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JPH1014391A - 植栽資材 - Google Patents

植栽資材

Info

Publication number
JPH1014391A
JPH1014391A JP8188093A JP18809396A JPH1014391A JP H1014391 A JPH1014391 A JP H1014391A JP 8188093 A JP8188093 A JP 8188093A JP 18809396 A JP18809396 A JP 18809396A JP H1014391 A JPH1014391 A JP H1014391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planting
thread
container
planting material
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8188093A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Chiba
茂雄 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8188093A priority Critical patent/JPH1014391A/ja
Publication of JPH1014391A publication Critical patent/JPH1014391A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • Y02P60/216

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Hydroponics (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切花を差し込んで切花支盤や挿木支盤として
使用し得、又、直接または土砂を積層して種子を播き苗
床や植栽床としても使用し得、或いは又、根付き野菜を
差し込んで野菜保存床としても使用し得る植栽資材を得
る。 【構成】 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸
条片11を寄せ集めた糸条集合体として植栽資材16を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切花の根元を支える用
具(以下“切花支盤”と言う。)や苗床その他の植栽床
に使用する物(本発明では“植栽資材”と言う。)に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】植物は水分を得て発芽し成長する。しか
し、保湿性資材の全てが植栽床に適すると言うわけでは
ない。従って、保湿性資材で植栽床を構成するにはそれ
なりの工夫と知見を要する。苗床や植栽床となし得る保
湿性資材としては、土砂は周知である。近時は、土砂に
代えてポリウレタンフオームその他のプラスチック発泡
体や不織布その他の繊維集合体に植栽する水耕栽培も公
知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】植栽の多くは土砂つま
り土壌に行われるが、高層住宅その他の都会の一般家庭
では土砂は只では入手し難く、その使用後の土砂の捨て
場に困ることが多い。このため、ベランダその他の屋外
スペースの狭い高層住宅では、土砂の取り扱いが特に難
しく、自由に植栽することが出来ない。その点で、水耕
栽培は都会での植栽に向くと考えられる。しかし、その
施肥や水の管理に高度な技術を要し、その植栽床に使用
する発泡体や繊維集合体は使い捨てになるので不経済で
あり、廃棄物処理問題も生じる。従って、家庭での水耕
栽培は、高価な観葉植物には適するが、野菜その他の安
価な植物の植栽には不向きである。
【0004】
【発明の目的】そこで本発明は、剣山に代わる切花支盤
としても使用し得、又、植栽床としても繰り返し使用し
得、その繰り返し使用時に活性化させ易く、而も軽くて
持ち運び易くて取り扱い易く、都会での植栽に適し、且
つ又、鮮度を保って野菜その他の植物を運搬する際の野
菜保存床としても使用し得る植栽資材を安価に提供する
ことを目的とする。以下、図面を参照しつつ本発明を説
明し、その他の目的効果を明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1に
記載の植栽資材16は、長さ方向を同じ方向に揃えて多
数の糸条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成さ
れ、当該糸条片の長さが5cm以上であり、糸条集合体
の一端において糸条片11と糸条片11が融着してお
り、糸条片11の溶融物92が糸条集合体の底面93を
構成していることを特徴とする。
【0006】本発明に係る請求項2に記載の植栽資材1
6は、糸条片11が、横断面が扁平形のプラスチック製
テープヤーンであることを特徴とする。
【0007】本発明に係る請求項3に記載の植栽床34
は、上部開口95を有する容器本体94と、その上部開
口95に嵌め合わされる蓋体96から成るプタンター4
0に、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を
寄せ集めた糸条集合体として構成される植栽資材16を
装填して構成され、蓋体96が容器本体の底部97に向
けて陥没した窪み98を有し、その窪み98の底部に陥
没開口99が容器本体の底部97に向けて開けられてお
り、その陥没開口96に植栽資材16が底面93を容器
本体の内部100に向けて差し込まれており、植栽資材
16の先端突出面13が陥没開口96から突き出ている
ことを特徴とする。
【0008】本発明に係る請求項4に記載の植栽床34
は、請求項2に記載の窪み98に粒体14が充填されて
いることを特徴とする。
【0009】本発明に係る請求項5に記載の植栽床34
