JPH10139699A - 4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法 - Google Patents
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法Info
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- JPH10139699A JPH10139699A JP29642196A JP29642196A JPH10139699A JP H10139699 A JPH10139699 A JP H10139699A JP 29642196 A JP29642196 A JP 29642196A JP 29642196 A JP29642196 A JP 29642196A JP H10139699 A JPH10139699 A JP H10139699A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/26—Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton
- C07C17/32—Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by introduction of halogenated alkyl groups into ring compounds
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、ビフェニルをクロロメチル化して
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法
において、塩化チオニルを多量に使用することなく、
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間でかつ
高收率で製造することができ、しかも反応温度の制御が
容易である方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、ビフェニルを塩化亜鉛
の存在下にホルムアルデヒド重合物及び塩素化剤と反応
させて4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造す
るに当たり、塩素化剤として塩化水素と塩化チオニルを
併用することを特徴とする4,4’−ビスクロロメチル
ビフェニルの製造方法によって達成される。
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法
において、塩化チオニルを多量に使用することなく、
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間でかつ
高收率で製造することができ、しかも反応温度の制御が
容易である方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、ビフェニルを塩化亜鉛
の存在下にホルムアルデヒド重合物及び塩素化剤と反応
させて4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造す
るに当たり、塩素化剤として塩化水素と塩化チオニルを
併用することを特徴とする4,4’−ビスクロロメチル
ビフェニルの製造方法によって達成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光増白剤やエポ
キシ樹脂原料などの合成中間体として有用な化合物であ
る4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法に
関する。
キシ樹脂原料などの合成中間体として有用な化合物であ
る4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ビフェニルをクロロメチル化して4,
4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法とし
ては、(1)ビフェニルをシクロヘキサン溶媒中で塩化
亜鉛の存在下にパラホルムアルデヒド及び塩化水素と反
応させる方法(特公昭46−29908号公報)、
(2)ビフェニルを不活性溶媒中で塩化亜鉛の存在下に
ホルムルデヒド重合物及び塩化チオニルと反応させる方
法(特開平3−188029号公報)が知られている。
しかしながら、(1)の方法では、反応時間が24時間
と長いために生産性に問題がある。また、(2)の方法
では、反応時間は比較的短いものの、高価な塩化チオニ
ルを多量に使用する必要があることから、副生するイオ
ウ化合物の処理なども含め、経済性に問題があり、更に
発熱反応であることから、反応温度の制御が難しく收率
の低下を引き起こすという問題があった。
4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法とし
ては、(1)ビフェニルをシクロヘキサン溶媒中で塩化
亜鉛の存在下にパラホルムアルデヒド及び塩化水素と反
応させる方法(特公昭46−29908号公報)、
(2)ビフェニルを不活性溶媒中で塩化亜鉛の存在下に
ホルムルデヒド重合物及び塩化チオニルと反応させる方
法(特開平3−188029号公報)が知られている。
しかしながら、(1)の方法では、反応時間が24時間
と長いために生産性に問題がある。また、(2)の方法
では、反応時間は比較的短いものの、高価な塩化チオニ
ルを多量に使用する必要があることから、副生するイオ
ウ化合物の処理なども含め、経済性に問題があり、更に
発熱反応であることから、反応温度の制御が難しく收率
の低下を引き起こすという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような技術背景
