JPH1026369A - 空調システムおよび制御方法 - Google Patents
空調システムおよび制御方法Info
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- JPH1026369A JPH1026369A JP20315896A JP20315896A JPH1026369A JP H1026369 A JPH1026369 A JP H1026369A JP 20315896 A JP20315896 A JP 20315896A JP 20315896 A JP20315896 A JP 20315896A JP H1026369 A JPH1026369 A JP H1026369A
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- F24F—AIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
- F24F3/00—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
- F24F3/12—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
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- F24F3/1411—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant
- F24F3/1423—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant with a moving bed of solid desiccants, e.g. a rotary wheel supporting solid desiccants
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 デシカントの吸湿能力の速やかな回復を可能
として、始動特性に優れた空調システムの提供。 【解決手段】 処理空気径路Aにおいて処理空気中の水
分を吸着し、再生空気径路Bにおいて再生空気により再
生されるデシカント103と、圧縮機260、選択切換
可能の2つの蒸発器240A,240B及び凝縮器22
0を有する冷凍サイクルを備え、2つの蒸発器中一方が
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなし、他の
一方がデシカント通過後の処理空気と熱交換関係をな
し、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空気と熱交換
関係をなす様接続され、デシカント通過後の再生空気と
熱交換をなす蒸発器240A,240Bを作用させデシ
カント通過後の再生空気から熱回収し通過前の再生空気
を加熱するか、又はデシカント通過前の処理空気から熱
回収してデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選
択可能に構成した。
として、始動特性に優れた空調システムの提供。 【解決手段】 処理空気径路Aにおいて処理空気中の水
分を吸着し、再生空気径路Bにおいて再生空気により再
生されるデシカント103と、圧縮機260、選択切換
可能の2つの蒸発器240A,240B及び凝縮器22
0を有する冷凍サイクルを備え、2つの蒸発器中一方が
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなし、他の
一方がデシカント通過後の処理空気と熱交換関係をな
し、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空気と熱交換
関係をなす様接続され、デシカント通過後の再生空気と
熱交換をなす蒸発器240A,240Bを作用させデシ
カント通過後の再生空気から熱回収し通過前の再生空気
を加熱するか、又はデシカント通過前の処理空気から熱
回収してデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選
択可能に構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調システムに係
り、特にデシカントによる水分の吸着処理とヒートポン
プによるデシカントの再生処理を連続的に行えるように
した空調システムに関する。
り、特にデシカントによる水分の吸着処理とヒートポン
プによるデシカントの再生処理を連続的に行えるように
した空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、USP4,430,864に開
示された従来技術であり、これは、処理空気経路Aと、
再生空気経路Bと、2つのデシカントベッド103A,
103Bと、デシカントの再生及び処理空気の冷却を行
うヒートポンプ200とを有している。このヒートポン
プ200は、2つのデシカントベッド103A,103
Bに埋設された熱交換器210,220を高低熱源とし
て用いるもので、一方のデシカントベッドは処理空気を
通過させて吸着工程を行い、他方のデシカントは再生空
気を通過させて再生工程を行う。この空気処理が所定時
間行われた後、4方切り換え弁105,106を切り換
えて、再生及び処理空気を逆のデシカントベッドに流し
て逆の工程を行う。
示された従来技術であり、これは、処理空気経路Aと、
再生空気経路Bと、2つのデシカントベッド103A,
103Bと、デシカントの再生及び処理空気の冷却を行
うヒートポンプ200とを有している。このヒートポン
プ200は、2つのデシカントベッド103A,103
Bに埋設された熱交換器210,220を高低熱源とし
て用いるもので、一方のデシカントベッドは処理空気を
通過させて吸着工程を行い、他方のデシカントは再生空
気を通過させて再生工程を行う。この空気処理が所定時
間行われた後、4方切り換え弁105,106を切り換
えて、再生及び処理空気を逆のデシカントベッドに流し
て逆の工程を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術においては、ヒートポンプ200の高低の熱源と各デ
シカントがそれぞれ一体化されていたために、冷房効果
ΔQに相当する熱量がヒートポンプ(冷凍機)にそのま
ま負荷される。すなわち、ヒートポンプ(冷凍機)の能
力以上の効果が出せない。したがって、装置を複雑にし
ただけの効果が得られない。
術においては、ヒートポンプ200の高低の熱源と各デ
シカントがそれぞれ一体化されていたために、冷房効果
ΔQに相当する熱量がヒートポンプ(冷凍機)にそのま
ま負荷される。すなわち、ヒートポンプ(冷凍機)の能
力以上の効果が出せない。したがって、装置を複雑にし
ただけの効果が得られない。
【0004】そこで、このような問題点を解決するため
に、図4に示すように、再生空気経路Bにヒートポンプ
の高温熱源220を配して再生空気を加熱し、処理空気
経路Aにヒートポンプの低温熱源210を配して処理空
気を冷却するとともに、デシカント103通過後の処理
空気とデシカント103通過前の再生空気との間で顕熱
交換を行う熱交換器104を設けることが考えられる。
ここでは、デシカント103が、処理空気経路Aと再生
空気経路Bの双方にまたがって回転するデシカントロー
タを用いている。
に、図4に示すように、再生空気経路Bにヒートポンプ
の高温熱源220を配して再生空気を加熱し、処理空気
経路Aにヒートポンプの低温熱源210を配して処理空
気を冷却するとともに、デシカント103通過後の処理
空気とデシカント103通過前の再生空気との間で顕熱
交換を行う熱交換器104を設けることが考えられる。
ここでは、デシカント103が、処理空気経路Aと再生
空気経路Bの双方にまたがって回転するデシカントロー
タを用いている。
【0005】これにより、図5の湿り空気線図に示すよ
うに、ヒートポンプによる冷却効果の他に、処理空気と
再生空気の間の顕熱交換による冷却効果を併せた冷却効
果(ΔQ)を得ることができるので、コンパクトな構成
で図3の空調システムより高い効率を得ることができ
る。
うに、ヒートポンプによる冷却効果の他に、処理空気と
再生空気の間の顕熱交換による冷却効果を併せた冷却効
果(ΔQ)を得ることができるので、コンパクトな構成
で図3の空調システムより高い効率を得ることができ
る。
【0006】しかしながら、この構成の空調システムに
おいても、システムの長期停止後の運転開始時のような
場合で、デシカントが自然吸湿してしまって吸湿能力が
低下してしまっているような場合、図5中で点線で示す
ように運転当初は処理空気から十分な吸湿ができず、デ
シカント出口はあまり温度が上昇しない(状態(L))。
そのため、顕熱熱交換器104における処理空気と再生
空気の温度差が小さく、交換熱量が小さくなって、再生
空気を十分に加熱できず、再生空気のヒートポンプの高
温熱源220入口温度も低くなる(状態(R))。このよ
うな状態からヒートポンプを運転しても、再生空気を十
分に加熱できず(状態(T))、従ってデシカントの吸湿
能力が回復しないためシステムの立ち上がりが遅くなる
問題があった。
おいても、システムの長期停止後の運転開始時のような
場合で、デシカントが自然吸湿してしまって吸湿能力が
低下してしまっているような場合、図5中で点線で示す
ように運転当初は処理空気から十分な吸湿ができず、デ
シカント出口はあまり温度が上昇しない(状態(L))。
そのため、顕熱熱交換器104における処理空気と再生
空気の温度差が小さく、交換熱量が小さくなって、再生
空気を十分に加熱できず、再生空気のヒートポンプの高
温熱源220入口温度も低くなる(状態(R))。このよ
うな状態からヒートポンプを運転しても、再生空気を十
分に加熱できず(状態(T))、従ってデシカントの吸湿
能力が回復しないためシステムの立ち上がりが遅くなる
問題があった。
【0007】本発明は上記課題に鑑み、デシカントの吸
湿能力の速やかな回復を可能にして、始動特性に優れた
空調システムを提供することを目的とするものである。
湿能力の速やかな回復を可能にして、始動特性に優れた
空調システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を解決
するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、
処理空気経路において処理空気中の水分を吸着し、再生
空気経路において再生空気により再生されるデシカント
と、圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び
凝縮器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前
記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生空
気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後の
処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント
通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続され、
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するか、もしくは
デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選択可能
に構成したことを特徴とする空調システムである。
するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、
処理空気経路において処理空気中の水分を吸着し、再生
空気経路において再生空気により再生されるデシカント
と、圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び
凝縮器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前
記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生空
気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後の
処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント
通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続され、
