JPH10113551A - 連続反応装置及びそれを用いた生産方法 - Google Patents
連続反応装置及びそれを用いた生産方法Info
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- JPH10113551A JPH10113551A JP8272251A JP27225196A JPH10113551A JP H10113551 A JPH10113551 A JP H10113551A JP 8272251 A JP8272251 A JP 8272251A JP 27225196 A JP27225196 A JP 27225196A JP H10113551 A JPH10113551 A JP H10113551A
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- catalyst
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 固体触媒を用いた反応に有利な連続式反応装
置と、それを用いた生産方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも、液状原料供給口を備えた反
応容器、反応混合物を循環するための循環ポンプ及び液
体サイクロンで構成する。液体サイクロンを反応系に用
いることにより、連続的にかつ効率的に固体触媒を分離
再使用することができる。
置と、それを用いた生産方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも、液状原料供給口を備えた反
応容器、反応混合物を循環するための循環ポンプ及び液
体サイクロンで構成する。液体サイクロンを反応系に用
いることにより、連続的にかつ効率的に固体触媒を分離
再使用することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続反応装置及びそれ
を用いた生産方法に関する。さらに詳しくは、少なくと
も、液状原料供給口を備えた反応容器、反応混合物を循
環するための循環ポンプ及び液体サイクロンから構成さ
れる連続反応装置、及びそれを用いた生産方法に関す
る。
を用いた生産方法に関する。さらに詳しくは、少なくと
も、液状原料供給口を備えた反応容器、反応混合物を循
環するための循環ポンプ及び液体サイクロンから構成さ
れる連続反応装置、及びそれを用いた生産方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、固体触媒を用いて行う液−固反応
あるいは気−液−固反応が多く知られている。これらの
反応において、反応混合物と触媒は通常濾過機又は遠心
分離機などで分離され、分離された触媒は溶媒で逆洗あ
るいは調整して循環再使用される。しかしながら、この
ような操作は極めて煩雑であり、とくに、反応系が高圧
で行われる場合、上述したような既存の分離装置で触媒
を分離しようとすると、分離する前に系を常圧又は常圧
付近にして実施する必要があり、しかも分離後の触媒を
高圧の反応容器にもどすには特殊な供給装置が必要であ
る。
あるいは気−液−固反応が多く知られている。これらの
反応において、反応混合物と触媒は通常濾過機又は遠心
分離機などで分離され、分離された触媒は溶媒で逆洗あ
るいは調整して循環再使用される。しかしながら、この
ような操作は極めて煩雑であり、とくに、反応系が高圧
で行われる場合、上述したような既存の分離装置で触媒
を分離しようとすると、分離する前に系を常圧又は常圧
付近にして実施する必要があり、しかも分離後の触媒を
高圧の反応容器にもどすには特殊な供給装置が必要であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】煩雑な操作を必要とし
ない合理的なプロセスを構築することは、工業的規模で
生産を実施する場合、不可欠な技術課題であり、本発明
の目的は、従来のように、触媒を分離するのに濾過機又
は遠心分離機などの回分式の分離手段によらず、固体触
媒を含む反応混合物から触媒を連続的に分離でき、分離
した触媒はそのまま再使用可能な連続反応装置を提供す
ること及びそれを用いた生産方法を提供することにあ
る。
ない合理的なプロセスを構築することは、工業的規模で