に鑑み、本発明は、ビフェニルをクロロメチル化して
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法
において、塩化チオニルを多量に使用することなく、
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間でかつ
高收率で製造することができ、しかも反応温度の制御が
容易である方法を提供することを課題とする。
に鑑み、本発明は、ビフェニルをクロロメチル化して
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造する方法
において、塩化チオニルを多量に使用することなく、
4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間でかつ
高收率で製造することができ、しかも反応温度の制御が
容易である方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、意外にも、塩素化
剤として塩化水素と塩化チオニルを併用する(特に、最
初に塩化水素を使用し、その後に塩化チオニルを使用し
て反応を行う)ことによって、4,4’−ビスクロロメ
チルビフェニルを高收率で製造できると共に、前記の課
題を全て解決できることを見いだした。即ち、本発明の
課題は、ビフェニルを塩化亜鉛の存在下にホルムアルデ
ヒド重合物及び塩素化剤と反応させて4,4’−ビスク
ロロメチルビフェニルを製造するに当たり、塩素化剤と
して塩化水素と塩化チオニルを併用することを特徴とす
る4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法に
よって達成される。
を解決するために鋭意検討した結果、意外にも、塩素化
剤として塩化水素と塩化チオニルを併用する(特に、最
初に塩化水素を使用し、その後に塩化チオニルを使用し
て反応を行う)ことによって、4,4’−ビスクロロメ
チルビフェニルを高收率で製造できると共に、前記の課
題を全て解決できることを見いだした。即ち、本発明の
課題は、ビフェニルを塩化亜鉛の存在下にホルムアルデ
ヒド重合物及び塩素化剤と反応させて4,4’−ビスク
ロロメチルビフェニルを製造するに当たり、塩素化剤と
して塩化水素と塩化チオニルを併用することを特徴とす
る4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法に
よって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるホルムアルデ
ヒド重合物としては、パラホルムアルデヒド、ポリオキ
シメチレン、トリオキサン等が挙げられるが、工業的に
はパラホルムアルデヒド(特に純度75重量%以上のパ
ラホルムアルデヒド)が好ましい。ホルムアルデヒド重
合物は、ビフェニルに対して2.0〜3.0倍モル、特
に2.1〜2.6倍モル使用されることが好ましい。
ヒド重合物としては、パラホルムアルデヒド、ポリオキ
シメチレン、トリオキサン等が挙げられるが、工業的に
はパラホルムアルデヒド(特に純度75重量%以上のパ
ラホルムアルデヒド)が好ましい。ホルムアルデヒド重
合物は、ビフェニルに対して2.0〜3.0倍モル、特
に2.1〜2.6倍モル使用されることが好ましい。
【0006】塩化亜鉛は、ビフェニルに対して0.3〜
1.0倍モル、特に0.5〜0.8倍モル使用されるこ
とが好ましい。塩化亜鉛の純度は高いほうが好ましく、
特に純度90重量5以上のものが好ましい。
1.0倍モル、特に0.5〜0.8倍モル使用されるこ
とが好ましい。塩化亜鉛の純度は高いほうが好ましく、
特に純度90重量5以上のものが好ましい。
【0007】本発明では、塩素化剤として塩化水素と塩
化チオニルが併用される。特に、本発明では、塩素化剤
として最初に塩化水素(ガス)を使用し、その後に塩化
チオニルを使用して反応を行うことが好ましい。塩化水
素(ガス)は、ビフェニルに対して0.8〜4.0倍モ
ル、特に1.0〜3.0倍モル使用されることが好まし
い。塩化チオニルは、ビフェニルに対して0.3〜0.
8倍モル、特に0.4〜0.7倍モル使用されることが
好ましい。なお、塩化水素(ガス)は塩化チオニルに対
して0.8〜8.0倍モル、特に1.0〜6.0倍モル
使用されることが好ましい。
化チオニルが併用される。特に、本発明では、塩素化剤
として最初に塩化水素(ガス)を使用し、その後に塩化
チオニルを使用して反応を行うことが好ましい。塩化水
素(ガス)は、ビフェニルに対して0.8〜4.0倍モ
ル、特に1.0〜3.0倍モル使用されることが好まし
い。塩化チオニルは、ビフェニルに対して0.3〜0.
8倍モル、特に0.4〜0.7倍モル使用されることが
好ましい。なお、塩化水素(ガス)は塩化チオニルに対
して0.8〜8.0倍モル、特に1.0〜6.0倍モル
使用されることが好ましい。
【0008】反応溶媒は反応に不活性な溶媒であれば使
用可能であり、例えば、n−ヘプタン、シクロヘキサ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム等の脂肪族炭化水素
が好適に使用される。これら溶媒は、ビフェニルに対し
て0.8〜5.0重量倍、特に1.0〜3.0重量倍使
用されることが好ましい。
用可能であり、例えば、n−ヘプタン、シクロヘキサ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム等の脂肪族炭化水素
が好適に使用される。これら溶媒は、ビフェニルに対し
て0.8〜5.0重量倍、特に1.0〜3.0重量倍使
用されることが好ましい。
【0009】本発明の反応は、例えば、ビフェニル、パ
ラホルムアルデヒド、塩化亜鉛及び反応溶媒を入れた反
