JPH099688A - 送り機構における原点位置検出装置 - Google Patents
送り機構における原点位置検出装置Info
- Publication number
- JPH099688A JPH099688A JP17293595A JP17293595A JPH099688A JP H099688 A JPH099688 A JP H099688A JP 17293595 A JP17293595 A JP 17293595A JP 17293595 A JP17293595 A JP 17293595A JP H099688 A JPH099688 A JP H099688A
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- origin position
- origin
- feed mechanism
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 原点位置センサを用いずに速やかな原点位置
検出ができるとともに、脱調時の雑音発生時間を短くで
きる送り機構の原点位置検出装置を提供する。 【構成】 送り機構40の原点位置検出装置41は、ス
テッピングモータ22の回動を制御するモータドライバ
42と、ステッピングモータ22の脱調を検出する脱調
検出部44と、原点位置検出の際に可動部14を原点検
出位置方向へ移動させる指令を発するとともに、脱調検
出部44から脱調検出信号を受けたときに速やかにステ
ッピングモータ22を予め決められた励磁状態で停止さ
せるように指令を発する制御部46と、から構成されて
いる。脱調検出部44は、モータドライバ42中の電圧
変化に伴って電圧波形を成形するモータドライブ電圧波
形成形回路48と、その電圧をサンプリングするサンプ
リングホールド回路49と、サンプリングされた電圧を
比較するコンパレータ50とから構成されている。
検出ができるとともに、脱調時の雑音発生時間を短くで
きる送り機構の原点位置検出装置を提供する。 【構成】 送り機構40の原点位置検出装置41は、ス
テッピングモータ22の回動を制御するモータドライバ
42と、ステッピングモータ22の脱調を検出する脱調
検出部44と、原点位置検出の際に可動部14を原点検
出位置方向へ移動させる指令を発するとともに、脱調検
出部44から脱調検出信号を受けたときに速やかにステ
ッピングモータ22を予め決められた励磁状態で停止さ
せるように指令を発する制御部46と、から構成されて
いる。脱調検出部44は、モータドライバ42中の電圧
変化に伴って電圧波形を成形するモータドライブ電圧波
形成形回路48と、その電圧をサンプリングするサンプ
リングホールド回路49と、サンプリングされた電圧を
比較するコンパレータ50とから構成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステッピングモータを
用いた送り機構における原点位置検出装置に関し、さら
に詳しくは、原点位置センサを用いることなく、速やか
に原点位置を検出することのできる原点位置検出装置に
関するものである。
用いた送り機構における原点位置検出装置に関し、さら
に詳しくは、原点位置センサを用いることなく、速やか
に原点位置を検出することのできる原点位置検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロッタ,モデリングマシンまた
はビデオカメラなどにおいて、原点位置検出装置を備え
た送り機構が使用されている。この原点位置検出装置を
備えた送り機構は、例えば図9に示すように、ツール1
2を保持した可動部14が2つの固定部材16a,16
bに架設されたガイドレール18に沿って移動自在に支
持されるようになっている。そして一方の固定部材16
aには回動自在のプーリー20aが配設され、他方の固
定部材16bには回転軸にプーリー20bを固着したス
テッピングモータ22が配設されている。さらに、上記
両プーリー20a,20bには上記可動部14を固着し
た無端ベルト24が張架されている。また、上記ステッ
ピングモータ22にはモータドライバ26を介してマイ
クロコンピュータ28が接続されている。したがって、
上記マイクロコンピュータ28からモータドライバ26
へ所望の送り指令信号が発信されると、それを受けたモ
ータドライバ26がステッピングモータ22を駆動し、
プーリー20bを所望の方向に所望のステップ量だけ回
転させる。その結果、上記可動部14が所望の方向に所
望の距離だけ移動するようになる。
はビデオカメラなどにおいて、原点位置検出装置を備え
た送り機構が使用されている。この原点位置検出装置を
備えた送り機構は、例えば図9に示すように、ツール1
2を保持した可動部14が2つの固定部材16a,16
bに架設されたガイドレール18に沿って移動自在に支
持されるようになっている。そして一方の固定部材16
aには回動自在のプーリー20aが配設され、他方の固
定部材16bには回転軸にプーリー20bを固着したス
テッピングモータ22が配設されている。さらに、上記
両プーリー20a,20bには上記可動部14を固着し
た無端ベルト24が張架されている。また、上記ステッ
ピングモータ22にはモータドライバ26を介してマイ
クロコンピュータ28が接続されている。したがって、
上記マイクロコンピュータ28からモータドライバ26
へ所望の送り指令信号が発信されると、それを受けたモ
ータドライバ26がステッピングモータ22を駆動し、
プーリー20bを所望の方向に所望のステップ量だけ回
転させる。その結果、上記可動部14が所望の方向に所
望の距離だけ移動するようになる。
【0003】このような送り機構10において、一方の
固定部材16aには可動部14の絶対位置を知るための
原点位置検出センサ(光学式または磁気式位置センサ)
30が配設されており、上記センサ30はマイクロコン
ピュータ28に接続されている。そして、原点位置検出
の際には、可動部14を原点位置検出センサ30を設け
た方向に送るようになっていて、可動部14が上記セン
サ30を作動させることによって原点位置を検出するよ
うになっている。また、マイクロコンピュータ28は原
点位置が検出されると、可動部14の送りを速やかに停
止させるようになっている。
固定部材16aには可動部14の絶対位置を知るための
原点位置検出センサ(光学式または磁気式位置センサ)
30が配設されており、上記センサ30はマイクロコン
ピュータ28に接続されている。そして、原点位置検出
の際には、可動部14を原点位置検出センサ30を設け
た方向に送るようになっていて、可動部14が上記セン
サ30を作動させることによって原点位置を検出するよ
うになっている。また、マイクロコンピュータ28は原
点位置が検出されると、可動部14の送りを速やかに停
止させるようになっている。
【0004】このほか、図10に示すように原点位置検
出センサを有しない送り機構32もある。この送り機構
32においては、ステッピングモータ22を脱調させる
ことによって可動部14の原点位置を検出するようにな
っている。すなわち、原点位置検出の際には、マイクロ
コンピュータ34が可動部14の可動範囲を逸脱する程
