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JPH1024341A - 鍛造による水栓金具の製造方法及びこれによって製造された水栓金具 - Google Patents

鍛造による水栓金具の製造方法及びこれによって製造された水栓金具

Info

Publication number
JPH1024341A
JPH1024341A JP17827696A JP17827696A JPH1024341A JP H1024341 A JPH1024341 A JP H1024341A JP 17827696 A JP17827696 A JP 17827696A JP 17827696 A JP17827696 A JP 17827696A JP H1024341 A JPH1024341 A JP H1024341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
faucet
hollow portion
forging
manufacturing
punch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17827696A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Nakamura
克昭 中村
Masanao Hamazaki
正直 浜崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP17827696A priority Critical patent/JPH1024341A/ja
Publication of JPH1024341A publication Critical patent/JPH1024341A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造に代わる鍛造を適用した最適な水栓金具
の製造方法を提供すると共に加工工数も少なくて済む水
栓金具を提供すること。 【解決手段】 水栓本体の内部に弁機構等を収納すると
共に自身を流路とする中空部と、この中空部に連通して
水や湯の流入及び流出用の流路とを形成するに際し、金
属棒材の両端からのパンチの押し出しによって中空部
を、及び周面側からの別のパンチによる押し出しによっ
て流路をそれぞれ鍛造によって形成し、中空部の中及び
この中空部と流路との境目に残る余肉の隔壁をパンチに
よる打ち抜きまたは切削加工によって切除して水栓本体
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の水栓の本体
及びその付属部品等を含む金具製品の製造方法に係り、
特に鍛造による水栓金具の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば単水栓や湯水混合水栓等の各種
の水栓金具は、内部に流路を形成すると共に弁を収納す
るための中空部を形成した本体と、配管に接続するため
の継手部材や吐水管等を付帯したものがその一般的な構
造である。そして、吐水管はその内部を通る水や混合水
の圧力が低いので管材等が利用される一方、本体や継手
等では給水・給湯圧に耐え得る肉厚を持たせたものとす
る必要があり、一般に銅合金を素材として鋳造法によっ
て製造されている。
【0003】鋳造法による水栓金具の製造では、水栓以
外の分野においてもそうであるように、製造用の型を準
備しておくことによって多品種の多量生産が可能とされ
ている。
【0004】一方、外郭形状が比較的簡単な水栓金具以
外の部品については、鍛造による製造も適用されている
が、その殆どが鉄系の材料に対してであって、水栓金具
に多く採用されている銅合金材料への鍛造への展開まで
には至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】鋳造法による製造で
は、湯の流れ性を最優先で考慮すべき設計とすることが
必要であり、製品の肉厚やその断面の変化の点で設計の
自由度に制約を受けやすい。また、水栓本体等のように
内部を中空部としてその開放端に部材を連結するような
場合では、この開放端部分の内周を機械加工によって切
削することが要求される。したがって、製品形状の展開
性への影響は無視できず、また鋳造後の切削のために加
