JPH10156601A - 対向2軸旋盤の突切り確認装置 - Google Patents
対向2軸旋盤の突切り確認装置Info
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- JPH10156601A JPH10156601A JP33460896A JP33460896A JPH10156601A JP H10156601 A JPH10156601 A JP H10156601A JP 33460896 A JP33460896 A JP 33460896A JP 33460896 A JP33460896 A JP 33460896A JP H10156601 A JPH10156601 A JP H10156601A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 対向2軸旋盤による突切り加工の良否を、加
工終了と同時に確認可能とする。 【解決手段】 対向する一対の主軸1a,1bでワーク
Wの両端を把持してこれら主軸1a,1bを同期回転さ
せながらワークWの中間部を突切る過程の後、両主軸1
a,1bを停止させる停止制御手段26a,26bを設
ける。各主軸1a,1bの停止タイミングを停止検出手
段27a,27bで検出する。この停止検出手段27
a,27bにより両主軸1a,1bの停止信号が同時に
入力されることで突切り不良と判定する判定手段20を
設ける。
工終了と同時に確認可能とする。 【解決手段】 対向する一対の主軸1a,1bでワーク
Wの両端を把持してこれら主軸1a,1bを同期回転さ
せながらワークWの中間部を突切る過程の後、両主軸1
a,1bを停止させる停止制御手段26a,26bを設
ける。各主軸1a,1bの停止タイミングを停止検出手
段27a,27bで検出する。この停止検出手段27
a,27bにより両主軸1a,1bの停止信号が同時に
入力されることで突切り不良と判定する判定手段20を
設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、対向2軸旋盤で
ワークを突切り加工したときの突切り完了を確認する突
切り確認装置に関する。
ワークを突切り加工したときの突切り完了を確認する突
切り確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、対向2軸旋盤の一対の主軸でワー
クを共掴みして突切り加工した場合、その突切り完了の
確認は図5(A),(B)のように行っていた。図4
(A)の方法は、両主軸40,41の片方を回転させた
時、他方の主軸がこれに共回りした場合にワークWの突
切りが完了していないと判断するものである。また、図
5(B)の方法は、両主軸40,41の片方を、両主軸
40,41が相対的に離反するように軸方向に移動さ
せ、この時、移動させる駆動源のトルクが所定の制限値
に達した場合に突切りが完了していないと判断するもの
である。
クを共掴みして突切り加工した場合、その突切り完了の
確認は図5(A),(B)のように行っていた。図4
(A)の方法は、両主軸40,41の片方を回転させた
時、他方の主軸がこれに共回りした場合にワークWの突
切りが完了していないと判断するものである。また、図
5(B)の方法は、両主軸40,41の片方を、両主軸
40,41が相対的に離反するように軸方向に移動さ
せ、この時、移動させる駆動源のトルクが所定の制限値
に達した場合に突切りが完了していないと判断するもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような突
切り確認方法では、突切り加工を終えた後に、主軸4
0,41の片方を回転させたり、軸方向に移動させる動
作を行うので、サイクルタイムがそれだけ長くなるとい
う問題点があった。
切り確認方法では、突切り加工を終えた後に、主軸4
0,41の片方を回転させたり、軸方向に移動させる動
作を行うので、サイクルタイムがそれだけ長くなるとい
う問題点があった。
【0004】この発明は、このような課題を解消し、ワ
ークの突切り加工が終了すると同時に突切り完了を確認
できる対向2軸旋盤の突切り確認装置を提供することを
目的とする。
ークの突切り加工が終了すると同時に突切り完了を確認
