JPH0994297A - ガイディングカテーテル - Google Patents
ガイディングカテーテルInfo
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- JPH0994297A JPH0994297A JP7277129A JP27712995A JPH0994297A JP H0994297 A JPH0994297 A JP H0994297A JP 7277129 A JP7277129 A JP 7277129A JP 27712995 A JP27712995 A JP 27712995A JP H0994297 A JPH0994297 A JP H0994297A
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Landscapes
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】単純な工程で製造することができ、バルーンカ
テーテルを狭窄部に挿入する際の反力を良好に受けて、
バルーンカテーテルの侵入を容易にすることが可能であ
り、血管内腔や血管分岐部を傷つけるおそれが少ないガ
イディングカテーテルを提供する。 【解決手段】バルーンカテーテルが挿通され、バルーン
カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内するように、
少なくとも1カ所に屈曲部が形成されてなるガイディン
グカテーテルであって、該屈曲部の内側及び外側の部分
の少なくとも一方が、ガイディングカテーテルの他の部
分に比較して、壁厚が厚くなっていることを特徴とする
ガイディングカテーテル。
テーテルを狭窄部に挿入する際の反力を良好に受けて、
バルーンカテーテルの侵入を容易にすることが可能であ
り、血管内腔や血管分岐部を傷つけるおそれが少ないガ
イディングカテーテルを提供する。 【解決手段】バルーンカテーテルが挿通され、バルーン
カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内するように、
少なくとも1カ所に屈曲部が形成されてなるガイディン
グカテーテルであって、該屈曲部の内側及び外側の部分
の少なくとも一方が、ガイディングカテーテルの他の部
分に比較して、壁厚が厚くなっていることを特徴とする
ガイディングカテーテル。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガイディングカテ
ーテルに関する。さらに詳しくは、本発明は、バルーン
カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内する際に、狭
窄部へのバルーンカテーテルの挿入時の反力を良好に受
けとめて、バルーンカテーテルの侵入を容易にすること
ができるガイディングカテーテルに関する。
ーテルに関する。さらに詳しくは、本発明は、バルーン
カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内する際に、狭
窄部へのバルーンカテーテルの挿入時の反力を良好に受
けとめて、バルーンカテーテルの侵入を容易にすること
ができるガイディングカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)にお
いては、血管内の狭窄部を治療するために血管内に挿入
して、バルーンを膨らますことにより狭窄部を拡張し、
狭窄部末梢側における血流の改善を図るために、バルー
ンカテーテルが使用される。バルーンカテーテルの狭窄
部への侵入を案内するために、先にガイディングカテー
テルを狭窄部の手前の冠動脈入口に位置させ、次いでバ
ルーンカテーテルを狭窄部まで挿入し、バルーンを膨ら
ますことにより狭窄部を拡張する。ガイディングカテー
テルは、その先端部が冠動脈入口に位置し、先端部から
バルーンカテーテルを冠動脈内に侵入させるので、狭窄
部へのバルーンカテーテルの挿入時の反力を受ける。そ
のため、ガイディングカテーテルには、通常、大動脈の
血管形状に合わせて、少なくとも1カ所に屈曲部が形成
されている。しかし、ガイディングカテーテルの先端部
から突き出すように進むバルーンカテーテルの先端部が
容易に狭窄部を通過しない場合には、その反力によりガ
イディングカテーテルが押し戻され、ガイディングカテ
ーテルの屈曲部が伸ばされてしまう場合がある。ガイデ
ィングカテーテルの屈曲部が伸ばされると、ガイディン
グカテーテルの先端部が冠動脈入口から外れ、狭窄部へ
のバルーンカテーテルの挿入時の反力をガイディングカ
テーテルで受けとめることができなくなる。その結果、
バルーンカテーテルの狭窄部への挿入が極めて困難にな
るおそれがある。ガイディングカテーテル本体の剛性を
高め、ガイディングカテーテルが押し戻されないように
することも考えられるが、その場合には、冠動脈起始部
を傷つけるおそれが高まるとともに、ガイディングカテ
ーテルを血管内に誘導し留置するまでに、血管内腔を傷
つける危険性が増す。
いては、血管内の狭窄部を治療するために血管内に挿入
して、バルーンを膨らますことにより狭窄部を拡張し、
狭窄部末梢側における血流の改善を図るために、バルー
ンカテーテルが使用される。バルーンカテーテルの狭窄
部への侵入を案内するために、先にガイディングカテー
テルを狭窄部の手前の冠動脈入口に位置させ、次いでバ
ルーンカテーテルを狭窄部まで挿入し、バルーンを膨ら
ますことにより狭窄部を拡張する。ガイディングカテー
テルは、その先端部が冠動脈入口に位置し、先端部から
バルーンカテーテルを冠動脈内に侵入させるので、狭窄
部へのバルーンカテーテルの挿入時の反力を受ける。そ
のため、ガイディングカテーテルには、通常、大動脈の
血管形状に合わせて、少なくとも1カ所に屈曲部が形成
されている。しかし、ガイディングカテーテルの先端部
から突き出すように進むバルーンカテーテルの先端部が
