JPH10264493A - 複式印刷装置 - Google Patents
複式印刷装置Info
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- JPH10264493A JPH10264493A JP8885197A JP8885197A JPH10264493A JP H10264493 A JPH10264493 A JP H10264493A JP 8885197 A JP8885197 A JP 8885197A JP 8885197 A JP8885197 A JP 8885197A JP H10264493 A JPH10264493 A JP H10264493A
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- printing
- heat
- ink
- liquid
- plate cylinder
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M1/00—Inking and printing with a printer's forme
- B41M1/12—Stencil printing; Silk-screen printing
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C1/00—Forme preparation
- B41C1/14—Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing
- B41C1/147—Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing by imagewise deposition of a liquid, e.g. from an ink jet; Chemical perforation by the hardening or solubilizing of the ink impervious coating or sheet
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41L—APPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
- B41L13/00—Stencilling apparatus for office or other commercial use
- B41L13/04—Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers
- B41L13/06—Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers with a single cylinder carrying the stencil
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 感熱孔版原紙の製版時の穿孔不良、シワの発
生、搬送不良が発生せず、少数枚から多数枚の多色の印
刷物を低ランニングコストで効率良く得られ、印刷物の
インキ乾燥性に優れ、裏移りや裏抜けない複式印刷装置
を提供する。 【解決手段】 感熱孔版原紙上に画像を再現するように
光熱変換材料を転移させる液体吐出手段と、該感熱孔版
原紙に可視光線又は赤外線を照射して製版する光線照射
手段と、インキ通過性の円筒状版胴と、可逆的に固体状
態から液体状態に相変化する孔版印刷インキを版胴内で
加熱する加熱手段と、該版胴の内周面に内接してインキ
を周面に供給するスキージ手段と、版胴と印刷用紙との
少なくとも何れか一方を押圧して密着させて孔版印刷イ
ンキを感熱孔版原紙を介して印刷用紙に転移させる押圧
機構とを備え、さらに、液体吐出手段は、光熱変換材料
及び/又は着色剤を印刷用紙上に直接画像を印刷できる
ように構成する。
生、搬送不良が発生せず、少数枚から多数枚の多色の印
刷物を低ランニングコストで効率良く得られ、印刷物の
インキ乾燥性に優れ、裏移りや裏抜けない複式印刷装置
を提供する。 【解決手段】 感熱孔版原紙上に画像を再現するように
光熱変換材料を転移させる液体吐出手段と、該感熱孔版
原紙に可視光線又は赤外線を照射して製版する光線照射
手段と、インキ通過性の円筒状版胴と、可逆的に固体状
態から液体状態に相変化する孔版印刷インキを版胴内で
加熱する加熱手段と、該版胴の内周面に内接してインキ
を周面に供給するスキージ手段と、版胴と印刷用紙との
少なくとも何れか一方を押圧して密着させて孔版印刷イ
ンキを感熱孔版原紙を介して印刷用紙に転移させる押圧
機構とを備え、さらに、液体吐出手段は、光熱変換材料
及び/又は着色剤を印刷用紙上に直接画像を印刷できる
ように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの印刷方式で少
数枚から多数枚の印刷物を効率良く印刷できるだけでな
く、インキの乾燥性に優れ且つ裏移りの少ない複式印刷
装置に関する。
数枚から多数枚の印刷物を効率良く印刷できるだけでな
く、インキの乾燥性に優れ且つ裏移りの少ない複式印刷
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】文字、図、写真等の画像を電気信号に変
換した画像情報をドット状の熱として発生するサーマル
ヘッドなどの発熱手段で、感熱孔版原紙の熱可塑性樹脂
フィルムを溶融穿孔して製版し、孔版印刷インキを収容
した版胴に該感熱孔版原紙を巻き付けて孔版印刷インキ
を該孔版原紙の穿孔部から通過させて印刷用紙に転移さ
せる方法は、高速プリント、低ランニングコストのデジ
タル印刷機として既に普及している。
換した画像情報をドット状の熱として発生するサーマル
ヘッドなどの発熱手段で、感熱孔版原紙の熱可塑性樹脂
フィルムを溶融穿孔して製版し、孔版印刷インキを収容
した版胴に該感熱孔版原紙を巻き付けて孔版印刷インキ
を該孔版原紙の穿孔部から通過させて印刷用紙に転移さ
せる方法は、高速プリント、低ランニングコストのデジ
タル印刷機として既に普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このデジタル
印刷機は、感熱孔版原紙を製版する際、孔版原紙のサー
マルヘッドに対する押し付け圧の不均一に起因する穿孔
不良を生じたり、孔版原紙にシワを発生させたり、搬送
不良が起こることがあった。
印刷機は、感熱孔版原紙を製版する際、孔版原紙のサー
マルヘッドに対する押し付け圧の不均一に起因する穿孔
不良を生じたり、孔版原紙にシワを発生させたり、搬送
不良が起こることがあった。
【0004】更に、従来のデジタル印刷機は多数枚の同
じ印刷物を得る場合有用であるが、少枚数の印刷物が必
要な場合かえって割高になる。
じ印刷物を得る場合有用であるが、少枚数の印刷物が必
要な場合かえって割高になる。
【0005】このような背景から、少枚数の印刷物を得
るために感熱記録紙や熱転写記録紙を印刷機に内蔵させ
ることも考えられるが、印刷機が大きくなるだけでな
く、印刷用紙と記録紙との双方を用意することで操作が
煩雑になる欠点がある。
るために感熱記録紙や熱転写記録紙を印刷機に内蔵させ
ることも考えられるが、印刷機が大きくなるだけでな
く、印刷用紙と記録紙との双方を用意することで操作が
煩雑になる欠点がある。
【0006】また、1種類の普通紙を用い、少枚数の印
刷物を得る場合は電子写真方式で印刷し、多数枚の印刷
物を得る場合は感熱孔版原紙を用いて孔版印刷すること
ができる複式印刷装置が提案されているが、全体のシス
テムが高価で且つ大型化してしまうという欠点があっ
た。
刷物を得る場合は電子写真方式で印刷し、多数枚の印刷
物を得る場合は感熱孔版原紙を用いて孔版印刷すること
ができる複式印刷装置が提案されているが、全体のシス
テムが高価で且つ大型化してしまうという欠点があっ
た。
【0007】一方、デジタル印刷機ではカラーの印刷物
を得ようとする場合、孔版印刷インキが収容された版胴
を各色分それぞれ用意しておかなければならず、部分的
なカラー印刷においても1色の印刷毎に版胴を取り替え
るという煩雑な操作が必要であり、作業効率が悪くなる
欠点があった。
を得ようとする場合、孔版印刷インキが収容された版胴
を各色分それぞれ用意しておかなければならず、部分的
なカラー印刷においても1色の印刷毎に版胴を取り替え
るという煩雑な操作が必要であり、作業効率が悪くなる
欠点があった。
【0008】また、従来一般的に用いられている孔版印
刷用エマルジョンインキは乾燥に時間を要し、印刷され
た用紙などを印刷直後に手に持った場合、手にインキが
転移したり、また連続印刷の際に印刷した用紙などを重
ね合わせると、インキの裏移りが発生し、特にインキの
浸透性が悪い葉書用紙などではこれらの現象が著しいと
いう問題があった。この理由は、該エマルジョンインキ
の乾燥が、油相成分の浸透と水相成分の蒸発のみによっ
て行なわれているためである。また、かかるエマルジョ
ンインキは使用環境温度によってインキの粘度が変化
し、例えば高温の時はインキが軟らかくなり、インキの
裏抜けや、わき漏れや尻漏れ(版胴に巻装された原紙の
端部からインキが漏れる現象)が発生することがあっ
た。
刷用エマルジョンインキは乾燥に時間を要し、印刷され
た用紙などを印刷直後に手に持った場合、手にインキが
転移したり、また連続印刷の際に印刷した用紙などを重
ね合わせると、インキの裏移りが発生し、特にインキの
浸透性が悪い葉書用紙などではこれらの現象が著しいと
いう問題があった。この理由は、該エマルジョンインキ
の乾燥が、油相成分の浸透と水相成分の蒸発のみによっ
て行なわれているためである。また、かかるエマルジョ
ンインキは使用環境温度によってインキの粘度が変化
し、例えば高温の時はインキが軟らかくなり、インキの
裏抜けや、わき漏れや尻漏れ(版胴に巻装された原紙の
端部からインキが漏れる現象)が発生することがあっ
た。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、感熱孔版原紙の製版時の穿孔不良、シワの発
生、搬送不良などが発生せず、少数枚から多数枚の多色
の印刷物を低ランニングコストで効率良く得られ、さら
に孔版印刷された印刷物のインキ乾燥性に優れ、裏移り
や裏抜けも防止することができる複式印刷装置を提供す
ることにある。
解決し、感熱孔版原紙の製版時の穿孔不良、シワの発
生、搬送不良などが発生せず、少数枚から多数枚の多色
の印刷物を低ランニングコストで効率良く得られ、さら
に孔版印刷された印刷物のインキ乾燥性に優れ、裏移り
や裏抜けも防止することができる複式印刷装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、液体中に含有せしめた光熱変換材料を予め電気信
