JPH10153169A - 斜板式可変容量圧縮機 - Google Patents
斜板式可変容量圧縮機Info
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- JPH10153169A JPH10153169A JP8310847A JP31084796A JPH10153169A JP H10153169 A JPH10153169 A JP H10153169A JP 8310847 A JP8310847 A JP 8310847A JP 31084796 A JP31084796 A JP 31084796A JP H10153169 A JPH10153169 A JP H10153169A
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Classifications
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 加工工程の低減や管理費の低減等によって，
大幅なコスト低減と耐久性の向上が実現できる斜板式可
変容量圧縮機を提供すること。 【解決手段】 回転軸１に傾動可能に支持された斜板本
体２３と，前記斜板本体２３の両面に当該斜板本体と摺
動可能に設けたシュー部材３４，３５を介して，前記斜
板本体２３の回転運動をピストンの往復動直線運動に変
換させると共に，前記斜板本体２３を内装しているクラ
ンク室内圧力と吸入圧力をピストン部材３０を介した力
差により前記斜板本体の傾角を制御する斜板式可変容量
圧縮機において，前記斜板本体２３の材料を高力黄銅合
金，青銅合金，及び鉛青銅合金の内の少なくとも一種の
銅合金によって形成した。
大幅なコスト低減と耐久性の向上が実現できる斜板式可
変容量圧縮機を提供すること。 【解決手段】 回転軸１に傾動可能に支持された斜板本
体２３と，前記斜板本体２３の両面に当該斜板本体と摺
動可能に設けたシュー部材３４，３５を介して，前記斜
板本体２３の回転運動をピストンの往復動直線運動に変
換させると共に，前記斜板本体２３を内装しているクラ
ンク室内圧力と吸入圧力をピストン部材３０を介した力
差により前記斜板本体の傾角を制御する斜板式可変容量
圧縮機において，前記斜板本体２３の材料を高力黄銅合
金，青銅合金，及び鉛青銅合金の内の少なくとも一種の
銅合金によって形成した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は，主として冷凍空調
用に供される圧縮機に関し，詳しくは，斜板式可変容量
圧縮機の斜板に使用される材質に関するものである。
用に供される圧縮機に関し，詳しくは，斜板式可変容量
圧縮機の斜板に使用される材質に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来，特開平２−２６７３７１号公報
（以下，従来技術と呼ぶ）に開示された可変容量斜板式
圧縮機が知られている。この可変容量斜板式圧縮機は，
シリンダブロックを備え，このシリンダブロックは，両
頭ピストンを往復動可能に収容している。また，シリン
ダブロック内には，回転軸が回転可能に収容支持されて
いる。この回転軸は，斜板を相対回転不能かつその周縁
側を中心として前後に揺動可能に支持している。また，
この斜板は，シリンダブロック内の両頭ピストンを往復
駆動する。この斜板の揺動中心位置は，リヤ側シリンダ
ボア寄りに設定されており，回転軸の回転に伴う揺動中
心の回転領域上に前記両頭ピストンの往復動領域を設定
し，前記斜板の傾角変更によりピストンストロークを変
更して容量を調節できるようにしている。このような従
来の可変容量斜板式圧縮機において，斜板本体と回転力
伝達部とが別体に形成されている。斜板本体は，シュー
と係合しており，このシューは，斜板の回転揺動運動を
両頭ピストンに往復運動として伝達する役割を果たして
いる。さらに，回転力伝達部は，回転軸に設けられた連
結部に対しガイドピンを介して連結されている。そし
て，斜板は，この斜板本体と回転力伝達部とを嵌合固着
することによって構成されている。この斜板本体とシュ
ーとは鉄系材料で形成され，斜板本体とシューとの摺動
部は銅系軸受合金で形成されている。
（以下，従来技術と呼ぶ）に開示された可変容量斜板式
圧縮機が知られている。この可変容量斜板式圧縮機は，
シリンダブロックを備え，このシリンダブロックは，両
頭ピストンを往復動可能に収容している。また，シリン
ダブロック内には，回転軸が回転可能に収容支持されて