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するか、もしくは
デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選択可能
に構成したことを特徴とする空調システムである。
【0009】このように、デシカント通過後の処理空気
から顕熱を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱
を行う通常の運転形態即ち第1の運転形態と、デシカン
ト通過後の再生空気から顕熱を回収してデシカント通過
前の再生空気を加熱することによって、始動前のデシカ
ント再生能力を高める始動前の準備をする第2の運転形
態の2つの運転形態に対応することができる。
から顕熱を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱
を行う通常の運転形態即ち第1の運転形態と、デシカン
ト通過後の再生空気から顕熱を回収してデシカント通過
前の再生空気を加熱することによって、始動前のデシカ
ント再生能力を高める始動前の準備をする第2の運転形
態の2つの運転形態に対応することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、再生空気のデシ
カントの上流側でかつ凝縮器の下流側に補助加熱手段を
設け、デシカント通過後の再生空気から熱回収してデシ
カント通過前の再生空気を加熱する場合に該補助加熱手
段によって再生空気を加熱することを特徴とする請求項
1に記載の空調システムである。このように、補助加熱
手段を適切な位置に設けることによって、エネルギー効
率に優れたヒートポンプの加熱能力を十分に利用しつ
つ、補助加熱手段によって始動前のデシカントの吸着能
力を速やかに高めることができる。
カントの上流側でかつ凝縮器の下流側に補助加熱手段を
設け、デシカント通過後の再生空気から熱回収してデシ
カント通過前の再生空気を加熱する場合に該補助加熱手
段によって再生空気を加熱することを特徴とする請求項
1に記載の空調システムである。このように、補助加熱
手段を適切な位置に設けることによって、エネルギー効
率に優れたヒートポンプの加熱能力を十分に利用しつ
つ、補助加熱手段によって始動前のデシカントの吸着能
力を速やかに高めることができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、補助加熱手段が
電気ヒータであることを特徴とする請求項2に記載の空
調システムである。請求項4に記載の発明は、補助加熱
手段が蒸気を熱源とする熱交換器であることを特徴とす
る請求項2に記載の空調システムである。請求項5に記
載の発明は、補助加熱手段が温水を熱源とする熱交換器
であることを特徴とする請求項2に記載の空調システム
である。
電気ヒータであることを特徴とする請求項2に記載の空
調システムである。請求項4に記載の発明は、補助加熱
手段が蒸気を熱源とする熱交換器であることを特徴とす
る請求項2に記載の空調システムである。請求項5に記
載の発明は、補助加熱手段が温水を熱源とする熱交換器
であることを特徴とする請求項2に記載の空調システム
である。
【0012】請求項6に記載の発明は、処理空気経路に
おいて処理空気中の水分を吸着し、再生空気経路におい
て再生空気により再生されるデシカントと、圧縮機、選
択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮器を有する
蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前記2つの蒸発器
のうち一方がデシカント通過後の再生空気と熱交換関係
をなし、他の一方がデシカント通過後の処理空気と熱交
換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空
気と熱交換関係をなすように接続された空調システムの
運転方法において、デシカント通過後の再生空気と熱交
換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過後の再
生空気から熱回収してデシカント通過前の再生空気を加
熱する場合には再生空気の送風機を運転するとともに処
理空気の送風機を停止し、デシカント通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過
前の処理空気から熱回収してデシカント通過前の再生空
気を加熱する場合には再生空気の送風機および処理空気
の送風機の双方を運転することを特徴とする空調システ
ムの制御方法である。
おいて処理空気中の水分を吸着し、再生空気経路におい
て再生空気により再生されるデシカントと、圧縮機、選
択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮器を有する
蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前記2つの蒸発器
のうち一方がデシカント通過後の再生空気と熱交換関係
をなし、他の一方がデシカント通過後の処理空気と熱交
換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空
気と熱交換関係をなすように接続された空調システムの
運転方法において、デシカント通過後の再生空気と熱交
換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過後の再
生空気から熱回収してデシカント通過前の再生空気を加
熱する場合には再生空気の送風機を運転するとともに処
理空気の送風機を停止し、デシカント通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過
前の処理空気から熱回収してデシカント通過前の再生空
気を加熱する場合には再生空気の送風機および処理空気
の送風機の双方を運転することを特徴とする空調システ
ムの制御方法である。
【0013】このように、通常の冷房運転においては、
再生空気および処理空気の両方の駆動系統を運転してデ
シカント通過後の処理空気から顕熱を回収してデシカン
ト通過前の再生空気の加熱を行う第1の運転形態を選択
し、始動前においては再生空気の駆動系統のみ運転して
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する第2の運転形
態を選択することによって、始動時のデシカントの吸着
能力を高めて、始動特性に優れた空調システムを提供す
ることができるとともに、始動後は第1の運転形態でデ
シカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器を
作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収して
デシカント通過前の再生空気を加熱することによって、
処理空気の冷却と再生空気の加熱を同時に実現すること
ができるためエネルギー効率が高い空調システムを提供
することができる。
再生空気および処理空気の両方の駆動系統を運転してデ
シカント通過後の処理空気から顕熱を回収してデシカン
ト通過前の再生空気の加熱を行う第1の運転形態を選択
し、始動前においては再生空気の駆動系統のみ運転して
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する第2の運転形
態を選択することによって、始動時のデシカントの吸着
能力を高めて、始動特性に優れた空調システムを提供す
ることができるとともに、始動後は第1の運転形態でデ
シカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器を
作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収して
デシカント通過前の再生空気を加熱することによって、
処理空気の冷却と再生空気の加熱を同時に実現すること
ができるためエネルギー効率が高い空調システムを提供
することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係るデシカント空調装置の一
実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
空調システムの基本構成を示す図であり、このうち蒸気
圧縮式ヒートポンプ200の部分の構成は、圧縮機26
0、切替弁270により選択的に切り換え可能な2つの
蒸発器240Aおよび240B、凝縮器220を構成機
器として蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成し、かつ該2つ
の蒸発器のうち一方240Aがデシカント103通過後
の再生空気と熱交換関係をなし、他の一方240Bがデ
シカント103通過後の処理空気と熱交換関係をなし、
かつ凝縮器220がデシカント103通過前の再生空気
と熱交換関係をなすサイクルを形成している。この冷凍
サイクルによってデシカント103通過後の再生空気と
熱交換関係をなす蒸発器240Aを作用させてデシカン
ト103通過後の再生空気から熱回収してデシカント1
03通過前の再生空気を加熱するか、もしくはデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させてデシカント103通過前の処理空気
から熱回収してデシカント103通過前の再生空気を加
熱するかを切替弁370の切り換えによって選択可能に
構成している。
実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
空調システムの基本構成を示す図であり、このうち蒸気
圧縮式ヒートポンプ200の部分の構成は、圧縮機26
0、切替弁270により選択的に切り換え可能な2つの
蒸発器240Aおよび240B、凝縮器220を構成機
器として蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成し、かつ該2つ
の蒸発器のうち一方240Aがデシカント103通過後
の再生空気と熱交換関係をなし、他の一方240Bがデ
シカント103通過後の処理空気と熱交換関係をなし、
かつ凝縮器220がデシカント103通過前の再生空気
と熱交換関係をなすサイクルを形成している。この冷凍
サイクルによってデシカント103通過後の再生空気と
熱交換関係をなす蒸発器240Aを作用させてデシカン
ト103通過後の再生空気から熱回収してデシカント1
03通過前の再生空気を加熱するか、もしくはデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させてデシカント103通過前の処理空気
から熱回収してデシカント103通過前の再生空気を加
熱するかを切替弁370の切り換えによって選択可能に
構成している。
【0015】デシカントロータ103は、図4において
説明したものと同じように、デシカントが、処理空気経
路Aと再生空気経路Bの双方に跨がって所定のサイクル
で回転するよう構成されている。処理空気経路Aは、空
調空間と還気導入用の送風機102の吸い込み口と経路
107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカ
ントロータ103と経路108を介して接続し、デシカ
ントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換
関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接
続し、顕熱熱交換機104の処理空気の出口は蒸発器
(冷却器)240Bと経路110を介して接続し、冷却
器240Bの処理空気の出口は加湿器105と経路11
1を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は給
気口となる処理空気出口と経路112を介して接続して
処理空気のサイクルを形成する。
説明したものと同じように、デシカントが、処理空気経
路Aと再生空気経路Bの双方に跨がって所定のサイクル
で回転するよう構成されている。処理空気経路Aは、空
調空間と還気導入用の送風機102の吸い込み口と経路
107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカ
ントロータ103と経路108を介して接続し、デシカ
ントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換
関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接