は、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を寄
せ集めた糸条集合体として構成される植栽資材16を容
器102に装填して構成され、その容器102の内部が
糸条片11の長さよりも深く、糸条片11の長さ方向を
容器102の深さ方向に向けて植栽資材16が容器10
2に装填され、容器102の深さと糸条片11の長さと
の差に応じた上部窪み103が容器102の上側部分に
形成されており、その上部窪み103の底部が植栽資材
16の先端突出面13によって構成されていることを特
徴とする。
【0010】本発明に係る請求項6に記載の植栽床34
は、請求項5に記載の窪み98に粒体14が充填されて
いることを特徴とする。
【0011】本発明に係る請求項7に記載の植栽床34
は、請求項5に記載の容器102の植栽資材16が装填
されている下側部分に透水孔104が開けられているこ
とを特徴とする。
【0012】本発明に係る請求項8に記載の植栽床34
は、請求項5に記載の容器102が内部容器として外部
容器101に収められていることを特徴とする。
【0013】本発明に係る請求項9に記載の植栽資材1
6は、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を
寄せ集めた糸条集合体として構成され、底面の最大寸法
が10cm以下であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る植栽資材16は、長
さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片11を寄
せ集めた糸条集合体として構成され、糸条片11の先端
12が突出している先端突出面側13から糸条片11の
間の隙間へと切花を差し込んで切花支盤や挿木支盤とし
て使用し、又、その先端突出面13に直接種子を播き、
或いは、先端突出面13の上に積層した天然土砂や人工
土砂14の表面地層15に種子を播いて苗床や植栽床と
して使用し、或いは又、先端突出面側13から糸条片1
1と糸条片11の間の隙間へと根付き野菜を差し込んで
野菜保存床としても使用される。
【0015】本発明において“可撓性糸条片”とは、繊
維や糸や紐の如く可撓で太さや幅が一定で細長く連続す
る物品を所要の長さに分断したものを意味する。布帛や
プラスチックフイルム等のシート類も可撓性糸条片とし
て使用し得る。糸条片の“可撓性”は、折り曲げた際に
亀裂せず、直角に折り曲げ得る程度のものであればよ
い。
【0016】糸条片11には、ポリエステル樹脂フイル
ム、ポリオレフイン樹脂フイルム、ポリ塩化ビニル樹脂
フイルム、ポリアミド(ナイロン)樹脂フイルム、ポリ
酢酸ビニル樹脂フイルム、エチレン酢酸ビニルコポリマ
ー樹脂フイルム等の種々の合成樹脂フイルム、或いは、
これらの合成樹脂フイルムを貼り合わせた紙や不織布、
或いは又、種々の合成樹脂エマルジョンやラテックス等
の塗料を塗布積層した紙や不織布や複合フイルムを使用
することが出来る。これらのフイルムは、その長さ方向
に続く縦襞や折目17を付け、或いは、その幅方向に皺
寄らせ、又、その幅方向に折り畳み、或いは又、その幅
方向に巻き上げる等して、細長くして使用するとよい。
【0017】植栽資材16は、長さ方向を同じ方向に揃
えて多数の可撓性糸条片11を寄せ集めた糸条集合体と
して構成されるものであるから、その寄せ集め状態では
隣合う糸条片11は互に触れ合い凭れ合っている。そし
て糸条片11が放射状に配列されたものであっても、糸
集合体の少なくとも一つの表面は、そこに突き出た糸条
片11の先端の集合として構成されることになる。ま
た、糸条集合体の内部には、糸条片11の長さ方向に沿
って細長く続く無数の隙間21が、糸条片11の先端1
2の集合として構成される表面13(本発明では“先端
突出面”と言う。)の続く方向に向けた広がりをもって
連続して形成される。
【0018】植栽資材16は、一定の形を持つ糸状集合
体として構成されるものであり、長さ方向を同じ方向に
揃えて多数の糸条片11を寄せ集めただけでは構成され
ず、その寄せ集めた状態を維持する一定の形状保持手段
22を要する。
【0019】その寄せ集めた状態を維持するためには、
その寄せ集めた糸条片11を袋23や篭24その他の容
器に詰め込む、又、その寄せ集めた糸条片11を結束す
る、或いは、その寄せ集めた糸条片11と糸条片11の
間を接着剤29や繊維によって部分的に接合する、或い
は又、寄せ集める各糸条片11の一端を基地30に係止
する等の方法が採り得る。
【0020】
【作用】長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条
片を寄せ集めた糸条集合体(16)では、所要の糸条片
と糸条片の間を自由に押し広げて、その糸条片と糸条片
の間に割り込むように植物31の幹や根(以下“幹根”
と言う。)を差し込むことが出来る。そして、その押し
広げた隙間は、糸条片11の有する弾性回復力によって
閉じられるので、その差し込んだ植物31は、そのまま
糸状集合体に保持されることになる。
【0021】長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片
11を寄せ集めた糸条集合体16では、隣合う糸条片1
1と糸条片11は、その長さ方向に続く多くの部分で触
れ合っている。このため糸条集合体16に付与した水3
3は、その有する表面張力によって糸条片11と糸条片
11の間に吸着保持される。その結果、糸条集合体16
の内部は、水分と酸素(空気)が混在して湿気を帯びた
状態になる。
【0022】ところで陸地の植物の根は、水分のみなら
ず酸素をも求めて成長する。殊に、鉢植えされた植物の
根が、植木鉢の内壁沿い成長して緻密に網状に集まって
いるのを見れば、植木鉢の土壌に含まれる湿気が植木鉢
の内壁に沿って流れ、その微かに生じる湿気の流が根の
成長を促しているであろうことが分かる。
【0023】この点、本案では、湿気が流れ易い細長い
隙間21が、各糸条片11に沿って糸条集合体全体(1
6)に無数に出来る。このため植栽資材16は、単に植
物31を差し込んで支える支盤としてだけではなく、そ
