JPH1024519A - 透明導電性積層体及びそれを用いたel素子 - Google Patents
透明導電性積層体及びそれを用いたel素子Info
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- JPH1024519A JPH1024519A JP8180503A JP18050396A JPH1024519A JP H1024519 A JPH1024519 A JP H1024519A JP 8180503 A JP8180503 A JP 8180503A JP 18050396 A JP18050396 A JP 18050396A JP H1024519 A JPH1024519 A JP H1024519A
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- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
も、実質的にインジウムとスズとの酸化物からなる透明
導電層(B)60を、ABなる順序で形成した透明導電
性積層体において、基体(A)が、少なくとも、一方の
面に酸化珪素薄膜12が形成された高分子フィルム10
の、該酸化珪素薄膜が形成された面と、他の高分子フィ
ルム11とを貼り合わせたラミネートフィルム50であ
ることを特徴とする透明導電性積層体。 【効果】 本透明導電性積層体を使用したEL素子の湿
潤環境における継続発光時の耐久性を著しく向上させる
ことができる。
Description
びそれを用いたEL素子に関し、より詳しくは、EL素
子の透明電極に用いたとき、空気中に存在する水蒸気に
よる発光層の劣化を抑制し、環境耐久性を向上させるこ
とのできる透明導電性積層体、及びそれを用いたEL素
子に関する。
レイ(LCD)、エレクトロルミネッセンス(EL)素
子、エレクトロクロミック(EC)素子などの表示素子
の電極、太陽電池などの光電変換素子の窓電極、電磁波
シールドの電磁波遮蔽膜、あるいは透明タッチパネルな
どの入力装置の電極として利用されている。
金、パラジウムなどの貴金属薄膜と、酸化インジウム、
酸化第二スズ、酸化亜鉛などの酸化物半導体薄膜とが知
られている。前者の貴金属薄膜は抵抗値の低いものは容
易に得られるが透明性に劣る。後者の酸化物半導体薄膜
は導電性抵抗値は貴金属薄膜に若干劣るが、透明性に優
れているため広く利用されている。その中でも酸化スズ
を含有した酸化インジウム(ITO:Indium T
in Oxide)薄膜は低抵抗で透明性に優れている
ため広く利用されている。スズをドープした酸化インジ
ウム薄膜の抵抗率は通常5×10-5〜1×10-3Ω・c
m程度、透過率は一般に80〜90%である。
は、電界を印加したり電流を注入することで発光する物
質を面上に形成した発光素子である。発光層が面上に形
成されるためEL素子は面状の厚さが薄い発光体が得ら
れる。そこでEL素子は、時計、いわゆるポケベル、携
帯電話等の携帯情報機器の表示部分の照明や、液晶ディ
スプレイのバックライト、あるいは発光する看板として
広い分野に利用されている。
EL素子と有機EL素子とに大別される。無機EL素子
においては、粉末状の発光材料をバインダー中に分散さ
せた発光剤を発光体層とする分散型ELがすでに工業的
にも実用化され広く利用されている。また、有機EL素
子においては、発光層に有機物を利用し、発光効率を高
めるために正孔輸送層が設けられるのが一般的である。
膜を形成した透明導電性積層体をベースにし、上記透明
導電膜上に発光体層、誘電体層、裏面電極を順次形成
し、透明導電膜及び裏面電極から交流電界を印加して発
光させるタイプのものが知られている。誘電体層は発光
体層により強い電界を印加させ、発光効率を向上させる
ために挿入される。また、上記EL素子全体を透明防湿
フィルムで被覆し、水蒸気に対する耐久性を高めたタイ
プのものも知られている。通常、透明導電膜には主とし
てインジウムとスズからなる酸化物が、発光体層には硫
化亜鉛に銅やマンガンを混合した発光体が、誘電体層に
はチタン酸バリウムが、裏面電極にはアルミニウムや炭
素が用いられている。
ラスと高分子成形体とが用いられている。ガラスを基体
に用いた場合には、重く割れ易いという欠点はあるもの
の、基体が水蒸気を遮断し、水蒸気による発光体層の劣
化を抑制できるため比較的耐久時間の長いEL素子がで
きている。
は、軽くて割れないという利点があり、さらに高分子成
形体が可撓性を有するフィルム状である場合には、屈曲
性をも有するという利点をもっている。これは蛍光管等
の他の照明器具にはない特徴となっていて、より広範な
分野に利用できる。
を活かせる用途、例えば液晶ディスプレイのバックライ
ト、時計表示盤の夜間照明用発光体、壁掛け表示体、装
飾用途等に用いられている。
ては、発光輝度と耐久性とがある。前述したとおり、発
光輝度を高める技術としては、誘電体層を設けることが
よく知られている。また、発光輝度の経時的な低下は、
基体を通して浸入した水蒸気によって発光体が劣化する
ために起こることがよく知られている。そこで耐久性を
高める技術としては、防湿フィルムで面発光体全体を被
覆し水蒸気の浸入を遮断したり(特開平6−33367
3号公報、特開平7−85968号公報、特開平7−1
53570号公報等)発光体粉末を防湿性を有する材料
でコーティングするといった技術(特開平6−3145
93号公報、特開平7−305055号公報)がよく知
られている。
上させるために、防湿フィルムで被覆することは広く行
われているが、そうすることによって面発光体全体の体
積が増え、軽量薄型であることのメリットが減じてしま
う。また、発光体である硫化亜鉛粉末を、防湿性を有す
る材料でコーティングする方法では、硫化亜鉛そのもの
の劣化は抑制できるが、発光体層に浸入してきた水蒸気
がコーティング材料の周辺に付着し発光体層の絶縁破壊
