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JPH10176619A - 内燃機関の高圧燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の高圧燃料噴射装置

Info

Publication number
JPH10176619A
JPH10176619A JP8338329A JP33832996A JPH10176619A JP H10176619 A JPH10176619 A JP H10176619A JP 8338329 A JP8338329 A JP 8338329A JP 33832996 A JP33832996 A JP 33832996A JP H10176619 A JPH10176619 A JP H10176619A
Authority
JP
Japan
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fuel
pressure
valve
pump
engine
Prior art date
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Granted
Application number
JP8338329A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3183203B2 (ja
Inventor
Yoichi Sugiura
洋一 杉浦
Takeshi Gono
武 郷野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=18317129&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH10176619(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33832996A priority Critical patent/JP3183203B2/ja
Publication of JPH10176619A publication Critical patent/JPH10176619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3183203B2 publication Critical patent/JP3183203B2/ja
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Ceased legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な制御や複雑な配管構造を要することな
く、機関の始動性低下を解消することのできる内燃機関
の高圧燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 高圧燃料噴射装置10の高圧燃料ポンプ
11は、シリンダ20とシリンダ20内を往復動するプ
ランジャ21と、シリンダ20及びプランジャ21によ
り区画形成される加圧室22とを備える。加圧室22を
流入通路30により燃料タンク13と接続する。流入通
路30に低圧フィードポンプ14及びスピル弁41を設
ける。加圧室22と燃料分配管55とを供給通路35に
より接続し、この供給通路35に逆止弁36を設ける。
ECU60によりスピル弁41の開閉時期を制御して加
圧室22から燃料分配管55への燃料送量を調節する。
ここでは、加圧室22に流入する燃料圧力を逆止弁36
の開弁圧より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高圧燃料ポンプ
から内燃機関に高圧の燃料を噴射供給する内燃機関の高
圧燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に高圧の燃料を供給する装置と
しては、同機関に供給する燃料を加圧するための高圧燃
料ポンプを備えたものが一般的である(例えば、特開平
8−121281号公報に記載された「燃料噴射装
置」)。