容易に狭窄部を通過しない場合には、その反力によりガ
イディングカテーテルが押し戻され、ガイディングカテ
ーテルの屈曲部が伸ばされてしまう場合がある。ガイデ
ィングカテーテルの屈曲部が伸ばされると、ガイディン
グカテーテルの先端部が冠動脈入口から外れ、狭窄部へ
のバルーンカテーテルの挿入時の反力をガイディングカ
テーテルで受けとめることができなくなる。その結果、
バルーンカテーテルの狭窄部への挿入が極めて困難にな
るおそれがある。ガイディングカテーテル本体の剛性を
高め、ガイディングカテーテルが押し戻されないように
することも考えられるが、その場合には、冠動脈起始部
を傷つけるおそれが高まるとともに、ガイディングカテ
ーテルを血管内に誘導し留置するまでに、血管内腔を傷
つける危険性が増す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単純な工程
で製造することができ、バルーンカテーテルを狭窄部に
挿入する際の反力を良好に受けとめて、バルーンカテー
テルの侵入を容易にすることが可能であり、血管内腔や
血管分岐部を傷つけるおそれが少ないガイディングカテ
ーテルを提供することを目的としてなされたものであ
る。
で製造することができ、バルーンカテーテルを狭窄部に
挿入する際の反力を良好に受けとめて、バルーンカテー
テルの侵入を容易にすることが可能であり、血管内腔や
血管分岐部を傷つけるおそれが少ないガイディングカテ
ーテルを提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、屈曲部の内側及
び外側の部分の少なくとも一方において、ガイディング
カテーテルの他の部分より壁厚を厚くすることにより、
バルーンカテーテル挿入時の反力を良好に受けとめるこ
とが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、バルー
ンカテーテルが挿通され、バルーンカテーテルが狭窄部
へ侵入することを案内するように、少なくとも1カ所に
屈曲部が形成されてなるガイディングカテーテルであっ
て、該屈曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方
が、ガイディングカテーテルの他の部分に比較して、壁
厚が厚くなっていることを特徴とするガイディングカテ
ーテルを提供するものである。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、屈曲部の内側及
び外側の部分の少なくとも一方において、ガイディング
カテーテルの他の部分より壁厚を厚くすることにより、
バルーンカテーテル挿入時の反力を良好に受けとめるこ
とが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、バルー
ンカテーテルが挿通され、バルーンカテーテルが狭窄部
へ侵入することを案内するように、少なくとも1カ所に
屈曲部が形成されてなるガイディングカテーテルであっ
て、該屈曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方
が、ガイディングカテーテルの他の部分に比較して、壁
厚が厚くなっていることを特徴とするガイディングカテ
ーテルを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明を詳細に
説明する。図1(a)は、本発明のガイディングカテーテ
ルの一態様の先端部の軸方向の断面図であり、図1(b)
はA−A線断面図であり、図1(c)はB−B線断面図で
ある。本図のガイディングカテーテルは、内部に断面が
円形の挿通孔1を有する円筒状の本体チューブ2の先端
に、2カ所に屈曲部が形成され、円筒状の本体チューブ
と外径が等しく、屈曲部の内側及び外側の両部分の壁厚
が厚くなっている屈曲部チューブ3が接合され、さらに
その先端にチップチューブ4が接合されている。本体チ
ューブの全長は、少なくとも患者の血管の挿入口から治
療部である心臓の冠動脈入口近傍までの長さが必要であ
り、通常は700〜1,200mmであることが好まし
く、800〜1,100mmであることがより好ましい。
本体チューブの外径は、患者の血管内に挿入されること
を考慮して決定され、通常は1.5〜4.0mmであること
が好ましく、2.0〜3.0mmであることがより好まし
い。本体チューブの内径、すなわち挿通孔の直径は、バ
ルーンカテーテルが挿通されるように決定され、通常は
1.8〜3.5mmであることが好ましく、2.0〜2.8mm
であることがより好ましい。本体チューブの材質は、形
状保持性と弾力性を有する材質であれば特に制限はな
く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなどを
使用することができるが、これらの中で、ポリエチレ
ン、ポリウレタン、ポリアミドが特に好ましい。本体チ
ューブは、JIS硬度が62〜72であることが好まし
く、この硬度範囲に設定することにより、形状保持性と
弾力性を保持することができる。
説明する。図1(a)は、本発明のガイディングカテーテ
ルの一態様の先端部の軸方向の断面図であり、図1(b)
はA−A線断面図であり、図1(c)はB−B線断面図で
ある。本図のガイディングカテーテルは、内部に断面が
円形の挿通孔1を有する円筒状の本体チューブ2の先端
に、2カ所に屈曲部が形成され、円筒状の本体チューブ
と外径が等しく、屈曲部の内側及び外側の両部分の壁厚
が厚くなっている屈曲部チューブ3が接合され、さらに
その先端にチップチューブ4が接合されている。本体チ
ューブの全長は、少なくとも患者の血管の挿入口から治
療部である心臓の冠動脈入口近傍までの長さが必要であ
り、通常は700〜1,200mmであることが好まし
く、800〜1,100mmであることがより好ましい。
本体チューブの外径は、患者の血管内に挿入されること