生産を実施する場合、不可欠な技術課題であり、本発明
の目的は、従来のように、触媒を分離するのに濾過機又
は遠心分離機などの回分式の分離手段によらず、固体触
媒を含む反応混合物から触媒を連続的に分離でき、分離
した触媒はそのまま再使用可能な連続反応装置を提供す
ること及びそれを用いた生産方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討し、反応系に液体サイクロンを
設けることにより、上記課題が解決されることを見出
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、少なくとも、液状原料供給口を備えた反応容器、反
応混合物を循環するための循環ポンプ及び液体サイクロ
ンから構成されることを特徴とする連続反応装置であ
る。
を解決するため鋭意検討し、反応系に液体サイクロンを
設けることにより、上記課題が解決されることを見出
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、少なくとも、液状原料供給口を備えた反応容器、反
応混合物を循環するための循環ポンプ及び液体サイクロ
ンから構成されることを特徴とする連続反応装置であ
る。
【0005】本発明のもう一つの発明は、液状原料を固
体触媒の存在下に液相で反応させて反応生成物を得る生
産方法において、反応混合物の一部は反応容器へ循環さ
せつつ、一部を液体サイクロンへ導き、液体サイクロン
で液状の反応混合物と固体触媒を分離し、該固体触媒は
反応容器へリサイクルし、該液状の反応混合物は反応系
外へ抜き出すことを特徴とする連続生産方法である。
体触媒の存在下に液相で反応させて反応生成物を得る生
産方法において、反応混合物の一部は反応容器へ循環さ
せつつ、一部を液体サイクロンへ導き、液体サイクロン
で液状の反応混合物と固体触媒を分離し、該固体触媒は
反応容器へリサイクルし、該液状の反応混合物は反応系
外へ抜き出すことを特徴とする連続生産方法である。
【0006】本発明の反応装置において、反応器として
液状原料供給口を備えた反応容器が使用される。反応容
器は液状原料供給口を備えていれば如何なる形状のもの
でもよく、水添反応、還元アミノ化反応などガスを使用
する場合は、別途ガスの供給口を設ければよい。
液状原料供給口を備えた反応容器が使用される。反応容
器は液状原料供給口を備えていれば如何なる形状のもの
でもよく、水添反応、還元アミノ化反応などガスを使用
する場合は、別途ガスの供給口を設ければよい。
【0007】ガスを液状原料によく溶解させるために、
また混合状態を良好にするために反応容器に撹拌機を備
えるのが好ましい。また、液状原料供給口を備えた反応
容器にエゼクタを設けるとガスの分散が良好となり、好
ましい。反応容器は環状の反応容器であってもよい。
また混合状態を良好にするために反応容器に撹拌機を備
えるのが好ましい。また、液状原料供給口を備えた反応
容器にエゼクタを設けるとガスの分散が良好となり、好
ましい。反応容器は環状の反応容器であってもよい。
【0008】本発明の連続反応装置は、少なくとも、液
状原料供給口を備えた反応容器、反応混合物を循環する
ための循環ポンプ及び液体サイクロンから構成され、所
定の操作条件下において反応を行い、反応容器から抜き
出された反応混合物の一部を反応容器へ循環させつつ、
一部を液体サイクロンへ導き、液体サイクロンで液状の
反応混合物と固体触媒を分離し、該固体触媒は反応容器
へリサイクルし、該液状の反応混合物は反応系外へ抜き
出すことによって連続生産が実施される。反応容器にお
ける液面は適宜調節すればよいが、通常は容器の60%
〜80%で実施することが多い。
状原料供給口を備えた反応容器、反応混合物を循環する
ための循環ポンプ及び液体サイクロンから構成され、所
定の操作条件下において反応を行い、反応容器から抜き
出された反応混合物の一部を反応容器へ循環させつつ、
一部を液体サイクロンへ導き、液体サイクロンで液状の
反応混合物と固体触媒を分離し、該固体触媒は反応容器
へリサイクルし、該液状の反応混合物は反応系外へ抜き
出すことによって連続生産が実施される。反応容器にお
ける液面は適宜調節すればよいが、通常は容器の60%
〜80%で実施することが多い。
【0009】液体サイクロンは液体と固体触媒を分離す
