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JPH0973245A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

Info

Publication number
JPH0973245A
JPH0973245A JP25562895A JP25562895A JPH0973245A JP H0973245 A JPH0973245 A JP H0973245A JP 25562895 A JP25562895 A JP 25562895A JP 25562895 A JP25562895 A JP 25562895A JP H0973245 A JPH0973245 A JP H0973245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
metal member
magnetic metal
heated
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25562895A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nakatani
亮 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP25562895A priority Critical patent/JPH0973245A/ja
Publication of JPH0973245A publication Critical patent/JPH0973245A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Control Of Temperature (AREA)
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  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気誘導加熱方式の加熱装置について、非通
紙部昇温現象をおさえることができるようにして該装置
の耐久性・信頼性の向上を図ると共に、省電力化、加熱
性能(定着性能)の向上、温度制御の正確性を図る。 【解決手段】 磁性金属部材117に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材Sを加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加
熱位置Nに被加熱材が存在しない場合には、該磁性金属
部材の発熱を停止あるいは減少させる時間を設け、この
時間が可変であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気(電磁)誘導
加熱方式の加熱装置、および該加熱装置を像加熱装置と
して備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、画像形成装置における像
加熱装置、すなわち、複写機・レーザービームプリンタ
・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画
像表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置
において、電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画
像形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりなる
顕画剤(トナー等)を用いて記録媒体(転写材シート・
エレクトロファクスシート・静電記録シート・印字シー
ト・印刷紙など)の面に間接(転写)方式もしくは直接
方式で形成した目的の画像情報に対応した未定着の顕画
剤像を記録媒体の面に永久固着画像として熱定着処理す
る装置としては、熱ローラを用いた熱ローラ方式やフィ
ルム加熱方式の装置が多く用いられている。
【0003】(a)熱ローラ方式の装置は、内部にハロ
ゲンヒータ等の発熱体を備えた金属製の熱ローラと、そ
れに圧接する弾性を持つ加圧ローラから構成され、この
一対のローラの圧接部である定着ニップ部に被加熱材と
しての記録媒体を通過させることにより画像を加熱・加
圧定着させるものである。
【0004】しかし、このような熱ローラ方式では、ロ
ーラの熱容量が大きいため、ローラ表面を所定の定着温
度まで昇温させるには非常に多くの時間を要していた。
またこのため、画像出力動作を速やかに実行するために
は、非画像出力時にもローラ表面をある程度のスタンバ
イ温度に温調していなければならなかった。
【0005】(b)フィルム加熱方式の装置は特開昭63
−313182号公報・特開平2 −157878号公報・特開平4 −
44075号公報・特開平4 −204980号公報等に提案されて
いる。即ち、加熱体(一般にセラミックヒータ、以下ヒ
ータと記す)と、該ヒータに密着して移動する耐熱性フ
ィルムを有し、このフィルムを介して被加熱材をヒータ
に密着させてフィルムと一緒にヒータ位置を移動させヒ
ータの熱エネルギーをフィルムを介して被加熱材に付与
する加熱装置である。フィルム・被加熱体をヒータに密
着させる加圧部材を有している。
【0006】像定着動作は、フィルムを挟んでヒータと
加圧部材との圧接により形成される定着ニップ部のフィ
ルムと加圧部材との間に被加熱材としての記録媒体を導
入通過させることにより記録媒体の顕画像担持体面をフ
ィルムを介してヒータで加熱することで行なわれる。
【0007】このようなフィルム加熱方式の装置には、
低熱容量のヒータを用いることができるので、熱ローラ
方式に比べ、ウェイトタイムの短縮化(クイックスター
ト)が可能となる。また、クイックスタートが可能とな
ったことにより、予めヒータを昇温させておく必要がな
いので、消費電力を小さくすることができ、また機内昇
温も防止できる。
【0008】(c)また本出願人は磁気誘導加熱方式の
加熱装置を先に提案している(特願平6 −163284、16328
5、165898、168773、168774、180962、188931、199064、19906
5、205960、225876、232038、239385、292117、292118、303027
号等)。
【0009】この加熱装置は、磁性金属部材に高周波磁
界を与えて該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱
により被加熱材を加熱する加熱装置である。より詳しく
は、ニップ部を形成する部材と、このニップ部形成部材
の少なくとも一方の部材側の、高周波磁界作用で発熱す
る磁性金属部材(磁気誘導発熱部材、導電部材、誘導磁
性材、磁界吸収導電材などとも称される)と、該磁性金
属部材に高周波磁界を作用させる高周波磁界発生手段を
有し、ニップ部を被加熱材加熱位置として該ニップ部に
被加熱材を挟持搬送させて被加熱材を磁性金属部材の発
熱で加熱処理する装置である。即ち磁気誘導を利用して
磁性金属部材に渦電流を発生させ、該磁性金属部材の電
気抵抗によって熱(ジュール熱)を発生させてニップ部
において被加熱材を加熱するものであり、上記(b)の
フィルム加熱方式の加熱装置よりもさらに熱効率に優れ
る等の特長を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の熱ローラ方式、
フィルム加熱方式、磁気誘導加熱方式の加熱装置の何れ
にも共通の問題の1つとして、小サイズの被加熱材を連
続的に通紙して加熱処理したとき加熱部の非通紙領域部
の温度が通紙領域部よりも高くなる所謂「非通紙部昇温
現象」(加熱部の部分的な加熱状態)を生じ、これが装
置に熱損を発生させて装置の耐久性を損なう、像加熱装
置にあっては定着不良・高温オフセットを生じさせる等
の原因の1つになっている。
【0011】本発明は特に前記(c)の磁気誘導加熱方
式の加熱装置について、非通紙部昇温現象をおさえるこ
とができるようにして該装置の耐久性・信頼性の向上を
図ると共に、省電力化、加熱性能(定着性能)の向上、
温度制御の正確性を図ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
特徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0013】(1)磁性金属部材に高周波磁界を与えて
該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加
熱材を加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加熱位
置に被加熱材が存在しない場合には、該磁性金属部材の
発熱を停止あるいは減少させる時間を設け、この時間が
可変であることを特徴とする加熱装置。
【0014】(2)装置に被加熱材が連続して搬送され
る場合の被加熱材と被加熱材の間において、磁性金属部
材の発熱を停止あるいは減少させる時間が可変であるこ
とを特徴とする(1)に記載の加熱装置。
【0015】(3)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、被加熱材の所定
の連続搬送枚数に応じて磁性金属部材の発熱を停止ある
いは減少させる時間を設けたことを特徴とする(2)に
記載の加熱装置。
【0016】(4)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材
の発熱を停止あるいは減少させたときの温度下降速度に
応じて該磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少させる
時間を設けたことを特徴とする(1)または(2)に記
載の加熱装置。
【0017】(5)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材
を所定の温度に維持するための高周波磁界発生界磁コイ
ルに印加する電力を検知する手段と、少なくとも1つの
基準電力を設け、この基準電力よりも検知電力が高い場
合と低い場合とで該磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を設けたことを特徴とする(1)または
(2)に記載の加熱装置。
【0018】(6)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、搬送する被加熱
材のサイズを手段を設け、被加熱材サイズに応じて該磁
性金属部材の発熱を停止あるいは減少させる時間を設け
たことを特徴とする(1)に記載の加熱装置。
【0019】(7)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、被加熱材加熱位
置に被加熱材が存在しない場合に磁性金属部材の発熱量
を一時的に増加させ、その間の磁性金属部材の温度上昇
量に基づいてその後の発熱を停止あるいは減少させる時
間を決めるようにしたことを特徴とする(1)に記載の
加熱装置。
【0020】(8)磁性金属部材の発熱を停止あるいは
減少させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材
の発熱を停止あるいは減少させた後に再度加熱する際の
温度上昇速度に応じてその次の被加熱材のための発熱を
停止あるいは減少させる時間を決めるようにしたことを
特徴とする(1)に記載の定着装置。
【0021】(9)磁性金属部材に高周波磁界を与えて
該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加
熱材を加熱する加熱装置であり、該磁性金属部材の温度
検知手段を持ち、高周波磁界発生界磁コイルに高周波電
流を印加する手段は該温度検知手段の検知温度が一定の
温度に維持されるよう動作し、装置の被加熱材加熱位置
に被加熱材が存在しないときに上記界磁コイルに高周波
電流を印加する手段の動作を停止し、そのときの磁性金
属部材の温度変化に応じて磁性金属部材の制御温度を変
更する磁性金属部材温度制御手段を有し、上記界磁コイ
ルに高周波電流を印加する手段の動作を停止している時
間の方を、そのときの磁性金属部材の温度変化を検知し
ている時間以上とすることを特徴とする加熱装置。
【0022】(10)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、該磁性金属部材の温
