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JPH0996887A - ハロゲン化銀写真乳剤、その製造方法、ハロゲン化銀感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤、その製造方法、ハロゲン化銀感光材料及びその処理方法

Info

Publication number
JPH0996887A
JPH0996887A JP27621395A JP27621395A JPH0996887A JP H0996887 A JPH0996887 A JP H0996887A JP 27621395 A JP27621395 A JP 27621395A JP 27621395 A JP27621395 A JP 27621395A JP H0996887 A JPH0996887 A JP H0996887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silver halide
gold
halide photographic
emulsion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27621395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Ozeki
智之 大関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP27621395A priority Critical patent/JPH0996887A/ja
Publication of JPH0996887A publication Critical patent/JPH0996887A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】より高感度で低カブリ等の画質が改良する。 【解決手段】Cl含有率が20モル%以上100モル%
以下であるハロゲン化銀写真乳剤であって、該乳剤中の
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アスペ
クト比(直径/厚さ)が2以上30以下の平板状粒子で
あるハロゲン化銀写真乳剤において、該ハロゲン化銀乳
剤が金カルコゲン増感されており、かつ金のハロゲン化
銀粒子側の分配率が10%以上40%未満であることを
特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真乳
剤、その製造方法、ハロゲン化銀写真感光材料及びその
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の写真感光材料には、種々の性能の
要求があるが撮影用感光材料・プリント用感光材料等に
要求される性能としての感度の向上、保存性の向上、耐
圧力性の向上等は常に要求のある課題である。一方近年
の現像処理の簡易化・迅速化の要求もとどまることを知
らず処理液の低補充化等の要求も高い。このような要求
に対しては溶解度の高い塩化銀含有率が高いハロゲン化
銀粒子の使用が有利である。一方廃液の低減のためには
少ない銀量で画像濃度を高めることが望ましく、また感
度、粒状性、シャープネス、色増感効率などの点から平
板状粒子が適していることは、当業者間ではよく知られ
ている。塩化銀含有量の高い平板状粒子に関して、{1
11}面を主平面に有する平板状粒子の例としては、例
えば、特公昭64−8326号、同64−8325号、
同64−8324号、特開平1−250943号、特公
平3−14328号、特公平4−81782号、特公平
5−40298号、同5−39459号、同5−126
96号や特開昭63−213836号、同63−218
938号、同63−281149号、同62ー2189
59号が挙げられる。また、{100}面を主平面に有
する平板状粒子に関しては、特開平5−204073
号、特開昭51−88017号、特開昭63−2423
8号等が挙げられる。特に特開平6−059360号に
は、塩化銀含有{100}平板に関する記載がある。
【0003】しかしながら、一般に感材の高感化・感材
保存性の向上と処理液の低補充化・処理速度の迅速化
は、相反する場合が多い。即ち、高感度を実現するため
に化学増感を過度に行う事は、カブリの増大と感材の保
存性を著しく悪化させてしまう。特に大きな粒子サイズ
の領域では、表面積の増大に見合った分の感度上昇を達
成するためには、カブリの増大を伴うまで化学増感を行
う必要があるが、その程度まで化学増感を施すと良好な
感度/カブリ比、現像進行性、保存性は得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塩化
銀を有し、より高感度で低カブリ等の画質が改良された
ハロゲン化銀乳剤、その製造方法、それを用いたハロゲ
ン化銀写真感光材料及びその処理方法を提供することに
ある。本発明の更なる目的は、現像、定着負荷が小さ
く、処理液の低公害化、低補充、低廃液化に有効なハロ
ゲン化銀写真乳剤、その製造方法、それを用いたハロゲ
ン化銀写真感光材料及びその処理方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは鋭意研究の結
果、高塩化銀乳剤においてハロゲン化銀粒子側への金の
分配率について着目し、ハロゲン化銀粒子側への金の分
配率が低いことが良好な感度/カブリ比、現像進行性、
保存性を有することを発見した。特に金とセレンと硫黄
を併用した化学増感を行って金のハロゲン化銀粒子側へ
の分配率をいったん高めた後、金と安定な錯体を形成す
る化合物により一部脱着させて金のハロゲン化銀粒子側
への分配率を低下せしめる事によって、良好な写真性
能、保存性が得られる事を発見した。即ち、本発明の目
的は以下により達成された。
【0006】(1)Cl含有率が20モル%以上100
モル%以下であるハロゲン化銀写真乳剤であって、該乳
剤中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、
アスペクト比(直径/厚さ)が2以上30以下の平板状
粒子であるハロゲン化銀写真乳剤において、該ハロゲン
化銀乳剤が金カルコゲン増感されており、かつ金のハロ
ゲン化銀粒子側の分配率が10%以上40%未満である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
【0007】(2)該平板状粒子が{100}面を主平
面に持つ平板状粒子であることを特徴とする(1)に記
載のハロゲン化銀写真乳剤。
【0008】(3)該金カルコゲン増感が金セレン増感
であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のハロ
ゲン化銀写真乳剤。
【0009】(4)Cl含有率が20モル%以上100
モル%以下であるハロゲン化銀写真乳剤であって、該乳
剤中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、
アスペクト比(直径/厚さ)が2以上30以下の平板状
粒子であるハロゲン化銀写真乳剤の製造方法において、
該ハロゲン化銀粒子が、化学増感工程において金のハロ
ゲン化銀粒子側の分配率が50%以上になった後に金と
錯形成する化合物を添加することによって金のハロゲン
化銀粒子側の分配率を10%以上40%未満にする事を
特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
【0010】(5)該金と錯形成する化合物が、金との
錯塩の安定度定数が28以上39以下の化合物である事
を特徴とする(4)に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製
造方法。
【0011】(6)該金と錯形成する化合物が亜硫酸塩
である事を特徴とする(4)に記載のハロゲン化銀写真
乳剤の製造方法。
【0012】(7)支持体上に(1)〜(3)に記載の
ハロゲン化銀写真乳剤もしくは(4)〜(6)に記載の
製造方法で製造されたハロゲン化銀写真乳剤の層を少な
くとも1層有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。
【0013】(8)支持体の両面に(1)〜(3)に記
載のハロゲン化銀写真乳剤もしくは(4)〜(6)に記
載の製造方法で製造されたハロゲン化銀写真乳剤の層を
少なくとも1層有することを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料。
【0014】(9)X線露光にて400nm以下にピー
クを有する発光をする蛍光増感紙と組み合わせて用いる
ことを特徴とする(8)に記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0015】(10)(a)現像主薬、(b)下記化6
で示される化合物及び(c)下記化7、化8、化9及び
化10で示される化合物から選ばれた少なくとも1種と
を含有する現像液で、(7)又は(8)に記載のハロゲ
ン化銀写真材料を現像処理することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】化6中、R1 は水素原子、炭素数1〜6の
アルキル基、または各々炭素数1〜6のアルキル部分を
有するアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基
もしくはカルボキシアルキル基を表わす。化7中、R2
およびR3 は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキ
ル基を表す。但しR2 とR3 とは同時に水素原子になる
ことはない。R4 およびR5 は各々水素原子または炭素
数1〜3のアルキル基を表し、R6 は水酸基、アミノ基
または炭素数1〜3のアルキル基を表す。R7 およびR
8 は各々水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数
18以下のアシル基または−COOM10基を表す。ここで、
10は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ
金属原子、アリール基または炭素数15以下のアルキル
基を表す。但し、R7 とR8 は同時に水素原子になるこ
とはない。M1 は水素原子、アルカリ金属原子またはア
ンモニウム基を表す。kは0、1または2である。化8
中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシル基または
スルホ基を表す。M2 およびM3 は各々同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子、アルカリ金属原子またはアン
モニウム基を表す。化9中、D1 およびB1 は互いに独
立して、各々アルキレン基を表す。E2 およびA2 は互
いに独立して、各々、−COOM、−SO2M、−OM、−SZ、−
SO2N(X1)(Y1)または−CO(X1)(Y1)を表す。ここで、Mは
1価の陽イオンを表す。X1 およびY1 は各々水素原
子、ヒドロキシ基、スルホン酸もしくはカルボン酸が置
換していてもよいアルキル基もしくはフェニル基、また
はアルキル基もしくはフェニル基が置換していてもよい
スルホニル基を表す。ZはX1 、Y1 と同意義を表す
が、水素原子であることはない。pは1〜2、mおよび
nは各々1〜3の整数である。化10中、R9 およびR
10は各々水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、ス
ルホ基、ホスホノ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基または複素環基を表す。またR9 とR10
とは互いに連結して環を形成していてもよい。)
【0022】尚、亜硫酸ナトリウムにより金をハロゲン
化銀乳剤から脱着させる技術に関しては、L.Dupain-Kle
rkx and P.Faelens;The Journal of Photographic Scie
nce35,136-144(1987)で述べられている。しかしなが
ら、この中で述べられている手法は化学増感工程におけ
るハロゲン化銀乳剤中への亜硫酸ナトリウムの添加では
なく、化学増感終了後に塗布されたハロゲン化銀乳剤の
亜硫酸ナトリウム水溶液へのバッシングという手法であ
る。このためバインダー相中にある金は塗布されたハロ
ゲン化銀乳剤から脱着されるが、ハロゲン化銀粒子上の
金は脱着されず、金硫黄増感では80%以上の金がハロ
ゲン化銀粒子側に分配されていることが述べられてい
る。この点が本発明とは明確に異なる点である。さらに
金を脱着することにより高感かつ保存性に優れた乳剤が
得られることについてはこの公知例では全く示唆されて
いない。又、この公知例においては金硫黄増感のみがな
されているが、本発明者らは特に金セレン増感において
本発明の最大の効果が得られることを発見した。
【0023】また、特開昭62−240951号には、
ハロゲン化銀乳剤への金増感が終了したあと、バインダ
ー相中に残留した金増感剤を除去することによって、得
られる乳剤のハロゲン化銀粒子側への金の分配率が高い
ことが保存性に有利であることが開示されている。しか
しながらこの公知例においては、バインダー相中の金の
除去だけを行っており、ハロゲン化銀粒子側にいったん
分配された金を後から脱着させる事はまったく意図して
いない。
【0024】また、米国特許第3,442,653号に
おいては、金セレン増感において亜硫酸塩が、安定セレ
ン増感剤を活性化させる目的で化学増感工程中に金増感
剤、安定セレン増感剤と同時に添加されている事が開示
されている。特公平2ー7445号においては、化学増
感工程において化学増感剤が添加される前に添加される
ハロゲン化銀溶剤として亜硫酸塩が挙げられている。ま
た、特開平2ー235043号には、化学増感工程にお
いて、金・硫黄増感前に添加される還元性物質として亜
硫酸ナトリウムが添加されることが開示されている。し
かしながら、何れの公知例においても本願発明の様にい
ったんハロゲン化銀粒子上で反応した金を後から脱着す
るという目的に対しては全く不十分である。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明のハロゲン化銀乳剤のCl- 含有率は、20
モル%以上100モル%以下、好ましくは50モル%以
上100モル%以下、より好ましくは75モル%以上1
00モル%以下、更に好ましくは90モル%以上100
モル%以下である。また、本発明のハロゲン化銀乳剤中
の平板状ハロゲン化銀粒子の主平面は、{111}面で
も{100}面でもよいが、{100}面であることが
好ましい。ここで主平面とは平板状粒子の最大表面を指
す。
【0026】本発明の平板状粒子の平均厚さは0.05
μm以上0.35μm以下が好ましく、0.05〜0.