号に変換された画像情報に従って感熱孔版原紙上に吐出
して、その上に前記画像情報に基づいた画像を再現する
ように該光熱変換材料を転移させる液体吐出手段と、前
記光熱変換材料が転移された前記感熱孔版原紙に可視光
線又は赤外線を照射して前記感熱孔版原紙を穿孔して製
版する光線照射手段と、前記感熱孔版原紙を外周面に巻
装して自身の中心軸線周りに回転するインキ通過性の円
筒状版胴と、可逆的に固体状態から液体状態に相変化す
る孔版印刷インキを前記版胴内で加熱する加熱手段と、
前記版胴の内周面に内接して前記インキを前記周面に供
給するスキージ手段と、印刷用紙が前記版胴の回転に同
期して移動する状態にて、前記版胴と前記印刷用紙との
少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着させ、前記
版胴の内周面に供給された液体状態の前記孔版印刷イン
キを、製版された前記感熱孔版原紙を介して前記印刷用
紙に転移させる押圧機構と、を備えた印刷装置であっ
て、さらに、前記液体吐出手段は、液体中に含有せしめ
た前記光熱変換材料及び/又は着色剤を予め電気信号に
変換された画像情報に従って印刷用紙上に吐出して、そ
の上に直接前記画像情報に基づいた画像を印刷できるよ
うにされている複式印刷装置によって達成される。
的は、液体中に含有せしめた光熱変換材料を予め電気信
号に変換された画像情報に従って感熱孔版原紙上に吐出
して、その上に前記画像情報に基づいた画像を再現する
ように該光熱変換材料を転移させる液体吐出手段と、前
記光熱変換材料が転移された前記感熱孔版原紙に可視光
線又は赤外線を照射して前記感熱孔版原紙を穿孔して製
版する光線照射手段と、前記感熱孔版原紙を外周面に巻
装して自身の中心軸線周りに回転するインキ通過性の円
筒状版胴と、可逆的に固体状態から液体状態に相変化す
る孔版印刷インキを前記版胴内で加熱する加熱手段と、
前記版胴の内周面に内接して前記インキを前記周面に供
給するスキージ手段と、印刷用紙が前記版胴の回転に同
期して移動する状態にて、前記版胴と前記印刷用紙との
少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着させ、前記
版胴の内周面に供給された液体状態の前記孔版印刷イン
キを、製版された前記感熱孔版原紙を介して前記印刷用
紙に転移させる押圧機構と、を備えた印刷装置であっ
て、さらに、前記液体吐出手段は、液体中に含有せしめ
た前記光熱変換材料及び/又は着色剤を予め電気信号に
変換された画像情報に従って印刷用紙上に吐出して、そ
の上に直接前記画像情報に基づいた画像を印刷できるよ
うにされている複式印刷装置によって達成される。
【0011】すなわち、本発明の複式印刷装置では、従
来の輪転式孔版印刷装置において、感熱孔版原紙の製版
方式として、光熱変換材料を含有する液体を液体吐出手
段から感熱孔版原紙上に吐出して該光熱変換材料を該感
熱孔版原紙に転移させる第1工程と、該感熱孔版原紙に
可視光線又は赤外線を照射して、該光熱変換材料が転移
した該感熱孔版原紙の部位を選択的に穿孔する第2工程
とからなる方式を採用した点に第一の特徴を有してい
る。
来の輪転式孔版印刷装置において、感熱孔版原紙の製版
方式として、光熱変換材料を含有する液体を液体吐出手
段から感熱孔版原紙上に吐出して該光熱変換材料を該感
熱孔版原紙に転移させる第1工程と、該感熱孔版原紙に
可視光線又は赤外線を照射して、該光熱変換材料が転移
した該感熱孔版原紙の部位を選択的に穿孔する第2工程
とからなる方式を採用した点に第一の特徴を有してい
る。
【0012】かかる液体吐出手段としては、例えば、1
インチ当たり10〜2000個(10〜2000dpi)
の開口部を有するノズル、スリット、多孔質材、多孔フ
ィルム等からなる吐出ヘッドを圧電素子、発熱素子、送
液ポンプ等に接続し、光熱変換材料を含有する上記液体
を文字画像の電気的信号に従って間欠的または連続的
に、即ち、ドット状またはライン状に吐出するようにし
た装置が挙げられる。
インチ当たり10〜2000個(10〜2000dpi)
の開口部を有するノズル、スリット、多孔質材、多孔フ
ィルム等からなる吐出ヘッドを圧電素子、発熱素子、送
液ポンプ等に接続し、光熱変換材料を含有する上記液体
を文字画像の電気的信号に従って間欠的または連続的
に、即ち、ドット状またはライン状に吐出するようにし
た装置が挙げられる。
【0013】この第1工程は、例えば、感熱孔版原紙か
ら僅かに離隔された吐出ヘッドを該感熱孔版原紙と平行
に移動させるとともに予め電気信号に変換された画像情
報に従って該吐出ヘッドから上記液体を感熱孔版原紙上
に吐出させるように該液体吐出装置を制御し、該感熱孔
版原紙に転移した液体を蒸発させ、画像を該光熱変換材
料を主成分とする固体の付着体として該感熱孔版原紙の
表面に再現させることで実施できる。
ら僅かに離隔された吐出ヘッドを該感熱孔版原紙と平行
に移動させるとともに予め電気信号に変換された画像情
報に従って該吐出ヘッドから上記液体を感熱孔版原紙上
に吐出させるように該液体吐出装置を制御し、該感熱孔
版原紙に転移した液体を蒸発させ、画像を該光熱変換材
料を主成分とする固体の付着体として該感熱孔版原紙の
表面に再現させることで実施できる。
【0014】上記第2工程では、光熱変換材料が転移さ
れた感熱孔版原紙に可視光線又は赤外線を照射すると、
光熱変換材料が光を吸収して発熱し、その結果、感熱孔
版原紙の熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔されるので、
感熱孔版原紙を直接製版することができる。この可視光
線又は赤外線の照射は、キセノンランプ、フラッシュラ
ンプ、ハロゲンランプ、赤外線ヒーターなどを用いて容
易に行うことができる。
れた感熱孔版原紙に可視光線又は赤外線を照射すると、
光熱変換材料が光を吸収して発熱し、その結果、感熱孔
版原紙の熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔されるので、
感熱孔版原紙を直接製版することができる。この可視光
線又は赤外線の照射は、キセノンランプ、フラッシュラ
ンプ、ハロゲンランプ、赤外線ヒーターなどを用いて容
易に行うことができる。
【0015】このように、本発明の印刷装置では、製版
時に孔版原紙を原稿やサーマルヘッド等のいかなる物と
も接触させる必要がなく、感熱孔版原紙を単独で可視光
線又は赤外線照射にかければよいので、製版時に孔版原
紙にシワが発生することがない。
時に孔版原紙を原稿やサーマルヘッド等のいかなる物と
も接触させる必要がなく、感熱孔版原紙を単独で可視光
線又は赤外線照射にかければよいので、製版時に孔版原
紙にシワが発生することがない。
【0016】また、本発明において、上記第1工程及び
第2工程は、感熱孔版原紙を版胴に着版させる前に行っ
てもよく、また、感熱孔版原紙を版胴に着版させた後に
行っても良い。とりわけ、本発明の印刷装置は可逆的に
固体状態から液体状態に相変化するインキを使用するの
で、該インキを加熱手段によって加熱流動化させる前
に、感熱孔版原紙を版胴に着版させた状態で製版を行う
のに好都合である。即ち、円筒状版胴内のインキが固体
状態で、まだ円筒状版胴外周面のインキが固体状態にあ
る時は、円筒状版胴に感熱孔版原紙を巻装しても、版胴
外周面と感熱孔版原紙との間隙には空気層が介在するの
で、実質的には断熱効果がある。したがって、光熱変換
材料が転移した部位に可視光線又は赤外線を照射する
と、光熱変換された熱エネルギーは熱可塑性樹脂フィル
ム中に蓄熱され、その結果熱可塑性樹脂フィルムが高温
になり効率良く溶融製版される。
第2工程は、感熱孔版原紙を版胴に着版させる前に行っ
てもよく、また、感熱孔版原紙を版胴に着版させた後に
行っても良い。とりわけ、本発明の印刷装置は可逆的に
固体状態から液体状態に相変化するインキを使用するの
で、該インキを加熱手段によって加熱流動化させる前
に、感熱孔版原紙を版胴に着版させた状態で製版を行う
のに好都合である。即ち、円筒状版胴内のインキが固体
状態で、まだ円筒状版胴外周面のインキが固体状態にあ
る時は、円筒状版胴に感熱孔版原紙を巻装しても、版胴
外周面と感熱孔版原紙との間隙には空気層が介在するの
で、実質的には断熱効果がある。したがって、光熱変換
材料が転移した部位に可視光線又は赤外線を照射する
と、光熱変換された熱エネルギーは熱可塑性樹脂フィル
ム中に蓄熱され、その結果熱可塑性樹脂フィルムが高温
になり効率良く溶融製版される。
【0017】一方、常温で液体状のインキを使用した孔
版印刷機では、円筒状版胴に感熱孔版原紙を巻装する
と、該版胴の外周面と感熱孔版原紙との間隙は液体状イ
ンキによって充填され、該間隙に空気層は形成されな
い。従って、この状態で光熱変換材料が転移した部位に
可視光線又は赤外線を照射しても、光熱変換された熱エ
ネルギーは熱可塑性樹脂フィルムから液体状インキの方
向に拡散してしまい、その結果熱可塑性樹脂フィルムの
温度が上昇せずに溶融穿孔が不十分となることがある。
版印刷機では、円筒状版胴に感熱孔版原紙を巻装する
と、該版胴の外周面と感熱孔版原紙との間隙は液体状イ
ンキによって充填され、該間隙に空気層は形成されな
い。従って、この状態で光熱変換材料が転移した部位に
可視光線又は赤外線を照射しても、光熱変換された熱エ
ネルギーは熱可塑性樹脂フィルムから液体状インキの方
向に拡散してしまい、その結果熱可塑性樹脂フィルムの
温度が上昇せずに溶融穿孔が不十分となることがある。
【0018】さらに、本発明の装置においては、前記液
体吐出手段は、液体中に含有せしめた光熱変換材料及び
/又は着色剤を予め電気信号に変換された画像情報に従
って印刷用紙上に吐出して、その上に直接前記画像情報
に基づいた画像を印刷できるようにされており、孔版印
刷とインクジェット印刷の2つの方式で印刷可能な複式
印刷装置を構成している点に第二の特徴を有する。
体吐出手段は、液体中に含有せしめた光熱変換材料及び
/又は着色剤を予め電気信号に変換された画像情報に従
って印刷用紙上に吐出して、その上に直接前記画像情報
に基づいた画像を印刷できるようにされており、孔版印
刷とインクジェット印刷の2つの方式で印刷可能な複式
印刷装置を構成している点に第二の特徴を有する。
【0019】かかる複式印刷装置を構成する場合、前記
液体吐出手段は、感熱孔版原紙の方向と印刷用紙の方向
に方向転換して両者の上に選択的に光熱変換材料及び/
又は着色剤を吐出し得る単一の吐出ヘッドを備えるもの
であってもよく、また、感熱孔版原紙上に光熱変換材料
を吐出し得る吐出ヘッドと、印刷用紙上には着色剤を吐
出し得る吐出ヘッドを夫々別個に備えたものであっても
よい。また、多色印刷を可能とするために、前記液体吐
出手段に、印刷用紙上に着色剤を吐出し得る複数の吐出
ヘッドを具備させ、各吐出ヘッドからそれぞれ異なった
色調の着色剤を吐出させ多色印刷を行えるようにしても