いる。この回転軸は，斜板を相対回転不能かつその周縁
側を中心として前後に揺動可能に支持している。また，
この斜板は，シリンダブロック内の両頭ピストンを往復
駆動する。この斜板の揺動中心位置は，リヤ側シリンダ
ボア寄りに設定されており，回転軸の回転に伴う揺動中
心の回転領域上に前記両頭ピストンの往復動領域を設定
し，前記斜板の傾角変更によりピストンストロークを変
更して容量を調節できるようにしている。このような従
来の可変容量斜板式圧縮機において，斜板本体と回転力
伝達部とが別体に形成されている。斜板本体は，シュー
と係合しており，このシューは，斜板の回転揺動運動を
両頭ピストンに往復運動として伝達する役割を果たして
いる。さらに，回転力伝達部は，回転軸に設けられた連
結部に対しガイドピンを介して連結されている。そし
て，斜板は，この斜板本体と回転力伝達部とを嵌合固着
することによって構成されている。この斜板本体とシュ
ーとは鉄系材料で形成され，斜板本体とシューとの摺動
部は銅系軸受合金で形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら，従来技
術の可変容量斜板式圧縮機では，鉄系材料よりなる斜板
本体の表面に，銅系軸受合金を焼結，溶射，接合等によ
り一体形成しているが，斜板本体と銅系軸受合金を結合
させねばならずコスト増の要因で有り，また結合後の厚
さや表面粗さの精度も，要求される精度は得られず仕上
げ加工を要していた。
術の可変容量斜板式圧縮機では，鉄系材料よりなる斜板
本体の表面に，銅系軸受合金を焼結，溶射，接合等によ
り一体形成しているが，斜板本体と銅系軸受合金を結合
させねばならずコスト増の要因で有り，また結合後の厚
さや表面粗さの精度も，要求される精度は得られず仕上
げ加工を要していた。
【０００４】また，機械的結合にて形成している為，結
合部で剥離を生じると言う問題も発生する。
合部で剥離を生じると言う問題も発生する。
【０００５】更に，斜板本体を鉄系素材で形成している
ので，車両側からの回転力を圧縮機へ回転力を伝達する
電磁クラッチの磁力によって斜板が磁化されてしまう。
したがって，鉄系内部部品から摩耗紛が発生した際に
は，斜板に摩耗紛が付着し斜板とシュー間のクリアラン
ス部分に浸入するため斜板表面部及びシュー表面部に傷
や摩耗を発生させてしまう。
ので，車両側からの回転力を圧縮機へ回転力を伝達する
電磁クラッチの磁力によって斜板が磁化されてしまう。
したがって，鉄系内部部品から摩耗紛が発生した際に
は，斜板に摩耗紛が付着し斜板とシュー間のクリアラン
ス部分に浸入するため斜板表面部及びシュー表面部に傷
や摩耗を発生させてしまう。
【０００６】そこで，本発明の技術的課題は，加工工程
の低減や管理費の低減等によって，大幅なコスト低減と
耐久性の向上が実現できる斜板式可変容量圧縮機を提供
することにある。
の低減や管理費の低減等によって，大幅なコスト低減と
耐久性の向上が実現できる斜板式可変容量圧縮機を提供
することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明によれば，回転軸
に傾動可能に支持された斜板と，前記斜板の両面に当該
斜板と摺動可能に設けたシュー部材を介して，前記斜板
の回転運動をピストンの往復動直線運動に変換させると
共に，前記斜板を内装しているクランク室内圧力と吸入
圧力をピストンを介した力差により前記斜板の傾角を制
御する斜板式可変容量圧縮機において，前記斜板の材料
に高力黄銅合金，青銅合金，及び鉛青銅合金の内の少な
くとも一種の銅合金を用いたことを特徴とする斜板式可
変容量圧縮機が得られる。
に傾動可能に支持された斜板と，前記斜板の両面に当該
斜板と摺動可能に設けたシュー部材を介して，前記斜板
の回転運動をピストンの往復動直線運動に変換させると
共に，前記斜板を内装しているクランク室内圧力と吸入
圧力をピストンを介した力差により前記斜板の傾角を制
御する斜板式可変容量圧縮機において，前記斜板の材料
に高力黄銅合金，青銅合金，及び鉛青銅合金の内の少な
くとも一種の銅合金を用いたことを特徴とする斜板式可
変容量圧縮機が得られる。
【０００８】また，本発明によれば，前記斜板式可変容
量圧縮機において，前記銅合金は，特殊耐摩耗性高力黄
銅合金であることを特徴とする斜板式可変容量圧縮機が
得られる。
量圧縮機において，前記銅合金は，特殊耐摩耗性高力黄
銅合金であることを特徴とする斜板式可変容量圧縮機が
得られる。
【０００９】ここで，本発明において，特殊耐摩耗性高
