JPH10154834A - 強誘電体素子およびその製造方法 - Google Patents
強誘電体素子およびその製造方法Info
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- JPH10154834A JPH10154834A JP31049196A JP31049196A JPH10154834A JP H10154834 A JPH10154834 A JP H10154834A JP 31049196 A JP31049196 A JP 31049196A JP 31049196 A JP31049196 A JP 31049196A JP H10154834 A JPH10154834 A JP H10154834A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電極膜剥離等の素子破損や特性不良を抑制す
るとともに、強誘電体膜形成時の組成ずれを抑制し、歩
留まりの向上した強誘電体素子を提供することを目的と
する。 【解決手段】 基板上に、密着層、下部電極、強誘電体
膜、および上部電極を順次配置した強誘電体素子におい
て、前記密着層として、下部電極を構成する材料と酸素
からなる層を設ける。アルゴンガス雰囲気中で酸化物を
ターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜を
形成し、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰囲気中で前
記酸化物をターゲットとしたスパッタリング法により強
誘電体膜を形成する。
るとともに、強誘電体膜形成時の組成ずれを抑制し、歩
留まりの向上した強誘電体素子を提供することを目的と
する。 【解決手段】 基板上に、密着層、下部電極、強誘電体
膜、および上部電極を順次配置した強誘電体素子におい
て、前記密着層として、下部電極を構成する材料と酸素
からなる層を設ける。アルゴンガス雰囲気中で酸化物を
ターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜を
形成し、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰囲気中で前
記酸化物をターゲットとしたスパッタリング法により強
誘電体膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦電型赤外線セン
サ、圧電力学量センサ、あるいは圧電アクチュエータ等
に使用される強誘電体薄膜を用いた各種強誘電体素子お
よびその製造方法に関する。
サ、圧電力学量センサ、あるいは圧電アクチュエータ等
に使用される強誘電体薄膜を用いた各種強誘電体素子お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体のエレクトロニクス分野におけ
る応用は、赤外線センサ、圧電素子、光変調素子、メモ
リ素子などさまざまなものがある。例えば、焦電型の赤
外線センサとして、高山らにより、MgO基板上に、下
部電極として(100)面に配向したPt膜を形成し、
その上にc軸配向したペロブスカイト構造のランタンを
添加したチタン酸鉛系強誘電体(PLT)薄膜を形成さ
せ、上部受光電極としてNi−Cr膜を形成したデバイ
スが報告されている(Jounal of Applied Physics,63(1
2),1988 p5868-5872)。この場合、強誘電体である焦電
体は、分極処理を行わなくても、分極方向が一方向に揃
っており、赤外線の入射とともに焦電電流が検出され
る。さらに、分極処理したバルク焼結体と比較して、約
3倍の焦電特性が得られている。また、小谷らにより、
上記例とほぼ同様の構成を有する、MgO基板の表面マ
イクロマシンニングを用いて形成したマイクロキャビテ
ィを有する赤外線センサの例が報告されている(Japane
se Jounal of Applied Physics,32,1993 p6297-630
0)。
る応用は、赤外線センサ、圧電素子、光変調素子、メモ
リ素子などさまざまなものがある。例えば、焦電型の赤
外線センサとして、高山らにより、MgO基板上に、下
部電極として(100)面に配向したPt膜を形成し、
その上にc軸配向したペロブスカイト構造のランタンを
添加したチタン酸鉛系強誘電体(PLT)薄膜を形成さ
せ、上部受光電極としてNi−Cr膜を形成したデバイ
スが報告されている(Jounal of Applied Physics,63(1
2),1988 p5868-5872)。この場合、強誘電体である焦電
体は、分極処理を行わなくても、分極方向が一方向に揃
っており、赤外線の入射とともに焦電電流が検出され
る。さらに、分極処理したバルク焼結体と比較して、約
3倍の焦電特性が得られている。また、小谷らにより、
上記例とほぼ同様の構成を有する、MgO基板の表面マ
イクロマシンニングを用いて形成したマイクロキャビテ
ィを有する赤外線センサの例が報告されている(Japane
se Jounal of Applied Physics,32,1993 p6297-630