続し、顕熱熱交換機104の処理空気の出口は蒸発器
(冷却器)240Bと経路110を介して接続し、冷却
器240Bの処理空気の出口は加湿器105と経路11
1を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は給
気口となる処理空気出口と経路112を介して接続して
処理空気のサイクルを形成する。
【0016】一方、再生空気経路Bは、再生空気となる
外気導入用の送風機140の吸い込み口と経路124を
介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交
換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換
器104の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)220と
経路126を介して接続し、凝縮器(加熱器)220の
再生空気の出口は補助加熱手段310と経路127を介
して接続し、補助加熱手段310の再生空気の出口はデ
シカントロータ103の再生空気入口と経路128を介
して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口
は蒸発器(冷却器)240Aと経路129を介して接続
し、蒸発器(冷却器)240Aの出口は再生空気の出口
である外部空間と経路130を介して接続して再生空気
を外部から取り入れて、外部に排気するサイクルを形成
する。なお図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、
図2と対応する空気の状態を示す記号である。
外気導入用の送風機140の吸い込み口と経路124を
介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交
換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換
器104の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)220と
経路126を介して接続し、凝縮器(加熱器)220の
再生空気の出口は補助加熱手段310と経路127を介
して接続し、補助加熱手段310の再生空気の出口はデ
シカントロータ103の再生空気入口と経路128を介
して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口
は蒸発器(冷却器)240Aと経路129を介して接続
し、蒸発器(冷却器)240Aの出口は再生空気の出口
である外部空間と経路130を介して接続して再生空気
を外部から取り入れて、外部に排気するサイクルを形成
する。なお図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、
図2と対応する空気の状態を示す記号である。
【0017】前記補助加熱手段310は、本実施例で
は、短時間に再生能力を回復させる場合のみに使用する
ために、安価で制御が容易であるような電気ヒータを採
用しており、該加熱手段310の電源320の電気接点
330を制御するコントローラ350が設けられてい
る。このコントローラ350は、また上述した切替弁2
70の動作をも制御するようになっている。
は、短時間に再生能力を回復させる場合のみに使用する
ために、安価で制御が容易であるような電気ヒータを採
用しており、該加熱手段310の電源320の電気接点
330を制御するコントローラ350が設けられてい
る。このコントローラ350は、また上述した切替弁2
70の動作をも制御するようになっている。
【0018】上述のように構成されたデシカント空調装
置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明
する。切替弁270の動作により、デシカント103通
過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240Aを作
用させた場合は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Aでデ
シカント103を出た再生空気から蒸発潜熱を奪って蒸
発し、経路205A,206を経て圧縮機260に吸引
され圧縮された後、経路201を経て凝縮器(加熱器)
220に流入し凝縮熱をデシカント103に流入前の再
生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202
を経て切替弁270に至り、切替弁270によって選択
された経路203Aを経て、膨張弁250Aに至りそこ
で減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240Aに還流す
る。
置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明
する。切替弁270の動作により、デシカント103通
過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240Aを作
用させた場合は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Aでデ
シカント103を出た再生空気から蒸発潜熱を奪って蒸
発し、経路205A,206を経て圧縮機260に吸引
され圧縮された後、経路201を経て凝縮器(加熱器)
220に流入し凝縮熱をデシカント103に流入前の再
生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202
を経て切替弁270に至り、切替弁270によって選択
された経路203Aを経て、膨張弁250Aに至りそこ
で減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240Aに還流す
る。
【0019】一方、デシカント103通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させた場合
は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Bでデシカント10
3を出た処理空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路2
05B,206を経て圧縮機260に吸引され圧縮され
た後、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入
し凝縮熱をデシカント103に流入前の再生空気に放出
して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て切替弁
270に至り、切替弁270によって選択された経路2
03Bを経て、膨張弁250Bに至りそこで減圧膨張し
た後、蒸発器(冷却器)240Bに還流する。
と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させた場合
は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Bでデシカント10
3を出た処理空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路2
05B,206を経て圧縮機260に吸引され圧縮され
た後、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入
し凝縮熱をデシカント103に流入前の再生空気に放出
して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て切替弁
270に至り、切替弁270によって選択された経路2
03Bを経て、膨張弁250Bに至りそこで減圧膨張し
た後、蒸発器(冷却器)240Bに還流する。
【0020】次に前述のように構成されたヒートポンプ
を熱源とするデシカント空調システムのデシカント10
3通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240A
を作用させた場合の動作を図2の湿り空気線図を参照し
て説明する。このような運転形態は、システムの長期停
止後の運転開始時のような場合で、デシカントが自然吸
湿して吸湿能力が低下しているような場合に始動前に行
うものである。この運転形態では、再生空気の送風機を
運転し、かつ処理空気の送風機を停止する。また、コン
トローラ350を介して電気接点330を閉じて補助加
熱手段310を動作させ、また、冷凍サイクルは切替弁
270を動作して再生空気と熱交換関係にある蒸発器2
40Aが選択されている。
を熱源とするデシカント空調システムのデシカント10
3通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240A
を作用させた場合の動作を図2の湿り空気線図を参照し
て説明する。このような運転形態は、システムの長期停
止後の運転開始時のような場合で、デシカントが自然吸
湿して吸湿能力が低下しているような場合に始動前に行
うものである。この運転形態では、再生空気の送風機を
運転し、かつ処理空気の送風機を停止する。また、コン
トローラ350を介して電気接点330を閉じて補助加
熱手段310を動作させ、また、冷凍サイクルは切替弁
270を動作して再生空気と熱交換関係にある蒸発器2
40Aが選択されている。
【0021】再生空気として用いられる外気(状態
(Q))は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧
されて顕熱熱交換機104に送られる。顕熱熱交換器1
04では、処理空気が流動していないため熱交換は行わ
れず、そのまま通過する。顕熱熱交換器104を出た再
生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に送
られて、ヒートポンプ200によって加熱されて温度上
昇する(状態(S))。さらに凝縮器(加熱器)220を
出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段310に
おいて加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し
(状態(T))、相対湿度が低下する。補助加熱手段31
0を出て相対湿度が低下した再生空気はデシカントロー
タ103を通過してデシカントロータの水分を除去し再
生作用をする。デシカントロータ103を通過した再生
空気は経路129を経て蒸発器240Aに流入し、ヒー
トポンプによって熱回収され冷却された(状態(V))
後、経路130を経て排気として外部に捨てられる。
(Q))は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧
されて顕熱熱交換機104に送られる。顕熱熱交換器1
04では、処理空気が流動していないため熱交換は行わ
れず、そのまま通過する。顕熱熱交換器104を出た再
生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に送
られて、ヒートポンプ200によって加熱されて温度上
昇する(状態(S))。さらに凝縮器(加熱器)220を
出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段310に
おいて加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し
(状態(T))、相対湿度が低下する。補助加熱手段31
0を出て相対湿度が低下した再生空気はデシカントロー
タ103を通過してデシカントロータの水分を除去し再
生作用をする。デシカントロータ103を通過した再生
空気は経路129を経て蒸発器240Aに流入し、ヒー
トポンプによって熱回収され冷却された(状態(V))
後、経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0022】このようにして、始動前にデシカント10
3の吸湿能力が低下してしまっている場合に、具備して
いるヒートポンプ200のサイクル選択によってデシカ
ント通過後の再生空気から熱回収して、熱を汲み上げデ
シカント103通過前の再生空気を加熱することができ
る。そのため、わずかなイニシャルコストの追加で済む
とともに、ヒートポンプは公知の通り、動作係数COP
が電気ヒータに比べて3〜4倍あるため、省エネルギー
であり、運転経費も安く、また補助加熱手段の容量を軽
減できるため、イニシャルコスト及びランニングコスト