の差し込んだ植物の成長をも促す植栽床や、その植物の
鮮度を保って保存する保存床にも使用し得ることにな
る。そして又、その先端突出面13に植えた種子は、糸
条片11に導かれ細長い隙間21に沿って根32を降ろ
すことになるので、植栽資材16は苗床としても使用し
得る。
【0024】植栽資材16は苗床として使用する場合、
種子が糸条片間の隙間21に種子が深く落ち込んでしま
わないようするため、先端突出面13の上に天然土砂や
人工土砂(以下、単に“土砂”と言う。)を積層してお
くとよい。その積層した表面地層15は、糸条片間の隙
間21からの水分の蒸発を抑制する一方、土砂の一部が
糸条片間に落ち込んで隙間21を広げ、根32を張り易
くし、又、植栽資材内部16で湿気を対流し易くし、根
32の成長を促進することにもなる。
【0025】20デニール前後の太さの繊維状部分と5
μm前後の厚さのフイルム状部分とが幅方向に2mm前
後の間隔で交互して続き、その繊維状部分が長さ方向に
平行な畝筋36を形成し、その畝筋間にフイルム状部分
を溝筋37を形成し、Tダイ押出成形時の繊維状部分と
フイルム状部分との間の伸縮差による皺立ちを長さ方向
に1〜2mm前後の間隔で細かく形成した幅5〜40c
mのポリエステルフイルムやポリプロピレンフイルム
を、幅方向に折り畳み、或いは、幅方向に皺寄せし、或
いは、幅方向に襞寄せして収束して構成され、荷造用紐
や梱包基布(ドンゴロス)用経緯糸として一般市販の実
質太さが0.5〜3.5mm前後で見掛け太さが1〜1
0mm前後に膨らんだポリエステル製テープヤーンやポ
リプロピレン製テープヤーン(以下“折皺付きテープヤ
ーン”と言う。)39は、糸条片11に好適である。
【0026】折皺付きテープヤーンを用いた植栽資材で
は、ポリエチレンやポリプロピレンが吸湿性を欠く非吸
湿・非親水性素材であり、折皺付きテープヤーン39の
外面には折り目や折皺等の細かい凹凸があるので、そこ
に水が付着しても全面で密着し合い難く、植栽資材内部
に密封状態の内部空隙が出来難い。そして折皺付きテー
プヤーン39が非吸湿・非親水性素材に成るので、そこ
に付着した水分はテープヤーンの長さ方向に移動し易
い。特に、水は、毛細管現象によって折皺付きテープヤ
ーン39の有する折り目や折皺に沿って長さ方向に移動
し易い。そして、折り目や折皺によってテープの断面二
次係数が増えるので、折り目や折皺のないテープに比し
て折皺付きテープヤーンは折れ曲がり難い。その結果、
その折り目や折皺は植栽資材内部を真っ直ぐに突き抜け
る貫通溝を構成する恰好になる。それ故、植栽資材は、
透水性と通気性に富むものとなる。そしてそのように透
水性と通気性に富む植栽資材では、プタンター内部の水
位が蒸発と給水によって昇降し易く、その内部水位の変
動のボンプ作用に伴って植栽資材内部に酸素が供給さ
れ、植栽資材内部に酸素溶解度の少ない淀んだ水溜が出
来難くなるので、植物の発芽、成長、保存に有効に作用
する。
【0027】種々の実験からして、プランター40その
他の容器に装填し、先端突出面13を上に向けて使用す
る植栽資材16では、糸条片11の長さを5cm以上、
好ましくは10cm以上、更に好ましくは20cm以上
にすることが望ましい。何故なら、水中植物や水耕栽培
の場合は別として、プランター40に装填した植栽資材
の先端突出面13或いはその上に積層した地層表面15
から、プランター40に注入した水33の水位までの深
さが5cm未満になると、水33が蒸発してプランター
内が乾燥状態になり易い。その蒸発の仕方は、植栽資材
内部の糸条片の密度や土砂の充填量、植栽資材に植栽し
た植物の成長度合い、植物の種類や本数等にもよるが、
植栽床の水位41は炎天下にあって1日当たり5cm以
上降下する場合が多い。このため、糸条片11の長さが
5cm未満の植栽資材では、その先端突出面13に特別
の蒸発防止層を積層する、糸条片の間にパルプ繊維等の
保水材を充填する、植栽資材の下に特別の保水層41を
形成する、常時水位57を監視し随時給水する等の特別
の措置が必要となる。そして、糸条片11の長さが5c
m未満の植栽資材では、根32の成長に有効な蒸気の流
れる十分な長さの隙間21が糸条片間11・11に確保
し得ず、その結果、植栽資材16は根が深く張らない植
物の植栽に限られたものになり、又、植栽資材を切花支
盤とする場合、余り背丈の高い切花では糸条片間に差し
込んだ幹根32を確り支えることが出来なくなる。
【0028】プランター40の底部に取り付けた水位管
理用のビニルパイプ42の上端43から、先端突出面1
3を透過せずに、従って根元32に触れることなく、プ
ランターの底部に溜まるように液体肥料(鶏糞溶液(3
3))をプランター内に注入すると、液体肥料(33)
は糸条片11に沿って下から上へと移動して根(32)
から徐々に吸収される。そのように肥料(33)が直接
根(32)に触れることなく植栽床34の下から上へと
移行して徐々に根(32)に吸収されるように、肥料成
分(33)を先端突出面13から離れた位置に保持する
上でも、糸条片11の長さは5cm以上にすることが望
まれる。
【0029】このように、先端突出面13に直接触れる
ことなく、底部35から湧出するように施肥すると、植
栽床34からの肥料の臭気も発生せず、植栽床34の表
面での害虫の産卵・孵化・発生の予防にもなり、その結
果、動物糞や堆肥、骨粉等の害虫の餌ともなり、又、害
虫の繁殖する温床にもなり易く、悪臭を発生しがちな天
然肥料を使用した衛生的有機栽培も可能となる。
【0030】水よりも比重が軽いポリプロピレン製の植
栽資材をプランターに装填しただけの植栽床に溢れる程
の水を注入すると、植栽資材は浮上して先端突出面がプ
ランター上縁より突き上がる。その植栽資材の浮上を抑
えるためには、先端突出面に土砂を投入し、植栽資材1
6の先端突出面13が水面上に浮き出るようにすれば、
水位に応じて植栽資材16が昇降するとしても、水面か
ら先端突出面13までの高さは常に一定に保たれ、その
水面から浮き出た部分は常に一定の湿気を帯びた状態に
保たれることになるので、水耕栽培に好ましい植栽床が
出来上がる。
【0031】このように植栽資材16は水に浮く植栽床