できる対向2軸旋盤の突切り確認装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の構成を実施形
態に対応する図2を参照して説明する。この対向2軸旋
盤の突切り確認装置は、対向する一対の主軸(1a,1
b)でワーク(W)の両端を把持してこれら主軸(1
a,1b)を同期回転させながら前記ワーク(W)の中
間部を突切る過程の後、前記両主軸(1a,1b)を停
止させる停止制御手段(26a,26b)と、前記各主
軸(1a,1b)の停止タイミングを検出する停止検出
手段(27a,27b)と、この停止検出手段(27
a,27b)により検出された各主軸(1a,1b)の
停止タイミングが同時である場合に突切り不良と判定す
る判定手段(20)とを備えたものである。ここで言う
「同時」とは、厳密に同時である場合だけでなく、同時
と考えられる所定時間内である場合を含む意味である。
この構成によれば、突切り過程の後、停止制御手段(2
6a,26b)によって両主軸(1a,1b)の駆動源
に停止指令が与えられたときに、突切りが完了していな
い場合、停止検出手段(20)に検出される両主軸(1
a,1b)の停止信号が同時に入力されることになり、
これに基づき判定手段(20)が突切り加工終了と同時
に突切り不良と判定する。両主軸(1a,1b)の停止
信号の入力タイミングが異なる場合は、突切り完了と判
定する。
態に対応する図2を参照して説明する。この対向2軸旋
盤の突切り確認装置は、対向する一対の主軸(1a,1
b)でワーク(W)の両端を把持してこれら主軸(1
a,1b)を同期回転させながら前記ワーク(W)の中
間部を突切る過程の後、前記両主軸(1a,1b)を停
止させる停止制御手段(26a,26b)と、前記各主
軸(1a,1b)の停止タイミングを検出する停止検出
手段(27a,27b)と、この停止検出手段(27
a,27b)により検出された各主軸(1a,1b)の
停止タイミングが同時である場合に突切り不良と判定す
る判定手段(20)とを備えたものである。ここで言う
「同時」とは、厳密に同時である場合だけでなく、同時
と考えられる所定時間内である場合を含む意味である。
この構成によれば、突切り過程の後、停止制御手段(2
6a,26b)によって両主軸(1a,1b)の駆動源
に停止指令が与えられたときに、突切りが完了していな
い場合、停止検出手段(20)に検出される両主軸(1
a,1b)の停止信号が同時に入力されることになり、
これに基づき判定手段(20)が突切り加工終了と同時
に突切り不良と判定する。両主軸(1a,1b)の停止
信号の入力タイミングが異なる場合は、突切り完了と判
定する。
【0006】前記構成の突切り確認装置において、前記
停止制御手段(26a,26b)は、両主軸(1a,1
b)を互いに僅かに異なる減速時定数(τL ,τR )で
停止させる制御を行うものとしても良い。この場合、突
切りが完了していれば、両主軸(1a,1b)の停止タ
イミングは必ず異なるので、突切り完了と突切り不良を
正確に識別できる。また、前記停止検出手段(27a,
27b)は、前記各主軸(1a,1b)を回転させる回
転駆動源(23a,23b)の回転速度が零になる停止
タイミングを検出するものとしても良い。この場合、回
転駆動源(23a,23b)に付設のエンコーダ等を停
止検出手段(27a,27b)として使用できるので、
簡単かつ安価に構成できる。
停止制御手段(26a,26b)は、両主軸(1a,1
b)を互いに僅かに異なる減速時定数(τL ,τR )で
停止させる制御を行うものとしても良い。この場合、突
切りが完了していれば、両主軸(1a,1b)の停止タ
イミングは必ず異なるので、突切り完了と突切り不良を
正確に識別できる。また、前記停止検出手段(27a,
27b)は、前記各主軸(1a,1b)を回転させる回
転駆動源(23a,23b)の回転速度が零になる停止
タイミングを検出するものとしても良い。この場合、回
転駆動源(23a,23b)に付設のエンコーダ等を停
止検出手段(27a,27b)として使用できるので、
簡単かつ安価に構成できる。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図3と共に説明する。図1(A),(B)は、この実
施形態にかかる突切り完了確認装置を装備した対向2軸