【0003】図3に示すように、この公報記載の高圧燃
料噴射装置100は、高圧供給ポンプ111を備え、同
ポンプ111はシリンダ120と、同シリンダ120内
に往復動可能に設けられたプランジャ121と、シリン
ダ120及びプランジャ121によって区画形成された
ポンプ室122等からなる。このプランジャ121は、
エンジン115のクランクシャフト(図示略)の回転に
伴って上下動するようになっている。
【0004】ポンプ室122の開口部122aは、シリ
ンダ120の上部(同図の上部)に設けられた電磁弁1
41の弁体141aにより開閉される。この電磁弁14
1はエンジン115の図示しない電子制御装置(EC
U)により通電制御されるようになっている。
【0005】開口部122aは低圧通路143、配管1
30及び低圧供給ポンプ114を介して燃料タンク11
3に接続されている。低圧供給ポンプ114は、燃料タ
ンク113内の燃料を吸入してポンプ室122側に向け
て圧送する。また、ポンプ室122は、逆止弁136が
設けられた配管135によりコモンレール155に接続
されている。
【0006】コモンレール155にはエンジン115の
各気筒に対応して複数のインジェクタ156が設けられ
ており、同レール155内の燃料はインジェクタ156
から各気筒の燃焼室内に噴射される。また、コモンレー
ル155には、圧力センサ161が設けられており、同
レール155内の圧力を検知して図示しない電子制御装
置に信号を出力している。
【0007】上記の装置100では、電磁弁141の開
弁時にプランジャ121がシリンダ120内を下動する
ことにより、ポンプ室122内には供給ポンプ114か
ら圧送された燃料が配管130及び低圧通路143を介
して導入される。
【0008】そして、燃料の導入後に電磁弁141が閉
弁すると、ポンプ室122内の燃料はプランジャ121
の上動に伴って加圧される。そして、ポンプ室122内
の燃料圧力が逆止弁136の開弁圧以上にまで上昇する
と、同弁136が開弁して燃料が配管135を通じてコ
モンレール155内に圧送されるようになる。
【0009】この装置100では、電子制御装置により
電磁弁141の閉弁時期を制御することにより、ポンプ
室122からコモンレール155内に圧送される燃料の
量を調節することができる。つまり、電子制御装置がエ
ンジン115の図示しないクランク軸に配設されたカム
角度センサから得る情報により電磁弁141の閉弁時期
を制御することにより、加圧開始時期が決定され、コモ
ンレール155への燃料の吐出量が調節されている。例
えば、プランジャ121の上動と同時に電磁弁141を
閉弁した場合、ポンプ室122内に導入された全ての燃
料が加圧されて吐出され、この場合、装置からコモンレ
ール155への燃料の吐出量は最大吐出量となる。
【0010】このように、この装置100によれば、電
磁弁141の開閉時期を変更して燃料の吐出量を変更す
ることにより、コモンレール155内の燃料圧力を所定
値に保持することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした高
圧燃料噴射装置100によると、コモンレール155に
燃料を一旦蓄積してから該蓄積した燃料をインジェクタ
156に圧送するため、エンジン115の低速運転時、
特にエンジン始動開始直後、図示しないスタータの回転
により各ポンプ111及び114が燃料タンク113か
ら燃料を吸い上げ、コモンレール155にこの燃料を圧
送し所定圧力に達するまでの期間、インジェクタ156
から燃料噴射を行うことができない。このため、エンジ
ン始動開始直後からコモンレール155の燃料が所定圧
力に達するまでの間のエンジン始動性が低下するという
問題がある。
【0012】そこで、同公報に記載の装置では、イグニ
ションスイッチのオン等、エンジン115の始動開始が
予告される段階で低圧供給ポンプ114の駆動を開始す
るとともに、上記コモンレール155の燃料圧力がこの
低圧供給ポンプ114の吐出圧よりも低い期間は同低圧
供給ポンプ114を最大能力で駆動するなどの対策を講
じている。
【0013】しかし、このようなかたちでエンジン始動
性の低下を解消する場合には、エンジン始動時の制御が
煩雑になるとともに、同制御にかかる演算負荷の増大を