を考慮して決定され、通常は1.5〜4.0mmであること
が好ましく、2.0〜3.0mmであることがより好まし
い。本体チューブの内径、すなわち挿通孔の直径は、バ
ルーンカテーテルが挿通されるように決定され、通常は
1.8〜3.5mmであることが好ましく、2.0〜2.8mm
であることがより好ましい。本体チューブの材質は、形
状保持性と弾力性を有する材質であれば特に制限はな
く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなどを
使用することができるが、これらの中で、ポリエチレ
ン、ポリウレタン、ポリアミドが特に好ましい。本体チ
ューブは、JIS硬度が62〜72であることが好まし
く、この硬度範囲に設定することにより、形状保持性と
弾力性を保持することができる。
【0006】図1に示される屈曲部チューブ3は、円筒
状のチューブと外径が等しく、屈曲部の内側及び外側の
両部分の壁厚が厚く、挿通孔の断面は図1(c)に示され
るように楕円形となっている。この断面が楕円形である
挿通孔の大きさは、バルーンカテーテルの挿通が可能な
ように選ばれる。屈曲部チューブの材質には特に制限は
なく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなど
を使用することができるが、本体チューブと同じ材質を
選ぶと本体チューブとの接合が容易であるので好まし
い。図1に示される屈曲部チューブの作製方法には特に
制限はなく、例えば、図1(c)のように断面の外側が円
形で内側が楕円形であるチューブを異形押出成形により
作製し、所定の長さに切断したのち、屈曲部の形状にヒ
ートセットすることにより作製することができる。ある
いは、屈曲部チューブの形状の金型を用いて、射出成
形、注型などにより作製することができる。又は、肉厚
としたい部分に樹脂コートなどをして作製することがで
きる。屈曲部チューブの形状は、治療する患部の形状に
応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角度、屈曲半
径などを適宜選定することができる。図2は、心臓近く
の動脈血管に挿入した本発明のガイディングカテーテル
の説明図である。心臓近くの動脈血管5に挿入するため
には、ガイディングカテーテル6の屈曲部チューブは、
第一の屈曲部7及び第二の屈曲部8の2カ所の屈曲部を
有することが好ましく、ガイディングカテーテル先端か
ら第一の屈曲部までの距離は10〜50mmであることが
好ましく、第一の屈曲部と第二の屈曲部の距離は30〜
60mmであることが好ましい。また、第一の屈曲部の屈
曲角度は100〜150°であることが好ましく、12
0°程度であることがより好ましい。第一の屈曲部の屈
曲半径は、5〜30mmであることが好ましく、20mm程
度であることがより好ましい。第二の屈曲部の屈曲角度
は100〜150°であることが好ましく、120°程
度であることがより好ましい。第二の屈曲部の屈曲半径
は、5〜30mmであることが好ましく、20mm程度であ
ることがより好ましい。
状のチューブと外径が等しく、屈曲部の内側及び外側の
両部分の壁厚が厚く、挿通孔の断面は図1(c)に示され
るように楕円形となっている。この断面が楕円形である
挿通孔の大きさは、バルーンカテーテルの挿通が可能な
ように選ばれる。屈曲部チューブの材質には特に制限は
なく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなど
を使用することができるが、本体チューブと同じ材質を
選ぶと本体チューブとの接合が容易であるので好まし
い。図1に示される屈曲部チューブの作製方法には特に
制限はなく、例えば、図1(c)のように断面の外側が円
形で内側が楕円形であるチューブを異形押出成形により
作製し、所定の長さに切断したのち、屈曲部の形状にヒ
ートセットすることにより作製することができる。ある
いは、屈曲部チューブの形状の金型を用いて、射出成
形、注型などにより作製することができる。又は、肉厚
としたい部分に樹脂コートなどをして作製することがで
きる。屈曲部チューブの形状は、治療する患部の形状に
応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角度、屈曲半
径などを適宜選定することができる。図2は、心臓近く
の動脈血管に挿入した本発明のガイディングカテーテル
の説明図である。心臓近くの動脈血管5に挿入するため
には、ガイディングカテーテル6の屈曲部チューブは、
第一の屈曲部7及び第二の屈曲部8の2カ所の屈曲部を
有することが好ましく、ガイディングカテーテル先端か
ら第一の屈曲部までの距離は10〜50mmであることが
好ましく、第一の屈曲部と第二の屈曲部の距離は30〜
60mmであることが好ましい。また、第一の屈曲部の屈
曲角度は100〜150°であることが好ましく、12
0°程度であることがより好ましい。第一の屈曲部の屈
曲半径は、5〜30mmであることが好ましく、20mm程
度であることがより好ましい。第二の屈曲部の屈曲角度
は100〜150°であることが好ましく、120°程
度であることがより好ましい。第二の屈曲部の屈曲半径
は、5〜30mmであることが好ましく、20mm程度であ
ることがより好ましい。
【0007】本発明において、本体チューブと屈曲部チ
ューブを接合する方法には特に制限はなく、例えば、本
体チューブと屈曲部チューブを熱融着することができ、
あるいは、接着剤により接着することができる。接合部
において、本体チューブ及び屈曲部チューブの接合面が
同じ形状となり、接合部の外面及び内面がなだらかな曲
面で接合するよう、本体チューブ又は屈曲部チューブの
接合部近傍をあらかじめ加工しておくことが好ましい。
本発明のガイディングカテーテルは、先端にチップチュ
ーブ4を設けることができる。チップチューブは、本体
チューブ及び屈曲部チューブより軟らかい材質であるこ
