JPH09324090A - ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents
ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物Info
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- JPH09324090A JPH09324090A JP14582896A JP14582896A JPH09324090A JP H09324090 A JPH09324090 A JP H09324090A JP 14582896 A JP14582896 A JP 14582896A JP 14582896 A JP14582896 A JP 14582896A JP H09324090 A JPH09324090 A JP H09324090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 充填剤の高充填時においてもペースト塩ビゾ
ルを調製した際に優れた加工特性を有するペースト塩ビ
ゾルを与るペースト塩ビ及びそれよりなるペースト塩ビ
組成物を提供する。 【解決手段】 ポリグリセリン−リシノレイン酸エステ
ルを含有することを特徴とするペースト用塩化ビニル樹
脂。
ルを調製した際に優れた加工特性を有するペースト塩ビ
ゾルを与るペースト塩ビ及びそれよりなるペースト塩ビ
組成物を提供する。 【解決手段】 ポリグリセリン−リシノレイン酸エステ
ルを含有することを特徴とするペースト用塩化ビニル樹
脂。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト用塩化ビ
ニル樹脂に関するものである。更に詳しくは、シーラン
ト、壁紙・床材等の分野で用いられるペースト用塩化ビ
ニル樹脂に関し、炭酸カルシウム等の充填剤を充填した
場合にも粘度が低く、良好な加工特性を与えるペースト
用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニ
ル樹脂組成物に関するものである。
ニル樹脂に関するものである。更に詳しくは、シーラン
ト、壁紙・床材等の分野で用いられるペースト用塩化ビ
ニル樹脂に関し、炭酸カルシウム等の充填剤を充填した
場合にも粘度が低く、良好な加工特性を与えるペースト
用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニ
ル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ペースト用塩化ビニル樹脂(以下、ペー
スト塩ビという。)は、一般的には可塑剤、安定剤、充
填剤、その他の配合剤等と共に混練することによりペー
スト塩ビゾルを調整し、ナイフコート成形、スプレー成
形等の種々の加工成形法により様々な最終加工成形品に
加工される。
スト塩ビという。)は、一般的には可塑剤、安定剤、充
填剤、その他の配合剤等と共に混練することによりペー
スト塩ビゾルを調整し、ナイフコート成形、スプレー成
形等の種々の加工成形法により様々な最終加工成形品に
加工される。
【0003】そして、ペースト塩ビゾルを調製する際に
は、ペースト塩ビゾルのコストを低減する等の目的で炭
酸カルシウム等の充填剤を添加する。しかし、このよう
な充填剤を大量に添加(以下、高充填化という。)した
場合、当然のことながら得られるペースト塩ビゾルはゾ
ル粘度が高くなるために加工に適した流動性を示さなく
なる。
は、ペースト塩ビゾルのコストを低減する等の目的で炭
酸カルシウム等の充填剤を添加する。しかし、このよう
な充填剤を大量に添加(以下、高充填化という。)した
場合、当然のことながら得られるペースト塩ビゾルはゾ
ル粘度が高くなるために加工に適した流動性を示さなく
なる。
【0004】そこで、高充填化したペースト塩ビゾルの
流動性を確保するために液状可塑剤、溶剤等の添加によ
るゾルを希釈する方法が行われている。
流動性を確保するために液状可塑剤、溶剤等の添加によ
るゾルを希釈する方法が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
高価な液状可塑剤、溶剤等を添加すれば、ペースト塩ビ
ゾルのコストが上昇することはもちろんのこと、液状可
塑剤の添加量を増加した場合には、加工成形品の硬度低
下、ブリード性悪化による製品外観の低下等の問題を有
し、溶剤を添加した場合には、加工成形品の表面荒れ等
の物性悪化、加工時の溶剤の揮発による環境悪化等の問
題を有している。
高価な液状可塑剤、溶剤等を添加すれば、ペースト塩ビ
ゾルのコストが上昇することはもちろんのこと、液状可
塑剤の添加量を増加した場合には、加工成形品の硬度低
下、ブリード性悪化による製品外観の低下等の問題を有
し、溶剤を添加した場合には、加工成形品の表面荒れ等
の物性悪化、加工時の溶剤の揮発による環境悪化等の問
題を有している。
【0006】そこで、本発明の目的は、高充填化した際
に加工成形品の硬度低下、ブリード性悪化による製品外
観の低下、表面荒れ、環境悪化等の問題を有さず、優れ
た加工特性を有するペースト塩ビゾルを与えるペースト
塩ビ及びそれよりなるペースト塩ビ組成物を提供するこ
とにある。
に加工成形品の硬度低下、ブリード性悪化による製品外
観の低下、表面荒れ、環境悪化等の問題を有さず、優れ
た加工特性を有するペースト塩ビゾルを与えるペースト
塩ビ及びそれよりなるペースト塩ビ組成物を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に関して鋭意検討した結果、特定の化合物を含有するペ
ースト塩ビが、高充填化ペースト塩ビゾルを調製した際
においてもゾル粘度を低くく抑えうることを見いだし本
発明を完成させるに至った。
に関して鋭意検討した結果、特定の化合物を含有するペ
ースト塩ビが、高充填化ペースト塩ビゾルを調製した際
