JPH09328522A - 表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮膜形成方法 - Google Patents
表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮膜形成方法Info
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Abstract
ラフト重合させることが可能なシリカ微粒子を提供す
る。 【解決手段】 表面に光重合開始剤が導入されてなるこ
とを特徴とするシリカ微粒子。上記シリカ微粒子をラジ
カル重合性多官能モノマーに添加し、活性光線を照射す
ることにより硬化させることを特徴とする皮膜の形成方
法。
Description
剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮
膜形成方法に関する。
材料との複合材として、シリカ等の無機微粒子が使用さ
れており、当該無機微粒子の表面を化学変化させて用い
る試みがなされている。
を無機微粒子表面にグラフトさせて無機微粒子の分散性
を向上させることにより、形成する皮膜の性能向上を図
る技術が知られている。例えば、無機微粒子表面にCO
OK基、CO+ ClO4 - 等を有するポリマーをグラフ
トさせた後に、このグラフト鎖を重合開始剤として、さ
らにアニオン重合、カチオン重合を行う方法(高分子学
会予稿集、vol.40、pp.1686、199
1)、無機微粒子表面にペルオキシ基又はアゾ基を導入
したシリカ微粒子にペルオキシカーボネート基を有する
ビニル系モノマーをラジカル重合し、得られるグラフト
鎖の側鎖のペルオキシカーボネート基を重合開始点とし
て目的とするビニル系モノマーをシリカ微粒子表面にグ
ラフト重合する方法(特開平5−295052号公報)
等が開示されている。
皮膜を形成するためには、上記の通り二段階以上の重合
反応を行わせる必要があった。さらに、重合条件の調整
が複雑であったり、重合可能なモノマーが制約されると
いう不利益がある。
み、簡易な工程で各種のモノマーをグラフト重合させる
ことが可能な、表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒
子を提供する。
は、表面に光重合開始剤が導入されてなることを特徴と
する。上記表面に光重合開始剤が導入されているシリカ
微粒子は、公知の方法により得られるシリカ微粒子に、
次式で表される光重合開始剤を末端に有するアルコキシ
シラン化合物を反応させることにより得られる。
シリカ微粒子を、ラジカル重合性多官能モノマーに添加
し、活性光線を照射することにより、耐久性、透明性に
優れた皮膜を形成することが出来る。本発明の表面に光
重合開始剤が導入されているシリカ微粒子は、上記活性
光線の照射のみで他の工程を要せずに、耐久性、透明性
に優れた皮膜を得られる点で大きな優位性を有するもの
である。
始剤が導入されているシリカ微粒子は、シリカ微粒子の
表面に存在するシラノール基と、光重合開始剤を末端に
含有するアルコキシシラン化合物を反応させることによ
り得られる。上記反応は、シリカ微粒子が均一に分散す
るような溶媒中で公知の方法によって行うことが出来
る。反応時間は、用いる化合物の反応性に従って適宜調
整すればよい。
体にした際に透明性を付与することを考慮して、当該微
粒子の粒径が可視光の波長以下のものを用いる。具体的
には、上記粒径は300nm以下であり、より好ましく
は、100nm以下である。また、5nm以下の粒径の
ものは安定して製造することが困難であり実用的でない
ため、本発明で用いるシリカ微粒子の平均粒径は、5〜
300nmであることが好ましい。
製造する方法としては、テトラエトキシシラン等の4官
能シラン化合物の溶液を、酸性又はアルカリ性の水溶液
に滴下、撹拌する方法(湿式法)、精製4塩化ケイ素の
燃焼加水分解による方法(燒結法)等が挙げられる。こ
れらの方法の中で、粒径の制御が比較的容易で、得られ
たシリカ微粒子の表面に反応性に富むシラノール基が十
分に存在するため、テトラエトキシシラン等の4官能シ
ラン化合物の溶液をアルカリ性水溶液に滴下、撹拌する
方法が有利である。上記シリカ微粒子の粒径制御は、使
用する撹拌装置の撹拌効率を考慮して、アルカリ水溶液
のアルカリ濃度及び反応温度を調整することによって行
うことが出来る。
シシラン化合物は公知の方法によって合成することが出
来る。次式で表される反応はその一例である。
R1 とR2 の組合せとしては、カルボキシル基とエポキ
シ基、イソシアネート基と水酸基、イソシアネート基と
アミノ基等が挙げられる。R3 としては、R1 とR2 の
反応の結果であるエステル結合、ウレタン結合等が挙げ
られる。)
用できるが、本発明のシリカ微粒子を用いて皮膜を形成
する際に、低温かつ短時間で硬化させることが出来ると