が起こりやすくなり、全く光らなくなるといった致命的
な劣化が生じる可能性が高くなる。
構成する基体自体に水蒸気遮断性能を付与させる試みも
なされている。その場合、防湿フィルムを基体として使
用するが、防湿フィルムには従来、三弗化塩化エチレン
系樹脂やポリ塩化ビニリデン系樹脂をフィルム状に成形
加工したものが用いられてきた。しかしながら、これら
の材料は耐熱性と湿潤環境での防湿性に問題があり、こ
れをそのまま使用しても充分な性能は得られていなかっ
た。
明電極として必要とされる基本特性、すなわち可視光透
過率75%以上、およびEL素子自体の大きさにより異
なるがシート抵抗は1000Ω/□以下であり、さらに
これを用いることで水蒸気によるEL素子の発光輝度低
下といった劣化を著しく抑制することが可能な透明導電
性積層体及びEL素子を提供することを目的としてい
る。また、水蒸気による劣化を抑制することで、雨風の
影響を受け易い屋外でのEL素子の使用を可能とし、従
来主に携帯情報機器の一部分として用いられてきた本品
の用途を拡大することも目的としている。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、EL素子を
構成する基体に、水蒸気を遮断する性能を付加する手段
として、少なくとも、一方の面に酸化珪素薄膜が形成さ
れた高分子フィルムの酸化珪素薄膜が形成された面と、
他の高分子フィルムとを貼り合わせたラミネートフィル
ムを用いることで問題が解決されることを見いだし本発
明に到達した。
一方の主面に、少なくとも、実質的にインジウムとスズ
との酸化物からなる透明導電層(B)を、ABなる順序
で形成した透明導電性積層体において、基体(A)が、
少なくとも、一方の面に酸化珪素薄膜が形成された高分
子フィルムの該酸化珪素薄膜が形成された面と、他の高
分子フィルムとを貼り合わせたラミネートフィルムであ
ることを特徴とする透明導電性積層体であり、また、
(2) 基体(A)が、少なくとも、一方の面に酸化珪
素薄膜が形成された高分子フィルム二枚を、該酸化珪素
薄膜が形成された面同士を貼り合わせたラミネートフィ
ルムであることを特徴とする(1)記載の透明導電性積
層体であり、また、(3) 透明導電層(B)の上に、
さらに金属薄膜層(C)を形成することを特徴とする
(1)又は(2)記載の透明導電性積層体であり、ま
た、(4) 金属薄膜層(C)が実質的に銅を主成分と
するものであることを特徴とする(3)記載の透明導電
性積層体であり、また、(5) 基体(A)が、ラミネ
ートフィルムを複数枚貼り合わされてなるものであるこ
とを特徴とする(1)及至(4)のいずれかに記載の透
明導電性積層体であり、また、(6) 基体を構成する
高分子フィルムの少なくとも一枚が、実質的に紫外線を
遮断する機能を有することを特徴とする(1)及至
(5)のいずれかに記載の透明導電性積層体であり、ま
た、(7) 導電層を形成した基体の導電層(D)上
に、少なくとも、発光体層(E)、誘電体層(F)、裏
面電極(G)をDEFGなる順序で形成した面発光体に
おいて、該導電層を形成した基体として(1)及至
(6)のいずれかに記載の透明導電性積層体を用いるこ
とを特徴とするEL素子である。
る。まず本発明を添付図面により説明する。[図1]は
本発明の透明導電性積層体の一例の断面構造を示す図で
ある。図中の、11は高分子フィルム、12は酸化珪素
薄膜であり、10はそれらから構成された酸化珪素薄膜
を形成した高分子フィルムである。20は接着剤であ
り、高分子フィルム2枚を貼り合わせるために使用され
ている。50は高分子フィルムを貼り合わせて構成され
るラミネートフィルムであり、これが基体(A)を構成
する。60は実質的にインジウムとスズとの酸化物から
なる透明導電層(B)である。
形成された高分子フィルム二枚の酸化珪素薄膜側同士を
貼り合わせたラミネートフィルムを使用してもよく、
[図2]はその基体を用いた場合の透明導電性積層体の
断面構造を示す図である。図中の、11は高分子フィル
ム、12は酸化珪素薄膜であり、10はそれらから構成
された酸化珪素薄膜を形成した高分子フィルムである。
20は接着剤であり、酸化珪素薄膜が形成された高分子
フィルム2枚を貼り合わせるために使用されている。5
0は高分子フィルムを貼り合わせて構成されるラミネー
トフィルムであり、これが基体(A)を構成する。60
は実質的にインジウムとスズとの酸化物からなる透明導
電層(B)である。
層として、さらに金属薄膜層(C)を形成することが好
ましい。この構成からなる透明導電性積層体の一例の断
面構造を[図3]に掲げる。図中の、11は高分子フィ
ルム、12は酸化珪素薄膜であり、10はそれらから構
成された酸化珪素薄膜を形成した高分子フィルムであ
る。20は接着剤であり、酸化珪素薄膜を形成した高分
子フィルム2枚を貼り合わせるために使用されている。
50はラミネートフィルムであり、これが基体(A)を
構成する。60は実質的にインジウムとスズとの酸化物
からなる透明導電層(B)であり、70は金属薄膜層
(C)である。
分とすることが好ましい。また、基体(A)はラミネー
トフィルムを複数枚貼り合わせたものであってもよい。
の少なくとも一枚が実質的に紫外線を遮断する機能すな
わち紫外線を吸収する機能を有していることが好まし
い。
を説明する。図中の、50はラミネートフィルム、81
は導電層(D)であり、80はこれらから構成される透
明導電性積層体である。82は発光体層(E)を、83
は誘電体層(F)を、84は裏面電極(G)を、それぞ
れ表す。本発明は、図中80で示される透明導電性積層
体として、例えば[図1]、[図2]、[図3]および
[図4]に掲げた透明導電性積層体を用いたEL素子で
ある。
珪素薄膜が形成された高分子フィルムを準備する。該酸
化珪素薄膜が発光体層を劣化させる原因となる水蒸気や
その他のガスを遮断するガスバリヤー層となる。本発明
