JPH10195160A - 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 - Google Patents
注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物Info
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- JPH10195160A JPH10195160A JP9254221A JP25422197A JPH10195160A JP H10195160 A JPH10195160 A JP H10195160A JP 9254221 A JP9254221 A JP 9254221A JP 25422197 A JP25422197 A JP 25422197A JP H10195160 A JPH10195160 A JP H10195160A
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Abstract
な、低温での長期保存安定性に優れ、かつ注型性および
樹脂の機械的物性も良好な注型用ポリウレタン樹脂形成
性組成物の提供。 【解決手段】 2,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネートの含有量が5重量%以上のジフェニルメタンジイ
ソシアネートのカルボジイミド変性体(A1)および該
カルボジイミド変性体(a)とポリオール(b)とから
のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A2)
からなる群から選ばれるポリイソシネート化合物からな
るイソシアネート成分(A)と、ポリオール成分(B)
とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
Description
樹脂形成性組成物に関し、とくに血液処理器または浄水
器のシール材用として好適な注型用ポリウレタン樹脂形
成性組成物に関するものである。
公知技術として用いられており、ポリイソシアネート成
分としては通常4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(以下、4,4’−MDIと略す。)とひまし油
またはひまし油誘導体ポリオールとから得られたイソシ
アネート基末端プレポリマーが用いられるが、4,4’
−MDIの強い結晶性のため得られたプレポリマーは低
温下では固化しやすく(結晶析出)、寒冷時等の注型操
作に当たっては加熱溶解する必要があるという難点があ
った。この結晶の析出を改善したものとしては液状化ジ
フェニルメタンジイソシアネート(カルボジイミド変性
した4,4’−MDI)を使用したもの(特公昭59−
33605号公報)などが提案されている。
状化ジフェニルメタンジイソシアネートを使用したもの
でも、長期間放置すると沈澱が析出し使用前に加熱溶解
する必要があり、保存安定性が充分とはいえない。
長期保存安定性に優れ、かつ注型性、樹脂の機械的物性
も良好な注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物を得るべ
く鋭意検討した結果、特定のイソシアネート成分とポリ
オール成分とを用いることによりこれらの特性が得られ
ることを見いだし、本発明に到達した。
メタンジイソシアネートの含有量が5重量%以上のジフ
ェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体
(A1)および2,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネートの含有量が5重量%以上のジフェニルメタンジイ
ソシアネートのカルボジイミド変性体(a)とポリオー
ル(b)とからのイソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマー(A2)からなる群から選ばれるポリイソシネー
ト化合物からなるイソシアネート成分(A)と、ポリオ
ール成分(B)とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成
性組成物である。
分(A)におけるジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)のカルボジイミド変性体(A1)を構成する
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、
2,4’−MDIという。)の含有量は通常5重量%以
上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40
〜80重量%である。該(A1)のカルボジイミド変性
率はMDIの重量に基づいて通常10〜70%、好まし
くは20〜60%である。該カルボジイミド変性体は
(A1)としてそのまま用いてもよいし、該カルボジイ
ミド変性体(a)とポリオール(b)とからのイソシア
ネート基末端ウレタンプレポリマー(A2)として用い
てもよい。
び/または水酸基価20〜600の高分子ポリオール
(ポリエーテルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系
ポリオール、ポリエステルポリオールなど)が挙げられ
る。