よく、また、前記液体吐出手段を、前記印刷用紙上に異
なった色調の複数の着色剤を吐出し得る単一の吐出ヘッ
ドを備えたものとすることもできる。
液体吐出手段は、感熱孔版原紙の方向と印刷用紙の方向
に方向転換して両者の上に選択的に光熱変換材料及び/
又は着色剤を吐出し得る単一の吐出ヘッドを備えるもの
であってもよく、また、感熱孔版原紙上に光熱変換材料
を吐出し得る吐出ヘッドと、印刷用紙上には着色剤を吐
出し得る吐出ヘッドを夫々別個に備えたものであっても
よい。また、多色印刷を可能とするために、前記液体吐
出手段に、印刷用紙上に着色剤を吐出し得る複数の吐出
ヘッドを具備させ、各吐出ヘッドからそれぞれ異なった
色調の着色剤を吐出させ多色印刷を行えるようにしても
よく、また、前記液体吐出手段を、前記印刷用紙上に異
なった色調の複数の着色剤を吐出し得る単一の吐出ヘッ
ドを備えたものとすることもできる。
【0020】このように、本発明の複式印刷装置によれ
ば、多数枚の印刷を行う場合、液体吐出手段から光熱変
換材料及び/又は着色剤を感熱孔版原紙上に吐出して光
線照射手段によって製版して孔版印刷を行い、少枚数の
印刷を行う場合、液体吐出手段から光熱変換材料及び/
又は着色剤を印刷用紙上に直接吐出することで簡単に印
刷することができる。従って、印刷装置内に1種類の印
刷用紙と感熱孔版原紙を用意しておき、印刷装置内で液
体吐出手段を制御するだけで、少数枚の印刷と多数枚の
印刷の両方を効率的に行うことができる。また、孔版印
刷された印刷用紙の上に液体吐出手段から光熱変換材料
及び/又は着色剤を重ねて吐出して多重及び多色印刷す
ることも可能である。さらには、使用頻度の多い黒色の
印刷は孔版印刷で行い、使用頻度の少ない赤青黄色など
の印刷は印刷用紙に直接印刷することによって多色印刷
の効率化を図ることもできる。
ば、多数枚の印刷を行う場合、液体吐出手段から光熱変
換材料及び/又は着色剤を感熱孔版原紙上に吐出して光
線照射手段によって製版して孔版印刷を行い、少枚数の
印刷を行う場合、液体吐出手段から光熱変換材料及び/
又は着色剤を印刷用紙上に直接吐出することで簡単に印
刷することができる。従って、印刷装置内に1種類の印
刷用紙と感熱孔版原紙を用意しておき、印刷装置内で液
体吐出手段を制御するだけで、少数枚の印刷と多数枚の
印刷の両方を効率的に行うことができる。また、孔版印
刷された印刷用紙の上に液体吐出手段から光熱変換材料
及び/又は着色剤を重ねて吐出して多重及び多色印刷す
ることも可能である。さらには、使用頻度の多い黒色の
印刷は孔版印刷で行い、使用頻度の少ない赤青黄色など
の印刷は印刷用紙に直接印刷することによって多色印刷
の効率化を図ることもできる。
【0021】本発明で用いられる光熱変換材料は、光の
エネルギーを熱のエネルギーに変換することができる材
料であればよく、光熱変換効率の良い材料、例えば、カ
ーボンブラック、炭化珪素、窒化珪素、金属粉末、金属
酸化物等の無機顔料の他、有機顔料及び有機染料等が挙
げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラ
ック、チャネルブラック、ランプブラック、アセチレン
ブラック、オイルブラック等が挙げられる。有機染料の
中では、アントラキノン系、フタロシアニン系、シアニ
ン系、スクアリリウム系、ポリメチン系の色素のように
特定波長域で大きな光吸収性を示すものが好ましい。
エネルギーを熱のエネルギーに変換することができる材
料であればよく、光熱変換効率の良い材料、例えば、カ
ーボンブラック、炭化珪素、窒化珪素、金属粉末、金属
酸化物等の無機顔料の他、有機顔料及び有機染料等が挙
げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラ
ック、チャネルブラック、ランプブラック、アセチレン
ブラック、オイルブラック等が挙げられる。有機染料の
中では、アントラキノン系、フタロシアニン系、シアニ
ン系、スクアリリウム系、ポリメチン系の色素のように
特定波長域で大きな光吸収性を示すものが好ましい。
【0022】また、本発明で用いられる着色剤は、光熱
変換材料が色調を有する場合は光熱変換材料と同一であ
ってもよいが、例えば、カーボンブラック、フタロシア
ニンブルー、ビクトリアブルー、ブリリアントカーミン
6B、パーマネントレッドF5R、ローダミンレーキ
B、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトール
イエロー、酸化チタン、炭酸カルシウム等の有機又は無
機の顔料、及び、アゾ系、アントラキノン系、キナクリ
ドン系、キサンテン系、アクリジン系等の染料が挙げら
れる。
変換材料が色調を有する場合は光熱変換材料と同一であ
ってもよいが、例えば、カーボンブラック、フタロシア
ニンブルー、ビクトリアブルー、ブリリアントカーミン
6B、パーマネントレッドF5R、ローダミンレーキ
B、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトール
イエロー、酸化チタン、炭酸カルシウム等の有機又は無
機の顔料、及び、アゾ系、アントラキノン系、キナクリ
ドン系、キサンテン系、アクリジン系等の染料が挙げら
れる。
【0023】上記光熱変換材料及び上記着色剤を含有せ
しめる液体は、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、
アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系、ア
ルデヒド系、カルボン酸系、アミン系、低分子複素環化
合物、オキサイド系、水等の溶剤が挙げられ、具体的に
はヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、ブ
チルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、メチルアミン、エチレンジアミン、
ジメチルホルムアミド、ピリジン、エチレンオキサイド
等が挙げられる。これらの液体は、単独でまたは併用し
て用いることができ、液体吐出手段から感熱孔版原紙上
に吐出された後、迅速に蒸発するものが好ましい。ま
た、該液体には、必要に応じて、染料、顔料、充填剤、
結着剤、硬化剤、防腐剤、湿潤剤、界面活性剤、pH調
節剤等を含有せしめることができる。
しめる液体は、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、
アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系、ア
ルデヒド系、カルボン酸系、アミン系、低分子複素環化
合物、オキサイド系、水等の溶剤が挙げられ、具体的に
はヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、ブ
チルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、メチルアミン、エチレンジアミン、
ジメチルホルムアミド、ピリジン、エチレンオキサイド
等が挙げられる。これらの液体は、単独でまたは併用し
て用いることができ、液体吐出手段から感熱孔版原紙上
に吐出された後、迅速に蒸発するものが好ましい。ま
た、該液体には、必要に応じて、染料、顔料、充填剤、
結着剤、硬化剤、防腐剤、湿潤剤、界面活性剤、pH調
節剤等を含有せしめることができる。
【0024】かくして、上記液体中に上記光熱変換材料
及び/又は着色剤を液体吐出手段から吐出可能な形態で
適宜分散又は混合することにより、感熱孔版原紙製版用
組成物又は着色剤組成物として調製することができる。
及び/又は着色剤を液体吐出手段から吐出可能な形態で
適宜分散又は混合することにより、感熱孔版原紙製版用
組成物又は着色剤組成物として調製することができる。
【0025】本発明で用いる感熱孔版原紙は、その少な
くとも一方の面に上記光熱変換材料が転移し、該光熱変
換材料の発熱によって溶融穿孔され得るものであればよ
く、熱可塑性樹脂フィルム単独の孔版原紙であっても、
熱可塑性樹脂フィルムとこれに積層された多孔質支持体
とを備える孔版原紙の何れであってもよい。
くとも一方の面に上記光熱変換材料が転移し、該光熱変
換材料の発熱によって溶融穿孔され得るものであればよ
く、熱可塑性樹脂フィルム単独の孔版原紙であっても、
熱可塑性樹脂フィルムとこれに積層された多孔質支持体
とを備える孔版原紙の何れであってもよい。
【0026】かかる熱可塑性樹脂フィルムとしては、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂などの樹脂成分から成るフィルムが
用いられる。これらの樹脂成分は単独でもしくは混合し
て、又は共重合体としてもよい。熱可塑性樹脂フィルム
の厚さは、0.5〜50μmが適当であり、好ましくは1
〜20μmの範囲である。フィルムの厚さが0.5μm未
満では取扱性及び強度が劣り、また50μmを越えると
穿孔する際に大量の熱エネルギーが必要となり経済的で
ない。
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂などの樹脂成分から成るフィルムが
用いられる。これらの樹脂成分は単独でもしくは混合し
て、又は共重合体としてもよい。熱可塑性樹脂フィルム
の厚さは、0.5〜50μmが適当であり、好ましくは1
〜20μmの範囲である。フィルムの厚さが0.5μm未
満では取扱性及び強度が劣り、また50μmを越えると
穿孔する際に大量の熱エネルギーが必要となり経済的で
ない。
【0027】上記多孔質支持体としては、マニラ麻、パ
ルプ、ミツマタ、コウゾ、和紙等の天然繊維、ポリエス
テル、ナイロン、ビニロン、アセテート等の合成繊維、
金属繊維、ガラス繊維などを単独又は混合して用いた薄
葉紙、不織布、スクリーン紗等が挙げられる。これらの
多孔質支持体の坪量は1〜20g/m2の範囲が好まし
く、より好ましくは5〜15g/m2の範囲である。1g/
m2未満では原紙としての強度が弱くなり、20g/m2を
越えると印刷時のインキの通過性が悪くなることがあ
る。また、多孔質支持体の厚さは5〜100μmの範囲
が好ましく、より好ましくは10〜50μmの範囲であ
る。厚さが5μm未満ではやはり原紙としての強度が弱
くなり、100μmを越えると印刷時のインキの通過性
が悪くなることがある。
ルプ、ミツマタ、コウゾ、和紙等の天然繊維、ポリエス
テル、ナイロン、ビニロン、アセテート等の合成繊維、
金属繊維、ガラス繊維などを単独又は混合して用いた薄
葉紙、不織布、スクリーン紗等が挙げられる。これらの
多孔質支持体の坪量は1〜20g/m2の範囲が好まし
く、より好ましくは5〜15g/m2の範囲である。1g/
m2未満では原紙としての強度が弱くなり、20g/m2を
越えると印刷時のインキの通過性が悪くなることがあ
る。また、多孔質支持体の厚さは5〜100μmの範囲