0)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来例のような構成では、デバイス化プロセスにおける
エッチング工程、実装の際のワイヤボンディング工程な
どにおいて、Pt等の下部電極とMgO基板の間の密着
力が弱いために種々の不都合が生じていた。すなわち、
下部電極がMgO基板から剥離することによる不良を起
こしたり、前記密着力が弱いことが電気特性自体にも悪
影響を及ぼすために製造歩留まりが悪くなるなどであ
る。また、下部電極上に強誘電体膜を形成する際に、初
期堆積過程において組成ずれを起こし、その後の堆積過
程において組成は化学量論比となるものの全体的な素子
特性は低下するという問題があった。本発明は、上記の
ような下部電極膜の剥離や、強誘電体膜の組成ずれを解
決し、小型で高感度な強誘電体素子を提供することを目
的とする。また、本発明は、そのような強誘電体素子を
歩留まり良く製造する方法を提供することを目的とす
る。
従来例のような構成では、デバイス化プロセスにおける
エッチング工程、実装の際のワイヤボンディング工程な
どにおいて、Pt等の下部電極とMgO基板の間の密着
力が弱いために種々の不都合が生じていた。すなわち、
下部電極がMgO基板から剥離することによる不良を起
こしたり、前記密着力が弱いことが電気特性自体にも悪
影響を及ぼすために製造歩留まりが悪くなるなどであ
る。また、下部電極上に強誘電体膜を形成する際に、初
期堆積過程において組成ずれを起こし、その後の堆積過
程において組成は化学量論比となるものの全体的な素子
特性は低下するという問題があった。本発明は、上記の
ような下部電極膜の剥離や、強誘電体膜の組成ずれを解
決し、小型で高感度な強誘電体素子を提供することを目
的とする。また、本発明は、そのような強誘電体素子を
歩留まり良く製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の強誘電体素子
は、基板、並びに前記基板上に順次配置した密着層、下
部電極、強誘電体膜、および上部電極を具備し、前記密
着層が前記下部電極を構成する材料と酸素からなる。本
発明の第1の強誘電体素子の製造方法は、基板上に密着
層を形成する工程、前記密着層上に下部電極を形成する
工程、前記下部電極上に強誘電体膜を形成する工程、お
よび前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程を有
し、前記密着層を形成する工程が、分圧比20%以上の
酸素を含むアルゴンガス雰囲気中において下部電極材料
をターゲットとしたスパッタリング法により行われ、前
記密着層上に下部電極を形成する工程が、前記密着層の
形成工程に引き続きアルゴンガスのみの雰囲気中におい
て下部電極材料をターゲットとしたスパッタリング法に
より行われる。
は、基板、並びに前記基板上に順次配置した密着層、下
部電極、強誘電体膜、および上部電極を具備し、前記密
着層が前記下部電極を構成する材料と酸素からなる。本
発明の第1の強誘電体素子の製造方法は、基板上に密着
層を形成する工程、前記密着層上に下部電極を形成する
工程、前記下部電極上に強誘電体膜を形成する工程、お
よび前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程を有
し、前記密着層を形成する工程が、分圧比20%以上の
酸素を含むアルゴンガス雰囲気中において下部電極材料
をターゲットとしたスパッタリング法により行われ、前
記密着層上に下部電極を形成する工程が、前記密着層の
形成工程に引き続きアルゴンガスのみの雰囲気中におい
て下部電極材料をターゲットとしたスパッタリング法に
より行われる。
【0005】本発明の第2の強誘電体素子の製造方法
は、基板上に下部電極を形成する工程、前記下部電極上
に強誘電体膜を形成する工程、および前記強誘電体膜上
に上部電極を形成する工程を有し、前記強誘電体膜を形
成する工程が、アルゴンガス雰囲気中において酸化物を
ターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜を
形成する工程と、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰囲
気中において前記酸化物をターゲットとしたスパッタリ
ング法により強誘電体膜を形成する工程からなる。第2
の製造方法において、アルゴンガス雰囲気中で形成する
強誘電体膜の厚みは、5nm以上20nm以下とするの
が好ましい。また、第2の製造方法において、下部電極
を形成する工程に先だって、基板上に密着層を形成する
工程を有することが好ましい。
は、基板上に下部電極を形成する工程、前記下部電極上
に強誘電体膜を形成する工程、および前記強誘電体膜上
に上部電極を形成する工程を有し、前記強誘電体膜を形
成する工程が、アルゴンガス雰囲気中において酸化物を
ターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜を
形成する工程と、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰囲
気中において前記酸化物をターゲットとしたスパッタリ