(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフ
ェノールA等);3〜8価のもの(グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、シュークローズ等)等が挙げ
られる。
分子ポリオールの1種以上のアルキレンオキシド(例え
ばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオ
キシドおよびこれらの2種以上の混合物)付加物および
アルキレンオキシドの開環重合物が挙げられ、具体的に
はポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール等が含まれ
る。該ポリエーテルポリオールの数平均分子量は通常2
00〜2,000である。
ては、例えばヒマシ油、上記低分子ポリオールまたはポ
リエーテルポリオールとヒマシ油とのエステル交換反応
あるいはヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得ら
れるヒマシ油脂肪酸エステル等が挙げられる。
ルボン酸[脂肪族飽和または不飽和ポリカルボン酸(ア
ジピン酸、アゼライン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、二量化リノール酸等)および/ま
たは芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸
等)]と、ポリオール(前記の低分子ポリオールおよび
/またはポリエーテルポリオール)とからの線状または
分岐状ポリエステルポリオール;ポリラクトンポリオー
ル[例えば前記低分子ポリオール(2〜3価)の1種以
上を開始剤としてこれに(置換)カプロラクトン(ε−
カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε
−メチル−ε−カプロラクトン等)を触媒(有機金属化
合物、金属キレート化合物、脂肪酸金属アシル化物等)
の存在下に付加重合させたポリオール(例えばポリカプ
ロラクトンポリオール)];末端にカルボキシル基およ
び/またはOH基を有するポリエステルにアルキレンオ
キシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド等)を
付加重合させて得られるポリエーテルエステルポリオー
ル;ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
肪酸エステル系ポリオールであり、特に好ましいものは
ヒマシ油である。
ト基末端ウレタンプレポリマー(A2)の製法は特に限
定されないが、(a)と(b)とを反応容器中、窒素雰
囲気下で反応させる公知の方法が挙げられる。プレポリ
マー化反応における反応温度は通常30〜140℃、好
ましくは60℃〜120℃である。また、反応は通常無
溶剤下で行うが、必要によりイソシアネート基に不活性
な溶剤[例えば芳香族炭化水素(トルエン、キシレンな
ど)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなど)およびこれらの二種以上の混合物など]の
存在下に行い、後にこれらの溶剤を蒸留により除いても
よい。
と(b)中の水酸基との当量比(NCO/OH)は、通
常1.1〜50、好ましくは1.5〜30、特に好ましく
は2〜20である。また、該(A2)の遊離イソシアネ
ート基(NCO)含有量は通常2〜16重量%、好まし
くは4〜13重量%である。
上記(A1)および/または(A2)と共に、必要によ
り他の脂肪族、脂環式、芳香族もしくは芳香脂肪族ポリ
イソシアネート、これらの変性物およびイソシアネート
基を有するウレタンプレポリマーからなる群より選ばれ
る1種以上のポリイソシアネート化合物を併用すること
ができる。
例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,1
1−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビ
ス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−
イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシナトエ
チル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げ
られる。
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シ
クロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
レンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソ
シアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボキシレート等が挙げられる。
ば、トリレンジイソシアネート(2,4−体/2,6−
体=80/20混合物、65/35混合物、粗製TDI
など)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、ポリ
メチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられ
る。
