JPH10162758A - X線イメージ管 - Google Patents
X線イメージ管Info
- Publication number
- JPH10162758A JPH10162758A JP31612196A JP31612196A JPH10162758A JP H10162758 A JPH10162758 A JP H10162758A JP 31612196 A JP31612196 A JP 31612196A JP 31612196 A JP31612196 A JP 31612196A JP H10162758 A JPH10162758 A JP H10162758A
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- JP
- Japan
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- output
- vacuum envelope
- ray image
- screen
- spectrum
- Prior art date
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- Pending
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- Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】この発明は、輝度特性を下げることなく、コン
トラスト比を向上させることができ、また、製造の容易
なX線イメージ管を提供するものである。 【解決手段】この発明のX線イメージ管41は、真空外
囲器51、X線入力面13および画像出力部55を有し
ている。画像出力部は、真空外囲器の出力窓51aの内
側に形成された蛍光出力面 (出力スクリーン) 55a並
びに出力窓の外側に形成されたバンドパスフィルタ57
を有している。バンドパスフィルタは、400nm以下
のスペクトルと650nm以上のスペクトルをほとんど
透過せず、また、450nmおよび600nmでのスペ
クトルの透過率は、概ね50%である。これにより、不
所望に輝度を低下させることなく、可視光像として捕ら
える必要のある発光スペクトルおよびその近傍のスペク
トルを、高いコントラスト比で獲得できる。
トラスト比を向上させることができ、また、製造の容易
なX線イメージ管を提供するものである。 【解決手段】この発明のX線イメージ管41は、真空外
囲器51、X線入力面13および画像出力部55を有し
ている。画像出力部は、真空外囲器の出力窓51aの内
側に形成された蛍光出力面 (出力スクリーン) 55a並
びに出力窓の外側に形成されたバンドパスフィルタ57
を有している。バンドパスフィルタは、400nm以下
のスペクトルと650nm以上のスペクトルをほとんど
透過せず、また、450nmおよび600nmでのスペ
クトルの透過率は、概ね50%である。これにより、不
所望に輝度を低下させることなく、可視光像として捕ら
える必要のある発光スペクトルおよびその近傍のスペク
トルを、高いコントラスト比で獲得できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線により得ら
れる画像を可視光像または電気的画像信号に変換するX
線イメージ管に係り、より詳細には、X線イメージ管の
出力スクリーン用基板または出力窓に関する。
れる画像を可視光像または電気的画像信号に変換するX
線イメージ管に係り、より詳細には、X線イメージ管の
出力スクリーン用基板または出力窓に関する。
【0002】
【従来の技術】X線イメージ管は、人体や物体の内部構
造を調べるために有用であり、人体や物体に照射された
X線の透過濃度分布またはX線像を、可視光像あるいは
電気的画像信号に変換するために用いられる。
造を調べるために有用であり、人体や物体に照射された
X線の透過濃度分布またはX線像を、可視光像あるいは
電気的画像信号に変換するために用いられる。
【0003】X線イメージ管は、真空外囲器内に配設さ
れたX線入力部分 (入力面) 、出力蛍光面および光電変
換面からなり、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像をX線入力部分すなわ
ち入力蛍光面で捕獲し、入力蛍光面で発光した光を光電
面において電子に変換して、X線イメージ管内に設けら
れた電極により形成された静電電子レンズ系によって電
子を出力蛍光面に加速および集束し、出力蛍光面で可視
光像に変換して外部に出力する。
れたX線入力部分 (入力面) 、出力蛍光面および光電変
換面からなり、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像をX線入力部分すなわ
ち入力蛍光面で捕獲し、入力蛍光面で発光した光を光電
面において電子に変換して、X線イメージ管内に設けら
れた電極により形成された静電電子レンズ系によって電
子を出力蛍光面に加速および集束し、出力蛍光面で可視
光像に変換して外部に出力する。
【0004】可視光像としてX線イメージ管外部に出力
される像のコントラスト比は、X線イメージ管が最も明
るく光る部分すなわち出力蛍光面 (出力部) における影
響が大きいことが知られている。このため、X線イメー
ジ管の出力像のコントラスト比を上げるために、例え
