JPH10203334A - 車両用制動力制御装置における制御方法 - Google Patents
車両用制動力制御装置における制御方法Info
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- JPH10203334A JPH10203334A JP598297A JP598297A JPH10203334A JP H10203334 A JPH10203334 A JP H10203334A JP 598297 A JP598297 A JP 598297A JP 598297 A JP598297 A JP 598297A JP H10203334 A JPH10203334 A JP H10203334A
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Abstract
れる常開型電磁弁を含むブレーキ圧調整手段を備え、車
輪のロック傾向判断結果に応じたアンチロックブレーキ
制御が可能な車両用制動力制御装置において、制動力配
分制御を行なうことを可能とした上で、故障時のアンチ
ロックブレーキ制御および制動力配分制御の中止処理を
合理的に行なう。 【解決手段】複数の故障モードの識別を可能として故障
を検知する機能を電子制御ユニットに備えさせるととも
に、アンチロックブレーキ制御および制動力配分制御の
実行をともに禁止する状態と、アンチロックブレーキ制
御の実行を禁止するが制動力配分制御の実行を継続する
状態とを、検知した故障モードに応じて電子制御ユニッ
トで切換える。
Description
回転速度をそれぞれ検出する前輪用および後輪用回転速
度センサと、閉弁時にマスタシリンダから車輪ブレーキ
への液圧作用を阻止する常開型電磁弁を含むブレーキ圧
調整手段と、各回転速度センサの検出値から得た車輪速
度に基づく車輪のロック傾向判断結果に応じて前記ブレ
ーキ圧調整手段の作動を制御して前記ロック傾向を解消
するアンチロックブレーキ制御ならびに前輪用および後
輪用回転速度センサの検出値から得た前輪および後輪速
度の比較結果に基づいて前輪および後輪にそれぞれ対応
する前記常開型電磁弁のうち少なくともいずれかの作動
を制御して前、後の制動力配分を行なう制動力配分制御
を実行し得る電子制御ユニットとを備える車両用制動力
制御装置に関する。
車輪速度がほぼ等しくなるように前輪および後輪の制動
力を制御するようにした制動力配分制御装置が、たとえ
ば特開平6−144178号公報等で既に知られてい
る。これはより具体的には、後輪の車輪速度が前輪の車
輪速度よりも遅い場合には後輪側の制動力の増大を抑制
し、それとは逆に後輪の車輪速度が前輪の車輪速度より
も速くなった場合には後輪側の制動力を増大せしめるよ
うにして、前、後の制動力配分を動的軸荷重に比例した
制動力配分(いわゆる理想制動力配分)に近付けるよう
に制御するものである。
間に設けられる常開型電磁弁を含むブレーキ圧調整手段
を備え、車輪のロック傾向判断結果に応じて該ブレーキ
圧調整手段の作動を制御して前記ロック傾向を解消する
ようにしたアンチロックブレーキ制御装置が、たとえば
特開平2−231253号公報等により知られている。
ブレーキ圧調整手段の構成部品の一部である常開型電磁
弁を用いることができ、アンチロックブレーキ制御装置
に新規の部品を追加することなく、電子制御ユニットに
制動力配分制御機能を付加するだけで制動力配分制御シ
ステムを安価に構成することが可能である。
チロックブレーキ制御装置では、そのシステムに故障が
生じたときには、警告灯等によりシステムの異常をドラ
イバに報知し、アンチロックブレーキ制御を中止するの
が一般的である。したがって、上述のようにアンチロッ
クブレーキ制御装置の電子制御ユニットに制動力配分制
御機能を単純に付加した場合には、アンチロックブレー
キ制御システムに異常が生じると、制動力配分制御も中
止してしまうことになる。しかるにアンチロックブレー
キ制御および制動力配分制御は、その機能が異なるもの
であり、故障モードに応じてより合理的な処理を行なう
ことが望ましい。
のであり、アンチロックブレーキ制御装置で制動力配分
制御を行なうことを可能とした上で、故障時のアンチロ
ックブレーキ制御および制動力配分制御の中止処理を合
理的に行なうようにした車両用制動力制御装置における
制御方法を提供することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、前輪および後輪の回転速度
をそれぞれ検出する前輪用および後輪用回転速度センサ
と;閉弁時にマスタシリンダから車輪ブレーキへの液圧
作用を阻止する常開型電磁弁を含むブレーキ圧調整手段
と;各回転速度センサの検出値から得た車輪速度に基づ
く車輪のロック傾向判断結果に応じて前記ブレーキ圧調
整手段の作動を制御して前記ロック傾向を解消するアン
チロックブレーキ制御、ならびに前輪用および後輪用回
転速度センサの検出値から得た前輪および後輪速度の比
較結果に基づいて前輪および後輪にそれぞれ対応する前
記常開型電磁弁のうち少なくともいずれかの作動を制御