招くこととなり、好ましくない。
【0014】一方、こうした始動性低下の対策として、
同公報には、図3に破線にて併せ示すように、高圧供給
ポンプ111をバイパスして低圧供給ポンプ114から
直接コモンレール155に対して加圧燃料を圧送可能な
バイパス配管130aを設けることも記載されている。
このバイパス配管130aには逆止弁131が設けら
れ、コモンレール155からの燃料の逆流が防止され
る。
【0015】このようなバイパス配管130aを設ける
ことにより、エンジン始動開始時には、低圧供給ポンプ
114から圧送される加圧燃料がこのバイパス配管13
0aを介して直接コモンレール155に供給されること
となり、何ら複雑な制御を要することなく、エンジンの
始動性低下を補うことができるようになる。
【0016】しかしこの場合には、同バイパス配管13
0aを設けることによるスペース的な制約をうけるとと
もに、配管構造の複雑化を招くなど、実用上はなお、問
題を残すものとなっている。
【0017】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、複雑な制御や複雑な配管構
造を要することなく、機関の始動性低下を解消すること
のできる内燃機関の高圧燃料噴射装置を提供することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、燃料タンクから圧送され
る燃料を高圧に加圧して吐出する高圧燃料ポンプと、こ
の吐出される燃料を内燃機関に供給する燃料分配管と、
この燃料分配管と前記高圧燃料ポンプとの間に設けられ
て燃料の逆流を防止する逆止弁とを備えた内燃機関の高
圧燃料噴射装置において、前記逆止弁の開弁圧力を前記
燃料タンクから前記高圧燃料ポンプに圧送される燃料圧
力よりも小さく設定したことをその要旨とする。
【0019】上記の構成によれば、燃料タンクから前記
高圧燃料ポンプに圧送される燃料圧力が前記逆止弁の開
弁圧力よりも大きくなるため、機関始動時においても、
燃料タンクから速やかに燃料分配管に燃料が供給され
る。その結果、何ら複雑な制御を行わなくとも、また別
にバイパス配管等を設けなくても、内燃機関の始動性は
好適に向上されるようになる。
【0020】また、上記の目的を達成するために、請求
項2記載の発明は、燃料タンクから圧送される燃料を高
圧に加圧して吐出する高圧燃料ポンプと、この吐出され
る燃料を内燃機関に供給する燃料分配管と、この燃料分
配管と前記高圧燃料ポンプとの間に設けられて燃料の逆
流を防止する第1の逆止弁と、前記高圧燃料ポンプへの
燃料圧送路に設けられて燃料の逆流を防止する第2の逆
止弁とを備えた内燃機関の高圧燃料噴射装置において、
前記第1及び第2の逆止弁の開弁圧力の和を前記燃料タ
ンクから前記高圧燃料ポンプに圧送される燃料圧力より
も小さく設定したことをその要旨とする。
【0021】上記の構成によれば、燃料タンクから前記
第2の逆止弁を介して前記高圧燃料ポンプに圧送される
燃料圧力が、前記第1及び第2の逆止弁の開弁圧力の和
よりも大きくなるため、機関始動時においても、燃料タ
ンクから速やかに燃料分配管に燃料が供給される。その
結果、何ら複雑な制御を行わなくとも、また別にバイパ
ス配管等を設けなくても、内燃機関の始動性は好適に向
上されるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明を車輌用ガソリンエン
ジンの高圧燃料噴射装置に具体化した第1の実施形態に
ついて説明する。
【0023】図1は、本実施形態における高圧燃料噴射
装置10の概略構成を示している。この高圧燃料噴射装
置10は、高圧燃料ポンプ11、スピル弁41、燃料タ
ンク13、及び低圧フィードポンプ14等を備えてい
る。高圧燃料ポンプ11は燃料を高圧に加圧するための
ものであり、シリンダ20と、同シリンダ20内で往復
動するプランジャ21と、シリンダ20の内周壁面及び
プランジャ21の上端面により区画形成された加圧室2
2とを備えている。
【0024】プランジャ21の下端(同図の下端)に取
り付けられたタペット23は、スプリング(図示略)の
付勢力によりエンジン15のクランクシャフト24に設
けられたカム25に圧接されている。クランクシャフト