ング法により強誘電体膜を形成する工程からなる。第2
の製造方法において、アルゴンガス雰囲気中で形成する
強誘電体膜の厚みは、5nm以上20nm以下とするの
が好ましい。また、第2の製造方法において、下部電極
を形成する工程に先だって、基板上に密着層を形成する
工程を有することが好ましい。
【0006】上記において、密着層の厚みは、5nm以
上50nm以下であることが好ましい。また、基板は、
MgO単結晶基板または岩塩型結晶構造の酸化物膜を積
層した基板であることが好ましい。前記岩塩型結晶構造
の酸化物膜としては、MgO、NiO、およびCoOか
らなる群より選ばれた少なくとも一種の膜が好ましい。
下部電極材料は、Pt、Pd、Ir、およびAuからな
る群より選ばれた少なくとも一種であることが好まし
い。
上50nm以下であることが好ましい。また、基板は、
MgO単結晶基板または岩塩型結晶構造の酸化物膜を積
層した基板であることが好ましい。前記岩塩型結晶構造
の酸化物膜としては、MgO、NiO、およびCoOか
らなる群より選ばれた少なくとも一種の膜が好ましい。
下部電極材料は、Pt、Pd、Ir、およびAuからな
る群より選ばれた少なくとも一種であることが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の強誘電体素子は、上記の
ように、基板と下部電極との間に、下部電極を構成する
材料と酸素からなる密着層を有する。この密着層によ
り、基板と下部電極膜との密着性が向上する。一般に、
基板とその上に積層する薄膜の密着性は、それぞれの材
料のもつ熱膨張係数の違いと、積層する薄膜の成膜時の
真空度に基づく膜内残留応力が原因する。例えば、Mg
O基板とその上に形成する下部電極としてのPt膜と
は、熱膨張係数に違いがある。さらに、Pt膜の成膜時
の真空度(ガス圧)によっては、Pt膜内は圧縮応力に
なったり、引張り応力になったりする。比較的高い基板
温度でスパッタ成膜する場合、基板とその上に形成され
る膜との界面には、熱拡散やスパッタリング効果による
基板元素と膜元素から構成される混合層が形成される。
混合層が緻密に形成されれば、基板と膜の密着性が向上
する。本発明では、この混合層として、下部電極材料と
酸素からなる層を利用する。この密着層は、前記第1の
製造方法で述べたように、分圧比20%以上の酸素を含
むアルゴンガス雰囲気中において下部電極材料をターゲ
ットとしたスパッタリング法により行い、引き続きアル
ゴンガスのみの雰囲気中において下部電極材料をターゲ
ットとしたスパッタリング法により下部電極を形成する
のが好ましい。
ように、基板と下部電極との間に、下部電極を構成する
材料と酸素からなる密着層を有する。この密着層によ
り、基板と下部電極膜との密着性が向上する。一般に、
基板とその上に積層する薄膜の密着性は、それぞれの材
料のもつ熱膨張係数の違いと、積層する薄膜の成膜時の
真空度に基づく膜内残留応力が原因する。例えば、Mg
O基板とその上に形成する下部電極としてのPt膜と
は、熱膨張係数に違いがある。さらに、Pt膜の成膜時
の真空度(ガス圧)によっては、Pt膜内は圧縮応力に
なったり、引張り応力になったりする。比較的高い基板
温度でスパッタ成膜する場合、基板とその上に形成され
る膜との界面には、熱拡散やスパッタリング効果による
基板元素と膜元素から構成される混合層が形成される。
混合層が緻密に形成されれば、基板と膜の密着性が向上
する。本発明では、この混合層として、下部電極材料と
酸素からなる層を利用する。この密着層は、前記第1の
製造方法で述べたように、分圧比20%以上の酸素を含
むアルゴンガス雰囲気中において下部電極材料をターゲ
ットとしたスパッタリング法により行い、引き続きアル
ゴンガスのみの雰囲気中において下部電極材料をターゲ
ットとしたスパッタリング法により下部電極を形成する
のが好ましい。
【0008】複合酸化物材料を結晶成長させるために、
比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場合、その材料
を構成する各元素のスパッタ率の違いや蒸気圧の違いに
より、化学量論比の組成のものを得ることは非常に難し
い。組成が化学量論比からずれると、形成される複合酸
化物薄膜の結晶性や膜特性に悪い影響を及ぼす。そこ
で、本発明では、アルゴンガス雰囲気中において酸化物
をターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜
を形成する工程と、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰
囲気中において前記酸化物をターゲットとしたスパッタ
リング法により強誘電体膜を形成する工程により、強誘
電体膜を形成する。このように、強誘電体膜の成膜初期
過程において、酸素ガス未導入により特にPb元素のス
パッタ率を上昇させて成膜する。酸素ガス未導入時は、
酸素が不足すると考えられるが、酸化物のターゲットを
用いていることと、その後の酸素ガスを含む雰囲気中の
成膜によるスパッタリング効果や熱拡散効果により、不
足分の酸素が補足されるのである。
比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場合、その材料