るためのものであり、分離された固体触媒は反応容器に
もどされる。液体サイクロンの効率をあげるためには、
サイクロンの円筒部の直径を小さくするのが望ましく、
スリム状のサイクロンを必要に応じて複数個使用するの
がよい。
るためのものであり、分離された固体触媒は反応容器に
もどされる。液体サイクロンの効率をあげるためには、
サイクロンの円筒部の直径を小さくするのが望ましく、
スリム状のサイクロンを必要に応じて複数個使用するの
がよい。
【0010】本発明において、反応圧力及び反応温度は
とくに限定されず、圧力は常圧〜高圧まで幅広く適用す
ることができ、温度も低温から高温まで幅広く適用され
る。分離された液状の反応混合物は、反応生成物、未反
応液状原料及び若干の触媒からなっており、フィルタ−
を通して次の工程へ供給される。
とくに限定されず、圧力は常圧〜高圧まで幅広く適用す
ることができ、温度も低温から高温まで幅広く適用され
る。分離された液状の反応混合物は、反応生成物、未反
応液状原料及び若干の触媒からなっており、フィルタ−
を通して次の工程へ供給される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図により具体的に
説明する。図1は本発明の連続反応装置を示すフローチ
ャートである。1は液状原料供給ラインであり、2は反
応容器、3は撹拌機、4はガスの分散機である。まず、
一次仕込みとして、1から液状原料及び溶媒に溶解され
たスラリ−状の固体触媒を反応容器2に仕込む。所定の
液面に達したら撹拌機3を回転し、所定の圧力及び温度
に達したら、循環ポンプ5で液状原料及びスラリ−状の
固体触媒からなる液状物を冷却器6を通して全量循環さ
せる。
説明する。図1は本発明の連続反応装置を示すフローチ
ャートである。1は液状原料供給ラインであり、2は反
応容器、3は撹拌機、4はガスの分散機である。まず、
一次仕込みとして、1から液状原料及び溶媒に溶解され
たスラリ−状の固体触媒を反応容器2に仕込む。所定の
液面に達したら撹拌機3を回転し、所定の圧力及び温度
に達したら、循環ポンプ5で液状原料及びスラリ−状の
固体触媒からなる液状物を冷却器6を通して全量循環さ
せる。
【0012】所定の操作条件に達したら、水素などのガ
スをガス供給ライン4から仕込み、反応を開始する。冷
却器は図1又は図2のように、反応容器の外部に設けて
もよいが、ジャケット形式で反応容器に直接設置しても
よい。冷却器6は必要に応じて加熱器として使用され
る。冷却器又は加熱器は他の媒体と熱交換を行うように
するのが熱的に効率がよい。
スをガス供給ライン4から仕込み、反応を開始する。冷
却器は図1又は図2のように、反応容器の外部に設けて
もよいが、ジャケット形式で反応容器に直接設置しても
よい。冷却器6は必要に応じて加熱器として使用され
る。冷却器又は加熱器は他の媒体と熱交換を行うように
するのが熱的に効率がよい。
【0013】図2は反応容器2にエゼクタ9を設けたも
のであり、このようなエゼクタ−によれば、循環された
液状反応混合物の速度をあげて反応容器内へ吹き込むこ
とができ、供給されるガスとともに反応容器内の流動状
態をさらによくし、ガスの吸収効率を高くすることがで
きる。
のであり、このようなエゼクタ−によれば、循環された
液状反応混合物の速度をあげて反応容器内へ吹き込むこ
とができ、供給されるガスとともに反応容器内の流動状
態をさらによくし、ガスの吸収効率を高くすることがで
きる。
【0014】所定の反応率に達したら、液状原料及びガ
スを連続的に供給しながら、反応混合物の一部を液体サ
イクロン7に導き、反応混合物を液体と固体に分離す
る。分離された固体触媒は反応容器2へリサイクルさ
れ、再使用される。また、分離された液体は、反応生成
物及び未反応物の他、若干の固体触媒が含まれることが
あるので、必要に応じフィルタ8を通して次の工程へ供
給する。
スを連続的に供給しながら、反応混合物の一部を液体サ
イクロン7に導き、反応混合物を液体と固体に分離す
る。分離された固体触媒は反応容器2へリサイクルさ
れ、再使用される。また、分離された液体は、反応生成
物及び未反応物の他、若干の固体触媒が含まれることが
あるので、必要に応じフィルタ8を通して次の工程へ供
給する。
【0015】本発明が対象とする反応はとくに限定され
るものではなく、水素添加反応、アミノ化反応、アルキ
