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JPH10101804A - 熱可塑性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH10101804A
JPH10101804A JP27681196A JP27681196A JPH10101804A JP H10101804 A JPH10101804 A JP H10101804A JP 27681196 A JP27681196 A JP 27681196A JP 27681196 A JP27681196 A JP 27681196A JP H10101804 A JPH10101804 A JP H10101804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
latex
magnesium sulfate
group
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27681196A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaoru Matsuda
薫 松田
Hideaki Makino
英顯 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP27681196A priority Critical patent/JPH10101804A/ja
Publication of JPH10101804A publication Critical patent/JPH10101804A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂を形成する単量体を乳化重合し
て得られたラテックスから乾燥効率に優れたポリマーを
回収する方法を提供する。 【解決手段】 分子中に−PO32 、−PO2 M(た
だし、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属)で表
される基を有する化合物を乳化剤として用いて単量体を
乳化重合して得られたラテックスからポリマーを回収す
るにあたり、該ラテックスをpH6.5〜8.0に調整
された硫酸マグネシウム水溶液と接触し凝固させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳化重合による熱可
塑性樹脂の製造方法に関し、更に詳しくは乳化重合で得
られた熱可塑性樹脂のポリマーラテックスからポリマー
を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】ABS樹
脂、ハイインパクトスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、メ
タクリル樹脂等には、乳化重合から得られたポリマーラ
テックスから回収されたポリマーが改質材として添加さ
れる場合がある。乳化重合によるポリマーラテックスか
ら回収されたポリマーを、前記の樹脂等に添加すること
によって、耐衝撃性や熱的特性および成形加工性が改良
されることは広く知られている事実である。
【0003】乳化重合物であるポリマーラテックスから
ポリマーを回収する方法としては、一般的には、塩化ア
ルミニウムや硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウムや硝酸
ナトリウムなどの無機塩を添加する方法、あるいは硫酸
等の酸を添加する方法等がある。しかしながら、使用し
た無機塩の種類によっては回収されたポリマーが影響を
受け、諸物性が損なわれることがある。その例を挙げれ
ば次の通りである。
【0004】(1)塩素イオンを有する無機塩を使用し
た場合には得られたポリマーは金属を発錆させて製造工
程で問題を起す。
【0005】(2)硝酸イオンを添加した場合には回収
したポリマーが着色する。また、塩化ナトリウム、硫酸
ソーダのような一価のカチオンと一価または二価のアニ
オンを有する無機塩を用いた場合、安定的にポリマーを
回収するためには多量の無機塩を添加する必要がある。
また、得られたポリマーをメタクリル樹脂等に添加した
場合、温水白化性が著しい。
【0006】(3)硫酸を用いた場合、回収したポリマ
ーの着色は良好であるが、このポリマーを添加したAB
S樹脂は成形加工時に金型付着物が多く表面の光沢が低
下して成形物の外観が劣る。したがって、以上のような
弊害がなく安定してポリマーラテックスからポリマーを
回収することが望ましい。
【0007】一方、ラテックスから回収した湿潤状のポ
リマーを圧搾脱水機や熱風乾燥機を用いて乾燥させよう
とした際、その含水率が低いほど乾燥速度が速くなり効
率的である。この湿潤状のポリマーの含水率は、ポリマ
ーの硬さやガラス転移温度の違いなどの影響を受ける
が、一方では乳化剤と凝固剤の組み合わせにも大きく影
響を受ける。したがって、ポリマーラテックスからポリ
マーを回収する際、その乳化剤と凝固剤の組み合わせに
よってポリマーの含水率をできるだけ低くすることが望
ましい。
【0008】本出願人は、さきに成形加工時の金属腐食
性が小さく、他の樹脂に添加した際に得られる樹脂組成
物の物性を低下させないポリマーを回収する方法につい
て、分子中に−PO32 、−PO2 M(ただし、Mは
アルカリ金属またはアルカリ土類金属)で表される乳化
剤を用いて得られたラテックスを硫酸マグネシウム水溶
液と接触させることからなる熱可塑性樹脂の製造方法を
特許出願した(特開昭63−227606号公報)。し
かしながら、この方法では成形加工時の金属腐食性が小
さいものの、ラテックスから回収された湿潤状ポリマー
の含水率が比較的高く、その結果、乾燥において多くの
熱量を要し製品コストの上昇を招くといった問題点があ
ることがわかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、こ
のような現状に鑑み引き続き鋭意検討を重ねた結果、ポ
リマーラテックスを硫酸マグネシウム水溶液とにより凝
固させるときに、該水溶液のpHを塩または塩基を用い
て、pH6.5〜8に調整して用いることで上記の課題
が解決でき、更に色調・外観が一層優れたポリマーが回
収できることを見いだし本発明に至った。
【0010】すなわち本発明は、乳化剤としてその分子