の移動量例えば移動距離dの移動量に相当する移動指令
をモータドライバ26に対して発することによって、可
動部14を固定部材16aに当接させてステッピングモ
ータ22を脱調させるようになっている。そして可動部
14が機械的に停止した位置を原点位置としている。な
お、図10のそれ以外の部分において、図9に示す送り
機構と同一の部分には、同一符号を記し、それについて
の説明は省略する。
出センサを有しない送り機構32もある。この送り機構
32においては、ステッピングモータ22を脱調させる
ことによって可動部14の原点位置を検出するようにな
っている。すなわち、原点位置検出の際には、マイクロ
コンピュータ34が可動部14の可動範囲を逸脱する程
の移動量例えば移動距離dの移動量に相当する移動指令
をモータドライバ26に対して発することによって、可
動部14を固定部材16aに当接させてステッピングモ
ータ22を脱調させるようになっている。そして可動部
14が機械的に停止した位置を原点位置としている。な
お、図10のそれ以外の部分において、図9に示す送り
機構と同一の部分には、同一符号を記し、それについて
の説明は省略する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者の送り機構10に
おいては、原点位置検出センサ30を必要とすることに
伴ってコストが上昇するという問題がある。また、上記
センサ30を配置するためのスペースが必要となるとい
う問題がある。
おいては、原点位置検出センサ30を必要とすることに
伴ってコストが上昇するという問題がある。また、上記
センサ30を配置するためのスペースが必要となるとい
う問題がある。
【0006】後者の送り機構32において、原点位置検
出の際には、可動部14がどの位置にあろうとも可動部
14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ移動するよう
になっているため、例えば図10に示すように、可動部
14’が原点位置の近くに位置している場合に原点位置
検出が行われると、可動部14’がすぐに原点位置に達
するにもかかわらず、ステッピングモータ22が脱調し
た状態でしばらく駆動するようになる。このように、可
動部14’が原点位置の近くに位置していてもすぐに原
点位置と判断されず、原点位置検出には常に一定の時間
がかかるという問題がある。
出の際には、可動部14がどの位置にあろうとも可動部
14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ移動するよう
になっているため、例えば図10に示すように、可動部
14’が原点位置の近くに位置している場合に原点位置
検出が行われると、可動部14’がすぐに原点位置に達
するにもかかわらず、ステッピングモータ22が脱調し
た状態でしばらく駆動するようになる。このように、可
動部14’が原点位置の近くに位置していてもすぐに原
点位置と判断されず、原点位置検出には常に一定の時間
がかかるという問題がある。
【0007】また、可動部14が原点位置の近くに位置
している場合は、原点位置検出の際に脱調している時間
が長くなるため、脱調時に発生する雑音が長く続き、使
用者に不快感を感じさせるという問題がある。
している場合は、原点位置検出の際に脱調している時間
が長くなるため、脱調時に発生する雑音が長く続き、使
用者に不快感を感じさせるという問題がある。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、原点位置センサを用い
ずに速やかな原点位置検出ができるとともに、脱調時の
雑音発生時間を短くできる送り機構の原点位置検出装置
を提供することにある。
ので、その目的とするところは、原点位置センサを用い
ずに速やかな原点位置検出ができるとともに、脱調時の
雑音発生時間を短くできる送り機構の原点位置検出装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、ステッピングモータの回動に伴って可動部が移動さ
れるように構成された送り機構における原点位置検出装
置であって、送り指令信号を受けてステッピングモータ
の回動を制御するモータドライバと、上記ステッピング
モータの脱調を検出する脱調検出部と、原点位置検出の
際に可動部を原点検出位置方向へ移動させる指令を発す
るとともに、上記脱調検出部から脱調検出信号を受けた
ときに速やかにステッピングモータを予め決められた励
磁状態で停止させるように指令を発する制御部と、から
構成されたことを本発明の第1の要旨としている。
め、ステッピングモータの回動に伴って可動部が移動さ
れるように構成された送り機構における原点位置検出装
置であって、送り指令信号を受けてステッピングモータ
の回動を制御するモータドライバと、上記ステッピング
モータの脱調を検出する脱調検出部と、原点位置検出の
際に可動部を原点検出位置方向へ移動させる指令を発す
るとともに、上記脱調検出部から脱調検出信号を受けた
ときに速やかにステッピングモータを予め決められた励
磁状態で停止させるように指令を発する制御部と、から
構成されたことを本発明の第1の要旨としている。
【0010】また、ステッピングモータの回動に伴って
可動部が移動されるように構成された送り機構における
原点位置検出装置であって、送り指令信号を受けてステ
ッピングモータの回動を制御するモータドライバと、上
記ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出部と、
原点位置検出の際に可動部を原点検出位置方向へ移動さ
せる指令を発するとともに、上記脱調検出部から脱調検
出信号を受けたときに速やかにステッピングモータの脱
調時の励磁状態を検出し、そのときの励磁状態またはそ
のときの励磁状態から一定のステップ量だけずらした励
磁状態で停止させるように指令を発する制御部と、から
構成されたことを本発明の第2の要旨としている。
可動部が移動されるように構成された送り機構における
原点位置検出装置であって、送り指令信号を受けてステ
ッピングモータの回動を制御するモータドライバと、上
記ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出部と、
原点位置検出の際に可動部を原点検出位置方向へ移動さ
せる指令を発するとともに、上記脱調検出部から脱調検
出信号を受けたときに速やかにステッピングモータの脱
調時の励磁状態を検出し、そのときの励磁状態またはそ
のときの励磁状態から一定のステップ量だけずらした励
磁状態で停止させるように指令を発する制御部と、から
構成されたことを本発明の第2の要旨としている。
【0011】
【作用】すなわち、本発明による送り機構の原点位置検
出装置では、原点位置検出の際に、制御部が可動部を原
点検出位置方向へ移動させてステッピングモータを脱調
させ、その脱調を即時に脱調検出部が検出して制御部へ
脱調検出信号を発信し、それを受けた制御部が速やかに
ステッピングモータを予め決められた励磁状態で停止さ
せるようになっている。または、脱調を検出したとき、
演算によって脱調時の励磁状態を求め、そのときの励磁
状態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量だ