旋盤の概略構成を示す平面図および正面図である。この
対向2軸旋盤は、軸心を一致させて対向配置した第1お
よび第2の主軸1a,1bと、各主軸1a,1bに対し
て配置した第1および第2のタレット2a,2bとを備
える2軸2タレットの旋盤である。第1の主軸1aは、
後方から棒状の長尺のワークWを挿通できるものであっ
て、ワークWを把持するチャック3aを有し、主軸台4
aに固定設置されている。
し図3と共に説明する。図1(A),(B)は、この実
施形態にかかる突切り完了確認装置を装備した対向2軸
旋盤の概略構成を示す平面図および正面図である。この
対向2軸旋盤は、軸心を一致させて対向配置した第1お
よび第2の主軸1a,1bと、各主軸1a,1bに対し
て配置した第1および第2のタレット2a,2bとを備
える2軸2タレットの旋盤である。第1の主軸1aは、
後方から棒状の長尺のワークWを挿通できるものであっ
て、ワークWを把持するチャック3aを有し、主軸台4
aに固定設置されている。
【0008】第2の主軸1bは、ワークWを把持するチ
ャック3bを有し、可動の主軸台4bに支持されてい
る。主軸台4bは、主軸1bの軸方向(Z2 軸方向)に
移動自在なようにベッドのレール5b上に設置されてい
る。主軸台4bのZ2 軸方向への移動は、送りねじ6b
を介してZ2 軸サーボモータ7bにより行われる。
ャック3bを有し、可動の主軸台4bに支持されてい
る。主軸台4bは、主軸1bの軸方向(Z2 軸方向)に
移動自在なようにベッドのレール5b上に設置されてい
る。主軸台4bのZ2 軸方向への移動は、送りねじ6b
を介してZ2 軸サーボモータ7bにより行われる。
【0009】第1のタレット2aの送り台8aは、タレ
ットスライド9aを有し、主軸1aの軸方向(Z1 軸方
向)と直交する方向(X1 軸方向)に移動自在となるよ
うにベッドのレール10a上に設置されている。タレッ
トスライド9aは、Z1 軸方向に移動自在となるように
送り台8aのレール11a上に設置されていて、このタ
レットスライド9aにタレット軸12aを介してタレッ
ト2aが割出回転可能に設置されている。送り台8aお
よびタレットスライド9aは、各々送りねじ13a,1
4aを介してX1 軸サーボモータ15aおよびZ1 軸サ
ーボモータ16aにより、X1 ,Z1 軸方向に送られ
る。タレット2aは、正面形状が多角形のドラム状のも
のであり、各周面部分からなる工具ステーションに各種
の工具17aが装着される。
ットスライド9aを有し、主軸1aの軸方向(Z1 軸方
向)と直交する方向(X1 軸方向)に移動自在となるよ
うにベッドのレール10a上に設置されている。タレッ
トスライド9aは、Z1 軸方向に移動自在となるように
送り台8aのレール11a上に設置されていて、このタ
レットスライド9aにタレット軸12aを介してタレッ
ト2aが割出回転可能に設置されている。送り台8aお
よびタレットスライド9aは、各々送りねじ13a,1
4aを介してX1 軸サーボモータ15aおよびZ1 軸サ
ーボモータ16aにより、X1 ,Z1 軸方向に送られ
る。タレット2aは、正面形状が多角形のドラム状のも
のであり、各周面部分からなる工具ステーションに各種
の工具17aが装着される。
【0010】第2タレット2bは、第1のタレット2a
とほぼ同様の構成であるが、その移動は切込み方向のみ
行い、ワーク加工のための軸方向送りは主軸台4bの相
対移動で行うようにしてある。すなわち、送り台8b
は、Z2 軸方向と直交する方向(X2 軸方向)に移動自
在となるようにベッドのレール10b上に設置し、送り
台8bに固定設置したタレットスライド(図示せず)
に、タレット軸12bを介してタレット2bを割出回転
可能に設置してある。送り台8bは、送りねじ13bを
介してX2 軸サーボモータ15bによりX2 軸方向に送
られる。なお、上記の説明では軸方向の符号として、Z
1 ,X1 ,Z2 ,X2 を付して区別しているが、Z1 ,
Z2 の軸方向およびX1 ,X2 の軸方向は、共に同軸
か、または平行な方向である。
とほぼ同様の構成であるが、その移動は切込み方向のみ
行い、ワーク加工のための軸方向送りは主軸台4bの相
対移動で行うようにしてある。すなわち、送り台8b
は、Z2 軸方向と直交する方向(X2 軸方向)に移動自