度検知手段を持ち、高周波磁界発生界磁コイルに高周波
電流を印加する手段は該温度検知手段の検知温度が一定
の温度に維持されるよう動作し、装置の被加熱材加熱位
置に被加熱材が存在しないときに高周波磁界発生界磁コ
イルに一定電力を供給し、そのときの磁性金属部材の温
度変化に応じて磁性金属部材の制御温度を変更する磁性
金属部材温度制御手段を有し、上記高周波磁界発生界磁
コイルに高周波電流を印加する手段の動作を停止してい
る時間の方を、そのときの磁性金属部材の温度変化を検
知している時間以上とすることを特徴とする加熱装置。
【0023】(11)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、該磁性金属部材の温
度検知手段を持ち、高周波磁界発生界磁コイルに高周波
電流を印加する手段は該温度検知手段の検知温度が一定
の温度T1 に維持されるよう動作し、装置の被加熱材加
熱位置に被加熱材が存在しないときに前記温度T1 より
低い温度T′に磁性金属部材を制御するとともに、温度
1 から温度T′へ制御を切り換えたときから所定の時
間内に温度T′へ達した場合には次の被加熱材に対する
磁性金属部材の制御温度はT1 とし、所定の時間内に達
しない場合には次の被加熱材に対する磁性金属部材の制
御温度をT1 より低い温度T2 とすることを特徴とする
加熱装置。
【0024】(12)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、該磁性金属部材の温
度検知手段を持ち、高周波磁界発生界磁コイルに高周波
電流を印加する手段は該温度検知手段の検知温度が一定
の温度T1 に維持されるよう動作し、装置の被加熱材加
熱位置に被加熱材が存在しないときに前記温度T1 より
低い温度T′に磁性金属部材を制御するとともに、制御
温度T′に達したときから予め定められた必ず制御温度
に達しているときまでの時間tを計測し、該時間tが所
定の時間より長い場合には次の被加熱材に対する磁性金
属部材の制御温度はT 1 より低い温度T2 とし、時間t
が所定の時間以下の場合には次の被加熱材に対する磁性
金属部材の制御温度をT1 とすることを特徴とする加熱
装置。
【0025】(13)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加熱
位置を被加熱材が通過していないときに高周波磁界発生
界磁コイルへ供給する電力をHighとLow2値で制
御し、このときの磁性金属部材の温度リップルを基に次
に被加熱材加熱位置に入る被加熱材に対する磁性金属部
材の制御温度を決定することを特徴とする加熱装置。
【0026】(14)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加熱
位置を被加熱材が通過していないときに高周波磁界発生
界磁コイルへ供給する電力をHighとLow2値で制
御し、このHigh時またはLow時の温度変化率を基
に次に被加熱材加熱位置に入る被加熱材に対する磁性金
属部材の制御温度を決定することを特徴とする加熱装
置。
【0027】(15)磁性金属部材に高周波磁界を与え
て該磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被
加熱材を加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加熱
位置を被加熱材が通過していないときに高周波磁界発生
界磁コイルへ供給する電力をHighとLow2値で制
御し、このときの磁性金属部材の温度リップルのピーク
またはボトムを基に次に加熱位置に入る被加熱材に対す
る磁性金属部材の制御温度を決定することを特徴とする
加熱装置。
【0028】(16)互いに圧接したローラ対のうち、
少なくとも一方のローラが磁性金属製ローラであり、該
磁性金属製ローラの内部には、高周波磁界発生界磁コイ
ルと、該界磁コイルに生じる主磁束に結合する誘導磁性
材とが備えられており、上記界磁コイルには高周波電流
を印加する手段が接続されていて界磁コイルと対向した
磁性金属製ローラの金属面に高周波磁界を与えることに
よって該磁性金属製ローラを磁気誘導発熱させ、該圧接
ローラ対のニップ部を被加熱材加熱位置として該ニップ
部に被加熱材を挟持搬送させて被加熱材を磁性金属製ロ
ーラの発熱で加熱処理することを特徴とする(1)乃至
(15)の何れかに記載の加熱装置。
【0029】(17)ニップ部を形成する部材と、この
ニップ部形成部材の少なくとも一方の部材側の、高周波
磁界の作用で磁気誘導発熱する磁性金属部材と、ニップ
部において磁性金属部材に高周波磁界を作用させる高周
波磁界発生手段を有し、ニップ部を被加熱材加熱位置と
して該ニップ部に被加熱材を挟持搬送させて被加熱材を
磁性金属部材の発熱で加熱処理することを特徴とする
(1)乃至(15)の何れかに記載の加熱装置。
【0030】(18)被加熱材が加熱処理すべき画像を
担持させた記録媒体であり、装置が該記録媒体に画像を
加熱処理する像加熱装置であることを特徴とする(1)
乃至(17)の何れかに記載の加熱装置。
【0031】(19)画像の加熱処理が記録媒体に対す
る未定着画像の熱定着処理であることを特徴とする(1
8)に記載の加熱装置。
【0032】(20)記録媒体に画像を形成する手段
と、(1)乃至(19)に記載の何れかの加熱装置を前
記画像形成手段側から記録媒体上の画像を加熱処理する
像加熱装置として備えることを特徴とする画像形成装
置。
【0033】(21)記録媒体に画像を形成する手段が
電子写真プロセスであることを特徴とする(20)に記
載の画像形成装置。
【0034】(22)画像の加熱処理が記録媒体に対す
る未定着画像の熱定着処理であることを特徴とする(2
0)に記載の画像形成装置。
【0035】〈作用〉磁気誘導加熱方式の加熱装置は前
述したように、磁性金属部材を加熱体として磁気誘導を
利用して該磁性金属部材に渦電流を発生させ該磁性金属
部材の電気抵抗によって熱(ジュール熱)を発生させ、
加熱位置において加熱体としての該磁性金属部材(以
下、加熱体と記す)の熱により被加熱材を加熱するもの
であり、加熱体を目標の所定温度に迅速に昇温させて得
てクイックスタート性(ウェイトタイムの短縮化)に優
れる。
【0036】本発明はこのような磁気誘導加熱方式の加
熱装置において、装置の被加熱材加熱位置に被加熱材が
存在しない場合や、装置に被加熱材が連続して搬送され
る場合の被加熱材と被加熱材の間(紙間)において(非
通紙時、画像加熱定着装置にあっては非定着時)、加熱
体としての磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少させ
る時間を設けて、加熱体その温まり状態に対応した温度
制御、つまり低温制御を行なうもので、これにより高周
波磁界発生手段に対して常に最適な電力制御を実現で
き、以下の作用がある。
【0037】.加熱体の発熱を制御する手段で被加熱
材の連続通紙の紙間のような非通紙時に加熱体の発熱を
ストップする非発熱状態をつくり、この発熱時間を連続
通紙時間や、温調温度を維持するために必要な入力電力
や、加熱体の発熱をストップにした後の加熱体の降温ス
ピードや被加熱材のサイズの信号等の情報に応じて変化
させることにより、小サイズ被加熱材の連続通紙時にお
ける加熱体の非通紙部領域の温度上昇をおさえ、画像加
熱定着装置にあっては装置が冷えている状態でのトナー
画像の定着性を確保でき、これによって安価で高性能の
定着システムを構成できる。
【0038】.加熱体の発熱を強制的にストップし加
熱体表面の下降速度をみて、あるいは一定電力を供給し
その上昇速度をみて、次の被加熱材がくるときの加熱体
表面の温調温度を決定する温度制御方式とし、加熱体の
発熱をストップするあるいは一定電力を供給する時間の
方が加熱体表面の下降速度あるいは上昇速度を検知する
時間よりも長くすることにより、制御の誤検知をなく
し、どのようなモードで装置を使用しても加熱体の温度
を一定にでき、画像加熱定着装置にあっては定着不良・
高温オフセットを防止することができる。
【0039】.紙間における加熱体の制御温度を、被
加熱材が加熱位置を通過中に制御する温度より低くし、
紙間の制御温度まで所定の時間以内に下った場合には制
御シーケンスにおいてFlagを立てて、このFlag
が立っている場合は加熱体等の装置全体が冷えているた
め次の被加熱材に対する制御温度は前の被加熱材と同じ
にし、Flagが立っていない場合には加熱体の制御温
度を下げることで、画像加熱定着装置にあってはオフセ
ットと定着不良の発生を防止することができる。
【0040】.加熱体の発熱時に検知された温度変
化、または非発熱時に検知された温度変化に基づき、加
熱体の温度を変更する事により、どの様なタイミングで
装置を使用しようとも加熱体の温度を一定とし、画像加
熱定着装置にあっては定着不良・高温オフセットを防止
することができる。
【0041】.波数制御により制御された電力量で加
熱体を所定温度に立ち上げる際に、その昇温速度を検知
し、その速度に応じてその後の各種制御値を決定する場
合、昇温速度の検出時間を、波数制御の基本波数の一周
期に要する時間と等しくすることで、速度の検出の際の
誤差を減らし、立ち上がり後の制御をより正確に行なう
ことができる。
【0042】.紙間においては低温温調に遷移するこ
とにより、消費電力が低減するとともに機内温度も低く
なる。
【0043】.高周波磁界発生手段に通電する時間が
少なくなるので装置の寿命が長くなるとともに、信頼性
も向上する。
【0044】.従来の熱ローラ方式等の加熱装置に比
較して装置を長寿命化させるための特別な手段構成が不
要となるため、製品のコストのアップを防げる。
【0045】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施例〉(図1〜図9) (1)画像形成装置例(図1) 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は電子写真プロセス利用のレーザビームプ
リンタである。
【0046】102はプリンタのエンジン部(ハード機
構部)である。100はビデオコントローラ部であり、
エンジン部102のエンジンコントラ105を制御す
る。
【0047】エンジン部102において、112は回転
ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)
である。
【0048】この感光ドラム112は矢示の時計方向に
所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動され
て、その回転過程においてドラム周面が一次帯電器11
1により所定の極性・電位に一様帯電処理される。
【0049】その帯電処理面にレーザースキャナ部10
6〜109により、目的の画像情報に対応したレーザ走
査露光110がなされて、感光ドラム周面に目的の画像
情報に対応した静電潜像が形成される。レーザスキャナ
部106〜109において、106はレーザドライバ、
107はレーザダイオード、108はポリゴンミラー、
109はレーザ光反射鏡である。
【0050】回転感光ドラム112の周面に形成された
静電潜像は現像器113によりトナー画像として反転現
像される。
【0051】一方、給紙カセット120内から給紙ロー
ラ121にて記録媒体としての印字用紙(転写材)Sが
1枚宛給送され、図には省略した搬送ローラ・レジスト
ローラ等を含むシートパスP1を通して、感光ドラム1
12とこれに接触させた転写ローラ114との圧接ニッ
プ部である転写部Tに所定のタイミングで搬送されるこ
とで、回転感光ドラム112面の形成トナー画像が記録
媒体Sの面に順次に転写(印字)されていく。128は
転写器クリーナであり、転写ローラ114の周面から汚
れを除去する。
【0052】転写部Tを通過した記録媒体Pは回転感光
ドラム112面から分離されてシートパスP2を通って
画像加熱定着装置116に導入され、転写を受けた未定
着トナー画像の加熱定着処理を受け、シートパスP3を
通ってプリントとしてプリンタの外に排紙される。この
画像加熱定着装置116は磁気誘導加熱方式の加熱装置
である。これについては後記(2)項で詳述する。
【0053】転写部Tにおいて記録媒体Sに対するトナ
ー画像転写後の回転感光ドラム112面はクリーニング
装置115により転写残りトナー等の残留汚染物の除去
を受けて清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0054】本例のプリンタにおいては、感光ドラム1