例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリデンジイソシアネ
ート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等
が挙げられる。
物としては、上記に例示したポリイソシアネートのイソ
シアネート基の一部または全部をカルボジイミド基、ウ
レトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビュレット
基、イソシアヌレート基等に変性した化合物が挙げられ
る。
リマーとしては、上記に例示したポリイソシアネート化
合物およびこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種
と、前記(A2)の構成成分として例示したポリオール
(b)と同様のものとを反応させて得られるイソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーが挙げられる。
(A)中の2,4’−MDIのカルボジイミド変性体の
含有量は、(A)の重量に基づいて通常0.5〜60重
量%、好ましくは2〜50重量%である。0.5重量%
未満では低温での長期保存安定性の顕著な向上効果が得
られず、60重量%を超えると粘度が高くなるため良好
な注型性が得られなくなる。
としては、3級アミノ基含有ポリオールとヒマシ油脂肪
酸エステル系ポリオールとからなるものが好ましい。該
3級アミノ基含有ポリオールとしては、少なくとも2個
の活性水素原子を有するアミノ化合物のオキシアルキレ
ン化誘導体が使用できる。このアミノ化合物としてはア
ンモニア、アルカノールアミン類、モノアミン類、ポリ
アミン類(脂肪族、芳香族、脂環式または複素環式ポリ
アミン)が含まれる。これらのアミノ化合物の例として
は特開昭54−122396号公報および特開昭54−
101899号公報に記載の3級アミノ基含有ポリエー
テルポリオールの製造に用いるアミノ化合物として記載
されているものが挙げられる。
ア、アルカノールアミン類[モノ−、ジ−またはトリア
ルカノール(炭素数2〜4)アミン(ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなど)]、モノアミン類(脂
肪族モノアミンたとえばメチルアミン、ブチルアミン、
ステアリルアミンなど;芳香族アミンたとえばアニリン
など)、ポリアミン類[脂肪族ポリアミンたとえばアル
キレン(炭素数2〜6)ジアミン(エチレンジアミン、
プロピレンジアミンなど);ポリアルキレンポリアミン
(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンな
ど);芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジ
アミンなど);脂環式ポリアミン(シクロヘキシレンジ
アミン、イソホロンジアミンなど);複素環式ポリアミ
ン(ピペラジン、アミノアルキル置換ピペラジン(アミ
ノエチルピペラジンなど)など]などが挙げられる。
活性水素原子を有することが必要であり、通常2〜7
個、好ましくは2〜5個の活性水素原子を有するものが
適当である。これらのアミノ化合物は二種以上併用して
もよい。
は種々の方法で製造できるが、一般にアミノ化合物にア
ルキレンオキシドを付加することにより製造される。ア
ルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド(EO)、
プロピレンオキシド(PO)、1,2−,1,3−また
は2,3−ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ス
チレンオキシド、エピクロルヒドリンなどがあげられ
る。アルキレンオキシドは単独でも二種以上併用しても
よく、後者の場合はブロック付加でもランダム付加でも
両者の併用系でもよい。アルキレンオキシドのうちで好
ましいものはPOおよび/またはEOであり、とくに好
ましいものはPO単独、およびPOとEOとの併用系
(重量比で通常30:70〜99:1、特に70:30
〜90:10)である。PO付加物にEOをチップして
末端水酸基を1級化することによりさらに反応性を高め
ることもできる。
行うことができ、無触媒または触媒(アルカリ触媒、ア
ミン系触媒、酸性触媒等)の存在下(とくにアルキレン
オキシド付加の後半の段階)に常圧または加圧下で行わ
れる。アルキレンオキシドの付加は、アミノ化合物に直
接、または、適当な媒体[不活性液体(キシレン、ジメ
チルホルムアミドなど)あるいは予め製造したアミノ化
合物のオキシアルキレン化誘導体]の存在下で行うこと
ができる。
化合物の活性水素原子1個当り通常1モル以上、好まし
くは1〜20モルである。
硬化速度を遅くしない範囲で任意に変えることができる
が、通常25以上、好ましくは50〜1,130、さら
に好ましくは100〜800である。
体例としては、トリエタノールアミン、テトラキスヒド
ロキシプロピルエチレンジアミン、ペンタキスヒドロキ
シプロピルジエチレントリアミンなどが挙げられる。
含有ポリオールの含有量は、通常5〜50重量%、好ま
しくは10〜45重量%である。3級アミノ基含有ポリ
オールの含有量が5重量%未満では、前記イソシアネー
ト成分(A)との硬化反応速度が遅いため、触媒[アミ
ン系、金属系(スズ、鉛)など]を使う必要があり、こ
れらは硬化物から溶出物として抽出されるので好ましく
ない。一方、50重量%を超えると硬化が速すぎ遠心成