とが好ましい。チップチューブの外径及び内径は、本体
チューブとほぼ同じであることが好ましい。チップチュ
ーブの長さには特に制限はなく、例えば、3〜15mmと
することができる。チップチューブの材質には特に制限
はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドな
どを使用することができるが、これらの中で、ポリエチ
レン、ポリウレタン、ポリアミドが特に好ましい。チッ
プチューブは、JIS硬度が50〜70であることが好
ましく、55〜65であることがより好ましい。ガイデ
ィングカテーテルの先端にチップチューブを設けること
により、ガイディングカテーテルを血管内に挿入する際
に、血管内腔や血管分岐部を傷つけるおそれが少なくな
る。屈曲部チューブとチップチューブを接合する方法に
は特に制限はなく、例えば、屈曲部チューブとチップチ
ューブを熱融着することができ、あるいは、接着剤によ
り接着することができる。本発明のガイディングカテー
テルは、必要に応じて先端部付近に放射線を透過しない
マーカー9を設けることができる。マーカーの材質は放
射線不透過性のものであれば特に制限はなく、例えば、
金、白金、タングステン、イリジウム又はこれらの合金
などで構成される金属チューブ、金属スプリングなどを
使用することができる。ガイディングカテーテルの先端
部付近にマーカーを設けることにより、ガイディングカ
テーテルの使用時に、X線透視などによりガイディング
カテーテルの位置を検出することができる。
ューブを接合する方法には特に制限はなく、例えば、本
体チューブと屈曲部チューブを熱融着することができ、
あるいは、接着剤により接着することができる。接合部
において、本体チューブ及び屈曲部チューブの接合面が
同じ形状となり、接合部の外面及び内面がなだらかな曲
面で接合するよう、本体チューブ又は屈曲部チューブの
接合部近傍をあらかじめ加工しておくことが好ましい。
本発明のガイディングカテーテルは、先端にチップチュ
ーブ4を設けることができる。チップチューブは、本体
チューブ及び屈曲部チューブより軟らかい材質であるこ
とが好ましい。チップチューブの外径及び内径は、本体
チューブとほぼ同じであることが好ましい。チップチュ
ーブの長さには特に制限はなく、例えば、3〜15mmと
することができる。チップチューブの材質には特に制限
はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドな
どを使用することができるが、これらの中で、ポリエチ
レン、ポリウレタン、ポリアミドが特に好ましい。チッ
プチューブは、JIS硬度が50〜70であることが好
ましく、55〜65であることがより好ましい。ガイデ
ィングカテーテルの先端にチップチューブを設けること
により、ガイディングカテーテルを血管内に挿入する際
に、血管内腔や血管分岐部を傷つけるおそれが少なくな
る。屈曲部チューブとチップチューブを接合する方法に
は特に制限はなく、例えば、屈曲部チューブとチップチ
ューブを熱融着することができ、あるいは、接着剤によ
り接着することができる。本発明のガイディングカテー
テルは、必要に応じて先端部付近に放射線を透過しない
マーカー9を設けることができる。マーカーの材質は放
射線不透過性のものであれば特に制限はなく、例えば、
金、白金、タングステン、イリジウム又はこれらの合金
などで構成される金属チューブ、金属スプリングなどを
使用することができる。ガイディングカテーテルの先端
部付近にマーカーを設けることにより、ガイディングカ
テーテルの使用時に、X線透視などによりガイディング
カテーテルの位置を検出することができる。
【0008】図3(a)は、本発明のガイディングカテー
テルの他の一態様の先端部の軸方向の断面図であり、図
3(b)はA−A線断面図であり、図3(c)はB−B線断
面図である。本図のガイディングカテーテルは、本体チ
ューブ2の先端に、円筒状の本体チューブと内径が等し
く、屈曲部の内側及び外側の両部分の壁厚が厚くなって
いる屈曲部チューブ3が接合され、さらにその先端にチ
ップチューブ4が接合されている。図3に示される屈曲
部チューブの作製方法には特に制限はなく、例えば、図
3(c)のように断面の外側が楕円形で内側が円形である
チューブを異形押出成形により作製し、所定の長さに切
断したのち、屈曲部の形状にヒートセットすることによ
り作製することができる。あるいは、屈曲部チューブの
形状の金型を用いて、射出成形、注型などにより作製す
ることができる。屈曲部チューブの形状は、治療する患
部の形状に応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角
度、屈曲半径などを適宜選定することができる。図4
(a)は、本発明のガイディングカテーテルの他の一態様
の先端部の軸方向の断面図であり、図4(b)はA−A線
断面図であり、図4(c)はB−B線断面図である。本図
のガイディングカテーテルは、本体チューブ2の先端
に、屈曲部の近傍のみにおいて内側及び外側の両部分の
壁厚が厚くなっていて、その他の部分は、本体チューブ
と内径及び外径がともに等しい円筒である屈曲部チュー
ブ3が接合され、さらにその先端にチップチューブ4が
接合されている。図4に示される屈曲部チューブの作製
方法には特に制限はなく、例えば、屈曲部チューブの形
状の金型を用いて、射出成形、注型などにより作製する
ことができる。屈曲部チューブの形状は、治療する患部
の形状に応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角
度、屈曲半径、壁厚が厚くなっている部分の長さなどを
適宜選定することができる。
テルの他の一態様の先端部の軸方向の断面図であり、図
3(b)はA−A線断面図であり、図3(c)はB−B線断
面図である。本図のガイディングカテーテルは、本体チ
ューブ2の先端に、円筒状の本体チューブと内径が等し