して前、後の制動力配分を行なう制動力配分制御を実行
し得る電子制御ユニットと;を備える車両用制動力制御
装置において、複数の故障モードの識別を可能として故
障を検知する機能を電子制御ユニットに備えさせるとと
もに、アンチロックブレーキ制御および制動力配分制御
の実行をともに禁止する状態と、アンチロックブレーキ
制御の実行を禁止するが制動力配分制御の実行を継続す
る状態とを、検知した故障モードに応じて電子制御ユニ
ットで切換えることを特徴とする。
アンチロックブレーキ制御の実行が困難な状況下にあっ
ても制動力配分制御を実行可能な状態では制動力配分制
御を継続するようにして、故障モードに応じた合理的な
制御処理を行なうことが可能となる。
求項1記載の発明の構成に加えて、アンチロックブレー
キ制御を禁止するが制動力配分制御を継続させた状態で
は、通常の制動力配分制御時に比べて前輪側の制動力配
分を大とした制動力配分制御を電子制御ユニットにより
実行させることにより、アンチロックブレーキ制御の禁
止に伴って車輪ロックの可能性が生じたときに、車両の
安定性をより重視した制動力配分制御を行なうことがで
きる。
1記載の発明の構成に加えて、アンチロックブレーキ制
御を禁止するが制動力配分制御を継続させた状態では、
車体減速度または車輪減速度に基づく制動力配分制御を
電子制御ユニットにより実行させることにより、前後の
車輪速度差を正確に求め得ないことにより前後の制動力
配分の推定が困難な状況下にあっても或る程度の制動力
配分制御が可能となり、車両の安定性確保に寄与するこ
とができる。
3記載の発明の構成に加えて、制動力配分制御を継続す
るにあたって、後輪用回転速度センサの検出値に基づい
て得た後輪減速度が設定減速度以上であるときに、後輪
に対応する常開型電磁弁を閉弁作動せしめて後輪ブレー
キ力を保持した状態での制動力配分制御を制御ユニット
により実行させるので、後輪が車輪ロックに陥ることを
極力回避しつつ、車両の安定性をより重視した制動力配
分制御を行なうことができる。
3記載の発明の構成に加えて、左、右後輪用回転速度セ
ンサのうち一方の故障を検知したときに、故障を検知し
た回転速度センサに対応した後輪と車両の左、右同一側
である前輪の回転速度を検出する前輪用回転速度センサ
の検出値から得た車輪減速度、ならびに左、右後輪用回
転速度センサのうち正常である後輪用回転速度センサの
検出値から得た車輪減速度の少なくとも一方が第1の設
定減速度以上であることを、後輪に対応する常開型電磁
弁の閉弁作動による制動力配分制御実行条件の少なくと
も1つに定めることにより、故障していない回転速度セ
ンサを用いた前後制動力配分制御を行なうことが可能で
ある。
5記載の発明の構成に加えて、両後輪用回転速度センサ
のうち正常である後輪用回転速度センサおよび両前輪用
回転速度センサの検出値からそれぞれ個別に得た車輪減
速度の全てが、前記第1の設定減速度よりも低く設定し
た第2の設定減速度以上であることを、後輪に対応する
常開型電磁弁の閉弁作動による制動力配分制御実行条件
に付加することにより、3つの回転速度センサの検出値
に基づく各車輪減速度が第2の設定減速度以上であるこ
とをもって悪路走行状態ではないと判断し、悪路走行に
よる誤判断を回避して、前後制動力配分制御を実行する
ことができる。
請求項1記載の発明の構成に加えて、アンチロックブレ
ーキ制御を禁止するが制動力配分制御を継続させた状態
で1つまたは車両の左右方向同側に在る前輪用および後
輪用回転速度センサの故障を検知したときには、車両の
左右方向同側に在って正常な前輪用および後輪用回転速
度センサの検出値から得た前輪および後輪速度の比較結
果に基づいて車両の左、右両側での制動力配分制御を電
子制御ユニットに実行させることにより、故障していな
い回転速度センサを用いた前後車輪速度差に基づく制動
力配分制御を行なうことができる。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
すものであり、図1はブレーキ装置の液圧回路図、図2
はブレーキ圧調整手段の構成を示す図、図3は制動力配
分制御手順を示すフローチャート、図4は制動力配分制
御モードの相関関係を示す図、図5は制動力配分制御の
タイミングチャート、図6は故障時の制御手順の一部を
示すフローチャート、図7は故障時の制御手順の残部を
示すフローチャートである。
ート1,2を有するタンデム型のマスタシリンダMには
ブレーキペダル3が連動、連結されており、ブレーキペ
ダル3の踏込み操作に応じてマスタシリンダMの第1お
よび第2出力ポート1,2からは相互に独立したブレー
キ液圧が出力される。而して第1出力ポート1には、ブ
レーキ圧調整手段41 を有する第1ブレーキ液圧系統5
1 が接続されており、右前輪WFRに装着された右前輪ブ
レーキBFRならびに左後輪WRLに装着された左後輪ブレ
ーキBRLが第1ブレーキ液圧系統51 に接続される。ま
た第2出力ポート2には、ブレーキ圧調整手段42 を有
する第2ブレーキ液圧系統52 が接続されており、左前
輪WFLに装着された左前輪ブレーキBFLならびに右後輪
WRRに装着された右後輪ブレーキBRRが第2ブレーキ液