として使用し得るものであるから、それによって池や
沼、河川、港湾等においても干拓せずに植栽可能とな
る。そして、特に臭気が公害問題となる汚水処理槽、溜
池、どぶ、排水溝等に浮かせた植栽資材16は、溜池や
排水溝の蓋にもなるので、汚水処理槽、溜池、どぶ、排
水溝等が美化され、公害問題も解消され、その上、草花
や野菜が収穫されることにもなる。
【0032】その上又、折皺付きテープヤーン39の長
さ方向に沿って形成された折り目や折皺は、毛細管現象
による水33の上昇を促し、先端突出面13では糸条片
11の先端12が突き出ていて外気との接触面積が大き
く、糸条片11が非吸湿・非親水性で水分が離れ易いポ
リプロピレン折皺付きテープヤーン39に成るものであ
るから、植栽資材16の下の水33は、植栽資材16に
汲み上げられるようにして先端突出面13から蒸発する
ことになり、植栽資材16が汚水処理槽、溜池、どぶ、
排水溝等での排水機能や乾燥機能をも発揮することにも
なる。それ故、植栽資材16は、埋立地や干拓地での乾
燥手段としての効果をも発揮することにもなる。以下、
植栽資材の使用法と製造法を図示して更に詳しく説明し
よう。
【0033】
【具体例1;柱形植栽床】図1〜図7は、柱形に構成さ
れた植栽資材を図示するものである。柱形植栽床34
は、周面に所要の間隔で多数の開口47を開けた円筒2
5に植栽資材16を装填して構成されている。
【0034】図1と図2に図示する柱形植栽床では、給
水管44を囲むようにテープヤーン39が引き揃えられ
ており、土砂14と共に円筒内に引き込まれ、テープヤ
ーンの間に土砂が挟み込まれている。柱形植栽床34は
基台45に垂直に支えられている。テープヤーン39と
給水管44の上端は円筒管25の上端よりも低い位置に
あり、柱形植栽床の上端は円筒の上縁で囲まれた水受4
6になっており、先端突出面13が水受46の底部を形
成している。このため、給水管44の上端から湧き出る
水33は、先端突出面13から植栽資材16に浸透し、
テープヤーン39に沿って徐々に垂れ落ちる。そして、
水受46から溢れ出した水33は、円筒25の外周面を
伝って垂れ落ちるが、円筒25の下端に達する過程で周
面の開口47から円筒内部へと流入する。開口47は上
向き加減に開けられており、開口47の周縁は円筒内部
から円筒外部に向けて上向きに傾斜した斜面48になっ
ており、垂れ落ちる水33が斜面48に沿って円筒内部
に流入し易いようになっている。開口48には植物31
が植栽されており、円筒の外周面は植物31で覆われて
いる。
【0035】図3は、給水管を差し込まずにテープヤー
ンを土砂と共に円筒に引き込んだ多数の柱形植栽床34
を基台45に垂直に支え構成された立体花壇49を図示
するものである。柱形植栽床34の上端は、支持フレー
ム50に係止されている。支持フレーム50は給水管で
構成されており、その給水管から円筒内に給水される水
は、内部のテープヤーンに沿って垂れ流れる。図4は、
図3に図示する柱形植栽床の要部切截斜視図である。
【0036】図1〜図4に図示する植栽資材16が、平
行に並べて寄せ集めた糸条片(テープヤーン)を円筒内
に納めた糸条集合体として構成されているのに対し、図
5〜図7に図示する植栽資材16では、糸条片の基材3
0に係止して構成され、先端突出面13は円筒25の軸
芯方向に平行になっている。
【0037】図5に図示する植栽資材16は、同じ長さ
の各糸条片11の一端を軸材20に係止して構成され、
糸条片11は軸材20を中心に放射状に並んでおり、軸
材20の周囲は糸条片11で覆われている。このような
植栽資材16は、モールヤーンの製造技法によって製造
される。
【0038】図5に図示する柱形植栽床34は、図1〜
図4に図示する円筒と同様に開口47を有し、糸条片1
1の長さと略同じ直径の円筒25に植栽資材16を内嵌
させて構成され、その円筒25に装填された状態におい
て、糸条片11は軸材20に対し傾斜している。
【0039】図6に図示する植栽資材16は、パイル長
が異常に長いパイル布帛の如き構造を成し、同じ長さの
糸条片11の一端を基材30に係止して構成されてい
る。柱形植栽床34は、帯状に裁断した植栽資材16
を、内周の長さが植栽資材16の幅と略同じの円筒25
に、樋状に丸めて差し込んで構成されている。円筒25
の周面には開口47が一直線上に並んで開けられてお
り、樋状に丸めて差し込んだ帯状植栽資材16の合せ目
52は、開口47の内側に重なっている。この柱形植栽
床34は、円筒25を横向け(水平)にし、開口47を
上に向け、その開口47に植栽して使用される。
【0040】図7は、その横向けにした柱形植栽床34
の使用状態を図示するものであり、円筒25の両端には
T字形継ぎ管53が嵌合しており、その継ぎ管53の下
側開口は蓋材54で閉じられ、その上側開口55は水を
注ぐ注入口となっており、そこから注入された水33が
円筒内部25に貯えられるようになっている。円筒25
の外周面は、直射日光によって植栽床内部34が極度に
昇温しないように、人工芝生56で被覆・装飾されてい
る。
【0041】
【具体例2;平板植栽床】図8〜15に図示する植栽資
材16は、図6〜7に図示する植栽資材と同様に、パイ
ル長が異常に長いパイル布帛の如き構造を成し、植栽床
34は、先端突出面13を上に向けて、水を貯め得る容
器(プランター40・水槽26)に植栽資材16を装填
して構成されている。図10に図示する植栽床を除き、
糸条片11の長さは22cmに揃えられており、植栽資
材16は糸条片11の長さ相応の厚みになっている。
又、図10と図15に示す植栽床を除き、先端突出面1
3の上には、一部の糸条片11の先端12が露出する程
度に土砂14が積層され、隣合う糸条片の先端部分12
と先端部分12の間の隙間は、土砂14に埋められてお
り、植栽資材16の表面部分は、土砂14と糸条片11
の先端部分12とが混在する表面地層15を形成してお
り、播いた種が糸条片間の隙間21を通って底部35ま
で深く落ち込むことがないようになっている。
【0042】図8は、その植栽床34を水耕栽培に使用
する場合を図示し、植栽資材16の糸条片11と基材3
0には、水よりも低比重のポリプロピレン製折皺付きテ