力黄銅合金としては，Ｃｎ−Ｍｎ−Ｓｉ一Ｚｎ系高力黄
銅合金が例示できる。
力黄銅合金としては，Ｃｎ−Ｍｎ−Ｓｉ一Ｚｎ系高力黄
銅合金が例示できる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下，本発明の実施の形態につい
て，図面を参照しながら説明する。
て，図面を参照しながら説明する。
【００１１】図１は本発明の実施の形態による斜板式可
変容量圧縮機を示す断面図である。図１に示すように，
斜板式可変容量圧縮機１０は，駆動軸１と，駆動軸１の
一端を収容するように，駆動軸１の周囲に配置された複
数のシリンダ２を複数備えるとともに外殻３と一体に形
成され，外殻３内にシリンダ２に隣接してクランク室４
を規定するシリンダブロック５と，クランク室４内で駆
動軸１の周囲配置された斜板部材２０と，駆動軸１の一
端に貫通されるとともにシリンダブロック５の一端部を
封じるフロントヘッドプレート６と，シリンダブロック
５の他端部に設けられた弁板装置７と，これを覆うシリ
ンダヘッド８とを備えている。
変容量圧縮機を示す断面図である。図１に示すように，
斜板式可変容量圧縮機１０は，駆動軸１と，駆動軸１の
一端を収容するように，駆動軸１の周囲に配置された複
数のシリンダ２を複数備えるとともに外殻３と一体に形
成され，外殻３内にシリンダ２に隣接してクランク室４
を規定するシリンダブロック５と，クランク室４内で駆
動軸１の周囲配置された斜板部材２０と，駆動軸１の一
端に貫通されるとともにシリンダブロック５の一端部を
封じるフロントヘッドプレート６と，シリンダブロック
５の他端部に設けられた弁板装置７と，これを覆うシリ
ンダヘッド８とを備えている。
【００１２】シリンダ２内からクランク室４に突出して
ピストン部材３０が設けられている。
ピストン部材３０が設けられている。
【００１３】駆動軸１の一端部は，フロントヘッドプレ
ート６の円筒状の突出部９内に設けられた軸受け１１に
支持され，さらに，軸受け１１に駆動軸方向外側に連設
したシール部材１２によって片斜板式圧縮機１０外部に
対して密閉されている。また，駆動軸１の他端は，シリ
ンダ２の内側にあり，軸受け１３に支持され，端面を軸
方向規制ねじ部材１４によって規制されている。
ート６の円筒状の突出部９内に設けられた軸受け１１に
支持され，さらに，軸受け１１に駆動軸方向外側に連設
したシール部材１２によって片斜板式圧縮機１０外部に
対して密閉されている。また，駆動軸１の他端は，シリ
ンダ２の内側にあり，軸受け１３に支持され，端面を軸
方向規制ねじ部材１４によって規制されている。
【００１４】弁板装置７は，シリンダ２の内部２ａに至
まで貫通して設けられた吸入孔７ａ及び吐出孔７ｂを夫
々備え，吸入孔７ａのシリンダ２側，及び吐出孔７ｂの
シリンダヘッド８側には，夫々図示しない吸入弁及び吐
出弁が設けられている。弁板装置７のシリンダヘッド８
側には，吐出弁の開放時の移動距離を調節するための弁
押さえ１５がボルト・ナット１６ａ，１６ｂによって，
弁板装置７によって固定されている。
まで貫通して設けられた吸入孔７ａ及び吐出孔７ｂを夫
々備え，吸入孔７ａのシリンダ２側，及び吐出孔７ｂの
シリンダヘッド８側には，夫々図示しない吸入弁及び吐
出弁が設けられている。弁板装置７のシリンダヘッド８
側には，吐出弁の開放時の移動距離を調節するための弁
押さえ１５がボルト・ナット１６ａ，１６ｂによって，
弁板装置７によって固定されている。
【００１５】シリンダヘッド８内には，隔壁８ａを介し
て吸入室１７及び吐出室１８が夫々区画形成されてい
る。吐出室１８とクランク室４とは，径の小さな孔部等
によって実質的に連絡している。
て吸入室１７及び吐出室１８が夫々区画形成されてい
る。吐出室１８とクランク室４とは，径の小さな孔部等
によって実質的に連絡している。
【００１６】ピストン部材３０は，シリンダ室２ａを，
駆動軸に沿う方向に往復動するピストン本体３１とピス
トン本体３１からクランク室４まで駆動軸１方向に延在
するピストン駆動部３２とが一体に設けられたアルミ合
金材料からなっている。尚，ピストン本体３１の周囲に
は，ピストンリング３１ａが設けられている。
駆動軸に沿う方向に往復動するピストン本体３１とピス
トン本体３１からクランク室４まで駆動軸１方向に延在
するピストン駆動部３２とが一体に設けられたアルミ合
金材料からなっている。尚，ピストン本体３１の周囲に
は，ピストンリング３１ａが設けられている。
【００１７】斜板部材２０は，駆動軸１の周囲に固定さ
れた駆動体２１と，駆動体２１の駆動軸１方向に連設さ