圧系統52 に接続される。各車輪ブレーキBFL,BFR,
BRL,BRRは、作用するブレーキ液圧に応じた制動力を
発揮するものであり、たとえばディスクブレーキであ
る。
左、右前輪用回転速度センサSFL,S FRでそれぞれ検出
され、左、右後輪WRL,WRRの回転速度は左、右後輪用
回転速度センサSRL,SRRでそれぞれ検出される。これ
らの回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRの検出値は
電子制御ユニット6に入力され、電子制御ユニット6
は、回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRの検出値に
基づいてブレーキ圧調整手段41 ,42 の作動を制御す
る。
におけるブレーキ圧調整手段41 は、マスタシリンダM
の第1出力ポート1および右前輪ブレーキBFR間に設け
られる常開型電磁弁7F と、第1出力ポート1および左
後輪ブレーキBRL間に設けられる常開型電磁弁7R と、
リザーバ8と、右前輪ブレーキBFRおよびリザーバ8間
に設けられる常閉型電磁弁9F と、左後輪ブレーキBRL
およびリザーバ8間に設けられる常閉型電磁弁9R と、
吸入口がリザーバ8に接続されるとともに吐出口が第1
出力ポート1および常開型電磁弁7F ,7R 間に接続さ
れる戻しポンプ10と、該戻しポンプ10を駆動するモ
ータ11とを備える。
出力ポート1および各車輪ブレーキBFR,BRL間を連通
する状態と、励磁時に第1出力ポート1から各車輪ブレ
ーキBFR,BRLへの液圧作用を阻止するが各車輪ブレー
キBFR,BRLから第1出力ポート1側へのブレーキ液の
流れを許容する状態とを切換可能であり、常閉型電磁弁
9F ,9R は、消磁時に各車輪ブレーキBFR,BRLおよ
びリザーバ8間を遮断する状態と、励磁時に各車輪ブレ
ーキBFR,BRLおよびリザーバ8間を連通する状態とを
切換可能である。
キ圧調整手段42 も、上記ブレーキ圧調整手段41 と同
様に構成される。
電磁弁9F ,9R およびモータ11の作動は電子制御ユ
ニット6により制御されるものであり、電子制御ユニッ
ト6は、各回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRの検
出値に基づき、図3で示す手順に従って制動力配分制御
を実行する。
センサSFL,SFR,SRL,SRRから左、右前輪回転速度
ωFL,ωFRおよび左、右後輪回転速度ωRL,ωRRを読込
み、次の第2ステップS2に進んでタイヤ径の補正係数
を演算する。すなわち車両が定速走行状態に在るときの
各輪WFL,WFR,WRL,WRRの回転速度ωFL,ωFR,ω
RL,ωRRを比較することにより、タイヤ半径のばらつき
を補正するための補正係数を演算することになる。
WFR,WRL,WRRの車輪速度を演算する。すなわち左前
輪速度VWFL 、右前輪速度VWFR 、左後輪速度VWRL お
よび右後輪速度VWRR をそれぞれ次のようにして演算す
る。
WFR,WRL,WRRのタイヤ動半径であり、タイヤ動半径
の設定値が第2ステップS2で得られた補正係数で補正
されたものである。
前後の車輪速度差ΔVL ,ΔVR を次の式に基づいてそ
れぞれ演算し、 ΔVL =VWRL −VWFL ΔVR =VWRR −VWFR 第5ステップS5では、後輪減速度GW を後輪速度V
WRL ,VWRR のいずれかの演算周期での変化量により求
める。また第6ステップS6では、車体速度VV を、
{(VWRL +VWRR )/2}として演算する。
目標値ΔVO を次式に従って演算する。
輪速度差目標値ΔVO が大きくなれば、後輪側の車輪速
度を速く、すなわち前輪側の制動力を大きくする制動力
配分制御を実行することになる。
段41 ,42 における後輪ブレーキBRR,BRLに対応す
る常開型電磁弁7R の制御量の演算を実行するが、この
常開型電磁弁7R の制御にあたっては、図4で示すよう
な3つの制御モード、すなわち停止モード、保持モード
および増圧モードを切換える。而して停止モードは、常
開型電磁弁7R を消磁したままとする状態、すなわちマ
スタシリンダMからのブレーキ液圧を左、右後輪ブレー
キBRL,BRRにそのまま作用せしめるモードである。ま
た保持モードは、常開型電磁弁7R を励磁してマスタシ
リンダMから後輪ブレーキBRL,BRRへの液圧作用を阻
止し、後輪ブレーキBRL,BRRのブレーキ液圧を保持す
るモードであり、マスタシリンダMの出力ブレーキ液圧
増大時に保持モードとなると、前輪ブレーキBFL,BFR
のブレーキ液圧が増大するのに対し後輪ブレーキBRL,
BRRのブレーキ液圧が保持されることにより、後輪ブレ
ーキBRL,BRRのブレーキ液圧配分比が低下せしめられ
ることになる。さらに増圧モードは、常開型電磁弁7R
の消磁・励磁を繰返し、マスタシリンダMからのブレー
キ液圧を後輪ブレーキBRL,BRRに徐々に伝えることに
よって後輪ブレーキBRL,BRRのブレーキ圧を或る勾配
で緩やかに増圧するモードであり、前記勾配を、ΔVL
もしくはΔVR と、前後の車輪速度差目標値ΔVO との