く、屈曲部の内側及び外側の両部分の壁厚が厚くなって
いる屈曲部チューブ3が接合され、さらにその先端にチ
ップチューブ4が接合されている。図3に示される屈曲
部チューブの作製方法には特に制限はなく、例えば、図
3(c)のように断面の外側が楕円形で内側が円形である
チューブを異形押出成形により作製し、所定の長さに切
断したのち、屈曲部の形状にヒートセットすることによ
り作製することができる。あるいは、屈曲部チューブの
形状の金型を用いて、射出成形、注型などにより作製す
ることができる。屈曲部チューブの形状は、治療する患
部の形状に応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角
度、屈曲半径などを適宜選定することができる。図4
(a)は、本発明のガイディングカテーテルの他の一態様
の先端部の軸方向の断面図であり、図4(b)はA−A線
断面図であり、図4(c)はB−B線断面図である。本図
のガイディングカテーテルは、本体チューブ2の先端
に、屈曲部の近傍のみにおいて内側及び外側の両部分の
壁厚が厚くなっていて、その他の部分は、本体チューブ
と内径及び外径がともに等しい円筒である屈曲部チュー
ブ3が接合され、さらにその先端にチップチューブ4が
接合されている。図4に示される屈曲部チューブの作製
方法には特に制限はなく、例えば、屈曲部チューブの形
状の金型を用いて、射出成形、注型などにより作製する
ことができる。屈曲部チューブの形状は、治療する患部
の形状に応じて、屈曲部の数、屈曲部の位置、屈曲角
度、屈曲半径、壁厚が厚くなっている部分の長さなどを
適宜選定することができる。
【0009】本発明のガイディングカテーテルはバルー
ンカテーテルが挿通され、バルーンカテーテルが狭窄部
へ侵入することを案内する。図5(a)は、バルーンカテ
ーテルの斜視図であり、図5(b)は、軸方向の断面図で
ある。バルーンカテーテルは、バルーン10、カテーテ
ル管11、分岐部12及び内管13を有する。カテーテ
ル管の内側は、バルーンを膨らます圧力流体を送るため
の第1ルーメン14を構成し、内管の内側はガイドワイ
ヤなどを挿通するための第2ルーメン15を構成し、先
端に開口端16を有する。バルーンカテーテルの体腔内
への挿通に先だって、バルーン及び第1ルーメンの内部
に放射線不透過性媒体と生理食塩水との混合溶液などを
充填し、第2ルーメンの内部に生理食塩水などを充填
し、空気を除去し、バルーンを内管の周囲に折り畳んで
おく。図6は、経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)の説
明図である。経皮経管冠動脈拡張術を施術するには、ま
ず、セルジンガー法などにより、血管内にガイディング
カテーテル用ガイドワイヤ(図示していない。)を、そ
の先端が心臓の近くまで届くように挿入する。次いで、
ガイディングカテーテル6をガイドワイヤに沿って、動
脈血管5内に挿入し、その先端を狭窄部17を有する心
臓18の冠動脈入口19に位置させる。ガイディングカ
テーテルの挿入の際には、ガイディングカテーテルはガ
イドワイヤに沿って血管内に挿入されるので、屈曲部チ
ューブは引き伸ばされた状態となり、挿入時に屈曲部が
血管内腔や血管分岐部などに引っ掛かるおそれはない。
狭窄部は、例えば、血栓又は動脈硬化などにより形成さ
れる。次に、ガイディングカテーテル用ガイドワイヤの
みを抜き取り、それよりも細いバルーンカテーテル用ガ
イドワイヤ20をガイディングカテーテルに沿って挿入
し、その先端を狭窄部を通過する位置まで差し込む。そ
の後、ガイドワイヤの基端をバルーンカテーテルの開口
端16より第2ルーメンに差し込み、バルーンが折り畳
まれた状態でバルーンカテーテルをガイディングカテー
テルの挿通孔に通し、バルーン10を狭窄部の手前まで
差し込む。
ンカテーテルが挿通され、バルーンカテーテルが狭窄部
へ侵入することを案内する。図5(a)は、バルーンカテ
ーテルの斜視図であり、図5(b)は、軸方向の断面図で
ある。バルーンカテーテルは、バルーン10、カテーテ
ル管11、分岐部12及び内管13を有する。カテーテ
ル管の内側は、バルーンを膨らます圧力流体を送るため
の第1ルーメン14を構成し、内管の内側はガイドワイ
ヤなどを挿通するための第2ルーメン15を構成し、先
端に開口端16を有する。バルーンカテーテルの体腔内
への挿通に先だって、バルーン及び第1ルーメンの内部
に放射線不透過性媒体と生理食塩水との混合溶液などを
充填し、第2ルーメンの内部に生理食塩水などを充填
し、空気を除去し、バルーンを内管の周囲に折り畳んで
おく。図6は、経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)の説
明図である。経皮経管冠動脈拡張術を施術するには、ま
ず、セルジンガー法などにより、血管内にガイディング
カテーテル用ガイドワイヤ(図示していない。)を、そ
の先端が心臓の近くまで届くように挿入する。次いで、
ガイディングカテーテル6をガイドワイヤに沿って、動
脈血管5内に挿入し、その先端を狭窄部17を有する心
臓18の冠動脈入口19に位置させる。ガイディングカ
テーテルの挿入の際には、ガイディングカテーテルはガ
イドワイヤに沿って血管内に挿入されるので、屈曲部チ
ューブは引き伸ばされた状態となり、挿入時に屈曲部が
血管内腔や血管分岐部などに引っ掛かるおそれはない。
狭窄部は、例えば、血栓又は動脈硬化などにより形成さ
れる。次に、ガイディングカテーテル用ガイドワイヤの
みを抜き取り、それよりも細いバルーンカテーテル用ガ
イドワイヤ20をガイディングカテーテルに沿って挿入
し、その先端を狭窄部を通過する位置まで差し込む。そ
の後、ガイドワイヤの基端をバルーンカテーテルの開口
端16より第2ルーメンに差し込み、バルーンが折り畳
まれた状態でバルーンカテーテルをガイディングカテー
テルの挿通孔に通し、バルーン10を狭窄部の手前まで
差し込む。
