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JPH10208237A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH10208237A
JPH10208237A JP9014299A JP1429997A JPH10208237A JP H10208237 A JPH10208237 A JP H10208237A JP 9014299 A JP9014299 A JP 9014299A JP 1429997 A JP1429997 A JP 1429997A JP H10208237 A JPH10208237 A JP H10208237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic layer
layer
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9014299A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nishida
康宏 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9014299A priority Critical patent/JPH10208237A/ja
Priority to US09/013,983 priority patent/US6077595A/en
Publication of JPH10208237A publication Critical patent/JPH10208237A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/71Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the lubricant
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/733Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer characterised by the addition of non-magnetic particles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/90Magnetic feature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24942Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.] including components having same physical characteristic in differing degree
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/25Web or sheet containing structurally defined element or component and including a second component containing structurally defined particles

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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁変換特性を良好とし、記録時の自己減磁
損失や再生時の厚み損失を抑え、表面の摩擦係数を低く
し、耐摩耗性、走行性及び耐久性を良好とする。 【解決手段】 非磁性支持体上に、少なくとも非磁性粉
末を結合剤に分散させた非磁性層を形成し、その上に強
磁性粉末を結合剤に分散させた磁性層を1層以上形成す
る場合に、非磁性層中に脂肪酸を含有させ、最上層とな
る磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキ
ルエステルを含有させる。なお、上記非磁性層中の脂肪
酸の含有量は非磁性粉末100重量部に対して0.05
重量部〜5重量部であり、上記最上層となる磁性層中の
アルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエステルの
含有量が強磁性粉末100重量部に対して0.05重量
部〜5重量部であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ、磁気
ディスク等の磁気記録媒体のうち非磁性層と磁性層を有
する磁気記録媒体に関するものであり、詳しくは非磁性
層及び磁性層に特定の化合物を含有させることにより、
耐摩耗性、走行性、耐久性が向上された磁気記録媒体に
係わるものである。
【0002】
【従来の技術】主に非常に微細な磁性粉末と樹脂結合剤
よりなる磁性塗料を非磁性支持体上に塗布し、これを1
層以上の磁性層としたいわゆる塗布型の磁気記録媒体に
おいては、高記録密度化に対応するべく、磁性層を薄膜
化して、特に短波長領域における電磁変換特性に優れた
ものとしている。なお、このように薄膜化することによ
り、記録時の自己減磁損失や再生時の厚み損失も低減さ
れる。
【0003】しかしながら、上記のように磁性層を薄膜
化し、その厚さを2μm以下とすると、非磁性支持体の
表面形状が磁性層の表面形状に影響を及ぼし、電磁変換