ープヤーン39が使用されており、植栽資材16は水中
で浮上するように調製されている。植栽資材16の厚
み、即ち、基材30から先端突出面13までの糸条片1
1の長さは、容器40の深さよりも短くなっている。こ
のため、植栽資材16は容器40に貯えられる水の水位
に応じて昇降するが、水面57から先端突出面13まで
の高さは常に一定に保たれ、その結果、水面57から浮
き出た部分は常に一定の湿気を帯びた状態に保たれる。
【0043】図9に図示する植栽資材16には、パイプ
42が垂直に差し込まれ、そのパイプ42には浮子58
が昇降自在に装填され、その浮子58によって容器内4
0の水の水位57を確認するようになっている。このパ
イプ42の口先43は、植栽床の表面(13)から突き
出ており、そのパイプ42の口先43から注入した水3
3や液体肥料は、容器40の底部へと流れ込み、植栽床
34の底部全体35に拡散し、糸条片11に沿って徐々
に先端突出面側13へと上昇し移行する。
【0044】図10〜14は、水位管理手段を有するプ
ランターを図示し、一般市販のプランター40の底部の
左右2個所に開けられた排水孔の中の一方の排水孔は止
栓され、もう一方の排水孔には孔径よりも若干太めの軟
質透明ビニルパイプ42の一端が密着嵌合している。透
明ビニルパイプ42の口先43をプランターの上縁に係
脱自在に係止されるようになっており、その透明ビニル
パイプ42によってプランター内部の水位が管理され
る。
【0045】図10と図13に図示するプランター40
では、その上縁には差込孔59が開けられており、その
差込孔59に差し込んでパイプ42の口先を係止するよ
うになっている。図11に図示するプランター40で
は、パイプ差込溝60を有する止め具がプランターの上
縁に取り付けられており、その差込溝60にパイプ42
の口先43を差し込んで係止するようになっている。図
12に図示するプランター40では、その上縁のフラン
ジに細長い矩形の開口が開けられ、その開口に嵌め込ん
だ細長い漏斗62の排水口61にパイプ42の口先を嵌
めて係止するようになっている。このようにパイプ42
の上端に漏斗62を装着すると、パイプ42を通してプ
ランター40の底部に水33や肥料が注入し易く至便で
ある。図14に図示するプランター40では、パイプ4
2の口先にフック63が取り付けられており、それをプ
ランター40の上縁に引っ掛けて係止する。
【0046】図10は、肥料貯蔵容器を兼ねて調製され
た植栽床34を図示している。プランター内40は、4
枚のネット状有孔仕切板64によって上下5段に仕切ら
れている。植栽資材16は、上から2段目のスペースに
装填され、その上には土砂による厚さ2cm前後の地層
15が積層されている。植栽資材を支える仕切板の下側
は保水層41になっている。上から3段目と4段目のス
ペースには、テープヤーンの破片を混ぜ込んで垂れ落ち
難く調製した動物糞を主材とする肥料65が貯えられて
おり、パイプ42を倒して肥料65を液体肥料として汲
み出すことが出来る。66はスペーサーである。
【0047】図15は、植栽資材16の広い花壇への応
用例を図示するものであり、そこではスペーサー67に
載せて階段状に高さを変えて配置した水槽26に植栽資
材16が装填されている。各水槽26には、その基準水
位の位置に排水パイプ68が取り付けられている。この
排水パイプ68の口先は下段の水槽26の上に突き出て
おり、排水パイプ68は下段の水槽26に水を注ぐ給水
パイプを兼ねている。69は、最上段の水槽26に給水
する給水パイプである。植栽資材16の上には土砂14
が積層されており、その地層15は水槽26の高さに応
じた起伏のある築山(34)を形成している。
【0048】図30に図示するプランター40は、上部
開口95を有する容器本体94と、その上部開口95に
嵌め合わされる蓋体96とによって構成されている。プ
タンター40には、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の
糸条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成される植
栽資材16が装填されている。蓋体96は容器本体の底
部97に向けて陥没した窪み98を有し、その窪み98
の底部に陥没開口99が容器本体の底部97に向けて開
けられており、その陥没開口96に植栽資材16が底面
93を容器本体の内部100に向けて差し込まれてお
り、植栽資材16の先端突出面13が陥没開口96から
突き出ている。このため、蓋体96を外せば、容器本体
94に貯えられている水30を入れ替えたり、容器本体
の内部100に肥料を入れることが出来、その際、植物
31と植栽資材16は蓋体96と共に取り外されるの
で、肥料が植物の根元に直接触れることはない。そして
大雨時には、窪み98から多量の雨水が流れ込んでも、
その容器本体内部100の水位が開口95に達すれば、
そこから流出するので、植物31が根元まで冠水するこ
とがない。窪み98には粒体(土砂)14が充填されて
おり、植物31の根元は常にアルカリ性土質におかれる
ようになっている。
【0049】図31に図示するプランター40は、内部
容器102と外部容器101とによって構成され、内部
容器102は外部容器101に収められている。長さ方
向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を寄せ集めた糸
条集合体として構成された植栽資材16は、内部容器1
02に装填されており、内部容器102と共に外部容器
101から取り外して交換し得るようになっている。内
部容器102の内部は糸条片11の長さよりも深く、糸
条片11の長さ方向を容器102の深さ方向に向けて植
栽資材16が容器102に装填され、容器102の深さ
と糸条片11の長さとの差に応じた上部窪み103が容
器102の上側部分に形成されており、その上部窪み1
03の底部が植栽資材16の先端突出面13によって構
成されている。窪み98には粒体(土砂)14が充填さ
れており、植物31は、根を土砂14に分散されるよう
にして四方に伸びてから、植栽資材16に根を降ろし、
その根元は常にアルカリ性土質におかれるようになって
いる。