30μmがより好ましく、0.05〜0.25μmが更
に好ましい。
【0027】本発明の平板状粒子の平均アスペクト比
(直径/厚さ)は2以上30以下であり、好ましくは2
以上25以下、より好ましくは4以上20以下である。
ここで直径とは、該平板状粒子の投影面積と等しい面積
を有する円の直径を指し、厚さは2つの主平面間の距離
を指す。平均アスペクト比とは全平板状粒子のアスペク
ト比の平均である。
【0028】本発明の平板状粒子の直径分布の変動係数
は、特開昭59−745481に記載の方法の定義をも
とに、5%以上25%以下であることが好ましく、5%
以上20%以下がさらに好ましい。特に硬調な感材に用
いる場合には、5%以上15%以下が好ましい。また、
本発明の平板状粒子の平均粒子直径は0.2〜10μm
が好ましく、0.3〜5μmがより好ましい。
【0029】本発明の乳剤のうち{111}面を主平面
とする乳剤の核形成については、特公昭64−8326
号、同64−8325号、同64−8324号、特開平
1−250943号、特公平3−14328号、特公平
4−81782号、特公平5−40298号、同5−3
9459号、同5−12696号や特開昭63−213
836号、同63−218938号、同63−2811
49号、特開昭62−218959号等に詳しく述べら
れており、又、{100}面を主平面に有する平板状粒
子の核の形成については、特開平5−204073号、
特開昭51−88017号、特開昭63−24238
号、特開平7−146522号、特願平6−26259
0号等に述べられている。本発明においては、これらの
特許文献に記載されている核形成方法を任意に用いるこ
とができる。
【0030】本発明のハロゲン化銀粒子の成長方法とし
ては、これまで知られているあらゆる方法を用いること
ができる。すなわち、反応容器に効率の良い攪拌のもと
に銀塩水溶液およびハロゲン塩水溶液を添加する。具体
的方法としては、P. Glafkides著 Chemie et Phisique
Photographique (Paul Montel 社刊、1967年) 、G. F.
Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry (The Foca
l Press 刊、1966年)、V. L. Zelikman et al 著 Maki
ng and Coating Photographic Emulsion (TheFocal Pre
ss刊、1964年) などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア
法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。
【0031】同時混合法の一つの形式として、ハロゲン
化銀が生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、す
なわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を
用いることもできる。また、英国特許1535016号
明細書、特公昭48−36890号、同52−1636
4号各公報等に記載されているような、硝酸銀やハロゲ
ン化アルカリ水溶液の添加速度を粒子成長速度に応じて
変化させる方法や、米国特許4242445号明細書、
特開昭55−158124号公報等に記載されているよ
うな水溶液濃度を変化させる方法を用いて臨界過飽和度
を越えない範囲において速く成長させることも好まし
い。
【0032】本発明の粒子が{100}面を主平面に持
つ場合には、該平板粒子の成長は、新核が生じ、かつ新
核が臨界微粒子まで成長しない添加速度でAg+ 塩及び
ハロゲン塩を添加して行う事が好ましい。新核は、{1
00}平板粒子数に対し、粒子数で2倍以上存在してい
る事が好ましく、5倍以上存在している事が更に好まし
く、10倍以上存在している事が特に好ましい。ここ
で、新核の発生が起こる事が好ましいのは、新核の発生
により平板粒子の溶解が起こらず、粒子の異方成長性が
保持できるからである。また、新核の発生により系の過
飽和度が低下する事も、粒子の異方成長性が保持される
要因となっている。新核の発生、新核の数、及び臨界微
粒子サイズ以上の粒子発生していない事は、試料作成時
に遠心分離を行わない試料の直接法TEMで確認する事
ができる。この新核の発生及び新核が臨界微粒子サイズ
まで成長しない添加速度は、添加ハロゲン組成、pH、
pAg、ゼラチン種、ゼラチン濃度、温度、AgX溶剤
濃度、{100}平板粒子サイズ等で変化する。そのた
め成長の様々なタイミングでトライアンドエラー法で決
定する必要がある。通常、条件を満たす添加速度は、p
Cl値が大きい程、広い添加速度の領域で実現する事が
できる。また、この新核の発生は、好ましくは常に起こ
っている事が好ましいが、成長銀量の好ましくは5%以
上、更に好ましくは10%以上の添加時のみ新核の発生
がしていればよい。しかし、この場合もAg塩が添加さ
れている時は、常に新核で生じた核が存在していなけれ
ばならない。
【0033】本発明の粒子が{100}面を主平面に持
つ場合には、該平板粒子の成長は、ハロゲン化銀微粒子
存在下に物理熟成(微粒子が溶解し、基板粒子が成長す
る)により結晶成長させることも好ましく行われる。微
粒子乳剤添加法では0.15μm径以下、好ましくは
0.1μm径以下、より好ましくは0.06〜0.00
6μm径のAgX微粒子乳剤を添加し、オストワルド熟
成により該平板状粒子を成長させる。該微粒子乳剤は連
続的に添加することもできるし、継続的に添加すること
もできる。該微粒子乳剤は反応容器の近傍に設けた混合
器でAgNO3 溶液とX- 塩溶液を供給して連続的に調
製し、ただちに反応容器に連続的に添加することもでき
るし、予め別の容器のバッチ式に調製した後に連続的も
しくは継続的に添加することもできる。該微粒子乳剤は
液状で添加することもできるし、乾燥した粉末として添
加することもできる。該乾燥粉末を添加直前に水と混合
し、液状化して添加することもできる。添加した微粒子
は20分以内に消失する態様で添加することが好まし
く、10秒〜10分がより好ましい。消失時間が長くな
ると、微粒子間で熟成が生じ、粒子サイズが大きくなる
為に好ましくない。従って一度に全量を添加しない方が
好ましい。該微粒子は多量双晶粒子を実質的に含まない
ことが好ましい。ここで多重双晶粒子とは、1粒子あた
り、双晶面を2枚以上有する粒子を指す。実質的に含ま
ないとは、多重双晶粒子数比率が5%以下、好ましくは
1%以下、より好ましくは0.1%以下を指す。更には
1重双晶粒子をも実質的に含まないことが好ましい。更
にはらせん転位を実質的に含まないことが好ましい。こ
こで実質的に含まないとは前記規定に従う。
【0034】該微粒子のハロゲン組成はAgCl、Ag
Br、AgBrI(I- 含率は10モル%以下が好まし
く、5モル%以下がより好ましい)およびそれらの2種
以上の混晶である。この他の詳細は特開平6−5936
0号の記載を参考にすることができる。該微粒子の添加
総量は、全ハロゲン化銀量の20%以上が必要であり、
好ましくは、40%以上、さらに好ましくは、50%以
上98%以下である。該微粒子のCl含率は、10モル
%以上が好ましく、より好ましくは50モル%以上10
0モル%以下が好ましい。
【0035】核形成時、熟成時および成長時の分散媒と
しては従来公知のAgX乳剤用分散媒を用いることがで
きるが、特にメチオニン含率が好ましくは0〜50μモ
ル/g、より好ましくは0〜30μモル/gのゼラチン
を好ましく用いることができる。該ゼラチンが熟成、成
長時に用いられた場合、直径サイズ分布が揃ったより薄
い平板状粒子が形成され、好ましい。また、特公昭52
−16365号、日本写真学会誌、29巻(1)、1
7、22(1966年)、同30巻(1)、10、19
(1967年)、同30巻(2)、17(1967
年)、同33巻(3)、24(1967年)記載の合成
高分子を分散媒として好ましく用いることができる。微
粒子添加による成長時のpHは、2.0以上が必要であ
るが6以上、10以下が好ましい。さらに好ましくはp
H6以上9以下である。又、pClは1.0以上が必要
であるが、1.6以上が好ましい。さらに好ましくは
2.0以上3.0以下が好ましい。これらの成長条件
は、特に{100}面を主平面とする平板状粒子におい
て特に好ましいものである。ここでpClとは、溶液中
のClイオンの活量〔Cl- 〕に対し pCl=−log〔Cl- 〕 で定義される。T. H. James 著 THE THEORY OF THE RHO
TOGRAPHIC PROCESS 第4版 第1章に詳しく述べられて
いる。
【0036】pHが、2.0以下になってしまうと、例
えば{100}面を主平面にもつ平板状粒子の場合、横
方向の成長が抑制され、アスペクト比が下がり、乳剤の
カバーリングパワーは、低くなりがちで、かつ低感化し
てしまう。pH2.0以上であると、横方向の成長速度
が高くなり、高アスペクト比でカバーリングパワーも高
い乳剤が得られるが、カブリが高く低感化しやすい。p
Clが、1.0以下になると、例えば{100}面を主
平面にもつ平板状粒子の場合、たて方向の成長が促進さ
れ、アスペクト比が低下し、乳剤のカバーリングパワー
が低く、かつ低感化してしまう。pClが1.6以上に
なると高アスペクト比化してカバーリングパワーが増加
するがカブリが高く低感化しやすい。このとき、ハロゲ
ン化銀微粒子により基板粒子を成長させるとpHが6.