ば、出力スクリーン (または出力スクリーンを形成する
基板) の透過率を20%ないし80%程度まで著しく低
下させることにより出力の輝度を低下させて、コントラ
スト比を向上させる例がある。
される像のコントラスト比は、X線イメージ管が最も明
るく光る部分すなわち出力蛍光面 (出力部) における影
響が大きいことが知られている。このため、X線イメー
ジ管の出力像のコントラスト比を上げるために、例え
ば、出力スクリーン (または出力スクリーンを形成する
基板) の透過率を20%ないし80%程度まで著しく低
下させることにより出力の輝度を低下させて、コントラ
スト比を向上させる例がある。
【0005】なお、X線イメージ管の出力像の輝度を低
下させることなくX線イメージ管の出力像のコントラス
ト比を向上するためには、出力窓のガラスの厚さを厚く
することが有益であるが、同窓ガラスの厚さが変化され
た場合、出力X線像を、後段に配置される撮像素子に入
力するための結像レンズの集束力 (パワー) を変更した
り、結像レンズの材質の屈折率を最適化する必要があ
る。
下させることなくX線イメージ管の出力像のコントラス
ト比を向上するためには、出力窓のガラスの厚さを厚く
することが有益であるが、同窓ガラスの厚さが変化され
た場合、出力X線像を、後段に配置される撮像素子に入
力するための結像レンズの集束力 (パワー) を変更した
り、結像レンズの材質の屈折率を最適化する必要があ
る。
【0006】また、特開昭63−105449号公報に
は、出力スクリーンを形成するための基板と真空外囲器
をなす出力窓のガラスの枚数を低減して、出力スクリー
ンで発光される光が反射する界面の数を低減する例が開
示されている。
は、出力スクリーンを形成するための基板と真空外囲器
をなす出力窓のガラスの枚数を低減して、出力スクリー
ンで発光される光が反射する界面の数を低減する例が開
示されている。
【0007】一方、特開昭49−128672号公報に
は、X線イメージ管から出力された光がX線イメージ管
で反射して戻らないように、アルカリ貴土類のフッ化化
合物からなる反射防止膜を形成した例が開示されてい
る。
は、X線イメージ管から出力された光がX線イメージ管
で反射して戻らないように、アルカリ貴土類のフッ化化
合物からなる反射防止膜を形成した例が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、X線
イメージ管の輝度を著しく低下させてコントラスト比を
向上させることは、X線イメージ管の輝度特性を犠牲に
することにほかならず、X線イメージ管から出力される
可視光像を十分に活用できない問題がある。
イメージ管の輝度を著しく低下させてコントラスト比を
向上させることは、X線イメージ管の輝度特性を犠牲に
することにほかならず、X線イメージ管から出力される
可視光像を十分に活用できない問題がある。
【0009】また、特開昭63−105449号公報に
示されるように、出力スクリーンを形成するための基板
と真空外囲器をなす出力窓のガラスの枚数を低減する方
法では、真空外囲器フェースプレートを接着する必要が
ある。このフェースプレートは、真空外囲器に対して密
着されなければならず、繁雑な接着工程を必要とすると
ともに、歩留まりを低下させる問題がある。
示されるように、出力スクリーンを形成するための基板
と真空外囲器をなす出力窓のガラスの枚数を低減する方
法では、真空外囲器フェースプレートを接着する必要が
ある。このフェースプレートは、真空外囲器に対して密
着されなければならず、繁雑な接着工程を必要とすると
ともに、歩留まりを低下させる問題がある。
【0010】一方、特開昭49−128672号公報に
開示されているように反射防止膜を使用する場合、反射
防止膜は、垂直以外から入射された光に対する反射防止
効果が著しく小さいため、X線イメージ管のように、静
電電子レンズ系を用いて電子を集束する場合には、十分
に機能しない問題がある。なお、反射防止膜をガラス面
に配置する場合、X線イメージ管の出力像の領域に対応
する広い範囲で均一な特性が必要となることから、その
製造が困難となる問題がある。
開示されているように反射防止膜を使用する場合、反射
防止膜は、垂直以外から入射された光に対する反射防止
効果が著しく小さいため、X線イメージ管のように、静
電電子レンズ系を用いて電子を集束する場合には、十分
に機能しない問題がある。なお、反射防止膜をガラス面
に配置する場合、X線イメージ管の出力像の領域に対応
する広い範囲で均一な特性が必要となることから、その
製造が困難となる問題がある。
【0011】またさらに、X線イメージ管の出力窓のガ
ラスの厚さを厚くすることで、出力像のコントラスト比
を向上させる方法では、後段に位置される結像レンズの
再設計が必要となったり、レンズと出力窓とが接触する
ような使用不能のレンズ配置が生じる問題がある。
ラスの厚さを厚くすることで、出力像のコントラスト比
を向上させる方法では、後段に位置される結像レンズの
再設計が必要となったり、レンズと出力窓とが接触する
ような使用不能のレンズ配置が生じる問題がある。
【0012】この発明の目的は、X線イメージ管の輝度
特性を下げることなく、また、X線イメージ管の製造上
の問題を回避しながら、コントラスト比を向上させるこ
とができるX線イメージ管を提供することにある。
特性を下げることなく、また、X線イメージ管の製造上
の問題を回避しながら、コントラスト比を向上させるこ