在となるようにベッドのレール10b上に設置し、送り
台8bに固定設置したタレットスライド(図示せず)
に、タレット軸12bを介してタレット2bを割出回転
可能に設置してある。送り台8bは、送りねじ13bを
介してX2 軸サーボモータ15bによりX2 軸方向に送
られる。なお、上記の説明では軸方向の符号として、Z
1 ,X1 ,Z2 ,X2 を付して区別しているが、Z1 ,
Z2 の軸方向およびX1 ,X2 の軸方向は、共に同軸
か、または平行な方向である。
【0011】制御装置18は、対向2軸旋盤の全体を制
御する制御装置であって、NC機能部とプログラマブル
コントローラ機能部とを備える。この制御装置18に
は、左側の第1の主軸1aおよび第1のタレット2aに
よる加工を制御する左加工制御部19aと、右側の第2
の主軸1bおよび第2のタレット2bによる加工を制御
する右加工制御部19bと、突切り確認の判定を行う判
定手段20が設けられている。左加工制御部19aおよ
び右加工制御部19bは、各々別個のCPUおよび加工
プログラムを有するNC装置で構成され、判定手段20
は共通のプログラマブルコントローラ機能部に設けられ
る。左加工制御部19aは、軸制御部の一つとして、第
1の主軸1aを制御する左主軸制御部21aを有し、こ
の左主軸制御部21aからの指令は第1のサーボコント
ローラ22aを介して第1の主軸1aの回転駆動源であ
る第1のモータ23aに与えられる。右加工制御部19
bも同様の構成であり、軸制御部の一つとして、第2の
主軸1bを制御する右主軸制御部21bを有し、この右
主軸制御部21bからの指令は第2のサーボコントロー
ラ22bを介して第2の主軸1bの回転駆動源である第
2のモータ23bに与えられる。
御する制御装置であって、NC機能部とプログラマブル
コントローラ機能部とを備える。この制御装置18に
は、左側の第1の主軸1aおよび第1のタレット2aに
よる加工を制御する左加工制御部19aと、右側の第2
の主軸1bおよび第2のタレット2bによる加工を制御
する右加工制御部19bと、突切り確認の判定を行う判
定手段20が設けられている。左加工制御部19aおよ
び右加工制御部19bは、各々別個のCPUおよび加工
プログラムを有するNC装置で構成され、判定手段20
は共通のプログラマブルコントローラ機能部に設けられ
る。左加工制御部19aは、軸制御部の一つとして、第
1の主軸1aを制御する左主軸制御部21aを有し、こ
の左主軸制御部21aからの指令は第1のサーボコント
ローラ22aを介して第1の主軸1aの回転駆動源であ
る第1のモータ23aに与えられる。右加工制御部19
bも同様の構成であり、軸制御部の一つとして、第2の
主軸1bを制御する右主軸制御部21bを有し、この右
主軸制御部21bからの指令は第2のサーボコントロー
ラ22bを介して第2の主軸1bの回転駆動源である第
2のモータ23bに与えられる。
【0012】左主軸制御部21aは、一般加工制御手段
24a、突切り制御手段25a、および停止制御手段2
6aを有する。一般加工制御手段24aは、一般加工時
に第1の主軸1aの制御を行うものである。突切り制御
手段25aは、第1の主軸1aと第2の主軸1bとでワ
ークWの両端を把持して、これら両主軸1a,1bを同
期回転させながら第1のタレット2aでワークWの中間
部を突切り加工する時に第1の主軸1aの制御を行うも
のである。停止制御手段26aは、突切り後に第1の主
軸1aを所定の減速時定数τL で停止させる制御を行う
ものである。
24a、突切り制御手段25a、および停止制御手段2
6aを有する。一般加工制御手段24aは、一般加工時
に第1の主軸1aの制御を行うものである。突切り制御
手段25aは、第1の主軸1aと第2の主軸1bとでワ
ークWの両端を把持して、これら両主軸1a,1bを同
期回転させながら第1のタレット2aでワークWの中間
部を突切り加工する時に第1の主軸1aの制御を行うも
のである。停止制御手段26aは、突切り後に第1の主
軸1aを所定の減速時定数τL で停止させる制御を行う
ものである。
【0013】右主軸制御部21bも、左主軸制御部21
aと同様に、一般加工時に第2の主軸1bの制御を行う
一般加工制御手段24b、突切り加工時に第2の主軸1
bの制御を行う突切り制御手段25b、および停止制御