0以上及び又はpClが1.6以上でもカブリが低く、
高感でしかもより高アスペクト比で高カバーリングパワ
ーとなる。
【0037】本発明の平板状粒子は、転位線を有するハ
ロゲン化銀粒子を用いる事が好ましい。平板粒子の転位
線は、たとえば J. F. Hamilton, Phot. Sci. Eng., 1
1、57、(1967)や T. Shiozawa, J. Soc. Pho
t. Sci. Japan, 35、213、(1972)に記載の低
温での透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観
察することができる。すなわち乳剤から粒子に転位が発
生するほどの圧力をかけないよう注意して取り出したハ
ロゲン化銀粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、
電子線による損傷(プリントアウト等)を防ぐように試
料を冷却した状態で透過法により観察を行う。この時粒
子の厚みが厚い程、電子線が透過しにくくなるので高圧
型(0.25μの厚さの粒子に対し200kV以上)の電
子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察することができ
る。このような方法により得られた粒子の写真より、主
平面に対し垂直方向から見た場合の各粒子についての転
位の位置および数を求めることができる。またハロゲン
化銀粒子形成または物理熟成の過程において、カドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩または
その錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩またはその
錯塩などを共存させてもよい。
【0038】本発明は、化学増感剤添加後、化学増感さ
れたハロゲン化銀粒子側に分配された金の一部を脱着さ
せることにより達成される。
【0039】本発明のハロゲン化銀粒子側の金の分配率
は、10%以上40%未満が好ましく、さらに好ましく
は12%以上35%未満、最も好ましくは15%以上3
0%未満である。
【0040】ハロゲン化銀粒子側の金の分配率は、以下
に述べるような方法で定量されるハロゲン化銀粒子相中
の金の量とハロゲン化銀乳剤相に存在する全ての金の量
によって次のように定義される。すなわち、 (ハロゲン化銀粒子側の金の分配率)=(ハロゲン化銀
粒子相中の金の量)/(ハロゲン化銀乳剤相中の全ての
金の量) ハロゲン化銀粒子相中の金の定量とハロゲン化銀乳剤相
に存在する全ての金の定量は、具体的には、比色分析
法、原子吸光法、ICP発光分光法、中性子放射化法、
質量分析法等によればよい。より具体的には、下記の方
法 (i)、(ii)、(iii) などの操作を行って分析すること
ができる。なおハロゲン化銀乳剤相に存在する全ての金
の量は、ハロゲン化銀粒子相の金の量とバインダー相の
金の量の和でも良いが、以下の分離操作を行わずにハロ
ゲン化銀乳剤全体を分析した金の定量値でも良く、また
ハロゲン化銀乳剤に添加した金の総量でもよい。 (i )支持体上に塗布される以前のハロゲン化銀乳剤分
散物では、遠心分離法により、ハロゲン化銀粒子固相と
バインダー相とに分け、各々を前述の分析法で金増感剤
の量を定量する。 (ii)支持体上に塗布された塗布物では、水で膨潤させ
て酵素分解または酸分解によりハロゲン化銀乳剤を支持
体から剥離させた後、遠心分離法によりハロゲン化銀粒
子固相とバインダー相とに分けて、各々を前述の分析法
で金増感剤の量を分析する。 (iii) 支持体上に塗布された塗布物では、塗布物をその
ままチオ硫酸ナトリウムあるいはチオシアン酸カリウム
の希薄水溶液(例えば、0.01%水溶液)でハロゲン
化銀が定着されないように注意しながら充分に洗浄する
と、バインダー相中の金増感剤がほぼ全量洗い流される
ことが判っているので、チオ硫酸ナトリウムあるいはチ
オシアン酸カリウム浴処理前後の塗布物中の全金増感剤
の量を定量することで、ハロゲン化銀粒子固相とバイン
ダー相との金増感剤の量が判明する。この(iii)の方法
について、詳しくは、ピー・エー・フェーレンズ(P.A.
Falens)著、フォトグラフィッシュ コレスポンデンツ
(Photographische Korrespondenz )、104巻、13
7〜146頁(1968年)に記載されている。
【0041】本発明のハロゲン化銀粒子は、化学増感工
程において金のハロゲン化銀粒子側の分配率が高くなっ
た後に、金と錯形成する化合物を添加することによって
金のハロゲン化銀粒子側の分配率を低くする事が好まし
い。金と錯形成する化合物を添加する直前の金のハロゲ
ン化銀粒子側の分配率は50%以上が好ましく、より好
ましくは55%以上、最も好ましくは60%以上であ
る。化学増感終了後のハロゲン化銀粒子側の金の分配率
は、10%以上40%未満が好ましく、さらに好ましく
は12%以上35%未満、最も好ましくは15%以上3
0%未満である。金と錯形成する化合物としては、金と
の錯塩の安定度定数が28以上39以下の化合物である
事が好ましい。具体的にはチオ硫酸塩、亜硫酸塩、シア
ン化物等が挙げられるが、亜硫酸塩が特に好ましい。本
発明で用いられる金と錯形成する化合物の使用量は、金
との錯塩の安定度定数、使用するハロゲン化銀粒子、化
学増感条件などにより変わるが、ハロゲン化銀1モル当
り10-8〜10-2モル、好ましくは、10-7〜5×10
-3モル程度を用いる。
【0042】本発明における化学増感としては、硫黄増
感、セレン増感、テルル増感といったカルコゲン増感
と、金増感を組み合わせて用いる。
【0043】硫黄増感においては、不安定硫黄化合物を
用い、P. Grafkides著、Chimie etPhysique Photograph
ique (Paul Momtel社刊、1987年、第5版)、Research
Disclosure 誌307巻307105号などに記載され
ている不安定硫黄化合物を用いることができる。具体的
には、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、チオ尿素類(例
えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、N−
エチル−N’−(4−メチル−2−チアゾリル)チオ尿
素、カルボキシメチルトリメチルチオ尿素)、チオアミ
ド類(例えば、チオアセトアミド)、ローダニン類(例
えば、ジエチルローダニン、5−ベンジリデン−N−エ
チル−ローダニン)、フォスフィンスルフィド類(例え
ば、トリメチルフォスフィンスルフィド)、チオヒダン
トイン類、4−オキソ−オキサゾリジン−2−チオン
類、ジスルフィド類またはポリスルフィド類(例えば、
ジモルフォリンジスルフィド、シスチン、レンチオニ
ン)、メルカプト化合物(例えば、システィン)、ポリ
チオン酸塩、元素状硫黄などの公知の硫黄化合物および
活性ゼラチンなども用いることができる。
【0044】セレン増感においては、不安定セレン化合
物を用い、特公昭43−13489号、同44−157
48号、特開平4−25832号、同4−109240
号各公報、特開平4−271341号、同5−4032
4号各明細書に記載されている不安定セレン化合物を用
いることができる。具体的には、コロイド状金属セレ
ン、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿
素、トリフルオルメチルカルボニル−トリメチルセレノ
尿素、アセチル−トリメチルセレノ尿素)、セレノアミ
ド類(例えば、セレノアセトアミド、N,N−ジエチル
フェニルセレノアミド)、フォスフィンセレニド類(例
えば、トリフェニルフォスフィンセレニド、ペンタフル
オロフェニルトリフェニルフォスフィンセレニド)、セ
レノフォスフェート類(例えば、トリ−p−トリルセレ
ノフォスフェート、トリ−n−ブチルセレノフォスフェ
ート)、セレノケトン類(例えば、セレノベンゾフェノ
ン)、イソセレノシアネート類、セレノカルボン酸類、
セレノエステル類、ジアシルセレニド類などを用いれば
よい。また更に、特公昭46−4553号、同52−3
4492号各公報に記載の非不安定セレン化合物、例え
ば亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾール
類、セレニド類なども用いることもできる。
【0045】テルル増感においては、不安定テルル化合
物を用い、カナダ特許800958号、英国特許第1,
295,462号、同1,396,696号の各明細
書、特開平4−204640号、同4−271341
号、同4−333043号、同5−303157号各明
細書に記載されている不安定テルル化合物を用いること
ができる。具体的には、テルロ尿素類(例えば、テトラ
メチルテルロ尿素、N,N’−ジメチルエチレンテルロ
尿素、N,N’−ジフェニルエチレンテルロ尿素)、フ
ォスフィンテルリド類(例えば、ブチル−ジイソプロピ
ルフォスフィンテルリド、トリブチルフォスフィンテル
リド、トリブトキシフォスフィンテルリド、エトキシ−
ジフェニルフォスフィンテルリド)、ジアシル(ジ)テ
ルリド類(例えば、ビス(ジフェニルカルバモイル)ジ
テルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイ
ル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカル
バモイル)テルリド、ビス(エトキシカルボニル)テル
リド)、イソテルロシアナート類、テルロアミド類、テ
ルロヒドラジド類、テルロエステル類(例えば、ブチル
ヘキシルテルロエステル)、テルロケトン類(例えば、
テルロアセトフェノン)、コロイド状テルル、(ジ)テ
ルリド類、その他のテルル化合物(ポタシウムテルリ
ド、テルロペンタチオネートナトリウム塩)などを用い
ればよい。
【0046】金増感については、前述のP. Grafkides
著、Chimie et Physique Photographique (Paul Momtel
社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure 誌30
7巻307105号などに記載されている金塩を用いる
ことができる。具体的には、塩化金酸、カリウムクロロ
オーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、
金セレナイドにくわえて米国特許第2,642,361
号、同5,049,484号、同5,049,485号
明細書などに記載の金化合物も用いることができる。ま
た、白金、パラジウム、イリジウムなどの貴金属塩を加
えてもよい。
【0047】カルコゲン増感は単独でも2種以上でも金
増感と組合せてもよいが、セレン増感と金増感が最も好
ましく、硫黄増感とセレン増感と金増感の組み合わせも
好ましい。また、還元増感を組み合わせてもよい。
【0048】本発明で用いられるカルコゲン増感剤の使
用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学増感条件など
により変わるが、ハロゲン化銀1モル当り10-8〜10
-2モル、好ましくは、10-7〜5×10-3モル程度を用
いる。
【0049】本発明で用いられる金増感剤および貴金属
増感剤の使用量は、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜1
-2モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件
に特に制限はないが、pAgとしては6〜11が好まし
く、より好ましくは7〜10であり、pHとしては4〜
10が好ましく、温度としては40〜95℃が、さらに
は45〜85℃が好ましい。金のハロゲン化銀粒子側の
分配率を50%以上にするために必要な、金増感剤とカ
ルコゲン増感剤を加えてから金と錯形成する化合物を加
えるまでの時間は、特に乳剤のpAg、使用するハロゲ
ン化銀粒子、化学増感の温度、使用するカルコゲン増感
剤に強く依存し、特に規定はないが、好ましくは20分
以上である。金のハロゲン化銀粒子側の分配率を10%
以上40%未満にするために必要な、金と錯形成する化
合物を加えてから化学増感が終了するまでの時間も、特
に乳剤のpAg、使用するハロゲン化銀粒子、化学増感
の温度、使用するカルコゲン増感剤に強く依存し、特に
規定はないが、3分以上、好ましくは5分以上、最も好
ましくは10分以上100分以下である。
【0050】還元増感については、前述のP. Grafkides
著、Chimie et Physique Photographique (Paul Momtel
社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure 誌30
7巻307105号などに記載されている公知の還元性