【0050】107は、外部容器101の開口を塞いで
害虫の侵入を防ぐカバーであり、格子状の支持枠材の上
に金網や布帛などの表面材を載せて構成され、カバー1
07を通って水分や空気が外部容器の中に出入りするよ
うになっている。カバー107には内部容器102を嵌
め込む開口108が設けられており、内部容器102が
開口108に内嵌し、倒れないようにカバー107に支
えられるようになっている。内部容器102の植栽資材
16が装填されている下側部分には透水孔104が開け
られており、内部容器内の水が植物31に吸い上げられ
ると、外部容器101に貯えられている水30が自動的
に補給される。外部容器101には、上部窪み103の
底部(13)と同じレベルに排水孔106が開けられて
おり、大雨時に外部容器101に多量の雨水が流れ込ん
でも、その水位が上部窪み103の底部(13)と同じ
レベルに達すれば排水孔106から流出し、植物31が
根元まで冠水しないようになっている。
【0051】
【具体例3;植栽資材の一般的製法】図8〜図15に図
示する植栽資材は、パイル長が異常に長いパイル布帛の
如き構造を成し、そのような植栽資材は、手織緞通の製
造技法に準じて製造し得る。図16〜19は、一般的パ
イル布帛の製造技法に準じて製造される植栽資材16の
構造を具体的に示すものであり、その構造によって植栽
資材を自動的に量産し得ることが理解されよう。
【0052】図16に示す植栽資材16は、太く長い編
針を粗いゲージで配置した経編機において、パイル糸に
代わる荷造用折皺付きテープヤーン39を地編地に編み
込み、長大なパイルとしての糸条片11を地編地から突
き出して形成されたものである。植栽資材全体は椅子張
地として使用される通常の経編パイル布帛を拡大した恰
好になる。70は地経糸、71は挿入糸である。地編地
30は、地経糸70によって編成される鎖編目に挿入糸
71を係止させて編成されている。その編成過程におい
て、糸条片11は、地経糸70によって編成される鎖編
目に編み込まれ、その鎖編目によって地編地30に係止
され。
【0053】図17に示す植栽資材16は、筬羽の間隔
を粗くしたパイル織機において、荷造用折皺付きテープ
ヤーン39がパイル糸として地織地30に織り込んで織
成されている。地織地30は地経糸72と地緯糸73に
よって平織組織織成され、糸条片11の根元35はW字
状に曲折して地緯糸73に絡合し係止されている。この
植栽資材全体は、椅子張地として使用される織パイル布
帛(モケット)を拡大した恰好になる。
【0054】図18に示す植栽資材は、太く長いニード
ル76を粗く配置したタフテッド機によって作られてい
る。荷造用折皺付きテープヤーン39は、パイル糸とし
て基布30に差し込まれ、そのループ状に突き出たテー
プヤーン39をルーパー74で係止し、それをルーパー
74とナイフ75でカットして作られる。植栽資材全体
は一般市販のタフテッドカーペットを拡大した恰好にな
る。
【0055】図19に示す植栽資材は、ボンデッド・カ
ーペットの製造技法に準じて作られている。荷造用折皺
付きテープヤーン39は、パイル糸としてU字状に折り
曲げられ、基布30に塗布された接着剤の塗布層77に
植設されている。
【0056】
【具体例4;植栽資材の簡便な製法】図20〜26は、
格別な技術手段を要せず、簡便に作られた植栽資材を図
示するものである。図20に図示する植栽資材は、テー
プヤーンの束を所定の長さに裁断して糸条片束79と
し、それを集めて篭24その他の網目で囲まれた柵状容
器に填め込んで構成されている。従って、この方法によ
れば、鋏さえあれば植栽資材が出来ることになる。図2
0では、容器24の上部開口を柵状蓋78で閉じるよう
に図示しているが、その柵状蓋78は、この柵状容器2
4を用いた植栽資材を、公園その他の場所に広く並べて
植栽床を形成する場合において、糸条片が踏み倒された
ままにならないように保護するものであり、植栽資材の
必須部材にはならない。この容器24に硬く強いものを
用いれば、図21に図示する如く、それを広大な水槽2
6に敷き詰めて広大な植栽床34をつくることが出来
る。
【0057】図22は、コンクリートブロック27の開
口部に糸条片束79を填め込んで構成される植栽資材1
6を図示している。このコンクリートブロック27を図
21に図示する広大な水槽26に敷き詰めれば、その上
を踏み歩いても支障のない植栽床34が出来る。
【0058】このような糸条片束79は、広幅プラスチ
ックフイルム18の製造工程において、Tダイ押出成形
機から押し出される広幅プラスチックフイルム18をカ
ッター付ガイドバー88に通して複数本のテープヤーン
19に分割し、或いは、テープヤーン19の製造工程に
おいてカッター付ガイドバー88に通して広幅プラスチ
ックフイルム18を複数本のテープヤーン19に分割
し、その分割された複数本のテープヤーン19を収束し
て引出ロール89で引出しつつ所要の長さに裁断して作
るとよい。
【0059】図23と図26は、糸条片束79が解けな
いように結束する方法を図示するものであり、予め筒状
ネット袋23を外嵌・装着した管80に糸条片束79を
引き込み、引出治具90によって筒状ネット袋23と糸
条片束79を管80から引き出しつつ所要の長さに裁断
すれば、筒状ネット袋23に包まれて解れない糸条片束
79が得られる。
【0060】又、管80から引き出される糸条片束79
をヒートカッター(発熱電線)81で裁断するか、又
は、裁断口を加熱すると、その裁断口に現われる糸条片
11の端末相互間が融着し、裁断口での解れも防せげる
ことになる。そのように加熱された糸条片11の端末に
は溶融塊82が出来るので、そこに接着剤29を塗着す
れば、溶融塊82によるアンカリング効果が生じ、裁断
口が容易には解れない糸条片束79が出来上がる。この
ように裁断口に解れ止めを施した糸条片束79は、カッ
ター91で二等分し、その裁断口を先端突出面13とし
て使用する。
【0061】その場合、特にボリプロピレンのように低
比重のプラスチックテープヤーン19やフイルム18を
用いた糸条片束79では、植栽資材の底部になる糸条片
束の収束部(29)に重い筒状リング83を嵌め、或い