を構成する各元素のスパッタ率の違いや蒸気圧の違いに
より、化学量論比の組成のものを得ることは非常に難し
い。組成が化学量論比からずれると、形成される複合酸
化物薄膜の結晶性や膜特性に悪い影響を及ぼす。そこ
で、本発明では、アルゴンガス雰囲気中において酸化物
をターゲットとしたスパッタリング法により強誘電体膜
を形成する工程と、引き続き酸素を含むアルゴンガス雰
囲気中において前記酸化物をターゲットとしたスパッタ
リング法により強誘電体膜を形成する工程により、強誘
電体膜を形成する。このように、強誘電体膜の成膜初期
過程において、酸素ガス未導入により特にPb元素のス
パッタ率を上昇させて成膜する。酸素ガス未導入時は、
酸素が不足すると考えられるが、酸化物のターゲットを
用いていることと、その後の酸素ガスを含む雰囲気中の
成膜によるスパッタリング効果や熱拡散効果により、不
足分の酸素が補足されるのである。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 《実施例1》図1は本実施例の強誘電体素子10を示
す。基板11は、(100)面で劈開し、鏡面研磨処理
したMgO単結晶基板からできている。この基板11上
には、密着層12としての酸素とPtからなる膜、Pt
膜からなる下部電極13、強誘電体膜14としてのPb
0.9La0.1Ti0.975O3(PLT)膜、およびNi−C
r膜からなる上部電極15が順次配置されている。
る。 《実施例1》図1は本実施例の強誘電体素子10を示
す。基板11は、(100)面で劈開し、鏡面研磨処理
したMgO単結晶基板からできている。この基板11上
には、密着層12としての酸素とPtからなる膜、Pt
膜からなる下部電極13、強誘電体膜14としてのPb
0.9La0.1Ti0.975O3(PLT)膜、およびNi−C
r膜からなる上部電極15が順次配置されている。
【0010】次に、この強誘電体素子10の形成方法に
ついて説明する。まず、真空槽内にMgO単結晶基板1
1を設置し、槽内を真空に排気した後、基板11を60
0℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により4
インチのPt板をターゲットとしてArとO2の混合ガ
ス、例えば混合比Ar:O2=1:1をスパッタガスと
し、ガス圧1Pa、RF電力100Wにて密着層12を
厚み15nm形成した。その密着層12上に、引き続き
マグネトロンスパッタ法で同温度、同電力にて下部電極
としてのPt膜13をArスパッタガスのみを用いて1
Paのガス圧にて厚み200nm形成した。さらに、そ
のPt13上にRFマグネトロンスパッタ法により6イ
ンチのPLT焼結体ターゲット(PbOを化学量論比よ
り20mol%過剰に添加)を用い、580℃にてPL
T薄膜14をガスの混合比Ar:O2 =25:1、ガス
圧0.4Paのスパッタガス雰囲気中、RF電力400
Wにて厚み2μm形成した。その後、上部電極15とし
てNi−Cr膜をDCスパッタ法により4インチのNi
−Cr合金のターゲットを用い、スパッタリングガスの
Arガス0.7Paの雰囲気中で100Wの電力によ
り、基板を加熱せずにArスパッタガスを用いて厚み1
0nm形成した。
ついて説明する。まず、真空槽内にMgO単結晶基板1
1を設置し、槽内を真空に排気した後、基板11を60
0℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により4
インチのPt板をターゲットとしてArとO2の混合ガ
ス、例えば混合比Ar:O2=1:1をスパッタガスと
し、ガス圧1Pa、RF電力100Wにて密着層12を
厚み15nm形成した。その密着層12上に、引き続き
マグネトロンスパッタ法で同温度、同電力にて下部電極
としてのPt膜13をArスパッタガスのみを用いて1
Paのガス圧にて厚み200nm形成した。さらに、そ
のPt13上にRFマグネトロンスパッタ法により6イ
ンチのPLT焼結体ターゲット(PbOを化学量論比よ
り20mol%過剰に添加)を用い、580℃にてPL
T薄膜14をガスの混合比Ar:O2 =25:1、ガス
圧0.4Paのスパッタガス雰囲気中、RF電力400
Wにて厚み2μm形成した。その後、上部電極15とし
てNi−Cr膜をDCスパッタ法により4インチのNi
−Cr合金のターゲットを用い、スパッタリングガスの
Arガス0.7Paの雰囲気中で100Wの電力によ
り、基板を加熱せずにArスパッタガスを用いて厚み1
0nm形成した。
【0011】上記において、密着層12を形成する際の
酸素ガスの分圧比を変えて密着層を形成し、その上に下
部電極を形成し、下部電極の剥離による不良率を調べ
た。その結果を図2に示す。酸素ガスの分圧比が0、す
なわち、密着層12がない場合は、下部電極Pt膜13
上にAlリード線をワイヤボンディングする際、20〜
30%程度の剥離不良が発生した。引張り試験時も含め
ると剥離不良は60%強となる。一般に、基板とその上
に積層する薄膜の密着性は、それぞれの材料のもつ熱膨
張係数の違いと、積層する薄膜の成膜時の真空度に基づ
く膜内残留応力が原因する。この場合も、MgO基板と