化合物を用いることができる。具体的には、アミノイミ
ノメタンスルフィン酸(別名、二酸化チオ尿素)、ボラ
ン化合物(例えば、ジメチルアミンボラン)、ヒドラジ
ン化合物(例えば、ヒドラジン、p−トリルヒドラジ
ン)、ポリアミン化合物(例えば、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン)、塩化第1スズ、シラン
化合物、レダクトン類(例えば、アスコルビン酸)、亜
硫酸塩、アルデヒド化合物、水素ガスなどを用いればよ
い。また高pHや銀イオン過剰(いわゆる銀熟成)の雰
囲気で還元増感を施してもよい。
【0051】本発明のハロゲン化銀乳剤は、化学増感工
程において粒子の表面もしくはその一部がハロゲン変換
されていてもよい。ハロゲン変換を施す方法としては、
臭化カリウム、臭化ナトリウム等の水溶性臭化物塩、沃
化カリウム等の水溶性沃化物塩等を単独もしくは組み合
わせて用いることができ、それらを固体のまま、または
水溶液、またはゼラチン分散物として添加することがで
きる。また臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のハロゲン化銀微
粒子を添加することも好ましく用いられ、それらは単独
もしくは組み合わせて用いることもできる。微粒子で添
加する場合の微粒子の平均球相当径は0.1μm 以下の
ものが好ましく、0.05μm 以下のものがより好まし
い。また該微粒子は、反応容器の近傍に設けた混合機で
硝酸銀水溶液と任意の組成のハロゲン化アルカリ水溶液
を供給して連続的に調整し、ただちに反応容器に添加す
ることもできるし、予め別の容器でバッチ式に調整した
後に添加することもできる。また該ハロゲン化銀微粒子
には必要によりイリジウム、ロジウム、白金等の重金属
のイオン又は化合物を含ませることも可能である。
【0052】本発明の乳剤は通常、分光増感される。こ
れに用いられる色素としては、例えばシアニン色素、メ
ロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン
色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、
スチリル色素およびヘミオキソノール色素等が挙げられ
る。特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色
素および複合メロシアニン色素に属する色素である。こ
れらの色素類には、塩基性複素環核として、シアニン色
素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。すな
わち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、セ
レナゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾー
ル核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール
核、ピリジン核、テルラゾール核等;これらの核に脂環
式炭化水素環が縮合した核;および、これらの核に芳香
族炭化水素環が縮合した核、すなわち、インドレニン
核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンズイミダゾー
ル核、ナフトイミダゾール核、ベンゾチアゾール核、ナ
フトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレ
ナゾール核、キノリン核、ベンゾテルラゾール核等が適
用できる。これらの複素環核は炭素原子上に置換されて
いてもよい。
【0053】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素には、ケトメチレン構造を有する核として、通常メ
ロシアニン色素に利用される核のいずれをも適用でき
る。特に有用な核として、ピラゾリン−5−オン核、チ
オヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−
ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニ
ン核、チオバルビツール酸核、2−チオセレナゾリジン
−2,4−ジオン核等の5員、6員の複素環核等を適用
することができる。
【0054】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、組み合せて用いてもよい。増感色素の組合せは、特
に強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表例
は、米国特許2688545号、同2977229号、
同3397060号、同3522052号、同3527
641号、同3617293号、同3628964号、
同3666480号、同3672898号、同3679
428号、同3703377号、同3769301号、
同3614609号、同3837862号、同4026
707号、英国特許1344281号、同150780
3号各明細書、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号各公報等に記載されている。
【0055】さらにまた、これらの増感色素は、それ自
身分光増感作用を示さない色素、あるいは可視光を実質
的に吸収しない物質であって増感色素と組合せることに
よって分光増感の著しい増加を示す、いわゆる強色増感
剤と称せられて知られている如何なる化合物と組み合せ
て用いてもよい。強色増感剤の代表例としては、特開昭
59−142541号各公報等に記載のビスピリジニウ
ム塩化合物、特公昭59−18691号公報等に記載の
スチルベン誘導体、特公昭49−46932号公報等に
教示されている臭化カリウム、ヨウ化カリウム等の水溶
性臭化物、水溶性ヨウ化物、米国特許3743510号
明細書等に記載の芳香族化合物とホルムアルデヒドとの
縮合物、カドミウム塩類、アザインデン化合物等が挙げ
られる。
【0056】増感色素は化学熟成後、または化学熟成前
に添加される。本発明のハロゲン化銀粒子に対しては、
増感色素は化学熟成中または化学熟成以前(例えば、粒
子形成時、物理熟成時)に添加されることが、最も好ま
しい。
【0057】本発明に用いられる写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわち、アゾール
類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾー
ル類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズ
イミダゾール類(特にニトロ−またはハロゲン置換
体);ヘテロ環メルカプト化合物類、例えば、メルカプ
トチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メル
カプトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾー
ル類、メルカプトテトラゾール類(特に、1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール)、メルカプトピリミジ
ン類;カルボキシル基やスルホン基などの水溶性基を有
する上記のヘテロ環メルカプト化合物類;チオケト化合
物、例えば、オキサゾリンチオン;アザインデン類、例
えば、テトラアザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置
換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類);ベン
ゼンチオスルホン酸類;ベンゼンスルフィン酸;などの
ようなカブリ防止剤または安定剤として知られた多くの
化合物を加えることができる。
【0058】本発明の乳剤層には、銀1モルあたり1.
0×10-3モル以上2.0×10-2モル未満のチオシア
ン酸化合物を含有してもよい。チオシアン酸化合物の添
加は粒子形成、物理熟成、粒子成長、化学増感、塗布の
いかなる過程で行ってもよいが、化学増感前の添加が好
ましい。本発明でハロゲン化銀乳剤の調整中に使用する
チオシアン酸化合物としてはチオシアン酸金属塩やアン
モニウム塩などの水溶性塩を一般的に用いることができ
るが、金属塩の場合には写真性能に悪影響を及ぼさない
金属元素を用いるように注意すべきであり、カリウム塩
やナトリウム塩が好ましい。また、AgSCNのような
難溶性塩を微粒子の形態で添加してもよい。これらカブ
リ防止剤または安定化剤の添加時期は、通常、化学増感
を施した後に行なわれるが、より好ましくは化学熟成の
途中または化学熟成の開始以前の時期の中から選ぶこと
ができる。
【0059】本発明において化学増感終了前に核酸また
は、その分解生成物を共存させて化学増感する事も好ま
しい。核酸またはその分解生成物については特開昭62
ー67541号記載のものを用いることができる。本発
明に用いられる核酸としては、デオキシリボ核酸(DN
A)およびリボ核酸(RNA)を包含し、また、核酸分
解物としては分解途中のものやアデニン、グアニン、ウ
ラシル、シトシンおよびチミン等の単体が上げられる。
特にアデニンが好ましい核酸分解生成物としてあげられ
る。これらは単独であるいは組み合わせて用いることが
できる。この場合核酸と核酸分解生成物とを組み合わせ
て用いてもよいことはもちろんである。この核酸または
その分解生成物の添加量は核酸分解生成物の種類により
異なるがハロゲン化銀1モル当たり20mg以上、好ま
しくは100mg〜1gの範囲である。これらの核酸あ
るいは核酸分解生成物は、前述の如く単独でもあるいは
2種類以上組み合わせて用いる場合の添加量の合計は前
述の量で十分である。
【0060】本発明の現像剤および現像剤から調製され
る現像液は、化6で示される化合物と化7〜化10で示
される化合物のうちの少なくとも1種とを含有すること
が好ましい。
【0061】化6について説明すると、化6において、
1 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(例えばメ
チル、エチル)、各々炭素数1〜6のアルキル部分を有
するアミノアルキル基(例えばアミノメチル、アミノエ
チル)、ジアルキルアミノアルキル基(例えばジメチル
アミノメチル、ジメチルアミノエチル)、置換基を有し
ていてもよいカルボキシアルキル基(例えばカルボキシ
メチル、カルボキシエチル、1,2−ジカルボキシエチ
ル)を表わす。
【0062】化6の化合物の具体例を以下に示す。なか
でも11−1が最も好ましい。
【0063】
【化11】
【0064】化6の化合物は1種のみを用いても2種以
上を併用してもよい。この化合物の現像液中の含有量は
0.01〜10ミリモル/リットル、さらには0.1〜
2.0ミリモル/リットルとすることが好ましい。
【0065】化7について説明すると、化7においてR
2 、R3 は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基(例え
ばメチル、エチル、プロピル)を表す。但しR2 とR3
は同時に水素原子になることはなく、両方ともアルキル
基であることが好ましい。R4 、R5 は水素原子、炭素
数1〜3のアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル)を表し、R6 は水酸基(金属塩も含む)、アミノ
基、または炭素数1〜3のアルキル基(例えばメチル、
エチル、プロピル)を表す。R7 、R8 は水素原子、炭
素数1〜5のアルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル)、炭素数18以下、通常2〜18のアシル基(例
えばアセチル、プロピオニル)または−COOM10基を表
す。ここでM10は水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、アルカリ金属原子、アリール基、炭素数15以下、
通常7〜15のアルキル基を表す。但し、R7 とR8
同時に水素原子になることはない。M1 は水素原子、ア
ルカリ金属原子、アンモニウム基を表す。kは0、1ま
たは2を表す。
【0066】化7の化合物の具体例を以下に示す。
【0067】
【化12】
【0068】化8について説明すると、化8においてX
は水素原子、ヒドロキシ基、低級(好ましくは炭素数1
〜4)アルキル基、低級(好ましくは炭素数1〜4)ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシル基またはスル
ホ基を表す。M2 、M3 は各々同一でも異なっていても
よく、水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム
基を表す。
