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JPH0974606A - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置

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Publication number
JPH0974606A
JPH0974606A JP7226238A JP22623895A JPH0974606A JP H0974606 A JPH0974606 A JP H0974606A JP 7226238 A JP7226238 A JP 7226238A JP 22623895 A JP22623895 A JP 22623895A JP H0974606 A JPH0974606 A JP H0974606A
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axis current
current
voltage
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JP7226238A
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English (en)
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JP3240888B2 (ja
Inventor
Ryozo Masaki
良三 正木
Yusuke Takamoto
祐介 高本
Taizo Miyazaki
泰三 宮崎
Satoru Kaneko
金子  悟
Sanshiro Obara
三四郎 小原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L7/00Electrodynamic brake systems for vehicles in general
    • B60L7/20Braking by supplying regenerated power to the prime mover of vehicles comprising engine-driven generators
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L15/00Methods, circuits, or devices for controlling the traction-motor speed of electrically-propelled vehicles
    • B60L15/02Methods, circuits, or devices for controlling the traction-motor speed of electrically-propelled vehicles characterised by the form of the current used in the control circuit
    • B60L15/025Methods, circuits, or devices for controlling the traction-motor speed of electrically-propelled vehicles characterised by the form of the current used in the control circuit using field orientation; Vector control; Direct Torque Control [DTC]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

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  • Power Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】小型,高効率駆動を常に要求される電気車制御
装置において、回生時にも安定性に優れた電流制御を有
するシステムを提供することにある。 【構成】電圧電流位相差演算回路19において、交流モ
ータの電圧指令値と1次電流からベクトル位相θcを算
出する。これを第2の電圧指令回路20に入力し、ベク
トル位相θcとd軸,q軸電流偏差を用いて、第2のd
軸,q軸電圧指令値を演算する。この値により電圧指令
値を補正することで、電流制御系の安定性を向上する。
これにより電気車を制御すると、回生時や弱め界磁制御
時にも安定した電流制御を得られる。 【効果】小型で、常に高効率な運転が可能な電気車制御
装置を提供できる効果がある。特に、下り坂を長時間運
転しなければならない電気車に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気車制御装置に係り、
特に電力の回生や省エネルギー運転を頻繁に行う自動車
用として好適な電気車制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】3相の交流電流を制御する電力制御装置
としては、静止座標系で電流をフィードバックする制御
方式と、交流モータの磁束と一致する回転座標系で電流
をフィードバック制御する制御方式とがある。電流制御
系について考えると、前者は座標変換等の複雑な演算を
必要としないため、一般的によく用いられてきた方法で