とができるX線イメージ管を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、真空外囲器内の入力側に入力
スクリーンが配置され、出力側に出力スクリーンおよび
陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集束電極が
設けられているX線イメージ管において、前記出力スク
リーンの基板となるガラスあるいは前記真空外囲器の一
部をなす出力窓の透過率は、少なくとも前記出力スクリ
ーンの発光スペクトルを通過し、それ以外のスペクトル
に対する透過率が10%以下であることを特徴とするX
線イメージ管を提供するものである。
に基づきなされたもので、真空外囲器内の入力側に入力
スクリーンが配置され、出力側に出力スクリーンおよび
陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集束電極が
設けられているX線イメージ管において、前記出力スク
リーンの基板となるガラスあるいは前記真空外囲器の一
部をなす出力窓の透過率は、少なくとも前記出力スクリ
ーンの発光スペクトルを通過し、それ以外のスペクトル
に対する透過率が10%以下であることを特徴とするX
線イメージ管を提供するものである。
【0014】また、この発明は、真空外囲器内の入力側
に入力スクリーンが配置され、出力側に出力スクリーン
および陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集束
電極が設けられているX線イメージ管において、前記出
力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真空外囲
器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に対して
外部から取り付けられた透過スペクトル規制部材によ
り、少なくとも前記出力スクリーンの発光スペクトルを
通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が10%
以下となるよう透過率が規制されていることを特徴とす
るX線イメージ管を提供するものである。
に入力スクリーンが配置され、出力側に出力スクリーン
および陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集束
電極が設けられているX線イメージ管において、前記出
力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真空外囲
器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に対して
外部から取り付けられた透過スペクトル規制部材によ
り、少なくとも前記出力スクリーンの発光スペクトルを
通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が10%
以下となるよう透過率が規制されていることを特徴とす
るX線イメージ管を提供するものである。
【0015】さらに、この発明は、真空外囲器内の入力
側に入力スクリーンが配置され、出力側に出力スクリー
ンおよび陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集
束電極が設けられているX線イメージ管において、前記
出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真空外
囲器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に外部
から取り付けられたバンドパスフィルタにより、少なく
とも前記出力スクリーンで発光される光のスペクトルを
通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が10%
以下となるよう透過率が規制されていることを特徴とす
るX線イメージ管を提供するものである。
側に入力スクリーンが配置され、出力側に出力スクリー
ンおよび陽極が配置され、真空外囲器の側壁に沿って集
束電極が設けられているX線イメージ管において、前記
出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真空外
囲器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に外部
から取り付けられたバンドパスフィルタにより、少なく
とも前記出力スクリーンで発光される光のスペクトルを
通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が10%
以下となるよう透過率が規制されていることを特徴とす
るX線イメージ管を提供するものである。
【0016】また、この発明によれば、前記出力窓に対
して外部から取り付けられた透過スペクトル規制部材
は、前記出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前
記真空外囲器の一部をなす出力窓の屈折率と実質的に等
しい屈折率のガラスで形成され、前記出力スクリーンの
基板となるガラスまたは前記真空外囲器の一部をなす出
力窓の屈折率と実質的に等しい屈折率の接着剤により前
記出力窓に固定されている。
して外部から取り付けられた透過スペクトル規制部材