差に基づきPID演算によって設定する。
条件の成立に応じて移行するものであり、この第1条件
は、ΔVL (もしくはΔVR )<ΔV0 であって後輪減
速度GW が第1設定値G1 (たとえば0.4g)を超え
ること、もしくは後輪減速度GW が第1設定値G1 より
も大きな第2設定値G2 (たとえば0.6g)を超える
ことである。すなわち、後輪減速度GW が第1設定値G
1 を超えるとともに前輪WFL,WFRの車輪速度VWFL ,
VWFR および後輪WRL,WRRの車輪速度VWRL,VWRR
の差ΔVL ,ΔVR と車輪速度差目標値ΔV0 との間に
偏差が生じているとき、もしくは前輪WFL,WFRの車輪
速度VWRL ,VWRR および後輪WRL,W RRの車輪速度V
WRL ,VWRR の差ΔVL ,ΔVR にかかわらず後輪減速
度GW が第2設定値G2 を超えたときに前後の制動力配
分制御を開始することになり、これにより後輪側の制動
力配分が過大になるのを抑制することができる。
条件の成立によって移行する。この第2条件は、ブレー
キ操作力が緩められたことを示すものであり、たとえば
後輪減速度GW が或る値(たとえば0.2g)以下であ
ること、もしくはブレーキランプ信号がオフとなるこ
と、もしくは車体速度VV がたとえば約5km/h以下
となって車体がほぼ停止したことである。
条件の成立によって移行する。この第3条件は、ΔVL
(もしくはΔVR )>ΔV1 であって後輪減速度GW が
或る値(たとえば0.3g)以上であることである。こ
こでΔV1 は、車輪速度差目標値ΔVO にわずかな値
(たとえば0.3km/h)を加算したものであり、制
御が過敏になることを回避するために車輪速度差目標値
にヒステリシスを持たせたものである。これにより、後
輪側ブレーキ液圧の保持に伴って制動力配分が前輪寄り
になったとき後輪側ブレーキ液圧を徐々に増大すること
で再び適正配分に修正することが可能となる。
成立によって移行するものであり、この第4条件は、Δ
VL (もしくはΔVR )<ΔV0 であること、もしくは
後輪減速度GW が或る値(たとえば0.2g)以下であ
ることである。
成立により移行するものであり、この第5条件は、増圧
モードが所定時間たとえば2秒間以上継続することであ
る。これは、増圧時間が既に充分に継続し、後輪ブレー
キBRL,BRRのブレーキ液圧がマスタシリンダMの出力
液圧に一致しているような場合にブレーキ圧調整手段4
1 ,42 の不必要な作動を抑制するものである。
で示すように、ブレーキ操作に応じてマスタシリンダM
からの出力液圧が増圧されている過程で、後輪減速度G
W が第1設定値G1 を超えていてΔVL (もしくはΔV
R )<ΔV0 となった時刻t 1 で、停止モードから保持
モードへと移行することになり、後輪ブレーキBRL,B
RRのブレーキ液圧配分比が前輪ブレーキBFL,BFRに比
べて低下せしめられ、後輪側の制動力が抑制される。
な第3条件、すなわちΔVL (もしくはΔVR )>ΔV
1 であって後輪減速度GW が或る値(たとえば0.3
g)以上である時刻t2 で保持モードから増圧モードに
移行することになり、後輪ブレーキBRL,BRRのブレー
キ液圧が徐々に増圧される。従って保持モードによる制
御により制動力配分が前輪寄りとなったのを、後輪ブレ
ーキBRL,BRRのブレーキ液圧増圧によって適正配分に
修正することになる。
1つ、たとえばΔVL (もしくはΔVR )<ΔV0 であ
ることが成立すると、増圧モードから保持モードへと再
び移行することになる。
減速度GW が第1および第2設定値G1 ,G2 を超える
ことを必要条件として前後制動力配分制御を実行するの
で、凹凸等の路面変動が在る場合や、駆動輪の駆動力に
変化が生じたときに不必要に前後ブレーキ力配分制御を
実行することを抑制することが可能である。特に、前後
の車輪速度差ΔVL ,ΔVR が目標車輪速度差ΔVO か
らずれた状態で後輪減速度GW が第1設定値G1 を超え
たときに前後制動力配分制御を実行することにより、不
必要な制御を抑制することができ、後輪減速度GW が第
1設定値G1 よりも大きな第2設定値G2 を超えたとき
には、前後の車輪速度差ΔVL ,ΔVRにかかわらず制
動力配分制御を実行するので、急ブレーキ時に緩やかに
変化する車体のピッチング運動の影響によって前後の車
輪速度差ΔVL ,ΔVR の変化が遅れても速やかに制動
力配分制御を開始することができる。
SFL,SFR,SRL,SRRの検出値に基づき、常開型電磁
弁7F ,7R 、常閉型電磁弁9F ,9R およびモータ1
1の作動を制御するようにしたアンチロックブレーキ制
御も実行可能なものである。すなわち車輪ロックが生じ
そうになったときにはモータ11により戻しポンプ10
を作動せしめ、常閉型電磁弁9F ,9R を消磁閉弁した
状態で常開型電磁弁7 F ,7R を励磁閉弁するとブレー
キ液圧が保持され、常開型電磁弁7F ,7R を励磁閉弁
した状態で常閉型電磁弁9F ,9R を励磁開弁するとブ
レーキ液圧がリザーバ8に解放されてブレーキ液圧が減