12、一次帯電器111、現像器113、クリーニング
装置115の4つのプロセス機器をプリンタ本体に対し
て一括して着脱交換自在のプロセスカートリッジPCと
してある。
【0055】ビデオコントローラ部100において、1
03はビデオコントローラ、101はホストI/F回
路、104は表示・操作パネル部である。このビデオコ
ントローラ部100については後記(3)項で詳述す
る。
【0056】(2)画像加熱定着装置116(図2〜図
5) 図2は本実施例における磁気誘導加熱方式の加熱装置と
しての画像加熱定着装置116の要部の拡大横断面模型
図、図3は定着ローラの構成模型図、界磁コイル駆動回
路図である。
【0057】本実施例における画像加熱定着装置116
は、内部に具備させた高周波磁界発生手段1101〜1
104により所定の定着温度に磁気誘導加熱される加熱
体としての磁性金属製定着ローラ117と加圧ローラ1
18との互いに圧接させた回転ローラ対を基本構成とす
る。
【0058】この両ローラ117・118の圧接ニップ
部Nを定着ニップ部即ち被加熱材である記録媒体Sの加
熱位置として、この定着ニップ部Nに未定着トナー画像
tを担持させた記録媒体Sを導入して挟持搬送させるこ
とで、磁気誘導加熱された定着ローラ117の熱で画像
加熱定着がなされる。
【0059】定着ローラ117はシリンダ状(円筒状)
の磁性金属製ローラと、その内部に具備させた磁界発生
手段としての界磁コイル1101〜1103と該界磁コ
イルに生じる主磁束に結合する誘導磁性材(芯材)11
04からなる。
【0060】加圧ローラ118はシリコーンゴムローラ
等の耐熱性弾性ローラであり、上記定着ローラ117と
所定の押圧力をもって圧接して加熱媒体加熱位置として
の所定幅の定着ニップ部Nを形成する。
【0061】1030は上記界磁コイル1100〜11
03に高周波電流を供給するための高周波コンバータで
ある。界磁コイル1100〜1103は様々な構成が考
えられるが、本例では四組のコイル1100〜1103
を直列接続している。
【0062】本構成により、高周波コンバータ1030
より界磁コイル1100〜1103高周波電流が印加さ
れると、界磁コイル1100〜1103は高周波電流に
よって対向面にある金属、即ち定着ローラ117である
シリンダ状磁性金属製ローラの内面に高周波磁界を与え
る。高周波磁界はシリンダ状磁性金属製ローラ117に
印加されると、その磁束は、超磁力を与えるコイル中央
部から始まり、コイル中央部に帰ってくる一巡ループ
を、最小限の磁気抵抗のルートで形成する。即ち、空間
(μ0)や非磁性金属部分を最小にした経路を辿る系を
形成する。
【0063】従って、界磁コイル1100〜1103の
内部には、磁気回路、即ち効率良く磁束がシリンダ状磁
性金属製ローラに結合・貫通するように、透磁率の高い
部材(芯材、誘導磁性材)1104による磁路を形成し
ている。
【0064】このような構成でのモデルに対し、高周波
コンバータ1030がスイッチング電力を供給している
様子を図4に示す。
【0065】図4において、ラインから入力される商用
交流は、両波整流器1200で整流され、スイッチング
半導体(FET)1201を介して界磁コイル1100
〜1103に供給されており、該スイッチング半導体1
201により高周波スイッチングが行われている。12
02はダイオード、1205は制御ICである。
【0066】また、定着ローラ117は上述したような
磁気結合を形成されているので、丁度電源のスイッチン
グトランスと同じ等価回路で示すことができる。
【0067】而して、定着ローラ117であるシリンダ
状磁性金属製ローラに磁気誘導で渦電流が発生し、磁性
金属の電気抵抗によって熱(ジュール熱)が生じて、定
着ローラ117自体が加熱体として発熱状態となる。発
熱体が定着ローラ117自身であるため、熱源からの熱
伝達モデルをきわめて単調な構成で実現可能で、安定し
た定着温度を得ることが可能である。
【0068】図5の(a)と(b)はそれぞれ他の構成
形態の磁気誘導加熱方式の加熱装置の概略構成図であ
る。
【0069】(a)のものは、加圧板1300と加圧ロ
ーラ118との間に、磁性金属層を含む耐熱性フィルム
117A(円筒状フィルム・エンドレスベルト状フィル
ム・有端のウエブ状フィルム等)を挟ませて圧接ニップ
部Nを形成させ、該フィルム117Aを加圧板1300
の面に密着させて矢示aの方向に摺動搬送(回転搬送・
回動搬送・走行搬送)させる。また加圧板1300のフ
ィルム摺動面側とは反対側に高周波磁界発生手段110
1・1104(界磁コイルと誘導磁性芯材)を配設した
ものである。高周波磁界発生手段1101・1104の
高周波磁界はニップ部Nにおいて耐熱性フィルム117
Aの磁性金属層に作用して該磁性金属層が磁気誘導加熱
される。即ち耐熱性フィルム117Aが実質的に加熱体
として機能する。
【0070】耐熱性フィルム117Aの搬送aがなさ
れ、ニップ部Nにおいて該耐熱性フィルム117Aの磁
性金属層が高周波磁界発生手段1101・1104の高
周波磁界の作用で発熱した状態において、ニップ部Nの
耐熱性フィルム117Aと加圧ローラ118との間に被
加熱材としての、未定着トナー画像tを担持させた記録
媒体Sを導入すると、該記録媒体Sがフィルム117A
に密着して該フィルム117Aと一緒にニップ部Nを搬
送されその過程でフィルム117Aの磁性金属層の熱で
画像の加熱定着がなされる。ニップ部Nを通った記録媒
体はフィルム117Aの面から分離されて搬送される。
フィルム117Aの全体が磁性金属製フィルムであって
もよい。
【0071】(b)のものは、加圧板1300を磁性金
属部材にし、耐熱性フィルム117Bは磁性金属層なし
の通常の耐熱性フィルムとしてある。この装置の場合は
高周波磁界発生手段1101・1104の高周波磁界の
作用でニップ部Nの磁性金属部材である加圧板1300
が磁気誘導発熱して加熱体として機能する。ニップ部N
に導入された記録媒体Sはこの加熱体としての加圧板1
300の熱をフィルム117を介して受けて画像の加熱
定着がなされる。ニップ部Nを通った記録媒体はフィル
ム117Bの面から分離されて搬送される。
【0072】(3)画像形成装置の制御系(図6) 図6は画像形成装置(プリンタ)制御系の電気回路ブロ
ック図である。
【0073】1は電源スイッチであり、画像形成装置の
電源をON/OFFするために用いる。2はノイズフィ
ルタであり、画像形成装置が発生するノイズをACライ
ンに伝搬しないようにノイズを低減するものである。3
は磁気誘導加熱定着制御部であり、磁気誘導加熱定着装
置116の加熱体として磁気誘導加熱される定着ローラ
117(図5の(a)の装置の場合はニップ部Nの耐熱
性フィルム117A、(b)の装置の場合は加圧板13
00)の温度を温度センサ5により温度を検出し、エン
ジンコントローラ105が温度を一定になるようにON
/OFF制御を行うために用いる。
【0074】4は低電圧電源ユニットであり、画像形成
装置を動作させるために必要な電圧を発生する。
【0075】21はホストI/F回路であり、ホストコ
ンピュータからのコードデータを受信制御を行い、ビデ
オコントローラ103にコードデータを入力する為に用
いる。
【0076】ビデオコントローラ103は、CPU10
3a、RAM103b、ROM103c、バッファ10
3d、ビデオI/F回路21で構成され、ホストコンピ
ュータからのコードデータをドットイメージに展開し、
バッファ103dに蓄えビデオI/F回路を通してエン
ジンコントローラ105にドットイメージを転送制御
し、表示・操作パネル104の表示制御や入力制御を行
う。
【0077】103fは不揮発性記憶媒体(NVRA
M、EEPROMなど)であり、画像形成装置を制御す
るために必要な初期情報を記憶する。使用者が表示・操
作パネル104を用いて設定した各種情報及び、画像形
成装置の制御プログラムが設定する情報を電源が、OF
Fした後も記憶して、再立ち上げ時に設定状態が復帰す
るようにするためのものである。
【0078】102はエンジン部であり、画像形成装置
が電子写真プロセスにより記録媒体Sに画像を出力する
ために必要な各要素から構成される。
【0079】13はメインモータであり、エンジンコン
トローラ105がメインモータドライバ14の信号をO
N/OFF制御して感光ドラム112、現像器113、
転写ローラ114、転写器クリーナ128、定着ローラ
117、加圧ローラ118、シートパスP1〜P3中の
不図示の搬送ローラ・レジストローラ等のローラ類の回
転を制御し、また記録媒体Sの搬送制御を行う。
【0080】11はスキャナモータであり、レーザダイ
オード107で発生したレーザ光110を水平方向(主
走査方向)に反射し、感光ドラム112の長手方向に当
てて潜像をつくるために、ポリゴンミラー108を回転
する。ポリゴンミラー108を回転制御するスキャナモ
ータドライバ12はスキャナモータ11の回転が一定に
なるように制御する。
【0081】ビデオコントローラ103が作成したドッ
トイメージをビデオ信号に変換し、ビデオI/F回路2
1を通してエンジンコントローラ105に転送されて、
レーザドライバ106がレーザダイオード107を制御
してレーザ光110の強度を調整しビデオ信号による変
調を行う。
【0082】受光素子8は、ポリゴンミラー108で反
射されたレーザ光を受光して電気信号に変換しBD回路
9に伝達する。BD回路9は、この信号を整形して水平
方向の同期信号としてビデオコントローラ103に伝え
る。このため、受光素子8は、水平方向(主走査方向)
の感光ドラム外に置かれ、水平方向の走査毎に信号を発
生する。
【0083】温度センサ5は、加熱体としての、磁気誘
導加熱される定着ローラ117の温度を検知し、エンジ
ンコントローラ105に信号を出力する。エンジンコン
トローラ105はこの温度信号を基に磁気誘導加熱定着
制御部3を制御する。
【0084】高電圧電源10は、感光ドラム112を一
次帯電するための一次帯電電圧、感光ドラム112に生
じた潜像をトナーで現像するための現像電圧、感光ドラ
ム112から記録媒体Sに転写するための転写バイア
ス、感光ドラム112から記録媒体Sを分離するための
分離電圧、転写ローラ114から不要なトナーを分離す
るクリーニングバイアスなどを発生する。これらの電圧
は、一次帯電器111、現像器113(現像シリンダな
ど)、転写ローラ114、転写器クリーナ128、分離
器(図示しない)に印加される。エンジンコントローラ
105がこれらの電圧を発生するタイミングを制御す
る。
【0085】ピックアップソレノイド22は、記録媒体
Sを一枚づつ給紙するためにエンジンコントローラ10
5が制御する。
【0086】ファンモータ6は、印字後の定着装置11
6の温度を低下させ、画像形成装置を形成する各要素の
温度上昇を制御するために使用され、ファンモータドラ
イバ7により回転制御を行う。
【0087】エンジンコントローラ105は、CPU1
05a、RAM105b、ROM105c、ビデオI/
F回路21で構成され、記録媒体Sを給紙し、電子写真
プロセスを用いて印字制御を行うための一連の制御シー
ケンス、ビデオコントローラとの通信制御およびエンジ
ン部の各構成要素制御、電子写真プロセスシーケンスの
例外処理制御を行う。
【0088】15・16・17・18・19・20はそ
れぞれエンジンコントローラ105に接続した、紙サイ
ズセンサ、紙有無センサ、ドアセンサ、給紙センサ、排
紙センサ、カートリッジセンサである。
【0089】ビデオコントローラ部100は、ホストコ
ンピュータからのコードデータを画像情報であるビット
マップ情報に展開する。ビットマップデータは、ビデオ
コントローラ103の画像メモリ(バッファ)103f
に一旦記憶される。1ページの画像が蓄えられたビデオ
コントローラ103はエンジン部102に対して画像出
力の準備を要求する。
【0090】エンジンコントローラ105はプリント可
能状態になるように制御を開始し、エンジン部102を
構成する各要素を立ち上げる。メインモータ28および
スキャナモータ11の回転制御を開始する。定着ローラ
117の温度が定着可能温度になるように制御を開始す
る。レーザ光量を制御して所定光量になるようにレーザ
ドライバ106を制御し調整する。スキャナモータ11
およびレーザ光量の調整が終了したら、受光素子8にて
検出された信号をBD回路9で整形したBD信号をモニ
タし異常ないことを判断する。これら各要素の制御に異
常ないことを判断し、ピックアップソレノイド22をO