特性の低下やドロップアウトの劣化を招く。そこで、非
磁性支持体と磁性層の間に、少なくとも非磁性粉末を結
合剤に分散させた非磁性層を形成するようにしている。
【0004】このような構成の磁気記録媒体において
は、短波長領域における電磁変換特性が優れ、また磁性
層を薄くできることから記録時の自己減磁損失や再生時
の厚み損失が低減される。さらには、磁性層を薄くでき
ることから、製造コストの低減も可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように磁性層の薄膜化を行うと、最上層となる磁性層に
含有させる潤滑剤や研磨剤の含有量が必然的に規制され
ることから、摩擦係数が上昇し、磁気記録媒体の耐摩耗
性、走行性及び耐久性が低下してしまう。さらには、最
上層となる磁性層中の強磁性粉末の微粒子化に伴う磁性
層の膜強度の低下や磁性層表面の平滑化により走行性及
び耐久性が低下する。
【0006】そこで、上記磁気記録媒体の最上層となる
磁性層中に各種潤滑剤を内添したり、当該磁性層上に各
種潤滑剤を塗布してトップコート層を形成する等して摩
擦係数を抑えることが提案されている。上記のような潤
滑剤としては、高級脂肪酸やそのエステル、パラフィン
類、シリコーン等が挙げられ、特に脂肪酸は摩擦を抑え
る効果に優れているとされている。
【0007】しかしながら、このような各種潤滑剤を使
用しても磁性層表面の平滑化により、摩擦係数を十分低
減することは困難となってきている。
【0008】また、上記のような磁気記録媒体において
は、磁性粉末を非常に微細なものとしていることから、
磁性層に脂肪酸を内添したり、トップコート層を形成し
ても、磁性粉末に吸着してしまうものが多く、脂肪酸の
効果を得るためには脂肪酸の添加量を増大させる必要が
生じる。しかし、このように脂肪酸の添加量を増大させ
ると、磁性層の磁気特性の低下や磁性層の可塑化による
走行耐久性の低下が発生する。
【0009】そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、電磁変換特性が良好で、記録時の自
己減磁損失や再生時の厚み損失も抑えられ、表面の摩擦
係数が低く、耐摩耗性、走行性及び耐久性も良好な磁気
記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明者等が鋭意検討した結果、非磁性支持体上に
非磁性層と磁性層を積層して有する磁気記録媒体におい
ては、非磁性層中に含有される脂肪酸が、磁気記録媒体
の表面の摩擦係数に大きく影響することを見い出した。
また、このように非磁性層中に脂肪酸を含有させれば、
上層となる磁性層中の脂肪酸を低減することが可能とな
り、前述したような磁性層の磁気特性の低下や磁性層の
可塑化による走行耐久性の低下を抑えることも可能であ
ることを見い出した。さらに、本発明者等は、最上層と
なる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチルアミノアル
キルエステルを含有させれば、走行性及び耐久性を更に
向上させることが可能であることを見い出した。
【0011】上述の目的を達成するために本発明は、非
磁性支持体上に、少なくとも非磁性粉末を結合剤に分散
させた非磁性層が形成され、その上に強磁性粉末を結合
剤に分散させた磁性層が1層以上形成されてなる磁気記
録媒体において、非磁性層中に脂肪酸が含有され、最上
層となる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチルアミノ
アルキルエステルが含有されていることを特徴とするも
のである。
【0012】なお、本発明の磁気記録媒体においては、
上記非磁性層中の脂肪酸の含有量が非磁性顔料等の非磁
性粉末100重量部に対して0.05重量部〜5重量部
であることが好ましい。さらにまた、0.2重量部〜2
重量部であることが好ましい。
【0013】上記脂肪酸の含有量が0.05重量部未満
であると、その潤滑効果を十分に発揮できず、磁気記録
媒体表面の摩擦係数が増大してしまい、スチル耐久性等
の耐久性が低下してしまう。一方、上記脂肪酸の含有量
が5重量部よりも多いと、下層となる非磁性支持体との
接着強度が弱くなり、また可塑化により走行耐久性等の
耐久性が低下してしまう。
【0014】また、本発明の磁気記録媒体においては、
上記最上層となる磁性層中のアルキルカルボン酸ジメチ
ルアミノアルキルエステルの含有量が強磁性粉末100
重量部に対して0.05重量部〜5重量部であることが
好ましい。さらにまた、0.2重量部〜2重量部である
ことが好ましい。
【0015】上記アルキルカルボン酸ジメチルアミノア
ルキルエステルの含有量が0.05重量部未満であると
十分な潤滑効果が得られず、走行性及び耐久性を向上さ
せる効果に乏しい。一方、上記アルキルカルボン酸ジメ
チルアミノアルキルエステルの含有量が5重量部よりも
多いと、磁気ヘッドへの張り付きが発生し易くなり、走
行性が低下してしまう。
【0016】以下、本発明の磁気記録媒体について詳細
に説明する。
【0017】上記のように非磁性層に含有される脂肪酸
の具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、エライジン酸
等が挙げられ、単独若しくは組み合わせて使用すること
が可能である。
【0018】一方、磁性層に含有されるアルキルカルボ
ン酸ジメチルアミノアルキルエステルは、下記化1に示
すような構造を有するものである。
【0019】
【化1】
【0020】上記化1中、Rは炭素数11以上の炭化水