応器に所定量の塩化水素(ガス)を導入し、次いで所定
量の塩化チオニルを滴下する方法によって行われる。本
発明では、このように、最初に塩化水素(ガス)を供給
し、その後、更に塩化チオニルを供給して反応を行うこ
とが好ましい。なお、反応温度は30〜70℃、特に4
0〜60℃であることが好ましい。反応圧は通常は常圧
であるが、使用される反応溶媒や反応温度によっては加
圧でも差し支えない。反応後、生成した4,4’−ビス
クロロメチルビフェニルは濾過、再結晶等により分離精
製される。
ラホルムアルデヒド、塩化亜鉛及び反応溶媒を入れた反
応器に所定量の塩化水素(ガス)を導入し、次いで所定
量の塩化チオニルを滴下する方法によって行われる。本
発明では、このように、最初に塩化水素(ガス)を供給
し、その後、更に塩化チオニルを供給して反応を行うこ
とが好ましい。なお、反応温度は30〜70℃、特に4
0〜60℃であることが好ましい。反応圧は通常は常圧
であるが、使用される反応溶媒や反応温度によっては加
圧でも差し支えない。反応後、生成した4,4’−ビス
クロロメチルビフェニルは濾過、再結晶等により分離精
製される。
【0010】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、以下に示すGC純度はガスクロ
マトグラフィー分析における純度(面積%)を示す。 実施例1 冷却管、温度計、ガス導入管及び攪拌機を備えた内容積
300mlの4つ口フラスコに、ビフェニル(0.30
モル)、94重量%パラホルムアルデヒド(0.66モ
ル)、98重量%塩化亜鉛(0.18モル)及びシクロ
ヘキサン60gを入れ、50℃で攪拌しながら、塩化水
素ガスを80ml/minで3時間導入して反応を行っ
た。その後、塩化水素ガスの導入を止め、50℃で攪拌
しながら、滴下ロートより塩化チオニル(0.15モ
ル)を2時間で滴下して更に4時間反応を続けた。この
間、発熱は殆ど認められなかった。反応終了後、反応液
を室温まで冷却し、水50mlとシクロヘキサン60m
lを加えて10分間攪拌して、吸引濾過により4,4’
−ビスクロロメチルビフェニルを分離した。この4,
4’−ビスクロロメチルビフェニルを更にメタノール1
20mlで洗浄して室温で24時間減圧乾燥し、乾燥品
53.1gを得た。乾燥品のGC純度(93.5%)よ
り求めた收率は65.9%であった。そして、この乾燥
品をシクロヘキサンより再結晶して、融点:136〜1
36℃、GC純度:99.0%の無色結晶を得た。
体的に説明する。なお、以下に示すGC純度はガスクロ
マトグラフィー分析における純度(面積%)を示す。 実施例1 冷却管、温度計、ガス導入管及び攪拌機を備えた内容積
300mlの4つ口フラスコに、ビフェニル(0.30
モル)、94重量%パラホルムアルデヒド(0.66モ
ル)、98重量%塩化亜鉛(0.18モル)及びシクロ
ヘキサン60gを入れ、50℃で攪拌しながら、塩化水
素ガスを80ml/minで3時間導入して反応を行っ
た。その後、塩化水素ガスの導入を止め、50℃で攪拌
しながら、滴下ロートより塩化チオニル(0.15モ
ル)を2時間で滴下して更に4時間反応を続けた。この
間、発熱は殆ど認められなかった。反応終了後、反応液
を室温まで冷却し、水50mlとシクロヘキサン60m
lを加えて10分間攪拌して、吸引濾過により4,4’
−ビスクロロメチルビフェニルを分離した。この4,
4’−ビスクロロメチルビフェニルを更にメタノール1
20mlで洗浄して室温で24時間減圧乾燥し、乾燥品
53.1gを得た。乾燥品のGC純度(93.5%)よ
り求めた收率は65.9%であった。そして、この乾燥
品をシクロヘキサンより再結晶して、融点:136〜1
36℃、GC純度:99.0%の無色結晶を得た。
【0011】実施例2 反応温度を40℃に変えて、塩化水素ガスを4時間導入
した後、塩化チオニル0.17モルを2時間で滴下した
ほかは、実施例1と同様に反応を行って生成物を分離し
た。その結果、4,4’−ビスクロロメチルビフェニル
乾燥品51.8g(GC純度:94.2%)が得られ、
その收率は64.8%であった。
した後、塩化チオニル0.17モルを2時間で滴下した
ほかは、実施例1と同様に反応を行って生成物を分離し
た。その結果、4,4’−ビスクロロメチルビフェニル
乾燥品51.8g(GC純度:94.2%)が得られ、
その收率は64.8%であった。
【0012】比較例1 塩化水素ガスを24時間導入したのみで、塩化チオニル
を滴下しなかったほかは、実施例1と同様に反応を行っ
て生成物を分離した。但し、反応液が透明になった後
(塩化水素ガスの導入開始1時間後から)は反応温度を
30℃にした。その結果、4,4’−ビスクロロメチル
ビフェニル乾燥品48.8g(GC純度:94.0%)
が得られ、その收率は60.9%であった。
を滴下しなかったほかは、実施例1と同様に反応を行っ
て生成物を分離した。但し、反応液が透明になった後
(塩化水素ガスの導入開始1時間後から)は反応温度を
30℃にした。その結果、4,4’−ビスクロロメチル
ビフェニル乾燥品48.8g(GC純度:94.0%)
が得られ、その收率は60.9%であった。
【0013】比較例2 塩化水素ガスを9時間導入したほかは、比較例1と同様
に反応を行って生成物を分離した。その結果、4,4’
−ビスクロロメチルビフェニル乾燥品40.4g(GC
純度:88.9%)が得られ、その收率は47.7%で
あった。
に反応を行って生成物を分離した。その結果、4,4’
−ビスクロロメチルビフェニル乾燥品40.4g(GC
純度:88.9%)が得られ、その收率は47.7%で
あった。
【0014】比較例3 反応温度を40℃に変えて、塩化水素ガスを導入するこ
となく、塩化チオニル0.39モルを4時間で滴下した
ほかは、実施例1と同様に反応を行って生成物を分離し
た。なお、塩化チオニルの滴下中、発熱により2〜4℃