が安く、始動立ち上がり特性に優れた空調システムを提
供することができる。
3の吸湿能力が低下してしまっている場合に、具備して
いるヒートポンプ200のサイクル選択によってデシカ
ント通過後の再生空気から熱回収して、熱を汲み上げデ
シカント103通過前の再生空気を加熱することができ
る。そのため、わずかなイニシャルコストの追加で済む
とともに、ヒートポンプは公知の通り、動作係数COP
が電気ヒータに比べて3〜4倍あるため、省エネルギー
であり、運転経費も安く、また補助加熱手段の容量を軽
減できるため、イニシャルコスト及びランニングコスト
が安く、始動立ち上がり特性に優れた空調システムを提
供することができる。
【0023】なお、本実施例では、補助加熱手段310
として電気ヒータを採用したが、この他に、蒸気を熱源
とする熱交換器や温水を熱源とする熱交換器を採用して
も差し支えなく、この場合には、電気接点330の代わ
りに電磁弁や電動弁を採用してコントローラ350で制
御するように構成する。また、ヒートポンプ200に比
べて電気ヒータのような補助加熱手段は高温が得やす
く、逆にヒートポンプで高温を得ようとすると、圧縮機
の圧縮比が過大になってしまうため、補助加熱装置は再
生空気のデシカントの上流側でかつ凝縮器の下流側に設
けることが望ましい。
として電気ヒータを採用したが、この他に、蒸気を熱源
とする熱交換器や温水を熱源とする熱交換器を採用して
も差し支えなく、この場合には、電気接点330の代わ
りに電磁弁や電動弁を採用してコントローラ350で制
御するように構成する。また、ヒートポンプ200に比
べて電気ヒータのような補助加熱手段は高温が得やす
く、逆にヒートポンプで高温を得ようとすると、圧縮機
の圧縮比が過大になってしまうため、補助加熱装置は再
生空気のデシカントの上流側でかつ凝縮器の下流側に設
けることが望ましい。
【0024】一方、このように構成されたヒートポンプ
200を熱源とするデシカント空調システムのデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させた場合の作用は、図5に示す湿り空気
線図の実線で示した過程と同じであり、以下のように作
動する。このような運転形態は、上記の始動前のデシカ
ント再生のための運転が完了し、デシカントの吸湿能力
が回復した後で行う。
200を熱源とするデシカント空調システムのデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させた場合の作用は、図5に示す湿り空気
線図の実線で示した過程と同じであり、以下のように作
動する。このような運転形態は、上記の始動前のデシカ
ント再生のための運転が完了し、デシカントの吸湿能力
が回復した後で行う。
【0025】導入される還気(処理空気:状態(K))は
経路107を経て送風機102に吸引され昇圧されて経
路108を経てデシカントロータ103に送られデシカ
ントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着され絶対湿度
が低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する
(状態(L))。湿度が下がり温度上昇した空気は経路1
09を経て顕熱熱交換器104に送られ外気(再生空
気)と熱交換して冷却される(状態(M))。冷却された
空気は経路110を経て蒸発器(冷却器)240Bを通
過して冷却される(状態(N))。冷却された処理空気は
加湿器105に送られ水噴射または気化式加湿によって
等エンタルピ過程で温度低下し(状態(P))、経路11
2を経て給気として空調空間に戻される。
経路107を経て送風機102に吸引され昇圧されて経
路108を経てデシカントロータ103に送られデシカ
ントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着され絶対湿度
が低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する
(状態(L))。湿度が下がり温度上昇した空気は経路1
09を経て顕熱熱交換器104に送られ外気(再生空
気)と熱交換して冷却される(状態(M))。冷却された
空気は経路110を経て蒸発器(冷却器)240Bを通
過して冷却される(状態(N))。冷却された処理空気は
加湿器105に送られ水噴射または気化式加湿によって
等エンタルピ過程で温度低下し(状態(P))、経路11
2を経て給気として空調空間に戻される。
【0026】デシカントロータの再生は次のように行わ
れる。再生空気として用いられる外気(状態(Q))は経
路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱
熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温
度上昇し(状態(R))、経路126を経て凝縮器(加熱
器)220に送られて、ヒートポンプによって加熱され
て温度上昇する(状態(S))。さらに凝縮器(加熱器)
220を出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段
210に送られるが補助加熱手段210は作用していな
いため、状態(S)と(T)は同じ状態で、最終的に60〜
80℃まで温度上昇し(状態(T))、相対湿度が低下す
る。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ1
03を通過してデシカントロータの水分を除去し再生作
用をする。デシカントロータ103を通過した再生空気
は経路129を経て蒸発器240Aに流入するが蒸発器
240Aは作用しておらず、冷却されることなく(状態
(U)=状態(V))経路130を経て排気として外部に捨
てられる。
れる。再生空気として用いられる外気(状態(Q))は経
路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱
熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温
度上昇し(状態(R))、経路126を経て凝縮器(加熱
器)220に送られて、ヒートポンプによって加熱され
て温度上昇する(状態(S))。さらに凝縮器(加熱器)
220を出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段
210に送られるが補助加熱手段210は作用していな
いため、状態(S)と(T)は同じ状態で、最終的に60〜
80℃まで温度上昇し(状態(T))、相対湿度が低下す
る。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ1
03を通過してデシカントロータの水分を除去し再生作
用をする。デシカントロータ103を通過した再生空気
は経路129を経て蒸発器240Aに流入するが蒸発器
240Aは作用しておらず、冷却されることなく(状態
(U)=状態(V))経路130を経て排気として外部に捨
てられる。
【0027】このようにしてデシカント103通過後の
処理空気と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させ
る場合には、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却
を繰り返し行うことによって、デシカントによる空調を
行うことができる。なお再生用空気として室内換気にと
もなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では
広く行われているが、本発明においても室内からの排気
を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例
と同様の効果が得られる。
処理空気と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させ
る場合には、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却
を繰り返し行うことによって、デシカントによる空調を
行うことができる。なお再生用空気として室内換気にと
もなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では
広く行われているが、本発明においても室内からの排気
を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例
と同様の効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
シカントによる水分の吸着処理とヒートポンプによるデ
シカントの再生処理を連続的に行えるようにした空調シ
ステムにおいて、ヒートポンプと再生空気の駆動系統を
始動前に運転してデシカント通過後の処理空気から顕熱
を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱を行うこ
とによって、始動時のデシカントの吸着能力を高め、始
動特性を向上させるとともに、省エネルギーであり、ま
た補助加熱手段の容量を軽減できるため、イニシャルコ
ストも安い空調システムを提供することができる。
シカントによる水分の吸着処理とヒートポンプによるデ
シカントの再生処理を連続的に行えるようにした空調シ
ステムにおいて、ヒートポンプと再生空気の駆動系統を
始動前に運転してデシカント通過後の処理空気から顕熱
を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱を行うこ
とによって、始動時のデシカントの吸着能力を高め、始
動特性を向上させるとともに、省エネルギーであり、ま
た補助加熱手段の容量を軽減できるため、イニシャルコ
ストも安い空調システムを提供することができる。
【図1】本発明に係る空調システムの一実施例の基本構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図2】図1の空調システムの空気のデシカント空調サ
イクルを湿り空気線図で示す説明図である。
イクルを湿り空気線図で示す説明図である。
【図3】従来の空調システムの基本構成を示す説明図で
ある。
ある。
【図4】仮想的な空調システムの構成を示す説明図であ
る。
る。
【図5】図4の例に係る空調システムの基本構成を示す
説明図である。
説明図である。
102,140 送風機 103 デシカントロータ 104 顕熱熱交換器 200 ヒートポンプ 220 蒸発器 240A,240B 凝縮器 260 圧縮機 270 切替弁 310 補助加熱手段 350 コントローラ A 処理空気経路 B 再生空気経路
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 空調システムおよび制御方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調システムに係
り、特にデシカントによる水分の吸着処理とヒートポン
プによるデシカントの再生処理を連続的に行えるように
した空調システムに関する。
り、特にデシカントによる水分の吸着処理とヒートポン
プによるデシカントの再生処理を連続的に行えるように
した空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、USP4,430,864に開
示された従来技術であり、これは、処理空気経路Aと、
再生空気経路Bと、2つのデシカントベッド103A,
103Bと、デシカントの再生及び処理空気の冷却を行
うヒートポンプ200とを有している。このヒートポン
プ200は、2つのデシカントベッド103A,103
Bに埋設された熱交換器210,220を高低熱源とし
て用いるもので、一方のデシカントベッドは処理空気を
通過させて吸着工程を行い、他方のデシカントは再生空
気を通過させて再生工程を行う。この空気処理が所定時
間行われた後、4方切り換え弁105,106を切り換
えて、再生及び処理空気を逆のデシカントベッドに流し
て逆の工程を行う。
示された従来技術であり、これは、処理空気経路Aと、
再生空気経路Bと、2つのデシカントベッド103A,
103Bと、デシカントの再生及び処理空気の冷却を行
うヒートポンプ200とを有している。このヒートポン
プ200は、2つのデシカントベッド103A,103
Bに埋設された熱交換器210,220を高低熱源とし
て用いるもので、一方のデシカントベッドは処理空気を
通過させて吸着工程を行い、他方のデシカントは再生空
気を通過させて再生工程を行う。この空気処理が所定時
間行われた後、4方切り換え弁105,106を切り換
