JPH0977927A - 成形用樹脂組成物 - Google Patents
成形用樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0977927A JPH0977927A JP7259397A JP25939795A JPH0977927A JP H0977927 A JPH0977927 A JP H0977927A JP 7259397 A JP7259397 A JP 7259397A JP 25939795 A JP25939795 A JP 25939795A JP H0977927 A JPH0977927 A JP H0977927A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypropylene
- mfi
- density polyethylene
- linear low
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリプロピレン固有の高剛性度特性などの長
所を保持したままに、耐低温衝撃強度の特性に優れた、
新規な成形用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン95〜50重量部、密度
0.900〜0.920の線状低密度ポリエチレン5〜
50重量部からなり、線状低密度ポリエチレンが、エチ
レンとαオレフィンからなる共重合体で、アイソタクチ
ック・ポリプロピレンと線状低密度ポリエチレンのMF
Iが下記の数式1の範囲にあることを特徴とする、成形
用樹脂組成物。 【数式1】
所を保持したままに、耐低温衝撃強度の特性に優れた、
新規な成形用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン95〜50重量部、密度
0.900〜0.920の線状低密度ポリエチレン5〜
50重量部からなり、線状低密度ポリエチレンが、エチ
レンとαオレフィンからなる共重合体で、アイソタクチ
ック・ポリプロピレンと線状低密度ポリエチレンのMF
Iが下記の数式1の範囲にあることを特徴とする、成形
用樹脂組成物。 【数式1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリプロピレンを主成
分とする優れた剛性と耐衝撃強度特性を有する、成形用
樹脂組成物に関するものである。
分とする優れた剛性と耐衝撃強度特性を有する、成形用
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは機械的性質及び耐熱性
にも優れていることから、フィルム類や一般成形品の製
造樹脂として広く使用されている。更に、特にポリプロ
ピレンは特にヒンジ効果に優れていることから、ファイ
ル・バインダー、ケース用等一体的なヒンジ構造を要す
る製品の製造に適している。しかしながら、ポリプロピ
レンから製造された製品は、通常の使用温度において比
較的小さい耐衝撃強度しか持たず、−5°C以下の温度
では脆性破壊することが知られている。また、当該欠点
を解消するための方法が種々に案出されている。例え
ば、特公昭64−11061号公報における「ポリプロ
ピレン組成物」は、40〜98重量部のアイソタクチッ
ク・ポリプロピレンと60〜2重量部の密度0.920
〜0.935線状低密度ポリエチレンを押出機を用いて
溶融状態で混合する事により得られる二成分系混合物が
規定されており、これらの組成物は優れた衝撃強度を有
しているとのものである。
にも優れていることから、フィルム類や一般成形品の製
造樹脂として広く使用されている。更に、特にポリプロ
ピレンは特にヒンジ効果に優れていることから、ファイ
ル・バインダー、ケース用等一体的なヒンジ構造を要す
る製品の製造に適している。しかしながら、ポリプロピ
レンから製造された製品は、通常の使用温度において比
較的小さい耐衝撃強度しか持たず、−5°C以下の温度
では脆性破壊することが知られている。また、当該欠点
を解消するための方法が種々に案出されている。例え
ば、特公昭64−11061号公報における「ポリプロ
ピレン組成物」は、40〜98重量部のアイソタクチッ
ク・ポリプロピレンと60〜2重量部の密度0.920
〜0.935線状低密度ポリエチレンを押出機を用いて
溶融状態で混合する事により得られる二成分系混合物が
規定されており、これらの組成物は優れた衝撃強度を有
しているとのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の項に
記載のように、従来よりポリプロピレンより製造された
製品は、耐衝撃強度が小さいとう欠点があった。
記載のように、従来よりポリプロピレンより製造された