においてもゾル粘度を低くく抑えうることを見いだし本
発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記式(I)で示される
化合物を含有することを特徴とするペースト塩ビ及びそ
れよりなるペースト塩ビ組成物に関するものである。
化合物を含有することを特徴とするペースト塩ビ及びそ
れよりなるペースト塩ビ組成物に関するものである。
【0009】
【化2】
【0010】(nは1〜500の整数を示す。) 以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明のペースト塩ビは、上記式(I)で
示される化合物を含有するペースト塩ビである。
示される化合物を含有するペースト塩ビである。
【0012】上記式(I)で示される化合物は、nが1
〜500、好ましくは1〜100の整数であるポリグリ
セリン−リシノレイン酸エステル化合物である。ここ
で、nが500を越える場合、該化合物が有する粘度が
高粘度となったり、固体化したりして取扱い性が悪化し
たり、ペースト塩ビ中での分散性が低下したりするため
好ましくない。また、nが1未満である場合、得られた
ペースト塩ビにより調製されたペースト塩ビゾルは高い
ゾル粘度を有するものとなることから好ましくない。
〜500、好ましくは1〜100の整数であるポリグリ
セリン−リシノレイン酸エステル化合物である。ここ
で、nが500を越える場合、該化合物が有する粘度が
高粘度となったり、固体化したりして取扱い性が悪化し
たり、ペースト塩ビ中での分散性が低下したりするため
好ましくない。また、nが1未満である場合、得られた
ペースト塩ビにより調製されたペースト塩ビゾルは高い
ゾル粘度を有するものとなることから好ましくない。
【0013】本発明における上記式(I)で示される化
合物は、ポリグリセリンの繰返し単位であるnの数が1
種の該化合物単独又は繰返し単位であるnの数の異なる
該化合物どうしの混合物のいずれでもよい。そして、該
化合物が混合物である場合、例えばn=5の該化合物5
0%とn=10の該化合物50%の混合物である時に、
便宜上n=7.5と表示されたものを本発明における上
記式(I)で示される化合物としての取扱いをしても何
等問題はない。
合物は、ポリグリセリンの繰返し単位であるnの数が1
種の該化合物単独又は繰返し単位であるnの数の異なる
該化合物どうしの混合物のいずれでもよい。そして、該
化合物が混合物である場合、例えばn=5の該化合物5
0%とn=10の該化合物50%の混合物である時に、
便宜上n=7.5と表示されたものを本発明における上
記式(I)で示される化合物としての取扱いをしても何
等問題はない。
【0014】また、上記式(I)で示される化合物の含
有量としては、本発明のペースト塩ビによりペースト塩
ビゾルを調製した際のゾル粘度が効率よく低く抑えるこ
とが可能であることから塩化ビニル系重合体100重量
部に対し、0.05〜5.0重量部であることが好まし
い。
有量としては、本発明のペースト塩ビによりペースト塩
ビゾルを調製した際のゾル粘度が効率よく低く抑えるこ
とが可能であることから塩化ビニル系重合体100重量
部に対し、0.05〜5.0重量部であることが好まし
い。
【0015】また、本発明のペースト塩ビは、ペースト
塩ビゾルを調製した際に特に優れた加工特性を付与する
ことが可能であることから、下記に示すような評価方法
により評価した際の配合物粘度が500ポアズ未満であ
ることが好ましい。
塩ビゾルを調製した際に特に優れた加工特性を付与する
ことが可能であることから、下記に示すような評価方法
により評価した際の配合物粘度が500ポアズ未満であ
ることが好ましい。
【0016】ここでいう評価方法とは、本発明のペース
ト塩ビ100重量部に、ジイソノニルフタレート105
重量部、平均粒径1〜5μmの炭酸カルシウム100重
量部、平均粒径1μm未満の炭酸カルシウム50重量部
を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、25℃、2
000rpmで1.5分間混練した後、25℃、2時間
放置して得られたペースト塩ビ配合物をB8H型粘度
計、No.7ローターを用い、20rpmで粘度を測定
するものである。ここで、ディゾルバー式ミキサー、B
8H型粘度計は一般的に市販されているものでよい。
ト塩ビ100重量部に、ジイソノニルフタレート105
重量部、平均粒径1〜5μmの炭酸カルシウム100重
量部、平均粒径1μm未満の炭酸カルシウム50重量部
を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、25℃、2
000rpmで1.5分間混練した後、25℃、2時間
放置して得られたペースト塩ビ配合物をB8H型粘度
計、No.7ローターを用い、20rpmで粘度を測定
するものである。ここで、ディゾルバー式ミキサー、B
8H型粘度計は一般的に市販されているものでよい。
【0017】また、本発明のペースト塩ビは、塩化ビニ
ル単独重合体、塩化ビニル共重合体又はそれらの混合物
のいずれのものでもよい。
ル単独重合体、塩化ビニル共重合体又はそれらの混合物
のいずれのものでもよい。
【0018】本発明のペースト塩ビの製造方法として
は、本発明のペースト塩ビを製造することが可能であれ
ばいかなる製造方法も用いることが可能である。そこ
で、以下に本発明のペースト塩ビの製造方法の具体的一
例を示す。
は、本発明のペースト塩ビを製造することが可能であれ
ばいかなる製造方法も用いることが可能である。そこ
で、以下に本発明のペースト塩ビの製造方法の具体的一
例を示す。
【0019】本発明のペースト塩ビは、塩化ビニル単量
体または塩化ビニルを主体とする単量体混合物(以下、
塩化ビニル系単量体という。)等を乳化重合法、懸濁重
合法、微細懸濁重合法、シード乳化重合法等により重合
して得られる塩化ビニル系重合体の水性分散液に、前記
式(I)で示される化合物を添加し、スプレー乾燥機等