けずらした励磁状態で速やかにステッピングモータを停
止させるようになっている。
出装置では、原点位置検出の際に、制御部が可動部を原
点検出位置方向へ移動させてステッピングモータを脱調
させ、その脱調を即時に脱調検出部が検出して制御部へ
脱調検出信号を発信し、それを受けた制御部が速やかに
ステッピングモータを予め決められた励磁状態で停止さ
せるようになっている。または、脱調を検出したとき、
演算によって脱調時の励磁状態を求め、そのときの励磁
状態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量だ
けずらした励磁状態で速やかにステッピングモータを停
止させるようになっている。
【0012】例えば、原点位置検出の際に可動部が原点
位置の近くに位置している場合は、可動部がすぐに原点
位置に達してステッピングモータが脱調した状態にな
り、その脱調状態を即時に検出し、速やかにステッピン
グモータを所定の励磁状態で停止するようになる。した
がって、本発明の原点位置検出装置は、従来の原点位置
検出装置のようにステッピングモータが脱調した状態で
しばらく駆動するようなことがないため、脱調時の雑音
発生時間が短くなる。また、原点位置検出センサを用い
た場合のように、可動部が原点位置の近いほど、短い時
間で原点位置検出が行われるようになる。
位置の近くに位置している場合は、可動部がすぐに原点
位置に達してステッピングモータが脱調した状態にな
り、その脱調状態を即時に検出し、速やかにステッピン
グモータを所定の励磁状態で停止するようになる。した
がって、本発明の原点位置検出装置は、従来の原点位置
検出装置のようにステッピングモータが脱調した状態で
しばらく駆動するようなことがないため、脱調時の雑音
発生時間が短くなる。また、原点位置検出センサを用い
た場合のように、可動部が原点位置の近いほど、短い時
間で原点位置検出が行われるようになる。
【0013】また、上記ステッピングモータがユルポー
ル駆動方式のPM型ステッピングモータである場合は、
上記ステッピングモータの励磁巻線に接続されたダンパ
ー用抵抗と励磁巻線の内部抵抗との分圧比の変化からス
テッピングモータの脱調を検出することができる脱調検
出部をもって、脱調検出が行われる。そして、制御部は
上記脱調検出部から発信させた脱調検出信号を受信する
とすぐに所定の励磁状態で励磁状態でモータのロータを
保持する。したがって、機械的に停止された可動部とス
テッピングモータとの関係は常に一定となり、精度の良
い原点位置検出が行われる。
ル駆動方式のPM型ステッピングモータである場合は、
上記ステッピングモータの励磁巻線に接続されたダンパ
ー用抵抗と励磁巻線の内部抵抗との分圧比の変化からス
テッピングモータの脱調を検出することができる脱調検
出部をもって、脱調検出が行われる。そして、制御部は
上記脱調検出部から発信させた脱調検出信号を受信する
とすぐに所定の励磁状態で励磁状態でモータのロータを
保持する。したがって、機械的に停止された可動部とス
テッピングモータとの関係は常に一定となり、精度の良
い原点位置検出が行われる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の送り機構の原点位置検出装置
に係る実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明
の送り機構の原点位置検出装置に係る一実施例を示す構
成説明図である。図1に示されているように、送り機構
40における原点位置検出装置41は、送り指令信号に
したがってステッピングモータ22の回動を制御するモ
ータドライバ42と、ステッピングモータ22の脱調を
検出する脱調検出部44と、上記モータドライバ42へ
送り指令信号を発信する制御部46とから構成されてい
る。
に係る実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明
の送り機構の原点位置検出装置に係る一実施例を示す構
成説明図である。図1に示されているように、送り機構
40における原点位置検出装置41は、送り指令信号に
したがってステッピングモータ22の回動を制御するモ
ータドライバ42と、ステッピングモータ22の脱調を
検出する脱調検出部44と、上記モータドライバ42へ
送り指令信号を発信する制御部46とから構成されてい
る。
【0015】上記脱調検出部44は、上記送り指令信号
を受けてステッピングモータ22を駆動させるモータド
ライバ42中の電圧変化をモニターし、その電圧変化に
伴って電圧波形を成形するモータドライブ電圧波形成形
回路48と、その波形成形された電圧を制御部46から
送られてきたパルスに応じてサンプリングするサンプリ
ングホールド回路49と、サンプリングされた電圧と基
準電圧とを比較するコンパレータ50とから構成されて
いる。そして、コンパレータ50は、制御部46に接続
されており、脱調検出信号を制御部46へ発信するよう
になっている。また、制御部46は、CPU(演算手
段)と、CPUによる全体動作の制御のためのプログラ
ムなどが格納されたROMと、CPUによる上記プログ
ラムの実行時に必要な各種レジスタなどが設定されたワ
ーキング・エリアとしてのRAM(記憶手段)とを含む
マイクロコンピュータで構成されている。なお、図1の
それ以外の部分において、図9に示す示す送り機構と同
一の部分には、同一符号を記し、それについての説明は
省略する。
を受けてステッピングモータ22を駆動させるモータド
ライバ42中の電圧変化をモニターし、その電圧変化に
伴って電圧波形を成形するモータドライブ電圧波形成形
回路48と、その波形成形された電圧を制御部46から
送られてきたパルスに応じてサンプリングするサンプリ
ングホールド回路49と、サンプリングされた電圧と基
準電圧とを比較するコンパレータ50とから構成されて
いる。そして、コンパレータ50は、制御部46に接続
されており、脱調検出信号を制御部46へ発信するよう
になっている。また、制御部46は、CPU(演算手
段)と、CPUによる全体動作の制御のためのプログラ
ムなどが格納されたROMと、CPUによる上記プログ
ラムの実行時に必要な各種レジスタなどが設定されたワ
ーキング・エリアとしてのRAM(記憶手段)とを含む
マイクロコンピュータで構成されている。なお、図1の
それ以外の部分において、図9に示す示す送り機構と同
一の部分には、同一符号を記し、それについての説明は
省略する。
【0016】制御部46のROMは、電源投入時または
操作パネル(図示せず)等から原点初期化の指令を受け
たとき、可動部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だ
け可動部を原点検出位置方向へ移動させる送り指令信号
をモータドライバ42へ発信するプログラムと、コンパ
レータ50からの脱調検出信号を受けたとき、予め決め
られた励磁状態でステッピングモータ22を停止させる
指令信号を発信するプログラムとを有している。また、
制御部46のRAMは、上記励磁状態のステッピングモ
ータ22が支持している可動部14の位置を原点として
記憶する記憶領域を有している。