ル化反応、ニトリル化反応、酸化反応、塩素化反応、カ
ルボニル化反応などに適用することができる。反応に用
いられる液状原料としては、医薬、農薬、香料、染料な
どの化学反応に用いられる有機化合物があげられる。一
例をあげれば、ヘキセン、ブタジエン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ベンゼン、ジクロロベンゼン、トルイ
ジン、フェノール、アニリン、ニトロベンゼン、ニトロ
ベンゼンスルホン酸、ニトロT酸、pーアミノジフェニ
ルアミン、pーニトロフェノール、ゲラニオール、脂肪
酸、脂肪酸ニトリル、ラウリルアルコール、pーキシレ
ン、イソプロパノール、ブタノール、2,3ーブチレン
グリコール、1,9ーノナンジアール、2ーメチルー
1,8ーオクタンジアール、又はこれらの混合物を例示
することができる。
るものではなく、水素添加反応、アミノ化反応、アルキ
ル化反応、ニトリル化反応、酸化反応、塩素化反応、カ
ルボニル化反応などに適用することができる。反応に用
いられる液状原料としては、医薬、農薬、香料、染料な
どの化学反応に用いられる有機化合物があげられる。一
例をあげれば、ヘキセン、ブタジエン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ベンゼン、ジクロロベンゼン、トルイ
ジン、フェノール、アニリン、ニトロベンゼン、ニトロ
ベンゼンスルホン酸、ニトロT酸、pーアミノジフェニ
ルアミン、pーニトロフェノール、ゲラニオール、脂肪
酸、脂肪酸ニトリル、ラウリルアルコール、pーキシレ
ン、イソプロパノール、ブタノール、2,3ーブチレン
グリコール、1,9ーノナンジアール、2ーメチルー
1,8ーオクタンジアール、又はこれらの混合物を例示
することができる。
【0016】なかでも、1,9ーノナンジアール、2ー
メチルー1,8ーオクタンジアール、又はこれらの混合
物のようなジアルデヒド類は不安定であり、閉鎖系で行
うのが望ましいので本発明の連続反応装置に好適であ
る。
メチルー1,8ーオクタンジアール、又はこれらの混合
物のようなジアルデヒド類は不安定であり、閉鎖系で行
うのが望ましいので本発明の連続反応装置に好適であ
る。
【0017】本発明に使用される固体触媒は液状原料に
応じて決められるものであるが、液状原料と混合した場
合、スラリ−状になるものが好ましい。これらの固体触
媒を例示すると、ニッケル、コバルト、銅、銀、白金、
クロム、パラジウム、マンガン、鉄、チタン、トリウ
ム、マグネシウム、亜鉛、タングステン、モリブデン、
レニウム及びジルコニウムなどの金属のうち少なくとも
一種以上の金属触媒またはその変性触媒、ラネ−触媒及
びシリカ、アルミナ、ケイソウ土、マグネシウム、酸化
亜鉛などに担持させた触媒をあげることができる。
応じて決められるものであるが、液状原料と混合した場
合、スラリ−状になるものが好ましい。これらの固体触
媒を例示すると、ニッケル、コバルト、銅、銀、白金、
クロム、パラジウム、マンガン、鉄、チタン、トリウ
ム、マグネシウム、亜鉛、タングステン、モリブデン、
レニウム及びジルコニウムなどの金属のうち少なくとも
一種以上の金属触媒またはその変性触媒、ラネ−触媒及
びシリカ、アルミナ、ケイソウ土、マグネシウム、酸化
亜鉛などに担持させた触媒をあげることができる。
【0018】反応を実施するにあたって、適宜溶媒を使
用してもよい。溶媒は通常種々の反応に一般的に使用さ
れる溶媒であるが、このような例としては、メタノ−
ル、エタノ−ル、ブタノ−ル、ヘキサノ−ル、2−エチ
ルヘキサノ−ル、オクタノ−ル、エチレングリコ−ルな
どのアルコ−ル類、ヘキサン、オクタン、デカン、流動
パラフィン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類な
どをあげることができる。触媒調製に用いる溶媒と反応
に用いる溶媒とが同じ種類のものであるのが好ましいこ
とはもちろんである。
用してもよい。溶媒は通常種々の反応に一般的に使用さ
れる溶媒であるが、このような例としては、メタノ−
ル、エタノ−ル、ブタノ−ル、ヘキサノ−ル、2−エチ
ルヘキサノ−ル、オクタノ−ル、エチレングリコ−ルな
どのアルコ−ル類、ヘキサン、オクタン、デカン、流動
パラフィン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類な
