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JPH0967435A - セシウム系触媒の回収方法 - Google Patents

セシウム系触媒の回収方法

Info

Publication number
JPH0967435A
JPH0967435A JP7223436A JP22343695A JPH0967435A JP H0967435 A JPH0967435 A JP H0967435A JP 7223436 A JP7223436 A JP 7223436A JP 22343695 A JP22343695 A JP 22343695A JP H0967435 A JPH0967435 A JP H0967435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cesium
catalyst
adsorbent
water
polyoxyalkylene compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7223436A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Fukuda
博樹 福田
Kayoko Takahashi
佳世子 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP7223436A priority Critical patent/JPH0967435A/ja
Publication of JPH0967435A publication Critical patent/JPH0967435A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】触媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物から
セシウム系触媒を回収する。 【解決手段】セシウム系触媒により環状エーテルを開環
重合反応させて得られる触媒含有粗製ポリオキシアルキ
レン化合物に対し、アルカリ吸着性の吸着剤を用いて触
媒を吸着させた後、触媒含有吸着剤を分離する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセシウム系触媒によ
り重合した触媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物か
らセシウム化合物を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多価の開始剤にアルキレンオキシドなど
の環状エーテルを反応させて得られるポリオキシアルキ
レンポリオールはポリウレタンの原料として多用されて
いる。また、ポリオキシアルキレンポリオールは界面活
性剤、作動油、潤滑油またはポリウレタン以外の合成樹
脂の原料その他の用途に、直接にまたは種々の化合物な
どを反応させて使用される。また、モノアルコールなど
の1価の開始剤を使用して得られるポリオキシアルキレ
ンモノオールも界面活性剤や作動油、潤滑油その他の原
料として同様に使用しうる。
【0003】これらポリオキシアルキレン化合物は、通
常、触媒の存在下に開始剤の水酸基に環状エーテルを開
環重合反応させて製造される。水酸基に1分子の環状エ
ーテルが開環して付加されると、新たに1個の水酸基が
生成するので引続きこの反応が進行する。この反応の触
媒として、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどが広
く使用されている。
【0004】しかし、これらの触媒を用いてプロピレン
オキシド(以下POという)の重合を行うと、POの開
環重合反応と並行してPOの異性化によるアリルアルコ
ールの生成反応が起きやすい。生成したアリルアルコー
ル(モノオール)は新たな開始剤となって、POが開環
重合反応するため、ポリオキシアルキレンモノオール
(不飽和モノオール)が生成する。特に多価の開始剤を
用いてポリオキシアルキレンポリオールを重合する場
合、不飽和モノオールの生成は実質的な1分子平均の水
酸基数の低下をもたらすことになり好ましくない。たと
えば、高弾性ポリウレタンフォームでは、不飽和モノオ
ール量の増加により圧縮永久歪の上昇、反発弾性の低
下、耐久性の低下等の性能低下をきたす。
【0005】また、ポリオキシアルキレンモノオールを
合成する場合、副生する不飽和モノオールにより実質的
な1分子平均の水酸基数は低下しないが、不飽和成分が