素基を、nは10以下の整数を示す。炭化水素基Rの炭
素数が10以下であると潤滑効果が薄れる。ただし、こ
のアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエステル
の潤滑性は炭化水素基Rの炭素数が18程度となったと
ころで飽和するので、炭化水素基Rの炭素数としては2
0が実質的な上限となる。なお、アルキルカルボン酸ジ
メチルアミノアルキルエステルの炭素鎖の炭素数nが1
0よりも大きいと、これを合成するのは諸々の理由から
非常に難しく、炭素数nは10以下に規制される。
【0021】本発明の磁気記録媒体においては、磁性層
中に上記アルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエ
ステルと共に他の潤滑剤を含有させるようにしても良
い。
【0022】このような潤滑剤としては、脂肪酸エステ
ル、高級脂肪族アルコール、モノアルキルフォスフェー
ト、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフ
ェート、パラフィン類、シリコーンオイル、動植物油、
鉱油、高級脂肪族アミン、グラファイト、シリカ、二硫
化モリブデン、二硫化タングステン等の無機微粉末、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン
等の樹脂粉末、α−オレフィン重合物、常温で液体の不
飽和脂肪族炭化水素、フルオロカーボン類等があげられ
る。なお、上記のような潤滑剤は非磁性層にも含有させ
ることが可能である。
【0023】以下、本発明の磁気記録媒体の構成物につ
いて更に詳細に説明する。
【0024】先ず、最上層となる磁性層の構成物につい
て述べる。磁性層に含有される強磁性粉末に特に制限は
ない。例示するならば、強磁性酸化鉄粒子、強磁性Cr
2、強磁性コバルトフェライト(CoO−Fe2
3 )、コバルト吸着酸化物、強磁性Fe−Co−Ni系
合金、六方晶系バリウムフェライト、窒化鉄等の微粒子
を挙げることができる。
【0025】上記強磁性酸化鉄微粒子を一般式FeOx
で表現した場合、xの値が1.33<x<1.51の範
囲にあるもの、即ちマグヘマタイト(γ−Fe23
x=1.5)、マグネタイト(Fe34 、x=4/
3)及びこれらの固溶体が挙げられる。更に、これらの
強磁性体酸化鉄には、抗磁力を挙げる目的でコバルトを
添加してもよい。
【0026】上記強磁性二酸化クロムとしては、Cr
O、或いは抗磁力を向上させる目的で、Ru、Sn、T
e、Sb、Fe、Ti、V、Mn等の少なくとも1種類
をCrOに添加したものを使用することができる。
【0027】強磁性合金粉末としては、Fe合金粉末、
Co合金粉末、Ni合金粉末、並びに、Fe−Co、F
e−Ni、Fe−Co−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−B、Fe−Co−Cr−B、Mn−Bi、Mn−A
1、Fe−Co−V等の合金粉末、或いはこれらの合金
と他の元素との化合物である合金粉末を使用することが
できる。
【0028】強磁性粉末の形状に特に制限はなく、例示
するならば、針状、粒状、サイコロ状、米粒状および板
状のものなどを挙げることができる。針状の場合、針状
比3/1〜30/1程度、好ましくは4/1以上が好ま
しい。この強磁性粉末の比表面積は、40m2 /g以上
が電磁変換特性上好ましく、さらには45m2 /g以上
が好ましい。
【0029】また、磁性層中の結合剤としては従来公知
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または電子線等による放
射線架橋型樹脂やこれらの混合物が使用可能である。
【0030】上記熱可塑樹脂としては軟化温度が150
℃以下、平均分子量が10000〜200000、重合
度が約200〜2000程度のものが好ましい。例示す
るならば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステルアクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、アク
リル酸エステルスチレン共重合体、メタクリル酸エステ
ルアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル塩
化ビニリデン、メタクリル酸エステルスチレン共重合
体、ウレタンエラストマー、ポリ弗化ビニル、塩化ビニ
リデンアクリロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロ
ニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラ
ール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレ
ート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセ
テート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロース
等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエ
ン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、スチレンブタ
ジエン共重合体など)及びこれらの混合物等を挙げるこ
とができる。