どをあげることができる。触媒調製に用いる溶媒と反応
に用いる溶媒とが同じ種類のものであるのが好ましいこ
とはもちろんである。
【0019】本発明の反応装置は、常圧でも勿論使用で
きるが、高圧になるとさらに効果を発揮する。すなわ
ち、反応系が高圧であると、従来法の場合、一旦常圧近
辺の圧力にもどして固体触媒の分離を行う必要があり、
しかも再使用のために再度昇圧して特殊な供給装置で反
応系へもどす必要があったが、本発明の反応装置はその
ような煩わしさはなく、液体サイクロンで反応混合物と
固体触媒を連続的に効率よく分離し、分離された固体触
媒を連続的に再使用しながら反応を実施することができ
る。若干の触媒の損失は反応液の状態をチェックするこ
とにより、適宜補給すればよい。連続反応は、系内の圧
力、温度、液面レベルなど所定の条件になるように適宜
制御しながら実施される。
きるが、高圧になるとさらに効果を発揮する。すなわ
ち、反応系が高圧であると、従来法の場合、一旦常圧近
辺の圧力にもどして固体触媒の分離を行う必要があり、
しかも再使用のために再度昇圧して特殊な供給装置で反
応系へもどす必要があったが、本発明の反応装置はその
ような煩わしさはなく、液体サイクロンで反応混合物と
固体触媒を連続的に効率よく分離し、分離された固体触
媒を連続的に再使用しながら反応を実施することができ
る。若干の触媒の損失は反応液の状態をチェックするこ
とにより、適宜補給すればよい。連続反応は、系内の圧
力、温度、液面レベルなど所定の条件になるように適宜
制御しながら実施される。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 図1に示す2枚のタ−ビン翼を有する撹拌槽を反応容器
とし、図1に示す反応装置により、固体触媒としてニッ
ケルーケイソウ土触媒を使用して1,9ーノナンジアー
ル及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアールの連続還
元アミノ化反応を行った。反応原料として、1,9ーノ
ナンジアール及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアー
ルの8:2の混合物、溶媒としてメタノ−ル及び上記固
体触媒を反応容器に仕込み、定常時の反応容器内液状混
合物1200kg、触媒濃度1wt%、反応圧力50a
tm、温度150℃になるように、1,9ーノナンジア
ール及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアールの混合
物を217kg/hr、メタノ−ルを616kg/h
r、液体アンモニアを355kg/hr及び水素を63
Nm3 /hrで連続的に供給して反応を行い、循環反応
液のうち30kg/minを直径1cm、高さ10cm
の液体サイクロン素子12本からなる液体サイクロン装
置に供給し、残りを140℃に設定した冷却器を通して
反応容器に循環した。
説明する。 実施例1 図1に示す2枚のタ−ビン翼を有する撹拌槽を反応容器
とし、図1に示す反応装置により、固体触媒としてニッ
ケルーケイソウ土触媒を使用して1,9ーノナンジアー
ル及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアールの連続還
元アミノ化反応を行った。反応原料として、1,9ーノ
ナンジアール及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアー
ルの8:2の混合物、溶媒としてメタノ−ル及び上記固
体触媒を反応容器に仕込み、定常時の反応容器内液状混
合物1200kg、触媒濃度1wt%、反応圧力50a
tm、温度150℃になるように、1,9ーノナンジア
ール及び2ーメチルー1,8ーオクタンジアールの混合
物を217kg/hr、メタノ−ルを616kg/h
r、液体アンモニアを355kg/hr及び水素を63
Nm3 /hrで連続的に供給して反応を行い、循環反応
液のうち30kg/minを直径1cm、高さ10cm
の液体サイクロン素子12本からなる液体サイクロン装
置に供給し、残りを140℃に設定した冷却器を通して
反応容器に循環した。
【0021】液体サイクロンからは、メタノ−ル52w
t%、アンモニア26wt%、H2O4wt%と、0.