ある。例えば、特開平5−153705 号公報に記載されてい
る電気自動車の電流制御方法がこの方式である。それに
対して、後者は電流を直流量として取り扱えるため、サ
ンプリング時間の関係から応答性に限界があるディジタ
ル制御装置に適した方法である。特に、交流モータの1
次周波数が数100Hz、あるいは、それ以上で、か
つ、ディジタル演算する場合には、後者が有利となる。
【0003】電気自動車について考えると、小型軽量化
が重要な課題であり、制御装置はシングルチップマイコ
ン等による全ディジタル方式が有利である。また、モー
タを小型化する方法として、高速回転化が有効であり、
1次周波数の高周波化が必要になってくる。従って、今
後、後者の電流制御方式を採用することが一般的になる
と考えられる。
【0004】交流モータの磁束と一致する回転座標系で
電流フィードバック制御する制御方式としては、例え
ば、第2の公知例として昭和58年電気学会全国大会シ
ンポジウムS8−4「ベクトル制御における半導体変換
装置」のs.8−13頁,図3に記載されている。交流
モータの1次電流を磁束と一致するd軸とそれに直交す
るq軸に分解して、それぞれの電流指令に対して、それ
ぞれの電流成分をフィードバックして比例,積分演算に
より電流制御を行っている。この方法は各軸の電流偏差
を0にすることを目的としている方法なのでわかりやす
く、一般的に行われている。
【0005】また、第3の公知例として、特開昭59−16
9369号公報に記載の方法が提案されている。この方法に
よれば、d軸電流偏差でq軸電圧を、q軸電流偏差でd
軸電圧を、それぞれ座標変換に用いる角周波数ωに応じ
て積分させることで、第1の公知例よりも電流制御の安
定性を与えることができる。しかしながら、角周波数ω
が大幅に変化するため、積分ゲインの変化幅が大きくな
ってしまい、制御応答性が非常に変わってしまうという
問題点がある。例えば、10000回転の高速領域から
急に100回転の低速にモータ速度が変化した場合に
は、高速領域のとき演算された電圧積分値を補正するの
に100倍の時間を要することになる。
【0006】このような事情から、通常の運転状態でま
ったく問題なく駆動することができる第2の公知例が、
一般的には多くの製品に採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気自
動車では、通常のモータ制御装置と比較して次の点で独
特の使い方をする。(1)長時間の回生運転をすること
があること、(2)電気自動車では効率の向上を最重視
するため、駆動トルクが少ない場合には弱め界磁制御を
多用すること、などである。例えば、非常に長い下り坂
を走行する場合にこれらの条件で駆動することになる。
特に、高速で下り坂を運転している場合に第2の公知例
で示した電流制御方法では、制御系の安定性が低下する
ことがある。
【0008】この理由は次の説明から裏付けられる。図
15に回生運転状態で、弱め界磁制御を行い、かつ、高
速走行時の誘導モータの電圧,電流ベクトル図を示す。
積分動作に関してベクトル図を考えて見ると電流指令ベ
クトルi1*と電流ベクトルi1 の差、電流偏差ベクトル
Δi1*に対して同方向に積分補正電圧ベクトルV2*が追
加されて印加される。この場合には、印加される電圧ベ
クトルV* が初めの電圧指令ベクトルV1*よりも小さく
なるので、電流ベクトルi1 は電流指令ベクトルi1*
近づくよりもむしろ、離れてしまう場合もある。特に、
電気自動車の走行条件によって高速,回生,弱め界磁制
御の3つの条件が重なる場合には、安定性が非常に低下
することもあることがわかった。
【0009】本発明の目的は、負荷外乱や回生時にも安
定して電流制御し得るシステムを備えた電気車制御装置
を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、アクセルに対する加
速感がよい電気車を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両を駆動す
る交流モータと、該交流モータに供給する電力を発生す
る電力変換装置と、前記交流モータが発生すべきトルク
指令値から前記交流モータの磁束を発生するためのd軸
電流指令値とそれに直交するq軸電流指令値を演算する
電流指令値発生装置と、前記交流モータのd軸電流とそ
れに直交するq軸電流をフィードバックし、前記d軸電
流指令値と前記d軸電流とのd軸電流偏差からd軸電圧
指令値を、前記q軸電流指令と前記q軸電流とのq軸電
流偏差からq軸電圧指令値をそれぞれ算出することによ
り前記電力変換装置を制御する電流制御装置を備えた電
気車制御装置において、前記電流制御装置は、前記交流
モータの駆動状態を基にしたベクトル位相により、前記
d軸電流偏差と前記q軸電流偏差から補正q軸電圧と補
正q軸電圧を算出し、前記d軸電圧と前記q軸電圧を補
正する電圧ベクトル補正手段を備えることにより達成さ
れる。
【0012】本発明の好ましくは、d軸電流指令値とq
軸電流指令値に基づいて発生すべき印加電圧をあらかじ
め演算するためのフィードフォワード電圧手段を備えて
いる。
【0013】
【作用】制御装置において、トルク指令値から交流モー
タの磁束を発生するためのd軸電流指令値とそれに直交
するq軸電流指令値を演算し、交流モータのd軸電流と
それに直交するq軸電流をフィードバックし、それぞれ
の電流偏差からd軸電圧指令値,q軸電圧指令値を算出
する。これらの値により、電力変換装置を駆動して交流