で使用できる高分子フィルムの材料を例示すれば、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサル
フォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PE
EK)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン
(PP)、ポリイミドなどが挙げられる。これら高分子
フィルムは酸化珪素薄膜あるいは透明導電層を形成する
面が、ある程度平滑で、可視光に対する透明性を有して
いるものが好ましい。高分子フィルムの形状は、ある程
度可撓性を有するものであれば特に限定されず、ロール
状に巻かれたフィルムでも、板状にカットされたシート
でもよい。使用できる高分子フィルムの厚さは10〜5
00μm程度である。また、ロール状に巻かれた高分子
フィルムは、後の加工がロールツロール法で連続的に行
うことができるため、これを使用した場合には効率よく
透明導電性積層体やEL素子を生産できる。この場合、
高分子フィルムの厚さは通常10〜250μmのものが
用いられる。フィルムの厚さが10μm未満では、基材
としての機械的強度に不足し、250μmを超えると可
撓性が不足するためフィルムをロール状に巻きとること
が困難になる。
方の面上に、酸化珪素薄膜を形成する。その形成方法と
しては物理蒸着法、湿式法、化学気相成長法等の従来公
知の手法を採用することができる。以下、何れの方法に
よっても、基本的にガス遮断性能をもった酸化珪素薄膜
層を得ることができる物理蒸着法を具体的に挙げれば、
抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティ
ング法、スパッタリング法等がある。抵抗加熱蒸着法、
電子ビーム蒸着法では、酸化珪素をそれぞれ抵抗加熱、
電子ビーム加熱の手法で蒸発させ、対向して配置させた
フィルム成形体に析出させる手法である。また、珪素を
酸化性ガスの雰囲気下で加熱蒸発させる反応性蒸着法
や、酸化性ガスのプラズマ中で蒸着するイオンプレーテ
ィング法も使用できる。また、スパッタリング法におい
ては、ターゲットに酸化珪素を用い、スパッタリングガ
スにアルゴン、ネオン等の不活性ガスを用いた高周波ス
パッタリング法が利用できる。或いはターゲットに珪素
を用い、スパッタガスに不活性ガスと酸化性ガスを混合
したガスを使用した直流スパッタリング法、又は高周波
スパッタリング法も使用することができる。。
る。また、湿式法では、ポリシラザンを溶融した溶液を
塗布し、それを大気中で又は水蒸気雰囲気中で加熱して
酸化珪素を形成する方法も挙げられる。ここでいうポリ
シラザンとは、(SiNa H b )n (a=1〜3、b=
0〜1)の構造をもつ、ペルヒドロポリシラザンであ
り、主鎖の(−Si−N−)に側鎖として水素のみが結
合している。該ポリシラザンは、ベンセン、トルエン、
キシレン、エーテル、THF、塩化メチレン、四塩化炭
素等の溶媒に20重量%以上溶解することができるの
で、これら溶媒にポリシラザンを溶解した後にフィルム
成形体に塗布し、加熱処理を施すことにより酸化珪素を
得ることができる。一般に、無機物の酸化珪素を得るに
は、450℃以上の加熱処理が必要なのであるが、アミ
ンや遷移金属の触媒を用いることにより低温で、例えば
80℃〜150℃の加熱処理によって、無機物の酸化珪
素が得られる。この際の加熱処理時間は、概ね1〜3時
間程度である。また、塗布に用いるポリシラザンの分子
量は600〜900のものが好ましく用いられる。
を用い、それにエネルギーを投入することによって分解
し、無機物である酸化珪素を析出させる手法である。エ
ネルギーを投入する手法は、熱、光、高周波プラズマ等
があり適宜選択すればよい。化学気相成長法では、有機
珪素化合物の蒸気を原料としているため、フィルム成形
体の表面の凹凸に関係なく酸化珪素が形成されるため、
フィルム成形体の表面平滑性があまり高くない場合にお
いても表面被覆性が高く、ガスバリヤー膜の成膜手法と
しては最も好ましく利用できる。なかでも減圧プラズマ
化学気相成長法は、フィルム成形体にダメージを与える
ことなくガスバリヤー性に優れた酸化珪素を成形するこ
とができるため、さらに好ましく使用することができ
る。
素を形成する場合には、少なくとも有機珪素化合物と酸
素ガスを用いて作成されることが好ましい。具体的に使
用される有機珪素化合物としては、アセトキシトリメチ
ルシラン、アリルオキシトリメチルシラン、アリルトリ
メチルシラン、ビストリメチルシリルアジペート、ブト
キシトリメチルシラン、ブチルトリメトキシシラン、シ
クロヘキシルオキシトリメチルシラン、デカメチルシク
ロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ジ
アセトキシジメチルシラン、ジアセトキシメチルビニル
シラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジフェ
ニルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメ
チルシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン、ジ
エトキシメチルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラ
ン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシジメチ
ルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシメ
チルフェニルシラン、ジメチルエトキシフェニルシラ
ン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルイソペンチルオ
キシビニルシラン、1,3−ジメチル−1,1,3,3
−テトラフェニルジシロキサン、ジフェニルエトキシメ