操作パネル(図示せず)等から原点初期化の指令を受け
たとき、可動部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だ
け可動部を原点検出位置方向へ移動させる送り指令信号
をモータドライバ42へ発信するプログラムと、コンパ
レータ50からの脱調検出信号を受けたとき、予め決め
られた励磁状態でステッピングモータ22を停止させる
指令信号を発信するプログラムとを有している。また、
制御部46のRAMは、上記励磁状態のステッピングモ
ータ22が支持している可動部14の位置を原点として
記憶する記憶領域を有している。
【0017】ここで、ステッピングモータ22の構造を
図2を参照して簡単に説明する。ステッピングモータ2
2は、励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L4 が巻かれた4個
の凸極を有する円筒状のステータ52に円柱状の永久磁
石ロータ54を組み込んだ構造であり、A1 相,A2
相,B1 相,B2 相の4相の分布PM型ステッピングモ
ータである。このステッピングモータ22は、励磁巻線
の電流による磁界と永久磁石ロータ54との吸引−反発
の相互作用によってトルクを発生させるものである。な
お、このステッピングモータ22は、図2からわかるよ
うに、励磁巻線に一方向の電流を流して駆動する所謂ユ
ニポール駆動方式である。
図2を参照して簡単に説明する。ステッピングモータ2
2は、励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L4 が巻かれた4個
の凸極を有する円筒状のステータ52に円柱状の永久磁
石ロータ54を組み込んだ構造であり、A1 相,A2
相,B1 相,B2 相の4相の分布PM型ステッピングモ
ータである。このステッピングモータ22は、励磁巻線
の電流による磁界と永久磁石ロータ54との吸引−反発
の相互作用によってトルクを発生させるものである。な
お、このステッピングモータ22は、図2からわかるよ
うに、励磁巻線に一方向の電流を流して駆動する所謂ユ
ニポール駆動方式である。
【0018】また、図3に示すように、上記モータドラ
イバ42は、AB2相励磁でステッピングモータ22を
駆動する部分で、上記励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L4
の一端に接続したトランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 ,Q4
と、A相側の励磁巻線L1 ,L2 およびB相側の励磁巻
線L3 ,L4 の他端にそれぞれダンパー用抵抗RA ,R
B を介して接続したパワー供給用直流電源56とから構
成されている。したがって、制御部46からの送り指令
信号に基づいて、トランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 ,Q4
がオン/オフされると、励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L
4が順次励磁されて永久磁石ロータ54が回転するよう
になっている。
イバ42は、AB2相励磁でステッピングモータ22を
駆動する部分で、上記励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L4
の一端に接続したトランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 ,Q4
と、A相側の励磁巻線L1 ,L2 およびB相側の励磁巻
線L3 ,L4 の他端にそれぞれダンパー用抵抗RA ,R
B を介して接続したパワー供給用直流電源56とから構
成されている。したがって、制御部46からの送り指令
信号に基づいて、トランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 ,Q4
がオン/オフされると、励磁巻線L1 ,L2 ,L3 ,L
4が順次励磁されて永久磁石ロータ54が回転するよう
になっている。
【0019】さらに、A相側の励磁巻線L1 ,L2 およ
びB相側の励磁巻線L3 ,L4 の他端において、ダンパ
ー用抵抗RA ,RB と励磁巻線の内部抵抗r1 ,r2 ,
r3,r4 との分圧比の電圧VA ,VB がモニターされ
ている。この電圧VA ,VBはモータドライブ電圧波形
成形回路48で波形成形され、その波形成形された電圧
はサンプリングホールド回路49で制御部46から送ら
れてきたパルスに応じてサンプリングされる。それから
サンプリングホールド回路49が上記パルスからラッチ
パルスを作成し、それによってサンプリングされた電圧
がコンパレータ50に送られる(図1参照)。
びB相側の励磁巻線L3 ,L4 の他端において、ダンパ
ー用抵抗RA ,RB と励磁巻線の内部抵抗r1 ,r2 ,
r3,r4 との分圧比の電圧VA ,VB がモニターされ
ている。この電圧VA ,VBはモータドライブ電圧波形
成形回路48で波形成形され、その波形成形された電圧
はサンプリングホールド回路49で制御部46から送ら
れてきたパルスに応じてサンプリングされる。それから
サンプリングホールド回路49が上記パルスからラッチ
パルスを作成し、それによってサンプリングされた電圧
がコンパレータ50に送られる(図1参照)。
【0020】ステッピングモータ22は、1相励磁方
式,2相励磁方式または1−2相励磁方式で励磁シーケ
ンスが行われる。図4(a)は1−2相励磁方式での各
相のパルス波形を示す図であり、これらの波形のハイレ
ベル時がトランジスタオン、ローレベル時がトランジス
タオフとなる。図4(a)に示すように、A1 →A1B1
→B1 →B1A2→A2 →A2B2→B2 →B2A1・・・の
順番で励磁を行うと、図2に示す永久磁石ロータ54は
滑らかに左回りに回転するようになっている。このとき
の1ステップ量は、45゜の移動変位量となる。
式,2相励磁方式または1−2相励磁方式で励磁シーケ
ンスが行われる。図4(a)は1−2相励磁方式での各
相のパルス波形を示す図であり、これらの波形のハイレ
ベル時がトランジスタオン、ローレベル時がトランジス
タオフとなる。図4(a)に示すように、A1 →A1B1
→B1 →B1A2→A2 →A2B2→B2 →B2A1・・・の
順番で励磁を行うと、図2に示す永久磁石ロータ54は
滑らかに左回りに回転するようになっている。このとき
の1ステップ量は、45゜の移動変位量となる。
【0021】図4(b)は正常の状態から脱調した状態
へ変化したときのA相側における上記電圧VA の波形、
図4(c)は正常の状態から脱調した状態へ変化したと
きのB相側における上記電圧VB の波形、図4(d)は
A相側のモニター電圧VA を各励磁状態においてサンプ
リングするためのA相ラッチパルス、図4(e)はB相
側のモニター電圧VB を各励磁状態においてサンプリン
グするためのB相ラッチパルスである。まず、図4
(b)からわかるように、モータ22の駆動が正常な状
態において、A相側のモニター電圧VA は、B相にのみ
励磁されている場合にハイレベルVH の電圧値、それ以