圧され、その結果、車輪ロックのおそれがなくなった場
合、常閉型電磁弁9F ,9R を消磁閉弁した状態で常開
型電磁弁7F ,7R を消磁開弁するとブレーキ液圧が増
圧されることになる。
速度センサSFL,SFR,SRL,SRR、各常開型電磁弁7
F ,7R 、各常閉型電磁弁9F ,9R 、戻しポンプ1
0、モータ11および電子制御ユニット6自体の演算機
能の故障を検知する機能を有する。すなわち各回転速度
センサSFL,SFR,SRL,SRRについては、たとえば車
両の走行開始後にそれらのセンサSFL,SFR,SRL,S
RRから出力が得られないこと、ならびに各センサSFL,
SFR,SRL,SRRへの電圧印加による断線・ショート検
出等により故障を検出可能であり、常開型電磁弁7F ,
7R および常閉型電磁弁9F ,9R については、たとえ
ば各電磁弁の駆動回路への指令信号と各電磁弁のソレノ
イドに前記駆動回路から印加される電圧レベルとの比較
により故障を検出可能であり、戻しポンプ10およびモ
ータ11については、たとえばモータ駆動回路に対する
指令信号とモータ端子電圧レベルとの比較により故障を
検出可能である。
RL,SRR、各常開型電磁弁7F ,7 R 、各常閉型電磁弁
9F ,9R 、戻しポンプ10、モータ11および電子制
御ユニット6自体の演算機能の故障を検知したときに、
電子制御ユニット6は、図6および図7で示す手順に従
う処理を行なうものであり、先ず図6の第1ステップM
1ないし第3ステップM3において、常閉型電磁弁
9F ,9R 、制動力配分制御とは無関係である常開型電
磁弁7F 、戻しポンプ10またはモータ11が故障して
いるか否かを判断し、それらのいずれかが故障している
ときには第4ステップM4でアンチロックブレーキ制御
(ABS制御)を禁止した後、第5ステップM5に進
み、常閉型電磁弁9F ,9R 、常開型電磁弁7F 、戻し
ポンプ10およびモータ11が全て正常であったときに
は第3ステップM3から第5ステップM5に進む。
(ECU)6自体の演算機能が故障しているか否かを判
断し、第6ステップM6では制動力配分制御に関係する
常開型電磁弁7R が故障しているか否かを判断する。而
して電子制御ユニット6自体の演算機能または常開型電
磁弁7R が故障しているときには第7ステップM7でア
ンチロックブレーキ制御を禁止した後、図7の第18ス
テップM18に進み、電子制御ユニット6自体の演算機
能および常開型電磁弁7R がともに正常であったときに
は図7の第8ステップM8に進む。
ンサSFL,SFR,SRL,SRRの少なくとも1つが故障し
ているか否かを判断し、全ての回転速度センサSFL,S
FR,SRL,SRRが正常であったときには、第9ステップ
M9において、(ΔVL =V WRL −VWFL ,ΔVR =V
WRR −VWFR )と定めた後に、第10ステップM10に
おいて通常の制動力配分制御を継続する。
FL,SFR,SRL,SRRのいずれかが故障していると判断
したときには、第11ステップM11でアンチロックブ
レーキ制御を禁止した後、第12ステップM12で車両
の右側の車輪すなわち右前輪WFRおよび右後輪WRRに対
応した回転速度センサSFR,SRRがともに正常であるか
否かを判断する。この第12ステップM12で両回転速
度センサSFR,SRRがともに正常であると判断したとき
には第13ステップM13に進み、両回転速度センサS
FR,SRRの少なくとも一方が故障していると判断したと
きには第14ステップM14に進む。
サSFR,SRRの検出値に基づく右前輪速度VWFR および
右後輪速度VWRR を用いて、演算式(ΔV=VWRR −V
WFR−e)により前後車輪速度差ΔVを演算し、その前
後車輪速度差ΔVを用いた左右両側での制動力配分制御
を第10ステップM10で実行することになる。すなわ
ち回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRのいずれかが
故障している状態で、車両の右側の回転速度センサ
SFR,SRRがともに正常であるときには、それらの正常
な回転速度センサSFR,SRRの検出値から得た前輪およ
び後輪速度の比較結果に基づいて車両の左右両側での制
動力配分制御を実行することになる。
動力配分が通常の制動力配分制御時に比べて大となるよ
うに前後車輪速度差を制御するための設定値であり、た
とえば1〜2km/hに設定している。
車輪すなわち左前輪WFLおよび左後輪WRLに対応した回
転速度センサSFL,SRLがともに正常であるか否かを判
断し、両回転速度センサSFL,SRLがともに正常であっ
たときには第15ステップM15において、回転速度セ
ンサSFL,SRLの検出値に基づく左前輪速度VWFL およ
び左後輪速度VWRL を用いて演算式(ΔV=VWRL −V
WFL −e)により前後車輪速度差ΔVを演算し、その前
後車輪速度差ΔVを用いた左右両側の制動力配分制御を
第10ステップM10で実行することになる。すなわち
回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRのいずれかが故