は、前記出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前
記真空外囲器の一部をなす出力窓の屈折率と実質的に等
しい屈折率のガラスで形成され、前記出力スクリーンの
基板となるガラスまたは前記真空外囲器の一部をなす出
力窓の屈折率と実質的に等しい屈折率の接着剤により前
記出力窓に固定されている。
【0017】さらに、この発明によれば、前記バンドパ
スフィルタの透過率は、450nmおよび600nmに
対して、概ね50%で、525nmにおいて、概ね90
%であることを特徴としている。
スフィルタの透過率は、450nmおよび600nmに
対して、概ね50%で、525nmにおいて、概ね90
%であることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、この発
明の実施の形態により製造される放射線励起蛍光面すな
わちX線入力面を有するX線イメージ管の一例を示す概
略断面図である。
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、この発
明の実施の形態により製造される放射線励起蛍光面すな
わちX線入力面を有するX線イメージ管の一例を示す概
略断面図である。
【0019】図1に示されるように、X線イメージ管1
は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器11、
アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金により
形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を通過
したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面1
3、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端に
配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応する
可視光像を出力する画像出力部15を有している。
は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器11、
アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金により
形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を通過
したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面1
3、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端に
配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応する
可視光像を出力する画像出力部15を有している。
【0020】上述したX線イメージ管1によれば、入力
面13に入射したX線像は、基板13aを透過して蛍光
面13bの蛍光体を励起し、入射面13に入射されたX
線像に対応する蛍光を出射する。蛍光面13bから出射
された蛍光は、光電面13cにより光電子7に変換さ
れ、集束電極17によって集束されながら加速電極19
(陽極) により加速されて出力部15に案内される。
面13に入射したX線像は、基板13aを透過して蛍光
面13bの蛍光体を励起し、入射面13に入射されたX
線像に対応する蛍光を出射する。蛍光面13bから出射
された蛍光は、光電面13cにより光電子7に変換さ
れ、集束電極17によって集束されながら加速電極19
(陽極) により加速されて出力部15に案内される。
【0021】X線入力面13は、詳細には、図示しない
X線源に向けて突出された凸状面を有する基板13a、
基板13aの凸状面の背面に、例えば、蒸着等により蛍
光体層が成膜された蛍光面13bおよび蛍光面13bに
付加された光電面13cからなり、被写体3を透過した
X線5を、X線像として捕らえる。
X線源に向けて突出された凸状面を有する基板13a、
基板13aの凸状面の背面に、例えば、蒸着等により蛍
光体層が成膜された蛍光面13bおよび蛍光面13bに
付加された光電面13cからなり、被写体3を透過した
X線5を、X線像として捕らえる。
【0022】出力部15は、詳細には、真空外囲器11
の一部をなす出力窓11aの内側に位置された出力スク
リーンすなわち蛍光出力面15aを有している。なお、
出力窓11aは、少なくとも蛍光出力面15aから出力
される光の発光スペクトルを透過し、それ以外の透過率
が10%以下となるよう形成されている。このような特
性は、真空外囲器11の出力窓11aに対応する部分
に、特定の不純物を含有させることによって、容易に得
られる。なお、一例として、出力スクリーン15aが、
例えば、硫化亜鉛系である場合、発光スペクトルは、5
25ナノメートル(以下nmと示す) をピークとして、
およそ400nmから650nmの間であるから、出力
窓11aに対応される部分に、遷移金属 (鉄系) を含有
させることで、400nm未満および650nm以上の
発光スペクトルの透過率は、ピークである525nmの
透過率に比較して、10%以下に低減される。
の一部をなす出力窓11aの内側に位置された出力スク