05wt%の触媒を含む1,9−ノナンジアミン及び2
−メチル−1,8−オクタンジアミン混合物17wt%
からなる清澄な液が20kg/minで得られた。清澄
液には、1,9ーノナンジアール及び2ーメチルー1,
8ーオクタンジアールは検出されなかった。該清澄液を
2m2 のフィルタ−に通してさらに触媒を分離したが、
反応系外へ流出した触媒はわずかであった。
t%、アンモニア26wt%、H2O4wt%と、0.
05wt%の触媒を含む1,9−ノナンジアミン及び2
−メチル−1,8−オクタンジアミン混合物17wt%
からなる清澄な液が20kg/minで得られた。清澄
液には、1,9ーノナンジアール及び2ーメチルー1,
8ーオクタンジアールは検出されなかった。該清澄液を
2m2 のフィルタ−に通してさらに触媒を分離したが、
反応系外へ流出した触媒はわずかであった。
【0022】実施例2 図2に示すエゼクタを備えた反応容器を使用した以外は
実施例1と同様に操作したところ、液体サイクロンから
0.01wt%の触媒を含む清澄な液が得られた。
実施例1と同様に操作したところ、液体サイクロンから
0.01wt%の触媒を含む清澄な液が得られた。
【0023】比較例1 液体サイクロンを有さない従来の反応装置を用いて、実
施例1と同様の反応を行った。反応液は常圧にもどし、
濾過機で固体触媒の濾過を行い、固体触媒は溶媒で再調
製した後、加圧ポンプにより反応容器にリサイクル使用
した。
施例1と同様の反応を行った。反応液は常圧にもどし、
濾過機で固体触媒の濾過を行い、固体触媒は溶媒で再調
製した後、加圧ポンプにより反応容器にリサイクル使用
した。
【0024】比較例2 液体サイクロンを有さない従来の反応装置を用いて、実
施例1と同様の反応を行った。反応液は常圧にもどし、
遠心分離機で固体触媒の分離を行い、固体触媒は溶媒で
再調製した後、加圧ポンプにより反応容器にリサイクル
使用した。
施例1と同様の反応を行った。反応液は常圧にもどし、
遠心分離機で固体触媒の分離を行い、固体触媒は溶媒で
再調製した後、加圧ポンプにより反応容器にリサイクル
使用した。
【0025】比較例1及び比較例2では煩雑な触媒分離
回収操作及び触媒の調製再使用操作を必要とするのに対
し、実施例1及び実施例2ではこのような操作を必要と
せず、安定に連続運転可能であった。以上の結果から、
本発明の効果は明らかである。
回収操作及び触媒の調製再使用操作を必要とするのに対
し、実施例1及び実施例2ではこのような操作を必要と
せず、安定に連続運転可能であった。以上の結果から、
本発明の効果は明らかである。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、反応系に液体サイクロ
ンを設けることにより、液状の反応混合物と固体触媒を
連続的に分離することができるので、煩雑な触媒分離回
収操作を必要とせず、連続的に効率よく生産を実施する
ことができる。
ンを設けることにより、液状の反応混合物と固体触媒を
連続的に分離することができるので、煩雑な触媒分離回
収操作を必要とせず、連続的に効率よく生産を実施する
ことができる。
【図1】本発明の連続反応装置の一例である。
【図2】本発明の連続反応装置の別の例である。
1 液状原料供給ライン 2 反応容器 3 撹拌機 4 ガス供給ライン 5 循環ポンプ 6 加熱器又は冷却器 7 液体サイクロン 8 フィルタ− 9 エゼクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 B01J 23/74 321X
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも、液状原料供給口を備えた反
応容器、反応混合物を循環するための循環ポンプ及び液
体サイクロンから構成されることを特徴とする連続反応
装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の連続反応装置において、
反応容器が撹拌機を備えた反応容器である連続反応装
置。 - 【請求項3】 請求項1記載の連続反応装置において、
反応容器がエゼクタを備えた反応容器である連続反応装
置。 - 【請求項4】 請求項1記載の連続反応装置において、
反応容器が環状の反応容器である連続反応装置。 - 【請求項5】 液状原料を固体触媒の存在下に液相で反
応させて反応生成物を得る生産方法において、反応混合
物の一部は反応容器へ循環させつつ、一部を液体サイク
ロンへ導き、液体サイクロンで液状の反応混合物と固体
触媒を分離し、該固体触媒は反応容器へリサイクルし、
該液状の反応混合物は反応系外へ抜き出すことを特徴と
する連続生産方法。 - 【請求項6】 請求項5の連続生産方法において、液状
原料が1,9ーノナンジアール及び/又は2ーメチルー