により乾燥することにより製造できる。
体または塩化ビニルを主体とする単量体混合物(以下、
塩化ビニル系単量体という。)等を乳化重合法、懸濁重
合法、微細懸濁重合法、シード乳化重合法等により重合
して得られる塩化ビニル系重合体の水性分散液に、前記
式(I)で示される化合物を添加し、スプレー乾燥機等
により乾燥することにより製造できる。
【0020】ここで、重合される塩化ビニル系単量体
は、塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体と塩化ビニ
ル単量体との共重合可能なビニル単量体との混合物であ
り、塩化ビニル単量体と共重合し得るビニル単量体とし
ては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリス
チン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の
不飽和カルボン酸又はその無水物;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エ
ステル類;メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;マレ
イン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等
の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等
のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、
ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチ
レン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1
種以上で用いることが可能である。
は、塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体と塩化ビニ
ル単量体との共重合可能なビニル単量体との混合物であ
り、塩化ビニル単量体と共重合し得るビニル単量体とし
ては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリス
チン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の
不飽和カルボン酸又はその無水物;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エ
ステル類;メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;マレ
イン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等
の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等
のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、
ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチ
レン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1
種以上で用いることが可能である。
【0021】また、乳化重合法、懸濁重合法、微細懸濁
重合法、シード乳化重合法等により重合を行う際には、
乳化剤、乳化補助剤を用いることが可能である。
重合法、シード乳化重合法等により重合を行う際には、
乳化剤、乳化補助剤を用いることが可能である。
【0022】乳化剤としては、乳化剤として一般的なも
のを使用することができる。そして、アルキル硫酸ソー
ダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルス
ルホコハク酸ソーダ等の一般的なアニオン性乳化剤が好
ましく、その際にはポリオキシエチレンアルキルアリル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキシエチレン等の非イオン系乳化剤を併用してもよ
い。
のを使用することができる。そして、アルキル硫酸ソー
ダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルス
ルホコハク酸ソーダ等の一般的なアニオン性乳化剤が好
ましく、その際にはポリオキシエチレンアルキルアリル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキシエチレン等の非イオン系乳化剤を併用してもよ
い。
【0023】また、乳化剤の使用量としては、塩化ビニ
ル系単量体100重量部に対し、0.1〜2.5重量
部、特に0.3〜1.0重量部であることが好ましい。
ル系単量体100重量部に対し、0.1〜2.5重量
部、特に0.3〜1.0重量部であることが好ましい。
【0024】乳化補助剤としては、乳化補助剤として一
般的なものを使用することができ、例えばラウリルアル
コール、セチルアルコールなどの高級アルコール;ラウ
リン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸またはそのエステ
ル等があげられる。
般的なものを使用することができ、例えばラウリルアル
コール、セチルアルコールなどの高級アルコール;ラウ
リン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸またはそのエステ
ル等があげられる。
【0025】重合を行う際の重合温度は、目的とするペ
ースト塩ビの重合度により決定されるが、一般的には3
0〜70℃である。
ースト塩ビの重合度により決定されるが、一般的には3
0〜70℃である。
【0026】前記式(I)で示される化合物の添加時期