リーンすなわち蛍光出力面15aを有している。なお、
出力窓11aは、少なくとも蛍光出力面15aから出力
される光の発光スペクトルを透過し、それ以外の透過率
が10%以下となるよう形成されている。このような特
性は、真空外囲器11の出力窓11aに対応する部分
に、特定の不純物を含有させることによって、容易に得
られる。なお、一例として、出力スクリーン15aが、
例えば、硫化亜鉛系である場合、発光スペクトルは、5
25ナノメートル(以下nmと示す) をピークとして、
およそ400nmから650nmの間であるから、出力
窓11aに対応される部分に、遷移金属 (鉄系) を含有
させることで、400nm未満および650nm以上の
発光スペクトルの透過率は、ピークである525nmの
透過率に比較して、10%以下に低減される。
【0023】図2は、図1に示したX線イメージ管の変
形例を示すもので、出力窓の近傍を抜き出した部分拡大
図である。なお、図1に示したX線イメージ管と同一の
構成には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。
形例を示すもので、出力窓の近傍を抜き出した部分拡大
図である。なお、図1に示したX線イメージ管と同一の
構成には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。
【0024】図2に示されるように、X線イメージ管2
1は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器3
1、アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金に
より形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面
13、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端
に配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応す
る可視光像を出力する画像出力部35を有している。
1は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器3
1、アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金に
より形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面
13、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端
に配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応す
る可視光像を出力する画像出力部35を有している。
【0025】画像出力部35は、真空外囲器31の出力
窓31aの内側すなわち真空外囲器31内に形成された
蛍光出力面 (出力スクリーン) 35a、並びに出力窓3
1aの外側に形成された透過スペクトル規制部材37を
有している。
窓31aの内側すなわち真空外囲器31内に形成された
蛍光出力面 (出力スクリーン) 35a、並びに出力窓3
1aの外側に形成された透過スペクトル規制部材37を
有している。
【0026】透過スペクトル規制部材37は、真空外囲
器31の出力窓31aのガラス材料の屈折率と実質的に
等しい屈折率を有するガラス板37aに、図1の出力窓
11aに対応する部分と同様に特定の不純物を含有さ
せ、出力窓31aのガラス材料の屈折率と実質的に等し
い屈折率を有する接着剤で固定することで提供される。
器31の出力窓31aのガラス材料の屈折率と実質的に
等しい屈折率を有するガラス板37aに、図1の出力窓
11aに対応する部分と同様に特定の不純物を含有さ
せ、出力窓31aのガラス材料の屈折率と実質的に等し
い屈折率を有する接着剤で固定することで提供される。
【0027】この構造によれば、図1に示したX線イメ
ージ管に比較して、出力窓31aの部分に特別な加工を
必要としないことから、真空外囲器31単体のコストお
よび歩留まりを向上できる。また、出力窓31aに、透
過スペクトル規制部材37を接着すればよく、万一、透
過スペクトル規制部材37の透過スペクトルが必要とさ
れるスペクトルを満足しない場合であっても、真空外囲
器31については、再利用を可能とする。
ージ管に比較して、出力窓31aの部分に特別な加工を
必要としないことから、真空外囲器31単体のコストお
よび歩留まりを向上できる。また、出力窓31aに、透
過スペクトル規制部材37を接着すればよく、万一、透
過スペクトル規制部材37の透過スペクトルが必要とさ
れるスペクトルを満足しない場合であっても、真空外囲
器31については、再利用を可能とする。
【0028】図3は、図1に示したX線イメージ管の変
形例を示すもので、出力窓の近傍を抜き出した部分拡大
図である。なお、図3に示したX線イメージ管と同一の
構成には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。
形例を示すもので、出力窓の近傍を抜き出した部分拡大
図である。なお、図3に示したX線イメージ管と同一の
構成には同一の符号を附して詳細な説明を省略する。
【0029】図3に示されるように、X線イメージ管4
1は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器5
