段差hの影響
は逃し溝21によって吸収されるため、液状ガスケット
10の切断は好適に防止されるようになる。
【0020】また、逃し溝21の内側先端の引掛かり溝
21aにより、同逃し溝21は鍵状に設けられており、
液状ガスケット10はこの形状に合わせて充填されてい
る。したがって、気密性の試験時等、逃し溝21に負圧
が作用した場合においても、この鍵の形状の引掛かりに
より、液状ガスケット10がこの逃し溝21から抜ける
(漏出する)ことも好適に防止される。
21aにより、同逃し溝21は鍵状に設けられており、
液状ガスケット10はこの形状に合わせて充填されてい
る。したがって、気密性の試験時等、逃し溝21に負圧
が作用した場合においても、この鍵の形状の引掛かりに
より、液状ガスケット10がこの逃し溝21から抜ける
(漏出する)ことも好適に防止される。
【0021】さらに、逃し溝21は駆動装置ケース7の
合わせ面を分断しないように設けられているため、エン
ジン本体1の内側と外側との圧力差が液状ガスケット1
0に伝達されることはない。したがって、こうした圧力
差に起因して液状ガスケット10が逃し溝21から抜け
る(漏出する)ことも的確に防止される。
合わせ面を分断しないように設けられているため、エン
ジン本体1の内側と外側との圧力差が液状ガスケット1
0に伝達されることはない。したがって、こうした圧力
差に起因して液状ガスケット10が逃し溝21から抜け
る(漏出する)ことも的確に防止される。
【0022】また、逃し溝21内の液状ガスケット10
はエンジン本体1の外側、すなわち大気側に対して開放
されているため、直接空気に触れることになり、同液状
ガスケット10の乾燥が容易な構造ともなっている。
はエンジン本体1の外側、すなわち大気側に対して開放
されているため、直接空気に触れることになり、同液状
ガスケット10の乾燥が容易な構造ともなっている。
【0023】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・駆動装置ケース7との合わせ面に加工カエリバリや段
差が生じる場合であれ、液状ガスケット10の切断を好
適に防止することができる。
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・駆動装置ケース7との合わせ面に加工カエリバリや段
差が生じる場合であれ、液状ガスケット10の切断を好
適に防止することができる。
【0024】・またこのため、三面合わせ部のシール性
を好適に維持することができる。 ・負圧や圧力差等に起因して液状ガスケット10が逃し
溝21から抜ける(漏出する)ことも防止できる。
を好適に維持することができる。 ・負圧や圧力差等に起因して液状ガスケット10が逃し
溝21から抜ける(漏出する)ことも防止できる。
【0025】・液状ガスケット10の乾燥を容易なもの
とすることができる。なお、本実施の形態は次のように
変更することもできる。 ・本実施の形態においては、引掛かり溝21aを含む逃
し溝21の形状を鍵状に設けた。これに対して図5に示
すように、逃し溝21の形状を外側側面から垂直に所定
の長さL1を有するように設け、更にこの逃し溝21の
内側先端は、側面に沿って両方向に所定の長さL3を有
するようにT字状に設けてもよい。この場合、液状ガス
ケット10の引掛かりをより強固なものとすることがで
きる。
とすることができる。なお、本実施の形態は次のように
変更することもできる。 ・本実施の形態においては、引掛かり溝21aを含む逃
し溝21の形状を鍵状に設けた。これに対して図5に示
すように、逃し溝21の形状を外側側面から垂直に所定
の長さL1を有するように設け、更にこの逃し溝21の
内側先端は、側面に沿って両方向に所定の長さL3を有
するようにT字状に設けてもよい。この場合、液状ガス
ケット10の引掛かりをより強固なものとすることがで
きる。
【0026】・本実施の形態においては、引掛かり溝2
1aを含む逃し溝21の形状を側面に沿って鍵状に設け
た。これに対して、液状ガスケット10が逃し溝21か
ら抜けることを防止する適宜の形状としてもよい。ま
た、この引掛かり溝21aは必ずしもなくてもよい。
1aを含む逃し溝21の形状を側面に沿って鍵状に設け
た。これに対して、液状ガスケット10が逃し溝21か
ら抜けることを防止する適宜の形状としてもよい。ま
た、この引掛かり溝21aは必ずしもなくてもよい。
【0027】・本実施の形態では、エンジン本体1の三
面合わせ部におけるシール構造に具体化したが、三個の
組付け部材が互いに突き合わされる三面合わせ部であれ
ば、エンジン本体以外に適用されるシール構造にも同様
に適用することもできる。
面合わせ部におけるシール構造に具体化したが、三個の
組付け部材が互いに突き合わされる三面合わせ部であれ
ば、エンジン本体以外に適用されるシール構造にも同様
に適用することもできる。
【0028】なお、この明細書において、発明の構成に
係る手段及び部材等は、以下のように定義されるものと
する。 ・液状ガスケットとは、紙、コルク、ゴム等の成形ガス
ケットに対するもので、成形ガスケットに比べシール効
果が大きく、種々の形状に利用できるものである。一般
的には常温加硫型シリコンゴムシール剤が利用される。
係る手段及び部材等は、以下のように定義されるものと
する。 ・液状ガスケットとは、紙、コルク、ゴム等の成形ガス
ケットに対するもので、成形ガスケットに比べシール効
果が大きく、種々の形状に利用できるものである。一般
的には常温加硫型シリコンゴムシール剤が利用される。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1及び
第2の部材の接合端部、すなわちそれらの角部に前述し
た加工カエリバリや段差が生じていても、第3の組付け
部材との接合に際し、それら加工カエリバリや段差は逃
し溝によって吸収されるようになる。したがって、それ
ら部材による三面合わせ部に振動や熱変異が生じる場合
であれ、上記逃し溝に充填された液状ガスケットが切断
されることはない。
第2の部材の接合端部、すなわちそれらの角部に前述し
た加工カエリバリや段差が生じていても、第3の組付け
部材との接合に際し、それら加工カエリバリや段差は逃
し溝によって吸収されるようになる。したがって、それ
ら部材による三面合わせ部に振動や熱変異が生じる場合
であれ、上記逃し溝に充填された液状ガスケットが切断
されることはない。
【0030】請求項2記載の発明によれば、上記逃し溝
内の液状ガスケットに負圧が作用する場合であれ、引掛
かり溝によってその漏出(負圧により引き抜かれるこ
と)が好適に防止される。
内の液状ガスケットに負圧が作用する場合であれ、引掛