としては、特に限定はなく、スプレー乾燥機等による乾
燥後のペースト塩ビに添加してもよいが、前記式(I)
で示される化合物を均一に含有するペースト塩ビが得ら
れ、重合時の塩化ビニル樹脂形成に影響しないことから
重合終了後が好ましく、また、添加方法としては、塩化
ビニル樹脂の水性分散液に均一に分散ができ、前記式
(I)で示される化合物を均一に含有するペースト塩ビ
が得られることからエマルジョンで添加することが好ま
しい。
としては、特に限定はなく、スプレー乾燥機等による乾
燥後のペースト塩ビに添加してもよいが、前記式(I)
で示される化合物を均一に含有するペースト塩ビが得ら
れ、重合時の塩化ビニル樹脂形成に影響しないことから
重合終了後が好ましく、また、添加方法としては、塩化
ビニル樹脂の水性分散液に均一に分散ができ、前記式
(I)で示される化合物を均一に含有するペースト塩ビ
が得られることからエマルジョンで添加することが好ま
しい。
【0027】そして、得られた塩化ビニル系重合体の水
性分散液を乾燥することにより本発明のペースト塩ビが
得られる。その際の乾燥機の種類は特に制限がなく、一
般に使用されているものでよい。例えば「SPRAY
DRYING HANDBOOK」(K.Master
s著、3版、1979年、George Godwin
Limitedより出版)、121頁の第4.10図
に記載されているような各種スプレー乾燥機があげら
れ、一般的には乾燥出口温度40〜90℃の範囲で運転
され、好ましくは40〜70℃、特に好ましくは40〜
65℃で乾燥される。また、乾燥を行う際の塩化ビニル
樹脂の水性分散液は、塩化ビニル単独重合体の水性分散
液、塩化ビニル共重合体の水性分散液又はこれらの混合
物のいずれでもよい。
性分散液を乾燥することにより本発明のペースト塩ビが
得られる。その際の乾燥機の種類は特に制限がなく、一
般に使用されているものでよい。例えば「SPRAY
DRYING HANDBOOK」(K.Master
s著、3版、1979年、George Godwin
Limitedより出版)、121頁の第4.10図
に記載されているような各種スプレー乾燥機があげら
れ、一般的には乾燥出口温度40〜90℃の範囲で運転
され、好ましくは40〜70℃、特に好ましくは40〜
65℃で乾燥される。また、乾燥を行う際の塩化ビニル
樹脂の水性分散液は、塩化ビニル単独重合体の水性分散
液、塩化ビニル共重合体の水性分散液又はこれらの混合
物のいずれでもよい。
【0028】また、本発明のもう1つの目的は、本発明
のペースト塩ビ100重量部、充填剤50〜500重量
部、可塑剤30〜300重量部からなる優れた加工特性
を有する高充填化ペースト塩ビ組成物を提供することに
ある。
のペースト塩ビ100重量部、充填剤50〜500重量
部、可塑剤30〜300重量部からなる優れた加工特性
を有する高充填化ペースト塩ビ組成物を提供することに
ある。
【0029】ここで、可塑剤としては、一般的にペース
ト塩ビ用可塑剤として用いられているものでよく、例え
ばジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジブチ
ルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジイソデシルフ
タレート、その他アルキル基の異なる高級アルコールと
無水フタル酸よりなるエステル化合物等のフタル酸エス
テル系可塑剤;トリオクチルトリメリテート、トリイソ
オクチルトリメリテート、ジオクチルアジペート、エポ
キシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル、塩素化脂肪
酸エステル、リン酸トリス−β−クロルエチル、塩素化
パラフィン等の可塑剤が挙げられる。また、これら可塑
剤は1種又は2種以上で用いられる。そして、これら可
塑剤の配合割合は、ペースト塩ビ組成物に優れた加工特
性を付与し、ペースト塩ビ組成物からの可塑剤のブリー
ドアウトの問題がないことからペースト塩ビ100重量
部に対して30〜300重量部、特に50〜150重量
部であることが好ましい。
ト塩ビ用可塑剤として用いられているものでよく、例え
ばジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジブチ
ルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジイソデシルフ
タレート、その他アルキル基の異なる高級アルコールと
無水フタル酸よりなるエステル化合物等のフタル酸エス
テル系可塑剤;トリオクチルトリメリテート、トリイソ
オクチルトリメリテート、ジオクチルアジペート、エポ
キシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル、塩素化脂肪
酸エステル、リン酸トリス−β−クロルエチル、塩素化
パラフィン等の可塑剤が挙げられる。また、これら可塑
剤は1種又は2種以上で用いられる。そして、これら可
塑剤の配合割合は、ペースト塩ビ組成物に優れた加工特
性を付与し、ペースト塩ビ組成物からの可塑剤のブリー
ドアウトの問題がないことからペースト塩ビ100重量
部に対して30〜300重量部、特に50〜150重量
部であることが好ましい。
【0030】充填剤としては、一般的にペースト塩ビ組
成物の充填剤として用いられているものでよく、例えば
炭酸カルシウム、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、酸化
チタン等が挙げられる。これら充填剤は1種又は2種以
上で用いられる。そして、これら充填剤の配合割合は、
ペースト塩ビ組成物の製造コストが低く抑えられ、優れ
た加工特性を付与することからペースト塩ビ100重量
部に対して50〜500重量部、特に50〜200重量
部であることが好ましい。
成物の充填剤として用いられているものでよく、例えば
炭酸カルシウム、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、酸化