1、アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金に
より形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面
13、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端
に配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応す
る可視光像を出力する画像出力部55を有している。
1は、ガラス等から形成される円筒状の真空外囲器5
1、アルミニウム (Al) あるいはアルミニウム合金に
より形成され、図示しないX線源を出射されて対象物を
通過したX線すなわちX線投影像を捕獲するX線入力面
13、X線入力面13と対向する真空外囲器11の他端
に配置され、X線入力面13で捕獲されたX線に対応す
る可視光像を出力する画像出力部55を有している。
【0030】画像出力部55は、真空外囲器51の出力
窓51aの内側すなわち真空外囲器51内に形成された
蛍光出力面 (出力スクリーン) 55a、並びに出力窓5
1aの外側に形成されたバンドパスフィルタ57を有し
ている。
窓51aの内側すなわち真空外囲器51内に形成された
蛍光出力面 (出力スクリーン) 55a、並びに出力窓5
1aの外側に形成されたバンドパスフィルタ57を有し
ている。
【0031】バンドパスフィルタ57は、例えば、シャ
ープカットフィルタB56 (保谷ガラス製、商品名) と
Y44 (保谷ガラス製、商品名) のフィルタを少なくと
も一層以上交互に積層することで、容易に提供される。
この場合、図1で説明したスペクトルのピークである5
25nmにおける透過率は90%以上となり、従来生じ
ていた輝度の低下は、実質的に発生しない。なお、上述
したフィルタ57によれば、400nm以下のスペクト
ルと650nm以上のスペクトルの透過は、ほとんど計
測されない。また、450nmおよび600nmでのス
ペクトルの透過率は、概ね50%である。
ープカットフィルタB56 (保谷ガラス製、商品名) と
Y44 (保谷ガラス製、商品名) のフィルタを少なくと
も一層以上交互に積層することで、容易に提供される。
この場合、図1で説明したスペクトルのピークである5
25nmにおける透過率は90%以上となり、従来生じ
ていた輝度の低下は、実質的に発生しない。なお、上述
したフィルタ57によれば、400nm以下のスペクト
ルと650nm以上のスペクトルの透過は、ほとんど計
測されない。また、450nmおよび600nmでのス
ペクトルの透過率は、概ね50%である。
【0032】一方、コントラスト比は、40型X線イメ
ージ管において、入射視野を40センチメートル (以
下、cmと示す) とすると、10mm直径コントラスト
比 (JISZ4721参照) が15から16へ、また、
10%面積コントラスト比 (同JISZ参照) が25か
ら30へとそれぞれ改善されている。なお、上述した実
施の形態によれば、出力窓11aのガラスの厚さに影響
を及ぼさないことから、X線イメージ管1の後段に配置
される撮像素子に、出力窓11aの出力像を結像する結
像レンズの集束力すなわちパワーを変更したり、結像レ
ンズの材質の屈折率を最適化する必要がなくなる。この
ことは、X線イメージ管1の設計コストを低減するうえ
で非常に有益である。
ージ管において、入射視野を40センチメートル (以
下、cmと示す) とすると、10mm直径コントラスト
比 (JISZ4721参照) が15から16へ、また、
10%面積コントラスト比 (同JISZ参照) が25か
ら30へとそれぞれ改善されている。なお、上述した実
施の形態によれば、出力窓11aのガラスの厚さに影響
を及ぼさないことから、X線イメージ管1の後段に配置
される撮像素子に、出力窓11aの出力像を結像する結
像レンズの集束力すなわちパワーを変更したり、結像レ
ンズの材質の屈折率を最適化する必要がなくなる。この
ことは、X線イメージ管1の設計コストを低減するうえ
で非常に有益である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明のX線イメ
ージ管によれば、不所望に輝度を低下させることなく、
可視光像として捕らえる必要のある発光スペクトルおよ
びその近傍のスペクトルを、高いコントラスト比で獲得
できる。これにより、対象物に照射されるX線の強度を
最小にできる。
ージ管によれば、不所望に輝度を低下させることなく、
可視光像として捕らえる必要のある発光スペクトルおよ
びその近傍のスペクトルを、高いコントラスト比で獲得
できる。これにより、対象物に照射されるX線の強度を
最小にできる。
【0034】また、透過スペクトル規制部材あるいはバ
ンドパスフィルタは、X線イメージ管の出力窓の外側
に、真空外囲器と別体に配置されることから、真空外囲
器単体およびX線イメージ管の合計コストが低減され
る。
ンドパスフィルタは、X線イメージ管の出力窓の外側
に、真空外囲器と別体に配置されることから、真空外囲
器単体およびX線イメージ管の合計コストが低減され
る。
【0035】さらに、X線イメージ管の出力窓のガラス
の厚さを変更することなく出力像のコントラスト比を高
めることができ、X線イメージ管の後段に位置される撮
像素子に出力像を結像する結像レンズのパワーを変更し