が好ましく、より好ましくは10〜50μmの範囲であ
る。厚さが5μm未満ではやはり原紙としての強度が弱
くなり、100μmを越えると印刷時のインキの通過性
が悪くなることがある。
【0028】本発明で用いる感熱孔版原紙には、その表
面に吐出された液体の滲みを防止したり液体の乾燥を促
進するために、該液体が吐出される表面に液体吸収層を
積層しておくことが好ましく、これによって、光線を照
射して孔版原紙を穿孔する際、画像情報に忠実な穿孔を
行うことができ、シャープな画像を得ることができる。
面に吐出された液体の滲みを防止したり液体の乾燥を促
進するために、該液体が吐出される表面に液体吸収層を
積層しておくことが好ましく、これによって、光線を照
射して孔版原紙を穿孔する際、画像情報に忠実な穿孔を
行うことができ、シャープな画像を得ることができる。
【0029】液体吸収層は、感熱孔版原紙の最外面に設
けられ、製版時に光照射を受けて上記熱可塑性樹脂フィ
ルムと同様に溶融穿孔される樹脂層として形成されるこ
とが好ましく、そこに吐出される液体の平面方向への広
がりを防ぎ、光熱変換材料を孔版原紙上に定着させるも
のであればいかなる材質で構成してもよい。好ましく
は、該液体吸収層は、使用する上記液体に対して親和性
の高い材料で構成される。例えば、前記液体が水性であ
れば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエー
テル、ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド等の
高分子化合物を用いることができる。これらの樹脂成分
は、単独でもしくは混合して又は共重合体として用いて
もよい。また、前記液体が有機溶剤であれば、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン等の高分子化合物を用いることができ
る。これらの樹脂成分は、単独でもしくは混合して又は
共重合体として用いてもよい。
けられ、製版時に光照射を受けて上記熱可塑性樹脂フィ
ルムと同様に溶融穿孔される樹脂層として形成されるこ
とが好ましく、そこに吐出される液体の平面方向への広
がりを防ぎ、光熱変換材料を孔版原紙上に定着させるも
のであればいかなる材質で構成してもよい。好ましく
は、該液体吸収層は、使用する上記液体に対して親和性
の高い材料で構成される。例えば、前記液体が水性であ
れば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエー
テル、ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド等の
高分子化合物を用いることができる。これらの樹脂成分
は、単独でもしくは混合して又は共重合体として用いて
もよい。また、前記液体が有機溶剤であれば、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン等の高分子化合物を用いることができ
る。これらの樹脂成分は、単独でもしくは混合して又は
共重合体として用いてもよい。
【0030】さらに、該液体吸収層には、有機又は無機
の微粒子を含有させることができる。かかる微粒子とし
ては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹
脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機微粒
子が挙げられ、また、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、カオリ
ン等の無機微粒子が挙げられる。
の微粒子を含有させることができる。かかる微粒子とし
ては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹
脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機微粒
子が挙げられ、また、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、カオリ
ン等の無機微粒子が挙げられる。
【0031】該液体吸収層は、上記高分子化合物と必要
に応じて上記微粒子を混合した液を、グラビアコータ
ー、ワイヤーバーコーターなどの塗布手段で感熱孔版原
紙に塗布して乾燥させれば得ることができる。
に応じて上記微粒子を混合した液を、グラビアコータ
ー、ワイヤーバーコーターなどの塗布手段で感熱孔版原
紙に塗布して乾燥させれば得ることができる。
【0032】本発明の印刷装置は、円筒状版胴内に供給
される孔版印刷インキとして、一定の温度で可逆的に固
体状態から液体状態に相変化するインキを使用する点に
第三の特徴を有する。このインキは、孔版印刷時には加
熱手段により一定の粘度を有する液体状のインキとなる
ため、孔版原紙の穿孔部を通過して被印刷体上に転移す
ることができる。また、被印刷体上に転移した液体状イ
ンキは、その搬送中に瞬時に相変化して固体状のインキ
となるため、被印刷体にインキを短時間で固着させるこ
とができる。従って、本発明の方法で印刷された印刷物
を印刷直後に手で触れてもインキで手が汚れることもな
く、また連続印刷を行っても裏移りは発生しない。また
本発明で使用するインキは被印刷体の内部に浸透しない
ため、インキの裏抜けも発生しない。さらに本発明によ
れば、インキが被印刷体上で瞬時に液体から固体へと相
変化するため、通常の印刷用紙やインキの浸透性の悪い
ハガキ用紙はもちろん、フィルムや金属等の被印刷体に
も印刷することができる。
される孔版印刷インキとして、一定の温度で可逆的に固
体状態から液体状態に相変化するインキを使用する点に
第三の特徴を有する。このインキは、孔版印刷時には加
熱手段により一定の粘度を有する液体状のインキとなる
ため、孔版原紙の穿孔部を通過して被印刷体上に転移す
ることができる。また、被印刷体上に転移した液体状イ
ンキは、その搬送中に瞬時に相変化して固体状のインキ
となるため、被印刷体にインキを短時間で固着させるこ
とができる。従って、本発明の方法で印刷された印刷物
を印刷直後に手で触れてもインキで手が汚れることもな
く、また連続印刷を行っても裏移りは発生しない。また
本発明で使用するインキは被印刷体の内部に浸透しない
ため、インキの裏抜けも発生しない。さらに本発明によ
れば、インキが被印刷体上で瞬時に液体から固体へと相
変化するため、通常の印刷用紙やインキの浸透性の悪い
ハガキ用紙はもちろん、フィルムや金属等の被印刷体に
も印刷することができる。
【0033】本発明に使用する孔版印刷インキは、その
相変化温度が30〜150℃、好ましくは40〜120
℃の温度範囲にある印刷インキであることが望ましい。
ここで、固体状態とは、印刷インキに触れても付着しな
い程度に流動性を失った状態を意味し、液体状態とは、
固体状態よりも流動性が高い状態、好ましくは、印刷イ
ンキが孔版原紙の穿孔部から流出し得る程度の粘度を備
える状態を意味し、印刷インキの相変化温度とは、該イ
ンキが上記固体状態を保つ最高温度を意味する。相変化
温度が低すぎると、印刷装置の機内温度や環境温度が3
0℃以下になるとインキが流動化し、その結果、印刷装
置を汚したり、わき漏れや尻漏れが発生しやすくなる。
また、相変化温度が150℃よりも高いと、インキを固
体から液体へ相変化させるために大規模な加熱手段が必
要となり、熱エネルギーのロスを生じやすく、またイン
キの固体から液体への相変化に長い時間がかかり、印刷
するまでの待ち時間が長くなる。
相変化温度が30〜150℃、好ましくは40〜120
℃の温度範囲にある印刷インキであることが望ましい。
ここで、固体状態とは、印刷インキに触れても付着しな
い程度に流動性を失った状態を意味し、液体状態とは、
固体状態よりも流動性が高い状態、好ましくは、印刷イ
ンキが孔版原紙の穿孔部から流出し得る程度の粘度を備
える状態を意味し、印刷インキの相変化温度とは、該イ
ンキが上記固体状態を保つ最高温度を意味する。相変化
温度が低すぎると、印刷装置の機内温度や環境温度が3
0℃以下になるとインキが流動化し、その結果、印刷装
置を汚したり、わき漏れや尻漏れが発生しやすくなる。
また、相変化温度が150℃よりも高いと、インキを固
体から液体へ相変化させるために大規模な加熱手段が必
要となり、熱エネルギーのロスを生じやすく、またイン
キの固体から液体への相変化に長い時間がかかり、印刷
するまでの待ち時間が長くなる。
【0034】本発明で用いる上記孔版印刷インキは、3
0〜150℃、好ましくは40〜120℃の温度範囲に
おいて固体状態から液体状態へ可逆的に相変化する可逆
的相変化成分と着色剤とを混合することにより得ること
ができ、例えば、該可逆的相変化成分を溶融し、これに
着色剤と、必要に応じて分散剤などを混合して得ること
ができる。
0〜150℃、好ましくは40〜120℃の温度範囲に
おいて固体状態から液体状態へ可逆的に相変化する可逆
的相変化成分と着色剤とを混合することにより得ること
ができ、例えば、該可逆的相変化成分を溶融し、これに
着色剤と、必要に応じて分散剤などを混合して得ること
ができる。
【0035】該可逆的相変化成分としては、例えば、ワ
ックス類、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、樹脂類等の
成分、具体的には、カルナバワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワッ
クス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、シ
ェラックワックス、酸化ワックス、エステルワックス、
蜜ロウ、木ロウ、鯨ロウ、ステアリン酸アミド、ラウリ
ル酸アミド、ベヘン酸アミド、カプロン酸アミド、パル
ミチン酸アミド、低分子ポリエチレン、ポリスチレン、
α−メチルスチレン重合体、ビニルトルエン、インデ
ン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げら
れる。
ックス類、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、樹脂類等の
成分、具体的には、カルナバワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワッ
クス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、シ
ェラックワックス、酸化ワックス、エステルワックス、
蜜ロウ、木ロウ、鯨ロウ、ステアリン酸アミド、ラウリ
ル酸アミド、ベヘン酸アミド、カプロン酸アミド、パル
ミチン酸アミド、低分子ポリエチレン、ポリスチレン、
α−メチルスチレン重合体、ビニルトルエン、インデ
ン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げら