チタン等が挙げられる。これら充填剤は1種又は2種以
上で用いられる。そして、これら充填剤の配合割合は、
ペースト塩ビ組成物の製造コストが低く抑えられ、優れ
た加工特性を付与することからペースト塩ビ100重量
部に対して50〜500重量部、特に50〜200重量
部であることが好ましい。
【0031】本発明のペースト塩ビ組成物を製造する方
法としては、特に制限がなく一般的なペースト塩ビ組成
物の製造方法を採ることができる。
法としては、特に制限がなく一般的なペースト塩ビ組成
物の製造方法を採ることができる。
【0032】本発明のペースト塩ビは、ペースト塩ビゾ
ルを調製した際に優れた加工特性を有するものであり、
特に充填剤の高充填時においてその効果は、従来のペー
スト塩ビより得られるペースト塩ビゾルと比較して顕著
なものである。そして、この特性より本発明のペースト
塩ビ又はペースト塩ビ組成物は、特に充填剤を高充填し
て用いられるシーラント、壁紙、床材等の用途に適した
ものである。
ルを調製した際に優れた加工特性を有するものであり、
特に充填剤の高充填時においてその効果は、従来のペー
スト塩ビより得られるペースト塩ビゾルと比較して顕著
なものである。そして、この特性より本発明のペースト
塩ビ又はペースト塩ビ組成物は、特に充填剤を高充填し
て用いられるシーラント、壁紙、床材等の用途に適した
ものである。
【0033】
【実施例】以下に、実施例により本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定
されるものではない。
明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定
されるものではない。
【0034】実施例1 2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水1200
g、20重量%ラウリル硫酸ナトリウムを40g、ラウ
リルアルコール12g、過酸化ラウロイル0.64gを
仕込み減圧脱気したのち、塩化ビニル単量体800gを
仕込み、該混合液を75分間ホモジナイザーで均質化し
たのち、温度を54℃に昇温し重合を開始した。重合圧
が54℃における塩化ビニル飽和蒸気圧から2Kg/c
m2降下した時点で重合を停止し、未反応塩化ビニル単
量体を回収し、塩化ビニル重合体ラテックスを得た。次
いで、得られた塩化ビニル重合体ラテックスにポリグリ
セリン−リシノレイン酸エステル(n=6)を塩化ビニ
ル重合体ラテックス中の塩化ビニル重合体100重量部
に対し1重量部添加し、スプレー乾燥機により、乾燥機
入口温度160℃、乾燥機出口温度50℃の条件で噴霧
乾燥することによりポリグリセリン−リシノレイン酸エ
ステルの含有量が1重量部であるペースト塩ビを得た。
g、20重量%ラウリル硫酸ナトリウムを40g、ラウ
リルアルコール12g、過酸化ラウロイル0.64gを
仕込み減圧脱気したのち、塩化ビニル単量体800gを
仕込み、該混合液を75分間ホモジナイザーで均質化し
たのち、温度を54℃に昇温し重合を開始した。重合圧
が54℃における塩化ビニル飽和蒸気圧から2Kg/c
m2降下した時点で重合を停止し、未反応塩化ビニル単
量体を回収し、塩化ビニル重合体ラテックスを得た。次
いで、得られた塩化ビニル重合体ラテックスにポリグリ
セリン−リシノレイン酸エステル(n=6)を塩化ビニ
ル重合体ラテックス中の塩化ビニル重合体100重量部
に対し1重量部添加し、スプレー乾燥機により、乾燥機
入口温度160℃、乾燥機出口温度50℃の条件で噴霧
乾燥することによりポリグリセリン−リシノレイン酸エ
ステルの含有量が1重量部であるペースト塩ビを得た。
【0035】得られたペースト塩ビ100重量部に、可
塑剤としてジイソノニルフタレート105重量、充填剤
として平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平均粒径
0.08μmの炭酸カルシウムを充填剤配合量の2:1
の割合で150重量部配合し該配合物を25℃恒温下で
ディゾルバー式ミキサーを用い2500rpmで1.5
分間混練しペースト塩ビ組成物を得た。
塑剤としてジイソノニルフタレート105重量、充填剤
として平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平均粒径
0.08μmの炭酸カルシウムを充填剤配合量の2:1
の割合で150重量部配合し該配合物を25℃恒温下で
ディゾルバー式ミキサーを用い2500rpmで1.5
分間混練しペースト塩ビ組成物を得た。
【0036】該組成物を25℃恒温槽内に2時間保存し
た後の粘度をB8H型粘度計、No.7ローターを用い
て20rpm粘度(V20’)、50rpm粘度
(V50’)を測定した。
た後の粘度をB8H型粘度計、No.7ローターを用い
て20rpm粘度(V20’)、50rpm粘度
(V50’)を測定した。
【0037】測定結果を表1に示す。
【0038】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=288ポアズ、V50’=1
17ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=288ポアズ、V50’=1
17ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
【0039】実施例2 実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得た。
【0040】得られたペースト塩ビにジイソノニルフタ
レートの代わりにジオクルフタレートを配合した以外は
実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評
価した。
レートの代わりにジオクルフタレートを配合した以外は