外の励磁状態の場合にローレベルVL の電圧値になる。
また、図4(c)からわかるように、モータ22の駆動
が正常な状態において、B相側のモニター電圧VB は、
A相にのみ励磁されている場合にハイレベルVH の電圧
値、それ以外の励磁状態の場合にローレベルVL の電圧
値になる。
へ変化したときのA相側における上記電圧VA の波形、
図4(c)は正常の状態から脱調した状態へ変化したと
きのB相側における上記電圧VB の波形、図4(d)は
A相側のモニター電圧VA を各励磁状態においてサンプ
リングするためのA相ラッチパルス、図4(e)はB相
側のモニター電圧VB を各励磁状態においてサンプリン
グするためのB相ラッチパルスである。まず、図4
(b)からわかるように、モータ22の駆動が正常な状
態において、A相側のモニター電圧VA は、B相にのみ
励磁されている場合にハイレベルVH の電圧値、それ以
外の励磁状態の場合にローレベルVL の電圧値になる。
また、図4(c)からわかるように、モータ22の駆動
が正常な状態において、B相側のモニター電圧VB は、
A相にのみ励磁されている場合にハイレベルVH の電圧
値、それ以外の励磁状態の場合にローレベルVL の電圧
値になる。
【0022】しかし、モータ22が脱調している状態に
おいては、励磁巻線の内部抵抗r1,r2 ,r3 ,r4
が小さくなり、その結果、モニター電圧VA またはモニ
ター電圧VB の値がVL よりさらに低いV0 の値を示す
ようになる。したがって、各励磁状態に適したラッチパ
ルスに対応してモニター電圧VA , VB のサンプリング
が行われ、各励磁状態(各ステップ)における脱調状態
の検出が行われる。
おいては、励磁巻線の内部抵抗r1,r2 ,r3 ,r4
が小さくなり、その結果、モニター電圧VA またはモニ
ター電圧VB の値がVL よりさらに低いV0 の値を示す
ようになる。したがって、各励磁状態に適したラッチパ
ルスに対応してモニター電圧VA , VB のサンプリング
が行われ、各励磁状態(各ステップ)における脱調状態
の検出が行われる。
【0023】そして、サンプリングホールド回路49か
らV0 値の電圧がコンパレータ50に送られると、コン
パレータ50は上記電圧V0 を基準電圧VM と比較して
脱調検出信号を制御部46に発信する。
らV0 値の電圧がコンパレータ50に送られると、コン
パレータ50は上記電圧V0 を基準電圧VM と比較して
脱調検出信号を制御部46に発信する。
【0024】制御部46は、脱調検索信号を受信する
と、速やかにステッピングモータを予め決められた励磁
状態で停止させるようにモータドライバ42へ指令を発
する。例えば、脱調検出信号を受信した場合にトランジ
スタQ1 のみがオンしたそのときの励磁状態(A1 相の
みに励磁)を持続するように制御部46が制御すると、
ロータ54が図2に示す状態で停止するようになる。
と、速やかにステッピングモータを予め決められた励磁
状態で停止させるようにモータドライバ42へ指令を発
する。例えば、脱調検出信号を受信した場合にトランジ
スタQ1 のみがオンしたそのときの励磁状態(A1 相の
みに励磁)を持続するように制御部46が制御すると、
ロータ54が図2に示す状態で停止するようになる。
【0025】ここで、制御部46はこの可動部14の位
置(ステッピングモータのステップ位置)を原点として
RAMに記憶することによって可動部14の送り位置が
絶対化されることになる。
置(ステッピングモータのステップ位置)を原点として
RAMに記憶することによって可動部14の送り位置が
絶対化されることになる。
【0026】さらに、図5は本実施例の送り機構の原点
位置検出装置に係る制御部による処理の流れを説明する
フローチャート図であり、これを参照して制御部46に
よる処理の流れを説明する。まず、制御部46は、電源
が投入されると、ステップS101において、所定の方
向に可動部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ可
動部14を原点検出位置方向へ移動させ、固定部材16
aに当接させてステッピングモータ22を脱調させる。
位置検出装置に係る制御部による処理の流れを説明する
フローチャート図であり、これを参照して制御部46に
よる処理の流れを説明する。まず、制御部46は、電源
が投入されると、ステップS101において、所定の方
向に可動部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ可
動部14を原点検出位置方向へ移動させ、固定部材16
aに当接させてステッピングモータ22を脱調させる。
【0027】つぎに、ステップS102において、コン
パレータ50からの脱調検出信号によってステッピング
モータ22の脱調を検出し、速やかにステッピングモー
タ22を予め決められた励磁状態、例えばA1 相のみに
励磁した状態で停止させる。
パレータ50からの脱調検出信号によってステッピング
モータ22の脱調を検出し、速やかにステッピングモー
タ22を予め決められた励磁状態、例えばA1 相のみに
励磁した状態で停止させる。
【0028】ついで、ステップS103において、制御
部46の記憶部に原点位置の設定を行い、可動部14の
送り位置を絶対化する。
部46の記憶部に原点位置の設定を行い、可動部14の
送り位置を絶対化する。
【0029】本実施例によれば、ダンパー用抵抗RA ,
RB と励磁巻線の内部抵抗r1 ,r2 ,r3 ,r4 との
分圧比の電圧VA ,VB をモニターし、この電圧VA,
VBの変化によって脱調を検出し、速やかにステッピン
グモータ22を予め決められた励磁状態で停止するよう
にしている。したがって、可動部14は固定部材16a
に当接した位置またはその位置から最大7ステップ離れ
た位置範囲内で必ず決まった位置に停止することにな
る。
RB と励磁巻線の内部抵抗r1 ,r2 ,r3 ,r4 との
分圧比の電圧VA ,VB をモニターし、この電圧VA,
VBの変化によって脱調を検出し、速やかにステッピン
グモータ22を予め決められた励磁状態で停止するよう
にしている。したがって、可動部14は固定部材16a
に当接した位置またはその位置から最大7ステップ離れ
た位置範囲内で必ず決まった位置に停止することにな
る。
【0030】さらに、詳しく図6を参照して説明する。
図6は、ガイドレールに18に適当に取り付けられた可
動部14が脱調するときの全ての励磁パターンを示した
説明図である。図6において、はA1 相,はA1B1
相, はB1 相,はB1A2相,はA2 相,はA2
B2相,はB2 相,はB2A1相に励磁した状態を示
し、’などのダッシュ付き番号は脱調時の励磁状態を
示している。ガイドレール18に可動部14を適当に取
り付けた送り機構は、’から’のいずれかの励磁状
態で脱調することになり、これは可動部14の取り付け
位置とロータ54との関係に起因する。したがって製品
(送り機構)は図6の(a)から(h)に示した励磁パ
ターンのいずれかになる。例えば、上記実施例のよう
に、脱調を検出後にA1 相のみに励磁した状態(の励
磁状態)でステッピングモータ22を停止させた場合、
図6(a)の励磁パターンを持つ製品は、可動部14が
固定部材16bに当接した位置から7ステップから離れ