【0031】また、熱硬化性樹脂の例としてはフェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹
脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙
げられる。
【0032】なお、上記結合剤として使用される樹脂の
分子中に−SO3 H,−OSO3 H、−PO32 ,−
OPO32 、−COOH等の酸性基またはそれらの
塩、或いはヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等の
極性基を持つようにすれば、より優れた分散性と塗膜耐
久性を与える。この中でも−SO3 Na、−COOH、
−OPO3 Na2 、−NH2 基を持つものが好ましい。
【0033】本発明の磁気記録媒体の磁性層には、さら
にモース硬度5以上の無機質粒子が含有されることが好
ましい。
【0034】使用される無機質粒子は、モース硬度が5
以上であれば特に制限はなく、このようなモース硬度が
5以上の無機質粒子の例としては、A123 (モース
硬度9)、TiO(モース硬度6)、TiO2 (モース
硬度6.5),SiO2 (モース硬度7)、SnO2
(モース硬度6.5)、Cr23 (モース硬度9)、
およびα一Fe23 (モース硬度5.5)等が挙げら
れ、これらを単独あるいは混合して用いることができ
る。なお、特に好ましくは、モース硬度が8以上の無機
質粒子である。モース硬度が5よりも低い比較的軟らか
い無機質粒子を用いた場合には、磁性層から無機質粒子
が脱落しやすく、またヘッドを研磨する作用も殆どない
ため、ヘッド目詰まりをおこし易く、走行耐久性も乏し
くなる。このような無機質粒子の含有量は、通常、強磁
性粉末100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲
であり、好ましくは1〜10重量部の範囲である。
【0035】磁性塗料を調製する際には、前記した成分
のほかに、帯電防止剤を併せて使用することもできる。
【0036】帯電防止剤の例としては、カーボンブラッ
ク、カーボンブラックグラフトポリマーなどの導電性微
粉末:サポニンなどの天然界面活性剤:アルキレンオキ
サイド系、グリセリン系およびグリシドール系などのノ
ニオン系界面活性剤:高級アルキルアミン類、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩
類、ホスホニウムまたはスルホニウム類などのカチオン
性界面活性剤:カルボン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐
酸エステル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤:
アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの
硫酸または燐酸エステル類等の両性界面活性剤等を挙げ
ることができる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末
を使用する場合には、例えば強磁性粉末100重量部に
対し0.1〜10重量部の範囲で使用され、界面活性剤
を使用する場合にも同様に0.12〜10重量部の範囲
で使用される。
【0037】次に、本発明の下層となる非磁性層の構成
物について述べる。非磁性粉末としては以下に示すよう
な非磁性顔料が挙げられる。針状ヘマタイト、ゲータイ
ト、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、カ
ーボンブラック、酸化錫、酸化タングステン、酸化珪
素、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、チタンカー
バイト、BN、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アル
ミナ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデ
ン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等が使用可
能である。また、上記非磁性顔料は、目的に応じて適当
量の不純物をドープすることも可能である。非磁性顔料
の比表面積は、5〜100m2 /gが好ましく、さらに
は、20〜70m2 /g であることが望ましい。比表
面積が、上記範囲にあると、非磁性顔料の形状の微粒子
化を伴い、下層が平滑化し、結果的に上層の平滑化が可
能となる為、変調ノイズ特性の優れ、スペーシングロス
の影響の少ない磁気記録媒体を得ることが可能である。
比表面積がこれより大きいと、塗料中の分散が困難とな
り、比表面積が小さすぎると、高密度記録に耐えられる
表面平滑性が確保できない。
【0038】また、下層となる非磁性層中の結合剤とし
ては下層の表面性すなわち下層となる非磁性層中の非磁
性顔料の分散能及び上下界面の一様性を満たす事を第一
義に考える必要がある。これらを満たす結合剤としては
上層結合剤同様、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂または電子線等による放射線架橋型樹脂やこれらの混
合物が使用可能である。
【0039】上記熱可塑性樹脂としては軟化温度が15
0℃以下、平均分子量が10000〜200000、重
合度が約200〜20000程度のものが好ましい。例