24の回転に伴ってカム25が回転することにより、プ
ランジャ21がシリンダ20内を往復動して加圧室22
内の容積が変化する。
【0025】加圧室22は、流入通路30によって燃料
タンク13に接続されている。この流入通路30には低
圧フィードポンプ14及び燃料フィルタ32が設けられ
ている。この低圧フィードポンプ14により燃料タンク
13の燃料は吸入され吐出される。なお、この低圧フィ
ードポンプ14は、エンジン15の電子制御装置(以
下、「ECU」という)60により電気的に制御され
る。また、燃料フィルタ32により燃料に混入している
不純物が取り除かれる。
【0026】吐出された燃料は流入通路30を通じて流
通し、スピル弁41を介して加圧室22内に導入され
る。このスピル弁41の図示しないハウジングは、高圧
燃料ポンプ11に固定されている。スピル弁41は電磁
弁であり、ECU60によりソレノイドコイル45が通
電され図示しないステータが励磁されることにより制御
されるものである。即ち、このスピル弁41においてス
テータが励磁されていない場合、スプリング49の付勢
力によって弁体47が加圧室22の開口部22aから離
脱するため、同弁41は常に開弁状態になっている。
【0027】これに対して、ソレノイドコイル45によ
ってステータが励磁されることにより、アーマチャ48
はステータに吸引される。その結果、スプリング49の
付勢力に抗してアーマチャ48はステータ側に移動し、
この移動により弁体47が開口部22aを閉鎖してスピ
ル弁41が閉弁状態になる。
【0028】また、前記流入通路30において低圧フィ
ードポンプ14と燃料フィルタ32との間の部分はリリ
ーフ通路33により燃料タンク13に接続されている。
このリリーフ通路33の途中にはリリーフ弁34が設け
られており、同弁34は低圧フィードポンプ14と燃料
フィルタ32間の流入通路30内の燃料圧力が所定値以
上になった場合に開弁する。このリリーフ弁34の開弁
により、流入通路30内の燃料はリリーフ通路33を通
じて燃料タンク13に戻される。その結果、低圧フィー
ドポンプ14から燃料フィルタ32に移送される燃料の
圧力が略一定に維持されるようになっている。
【0029】また、スピル弁41と燃料タンク13との
間のスピル通路39にはプレッシャーレギュレータ50
が設けられており、同レギュレータ50により加圧室2
2へ向かう燃料圧力が一定に保たれている。しかも本実
施形態にあって、この燃料圧力は、後述する逆止弁36
の開弁圧より大きな値に設定されている。
【0030】加圧室22は、供給通路35によりエンジ
ン15に設けられた燃料分配管(コモンレール)55に
接続されている。この燃料分配管55は燃料を高圧の状
態に保持するとともに、その燃料を後述するインジェク
タ56に分配するためのものである。
【0031】エンジン15には、その各気筒に対応して
複数のインジェクタ56が設けられている。各インジェ
クタ56は燃料分配管55にそれぞれ接続されており、
同分配管55内の高圧燃料がインジェクタ56に分配供
給されるようになっている。
【0032】また、供給通路35には加圧室22から燃
料分配管55に向かう燃料の流通のみを許容する逆止弁
36が設けられており、同弁36によって燃料分配管5
5から加圧室22への燃料の逆流が規制されている。
【0033】さらに、燃料分配管55は、途中にリリー
フ弁37が設けられたリリーフ通路38により燃料タン
ク13に接続されている。燃料分配管55の燃料圧力が
所定値以上にまで上昇したときにリリーフ弁37が開弁
することにより、同分配管55内の燃料がリリーフ通路
38を通じて燃料タンク13に戻される。これにより、
燃料分配管55内の燃料圧力が過大になることが防止さ
れる。
【0034】インジェクタ56はエンジン15のECU
60からの信号に基づいて開閉することにより、エンジ
ン15の各気筒に対して所定量の燃料を噴射供給する。
燃料分配管55には燃圧センサ61が取り付けられてお
り、この燃圧センサ61は燃料分配管55内の燃料圧力
を検出して、その圧力に応じた信号をECU60に対し
て出力する。なお、このECU60は、図示しないCP
U、RAM、ROM及びIOポート等を備えるマイクロ