モータの電流を制御する。ここで、交流モータの印加電
圧および1次電流から駆動状態を検出し、この駆動状態
を基にしたベクトル位相を演算する。このベクトル位相
は電流偏差に対して、電流偏差を安定に0にするための
補正電圧の位相である。そこで、d軸電流偏差,q軸電
流偏差に対して、得られたベクトル位相だけ進んだ方向
の補正電圧が発生するように、それぞれ補正d軸電圧と
補正q軸電圧を算出する。特に、印加電圧,1次電流の
位相差などのモータの駆動状態に応じて補正すべき電圧
の位相を変えることが重要である。これらの電圧をそれ
ぞれd軸電圧とq軸電圧に加算することにより印加電圧
を補正する。これにより、そのモータの駆動状態に適し
た方向に電圧を加算することになるので、回生,高速回
転,弱め界磁制御など、電気自動車の特殊な負荷条件の
下でも、電流偏差を安定に収束させることができ、定常
時に1次電流をその指令値に一致させられる。従って、
磁束座標系で行う電流制御特性をより安定にしたものに
することができる。
【0014】また、d軸電流指令値とq軸電流指令値を
用いて定常時の等価回路から演算される印加電圧をあら
かじめフィードフォワード信号として入力することによ
り、通常の電流制御演算および新たに加えた補正電圧演
算は電流偏差を補償するための電圧を発生し、応答性お
よび定常状態までの時間が短縮される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。図1が誘導モータ1を3相の電力変換回路2により
制御し、車体4を駆動する電気自動車である。電力変換
回路2は電源3のエネルギーを制御装置7により3相交
流電圧に変換して誘導モータ1を駆動している。これに
より、車軸5を介してタイヤ6a,6bにモータトルク
を伝達し、車体4を走行させることができる。運転者は
アクセル21,ブレーキ22,切替スイッチ23を操作
する。アクセル21の踏み込み量xa ,ブレーキ22の
踏み込み量xb ,前進,後進,停止を指示する切替スイ
ッチ23の切替信号SDR、および、速度検出器13から
出力される誘導モータ1のモータ速度ωM を入力するト
ルク指令発生装置8では、これらの信号に基づき、誘導
モータ1が出力するトルク指令値τ* を演算している。
制御装置7では、トルク指令値τ* を電流指令発生回路
9に入力し、よく知られたベクトル制御方法により回転
座標系の誘導モータの磁束と一致したd軸電流指令値i
d* とそれに直交したq軸電流指令値iq* が算出され
る。このd軸電流指令値id* とq軸電流指令値iq* の積
がトルク指令値τ* に比例した値になる。また、d軸電
流指令値id* とq軸電流指令値iq* から得られる誘導モ
ータ1のすべり角周波数指令値ωs*も電流指令発生回路
9から出力される。
【0016】d軸電流指令値id* とq軸電流指令値iq*
は電流制御回路10に入力され、後述する電流制御演算
によりd軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*を出力
する。これらは回転座標系の値であり、座標変換回路1
1において回転角指令値θ*により静止座標系の3相の
交流電流指令値vu*,vv*,vw*を求める。なお、回転
角指令値θ* は回転角演算回路14で次の処理により算
出している。速度検出器13から得られるモータ速度ω
M と前述したすべり角周波数指令値ωs*を加算して1次
角周波数ω1 を求め、それを積分することにより回転角
指令値θ* を得ることができる。従って、回転角指令値
θ* は誘導モータ1の回転する磁束の位相の指令値を意
味する。
【0017】次に、交流電流指令値vu*,vv*,vw*
PWM発生回路12において三角波状の搬送波信号fcと
比較され、各相のPWM信号PU,PV,PW を得る。こ
れにより電力変換回路2は制御され、電源3の電力を3
相の交流電力に変換し、誘導モータ1を制御している。
誘導モータ1に流れる各相の電流は電流センサ15によ
り検出され、座標変換回路16において回転角指令値θ
* により静止座標系から回転座標系への変換を行い、d
軸電流idとq軸電流iqを出力している。これらは電流制
御回路10に入力されている。
【0018】次に、本発明の特徴である電流制御回路1
0の詳細について説明する。d軸電流指令値id*,q軸
電流指令値iq*はそれぞれd軸電流id,q軸電流iqとの
偏差を算出し、d軸電流偏差Δid*,q軸電流偏差Δiq*
を得る。d軸電流制御回路18ではd軸電流偏差Δid*
から比例演算、もしくは、比例積分演算により、第1の
d軸電圧指令値vd1* を出力している。同様に、q軸電
流制御回路17ではq軸電流偏差Δiq*から第1のq軸
電圧指令値vq1*を演算している。電圧電流位相差演算
回路19では、d軸電圧指令値vd*,q軸電圧指令値v
q*,d軸電流idおよびq軸電流iqから電圧電流位相差θ
c を算出している。
【0019】図2に誘導モータ1における印加電圧ベク
トルv1 と1次電流ベクトルi1 のベクトル図を示す。
ここで、印加電圧ベクトルv1 は第1の電圧指令ベクト
ルv1*とほぼ一致しているものとみなしているので、d
軸電圧指令値vd*,q軸電圧指令値vq*を用いている。
電圧電流位相差θc は図3のフローチャートにより計算
している。まず、図2のベクトル図からわかるように、
電圧位相θv はd軸電圧指令値vd*,q軸電圧指令値v
q*から三角関数を用いてステップ101で算出される。
同様に、ステップ102で1次電流ベクトルi1 の電流
位相θi はd軸電流id、および、q軸電流iqから得られ