工工数が増えるほか、余肉の除去によって歩留りも低く
なる。
【0006】更に、鋳造製品の中空部の内周面には小さ
な巣が多数含まれているので、この内周面を切削しても
これらの巣の介在によって内周面の表面粗度を低くする
ことには限界がある。このため、中空部の中に流路接続
用の部材等を挿入してその外周面に設けるパッキンによ
って中空部の内周面との間をシールしようとしても、表
面が粗いことから適切なシール圧が維持できず、漏水等
を招きやすい。
【0007】一方、鋳造法に代えて水栓本体を管材によ
って形成し、この管材の中に弁機構等を一体に備えたユ
ニットを流路部材として差し込む構成としたものもあ
る。このような管材を利用するものでは、鋳造製品に比
べるとその内周面の表面粗度は小さいので、ユニットや
流路部材周りのシールは良好に維持される。
【0008】しかしながら、管材を用いるものはその加
工の面から殆どがパイプ状の円形断面を持つものに限ら
れる。したがって、水栓本体のデザインはその外郭が円
柱状のものに制約を受けることになり、デザインの多様
化に対応できない。
【0009】このように鋳造によって水栓金具を製造す
る場合では、加工工数や歩留りの面での問題だけではな
く、水栓金具として重要な条件であるシール性の確保が
困難な場合が存在する。また、鋳造法に代えて水栓金具
本体として管材を利用するものでも、製品の形状設計の
に自由度に制約を受けるので、シール面では良好である
ものの製品の形状展開にも限界がある。
【0010】本発明において解決すべき課題は、鋳造に
代わる鍛造を適用した最適な水栓金具の製造方法を提供
すると共に加工工数も少なくて済む水栓金具を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の水栓金具の製造
方法は、機能部を挿入するための第1の中空部を有しそ
の外郭を任意の形状とした水栓本体を、金属素材に対す
る鍛造によって製造することを特徴とする。
【0012】また、水栓金具は、水栓本体の外郭を任意
形状とすると共に機能部を挿入配置するための第1の中
空部を含めて金属棒材に対する鍛造によって一体成形し
てなることを特徴とする。この水栓金具においては、第
1の中空部にほぼ直交して連通する第2の中空部を水栓
本体の外郭から突き出した筒状体とした構成とすること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の水栓金具の製造方法にお
いては、第1の中空部にほぼ直交する流路用の第2の中
空部を鍛造によって一体に成形することができ、この場
合第2の中空部は水栓本体の外郭から外に突き出た筒状
体として成形することができる。
【0014】また、水栓本体の第1の中空部は、金属棒
材の両端側の少なくとも一方からのパンチの押し出し加
工により成形することができ、一方第2の中空部は、金
属棒材の周面から第2のパンチの押し出し加工により成
形することができる。このような第1,第2の中空部の
押し出し加工による成形では、第1の中空部を創成する
パンチを駆動後に、第2の中空部を創成する第2のパン
チの駆動を開始する方法とすることができる。
【0015】更に、パンチによる金属棒材の両端側から
の押し出し加工により第1の中空部を鍛造成形した後、
パンチの挿入端どうしの突き合わせ端に残る余肉の隔壁
を除去して第1の中空部を貫通させたり、同様に第2の
パンチの押し出し加工により第2の中空部を鍛造成形し
た後、既に鍛造成形されている第1の中空部側との間に
残る余肉の隔壁を除去して第2の中空部を第1の中空部
に連通させたりすることも可能であり、この場合では、
余肉の隔壁の除去を、機械切削による切除またはパンチ
の打抜きにより行なうことができる。
【0016】また、流路の分岐部または曲がり部を構成
する部材を金属棒材に対する鍛造によって中空状に成形
し、この鍛造部材に直管状の管材を一体化することによ
って水栓金具を製造することもできる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の製造方法によって製造した水
栓本体を持つ湯水混合水栓を背部側から見た斜視図であ
る。
【0018】図において、水栓本体1の背部には水用及
び湯用の脚管51,52がそれぞれ袋ナット51a,5
2aによって連結され、下端の中央にはスパウト53を
取り付けている。この水栓本体1は従来のものと同様に