手段26bを有する。停止制御手段26bは、第2の主
軸1bを前記停止制御手段26aに適用される減速時定
数τL と僅かに異なる所定の減速時定数τR で停止させ
る制御を行う。
aと同様に、一般加工時に第2の主軸1bの制御を行う
一般加工制御手段24b、突切り加工時に第2の主軸1
bの制御を行う突切り制御手段25b、および停止制御
手段26bを有する。停止制御手段26bは、第2の主
軸1bを前記停止制御手段26aに適用される減速時定
数τL と僅かに異なる所定の減速時定数τR で停止させ
る制御を行う。
【0014】判定手段20は、両主軸1a,1bの停止
タイミングが同時である場合に突切り不良と判定し、停
止タイミングが異なるときに突切り完了(良)と判定す
るものである。ここでは、第1の主軸1aの停止信号と
して、第1の主軸1aの回転駆動源である第1のモータ
23aの回転を検出する第1のエンコーダ27aの出力
が使用される。すなわち、第1のエンコーダ27aによ
って検出される第1の主軸1aの回転速度が零になる停
止タイミングが停止信号として判定手段20に入力され
る。同様に、第2の主軸1bの停止信号として、第2の
主軸1bの回転駆動源である第2のモータ23bの回転
を検出する第2のエンコーダ27bの出力が使用され、
このエンコーダ27bによって検出される第2の主軸1
bの回転速度が零になる停止タイミングが停止信号とし
て判定手段20に入力される。この場合、第1および第
2のエンコーダ27a,27bは、各主軸1a,1bの
停止タイミングを検出する停止検出手段として機能す
る。なお、判定手段20で判定するときの「停止タイミ
ングが同時である場合」とは、厳密な意味の同時ではな
く、図3(B)に示すように、所定時間ta内である場
合を含む。つまり、判定手段20は、停止検出手段(こ
の例ではエンコーダ27a,27b)からの停止信号の
ずれ時間Δt(図3(A))が所定時間ta(図3
(B))よりも短い場合に、各主軸1a,1bの停止タ
イミングが同時であると見做して突切り不良と判定す
る。停止検出手段は、サーボコントローラ22a,22
bであっても良い。
タイミングが同時である場合に突切り不良と判定し、停
止タイミングが異なるときに突切り完了(良)と判定す
るものである。ここでは、第1の主軸1aの停止信号と
して、第1の主軸1aの回転駆動源である第1のモータ
23aの回転を検出する第1のエンコーダ27aの出力
が使用される。すなわち、第1のエンコーダ27aによ
って検出される第1の主軸1aの回転速度が零になる停
止タイミングが停止信号として判定手段20に入力され
る。同様に、第2の主軸1bの停止信号として、第2の
主軸1bの回転駆動源である第2のモータ23bの回転
を検出する第2のエンコーダ27bの出力が使用され、
このエンコーダ27bによって検出される第2の主軸1
bの回転速度が零になる停止タイミングが停止信号とし
て判定手段20に入力される。この場合、第1および第
2のエンコーダ27a,27bは、各主軸1a,1bの
停止タイミングを検出する停止検出手段として機能す
る。なお、判定手段20で判定するときの「停止タイミ
ングが同時である場合」とは、厳密な意味の同時ではな
く、図3(B)に示すように、所定時間ta内である場
合を含む。つまり、判定手段20は、停止検出手段(こ
の例ではエンコーダ27a,27b)からの停止信号の
ずれ時間Δt(図3(A))が所定時間ta(図3
(B))よりも短い場合に、各主軸1a,1bの停止タ
イミングが同時であると見做して突切り不良と判定す
る。停止検出手段は、サーボコントローラ22a,22
bであっても良い。
【0015】上記対向2軸旋盤による突切り加工時の突
切り確認動作を説明する。第1および第2の主軸1a,
1bでワークWの両端を把持して、これら両主軸1a,
1bを同期回転させながらワークWの中間部を第1のタ
レット2aの工具17aで突切る。この過程の後、停止
制御手段26a,26bにより第1および第2のモータ
23a,23bの停止制御が行われる。これにより、第
1の主軸1aは減速時定数τR で図3(A)に破線で示
すように減速して停止し、第2の主軸1bは減速時定数
τR で実線で示すように減速して停止する。両減速時定
数τL ,τR は互いに僅かに異なる値としてあるので、