形が困難となる。
肪酸エステル系ポリオールとしては、前記イソシアネー
ト基末端ウレタンプレポリマー(A2)を構成するポリ
オール(b)の項で例示したものと同様のものが挙げら
れる。これらのうち好ましいものは、ヒマシ油、多価ア
ルコール(エチレングリコール、トリメチロールプロパ
ン等)とヒマシ油脂肪酸とのエステル、ポリエーテルポ
リオール(ポリプロピレングリコール、ポリエチレング
リコール等)とヒマシ油脂肪酸とのエステルおよびこれ
らの2種以上の混合物である。該(B)中のヒマシ油脂
肪酸エステル系ポリオールの含有量としては25〜95
重量%が好ましく、50〜90重量%がさらに好まし
い。
基含有ポリオールとヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオー
ルとともに、あるいは該ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリ
オールに代えて、前記イソシアネート基末端ウレタンプ
レポリマー(A2)を構成するポリオール(b)の項で
例示したものと同様の低分子ポリオール、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオールなどを使用しても
よい。
成分(A)とポリオール成分(B)とからポリウレタン
樹脂を形成させる場合の(A)と(B)のNCO/OH
当量比は、通常0.8〜2.0、好ましくは0.9〜
1.5、さらに好ましくは0.95〜1.1である。N
CO/OH当量比が0.8未満または2.0を越える場
合は硬化樹脂中に未反応の(A)または未反応の(B)
が残存し、溶出物量が増大する原因となるので好ましく
ない。
のNCO含有量は通常5〜30重量%、好ましくは15
〜28重量%である。また該(A)の粘度(25℃)は
通常50〜2,000mPa・s、好ましくは100〜
1,000mPa・sである。
通常100〜600、好ましくは150〜300であ
る。また、該(B)の粘度(25℃)は通常50〜2,
000mPa・s、好ましくは100〜1,000mP
a・sである。
分(A)とポリオール成分(B)の2液の組合せからな
り、使用時に2液を混合反応せしめてポリウレタン樹脂
を形成させる。イソシアネート成分(A)とポリオール
成分(B)とを各々所定量計量後、スタティクミキサー
またはメカニカルミキサーで混合することにより室温で
反応させることが出来る。ゲル化時間は通常3〜60分
であり、完全硬化には12〜48時間を要する。硬度が
変化しなくなった時点を完全硬化(反応終点)とする。
なお、養生温度を高く(例えば30〜50℃)すること
により完全硬化までの時間を短縮することも可能であ
る。
(注型前粘度、25℃)は通常50〜2,000mPa
・s、好ましくは100〜1,000mPa・sであ
る。
化樹脂の硬度(ショアーD;瞬間値)は通常30〜7
7、好ましくは40〜75である。
成物は、血液処理器または浄水器のシール材として特に
好適に使用される。対象となる血液処理器としてはたと
えば中空糸型、膜型、およびコイル型の人工腎臓よび血
奬分離用モジュールなどがある。また人工肺等の人工臓
器にも使用できる。
す。イソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)
とを個別に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。
この2液を所定量計量後室温下で混合し、遠心成型法に
より中空糸をポリカーボネート製容器に埋封する。遠心
成型法の例は特公昭57−58963号公報に記載され
ている。埋封される中空糸としては一般にセルロース
系、アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド
系、ポリスルホン系等の中空糸が使用される。樹脂は注
入から30分〜1時間後にはゲル化し、モジュールを成
型機より取り出すことができる。40℃で2日間養生を
行い硬化を完了させる。その後、オートクレーブを使用
して121℃で1時間の蒸気加熱により滅菌処理を行い
製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以外の方法、たとえば
エチレンオキシドガスまたはγ線照射等によっても実施
することができる。
は、硬化時の収縮も少なく血液透析装置中の中空糸が圧
し潰される心配がない。また中空糸への付着もきわめて
良好であり、硬化樹脂からの溶出物量も少ない。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、%は重量%を示す。
つ口フラスコに、2,4’−MDIと4,4’−MDI
との混合物(重量比50:50)のカルボジイミド変性
体(カルボジイミド変性率約36重量%)916.2g
およびポリプロピレングリコール(PPG)のヒマシ油
脂肪酸モノエステル[伊藤製油(株)製;「URIC
H−53」]83.8gとを仕込み、窒素気流下70〜
80℃に加熱し、攪拌しながら4時間反応させてイソシ
アネート成分(A−1)を得た。該(A−1)の遊離イ
ソシアネート基(NCO)含量は25.0%、粘度は2
00mPa・s/25℃であった。
4’−MDIとの混合物(重量比50:50)のカルボ
ジイミド変性体(カルボジイミド変性率約36重量%)
500.0gおよびHDI系2官能プレポリマー[旭化
成(株)製;「デュラネート D−101」]500.