実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評
価した。
【0041】測定結果を表1に示す。
【0042】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=296ポアズ、V50’=1
20ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=296ポアズ、V50’=1
20ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
【0043】実施例3 塩化ビニル重合体ラテックスへのポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステル(n=17)の添加量を塩化ビニル
重合体ラテックス中の塩化ビニル重合体100重量部に
対し0.5重量部とした以外は実施例1と同様の方法に
より、ポリグリセリン−リシノレイン酸エステルの含有
量が0.5重量部であるペースト塩ビを得た。
ノレイン酸エステル(n=17)の添加量を塩化ビニル
重合体ラテックス中の塩化ビニル重合体100重量部に
対し0.5重量部とした以外は実施例1と同様の方法に
より、ポリグリセリン−リシノレイン酸エステルの含有
量が0.5重量部であるペースト塩ビを得た。
【0044】得られたペースト塩ビは、実施例1と同様
の方法によりペースト塩ビ組成物として評価を行った。
の方法によりペースト塩ビ組成物として評価を行った。
【0045】測定結果を表1に示す。
【0046】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=328ポアズ、V50’=1
52ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=328ポアズ、V50’=1
52ポアズという低いゾル粘度を有するものであること
から加工特性に優れるものであった。
【0047】実施例4 塩化ビニル重合体ラテックスへのポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステルの添加量を塩化ビニル重合体ラテッ
クス中の塩化ビニル重合体100重量部に対し1.5重
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ポリグ
リセリン−リシノレイン酸エステルの含有量が1.5重
量部であるペースト塩ビを得た。
ノレイン酸エステルの添加量を塩化ビニル重合体ラテッ
クス中の塩化ビニル重合体100重量部に対し1.5重
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ポリグ
リセリン−リシノレイン酸エステルの含有量が1.5重
量部であるペースト塩ビを得た。
【0048】得られたペースト塩ビは、実施例1と同様
の方法によりペースト塩ビ組成物として評価を行った。
の方法によりペースト塩ビ組成物として評価を行った。
【0049】測定結果を表1に示す。
【0050】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=240ポアズ、V50’=9
8ポアズという低いゾル粘度を有するものであることか
ら加工特性に優れるものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=240ポアズ、V50’=9
8ポアズという低いゾル粘度を有するものであることか
ら加工特性に優れるものであった。
【0051】実施例5 実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得た。
【0052】ジイソノニルフタレートの配合量を95重
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ペース
ト塩ビ組成物を評価した。
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ペース
ト塩ビ組成物を評価した。
【0053】測定結果を表1に示す。
【0054】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、可塑剤量が少ないにもかかわらずV
20’=407ポアズ、V50’=172ポアズという低い
ゾル粘度を有するものであることから加工特性に優れる
ものであった。
スト塩ビ組成物は、可塑剤量が少ないにもかかわらずV
20’=407ポアズ、V50’=172ポアズという低い
ゾル粘度を有するものであることから加工特性に優れる
ものであった。
【0055】実施例6 実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得た。
【0056】ジイソノニルフタレートの配合量を85重
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ペース
ト塩ビ組成物を評価した。
量部とした以外は実施例1と同様の方法により、ペース
ト塩ビ組成物を評価した。
【0057】測定結果を表1に示す。
【0058】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、可塑剤量が少ないにもかかわらずV
20’=630ポアズ、V50’=241ポアズという低い
ゾル粘度を有するものであることから加工特性に優れる
ものであった。
スト塩ビ組成物は、可塑剤量が少ないにもかかわらずV
20’=630ポアズ、V50’=241ポアズという低い
ゾル粘度を有するものであることから加工特性に優れる
ものであった。
【0059】実施例7 実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得た。