【0010】さらに、バルーンカテーテルの最先端の内
管の開口端を、ガイドワイヤに沿って狭窄部に差し込
む。バルーンカテーテルを狭窄部内に推し進める際に発
生する反力は、図2に示すように、ガイディングカテー
テルの屈曲部7又は8が動脈血管5の内壁に当接するこ
とによって受けとめる。本発明のガイディングカテーテ
ルは、屈曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方が
ガイディングカテーテルの他の部分に比較して壁厚が厚
くなっているので、反力によって屈曲部が変形すること
がなく、従来のガイディングカテーテルのように屈曲部
が伸びてしまい、バルーンカテーテルを狭窄部に侵入さ
せることが困難となるおそれはない。その結果、ガイド
ワイヤと狭窄部の間隙が狭い場合、強い狭窄部、あるい
は硬い狭窄部などでも、容易にバルーンカテーテルを押
し進めることができる。図7は、狭窄部の拡張術を示す
説明図である。図7(a)に示すように、狭窄部17に差
し込まれたバルーンカテーテル用ガイドワイヤ20に沿
って、バルーンカテーテルの開口端16が狭窄部に押し
進められる。X線などで観察しながら、図7(b)に示す
ように、バルーン10を狭窄部に正確に位置させる。こ
の位置でバルーンに第1ルーメンを通じて圧力液体を送
り、図7(c)に示すようにバルーンを膨らますことによ
り、血管の狭窄部を拡げ、良好な治療を行うことができ
る。バルーンの膨張時間は通常1分間程度であり、その
後、迅速にバルーンから圧力液体を抜いてバルーンを収
縮させ、拡張された狭窄部の血流を確保する。バルーン
の膨張は、通常は同一狭窄部に対して1回であるが、狭
窄部の条件によっては複数回行うことができる。本発明
のガイディングカテーテルは、屈曲部の内側及び外側の
部分の少なくとも一方が、ガイディングカテーテルの他
の部分に比較して壁厚が厚くなっているので、バルーン
カテーテルの挿入時の反力によりガイディングカテーテ
ルの屈曲部が伸ばされることがなく、強い狭窄部又は硬
い狭窄部であっても、高い成功率でバルーンカテーテル
を挿入させることができる。
管の開口端を、ガイドワイヤに沿って狭窄部に差し込
む。バルーンカテーテルを狭窄部内に推し進める際に発
生する反力は、図2に示すように、ガイディングカテー
テルの屈曲部7又は8が動脈血管5の内壁に当接するこ
とによって受けとめる。本発明のガイディングカテーテ
ルは、屈曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方が
ガイディングカテーテルの他の部分に比較して壁厚が厚
くなっているので、反力によって屈曲部が変形すること
がなく、従来のガイディングカテーテルのように屈曲部
が伸びてしまい、バルーンカテーテルを狭窄部に侵入さ
せることが困難となるおそれはない。その結果、ガイド
ワイヤと狭窄部の間隙が狭い場合、強い狭窄部、あるい
は硬い狭窄部などでも、容易にバルーンカテーテルを押
し進めることができる。図7は、狭窄部の拡張術を示す
説明図である。図7(a)に示すように、狭窄部17に差
し込まれたバルーンカテーテル用ガイドワイヤ20に沿
って、バルーンカテーテルの開口端16が狭窄部に押し
進められる。X線などで観察しながら、図7(b)に示す
ように、バルーン10を狭窄部に正確に位置させる。こ
の位置でバルーンに第1ルーメンを通じて圧力液体を送
り、図7(c)に示すようにバルーンを膨らますことによ
り、血管の狭窄部を拡げ、良好な治療を行うことができ
る。バルーンの膨張時間は通常1分間程度であり、その
後、迅速にバルーンから圧力液体を抜いてバルーンを収
縮させ、拡張された狭窄部の血流を確保する。バルーン
の膨張は、通常は同一狭窄部に対して1回であるが、狭
窄部の条件によっては複数回行うことができる。本発明
のガイディングカテーテルは、屈曲部の内側及び外側の
部分の少なくとも一方が、ガイディングカテーテルの他
の部分に比較して壁厚が厚くなっているので、バルーン
カテーテルの挿入時の反力によりガイディングカテーテ
ルの屈曲部が伸ばされることがなく、強い狭窄部又は硬
い狭窄部であっても、高い成功率でバルーンカテーテル
を挿入させることができる。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、各部の距離及び曲率半径は、チューブの中心線につ
いての値である。 実施例1 図1に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ2は、材質がJIS硬度65
のポリウレタンであり、外径3.0mm、内径2.6mm、全
長1,200mmである。チップチューブ4は、材質がJ
IS硬度60の軟質ポリウレタンであり、外径3.0m
m、内径2.6mm、全長3.0mmである。屈曲部チューブ
3は、材質は本体チューブと同じJIS硬度65のポリ
ウレタンであり、断面形状は、外側が直径3.0mmの円
形であり、内側は長軸2.6mm、短軸2.0mmの楕円形で
ある。屈曲部チューブは、先端から37mmの位置に、屈
曲角度120°、曲率半径20mmの第一屈曲部と、第一
屈曲部から80mm離れた位置に、屈曲角度120°、曲
率半径20mmの第二屈曲部を有する。第二屈曲部から本
体チューブとの接続端までの長さは50mmである。本体
チューブ、屈曲部チューブ及びチップチューブを融着に
より接合し、ガイディングカテーテルを完成した。この
ガイディングカテーテルを、図6に示す実際の動脈血
管、冠動脈及び狭窄部に類似した、疑似血管、冠動脈及
び内径1.0mmの狭窄部のモデル内に、先端が冠動脈入
口に位置するように挿入した。このガイディングカテー
テル内に、サイメド(Scimed)社のコブラ(Co
bra)14のバルーンカテーテルを挿入し、疑似狭窄
部への通過成功率を調べた。試験を10回行ったとこ
ろ、9回成功し、成功率は90%であった。 実施例2 図3に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ及びチップチューブは、実施