中に−PO32 、−PO2 M(ただし、Mはアルカリ
金属またはアルカリ土類金属を表す。)で表される基を
有する化合物の少なくとも1種を用いて単量体を重合し
て得られた熱可塑性ポリマーラテックスをpH6.5〜
8.0に調整した硫酸マグネシウム水溶液と接触し凝固
させることを特徴とする熱可塑性樹脂の製造方法にあ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、単量体として
は、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキ
ルエステル、芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、ブタジエンの少なくとも一種を8
0重量%以上含むものが例示される。
【0012】メタクリル酸アルキルエステルとしては、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸シクロヘキシルなどが、アクリル酸アルキルエステル
としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなど
が、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレンなどがそれぞれ用いられ
る。
【0013】上記の単位80重量%以上と共にポリマー
を構成する20重量%以下の他の単量体単位としては、
メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエ
チルなどの他、エチレングリコールジメタクリレート、
ジビニルベンゼン、1,4−ブチレングリコールジアク
リレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレ
ート、ケイヒ酸アリル、ソルビン酸アリル、マレイン酸
ジアリル、フタル酸ジアリル、トリメリット酸トリアリ
ル、フマール酸ジアリルなどの多官能性単量体が挙げら
れる。
【0014】これら単量体を乳化重合するときに使用さ
れる乳化剤は、その分子中に−PO32 、−PO2
(ただし、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属)
で表される基を有する化合物である。具体的には下記の
一般式(1)で表されるリン酸エステル塩またはそれら
の混合物、または、下記の一般式(2)で表されるリン
酸エステル塩またはそれらの混合物であり、好ましくは
モノ−n−ブチルフェニルペンタオキシエチレンリン
酸、ジ−n−ブチルフェニルペンタオキシエチレンリン
酸、モノ−n−ペンチルフェニルヘキサオキシエチレン
リン酸、ジ−n−ペンチルフェニルヘキサオキシエチレ
ンリン酸、モノ−n−ヘプチルフェニルペンタオキシエ
チレンリン酸、ジ−n−ヘプチルフェニルペンタオキシ
エチレンリン酸、モノ−n−ペンチルオキシヘプタオキ
シエチレンリン酸、ジ−n−ペンチルオキシヘプタオキ
シエチレンリン酸、モノ−n−ヘキシルオキシペンタオ
キシエチレンリン酸、ジ−n−ヘキシルオキシペンタオ
キシエチレンリン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土
類金属塩が挙げられる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】アルカリ金属としてはナトリウムまたはカ
リウム、アルカリ土類金属としてはカルシウムまたはバ
リウムが好ましい。これらのリン酸エステル塩は1種を
単独でまたはモノエステルとジエステルを混合して使用
することができる。
【0018】また、上記の一般式(1),(2)で表さ
れるリン酸エステル塩の使用量は重合させる単量体の種
類、重合条件等と密接に関連し一概に規定することはで
きないが、単量体100部に対して0.1〜10重量
部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
【0019】重合開始の方法も特に限定されないが、ラ
ジカル重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化水素等
の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸化
合物、過塩素酸化合物、過ホウ酸化合物、過酸化物と還
元性スルホキシ化合物との組み合わせからなるレドック
ス系開始剤が挙げられる。
【0020】そして前記単量体および重合開始剤等は一
括添加法、分割添加法、連続添加法、またはモノマー添
加法、エマルジョン添加法等の公知の任意の方法で添加
されてもよい。また、反応をスムーズに進めるために反
応系を窒素置換するとか、残量単量体を除去するために
反応終了後反応系を昇温するとか、特別な触媒を添加す
るとかの方法がとられてもよい。
【0021】本発明における熱可塑性樹脂としては、ラ
テックスから回収した湿潤状のポリマーの含水率が高く
なりやすいアクリル系多層構造ポリマーが挙げられる。
具体的な構造として、例えば、内層が軟質重合体層、外
層が硬質重合体層の二層構造重合体、または、最内層が
硬質重合体層、中間層が軟質重合体層、最外層が硬質重
合体層である三層構造重合体、あるいは、最内層が軟質
重合体層、第二層が硬質重合体層、第三層が軟質重合体
層、最外層が硬質重合体層である四層構造重合体などが
ある。
【0022】各層の重合体を形成し得るための適切な重
合温度は、各層ともに30〜120℃、より好ましくは
50〜100℃の範囲である。また、単量体/水の比は
特に限定されず1/1〜1/5程度、通常1/1.5〜
1/3の範囲で行われる。その他重合に当っては連続移
動剤、紫外線吸収剤など通常重合時に添加する添加剤を
用いることができる。
【0023】ポリマーラテックスからポリマーを回収す
る操作において、用いる硫酸マグネシウムの水溶液の濃
度範囲は0.1〜30重量%、より好ましくは1〜15
重量%である。0.1重量%以下では安定してポリマー
を回収できない場合があり、また30重量%を超える
と、コスト的に費用が増大し、回収したポリマー中に残
存する量も多くなり好ましくない。硫酸マグネシウム
は、単独で用いるのが好ましい。必要に応じて他の無機
塩や酸との併用も可能であるが、カルシウム塩と併用す
ると未溶解性の硫酸カルシウムになるので好ましくな
い。
【0024】本発明において用いる硫酸マグネシウムの
水溶液のpHは6.5〜8.0の範囲である。pH6.