えて、再生及び処理空気を逆のデシカントベッドに流し
て逆の工程を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術においては、ヒートポンプ200の高低の熱源と各デ
シカントがそれぞれ一体化されていたために、冷房効果
ΔQに相当する熱量がヒートポンプ(冷凍機)にそのま
ま負荷される。すなわち、ヒートポンプ(冷凍機)の能
力以上の効果が出せない。したがって、装置を複雑にし
ただけの効果が得られない。
術においては、ヒートポンプ200の高低の熱源と各デ
シカントがそれぞれ一体化されていたために、冷房効果
ΔQに相当する熱量がヒートポンプ(冷凍機)にそのま
ま負荷される。すなわち、ヒートポンプ(冷凍機)の能
力以上の効果が出せない。したがって、装置を複雑にし
ただけの効果が得られない。
【0004】そこで、このような問題点を解決するため
に、図4に示すように、再生空気経路Bにヒートポンプ
の高温熱源220を配して再生空気を加熱し、処理空気
経路Aにヒートポンプの低温熱源210を配して処理空
気を冷却するとともに、デシカント103通過後の処理
空気とデシカント103通過前の再生空気との間で顕熱
交換を行う熱交換器104を設けることが考えられる。
ここでは、デシカント103が、処理空気経路Aと再生
空気経路Bの双方にまたがって回転するデシカントロー
タを用いている。
に、図4に示すように、再生空気経路Bにヒートポンプ
の高温熱源220を配して再生空気を加熱し、処理空気
経路Aにヒートポンプの低温熱源210を配して処理空
気を冷却するとともに、デシカント103通過後の処理
空気とデシカント103通過前の再生空気との間で顕熱
交換を行う熱交換器104を設けることが考えられる。
ここでは、デシカント103が、処理空気経路Aと再生
空気経路Bの双方にまたがって回転するデシカントロー
タを用いている。
【0005】これにより、図5の湿り空気線図に示すよ
うに、ヒートポンプによる冷却効果の他に、処理空気と
再生空気の間の顕熱交換による冷却効果を併せた冷却効
果(ΔQ)を得ることができるので、コンパクトな構成
で図3の空調システムより高い効率を得ることができ
る。
うに、ヒートポンプによる冷却効果の他に、処理空気と
再生空気の間の顕熱交換による冷却効果を併せた冷却効
果(ΔQ)を得ることができるので、コンパクトな構成
で図3の空調システムより高い効率を得ることができ
る。
【0006】しかしながら、この構成の空調システムに
おいても、システムの長期停止後の運転開始時のような
場合で、デシカントが自然吸湿してしまって吸湿能力が
低下してしまっているような場合、図5中で点線で示す
ように運転当初は処理空気から十分な吸湿ができず、デ
シカント出口はあまり温度が上昇しない(状態
(L))。そのため、顕熱熱交換器104における処理
空気と再生空気の温度差が小さく、交換熱量が小さくな
って、再生空気を十分に加熱できず、再生空気のヒート
ポンプの高温熱源220入口温度も低くなる(状態
(R))。このような状態からヒートポンプを運転して
も、再生空気を十分に加熱できず(状態(T))、従っ
てデシカントの吸湿能力が回復しないためシステムの立
ち上がりが遅くなる問題があった。
おいても、システムの長期停止後の運転開始時のような
場合で、デシカントが自然吸湿してしまって吸湿能力が
低下してしまっているような場合、図5中で点線で示す
ように運転当初は処理空気から十分な吸湿ができず、デ
シカント出口はあまり温度が上昇しない(状態
(L))。そのため、顕熱熱交換器104における処理
空気と再生空気の温度差が小さく、交換熱量が小さくな
って、再生空気を十分に加熱できず、再生空気のヒート
ポンプの高温熱源220入口温度も低くなる(状態
(R))。このような状態からヒートポンプを運転して
も、再生空気を十分に加熱できず(状態(T))、従っ
てデシカントの吸湿能力が回復しないためシステムの立
ち上がりが遅くなる問題があった。
【0007】本発明は上記課題に鑑み、デシカントの吸
湿能力の速やかな回復を可能にして、始動特性に優れた
空調システムを提供することを目的とするものである。
湿能力の速やかな回復を可能にして、始動特性に優れた
空調システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を解決
するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、
処理空気経路において処理空気中の水分を吸着し、再生
空気経路において再生空気により再生されるデシカント
と、圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び
凝縮器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前
記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生空
気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後の
処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント
通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続され、
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するか、もしくは
デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選択可能
に構成したことを特徴とする空調システムである。
するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、
処理空気経路において処理空気中の水分を吸着し、再生
空気経路において再生空気により再生されるデシカント
と、圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び
凝縮器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前
記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生空
気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後の
処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント
通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続され、
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するか、もしくは
デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選択可能
に構成したことを特徴とする空調システムである。
【0009】このように、デシカント通過後の処理空気
から顕熱を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱
を行う通常の運転形態即ち第1の運転形態と、デシカン
ト通過後の再生空気から顕熱を回収してデシカント通過
前の再生空気を加熱することによって、始動前のデシカ
ント再生能力を高める始動前の準備をする第2の運転形
態の2つの運転形態に対応することができる。
から顕熱を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱
を行う通常の運転形態即ち第1の運転形態と、デシカン
ト通過後の再生空気から顕熱を回収してデシカント通過
前の再生空気を加熱することによって、始動前のデシカ
ント再生能力を高める始動前の準備をする第2の運転形
態の2つの運転形態に対応することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、再生空気のデシ
カントの上流側でかつ凝縮器の下流側に補助加熱手段を
設け、デシカント通過後の再生空気から熱回収してデシ
カント通過前の再生空気を加熱する場合に該補助加熱手
段によって再生空気を加熱することを特徴とする請求項
1に記載の空調システムである。このように、補助加熱
手段を適切な位置に設けることによって、エネルギー効
率に優れたヒートポンプの加熱能力を十分に利用しつ
つ、補助加熱手段によって始動前のデシカントの吸着能
力を速やかに高めることができる。
カントの上流側でかつ凝縮器の下流側に補助加熱手段を
設け、デシカント通過後の再生空気から熱回収してデシ
カント通過前の再生空気を加熱する場合に該補助加熱手
段によって再生空気を加熱することを特徴とする請求項
1に記載の空調システムである。このように、補助加熱
手段を適切な位置に設けることによって、エネルギー効
率に優れたヒートポンプの加熱能力を十分に利用しつ
つ、補助加熱手段によって始動前のデシカントの吸着能
力を速やかに高めることができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、補助加熱手段が
電気ヒータであることを特徴とする請求項2に記載の空
調システムである。請求項4に記載の発明は、補助加熱
手段が蒸気を熱源とする熱交換器であることを特徴とす
る請求項2に記載の空調システムである。請求項5に記
載の発明は、補助加熱手段が温水を熱源とする熱交換器
であることを特徴とする請求項2に記載の空調システム
である。
電気ヒータであることを特徴とする請求項2に記載の空
調システムである。請求項4に記載の発明は、補助加熱
手段が蒸気を熱源とする熱交換器であることを特徴とす
る請求項2に記載の空調システムである。請求項5に記
載の発明は、補助加熱手段が温水を熱源とする熱交換器
であることを特徴とする請求項2に記載の空調システム
である。
【0012】請求項6に記載の発明は、処理空気経路に
おいて処理空気中の水分を吸着し、再生空気経路におい
て再生空気により再生されるデシカントと、圧縮機、選
択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮器を有する
蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前記2つの蒸発器
のうち一方がデシカント通過後の再生空気と熱交換関係
をなし、他の一方がデシカント通過後の処理空気と熱交
換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空
気と熱交換関係をなすように接続された空調システムの
運転方法において、デシカント通過後の再生空気と熱交
換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過後の再
生空気から熱回収してデシカント通過前の再生空気を加
熱する場合には再生空気の送風機を運転するとともに処
理空気の送風機を停止し、デシカント通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過
前の処理空気から熱回収してデシカント通過前の再生空
気を加熱する場合には再生空気の送風機および処理空気
の送風機の双方を運転することを特徴とする空調システ
ムの制御方法である。
おいて処理空気中の水分を吸着し、再生空気経路におい
て再生空気により再生されるデシカントと、圧縮機、選
択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮器を有する
蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、前記2つの蒸発器
のうち一方がデシカント通過後の再生空気と熱交換関係
をなし、他の一方がデシカント通過後の処理空気と熱交
換関係をなし、かつ凝縮器がデシカント通過前の再生空
気と熱交換関係をなすように接続された空調システムの
運転方法において、デシカント通過後の再生空気と熱交
換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過後の再
生空気から熱回収してデシカント通過前の再生空気を加
熱する場合には再生空気の送風機を運転するとともに処
理空気の送風機を停止し、デシカント通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器を作用させてデシカント通過
前の処理空気から熱回収してデシカント通過前の再生空
気を加熱する場合には再生空気の送風機および処理空気
の送風機の双方を運転することを特徴とする空調システ
ムの制御方法である。
【0013】このように、通常の冷房運転においては、