Nして記録媒体Sを給紙する。
【0091】給紙された記録媒体Sが給紙センサ18を
通過するタイミングを検知するとともに、ビデオコント
ローラ103に対して記録媒体の先端同期信号(垂直方
向の同期信号)と水平方向の同期信号(BD信号)を発
生する。
【0092】ビデオコントローラ103は、バッファ1
03fのドットイメージを水平方向列毎のビデオ信号と
して、垂直、水平方向の同期信号に同期させてエンジン
部102に送る。
【0093】エンジンコントローラ105は、記録媒体
Sに画像を形成可能な領域(画像印字可能領域)と受光
素子8でレーザ光を検出するタイミング以外ではレーザ
ダイオード107が発光しないようにビデオ信号をマス
クする。マスク後のビデオ信号はレーザドライバ106
およびレーザダイオード107にてレーザ光を変調し、
レーザ光110はポリゴンミラー108で反射され、感
光ドラム112を露光する。
【0094】一方、エンジンコントローラ105は、高
電圧電源10を制御して記録媒体Sの先端から画像を形
成できるよう感光ドラム112を一次帯電するための一
次帯電電圧VPrを発生する。感光ドラム112は、一
次帯電電圧によりマイナスに帯電する。これと同時に転
写器クリーナに転写器クリーニングバイアスVTcの印
加を開始して転写器のクリーニングを開始する。
【0095】次にレーザ光110で露光された感光ドラ
ム112表面は、電位が中和される(図中ではプラスで
表した)。レーザ光で露光された部分に潜像が形成さ
れ、この潜像はトナーで現像される。現像器113に
は、現像電圧VDPが印加され、トナーをマイナス帯電
する。感光ドラム112の暗部はマイナス電位であり明
部はこの電位に比べて高いために、マイナスに帯電した
トナーは感光ドラム112の明部を現像する。
【0096】感光ドラム112上の現像されたトナーは
記録媒体Sに転写される。この転写バイアスVTrはプ
ラス電圧であり、マイナスに帯電したトナーを記録媒体
Sに引き付ける。転写された記録媒体Sは帯電している
ため除電針で除電される。除電した後、記録媒体Sは磁
気誘導加熱方式の定着装置116に導かれ画像定着着さ
れる。
【0097】ビデオコントローラ103は、次のページ
の画像情報を画像展開する。
【0098】データがビットマップに展開されたエンジ
ン部102に再給紙を行うように命令を発行する。
【0099】ビットマップデータは、次のページの記録
媒体に出力される。定着装置116で画像定着された記
録媒体はシートパスP3で排紙される。
【0100】このようなプロセスを経て記録媒体に画像
が形成される。
【0101】(4)定着装置116の温度制御動作(図
7〜図9) 本例は前記特許請求の範囲の請求項1乃至同8に記載の
装置構成についての例であり、小サイズの記録媒体Sの
連続通紙時における定着装置116の定着ローラ117
(以下、加熱体と記す)の非通紙部昇温を抑えると共
に、装置が冷えている状態でも良好な画像定着性を確保
したものである。
【0102】.例 1 本例では図1のプリンタについて、記録媒体A4サイズ
毎分4枚の出力が可能なようにプロセススピードを24
mm/secとし、連続通紙時の紙間は57mm、約
2.4secとした。このとき、紙間において、定着装
置116の加熱体(定着ローラ)117の非加熱時間の
割合を変化させる方法として本例では連続通紙の枚数つ
まり通紙時間をCPUで記憶させることにより行なっ
た。
【0103】具体的には図6のように、最初の通紙5枚
目までは加熱体117の発熱を、0.5secはオフ
し、その後1.9secで180℃に立ち上げた。この
とき、加熱体117(正確には、加熱体としての定着ロ
ーラ117を磁気誘導加熱する界磁コイル1100〜1
103)へ与える電力(より正確には、加熱体としての
定着ローラ117を磁気誘導加熱する界磁コイル110
0〜1103へ与える電力、以下同じ)は、通紙1枚前
の後端部で加熱体117を180℃に温調するのに必要
な電力を計測しておき、その電力を加えて再度180℃
になるようにした。
【0104】これはこの状態の時に加熱体117の温度
を180℃に維持するのに最適な電力を入力しないと、
これ以上の電力ではオーバーシュートが大きくなり、高
温オフセットが生じる。またこれ以下では加熱体117
が180℃まで立ち上がらないため定着不良画像になる
ためである。
【0105】次の通紙5〜10枚は加熱体117の加熱
を1.2secはオフし、1.2secで加熱体117
を180℃にたち上げた。このときも加熱体117へ与
える電力は通紙1枚前の後端部で180℃に温調するの
に必要な電力を計測しておき、その電力で加熱体117
を加熱して180℃になるようにした。
【0106】通紙10枚目以降は通電を2.0sec間
オフし、0.4secで加熱体117を180℃に立ち
上げた。
【0107】このような制御方法を用いて従来制御と比
較しながら封筒サイズの紙(記録媒体)を連続して通紙
してみた。従来のように紙間も加熱体117を180℃
に温調しているものでは加熱体117の非通紙部領域の
表面温度は時間とともに図7の様に変わってゆき通紙4
0枚目には250℃にもなり、この状態でA4紙を通紙
すると、加熱体117の通紙部領域と非通紙部領域の境
目に対応する加圧ローラ部分に熱膨張差による段差が生
じていることが原因で紙シワが発生した。
【0108】加圧ローラ118としては耐熱性にすぐれ
たシリコーンゴムローラを使用しているが、連続使用温
度として可能なのは230℃以下であり、長時間この状
態をつづけているとシリコーンゴムは熱劣化をおこし破
損した。
【0109】本例の制御方法では加熱体117の非通紙
部領域温度は図8(通紙時の温度をプロット)のように
なり、通紙7枚目でも加熱体表面温度は210℃でおさ
まった。これは先にのべたように非加熱状態を設け、加
圧ローラ等の部品があたたまってくると、この非加熱時
間を長くしてできるだけ紙間で加熱体117を冷やした
ためである。
【0110】つまり本例のように通紙10枚目以降2s
ecの非加熱状態を設けると、加熱体117の非通紙部
領域の温度はこの間に表面で約20〜30degの温度
降下があり、通紙時と非通紙時で温度上昇と下降を繰り
返すことになり、結果として加熱体117の非通紙部領
域の温度上昇をおさえる効果が生じることになる。
【0111】このようにすることで従来発生していた紙
シワや加圧ローラ118の熱劣化はなくなり、耐久性に
すぐれた新しい定着システムを構成することができた。
【0112】本例では記録媒体と記録媒体の間で加熱体
117の加熱をON/OFFしていたが、例えば記録媒
体Sのトナー画像域の後端で加熱をOFFしても良く、
また加熱体117の昇温が速いならば記録媒体Sの先端
から画像領域迄の間で加熱しても良いことは言うまでも
ない。
【0113】また、加熱体117の昇温速度が低くかつ
放熱が速い場合には、加熱体117の発熱を止めると温
度低下が大きすぎて次の記録媒体Sが定着ニップ部Nに
到達するまでに加熱体117を定着温度まで加熱できな
い場合が考えられる。そのような場合には加熱体117
の加熱を完全にOFFするのでなく、通電電圧を下げる
かまたはパルス通電のデューティーを下げて発熱量を減
少させる方法を用いることが可能である。
【0114】.例 2 上記の例では紙間における加熱体117の非加熱時間
を変化させる情報として記録媒体Sの通紙枚数をカウン
トし、その枚数毎に切り換えを行なったが、本例では記
録媒体Sが定着ニップ部Nを通過した直後に加熱体11
7の発熱をストップし、その加熱体表面の温度の降下速
度を検出し、その速度に応じて次に加熱体117の発熱
を開始する時間を決定したものである。
【0115】つまり、下降速度の速いものは装置の例え
ば加圧ローラ118等がまだ冷えており他に熱がうばわ
れやすいため、この状態では速めに加熱体117の発熱
を再開する。逆に下降速度の遅いものは、熱が他の部材
へにげにくくなっており装置がすでにあたたまっている
ため、この状態では加熱体117の非加熱時間はできる
だけ長くし、非通紙部領域の温度上昇を防ぐようにした
ものである。
【0116】具体的な方法として本例では温調温度が1
80℃から175℃なるまでの加熱体温度の下降時間を
検出し、この時間が100msec以下は非加熱時間を
0.4sec、100〜300msecは非加熱時間を
1.2sec、300msec以上は非加熱時間2se
cと3つに分けた。次に加熱体117を180℃まて立
ち上げる方法は前記の例と同様である。
【0117】このようにすることで前記の例と同様に
加熱体117の非通紙部領域の温度上昇は図8のように
押えることができた。
【0118】また前記の例は、一意的に記録媒体通紙
枚数で切り換えたが、本例では装置の暖まり具合を反映
して切り換えているため、より環境適応性の高い制御と
なった。
【0119】以上では記録媒体Sが定着ニップ部Nを抜
けた直後に加熱体117への電力供給を減らして装置の
暖まり具合を測定するようにした。しかし逆に一定時
間、例えば0.3sec程度加熱を行なって昇温速度を
計測しても装置の暖まり具合を計測することができる。
あるいは前回の紙間で非加熱時間からの昇温速度をもと
に装置の暖まり具合を判断して、紙間での非加熱時間を
変化させても良い。
【0120】さらには連続プリントの初期では熱量的に
は不足するので紙間で加熱体117を加熱しながら昇温
速度で紙間を決定し、途中から紙間で非通電ないし低電
力状態で冷却しながら降温速度で紙間を決めるように組
み合わせることも可能である。
【0121】.例 3 本例は非通紙時の加熱体117の非加熱時間を変化させ
ていく情報として加熱体117を180℃に維持するの
に必要な電力を検知して行なった。
【0122】これは前記やの例と同様に加熱体11
7の温度を180℃に維持するのに加圧ローラ材118
等が冷えているとこれらに奪われる熱が大きいため約2
00Wぐらいの電力が必要となる。しかし連続通紙を行
ない加圧ローラ等があたたまってくると、これらに奪わ
れる熱量が少なくなり180℃に加熱体温度を維持する
ためには約100Wぐらいの電力でよくなる。
【0123】本例ではこのことに着目し、通紙中に18
0℃に加熱体温度を維持するのに必要な電力を検知する
手段を設け、通紙時の入力電力に応じて次の非通紙時で
ある紙間の非加熱時間を決定した。
【0124】具体的には加熱体温度を180℃に維持す
るのに、180W以上必要な場合は非加熱時間を0.4
sec、180〜130Wのときは非加熱時間を1.2
sec、130W以下のときには2secとした。次に
加熱体117を180℃まで立ち上げる方法は前記の
例と同様である。
【0125】このようにすることで、加熱体117の温
度上昇は前記やの例と同様に封筒を連続7枚通紙し
ても約210℃に押えることができた。
【0126】.例 4 前記〜の例は記録媒体Sのサイズによらず、非通紙
時の加熱体117の非加熱時間を変化させたが、これを
小サイズ紙に限って行なってもよい。例えば本実施例の
説明に用いたレーザビームプリンタでは、記録媒体Sの
最大通紙サイズはLTRサイズであるため、このサイズ
よりも小さいもの、例えばB5紙や封筒等に限って前記
〜の例を適用させる。紙サイズを検知する方法とし
ては a.カセット給紙である場合、カセットからの紙サイズ
信号を検知して行なう b.給紙部にセンサを設け、このセンサにより紙の長さ
を検知しこの情報に基づき紙サイズを予測する 等が挙げられるが、紙サイズがわかればどのような方法
を用いてもよい。
【0127】このように小サイズ紙を連続で通紙すると
判断された場合は例えば紙間をレターサイズより2se
c長くし、レターサイズの紙間2〜4secに対して小
サイズ紙の紙間を4.4secとし、その中で加熱体1
17の非加熱時間を変化させるということが可能とな
る。これによって小サイズ紙の紙間での加熱体117の
冷却時間を長くとることが可能となり、さらに非通紙部
昇温を減らすことができる。
【0128】こうすることにより、最大通紙サイズを通
紙する時はスループットを落とさずに小サイズ紙を通紙
するときだけ若干スループットは落ちるが非通紙部の温
度上昇をより防ぐということができる。
【0129】本例では先に述べたように記録媒体Sが小
サイズであることを給紙のところに設けたセンサで検知
し、小サイズ紙が通紙されるときは紙間を約106m
m、4.4secとして非加熱時間の時間を変化させ
た。具体的には通紙1〜5枚までは1.0sec通電を
オフし、残り3.4secで加熱体117を180℃に
立ち上げた。通紙5〜10枚は1.7secオフ、1.