5未満では得られる湿潤ポリマーの含水率の低減効果が
比較的小さく、また、pH8.0を超えると凝固後に得
られる重合体を賦形するときに重合体のアルカリ加水分
解が起こり、成形体の外観が損なわれやすいことがあ
る。
【0025】硫酸マグネシウム水溶液のpHを調整する
際に用いる化合物としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸
ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げ
られる。これらの塩または塩基を少量の水に溶解させ、
硫酸マグネシウム水溶液に添加することにより容易にp
H6.5〜8.0に調整できる。
【0026】ラテックスを所定のpHに調整した硫酸マ
グネシウム水溶液と接触させるときの温度は、ポリマー
構造により融着性が異なるため一義的な規定はできない
が、30℃〜100℃の範囲が好ましい。このとき凝折
したポリマーは1〜100倍程度の水で水洗して、流動
乾燥機や圧搾脱水機等を用いて乾燥させる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
説明中「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」をそ
れぞれ表す。なお、説明に入る前に各実施例、比較例で
用いた乳化剤とその添加量(部)を一括して表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】また、表に用いた各種評価項目を下記に説
明する。評価項目中ポリマーの物性に関しては、ポリマ
ーを(株)日本製鋼所製「V−17−65型スクリュー
式自動射出成形機」を用い次の条件で射出成形して得た
試験片について行った。 射出成形条件:シリンダー温度250℃、射出圧700kg/cm2 試験片サイズ:110mm×110mm×2mm(厚さ) 70mm×12.5mm×6.2mm(厚さ)
【0030】(1)アイゾット衝撃強度(ノッチ付き) ASTM−D−256に準拠して測定した。
【0031】(2)成形外観 次の基準により目視判断した。 ◎ クリアーで極めて良好 ○ 良好 △ わずかに黄着色 × 黄着色が著しい
【0032】(3)金属腐食性 ポリマーを押出成形してペレット化し、多数のペレット
粒子中に鏡面研磨した一般軟鋼をいれ、250℃で60
分間保持し軟鋼の表面を観察した。 ○・・・表面の金属光沢がほとんど変化なし △・・・表面の金属光沢がやや低下 ×・・・表面の金属光沢が失われた
【0033】(4)温水白化性 射出成形板を95℃の温水に浸漬し、120分間保持
し、表面を観察した。変化なし○、わずかに白化△、白
化が著しかったもの×として評価した。
【0034】(5)金型付着性 射出成形時、金型面を洗浄した後3ショット目の成形板
の光線反射率(α=60°)を基準値100として50
ショット目の値を相対値で示した。
【0035】(6)含水率(Wc )% 湿潤状ポリマー5gを180℃で1時間熱風乾燥して乾
燥重量(WD )を測定し、式;Wc =[(5−WD )/
D ]×100を用いて求めた。
【0036】(7)流動乾燥特性 乾粉量で500gになるように計量した湿潤状ポリマー
[5×(100+Wc)]gを温風温度70℃、風量7
1cm3 /sec、温風の吹き出し速度40cm/se
cの条件で60分間乾燥し、その時の含水率を求めた。
【0037】[実施例1] (A)ステンレススチール製反応容器に脱イオン水30
0部を仕込み、加熱し内温が80℃になった時点で下記
組成割合の混合物を投入した。 ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラート 二水塩(以下、ロンガリットという。) 0.48部 硫酸第1鉄 0.4×10-6部 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.2×10-6
【0038】投入後15分保持した後あらかじめ窒素置
換しておいた下記組成割合の混合物を2時間かけて滴下
し、80℃に保ったまま1時間重合した。得られたラテ
ックスの重合率は99%以上であった。 1,3−ブチレンジメタクリレート 1.1部 マレイン酸ジアリル 0.14部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.08部 乳化剤A 1.20部
【0039】(B)続いて上記反応器内に下記組成割合
の混合物(イ)を投入し15分間保持した後、あらかじ
め窒素置換しておいた下記組成割合の混合物(ロ)を3
時間かけて滴下し、さらに3時間重合した。得られたラ
テックスの重合率は99%以上で、粒子径は0.33μ
mであった。 (イ)ロンガリット 0.2部 脱イオン水 5部 (ロ)スチレン 11.0部 アクリル酸ブチル 49.0部 1,3−ブチレンジメタクリレート 0.2部 マレイン酸ジアリル 1.0部 クメンハイドロパーオキサイド 0.17部 乳化剤 A 1.8部