示するならば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステルアクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、
アクリル酸エステルスチレン共重合体、メタクリル酸エ
ステルアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステ
ル塩化ビニリデン、メタクリル酸エステルスチレン共重
合体、ウレタンエラストマー、ポリ弗化ビニル、塩化ビ
ニリデンアクリロニトリル共重合体、ブタジエンアクリ
ロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチ
ラール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチ
レート、セルロースダイアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエ
ン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、スチレンブタ
ジエン共重合体など)及びこれらの混合物等を挙げるこ
とができる。
【0040】また熱硬化性樹脂の例としてはフェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、
ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙げら
れる。
【0041】また、上記結合剤として使用される樹脂の
分子中に−SO3 H,−OSO3 H、−PO32 ,−
OPO32 、−COOH等の酸性基またはそれらの
塩、或いはヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等の
極性基を持つものが、より優れた分散性と塗膜耐久性を
与える。この中でも−SO3 Na、−COOH、−OP
3 Na2 、−NH2 基を持つものが好ましい。
【0042】また、上記非磁性塗料を調製する際には、
前記した成分のほかに、帯電防止剤を併せて使用するこ
ともできる。
【0043】帯電防止剤の例としては、カーボンブラッ
ク、カーボンブラックグラフトポリマーなどの導電性微
粉末;サポニンなどの天然界面活性剤;アルキレンオキ
サイド系、グリセリン系およびグリシドール系などのノ
ニオン系界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩
類、ホスホニウムまたはスルホニウム類などのカチオン
性界面活性剤;カルボン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐
酸エステル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;
アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの
硫酸または燐酸エステル類等の両性界面活性剤等を挙げ
ることができる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末
を使用する場合には、例えば非磁性顔料等の非磁性粉末
100重量部に対し0.01〜10重量部の範囲で使用
され、界面活性剤を使用する場合にも同様に0.12〜
10重量部の範囲で使用される。
【0044】つぎに本発明の磁気記録媒体を製造する方
法の例を述べる。
【0045】先ず上層となる磁性層についてであるが、
強磁性体と結合剤、そして必要に応じて、他の充填材、
添加剤などを溶剤と混練して、磁性塗料を調製する。
【0046】混練の際に使用する溶剤としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノ
ール、プロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチ
ル、エチレングリコールアセテート等のエステル系溶
媒、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2−エト
キシエタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素系溶媒、メチレンクロライド、エチレンク
ロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらを
適宜混合して使用する。
【0047】混練の方法にも特に制限はなく、また各成
分の添加順序などは適宜設定することができる。磁性塗
料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロールミル、
三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミ
ル、サンドグラインダー、ゼグバリ、アトライター、高
速インペラー分散機、高速スト−ンミル、高速度衝撃ミ
ル、ディスパーニーダー、高速ミキサ−、ホモジナイザ
ーおよび超音波分散機などを挙げることができる。
【0048】次に、非磁性顔料と結合剤、そして必要に
応じて、他の充填材、添加剤などを溶剤と混練して、下
層となる非磁性層を形成する非磁性塗料を調製する。
【0049】混練の際に使用する溶剤としては、上層の
磁性層同様、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、
メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プ
ロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等
のエステル系溶媒、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げ
られ、これらを適宜混合して使用する。
【0050】混練の方法にも特に制限はなく、また各成
分の添加順序などは適宜設定することができる。非磁性
塗料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロールミ
ル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、トロン
ミル、サンドグラインダー、ゼグバリ、アトライター、
高速インペラー分散機、高速スト−ンミル、高速度衝撃
ミル、ディスパーニーダー、高速ミキサ−、ホモジナイ
ザーおよび超音波分散機などを挙げることができる。
【0051】このようにして調製された磁性塗料及び非
磁性塗料は非磁性支持体上に塗布される。
【0052】本発明で用いられる非磁性支持体の素材と
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
2,6−ナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテートなどのセルロース誘導体、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのプラス
チック、アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチッ
ク類も使用できる。また非磁性支持体の形態はフイル
ム、テープ、シート、などいずれでもよく、形態に応じ
て種々の材料が必要に応じて選択される。
【0053】塗布は、前記非磁性支持体上に直接行なう
ことも可能であるが、また、接着剤層などを介して非磁
性支持体上に塗布することも可能である。非磁性支持体
上への塗布法の例としては、エアードクターコート、ブ
レードコート、ロッドコート、押し出しコート、エアナ
イフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロ
ールコート、トランスファーロールコート、グラビアコ
ート、キスコート、キャストコート、スプレーコート及
びスピンコート法等を挙げることができ、特に下塗層用
塗布液と磁性層用塗布液を湿潤状態重畳して塗布するい
わゆるウェットオンウェット塗布方式を用いてもよい。
【0054】なお、このようにして塗布される磁性層の
厚さは、1.5μm以下が好ましく、更には1.0μm
以下が好ましく、最も好ましくは0.5μm以下であ
る。また、非磁性支持体の厚さは2〜50μmとされる
ことが好ましい。
【0055】製造された磁気記録媒体が、テープ状で使
用される場合、非磁性支持体上に塗布された磁性層は、
磁性層中の強磁性粉末を配向させる処理、即ち磁場配向
処理を施したあと、乾燥される。また必要により表面平
滑化処理が施される。
【0056】本発明の磁気記録媒体においては、非磁性
支持体の上に少なくとも非磁性粉末を結合剤に分散させ
た非磁性層が形成され、その上に強磁性粉末を結合剤に
分散させた磁性層が1層以上形成されており、上記非磁
性層中に脂肪酸を含有させていることから、磁気記録媒
体の表面の摩擦係数が大幅に低減される。また、このよ
うに非磁性層中に脂肪酸を含有させれば、上層となる磁
性層中の脂肪酸を低減することが可能となり、磁性層の
磁気特性の低下や磁性層の可塑化による走行耐久性の低
下が抑えられる。
【0057】さらに、本発明の磁気記録媒体において
は、最上層となる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチ
ルアミノアルキルエステルが含有されていることから、
走行性及び耐久性が更に向上する。
【0058】
【発明の実施の形態】本発明を適用した磁気記録媒体
は、非磁性支持体上に、少なくとも非磁性粉末を結合剤
に分散させた非磁性層が形成され、その上に強磁性粉末
を結合剤に分散させた磁性層が1層以上形成されてなる
ものであり、非磁性層中に脂肪酸が含有され、最上層と
なる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチルアミノアル
キルエステルが含有されてなるものである。
【0059】そして、本発明の磁気記録媒体において
は、非磁性層中の脂肪酸の含有量が非磁性粉末100重
量部に対して0.05重量部〜5重量部であることが好
ましく、最上層となる磁性層中のアルキルカルボン酸ジ
メチルアミノアルキルエステルの含有量が強磁性粉末1
00重量部に対して0.05重量部〜5重量部であるこ
とが好ましい。
【0060】本発明の磁気記録媒体においては、非磁性
層と磁性層を積層して形成していることから、磁性層の
薄膜化が可能である。従って、短波長領域における電磁
変換特性を優れたものとし、記録時の自己減磁損失や再
生時の厚み損失を低減することが可能である。さらに
は、磁性層を薄くできることから、製造コストの低減も
可能とされる。
【0061】そして、本発明の磁気記録媒体において
は、上記非磁性層中に脂肪酸を含有させていることか
ら、磁気記録媒体の表面の摩擦係数が大幅に低減され
る。また、このように非磁性層中に脂肪酸を含有させれ
ば、上層となる磁性層中の脂肪酸を低減することが可能
となり、磁性層の磁気特性の低下や磁性層の可塑化によ
る走行耐久性の低下が抑えられる。