かり溝によってその漏出(負圧により引き抜かれるこ
と)が好適に防止される。
【0031】請求項3記載の発明によれば、上記第1及
び第2の部材及び第3の組付け部材の内側と外側とで圧
力差が生じる場合であれ、その圧力差が逃し溝内の液状
ガスケットに影響を及ぼすことはないため、上記液状ガ
スケットが漏出する(引き抜かれる)ことを更に有効に
防止することができる。
び第2の部材及び第3の組付け部材の内側と外側とで圧
力差が生じる場合であれ、その圧力差が逃し溝内の液状
ガスケットに影響を及ぼすことはないため、上記液状ガ
スケットが漏出する(引き抜かれる)ことを更に有効に
防止することができる。
【図1】エンジン本体に適用された本発明の三面合わせ
部のシール構造の一実施形態を示す側面図。
部のシール構造の一実施形態を示す側面図。
【図2】図1のA部の部分拡大図。
【図3】図1の3−3線に沿った駆動装置ケースの側面
図。
図。
【図4】図3のB部の部分拡大図。
【図5】逃し溝の他の構成例を示す部分拡大図。
【図6】エンジン本体に適用された従来の三面合わせ部
のシール構造を示す側面図。
のシール構造を示す側面図。
【図7】図6のC部の部分拡大図。
2…シリンダヘッド、3…シリンダブロック、7…駆動
装置ケース、9…ガスケット、10…液状ガスケット、
21…逃し溝、21a…引掛かり溝。
装置ケース、9…ガスケット、10…液状ガスケット、
21…逃し溝、21a…引掛かり溝。
Claims (3)
- 【請求項1】 互いに層状に組み付けられる第1及び第
2の二個の部材とそれら部材の端部に液状ガスケットを
介して組み付けられる第3の組付け部材と有して構成さ
れる三面合わせ部のシール構造であって、 前記第3の組付け部材の前記第1及び第2の部材の接合
部と相対する面にはそれら第1及び第2の部材の接合部
に沿って逃し溝が設けられ、前記第3の組付け部材と前
記第1及び第2の部材との接合面には該逃し溝を含んで
前記液状ガスケットが充填されてなることを特徴とする
三面合わせ部のシール構造。 - 【請求項2】 請求項1記載の三面合わせ部のシール構
造において、 前記逃し溝は、同溝内に充填される液状ガスケットの漏
出を抑止する引掛かり溝を有して構成されることを特徴
とする三面合わせ部のシール構造。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の三面合わせ部の
シール構造において、前記逃し溝は、少なくともその一
端が前記第3の組付け部材の前記第1及び第2の部材と
の接合面内で終結する態様で延設されることを特徴とす
る三面合わせ部のシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7767297A JPH10274098A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 三面合わせ部のシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7767297A JPH10274098A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 三面合わせ部のシール構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10274098A true JPH10274098A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13640383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7767297A Pending JPH10274098A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 三面合わせ部のシール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10274098A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009264476A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Toyota Motor Corp | シール構造、チェーンケース及びシール構造形成方法 |
JP2010121690A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Mitsubishi Motors Corp | 三面合わせ部のシール構造 |
JP2011169278A (ja) * | 2010-02-19 | 2011-09-01 | Aisin Seiki Co Ltd | エンジンのシール構造 |
US8931782B2 (en) * | 2003-10-10 | 2015-01-13 | Nissan Motor Co., Ltd. | Seal structure |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP7767297A patent/JPH10274098A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8931782B2 (en) * | 2003-10-10 | 2015-01-13 | Nissan Motor Co., Ltd. | Seal structure |
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JP4737224B2 (ja) * | 2008-04-24 | 2011-07-27 | トヨタ自動車株式会社 | シール構造 |
US8443776B2 (en) | 2008-04-24 | 2013-05-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Seal structure, chain case, and seal structure formation method |
JP2010121690A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Mitsubishi Motors Corp | 三面合わせ部のシール構造 |
JP2011169278A (ja) * | 2010-02-19 | 2011-09-01 | Aisin Seiki Co Ltd | エンジンのシール構造 |
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