例1と同じものを用いた。屈曲部チューブは、材質は本
体チューブと同じJIS硬度65のポリウレタンであ
り、断面形状は、外側が長軸3.6mm、短軸3.0mmの楕
円形であり、内側は直径2.6mmの円形である。また、
先端から37mmの位置に、屈曲角度120°、曲率半径
20mmの第一屈曲部と、第一屈曲部から80mm離れた位
置に、屈曲角度120°、曲率半径20mmの第二屈曲部
を有する。第二屈曲部から本体チューブとの接続端まで
の長さは50mmである。本体チューブ、屈曲部チューブ
及びチップチューブを融着により接合し、ガイディング
カテーテルを完成した。このガイディングカテーテルを
用いて、実施例1と同じ試験を10回行ったところ10
回成功し、成功率は100%であった。 実施例3 図4に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ及びチップチューブは、実施
例1と同じものを用いた。屈曲部チューブは、材質は本
体チューブと同じJIS硬度65のポリウレタンであ
り、断面形状は、第一屈曲部及び第二屈曲部ともに、中
心線5.0mmに対応する部分が、外側は直径3.0mmの円
形であり、内側は長軸2.6mm、短軸2.0mmの楕円形で
ある。また、屈曲部以外の部分の断面形状は、外径3.
0mm、内径2.6mmの円形である。第一屈曲部の位置は
先端から37mmで、屈曲角度120°、曲率半径20mm
であり、第二屈曲部は、第一屈曲部から80mm離れた位
置で、屈曲角度120°、曲率半径20mmである。ま
た、第二屈曲部から本体チューブとの接続端までの長さ
は50mmである。本体チューブ、屈曲部チューブ及びチ
ップチューブを融着により接合し、ガイディングカテー
テルを完成した。このガイディングカテーテルを用い
て、実施例1と同じ試験を10回行ったところ8回成功
し、成功率は80%であった。 比較例1 屈曲部チューブが壁厚の厚くなっている部分がなく、す
べての部分において外径3.0mm、内径2.6mmである以
外は、実施例1と同じ形状を有するガイディングカテー
テルを作製した。このガイディングカテーテルを用い
て、実施例1と同じ試験を10回行ったところ2回しか
成功せず、成功率は20%であった。実施例1〜3及び
比較例1の結果から、屈曲部の内側及び外側の部分の壁
厚がガイディングカテーテルの他の部分より厚くなって
いる本発明のガイディングカテーテルを用いると、高い
成功率でバルーンカテーテルを狭窄部に挿入することが
できる。これに対して、屈曲部の壁厚もガイディングカ
テーテルの他の部分の厚さと同じであるガイディングカ
テーテルを用いると、バルーンカテーテルの狭窄部への
挿入の成功率は低く、ほとんど僥倖に頼るような状態で
あることが分かる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、各部の距離及び曲率半径は、チューブの中心線につ
いての値である。 実施例1 図1に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ2は、材質がJIS硬度65
のポリウレタンであり、外径3.0mm、内径2.6mm、全
長1,200mmである。チップチューブ4は、材質がJ
IS硬度60の軟質ポリウレタンであり、外径3.0m
m、内径2.6mm、全長3.0mmである。屈曲部チューブ
3は、材質は本体チューブと同じJIS硬度65のポリ
ウレタンであり、断面形状は、外側が直径3.0mmの円
形であり、内側は長軸2.6mm、短軸2.0mmの楕円形で
ある。屈曲部チューブは、先端から37mmの位置に、屈
曲角度120°、曲率半径20mmの第一屈曲部と、第一
屈曲部から80mm離れた位置に、屈曲角度120°、曲
率半径20mmの第二屈曲部を有する。第二屈曲部から本
体チューブとの接続端までの長さは50mmである。本体
チューブ、屈曲部チューブ及びチップチューブを融着に
より接合し、ガイディングカテーテルを完成した。この
ガイディングカテーテルを、図6に示す実際の動脈血
管、冠動脈及び狭窄部に類似した、疑似血管、冠動脈及
び内径1.0mmの狭窄部のモデル内に、先端が冠動脈入
口に位置するように挿入した。このガイディングカテー
テル内に、サイメド(Scimed)社のコブラ(Co
bra)14のバルーンカテーテルを挿入し、疑似狭窄
部への通過成功率を調べた。試験を10回行ったとこ
ろ、9回成功し、成功率は90%であった。 実施例2 図3に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ及びチップチューブは、実施
例1と同じものを用いた。屈曲部チューブは、材質は本
体チューブと同じJIS硬度65のポリウレタンであ
り、断面形状は、外側が長軸3.6mm、短軸3.0mmの楕
円形であり、内側は直径2.6mmの円形である。また、
先端から37mmの位置に、屈曲角度120°、曲率半径
20mmの第一屈曲部と、第一屈曲部から80mm離れた位
置に、屈曲角度120°、曲率半径20mmの第二屈曲部
を有する。第二屈曲部から本体チューブとの接続端まで
の長さは50mmである。本体チューブ、屈曲部チューブ
及びチップチューブを融着により接合し、ガイディング
カテーテルを完成した。このガイディングカテーテルを
用いて、実施例1と同じ試験を10回行ったところ10
回成功し、成功率は100%であった。 実施例3 図4に示す先端部形状を有するガイディングカテーテル
を作製した。本体チューブ及びチップチューブは、実施
例1と同じものを用いた。屈曲部チューブは、材質は本
体チューブと同じJIS硬度65のポリウレタンであ
り、断面形状は、第一屈曲部及び第二屈曲部ともに、中
心線5.0mmに対応する部分が、外側は直径3.0mmの円
形であり、内側は長軸2.6mm、短軸2.0mmの楕円形で
ある。また、屈曲部以外の部分の断面形状は、外径3.