7secオン、通紙10枚以降は3.8secオフ、
0.6secオンで加熱体117の加熱制御を行なっ
た。
【0130】こうするとさらに加熱体117の非通紙部
の温度上昇は押えられ、70枚通紙後は前記〜の例
よりもさらに10deg加熱体表面の温度は下がり、よ
り安定した紙搬送が可能となった。
【0131】紙間における加熱体117の非加熱時間を
変化させる情報としては前記・の例のように通電オ
フ時の下降速度や180℃を維持するための電力を検知
して行なっても同様の効果が得られる。
【0132】以上の〜の例のように、記録媒体とし
てB5紙や封筒等の小サイズ紙を連続で通紙する場合、
紙間において加熱体117の非加熱状態をつくり、その
非加熱時間を装置の状態により変化させることにより小
サイズ紙通紙のときの加熱体117の非通紙部領域につ
いての温度上昇をおさえることができ、加熱体117の
非通紙部領域過昇温による弊害を除去できる。
【0133】〈第2の実施例〉(図10〜図19) 本例は前記特許請求の範囲の請求項9・同10に記載の
装置構成についての例であり、加熱体117の温度変更
に対しての制御の誤検知をなくして、どのようなモード
で装置を使用しても加熱体温度を一定にでき、定着不良
や高温オフセットを防止したものである。
【0134】.例 1 本例においては、まず加熱体117の温度立ち上げ時、
加熱体117は500W定電力によって立ち上げられ
る。これは不図示のAC電圧検知回路等の情報をもと
に、位相制御、波数制御等のパルス幅変調による電力制
御手段により一定電力となるよう通電されるためであ
る。
【0135】本例ではf〜50Hz、Vac〜100Vで
波数制御の基本波数を20波とし、14波−ON、6波
−OFFの条件で加熱体117を立ち上げた。この時、
装置全体が冷えていれば加熱体117の上昇速度はゆる
やかになり、逆に加圧ローラ118等の装置全体が暖ま
っていれば上昇速度は速くなる。よってこの速度を検知
することで装置の状態が推定でき、これらに応じて通紙
1枚目の加熱体117の設定温度を決めることで、通紙
1枚目の加熱体温度を定着不良と高温オフセットのない
領域に設定できる。
【0136】次に、連続で記録媒体Sをおくる場合につ
いて説明する。これは図10に示すようなアルゴリズム
により加熱体117の温度を設定する。即ち、 a.加熱体117は記録媒体Sが定着ニップ部Nを出る
と同時に0.6sec間強制的にオフにする b.次に加熱体117がオフされている中で0〜0.5
sec間でどれだけ加熱体温度が下がるかを計測する c.この計測から次の通紙のときの加熱体117の温調
温度を表1に従って決定する
【0137】
【表1】 d.次の記録媒体Sのための加熱体117の温調を開始
する。
【0138】これは、加熱体オフ時間の中で下降速度を
検知しており従来のように両者を同じにしておくと誤検
知し、図11のようにまだ加熱体温度としては210°
C必要なのが200°Cに切りかわってしまい、定着不
良画像を排出することがあったものが、図12のように
誤検知することなしに確実に表1にならって加熱体表面
の温度を設定するようになる。
【0139】こうすることで加熱体117の温度下降速
度を確実に検知することができ、これらの情報により加
圧ローラ118等の装置全体の状態が推定できるため、
加熱体設定温度を変えてゆくことで加熱体温度を図13
のように一定とすることができ、定着不良と高温オフセ
ットを防止すことができる。
【0140】.例 2 上記の例では加熱体117の温度下降速度を検出した
が、本例のように一定時間後の加熱体117の到達温度
により加熱体温調温度を変化させても同様の効果が得ら
れる。
【0141】具体的には図14に示すアルゴリズムによ
って加熱体温度を設定する。
【0142】a.加熱体117は記録媒体Sが定着ニッ
プ部Nを出ると同時に1.7sec間オフする b.次に1.5sec後に加熱体117が到達した温度
を測定する c.この値から次の通紙する時の加熱体温調温度を表2
に従って決定する
【0143】
【表2】 d.次の記録媒体Sに対する加熱体117の温調を開始
する。
【0144】このようにすることで、前記の例と同様
に誤検知なしに加熱体温度を制御することができ、結果
として加熱体温度は一定になり、高温オフセットと定着
不良を防止することができる。
【0145】.例 3 前記の例では加熱体117への通電をストップすると
同時に温度下降速度を検知しはじめたが、本例ではこの
下降速度検知開始点も確実に加熱体117の通電をスト
ップした後に行なうものである。すなわち図15のよう
なアルゴリズムで次の加熱体117の温調温度を決定す
る。
【0146】a.加熱体117は記録媒体Sが定着ニッ
プ部Nをぬけると0.7sec間強制的にオフする b.次に加熱体117がオフされている間の0.1〜
0.6sec間でどれだけ加熱体温度が下がるかを計測
する c.この計測値から次の通紙のときの加熱体表面の温調
温度を表3に従って決定する
【0147】
【表3】 d.加熱体117の温調を開始する。
【0148】これは加熱体117の温度下降速度を見る
上での図16のような測定開始時の後検知をなくしたも
のである。
【0149】こうすることで図17のようにより加熱体
117の温度下降速度が記録媒体Sの搬送速度にばらつ
きが有って後端が定着ニップ部Nをぬけるタイミングが
ばらついても正確に測定でき、これらの情報により次の
加熱体設定温度を変えていくことで良好な定着画像を得
ることができる。
【0150】.例 4 本例では紙間で温調モードを設け、その温度に決められ
た0.5sec時間に下降する場合についての方法につ
いて述べる。
【0151】これは、先にのべたように0.5secま
でに紙間の温調モードに入っているにもかかわらず温度
だけを検知して判断をしているため加熱体上の温度リッ
プルの関係上、0.5sec後に温調温度よりも高い温
度にあると装置があたたまっていると判断し加熱体11
7の温調温度を下げてしまう。
【0152】本例ではこのような誤検知をなくすため
に、図18のようなアルゴリズムにより加熱体117の
温調温度を決定する。
【0153】a.記録媒体Sが定着ニップ部Nをぬける
と強制的に加熱体117を1.7secオフする b.加熱体117をオフしてから1.5sec後の到達
温度を測定する c.この測定値により次の温調温度を表4に従って決定
する
【0154】
【表4】 d.紙間が長い時はこの温調温度よりも15deg低い
ところに紙間温調モードを設ける e.記録媒体Sが定着ニップ部Nのところにくると通紙
時の温調モードへ移る。
【0155】このようにすることで、加熱体表面の温度
は図19のようになり、紙間に第2の温調モードを設け
ても、誤検知することなく加熱体117の表面温調温度
を変えていくことができる。
【0156】.例 5 前記〜の例では紙間において加熱体117を強制的
にオフしその下降温度変化を見たが、逆に紙間に一定の
電力を強制的にオンし、この中でオンした時間よりも短
い時間で加熱体117の上昇温度変化をみることによっ
ても装置の状態はわかり確実に加熱体117の次の通紙
時における温調温度が決定できる。
【0157】以上の〜の例のように、加熱体117
に一定電力を供給する、あるいは通電を強制的にストッ
プする時間の方が加熱体117の温度変化をみる時間よ
りも長くすることにより加熱体117の温度を変更に対
しての誤検知をなくすることができるという効果があ
る。
【0158】〈第3の実施例〉(図20〜図23) 本例は前記特許請求の範囲の請求項11・同12に記載
の装置構成についての例であり、前記第2の実施例と同
じく加熱体117の温度変更に対しての制御の誤検知を
なくして、どのようなモードで装置を使用しても加熱体
温度を一定にでき、定着不良や高温オフセットを防止し
たものである。
【0159】.例 1 前記第2の実施例のの例と同様に、加熱体117は5
00W定電力によって立ち上げられる。本例ではf〜5
0Hz、Vac〜100Vで波数制御の基本波数を20波
とし、14波−ON、6波−OFFの条件で加熱体11
7の温度を立ち上げた。
【0160】この時、装置全体が冷えていれば加熱体1
17の上昇速度はゆるやかになり、逆に加圧ローラ11
8等の装置全体が暖まっていれば、上昇速度は速くな
る。よってこの速度を検知することで装置の状態が推定
でき、これらに応じて通紙1枚目の加熱体設定温度を決
めることで通紙1枚目の加熱体117の温度を定着不良
と高温オフセットのない領域に設定できることは前記第
2の実施例と同様である。
【0161】次に、連続で記録媒体Sをおくる場合につ
いて説明する。これは図20に示すようなアルゴリズム
により加熱体温度を設定する。
【0162】ステップで加熱体117は記録媒体Sが
定着ニップ部Nを出ると同時に制御温度T1 よりT′へ
切り換える。
【0163】ステップでタイマーをスタートさせる。
【0164】ステップで加熱体117の温度TがT′
より高い場合はNOでステップへ行く。
【0165】ステップでタイマーがサンプリング時間
に達していなければステップへもどる。
【0166】ステップでYESの場合にはステップ
でFlagを立てる。
【0167】そしてステップで紙間の温調を始めT′
に制御する。
【0168】ステップでタイマーがサンプリング時間
を超えればFlagを立てずにステップに行き加熱体
117をT′で制御する。
【0169】そして次の記録媒体Sに対してはステップ
でFlagが立っていればステップへ行き前の記録
媒体Sと同じ温度T1 で加熱体117を制御する。
【0170】ステップでFlagが立っていない場合
はステップで制御温度をT2 に変えて次の記録媒体S
の定着を行なう。
【0171】このようにして制御した場合の加熱体11
7の温度変化を図21に示す。
【0172】このようにFlagを目安に立っている場
合は装置が冷えていると判断し通紙中の制御温度を変え
ず、Flagがない場合には制御温度を下げることによ
って加熱体117の温度を定着不良も高温オフセットも
発生しない温度域内に制御できる。
【0173】(実験例)下記表5のように通紙中の加熱
体117の制御温度を順次に切り換えた。即ち、Fla
gが立たない場合に 180℃→170℃、 170℃→163℃、 163℃→155 と通紙中の加熱体117の制御温度を変えた。サンプリ
ングタイムはt0=0.3secとした。
【0174】
【表5】 この結果、図22の示すように加熱体117の温度を高
温オフセットと定着不良どちらも発生しない範囲に制御
することができた。
【0175】.例 2 前記の例はフラッグを目安に次の制御温度を決定し
た。本例は紙間温調に入るタイミングが早いか否かを判
断する。すなわち紙間の制御温度に達してから所定の時
間t0 ′(この時間は紙間の制御をスタートしてからの
一定時間で良い)までの時間tを計測する。
【0176】この時間tは、加圧ローラ118等が暖ま
っている場合は短く、冷えている場合は長くなる。
【0177】従ってこの時間tが図23の(a)に示す
ようにt1 のごとく短い場合には次の記録媒体Sに対し
ての加熱体制御温度はT2 に下げる。一方(b)のよう
にtがt2 のごとく長い場合には次の記録媒体Sに対し
ての加熱体制御温度はT1 を保つ。
【0178】通紙中および紙間の加熱体制御温度は実施
例と同じにし、t0 ′を0.3secとした時にt≦
0.2secでは次の記録媒体に対しての加熱体制御温
度は前の記録媒体に対しての加熱体制御温度と同じに
し、0.3≧t>0.2secの場合に次の記録媒体に
対しての加熱体制御温度は1段階下げる(すなわち前の
記録媒体に対して180℃で制御した場合に次の記録媒
体には170℃に下げる)ようにすることで前述図22
と同様の結果が得られた。
【0179】以上のやの例のように、高温オフセッ
トも定着不良も発生しないようなクイックスタートの定
着装置116を得ることが可能となった。
【0180】〈第4の実施例〉(図24〜図27) 本例は前記特許請求の範囲の請求項13乃至同15に記