0gとを仕込み、窒素気流下40〜50℃で1時間攪拌
してイソシアネート成分(A−2)を得た。該(A−
2)のNCO含量は23.7%、粘度は200mPa・
s/25℃であった。
テトラキスヒドロキシプロピルエチレンジアミン(TH
PEDA)190.0gを仕込み、40〜50℃で約3
0分攪拌し均一に混合してポリオール成分(B−1)を
得た。 このもののOH価は279、粘度は1,100
mPa・s/25℃であった。
4’−MDI[日本ポリウレタン(株)製;「ミリオネ
ートMTL」]878.5gおよびPPGのヒマシ油脂
肪酸モノエステル[伊藤製油(株)製;「URIC H
−53」]121.5gを仕込み、70〜80℃で4時
間反応させて、NCO含量25.0%、粘度は200m
Pa・s/25℃のイソシアネート成分(A’−1)を
得た。
ポリウレタン(株)製;「ミリオネート MT」]78
6.0gおよびPPGのヒマシ油脂肪酸モノエステル
[伊藤製油(株)製;「URIC H−53」]21
4.0gを仕込み、70〜80℃で4時間反応させて、
NCO含量25.0重量%のイソシアネート成分(A’
−2)を得た。このものは常温で固体であった。
4’−MDI[日本ポリウレタン(株)製;「ミリオネ
ートMTL」]500.0gおよびHDI系2官能プレ
ポリマー[旭化成(株)製;「デュラネート D−10
1」]500.0gとを仕込み、窒素気流下40〜50
℃で1時間攪拌してイソシアネート成分(A’−3)を
得た。該(A’−3)のNCO含量は24.5%、粘度
は200mPa・s/25℃であった。
アネート成分(A−1)、(A−2)、(A’−1)、
(A’−2)および(A’−3)を、それぞれ100m
lガラス瓶に入れ、窒素ガス封入の上密封し、25℃お
よび0℃の恒温槽中に保管し外観の経時変化(保存安定
性)を調べた。その結果を表1に示す。表1から実施例
1、2のものは、比較例1〜3のものに比べて保存安定
性が格段に良好であることが判る。
3で得られたイソシアネート成分(A−1)、(A−
2)、(A’−1)、(A’−2)および(A’−3)
と、製造例3で得られたポリオール成分(B−1)と
を、表2に示すように組み合わせてシール材を得た。こ
のシール材を用いて下記のようにして評価を行った。セ
ルロース中空糸をポリカーボネート容器に挿入し、遠心
成法によりシール材で固定した。40℃で2日間養生
後、血液回路接続部品を取り付けてモジュールを作成し
た。その後オートクレーブにより121℃で1時間蒸気
加熱により滅菌処理を行った。各2液混合液および得ら
れた各モジュールについて下記試験方法により性能評価
した。その結果を表2に示す。
成分(B)とをNCO/OH当量比が1.05になるよ
うに30℃で配合し均一混合したときの注型前の混合液
の粘度(単位;mPa・s/25℃) ポットライフ:上記混合開始後から混合液の粘度が10
Pa・s/25℃に到達するまでの時間 樹脂硬度 :上記混合後40℃で48時間養生した後
の硬化樹脂の硬度(ショアーD,瞬間値)
極めて良好であるので、加熱再溶解等のわずらわしい作
業が不要となり、従来のものを用いた場合に比べて作業
性および生産性が格段に向上する。 (2)成形性、硬化樹脂物性等は、従来のカルボジイミ
ド変性した4,4’−MDI系のイソシアネート成分を
用いたものと同等以上である。 上記効果を奏することから本発明の注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物は、血液処理器等の人工臓器もしくは
浄水器のシール材用として特に有用である。また、電子
回路基板の封止等の電気絶縁用途、光ファイバーケーブ
ル接続部の封止等の止水用途、断熱アルミサッシの接着
やアルミハニカムパネルの接着等の建材用途等にも使用
できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 2,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネートの含有量が5重量%以上のジフェニルメタンジイ
ソシアネートのカルボジイミド変性体(A1)および
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有量
が5重量%以上のジフェニルメタンジイソシアネートの
カルボジイミド変性体(a)とポリオール(b)とから
のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A2)
からなる群から選ばれるポリイソシネート化合物からな
るイソシアネート成分(A)と、ポリオール成分(B)
とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物。 - 【請求項2】 (A2)が、(a)とヒマシ油脂肪酸エ
ステル系ポリオールとからのイソシアネート基末端ウレ
タンプレポリマーである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 (A)中の2,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネートのカルボジイミド変性体の含有量が、
(A)の重量に基づいて0.5〜60重量%である請求
項1または2記載の組成物。 - 【請求項4】 (B)が、3級アミノ基含有ポリオール
とヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオールとからなり、該
3級アミノ基含有ポリオールの含有量が(B)の重量に
基づいて5〜50重量%である請求項1〜3のいずれか
記載の組成物。 - 【請求項5】 中空糸型血液処理器または浄水器のシー
ル材として用いられる請求項1〜4のいずれか記載の組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25422197A JP3971491B2 (ja) | 1996-11-13 | 1997-09-02 | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-318668 | 1996-11-13 | ||
JP31866896 | 1996-11-13 | ||
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