れ，この駆動体２１に連動する揺動体２２とを備えてい
る。
れた駆動体２１と，駆動体２１の駆動軸１方向に連設さ
れ，この駆動体２１に連動する揺動体２２とを備えてい
る。
【００１８】揺動体２２の内側の駆動軸１の中心部には
円筒部２５が設けられており，駆動軸１方向の両端に配
置されたコイルばね２６ａ，２６ｂを介して，駆動体２
１の一端面をシリンダヘッド８内壁に設けられたラジア
ル軸受け２７に圧接するように構成されている。
円筒部２５が設けられており，駆動軸１方向の両端に配
置されたコイルばね２６ａ，２６ｂを介して，駆動体２
１の一端面をシリンダヘッド８内壁に設けられたラジア
ル軸受け２７に圧接するように構成されている。
【００１９】また，揺動体２２は，板状の斜板本体２３
と，これを固定支持する支持体２４とを備え，支持体２
４には，係合クランクピン２４ａが設けられており，駆
動体２１に設けられた係合長孔２１ａと係合することに
よって，駆動体２１と支持体２４は連動して回転する構
成となっている。
と，これを固定支持する支持体２４とを備え，支持体２
４には，係合クランクピン２４ａが設けられており，駆
動体２１に設けられた係合長孔２１ａと係合することに
よって，駆動体２１と支持体２４は連動して回転する構
成となっている。
【００２０】ピストン部材３０において，ピストン駆動
部３２のクランク室４側の一端で，駆動軸１に対向する
ように，凹部３３が設けられている。この凹部３３内に
は，斜板本体２３の外側縁部が挿入されている。さら
に，この凹部３３内の斜板本体２３の外側縁部と凹部３
３との間には，一対の第１及び第２のシュー３４，３５
が設けられている。ピストン本体３１寄りの第１のシュ
ー３４は，斜板本体の一外縁端面２３ａに摺接する平坦
面３４ａと凹部３３の内面３３ａに摺接する凸面３４ｂ
を備えている鉄系の材料からなる。一方，フロントヘッ
ドプレート６寄りの第２のシュー３５も同様に，斜板本
体２３の他の外縁端面２３ｂに摺接する平坦面３５ａと
凹部３３の内面３３ａに摺接する凸面３５ｂを備えてい
る鉄系材料からなる。
部３２のクランク室４側の一端で，駆動軸１に対向する
ように，凹部３３が設けられている。この凹部３３内に
は，斜板本体２３の外側縁部が挿入されている。さら
に，この凹部３３内の斜板本体２３の外側縁部と凹部３
３との間には，一対の第１及び第２のシュー３４，３５
が設けられている。ピストン本体３１寄りの第１のシュ
ー３４は，斜板本体の一外縁端面２３ａに摺接する平坦
面３４ａと凹部３３の内面３３ａに摺接する凸面３４ｂ
を備えている鉄系の材料からなる。一方，フロントヘッ
ドプレート６寄りの第２のシュー３５も同様に，斜板本
体２３の他の外縁端面２３ｂに摺接する平坦面３５ａと
凹部３３の内面３３ａに摺接する凸面３５ｂを備えてい
る鉄系材料からなる。
【００２１】実質的に圧縮機の斜板をなす斜板本体２３
は，Ｃｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合金からなり，
従来技術によるものと同等以上の摺動特性が得られると
ともに，コスト低減を図ることができる。さらに，下記
表１からも明らかなように，比重が極めて大きいため，
斜板の慣性力を増加させることができる。また，斜板本
体２３には，上記Ｃｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合
金以外にも，青銅合金，鉛青銅合金，及び一般の高力黄
銅合金を用いることができる。尚，図２において，Ｃｕ
−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ高力黄銅合金は，一般の高力黄銅合
金に比べて，摺動性が優れている。
は，Ｃｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合金からなり，
従来技術によるものと同等以上の摺動特性が得られると
ともに，コスト低減を図ることができる。さらに，下記
表１からも明らかなように，比重が極めて大きいため，
斜板の慣性力を増加させることができる。また，斜板本
体２３には，上記Ｃｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合
金以外にも，青銅合金，鉛青銅合金，及び一般の高力黄
銅合金を用いることができる。尚，図２において，Ｃｕ
−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ高力黄銅合金は，一般の高力黄銅合