【0069】以下に化8の化合物の具体例を示す。なか
でも13−1が最も好ましい。
【0070】
【化13】
【0071】化9について説明すると、化9において、
1 およびB1 は互いに独立して、各々置換基を有して
いてもよいアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、
ジメチルメチレン、ジメチルエチレン、フェニルエチレ
ン、メチルフェニルメチレン)を表す。E2 およびA2
は互いに独立して各々、−COOM、−SO2M、−OM、−SZ、
−SO2N(X1)(Y1)、−CO(X1)(Y1)を表す。ここで、Mは1
価の陽イオン(例えばH+ )を表す。X1 およびY1
各々、水素原子、ヒドロキシ基、スルホン酸もしくはカ
ルボン酸を置換していてもよいアルキル基もしくはフェ
ニル基、またはアルキル基もしくはフェニル基を置換し
ていてもよいスルホニル基を表す。ZはX1 、Y1 と同
意義を表すが、水素原子であることはない。pは1〜
2、m、nは1〜3の整数である。
【0072】以下に化9の具体例を示す。
【0073】
【化14】
【0074】化10について説明すると、化10におい
て、R9 、R10は水素原子、アルキル基(置換基を有し
ていてもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、モル
ホリノメチル、4−メチルピペラジルメチル、ジアミノ
メチル)、アリール基(例えばフェニル)、アラルキル
基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、スル
ホ基、ホスホノ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、複素環基を表す。またR9 とR10は互いに
連結して環(例えばシクロヘキセン)を形成していても
よい。
【0075】以下に化10の化合物の具体例を示す。
【0076】
【化15】
【0077】化7〜化10の化合物は1種のみを用いて
も2種以上を併用してもよい。その現像液中の含有量は
0.01〜10ミリモル/リットル、さらには0.1〜
2.0ミリモル/リットルとすることが好ましい。
【0078】本発明の現像剤ないし現像液に好ましく用
いられる現像主薬はアスコルビン酸系現像主薬またはジ
ヒドロキシベンゼン系現像主薬である。なかでもアスコ
ルビン酸系現像主薬が好ましい。
【0079】アスコルビン酸系現像主薬としては下記化
16で表される化合物が好ましい。
【0080】
【化16】
【0081】化16中、R1 、R2 は各々ヒドロキシ
基、アミノ基、メルカプト基またはアルキルチオ基を表
す。P、Qは各々ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコ
キシ基、アルキル基、スルホ基、アミノ基、アリール基
を表すか、またはPとQは互いに結合してR1 、R2
置換している二つのビニル炭素原子とY1 が置換してい
る炭素原子とともに5〜8員環を形成する原子群を表
す。Y1 は=O、または=N−R3 を表す。ここでR3
は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アシル基を表
す。
【0082】化16の化合物について詳細に説明する。
【0083】化16において、R1 、R2 は各々ヒドロ
キシ基、アミノ基、メルカプト基またはアルキルチオ基
(例えばメチルチオ、エチルチオ)であり、アミノ基は
置換基を有していてもよく、置換アミノ基としては炭素
数1〜10のアルキル置換アミノ基(例えばメチルアミ
ノ、エチルアミノ、n−ブチルアミノ、ヒドロキシエチ
ルアミノ)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、
ベンゾイルアミノ)、アルキルスルホニルアミノ基(例
えばメタンスルホニルアミノ)、アリールスルホニルア
ミノ基(例えばベンゼンスルホニルアミノ、p−トルエ
ンスルホニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基
(例えばメトキシカルボニルアミノ)が挙げられる。R
1 、R2 の好ましい例としてはヒドロキシ基、アミノ
基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニル
基を挙げることができる。
【0084】P、Qは各々ヒドロキシ基、カルボキシ
基、アルコキシ基、アルキル基、スルホ基、アミノ基、
アリール基を表すか、またはPとQは互いに結合してR
1 、R2 が置換している二つのビニル炭素原子とY1
置換している炭素原子とともに5〜8員環を形成する原
子群を表す。アルコキシ基、アルキル基、アミノ基、ア
リール基は置換されていてもよい。環構造の具体例とし
ては−O−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)
=、−C(=O)−、−N(R12) −、−N=等を組み
合わせて構成される。ここで、R9 、R10、R11および
12は各々水素原子、アルキル基(炭素数1〜10が好
ましく、置換基を有していてもよい。置換基としてヒド
ロキシ基、カルボキシ基、スルホ基などを挙げることが
できる。)、ヒドロキシ基またはカルボキシ基を表す。
さらに、この5〜8員環に飽和あるいは不飽和の縮合環
を形成してもよい。
【0085】この5〜8員環の例としては、ジヒドロフ
ラノン環、ジヒドロピロリン環、ピラノン環、シクロペ
ンテノン環、シクロヘキセノン環、ピロリノン環、ピラ
ゾリノン環、ピリドン環、アザシクロヘキセノン環、ウ
ラシル環などが挙げられ、好ましい5〜8員環の例とし
てはジヒドロフラノン環、シクロペンテノン環、シクロ
ヘキセノン環、ピラゾリノン環、アザシクロヘキセノン
環、ウラシル環を挙げることができる。
【0086】Y1 は=O、または=N−R3 を表す。R
3 は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基(例えばメチ
ル、エチル)またはアシル基(例えはアセチル)を表
す。アルキル基、アシル基は置換されていてもよい。置
換アルキル基としてはヒドロキシアルキル基(例えばヒ
ドロキシメチル、ヒドロキシエチル)、スルホアルキル
基(例えばスルホメチル、スルホエチル)、カルボキシ
アルキル基(例えばカルボキシメチル、カルボキシエチ
ル)が挙げられる。
【0087】以下に本発明のアスコルビン酸系現像主薬
の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0088】
【化17】
【0089】
【化18】
【0090】
【化19】
【0091】
【化20】
【0092】これらのうち、I−1で表されるアスコル
ビン酸あるいはエリソルビン酸(アスコルビン酸のジア
ステレオマー)およびこれらのリチウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が好ましい。これ
らアスコルビン酸及びその誘導体系現像主薬は、現像液
1リットル当り1〜100g、好ましくは5〜80g用
いるのが好ましい。
【0093】一方、ジヒドロキシベンゼン系現像主薬と
しては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホン
酸、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、イ
ソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、
2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロロハ
イドロキノン、2,3−ジブロモハイドロキノン、2,
5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが、特にハイド
ロキノンが好ましい。
【0094】なお、アスコルビン酸系現像主薬を用いる
場合、本発明の現像剤ないし現像液は、ハイドロキノン
のようなジヒドロキシベンゼンに代表されるようなポリ
ヒドロキシベンゼン類化合物を実質的に含有しないこと
が好ましい。すなわち、ポリヒドロキシベンゼン類化合
物の現像液中の含有量は0.0001モル/リットル以
下が望ましく、さらには全く含有しないことが最も好ま
しい。現像液のpHは8.5〜12が好ましく、9〜1
1.5が特に好ましい。
【0095】本発明の写真感光材料に用いられる各種添
加剤等については例えば、以下の該当個所に記載のもの
を用いる事が出来る。 項目 該当個所 1)カブリ防止剤、 特開平2−68539号公報第10頁左下欄17 安定剤 行目から同第11頁左上欄7行目及び同第3頁左 下欄2行目から同第4頁左下欄。 2)色調改良剤 特開昭62−276539号公報第2頁左下欄7 行目から同第10頁左下欄20行目、特開平3− 94249号公報第6頁左下欄15行目から第1 1頁右上欄19行目。 3)分光増感色素 特開平2−68539号公報第4頁右下欄4行目 から同第8頁右下欄。 4)界面活性剤、 特開平2−68539号公報第11頁左上欄14 帯電防止剤 行目から同第12頁左上欄9行目。 5)マット剤、滑り剤、 特開平2−68539号公報第12頁左上欄10 可塑剤 行目から同右上欄10行目、同第14頁左下欄1 0行目から同右下欄1行目。 6)親水性コロイド 特開平2−68539号公報第12頁右上欄11 行目から同左下欄16行目。 7)硬膜剤 特開平2−68539号公報第12頁左下欄17 行目から同第13頁右上欄6行目。 8)支持体 特開平2−68539号公報第13頁右上欄7行 目から20行目。 9)クロスオーバー 特開平2−264944号公報第4頁右上欄20 カット法 行目から同第14頁右上欄。 10)染料、媒染剤 特開平2−68539号公報第13頁左下欄1行 目から同第14頁左下欄9行目、同3−2453 7号公報第14頁左下欄から同第16頁右下欄。 11)ポリヒドロキシ 特開平3−39948号公報第11頁左上欄から ベンゼン類 同第12頁左下欄、EP特許第452772A号 公報。 12)層構成 特開平3−198041号公報。 13)現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄7 行目から同第19頁左下欄15行目、及び特開平 2−115837号公報第3頁右下欄5行目から 同第6頁右上欄10行目。
【0096】本発明のAgX乳剤粒子および製造方法で
製造したAgX乳剤はあらゆる写真感光材料に用いるこ
とができる。例えば、黒白ハロゲン化銀写真感光材料
〔例えば、Xレイ感材、印刷用感材、印画紙、ネガフィ
ルム、マイクロフィルム、直接ポジ感材、超微粒子乾板
感材(LSIフォトマスク用、シャドーマスク用、液晶
マスク用)〕、カラー写真感光材料(例えばネガフィル
ム、印画紙、反転フィルム、直接ポジカラー感材、銀色
素漂白法写真など)に用いることができる。更に拡散転
写型感光材料(例えば、カラー拡散転写要素、銀塩拡散
転写要素)、熱現像感光材料(黒白、カラー)、高密度
digital記録感材、ホログラフィー用感材などをあげる
ことができる。
【0097】本発明の感光材料を用いて画像を形成する
方法としては、X線露光にて400nm以下に主ピーク
を持つ蛍光体との組み合わせで画像形成する方法が挙げ
られる。
【0098】400nm以下に主発光ピークであるスク
リーンは特開平6−11804号、WO93/0152
1号に記載のスクリーンなどが使われるがこれに限られ
るものではない。本発明で好ましい蛍光体の発光波長は
400nm以下、さらに好ましくは、370nm以下で
ある。
【0099】代表的な蛍光体としては、M’相YTaO
4 単独あるいはGd,Bi,Pb,Ce,Se,Al,
Rb,Ca,Cr,Cd,Nbなどを添加した化合物、
LaOBrにGd,Tm,GdおよびTm,Gdおよび
Ce,Tbを添加した化合物、HfZrの酸化物単独あ
るいはGe,Tiアルカリ金属などを添加した化合物、
2 3 単独あるいはGd,Euを添加した化合物、Y
2 2 SにGdを添加した化合物、各種蛍光体の母体に
Gd,Tl,Ceを付活剤として用いた化合物などがあ
る。特に好ましい化合物としては、M’相YTaO4
独あるいはGd,Srを添加した化合物、LaOBrに
Gd,Tm,GdおよびTmを添加した化合物、HfZ
rの酸化物あるいはGe,Tiアルカリ金属などを添加
した化合物である。
【0100】蛍光体の粒径は1μm以上20μm以下が
よいが、求められる感度や製造上の問題から変更でき
る。塗布量は、400g/mm2 以上2000g/mm2
下が好ましいが、求められる感度や画質に応じて一概に
はいえない。また一枚の増感紙で支持体の近傍から表面
に向かって粒子サイズ分布を付けてもかまわない。この
場合一般的には表面の粒子を大きくすることが知られて
いる。蛍光体の空間充填率は40%以上、好ましくは6