コンピュータを有して構成されている。
【0035】次に、上記のように構成される本実施形態
の高圧燃料噴射装置の動作について説明する。図示しな
いイグニッションスイッチが投入されECU60に電源
が供給されると、ECU60の指令により低圧フィード
ポンプ14が駆動される。そして、同ポンプ14は、燃
料タンク13から燃料を吸い上げ、所定の圧力に加圧し
て燃料を流入通路30を介してスピル弁41へ圧送す
る。
【0036】このとき、まだソレノイドコイル45によ
ってステータが励磁されておらず、スピル弁41は常に
開弁状態になっているため、スピル弁41へ圧送された
燃料は、加圧室22まで到達する。しかも、この燃料の
圧力は前述のように、逆止弁36の開弁圧力より大きい
ため、この燃料圧力により逆止弁36が開弁され、燃料
は供給通路35を通じて燃料分配管55まで速やかに圧
送される。このため、エンジン15の始動前に、燃料分
配管55内は、エンジン15の始動に必要な噴射圧の燃
料で満たされる。
【0037】次に、図示しないエンジンスタータスイッ
チが入れられると、上記したように、既に燃料分配管5
5内は、エンジン15始動に必要な噴射圧の燃料で満た
されいるため、エンジン15は良好な始動を開始する。
【0038】エンジン15の運転が開始されると、クラ
ンクシャフト24に伴ってカム25が回転することによ
り、プランジャ21はシリンダ20内で上下方向に往復
動する。そして、低圧フィードポンプ14から流入通路
30内に圧送された燃料タンク13内の燃料は、プラン
ジャ21が上死点から下動し始めると同時に、スピル弁
41のスピル空間42を介して加圧室22に導入され
る。この際、スピル弁41のソレノイドコイル45はE
CU60によりまだ通電されておらず、同弁41は開弁
状態になっている。
【0039】次に、プランジャ21が下死点から上動し
始める。このとき、スピル弁41が開弁している場合に
は、加圧室22の燃料の一部がスピル通路39に溢流し
てプレッシャーレギュレータ50を介して燃料タンク1
3に戻されるため、加圧室22の燃料全てが燃料分配管
55内には圧送されない。
【0040】これに対して、スピル弁41が閉弁される
ことにより、加圧室22内の燃料が加圧される。そし
て、加圧された燃料は、逆止弁36を介して供給通路3
5を通じて燃料分配管55に圧送される。
【0041】そして、ECU60は、燃圧センサ61に
より検出される燃料分配管55内の燃料圧力が所定圧力
になるように、スピル弁41の閉弁時期、即ち、ソレノ
イドコイル45への通電を開始する時期を調節して燃料
分配管55内への燃料圧送量を制御する。
【0042】以上説明した実施形態によって得られる効
果について、以下に記載する。本実施形態における高圧
燃料供給装置10では、燃料タンク13から加圧室22
へ圧送される燃料圧力が逆止弁36の開弁圧より大きい
ため、エンジン15始動開始時において、プランジャ2
1の動作を伴なわず速やかに燃料分配管55に燃料が供
給される。そのため、何ら複雑な制御を行わなくとも、
また別にバイパス配管等を設けなくても、エンジン15
の始動性を向上することができる。
【0043】[第2の実施形態]次に本発明を具体化し
た第2の実施形態について上記第1の実施形態との相違
点を中心に説明する。第2の実施形態の説明において、
第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付
すことにより説明を省略する。
【0044】図2は、本実施形態における高圧燃料噴射
装置10の概略構成を示している。本実施形態の構成
は、前記スピル弁41の位置に逆止弁31を配置し、同
スピル弁41を前記加圧室22の下流側に配置した点が
上記第1の実施形態の構成と異なっている。
【0045】この高圧燃料噴射装置10において、加圧
室22は、流入通路30によって燃料タンク13に接続
されており、この流入通路30には低圧フィードポンプ
14、燃料フィルタ32及び逆止弁31(第2の逆止
弁)が設けられている。この逆止弁31は流入通路30
内において低圧フィードポンプ14から加圧室22へ向
かう燃料の流通のみを許容する。
【0046】また、逆止弁31と燃料タンク13との間
のスピル通路39にはプレッシャーレギュレータ50が