れる。
【0036】上記着色剤としては、ファーネスカーボン
ブラック、ランプブラック、シアニンブルー、レーキレ
ッド、シアニングリーン、酸化チタン、炭酸カルシウム
等の有機又は無機の顔料、及び、アゾ系、アントラキノ
ン系、キナクリドン系等の染料が挙げられる。
ブラック、ランプブラック、シアニンブルー、レーキレ
ッド、シアニングリーン、酸化チタン、炭酸カルシウム
等の有機又は無機の顔料、及び、アゾ系、アントラキノ
ン系、キナクリドン系等の染料が挙げられる。
【0037】上記分散剤としては、アニオン系、カチオ
ン系、ノニオン系の分散剤が使用でき、例えば、ソルビ
タン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、4級アン
モニウム塩などが挙げられる。
ン系、ノニオン系の分散剤が使用でき、例えば、ソルビ
タン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、4級アン
モニウム塩などが挙げられる。
【0038】本発明で用いる上記孔版印刷インキは、油
性インキ及びW/O型エマルジョンインキの形態をとる
ことができる。油性インキの形態とする場合、上記可逆
的相変化成分、上記着色剤、更に必要に応じて上記分散
剤を溶解混合すればよい。W/O型エマルジョンインキ
の形態とする場合、上記可逆的相変化成分、上記着色
剤、上記分散剤を溶解混合し、ここに水相成分を攪拌し
ながら添加して乳化させればよく、乳化後冷却するとW
/O型の固体状の相変化インキが得られる。なお、該着
色剤は該水相成分に含有せしめてもよい。
性インキ及びW/O型エマルジョンインキの形態をとる
ことができる。油性インキの形態とする場合、上記可逆
的相変化成分、上記着色剤、更に必要に応じて上記分散
剤を溶解混合すればよい。W/O型エマルジョンインキ
の形態とする場合、上記可逆的相変化成分、上記着色
剤、上記分散剤を溶解混合し、ここに水相成分を攪拌し
ながら添加して乳化させればよく、乳化後冷却するとW
/O型の固体状の相変化インキが得られる。なお、該着
色剤は該水相成分に含有せしめてもよい。
【0039】印刷時、上記孔版印刷インキは、その相変
化温度以上に加熱され、液体状態とされるが、粘度が1
0〜100万cps、好ましくは100〜10万cpsの範囲
となる程度に加熱することが望ましい。印刷時のインキ
の粘度が10cpsよりも低いと、インキの粘度が低すぎ
て印刷装置と孔版原紙端部との間からインキが漏れ易く
なり、所謂インキのわき漏れや尻漏れが生じ、またイン
キが印刷用紙の表面から内部へ急速に浸透して裏抜けが
発生する。また印刷時のインキの粘度が100万cpsよ
りも高いと、穿孔された孔版原紙からインキが通過しに
くく、印刷濃度が低くなり、印刷ムラが発生する。
化温度以上に加熱され、液体状態とされるが、粘度が1
0〜100万cps、好ましくは100〜10万cpsの範囲
となる程度に加熱することが望ましい。印刷時のインキ
の粘度が10cpsよりも低いと、インキの粘度が低すぎ
て印刷装置と孔版原紙端部との間からインキが漏れ易く
なり、所謂インキのわき漏れや尻漏れが生じ、またイン
キが印刷用紙の表面から内部へ急速に浸透して裏抜けが
発生する。また印刷時のインキの粘度が100万cpsよ
りも高いと、穿孔された孔版原紙からインキが通過しに
くく、印刷濃度が低くなり、印刷ムラが発生する。
【0040】本発明の円筒状版胴としては、インキ通過
性の孔を周面に備えた金属製ドラム等の通常の回転式孔
版印刷装置に使用されているものを用いることができ
る。該ドラムの周面は、金属繊維、合成繊維、金属多孔
体、高分子多孔体等の通常の孔版印刷装置に使用されて
いる多孔性部材を用いて形成することができる。
性の孔を周面に備えた金属製ドラム等の通常の回転式孔
版印刷装置に使用されているものを用いることができ
る。該ドラムの周面は、金属繊維、合成繊維、金属多孔
体、高分子多孔体等の通常の孔版印刷装置に使用されて
いる多孔性部材を用いて形成することができる。
【0041】さらに、本発明の印刷装置は、版胴内に供
給される前記孔版印刷インキを加熱する加熱手段と、該
版胴の内周面に内接して該インキを該版胴の周面に供給
するスキージ手段とを備えている。
給される前記孔版印刷インキを加熱する加熱手段と、該
版胴の内周面に内接して該インキを該版胴の周面に供給
するスキージ手段とを備えている。
【0042】該加熱手段は、前記孔版印刷インキを直接
加熱するものであってもよく、また、スキージ手段を加
熱し、該スキージ手段の発する熱によって前記印刷イン
キを加熱するものであってもよい。加熱手段は接触型及
び非接触型の何れであってもよく、その具体例として
は、ニクロム線ヒーター、面状ヒーター、セラミックヒ
ーター、導電性カーボンヒーター、電磁誘導ヒーター、
赤外線ヒーター、ハロゲンランプ、キセノンランプ、マ
イクロ波ヒーター等が挙げられる。
加熱するものであってもよく、また、スキージ手段を加
熱し、該スキージ手段の発する熱によって前記印刷イン
キを加熱するものであってもよい。加熱手段は接触型及
び非接触型の何れであってもよく、その具体例として
は、ニクロム線ヒーター、面状ヒーター、セラミックヒ
ーター、導電性カーボンヒーター、電磁誘導ヒーター、
赤外線ヒーター、ハロゲンランプ、キセノンランプ、マ
イクロ波ヒーター等が挙げられる。
【0043】該加熱手段は、前記孔版印刷インキの加熱
効率を向上させ、印刷の高速化を図るために、インキよ
りもスキージ手段を優先的に加熱するように配置した方
が好ましく、例えば、加熱手段をスキージ手段の近傍ま
たはこれに接触させて設けるか、または加熱手段がスキ
ージ手段に内蔵されていてもよく、又は一体化されてい
てもよい。
効率を向上させ、印刷の高速化を図るために、インキよ
りもスキージ手段を優先的に加熱するように配置した方
が好ましく、例えば、加熱手段をスキージ手段の近傍ま
たはこれに接触させて設けるか、または加熱手段がスキ
ージ手段に内蔵されていてもよく、又は一体化されてい
てもよい。
【0044】本発明のスキージ手段は、該版胴の内周面
に内接するように具備され、上記加熱手段によって固体
から液体に相変化させられたインキを版胴の外方に押し
出すように作用する。従って、本発明のスキージ手段は
印刷時には充分加熱されていることが必要である。かか
るスキージ手段は、通常金属ローラー、金属パイプ、プ
ラスチックブレード、プラスチックベルトなどの剛体又
は弾性体からなる耐熱性部材で形成することができる。
に内接するように具備され、上記加熱手段によって固体
から液体に相変化させられたインキを版胴の外方に押し
出すように作用する。従って、本発明のスキージ手段は
印刷時には充分加熱されていることが必要である。かか
るスキージ手段は、通常金属ローラー、金属パイプ、プ
ラスチックブレード、プラスチックベルトなどの剛体又
は弾性体からなる耐熱性部材で形成することができる。
【0045】かくして、本発明によれば、製版された感
熱孔版原紙は従来の輪転式孔版印刷装置と同様に、自身
の中心軸線周りに回転するインキ通過性の円筒状版胴の
外周面に巻装され、前記孔版印刷インキは前記加熱手段
によって溶融される。そして、印刷用紙が前記版胴の回
転に同期して移動する状態にて、該版胴と該印刷用紙と
の少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着させる押
圧機構の助けにより、上記スキージ手段によって該版胴
の内周面に供給された印刷インキを孔版原紙の製版部か
ら通過させて印刷用紙に転移させることで孔版印刷を達
成する。
熱孔版原紙は従来の輪転式孔版印刷装置と同様に、自身
の中心軸線周りに回転するインキ通過性の円筒状版胴の
外周面に巻装され、前記孔版印刷インキは前記加熱手段
によって溶融される。そして、印刷用紙が前記版胴の回
転に同期して移動する状態にて、該版胴と該印刷用紙と
の少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着させる押
圧機構の助けにより、上記スキージ手段によって該版胴
の内周面に供給された印刷インキを孔版原紙の製版部か
ら通過させて印刷用紙に転移させることで孔版印刷を達
成する。
【0046】この押圧機構は、例えば、版胴の外部でこ
れに対向して設けられ、その外周面を押圧するプレスロ
ーラであってもよく、また、柔軟性のある版胴の内周面
に内接するとともに版胴を外方へ膨出させて、版胴の外
部に対向して設けられた紙胴に対して版胴を押圧するス
キージローラやブレードであってもよく、このスキージ
ローラ及びブレードは、前記スキージ手段と兼用であっ
てもよい。かかる押圧機構によって、製版された孔版原
紙の穿孔部から液体状態のインキを通過させ、印刷用紙
上にインキを転移させる際、孔版原紙と印刷用紙を0.01
〜10kg/cm2、好ましくは0.05〜5kg/cm2の圧力で押し
付け、0.001〜10秒、好ましくは0.005〜5秒の時間で
印刷を行う。圧力が低く時間が短いと、穿孔された孔版
印刷原紙から液体状態のインキが通過しにくくなり、そ
のため印刷用紙上のインキ転移量が少なく、印刷濃度が
低くムラのある印刷物となることがある。一方、圧力が
高く時間が長いと、孔版印刷原紙からのインキ通過量が
多くなり、そのため印刷用紙上のインキ転移量が多くな
り、ニジミやボケのある不鮮明な印刷物となることがあ
り、また、裏抜けや裏移りも発生しやすい。従って、本
発明の印刷装置においては、圧力が低いときは時間を長
くし、圧力が高いときは時間を短くした方が、良好な印
刷物を得ることができる。
れに対向して設けられ、その外周面を押圧するプレスロ
ーラであってもよく、また、柔軟性のある版胴の内周面
に内接するとともに版胴を外方へ膨出させて、版胴の外
部に対向して設けられた紙胴に対して版胴を押圧するス
キージローラやブレードであってもよく、このスキージ
ローラ及びブレードは、前記スキージ手段と兼用であっ
てもよい。かかる押圧機構によって、製版された孔版原
紙の穿孔部から液体状態のインキを通過させ、印刷用紙
上にインキを転移させる際、孔版原紙と印刷用紙を0.01
〜10kg/cm2、好ましくは0.05〜5kg/cm2の圧力で押し
付け、0.001〜10秒、好ましくは0.005〜5秒の時間で
印刷を行う。圧力が低く時間が短いと、穿孔された孔版
印刷原紙から液体状態のインキが通過しにくくなり、そ
のため印刷用紙上のインキ転移量が少なく、印刷濃度が
低くムラのある印刷物となることがある。一方、圧力が
高く時間が長いと、孔版印刷原紙からのインキ通過量が
多くなり、そのため印刷用紙上のインキ転移量が多くな
り、ニジミやボケのある不鮮明な印刷物となることがあ
り、また、裏抜けや裏移りも発生しやすい。従って、本
発明の印刷装置においては、圧力が低いときは時間を長
くし、圧力が高いときは時間を短くした方が、良好な印