Pt膜とは熱膨張係数に違いがある。さらに、前記した
成膜時の真空度(ガス圧)においては、Pt膜内は圧縮
応力となる。比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場
合、基板とその上に形成される膜との界面には、熱拡散
やスパッタリング効果による基板元素と膜元素から構成
される混合層が形成される。混合層が緻密に形成されれ
ば、基板と膜の密着性が向上する。本実施例において、
MgO基板上にスパッタリング法でPt電極膜を形成す
る場合に、O2ガス分圧比20%以上のArとO2の混合
ガス雰囲気で、その厚みを5nm以上50nm以下の範
囲で形成すれば、酸素とPtからなる良好な密着層が形
成される。そして、その上に形成した下部電極膜13上
にAlリード線をワイヤボンディングしても、下部電極
膜13の剥離不良は5%以下に抑えることができる。
酸素ガスの分圧比を変えて密着層を形成し、その上に下
部電極を形成し、下部電極の剥離による不良率を調べ
た。その結果を図2に示す。酸素ガスの分圧比が0、す
なわち、密着層12がない場合は、下部電極Pt膜13
上にAlリード線をワイヤボンディングする際、20〜
30%程度の剥離不良が発生した。引張り試験時も含め
ると剥離不良は60%強となる。一般に、基板とその上
に積層する薄膜の密着性は、それぞれの材料のもつ熱膨
張係数の違いと、積層する薄膜の成膜時の真空度に基づ
く膜内残留応力が原因する。この場合も、MgO基板と
Pt膜とは熱膨張係数に違いがある。さらに、前記した
成膜時の真空度(ガス圧)においては、Pt膜内は圧縮
応力となる。比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場
合、基板とその上に形成される膜との界面には、熱拡散
やスパッタリング効果による基板元素と膜元素から構成
される混合層が形成される。混合層が緻密に形成されれ
ば、基板と膜の密着性が向上する。本実施例において、
MgO基板上にスパッタリング法でPt電極膜を形成す
る場合に、O2ガス分圧比20%以上のArとO2の混合
ガス雰囲気で、その厚みを5nm以上50nm以下の範
囲で形成すれば、酸素とPtからなる良好な密着層が形
成される。そして、その上に形成した下部電極膜13上
にAlリード線をワイヤボンディングしても、下部電極
膜13の剥離不良は5%以下に抑えることができる。
【0012】ただし、密着層12の厚みが5nmより薄
い場合は、MgO基板表面の凹凸自体がこの程度あるた
め、Pt膜とMgO基板の間に密着層が介在しない領域
が存在し、ボンディングの不良率が急に増大する。ま
た、密着層12の厚みが50nmを越える場合は、密着
性は良好なものの、その上に形成する下部電極13の表
面凹凸状態が粗くなり、さらにその上に形成するPLT
強誘電体薄膜14の特性が低下するという現象が起き
る。強誘電体薄膜を形成する場合、下地基板表面の結晶
性や凹凸の程度が、強誘電体膜自体の結晶性および膜特
性に影響を与える。この場合、密着層12の厚みが50
nm以下であれば、下部電極上に形成するPLT膜はc
軸配向の強い膜特性の良好なものが得られた。
い場合は、MgO基板表面の凹凸自体がこの程度あるた
め、Pt膜とMgO基板の間に密着層が介在しない領域
が存在し、ボンディングの不良率が急に増大する。ま
た、密着層12の厚みが50nmを越える場合は、密着
性は良好なものの、その上に形成する下部電極13の表
面凹凸状態が粗くなり、さらにその上に形成するPLT
強誘電体薄膜14の特性が低下するという現象が起き
る。強誘電体薄膜を形成する場合、下地基板表面の結晶
性や凹凸の程度が、強誘電体膜自体の結晶性および膜特
性に影響を与える。この場合、密着層12の厚みが50
nm以下であれば、下部電極上に形成するPLT膜はc
軸配向の強い膜特性の良好なものが得られた。
【0013】ここで、基板11としてMgO、NiO、
CoO等の岩塩型結晶構造の酸化物膜を積層した基板を
用いても、強誘電体薄膜の膜特性を損なうことなく、下
部電極と基板の密着性の良好な結果が得られた。また、
下部電極13として、Pd、Ir、またはAuを用いて
も、強誘電体薄膜14の特性を損なうことなく、同様に
下部電極と基板の密着性の良好な結果が得られた。
CoO等の岩塩型結晶構造の酸化物膜を積層した基板を
用いても、強誘電体薄膜の膜特性を損なうことなく、下
部電極と基板の密着性の良好な結果が得られた。また、
下部電極13として、Pd、Ir、またはAuを用いて
も、強誘電体薄膜14の特性を損なうことなく、同様に
下部電極と基板の密着性の良好な結果が得られた。
【0014】《実施例2》本実施例の強誘電体素子の構
成を図3に示す。この強誘電体素子20は、基板21と
して(100)面に配向したMgO単結晶基板を用いて
いる。この基板21上に、Pt膜からなる下部電極23
を配置し、その上に強誘電体膜24としてPb0.9La
0.1Ti0.975O3(PLT)膜を配置し、さらにその上
にNi−Cr膜からなる上部電極25が配置されてい
る。
成を図3に示す。この強誘電体素子20は、基板21と
して(100)面に配向したMgO単結晶基板を用いて
いる。この基板21上に、Pt膜からなる下部電極23