は、セメントその他の高比重の接着剤29を塗着すれ
ば、水中で浮き上がらない植栽資材16が得られる。
【0062】図24は、解けないように糸条片束79を
結束する他の方法を図示するものである。糸条片束79
は、糸条片11となる折皺付きテープヤーン39を緯糸
(または経糸)に用い、それに交叉する経糸84(また
は緯糸)の間隔を粗くして織成または編成した布帛85
を、テープヤーン39の長さ方向を巻芯方向に向けて巻
き上げ、所要の長さに裁断して作られる。この方法によ
ると、折皺付きテープヤーン39に直交する経糸84
(または緯糸)によって糸条片11が束ねられ、解れ難
い糸条片束79が得られる。
【0063】このように糸条片束79として作られた植
栽資材16は、図1〜図7に示す円筒25や、図8〜図
15に示すプランター40や、図20に示す柵条容器2
4や、図22に示すコンクリートブロック27に装填し
て使用される。そして図27に示す如く、非透湿性袋に
入れた種子86と共にコップや罐等の鉢28に糸条片束
79を装填し、蓋87を閉めてコンパクトな植栽床34
とすると、植栽資材たる糸条片束79がが毛房状になっ
ていて美しく、種子が確実に発芽し、衛生的で、贈答品
としての商品価値のある植栽床34が得られる。図25
は、先に説明した折皺付きテープヤーン29の拡大斜視
図である。
【0064】図28と図29は、糸条片束79が解けな
いように簡便に結束する他の方法を図示するものであ
る。長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条19は、向
き合う一対のガイドリング111・112に通して束ね
られ、それら一対のガイドリング111とガイドリング
112の間を移動するヒートカッター81で裁断され
る。そのとき、裁断口109はガイドリング111・1
12の開口の周縁に包囲されているので、裁断口109
に出来る糸条19の溶融物92は、裁断口109から食
み出ることなく、その裁断口109で隣合う糸条片11
と糸条片11の間に溜まり、その溶融物92によって隣
合う糸条片11と糸条片11が接合されることになる。
この結果、この方法によると、糸条片11と糸条片11
を接合させるのに接着剤を必要とせず、糸条片11の溶
融物92によって糸条片11と糸条片11が融着し、そ
の溶融物92によって底面93が構成された植栽資材1
6が得られる。
【0065】このようにして作られた糸条片束79を、
左右の裁断口109と109の間で刃先がギザギザした
鋸110その他の裁断用具で裁断すると、糸条片11が
刃先に引っ掻けられて縦割れ(フィブリル化)し、その
先端が細かく毛羽立ち、先端突出面13が細かい毛羽1
13で覆われた植栽資材16が得られることになる。
【0066】植栽資材16は、その製法如何にかかわら
ず、その底面93の最大寸法が10cm以下になるよう
に調製するとよい。従って、図16〜図19に図示する
如く、パイル布帛の製法に準じて作られた広幅の植栽資
材16では、それを裁断して底面93の最大寸法が10
cm以下になるように調製するとよい。それは、植栽資
材16が小さければ、図21に図示する如く篭24に多
数装填し、或いは、図30や図31に図示されるプラン
ター40に所要の数分だけ装填して使用出来、その装填
する数に応じて植栽床34における糸条片11の密度を
植物31の種類に応じて加減することが出来るだけでな
く、使用後に植栽資材16に残存する根を洗浄除去し易
くなるからである。従って、これらの点を考慮すると
き、植栽資材16の底面93の最大寸法は、植栽資材1
6が手で握ることが出来る程度の太さである5cm以
下、好ましくは2〜4cmにすることが望ましい。
【0067】
【発明の効果】よって明らかな如く本発明によれば、切
花支盤、挿木支盤、苗床、植栽床、野菜保存床、水耕栽
培、汚水処理槽その他の水溜の蓋材、埋立地や干拓地の
乾燥手段として好適な植栽資材が簡便に得られ、それに
よって高層住宅その他の一般家庭等において手軽に植栽
し、自然を楽しみつつ新鮮な野菜が得られ、都会を緑化
し日常生活を豊かにする等、本発明の利とするところ多
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図2】図1に図示する植栽床の要部断面図である。
【図3】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図4】図3に図示する植栽床の一部切截斜視図であ
る。
【図5】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図である。
【図6】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図である。
【図7】本発明に係る植栽床の一部を丸で囲んで拡大し
て示す正面図である。
【図8】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図9】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図10】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図11】本発明に係る植栽資材装填用容器の要部斜視
図である。
【図12】本発明に係る植栽資材装填用容器の要部斜視
図である。
【図13】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図であ
る。
【図14】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図15】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図16】本発明に係る植栽資材の斜視図である。
【図17】本発明に係る植栽資材の斜視図である。
【図18】本発明に係る植栽資材の断面正面図である。
【図19】本発明に係る植栽資材の断面正面図である。
【図20】本発明に係る植栽資材の組立手順を示す斜視
図である。
【図21】本発明に係る植栽床の組立手順を示す斜視図
である。
【図22】本発明に係る植栽資材の組立手順を示す斜視