チルシラン、ジフェニルシラネジオール、1,3−ジビ
ニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラキサン、2
−(3,4−エポキシシクロフェニルエチル)トリメト
キシシラン、エトキシジメチルビニルシラン、エトキシ
トリメチルシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリメチルシラン、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタ
メチルトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキ
サン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキシルトリメトキ
シシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
メトキシトリメチルシラン、メチルトリアセトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルイソプロペノキシシラン、メチルプロポキ
シシラン、オクタデシルトリエトキシエトキシシラン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,1,
3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、
オクタメチルトリシロキサン、オクチルトリエトキシシ
ラン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタ
シロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,
5,5−ペンタフェニル−1,3,5−トリメチルトリ
シロキサン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン、フェニルトリメチルシラン、プロポ
キシトリメチルシラン、プロピルトリエトキシシラン、
テトラアセトキシシラン、テトラブトキシシラン、テト
ラテエトキシシラン、テトライソプラポキシシラン、テ
トラメトキシシラン、1,3,5,7−テトラメトキシ
シクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチ
ルジロキサン、テトラメチルシラン、1,3,3,5−
テトラメチルー1,1,5,5−テトラフェニルトリシ
ロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,
5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、テトラ
プロポキシシラン、トリアセトキシビニルシラン、トリ
エトキシビニルシラン、トリエチルシラン、トリヘキシ
ルシラン、トリメトキシシラン、トリメトキシビニルシ
ラン、トリメチルシラノール、1,3,5−トリメチル
−1,3,5−トリビニルシクロトリシロキサン、トリ
メチルビニルシラン、トリフェニルシラノール、トリス
(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン等を用いること
ができるが、これらに限定されるものではなく、アミノ
シラン、シラザン等も用いられる。
入するには、ヘリウムやアルゴン等の希ガスをキャリヤ
ーガスとして用いることができる。また、有機珪素化合
物を加熱し蒸気圧を上げて、有機珪素ガスを直接導入す
ることもできる。また、酸素ガスの代わりに、酸化作用
があるガス、例えば、オゾン、水蒸気、笑気ガス等も使
用し得る。導入する有機珪素ガスと酸素ガスの流量の比
は、有機珪素化合物の種類にもよるが、酸素ガス/有機
珪素ガス=0.2〜1.2の流量比の範囲が好ましい。
ヘリウム等の希ガスをキャリヤーガスとして用いるとき
には、ヘリウム中の酸素ガスの流量と有機珪素ガスの流
量の範囲が上記0.2〜1.2の範囲が好ましい。酸素
流量があまり少なすぎると、生成される膜の光線透過率
ならびにガスバリヤー性が低下し、酸素流量があまり多
いときには膜の密着性ならびにガスバリヤー性が低下す
る。
る範囲であればよく、通常の平行平板型高周波プラズマ
装置で成膜を行う場合には、0.05〜2.5Torr
が好ましく、より好ましくは、0.1〜1.5Torr
である。圧力があまり低すぎると、プラズマ放電の維持
が困難になり、圧力があまり高すぎると、膜の密着性が
低下する傾向にある。しかしながら、より低圧で放電さ
せることが可能な電子サイクロトロン共鳴放電やヘリコ
ン波放電、マグネトロン放電を用いる場合においては、
圧力範囲は上記の範囲に限定されるものではない。流量
の計測と制御は、マスフローコントローラー、浮き子式
フローメター、バブルメーター等を使用することができ
る。圧力の測定には、ピラニ真空計、隔膜真空計、スピ
ニングローター真空計、熱伝導真空計、電離真空計等が
使用し得るが、隔膜真空計が好ましく用いられる。
るものではないが、透明性を損ねない範囲で、かつ、ガ
スバリヤー性を保ち、高分子フィルムとの密着性を確保
できる厚さが好ましい。具体的には、20nm〜500
nmがよく、さらには20nm〜100nmがより好ま
しい。酸化珪素薄膜の厚さがあまり薄すぎると均一で連
続した膜を形成することができず、十分なガスバリヤー
性能が得られず、逆に厚すぎると、高分子フィルムとの
密着力が低下したり、酸化珪素薄膜が割れ易くなる。膜
厚の測定には、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイ
クロバランス、水晶振動子法等があるが、水晶振動子法
では成膜中の膜厚測定が可能なので、膜厚をリアルタイ
ムでモニターしながら、所望の膜厚を得るのに適してい
る。また、前もって成膜の条件を定めておき、試験基材