を配置し、その上に強誘電体膜24としてPb0.9La
0.1Ti0.975O3(PLT)膜を配置し、さらにその上
にNi−Cr膜からなる上部電極25が配置されてい
る。
【0015】この強誘電体素子20の形成方法について
以下に説明する。まず、真空槽内にMgO単結晶基板2
1を設置し、槽内を真空排気した後、基板21を600
℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により4イ
ンチのPt板をターゲットとして、Arスパッタガス圧
1Pa、RF電力100Wにて下部電極としてPt膜2
3を厚み200nm形成した。さらに、そのPt下部電
極膜23上に、RFマグネトロンスパッタ法により6イ
ンチのPLT焼結体ターゲットを用いて、設定温度58
0℃、ガス圧0.4PaのArのみのスパッタガス雰囲
気中、RF電力400Wにて第1のPLT薄膜24を厚
み約10nm形成した後、同温度、同電力、ガス比A
r:O2 =25:1、ガス圧0.4Paのスパッタガス
雰囲気中にて第2のPLT薄膜25を厚み2μm形成し
た。その後、上部電極26としてNi−Cr膜をDCス
パッタ法にて基板を加熱せずにArスパッタガスを用い
て厚み10nm形成した。
以下に説明する。まず、真空槽内にMgO単結晶基板2
1を設置し、槽内を真空排気した後、基板21を600
℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により4イ
ンチのPt板をターゲットとして、Arスパッタガス圧
1Pa、RF電力100Wにて下部電極としてPt膜2
3を厚み200nm形成した。さらに、そのPt下部電
極膜23上に、RFマグネトロンスパッタ法により6イ
ンチのPLT焼結体ターゲットを用いて、設定温度58
0℃、ガス圧0.4PaのArのみのスパッタガス雰囲
気中、RF電力400Wにて第1のPLT薄膜24を厚
み約10nm形成した後、同温度、同電力、ガス比A
r:O2 =25:1、ガス圧0.4Paのスパッタガス
雰囲気中にて第2のPLT薄膜25を厚み2μm形成し
た。その後、上部電極26としてNi−Cr膜をDCス
パッタ法にて基板を加熱せずにArスパッタガスを用い
て厚み10nm形成した。
【0016】複合酸化物材料を結晶成長させるために、
比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場合、その材料
を構成する各元素のスパッタ率の違いや蒸気圧の違いに
より、化学量論比の組成のものを得ることは非常に難し
い。組成が化学量論比からずれると、形成される複合酸
化物薄膜の結晶性や膜特性に悪い影響を及ぼす。実際、
この複合酸化物の強誘電体素子を形成する場合も、Pt
下部電極上にPLT薄膜を形成する際に、最初からガス
混合比Ar:O2 =25:1の酸素ガスを含む雰囲気で
成膜する時は、下部電極との界面から20nm付近まで
はPb元素の不足による組成ずれが観測された。しかし
ながら、本実施例により形成したPLT薄膜素子におい
ては、素子特性(焦電性能指数)に10%程度の向上が
みられた。これはPLT成膜初期過程において、酸素ガ
ス未導入によりPb元素のスパッタ率を上昇させて成膜
したために組成が合った結果と考えられる。酸素ガス未
導入時は、酸素が不足すると考えられるが、酸化物のタ
ーゲットを用いていることと、その後の酸素ガスを含む
雰囲気中の成膜によるスパッタリング効果や熱拡散効果
により、不足分の酸素が補足されると考えられる。この
ように本実施例のような構成の製造方法により、特性の
良好な強誘電体素子を実現することができる。
比較的高い基板温度でスパッタ成膜する場合、その材料
を構成する各元素のスパッタ率の違いや蒸気圧の違いに
より、化学量論比の組成のものを得ることは非常に難し
い。組成が化学量論比からずれると、形成される複合酸
化物薄膜の結晶性や膜特性に悪い影響を及ぼす。実際、
この複合酸化物の強誘電体素子を形成する場合も、Pt
下部電極上にPLT薄膜を形成する際に、最初からガス
混合比Ar:O2 =25:1の酸素ガスを含む雰囲気で
成膜する時は、下部電極との界面から20nm付近まで
はPb元素の不足による組成ずれが観測された。しかし
ながら、本実施例により形成したPLT薄膜素子におい
ては、素子特性(焦電性能指数)に10%程度の向上が
みられた。これはPLT成膜初期過程において、酸素ガ
ス未導入によりPb元素のスパッタ率を上昇させて成膜
したために組成が合った結果と考えられる。酸素ガス未
導入時は、酸素が不足すると考えられるが、酸化物のタ
ーゲットを用いていることと、その後の酸素ガスを含む
雰囲気中の成膜によるスパッタリング効果や熱拡散効果
により、不足分の酸素が補足されると考えられる。この
ように本実施例のような構成の製造方法により、特性の
良好な強誘電体素子を実現することができる。
【0017】ここで、基板21として、MgO、Ni
O、CoO等の岩塩型結晶構造の酸化物膜を積層した基
板を用いても、全く同様に強誘電体薄膜の特性の良好な
素子を形成することできる。また、下部電極23とし
て、Pd、Ir、またはAuを用いても、全く同様の結
果が得られる。また、基板上に下部電極を形成する前
に、Ti等の密着層、またはアルゴン、酸素の混合ガス