設けられている。なお、本実施の形態においては、この
レギュレータ50により、低圧フィードポンプ14から
圧送されてきた逆止弁31へ向かう燃料の圧力は、同逆
止弁31の開弁圧に前記逆止弁36(第1の逆止弁)の
開弁圧を加えたものより大きな値として一定に保たれて
いる。
【0047】加圧室22は、同室22に接続される部分
が供給通路35と共通になったスピル通路39により燃
料タンク13に接続されている。このスピル通路39の
途中にはスピル弁41が設けられている。このスピル弁
41は電磁弁であり、ECU60によりソレノイドコイ
ル45が通電され図示しないステータが励磁されること
により制御されるものである。即ち、このスピル弁41
においてステータが励磁されていない場合、スプリング
49の付勢力によって弁体47が弁座46から離座する
ため、同弁41は常に開弁状態になっている。これに対
して、ソレノイドコイル45によってステータが励磁さ
れることにより、アーマチャ48はステータに吸引され
る。その結果、スプリング49の付勢力に抗してアーマ
チャ48はステータ側に移動し、この移動により弁体4
7が弁座46に着座してスピル弁41が閉弁状態にな
る。
【0048】また、スピル弁41よりも下流側のスピル
通路39には、燃料タンク13からスピル弁41側への
燃料の逆流を規制するとともに、同通路内の燃料圧力が
所定圧力以上となった際に開弁する圧力調整弁40が設
けられている。
【0049】次に、上記のように構成される本実施形態
の高圧燃料噴射装置の動作について説明する。図示しな
いイグニッションスイッチが投入されECU60に電源
が供給されると、ECU60の指令により低圧フィード
ポンプ14が駆動され、さらに、ソレノイドコイル45
も通電されステータが励磁される。そして、同ポンプ1
4は、燃料タンク13から燃料を吸い上げ、所定の圧力
に加圧して燃料を流入通路30を介して逆止弁31へ圧
送する。
【0050】このとき、前記したように、燃料圧力が逆
止弁31の開弁圧より大きいため逆止弁31は開弁し、
燃料は加圧室22まで到達する。さらに、ソレノイドコ
イル45によってステータが励磁されスピル弁41は閉
弁状態になっているため、加圧室22の燃料は逆止弁3
6のみに向かう。しかも、この燃料の圧力が逆止弁36
の開弁圧より大きい(前記したように、燃料タンク13
から逆止弁31へ向かう燃料の圧力は、同逆止弁31の
開弁圧に前記逆止弁36の開弁圧を加えたものより大き
な値であるため、加圧室22の燃料圧力は、逆止弁36
の開弁圧より大きい)ため、この燃料圧力により逆止弁
36が開弁され、燃料は供給通路35を通じて燃料分配
管55まで速やかに圧送される。このため、エンジン1
5の始動前に、燃料分配管55内は、エンジン15の始
動に必要な噴射圧の燃料で満たされる。
【0051】次に、エンジンスタータスイッチが入れら
れると、上記したように、既に燃料分配管55内は、エ
ンジン15始動に必要な噴射圧の燃料で満たされいるた
め、エンジン15は良好な始動を開始する。
【0052】なお、図示しないエンジンスタータスイッ
チが入れられると、ECU60はソレノイドコイル45
への通電を停止する。次に、エンジン15の運転が開始
されると、クランクシャフト24に伴ってカム25が回
転することにより、プランジャ21はシリンダ20内で
上下方向に往復動する。そして、低圧フィードポンプ1
4から流入通路30内に圧送された燃料タンク13内の
燃料は、プランジャ21が上死点から下動し始めると同
時に、逆止弁31を介して加圧室22に導入される。こ
の際、スピル弁41のソレノイドコイル45はECU6
0により通電されておらず、同弁41は開弁状態になっ
ている。
【0053】次に、プランジャ21が下死点から上動し
始める。このとき、スピル弁41が開弁している場合に
は、加圧室22の燃料の一部がスピル通路39に溢流し
て燃料タンク13に戻される。これに対して、スピル弁
41が閉弁されることにより、加圧室22内の燃料が加
圧される。そして、加圧された燃料は、逆止弁36及び
供給通路35を通じて燃料分配管55に圧送される。
【0054】以上説明したように、本実施形態において
も、燃料タンク13から逆止弁31へ圧送される燃料圧