【0060】平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を170重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を170重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
【0061】測定結果を表1に示す。
【0062】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、充填剤が高配合であるにもかかわら
ずV20’=510ポアズ、V50’=207ポアズという
低いゾル粘度を有するものであることから加工特性に優
れるものであった。
スト塩ビ組成物は、充填剤が高配合であるにもかかわら
ずV20’=510ポアズ、V50’=207ポアズという
低いゾル粘度を有するものであることから加工特性に優
れるものであった。
【0063】実施例8 実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得た。
【0064】平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を190重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を190重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
【0065】測定結果を表1に示す。
【0066】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、充填剤が高配合であるにもかかわら
ずV20’=632ポアズ、V50’=270ポアズという
低いゾル粘度を有するものであることから加工特性に優
れるものであった。
スト塩ビ組成物は、充填剤が高配合であるにもかかわら
ずV20’=632ポアズ、V50’=270ポアズという
低いゾル粘度を有するものであることから加工特性に優
れるものであった。
【0067】比較例1 ポリ塩化ビニル樹脂ラテックスにポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
【0068】得られたペースト塩ビは、実施例1と同様
の方法によりペースト塩ビ組成物を調製し評価した。
の方法によりペースト塩ビ組成物を調製し評価した。
【0069】測定結果を表1に示す。
【0070】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、実施例5及び6より可塑剤配合量が
多いにもかかわらずV20’=643ポアズ、V50’=2
68ポアズという高いゾル粘度を有するものであること
から加工性に劣るものであった。
スト塩ビ組成物は、実施例5及び6より可塑剤配合量が
多いにもかかわらずV20’=643ポアズ、V50’=2
68ポアズという高いゾル粘度を有するものであること
から加工性に劣るものであった。
【0071】比較例2 ポリ塩化ビニル樹脂ラテックスにポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
【0072】得られたペースト塩ビは、実施例2と同様
の方法によりペースト塩ビ組成物を調製し評価した。
の方法によりペースト塩ビ組成物を調製し評価した。
【0073】測定結果を表1に示す。
【0074】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=665ポアズ、V50’=2
89ポアズという高いゾル粘度を有するものであること
から加工性に劣るものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=665ポアズ、V50’=2
89ポアズという高いゾル粘度を有するものであること
から加工性に劣るものであった。
【0075】比較例3 ポリ塩化ビニル樹脂ラテックスにポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
【0076】平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を170重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を170重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
【0077】測定結果を表1に示す。
【0078】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=1080ポアズ、V50’=
381ポアズという高いゾル粘度を有するものであるこ
とから加工性に劣るものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=1080ポアズ、V50’=
381ポアズという高いゾル粘度を有するものであるこ
とから加工性に劣るものであった。
【0079】比較例4 ポリ塩化ビニル樹脂ラテックスにポリグリセリン−リシ
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
ノレイン酸エステルを添加せずポリグリセリン−リシノ
レイン酸エステルを含有しないペースト塩ビを得た以外
は、実施例1と同様の方法により、ペースト塩ビを得
た。
【0080】平均粒径2.1μmの炭酸カルシウムと平
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を190重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
均粒径0.08μmの炭酸カルシウムの配合割合が2:
1である充填剤の配合量を190重量部とした以外は実
施例1と同様の方法により、ペースト塩ビ組成物を評価
した。
【0081】測定結果を表1に示す。
【0082】得られたペースト塩ビにより調製したペー
スト塩ビ組成物は、V20’=1280ポアズ、V50’=
498ポアズという高いゾル粘度を有するものであるこ