雰囲気で下部電極材料を用いて形成する混合密着層を形
成した場合も全く同様に強誘電体薄膜の特性の良好な素
子を形成することできる。この場合は、下部電極の密着
性も良好となり、素子製造の歩留まりが大幅に向上す
る。
O、CoO等の岩塩型結晶構造の酸化物膜を積層した基
板を用いても、全く同様に強誘電体薄膜の特性の良好な
素子を形成することできる。また、下部電極23とし
て、Pd、Ir、またはAuを用いても、全く同様の結
果が得られる。また、基板上に下部電極を形成する前
に、Ti等の密着層、またはアルゴン、酸素の混合ガス
雰囲気で下部電極材料を用いて形成する混合密着層を形
成した場合も全く同様に強誘電体薄膜の特性の良好な素
子を形成することできる。この場合は、下部電極の密着
性も良好となり、素子製造の歩留まりが大幅に向上す
る。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、下部電極
膜の剥離や、強誘電体膜の組成ずれを解決し、小型で高
感度な強誘電体素子を得ることができる。また、本発明
の製造方法によれば、小型で高感度な強誘電体素子を従
来に比べて低価格で製造することができる。
膜の剥離や、強誘電体膜の組成ずれを解決し、小型で高
感度な強誘電体素子を得ることができる。また、本発明
の製造方法によれば、小型で高感度な強誘電体素子を従
来に比べて低価格で製造することができる。
【図1】本発明の一実施例における強誘電体素子の縦断
面図である。
面図である。
【図2】下部電極成膜時のスパッタガスの酸素分圧比と
下部電極の密着性の関係を示す。
下部電極の密着性の関係を示す。
【図3】本発明の他の実施例における強誘電体素子の縦
断面図である。
断面図である。
10 強誘電体素子 11 MgO単結晶基板 12 密着層(Pt酸素混合層) 13 下部電極(Pt膜) 14 強誘電体膜(PLT膜) 15 上部電極(Ni−Cr膜) 20 強誘電体素子 21 MgO単結晶基板 23 下部電極(Pt膜) 24 第1の強誘電体膜(PLT膜) 25 第2の強誘電体膜(PLT膜) 26 上部電極(Ni−Cr膜)
フロントページの続き (72)発明者 神野 伊策 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高山 良一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 基板、並びに前記基板上に順次配置した
密着層、下部電極、強誘電体膜、および上部電極を具備
し、前記密着層が前記下部電極を構成する材料と酸素か
らなる強誘電体素子。 - 【請求項2】 密着層の厚みが5nm以上50nm以下
である請求項1に記載の強誘電体素子。 - 【請求項3】 基板が、MgO単結晶基板または岩塩型
結晶構造の酸化物膜を積層した基板である請求項1に記
載の強誘電体素子。 - 【請求項4】 前記岩塩型結晶構造の酸化物膜が、Mg
O、NiO、およびCoOからなる群より選ばれた少な
くとも一種の膜である請求項3に記載の強誘電体素子。 - 【請求項5】 下部電極材料が、Pt、Pd、Ir、お
よびAuからなる群より選ばれた少なくとも一種である
請求項1に記載の強誘電体素子。 - 【請求項6】 基板上に密着層を形成する工程、前記密
着層上に下部電極を形成する工程、前記下部電極上に強
誘電体膜を形成する工程、および前記強誘電体膜上に上
部電極を形成する工程を有し、前記密着層を形成する工
程が、分圧比20%以上の酸素を含むアルゴンガス雰囲
気中において下部電極材料をターゲットとしたスパッタ
リング法により行われ、前記密着層上に下部電極を形成
する工程が、前記密着層の形成工程に引き続きアルゴン
ガスのみの雰囲気中において下部電極材料をターゲット
としたスパッタリング法により行われる強誘電体素子の
製造方法。 - 【請求項7】 密着層の厚みを5nm以上50nm以下
とした請求項6に記載の強誘電体素子の製造方法。 - 【請求項8】 基板上に下部電極を形成する工程、前記
下部電極上に強誘電体膜を形成する工程、および前記強
誘電体膜上に上部電極を形成する工程を有し、前記強誘
電体膜を形成する工程が、アルゴンガス雰囲気中におい
て酸化物をターゲットとしたスパッタリング法により強
誘電体膜を形成する工程と、引き続き酸素を含むアルゴ
ンガス雰囲気中において前記酸化物をターゲットとした
スパッタリング法により強誘電体膜を形成する工程から
なる強誘電体素子の製造方法。 - 【請求項9】 アルゴンガス雰囲気中で形成する強誘電
体膜の厚みを5nm以上20nm以下とした請求項8に
記載の強誘電体素子の製造方法。 - 【請求項10】 基板が、MgO単結晶基板、または岩
塩型結晶構造の酸化物膜を積層した基板である請求項6
または8に記載の強誘電体素子の製造方法。 - 【請求項11】 岩塩型結晶構造の酸化物膜が、Mg
O、NiO、およびCoOからなる群より選ばれた少な
くとも一種の膜である請求項10に記載の強誘電体素子
の製造方法。 - 【請求項12】 下部電極材料が、Pt、Pd、Ir、
およびAuからなる群より選ばれた少なくとも一種であ
る請求項6または8に記載の強誘電体素子の製造方法。 - 【請求項13】 下部電極を形成する工程に先だって、