【0062】さらに、本発明の磁気記録媒体において
は、最上層となる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチ
ルアミノアルキルエステルが含有されていることから、
走行性及び耐久性が更に向上する。
【0063】
【実施例】続いて、本発明の効果を確認するべく、以下
のような実験を行った。
【0064】〈サンプルの作製〉本例においては、非磁
性支持体上に非磁性層と1層の磁性層が形成される磁気
テープをサンプルとして作製することとした。先ず、磁
性層を形成する磁性塗料と非磁性層を形成する非磁性塗
料の製造を行った。各塗料の製造は、通常の製造方法に
従って行うものとし、両者とも、先ず、顔料(強磁性粉
末及び非磁性粉末)、結合剤、添加剤、溶剤等を混合
し、次いで混練時の不揮発成分が85重量%となるよう
にニーダーにより混練した。そして、この後、磁性塗料
においてはサンドミルで5時間、非磁性塗料においては
サンドミルで3時間の分散を行い、各塗料を得た。各塗
料の配合を下記に示す。
【0065】 〔磁性塗料配合〕 強磁性粉末:Fe系メタル強磁性粉末(比表面積51m2 /g)100重量部 結合剤:ポリ塩化ビニル樹脂 14重量部 (重合度150、極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を5×10-5mo l/g含む。) 結合剤:ポリエステルポリウレタン樹脂 6重量部 (極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を1×10-4mol/gを含む。 ) 添加剤:カーボン 2重量部 添加剤:Al23 5重量部 (一次粒径0.09μm、スラリーとして添加、中心粒径0.17μm) 溶剤:メチルエチルケトン 150重量部 溶剤:シクロヘキサノン 150重量部 〔非磁性塗料配合〕 非磁性粉末:α−酸化鉄 100重量部 (Si3at%処理品、針状比8、長軸長0.18μm) 結合剤:ポリ塩化ビニル樹脂 14重量部 (重合度150、極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を5×10-5mo l/g含む。) 結合剤:ポリエステルポリウレタン樹脂 6重量部 (極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を1×10-4mol/gを含む。 ) 溶剤:メチルエチルケトン 105重量部 溶剤:シクロヘキサノン 105重量部 そして、上記のようにして得られた磁性塗料及び非磁性
塗料に対し、潤滑剤としてブチルステアレートを1重量
部添加した。さらに、非磁性塗料には、ミリスチン酸を
0.5重量部、磁性塗料にはアルキルカルボン酸ジメチ
ルアミノアルキルエステル(n−C1735COO(CH
23 N(CH32 )を0.5重量部添加して30分
間攪拌し、さらに硬化剤としてポリイソシアネートを磁
性塗料には4重量部、非磁性塗料には2重量部加えて磁
性塗料と非磁性塗料を完成した。
【0066】そして、これら磁性塗料及び非磁性塗料を
4リップ方式ダイコータ一を用いて、非磁性支持体であ
る厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートベース
上に非磁性塗料層が下層、磁性塗料が上層となるように
同時重層塗布し、ソレノイドコイルにより配向処理した
後、乾燥、カレンダー処理、硬化処理を行った。このと
き、磁性層の乾燥後の厚さが0.15μm、非磁性層の
乾燥後の厚さが2.0μmとなるように設定した。更に
下記の配合のバック塗料を非磁性支持体の非磁性層及び
磁性層形成面とは反対側の面に厚さ0.5μmで塗布し
た後、8mm幅にスリットして磁気テープサンプルを得
た。この磁気テープサンプルを実施例1と称する。
【0067】 〔バック塗料配合〕 カーボンブラック:旭カーボン社製 旭#50(商品名) 100重量部 ポリエステルポリウレタン 100重量部 :日本ポリウレタン社製ニッポランN−2304(商品名) メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部 続いて、磁性塗料及び非磁性塗料に添加するミリスチン
酸及びアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエス
テル(n−C1735COO(CH23 N(CH3
2 )の添加量を下記表1に示すように変更して各磁性塗
料及び非磁性塗料を製造し、これらを用いて実施例1と
同様にして磁気テープを製造し、これらを実施例2〜9
とした。
【0068】さらに、非磁性塗料へのミリスチン酸の添
加量を下記表1のように変更するとともに、磁性塗料に
はアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエステル
(n−C1735COO(CH23 N(CH32 )を
6重量部添加して非磁性塗料及び磁性塗料を製造し、こ
れらを用いて実施例1と同様にして磁気テープを製造
し、これらを実施例10〜12とした。
【0069】
【表1】
【0070】さらに、比較のために、非磁性塗料へのミ
リスチン酸の添加量を表1のように変更するとともに、
磁性塗料にはアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキ
ルエステル(n−C1735COO(CH23 N(CH
32 )を添加しないようにして非磁性塗料及び磁性塗
料を製造し、これらを用いて実施例1と同様にして磁気
