JPH10258470A - 分解性気泡シート - Google Patents
分解性気泡シートInfo
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- JPH10258470A JPH10258470A JP8585597A JP8585597A JPH10258470A JP H10258470 A JPH10258470 A JP H10258470A JP 8585597 A JP8585597 A JP 8585597A JP 8585597 A JP8585597 A JP 8585597A JP H10258470 A JPH10258470 A JP H10258470A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】緩衝包装に用いる気泡シートであって、環境面
からも重要である分解性気泡シートに関するものであ
る。 【構成】多数の凸部を有するキヤツプフイルムに平滑な
バツクフイルムを貼着しした気泡シートにおいて、その
主たる原料がポリビニルアルコールであることを特徴と
する気泡シート。
からも重要である分解性気泡シートに関するものであ
る。 【構成】多数の凸部を有するキヤツプフイルムに平滑な
バツクフイルムを貼着しした気泡シートにおいて、その
主たる原料がポリビニルアルコールであることを特徴と
する気泡シート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】緩衝包装に用いる気泡シートであ
って、環境面から重要である分解性気泡シートに関する
ものである。
って、環境面から重要である分解性気泡シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】多数の凸部を有するキヤツプフイルムに
平滑なバツクフイルムを貼着してなる気泡シートは、緩
衝材として広く用いられている。
平滑なバツクフイルムを貼着してなる気泡シートは、緩
衝材として広く用いられている。
【0003】これら気泡シートの主原料としてはポリオ
レフィン、特にポリエチレンが用いられてきた。
レフィン、特にポリエチレンが用いられてきた。
【0004】上記ポリエチレンを原料とした気泡シート
は、土中に埋設しても分解されず、その形態を半永久に
残していたため、廃棄処分が容易に行えなかった。
は、土中に埋設しても分解されず、その形態を半永久に
残していたため、廃棄処分が容易に行えなかった。
【0005】これらを解決する手段として原料たるポリ
エチレンに澱粉などの分解性を有する物質を練り込む方
法も考えられたが、このような方法を用いても主たる原
料はポリエチレンであり、所詮分解されるのは澱粉の部
分のみであるため、肉眼でその形態が判別し難くなるだ
けで真の分解性を有するとはいい難かった。
エチレンに澱粉などの分解性を有する物質を練り込む方
法も考えられたが、このような方法を用いても主たる原
料はポリエチレンであり、所詮分解されるのは澱粉の部
分のみであるため、肉眼でその形態が判別し難くなるだ
けで真の分解性を有するとはいい難かった。
【0006】
【0007】そこで発明者らはより優れた分解性を有す
る素材は以下のような性質を有するものであるという結
論にいたった。 土中に埋設した場合、微生物によって分解されるも
の。 土中に埋設した場合、微生物に頼らず分解し得るも
の。 土中に限らず、日常の環境に置いて分解し得るもの。
る素材は以下のような性質を有するものであるという結
論にいたった。 土中に埋設した場合、微生物によって分解されるも
の。 土中に埋設した場合、微生物に頼らず分解し得るも
の。 土中に限らず、日常の環境に置いて分解し得るもの。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記、お
よびの性質を有するものとして水溶性を有する合成樹
脂、特にポリビニルアルコールを主たる原料として選定
した。その形状、および性質について図1および図2を
用いて説明する。
よびの性質を有するものとして水溶性を有する合成樹
脂、特にポリビニルアルコールを主たる原料として選定
した。その形状、および性質について図1および図2を
用いて説明する。
【0009】
【図1】
【0010】図1は、本発明による気泡シートの1実施
例の斜視図であって、1は本発明気泡シート、2はキヤ
ツプフイルム、3はバツクフイルム、4は空気室、Dは
空気室の直径、Hは空気室の高さである。
例の斜視図であって、1は本発明気泡シート、2はキヤ
ツプフイルム、3はバツクフイルム、4は空気室、Dは
空気室の直径、Hは空気室の高さである。
【0011】図1に示す空気室5は一般的な形状の円筒
形で、空気室の高さHは2ないし20mmの範囲に、空