いう観点からは、ラジカル開裂型の光重合開始剤を用い
ることが好ましい。上記ラジカル開裂型の光重合開始剤
の例としては、次式で表される構造を有するものが挙げ
られる。
に光重合開始剤が導入されたシリカ微粒子を、ラジカル
重合性多官能モノマーに添加し、活性光線を照射するこ
とにより、耐久性、透明性に優れた皮膜を得ることが出
来る。本発明の表面に光重合開始剤が導入されているシ
リカ微粒子は、上記活性光線の照射のみで他の工程を要
せずに、耐久性、透明性に優れた皮膜を得られる点で大
きな優位性を有するものである。
を用いることが出来る。上記活性光線の波数や照射量
は、シリカ微粒子表面に修飾されている光重合開始剤の
種類等を考慮して決定する。
ジカル重合性多官能モノマーとしては、溶媒などに溶け
るものか、あるいは単独で適当な流動性を持つものであ
れば特に限定されない。皮膜の硬度および耐久性の観点
からは、架橋性能の高いものを用いることが好ましい。
特に、高硬度を実現出来、かつ、紫外線、電子線照射等
によって容易に硬化できる等の理由から、分子内に2個
以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを
用いることが特に好ましい。
イル基を有するアクリレートとしては、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキ
シジエトキシ)フェニル]プロパン、3−フェノキシ−
2−プロパノイルアクリレート、1,6−ビス(3−ア
クリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエー
テル等の2官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらは皮膜組成物の粘度調整に用いることも出来る。
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート等
の3官能(メタ)アクリレート、その他ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールにε−カプロラクトンを付加したポリオールに
(メタ)アクリル酸を反応させたカプロラクトン変性ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPCAシ
リーズ:日本化薬)、1,1,3,3,5,5−ヘキサ
((メタ)アクリロイルアルキレンジオキシ)シクロト
リホスファゼン等の4官能以上の(メタ)アクリレート
は皮膜硬度を向上するのに有利である。
タン結合を有するアクリル系ウレタンオリゴマーを用い
ると硬化後の皮膜表面の耐摩耗性は更に向上する。上記
分子末端にアクリロイル基又はメタクリロイル基を有す
るウレタンオリゴマーは、例えば、1分子内に2個以上
のイソシアネート基を有する化合物と、活性水素を有す
るアクリレート又はメタクリレートを作用させて得るこ
とが出来る。上記1分子中に2個以上のイソシアネート
を有する化合物としては、例えば、m−フェニレン ジ
イソシアネート、p−フェニレン ジイソシアネート、
トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,
6−ジイソシアネート、トルエン−2,5−ジイソシア
ネート、トルエン−3,5−ジイソシアネート、m−キ
シリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアンート、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−
ジメチルビフェニルメタン等が挙げられる。上記活性水
素含有のアクリレート又はメタクリレートとしては、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−
2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス−
(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げら
れる。
ルト、オクテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン等の金
属石鹸類、ジメチルアニリン等の芳香族、三級アミン
類、ジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四
級アンモニウム塩類などを用いてもよい。
シリカ微粒子の添加量は、シリカ微粒子の表面に導入さ
れている光重合開始剤の量やシリカ微粒子の粒径によっ
て異なるが、通常の光重合開始剤を添加する場合と同様
に、重合の目的となる架橋性樹脂と光重合開始剤の割合
を考慮して決定すればよい。粒径が5〜300nmのシ
リカ微粒子を用いる場合は、ラジカル重合性多官能モノ
マー100重量部に対して、0.1〜50重量部程度で
あることが好ましい。添加量が少なすぎると、反応が遅