る。従って、電圧電流位相差θc は電圧位相θvと電流
位相θiの差によりステップ103で計算できる。ここ
では、この計算したθc をベクトル位相と呼んでいる。
【0020】このベクトル位相θc は第2の電圧指令回
路20に入力され、d軸電流偏差Δid*,q軸電流偏差
Δiq*、およびベクトル位相θc を用いて図4に示すフ
ローチャートの処理を行っている。ステップ107,1
08では、d軸積分入力値Δvd2*,q軸積分入力値Δ
q2*を図4の演算により算出している。次にステップ
109,110において、d軸積分入力値Δvd2*,q
軸積分入力値Δvq2*にそれぞれゲインkを乗じて積分
した値を、第2のd軸電圧指令値vd2* ,第2のq軸電
圧指令値vq2* として計算している。
【0021】これらの演算は電流偏差ベクトルΔi1*
ベクトル位相θcだけ進ませた位相方向に第2の電圧指
令ベクトルv2*を積分することを意味している。この関
係を図5のベクトル図に示す。第2の電圧指令回路20
を用いない場合には第1の電圧指令ベクトルv1*に対し
て1次電流ベクトルi1 が発生するので、負荷である誘
導モータ1の位相関係を崩すことなく、1次電流ベクト
ルi1 を電流指令ベクトルi1*に一致させるための第2
の電圧指令ベクトルv2*を計算している。これを付加す
ることにより、定常状態では、1次電流ベクトルが電流
指令ベクトルに一致する電圧指令ベクトルv1*を容易に
得ることができる。特に、回生時にもこれにより安定性
のよい電流制御系が得られる。つまり、電気自動車にこ
の電流制御方法を用いた場合の有利なことは、長い下り
坂を走行する場合にある。通常、運動エネルギーをバッ
テリーの電力に戻す回生制御を行うように、トルク指令
発生装置8でトルク指令値τ* を演算する。また、エネ
ルギー損失をできるだけ低減するため、電気自動車で
は、モータトルクに応じて弱め界磁制御を積極的に行っ
ている。従って、力行時と同様に高い安定性を保持する
ことができ、回生時に最も有効な方法となる。
【0022】このように、本実施例ではどのような運転
状態においても常に安定した電流制御を行える電気自動
車となる。
【0023】図6は電気自動車に適用した他の実施例で
ある。基本的な構成は図1の実施例と同じであるが、図
1と異なる点は非干渉制御回路25,26を追加したこ
と、および電圧電流位相差演算回路19の代わりに正弦
波発生回路24を設けたことである。
【0024】以下、これらについて説明する。非干渉制
御回路25,26では、d軸電流指令値id*,q軸電流
指令値iq*を流すために本来必要な電圧ベクトルv3*
あらかじめ計算して、フィードフォワードで電圧を印加
している。具体的には、非干渉制御回路25,26で
は、それぞれ
【0025】
【数1】 vq3*=k3ωMid* …(数1)
【0026】
【数2】 vd3*=k2ωMiq* …(数2) を演算し、d軸電圧指令値,q軸電圧指令値に追加して
いる。なお、モータ速度ωMでなく、電力変換装置2の
1次角周波数ω1を用いてもよい。
【0027】また、正弦波発生回路24はd軸電圧指令
値vd*,q軸電圧指令値vq*,d軸電流指令値id*、お
よび、q軸電流指令値iq*を用いて、cosθcに比例した
余弦波信号vc*とsinθcに比例した正弦波信号vs*を次
式により算出している。
【0028】
【数3】 vc*=vd*id*+vq*iq* …(数3)
【0029】
【数4】 vs*=vq*id*−vd*iq* …(数4) なお、電流センサから得られたd軸電流id,q軸電流iq
を図1の実施例では用いていたのに対して、ここでは、
d軸電流指令値id*,q軸電流指令値iq*を用いている。
電流脈動や電流センサの影響を受けない点がこの実施例
の優れた点の1つである。
【0030】次に、第2の電圧指令回路20では,
c*,vs*を用いて図4に相当する演算を行っている。
つまり、図4のステップ107,108において、cos
θc ,sinθcの代わりに、vc*,vs*を用いて演算す
る。この方法で演算すると、図1の実施例の演算方法と
比較して、より簡単に求めることができるので、シング
ルチップマイコンを用いた場合には演算時間を短縮でき
る特徴がある。
【0031】この実施例の場合、電流制御系に非干渉制
御を追加しているので、等価回路から得られる印加電圧
をあらかじめ入力することになり、電流制御はその等価
回路の誤差や負荷変動による影響分だけに働くことにな
る。従って、電流制御系の安定性を更に向上することが
できる。また、より簡単な演算方法で安定した電流制御
系を構成できるので、信頼性の高い電気自動車を得るこ
とができる。
【0032】図7はベクトル位相θcの求め方が異なる
他の実施例であり、図1の電圧電流位相差演算回路19
の代わりに速度位相回路27を用いている。図1の回転
角演算回路14では前述したように、1次角周波数ω1
を演算しているが、これを速度位相回路27に入力し、
ベクトル位相θcを演算して、第2の電圧指令回路20
に出力している。速度位相回路27の処理内容は図8の
ブロック図に示したようにあらかじめテーブル化した値
をピックアップすることにより得ることができる。1次
角周波数ω1 が0の場合にはベクトル位相θcを0に、
1次角周波数ω1 が高周波数になればベクトル位相θc
を90deg に近づけるように演算している。このベクト
ル位相θcにより電流偏差Δid*,Δiq*に対する第2
の電圧指令値vd2*,vq2* をベクトル的に位相を進めて
積分するので、低速時には電流偏差とほぼ同じ方向に第