テープを製造し、これらを比較例1〜9とした。
【0071】〈サンプルの評価〉続いて、上記のように
して得られた実施例1〜12と比較例1〜9の磁気テー
プの耐摩耗性、走行性及び耐久性を評価するべく、摩擦
係数、スチル耐久性、シャトル耐久性の調査を行った。
【0072】これらの調査は、25℃,相対湿度60
%、40℃,相対湿度80%、−5℃の条件下でそれぞ
れ行うものとした。上記スチル耐久性はポーズ状態にお
いて出力が3dB減衰する減衰時間により評価し、上記
シャトル耐久性は1回につき2分間のシャトル走行を行
い、スチル耐久性と同様に出力が3dB減衰する減衰時
間により評価した。実施例1〜6の結果を表2に、実施
例7〜12の結果を表3に、比較例1〜9の結果を表4
に示す。
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】表2及び表3,表4の結果を見てわかるよ
うに、非磁性層に脂肪酸であるミリスチン酸が含有され
るとともに、最上層となる磁性層にアルキルカルボン酸
ジメチルアミノアルキルエステルが含有されている実施
例1〜12と、非磁性層には脂肪酸であるミリスチン酸
が含有されているものの、最上層となる磁性層にアルキ
ルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエステルが含有さ
れていない比較例4〜9を比較すると、両者共に下層と
なる非磁性層に脂肪酸が含有されていることから摩擦係
数には大差がない。なお、非磁性層に脂肪酸が含有され
ていない比較例1〜3においては、摩擦係数が大きくな
ってしまっている。また、これら比較例1〜3において
は、最上層となる磁性層に脂肪酸を含有させているが、
このようにしても摩擦係数を低減する効果はない。
【0077】また、スチル耐久性とシャトル耐久性の結
果を比較すると、最上層となる磁性層にアルキルカルボ
ン酸ジメチルアミノアルキルエステルが含有されている
実施例1〜12においては、非常に良好な結果が得られ
ているものの、最上層となる磁性層にアルキルカルボン
酸ジメチルアミノアルキルエステルを含有していない比
較例1〜9においてはあまり良好な結果が得られていな
い。
【0078】すなわち、これらの結果から、下層となる
非磁性層に脂肪酸を含有させるとともに、最上層となる
磁性層にアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエ
ステルを含有させることにより、如何なる条件下におい
ても潤滑性を長期に亘って保ち、摩擦係数を低減し、ス
チル耐久性及びシャトル耐久性を向上し、耐摩耗性、走
行性及び耐久性を向上させることが可能であることが確
認された。
【0079】また、実施例1〜9と実施例10〜12の
結果を比較すると、実施例10〜12においては、最上
層となる磁性層中のアルキルカルボン酸ジメチルアミノ
アルキルエステルの含有量が比較的多いことから、下層
となる非磁性支持体との接着強度が弱くなり、また可塑
化により走行耐久性が低下してしまい、スチル耐久性及
びシャトル耐久性が低下している。
【0080】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体においては、非磁性支持体の上に少な
くとも非磁性粉末を結合剤に分散させた非磁性層が形成
され、その上に強磁性粉末を結合剤に分散させた磁性層
が1層以上形成されており、上記非磁性層中に脂肪酸を
含有させていることから、磁気記録媒体の表面の摩擦係
数が大幅に低減される。また、このように非磁性層中に
脂肪酸を含有させれば、上層となる磁性層中の脂肪酸を
低減することが可能となり、磁性層の磁気特性の低下や
磁性層の可塑化による走行耐久性の低下が抑えられる。
【0081】さらに、本発明の磁気記録媒体において
は、最上層となる磁性層中にアルキルカルボン酸ジメチ
ルアミノアルキルエステルが含有されていることから、
走行性及び耐久性が更に向上する。
【0082】また、本発明の磁気記録媒体においては、
非磁性層と磁性層を積層して形成していることから、磁
性層の薄膜化が可能である。従って、短波長領域におけ
る電磁変換特性を優れたものとし、記録時の自己減磁損
失や再生時の厚み損失を低減することが可能である。さ
らには、磁性層を薄くできることから、製造コストの低
減も可能とされる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、少なくとも非磁性粉
    末を結合剤に分散させた非磁性層が形成され、その上に
    強磁性粉末を結合剤に分散させた磁性層が1層以上形成
    されてなる磁気記録媒体において、 非磁性層中に脂肪酸が含有され、最上層となる磁性層中
    にアルキルカルボン酸ジメチルアミノアルキルエステル
    が含有されていることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性層中の脂肪酸の含有量が非磁性粉
    末100重量部に対して0.05重量部〜5重量部であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 最上層となる磁性層中のアルキルカルボ
    ン酸ジメチルアミノアルキルエステルの含有量が強磁性
    粉末100重量部に対して0.05重量部〜5重量部で
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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