金に比べて，摺動性が優れている。
【００２２】
【表１】
【００２３】以上のような構成の片斜板式圧縮機におい
て，駆動軸１が回転すると，それと同時に駆動体２１も
回転する。駆動体２１の回転運動は，係合クランクピン
２４ａ，係合長孔２１ａからなる係合部を介して支持体
２４及び斜板本体２３の実質的に駆動軸１に沿う方向の
揺動運動に変換される。斜板本体２３の揺動運動は第１
及び第２のシュー３４，３５，及び凹面３３を介してピ
ストン３０の軸方向の往復動に変換される。ピストン３
０のピストン本体３１のシリンダ室２ａ内における往復
動によって，吸入室１７から吸入孔７ａを介して吸入さ
れた冷却媒体は，シリンダ室２内で圧縮され，吐出孔７
ｂから吐出室１８に吐出される。
て，駆動軸１が回転すると，それと同時に駆動体２１も
回転する。駆動体２１の回転運動は，係合クランクピン
２４ａ，係合長孔２１ａからなる係合部を介して支持体
２４及び斜板本体２３の実質的に駆動軸１に沿う方向の
揺動運動に変換される。斜板本体２３の揺動運動は第１
及び第２のシュー３４，３５，及び凹面３３を介してピ
ストン３０の軸方向の往復動に変換される。ピストン３
０のピストン本体３１のシリンダ室２ａ内における往復
動によって，吸入室１７から吸入孔７ａを介して吸入さ
れた冷却媒体は，シリンダ室２内で圧縮され，吐出孔７
ｂから吐出室１８に吐出される。
【００２４】容量可変動作は，クランクケース内圧を上
下することによって行う。能力が必要ない場合には，吸
入圧とクランクケース内圧との差が大きく，斜板の角度
を小さくする。能力が必要の場合は逆に，吸入圧とクラ
ンクケース内圧との差を小さくし，斜板の角度を大きく
する。
下することによって行う。能力が必要ない場合には，吸
入圧とクランクケース内圧との差が大きく，斜板の角度
を小さくする。能力が必要の場合は逆に，吸入圧とクラ
ンクケース内圧との差を小さくし，斜板の角度を大きく
する。
【００２５】次に，本発明の実施の形態による効果を確
かめるために，次のような試験を行った。
かめるために，次のような試験を行った。
【００２６】駆動中においては，シュー３４，３５と斜
板本体２３とは，常に摺接しているので，その摩擦熱に
よって焼き付きが生じる。この際の焼き付き荷重につい
て調査した。試験条件は，最高荷重１２５Ｋｇ，回転数
２４５０ＲＰＭ，オイル量８２ｃｃ／分とし，荷重を加
えていき，テストピースの温度が２５０℃に達した時点
を焼き付き荷重とした。その結果を図２に示す。
板本体２３とは，常に摺接しているので，その摩擦熱に
よって焼き付きが生じる。この際の焼き付き荷重につい
て調査した。試験条件は，最高荷重１２５Ｋｇ，回転数
２４５０ＲＰＭ，オイル量８２ｃｃ／分とし，荷重を加
えていき，テストピースの温度が２５０℃に達した時点
を焼き付き荷重とした。その結果を図２に示す。
【００２７】図２に示すように，アルミ材（高シリコン
系）や銅系溶射材に比べて，本発明の実施の形態による
青銅合金材及びＣｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合金
は，焼き付き荷重が１００Ｋｇｆ以上と大きく，耐久性
に優れていることが判明した。
系）や銅系溶射材に比べて，本発明の実施の形態による
青銅合金材及びＣｕ−Ｍｎ−Ｓｉ−Ｚｎ系高力黄銅合金
は，焼き付き荷重が１００Ｋｇｆ以上と大きく，耐久性
に優れていることが判明した。
【００２８】
【発明の効果】以上，説明したように，本発明において
は，斜板本体に銅合金を用いたので，斜板本体を鉄系で
形成し斜板本体の表面部に銅系軸受合金を一体形成した
物と同等以上の摺動特性を得られると共に，耐久性の向
上及びコスト低減（加工行程の低減や管理費の低減）を
図ることができる片斜板式圧縮機を提供することができ
る。
は，斜板本体に銅合金を用いたので，斜板本体を鉄系で
形成し斜板本体の表面部に銅系軸受合金を一体形成した
物と同等以上の摺動特性を得られると共に，耐久性の向
上及びコスト低減（加工行程の低減や管理費の低減）を
図ることができる片斜板式圧縮機を提供することができ
る。
【図１】本発明の実施の形態による斜板式可変容量圧縮
機を示す断面図である。
機を示す断面図である。
【図２】図１の斜板式可変容量圧縮機の斜板の材質によ
る焼き付き荷重の調査結果を示す図で，併せて従来技術
による斜板の材質による焼き付き荷重の調査結果を示し
ている。
る焼き付き荷重の調査結果を示す図で，併せて従来技術
による斜板の材質による焼き付き荷重の調査結果を示し
ている。