製品は、耐衝撃強度が小さいとう欠点があった。
【0004】更に、上記従来の技術の項に記載の特公昭
64−11061号公報に係る「ポリプロピレン組成
物」については、従来に有するポリプロピレンの耐衝撃
強度の改善が見受けられるものの、密度0.920〜
0.935線状低密度ポリエチレンの範囲に限定する必
要があり、密度が0.920未満の線状低密度ポリエチ
レンを使用した場合には、耐衝撃強度の改善は極めて僅
かであって、ポリプロピレン・ブロック・コポリマーな
どに比べても強度的に劣るという欠点があり、特に文具
ファイル・バインダー用、ケース用、包装容器用などの
一定の剛性が要求される薄物シートでは、実用に耐えら
れないという問題点があった。
64−11061号公報に係る「ポリプロピレン組成
物」については、従来に有するポリプロピレンの耐衝撃
強度の改善が見受けられるものの、密度0.920〜
0.935線状低密度ポリエチレンの範囲に限定する必
要があり、密度が0.920未満の線状低密度ポリエチ
レンを使用した場合には、耐衝撃強度の改善は極めて僅
かであって、ポリプロピレン・ブロック・コポリマーな
どに比べても強度的に劣るという欠点があり、特に文具
ファイル・バインダー用、ケース用、包装容器用などの
一定の剛性が要求される薄物シートでは、実用に耐えら
れないという問題点があった。
【0005】然して、本発明者らは上記従来の技術等の
欠点に鑑み、ポリプロピレンの特性改善について長年の
研究を重ねた結果、特定の組成物についてポリプロピレ
ン固有の高剛性度特性などの長所を保持したままで、耐
低温衝撃強度の特性を向上できるとの知見を得て、遂に
本発明に到達したものであり、その目的とするところ
は、主成分であるポリプロピレンの特徴である良好な剛
性度などの特性を有し、且つ、耐低温衝撃強度などの特
性が得られ、シート成形品または文具用ファイルバイン
ダー、ケース類等のシート加工品への応用に好適な成形
用樹脂組成物を提供することにある。
欠点に鑑み、ポリプロピレンの特性改善について長年の
研究を重ねた結果、特定の組成物についてポリプロピレ
ン固有の高剛性度特性などの長所を保持したままで、耐
低温衝撃強度の特性を向上できるとの知見を得て、遂に
本発明に到達したものであり、その目的とするところ
は、主成分であるポリプロピレンの特徴である良好な剛
性度などの特性を有し、且つ、耐低温衝撃強度などの特
性が得られ、シート成形品または文具用ファイルバイン
ダー、ケース類等のシート加工品への応用に好適な成形
用樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る成形用樹脂組成物は以下の構成より成
る。
に、本発明に係る成形用樹脂組成物は以下の構成より成
る。
【0007】即ち、本発明に係る成形用樹脂組成物は、
ポリプロピレン95〜50重量部、密度が0.900〜
0.920の線状低密度ポリエチレン5〜50重量部か
らなり、線状低密度ポリエチレンが、エチレンとαオレ
フィンからなる共重合体で、アイソタクチック・ポリプ
ロピレンと線状低密度ポリエチレンのMFIが下記の数
式1の範囲にあることを要旨とする。
ポリプロピレン95〜50重量部、密度が0.900〜
0.920の線状低密度ポリエチレン5〜50重量部か
らなり、線状低密度ポリエチレンが、エチレンとαオレ
フィンからなる共重合体で、アイソタクチック・ポリプ
ロピレンと線状低密度ポリエチレンのMFIが下記の数
式1の範囲にあることを要旨とする。
【数1】
【0008】尚、上記要旨に記載の線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、MFI PE、MFI PP
は、次の如く定義するものである。
レン、ポリプロピレン、MFI PE、MFI PP
は、次の如く定義するものである。
【0009】線状低密度ポリエチレンとは、エチレンと
αオレフィンからなる共重合体で、ASTM D 15
05に従う23°Cでの密度が0.900〜0.92
0、MFI PEが0.1〜5.0の範囲にあるもので
ある。
αオレフィンからなる共重合体で、ASTM D 15
05に従う23°Cでの密度が0.900〜0.92
0、MFI PEが0.1〜5.0の範囲にあるもので
ある。
【0010】次に、ポリプロピレンとは、プロピレンの
単独重合体及びプロピレンと6モル%以下のエチレン及
び、或いはブテン1などのαオレフィンとの共重合体
で、nヘプタン抽出法によるIsotactic Index(I.
I)が70%以上、MFI PPが0.1〜5.0の範
囲にある結晶性ポリプロピレンである。
単独重合体及びプロピレンと6モル%以下のエチレン及
び、或いはブテン1などのαオレフィンとの共重合体
で、nヘプタン抽出法によるIsotactic Index(I.