たの位置に停止する。また、図6(b)の励磁パター
ンを持つ製品は、可動部14が固定部材16bに当接し
た位置に停止する。
図6は、ガイドレールに18に適当に取り付けられた可
動部14が脱調するときの全ての励磁パターンを示した
説明図である。図6において、はA1 相,はA1B1
相, はB1 相,はB1A2相,はA2 相,はA2
B2相,はB2 相,はB2A1相に励磁した状態を示
し、’などのダッシュ付き番号は脱調時の励磁状態を
示している。ガイドレール18に可動部14を適当に取
り付けた送り機構は、’から’のいずれかの励磁状
態で脱調することになり、これは可動部14の取り付け
位置とロータ54との関係に起因する。したがって製品
(送り機構)は図6の(a)から(h)に示した励磁パ
ターンのいずれかになる。例えば、上記実施例のよう
に、脱調を検出後にA1 相のみに励磁した状態(の励
磁状態)でステッピングモータ22を停止させた場合、
図6(a)の励磁パターンを持つ製品は、可動部14が
固定部材16bに当接した位置から7ステップから離れ
たの位置に停止する。また、図6(b)の励磁パター
ンを持つ製品は、可動部14が固定部材16bに当接し
た位置に停止する。
【0031】このように、脱調検出の際には、ステッピ
ングモータ22が予め決められた励磁状態で停止するた
め、各製品毎の可動部14の停止位置にはばらつきが生
じるが、個々の製品において可動部14は必ず決まった
位置に停止することになる。このため、精度の良い原点
位置検出が行えるようになる。
ングモータ22が予め決められた励磁状態で停止するた
め、各製品毎の可動部14の停止位置にはばらつきが生
じるが、個々の製品において可動部14は必ず決まった
位置に停止することになる。このため、精度の良い原点
位置検出が行えるようになる。
【0032】なお、製造工程時に一旦原点位置センサを
所定の位置に取り付け、原点位置センサが可動部を検出
したときの励磁パターンを制御部のROMに記憶させる
ことによって、量産された各製品において、原点位置を
必ず同じ位置にすることも可能である。
所定の位置に取り付け、原点位置センサが可動部を検出
したときの励磁パターンを制御部のROMに記憶させる
ことによって、量産された各製品において、原点位置を
必ず同じ位置にすることも可能である。
【0033】また、上記実施例では、制御部46が原点
位置検出の際に、所定の方向に可動部14の可動範囲を
逸脱する程の移動量だけ可動部14を移動させ、固定部
材16aに当接させてステッピングモータ22を脱調さ
せている。これにより、万が一、脱調検出ができなかっ
た場合にも、モータの駆動が自動的に停止するようにな
っている。
位置検出の際に、所定の方向に可動部14の可動範囲を
逸脱する程の移動量だけ可動部14を移動させ、固定部
材16aに当接させてステッピングモータ22を脱調さ
せている。これにより、万が一、脱調検出ができなかっ
た場合にも、モータの駆動が自動的に停止するようにな
っている。
【0034】さらに、上記実施例ではステッピングモー
タとして、ユルポール駆動方式のPM型ステッピングモ
ータを採用しているが、その他の形式のステッピングモ
ータを採用することもでき、その場合はそれに適したモ
ータドライバであって、脱調検出可能なものを採用する
必要がある。
タとして、ユルポール駆動方式のPM型ステッピングモ
ータを採用しているが、その他の形式のステッピングモ
ータを採用することもでき、その場合はそれに適したモ
ータドライバであって、脱調検出可能なものを採用する
必要がある。
【0035】また、図7には制御部で脱調検出を行うこ
とのできる送り機構60の原点位置検出装置61が示さ
れている。これによると、モータドライバ42からのモ
ニター電圧VA VB をバッファ64とA/D変換器66
を介して制御部68に取り込み、制御部64内でソフト
ウェア処理によって脱調検出を行うようにしている。こ
のような構成においても、上述した実施例と同様の作用
を有している。なお、図7のそれ以外の部分において、
図1および図9に示す送り機構と同一の部分には、同一
符号を記し、それについての説明は省略する。
とのできる送り機構60の原点位置検出装置61が示さ
れている。これによると、モータドライバ42からのモ
ニター電圧VA VB をバッファ64とA/D変換器66
を介して制御部68に取り込み、制御部64内でソフト
ウェア処理によって脱調検出を行うようにしている。こ
のような構成においても、上述した実施例と同様の作用
を有している。なお、図7のそれ以外の部分において、
図1および図9に示す送り機構と同一の部分には、同一
符号を記し、それについての説明は省略する。
【0036】以上のように、本実施例の原点検出装置
は、所定の方向に可動部14の可動範囲を逸脱する程の
移動量だけ可動部14を原点検出位置方向へ移動させ、
固定部材16aに当接させてステッピングモータ22を
脱調させ、その脱調を検出した際に、速やかにステッピ
ングモータ22を予め決められた励磁状態で停止させ、
制御部46の記憶部に原点位置の設定を行って可動部1
4の送り位置を絶対化している。このため、従来の送り
機構の原点位置検出装置に比して脱調時の雑音発生時間
が短かくなり、かつ、原点位置検出に係る時間も短くな
る。また、原点位置センサを用いる必要がないため安価
であり、勿論、原点位置センサを配置するためのスペー
スも必要ない。
は、所定の方向に可動部14の可動範囲を逸脱する程の
移動量だけ可動部14を原点検出位置方向へ移動させ、
固定部材16aに当接させてステッピングモータ22を
脱調させ、その脱調を検出した際に、速やかにステッピ
ングモータ22を予め決められた励磁状態で停止させ、
制御部46の記憶部に原点位置の設定を行って可動部1
4の送り位置を絶対化している。このため、従来の送り
機構の原点位置検出装置に比して脱調時の雑音発生時間
が短かくなり、かつ、原点位置検出に係る時間も短くな
る。また、原点位置センサを用いる必要がないため安価
であり、勿論、原点位置センサを配置するためのスペー
スも必要ない。
【0037】つぎに、他の実施例を説明する。図8は他
の実施例の送り機構の原点位置検出装置に係る制御部に
よる処理の流れを説明するフローチャート図である。こ
のフローチャート図にしたがって処理をする制御部は、
電源投入時または操作パネル(図示せず)等から原点初
期化の指令を受けたとき、可動部の可動範囲を逸脱する
程の移動量だけ可動部を原点検出位置方向へ移動させる
送り指令信号をモータドライバへ発信するプログラム
と、脱調検出信号を受けたとき、速やかにステッピング
モータの脱調時の励磁状態を検出し、そのときの励磁状
態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量だけ
ずらした励磁状態で停止させるように指令を発するプロ
グラムとを有している。その他の内蔵されたプログラム
や構成については図1に示された制御部46と同一であ
る。また、他の実施例において、送り機構および原点位
置検出装置の構成は図1に示したものと同一である。し
たがって図1および図8を参照して他の実施例における
制御部の処理の流れについて以下に説明する。