ワークWが突切り完了している場合には、両主軸1a,
1bの停止タイミングに僅かの時間差Δtが生じる。判
定手段20は、この停止タイミングの時間差Δtを、第
1および第2のエンコーダ27a,27bから入力され
る停止信号に基づき検出し、これにより突切りが完了し
ていると判定する。一方、突切り不良の場合、両主軸1
a,1bは共回りしながら減速して同時に停止するの
で、停止タイミングの時間差Δtは零となる。この結果
から、判定手段20は、突切り不良と判定する。
切り確認動作を説明する。第1および第2の主軸1a,
1bでワークWの両端を把持して、これら両主軸1a,
1bを同期回転させながらワークWの中間部を第1のタ
レット2aの工具17aで突切る。この過程の後、停止
制御手段26a,26bにより第1および第2のモータ
23a,23bの停止制御が行われる。これにより、第
1の主軸1aは減速時定数τR で図3(A)に破線で示
すように減速して停止し、第2の主軸1bは減速時定数
τR で実線で示すように減速して停止する。両減速時定
数τL ,τR は互いに僅かに異なる値としてあるので、
ワークWが突切り完了している場合には、両主軸1a,
1bの停止タイミングに僅かの時間差Δtが生じる。判
定手段20は、この停止タイミングの時間差Δtを、第
1および第2のエンコーダ27a,27bから入力され
る停止信号に基づき検出し、これにより突切りが完了し
ていると判定する。一方、突切り不良の場合、両主軸1
a,1bは共回りしながら減速して同時に停止するの
で、停止タイミングの時間差Δtは零となる。この結果
から、判定手段20は、突切り不良と判定する。
【0016】この場合、両主軸1a,1bが停止すると
同時に、突切り確認が完了するので、突切り確認のため
に特別の時間を設けることなく、直ちに本加工に移行で
き、サイクルタイムを短縮化できる。また、突切り確認
のために、特別なセンサを設けることなく、速度制御や
位置制御等に用いられるエンコーダ27a,27bを利
用して両主軸1a,1bの回転を検出するだけで良いの
で、簡単かつ安価に構成できる。
同時に、突切り確認が完了するので、突切り確認のため
に特別の時間を設けることなく、直ちに本加工に移行で
き、サイクルタイムを短縮化できる。また、突切り確認
のために、特別なセンサを設けることなく、速度制御や
位置制御等に用いられるエンコーダ27a,27bを利
用して両主軸1a,1bの回転を検出するだけで良いの
で、簡単かつ安価に構成できる。
【0017】判定手段20は、詳しくは次のように突切
りの良否を判定する。すなわち、図3(B)に示すよう
に、各停止検出手段(この例では第1,第2のエンコー
ダ27a,27b)から先に入力された停止信号の入力
時(時刻0)から、所定時間taよりも図3(A)の前
記時間差Δtが短い場合は、突切り不良と判定し、それ
以外の場合は「突切り良」と判定する。つまり、厳密な
意味の同時だけでなく、「同時を含む同時期」の停止信
号の入力により、突切りの良否を判定する。突切り不良
の場合であっても、実際には停止信号の入力は、一方が
遅れる場合が考えられるため、前記のように判定するこ
とにより、正確な突切りの良否判定が行える。
りの良否を判定する。すなわち、図3(B)に示すよう
に、各停止検出手段(この例では第1,第2のエンコー
ダ27a,27b)から先に入力された停止信号の入力
時(時刻0)から、所定時間taよりも図3(A)の前
記時間差Δtが短い場合は、突切り不良と判定し、それ
以外の場合は「突切り良」と判定する。つまり、厳密な
意味の同時だけでなく、「同時を含む同時期」の停止信
号の入力により、突切りの良否を判定する。突切り不良
の場合であっても、実際には停止信号の入力は、一方が
遅れる場合が考えられるため、前記のように判定するこ
とにより、正確な突切りの良否判定が行える。
【0018】なお、突切りが完了している場合、左右の
主軸1a,1bの機械的な各種の条件の違いによって、
両主軸1a,1bの停止タイミングは一般的には異なる
ので、先述したように左右の減速時定数τL ,τR を必
ずしも異ならせなくても良い。特に、この例のように長
尺の棒状ワークWを順次加工しながら突切りにより寸断
する場合は、左右の主軸1a,1bで把持しているワー
ク重量の違いから、停止タイミングにずれが生じ易い。