増えることにより、たとえば潤滑油の熱安定性、化学安
定性に悪影響を与えるため好ましくない。
【0006】このような問題を解決するため、水酸化セ
シウム等のセシウム系触媒を用いると不飽和モノオール
の発生が抑制され、さらに高分子量のポリオキシアルキ
レン化合物を合成できることが知られている(USP3
393243)。
【0007】またセシウム系触媒は高価であるため、触
媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物からセシウムイ
オンを回収する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、セシ
ウム系触媒を効率良く回収して経済性を改善することに
ある。
【0009】しかし、たとえば触媒含有粗製ポリオキシ
アルキレン化合物を水と酸で中和し得られたセシウム塩
からセシウムイオンを回収する方法は、水酸化物に変換
する方法に種々の欠点があった。たとえば陽イオン交換
樹脂を用いる方法(特開平6−179747、特開平6
−179748)は作業が非常に煩雑であり、セシウム
塩を焼結することにより酸化物に変換後さらに水和反応
させ水酸化セシウムを得る方法(特開平6−17974
6)は、セシウム塩の焼結に膨大なエネルギーを要する
欠点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは触媒含有粗
製ポリオキシアルキレン化合物中のセシウム系触媒を吸
着剤により処理した後分離し、分離した吸着剤に水を添
加してセシウム系触媒を溶出させることにより、セシウ
ム系触媒を効率良く回収できることを見いだし本発明に
至った。
【0011】すなわち、本発明は、セシウム系触媒によ
り環状エーテルを開環重合反応させて得られる触媒含有
粗製ポリオキシアルキレン化合物に対し、吸着剤を用い
て触媒を吸着させ、次いで触媒含有吸着剤をポリオキシ
アルキレン化合物から分離することを特徴とするセシウ
ム系触媒の回収方法である。
【0012】本発明におけるセシウム系触媒とはセシウ
ムまたはセシウム化合物を主成分とするアルカリ金属触
媒をさす。セシウム系触媒としては、たとえばセシウム
金属、セシウムメトキシド、セシウムエトキシド、セシ
ウムプロポキシド等のセシウムアルコキシド、水酸化セ
シウムおよび炭酸セシウムから選ばれるものを主成分と
するものが好ましく、水酸化セシウムを主成分とするも
のが特に好ましい。
【0013】セシウム系触媒の使用量は、セシウムとし
て仕上がりポリオキシアルキレン化合物中に0.05〜
1.5重量%であることが好ましく、0.1〜1.0重
量%であることが特に好ましい。0.05重量%未満で
は反応速度が充分ではなく、また1.5重量%超では、
ポリオキシアルキレン化合物の製造コストが上昇するた
め好ましくない。
【0014】本発明において、開始剤として用いうる活
性水素化合物としては、水酸基、アミノ基、メルカプト
基、カルボキシル基等の環状エーテルの反応しうる官能
基を有する化合物である。ポリウレタン原料として有用
なポリオキシアルキレンポリオールには、通常多価の水
酸基含有化合物すなわちポリヒドロキシ化合物あるいは
アミノ基含有化合物が使用される。界面活性剤、潤滑
油、作動油等の用途においては、上記以外に、1価の水
酸基含有化合物すなわちモノヒドロキシ化合物も使用で
きる。
【0015】ポリヒドロキシ化合物の代表例は多価アル
コール、多価フェノール、およびこれらヒドロキシ化合
物や他の開始剤にアルキレンオキシド等の環状エーテル
を反応させて得られる目的ポリオキシアルキレン化合物
よりも低分子量のポリオキシアルキレンポリオールであ
る。好ましいポリヒドロキシ化合物は、多価アルコー
ル、多価フェノールなどのポリオール類、それらポリオ
ール類に環状エーテルを反応させて得られるポリオキシ
アルキレンポリオールである。これらのポリヒドロキシ
化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
【0016】開始剤の具体例としてはたとえば下記のも
のおよびその環状エーテル付加物があるが、これらに限
られない。開始剤となる環状エーテル付加物の分子量は
特に限定されず、目的ポリオキシアルキレン化合物の分
子量の1/2以下、特に1/5以下が好ましい。
【0017】多価アルコール:エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、水、ネオペンチルグリコール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリ
ン、ソルビトール、デキストロース、メチルグルコシ
ド、シュークロース。
【0018】多価フェノール:ビスフェノールA、ホル
ムアルデヒド初期縮合物。
【0019】モノヒドロキシ化合物:メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサ
ノール、高級脂肪族モノアルコール、その他の1価アル
コール。フェノール、ノニルフェノール等のアルキル置
換フェノール、その他の1価フェノール。
【0020】アミノ基含有化合物:ピペラジン、アニリ
ン、モノエノタールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、アンモニア、アミノエチルピペラジ
ン、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチレン
トリアミン。
【0021】本発明に使用しうる環状エーテルとして
は、環内に1個の酸素原子を有する3〜4員の環状エー
テル基を含む化合物が適当であり、好ましくは3員環状
エーテル基を1個有する化合物(モノエポキシド)であ
る。特に好ましい化合物は、炭素数2〜4のアルキレン
オキシドである。その他、スチレンオキシド、グリシジ
ルエーテル、その他のモノエポキシドも使用しうる。
【0022】好ましい環状エーテルの具体例は、エチレ
ンオキシド(以下EOという)、PO、1,2−ブチレ
ンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ルである。これら環状エーテルは2種以上併用でき、そ
の場合、それらを混合して反応させたり、順次反応させ
ることができる。特に好ましい環状エーテルは炭素数2
〜4のアルキレンオキシド、特にPO、またはPOとE
Oの組み合わせである。
【0023】ポリオキシアルキレン化合物は通常環状エ
ーテルと開始剤となる活性水素化合物との混合物に触媒
を存在させて反応を行うことにより生成させる。また、
反応系に環状エーテルを徐々に加えながら反応を行うこ
ともできる。反応温度は60〜150℃が好ましく、7
0〜130℃が特に好ましい。
【0024】反応終了後、触媒含有粗製ポリオキシアル
キレン化合物を精製して触媒を除去し、精製されたポリ
オキシアルキレン化合物を得る。本発明においては、吸
着剤を用いて触媒を吸着させ、次いで触媒含有吸着剤を
ポリオキシアルキレン化合物から分離する。
【0025】触媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物
中の触媒を吸着する吸着剤とは、セシウム系触媒を吸着
し得る吸着剤であることが好ましい。このような吸着剤
としては、マグネシウム、アルミニウムまたはケイ素を
含有する吸着剤が好ましく、酸化マグネシウム、酸化ア
ルミニウムまたは酸化ケイ素を含有する吸着剤がより好
ましい。
【0026】具体的には、協和化学工業製のキョーワー
ド600(2MgO・6SiO2 ・xH2 O)、キョー
ワード700(Al23 ・9SiO2 ・xH2 O)、
富田製薬製のトミックスAD−300(2MgO・2A
23 ・3SiO2 ・xH2 O)、トミックスAD−
600(2MgO・6SiO2 ・xH2 O)、トミック
スAD−700(Al23 ・10SiO2 ・xH2
O)、The Dallas Groupof America,Inc 製のMAGNESOL
(2MgO・5.2SiO2 ・xH2 O)などが好まし
い。
【0027】吸着剤の使用量は特に限定されないが、使
用したセシウム系触媒量に依存する。セシウム系触媒中
のセシウムに対して2〜5倍重量の吸着剤の使用が好ま
しい。2倍重量未満ではセシウム系触媒の吸着が不充分
であり、5倍重量超では経済性が低下するため好ましく
ない。
【0028】触媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物
に吸着剤を作用させて触媒を吸着する方法としては、触
媒含有粗製ポリオキシアルキレン化合物を含む容器に吸
着剤を投入し混合する方法、吸着剤の充填層に触媒含有
粗製ポリオキシアルキレン化合物を通過させる方法など
がある。吸着時の温度は40℃以上が好ましく、60〜
130℃が特に好ましい。吸着の効率を高めるために少
量の水を添加してもよい。
【0029】触媒含有吸着剤をポリオキシアルキレン化
合物から分離する方法としては濾過が最も一般的であ
る。濾過の精度および速度を向上させるためにケイソウ
土、パーライト、セルロースなどの濾過助材も使用でき
る。吸着剤に含まれる水または吸着性能を向上させるた