再生空気および処理空気の両方の駆動系統を運転してデ
シカント通過後の処理空気から顕熱を回収してデシカン
ト通過前の再生空気の加熱を行う第1の運転形態を選択
し、始動前においては再生空気の駆動系統のみ運転して
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する第2の運転形
態を選択することによって、始動時のデシカントの吸着
能力を高めて、始動特性に優れた空調システムを提供す
ることができるとともに、始動後は第1の運転形態でデ
シカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器を
作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収して
デシカント通過前の再生空気を加熱することによって、
処理空気の冷却と再生空気の加熱を同時に実現すること
ができるためエネルギー効率が高い空調システムを提供
することができる。
再生空気および処理空気の両方の駆動系統を運転してデ
シカント通過後の処理空気から顕熱を回収してデシカン
ト通過前の再生空気の加熱を行う第1の運転形態を選択
し、始動前においては再生空気の駆動系統のみ運転して
デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する第2の運転形
態を選択することによって、始動時のデシカントの吸着
能力を高めて、始動特性に優れた空調システムを提供す
ることができるとともに、始動後は第1の運転形態でデ
シカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器を
作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収して
デシカント通過前の再生空気を加熱することによって、
処理空気の冷却と再生空気の加熱を同時に実現すること
ができるためエネルギー効率が高い空調システムを提供
することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係るデシカント空調装置の一
実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
空調システムの基本構成を示す図であり、このうち蒸気
圧縮式ヒートポンプ200の部分の構成は、圧縮機26
0、切替弁270により選択的に切り換え可能な2つの
蒸発器240Aおよび240B、凝縮器220を構成機
器として蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成し、かつ該2つ
の蒸発器のうち一方240Aがデシカント103通過後
の再生空気と熱交換関係をなし、他の一方240Bがデ
シカント103通過後の処理空気と熱交換関係をなし、
かつ凝縮器220がデシカント103通過前の再生空気
と熱交換関係をなすサイクルを形成している。この冷凍
サイクルによってデシカント103通過後の再生空気と
熱交換関係をなす蒸発器240Aを作用させてデシカン
ト103通過後の再生空気から熱回収してデシカント1
03通過前の再生空気を加熱するか、もしくはデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させてデシカント103通過前の処理空気
から熱回収してデシカント103通過前の再生空気を加
熱するかを切替弁370の切り換えによって選択可能に
構成している。
実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
空調システムの基本構成を示す図であり、このうち蒸気
圧縮式ヒートポンプ200の部分の構成は、圧縮機26
0、切替弁270により選択的に切り換え可能な2つの
蒸発器240Aおよび240B、凝縮器220を構成機
器として蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成し、かつ該2つ
の蒸発器のうち一方240Aがデシカント103通過後
の再生空気と熱交換関係をなし、他の一方240Bがデ
シカント103通過後の処理空気と熱交換関係をなし、
かつ凝縮器220がデシカント103通過前の再生空気
と熱交換関係をなすサイクルを形成している。この冷凍
サイクルによってデシカント103通過後の再生空気と
熱交換関係をなす蒸発器240Aを作用させてデシカン
ト103通過後の再生空気から熱回収してデシカント1
03通過前の再生空気を加熱するか、もしくはデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させてデシカント103通過前の処理空気
から熱回収してデシカント103通過前の再生空気を加
熱するかを切替弁370の切り換えによって選択可能に
構成している。
【0015】デシカントロータ103は、図4において
説明したものと同じように、デシカントが、処理空気経
路Aと再生空気経路Bの双方に跨がって所定のサイクル
で回転するよう構成されている。処理空気経路Aは、空
調空間と還気導入用の送風機102の吸い込み口と経路
107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカ
ントロータ103と経路108を介して接続し、デシカ
ントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換
関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接
続し、顕熱熱交換機104の処理空気の出口は蒸発器
(冷却器)240Bと経路110を介して接続し、冷却
器240Bの処理空気の出口は加湿器105と経路11
1を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は給
気口となる処理空気出口と経路112を介して接続して
処理空気のサイクルを形成する。
説明したものと同じように、デシカントが、処理空気経
路Aと再生空気経路Bの双方に跨がって所定のサイクル
で回転するよう構成されている。処理空気経路Aは、空
調空間と還気導入用の送風機102の吸い込み口と経路
107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカ
ントロータ103と経路108を介して接続し、デシカ
ントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換
関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接
続し、顕熱熱交換機104の処理空気の出口は蒸発器
(冷却器)240Bと経路110を介して接続し、冷却
器240Bの処理空気の出口は加湿器105と経路11
1を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は給
気口となる処理空気出口と経路112を介して接続して
処理空気のサイクルを形成する。
【0016】一方、再生空気経路Bは、再生空気となる
外気導入用の送風機140の吸い込み口と経路124を
介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交
換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換
器104の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)220と
経路126を介して接続し、凝縮器(加熱器)220の
再生空気の出口は補助加熱手段310と経路127を介
して接続し、補助加熱手段310の再生空気の出口はデ
シカントロータ103の再生空気入口と経路128を介
して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口
は蒸発器(冷却器)240Aと経路129を介して接続
し、蒸発器(冷却器)240Aの出口は再生空気の出口
である外部空間と経路130を介して接続して再生空気
を外部から取り入れて、外部に排気するサイクルを形成
する。なお図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、
図2と対応する空気の状態を示す記号である。
外気導入用の送風機140の吸い込み口と経路124を
介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交
換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換
器104の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)220と
経路126を介して接続し、凝縮器(加熱器)220の
再生空気の出口は補助加熱手段310と経路127を介
して接続し、補助加熱手段310の再生空気の出口はデ
シカントロータ103の再生空気入口と経路128を介
して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口
は蒸発器(冷却器)240Aと経路129を介して接続
し、蒸発器(冷却器)240Aの出口は再生空気の出口
である外部空間と経路130を介して接続して再生空気
を外部から取り入れて、外部に排気するサイクルを形成
する。なお図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、
図2と対応する空気の状態を示す記号である。
【0017】前記補助加熱手段310は、本実施例で
は、短時間に再生能力を回復させる場合のみに使用する
ために、安価で制御が容易であるような電気ヒータを採
用しており、該加熱手段310の電源320の電気接点
330を制御するコントローラ350が設けられてい
る。このコントローラ350は、また上述した切替弁2
70の動作をも制御するようになっている。
は、短時間に再生能力を回復させる場合のみに使用する
ために、安価で制御が容易であるような電気ヒータを採
用しており、該加熱手段310の電源320の電気接点
330を制御するコントローラ350が設けられてい
る。このコントローラ350は、また上述した切替弁2
70の動作をも制御するようになっている。
【0018】上述のように構成されたデシカント空調装
置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明
する。切替弁270の動作により、デシカント103通
過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240Aを作
用させた場合は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Aでデ
シカント103を出た再生空気から蒸発潜熱を奪って蒸
発し、経路205A,206を経て圧縮機260に吸引
され圧縮された後、経路201を経て凝縮器(加熱器)
220に流入し凝縮熱をデシカント103に流入前の再
生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202
を経て切替弁270に至り、切替弁270によって選択
された経路203Aを経て、膨張弁250Aに至りそこ
で減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240Aに還流す
る。
置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明
する。切替弁270の動作により、デシカント103通
過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240Aを作
用させた場合は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Aでデ
シカント103を出た再生空気から蒸発潜熱を奪って蒸
発し、経路205A,206を経て圧縮機260に吸引
され圧縮された後、経路201を経て凝縮器(加熱器)
220に流入し凝縮熱をデシカント103に流入前の再
生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202
を経て切替弁270に至り、切替弁270によって選択
された経路203Aを経て、膨張弁250Aに至りそこ
で減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240Aに還流す
る。
【0019】一方、デシカント103通過後の処理空気