2の電圧指令値を増加させ、高速時には電流偏差より9
0deg 進めた方向に第2の電圧指令値を増加させること
になる。
【0033】この実施例によれば、モータ速度が低速で
も、高速でも安定な電流制御系を構成することができ
る。
【0034】図9は第2の電圧指令値の積分ゲインGc
をベクトル位相により可変にした実施例である。前述ま
での実施例と異なる点は、第2の電圧指令回路20の代
わりに、第2のd軸電圧指令回路29,第2のq軸電圧
指令回路28を用いていることである。まず、積分ゲイ
ンGcは積分ゲイン演算回路30により次の方法で求め
る。d軸電圧指令値vd*,q軸電圧指令値vq*,d軸電
流id、および、q軸電流iqからベクトル位相θc を算出
する方法は図1の実施例で示したものと同じ方法でよ
い。これをもとに、図10に示すようにして積分ゲイン
Gcを積分ゲイン演算回路30において算出する。ベク
トル位相θcが0degの場合には、q軸電流制御回路1
7,d軸電流制御回路18で得られた第1の電圧指令値
q1*,vd1*だけで制御する。そのため、q軸電流制御
回路17,d軸電流制御回路18は比例演算ではなく、
比例積分演算がこの実施例では適している。また、ベク
トル位相θcが90degの場合には、最大の積分ゲインG
cmとしている。次に、第2のd軸電圧指令回路29,第
2のq軸電圧指令回路28では、それぞれ次式により、
第2のd軸電圧指令値vd2*,第2のq軸電圧指令vq2*
を得ている。
【0035】
【数5】 vd2*=GcmΔiq*+vd2* …(数5)
【0036】
【数6】 vq2*=GcmΔid*+vq2* …(数6) この演算を行うことにより、ベクトル位相θc が大きい
とき、第2の電圧指令値vq2*,vd2*の影響を大きくす
ることで、電流制御の安定性を向上するものである。
【0037】本実施例を用いることにより、図1の実施
例より簡単な演算方法で同等の電流制御特性を得ること
ができる特徴を持っている。
【0038】図11は1次角周波数ω1 により第2の電
圧指令値の影響を変化させる点が図9と異なる他の実施
例である。回転角演算回路14で演算した1次角周波数
ω1を、第2のd軸電圧指令回路29,第2のq軸電圧
指令回路28に入力して、それぞれ次の演算を行ってい
る。
【0039】
【数7】 vd2*=k4ω1(ΣΔiq*) …(数7)
【0040】
【数8】 vq2*=k4ω1(ΣΔid*) …(数8) この演算を行うことにより、1次角周波数ω1 が大きい
場合には、電流制御系は第2のd軸電圧指令値vd2*
第2のq軸電圧指令vq2*の影響を強く受けるようにな
る。また、1次角周波数ω1が小さくなると第2のd 軸
電圧指令値vd2*,第2のq軸電圧指令vq2* は直接的
に減少するので、相対的に第1のd軸電圧指令値
d1* ,第1のq軸電圧指令vq1* の影響が大きくな
る。
【0041】この実施例を用いた場合、モータ速度ωM
が高速から急に減速したときに、第2の電圧指令値がす
ぐに減少するので、そのときの電流が定常状態に落ち着
くまでの時間を短縮できる。
【0042】図12はより簡単な演算により電流制御系
の安定性を確保するための実施例である。なお、モータ
としては、誘導モータの代わりに永久磁石式同期モータ
31を用いている。これによる制御系の異なる点は回転
角指令値θ* の代わりに磁極位置検出器32から得られ
る磁極位置θM を用いていることである。さて、図12
において、電流制御演算を行うのはq軸電流制御回路1
7,d軸電流制御回路18だけであり、比例積分演算を
行う従来の電流制御方法である。この制御系にモード回
生判定回路33を追加していることが本実施例の特徴で
ある。
【0043】モード回生判定回路33では、モータ速度
ωM とq軸電流指令値iq*を入力している。まず、q軸
電流指令値iq*<0であるかを判断する。次に、モータ
速度ωM があらかじめ設定した高速判定速度ωM0を越え
るか否かを判断する。iq*<0かつ、ωM>ωM0 であれ
ば、回生状態で、しかも永久磁石式同期モータ31が高
速に回転していることを意味するので、積分切替信号S
Wを1とする。それ以外のときには、積分切替信号SW
を0にする。積分切替信号SWはq軸電流制御回路1
7,d軸電流制御回路18に入力される。ここで、積分
切替信号SWが0のときには、通常の比例積分演算を行
い永久磁石式同期モータ31の1次電流を制御する。ま
た、積分切替信号SWが1のときには、積分演算を停止
し、比例演算だけを行う。この処理により、回生状態
で、モータが高速回転の場合だけ積分演算を停止するこ
とにより、積分演算による電流制御系の安定性の低下を
防止し、それ以外の場合には通常の簡単な電流制御演算
により良好なトルク制御を持つ電気自動車とする。
【0044】図13は積分切替方法で、図12と異なる
のは制御回路10におけるモード判定回路34の処理方
法である。なお、q軸電流制御回路17,d軸電流制御
回路18では、比例積分演算により電流フィードバック
制御を行う。モード判定回路34には、電流指令発生回
路6から得られるd軸電流指令値id*,q軸電流指令値
q*を入力し、回生状態で、かつ、弱め界磁状態である
か否かを判断して、積分切替信号SWを決定している。
この演算内容を図14のフローチャートに示す。ステッ
プ111でこれらの信号を入力し、次のステップ112
では、q軸電流指令値iq*が負であるかを判断してい
る。負である場合は回生状態であると判断されるので、
ステップ113に進む。iq*が正または0であるときに