しかし、一般に、主軸1a,1bの停止は強制停止とす
るため、制御精度が高い場合、左右の減速時定数を同じ
としてあると、同じタイミングで停止することが考えら
れる。このため、前記のように左右の減速時定数τL ,
τR を強制的に異ならせることによって、突切り確認を
より正確なものとすることが好ましい。
主軸1a,1bの機械的な各種の条件の違いによって、
両主軸1a,1bの停止タイミングは一般的には異なる
ので、先述したように左右の減速時定数τL ,τR を必
ずしも異ならせなくても良い。特に、この例のように長
尺の棒状ワークWを順次加工しながら突切りにより寸断
する場合は、左右の主軸1a,1bで把持しているワー
ク重量の違いから、停止タイミングにずれが生じ易い。
しかし、一般に、主軸1a,1bの停止は強制停止とす
るため、制御精度が高い場合、左右の減速時定数を同じ
としてあると、同じタイミングで停止することが考えら
れる。このため、前記のように左右の減速時定数τL ,
τR を強制的に異ならせることによって、突切り確認を
より正確なものとすることが好ましい。
【0019】また、前記実施形態では、停止制御手段2
6a,26bは減速時定数τL ,τRを互いに異ならせ
るものとしたが、停止制御手段26a,26bは、減速
時定数τL ,τ Rを互いに同じとし、図4のように減速
を開始するタイミングをずらせるようにしたものであっ
ても良い。この場合も、判定手段20による突切良否の
判定は、前記と同様に行える。
6a,26bは減速時定数τL ,τRを互いに異ならせ
るものとしたが、停止制御手段26a,26bは、減速
時定数τL ,τ Rを互いに同じとし、図4のように減速
を開始するタイミングをずらせるようにしたものであっ
ても良い。この場合も、判定手段20による突切良否の
判定は、前記と同様に行える。
【0020】
【発明の効果】この発明の対向2軸旋盤の突切り確認装
置は、対向する一対の主軸でワークの両端を把持してこ
れら主軸を同期回転させながら前記ワークの中間部を突
切る過程の後、前記両主軸を停止させる停止制御手段
と、前記各主軸の停止タイミングを検出する停止検出手
段と、この停止検出手段により検出された各主軸の停止
タイミングが同時である場合に突切り不良と判定する判
定手段とを設けたため、ワークの突切り加工が終了する
と同時に突切り完了を確認できる。前記停止制御手段
を、両主軸を互いに僅かに異なる減速時定数で停止させ
る制御を行うものとした場合は、突切り完了と突切り不
良を正確に識別できる。前記停止検出手段を、前記各主
軸を回転させる回転駆動源の回転速度が零になる停止タ
イミングを検出するものとした場合は、回転駆動源に付
設のエンコーダ等を停止検出手段として使用できるの
で、簡単かつ安価に構成できる。
置は、対向する一対の主軸でワークの両端を把持してこ
れら主軸を同期回転させながら前記ワークの中間部を突
切る過程の後、前記両主軸を停止させる停止制御手段
と、前記各主軸の停止タイミングを検出する停止検出手
段と、この停止検出手段により検出された各主軸の停止
タイミングが同時である場合に突切り不良と判定する判
定手段とを設けたため、ワークの突切り加工が終了する
と同時に突切り完了を確認できる。前記停止制御手段
を、両主軸を互いに僅かに異なる減速時定数で停止させ
る制御を行うものとした場合は、突切り完了と突切り不
良を正確に識別できる。前記停止検出手段を、前記各主
軸を回転させる回転駆動源の回転速度が零になる停止タ
イミングを検出するものとした場合は、回転駆動源に付
設のエンコーダ等を停止検出手段として使用できるの
で、簡単かつ安価に構成できる。
【図1】(A)はこの発明の一実施形態にかかる突切り
確認装置を装備した対向2軸旋盤の平面図、(B)は同
正面図である。
確認装置を装備した対向2軸旋盤の平面図、(B)は同
正面図である。
【図2】同突切り確認装置の模式図である。
【図3】(A)は主軸の減速停止動作の説明図、(B)
は同時と判定する範囲を示す説明図である。
は同時と判定する範囲を示す説明図である。
【図4】この発明の他の実施形態にかかる突切り確認装
置の主軸の減速停止動作の説明図である。
置の主軸の減速停止動作の説明図である。
【図5】(A)は従来例の説明図、(B)は他の従来例
の説明図である。
の説明図である。