銅合金を材料として熱間鍛造によって成形されたもので
あり、図2に示すように幅方向を一様な内径とした中空
部1aを貫通させ、背部側には脚管51,52を連結す
るための接続座2,3及びシャワーヘッドのホースを継
手を介して連結するための接続座4をそれぞれ円筒状に
突き出して形成し、更に下面にはスパウト53の基端を
取り付ける連結座5を同様に円筒状に形成している。
【0019】なお、図2の(a)及び(b)はそれぞれ
水栓本体1の横断面図及び縦断面図であり、更に図3の
(a)及び(b)にはそれぞれ図2の(a)のA−A線
及びB−B線矢視による縦断面図を示す。
【0020】水栓本体1の左右方向の両端は中空部1a
に臨んで開放しているので、後述するように、左右の両
方からまたはいずれか一方から流路切替え,流路開閉及
び温度調節等の機能部をユニットとしたものをこの中空
部1aの中に差し込んで組み込む。なお、図1の例で
は、正面側から見て右側に流路の切替え及び開閉操作を
含む流量調整用の操作ハンドル54を設けると共に左側
には混合水の温度を調節するための温度調節ハンドル5
5をそれぞれ備えたものとする。
【0021】図4は水栓本体1の完成品の概略斜視図、
図5は鍛造の工程を順に示す図であり、更に図6及び図
7に鍛造用のダイ及びパンチの概略をそれぞれ示す。
【0022】水栓本体1はその外郭の全体を創成する上
下のダイ21,22に対して、中空部1a形成するため
の一対の第1パンチ23,24及び接続座2〜4それぞ
れを創成する第2パンチ25,26,27によって鍛造
される。なお、連結座5についても図6,7において下
側のダイ22に下方から差し込むパンチによって同様に
鍛造加工されるが、図面中ではこのパンチは省略してい
る。
【0023】鍛造の工程は、ダイ21,22によって図
5の(a)のビレット31を同図(b)の形状に鍛造
し、次いで第1パンチ23,24先行させて同時に駆動
することによって図5の(b)に示す形状となったビレ
ット31の両端から円形開口断面の中空部分を前方押し
出し成形によって形成する。そして、これに続いてこれ
らの第1パンチ23,24の駆動開始から或る一定の時
刻遅らせて第2パンチ25,26,27を同時に駆動さ
せることによって、接続座2〜4のそれぞれを鍛造成形
していく。なお、連結座5についてもその専用のパンチ
を駆動することによって同様に円筒状に鍛造成形してい
くものとする。
【0024】このようなダイ21,22と第1,第2パ
ンチ23〜27の作動は、図8に示す作動開始から終了
までの時刻とストロークの関係に示すとおりである。す
なわち、第21,22がストローク動作完了して水栓本
体1の外郭を鍛造した後に、第1パンチ23,24が駆
動されて中空部1aが中途に隔壁1bを持つように押し
出し加工され、その後に第2パンチ25〜27が同時に
駆動されて接続座2〜4がそれぞれ筒状に押し出し加工
される。
【0025】なお、第21,22がそのストローク動作
を完了していない時期に第1パンチ23,24の駆動を
開始してもよく、要するに中空部1aが先行して押し出
し成形されてその後に外周側に接続座3〜5が成形され
る要領であればよい。
【0026】鍛造過程が完了したときには、図2におい
て一点鎖線で示すように、中空部1aの中間位置には第
1パンチ23,24どうしの先端に余肉として隔壁1b
が残り、接続座2〜4及び連結座5と中空部1aとの間
の境界部分にも同様に隔壁2a,3a,4a,5aが余
肉として残る。
【0027】以上の鍛造工程の後には、切削工程に移し
て中空部1a内の隔壁1bを切削除去して図2に示した
ように中空部1aを貫通させると共に、この中空部1a
の周面に位置している隔壁2a〜5aのそれぞれについ
ても孔開け加工によって孔2b,3b,4b,5bを開
ける。なお、これらの隔壁1bの除去や孔2b〜5bの
孔開け加工は、切削加工だけでなく鍛造過程においてビ
レット31に挿入される各パンチ23〜27を打ち込む
ことによる打抜き成形としてもよい。
【0028】そして、接続座2〜4の外周面には袋ナッ
ト51a,52a及びシャワーホース側の継手を螺合す
るための雄ネジ2c,3c,4cを刻むと共に連結座5
の内周面にもスパウト53の基端を旋回できるように取
り付けるために必要な形状となるように切削加工する。
【0029】図9は以上の鍛造加工によって製造した水