とから加工性に劣るものであった。
スト塩ビ組成物は、V20’=1280ポアズ、V50’=
498ポアズという高いゾル粘度を有するものであるこ
とから加工性に劣るものであった。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】本発明のペースト塩ビは、ペースト塩ビ
ゾルを調製した際に優れた加工特性を有するものであ
り、特に充填剤の高充填時においてその効果は、従来の
ペースト塩ビより得られるペースト塩ビゾルと比較して
顕著なものであり、これらの工業的価値は非常に高いも
のである。
ゾルを調製した際に優れた加工特性を有するものであ
り、特に充填剤の高充填時においてその効果は、従来の
ペースト塩ビより得られるペースト塩ビゾルと比較して
顕著なものであり、これらの工業的価値は非常に高いも
のである。
Claims (4)
- 【請求項1】下記式(I)で示される化合物を含有する
ことを特徴とするペースト用塩化ビニル樹脂。 【化1】 (nは1〜500の整数を示す。) - 【請求項2】塩化ビニル系重合体100重量部に対し、
上記式(I)で示される化合物を0.05〜5.0重量
部含有することを特徴とする請求項1に記載のペースト
用塩化ビニル樹脂。 - 【請求項3】ペースト用塩化ビニル樹脂100重量部
に、ジイソノニルフタレート105重量部、平均粒径1
〜5μmの炭酸カルシウム100重量部、平均粒径1μ
m未満の炭酸カルシウム50重量部を配合し、ディゾル
バー式ミキサーを用い、25℃、2000rpmで1.
5分間混練した後、25℃、2時間放置して得られたペ
ースト用塩化ビニル樹脂配合物をB8H型粘度計、N
o.7ローターを用い、20rpmで粘度を測定するこ
とによるペースト用塩化ビニル樹脂の評価を行った時、
該粘度が500ポアズ未満となることを特徴とする請求
項1又は2に記載のペースト用塩化ビニル樹脂。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のペースト
用塩化ビニル樹脂100重量部、充填剤50〜500重
量部、可塑剤30〜300重量部からなることを特徴と
するペースト用塩化ビニル樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14582896A JPH09324090A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14582896A JPH09324090A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324090A true JPH09324090A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15394068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14582896A Pending JPH09324090A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324090A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000178394A (ja) * | 1998-12-16 | 2000-06-27 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
JP2007119637A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Kaneka Corp | 塩化ビニル系ペーストゾル用樹脂、塩化ビニル系ペーストゾル組成物及び、それより得られる塩化ビニル系壁紙 |
JP2010168409A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Riken Technos Corp | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
WO2024075656A1 (ja) * | 2022-10-07 | 2024-04-11 | 信越化学工業株式会社 | 樹脂組成物、成形品及び樹脂組成物を生産する方法 |
-
1996
- 1996-06-07 JP JP14582896A patent/JPH09324090A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000178394A (ja) * | 1998-12-16 | 2000-06-27 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
JP2007119637A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Kaneka Corp | 塩化ビニル系ペーストゾル用樹脂、塩化ビニル系ペーストゾル組成物及び、それより得られる塩化ビニル系壁紙 |
JP2010168409A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Riken Technos Corp | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
WO2024075656A1 (ja) * | 2022-10-07 | 2024-04-11 | 信越化学工業株式会社 | 樹脂組成物、成形品及び樹脂組成物を生産する方法 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040401 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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