0mm、内径2.6mmの円形である。第一屈曲部の位置は
先端から37mmで、屈曲角度120°、曲率半径20mm
であり、第二屈曲部は、第一屈曲部から80mm離れた位
置で、屈曲角度120°、曲率半径20mmである。ま
た、第二屈曲部から本体チューブとの接続端までの長さ
は50mmである。本体チューブ、屈曲部チューブ及びチ
ップチューブを融着により接合し、ガイディングカテー
テルを完成した。このガイディングカテーテルを用い
て、実施例1と同じ試験を10回行ったところ8回成功
し、成功率は80%であった。 比較例1 屈曲部チューブが壁厚の厚くなっている部分がなく、す
べての部分において外径3.0mm、内径2.6mmである以
外は、実施例1と同じ形状を有するガイディングカテー
テルを作製した。このガイディングカテーテルを用い
て、実施例1と同じ試験を10回行ったところ2回しか
成功せず、成功率は20%であった。実施例1〜3及び
比較例1の結果から、屈曲部の内側及び外側の部分の壁
厚がガイディングカテーテルの他の部分より厚くなって
いる本発明のガイディングカテーテルを用いると、高い
成功率でバルーンカテーテルを狭窄部に挿入することが
できる。これに対して、屈曲部の壁厚もガイディングカ
テーテルの他の部分の厚さと同じであるガイディングカ
テーテルを用いると、バルーンカテーテルの狭窄部への
挿入の成功率は低く、ほとんど僥倖に頼るような状態で
あることが分かる。
【0012】
【発明の効果】本発明のガイディングカテーテルは、屈
曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方が、ガイデ
ィングカテーテルの他の部分に比較して壁厚が厚くなっ
ているので、バルーンカテーテルを狭窄部へ挿入すると
きの反力を良好に受け、高い成功率でバルーンカテーテ
ルを狭窄部へ挿入することができる。
曲部の内側及び外側の部分の少なくとも一方が、ガイデ
ィングカテーテルの他の部分に比較して壁厚が厚くなっ
ているので、バルーンカテーテルを狭窄部へ挿入すると
きの反力を良好に受け、高い成功率でバルーンカテーテ
ルを狭窄部へ挿入することができる。
【図1】図1は、本発明のガイディングカテーテルの一
態様の先端部の断面図である。
態様の先端部の断面図である。
【図2】図2は、心臓近くの動脈血管に挿入した本発明
のガイディングカテーテルの説明図である。
のガイディングカテーテルの説明図である。
【図3】図3は、本発明のガイディングカテーテルの他
の一態様の先端部の断面図である。
の一態様の先端部の断面図である。
【図4】図4は、本発明のガイディングカテーテルの他
の一態様の先端部の断面図である。
の一態様の先端部の断面図である。
【図5】図5は、バルーンカテーテルの斜視図及び断面
図である。
図である。
【図6】図6は、経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)の
説明図である。
説明図である。
【図7】図7は、狭窄部の拡張術を示す説明図である。
1 挿通孔 2 本体チューブ 3 屈曲部チューブ 4 チップチューブ 5 動脈血管 6 ガイディングカテーテル 7 第一の屈曲部 8 第二の屈曲部 9 マーカー 10 バルーン 11 カテーテル管 12 分岐部 13 内管 14 第1ルーメン 15 第2ルーメン 16 開口端 17 狭窄部 18 心臓 19 冠動脈入口 20 バルーンカテーテル用ガイドワイヤ
Claims (1)
- 【請求項1】バルーンカテーテルが挿通され、バルーン
カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内するように、
少なくとも1カ所に屈曲部が形成されてなるガイディン
グカテーテルであって、該屈曲部の内側及び外側の部分
の少なくとも一方が、ガイディングカテーテルの他の部
分に比較して、壁厚が厚くなっていることを特徴とする
ガイディングカテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7277129A JPH0994297A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ガイディングカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7277129A JPH0994297A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ガイディングカテーテル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0994297A true JPH0994297A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17579201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7277129A Pending JPH0994297A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ガイディングカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0994297A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11114069A (ja) * | 1997-10-14 | 1999-04-27 | Junichi Tanaka | カテーテル |
JP2005296078A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-27 | Asahi Intecc Co Ltd | 医療用具 |
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