図である。
【図23】本発明に係る植栽資材の一部を丸で囲んで拡
大して示す斜視図である。
【図24】本発明に係る植栽資材の分解斜視図である。
【図25】本発明に係る植栽資材を構成する糸条片の要
部斜視図である。
【図26】本発明に係る植栽資材の製造工程における斜
視図である。
【図27】本発明に係る植栽床の組立手順を示す一部切
截斜視図である。
【図28】本発明に係る植栽資材の製造工程における斜
視図である。
【図29】本発明に係る植栽資材の断面正面図であり、
一部を円Aと円Bで丸く囲んで拡大して図示している。
【図30】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図31】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【符号の説明】
11 糸条片 12 先端 13 先端突出面 14 土砂 15 地層 16 植栽資材 17 折目 18 フイルム 19 テープヤーン 20 軸材 21 隙間 23 袋 24 篭 25 円筒 26 水槽 27 コンクリートブロック 28 鉢 29 接着剤 30 基材 31 植物 32 幹根 33 水 34 植栽床 35 根元 36 畝筋 37 溝筋 38 重合隙間 39 折皺付きテープヤーン 40 プランター 41 保水管 42 パイプ 43 口先 44 給水管 45 基台 46 水受 47 開口 48 斜面 49 立体花壇 50 支持フレーム 52 合せ目 53 継ぎ管 54 蓋材 55 上側開口 56 人工芝生 57 水面 58 浮子 59 差込孔 60 差込溝 61 排水口 62 漏斗 63 フック 64 仕切板 65 肥料 66 スペーサー 67 スペーサー 68 排水パイプ 69 給水パイプ 70 地経糸 71 挿入糸 72 地経糸 73 地緯糸 74 ルーパー 75 ナイフ 76 ニードル 77 塗布層 78 柵状蓋 79 糸条片束 80 管 81 ヒートカッター 82 溶融塊 83 リング 84 経糸 85 布帛 86 種子 87 蓋 88 カッター付ガイドバー 89 引出ロール 90 引出治具 91 カッター 92 溶融物 93 底面 94 容器本体 95 容器本体の開口 96 蓋体 97 容器本体の底部 98 窪み 99 陥没開口 100 容器本体の内部 101 外部容器 102 内部容器 103 上部窪み 104 透水孔 105 内部容器の内部 106 排水孔 107 カバー 108 開口 109 裁断口 110 鋸 111 ガイドリング 112 ガイドリング 113 毛羽

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条
    片11を寄せ集めた糸条集合体として構成され、当該糸
    条片の長さが5cm以上であり、糸条集合体の一端にお
    いて糸条片11と糸条片11が融着しており、糸条片1
    1の溶融物92が糸条集合体の底面93を構成している
    ことを特徴とする植栽資材。
  2. 【請求項2】 前掲請求項1に記載の糸条片11が、横
    断面が扁平形のプラスチック製テープヤーンであること
    を特徴とする前掲請求項1に記載の植栽資材。
  3. 【請求項3】 上部開口95を有する容器本体94と、
    その上部開口95に嵌め合わされる蓋体96から成るプ
    タンター40に、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸
    条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成される植栽
    資材16を装填して構成され、蓋体96が容器本体の底
    部97に向けて陥没した窪み98を有し、その窪み98
    の底部に陥没開口99が容器本体の底部97に向けて開
    けられており、その陥没開口96に植栽資材16が底面
    93を容器本体の内部100に向けて差し込まれてお
    り、植栽資材16の先端突出面13が陥没開口96から
    突き出ていることを特徴とする植栽床。
  4. 【請求項4】 前掲請求項2に記載の窪み98に粒体1
    4が充填されていることを特徴とする前掲請求項3に記
    載の植栽床。
  5. 【請求項5】 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条
    片11を寄せ集めた糸条集合体として構成される植栽資
    材16を容器102に装填して構成され、その容器10
    2の内部が糸条片11の長さよりも深く、糸条片11の
    長さ方向を容器102の深さ方向に向けて植栽資材16
    が容器102に装填され、容器102の深さと糸条片1
    1の長さとの差に応じた上部窪み103が容器102の
    上側部分に形成されており、その上部窪み103の底部
    が植栽資材16の先端突出面13によって構成されてい
    ることを特徴とする植栽床。
  6. 【請求項6】 前掲請求項5に記載の窪み98に粒体1
    4が充填されていることを特徴とする前掲請求項5に記
    載の植栽床。
  7. 【請求項7】 前掲請求項5に記載の容器102の植栽
    資材16が装填されている下側部分に透水孔104が開
    けられていることを特徴とする前掲請求項5に記載の植
    栽床。
  8. 【請求項8】 前掲請求項5に記載の容器102が内部
    容器として外部容器101に収められていることを特徴
    とする前掲請求項5に記載の植栽床。
  9. 【請求項9】 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条
    片11を寄せ集めた糸条集合体として構成され、底面の
    最大寸法が10cm以下であることを特徴とする植栽資
    材。
JP8188093A 1996-06-27 1996-06-27 植栽資材 Pending JPH1014391A (ja)

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