気室の直径Dは3ないし50mmの範囲にある。しか
し、本願発明の気泡シートの形状はこれに限定されるも
のではなく、例えば、空気室5の形状はさらに大粒であ
ってもよいし、その形状も、直方体等の形状を有してい
てもかまわない。
形で、空気室の高さHは2ないし20mmの範囲に、空
気室の直径Dは3ないし50mmの範囲にある。しか
し、本願発明の気泡シートの形状はこれに限定されるも
のではなく、例えば、空気室5の形状はさらに大粒であ
ってもよいし、その形状も、直方体等の形状を有してい
てもかまわない。
【0012】
【図2】
【0013】また、気泡シート1の形状は図2に示すよ
うに、多数の凸部を有するキヤツプフイルム2に平滑な
バツクフイルム3を貼着して、さらにキヤツプフイルム
2の頂部にライナーフイルム5を貼着した3層品であっ
てもよい。
うに、多数の凸部を有するキヤツプフイルム2に平滑な
バツクフイルム3を貼着して、さらにキヤツプフイルム
2の頂部にライナーフイルム5を貼着した3層品であっ
てもよい。
【0014】本発明気泡シートの素材としては、先に述
べたようにベースレジンたる合成樹脂としてポリビニル
アルコールを使用する。ポリビニルアルコールはその分
子中に水酸基を多数有するために容易に水に溶解し得る
ため、土中に埋設するならば、容易にその水分にて溶解
する。また土中で無くとも水に溶解するという性質を有
するため容易に後処理が可能である。さらにその燃焼カ
ロリーもポリエチレンの11,000kcal/g、ポ
リプロピレンの10,500kcal/gに比べ、6,
000kcal/gと低く、従来のポリオレフィン樹脂
の約1/2なので焼却して処理することも容易である。
べたようにベースレジンたる合成樹脂としてポリビニル
アルコールを使用する。ポリビニルアルコールはその分
子中に水酸基を多数有するために容易に水に溶解し得る
ため、土中に埋設するならば、容易にその水分にて溶解
する。また土中で無くとも水に溶解するという性質を有
するため容易に後処理が可能である。さらにその燃焼カ
ロリーもポリエチレンの11,000kcal/g、ポ
リプロピレンの10,500kcal/gに比べ、6,
000kcal/gと低く、従来のポリオレフィン樹脂
の約1/2なので焼却して処理することも容易である。
【0015】ポリビニルアルコールとは酢酸ビニルをケ
ン化したものでアセテート基を99%以上ケン化させた
ものを完全ケン化物といい、86%程度までのものを部
分ケン化物という。完全ケン化物は、長期間水中に放置
されたり、熱湯中に投入されれば溶解するが、冷水に対
しては速やかには溶解しない。ケン化度86%程度まで
は、ケン化度が下がるとともにポリビニルアルコールは
水に対して容易に溶け易くなるが、それ以下になると残
存する酢酸ビニルの含有量が増加するため、分解性はか
えって低下し、残留成分を残すこととなる。また部分ケ
ン化物もアルカリ性物質と接触すると残存アセテート基
のケン化反応が進行し、冷水に対する速やかな溶解性を
失う。このことからも本発明気泡シートに用いるポリビ
ニルアルコールには少なくともケン化度86%以上のも
のが必要であり、好ましくは95%以上のものが、さら
に好ましくは99%以上のものがよい。ケン化度86%
以下のものであるなら、水に溶け易くなりすぎ、気泡シ
ートとしての取扱い、保管が困難になるうえ分解性が低
下して本発明の目的とする機能が低下するので好ましく
ない。
ン化したものでアセテート基を99%以上ケン化させた
ものを完全ケン化物といい、86%程度までのものを部
分ケン化物という。完全ケン化物は、長期間水中に放置
されたり、熱湯中に投入されれば溶解するが、冷水に対
しては速やかには溶解しない。ケン化度86%程度まで
は、ケン化度が下がるとともにポリビニルアルコールは
水に対して容易に溶け易くなるが、それ以下になると残
存する酢酸ビニルの含有量が増加するため、分解性はか
えって低下し、残留成分を残すこととなる。また部分ケ
ン化物もアルカリ性物質と接触すると残存アセテート基
のケン化反応が進行し、冷水に対する速やかな溶解性を
失う。このことからも本発明気泡シートに用いるポリビ
ニルアルコールには少なくともケン化度86%以上のも
のが必要であり、好ましくは95%以上のものが、さら
に好ましくは99%以上のものがよい。ケン化度86%
以下のものであるなら、水に溶け易くなりすぎ、気泡シ
ートとしての取扱い、保管が困難になるうえ分解性が低
下して本発明の目的とする機能が低下するので好ましく
ない。
【0016】しかし、ケン化度の高いポリビニルアルコ
ールほどその製膜時のフィルムの剛性は高く、また融点
からガラス転移点までの幅が狭く、加熱成形の温度条件
がきびしいため気泡シートの製造には困難を極める。こ
のような場合の物性の改善にはカルボキシル基、シラノ
ール基、カチオン変成等の変成ポリビニルアルコールが