上に成膜を行い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、
成膜時間により膜厚を制御する方法も採用できる。
ル、クロム、チタン、マグネシウム、アルミニウム、イ
ンジュウム、亜鉛、錫、アンチモン、タングステン、モ
リブデン、銅等が微量含まれても良い。また、膜の可撓
性を改善する目的で、炭素や弗素を適宜含有させても良
い。
得られ、透明性が保たれる範囲内であれば特に制限され
ない。酸化珪素は一般的にSiOxと記述できるが、x
の範囲は通常1.0〜2.5程度である。
層の組成は、X線光電子分光法やX線マイクロ分析法、
オージェ電子分光法、ラザフォード後方散乱法等を用い
て分析することができる。例えば、ラザフォード後方散
乱法を用いる場合には、供試体フィルムを真空容器内に
設置、供試体表面から、1〜4MeVに加速したα粒子
を照射し、後方散乱されてくるイオンのエネルギーを分
析することにより、膜の深さ方向の組成やその組成の均
一性を調査することができる。表面層の帯電を防ぐため
に、適宜表面に金等を蒸着しても良い。また、オージェ
電子分光法で分析を行う場合には、超高真空の容器の中
に供試体を設置し、供試体表面に1〜10keVに加速
した電子線を照射し、その時に放出されるオージェ電子
を検出することにより組成を調べることができる。この
場合、供試体の電気抵抗が高い場合があるので、帯電の
影響が出ないように、1次電子線の電流を10pA以下
に抑え更にエネルギーも2keV以下にすることが好ま
しい。電子線の代わりにX線を用いた光電子分光法は、
オージェ電子分光よりも帯電の影響が出にくい点が有利
である。
層をフィルム成形体の上に形成するときには、該フィル
ム形成体の前処理として、コロナ放電処理、プラズマ処
理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、表面粗面化処
理、化学処理等を行うことや、公知のアンダーコートを
施すことができる。
した酸化珪素薄膜が形成された高分子フィルムの酸化珪
素薄膜が形成された面と、他の高分子フィルムとを張り
合わせる。かくして、耐環境性や耐衝撃性を向上させる
ことができる。酸化珪素薄膜が透明導電層を形成する面
や、大気と接する面に剥き出しでさらされていると、後
の加工時に酸化珪素薄膜にひび割れや高分子フィルムか
らの剥離といった欠陥が頻繁に生じることを我々は見い
だした。本発明においては二枚の高分子フィルムを貼り
合わせて酸化珪素薄膜を挟み込む形になるため、その欠
陥の発生を著しく減らすことができる。なお、本発明に
おいては、酸化珪素薄膜が貼り合わされた二枚の高分子
フィルムで挟み込まれていればよく、二枚の高分子フィ
ルムは同じ材料、銘柄であっても異なるものであっても
よい。さらに、酸化珪素薄膜が形成された高分子フィル
ム二枚を、酸化珪素薄膜が形成された面側同士で貼り合
わせることで、酸化珪素薄膜の層が二層形成されること
になるため、さらに信頼性が向上する。また、水蒸気に
よる影響がより強い環境、例えば屋外や屋内の洗面所、
浴室、プールといった場所で本品を使用する場合には、
より高い信頼性が要求されるため、上記ラミネートフィ
ルムを複数枚貼り合わせて使用してもよい。
外線が照射されることによっても劣化が生じ、EL素子
の発光輝度が低下や変色が起こる。それを防ぐ目的で、
基体を構成する高分子フィルムの少なくとも一枚に、実
質的に紫外線を遮断する機能を有するものを用いること
も好ましい。「実質的に紫外線を遮断する機能」とは、
紫外線波長300nm〜380nmにおける透過率が3
0%以下、好ましくは10%以下であることをいう。こ
のような機能を有する高分子フィルムとしては、紫外線
吸収剤が混合されたものや、紫外線を遮断する層を設け
たものがあるが、そのいずれも使用できる。紫外線吸収
剤が混合された高分子フィルムは市販されており容易に
入手できる。例えば帝人(株)製ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(商品名HB)等がある。
るが、その際用いる接着剤は、透明であれば特に制限さ
れず、熱、紫外線、触媒の助けにより接着される接着剤
のいずれも使用できる。具体的には、シリコン系接着
剤、ポリエステル接着剤、エポキシ系接着剤等一般的な
接着剤を用いることができる。これらの接着剤は、接着
方法によって熱硬化型、ホットメルト型、二液混合型、
紫外線硬化型等に分類されるが、いずれの手法によって
硬化させてもよい。熱硬化型による接着では、硬化時の
熱によって酸化珪素層からなる薄膜層にひび割れ等が生
じない程度の温度で硬化しなければならない点に留意す
ることが好ましい。また市販されている接着フィルムを
使用してもよい。
0.5μm〜50μm、好ましくは1μm〜20μm程
度である。接着剤があまり薄すぎると、接着剤が均一に
コーティングできず接着力が得られない恐れがあり、逆
にあまり厚すぎると可等性や透明性が損なわれる。
ーティング、乾燥、ローラによる貼り合わせ、硬化処理
の順に行われる。接着剤のコーティング方法は、基材や
接着剤の種類によって多くの方法がある、広く使用され
ているのはグラビアコーター方式及びリバースコーター
方式である。グラビアコーター方式では、接着剤に一部
分が浸されているグラビアロールを回転させ、バックア
ップロールによって送られるフィルム成形体を接着剤の
付着したグラビアロールに接触させることでコーティン
グする。コーティング量、即ち接着剤層の厚さは、ロー
ルの回転速度、接着剤の粘度を制御することで調整でき
る。リバースコーター方式での場合もグラビアロール方
式と類似した方法だが、コーティングロールに付着する
接着剤の量を、それに接して設置されているメタリング
ロールによって調整する。
て得られたラミネートフィルムは、その接着強度が18
0度ピール強度で100g/cm以上であることが望ま
しい。接着強度が100g/cmよりあまり小さいと、