く未硬化になったり、架橋に長時間必要となったりす
る。添加量が多すぎると、硬化後の樹脂の耐候性等が低
下し、黄変が起こりやすくなるため好ましくない。
るために、アミン化合物を添加してもよい。上記アミン
化合物としては、脂肪族アミン、芳香族アミン等の不揮
発性のものであれば、特に限定されない。例えば、トリ
エタノールアミン、メチルジエタノールアミン等がよく
使用される。光重合開始剤として例示した化合物のう
ち、ジアルキルアミノ安息香酸エステル、ミヒラーケト
ン等のアミノ基含有の化合物を用いて酸素阻害防止剤を
兼ねさせることも出来る。
されたシリカ微粒子と、ラジカル重合性多官能モノマー
を含有する皮膜組成物には、上記成分以外に、顔料、揺
変剤、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面改質
剤、脱泡剤等の各種添加剤を加えてもよい。
になるように、溶剤、増粘剤を加えて組成物の粘度を調
整することも出来る。上記溶剤としては、沸点の低いも
の又は揮発性の強いものは施工中に蒸発して粘度が変化
し、高沸点のものは乾燥工程に時間を要するため、沸点
60〜160℃程度の溶剤が望ましい。具体的には、シ
クロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル(エチルセロソルブ)、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、酢酸ブチル、酢酸エチル、メチルイソプロピルケト
ン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、アニソ
ール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノール等が挙げられる。上記増粘剤は溶媒に溶解可能
な高分子等が用いられ、例えば、アクリル樹脂、アクリ
ルシリコン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フッ素樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が好適に用いられる。
般的には、予めシリカ微粒子を溶媒に分散させ、その後
に架橋剤や増粘剤、各種添加剤を加えて行われる。ま
た、撹拌はメカニカルスターラー、ミキサー等の一般的
な撹拌装置が使用可能であり、必要であれば分散時や撹
拌時に加温してもよい。
のシリカ微粒子含有量が全体の固形分の0.5〜50重
量%となるようにすることが好ましい。固形分の含有量
が少なすぎると、紫外線照射によるラジカル生成量に関
して、樹脂成分全体を重合させ硬化させるだけの充分な
ラジカルが発生できない可能性が生じるためである。ま
た固形分中のシリカ微粒子含有量が多すぎると、透明性
が悪化する上に脆い皮膜になる場合が生じたり、基材と
の密着性が悪化する可能性が生じる。
を、物品表面に塗布し、紫外線照射して硬化させて皮膜
を形成する。上記塗布は、皮膜組成物の物性や物品に応
じた適当な方法を使用できる。刷毛塗り、スプレーコー
ト法、カーテンコート法、フローコート法、バーコート
法、ドクターブレード法、ロールコート法、ディップコ
ート法、エアーナイフ法、スピンコート法等によるのが
一般的である。皮膜の膜厚については、必要に応じて変
えることができる。一般的には1μm〜1mmの間であ
るが、これに限定されるものではない。
定されるものではなく、その材質としては、プラスチッ
クプレートやフィルムなどのプラスチック材料、木材合
板、セメント、ガラスなどの無機材料、屋根瓦などの窯
業系材料、金属等が挙げられる。その形状も限定される
ものではなく、板状物、板状物表面にエンボス形状を施
したもの、種々の形状に成形された成形物等が使用でき
る。
イテスク社製)40gをメタノール(ナカライテスク社
製)200mlに混合した溶液を、メタノール475m
lとアンモニア水(28%水溶液)(ナカライテスク社
製)60mlの混合溶液中に、メカニカルスターラー
(新東科学社製)で撹拌しながら滴下することによっ
て、シリカ微粒子が懸濁した溶液を得た。この溶液中の
アンモニア、メタノール成分を蒸留置換により、エタノ
ール(ナカライテスク社製)に置き換えた。
って得たシリカ微粒子を、予め両面テープを張り付けて
おいたガラス基板上に散布し、走査型電子顕微鏡で写真
撮影を行った。この写真上に写っている粒子の粒径を直
接測定し、平均粒径を求めたところ、平均粒径60nm
であった。
ランの合成>THF30gに4(2−ヒドロキシエトキ
シ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケト
ン(チバガイギー社製、イルガキュアー2959)5.
0gを溶解させ、さらにジラウリン酸ジ−n−ブチルス
ズ100mg、3−トリエトキシシリルプロピルイソシ
アネート(信越化学工業社製、KBE9007)を5.