I)が70%以上、MFI PPが0.1〜5.0の範
囲にある結晶性ポリプロピレンである。
【0011】更に、MFI PEとは、ASTM D
1238に従う190°Cでのメルトフローレートをg
/10分で表したものであり、MFI PPとは、同じ
くASTM D 1238に従う230°Cでのメルト
フローレートをg/10分で表したものである。
1238に従う190°Cでのメルトフローレートをg
/10分で表したものであり、MFI PPとは、同じ
くASTM D 1238に従う230°Cでのメルト
フローレートをg/10分で表したものである。
【0012】続いて、本発明に係る成形用樹脂組成物
は、ポリプロピレンを主成分とする組成物であり、組成
物中に占めるポリプロピレンが95〜50重量部、線状
低密度ポリエチレンが5〜50重量部の組成物であり、
ポリプロピレンが95重量部を超え、線状低密度ポリエ
チレンが5重量部未満では、本発明の目的とする耐低温
衝撃強度などの特性の向上は充分ではない。また、ポリ
プロピレンが50重量部未満で、線状低密度ポリエチレ
ンが50重量部を超えると、ポリプロピレン固有の長所
である剛性度などの特性の低下が著しく、本発明の目的
とする成形用樹脂組成物は得られない。
は、ポリプロピレンを主成分とする組成物であり、組成
物中に占めるポリプロピレンが95〜50重量部、線状
低密度ポリエチレンが5〜50重量部の組成物であり、
ポリプロピレンが95重量部を超え、線状低密度ポリエ
チレンが5重量部未満では、本発明の目的とする耐低温
衝撃強度などの特性の向上は充分ではない。また、ポリ
プロピレンが50重量部未満で、線状低密度ポリエチレ
ンが50重量部を超えると、ポリプロピレン固有の長所
である剛性度などの特性の低下が著しく、本発明の目的
とする成形用樹脂組成物は得られない。
【0013】続いてまた、本発明に係る成形用樹脂組成
物には、必要により顔料、着色剤、各種安定剤、滑剤、
造核剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、各種充填剤
などを任意に添加することができる。
物には、必要により顔料、着色剤、各種安定剤、滑剤、
造核剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、各種充填剤
などを任意に添加することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を以下の具体的実施例により更
に詳細に説明するものとする。尚、本発明はその要旨を
超えない限り、以下の実施例に限定されるものではな
い。
に詳細に説明するものとする。尚、本発明はその要旨を
超えない限り、以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0015】実施例1
【0016】MFI=1.1のポリプロピレン・ホモポ
リマーとMFI=0.8、密度0.912の線状低密度
ポリエチレンを表1に示す重量比でドライブレンドした
後、40mm単軸押出機(L/D20、ダルメージタイプ
スクリュー)を用い、200°C、60rpm で混練し、
Tダイより押し出し成形することにより厚さ1mmのシー
トを作成した。続いて、当該シートから試験片を作成
し、引張り伸び、引き裂き強度、曲げ剛性率、デュポン
衝撃強度を測定した。また、その結果を表1に示す。
リマーとMFI=0.8、密度0.912の線状低密度
ポリエチレンを表1に示す重量比でドライブレンドした
後、40mm単軸押出機(L/D20、ダルメージタイプ
スクリュー)を用い、200°C、60rpm で混練し、
Tダイより押し出し成形することにより厚さ1mmのシー
トを作成した。続いて、当該シートから試験片を作成
し、引張り伸び、引き裂き強度、曲げ剛性率、デュポン
衝撃強度を測定した。また、その結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】比較例1
【0019】実施例1で用いたと同じポリプロピレン・
ホモポリマーを用い、ポリプロピレン100重量部から
なる組成物で実施例1と同様な方法で作成し、各試験を
行ない、その結果を表1に示した。
ホモポリマーを用い、ポリプロピレン100重量部から
なる組成物で実施例1と同様な方法で作成し、各試験を
行ない、その結果を表1に示した。
【0020】実施例2
【0021】MFI=3.5のポリプロピレン・ホモポ
リマー80重量部とMFI=0.8、密度0.912の
線状低温度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様な方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
リマー80重量部とMFI=0.8、密度0.912の
線状低温度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様な方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例3
【0024】MFI=0.4のポリプロピレン・ホモポ
リマー80重量部とMFI=2.0、密度0.912の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様な方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
リマー80重量部とMFI=2.0、密度0.912の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様な方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
【0025】比較例2
【0026】MFI=8.0のポリプロピレン・ホモポ