１ 駆動軸 ２ 複数のシリンダ ３ 外殻 ４ クランク室 ５ シリンダブロック ６ フロントヘッドプレート ７ 弁板装置 ８ シリンダヘッド ９ 突出部 １０ 斜板式可変容量圧縮機 １１ 軸受け １３ 軸受け １４ 軸方向規制ねじ部材 １５ 弁押さえ １７ 吸入室 １８ 吐出室 ２０ 斜板部材 ２１ 駆動体 ２２ 揺動体 ２３ 斜板本体 ２４ 支持体 ２４ａ 係合クランクピン ２５ 円筒部 ２６ａ，２６ｂ コイルばね ２７ ラジアル軸受け ３０ ピストン部材 ３１ ピストン本体 ３２ ピストン駆動部 ３３ 凹部 ３４，３５ 第１及び第２のシュー
Claims (2)
- 【請求項１】 回転軸に傾動可能に支持された斜板と，
前記斜板の両面に当該斜板と摺動可能に設けたシュー部
材を介して，前記斜板の回転運動をピストンの往復動直
線運動に変換させると共に，前記斜板を内装しているク
ランク室内圧力と吸入圧力をピストンを介した力差によ
り前記斜板の傾角を制御する斜板式可変容量圧縮機にお
いて，前記斜板の材料に高力黄銅合金，青銅合金，及び
鉛青銅合金の内の少なくとも一種の銅合金を用いたこと
を特徴とする斜板式可変容量圧縮機。 - 【請求項２】 請求項１記載の斜板式可変容量圧縮機に
おいて，前記銅合金は，特殊耐摩耗性高力黄銅合金であ
ることを特徴とする斜板式可変容量圧縮機。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8310847A JPH10153169A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 斜板式可変容量圧縮機 |
| US08/975,361 US5974946A (en) | 1996-11-21 | 1997-11-20 | Swash plate type compressor using swash plate made of highly wear-resistant material |
| EP97120478A EP0844390B1 (en) | 1996-11-21 | 1997-11-21 | Swash plate type compressor using swash plate made of highly wear-resistant material |
| DE69700380T DE69700380T2 (de) | 1996-11-21 | 1997-11-21 | Schrägscheibenverdichter mit einer Schrägscheibe aus hochverschleissfestem Material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8310847A JPH10153169A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 斜板式可変容量圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10153169A true JPH10153169A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18010116
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8310847A Pending JPH10153169A (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 斜板式可変容量圧縮機 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5974946A (ja) |
| EP (1) | EP0844390B1 (ja) |
| JP (1) | JPH10153169A (ja) |
| DE (1) | DE69700380T2 (ja) |
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| EP1236897A2 (en) | 2001-02-28 | 2002-09-04 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Component having slide contact area of compressor |