刷物を得ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、具体例
に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は
該具体例によって何等限定されるものではない。
に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は
該具体例によって何等限定されるものではない。
【0048】図1に基づき、本発明の装置における、感
熱孔版原紙の製版メカニズムを説明する。図1(a)に
は、液体吸収層21、熱可塑性樹脂フィルム22及び多
孔質支持体23からなる3層構造の感熱孔版原紙13が
示されており、この感熱孔版原紙13の液体吸収層21
上に、液体吐出手段の吐出ヘッド25から光熱変換材料
を含有する液体26の液滴を文字画像として吐出させ、
図1(b)に示されるように該光熱変換材料28を感熱孔
版原紙13上に転移させる。
熱孔版原紙の製版メカニズムを説明する。図1(a)に
は、液体吸収層21、熱可塑性樹脂フィルム22及び多
孔質支持体23からなる3層構造の感熱孔版原紙13が
示されており、この感熱孔版原紙13の液体吸収層21
上に、液体吐出手段の吐出ヘッド25から光熱変換材料
を含有する液体26の液滴を文字画像として吐出させ、
図1(b)に示されるように該光熱変換材料28を感熱孔
版原紙13上に転移させる。
【0049】次に、図1(c)に示すように、孔版原紙の
光熱変換材料28が転移して固着した画像部分に光反射
板29付きの光線照射手段30を用いて可視光線又は赤
外線31を照射すると、固着した光熱変換材料28の部
分のみが発熱し、図1(d)に示すように、液体吸収層2
1及び熱可塑性樹脂フィルム22が溶融して穿孔32が
形成され、製版が行われる。
光熱変換材料28が転移して固着した画像部分に光反射
板29付きの光線照射手段30を用いて可視光線又は赤
外線31を照射すると、固着した光熱変換材料28の部
分のみが発熱し、図1(d)に示すように、液体吸収層2
1及び熱可塑性樹脂フィルム22が溶融して穿孔32が
形成され、製版が行われる。
【0050】次に、図2に示された具体例を参照しつつ
本発明の印刷装置における孔版印刷のメカニズムを説明
する。図2において、数字5は本発明の円筒状版胴を示
し、その外周面は多孔質部材から構成されている。該版
胴5の外周面には、図1に示されるようにして製版され
た感熱孔版原紙13が公知の方法で巻装される。円筒状
版胴5内には金属パイプからなるスキージ手段51が、
版胴5の中心軸線と平行な軸線周りに回動可能な状態で
版胴5の内周面に内接して配置されており、版胴5の回
転時にその回転方向と同方向に回転駆動される。該スキ
ージ手段51内には、その金属パイプを積極的に加熱す
るように、ハロゲンランプからなる加熱手段52が設け
られており、光線53によって金属パイプを効率良く加
熱することができる。スキージ手段51の外周が印刷に
使用するインキ54の相変化温度に達すると、該インキ
54は固体状態から液体状態に変化し、液体状態となっ
たインキ54は版胴5の回転時にスキージ手段51によ
って版胴5の内周面から外方に押し出される。
本発明の印刷装置における孔版印刷のメカニズムを説明
する。図2において、数字5は本発明の円筒状版胴を示
し、その外周面は多孔質部材から構成されている。該版
胴5の外周面には、図1に示されるようにして製版され
た感熱孔版原紙13が公知の方法で巻装される。円筒状
版胴5内には金属パイプからなるスキージ手段51が、
版胴5の中心軸線と平行な軸線周りに回動可能な状態で
版胴5の内周面に内接して配置されており、版胴5の回
転時にその回転方向と同方向に回転駆動される。該スキ
ージ手段51内には、その金属パイプを積極的に加熱す
るように、ハロゲンランプからなる加熱手段52が設け
られており、光線53によって金属パイプを効率良く加
熱することができる。スキージ手段51の外周が印刷に
使用するインキ54の相変化温度に達すると、該インキ
54は固体状態から液体状態に変化し、液体状態となっ
たインキ54は版胴5の回転時にスキージ手段51によ
って版胴5の内周面から外方に押し出される。
【0051】ここで、版胴5の回転に同期して送られて
くる印刷用紙14を、版胴5の外方で前記スキージ手段
51に対向して設けられたプレスローラ6によって、版
胴5の外周の感熱孔版原紙13に押し付けると、インキ
54は感熱孔版原紙13の穿孔部を通過して印刷用紙1
4上に転移する。転移したインキは印刷用紙上で瞬時に
相変化温度よりも低い温度になり、固体状のインキ55
として定着する。
くる印刷用紙14を、版胴5の外方で前記スキージ手段
51に対向して設けられたプレスローラ6によって、版
胴5の外周の感熱孔版原紙13に押し付けると、インキ
54は感熱孔版原紙13の穿孔部を通過して印刷用紙1
4上に転移する。転移したインキは印刷用紙上で瞬時に
相変化温度よりも低い温度になり、固体状のインキ55
として定着する。
【0052】次に、図3に示された具体例に基づき、本
発明の複式印刷装置について説明する。図3は、本発明
の印刷装置の内部構造を概略的に示す側面図であり、筐
体Cの内部には版胴5が配置されている。該版胴5は図
2に示したものと同様の構成を備え、その内部には、そ
の内周面と接する回動可能な金属パイプがスキージ手段
51として設けられている。該スキージ手段51は内部
にハロゲンランプからなる加熱手段52を備えて、該ラ
ンプによって積極的に加熱される。加熱されたスキージ
手段51は、版胴5内の相変化可能なインキを加熱して
流動化させるとともに版胴51の回転時に該インキを版
胴5の外方に押し出すように働く。また、該版胴5の直
下にはスキージ手段51の金属パイプと対向する位置に
配置され、版胴5の外周面に当接及び離脱するように昇
降可能にされたプレスローラ6を備えている。尚、版胴
5の外周面の一部には、該版胴5の外周面に巻装される
孔版原紙の一端部をクランプする開閉可能なクランプ手
段55が設けられている。
発明の複式印刷装置について説明する。図3は、本発明
の印刷装置の内部構造を概略的に示す側面図であり、筐
体Cの内部には版胴5が配置されている。該版胴5は図
2に示したものと同様の構成を備え、その内部には、そ
の内周面と接する回動可能な金属パイプがスキージ手段
51として設けられている。該スキージ手段51は内部
にハロゲンランプからなる加熱手段52を備えて、該ラ
ンプによって積極的に加熱される。加熱されたスキージ
手段51は、版胴5内の相変化可能なインキを加熱して
流動化させるとともに版胴51の回転時に該インキを版
胴5の外方に押し出すように働く。また、該版胴5の直
下にはスキージ手段51の金属パイプと対向する位置に
配置され、版胴5の外周面に当接及び離脱するように昇
降可能にされたプレスローラ6を備えている。尚、版胴
5の外周面の一部には、該版胴5の外周面に巻装される
孔版原紙の一端部をクランプする開閉可能なクランプ手
段55が設けられている。
【0053】該版胴5は孔版印刷時に図示の反時計回り
に回転し、筐体Cの図示左側の側面には印刷用紙14の
給紙台8が設けられ、その上方には給紙台8の印刷用紙
14を一枚づつ版胴5の方向に送りだす1対のローラに
エンドレスベルトがかけ渡された構成から成る給紙機構
11が設けられ、該給紙機構11に隣接してこれにより
送りだされた印刷用紙14を印刷時に版胴5の回転のタ
イミングに合わせて版胴5とプレスローラ6との間に送
り出す上下一対のローラからなる給紙タイミングローラ
12aが配置されている。該版胴5の図示右側には版胴5
とプレスローラ6との間で印刷されて送りだされる印刷
済み用紙15を筐体Cの図示右側の側面に配置された排
紙台9に搬送する上下一対のローラからなる排紙ローラ
12bが設けられている。
に回転し、筐体Cの図示左側の側面には印刷用紙14の
給紙台8が設けられ、その上方には給紙台8の印刷用紙
14を一枚づつ版胴5の方向に送りだす1対のローラに
エンドレスベルトがかけ渡された構成から成る給紙機構
11が設けられ、該給紙機構11に隣接してこれにより
送りだされた印刷用紙14を印刷時に版胴5の回転のタ
イミングに合わせて版胴5とプレスローラ6との間に送
り出す上下一対のローラからなる給紙タイミングローラ
12aが配置されている。該版胴5の図示右側には版胴5
とプレスローラ6との間で印刷されて送りだされる印刷
済み用紙15を筐体Cの図示右側の側面に配置された排
紙台9に搬送する上下一対のローラからなる排紙ローラ
12bが設けられている。
【0054】また、図3において、筐体Cの上方には蓋
体Sが設けられるとともに、該蓋体Sの裏側にはイメー
ジセンサ1が取付けられ、これに対向する筐体Cの上面
には原稿送りローラ19が配置されており、蓋体Sの外
方から該原稿送りローラ19とイメージセンサ1との間
に原稿を供給して原稿の画像を読み取り、電気信号に変
換された画像情報とすることができるようにされてい
る。そして、該原稿送りローラ19下方の筐体C内に
は、ロール状の感熱孔版原紙13が適当な孔版原紙収容
手段によって軸回りに回転可能な状態で収容されてお
り、そこから版胴5の方向に向けて感熱孔版原紙を搬送
するために、一対の上下に対向するローラからなる原紙
供給ローラ10を備えている。そして、版胴5を挟んだ
反対側には、使用済原紙を排版するための排版ボックス
7が設けられている。又、版胴5と原紙供給ローラ10
との間には、該版胴5への一版分の感熱孔版原紙の搬送
が完了した時点でその感熱孔版原紙を切断するカッター
20が設けられている。
体Sが設けられるとともに、該蓋体Sの裏側にはイメー
ジセンサ1が取付けられ、これに対向する筐体Cの上面
には原稿送りローラ19が配置されており、蓋体Sの外
方から該原稿送りローラ19とイメージセンサ1との間
に原稿を供給して原稿の画像を読み取り、電気信号に変
換された画像情報とすることができるようにされてい
る。そして、該原稿送りローラ19下方の筐体C内に
は、ロール状の感熱孔版原紙13が適当な孔版原紙収容
手段によって軸回りに回転可能な状態で収容されてお
り、そこから版胴5の方向に向けて感熱孔版原紙を搬送
するために、一対の上下に対向するローラからなる原紙
供給ローラ10を備えている。そして、版胴5を挟んだ
反対側には、使用済原紙を排版するための排版ボックス
7が設けられている。又、版胴5と原紙供給ローラ10
との間には、該版胴5への一版分の感熱孔版原紙の搬送
が完了した時点でその感熱孔版原紙を切断するカッター
20が設けられている。
【0055】本発明によれば、図3の印刷装置におい
て、光熱変換材料を感熱孔版原紙上に吐出させるために
は、例えば、液体吐出手段の吐出ヘッドを、図示の吐出
ヘッド2aのように、孔版原紙13が版胴5に至るまでの
孔版原紙搬送経路Aの近傍で孔版原紙に向けて配置する
ことができ、また、図示の吐出ヘッド2bのように、版胴
5に向けて配置することもできる。