リマー80重量部とMFI=2.0、密度0.912の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
リマー80重量部とMFI=2.0、密度0.912の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
【0027】比較例3
【0028】MFI=0.8のポリプロピレン・ホモポ
リマー80重量部とMFI=6.0、密度0.918の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
リマー80重量部とMFI=6.0、密度0.918の
線状低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実
施例1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結
果を表2に示した。
【0029】比較例4
【0030】MFI=2.0のポリプロピレン・ホモポ
リマー80重量部とMFI=1.0、密度0.919の
低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実施例
1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結果を
表2に示した。
リマー80重量部とMFI=1.0、密度0.919の
低密度ポリエチレン20重量部からなる組成物を実施例
1と同様の方法で作成し、各試験を行ない、その結果を
表2に示した。
【0031】尚、以上の組成物は、組成物原料を任意の
混合機、例えば、ブレンダー、ヘンシェル・ミキサーな
ど、及び押出機、バンバリー・ミキサーなどの混合機を
組み合わせて調整し、しかる後、射出成形機、押出成形
機、フィルム成形機など、任意の公知の成形機により製
造ができ、更に、上記実施例及び比較例における試験
は、引張り伸び:JISK7127、引き裂き強度:J
ISK7127、曲げ剛性率:JISK7106、デュ
ポン衝撃強度:ASTM−D2794−69に従ったも
のである。
混合機、例えば、ブレンダー、ヘンシェル・ミキサーな
ど、及び押出機、バンバリー・ミキサーなどの混合機を
組み合わせて調整し、しかる後、射出成形機、押出成形
機、フィルム成形機など、任意の公知の成形機により製
造ができ、更に、上記実施例及び比較例における試験
は、引張り伸び:JISK7127、引き裂き強度:J
ISK7127、曲げ剛性率:JISK7106、デュ
ポン衝撃強度:ASTM−D2794−69に従ったも
のである。
【0032】一方、表1及び表2中の記号MDは、シー
トの押し出し方向に平行に試験片を採取したもの、TD
はシートの押し出し方向と直角方向に試験片を採取した
ものを示しており、NAは測定値が小さく測定不能であ
ることを意味するものである。
トの押し出し方向に平行に試験片を採取したもの、TD
はシートの押し出し方向と直角方向に試験片を採取した
ものを示しており、NAは測定値が小さく測定不能であ
ることを意味するものである。
【0033】続いて、上記試験結果の評価について述べ
るものとする。先ず、プラスチック・シートを薄物の文
具ファイルやケース類に応用する為には自立性が必要な
ため、望ましくは5000Kg/cm2 以上の曲げ剛性が求
められる。また、低温度において打ち抜き加工や止め金
具を取付けるための穿孔加工やファイルの落下時の割れ
を少なくする目安としては、−20°Cにおいて、望ま
しくはデュポン衝撃値が3.0Kg・cmの耐低温衝撃性が
求められている。
るものとする。先ず、プラスチック・シートを薄物の文
具ファイルやケース類に応用する為には自立性が必要な
ため、望ましくは5000Kg/cm2 以上の曲げ剛性が求
められる。また、低温度において打ち抜き加工や止め金
具を取付けるための穿孔加工やファイルの落下時の割れ
を少なくする目安としては、−20°Cにおいて、望ま
しくはデュポン衝撃値が3.0Kg・cmの耐低温衝撃性が
求められている。
【0034】表1中の比較例1の結果より、ポリプロピ
レン・ホモポリマーは高い曲げ剛性値を有しているが、
−20°Cにおけるデュポン衝撃値が殆どないため、上
記文具ファイルやケース類の成形用樹脂組成物としては
実用に供し難いことがわかる。
レン・ホモポリマーは高い曲げ剛性値を有しているが、
−20°Cにおけるデュポン衝撃値が殆どないため、上
記文具ファイルやケース類の成形用樹脂組成物としては
実用に供し難いことがわかる。
【0035】次に、表2中の比較例2は、ポリプロピレ
ン・ホモポリマーに密度が0.920未満の線状低密度
ポリエチレンを混合したものであるが、特公昭64−1
1061号公報にも記載さているように、−20°Cに
おけるデュポン衝撃値の改良効果は小さく、上記文具フ
ァイルやケース類の成形用樹脂組成物としては実用に供
し難いことがわかる。
ン・ホモポリマーに密度が0.920未満の線状低密度
ポリエチレンを混合したものであるが、特公昭64−1
1061号公報にも記載さているように、−20°Cに
おけるデュポン衝撃値の改良効果は小さく、上記文具フ
ァイルやケース類の成形用樹脂組成物としては実用に供
し難いことがわかる。
【0036】更に、表2中の比較例4は、線状低密度ポ
リエチレンの代わりに高圧下でラジカル重合法で得られ
た低密度ポリエチレンを使用したものを示すが、−20
°Cにおけるデュポン衝撃値の改良効果は小さいことが
わかる。
リエチレンの代わりに高圧下でラジカル重合法で得られ
た低密度ポリエチレンを使用したものを示すが、−20
°Cにおけるデュポン衝撃値の改良効果は小さいことが
わかる。
【0037】一方、表2中の比較例2及び比較例3は、
本発明に係る成形用樹脂組成物に係るMFI PEとM
FI PPの規定範囲外の数値より成る成形用樹脂組成
物であり、比較例2においてはMFI PEとMFI
PPの比は0.25で0.2より大きな値となるが、使
用するポリプロピレンのMFIがMFI PP=8.0