の温度上昇が認められ、反応温度は42〜44℃になっ
た。その結果、4,4’−ビスクロロメチルビフェニル
乾燥品48.6g(GC純度:93.2%)が得られ、
その收率は60.2%であった。
となく、塩化チオニル0.39モルを4時間で滴下した
ほかは、実施例1と同様に反応を行って生成物を分離し
た。なお、塩化チオニルの滴下中、発熱により2〜4℃
の温度上昇が認められ、反応温度は42〜44℃になっ
た。その結果、4,4’−ビスクロロメチルビフェニル
乾燥品48.6g(GC純度:93.2%)が得られ、
その收率は60.2%であった。
【0015】比較例4 反応温度を45℃に変えたほかは、比較例2と同様に反
応を行って生成物を分離した。なお、塩化チオニルの滴
下中、発熱により2〜5℃の温度上昇が認められ、反応
温度は47〜50℃になった。その結果、4,4’−ビ
スクロロメチルビフェニル乾燥品36.5g(GC純
度:84.8%)が得られ、その收率は41.1%であ
った。実施例及び比較例の結果を表1に示す。
応を行って生成物を分離した。なお、塩化チオニルの滴
下中、発熱により2〜5℃の温度上昇が認められ、反応
温度は47〜50℃になった。その結果、4,4’−ビ
スクロロメチルビフェニル乾燥品36.5g(GC純
度:84.8%)が得られ、その收率は41.1%であ
った。実施例及び比較例の結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明により、ビフェニルをクロロメチ
ル化して4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造
する方法において、塩化チオニルを多量に使用すること
なく、4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間
でかつ高收率で製造することができる。また、この方法
によれば、反応温度の制御が容易であることから、反応
温度の上昇によって收率の低下を引き起こすこともな
く、また塩化チオニルの使用量を大幅に低減できるた
め、副生するイオウ化合物の処理なども容易になる。
ル化して4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを製造
する方法において、塩化チオニルを多量に使用すること
なく、4,4’−ビスクロロメチルビフェニルを短時間
でかつ高收率で製造することができる。また、この方法
によれば、反応温度の制御が容易であることから、反応
温度の上昇によって收率の低下を引き起こすこともな
く、また塩化チオニルの使用量を大幅に低減できるた
め、副生するイオウ化合物の処理なども容易になる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ビフェニルを塩化亜鉛の存在下にホルム
アルデヒド重合物及び塩素化剤と反応させて4,4’−
ビスクロロメチルビフェニルを製造するに当たり、塩素
化剤として塩化水素と塩化チオニルを併用することを特
徴とする4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造
方法。 - 【請求項2】 塩素化剤として最初に塩化水素を使用
し、その後に塩化チオニルを使用して反応を行うことを
特徴とする請求項1記載の4,4’−ビスクロロメチル
ビフェニルの製造方法。 - 【請求項3】 塩化水素を塩化チオニルに対して0.8
〜8.0倍モル使用することを特徴とする請求項1記載
の4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29642196A JPH10139699A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29642196A JPH10139699A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10139699A true JPH10139699A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17833333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29642196A Pending JPH10139699A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 4,4’−ビスクロロメチルビフェニルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10139699A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102267870A (zh) * | 2011-07-18 | 2011-12-07 | 扬州市中宝银鹏合成材料有限公司 | 一种联苯二氯苄的生产工艺 |
CN107473927A (zh) * | 2017-08-23 | 2017-12-15 | 湖北三才堂化工科技有限公司 | 一种联苯二氯苄的制备工艺 |
-
1996
- 1996-11-08 JP JP29642196A patent/JPH10139699A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102267870A (zh) * | 2011-07-18 | 2011-12-07 | 扬州市中宝银鹏合成材料有限公司 | 一种联苯二氯苄的生产工艺 |
CN107473927A (zh) * | 2017-08-23 | 2017-12-15 | 湖北三才堂化工科技有限公司 | 一种联苯二氯苄的制备工艺 |
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