栓本体1の中空部1aの中に機能部を収納して組み立て
たときの横断面図、図10は図9のC−C線矢視位置で
の概略縦断面図である。
【0030】図示の例では、円筒状のカートリッジ56
を中空部1aの中に貫通させて固定固定し、このカート
リッジ56の外周面に形成したフランジ56aのそれぞ
れにパッキン56bを取り付けて中空部1aの内周面と
の間をシールしている。そして、カートリッジ56の内
部には右側に流路切替え及び流量調整と開閉のための弁
ユニット57を一体に組み込んでこれに操作ハンドル5
4を連接し、左側には温度調節のための弁ユニット58
を組み込んでこれに温度調節ハンドル55を連接してい
る。これらの弁ユニット57,58はそれぞれ弁機能部
を内部に備えたものであり、それぞれの外周面に設けた
パッキン57a,58aによってカートリッジ56に対
してシールされている。
【0031】カートリッジ56には、接続座2,3から
の水及び湯が弁ユニット57に供給できしかも混合水温
度設定用の弁ユニット58からの混合水が連結座5を抜
けてスパウト53へ及び接続座4を通ってシャワーヘッ
ド側へ向かう流路が形成されるようにその周壁の適切な
位置に流路孔56c,56d,56eを設ける。そし
て、弁ユニット57,58にもそれぞれこのような流路
の関係となるようにその流入側及び流出側の孔をそれぞ
れカートリッジ56の内外の流路に連通させて設けるも
のとする。
【0032】このように、弁ユニット57,58及びこ
れらのハンドル54,55を予め一体に組み込んだカー
トリッジ56を中空部1aに挿入して固定することによ
って、水栓内の流路が構成される。そして、カートリッ
ジ56はその外周面のフランジ56aに設けたパッキン
56bを中空部1aの内周面に着座させるので、鍛造に
よって成形されて巣や内部欠陥等がない面とのシールが
可能となり、給水及び給湯圧が高くても水栓本体1に対
して別部材として組み込むカートリッジ56に対するシ
ールが良好に保たれる。
【0033】図11は別の製品の例であって、これはた
とえデッキタイプの水栓の吐水管を鍛造によって形成し
た継手本体6とこれに一体に連結した吐水管7との組合
せによって構成したものである。
【0034】継手本体6はその流路方向に中空部6aを
形成したものであり、この中空部6aを含めてその全体
の外郭形状をほぼ直角に曲げたものとして鍛造によって
成形されたものである。この継手本体6の鍛造において
も、外郭の全体を鍛造するパンチと中空部6aが下端に
臨む面及び右側方に臨む面から打ち込まれる一対のパン
チによって成形され、中空部6aの中に余肉として残る
部分を切削加工によって取り除いて内部流路を形成す
る。
【0035】ここで、継手本体6の鍛造成形において
は、吐水管7を連結する端部にはこの吐水管7を外挿し
て嵌合する固定座6bを形成する。この固定座6bは段
差を含むようにしてその外径を少し小さくしたものであ
る。このような鍛造によって成形された固定座6bは、
鋳造法に比べるとその外径形状を格段に高い精度で形成
することができるので、吐水管7を連結するときでも固
定座6bの嵌合周面を切削加工や研磨加工をする必要は
一切なく、したがって加工工数を削減したスパウトの製
造が可能となる。
【0036】図12は最も簡単な構成の湯水混合水栓を
3個の鍛造によって成形された部材とこれらを連結する
2本の管材によって構成した例を示す概略断面図であ
る。
【0037】この湯水混合水栓は水側と湯側のそれぞれ
の流路を水用ハンドル及び湯用ハンドルの操作によって
開閉する2バルブ式のものであり、中央配置の吐出部材
8,右側及び左側配置の水側操作部材9と湯側操作部材
10とを備えると共に、これらの部材8どうしの間をそ
れぞれ管材11,12によって連結している。
【0038】吐出部材8はその中央に流出部8aを立ち
上げたほぼ逆T字状の縦断面形状を持ち、この流出部8
aに吐出管(図示せず)の基端を連結可能な構成とす
る。そして、吐出部材8はその三方が開放してこれらの
開放端からの流路が合流する断面形状なので、鍛造過程
においてはこれらの開放端からそれぞれパンチが圧入さ
れる成形法として、余肉として残る隔壁を切削加工によ
って除去することによって製造することができる。
【0039】また、水側操作部材9及び湯側操作部材1
0は共通の部品であって、これもほぼ同様にT字状の内
部流路を持つものとして鍛造によって成形されたもので