0%以上である。
【0101】感光材料の両面に蛍光体層を配して撮影す
る場合、X線入射側とその反対側の蛍光体塗布量は変え
ることができる。一般にX線入射側の増感紙による遮蔽
のため、特に高感度システムを必要とする場合、X線入
射側の増感紙の塗布量を小さくすることが知られてい
る。
【0102】本発明に用いられるスクリーンに使用する
支持体は、紙、金属板、ポリマーシートなどがあげられ
るが、一般的にはポリエチレンテレフタレートなどのフ
レキシブルなシートが用いられる。支持体には、必要に
応じて、反射剤や光吸収剤が添加されていても表面に別
の層として設けられていてもよい。
【0103】また、必要に応じて、支持体表面に微少に
凹凸を付けたり、蛍光体層との密着力増加のための粘着
層や、導電層を下塗りとして設けることができる。反射
剤としては、酸化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウムなど
があげられるが蛍光体の発光波長が短いことから、酸化
チタン、硫酸バリウムが好ましい。反射剤は、支持体中
あるいは支持体と蛍光体層の間だけでなく、蛍光体層中
に存在せしめても良い。蛍光体層中に存在せしめる場
合、支持体近傍に偏在させることは好ましい。
【0104】本発明のスクリーンで用いられる結合剤と
しては、ゼラチンなどの蛋白質、デキストラン、コーン
スターチなどのポリサッカライド、アラビアゴムなど天
然高分子物質;ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリウレタン、ポリアルキルアクリレート、塩化ビ
ニリデン、ニトロセルロース、フッ素含有ポリマー、ポ
リエステルなどの合成高分子物質、またこれらの混合物
やコポリマーがあげられる。好ましい結合剤としては、
基本的な性能としては、蛍光体からの発光に対して透過
率が高いことがあげられる。この点において、ゼラチ
ン、コーンスターチ、アクリル系ポリマー、フッ素を含
むオレフィンポリマーやフッ素を含むオレフィンをコポ
リマー成分として含有するポリマー、スチレン/アクリ
ルニトリルコポリマーなどがあげられる。これらの結合
剤は、架橋剤によって架橋されるような官能器を有して
いてもよい。また、求められる画質性能によって、結合
剤中に蛍光体からの発光に対する吸収剤を添加せしめた
り、透過率の低い結合剤を用いてもよい。吸収剤として
は、顔料や染料、紫外線吸収化合物があげられる。蛍光
体と結合剤の比率は、一般的に体積比において1:5な
いし50:1、好ましくは1:1ないし1:5:1であ
る。蛍光体と結合剤の比率は、均一であっても厚さ方向
に不均一であってもよい。
【0105】蛍光体層は、通常、蛍光体を結合剤溶液中
に分散させた塗布液を用い、塗布法により形成される。
塗布液の溶剤としては、水あるいはアルコール、塩素含
有炭化水素、ケトン、エステル、エーテル芳香族化合物
などの有機溶剤、およびこれらの混合物があげられる。
塗布液中には、蛍光体粒子のフタル酸、ステアリン酸、
カプロン酸、界面活性剤などの分散安定剤や、燐酸エス
テル、フタル酸エステル、グリコール酸エステル、ポリ
エステル、ポリエチレングリコールなどの可塑剤を添加
してもよい。
【0106】本発明に用いられるスクリーンには蛍光体
層上に保護層を設けることができる。保護層は、蛍光体
層上に塗布する方法、別途保護層膜を作製しラミネート
する方法が一般的に用いられる。塗布法においては、蛍
光体層と同時に塗布してもよいし、蛍光体層を塗布乾燥
させた後塗設してもよい。保護層は、蛍光体層の結合剤
と同じ物質でもよいし、異種の物質でもよい。保護層に
用いられる物質としては、蛍光体層の結合剤にあげた物
質のほか、セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、メラミ
ン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などがあげられる。
好ましい物質としては、ゼラチン、コーンスターチ、ア
クリル系ポリマー、フッ素を含むオレフィンポリマーや
フッ素を含むオレフィンをコポリマー成分として含有す
るポリマー、スチレン/アクリルニトリルコポリマーな
どがあげられる。保護層の厚みは、一般に1μm以上2
0μm以下で、2μm以上10μm以下が好ましく、2
μm以上6μm以下がさらに好ましい。本発明の保護層
の表面にエンボス加工を施すことは好ましい。また保護
層中にマット剤を存在せしめてもよいし、求める画像に
よって発光に対し光散乱性を有している物質、たとえば
酸化チタンなどを存在せしめてもよい。
【0107】本発明に用いられるスクリーンの保護層中
には、表面の滑り性を付与してもよい。好ましい滑り剤
としては、ポリシロキサン骨格含有オリゴマー、パーフ
ルオロアルキル基含有オリゴマーがあげられる。本発明
の保護層に導電性を付与してもよい。導電性付与剤とし
ては、白色および透明な無機導電性物質や有機帯電防止
剤があげられる。好ましい無機導電性物質としては、Z
nO粉末や、ウィスカ、SnO2 、ITOなどがあげら
れる。
【0108】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 「{100}高AgCl平板乳剤A−1の調製」反応容
器にゼラチン水溶液1582ml(ゼラチン−1(メチオ
ニン含率が約40μモル/gの脱イオン化アルカリ処理
骨ゼラチン)19.5g、HNO3 1N液7.8mlを
含み、pH4.3)、NaCl−1液(100ml中にN
aCl10gを含む)を13ml入れ、温度を40℃に保
ちながら、Ag−1液(100ml中にAgNO3 20
gを含む)とX−1液(100ml中にNaCl 7.0
5gを含む)を62.4ml/分で15.6mlずつ同時混
合添加した。3分間攪拌した 後、Ag−2液(100
ml中にAgNO3 2gを含む)とX−2液(100ml
中にKBr 1.4gを含む)を80.6ml/分で2
8.2mlずつ同時混合した。3分間攪拌した後、Ag−
1液とX−1液を62.4ml/分で46.8mlずつ同時
混合添加した。2分間攪拌した後、ゼラチン水溶液20
3ml(酸化処理ゼラチン 11.3g、NaCl 1.
3g、pHを5.5に調整するためにNaOH 1N液
を含む)を加え、pClを1.8とした後、温度を75
℃に昇温し、pClを1.8とした後10分間熟成し
た。その後、ジスルフィド化合物Aをハロゲン化銀1モ
ルあたり1×10-4モル添加し、さらにAgCl微粒子
乳剤(平均粒子直径0.1μm)を2.68×10-2
ル/分のAgClの添加速度で20分添加した。添加後
10分間熟成した後、沈降剤を加え、温度を35℃に下
げ、沈降水洗した。ゼラチン水溶液を加え、60℃でp
H6.0に調節した。
【0109】
【化21】
【0110】該粒子のレプリカの透過型電子顕微鏡写真
像(以下TEMと記す)を観察した。得られた乳剤は、
銀を基準としてAgBrを0.44モル%含む塩臭化銀
{100}平板粒子であった。該粒子の形状特性値は下
記のようであった。 (アスペクト比2以上30以下の平板状粒子の全投影面
積/全AgX粒子の投影面積和)×100=a1 =90
% (平板状粒子の平均アスペクト比(平均直径/平均厚
さ))=a2 =9.3 (平板状粒子の平均直径)=a3 =1.67μm (平均厚さ)=a4 =0.18μm
【0111】「{111}AgCl平板乳剤B−1の調
製」塩化銀平板粒子を以下のように調製した。
【0112】
【化22】
【0113】
【0114】35℃に保った溶液(1)に、攪拌しなが
ら溶液(2)と溶液(3)を1分間かけて一定添加速度
で同時に加え、溶液の温度を15分間かけて70℃に上
昇させた。この時点で全銀量の約5.7%に相当する粒
子が形成された。次に、溶液(4)と溶液(5)を24
分間かけて一定添加速度で同時に加え、さらに溶液
(6)液と溶液(7)を40分間かけて同時に添加し、
塩化銀平板乳剤が得られた。乳剤を沈降法により水洗・
脱塩した後ゼラチン30gとH2 Oを加え、さらにフェ
ノキシエタノール2.0g及び増粘剤としてポリスチレ
ンスルホン酸ナトリウム0.8gを添加し、苛性ソーダ
でpH6.0になるように再分散した。こうして得られ
た乳剤は、a1 =90%、a3 =1.55μm、a4
0.18μm、a2 =8.6、円相当投影面積径の変動
係数19%の{111}面を主平面とした塩化銀平板乳
剤である。
【0115】「{100}面AgBrCl平板乳剤C−
1の調製」反応容器にゼラチン水溶液1582ml(ゼラ
チン−1(メチオニン含率が約40μモル/gの脱イオ
ン化アルカリ処理骨ゼラチン)19.5g、HNO3
1N液7.8mlを含み、pH4.3)、NaCl−1液
(100ml中にNaCl10gを含む)を13ml入れ、
温度を40℃に保ちながら、Ag−1液(100ml中に
AgNO3 20gを含む)とX−1液(100ml中に
NaCl 7.05gを含む)を62.4ml/分で1
5.6mlずつ同時混合添加した。3分間攪拌した後、A
g−2液(100ml中にAgNO3 2gを含む)とX
−2液(100ml中にKBr 1.4gを含む)を8
0.6ml/分で28.2mlずつ同時混合した。3分間攪
拌した後、Ag−1液とX−1液を62.4ml/分で4
6.8mlずつ同時混合添加した。2分間攪拌した後、ゼ
ラチン水溶液203ml(ゼラチン−1 13g、NaC
l 1.3g、pHを5.5に調整するためにNaOH
1N液を含む)を加え、pClを1.8とした後、温度
を75℃に昇温し、pClを1.8とした後10分間熟
成した。この後、Ag−3液(100ml中にAgNO3
25g)、X−3液(100ml中にKBr 8.75
g、NaCl 4.30g)を、2.68×10ー2モル
/分の添加速度でコントロールダブルジェット法により
pCl 1.8で20分間成長させた。添加後10分間
熟成した後、沈降剤を加え、温度を35℃に下げ、沈降
水洗した。ゼラチン水溶液を加え、60℃でpH6.0
に調節した。該粒子のレプリカのTEM像を観察した。
得られた乳剤は、銀を基準としてAgBrを約50モル
%含む塩臭化銀{100}面平板粒子であった。該粒子
の形状特性値は下記のようであった。 (アスペクト比2以上30以下の平板状粒子の全投影面
積/全AgX粒子の投影面積和)×100=a1 =90
% (平板状粒子の平均アスペクト比(平均直径/平均厚
さ))=a2 =9.3 (平板状粒子の平均直径)=a3 =1.67μm (平均厚さ)=a4 =0.18μm
【0116】「{111}AgBrCl平板状粒子D−
1の調製」水1リットル中に臭化カリウム6.0g、平
均分子量1万5千の低分子量ゼラチン7.0g、を添加
し55℃に保った容器中へ攪拌しながら硝酸銀水溶液3
7cc(硝酸銀4.00g)と臭化カリウム5.9gを含
む水溶液38ccをダブルジェット法により37秒間で添
加した。つぎにゼラチン18.6gを添加した後70℃
に昇温して硝酸銀水溶液89cc(硝酸銀9.80g)を
22分間かけて添加した。ここで25%のアンモニア水
溶液7ccを添加、そのままの温度で10分間物理熟成し
たのち100%酢酸溶液を6.5cc添加した。引き続い
て硝酸銀153gの水溶液と臭化カリウムと塩化カリウ
ムの混合水溶液をpAg8.5に保ちながらコントロー
ルダブルジェット法で35分かけて添加した。次に2N
のチオシアン酸カリウム溶液15ccを添加した。5分間
そのままの温度で物理熟成したのち35℃に温度を下げ
た。a1 =95%、平均投影面積直径a3 =1.50μ
m、厚みa4 =0.185μm、平均アスペクト比a2
=8.1、直径の変動係数18.5%の単分散で、塩化
銀含率が17%になる{111}面を主平面とする塩臭
化銀平板乳剤D−1を作製した。この後、沈降法により
可溶性塩類を除去した。再び40℃に昇温してゼラチン
30gとフェノキシエタノール2.35gおよび増粘剤
としてポリスチレンスルホン酸ナトリウム0.8gを添
加し、苛性ソーダと硝酸銀溶液でpH5.90、pAg
8.00に調整した。
【0117】「単分散立方体ハロゲン化銀乳剤Eの調
製」水1リットルにゼラチン32gを溶解し、53℃に
加温された容器に臭化カリウム0.3g、塩化ナトリウ
ム5gおよび化合物〔I〕
【0118】
【化23】
【0119】46mgを入れた後、80gの硝酸銀を含む
水溶液444mlと臭化カリウム45g及び塩化ナトリウ
ム5.5gを含む水溶液452mlをダブルジェット法に
より約20分間かけて添加し、その後80gの硝酸銀を
含む水溶液400mlと臭化カリウム46.4g、塩化ナ
トリウム5.7g及びヘキサクロロイリジウム(III)
酸カリウム(10-7モル/モル銀)を含む水溶液415
mlとをダブルジェット法により約25分間かけて添加し
て、平均粒子サイズ(投影面積直径)0.34μmの立
方体単分散塩臭化銀粒子(投影面積直径の変動係数10
%)を作製した。
【0120】この乳剤を凝集法により脱塩処理後、ゼラ
チン62g、フェノキシエタノール1.75gを加え、