て、光熱変換材料を感熱孔版原紙上に吐出させるために
は、例えば、液体吐出手段の吐出ヘッドを、図示の吐出
ヘッド2aのように、孔版原紙13が版胴5に至るまでの
孔版原紙搬送経路Aの近傍で孔版原紙に向けて配置する
ことができ、また、図示の吐出ヘッド2bのように、版胴
5に向けて配置することもできる。
【0056】また、図3の印刷装置において、孔版原紙
を穿孔して製版するためには、例えば、光線照射手段
を、図示の光線照射手段4aのように、孔版原紙13が版
胴5に至るまでの孔版原紙搬送経路Aの近傍で孔版原紙
に向けて配置することができ、また、図示の光線照射手
段4bのように、版胴5に向けて配置することもできる。
を穿孔して製版するためには、例えば、光線照射手段
を、図示の光線照射手段4aのように、孔版原紙13が版
胴5に至るまでの孔版原紙搬送経路Aの近傍で孔版原紙
に向けて配置することができ、また、図示の光線照射手
段4bのように、版胴5に向けて配置することもできる。
【0057】さらに、図3の印刷装置において、画像を
直接印刷用紙14に印刷するためには、液体吐出手段の
吐出ヘッドを、図示の吐出ヘッド3aのように、印刷用紙
搬送経路Bの版胴5の下流側で印刷用紙に向けて配置す
ることができ、また、図示の吐出ヘッド3bのように、印
刷用紙搬送経路Bの版胴5の上流側で印刷用紙に向けて
配置することもできる。
直接印刷用紙14に印刷するためには、液体吐出手段の
吐出ヘッドを、図示の吐出ヘッド3aのように、印刷用紙
搬送経路Bの版胴5の下流側で印刷用紙に向けて配置す
ることができ、また、図示の吐出ヘッド3bのように、印
刷用紙搬送経路Bの版胴5の上流側で印刷用紙に向けて
配置することもできる。
【0058】図3の印刷装置において、液体吐出手段
は、感熱孔版原紙の製版のために吐出ヘッド2a及び2bの
両方又は何れか一方を備えればよく、印刷用紙に直接印
刷するために吐出ヘッド3a及び3bの両方又は何れか一方
を備えればよく、また、例えば吐出ヘッド2bを版胴と印
刷用紙の方向に方向転換できるようにすれば、単一の吐
出ヘッド2bのみで感熱孔版原紙の製版と印刷用紙への直
接印刷を行える。
は、感熱孔版原紙の製版のために吐出ヘッド2a及び2bの
両方又は何れか一方を備えればよく、印刷用紙に直接印
刷するために吐出ヘッド3a及び3bの両方又は何れか一方
を備えればよく、また、例えば吐出ヘッド2bを版胴と印
刷用紙の方向に方向転換できるようにすれば、単一の吐
出ヘッド2bのみで感熱孔版原紙の製版と印刷用紙への直
接印刷を行える。
【0059】図3の印刷装置は、原稿から直接印刷する
には原稿を蓋体Sの下方に挿入し、該原稿を原稿送りロ
ーラ19で送りながらその画像をイメージセンサ1に読
み取らせて電気信号の画像情報に変換し、該画像情報に
基づいて吐出ヘッドの動きと液体の吐出を制御すること
により、孔版原紙又は印刷用紙に画像を再現することが
できる。また、パソコン(図示せず)に格納された画像
情報に基づいてパソコンから直接吐出ヘッドの動作を制
御して該画像を再現することもできる。
には原稿を蓋体Sの下方に挿入し、該原稿を原稿送りロ
ーラ19で送りながらその画像をイメージセンサ1に読
み取らせて電気信号の画像情報に変換し、該画像情報に
基づいて吐出ヘッドの動きと液体の吐出を制御すること
により、孔版原紙又は印刷用紙に画像を再現することが
できる。また、パソコン(図示せず)に格納された画像
情報に基づいてパソコンから直接吐出ヘッドの動作を制
御して該画像を再現することもできる。
【0060】印刷用紙14に少枚数の印刷を行う時は、
版胴5及びプレスローラ6を離隔させ、給紙台8上の印
刷用紙14が給紙機構11と給紙タイミングローラ12a
及び排紙ローラ12bで搬送される間に、液体吐出手段を
図示の吐出ヘッド3a又は3bから着色剤及び/又は光熱変
換材料を含有した液体を直接該印刷用紙14上に吐出し
て画像を再現するように制御して印刷が行われ、排紙台
9上に印刷済み用紙15としてストックされる。
版胴5及びプレスローラ6を離隔させ、給紙台8上の印
刷用紙14が給紙機構11と給紙タイミングローラ12a
及び排紙ローラ12bで搬送される間に、液体吐出手段を
図示の吐出ヘッド3a又は3bから着色剤及び/又は光熱変
換材料を含有した液体を直接該印刷用紙14上に吐出し
て画像を再現するように制御して印刷が行われ、排紙台
9上に印刷済み用紙15としてストックされる。
【0061】印刷用紙14にカラーの印刷を行うには、
液体吐出手段に複数の吐出ヘッドを具備させ、それぞれ
から異なる色調の着色剤を印刷用紙14に吐出させるよ
うに制御すればよい。例えば、吐出ヘッド3aと3bから異
なる色調の着色剤を吐出すれば2色の印刷ができる。
液体吐出手段に複数の吐出ヘッドを具備させ、それぞれ
から異なる色調の着色剤を印刷用紙14に吐出させるよ
うに制御すればよい。例えば、吐出ヘッド3aと3bから異
なる色調の着色剤を吐出すれば2色の印刷ができる。
【0062】印刷用紙14に多数枚の印刷を行う時は、
感熱孔版原紙13が搬送ローラ10で版胴5に送られる
間に、液体吐出手段は図示の吐出ヘッド2aから光熱変換
材料を含有した液体を孔版原紙13上に吐出して画像を
再現するように制御され、次いで光線照射手段4aから可
視光線又は赤外線を照射し、該孔版原紙13を穿孔し製
版し版胴5に巻き付けて着版させる。また、この穿孔
は、孔版原紙13を版胴5に巻き付けた後、光線照射手
段4bから可視光線又は赤外線を照射して行ってもよい。
また、本発明の感熱孔版原紙は非接触で製版できるの
で、例えば、感熱孔版原紙13を版胴5に巻き付けて着
版させた後、加熱により版胴5内の相変化インキが固体
状態から液体状態になる前に、吐出ヘッド2bから光熱変
換材料を含有した液体を、版胴5に着版した孔版原紙1
3上に吐出して画像を再現するように液体吐出手段を制
御し、次いで光線照射手段4bから可視光線又は赤外線を
照射し、該孔版原紙13を穿孔し製版してもよい。
感熱孔版原紙13が搬送ローラ10で版胴5に送られる
間に、液体吐出手段は図示の吐出ヘッド2aから光熱変換
材料を含有した液体を孔版原紙13上に吐出して画像を
再現するように制御され、次いで光線照射手段4aから可
視光線又は赤外線を照射し、該孔版原紙13を穿孔し製
版し版胴5に巻き付けて着版させる。また、この穿孔
は、孔版原紙13を版胴5に巻き付けた後、光線照射手
段4bから可視光線又は赤外線を照射して行ってもよい。
また、本発明の感熱孔版原紙は非接触で製版できるの
で、例えば、感熱孔版原紙13を版胴5に巻き付けて着
版させた後、加熱により版胴5内の相変化インキが固体
状態から液体状態になる前に、吐出ヘッド2bから光熱変
換材料を含有した液体を、版胴5に着版した孔版原紙1
3上に吐出して画像を再現するように液体吐出手段を制
御し、次いで光線照射手段4bから可視光線又は赤外線を
照射し、該孔版原紙13を穿孔し製版してもよい。
【0063】製版された孔版原紙13を外周面に着版し
た版胴5は、その軸線周りに図示の反時計回りに回転す
ると同時にその内周面には加熱装置52で加熱されたス
キージ手段51により固体から液体に相変化させられた
孔版印刷インキが供給されるとともに、その回転と同期
して給紙機構11とタイミングローラ12aで搬送されて
来た印刷用紙14をプレスローラ6で版胴5に押圧さ
せ、孔版原紙13の穿孔部を通過した孔版印刷インキを
印刷用紙14に転移させて印刷を行い、次いで、印刷用
紙14は排紙ローラ12bで排紙台9まで搬送され、イン
キが乾燥した印刷済み用紙15としてストックされる。
た版胴5は、その軸線周りに図示の反時計回りに回転す
ると同時にその内周面には加熱装置52で加熱されたス
キージ手段51により固体から液体に相変化させられた
孔版印刷インキが供給されるとともに、その回転と同期
して給紙機構11とタイミングローラ12aで搬送されて
来た印刷用紙14をプレスローラ6で版胴5に押圧さ
せ、孔版原紙13の穿孔部を通過した孔版印刷インキを
印刷用紙14に転移させて印刷を行い、次いで、印刷用
紙14は排紙ローラ12bで排紙台9まで搬送され、イン
キが乾燥した印刷済み用紙15としてストックされる。
【0064】同一の印刷用紙上に、着色剤を含有した液
体による直接印刷と孔版印刷の両方を行った印刷物を得
るには、印刷用紙14をプレスローラ6で版胴5に押圧
して印刷物を得る前記孔版印刷に加えて、該印刷用紙1
4に吐出手段3a又は3bからの直接印刷を行うことで得ら
れる。ここで、孔版印刷の時は図示の吐出ヘッド2aの位
置に移動し、直接印刷の時は図示の吐出ヘッド3aの位置
に移動する単一の吐出ヘッドを設けるか、孔版印刷の時
は図示の吐出ヘッド2bの方向に向き、直接印刷の時は図
示の吐出ヘッド3bの方向に向くように回動可能な単一の
吐出ヘッドを設けてもよいが、複数の吐出ヘッドを設け
れば多色の印刷物を得るのに好都合である。この場合、
印刷順序は、例えば、印刷用紙14に直接印刷又は孔版
印刷の何れか一方の印刷を行って排紙台9に印刷済み用
紙15としてストックし、この用紙15を再び給紙台8
に載置した後、他方の印刷を行ってもよく、印刷用紙1
4が版胴5で孔版印刷される前後に吐出ヘッド3a及び/
又は3bから直接印刷を行えば、印刷用紙14が給紙台8
から排紙台9に送られる一工程の間に孔版印刷と直接印
刷を施すことができる。
体による直接印刷と孔版印刷の両方を行った印刷物を得
るには、印刷用紙14をプレスローラ6で版胴5に押圧
して印刷物を得る前記孔版印刷に加えて、該印刷用紙1
4に吐出手段3a又は3bからの直接印刷を行うことで得ら
れる。ここで、孔版印刷の時は図示の吐出ヘッド2aの位
置に移動し、直接印刷の時は図示の吐出ヘッド3aの位置
に移動する単一の吐出ヘッドを設けるか、孔版印刷の時
は図示の吐出ヘッド2bの方向に向き、直接印刷の時は図
示の吐出ヘッド3bの方向に向くように回動可能な単一の
吐出ヘッドを設けてもよいが、複数の吐出ヘッドを設け
れば多色の印刷物を得るのに好都合である。この場合、
印刷順序は、例えば、印刷用紙14に直接印刷又は孔版
印刷の何れか一方の印刷を行って排紙台9に印刷済み用
紙15としてストックし、この用紙15を再び給紙台8
に載置した後、他方の印刷を行ってもよく、印刷用紙1
4が版胴5で孔版印刷される前後に吐出ヘッド3a及び/
又は3bから直接印刷を行えば、印刷用紙14が給紙台8
から排紙台9に送られる一工程の間に孔版印刷と直接印
刷を施すことができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、製版時に感熱孔版原紙
を原稿やサーマルヘッド等のいかなる物とも接触させる
必要がなく、単に感熱孔版原紙を可視光線又は赤外線照
射にかければよいので、孔版原紙にシワの発生や搬送不
良が生じることはない。
を原稿やサーマルヘッド等のいかなる物とも接触させる
必要がなく、単に感熱孔版原紙を可視光線又は赤外線照
射にかければよいので、孔版原紙にシワの発生や搬送不
良が生じることはない。
