JPH09317778A - 主軸軸受冷却装置 - Google Patents
主軸軸受冷却装置Info
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- JPH09317778A JPH09317778A JP8161106A JP16110696A JPH09317778A JP H09317778 A JPH09317778 A JP H09317778A JP 8161106 A JP8161106 A JP 8161106A JP 16110696 A JP16110696 A JP 16110696A JP H09317778 A JPH09317778 A JP H09317778A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
- B23Q11/00—Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
- B23Q11/12—Arrangements for cooling or lubricating parts of the machine
- B23Q11/126—Arrangements for cooling or lubricating parts of the machine for cooling only
- B23Q11/127—Arrangements for cooling or lubricating parts of the machine for cooling only for cooling motors or spindles
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 主軸軸受の初期剛性を向上させることができ
て、低速から高速までの剛性向上が図れ、かつ構成が簡
単で、動力損失の問題も生じないものとする。 【解決手段】 主軸軸受3の内輪3aと主軸1との間に
冷却用スリーブ4を設ける。この冷却用スリーブ4に冷
却油の流路14を貫通させる。主軸軸受3を設置したハ
ウジング2に、冷却用スリーブ4の流路14の入口へ冷
却油を供給する冷却油供給路9と、流路14の出口から
冷却油を回収する冷却油回収路10とを設ける。
て、低速から高速までの剛性向上が図れ、かつ構成が簡
単で、動力損失の問題も生じないものとする。 【解決手段】 主軸軸受3の内輪3aと主軸1との間に
冷却用スリーブ4を設ける。この冷却用スリーブ4に冷
却油の流路14を貫通させる。主軸軸受3を設置したハ
ウジング2に、冷却用スリーブ4の流路14の入口へ冷
却油を供給する冷却油供給路9と、流路14の出口から
冷却油を回収する冷却油回収路10とを設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、研削盤や、マシ
ニングセンタ、旋盤等の工作機械における主軸に応用さ
れる主軸軸受冷却装置に関する。
ニングセンタ、旋盤等の工作機械における主軸に応用さ
れる主軸軸受冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸スピンドルは、近年高速
化が進み、主軸軸受のdn値(d:軸受内径寸法、n:
回転数)が60×104 〜150×104 程度に達して
いる。このような主軸スピンドルの高速化は、軸受の内
部発熱による予圧の上昇と、焼き付き等の問題を伴う。
このような問題の解消のため、次の三つの対策が採用さ
れている。 主軸軸受の初期剛性を小さくする(初期予圧を低くす
る)。 ジェット潤滑を採用する。 スピンドルハウジングの外径面を冷却油で冷却する。
化が進み、主軸軸受のdn値(d:軸受内径寸法、n:
回転数)が60×104 〜150×104 程度に達して
いる。このような主軸スピンドルの高速化は、軸受の内
部発熱による予圧の上昇と、焼き付き等の問題を伴う。
このような問題の解消のため、次の三つの対策が採用さ
れている。 主軸軸受の初期剛性を小さくする(初期予圧を低くす
る)。 ジェット潤滑を採用する。 スピンドルハウジングの外径面を冷却油で冷却する。
【0003】図13に示す従来例で前記の対策を説明す
ると、前記の方法は、スピンドルハウジング101の
外径面にねじ溝状の溝部を102を形成し、その外側に
冷却ジャケット103を形成して冷却油を流す方法であ
る。すなわち、主軸スピンドル装置の全体を冷却し、発
熱による主軸100の全体の精度劣化を防ぐことを目的
とする。前記の方法は、主軸軸受104につき、最高
回転数の発熱を予想して軸受隙間を大き目に設定する方
法である。軸受104内の温度分布は、(転動体)>
(内輪)>(外輪)の順に温度が高く、外輪よりも内輪
の方が温度が高いため、運転に伴って内部隙間が小さく
なり、予圧量が上昇する。このため、初期予圧を低くす
ることが必要となる。
ると、前記の方法は、スピンドルハウジング101の
外径面にねじ溝状の溝部を102を形成し、その外側に
冷却ジャケット103を形成して冷却油を流す方法であ
る。すなわち、主軸スピンドル装置の全体を冷却し、発
熱による主軸100の全体の精度劣化を防ぐことを目的
とする。前記の方法は、主軸軸受104につき、最高
回転数の発熱を予想して軸受隙間を大き目に設定する方
法である。軸受104内の温度分布は、(転動体)>
(内輪)>(外輪)の順に温度が高く、外輪よりも内輪
の方が温度が高いため、運転に伴って内部隙間が小さく
なり、予圧量が上昇する。このため、初期予圧を低くす
ることが必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、最高回転数を予想して軸受隙間を大き目に設定する
方法では、低速回転で使用した場合に、発熱が小さく、
軸受隙間が小さくならないで、予圧量が増加せず、主軸
100の支持剛性が不足する。特に、の冷却方法のよ
うに、冷却ジャケット103をハウジング101の外周