障している状態で、車両の左側の回転速度センサSFL,
SRLがともに正常であるときには、それらの正常な回転
速度センサSFL,SRLの検出値から得た前輪および後輪
速度の比較結果に基づいて車両の左右両側での制動力配
分制御を実行することになる。
FL,SRLの少なくとも一方が故障していると判断したと
きには、第16ステップM16において全ての回転速度
センサSFL,SFR,SRL,SRRが故障しているか否かを
判断し、それらの回転速度センサSFL,SFR,SRL,S
RRのうちの少なくとも1つが正常であるとき、すなわち
各回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRのうち同軸二
輪、対角二輪、または三輪に対応するセンサが故障して
いるときには、第17ステップM17を経て第10ステ
ップM10に進む。
メータによる制動力配分制御に変更するための処理を行
なうものであり、後輪減速度GW または車体減速度がし
きい値(たとえば0.6g)を超えたときに保持モード
とするような制動力配分制御を第17ステップM17お
よび第10ステップM10で実行することになる。この
ような減速度パラメータによる制動力配分制御は、理想
制動力配分を達成し得るものではないが、車両の安定性
をある程度確保し得る制動力配分効果を奏することがで
きる。
度センサSFL,SFR,SRL,SRRが故障していると判断
したときには、第18ステップM18で制動力配分制御
を禁止するものであり、図6の第5ステップM5および
第6ステップM6で、電子制御ユニット6自体の演算機
能、または常開型電磁弁7R が故障していると判断した
ときには、第7ステップM7でアンチロックブレーキ制
御を禁止した後に第18ステップM18で制動力配分制
御も禁止することになる。
ると、各回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRの少な
くとも1つ、常閉型電磁弁9F ,9R 、制動力配分制御
とは無関係の常開型電磁弁7F 、戻しポンプ10または
モータ11が故障していることを検知したときにはアン
チロックブレーキ制御を禁止するが、その状態で、各回
転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRの少なくとも1
つ、制動力配分制御に関係する常開型電磁弁7R および
電子制御ユニット6自体の演算機能が正常であったとき
には、制動力配分制御を継続させるようにしている。す
なわちアンチロックブレーキ制御の実行が困難な状況下
にあっても、制動力配分制御の実行が可能な場合には、
アンチロックブレーキ制御および制動力配分制御をとも
に禁止するのではなく、故障モードに応じた合理的な制
御処理を行なうことができる。
るが制動力配分制御を継続させた状態で、特に回転速度
センサSFL,SFR,SRL,SRRのうち車両の左右いずれ
か一方側の前後のセンサが正常であるときには、通常の
制動力配分制御時に比べて前輪側の制動力配分を大とし
た制動力配分制御を行なうので、安定性をより重視した
制動力配分制御を行なうことができる。すなわちアンチ
ロックブレーキ制御を実行し得るときには、車輪のロッ
クをアンチロックブレーキ制御によって回避して車両の
安定性を確保し得ることから後輪の制動力を充分に活用
してブレーキ性能を向上させ得るのに対し、アンチロッ
クブレーキ制御の禁止時には車輪ロックの可能性がある
ものであり、後輪側の制動力配分をわずかに小さくする
ことにより後輪が先行してロック状態に陥ることを確実
に回避して車両の安定性を確保するものである。
が制動力配分制御を継続させた状態で、特に、回転速度
センサSFL,SFR,SRL,SRRのうち同軸二輪、対角二
輪、または三輪に対応するセンサが故障しているときに
は、後輪減速度GW または車体減速度に基づく制動力配
分制御を行なうものであり、これにより、前後の車輪速
度差を正確に求め得ないことから前後の制動力配分の推
定が困難な状況下にあっても、車両の安定性をある程度
確保し得る制動力配分制御を行なうことができる。
SRRの少なくとも1つが故障していることによりアンチ
ロックブレーキ制御を禁止するが制動力配分制御を継続
させた状態で、それらの回転速度センサSFL,SFR,S
RL,SRRのうち車両の左右方向同側に在って正常な前後
一対のセンサから得た前輪および後輪速度の比較結果に
基づいて車両の左、右両側での制動力配分制御を行なう
ことにより、故障していない回転速度センサを用いた前
後車輪速度差に基づく制動力配分制御を行なうことがで
きる。
すものであり、図8は故障時の制御手順の図7に対応し
たフローチャート、図9は制動力配分制御モードの相関
関係を示す図である。
ける図7のフローチャートに代えて図8のフローチャー
トを用いて故障時の制御を行なうものであり、図8の第
8ステップM8〜第10ステップM10では、図7のフ
ローチャートと同一の処理を実行する。
FL,SFR,SRL,SRRのいずれかが故障していると判断
したときには、第11ステップM11でアンチロックブ
レーキ制御を禁止した後、第19ステップM19で四輪