たりレンズの材質の屈折率を最適化するための繁雑な設
計作業およびそのコストが低減される。
の厚さを変更することなく出力像のコントラスト比を高
めることができ、X線イメージ管の後段に位置される撮
像素子に出力像を結像する結像レンズのパワーを変更し
たりレンズの材質の屈折率を最適化するための繁雑な設
計作業およびそのコストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用されるX線イメー
ジ管の一例を示す概略図。
ジ管の一例を示す概略図。
【図2】図1に示したX線イメージ管の出力部の別の例
を示す概略図。
を示す概略図。
【図3】図1に示したX線イメージ管の出力部の別の例
を示す概略図。
を示す概略図。
1 …X線イメージ管、 11 …真空外囲器、 11a…出力窓、 13 …X線入力面、 15 …画像出力部、 15a…蛍光出力面、 17 …集束電極、 19 …加速電極、 35 …画像出力部、 35a…蛍光出力面、 37 …透過スペクトル規制部材、 55 …画像出力部、 55a…蛍光出力面、 57 …バンドパスフィルタ。
Claims (5)
- 【請求項1】真空外囲器内の入力側に入力スクリーンが
配置され、出力側に出力スクリーンおよび陽極が配置さ
れ、真空外囲器の側壁に沿って集束電極が設けられてい
るX線イメージ管において、 前記出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真
空外囲器の一部をなす出力窓の透過率は、少なくとも前
記出力スクリーンの発光スペクトルを通過し、それ以外
のスペクトルに対する透過率が10%以下であることを
特徴とするX線イメージ管。 - 【請求項2】真空外囲器内の入力側に入力スクリーンが
配置され、出力側に出力スクリーンおよび陽極が配置さ
れ、真空外囲器の側壁に沿って集束電極が設けられてい
るX線イメージ管において、 前記出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真
空外囲器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に
対して外部から取り付けられた透過スペクトル規制部材
により、少なくとも前記出力スクリーンの発光スペクト
ルを通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が1
0%以下となるよう透過率が規制されていることを特徴
とするX線イメージ管。 - 【請求項3】真空外囲器内の入力側に入力スクリーンが
配置され、出力側に出力スクリーンおよび陽極が配置さ
れ、真空外囲器の側壁に沿って集束電極が設けられてい
るX線イメージ管において、 前記出力スクリーンの基板となるガラスあるいは前記真
空外囲器の一部をなす出力窓の透過率は、前記出力窓に
外部から取り付けられたバンドパスフィルタにより、少
なくとも前記出力スクリーンで発光される光のスペクト
ルを通過し、それ以外のスペクトルに対する透過率が1
0%以下となるよう透過率が規制されていることを特徴
とするX線イメージ管。 - 【請求項4】前記規制部材は、前記出力スクリーンの基
板となるガラスあるいは前記真空外囲器の一部をなす出
力窓の屈折率と実質的に等しい屈折率のガラスで形成さ
れ、前記出力スクリーンの基板となるガラスまたは前記
真空外囲器の一部をなす出力窓の屈折率と実質的に等し
い屈折率の接着剤により前記出力窓に固定されることを
特徴とする請求項2記載のX線イメージ管。 - 【請求項5】前記バンドパスフィルタの透過率は、45
0nmおよび600nmに対して、概ね50%で、52
5nmにおいて、概ね90%であることを特徴とする請
求項3記載のX線イメージ管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31612196A JPH10162758A (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | X線イメージ管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31612196A JPH10162758A (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | X線イメージ管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162758A true JPH10162758A (ja) | 1998-06-19 |
Family
ID=18073489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31612196A Pending JPH10162758A (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | X線イメージ管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10162758A (ja) |
-
1996
- 1996-11-27 JP JP31612196A patent/JPH10162758A/ja active Pending
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