は、回生状態ではないと判断して、ステップ115にお
いて、積分切替信号SWを0にする。
【0045】また、ステップ113の場合には、d軸電
流指令値id*があらかじめ設定した弱め界磁判定値id0
と比較する。id*がid0以上の場合には、弱め界磁状態
ではないとみなしてステップ115で積分切替信号SW
を0に設定する。id*がid0未満の場合には、弱め界磁
状態であるとして、ステップ114において、積分切替
信号SWを1にする。つまり、現在の運転モードが回生
で、かつ、弱め界磁状態と判断したときに積分切替信号
SWを1にするものである。この積分切替信号SWはモ
ード判定回路34からq軸電流制御回路17,d軸電流
制御回路18,第2のd軸電圧指令回路29、および、
第2のq軸電圧指令回路28に出力される。積分切替信
号SWが0の場合には、q軸電流制御回路17,d軸電
流制御回路18における積分演算を行い、第2のd軸電
圧指令回路29,第2のq軸電圧指令回路28の積分演
算を停止する。また、積分切替信号SWが1の場合に
は、q軸電流制御回路17,d軸電流制御回路18にお
ける積分演算を停止し、第2のd軸電圧指令回路29,
第2のq軸電圧指令回路28の積分演算を行う。このよ
うに積分切替信号SWを用いることにより、回生で、か
つ、弱め界磁状態の場合だけ、第2のd軸電圧指令回路
29,第2のq軸電圧指令回路28の演算を行い、電流
制御系の安定さが低下するのを防止すると共に、そうで
ないときには、制御に用いるマイコンの処理の負担を軽
減することができる。
【0046】従って、本実施例を用いれば、電流制御系
の安定性を確保するとともに、マイコンの処理を制御系
の診断等に利用できるので、システムの信頼性を更に向
上することができる利点がある。
【0047】以上が、本発明の一実施例であり、誘導モ
ータ,同期モータの場合について異なる方式で説明した
が、いくつかの実施例は組み合わせることができる。ま
た、電流偏差に対する加算する印加電圧の方向を変える
ための方法についていくつか提案しているが、交流モー
タの駆動状態に関する情報をもとにその印加電圧の方向
を変える方法であれば適用できる。なお、本実施例で
は、簡単のため、制御装置7の内部要素を回路として表
現しているが、アナログ回路やディジタル回路で実現で
きるほか、マイクロプロセッサのソフトウェアによる処
理でも実現できることはいうまでもない。さらに、電源
としてバッテリーを想定して記述しているが、エンジン
等を用いて発電する方式でも適用できる。
【0048】上記した本発明の実施例によれば、回生時
や弱め界磁制御時にも安定性のよい電流制御が得られる
ので、小型で、常に高効率な運転が可能な電気車制御装
置を提供できる効果がある。特に、下り坂を長時間運転
しなければならない電気車に有効である。また、フィー
ドフォワードで各電流に対して発生すべき印加電圧を入
力できるので、電気自動車の加速性を向上する効果もあ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明は交流モータの駆動状態を基にし
たベクトル位相によりd軸電流偏差と、q軸電流偏差か
ら補正d軸電圧とq軸電圧を算出し、前記d軸電圧とq
軸電圧を補正するようにしたので、負荷外乱や回生時に
も電流制御系を安定して作用させることができる。
【0050】また、フィードフォワードで各電流に対し
て発生すべき印加電圧を入力できるので、電気自動車の
加速性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を搭載した電気自動車の
制御回路概略構成図。
【図2】本発明に用いられる誘導モータの印加電圧と1
次電流の関係をd−q座標系から見たときのベクトル
図。
【図3】図1の電圧電流位相差演算回路(19)でベク
トル位相θcを演算するためのフローチャート。
【図4】図1の第2の電圧指令回路(20)において、
ベクトル位相θcから第2の電圧指令値を得るためのフ
ローチャート。
【図5】図4で演算される第2の電圧指令値と電流偏差
の関係を示すベクトル図。
【図6】他の実施例における制御装置を搭載した電気自
動車の制御回路概略構成図。
【図7】1次角周波数によりベクトル位相θcを演算す
る他の実施例における電気自動車の制御回路概略構成
図。
【図8】1次角周波数とベクトル位相θcの関係を示す
ブロック図。
【図9】q軸電流偏差により第2のd軸電圧指令値を、
d軸電流偏差により第2のq軸電圧指令値をそれぞれ求
めるさらに他の実施例における制御装置を搭載した電気
自動車の制御回路概略構成図。
【図10】ベクトル位相θcと積分ゲインGcの関係を
示すブロック図。
【図11】1次角周波数により第2のd軸電圧指令値,
第2のq軸電圧指令値を変化する制御装置を搭載した電
気自動車の制御回路概略構成図。
【図12】回生状態で高速走行時に積分を停止する他の
電気自動車の制御回路概略構成図。
【図13】回生状態で弱め界磁制御時に積分の演算方法
を切り替える他の電気自動車の制御回路概略構成図。
【図14】モード判定回路(34)において、回生状態
で、かつ、弱め界磁制御状態であることを判定するフロ
ーチャート。
【図15】従来の電流制御方法で電気自動車の回生を行
った場合の電圧,電流の位相関係を示すベクトル図であ
る。
【符号の説明】
1…誘導モータ、2…電力変換回路、3…電源、4…車
体、5…車軸、6…タイヤ、7…制御装置、8…トルク
指令発生装置、9…電流指令発生回路、10…電流制御
回路、11,16…座標変換回路、12…PWM発生回