【0040】(C)次に上記反応器内に下記組成割合の
混合物(ハ)を投入し30分間保持した後、あらかじめ
窒素置換しておいた下記組成割合の混合物(ニ)を3時
間かけて滴下し、さらに1時間重合した。得られたラテ
ックスの重合率は99%以上で、粒子径は0.27μm
であった。(ここで得られたラテックスをLx−Aとす
る。) (ハ)ロンガリット 0.2部 脱イオン水 5部 (ニ)メタクリル酸メチル 95部 アクリル酸メチル 5部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.2部 ノルマルオクチルメルカプタン 0.3部
【0041】(D)ステンレス製容器に回収剤として
2.6%硫酸マグネシウム水溶液を仕込み、5%炭酸水
素ナトリウム溶液を添加して硫酸マグネシウム水溶液を
pH6.5とした。撹拌下90℃に昇温して先に製造し
たラテックス(Lx−A)を連続的に添加し、その後3
0分間保持した。室温まで冷却した後ポリマーを脱イオ
ン水で洗浄しながら遠心脱水機で濾別して白色の湿潤状
ポリマー(含水率75%)を得た。この乾燥特性を表2
に示す。
【0042】次に、この粉体2000gとメタクリル樹
脂(アクリペット(登録商標)VH:三菱レイヨン
(株)製)2000gとの混合物を、外形40mmφの
スクリュー型押出機((株)日本製鋼所製、P−40−
26AB−V型、L/D=26)を使用し、シリンダー
温度200〜260℃、ダイ温度250℃で溶融混練し
てペレットとし、多層構造アクリル弾性体の含有率25
%の耐衝撃性メタクリル樹脂組成物を得た。該樹脂組成
物の評価結果を表2に示す。
【0043】[実施例2〜9]及び[比較例1〜9] 実施例1で得られたラテックス(Lx−A)を用いて、
硫酸マグネシウム水溶液のpH調整剤およびpHを表2
に示すように変更したほかは、実施例1と同様にして湿
潤状ポリマーを得た。乾燥後、この粉体とメタクリル系
樹脂とを実施例1と同様に配合して多層構造アクリル弾
性体の含有率25%の耐衝撃性メタクリル樹脂組成物を
得た。湿潤状ポリマーの含水率、乾燥特性、耐衝撃性メ
タクリル樹脂組成物の評価結果を一括して表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】[実施例10〜18]、[比較例10〜3
8] 乳化剤およびその添加量を表1に示したように変更した
ほかは実施例1と同様の乳化重合を行った。
【0046】得られたそれぞれのラテックスを用いて、
硫酸マグネシウム水溶液のpH調整剤およびpHを表3
〜4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にし
て湿潤状ポリマーを得た。乾燥後、この粉体とメタクリ
ル系樹脂とを実施例1と同様に配合して多層構造アクリ
ル弾性体の含有率25%の耐衝撃性メタクリル樹脂組成
物を得た。各例の湿潤状ポリマーの含水率、乾燥特性、
耐衝撃性メタクリル樹脂組成物の評価結果を一括して表
3〜4に示した。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ポリマーラテックスか
ら回収した湿潤状ポリマーを乾燥させる際の乾燥効率に
優れ、しかも色調にすぐれた熱可塑性樹脂が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に−PO32 、−PO2 M(た
    だし、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属)で表
    される基を有する化合物を乳化剤として用いて単量体を
    乳化重合して得られたラテックスからポリマーを回収す
    るにあたり、該ラテックスをpH6.5〜8.0に調整
    された硫酸マグネシウム水溶液と接触し凝固させること
    を特徴とする熱可塑性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 硫酸マグネシウム水溶液のpH調整が、
    炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
    ム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物の添加によることを特徴とする請求項
    1記載の熱可塑性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 乳化剤が下記一般式(1)及び(2)か
    ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項1記載の熱可塑性樹脂の製造方法。 【化1】 【化2】
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