特に端部から剥離が生じる恐れがある。
は、その表面に予めスパッタリング処理、コロナ処理、
火炎処理、紫外線照射、電子線照射などのエッチング処
理や、下塗り処理を施してこの上に形成される酸化珪素
薄膜や透明導電層との密着性を向上させる処理を施して
もよい。また、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄など
の防塵処理を施してもよい。
ミネートフィルムで構成される基体の一方の主面に、実
質的にインジウムとスズとの酸化物からなる透明導電層
を形成する。インジウムとスズとの組成に特に制限はな
いが、EL素子の透明電極として必要とされるシート抵
抗値、1000Ω/□以下を得るために、スズの含有量
は3〜50重量%が好ましい。より好ましくは5〜30
重量%である。この範囲をあまり外れると、透明導電膜
の比抵抗が高くなり1000Ω/□のシート抵抗が得ら
れなくなる。
に必要とされる特性、可視光透過率75%以上、シート
抵抗1000Ω/□以下、そのシート抵抗値及び可視光
透過率に影響する。シート抵抗値を小さくするために
は、該透明導電層の厚さをできる限り厚くすればよい
が、あまり厚くすると可視光透過率が低下してしまう。
そのため、要求されるシート抵抗値及び可視光透過率に
よって該透明導電層の厚さが決定される。通常、該透明
導電層の厚さが10nm未満であるとシート抵抗値が1
000Ω/□より高くなってしまうため、EL素子の透
明電極として使用するには不適当である。シート抵抗値
を下げるためには膜厚を厚くすればよいが、厚すぎると
可視光透過率が低くなってしまうためこれもまた好まし
くない。通常、該層の厚さは200nm以下が好まし
い。すなわち、透明導電層の厚さは10nm〜200n
mの範囲が好ましい。
層の成膜方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレーティング法といった従来公知の物理的気相
成長法のいずれも採用できる。電気抵抗値の低い主とし
て透明導電層は一般的にはスパッタリング法により形成
される。スパッタリング法においては、ターゲットに酸
化インジウムあるいはスズを含有した酸化インジウム
を、スパッタガスにアルゴン等の不活性ガスを用い、通
常スパッタガス圧力:1〜10mTorrの条件下で、
直流(DC)あるいは高周波(RF)マグネトロンスパ
ッタ法が利用できる。また、透明導電層の透明性および
導電性を高くするためにスパッタガス中に0.1〜20
流量%の酸素ガスを混合しても良い。また、ターゲット
にインジウムあるいはインジウム・スズ合金を、スパッ
タガスにアルゴン等の不活性ガスを、反応性ガスに酸素
ガスを用いた直流あるいは高周波反応性スパッタリング
法も好適に利用できる。この方法では透明導電層の透過
率および導電性が、反応性ガスである酸素ガスの分圧に
非常に敏感に影響するので、その制御を厳密に行うこと
が好ましい。上記のスパッタリング法はいずれも、透明
性及び導電性に優れた透明導電層が容易に得られるた
め、好適に利用できる。
導電層の上にさらに、発光体層、誘電体層、裏面電極と
を順次形成し、透明導電層と裏面電極とから電極を取り
出せば、そこに交流電源を接続し、交流電界を印加する
ことにより発光するEL素子が形成される。このような
構成のEL素子は、透明導電層と発光体層とが順次積層
されることになるが、発光時にこれらの層が変質し、輝
度低下あるいは部分的に発光しなくなるといった異常発
光が発生し易い。そのため、透明導電層と発光体層とが
直接触れないようにするために、透明導電層の上にさら
に保護層として金属薄膜層を形成するのが好ましい。金
属薄膜層を形成することによって、発光時における透明
導電層や発光体層の変質を効果的に抑制することができ
る。
タン、パラジウム、銅、金、タングステン等が挙げられ
る。また、これらの金属材料を2種類以上混合して使用
してもよい。なかでも、金属薄膜層を銅を主成分とする
薄膜層とした場合には、発光時における透明導電層や発
光体層の変質を抑制する効果が高いため、より好適に使
用できる。該層の厚さとしては0.1nm〜5nmが好
ましい。金属薄膜層の厚さがあまり薄すぎると、保護層
としての役割を果たさず、逆にあまり厚すぎると透明性
が損なわれるため好ましくない。
薄膜層を積層した場合、その界面は明確に区別されるも
のではなく、通常相互拡散が生じている。しかしなが
ら、透明導電層と金属薄膜層との界面付近において相互
拡散が生じても、それは通常性能には影響しない範囲で
ある。また、金属薄膜層は通常、酸化物である透明導電
層に積層する過程で、その一部表面がある程度酸化され
金属酸化物になることもありうる。このように、金属薄
膜層の一部が結果的に酸化物となっても、発光層の変質
を抑制する効果に実質的な影響はない。
させるために適当な中間層をさらに、性能が損なわない
範囲でそれらの層間に挿入してもよい。また、耐擦傷性
を向上させたり、水蒸気バリア性を向上させるために、
性能が損なわれない範囲で積層構成を形成する主面とは
逆側の基体の面に、適当なハードコート層等を形成して
もよい。
体を、耐環境性を向上させるために、さらに熱処理(ア
ニーリング)を施してもよい。熱処理温度は通常、10
0〜250℃程度である。
を透明電極として用いたEL素子について説明する。E
L素子は、透明導電層を形成した基体の透明導電層側
に、少なくとも、発光体層、誘電体層、裏面電極を順次
形成し、透明導電層及び裏面電極から電極を取り出して
構成される。この両電極間に好ましくは交流電界を印加
することによって発光が可能となる。その、交流電界を
かけるための交流電圧は実効値で100〜220V、周
波数は200〜1200Hzである。そのため、EL素
子を発光させるには、目的の電圧及び周波数が得られる
ようなインバータ回路を備えた電源を使用する。インバ
ータ回路の使用によって、直流電圧を所定の交流電圧へ
変換できるため、電池による発光が可能となる。