めに添加した水は脱水工程により除去される。この工程
は濾過工程の前でも後でもよい。
【0030】本発明において、分離した触媒含有吸着剤
と水を混合することにより、セシウムイオンを水中に溶
出させ、セシウム系触媒を吸着剤から分離することが好
ましい。濾過等の操作でポリオキシアルキレン化合物か
ら分離された触媒含有吸着剤は通常ケーキと呼ばれる。
ケーキと水を混合しセシウムイオンを水に溶出させるこ
とが好ましい。
【0031】このときに必要な水の量はケーキ中のセシ
ウムに対し1重量倍以上が好ましく3重量倍以上、さら
に5重量倍以上が特に好ましい。セシウムイオンを溶出
させる水の量を増加すればセシウム系触媒の回収率は向
上するが、回収した水溶液濃度は低下するため、濃縮操
作が必要になる場合がある。したがって水の量は全体の
経済性を考慮して決定されるべきである。
【0032】水により触媒含有吸着剤からセシウムイオ
ンを効率よく溶出させるために、40℃以上に加熱する
ことが好ましく、60℃以上が特に好ましい。
【0033】ケーキと水の混合物は、濾過器や遠心分離
機によりセシウムイオン含有の水溶液と吸着剤を主成分
とする固形物に分離される。ポリオキシアルキレン化合
物が疎水性の場合、ケーキ中に含まれるポリオキシアル
キレン化合物は水溶液側にほとんど移行しないため問題
ないが、若干の親水性がある場合、水に溶解したりエマ
ルジョン化する場合がある。
【0034】このような場合、ケーキと水を混合する前
に、該ケーキに対し、ポリオキシアルキレン化合物に可
溶な有機溶媒を加え、吸着剤に付着したポリオキシアル
キレン化合物を溶解後、次いで濾過等の操作でポリオキ
シアルキレン化合物および有機溶媒をケーキから分離す
ることが有効である。
【0035】このときに用いる有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、n
−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサ
ン、石油系エーテル、トルエン、キシレン、ジエチルエ
ーテル、メチル−t−ブチルエーテル、アセトニトリ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。好まし
いのはメタノール、イソプロパノール、アセトン、ヘキ
サン、トルエン、メチル−t−ブチルエーテル、であ
る。
【0036】
【実施例】
[例1:ポリオールAの合成およびケーキAの回収]ス
テンレス製の耐圧オートクレーブ中に、グリセリンにP
Oを反応させて得られる分子量1000のポリオキシプ
ロピレンポリオール7000gと水酸化セシウムの50
%水溶液1260gを窒素雰囲気下に投入した。これを
120℃に昇温し、脱水を行った。次に100℃に降温
し、この温度に維持しながらPOを連続的に導入し、1
1時間かけて62600gのPOを導入した。POの導
入終了後、さらにEOを9500g導入した。反応終了
後未反応のPOおよびEOを減圧下留去した。
【0037】吸着剤としてキョーワード600を158
0g添加して120℃にて1.5時間撹拌し、触媒を吸
着させた。その後脱水、続いて濾過を行い、ポリオール
Aおよびセシウム系触媒を含むケーキA(3560g)
を得た。
【0038】得られたポリオールの水酸基価は16.
9、不飽和度は0.071meq/gであった。ケーキ
A中のポリオール含量をトルエン抽出法によって求めた
結果、37%であった。またケーキA中のセシウム含量
を原子吸光法により求め、理論量に対してほぼ100%
の水酸化セシウムがケーキA中に含まれていることを確
認した。
【0039】[例2:ポリオールBの合成およびケーキ
Bの回収]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、グ
リセリンにPOを反応させて得られる分子量1000の
ポリオキシプロピレンポリオール12350gと水酸化
セシウムの50%水溶液880gを窒素雰囲気下に投入
した。これを120℃に昇温し、脱水を行った。次に1
00℃に降温し、この温度に維持しながらPOを連続的
に導入し、7時間かけて55580gのPOを導入し
た。反応終了後未反応のPOを減圧下留去した。
【0040】水を680g、吸着剤としてキョーワード
600を1020g、キョーワード700を340g添
加して120℃にて1.5時間撹拌し、触媒を吸着させ
た。その後脱水、続いて濾過を行い、ポリオールBおよ
びセシウム系触媒を含むケーキB(2860g)を得
た。
【0041】得られたポリオールの水酸基価は33.