の実施例の送り機構の原点位置検出装置に係る制御部に
よる処理の流れを説明するフローチャート図である。こ
のフローチャート図にしたがって処理をする制御部は、
電源投入時または操作パネル(図示せず)等から原点初
期化の指令を受けたとき、可動部の可動範囲を逸脱する
程の移動量だけ可動部を原点検出位置方向へ移動させる
送り指令信号をモータドライバへ発信するプログラム
と、脱調検出信号を受けたとき、速やかにステッピング
モータの脱調時の励磁状態を検出し、そのときの励磁状
態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量だけ
ずらした励磁状態で停止させるように指令を発するプロ
グラムとを有している。その他の内蔵されたプログラム
や構成については図1に示された制御部46と同一であ
る。また、他の実施例において、送り機構および原点位
置検出装置の構成は図1に示したものと同一である。し
たがって図1および図8を参照して他の実施例における
制御部の処理の流れについて以下に説明する。
【0038】まず、制御部は、電源が投入されるなどす
ると、ステップS101’において、所定の方向に可動
部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ可動部を原
点検出位置方向へ移動させ、固定部材16aに当接させ
てステッピングモータ22を脱調させる。
ると、ステップS101’において、所定の方向に可動
部14の可動範囲を逸脱する程の移動量だけ可動部を原
点検出位置方向へ移動させ、固定部材16aに当接させ
てステッピングモータ22を脱調させる。
【0039】つぎに、ステップS102’において、脱
調検出信号によってステッピングモータ22の脱調を検
出し、演算によって脱調した時の励磁状態を求め、その
ときの励磁状態またはそのときの励磁状態から一定のス
テップ量だけずらした励磁状態で速やかにステッピング
モータ22を停止させる。
調検出信号によってステッピングモータ22の脱調を検
出し、演算によって脱調した時の励磁状態を求め、その
ときの励磁状態またはそのときの励磁状態から一定のス
テップ量だけずらした励磁状態で速やかにステッピング
モータ22を停止させる。
【0040】ついで、ステップS103’において、制
御部の記憶部に原点位置の設定を行い、可動部の送り位
置を絶対化する。
御部の記憶部に原点位置の設定を行い、可動部の送り位
置を絶対化する。
【0041】この実施例によれば、脱調検出した際、演
算によって脱調した時の励磁状態を求め、そのときの励
磁状態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量
だけずらした励磁状態で速やかにステッピングモータ2
2を停止させるようにしている。例えば、脱調時の励磁
状態で停止されると、可動部14は固定部材16aに当
接した位置から7ステップ離れた位置で停止することに
なる。図6(a)の励磁パターンを持つ製品は、可動部
14が固定部材16bに当接した位置から7ステップか
ら離れた位置すなわちの励磁状態で停止する。また、
図6(b)の励磁パターンを持つ製品は、同じく可動部
14が固定部材16bに当接した位置7ステップから離
れた位置すなわちの励磁状態で停止することになる。
したがって、各製品毎の可動部14の停止位置にばらつ
きが生じることはなく、可動部14は固定部材16aに
当接した位置またはその位置から最大7ステップ離れた
位置範囲内で必ず決まった同じ位置に停止することにな
る。
算によって脱調した時の励磁状態を求め、そのときの励
磁状態またはそのときの励磁状態から一定のステップ量
だけずらした励磁状態で速やかにステッピングモータ2
2を停止させるようにしている。例えば、脱調時の励磁
状態で停止されると、可動部14は固定部材16aに当
接した位置から7ステップ離れた位置で停止することに
なる。図6(a)の励磁パターンを持つ製品は、可動部
14が固定部材16bに当接した位置から7ステップか
ら離れた位置すなわちの励磁状態で停止する。また、
図6(b)の励磁パターンを持つ製品は、同じく可動部
14が固定部材16bに当接した位置7ステップから離
れた位置すなわちの励磁状態で停止することになる。
したがって、各製品毎の可動部14の停止位置にばらつ
きが生じることはなく、可動部14は固定部材16aに
当接した位置またはその位置から最大7ステップ離れた
位置範囲内で必ず決まった同じ位置に停止することにな
る。
【0042】このように、量産された各製品において、
原点位置を必ず同じ位置にしなければならない場合は、
この実施例に示された原点位置検出装置が特に有効であ
る。すなわち、この実施例の装置は、前者の実施例にお
ける装置のように、励磁パターンを制御部に記憶させる
などの必要がないため、経済的である。
原点位置を必ず同じ位置にしなければならない場合は、
この実施例に示された原点位置検出装置が特に有効であ
る。すなわち、この実施例の装置は、前者の実施例にお
ける装置のように、励磁パターンを制御部に記憶させる
などの必要がないため、経済的である。
【0043】なお、その他の作用効果については、前者
の実施例と同様であるため、説明を省略する。
の実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、原点位
置検出の際に、可動部が原点位置に達してステッピング
モータが脱調すると、速やかにその原点位置でステッピ
ングモータの駆動が停止するようになる。このため、原
点検出前の可動部の位置を問わず原点位置検出における
脱調時の雑音発生時間を短くすることができる。また、
原点位置検出において、原点位置センサを必要としない
ため、装置としては安価なものとなる。
置検出の際に、可動部が原点位置に達してステッピング
モータが脱調すると、速やかにその原点位置でステッピ
ングモータの駆動が停止するようになる。このため、原
点検出前の可動部の位置を問わず原点位置検出における
脱調時の雑音発生時間を短くすることができる。また、
原点位置検出において、原点位置センサを必要としない
ため、装置としては安価なものとなる。
【図1】本発明の送り機構の原点位置検出装置に係る一
実施例を示す構成説明図である。
実施例を示す構成説明図である。
【図2】PM型ステッピングモータの構造の一例を示す
概念説明図である。
概念説明図である。
【図3】本発明の送り機構の原点位置検出装置に係るス
テッピングモータドライバの一例を示す駆動回路図であ
る。
テッピングモータドライバの一例を示す駆動回路図であ
る。
【図4】図1に示した原点位置検出装置における各部の
動作波形を示すタイミングチャートであり、(a)は1
−2相励磁方式での各相のパルス波形を示す図、(b)
は正常の状態から脱調した状態へ変化したときのA相側
における上記電圧VA の波形を示す図、(c)は正常の
状態から脱調した状態へ変化したときのB相側における
上記電圧VB の波形を示す図、(d)はA相側のモニタ
ー電圧VA を各励磁状態においてサンプリングするため
のA相ラッチパルス、(e)はB相側のモニター電圧V
B を各励磁状態においてサンプリングするためのB相ラ
ッチパルスである。
動作波形を示すタイミングチャートであり、(a)は1