1,8ーオクタンジアールである連続生産方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8272251A JPH10113551A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 連続反応装置及びそれを用いた生産方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8272251A JPH10113551A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 連続反応装置及びそれを用いた生産方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10113551A true JPH10113551A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17511248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8272251A Pending JPH10113551A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 連続反応装置及びそれを用いた生産方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10113551A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000066255A1 (de) * | 1999-04-30 | 2000-11-09 | Slowik Guenter | Verfahren und vorrichtung zur behandlung von in einem behälter, insbesondere durch misch- oder rührvorgänge, in rotation um die behälterachse befindlichem stoff oder stoffgemisch |
WO2003035258A1 (fr) * | 2001-10-24 | 2003-05-01 | Daikin Industries, Ltd. | Procede et systeme pour la recuperation de catalyseurs et procede et unite pour la production de telomeres d'iodure de perfluoroalkyle |
JP2006199685A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-08-03 | Sumitomo Chemical Co Ltd | シクロヘキサノンオキシムの製造方法 |
JP2014028368A (ja) * | 2001-03-22 | 2014-02-13 | Ceramic Fuel Cells Ltd | 液相反応器 |
-
1996
- 1996-10-15 JP JP8272251A patent/JPH10113551A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015083303A (ja) * | 2001-03-22 | 2015-04-30 | ビーケイ・ギウリニ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングBk Giulini Gmbh | 液相反応器 |
WO2003035258A1 (fr) * | 2001-10-24 | 2003-05-01 | Daikin Industries, Ltd. | Procede et systeme pour la recuperation de catalyseurs et procede et unite pour la production de telomeres d'iodure de perfluoroalkyle |
US7601878B2 (en) | 2001-10-24 | 2009-10-13 | Daikin Industries, Ltd. | Process and unit for production of perfluoroalkyl iodide telomers |
JP2006199685A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-08-03 | Sumitomo Chemical Co Ltd | シクロヘキサノンオキシムの製造方法 |
JP4577205B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2010-11-10 | 住友化学株式会社 | シクロヘキサノンオキシムの製造方法 |
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