適当な顔料を混合したものが用いられる。顔料の種類に
よって発光色を変化させることができ、代表的な顔料と
しては銅(発光色は緑色)やマンガン(発光色は黄色)
が挙げられる。発光体層の形成方法としては硫化亜鉛の
粉末を適当なバインダーに添加して、透明導電層の上に
塗布することによってなされる。ここで、好適に使用で
きるバインダーとしては、シアノエチルセルロース、シ
アノエチルプルランやシアノエチルポリビニルアルコー
ル等を適当な溶剤に溶解させたものが挙げられる。適当
な溶剤としては、100℃〜150℃の熱処理によって
蒸発すればよくアセトン、炭酸プロピレン、N,N−ジ
メチルホルムアミド等が挙げられる。該発光体層の厚さ
は十分な発光輝度が得られればよく、特に規定はないが
通常30μm〜500μm程度である。発光体層の厚さ
が薄すぎると十分な発光輝度が得られず、厚すぎると屈
曲性が低下する。また、発光体層を形成する際には、後
に透明導電層から電極を取り出す必要があるので、例え
ばその端部には発光体層を形成させないように電極用ス
ペースを残しておくことが好ましい。
させるために誘電体層を形成する。誘電体層は高誘電率
を有する材料を、物理的気相成長法や化学的気相成長法
等を用いて形成する方法もあるが、簡便には発光体層の
形成方法と同様塗布が用いられる。塗布法においてはチ
タン酸バリウム等の高誘電率を有する粉末を、発光体層
の形成に用いたバインダーに分散させ、それを塗布し乾
燥させればよい。
裏面電極は電気的導通の得られる材料であればよく、ア
ルミニウム、銀等の金属やカーボンが好ましく用いられ
る。該裏面電極の形成方法は真空蒸着法、スパッタリン
グ法等の従来公知の物理的気相成長法のいずれも使用で
きる。また、導電性ペーストを塗布して乾燥させるか、
より簡便には金属箔を誘電体層上に貼り合わせてもよ
い。あるいは、裏面電極に金属箔を用いる場合には、そ
の金属箔上に誘電体層と発光体層を形成した後、透明導
電性積層体と貼り合わせてもよい。裏面電極の厚さは可
視光を十分に反射する程度の厚さがあればよく、例えば
0.5μm以上である。また、EL素子をディスプレイ
として利用する場合には、必要に応じて裏面電極にパタ
ーニングを施してもよい。
子組成は、オージェ電子分光法(AES)、誘導結合プ
ラズマ法(ICP)、ラザフォード後方散乱法(RB
S)等により測定できる。またこれらの膜厚は、オージ
ェ電子分光の深さ方向観察、透過型電子顕微鏡による断
面観察等により測定できる。
する。 [実施例1]ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝
人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・50μm)の一
方の面に、二酸化珪素(化学式:SiO2 )を原料とし
た電子ビーム加熱による真空蒸着法により厚さ100n
mの酸化珪素薄膜を形成した。その酸化珪素薄膜が形成
された面とポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人
(株)製テトロンO(商標名)厚さ・50μm)とを紫
外線硬化型接着剤(厚さ・2μm)により貼り合わせラ
ミネートフィルムを得た。
ゲットに酸化インジウム・酸化スズ焼結体(組成比In
2 O3 :SnO2 =90:10重量%)を、スパッタガ
スにアルゴン・酸素混合ガス(全圧2mTorr:酸素
分圧0.03mTorr)を用いて厚さ40nmのIT
O膜をマグネトロンDCスパッタリング法により形成し
透明導電性積層体を得た。
フィルム(帝人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・5
0μm)の一方の面に、二酸化珪素(化学式:Si
O2 )を原料とした電子ビーム加熱による真空蒸着法に
より厚さ100nmの酸化珪素薄膜を形成した。その酸
化珪素薄膜が形成されたポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを二枚準備し、酸化珪素薄膜が形成された面同士
を紫外線硬化型接着剤(厚さ・2μm)により貼り合わ
せラミネートフィルムを得た。さらに実施例1と同じ手
法によりITO膜を形成し透明導電性積層体を得た。
フィルム(帝人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・5
0μm)の一方の面に、二酸化珪素(化学式:Si
O2 )を原料とした電子ビーム加熱による真空蒸着法に
より厚さ100nmの酸化珪素薄膜を形成した。その酸
化珪素薄膜が形成された面とポリエチレンテレフタレー
トフィルム(帝人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・
50μm)とを紫外線硬化型接着剤(厚さ・2μm)に
より貼り合わせラミネートフィルムを得た。そのラミネ
ートフィルムを二枚準備し、紫外線硬化型接着剤により
その二枚を貼り合わせた。さらに実施例1と同じ手法に
よりITO膜を形成し透明導電性積層体を得た。
フィルム(帝人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・1
00μm)の一方の面に、二酸化珪素(化学式:SiO
2 )を原料とした電子ビーム加熱による真空蒸着法によ
り厚さ100nmの酸化珪素薄膜を形成した。その酸化
珪素薄膜が形成された面と、紫外線吸収剤入りポリエチ
レンテレフタレートフィルム(帝人(株)製テトロンH
B(商標名)厚さ・25μm、紫外線波長350nmに
おける透過率2%)を熱硬化型接着剤(厚さ・2μm)
により貼り合わせラミネートフィルムを得た。さらに実
施例1と同じ手法によりITO膜を形成し透明導電性積
層体を得た。
ーゲットに銅(純度99.9%)を、スパッタガスにア
ルゴン(圧力2mTorr)を用いて、厚さ0.2nm
の銅からなる金属薄膜層を形成した以外は実施例1と同