力が、逆止弁31の開弁圧に逆止弁36の開弁圧を加え
た値より大きいため、エンジン15始動開始時におい
て、プランジャ21の動作を伴なわず速やかに燃料分配
管55に燃料が供給される。そのため、何ら複雑な制御
を行わなくとも、また別にバイパス配管等を設けなくて
も、エンジン15の始動性を向上することができる。
【0055】なお、上記各実施形態は、以下に示す別の
実施形態のようにその構成を変更して具体化することも
できる。これら別の実施形態においても上記各実施形態
と略同様の作用効果を奏することができる。
【0056】(イ)上記各実施形態では、イグニッショ
ンスイッチの投入とともにECU60の指令により低圧
フィードポンプ14が駆動開始される構成を示したが、
これに限定されるものではない。
【0057】例えば、イグニッションスイッチとは別の
スイッチを設けて低圧フィードポンプ14が駆動開始さ
れるようにしてもよい。 (ロ)上記各実施形態では、低圧フィードポンプ14の
駆動は、ECU60の指令により行われるとしたが、こ
れに限定されるものではない。例えば、イグニッション
スイッチの投入とともに、バッテリーから直接所定の駆
動電圧が供給されるようにしてもよい。
【0058】(ハ)上記各実施形態は、本発明をいずれ
も車輌用ガソリンエンジン15の高圧燃料噴射装置10
として具体化するものであったが、例えば、ディーゼル
エンジンにも適用することができ、また、車輌用に限定
されず定置動力用エンジンに適用することもできる。
【0059】(ニ)上記第2の実施形態では、供給通路
35及びスピル通路39において加圧室22に接続され
る部分を共通にしているが、各通路35,39を加圧室
22に対して別々に接続するようにしてもよい。
【0060】(ホ)上記各実施形態では、スピル弁41
として常開式の電磁弁を用いるようにしたが、常閉式の
電磁弁を採用することもできる。
【0061】
【発明の効果】請求項1及び2に記載した発明では、内
燃機関の高圧燃料噴射装置において、同機関始動時にお
いても速やかに燃料分配管に燃料が供給される。そのた
め、何ら複雑な制御を行わなくとも、また別にバイパス
配管等を設けなくても、内燃機関の始動性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における高圧燃料噴射装置を示
す概略構成図。
【図2】第2の実施形態における高圧燃料噴射装置を示
す概略構成図。
【図3】従来の技術における燃料噴射装置の一例を示す
概略構成図。
【符号の説明】
11…高圧燃料ポンプ、13…燃料タンク、15…エン
ジン、30…流入通路、31,36…逆止弁、35…供
給通路、50…プレッシャーレギュレータ、55…燃料
分配管(コモンレール)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクから圧送される燃料を高圧に加
    圧して吐出する高圧燃料ポンプと、この吐出される燃料
    を内燃機関に供給する燃料分配管と、この燃料分配管と
    前記高圧燃料ポンプとの間に設けられて燃料の逆流を防
    止する逆止弁とを備えた内燃機関の高圧燃料噴射装置に
    おいて、 前記逆止弁の開弁圧力を前記燃料タンクから前記高圧燃
    料ポンプに圧送される燃料圧力よりも小さく設定したこ
    とを特徴とする内燃機関の高圧燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】燃料タンクから圧送される燃料を高圧に加
    圧して吐出する高圧燃料ポンプと、この吐出される燃料
    を内燃機関に供給する燃料分配管と、この燃料分配管と
    前記高圧燃料ポンプとの間に設けられて燃料の逆流を防
    止する第1の逆止弁と、前記高圧燃料ポンプへの燃料圧
    送路に設けられて燃料の逆流を防止する第2の逆止弁と
    を備えた内燃機関の高圧燃料噴射装置において、 前記第1及び第2の逆止弁の開弁圧力の和を前記燃料タ
    ンクから前記高圧燃料ポンプに圧送される燃料圧力より
    も小さく設定したことを特徴とする内燃機関の高圧燃料
    噴射装置。
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