と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させた場合
は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Bでデシカント10
3を出た処理空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路2
05B,206を経て圧縮機260に吸引され圧縮され
た後、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入
し凝縮熱をデシカント103に流入前の再生空気に放出
して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て切替弁
270に至り、切替弁270によって選択された経路2
03Bを経て、膨張弁250Bに至りそこで減圧膨張し
た後、蒸発器(冷却器)240Bに還流する。
と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させた場合
は、冷媒は蒸発器(冷却器)240Bでデシカント10
3を出た処理空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路2
05B,206を経て圧縮機260に吸引され圧縮され
た後、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入
し凝縮熱をデシカント103に流入前の再生空気に放出
して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て切替弁
270に至り、切替弁270によって選択された経路2
03Bを経て、膨張弁250Bに至りそこで減圧膨張し
た後、蒸発器(冷却器)240Bに還流する。
【0020】次に前述のように構成されたヒートポンプ
を熱源とするデシカント空調システムのデシカント10
3通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240A
を作用させた場合の動作を図2の湿り空気線図を参照し
て説明する。このような運転形態は、システムの長期停
止後の運転開始時のような場合で、デシカントが自然吸
湿して吸湿能力が低下しているような場合に始動前に行
うものである。この運転形態では、再生空気の送風機を
運転し、かつ処理空気の送風機を停止する。また、コン
トローラ350を介して電気接点330を閉じて補助加
熱手段310を動作させ、また、冷凍サイクルは切替弁
270を動作して再生空気と熱交換関係にある蒸発器2
40Aが選択されている。
を熱源とするデシカント空調システムのデシカント10
3通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器240A
を作用させた場合の動作を図2の湿り空気線図を参照し
て説明する。このような運転形態は、システムの長期停
止後の運転開始時のような場合で、デシカントが自然吸
湿して吸湿能力が低下しているような場合に始動前に行
うものである。この運転形態では、再生空気の送風機を
運転し、かつ処理空気の送風機を停止する。また、コン
トローラ350を介して電気接点330を閉じて補助加
熱手段310を動作させ、また、冷凍サイクルは切替弁
270を動作して再生空気と熱交換関係にある蒸発器2
40Aが選択されている。
【0021】再生空気として用いられる外気(状態Q)
は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて
顕熱熱交換機104に送られる。顕熱熱交換器104で
は、処理空気が流動していないため熱交換は行われず、
そのまま通過する。顕熱熱交換器104を出た再生空気
は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に送られ
て、ヒートポンプ200によって加熱されて温度上昇す
る(状態S)。さらに凝縮器(加熱器)220を出た再
生空気は経路127を経て補助加熱手段310において
加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し(状態
T)、相対湿度が低下する。補助加熱手段310を出て
相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103
を通過してデシカントロータの水分を除去し再生作用を
する。デシカントロータ103を通過した再生空気は経
路129を経て蒸発器240Aに流入し、ヒートポンプ
によって熱回収され冷却された(状態V)後、経路13
0を経て排気として外部に捨てられる。
は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて
顕熱熱交換機104に送られる。顕熱熱交換器104で
は、処理空気が流動していないため熱交換は行われず、
そのまま通過する。顕熱熱交換器104を出た再生空気
は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に送られ
て、ヒートポンプ200によって加熱されて温度上昇す
る(状態S)。さらに凝縮器(加熱器)220を出た再
生空気は経路127を経て補助加熱手段310において
加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し(状態
T)、相対湿度が低下する。補助加熱手段310を出て
相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103
を通過してデシカントロータの水分を除去し再生作用を
する。デシカントロータ103を通過した再生空気は経
路129を経て蒸発器240Aに流入し、ヒートポンプ
によって熱回収され冷却された(状態V)後、経路13
0を経て排気として外部に捨てられる。
【0022】このようにして、始動前にデシカント10
3の吸湿能力が低下してしまっている場合に、具備して
いるヒートポンプ200のサイクル選択によってデシカ
ント通過後の再生空気から熱回収して、熱を汲み上げデ
シカント103通過前の再生空気を加熱することができ
る。そのため、わずかなイニシャルコストの追加で済む
とともに、ヒートポンプは公知の通り、動作係数COP
が電気ヒータに比べて3〜4倍あるため、省エネルギー
であり、運転経費も安く、また補助加熱手段の容量を軽
減できるため、イニシャルコスト及びランニングコスト
が安く、始動立ち上がり特性に優れた空調システムを提
供することができる。
3の吸湿能力が低下してしまっている場合に、具備して
いるヒートポンプ200のサイクル選択によってデシカ
ント通過後の再生空気から熱回収して、熱を汲み上げデ
シカント103通過前の再生空気を加熱することができ
る。そのため、わずかなイニシャルコストの追加で済む
とともに、ヒートポンプは公知の通り、動作係数COP
が電気ヒータに比べて3〜4倍あるため、省エネルギー
であり、運転経費も安く、また補助加熱手段の容量を軽
減できるため、イニシャルコスト及びランニングコスト
が安く、始動立ち上がり特性に優れた空調システムを提
供することができる。
【0023】なお、本実施例では、補助加熱手段310
として電気ヒータを採用したが、この他に、蒸気を熱源
とする熱交換器や温水を熱源とする熱交換器を採用して
も差し支えなく、この場合には、電気接点330の代わ
りに電磁弁や電動弁を採用してコントローラ350で制
御するように構成する。また、ヒートポンプ200に比
べて電気ヒータのような補助加熱手段は高温が得やす
く、逆にヒートポンプで高温を得ようとすると、圧縮機
の圧縮比が過大になってしまうため、補助加熱装置は再
生空気のデシカントの上流側でかつ凝縮器の下流側に設
けることが望ましい。
として電気ヒータを採用したが、この他に、蒸気を熱源
とする熱交換器や温水を熱源とする熱交換器を採用して
も差し支えなく、この場合には、電気接点330の代わ
りに電磁弁や電動弁を採用してコントローラ350で制
御するように構成する。また、ヒートポンプ200に比
べて電気ヒータのような補助加熱手段は高温が得やす
く、逆にヒートポンプで高温を得ようとすると、圧縮機
の圧縮比が過大になってしまうため、補助加熱装置は再
生空気のデシカントの上流側でかつ凝縮器の下流側に設
けることが望ましい。
【0024】一方、このように構成されたヒートポンプ
200を熱源とするデシカント空調システムのデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させた場合の作用は、図5に示す湿り空気
線図の実線で示した過程と同じであり、以下のように作
動する。このような運転形態は、上記の始動前のデシカ
ント再生のための運転が完了し、デシカントの吸湿能力
が回復した後で行う。
200を熱源とするデシカント空調システムのデシカン
ト103通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器2
40Bを作用させた場合の作用は、図5に示す湿り空気
線図の実線で示した過程と同じであり、以下のように作
動する。このような運転形態は、上記の始動前のデシカ
ント再生のための運転が完了し、デシカントの吸湿能力
が回復した後で行う。
【0025】導入される還気(処理空気:状態K)は経
路107を経て送風機102に吸引され昇圧されて経路
108を経てデシカントロータ103に送られデシカン
トロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着され絶対湿度が
低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する
(状態L)。湿度が下がり温度上昇した空気は経路10
9を経て顕熱熱交換器104に送られ外気(再生空気)
と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は
経路110を経て蒸発器(冷却器)240Bを通過して
冷却される(状態N)。冷却された処理空気は加湿器1
05に送られ水噴射または気化式加湿によって等エンタ
ルピ過程で温度低下し(状態P)、経路112を経て給
気として空調空間に戻される。
路107を経て送風機102に吸引され昇圧されて経路
108を経てデシカントロータ103に送られデシカン
トロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着され絶対湿度が
低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する
(状態L)。湿度が下がり温度上昇した空気は経路10
9を経て顕熱熱交換器104に送られ外気(再生空気)
と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は
経路110を経て蒸発器(冷却器)240Bを通過して
冷却される(状態N)。冷却された処理空気は加湿器1
05に送られ水噴射または気化式加湿によって等エンタ
ルピ過程で温度低下し(状態P)、経路112を経て給
気として空調空間に戻される。
【0026】デシカントロータの再生は次のように行わ
れる。再生空気として用いられる外気(状態Q)は経路
124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱熱
交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度
上昇し(状態R)、経路126を経て凝縮器(加熱器)
220に送られて、ヒートポンプによって加熱されて温
度上昇する(状態S)。さらに凝縮器(加熱器)220
を出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段210
に送られるが補助加熱手段210は作用していないた
め、状態SとTは同じ状態で、最終的に60〜80℃ま
で温度上昇し(状態T)、相対湿度が低下する。相対湿
度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過
してデシカントロータの水分を除去し再生作用をする。
デシカントロータ103を通過した再生空気は経路12
9を経て蒸発器240Aに流入するが蒸発器240Aは
作用しておらず、冷却されることなく(状態U=状態
V)経路130を経て排気として外部に捨てられる。
れる。再生空気として用いられる外気(状態Q)は経路
124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱熱
交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度
上昇し(状態R)、経路126を経て凝縮器(加熱器)