pH6.5、pAg8.5に合わせた。
【0121】「化学増感」次に乳剤A−1を攪拌しなが
ら56℃に保った状態で最適に化学増感を施した。ま
ず、チオスルフォン酸化合物−1をハロゲン化銀1モル
当たり6×10-5モル相当添加し、つぎに、平均球相等
径0.05μmのAgBr微粒子をハロゲン化銀1モル
あたり1.0モル%相当を添加して約5分間熟成を行
い、さらにハロゲン化銀1モル当たり0.2モル%相当
の1%KI水溶液を添加した。さらに3分後、二酸化チ
オ尿素を1×10-6モル/モルAg添加し、22分間そ
のまま保持して還元増感を施した。つぎに4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデ
ンをハロゲン化銀1モルあたり1.5×10-4モル相当
を添加し、増感色素A−1とA−2をそれぞれハロゲン
化銀1モル当たり1×10-3モル、1.2×10-5モル
相当を同時に添加した。引き続きチオ硫酸ナトリウムを
ハロゲン化銀1モル当たり5×10-6モル相当とセレン
化合物−1をハロゲン化銀1モル当たり1×10-6モル
相当加えた後、塩化金酸をハロゲン化銀1モル当たり
2.7×10-6モル相当およびチオシアン酸カリウムを
ハロゲン化銀1モル当たり1.8×10-3モル相当添加
した。さらに核酸(山陽国策パルプ社製:商品名RNA
−F)をハロゲン化銀1モル当たり67mg相当添加し
た。その後、塩化金酸を添加してから20分後に亜硫酸
ナトリウムをハロゲン化銀1モル当たり3.2×10-4
モル相当加えてさらに熟成し、塩化金酸を添加してから
80分後に水溶性メルカプト化合物−1を添加し35℃
に冷却した。こうして乳剤A−1の調整(化学熟成)を
終了した。
【0122】
【化24】
【0123】さらに亜硫酸ナトリウムの添加量、金を添
加してから亜硫酸ナトリウムを添加するまでの時間を表
1の如く変える以外は、まったく同様にして乳剤A−2
〜3、B−1〜3、C−1〜3、D−1、E−1を化学
増感した。また乳剤A−1においてチオ硫酸ナトリウム
とセレン増感剤を添加しないこと以外は、全く同様にし
て乳剤A−4を作成した。乳剤A−1において亜硫酸ナ
トリウムの代わりに等モルのチオシアン酸カリウム(金
との錯塩の安定度定数20)、KBr(金との錯塩の安
定度定数15)を添加したこと以外は、全く同様にして
それぞれ乳剤A−5、A−6を作成した。
【0124】得られた乳剤、および亜硫酸ナトリウムを
添加する直前の乳剤(同処方で別に作成した)をそれぞ
れ遠心分離して、バインダー相とハロゲン化銀粒子相と
に分離した。ハロゲン化銀粒子相はアンモニウムチオサ
ルファイト水溶液にてハロゲン化銀粒子を溶解してのち
原子吸光法にて金の定量を行い、バインダー相の金の定
量値から金のハロゲン化銀粒子側の分配率を求めた。表
1に作製した乳剤A−1〜A−6、B−1〜B−3、C
−1〜C−3、D−1、E−1の金のハロゲン化銀粒子
側の分配率を示す。
【0125】
【表1】
【0126】「塗布試料の調整」乳剤A−1〜A−6、
B−1〜B−3、C−1〜C−3、D−1、E−1に対
してハロゲン化銀1モル当たり下記の薬品を添加して乳
剤塗布液とした。 ・ゼラチン(乳剤中のゼラチンも含めて) 111 g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 21.5 g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 5.1 g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.2 g ・硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 膨潤率が230%の値になるように添加量を調整 ・化合物−I 42.1 mg ・化合物−II 10.3 g ・化合物−III 0.11g ・化合物−IV 8.5 mg ・化合物−V 0.43g ・化合物−VI 0.004g ・化合物−VII 0.1 g ・化合物−VIII 0.1 g NaOHでpH6.1に調整
【0127】
【化25】
【0128】
【化26】
【0129】上記塗布液に対し、染料−I〜III が各々
片面当たり10mg/m2となるように染料乳化物Aを添加
した。
【0130】
【化27】
【0131】(染料乳化物Aの調製)上記染料−I〜II
I を各々20gおよび下記高沸点有機溶媒−Iを62.
8g、高沸点有機溶媒−IIを62.8g及び酢酸エチル
333gを60℃で溶解した。つぎにドデシルスルホン
酸ナトリウムの5%水溶液65ccとゼラチン94g、水
581ccを添加し、ディゾルバーにて60℃、30分間
乳化分散した。つぎに下記化合物−VIを2gおよび水6
リットルを加え、40℃に降温した。つぎに旭化成製限
外濾過ラボモジュールACP1050を用いて、全量が
2kgとなるまで濃縮し、前記化合物−VIを1g加えて染
料乳化物Aとした。
【0132】
【化28】
【0133】(表面保護層塗布液の調製)表面保護層塗
布液を、各成分が下記の塗布量となるように調製した。 ・ゼラチン 0.780g/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 0.035g/m2 ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 0.0012 g/m2 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 0.072g/m2 ・塗布助剤−I 0.020g/m2 ・塗布助剤−II 0.037g/m2 ・塗布助剤−III 0.0080 g/m2 ・塗布助剤−IV 0.0032 g/m2 ・塗布助剤−V 0.0025 g/m2 ・化合物−VII 0.0022 g/m2 ・プロキセル(ICI社製) 0.0010 g/m2 (NaOHでpH6.8に調整)
【0134】
【化29】
【0135】(支持体Aの調製) (1)下塗層用染料分散物Bの調製 下記の染料−IV、Vを特開昭63−197943号に記
載の方法でボールミル処理した。
【0136】
【化30】
【0137】水434mlおよび Triton X−200(Ro
om and Haas Company 製) の6.7%水溶液791mlと
を2リットルのボールミルに入れた。染料20gをこの
溶液に添加した。酸化ジルコニウム(ZrO2 )のビー
ズ400ml(2mm径)を添加し内容物を4日間粉砕し
た。この後、12.5%ゼラチン160gを添加した。
脱泡したのち、濾過によりZrO2 ビーズを除去した。
得られた染料分散物を観察したところ、粉砕された染料
の粒径は直径0.05〜1.15μmにかけての広い分
野を有していて、平均粒径は0.37μmであった。さ
らに、遠心分離操作をおこなうことで0.9μm以上の
大きさの染料粒子を除去した。こうして染料分散物Bを
得た。
【0138】(2)支持体の調整 二軸延伸された厚さ175μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電を行い、下記の組成より
成る第1下塗液を塗布量が4.9cc/m2と成るようにワ
イヤーコンバーターにより塗布し、185℃にて1分間
乾燥した。つぎに反対面にも同様にして第1下塗層を設
けた。使用したポリエチレンテレフタレートには染料−
IVが0.06wt%、染料−Vが0.06wt%含有さ
れているものを用いた。
【0139】 ・ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固形分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 158 cc ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム 塩4%溶液 41 cc ・蒸留水 801 cc ※ラテックス溶液中には、乳化分散剤として下記化合物をラテックス固形分に 対し0.4wt%含有
【0140】
【化31】
【0141】(3)下塗層の塗布 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側づ
つ、両面にワイヤー・バーコーダー方式により塗布し、
155℃で乾燥した。 ・ゼラチン 80mg/m2 ・染料分散物B(染料固形分として) 8mg/m2 ・塗布助剤−VI 1.8mg/m2 ・化合物−VIII 0.27mg/m2 ・マット剤 平均粒径2.5 μmのポリメチルメタクリレート 2.5mg/m2
【0142】
【化32】
【0143】(写真材料の調製)前述のごとく準備した
支持体上に先の乳剤層と表面保護層とを組み合わせ同時
押し出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量
は1.75g/m2とした。この様にして塗布試料1〜1
4を作製した。
【0144】(写真性能の評価)写真材料を富士フイル
ム(株)社製のXレイオルソスクリーンHR−4を使用
して、両側に密着させ、両側から、0.05秒の露光を
与え、X線センシトメトリーをおこなった。露光量の調
整は、X線管球とカセッテとの距離を変化させることに
より行った。露光後、下記現像液と定着液にて自動現像
機処理を行った。
【0145】(処理) 自動現像機・・・富士フイルム(株)社製CEPROS
−30 濃縮液の調製 <現像液> パーツ剤A 水酸化カリウム 330 g 亜硫酸カリウム 630 g 亜硫酸ナトリウム 255 g 炭酸カリウム 90 g ホウ酸 45 g ジエチレングリコール 180 g ジエチレントリアミン五酢酸 30 g 1−(N,N−ジエチルアミン)エチル−5−メルカプト テトラゾール 0.75g ハイドロキノン 450 g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3− ピラゾリドン 60 g 水を加えて 4125 ml
【0146】 パーツ剤B ジエチレングリコール 525 g 3,3′ジチオビスヒドロ桂皮酸 3 g 氷酢酸 102.6g 2−ニトロインダゾール 3.75g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 34.5 g 水を加えて 750 ml
【0147】 パーツ剤C グルタールアルデヒド(50wt/wt%) 150 g 臭化カリウム 15 g メタ重亜硫酸カリウム 105 g 水を加えて 750 ml
【0148】 <定着液> チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol %) 3000 ml エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水塩 0.45 g 亜硫酸ナトリウム 225 g ホウ酸 60 g 1−(N,N−ジエチルアミン)−エチル−5−メルカプ トテトラゾール 15 g 酒石酸 48 g 氷酢酸 675 g 水酸化ナトリウム 225 g 硫酸(36N) 58.5 g 硫酸アルミニウム 150 g 水を加えて 6000 ml pH 4.68
【0149】(処理液の調製)上記現像液濃度液を下記
の容器に各パーツ剤毎に充填した。この容器はパーツ剤
A、B、Cの各部分容器が容器自身によって一つに連結
されているものである。また、上記定着液濃度も同種の
容器に充填した。まず、現像槽内にスターターとして、
酢酸54gと臭化カリウム55.5gを含む水溶液30
0mlを添加した。上記処理剤入容器を逆さにして自現機
の側面に装着されている処理液ストックタンクの穿孔刃
にさしこんで、キャップの封止膜を破り、容器内の各処
理剤をストックタンクに充填した。これらの各処理剤を
下記の割合で自現機の現像槽、定着槽に、それぞれ自現
機に設置されているポンプを作動して満たした。また、
感材が4切サイズ換算で8枚処理される毎にも、この割
合で、処理剤原液と水とを混合して自現機の処理槽に補
充した。
【0150】 現像液 パーツ液A 51 ml パーツ液B 10 ml パーツ液C 10 ml 水 125 ml pH 10.50 定着液 濃縮液 80 ml 水 120 ml pH 4.62 水洗槽には水道水を満たした。
【0151】また、水あか防止剤として、放線菌を平均
粒径100μm、平均孔径3μmのパーライトに担持さ
せたもの0.4gをポリエチレン製のビン(ビン開口部
を300メッシュのナイロン布で覆い、この布より水お
よび菌の流通が可能)に充填したものを3個用意し、そ
のうちの2個を水洗槽の底部に、1個を水洗水のストッ
クタンク(液量0.2リットル)の底部にそれぞれ沈め
た。
【0152】(自然経時性の評価)内部が50℃68%
に保たれた密閉容器中に塗布試料を入れ5日間経時した
(強制経時)。この試料と比較用(室温にて遮光容器中
に保存)の試料とを写真性の評価に用いたものと同じ処