じ手法で透明導電性積層体を作製した。
レフタレートフィルム(帝人(株)製テトロンO(商標
名)厚さ・100μm)をそのまま使用した以外は実施
例1と同じ手法で透明導電性積層体を作製した。
フィルム(帝人(株)製テトロンO(商標名)厚さ・5
0μm)の一方の面に、二酸化珪素(化学式:Si
O2 )を原料とした電子ビーム加熱による真空蒸着法に
より厚さ100nmの酸化珪素薄膜を形成した。酸化珪
素薄膜を形成された面上に、実施例1と同じ手法でIT
O膜を形成し透明導電性積層体を得た。
ート抵抗を四端子法により測定した。また、透明導電性
積層体の波長550nmにおける可視光の透過率を日立
製作所(株)製分光光度計U−3400により測定し
た。また、水蒸気透過率の測定は23℃の温度でAST
M1434−75に準拠して行った。
た透明導電性積層体を透明電極として、以下の成分に調
整した発光体層、誘電体層を塗布法により形成し、その
後これを大気中、120℃で12時間乾燥させることに
より溶剤を除去した。発光体層、及び誘電体層を形成す
る際には透明導電層の一部を電極端子用に残しておい
た。最後に、誘電体層上に裏面電極として真空蒸着法に
よりアルミニウム薄膜を形成し、EL素子を作製した。 (発光体層の成分) 硫化亜鉛・銅(粉末、平均粒径20μm):20g シアノエチルプルラン:3g N,N−ジメチルホルムアミド(溶剤):10g (誘電体層の成分) チタン酸バリウム(粉末粒径25μm):20g シアノエチルプルラン:3g N,N−ジメチルホルムアミド(溶剤):10g
環境温度40℃、相対湿度90%の雰囲気中で継続発光
させ、500時間後の発光輝度Iと初期輝度I0 との
比、I/I0 で評価した。I/I0 が1.0に近いほ
ど、湿潤環境での継続発光による輝度低下の少ない耐久
性に優れたものだといえる。なお、発光は100V、4
00Hzのインバータ電源を使用し、発光輝度はミノル
タ(株)製の輝度計:LS−110を用いて測定した。
[表1]にその測定結果を示す。表1の結果から本発明
品は、継続発光時の輝度低下を著しく抑制したものであ
ることが分かる。
を形成した高分子フィルムをラミネートすることにより
水蒸気を遮断した基体をもちいて、湿潤環境において継
続発光した時に発光輝度の低下を抑制することができる
EL素子の透明電極に適した透明導電性積層体、及びE
L素子を提供することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 基体(A)の一方の主面に、少なくと
も、実質的にインジウムとスズとの酸化物からなる透明
導電層(B)を、ABなる順序で形成した透明導電性積
層体において、基体(A)が、少なくとも、一方の面に
酸化珪素薄膜が形成された高分子フィルムの該酸化珪素
薄膜が形成された面と、他の高分子フィルムとを貼り合
わせたラミネートフィルムであることを特徴とする透明
導電性積層体。 - 【請求項2】 基体(A)が、少なくとも、一方の面に
酸化珪素薄膜が形成された高分子フィルム二枚を、該酸
化珪素薄膜が形成された面同士を貼り合わせたラミネー
トフィルムであることを特徴とする請求項1記載の透明
導電性積層体。 - 【請求項3】 透明導電層(B)の上に、さらに金属薄
膜層(C)を形成することを特徴とする請求項1又は2
記載の透明導電性積層体。 - 【請求項4】 金属薄膜層(C)が実質的に銅を主成分
とするものであることを特徴とする請求項3記載の透明
導電性積層体。 - 【請求項5】 基体(A)が、ラミネートフィルムを複
数枚貼り合わされてなるものであることを特徴とする請
求項1及至4のいずれかに記載の透明導電性積層体。 - 【請求項6】 基体を構成する高分子フィルムの少なく
とも一枚が、実質的に紫外線を遮断する機能を有するこ
とを特徴とする請求項1及至5のいずれかに記載の透明
導電性積層体。 - 【請求項7】 導電層を形成した基体の導電層(D)上
に、少なくとも、発光体層(E)、誘電体層(F)、裏
面電極(G)をDEFGなる順序で形成した面発光体に
おいて、該導電層を形成した基体として請求項1及至6
のいずれかに記載の透明導電性積層体を用いることを特
徴とするEL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180503A JPH1024519A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 透明導電性積層体及びそれを用いたel素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180503A JPH1024519A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 透明導電性積層体及びそれを用いたel素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1024519A true JPH1024519A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16084388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8180503A Pending JPH1024519A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 透明導電性積層体及びそれを用いたel素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1024519A (ja) |
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CN115298765B (zh) | 透明导电性薄膜 |
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