路、13…速度検出器、14…回転角演算回路、15…
電流センサ、17…q軸電流制御回路、18…d軸電流
制御回路、19…電圧電流位相差演算回路、20…第2
の電圧指令回路、21…アクセル、22…ブレーキ、2
3…切替スイッチ、24…正弦波発生回路、25,26
…非干渉制御回路、27…速度位相回路、28…第2の
q軸電圧指令回路、29…第2のd軸電圧指令回路、3
0…積分ゲイン演算回路、31…永久磁石式同期モー
タ、32…磁極位置検出器、33…モード回生判定回
路、34…モード判定回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項13
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項15
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、第3の公知例として、特開昭59−16
9369号公報に記載の方法が提案されている。この方法に
よれば、d軸電流偏差でq軸電圧を、q軸電流偏差でd
軸電圧を、それぞれ座標変換に用いる角周波数ωに応じ
て積分させることで、第1の公知例よりも電流制御の安
定性を与えることができる。しかしながら、角周波数ω
が大幅に変化するため、積分ゲインの変化幅が大きくな
ってしまい、制御応答性が非常に変わってしまうという
問題点がある。例えば、10000回転の高速領域から
急に100回転の低速にモータ速度が変化した場合に
は、高速領域のとき演算された電圧積分値を補正するの
10000回転の場合に比べて100倍の時間を要す
ることになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】d軸電流指令値id* とq軸電流指令値i
q* は電流制御回路10に入力され、後述する電流制御
演算によりd軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*
を出力する。これらは回転座標系の値であり、座標変換
回路11において回転角指令値θ* により静止座標系の
3相の交流電圧指令値vu*,vv*,vw* を求める。
なお、回転角指令値θ* は回転角演算回路14で次の処
理により算出している。速度検出器13から得られるモ
ータ速度ωM と前述したすべり角周波数指令値ωs* を
加算して1次角周波数ω1 を求め、それを積分すること
により回転角指令値θ* を得ることができる。従って、
回転角指令値θ* は誘導モータ1の回転する磁束の位相
の指令値を意味する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に、交流電圧指令値vu*,vv*,vw
* はPWM発生回路12において三角波状の搬送波信号
fcと比較され、各相のPWM信号PU,PV,PWを
得る。これにより電力変換回路2は制御され、電源3の
電力を3相の交流電力に変換し、誘導モータ1を制御し
ている。誘導モータ1に流れる各相の電流は電流センサ
15により検出され、座標変換回路16において回転角
指令値θ* により静止座標系から回転座標系への変換を
行い、d軸電流idとq軸電流iqを出力している。こ
れらは電流制御回路10に入力されている。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 悟 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小原 三四郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を駆動する交流モータと、該交流モー
    タに供給する電力を発生する電力変換装置と、前記交流
    モータが発生すべきトルク指令値から、前記交流モータ
    の磁束を発生させるためのd軸電流指令値とそれに直交
    するq軸電流指令値を演算する電流指令値発生装置と、
    前記交流モータのd軸電流とそれに直交するq軸電流を
    フィードバックし、前記d軸電流指令値と前記d軸電流
    とのd軸電流偏差からd軸電圧指令値を、前記q軸電流
    指令と前記q軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令
    値をそれぞれ算出することにより前記電力変換装置を制
    御する電流制御装置を備えた電気車制御装置において、 前記電流制御装置は、前記交流モータの駆動状態を基に
    したベクトル位相により、前記d軸電流偏差と前記q軸
    電流偏差から補正q軸電圧と補正q軸電圧を算出し、前
    記d軸電圧と前記q軸電圧を補正する電圧ベクトル補正
    手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記ベクトル位相は、
    上記電力変換装置の1次周波数により変えることを特徴
    とする電気車制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、上記ベクトル位相は、
    上記交流モータの印加電圧および1次電流をそれぞれd
    軸成分,q軸成分に分けて、上記印加電圧の各成分と上
    記1次電流の各成分との積により得ることを特徴とする
    電気車制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、上記ベクトル位相は、
    上記交流モータの印加電圧と1次電流の位相差から得る