理を行い、カブリ部分の濃度を測定した。自然経時性は
かぶり率として評価した。 (カブリ率増加)=[(強制経時でのカブリ上昇)/
{(最高濃度)−(支持体濃度)}]×100 カブリ率が低いほど自然経時性が良好である。
【0153】(定着性の評価)上記の処理液と自現機を
用いて、写真材料1〜14を4ツ切サイズで露光しない
で処理した。定着できたかどうかを、処理後のフィルム
を目視で観察して評価した。結果を表2に示した。
【0154】
【表2】
【0155】感度は、Fog+1.0の濃度を与える露
光量の逆数で表し、感度は写真材料1のものを100と
した。表2に示す様に本発明の乳剤のみがカブリと感
度、経時安定性、定着性について同時に優れていること
が判る。
【0156】実施例2 実施例1で作成した写真材料1〜14をDu Pont
社製のウルトラビジョンファーストディテール(UV)
を使用して、両側に密着させ、両側から、0.05秒の
露光を与え、X線センシトメトリーをおこなった。露光
量の調整は、X線管球とカセッテとの距離を変化させる
ことにより行った。露光後、下記現像液にて自動現像機
処理をおこなった。
【0157】 現像液の調製 現像液A 亜硫酸ナトリウム 10.0g 炭酸カリウム 55.2g ジエチレングリコール 25.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 臭化ナトリウム 1.0g 5−メチル−ベンゾトリアゾール 0.1g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル 6.6g −3−ピラゾリドン L−アスコルビン酸 30.0g
【0158】水を加えて1リットルとし水酸化カリウム
でpH=10.3にする。
【0159】現像液Aに対してそれぞれの化合物を添加
したものを母液現像液B、C、D、E、F、G、H、
J、Kとして表3のような現像液を調製した。またスタ
ーターとして現像液A〜Kに対応させて各々臭化カリウ
ム7.4gと酢酸7.2gとを添加したものを用意し
た。
【0160】
【表3】
【0161】富士Medical Film Processor CEPROS-S を
用いて、1日当りフィルムを10m2 処理し各現像液を
200ml/m2の割合でスターターを添加してない現像液
を用いて補充しながら2ケ月ランニングテストを行っ
た。このときの現像は35℃で29秒行い、トータルの
処理時間(Dry to Dry)は100秒とした。得られた結果
を表4示す。
【0162】表中の感度は塗布試料1を現像液Jで黒化
濃度1.0を得るに必要な露光量の逆数を100として相
対値で示した。他の現像液についての感度は、塗布試料
間の相対関係は変わらなかったので省略した。銀汚れは
2ケ月のランニングにより処理済フィルムおよび自動現
像機の現像タンクを目視で評価した。この場合、「1」
はフィルム上に銀汚れが一部分付着して故障に相当する
もの、「3」はフィルム上の銀汚れはないが、自動現像
機の現像タンクの底、壁ラック等に銀汚れが有り、さら
に長期間ランニングするとフィルム上に銀汚れの故障を
起すおそれがあり、この時点で現像タンクおよびラック
を洗浄する必要があるもの、「5」は現像タンクの底壁
ラックの銀汚れが全くなく、自動現像機現像タンク、ラ
ック等の洗浄が不要でこのまま継続可能なものとし、
「1」と「3」との中間にあるものを「2」、「3」と
「5」との中間にあるものを「4」として5段階にて目
視評価した。
【0163】
【表4】
【0164】表4の結果が示すように従来から知られて
いる銀汚れ防止剤の化合物11−1、12−1、13−
1、14−1、15−1を含む現像液B、C、D、E、
Fは現像液Aに対しては銀汚れを改良しているけれども
不充分なものであった。このなかで、現像液Bは、特開
昭58-169147 号と同様に化6の化合物とベンゾトリアゾ
ール化合物とを併用したものであるが、銀汚れの防止効
果は不充分である。驚くべきことに本発明の塗布試料を
化6で示される化合物と化7〜化10の化合物のいずれ
か1つとを併用した本発明の現像液G、H、J、Kの場
合に銀汚れを著しく改良している。ちなみに現像液G、
H、J、Kは2種類の化合物を併用しているので合計で
1.0mMの添加量になるが、現像液B、C、D、E、Fの
場合のように単独で1.0mMの添加量にしてもこのような
銀汚れ防止効果は得られない。化6の化合物と化7〜化
10の化合物の併用によって、本発明の塗布試料を組み
合わせることにより今まで考えられなかった銀汚れ防止
作用が有効に働いたと考えられる。
【0165】なお、上記では使用液型の現像剤を用いて
いるが、コンパクトな濃縮液型の現像剤を用いて希釈し
て使用しても同様の結果を示した。
【0166】
【発明の効果】本発明により、高感度、低カブリ及びそ
の安定性に優れ、また定着性、銀汚れ性を改良すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/06 502 G03C 1/06 502 5/17 5/17 5/305 5/305 G21K 4/00 G21K 4/00 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cl含有率が20モル%以上100モル
    %以下であるハロゲン化銀写真乳剤であって、該乳剤中
    のハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アス
    ペクト比(直径/厚さ)が2以上30以下の平板状粒子
    であるハロゲン化銀写真乳剤において、該ハロゲン化銀
    乳剤が金カルコゲン増感されており、かつ金のハロゲン
    化銀粒子側の分配率が10%以上40%未満であること
    を特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
  2. 【請求項2】 該平板状粒子が{100}面を主平面に
    持つ平板状粒子であることを特徴とする請求項1に記載
    のハロゲン化銀写真乳剤。
  3. 【請求項3】 該金カルコゲン増感が金セレン増感であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化
    銀写真乳剤。
  4. 【請求項4】 Cl含有率が20モル%以上100モル
    %以下であるハロゲン化銀写真乳剤であって、該乳剤中
    のハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アス
    ペクト比(直径/厚さ)が2以上30以下の平板状粒子
    であるハロゲン化銀写真乳剤の製造方法において、該ハ
    ロゲン化銀粒子が、化学増感工程において金のハロゲン
    化銀粒子側の分配率が50%以上になった後に金と錯形
    成する化合物を添加することによって金のハロゲン化銀
    粒子側の分配率を10%以上40%未満にする事を特徴
    とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 該金と錯形成する化合物が、金との錯塩
    の安定度定数が28以上39以下の化合物である事を特
    徴とする請求項4に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 該金と錯形成する化合物が亜硫酸塩であ
    る事を特徴とする請求項4に記載のハロゲン化銀写真乳
    剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 支持体上に請求項1〜3いずれか1項に
    記載のハロゲン化銀写真乳剤もしくは請求項4〜6いず
    れか1項に記載の製造方法で製造されたハロゲン化銀写
    真乳剤の層を少なくとも1層有することを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。
  8. 【請求項8】 支持体の両面に請求項1〜3いずれか1
    項に記載のハロゲン化銀写真乳剤もしくは請求項4〜6
    いずれか1項に記載の製造方法で製造されたハロゲン化
    銀写真乳剤の層を少なくとも1層有することを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。
  9. 【請求項9】 X線露光にて400nm以下にピークを
    有する発光をする蛍光増感紙と組み合わせて用いること
    を特徴とする請求項8記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  10. 【請求項10】 (a)現像主薬、(b)下記化1で示
    される化合物及び(c)下記化2、化3、化4及び化5
    で示される化合物から選ばれた少なくとも1種とを含有
    する現像液で、請求項7又は8記載のハロゲン化銀写真
    材料を現像処理することを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 (化1中、R1 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル
    基、または各々炭素数1〜6のアルキル部分を有するア
    ミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基もしくは
    カルボキシアルキル基を表わす。化2中、R2 およびR
    3 は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表
    す。但しR2 とR3 とは同時に水素原子になることはな
    い。R4 およびR5 は各々水素原子または炭素数1〜3
    のアルキル基を表し、R6 は水酸基、アミノ基または炭
    素数1〜3のアルキル基を表す。R7 およびR8 は各々
    水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数18以下
    のアシル基または−COOM10基を表す。ここで、M10は水
    素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルカリ金属原
    子、アリール基または炭素数15以下のアルキル基を表
    す。但し、R7 とR8 は同時に水素原子になることはな
    い。M1 は水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニ
    ウム基を表す。kは0、1または2である。化3中、X
    は水素原子、ヒドロキシ基、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、ハロゲン原子、カルボキシル基またはスルホ
    基を表す。M2 およびM3 は各々同一でも異なっていて
    もよく、水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウ
    ム基を表す。化4中、D1 およびB1 は互いに独立し
    て、各々アルキレン基を表す。E2 およびA2 は互いに
    独立して、各々、−COOM、−SO2M、−OM、−SZ、−SO2N
    (X1)(Y 1)または−CO(X1)(Y1)を表す。ここで、Mは1価
    の陽イオンを表す。X1 およびY1 は各々水素原子、ヒ
    ドロキシ基、スルホン酸もしくはカルボン酸が置換して
    いてもよいアルキル基もしくはフェニル基、またはアル
    キル基もしくはフェニル基が置換していてもよいスルホ
    ニル基を表す。ZはX1 、Y1 と同意義を表すが、水素
    原子であることはない。pは1〜2、mおよびnは各々
    1〜3の整数である。化5中、R9 およびR10は各々水
    素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒド
    ロキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、スルホ基、ホ
    スホノ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原
    子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル
    基または複素環基を表す。またR9 とR10とは互いに連
    結して環を形成していてもよい。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1299162C (zh) * 2001-03-29 2007-02-07 富士胶片株式会社 卤化银乳剂和卤化银照相感光材料

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