知られている。例えば特開昭63−25021には、完
全ケン化物のポリビニルアルコールに溶解性アミドを5
〜20%ブレンドして冷水可溶性でかつ耐アルカリ性を
有するものが開示されているし、特開平5−17088
8には活性水素基を2個有する有機化合物にエチレンオ
キサイドを含む、アルキレンオキサイドを付加重合させ
たポリアルキレングリコール化合物と2価のカルボン
酸、その無水物またはその低級アルキルエステルとを反
応させることにより得られる水溶性高分子からなるフィ
ルム基材の開示があり、このフィルムは従来の水溶性フ
ィルムに比較して、水への溶解度が3〜5倍早いにもか
かわらず、基存の水溶性フィルムに比べ低吸湿性であ
る。また、特開平6−179235にはオキシアルキレ
ンの縮合度が平均10のオキシアルキレンモノアリルエ
ーテルと酢酸ビニルを共重合したのち、アルカリでケン
化して得た押し出し可能なアルキレン基含有ポリビニル
アルコールの開示がある。発明者らはさらなる鋭意研究
のすえ、カルボキシル基などの親水基を25%ないし6
0%有する変成ポリビニルアルコールが、低い吸湿性に
もかかわらず、高い水溶性、高い連続熱成形性、加工性
を有するという結論に達した。もし親水基が25%以下
の場合は、ポリビニルアルコール単体に比べて目だった
改善が見られない。また、60%以上のものはその製造
が現行の技術では困難である。
ールほどその製膜時のフィルムの剛性は高く、また融点
からガラス転移点までの幅が狭く、加熱成形の温度条件
がきびしいため気泡シートの製造には困難を極める。こ
のような場合の物性の改善にはカルボキシル基、シラノ
ール基、カチオン変成等の変成ポリビニルアルコールが
知られている。例えば特開昭63−25021には、完
全ケン化物のポリビニルアルコールに溶解性アミドを5
〜20%ブレンドして冷水可溶性でかつ耐アルカリ性を
有するものが開示されているし、特開平5−17088
8には活性水素基を2個有する有機化合物にエチレンオ
キサイドを含む、アルキレンオキサイドを付加重合させ
たポリアルキレングリコール化合物と2価のカルボン
酸、その無水物またはその低級アルキルエステルとを反
応させることにより得られる水溶性高分子からなるフィ
ルム基材の開示があり、このフィルムは従来の水溶性フ
ィルムに比較して、水への溶解度が3〜5倍早いにもか
かわらず、基存の水溶性フィルムに比べ低吸湿性であ
る。また、特開平6−179235にはオキシアルキレ
ンの縮合度が平均10のオキシアルキレンモノアリルエ
ーテルと酢酸ビニルを共重合したのち、アルカリでケン
化して得た押し出し可能なアルキレン基含有ポリビニル
アルコールの開示がある。発明者らはさらなる鋭意研究
のすえ、カルボキシル基などの親水基を25%ないし6
0%有する変成ポリビニルアルコールが、低い吸湿性に
もかかわらず、高い水溶性、高い連続熱成形性、加工性
を有するという結論に達した。もし親水基が25%以下
の場合は、ポリビニルアルコール単体に比べて目だった
改善が見られない。また、60%以上のものはその製造
が現行の技術では困難である。
【0017】また、このような変成ポリビニルアルコー
ル単体で製膜、成形し、本発明気泡シートを製造しても
かまわないが、ポリビニルアルコールはその性質上、周
辺の環境によってその含水率が変化し、高温、あるいは
低湿度の環境では剛性が高くなるため、製造時あるいは
裁断等の2次加工に支障を来す恐れがある。その対策と
しては製膜されたフィルム自体の剛性を下げ、柔軟性を
高める必要がある。
ル単体で製膜、成形し、本発明気泡シートを製造しても
かまわないが、ポリビニルアルコールはその性質上、周
辺の環境によってその含水率が変化し、高温、あるいは
低湿度の環境では剛性が高くなるため、製造時あるいは
裁断等の2次加工に支障を来す恐れがある。その対策と
しては製膜されたフィルム自体の剛性を下げ、柔軟性を
高める必要がある。
【0018】このような場合は好ましくは0.3%から
10%、さらに好ましくは0.5%から5%の範囲で可
塑剤を添加することにより剛性を低下させることにより
諸問題は解決される。可塑剤としてはDOP、DBP等
のようなものも考えられるが、特にグリセリンの使用が
好ましい。もし、その添加量が0.3%以下であるなら
可塑剤を添加した効果が現れないし、10%以上添加す
るならポリビニルアルコール自体の物性が低下するし、
加熱した際に気化したグリセリンの発煙が著しいために
製膜、成形に支障を来す。
10%、さらに好ましくは0.5%から5%の範囲で可
塑剤を添加することにより剛性を低下させることにより
諸問題は解決される。可塑剤としてはDOP、DBP等
のようなものも考えられるが、特にグリセリンの使用が
好ましい。もし、その添加量が0.3%以下であるなら
可塑剤を添加した効果が現れないし、10%以上添加す