載の装置構成についての例あり、前記第2の実施例と同
じく加熱体117の温度変更に対しての制御の誤検知を
なくして、どのようなモードで装置を使用しても加熱体
117の温度を一定にでき、の定着不良や高温オフセッ
トを防止したものである。
【0181】.例 1 図24は本例における、連続プリント時の加熱体温度、
加圧ローラ温度の時間変化図である。
【0182】まず、加熱体117の立ち上げ時において
図25のアルゴリズムと表6により加熱体温度を設定す
る。
【0183】
【表6】 加熱体117は700W定電力通電により立ち上げられ
る。加熱体117の温度が165°Cになったら通電電
力を500Wにかえる。
【0184】すなわちAC電源電圧検知などの情報をも
とに、位相制御・波数制御等のパルス幅変調による電力
制御手段により一定電力となるように通電される。本例
ではf〜50Hz、Vac〜100VのAC電圧100%
通電時700Wの加熱体でAC電圧を100msec−
ON、40msec−OFFをくり返し500Wの定電
力通電を行った。
【0185】この時、装置全体が冷えていれば加熱体1
17の上昇度はゆるやかになり、逆に装置全体が暖まっ
ていれば上昇速度は速くなる。よって加熱体117の上
昇速度をみれば加圧ローラの温度が推定でき、それらに
応じて記録媒体通紙1枚目の加熱体設定温度を変えてや
る事により装置全体がそれまでどのような使われ方をし
ていたとしても簡単な操作で加熱体温度を一定とし、定
着不良も高温オフセットも防止することができる。
【0186】そして通紙状態においては、例えば200
°Cに制御するのであれば、必要とされる電力の少し多
目と少し少な目の電力を交互に切り換えることで温度リ
ップルを少なくするように制御する。
【0187】例えば200°Cを保つために必要な電力
が180WであるならHigh−190WとLow−1
70Wを適宜切り換える制御を行う。
【0188】これは、位相制御・波数制御共に必要電力
に正確に合わせることが困難なことと、装置の熱容量の
バラツキや暖まり方に対してこのようにHighとLo
wの2つのレベルで切り換えて制御した方が良いからで
ある。
【0189】そして紙間においては、Highレベルは
190Wとし、Lowレベルを大きく減らした値、例え
ば0Wとする。
【0190】すると図26に示すように大きな温度リッ
プルが発生する。この温度リップルは装置の冷えている
状態では加圧ローラ118等に加熱体117の熱が急激
にうばわれるため(a)のように大きなものとなる。一
方で通紙50枚程度連続してプリントした後のリップル
は装置が暖まっているので(b)のように小さくなる。
【0191】従ってこのリップルの大きさTp −Tb
測定することで、加圧ローラの暖まり具合を判断するこ
とができるので、このTp −Tb をもとに通紙時の制御
温度の切り換えを行なえばオフセットも定着不良もなく
プリントを続けることが可能である。
【0192】前記図24は表7に従って、リップルの大
きさに従って制御温度の切り換えを行なったものであ
る。
【0193】
【表7】 このように加熱体温度を装置の暖まり具合に基づいて制
御して、連続プリント時に除々に下げることで、定着不
良とオフセットを防止できた。
【0194】なおこの紙間でのHighとLowの制御
は紙間全域でなく一部において行なっても良く、次の記
録媒体Sが定着ニップ部Nに入る前に適正な制御温度に
到達可能なタイミングで記録媒体が有る場合の制御に切
り換われば良い。
【0195】.例 2 前記の例ではTp −Tb を基に制御したが、Tb また
はTp を基に制御しても良い。
【0196】Tb での制御として表8、Tp での制御と
して表9を用いたところ、いずれにおいてもオフセット
も定着不良の発生なく連続プリントを続けることが可能
であった。
【0197】
【表8】
【0198】
【表9】 .例 3 前記やの例では紙間も通紙中と同一温度で加熱体1
17を制御していたが、本例では紙間における加熱体制
御温度も通紙中より15deg以上下げるものである。
【0199】これによって連続プリント中の装置の昇温
を抑制し、小サイズ紙を連続プリントする際の加熱体1
17の非通紙部領域の昇温を減少させ、さらには不要な
電力消費を防止することができる。
【0200】またリップル等を大きくすることが可能で
これによって検知精度を向上させることも可能である。
このリップルの比較を図27に示す。(a)が前記の
例の場合であり、(b)が本例の場合である。Tは通紙
中の制御温度、T′は紙間の制御温度である。
【0201】以上〜の例のように、紙間において加
熱体117の通電電力をHighレベルと大きく減少さ
せたLowとで制御することで温度リップルを生じさ
せ、このリップルの大きさで次の記録媒体Sに対する加
熱体制御温度を切り換えてオフセットと定着不良を発生
させることなく連続プリントを行なうことが可能となっ
た。
【0202】〈第5の実施例〉(図28〜図35) 本実施例は、波数制御により制御された電力量で加熱体
117を所定温度に立ち上げる際に、その昇温速度を検
知し、その速度に応じてその後の各種制御値を決定する
加熱装置において、速度の検出の際の誤差を減らし、立
ち上り後の制御をより正確に行なうようにしたものであ
る。
【0203】.例 1 本例において、画像形成装置としてのレーザビームプリ
ンタは記録媒体送りスピード(プロセススピード)56
mm/secで、A4サイズ紙を毎分6枚出力するプリ
ンタである。
【0204】加熱体117は500W定電力によって立
ち上げられる。この時、何ボルトの入力電圧があっても
加熱体117への供給電力が500Wになるように、不
図示のAC電圧検知回路等の情報を基に加熱体117へ
の通電に波数制御をかけている。
【0205】本例では、f〜50Hz、Vac〜115V
のAC電圧で波数制御の基本波数を20波とし、10波
−ON、10波−OFFの条件で加熱体117を立ち上
げた。
【0206】したがって、基本波数が一周期を繰り返す
のに要する時間tW は tW =1.0(sec )×[20(波)÷{50(Hz)×2}] =0.2(sec )=200(msec) である。
【0207】ここで、50(Hz)×2となるのは、本
例の波数制御をではACの半波を一波と数えているため
である。すなわち、1秒間に波は100個あるのであ
る。
【0208】さて波数制御により、微小な温度リップル
を描きながら加熱体117の温度は上昇を続け、サーミ
スタ検知温度が120°Cに達したら、CPUはその時
点からある一定時間tbase間の昇温速度を検知する。
【0209】より具体的には、加熱体117が120°
Cに達した時点でCPUがタイマをスタートさせ、一定
時間tbase後に温度が何deg上昇しているかを計測す
ることになる。
【0210】すなわち、ここでいう昇温速度とはtbase
間での平均昇温速度であり、tbaseの間に温度がTde
g上昇した場合、昇温速度vは v=dT/d(tbase) となる。
【0211】この時、装置全体が冷えていれば加熱体1
17の昇温速度はゆるやかになり、逆に暖まっていれば
速くなる。よって、昇温速度vをみれば加圧ローラ等の
温度が推定でき、それらに応じて記録媒体通紙一枚目の
加熱体温調温度、及び供給電力等の制御値を決定する。
本例では表10に示す制御テーブルにより温調温度を決
定する。
【0212】
【表10】 本例の条件では、加熱体117の温度100°C〜16
0°Cの間で加熱体117の昇温速度は基本波数中でO
N時、約150deg/sec であることを本発明者等は確認
した。なお、これは本例装置での加熱体昇温速度の最速
値である。
【0213】図28は本例装置の加熱体117の温度上
昇時の波数リップルである。加熱体117の基本波数単
位の平均昇温速度は線Qの傾きξで表される。
【0214】この速度は、500W入力で波数制御を用
いず、フル通電で本例の加熱体117を立ち上げた際に
検出される昇温速度と一致する。
【0215】すなわち、波数制御を用い定電力制御を行
なうのには、昇温温度がξとなる条件では、常にξの平
均上昇速度を得ようとする意味もある。
【0216】したがって昇温速度検知を行なった時に検
出される出力値は傾きξの線を描くもの、もしくはそれ
に高いものでなくてはならない。
【0217】本例においては上記の昇温速度計測時間t
baseを200nsecとし基本波数の一周期に要する時
間tW と等しくする。すなわち、 tbase=tw とする。
【0218】図29は本実施例を適用し場合の昇温速度
検知のタイミングについて示したものである。基本波数
の一周期tw で加熱体117が上昇する温度は、基本波
数中のどのタイミングから数えても常に一定である。
【0219】したがって、昇温速度の計測時間tbase
基本波数の一周期tw と等しくすれば計測開始時(12
0°C)から数えて、常に基本波数の一周期が完結した
段階で温度の計測が行なわれるため、tbase中の昇温速
度v=dT/d(tbase)は当然前記図28の傾きξと
同じ値を持つことになる。
【0220】すなわち、基本波数中のいかなる位置で計
測が開始されても従来問題となっていたような誤差(計
測値のばらつき)は一切発生しなくなる。
【0221】なお、本例では基本波数が20波の場合を
書いたが、基本波数を変えれば時間tbaseの値が変更さ
れるのはいうまでもなく、例えば 10波−波数制御では100msec、 15波−波数制御では150msec となる。
【0222】また、基本波数中で加熱体117をONす
る波数も10波にとどまらず、20波制御なら0波から
20波まで変えることができる。
【0223】もちろん、定電力制御値は装置により可変
であり、本例の500Wに限定されるものではない。
【0224】これらは次の乃至の例についても同様
である。
【0225】以上のように、昇温速度の計測時間を基本
波数の一周期に要する時間と等しくすることで、昇温速
度の計測が基本波数中のいかなる位置で開始されても正
確に昇温速度を検知できる。
【0226】.例 2 前記の例においては、昇温速度の計測時間tbaseを基
本波数の一周期tw と同じ時間に設定したが、計測時間
baseは基本波数周期tw の整数倍でもよい。すなわ
ち、 tbase=ntw (n=1,2,3‥‥) でもよい。
【0227】基本波数周期での上昇温度はどのタイミン
グからみても変わらないということ前に述べた通りであ
る。これは基本波数が何度繰り返し出力されても同じで
ある。従って、基本波数周期の整数倍単位の時間で上昇
温度を計測しても前記の例と同様に、ばらつきなく上
昇温度を検知できる。すなわち正確な昇温速度を得るこ
とができる。
【0228】例えば20波制御の場合、等倍は200m
sec、2倍は400msec、3倍は600msec
‥‥となる。
【0229】図30はそれを示すものであり、整数倍で
あれば昇温直線はみな同じ傾きとなることがわかる。
【0230】したがって、前記の例で示したように基
本波数周期の等倍で検知速度のばらつきはゼロであるか
ら、計測時間が基本波数周期の整数倍であれば同じよう
にばらつきはゼロである。
【0231】このように、2倍、3倍と計測時間を長く
とると、CPUが計測する際のごく微小なタイミングの
ずれなども計測時間内で吸収できるため、等倍で計測す
るものと比べ、更に正確に昇温速度を検出できる。
【0232】また、温度センサ5(図6、サーミスタ)
の出力をA/D変換するA/Dコンバータにbit数の
低いものを用いた場合、CPUが検出できる温度の分解
能は低くなり、完全に正確な温度を検知することはでき
なくなるが、計測時間をより長く取ることでA/Dコン
バータの分解能の低さを吸収することもできる。
【0233】.例 3 前記の例においては、昇温速度の計測時間を基本波数
周期の整数倍の tbase=ntw (n=1,2,3‥‥) と規定したが、tbaseはtw の整数倍の近傍でも良い。
【0234】図31は2種類の計測のタイミングについ