    ことを特徴とする電気車制御装置。
  5. 【請求項5】請求項3あるいは請求項4において、上記
    印加電圧は上記d軸電圧指令値と上記q軸電圧指令値か
    ら推定することを特徴とする電気車制御装置。
  6. 【請求項6】請求項3あるいは請求項4において、上記
    1次電流は上記d軸電流指令値と上記q軸電流指令値か
    ら推定することを特徴とする電気車制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、上記補正d軸電圧と上
    記補正q軸電圧は積分演算により算出することを特徴と
    する電気車制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、上記ベクトル位相は0
    度から90度の範囲内で設定することを特徴とする電気
    車制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1において、上記d軸電流指令値に
    より基準q軸電圧を、q軸電流指令値により基準d軸電
    圧を算出し、それぞれ上記q軸電圧指令値とd軸電圧指
    令値に加算する非干渉制御回路を備えていることを特徴
    とする電気車制御装置。
  10. 【請求項10】車両を駆動する交流モータと、該交流モ
    ータに供給する電力を発生する電力変換装置と、前記交
    流モータが発生すべきトルク指令値から、前記交流モー
    タの磁束を発生するためのd軸電流指令値とそれに直交
    するq軸電流指令値を演算する電流指令値発生装置と、
    前記交流モータのd軸電流とそれに直交するq軸電流を
    フィードバックし、前記d軸電流指令値と前記d軸電流
    とのd軸電流偏差からd軸電圧指令値を、前記q軸電流
    指令と前記q軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令
    値をそれぞれ算出することにより前記電力変換装置を制
    御する電流制御装置を備えた電気車制御装置において、 前記電流制御装置は、前記d軸電流偏差により補正q軸
    電圧を、前記q軸電流偏差により補正d軸電圧を算出し
    てそれぞれ前記q軸電圧,前記d軸電圧を補正する電圧
    補正手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、上記補正q軸電圧
    と補正d軸電圧は、それぞれ上記d軸電流偏差,q軸電
    流偏差を積分することにより得ることを特徴とする電気
    車制御装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、上記積分のゲイン
    は上記交流モータの印加電圧と1次電流の位相差により
    変えることを特徴とする電気車制御装置。
  13. 【請求項13】請求項11において、上記補正q軸電圧
    と補正d軸電圧は、それぞれ上記d軸電流偏差,q軸電
    流偏差を積分して、上記電力変換装置の1次各周波数を
    乗じることにより得ることを特徴とする電気車制御装
    置。
  14. 【請求項14】請求項10において、上記d軸電流指令
    値により基準q軸電圧を、q軸電流指令値により基準d
    軸電圧を算出し、それぞれ上記q軸電圧指令値,d軸電
    圧指令値に加算することを特徴とする電気車制御装置。
  15. 【請求項15】車両を駆動する交流モータと、該交流モ
    ータに供給する電力を発生する電力変換装置と、前記交
    流モータが発生すべきトルク指令値から、前記交流モー
    タの磁束を発生するためのd軸電流指令値とそれに直交
    するq軸電流指令値を演算する電流指令値発生装置と、
    前記交流モータのd軸電流とそれに直交するq軸電流を
    フィードバックし、前記d軸電流指令値と前記d軸電流
    とのd軸電流偏差からd軸電圧を、前記q軸電流指令と
    前記q軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧をそれぞれ
    比例演算と積分演算により算出することにより前記電力
    変換装置を制御する電流制御装置を備えた電気車制御装
    置において、 前記電流制御装置は交流モータの運転状態に応じて、上
    記d軸電流偏差を積分することにより上記d軸電圧を補
    正し、かつq軸電流偏差を積分することにより上記d軸
    電圧を補正する第1の演算方法か、または積分を停止す
    る第2の演算方法に積分演算方法を切り替えることを特
    徴とする電気車制御装置。
  16. 【請求項16】請求項15において、上記交流モータの
    運転状態が回生のとき、上記第1、または第2の演算方
    法に切り替えることを特徴とする電気車制御装置。
  17. 【請求項17】請求項15において、上記交流モータの
    運転状態が回生で、かつ、高速回転であると判断したと
    き、上記第1、または第2の演算方法に切り替えること
    を特徴とする電気車制御装置。
  18. 【請求項18】請求項15において、上記交流モータの
    運転状態が回生で、かつ、上記d軸電流指令値を下げて
    弱め界磁制御を行うとき、上記第1、または第2の演算
    方法に切り替えることを特徴とする電気車制御装置。
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