るならポリビニルアルコール自体の物性が低下するし、
加熱した際に気化したグリセリンの発煙が著しいために
製膜、成形に支障を来す。
【0019】またポリビニルアルコール自体は、最高1
500以上の重合度のものが存在しているが、本発明気
泡シートには800から300程度のものが適してい
る。重合度800以上のものは溶融粘度が高いなどの理
由から、押出成形が困難であり、重合度300以下のも
のは押出成形の際には特に問題はないが、製膜されたフ
ィルムの機械的強度が極端に低下する。
500以上の重合度のものが存在しているが、本発明気
泡シートには800から300程度のものが適してい
る。重合度800以上のものは溶融粘度が高いなどの理
由から、押出成形が困難であり、重合度300以下のも
のは押出成形の際には特に問題はないが、製膜されたフ
ィルムの機械的強度が極端に低下する。
【作用】本発明気泡シートは、素材のベースレジンたる
合成樹脂としてポリビニルアルコールを使用する。ポリ
ビニルアルコールはその分子中に親水性を有する水酸基
を多数有するために容易に水に溶解し得るため、土中に
埋設するならば、容易にその水分にて溶解する。また土
中で無くとも水に溶解するという性質を有するため容易
に後処理が可能である。特に発明者らは鋭意研究のす
え、カルボキシル基などの親水基を25%ないし50%
有する変成ポリビニルアルコールが、低い吸湿性にもか
かわらず、高い水溶性、高い連続熱成形性、加工性を有
するという結論に達した。また、変成ポリビニルアルコ
ール単体で製膜、成形し、本発明気泡シートを製造して
もかまわないが、ポリビニルアルコールはその性質上、
製膜などで加熱する際にその含水率が低下し、剛性が高
くなるため膜厚、運転条件によって製膜、成形、引き取
り、あるいは裁断等の2次加工に支障を来す恐れがあ
る。このような場合は可塑剤を添加することにより剛性
を低下させることにより諸問題は解決される。
合成樹脂としてポリビニルアルコールを使用する。ポリ
ビニルアルコールはその分子中に親水性を有する水酸基
を多数有するために容易に水に溶解し得るため、土中に
埋設するならば、容易にその水分にて溶解する。また土
中で無くとも水に溶解するという性質を有するため容易
に後処理が可能である。特に発明者らは鋭意研究のす
え、カルボキシル基などの親水基を25%ないし50%
有する変成ポリビニルアルコールが、低い吸湿性にもか
かわらず、高い水溶性、高い連続熱成形性、加工性を有
するという結論に達した。また、変成ポリビニルアルコ
ール単体で製膜、成形し、本発明気泡シートを製造して
もかまわないが、ポリビニルアルコールはその性質上、
製膜などで加熱する際にその含水率が低下し、剛性が高
くなるため膜厚、運転条件によって製膜、成形、引き取
り、あるいは裁断等の2次加工に支障を来す恐れがあ
る。このような場合は可塑剤を添加することにより剛性
を低下させることにより諸問題は解決される。
【0020】
【実施例】空気室の高さH=4mm、空気室の直径D=
10mmの2層の気泡シートを得た。材質は親水基とし
てカルボキシル基を40%含む重合度700の変成ポリ
ビニルアルコールでその重さは100g/平方メートル
であった。
10mmの2層の気泡シートを得た。材質は親水基とし
てカルボキシル基を40%含む重合度700の変成ポリ
ビニルアルコールでその重さは100g/平方メートル
であった。
【0021】
【比較例】空気室の高さH=4mm、空気室の直径D=
10mmの従来の2層の気泡シートを得た。材質はポリ
エチレンでその重さは100g/平方メートルであっ
た。
10mmの従来の2層の気泡シートを得た。材質はポリ
エチレンでその重さは100g/平方メートルであっ
た。
【0022】
【分解テスト】両者を土中に埋設、1カ月、3カ月、6
カ月後にその分解状況を確認した。
カ月後にその分解状況を確認した。
【0023】
【テスト結果】実施例の本発明気泡シートは、埋設後1
カ月でその気泡シートたる形態をほとんど失うほど分解
しており、3カ月ご以降は完全に消滅していた。これに
反し、比較例の従来の気泡シートはテスト期間中、その
形態を完全に維持したままであり、全く分解はされなか
った。
カ月でその気泡シートたる形態をほとんど失うほど分解
しており、3カ月ご以降は完全に消滅していた。これに
反し、比較例の従来の気泡シートはテスト期間中、その
形態を完全に維持したままであり、全く分解はされなか
った。
【0024】
【効果】 本発明気泡シートは、その主たる原料のポリビニルア
ルコールが分子中に多くの水酸基を有するため、水溶性
である。 そのために、土中に埋設しても微生物による分解を行
う合成樹脂よりも安定して分解が行われる。 さらにポリビニルアルコールを、カルボキシル基など
の親水基を含む変成ポリビニルアルコールとすることに