の回転速度センサSFL,SFR,SRL,SRRのうちの3つ
が正常であるか否かを判断し、四輪の回転速度センサS
FL,SFR,SRL,SRRのうちの2つ以上が故障している
場合には、第18ステップM18で制動力配分制御を禁
止する。また四輪の回転速度センサSFL,SFR,SRL,
SRRのうちの3つが正常であった場合には、第19ステ
ップM19から第20ステップM20に進み、この第2
0ステップM20で左、右後輪用回転速度センサSRL,
SRRがともに正常であるか否かを判断する。この第20
ステップM20で両回転速度センサSRL,SRRのいずれ
かが故障している場合には、第21ステップM21、第
22ステップM22の処理を終了した後に第10ステッ
プM10に進み、両回転速度センサSRL,SRRがともに
正常であると判断したときには第21ステップM21を
迂回して第22ステップM22に進む。
回転速度センサSRL,SRRのうち故障している回転速度
センサに対応した後輪と車両の左、右同一側である前輪
の回転速度を検出する前輪用回転速度センサの検出値か
ら得た車輪減速度を、故障している回転速度センサに対
応した後輪の減速度に置き換える。すなわち左後輪用回
転速度センサSRLが故障しているときには、左後輪減速
度GWRL を左前輪用回転速度センサSFLの検出値から得
た左前輪減速度GWFL とし、右後輪用回転速度センサS
RRが故障しているときには、右後輪減速度GWRR を右前
輪用回転速度センサSFRの検出値から得た右前輪減速度
GWFR とする。
ータによる制動力配分制御に変更するための処理を行な
うものであり、この減速度パラメータによる制動力配分
制御では、図9で示すように、第6条件の成立で停止モ
ードから保持モードに移行し、第7条件の成立で保持モ
ードから停止モードに移行する。
GWRR の少なくとも一方が第1の設定減速度である0.
6g以上であること、ならびに両後輪用回転速度センサ
SRL,SRRのうち正常である後輪用回転速度センサおよ
び両前輪用回転速度センサS FL,SFRの検出値からそれ
ぞれ個別に得た車輪減速度の全てが前記第1の設定値よ
りも低く設定した第2の設定減速度たとえば0.2g以
上であることである。
SRL,SRRのうち正常である後輪用回転速度センサおよ
び両前輪用回転速度センサSFL,SFRの検出値からそれ
ぞれ個別に得た車輪減速度の全てが、たとえば0.5g
未満であることである。
転速度センサSRL,SRRのうち一方の故障を検知したと
きの制動力配分制御時に、故障を検知した回転速度セン
サに対応した後輪と車両の左、右同一側である前輪の回
転速度を検出する前輪用回転速度センサの検出値から得
た車輪減速度と、正常である後輪用回転速度センサの検
出値から得た車輪減速度とが第1の設定減速度(0.6
g)以上であることを、制動力配分制御実行条件の1つ
としたことにより、故障していない回転速度センサを用
いた前後制動力配分制御を行なうことが可能となる。し
かも制動力配分制御実行条件の他の1つとして、両後輪
用回転速度センサSRL,SRRのうち正常である後輪用回
転速度センサおよび両前輪用回転速度センサSFL,SFR
の検出値からそれぞれ個別に得た車輪減速度の全てが、
前記第1の設定減速度よりも低く設定した第2の設定減
速度(0.2g)以上であることとしているので、3つ
の回転速度センサの検出値に基づく各車輪減速度が第2
の設定減速度以上であることをもって悪路走行状態では
ないと判断し、悪路走行による誤判断を回避して、前後
制動力配分制御を実行することができる。
おいて、停止モードから保持モードに移行するための第
6条件を、両後輪減速度GWRL ,GWRR がともに第1の
設定減速度である0.6g以上であること、ならびに両
後輪用回転速度センサSRL,SRRのうち正常である後輪
用回転速度センサおよび両前輪用回転速度センサSFL,
SFRの検出値からそれぞれ個別に得た車輪減速度の全て
が前記第1の設定値よりも低く設定した第2の設定減速
度たとえば0.2g以上であることであると定めてもよ
い。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
キ装置について説明したが、本発明は全ての配管形式の
ブレーキ装置について適用可能である。
ば、アンチロックブレーキ制御の実行が困難な状況下に
あっても制動力配分制御を実行可能な状態では制動力配
分制御を継続することができ、故障モードに応じた合理
的な制御処理を行なうことが可能となる。
ロックブレーキ制御の禁止に伴って車輪ロックの可能性
が生じても、車両の安定性をより重視した制動力配分制
御を行なうことができる。
速度差を正確に求め得ないことにより前後の制動力配分
の推定が困難な状況下にあっても或る程度の制動力配分
制御を行なうことが可能となり、車両の安定性確保に寄
与することができる。
ロックに陥ることを極力回避しつつ、車両の安定性をよ
り重視した制動力配分制御を行なうことができる。
ない回転速度センサを用いた前後制動力配分制御を行な
うことが可能である。
速度センサの検出値に基づく各車輪減速度が第2の設定
減速度以上であることをもって悪路走行状態ではないと