220に送られて、ヒートポンプによって加熱されて温
度上昇する(状態S)。さらに凝縮器(加熱器)220
を出た再生空気は経路127を経て補助加熱手段210
に送られるが補助加熱手段210は作用していないた
め、状態SとTは同じ状態で、最終的に60〜80℃ま
で温度上昇し(状態T)、相対湿度が低下する。相対湿
度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過
してデシカントロータの水分を除去し再生作用をする。
デシカントロータ103を通過した再生空気は経路12
9を経て蒸発器240Aに流入するが蒸発器240Aは
作用しておらず、冷却されることなく(状態U=状態
V)経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0027】このようにしてデシカント103通過後の
処理空気と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させ
る場合には、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却
を繰り返し行うことによって、デシカントによる空調を
行うことができる。なお再生用空気として室内換気にと
もなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では
広く行われているが、本発明においても室内からの排気
を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例
と同様の効果が得られる。
処理空気と熱交換関係をなす蒸発器240Bを作用させ
る場合には、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却
を繰り返し行うことによって、デシカントによる空調を
行うことができる。なお再生用空気として室内換気にと
もなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では
広く行われているが、本発明においても室内からの排気
を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例
と同様の効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
シカントによる水分の吸着処理とヒートポンプによるデ
シカントの再生処理を連続的に行えるようにした空調シ
ステムにおいて、ヒートポンプと再生空気の駆動系統を
始動前に運転してデシカント通過後の処理空気から顕熱
を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱を行うこ
とによって、始動時のデシカントの吸着能力を高め、始
動特性を向上させるとともに、省エネルギーであり、ま
た補助加熱手段の容量を軽減できるため、イニシャルコ
ストも安い空調システムを提供することができる。
シカントによる水分の吸着処理とヒートポンプによるデ
シカントの再生処理を連続的に行えるようにした空調シ
ステムにおいて、ヒートポンプと再生空気の駆動系統を
始動前に運転してデシカント通過後の処理空気から顕熱
を回収してデシカント通過前の再生空気の加熱を行うこ
とによって、始動時のデシカントの吸着能力を高め、始
動特性を向上させるとともに、省エネルギーであり、ま
た補助加熱手段の容量を軽減できるため、イニシャルコ
ストも安い空調システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調システムの一実施例の基本構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図2】図1の空調システムの空気のデシカント空調サ
イクルを湿り空気線図で示す説明図である。
イクルを湿り空気線図で示す説明図である。
【図3】従来の空調システムの基本構成を示す説明図で
ある。
ある。
【図4】仮想的な空調システムの構成を示す説明図であ
る。
る。
【図5】図4の例に係る空調システムの基本構成を示す
説明図である。
説明図である。
【符号の説明】 102,140 送風機 103 デシカントロータ 104 顕熱熱交換器 200 ヒートポンプ 220 蒸発器 240,240B 凝縮器 260 圧縮機 270 切替弁 310 補助加熱手段 350 コントローラ A 処理空気経路 B 再生空気経路
Claims (6)
- 【請求項1】 処理空気経路において処理空気中の水分
を吸着し、再生空気経路において再生空気により再生さ
れるデシカントと、 圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮
器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、 前記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生
空気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後
の処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカン
ト通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続さ
れ、 デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するか、もしくは
デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱するかを選択可能
に構成したことを特徴とする空調システム。 - 【請求項2】 再生空気のデシカントの上流側でかつ凝
縮器の下流側に補助加熱手段を設け、デシカント通過後
の再生空気から熱回収してデシカント通過前の再生空気
を加熱する場合に該補助加熱手段によって再生空気を加
熱することを特徴とする請求項1に記載の空調システ
ム。 - 【請求項3】 補助加熱手段が電気ヒータであることを
特徴とする請求項2に記載の空調システム。 - 【請求項4】 補助加熱手段が蒸気を熱源とする熱交換
器であることを特徴とする請求項2に記載の空調システ
ム。 - 【請求項5】 補助加熱手段が温水を熱源とする熱交換
器であることを特徴とする請求項2に記載の空調システ
ム。 - 【請求項6】 処理空気経路において処理空気中の水分
を吸着し、再生空気経路において再生空気により再生さ
れるデシカントと、 圧縮機、選択的に切り換え可能な2つの蒸発器及び凝縮
器を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクルとを備え、 前記2つの蒸発器のうち一方がデシカント通過後の再生
空気と熱交換関係をなし、他の一方がデシカント通過後
の処理空気と熱交換関係をなし、かつ凝縮器がデシカン
ト通過前の再生空気と熱交換関係をなすように接続され
た空調システムの運転方法において、 デシカント通過後の再生空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過後の再生空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する場合には再生
空気の送風機を運転するとともに処理空気の送風機を停
止し、 デシカント通過後の処理空気と熱交換関係をなす蒸発器
を作用させてデシカント通過前の処理空気から熱回収し
てデシカント通過前の再生空気を加熱する場合には再生
空気の送風機および処理空気の送風機の双方を運転する
ことを特徴とする空調システムの制御方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20315896A JPH1026369A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 空調システムおよび制御方法 |
US08/780,276 US5816065A (en) | 1996-01-12 | 1997-01-09 | Desiccant assisted air conditioning system |
CNB971003912A CN1175215C (zh) | 1996-01-12 | 1997-01-13 | 干燥剂辅助空调系统 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20315896A JPH1026369A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 空調システムおよび制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1026369A true JPH1026369A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16469403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20315896A Pending JPH1026369A (ja) | 1996-01-12 | 1996-07-12 | 空調システムおよび制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1026369A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000000774A1 (fr) * | 1998-06-30 | 2000-01-06 | Ebara Corporation | Echangeur de chaleur, pompe a chaleur, deshumidificateur et procede de deshumidification |
WO2000016016A1 (fr) * | 1998-09-16 | 2000-03-23 | Ebara Corporation | Climatiseur deshumidifiant et systeme de climatisation deshumidifiant |
US7013655B2 (en) * | 2004-06-17 | 2006-03-21 | Entrodyne Corporation | Method and systems to provide pre-engineered components and custom designed components to satisfy the requirements of an engineered air conditioning system |
US7318320B2 (en) | 2002-02-04 | 2008-01-15 | Daikin Industries, Ltd. | Humidity control apparatus |
JP2010078304A (ja) * | 2008-09-01 | 2010-04-08 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和機とその運転方法並びに空調システム |
JP2012215334A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Osaka Gas Co Ltd | 空調システム |
CN103017269A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 东南大学常州研究院 | 溶液除湿再生热湿独立处理空调装置及其节能运行方法 |
CN105371393A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-03-02 | 北京格瑞力德空调科技有限公司 | 自带全部冷热源且无辅助散热装置并同时制备冷/热水的全空气空调机组 |
CN105371394A (zh) * | 2015-10-28 | 2016-03-02 | 北京格瑞力德空调科技有限公司 | 自带冷热源且无辅助散热装置并外输冷热媒的全空气机组 |
JP2017020715A (ja) * | 2015-07-10 | 2017-01-26 | ダイダン株式会社 | 排熱利用型除湿システム |
-
1996
- 1996-07-12 JP JP20315896A patent/JPH1026369A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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