て、2つの温度上昇カーブを一つのグラフ上に示したも
のである。
【0235】通常、時間をくぎって昇温速度の計測を行
なった場合、検出値のばらつき(検出可能最大値と検出
可能最小値の差)は計測時間が整数倍の位置Kで最小=
ゼロになり、そこから時間を増すにつれ再び増えはじ
め、上昇カーブaの基本波数中でON/OFFが切り替
わる位置Jで最大となる。
【0236】理想的には、前記やの例のように位置
K(図31)で計測を行なうのが最も正確であるが、位
置Kの近傍であっても、計測値のばらつきは実用上問題
のない範囲内に収まる。
【0237】より具体的には、前記表10の制御テーブ
ルの時、計測時間は基本波数周期の整数倍プラス基本波
数周期の10%、マイナス基本波数周期の10%の範囲
までとることが可能である。
【0238】この場合、計測値のばらつきにより制御値
がテーブル上で一つ上下にシフトしてしまうことがある
が、実際には以前にも触れたA/Dコンバータの性能な
どにより、理想的な位置で計測を行なってもばらつきは
起こる可能性があり、また、この場合のような一つ程度
のシフトは実用上は問題にはならない。
【0239】したがって、制御値がテーブル上で二つ以
上上下にずれないように計測時間、および制御テーブル
を決めてやり、かつその制御テーブルで実用上問題がな
いなら、計測時間は基本波数の整数倍でなくその近傍で
もよい。
【0240】.例 4 計測時間は、長ければ長いほど計測値のばらつきを吸収
できるということは以前に述べたが、これは計測時間が
基本波数周期の整数倍の時だけではなく、むしろ非整数
倍の時の方がその効果は大きい。
【0241】よって、ある程度計測時間を長くとった時
には前記の例の計測時間設定可能範囲(すなわち、
の例と同じく制御値のシフトがテーブル上で一つだけと
なる範囲)はより広くとることができる。
【0242】図32は図31の2種類の計測のタイミン
グに前記表10のテーブルを用いたとき許容範囲となる
計測時間の設定可能範囲を示したものである。図32に
おいて、斜線部は設定不可能領域である。
【0243】すなわち、平均昇温速度70deg/sec の直
線Qに対し、図中の直線Oは60deg/sec を示すもので
あり、図中でこの直線Oと2種類の加熱体温度上昇カー
ブの交点から時間軸に対して直角に引いた直線と、加熱
体温度上昇カーブに囲まれた部分は検出値のばらつきが
10deg/sec 以上になる範囲であり、計測時間をこの範
囲に設定することは不適当である。
【0244】したがって、この斜線部以外ならば、計測
時間はどのように設定されてもよい。すなわち、この範
囲で計測時間を設定すれば、平均昇温速度がテーブル上
で1レベルずれることが有っても2レベル以上ずれず制
御温度としても4deg以内のずれに制限することがで
きる。
【0245】また、図33は計測時間による検出速度の
ばらつきについて示したものであるが、計測時間が長く
なるほど、ばらつき最大位置Jでの検知速度は平均昇温
速度ξに近付いていくことがわかる。計測時間を長くと
るほど設定可能範囲が広がるのはそのためである。
【0246】また、以上のことからの当然の帰結である
が、図32において前記の交点がもうこれ以上存在しな
い計測時間以上ならば、計測時間tbaseは基本波数周期
にこだわらずいかなる値をとってもよい。
【0247】前記表10のテーブルであれば図32の位
置Pから上記の条件を満たすこととなる。上記のことか
らわかるように、本例では計測時間の設定可能範囲はテ
ーブルにより決まる。
【0248】すなわち、制御がある程度大雑把で良く、
テーブル切り替えの段階が少ない場合、計測時間は短く
てもよくなる。
【0249】さらに具体的には、表10のテーブルでは
検出値のばらつきを10deg/sec までしか許さないが、
表11のごときテーブルにおいては20deg/sec のずれ
までが許容範囲となり設定可能範囲は広くなる。
【0250】また制御値のシフトに対して、温調温度到
達前、もしくは到達後であっても被加熱材の加熱装置導
入前に、制御値の補正機構を設ければ、前記計測時間の
設定可能範囲をより広くとることも可能である。
【0251】
【表11】 .例 5 前記乃至の例においては、昇温速度の計測のタイミ
ングを単純に計測時間によって規定したが、計測を行な
う温度範囲によっても規定できる。この場合、計測を行
なう温度範囲での加熱体昇温時の通過所要短時間が、計
測値のばらつきが許容範囲内に収まる計測時間以上とな
るように前記温度範囲を設定すれば良い。
【0252】すなわち、最大昇温速度が大きい装置では
温度範囲は広くとり、最大昇温速度が小さい系では計測
温度範囲は狭くてもよい。
【0253】この時、この温度範囲をTbase、そのT
base間の通過所要時間をtとすると、昇温速度vは v=d(Tbase)/dt で表せる。
【0254】本例では前記乃至の例と全く同様の基
本構成を持つ加熱定着装置、および制御テーブルを用
い、計測温度範囲を100°C〜160°Cとする。図
34は本例の計測のタイミングを示すものである。
【0255】加熱体117に通電が開始され加熱体温度
が上昇すると、加熱体温度センサ5(図6)による加熱
体検出温度が100°C〜160°Cの間で、その昇温
速度が検知される。
【0256】より具体的には、加熱体検出温度が100
°Cに達した時点から160°Cを検出するまでの間の
時間が計測される。
【0257】なお、ここでの条件は前記の例と同じで
あるが計測のタイミングを計測時間で規定する場合と違
い、温度範囲で規定する場合は計測のための必要最小時
間は僅かに長くなる。図35はそれを示したものある。
【0258】図35に示す通り温度範囲で計測のタイミ
ングを規定した場合、計測時間は、最後に計測開始温度
を検知した時より、最初に計測終了温度を検知するまで
の時間により決まる。この時、基本波数中での加熱体O
FF時が計測終了ポイントとなることがないのは明白で
ある。
【0259】したがって前記の例では、必要最小時間
は加熱体OFF時を認め、716msecであったが、
本例のように温度範囲で計測を行なう場合には、20波
制御で10波−ON、10波−OFFにて716mse
cを超える基本波数周期の整数倍である800msec
が必要最小時間となる。
【0260】本例では、100°C〜160°C間での
通過所要時間は830msecとなり、基本波数は4個
入ることになる。すなわち、この通過所要時間は計測時
間の必要最小時間800msecを上回り、計測値のば
らつきは許容範囲内に収まることになる。
【0261】以上、いかなる時も必要最小限の計測時間
が得られるように計測温度範囲を設定することでも、ば
らつきを許容範囲内に抑えることができた。
【0262】以上の乃至の例のように、波数制御に
より制御された電力量で加熱体を所定温度に立ち上げる
際に、その昇温速度を検知し、その速度に応じてその後
の各種制御値を決定する加熱装置において、昇温速度の
検出時間を、少なくとも波数制御をの基本波数の一周期
に要する時間に等しく設定することで、速度の検出の際
の誤差を減らし、立ち上がり後の制御をより正確に行な
うことができるようになった。
【0263】〈その他〉以上の各実施例において、画像
加熱定着装置116として用いた磁気誘導加熱方式の加
熱装置はローラ対型(図2〜図4)であるが、図5の
(a)や(b)のような構成形態の磁気誘導加熱方式の
加熱装置についても本発明を適用できることはもちろん
である。
【0264】本発明の磁気誘導加熱方式の加熱装置は、
画像加熱定着装置としてばかりではなく、例えば画像を
担持した記録媒体を加熱して表面性(つや出しなど)を
改質する装置、仮定着する装置、シート状の材料を搬送
しつつ加熱や乾燥、ラミネート処理する装置など被加熱
材の加熱装置として広く利用できる。
【0265】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気誘導
加熱方式の加熱装置について、非通紙部昇温現象をおさ
えることができて該装置の耐久性・信頼性の向上、省電
力化、加熱性能(定着性能)の向上、温度制御の正確性
を図ることができる。
【0266】したがって、例えば、磁気誘導加熱方式の
画像加熱定着装置にあっては、小サイズの記録媒体の連
続通紙時における加熱体としての磁性金属部材の非通紙
部領域の過昇温現象をおさえることができ、また磁性金
属部材の温度変更に対しての制御の誤検知をなくしてど
のようなモードで装置を使用しても磁性金属部材の温度
を一定にでき、定着不良や高温オフセットを防止して良
好な画像定着性を確保できる。よって、装置の省電力
化、長寿命化、信頼性の向上を図ることができる。
【0267】また波数制御により制御された電力量で加
熱体としての磁性金属部材を所定温度に立ち上げる際
に、その昇温速度を検知し、その速度の検出の際の誤差
を減らし、たち上り後の制御をより正確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置例の概略構成図
【図2】ローラ対型の磁気誘導加熱方式の画像加熱定着
装置の横断面模型図
【図3】磁気誘導加熱定着ローラ(加熱体)の構成説明
【図4】界磁コイル駆動回路図
【図5】(a)・(b)はそれぞれ他の構成形態の磁気
誘導加熱方式加熱装置の概略構成図
【図6】画像形成装置制御系の電気回路ブロック図
【図7】界磁コイルへの通電方式の模式グラフ
【図8】従来制御方式による通紙時の、加熱体の通紙部
と非通紙部の温度変化グラフ
【図9】本発明に従う制御方式による、通紙時の加熱体
の通紙部と非通紙部の温度変化グラフ
【図10】第2の実施例の加熱装置の加熱体制御アルゴ
リズム
【図11】従来制御方式の誤検知を示した加熱体温度変
化グラフ
【図12】本発明に従う制御方式のときの加熱体温度変
化グラフ
【図13】加熱体の温度変化を通紙枚数毎に示したグラ
【図14】加熱体制御アルゴリズム
【図15】加熱体制御アルゴリズム
【図16】従来制御方式の誤検知を示した加熱体温度変
化グラフ
【図17】本発明に従う制御方式のときの加熱体温度変
化グラフ
【図18】加熱体制御アルゴリズム
【図19】加熱体温度変化グラフ
【図20】第3の実施例の加熱装置の加熱体制御フロー
チャート
【図21】加熱体温度変化図
【図22】加熱体の温度変化図
【図23】加熱体温度変化図
【図24】第4の実施例の加熱装置の加熱体・加圧ロー
ラの温度変化図
【図25】加熱体制御アルゴリズム
【図26】紙間リップルを示す図
【図27】紙間リップルを示す図
【図28】第5の実施例の加熱装置の波数制御時の加熱
体温度変化図
【図29】検知タイミングを説明する図
【図30】基本波数毎の昇温速度を示す図
【図31】基本波数内の測定誤差を示す図
【図32】検知不可能時間を示すグラフ
【図33】測定誤差が時間と共に減少することを示す図
【図34】昇温速度の測定を説明する図
【図35】昇温速度の測定を説明する図
【符号の説明】
1 電源SW 2 ノイズフィルタ 3 磁気誘導加熱定着制御部 4 低電圧電源ユニット 5 温度センサ 6 ファン 7 ファンモータドライバ 8 受光素子 9 BD回路 10 高電圧電源 11 スキャナモータ 12 スキャナモータドライバ 13 メインモータ 14 メインモータドライバ 15 紙サイズセンサ 16 紙有無センサ 17 ドアセンサ 18 給紙センサ 21 ビデオI/F回路 22 給紙ソレノイド 23 再給紙ソレノイド 24 正・逆転モータドライバ 25 正・逆転モータ 28 再給紙センサ 100 ビデオコントローラ部 101 ホストI/F回路 103 ビデオコントローラ 103a CPU 103b RAM 103c ROM 103d バッファ 103f 不揮発性記憶媒体 104 操作パネル 105 エンジンコントローラ 105a CPU 105b RAM 105c ROM 106 レーザドライバ 107 レーダダイオード 108 ポリゴンミラー 109 ミラー 110 レーザ光 111 一次帯電器 112 感光ドラム 113 現像器 114 転写帯電器 115 クリーニング器 116 磁気誘導加熱定着装置 117 定着ローラ(加熱体、磁性金属製ローラ) 118 加圧ローラ 120 給紙カセット 121 給紙ローラ 1030 高周波コンバータ(界磁コイルに電流を印加