4、不飽和度は0.035meq/gであった。ケーキ
B中のポリオール含量をトルエン抽出法によって求めた
結果、39%であった。またケーキB中のセシウム含量
を原子吸光法により求め、理論量に対してほぼ100%
の水酸化セシウムがケーキB中に含まれていることを確
認した。
【0042】[例3〜7:ケーキAからのセシウム回
収]200gのケーキAに対してメタノール400gを
添加し、室温にて1時間混合した。混合スラリーを加圧
濾過器にて濾過し、メタノールおよびケーキA中のポリ
オールを除去した。続いて水をXg添加し、Y℃にて1
時間混合した。混合スラリーを加圧濾過器にて濾過し、
水酸化セシウム水溶液Zgを得た。X、Y、Zの値、水
酸化セシウム水溶液中のCsOH濃度、CsOH回収率
を表1に示した。
【0043】[例8:例6で得られたケーキからのセシ
ウム回収]例6において水酸化セシウム水溶液を回収し
た後得られたケーキにさらに1000gの水を添加し、
75℃にて1時間混合した。混合スラリーを加圧濾過器
にて濾過し水酸化セシウム水溶液1008gを得た。得
られた水溶液の水酸化セシウム濃度は0.91%、水酸
化セシウムの回収率は26%であった。
【0044】例6で得られた水溶液と例8で得られた水
溶液を混合すると、1.11%の水酸化セシウム濃度を
有する水溶液2628gが得られ、水酸化セシウムの回
収率は82%となった。
【0045】[例9〜13:ケーキBからのセシウム回
収]200gのケーキBに対して水をLg添加し、M℃
にて1時間混合した。混合スラリーを加圧濾過器にて濾
過し、水酸化セシウム水溶液Ngを得た。L、M、Nの
値、水酸化セシウム水溶液中のCsOH濃度、CsOH
回収率を表2に示した。
【0046】[例14:回収水酸化セシウムによるポリ
オールの合成]例6および例8で回収した水酸化セシウ
ム水溶液を混合した後、50%まで濃縮した。市販の水
酸化セシウムの代わりにこの回収水酸化セシウム水溶液
を用いたことおよび合成の規模を30分の1にすること
以外は例1と全く同様にポリオールを合成した。
【0047】すなわち、ステンレス製の耐圧オートクレ
ーブ中に、グリセリンにPOを反応させて得られる分子
量1000のポリオキシプロピレンポリオール233g
と回収水酸化セシウムの50%水溶液42gを窒素雰囲
気下に投入した。これを120℃に昇温し、脱水を行っ
た。次に100℃に降温し、この温度に維持しながらP
Oを連続的に導入し、11時間かけて2087gのPO
を導入した。POの導入終了後、さらにEOを317g
導入した。反応終了後未反応のPOおよびEOを減圧下
留去した。
【0048】吸着剤としてキョーワード600を53g
添加して120℃にて1.5時間撹拌し、触媒を吸着さ
せた。その後脱水、続いて濾過を行い、ポリオールCを
得た。ポリオールCの水酸基価は16.7、不飽和度は
0.072meq/gであった。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】セシウム系触媒を含む粗製ポリオキシア
ルキレン化合物を吸着剤で吸着し、濾過器等で分離する
ことにより、回収したケーキ中にほぼ100%の水酸化
セシウムを回収できる。ケーキに水を加え、加熱、混合
することにより吸着されていた水酸化セシウムは溶出
し、濾過器等で分離することにより水酸化セシウム水溶
液として回収使用できる。回収水酸化セシウムを用いて
合成したポリオールは、市販の水酸化セシウムを用いて
合成したポリオールと同等の性能を有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セシウム系触媒により環状エーテルを開環
    重合反応させて得られる触媒含有粗製ポリオキシアルキ
    レン化合物に対し、吸着剤を用いて触媒を吸着させ、次
    いで触媒含有吸着剤をポリオキシアルキレン化合物から
    分離することを特徴とするセシウム系触媒の回収方法。
  2. 【請求項2】分離した触媒含有吸着剤と水を混合するこ
    とにより、セシウムイオンを水中に溶出させ、触媒を吸
    着剤から分離することを特徴とする請求項1の回収方
    法。
  3. 【請求項3】分離した触媒含有吸着剤と水を混合する前
    に該吸着剤に対し、ポリオキシアルキレン化合物に可溶
    な有機溶媒を加え、次いで、吸着剤に付着したポリオキ
    シアルキレン化合物および有機溶媒を、触媒含有吸着剤
    から除去することを特徴とする請求項2の回収方法。
  4. 【請求項4】吸着剤が、セシウム系触媒を吸着し得る吸
    着剤である、請求項1〜3のいずれかの回収方法。
  5. 【請求項5】吸着剤が、マグネシウム、アルミニウムま
    たはケイ素を含有する吸着剤である、請求項4の回収方
    法。
  6. 【請求項6】吸着剤が、酸化マグネシウム、酸化アルミ
    ニウムまたは酸化ケイ素を含有する吸着剤である、請求
    項5の回収方法。
  7. 【請求項7】セシウム系触媒が水酸化セシウムである請
    求項1〜6のいずれかの回収方法。
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