ある。すなわち、水側操作部材9においては、下端の流
入部9aから上に向けて貫通する中空部9bを形成する
と共にこの中空部9bの中途から直交させて側方に向け
て流出部9cを突き出した形状であり、湯側操作部材1
0も全く同様であり、符番10a〜10cによって各部
を指示している。そして、中空部9b,10bの上端か
らは流路の開閉操作のための弁ユニット13,14が差
し込まれ、その周りに設けたパッキン13a,14aに
よって中空部9b,10bの内周との間をシールしてい
る。
【0040】管材11,12は適切な肉厚を持つ金属管
を利用したものであり、図7で説明した固定座6bと同
様な接続端を吐出部材8及び水,湯側操作部材9,10
のそれぞれの端部に形成して管材11,12を外挿固定
することによって、これらの部材どうしの間の流路を接
続する。
【0041】このように、湯水混合水栓として必要な吐
出側及び水と湯の操作側の部材をそれぞれ鍛造によって
製造可能な中空形状としておくことによって、図7の例
と同様に管材13,14との接続に際しても接合周面の
切削や研磨は不要である。そして、パッキン13a,1
4aが着座する中空部9b,10bの内周面も鍛造によ
って高精度で成形されるので、着座面の切削や研磨を全
くしないままでもパッキン13a,14aによるシール
が可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明では、水栓金具の本体やこれに接
続されるスパウト用の継手等を金属棒材に対する鍛造に
よって製造するので、鋳造法に比べると、たとえば他の
部材を嵌合したりして接続する部分に対する切削や研磨
等の後加工が省略できるので、生産性及び金属材料の歩
留りが格段に向上し、接続部分の加工精度も高くなるの
で他の部品との接続・組立てが容易になる。
【0043】また、鋳造法によるものでは製品の内部欠
陥が避けられないのに対し、強度及び耐食性を高く維持
できる製品を必要最小限の肉厚で得ることができるの
で、水栓金具用として最適化できると同時に歩留りが更
に向上する。
【0044】更に、機能部を収納する部分を円筒状の中
空部とすれば、その内周面を切削して機能部との間での
シール性を向上させるような加工も簡単になり、鋳造に
よる場合の巣の発生もないので、シールが更に一層良好
に保たれる。また、水栓本体の外郭も任意に変更するこ
とができるので、従来のように管材を利用するものに比
べると水栓のデザインに制約を受けることもない。
【0045】また、第1の中空部だけでなく流路として
利用可能な第2の中空部も一体に鍛造によって成形する
ものでは、流入側,流出側の流路も含めて複雑な流路形
状を機械加工するとなく得ることができるので、鋳造法
に比べると格段に製造が簡単になる。また、第2の中空
部を外側に突き出した筒状体としたものでは、鍛造加工
後に配管接続用の継手部分を別途設けることも不要とな
り、生産性の向上も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鍛造によって製造した水栓本体を持
つ湯水混合水栓をその背部側から見た斜視図である。
【図2】 図1の湯水混合水栓の水栓本体の詳細であっ
て、同図の(a)は横断面図、同図の(b)は正面縦断
面図である。
【図3】 水栓本体の側面縦断面図であって、同図の
(a)及び(b)は図2の(a)のA−A線及びB−B
線矢視位置に対応する。
【図4】 鍛造成形及び機械加工後の水栓本体を示す概
略斜視図である。
【図5】 円柱状の金属素材のビレットから水栓本体を
鍛造する過程を順に示す図である。
【図6】 水栓本体の鍛造に使用する上下のダイ及び第
1,第2のパンチの配置を示す概略斜視図である。
【図7】 図6において第1,第2パンチを後退させた
ときの状態を示す概略図である。
【図8】 図6及び図7のおけるダイ及び各パンチのス
トローク動作を時間経過と共に示す線図である。
【図9】 弁機能部等を一体に組み込んだカートリッジ
を鍛造した水栓本体の中に差し込んで組立てたときの横
断面図である。
【図10】 図9のC−C線矢視位置での要部の縦断面
図である。
【図11】鍛造によって成形した継手本体に吐水管を連
結してスパウトを構成する例の要部を示す縦断面図であ
る。
【図12】 2バルブ式の湯水混合水栓を3個の鍛造に
より成形した部材とこれらを連結する2個の管材によっ