−2相励磁方式での各相のパルス波形を示す図、(b)
は正常の状態から脱調した状態へ変化したときのA相側
における上記電圧VA の波形を示す図、(c)は正常の
状態から脱調した状態へ変化したときのB相側における
上記電圧VB の波形を示す図、(d)はA相側のモニタ
ー電圧VA を各励磁状態においてサンプリングするため
のA相ラッチパルス、(e)はB相側のモニター電圧V
B を各励磁状態においてサンプリングするためのB相ラ
ッチパルスである。
【図5】本実施例の送り機構の原点位置検出装置に係る
制御部による処理の流れを説明するフローチャート図で
ある。
制御部による処理の流れを説明するフローチャート図で
ある。
【図6】ガイドレールに適当に取り付けられた可動部が
脱調するときの全ての励磁パターンを示した説明図であ
る。
脱調するときの全ての励磁パターンを示した説明図であ
る。
【図7】制御部で脱調検出を行う送り機構の原点位置検
出装置の一例を示した構成説明図である。
出装置の一例を示した構成説明図である。
【図8】他の実施例の送り機構の原点位置検出装置に係
る制御部による処理の流れを説明するフローチャート図
である。
る制御部による処理の流れを説明するフローチャート図
である。
【図9】従来の送り機構の原点位置検出装置に係る一例
を示す構成説明図である。
を示す構成説明図である。
【図10】従来の送り機構の原点位置検出装置に係る他
の一例を示す構成説明図である。
の一例を示す構成説明図である。
14 可動部 22 ステッピングモータ 40,60 送り機構 41,61 原点位置検出装置 42 モータドライバ 44 脱調検出部 46,68 制御部 L1 ,L2 ,L3 ,L4 励磁巻線 RA ,RB ダンパー用抵抗 r1 ,r2 ,r3 ,r4 内部抵抗
Claims (4)
- 【請求項1】 ステッピングモータの回動に伴って可動
部が移動されるように構成された送り機構における原点
位置検出装置であって、送り指令信号を受けてステッピ
ングモータの回動を制御するモータドライバと、上記ス
テッピングモータの脱調を検出する脱調検出部と、原点
位置検出の際に可動部を原点検出位置方向へ移動させる
指令を発するとともに、上記脱調検出部から脱調検出信
号を受けたときに速やかにステッピングモータを予め決
められた励磁状態で停止させるように指令を発する制御
部と、から構成されたことを特徴とする送り機構におけ
る原点位置検出装置。 - 【請求項2】 ステッピングモータの回動に伴って可動
部が移動されるように構成された送り機構における原点
位置検出装置であって、送り指令信号を受けてステッピ
ングモータの回動を制御するモータドライバと、上記ス
テッピングモータの脱調を検出する脱調検出部と、原点
位置検出の際に可動部を原点検出位置方向へ移動させる
指令を発するとともに、上記脱調検出部から脱調検出信
号を受けたときに速やかにステッピングモータの脱調時
の励磁状態を検出し、そのときの励磁状態またはそのと
きの励磁状態から一定のステップ量だけずらした励磁状
態で停止させるように指令を発する制御部と、から構成
されたことを特徴とする送り機構における原点位置検出
装置。 - 【請求項3】 上記ステッピングモータがユルポール駆
動方式のPM型ステッピングモータであり、上記脱調検
出部がステッピングモータの励磁巻線に接続されたダン
パー用抵抗と励磁巻線の内部抵抗との分圧比の変化から
ステッピングモータの脱調を検出することを特徴とする
請求項1または2のいずれか1項に記載の送り機構にお
ける原点位置検出装置。 - 【請求項4】 原点位置検出の際に可動部を原点検出位
置方向へ移動させる上記指令が、ステッピングモータが
脱調するように可動部の可動範囲を逸脱する程の一定の
移動量だけ可動部を原点位置検出方向へ移動させる指令
であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項
に記載の送り機構における原点位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17293595A JPH099688A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 送り機構における原点位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17293595A JPH099688A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 送り機構における原点位置検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH099688A true JPH099688A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15951083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17293595A Pending JPH099688A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 送り機構における原点位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH099688A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009110201A1 (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-11 | パナソニック株式会社 | 天井扇風機 |
JP2010127215A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Panasonic Corp | 天井扇風機 |
JP2012017749A (ja) * | 2011-10-26 | 2012-01-26 | Panasonic Corp | 天井扇風機 |
JP2012137098A (ja) * | 2012-04-19 | 2012-07-19 | Panasonic Corp | 天井扇風機 |
JP2015035926A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | ミネベア株式会社 | ステッピングモータの制御装置及びステッピングモータの制御方法 |
-
1995
- 1995-06-15 JP JP17293595A patent/JPH099688A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009110201A1 (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-11 | パナソニック株式会社 | 天井扇風機 |
US8827658B2 (en) | 2008-03-04 | 2014-09-09 | Panasonic Corporation | Ceiling fan |
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