【0066】また、多数枚の印刷を行う場合は孔版印刷
を行い、少枚数の印刷を行う場合は印刷用紙上に直接印
刷することができるので、印刷装置内には従来の回転式
孔版印刷装置と同様に印刷用紙と感熱孔版原紙を用意し
ておけば足り、一つの小型の印刷装置で低ランニングコ
ストで効率良い印刷が行える。
を行い、少枚数の印刷を行う場合は印刷用紙上に直接印
刷することができるので、印刷装置内には従来の回転式
孔版印刷装置と同様に印刷用紙と感熱孔版原紙を用意し
ておけば足り、一つの小型の印刷装置で低ランニングコ
ストで効率良い印刷が行える。
【0067】また、加熱することにより固体から液体に
可逆的に変化する相変化インキを使用するため、印刷物
の裏移りも裏抜けもない鮮明な印刷物が得られる。また
インキが被印刷体上で瞬時に液体から固体に相変化する
ので、通常の印刷用紙のみならずプラスチックフィル
ム、金属板等にも印刷することができる。
可逆的に変化する相変化インキを使用するため、印刷物
の裏移りも裏抜けもない鮮明な印刷物が得られる。また
インキが被印刷体上で瞬時に液体から固体に相変化する
ので、通常の印刷用紙のみならずプラスチックフィル
ム、金属板等にも印刷することができる。
【0068】また、孔版印刷された印刷用紙の上に重ね
て直接印刷を施し、多重及び多色印刷することも可能で
あり、カラー印刷にも対応できる。
て直接印刷を施し、多重及び多色印刷することも可能で
あり、カラー印刷にも対応できる。
【図1】(a)は液体吐出手段から光熱変換材料を含有す
る液体を感熱孔版原紙の液体吸収層に向けて吐出する状
態を模式的に示す側断面図であり、(b)は光熱変換材料
を感熱孔版原紙に転移させた状態を模式的に示す側断面
図であり、(c)は光熱変換材料が転移した感熱孔版原紙
に光線を照射する状態を模式的に示す側断面図であり、
(d)は光線を照射することにより製版された感熱孔版原
紙の状態を模式的に示す側断面図である。
る液体を感熱孔版原紙の液体吸収層に向けて吐出する状
態を模式的に示す側断面図であり、(b)は光熱変換材料
を感熱孔版原紙に転移させた状態を模式的に示す側断面
図であり、(c)は光熱変換材料が転移した感熱孔版原紙
に光線を照射する状態を模式的に示す側断面図であり、
(d)は光線を照射することにより製版された感熱孔版原
紙の状態を模式的に示す側断面図である。
【図2】本発明の印刷装置の版胴及びその周辺の具体例
を概略的に示す側面図である。
を概略的に示す側面図である。
【図3】本発明の複式印刷装置の具体例の内部構造を概
略的に示す側面図である。
略的に示す側面図である。
【符号の説明】 C 筐体 S 蓋体 A 孔版原紙搬送経路 B 印刷用紙搬送経路 1 イメージセンサ 2a、2b、3a、3b 吐出ヘッド 4a、4b 光線照射手段 5 版胴 6 プレスローラ 7 排版ボックス 8 給紙台 9 排紙台 10 原紙供給ローラ 11 給紙機構 12a 給紙タイミングローラ 12b 排紙ローラ 13 感熱孔版原紙 14 印刷用紙 15 印刷済み用紙 19 原稿送りローラ 20 カッター 21 液体吸収層 22 熱可塑性樹脂フィルム 23 多孔質支持体 25 液体吐出手段の吐出ヘッド 26 光熱変換材料含有液体 28 光熱変換材料 29 光反射板 30 光線照射手段 31 可視光線又は赤外線 32 穿孔 51 スキージ手段 52 加熱手段 53 光線 54 インキ 55 クランプ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41J 2/21 B41J 3/04 101Z B41N 1/24 102 101A
Claims (6)
- 【請求項1】 液体中に含有せしめた光熱変換材料を予
め電気信号に変換された画像情報に従って感熱孔版原紙
上に吐出して、その上に前記画像情報に基づいた画像を
再現するように該光熱変換材料を転移させる液体吐出手
段と、 前記光熱変換材料が転移された前記感熱孔版原紙に可視
光線又は赤外線を照射して前記感熱孔版原紙を穿孔して
製版する光線照射手段と、 前記感熱孔版原紙を外周面に巻装して自身の中心軸線周
りに回転するインキ通過性の円筒状版胴と、 可逆的に固体状態から液体状態に相変化する孔版印刷イ
ンキを前記版胴内で加熱する加熱手段と、 前記版胴の内周面に内接して前記インキを前記周面に供
給するスキージ手段と、 印刷用紙が前記版胴の回転に同期して移動する状態に
て、前記版胴と前記印刷用紙との少なくとも何れか一方
を押圧して相互に密着させ、前記版胴の内周面に供給さ
れた液体状態の前記孔版印刷インキを、製版された前記
感熱孔版原紙を介して前記印刷用紙に転移させる押圧機
構と、を備えた印刷装置であって、 さらに、前記液体吐出手段は、液体中に含有せしめた前
記光熱変換材料及び/又は着色剤を予め電気信号に変換
された画像情報に従って印刷用紙上に吐出して、その上
に直接前記画像情報に基づいた画像を印刷できるように
されている複式印刷装置。 - 【請求項2】 前記液体吐出手段は、前記感熱孔版原紙
の方向と前記印刷用紙の方向に方向転換して両者の上に
選択的に前記光熱変換材料及び/又は着色剤を吐出し得
る単一の吐出ヘッドを備える請求項1に記載の複式印刷
装置。 - 【請求項3】 前記液体吐出手段は、前記印刷用紙上に
前記着色剤を吐出し得る複数の吐出ヘッドを備え、前記
各吐出ヘッドからそれぞれ異なった色調の前記着色剤を
吐出させ多色印刷を行えるようにされた請求項1に記載
の複式印刷装置。 - 【請求項4】 前記感熱孔版原紙は、熱可塑性樹脂フィ
ルムと、これに積層された液体吸収層とを備えてなる感
熱孔版原紙であり、前記光熱変換材料は前記液体吸収層
上に吐出され、前記感熱孔版原紙は前記光線照射手段に
よって前記熱可塑性樹脂フィルムを穿孔することにより
製版される請求項1に記載の複式印刷装置。 - 【請求項5】 前記加熱手段は、前記スキージ手段を加
熱し、前記インキは、前記スキージ手段の発する熱によ
って加熱される請求項1に記載の複式印刷装置。 - 【請求項6】 前記孔版印刷インキは30〜150℃の
温度で、可逆的に固体状態から液体状態に相変化するこ
とを特徴とする請求項1に記載の複式印刷装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8885197A JPH10264493A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 複式印刷装置 |
EP19980105246 EP0867305B1 (en) | 1997-03-24 | 1998-03-23 | Thermosensitive stencil printing apparatus |
DE1998602326 DE69802326T2 (de) | 1997-03-24 | 1998-03-23 | Wärmeempfindliche Schablonendruckvorrichtung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8885197A JPH10264493A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 複式印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264493A true JPH10264493A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13954496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8885197A Pending JPH10264493A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 複式印刷装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0867305B1 (ja) |
JP (1) | JPH10264493A (ja) |
DE (1) | DE69802326T2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2807772B1 (fr) * | 2000-04-12 | 2002-07-26 | Porcher Ind | Support imprimable resistant au feu |
CN106808820B (zh) * | 2017-01-05 | 2018-11-20 | 广东宏达印业股份有限公司 | 一种数码印制备的转印膜、制备方法及其应用 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2253944C2 (de) * | 1972-11-03 | 1983-02-24 | Agfa-Gevaert Ag, 5090 Leverkusen | Verfahren zur Herstellung eines Reliefbildes |
EP0635362B1 (en) * | 1993-07-20 | 1998-10-14 | Riso Kagaku Corporation | Stencil printing plate |
JPH0885249A (ja) * | 1994-09-16 | 1996-04-02 | Riso Kagaku Corp | 記録装置 |
JP3507600B2 (ja) * | 1995-10-05 | 2004-03-15 | 理想科学工業株式会社 | 感熱孔版原紙の製版方法並びにそれに用いる感熱孔版原紙及び組成物 |
JP3542859B2 (ja) * | 1995-10-05 | 2004-07-14 | 理想科学工業株式会社 | 複式印刷装置 |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP8885197A patent/JPH10264493A/ja active Pending
-
1998
- 1998-03-23 DE DE1998602326 patent/DE69802326T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1998-03-23 EP EP19980105246 patent/EP0867305B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0867305B1 (en) | 2001-11-07 |
EP0867305A1 (en) | 1998-09-30 |
DE69802326T2 (de) | 2002-08-08 |
DE69802326D1 (de) | 2001-12-13 |
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