と5.0より大きいものであり、−20°Cにおけるデ
ュポン衝撃値は小さく実用に耐えられないことがわか
る。また、比較例3においてはMFI PEとMFI
PPの比は15で5.0より大きな値となり、−20°
Cにおけるデュポン衝撃値の改良は見られる反面、MD
及びTDの両方向の引張り伸びが100%未満と小さ
く、23°Cにおけるデュポン衝撃値が不十分となり、
これも実用に供し難いことがわかる。
本発明に係る成形用樹脂組成物に係るMFI PEとM
FI PPの規定範囲外の数値より成る成形用樹脂組成
物であり、比較例2においてはMFI PEとMFI
PPの比は0.25で0.2より大きな値となるが、使
用するポリプロピレンのMFIがMFI PP=8.0
と5.0より大きいものであり、−20°Cにおけるデ
ュポン衝撃値は小さく実用に耐えられないことがわか
る。また、比較例3においてはMFI PEとMFI
PPの比は15で5.0より大きな値となり、−20°
Cにおけるデュポン衝撃値の改良は見られる反面、MD
及びTDの両方向の引張り伸びが100%未満と小さ
く、23°Cにおけるデュポン衝撃値が不十分となり、
これも実用に供し難いことがわかる。
【0038】以上の比較例に対し、本願特許に係る成形
用樹脂組成物である実施例1、実施例2、実施例3はい
ずれも良好な剛性値及びデュポン衝撃値を示し、文具フ
ァイルやケース類の成形用樹脂組成物として優れた性能
を有するものであることがわかる。
用樹脂組成物である実施例1、実施例2、実施例3はい
ずれも良好な剛性値及びデュポン衝撃値を示し、文具フ
ァイルやケース類の成形用樹脂組成物として優れた性能
を有するものであることがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る成形用樹脂組成物は以上説
明のようであり、主成分であるポリプロピレンの特長で
ある良好な剛性度などの特性を有し、且つ耐低温衝撃強
度などの特性が向上した成形用樹脂組成物であるから、
特にシート成形品または文具用ファイル・バインダー、
ケース類などのシート加工品へ良好に使用できるという
効果がある。
明のようであり、主成分であるポリプロピレンの特長で
ある良好な剛性度などの特性を有し、且つ耐低温衝撃強
度などの特性が向上した成形用樹脂組成物であるから、
特にシート成形品または文具用ファイル・バインダー、
ケース類などのシート加工品へ良好に使用できるという
効果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリプロピレン95〜50重量部、密度
が0.900〜0.920の線状低密度ポリエチレン5
〜50重量部からなり、線状低密度ポリエチレンが、エ
チレンとαオレフィンからなる共重合体で、アイソタク
チック・ポリプロピレンと線状低密度ポリエチレンのM
FIが下記の数式1の範囲にあることを特徴とする、成
形用樹脂組成物。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7259397A JPH0977927A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 成形用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7259397A JPH0977927A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 成形用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0977927A true JPH0977927A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17333572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7259397A Pending JPH0977927A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 成形用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0977927A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109642062A (zh) * | 2016-08-31 | 2019-04-16 | 道达尔研究技术弗吕公司 | 包括由单中心催化剂制造的全同立构聚丙烯和聚乙烯的聚烯烃共混物、工艺及由这些共混物制成的制品 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06340782A (ja) * | 1993-05-31 | 1994-12-13 | Nippon Petrochem Co Ltd | 無機微小中空体含有樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP7259397A patent/JPH0977927A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06340782A (ja) * | 1993-05-31 | 1994-12-13 | Nippon Petrochem Co Ltd | 無機微小中空体含有樹脂組成物 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109642062A (zh) * | 2016-08-31 | 2019-04-16 | 道达尔研究技术弗吕公司 | 包括由单中心催化剂制造的全同立构聚丙烯和聚乙烯的聚烯烃共混物、工艺及由这些共混物制成的制品 |
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