より、低い吸湿性、高い水溶性、高い連続熱成形性、加
工性を実現することが可能となった。 また材質としてポリビニルアルコールを用いることに
より、その燃焼カロリーを従来ポリオレフィン樹脂の約
1/2にすることが可能となった。
ルコールが分子中に多くの水酸基を有するため、水溶性
である。 そのために、土中に埋設しても微生物による分解を行
う合成樹脂よりも安定して分解が行われる。 さらにポリビニルアルコールを、カルボキシル基など
の親水基を含む変成ポリビニルアルコールとすることに
より、低い吸湿性、高い水溶性、高い連続熱成形性、加
工性を実現することが可能となった。 また材質としてポリビニルアルコールを用いることに
より、その燃焼カロリーを従来ポリオレフィン樹脂の約
1/2にすることが可能となった。
【図1】本発明気泡シートの1実施例の斜視図である。
【図2】本発明気泡シートの別の1実施例の斜視図であ
る。
る。
1 気泡シート 2 キヤツプフイルム 3 バツクフイルム 4 空気室 5 ライナーフイルム D 空気室の直径 H 空気室の高さ
Claims (6)
- 【請求項1】 多数の凸部を有するキヤツプフイルムに
平滑なバツクフイルムを貼着した気泡シートにおいて、
その主たる材質がポリビニルアルコールであることを特
徴とする気泡シート。 - 【請求項2】 キヤツプフイルムの凸部の表面にさらに
もう一枚平坦なライナーフイルムを貼着したことを特徴
とする、請求項1記載の気泡シート。 - 【請求項3】 上記ポリビニルアルコールの重合度が3
00から800の範囲であり、そのケン化度が86%か
ら100%の範囲であることを特徴とする、請求項1な
いし2記載の気泡シート。 - 【請求項4】 上記ポリビニルアルコールが、カルボキ
シル基などの親水基を25%ないし60%の範囲で含む
変成ポリビニルアルコールであることを特徴とする、請
求項1ないし3記載の気泡シート。 - 【請求項5】 上記ポリビニルアルコールに可塑剤を
0.3ないし10%添加したことを特徴とする、請求項
1ないし4記載の気泡シート。 - 【請求項6】 上記可塑剤がグリセリンであることを特
徴とする、請求項5記載の気泡シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8585597A JPH10258470A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 分解性気泡シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8585597A JPH10258470A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 分解性気泡シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10258470A true JPH10258470A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=13870502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8585597A Pending JPH10258470A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 分解性気泡シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10258470A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1068939A3 (de) * | 1999-07-13 | 2001-08-08 | Harro Höfliger Verpackungsmaschinen GmbH | Vorrichtung zum Herauslösen von Teilbereichen aus einem bahnartigen Folienmaterial |
-
1997
- 1997-03-19 JP JP8585597A patent/JPH10258470A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1068939A3 (de) * | 1999-07-13 | 2001-08-08 | Harro Höfliger Verpackungsmaschinen GmbH | Vorrichtung zum Herauslösen von Teilbereichen aus einem bahnartigen Folienmaterial |
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