する手段) 1100〜1103 界磁コイル 1104 芯材(誘導磁性材) 1205 制御IC(界磁コイルに電流を印加する手
段)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該磁
    性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱材
    を加熱する加熱装置であり、装置の被加熱材加熱位置に
    被加熱材が存在しない場合には、該磁性金属部材の発熱
    を停止あるいは減少させる時間を設け、この時間が可変
    であることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 装置に被加熱材が連続して搬送される場
    合の被加熱材と被加熱材の間において、磁性金属部材の
    発熱を停止あるいは減少させる時間が可変であることを
    特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、被加熱材の所定の連
    続搬送枚数に応じて磁性金属部材の発熱を停止あるいは
    減少させる時間を設けたことを特徴とする請求項2に記
    載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材の発
    熱を停止あるいは減少させたときの温度下降速度に応じ
    て該磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少させる時間
    を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材を所
    定の温度に維持するための高周波磁界発生界磁コイルに
    印加する電力を検知する手段と、少なくとも1つの基準
    電力を設け、この基準電力よりも検知電力が高い場合と
    低い場合とで該磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を設けたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、搬送する被加熱材の
    サイズを手段を設け、被加熱材サイズに応じて該磁性金
    属部材の発熱を停止あるいは減少させる時間を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、被加熱材加熱位置に
    被加熱材が存在しない場合に磁性金属部材の発熱量を一
    時的に増加させ、その間の磁性金属部材の温度上昇量に
    基づいてその後の発熱を停止あるいは減少させる時間を
    決めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の加
    熱装置。
  8. 【請求項8】 磁性金属部材の発熱を停止あるいは減少
    させる時間を決定する手段として、該磁性金属部材の発
    熱を停止あるいは減少させた後に再度加熱する際の温度
    上昇速度に応じてその次の被加熱材のための発熱を停止
    あるいは減少させる時間を決めるようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該磁
    性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱材
    を加熱する加熱装置であり、 該磁性金属部材の温度検知手段を持ち、高周波磁界発生
    界磁コイルに高周波電流を印加する手段は該温度検知手
    段の検知温度が一定の温度に維持されるよう動作し、 装置の被加熱材加熱位置に被加熱材が存在しないときに
    上記界磁コイルに高周波電流を印加する手段の動作を停
    止し、そのときの磁性金属部材の温度変化に応じて磁性
    金属部材の制御温度を変更する磁性金属部材温度制御手
    段を有し、 上記界磁コイルに高周波電流を印加する手段の動作を停
    止している時間の方を、そのときの磁性金属部材の温度
    変化を検知している時間以上とすることを特徴とする加
    熱装置。
  10. 【請求項10】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 該磁性金属部材の温度検知手段を持ち、高周波磁界発生
    界磁コイルに高周波電流を印加する手段は該温度検知手
    段の検知温度が一定の温度に維持されるよう動作し、 装置の被加熱材加熱位置に被加熱材が存在しないときに
    高周波磁界発生界磁コイルに一定電力を供給し、そのと
    きの磁性金属部材の温度変化に応じて磁性金属部材の制
    御温度を変更する磁性金属部材温度制御手段を有し、 上記高周波磁界発生界磁コイルに高周波電流を印加する
    手段の動作を停止している時間の方を、そのときの磁性
    金属部材の温度変化を検知している時間以上とすること
    を特徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 該磁性金属部材の温度検知手段を持ち、高周波磁界発生
    界磁コイルに高周波電流を印加する手段は該温度検知手
    段の検知温度が一定の温度T1 に維持されるよう動作
    し、 装置の被加熱材加熱位置に被加熱材が存在しないときに
    前記温度T1 より低い温度T′に磁性金属部材を制御す
    るとともに、温度T1 から温度T′へ制御を切り換えた
    ときから所定の時間内に温度T′へ達した場合には次の
    被加熱材に対する磁性金属部材の制御温度はT1 とし、
    所定の時間内に達しない場合には次の被加熱材に対する
    磁性金属部材の制御温度をT1 より低い温度T2 とする
    ことを特徴とする加熱装置。
  12. 【請求項12】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 該磁性金属部材の温度検知手段を持ち、高周波磁界発生
    界磁コイルに高周波電流を印加する手段は該温度検知手
    段の検知温度が一定の温度T1 に維持されるよう動作
    し、 装置の被加熱材加熱位置に被加熱材が存在しないときに
    前記温度T1 より低い温度T′に磁性金属部材を制御す
    るとともに、制御温度T′に達したときから予め定めら
    れた必ず制御温度に達しているときまでの時間tを計測
    し、該時間tが所定の時間より長い場合には次の被加熱
    材に対する磁性金属部材の制御温度はT1 より低い温度
    2 とし、時間tが所定の時間以下の場合には次の被加
    熱材に対する磁性金属部材の制御温度をT1 とすること
    を特徴とする加熱装置。
  13. 【請求項13】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 装置の被加熱材加熱位置を被加熱材が通過していないと
    きに高周波磁界発生界磁コイルへ供給する電力をHig
    hとLow2値で制御し、このときの磁性金属部材の温
    度リップルを基に次に被加熱材加熱位置に入る被加熱材
    に対する磁性金属部材の制御温度を決定することを特徴
    とする加熱装置。
  14. 【請求項14】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 装置の被加熱材加熱位置を被加熱材が通過していないと
    きに高周波磁界発生界磁コイルへ供給する電力をHig
    hとLow2値で制御し、このHigh時またはLow
    時の温度変化率を基に次に被加熱材加熱位置に入る被加
    熱材に対する磁性金属部材の制御温度を決定することを
    特徴とする加熱装置。
  15. 【請求項15】 磁性金属部材に高周波磁界を与えて該
    磁性金属部材を磁気誘導発熱させ、その熱により被加熱
    材を加熱する加熱装置であり、 装置の被加熱材加熱位置を被加熱材が通過していないと
    きに高周波磁界発生界磁コイルへ供給する電力をHig
    hとLow2値で制御し、このときの磁性金属部材の温
    度リップルのピークまたはボトムを基に次に加熱位置に
    入る被加熱材に対する磁性金属部材の制御温度を決定す
    ることを特徴とする加熱装置。
  16. 【請求項16】 互いに圧接したローラ対のうち、少な
    くとも一方のローラが磁性金属製ローラであり、該磁性
    金属製ローラの内部には、高周波磁界発生界磁コイル
    と、該界磁コイルに生じる主磁束に結合する誘導磁性材
    とが備えられており、上記界磁コイルには高周波電流を
    印加する手段が接続されていて界磁コイルと対向した磁
    性金属製ローラの金属面に高周波磁界を与えることによ
    って該磁性金属製ローラを磁気誘導発熱させ、該圧接ロ
    ーラ対のニップ部を被加熱材加熱位置として該ニップ部
    に被加熱材を挟持搬送させて被加熱材を磁性金属製ロー
    ラの発熱で加熱処理することを特徴とする請求項1乃至
    請求項15の何れかに記載の加熱装置。
  17. 【請求項17】 ニップ部を形成する部材と、このニッ
    プ部形成部材の少なくとも一方の部材側の、高周波磁界
    の作用で磁気誘導発熱する磁性金属部材と、ニップ部に
    おいて磁性金属部材に高周波磁界を作用させる高周波磁
    界発生手段を有し、ニップ部を被加熱材加熱位置として
    該ニップ部に被加熱材を挟持搬送させて被加熱材を磁性
    金属部材の発熱で加熱処理することを特徴とする請求項
    1乃至請求項15の何れかに記載の加熱装置。
  18. 【請求項18】 被加熱材が加熱処理すべき画像を担持
    させた記録媒体であり、装置が該記録媒体に画像を加熱
    処理する像加熱装置であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項17の何れかに記載の加熱装置。
  19. 【請求項19】 画像の加熱処理が記録媒体に対する未
    定着画像の熱定着処理であることを特徴とする請求項1
    8に記載の加熱装置。
  20. 【請求項20】 記録媒体に画像を形成する手段と、請
    求項1乃至請求項19に記載の何れかの加熱装置を前記
    画像形成手段側から記録媒体上の画像を加熱処理する像
    加熱装置として備えることを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】 記録媒体に画像を形成する手段が電子
    写真プロセスであることを特徴とする請求項20に記載
    の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 画像の加熱処理が記録媒体に対する未
    定着画像の熱定着処理であることを特徴とする請求項2
    0に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007079492A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Fuji Xerox Co Ltd 画像定着方法及び画像形成方法
JP2010026493A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Toshiba Corp 定着装置、定着装置の温度制御方法及び画像形成装置

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