5gを加え、室温で3時間攪拌した。その後反応溶液を
50℃にまで加温して3時間放置した。
除去し、ワックス状固形物の粗生成物を得た。この固形
物をヘキサンとテトラヒドロフランの混合溶媒に溶解し
た後、加熱により、テトラヒドロフランを徐々に蒸発さ
せ、この際に生成する固体を濾過して採取することによ
り、末端に光重合開始剤部分を有するトリエトキシシラ
ン(下式)の精製粉末を得た。
シリカ微粒子が均一に分散している1重量%エタノール
溶液150gに、上記光重合開始剤部分を有するトリエ
トキシシラン1.18gを添加して90℃まで昇温し、
攪拌しながら8時間環溜反応させた。この後、蒸発乾固
を行い、表面に光重合開始剤が導入されたシリカ微粒子
を得た。
ル重合性多官能モノマーとしてカプロラクトン変性ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社
製、カヤラッドDPCA−30)100重量部に、表面
に光重合開始剤を導入したシリカ微粒子0.5重量部を
添加し、充分攪拌を行った。
等を用いて、厚さ3mmのポリメチルメタクリレート樹
脂板上に塗布し、高圧水銀ランプを用いて、照射線量5
J/cm2 となるように紫外線照射を行って、皮膜を形
成した。
ン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日
本化薬社製、カヤラッドDPCA−30)100重量部
に対して、表面に光重合開始剤を導入したシリカ微粒子
を20重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、皮膜を形成した。
性多官能モノマーとしてカプロラクトン変性ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、カヤ
ラッドDPCA−30)に代えて、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA)用
いたこと以外は実施例1、2と同様にして皮膜を形成し
た。
合開始剤を導入せずにそのまま用いた。カプロラクトン
変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本
化薬社製、カヤラッドDPCA−30)100重量部
に、上記シリカ微粒子0.5重量部、光重合開始剤とし
て4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒ
ドロキシ−2−プロピル)ケトン(チバガイギー社製、
イルガキュアー2959)0.5重量部を添加してシリ
カ微粒子含有組成物を得たこと以外は実施例1と同様に
して皮膜を形成した。
社製、DPHA)100重量部に、上記表面に光重合開
始剤を導入していないシリカ微粒子20重量部、光重合
開始剤として4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(チバガイ
ギー社製、イルガキュアー2959)0.5重量部を添
加してシリカ微粒子含有組成物を得たこと以外は実施例
1と同様にして皮膜を形成した。
っかき性、基材密着性の評価を行った。結果を表1に示
す。
成した皮膜の表面に、カッターで傷を入れて1mm角の
碁盤目を100個作製し、セキスイセロテープ(積水化
学社製)を密着させた。テープを一気に剥離させて、残
った碁盤目の数を測定した。
した皮膜に、1cmφ単位円あたり100gの荷重をか
けた状態でスチールウール(#0000)を用いて10
0回払拭を行った後の傷の有無を観察した。傷のないも
のを○、傷のあるものを×とした。
(レスカ社製、CSR−02、使用針:212gf/m
m、曲率半径15μm)を用いて、実施例及び比較例で
形成した皮膜の耐ひっかき性試験を行った。
たシリカ微粒子は、ラジカル重合性多官能モノマーに添
加し、活性光線を照射することにより硬化させる簡易な
工程により、耐久性、透明性に優れた皮膜を得ることが
出来る。また、シリカ微粒子に、次式で表される光重合
開始剤を末端に有するアルコキシシラン化合物を反応さ
せることにより、容易に本発明の光重合開始剤が導入さ
れたシリカ微粒子を得ることが出来る。本発明の皮膜形
成方法によれば、硬化性樹脂、光重合開始剤、無機微粒
子を単に混合した組成物を用いて皮膜を形成させた場合
には得られない耐摩擦性、耐払拭性を有する皮膜を得る
ことが出来る。
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に光重合開始剤が導入されてなるシ
リカ微粒子。 - 【請求項2】 シリカ微粒子に、次式で表される光重合
開始剤を末端に有するアルコキシシラン化合物を反応さ
せることを特徴とする、請求項1に記載のシリカ微粒子
の製造方法。 【化1】 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のシリカ微粒子を
ラジカル重合性多官能モノマーに添加し、活性光線を照
射することにより硬化させることを特徴とする皮膜の形
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15118496A JPH09328522A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15118496A JPH09328522A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328522A true JPH09328522A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15513127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15118496A Withdrawn JPH09328522A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 表面に光重合開始剤を有するシリカ微粒子及び該シリカ微粒子を用いた皮膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09328522A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010072212A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Kyoritsu Kagaku Sangyo Kk | 液晶表示装置用シール剤組成物 |
JP2011157436A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Dic Corp | 無機粒子分散体及び硬化膜 |
JP2011157435A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Dic Corp | 無機粒子分散体の製造方法 |
JP2011213865A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Admatechs Co Ltd | 有機−無機複合粒子及び塗料組成物、並びにそれらの製造方法 |
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-
1996
- 1996-06-12 JP JP15118496A patent/JPH09328522A/ja not_active Withdrawn
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