判断し、悪路走行による誤判断を回避して、前後制動力
配分制御を実行することができる。
していない回転速度センサを用いた前後車輪速度差に基
づく制動力配分制御を行なうことができる。
る。
る。
である。
である。
したフローチャートである。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 前輪(WFL,WFR)および後輪(WRL,
WRR)の回転速度をそれぞれ検出する前輪用および後輪
用回転速度センサ(SFL,SFR;SRL,SRR)と;閉弁
時にマスタシリンダ(M)から車輪ブレーキ(BFL,B
FR,BRL,B RR)への液圧作用を阻止する常開型電磁弁
(7F ,7R )を含むブレーキ圧調整手段(41 ,
42 )と;各回転速度センサ(SFL,SFR,SRL,
SRR)の検出値から得た車輪速度に基づく車輪のロック
傾向判断結果に応じて前記ブレーキ圧調整手段(41 ,
42 )の作動を制御して前記ロック傾向を解消するアン
チロックブレーキ制御、ならびに前輪用および後輪用回
転速度センサ(SFL,SFR;SRL,SRR)の検出値から
得た前輪および後輪速度の比較結果に基づいて前輪(W
FL,WFR)および後輪(WRL,WRR)にそれぞれ対応す
る前記常開型電磁弁(7F,7R )のうち少なくともい
ずれかの作動を制御して前、後の制動力配分を行なう制
動力配分制御を実行し得る電子制御ユニット(6)と;
を備える車両用制動力制御装置において、複数の故障モ
ードの識別を可能として故障を検知する機能を電子制御
ユニット(6)に備えさせるとともに、アンチロックブ
レーキ制御および制動力配分制御の実行をともに禁止す
る状態と、アンチロックブレーキ制御の実行を禁止する
が制動力配分制御の実行を継続する状態とを、検知した
故障モードに応じて電子制御ユニット(6)で切換える
ことを特徴とする車両用制動力制御装置における制御方
法。 - 【請求項2】 アンチロックブレーキ制御の実行を禁止
するが制動力配分制御の実行を継続した状態では、通常
の制動力配分制御時に比べて前輪(WFL,W FR)側の制
動力配分を大とした制動力配分制御を電子制御ユニット
(6)により実行させることを特徴とする請求項1記載
の車両用制動力制御装置における制御方法。 - 【請求項3】 アンチロックブレーキ制御の実行を禁止
するが制動力配分制御の実行を継続した状態では、車体
減速度または車輪減速度に基づく制動力配分制御を電子
制御ユニット(6)により実行させることを特徴とする
請求項1記載の車両用制動力制御装置における制御方
法。 - 【請求項4】 制動力配分制御を継続するにあたって、
後輪用回転速度センサ(SRL,SRR)の検出値に基づい
て得た後輪減速度が設定減速度以上であるときに、後輪
(WRL,WRR)に対応する常開型電磁弁(7R )を閉弁
作動せしめて後輪ブレーキ力を保持した状態での制動力
配分制御を制御ユニット(6)により実行させることを
特徴とする請求項3記載の車両用制動力制御装置におけ
る制御方法。 - 【請求項5】 左、右後輪用回転速度センサ(SRL,S
RR)のうち一方の故障を検知したときに、故障を検知し
た回転速度センサに対応した後輪と車両の左、右同一側
である前輪の回転速度を検出する前輪用回転速度センサ
の検出値から得た車輪減速度、ならびに左、右後輪用回
転速度センサ(SRL,SRR)のうち正常である後輪用回
転速度センサの検出値から得た車輪減速度の少なくとも
一方が第1の設定減速度以上であることを、後輪
(WRL,WRR)に対応する常開型電磁弁(7R )の閉弁
作動による制動力配分制御実行条件の少なくとも1つに
定めることを特徴とする請求項3記載の車両用制動力制
御装置における制御方法。 - 【請求項6】 両後輪用回転速度センサ(SRL,SRR)
のうち正常である後輪用回転速度センサおよび両前輪用
回転速度センサ(SFL,SFR)の検出値からそれぞれ個
別に得た車輪減速度の全てが、前記第1の設定減速度よ
りも低く設定した第2の設定減速度以上であることを、
後輪(WRL,WRR)に対応する常開型電磁弁(7R )の
閉弁作動による制動力配分制御実行条件に付加すること
を特徴とする請求項5記載の車両用制動力制御装置にお
ける制御方法。 - 【請求項7】 アンチロックブレーキ制御を禁止するが
制動力配分制御を継続させた状態で1つまたは車両の左
右方向同側に在る前輪用および後輪用回転速度センサ
(SFL,SFR,SRL,SRR)の故障を検知したときに
は、車両の左右方向同側に在って正常な前輪用および後
輪用回転速度センサ(SFL,SFR;SRL,SRR)の検出
値から得た前輪および後輪速度の比較結果に基づいて車
両の左、右両側での制動力配分制御を電子制御ユニット
(6)に実行させることを特徴とする請求項1記載の車
両用制動力制御装置における制御方法。
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Family Applications (1)
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