基板上に密着層を形成する工程を有する請求項8に記載
の強誘電体素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31049196A JPH10154834A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 強誘電体素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31049196A JPH10154834A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 強誘電体素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10154834A true JPH10154834A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18005876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31049196A Pending JPH10154834A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 強誘電体素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10154834A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002027809A1 (fr) * | 2000-09-27 | 2002-04-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Element a pellicule dielectrique mince, actionneur comprenant cet element, tete a jet d'encre et enregistreur a jet d'encre |
US6604431B1 (en) | 1999-09-29 | 2003-08-12 | International Business Machines Corporation | Apparatus and method for fixing and checking connections of piezoelectric sensor, actuator, and disk unit |
JP2011203169A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 熱型光検出器、熱型光検出装置及び電子機器 |
US9892950B2 (en) | 2011-10-11 | 2018-02-13 | Ngk Insulators, Ltd. | Ceramic member, member for semiconductor manufacturing apparatus, and method for manufacturing ceramic member |
-
1996
- 1996-11-21 JP JP31049196A patent/JPH10154834A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6604431B1 (en) | 1999-09-29 | 2003-08-12 | International Business Machines Corporation | Apparatus and method for fixing and checking connections of piezoelectric sensor, actuator, and disk unit |
WO2002027809A1 (fr) * | 2000-09-27 | 2002-04-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Element a pellicule dielectrique mince, actionneur comprenant cet element, tete a jet d'encre et enregistreur a jet d'encre |
JP2011203169A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 熱型光検出器、熱型光検出装置及び電子機器 |
US9892950B2 (en) | 2011-10-11 | 2018-02-13 | Ngk Insulators, Ltd. | Ceramic member, member for semiconductor manufacturing apparatus, and method for manufacturing ceramic member |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040520 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040924 |