| JP2003028056A (ja) * | 2001-07-11 | 2003-01-29 | Zexel Valeo Climate Control Corp | 可変容量型斜板式圧縮機 |
| WO2006051656A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | 摺動装置 |
| WO2006117901A1 (ja) | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | 摺動装置 |
| CN100451332C (zh) * | 2004-11-11 | 2009-01-14 | 大丰工业株式会社 | 滑动装置 |
| US7704337B2 (en) | 2005-01-17 | 2010-04-27 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | Method for making a slide member |
| US9021901B2 (en) | 2004-12-28 | 2015-05-05 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | Shoe |
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| JP2000186668A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 可変容量型圧縮機における容量制御構造 |
| JP2001132628A (ja) | 1999-11-04 | 2001-05-18 | Sanden Corp | 斜板式圧縮機 |
| DE10130844A1 (de) | 2000-07-06 | 2002-01-17 | Luk Fahrzeug Hydraulik | Axialkolbenmaschine |
| KR100432948B1 (ko) * | 2000-07-14 | 2004-05-28 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 편측경사판식 압축기 |
| JP4287064B2 (ja) | 2001-02-13 | 2009-07-01 | サンデン株式会社 | 時効硬化型アルミ材製滑り軸受けの熱処理方法 |
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- 1996-11-21 JP JP8310847A patent/JPH10153169A/ja active Pending
-
1997
- 1997-11-20 US US08/975,361 patent/US5974946A/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-11-21 EP EP97120478A patent/EP0844390B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-11-21 DE DE69700380T patent/DE69700380T2/de not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
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|---|---|
| DE69700380D1 (de) | 1999-09-09 |
| DE69700380T2 (de) | 1999-12-30 |
| EP0844390A1 (en) | 1998-05-27 |
| US5974946A (en) | 1999-11-02 |
| EP0844390B1 (en) | 1999-08-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031224 |
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| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040223 |
|
| A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040227 |
|
| A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20040326 |