1a,1b…主軸 20…判定手段 23a,23b…モータ 26a,26b…停止制御手段 27a,27b…エンコーダ(停止検出手段) W…ワーク τL ,τR …減速時定数
Claims (3)
- 【請求項1】 対向する一対の主軸でワークの両端を把
持してこれら主軸を同期回転させながら前記ワークの中
間部を突切る過程の後、前記両主軸を停止させる停止制
御手段と、前記各主軸の停止タイミングを検出する停止
検出手段と、この停止検出手段により検出された各主軸
の停止タイミングが同時である場合に突切り不良と判定
する判定手段とを備えた対向2軸旋盤の突切り確認装
置。 - 【請求項2】 前記停止制御手段は、両主軸を互いに僅
かに異なる減速時定数で停止させる制御を行うものであ
る請求項1記載の対向2軸旋盤の突切り確認装置。 - 【請求項3】 前記停止検出手段は、前記各主軸を回転
させる回転駆動源の回転速度が零になる停止タイミング
を検出するものである請求項1または請求項2記載の対
向2軸旋盤の突切り確認装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33460896A JPH10156601A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 対向2軸旋盤の突切り確認装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33460896A JPH10156601A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 対向2軸旋盤の突切り確認装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10156601A true JPH10156601A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18279290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33460896A Pending JPH10156601A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 対向2軸旋盤の突切り確認装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10156601A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012187653A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Seiko Instruments Inc | ワーク切断確認装置、ワーク切断システムおよびワーク切断確認方法 |
JP2021037589A (ja) * | 2019-09-03 | 2021-03-11 | シチズン時計株式会社 | 工作機械および工作機械の制御装置 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP33460896A patent/JPH10156601A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012187653A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Seiko Instruments Inc | ワーク切断確認装置、ワーク切断システムおよびワーク切断確認方法 |
JP2021037589A (ja) * | 2019-09-03 | 2021-03-11 | シチズン時計株式会社 | 工作機械および工作機械の制御装置 |
WO2021044834A1 (ja) * | 2019-09-03 | 2021-03-11 | シチズン時計株式会社 | 工作機械および工作機械の制御装置 |
CN114364476A (zh) * | 2019-09-03 | 2022-04-15 | 西铁城时计株式会社 | 机床以及机床的控制装置 |
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