て構成した例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 :水栓本体 1a:中空部 1b:隔壁 2,3,4:接続座 2a,3a,4a:隔壁 2b,3b,4b:孔 5 :連結座 5a:隔壁 5b:孔 6 :継手本体 6a:中空部 6b:固定部 7 :吐水管 8 :吐水部材 9 :水側操作部材 9a:流入部 9b:中空部 9c:流出部 10 :湯側操作部材 10a:流入部 10b:中空部 10c:流出部 11,12:管材 13,14:弁ユニット 13a,14a:パッキン 21,22:ダイ 23,24:第1パンチ 25,26,27:第2パンチ 31 :ビレット 51,52:脚管 53 :スパウト 54 :操作ハンドル 55 :温度調節ハンドル 56 :カートリッジ 56b:パッキン 57,58:弁ユニット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能部を挿入するための第1の中空部を
    有しその外郭を任意の形状とした水栓本体を、金属素材
    に対する鍛造によって製造する水栓金具の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の中空部にほぼ直交する流路用の第
    2の中空部を鍛造によって一体に成形する請求項1記載
    の水栓金具の製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の中空部は水栓本体の外郭から外に
    突き出た筒状体として成形する請求項2記載の水栓金具
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 水栓本体の第1の中空部を、金属棒材の
    両端側の少なくとも一方からのパンチの押し出し加工に
    より成形する請求項1記載の水栓金具の製造方法。
  5. 【請求項5】 第2の中空部を、金属棒材の周面から第
    2のパンチの押し出し加工により成形する請求項2また
    は3記載の水栓金具の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の中空部を創成するパンチを駆動後
    に、第2の中空部を創成する第2のパンチの駆動を開始
    する請求項5記載の水栓金具の製造方法。
  7. 【請求項7】 パンチによる金属棒材の両端側からの押
    し出し加工により第1の中空部を鍛造成形した後、パン
    チの挿入端どうしの突き合わせ端に残る余肉の隔壁を除
    去して第1の中空部を貫通させる請求項4から6の何れ
    かに記載の水栓金具の製造方法。
  8. 【請求項8】 金属棒材の周面からの第2のパンチの押
    し出し加工により第2の中空部を鍛造成形した後、既に
    鍛造成形されている第1の中空部側との間に残る余肉の
    隔壁を除去して第2の中空部を第1の中空部に連通させ
    る請求項4から6の何れかに記載の水栓金具の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 余肉の隔壁の除去を、機械切削による切
    除またはパンチによる打抜きにより行なう請求項7また
    は8記載の水栓金具の製造方法。
  10. 【請求項10】 流路の分岐部または曲がり部を構成す
    る部材を金属棒材に対する鍛造によって中空状に成形
    し、この鍛造部材に直管状の管材を一体化する水栓金具
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 金属棒材への鍛造を熱間鍛造としてな
    る請求項1から10のいずれかに記載の水栓金具の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 水栓本体の外郭を任意形状とすると共
    に機能部を挿入配置するための第1の中空部を含めて金
    属棒材に対する鍛造によって一体成形してなる水栓金
    具。
  13. 【請求項13】 第1の中空部にほぼ直交して連通する
    第2の中空部を水栓本体の外郭から突き出した筒状体と
    して鍛造によって一体成形してなる請求項12記載の水
    栓金具。
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