に設けた場合、軸受104の外輪側を冷却するため、高
速運転時の内外輪間温度差はさらに大きくなる。その時
に過大予圧とならない様にするために初期予圧を小さく
する必要が生じ、低速回転時の剛性不足の問題が大きく
なる。工作機械では、加工の仕上がり等の面から、低速
回転で使用することが必要な場合も多くあり、この場合
の加工精度の向上が難しい。前記のジェット潤滑は、
軸受の側面に設けたノズル等から潤滑油を噴出させて軸
受内の冷却と潤滑を兼ねる方法であるが、構造が複雑で
あるため、それ程採用されておらず、また大量の潤滑油
を軸受に吹き付ける方法であるため、軸受の回転に抵抗
が生じ、主軸の動力損失が生じるという課題がある。ジ
ェット潤滑の一種として、内輪の軌道面に設けたノズル
から潤滑油を吐出する方法(アンダーレース潤滑)があ
り、これによれば内輪の冷却も兼ねられるが、これも構
造が複雑であり、動力損失の問題があり、また内輪の軌
道面にノズルが設けられることから、転動寿命の面でも
好ましくない。
に、最高回転数を予想して軸受隙間を大き目に設定する
方法では、低速回転で使用した場合に、発熱が小さく、
軸受隙間が小さくならないで、予圧量が増加せず、主軸
100の支持剛性が不足する。特に、の冷却方法のよ
うに、冷却ジャケット103をハウジング101の外周
に設けた場合、軸受104の外輪側を冷却するため、高
速運転時の内外輪間温度差はさらに大きくなる。その時
に過大予圧とならない様にするために初期予圧を小さく
する必要が生じ、低速回転時の剛性不足の問題が大きく
なる。工作機械では、加工の仕上がり等の面から、低速
回転で使用することが必要な場合も多くあり、この場合
の加工精度の向上が難しい。前記のジェット潤滑は、
軸受の側面に設けたノズル等から潤滑油を噴出させて軸
受内の冷却と潤滑を兼ねる方法であるが、構造が複雑で
あるため、それ程採用されておらず、また大量の潤滑油
を軸受に吹き付ける方法であるため、軸受の回転に抵抗
が生じ、主軸の動力損失が生じるという課題がある。ジ
ェット潤滑の一種として、内輪の軌道面に設けたノズル
から潤滑油を吐出する方法(アンダーレース潤滑)があ
り、これによれば内輪の冷却も兼ねられるが、これも構
造が複雑であり、動力損失の問題があり、また内輪の軌
道面にノズルが設けられることから、転動寿命の面でも
好ましくない。
【0005】この発明は、これらの課題を解消するもの
であり、主軸軸受の初期剛性を向上させることができ
て、低速から高速までの剛性向上が図れ、かつ構成が簡
単で、動力損失の問題も生じない主軸軸受冷却装置を提
供することを目的とする。
であり、主軸軸受の初期剛性を向上させることができ
て、低速から高速までの剛性向上が図れ、かつ構成が簡
単で、動力損失の問題も生じない主軸軸受冷却装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解消するため、主軸軸受の内輪と主軸との間に冷却用ス
リーブを設け、この冷却用スリーブに冷却油の流路を一
端から他端に貫通させて設けたものである。主軸軸受を
設置したハウジングには、前記冷却用スリーブの流路の
入口へ冷却油を供給する冷却油供給路と、前記流路の出
口から冷却油を回収する冷却油回収路とを設ける。この
構成によると、主軸に軸受内輪を冷却する冷却用スリー
ブを設けたため、次の各作用が得られる。 運転時に最も温度が高くなる内輪より熱を奪うため、
内外輪間の温度差が少なくなる。このため、高速回転時
に予圧過剰とならないように初期予圧を設定しても、初
期予圧が低くなり過ぎず、主軸軸受の初期剛性を高くと
れる。したがって、低速から高速まで主軸の支持剛性が
確保される。 冷却用スリーブに冷却油を流すだけであるため、ジェ
ット潤滑のような軸受の回転の抵抗とならずに冷却が行
える。 軸受自体には冷却油用のノズル等を加工することが不
要であり、構造が簡単である。 最も高温となる内輪より熱を奪うため、熱による潤滑
油の劣化が防がれる。 温度の高くなり易い内輪より熱を奪うため、精度劣化
が防げる。 主軸が冷却されるため、主軸の軸方向の熱膨張が抑制
され、主軸による加工精度が向上する。
解消するため、主軸軸受の内輪と主軸との間に冷却用ス
リーブを設け、この冷却用スリーブに冷却油の流路を一
端から他端に貫通させて設けたものである。主軸軸受を
設置したハウジングには、前記冷却用スリーブの流路の
入口へ冷却油を供給する冷却油供給路と、前記流路の出
口から冷却油を回収する冷却油回収路とを設ける。この
構成によると、主軸に軸受内輪を冷却する冷却用スリー
ブを設けたため、次の各作用が得られる。 運転時に最も温度が高くなる内輪より熱を奪うため、
内外輪間の温度差が少なくなる。このため、高速回転時
に予圧過剰とならないように初期予圧を設定しても、初
期予圧が低くなり過ぎず、主軸軸受の初期剛性を高くと
れる。したがって、低速から高速まで主軸の支持剛性が
確保される。 冷却用スリーブに冷却油を流すだけであるため、ジェ
ット潤滑のような軸受の回転の抵抗とならずに冷却が行
える。 軸受自体には冷却油用のノズル等を加工することが不
要であり、構造が簡単である。 最も高温となる内輪より熱を奪うため、熱による潤滑
油の劣化が防がれる。 温度の高くなり易い内輪より熱を奪うため、精度劣化
が防げる。 主軸が冷却されるため、主軸の軸方向の熱膨張が抑制
され、主軸による加工精度が向上する。
【0007】冷却用スリーブの流路は、貫通孔であって
も良く、また内径面に形成された螺旋溝であっても良
い。螺旋溝とした場合、冷却用スリーブ内に流路を長く
形成することができ、少ない冷却油量で効率良く冷却で
きる。
も良く、また内径面に形成された螺旋溝であっても良
い。螺旋溝とした場合、冷却用スリーブ内に流路を長く
形成することができ、少ない冷却油量で効率良く冷却で
きる。
【0008】上記構成において、前記主軸の外周に、前
記冷却用スリーブの入口に一端が連通して他端が外径面
に開口した導入路を有する流路入口部材を設け、この流
路入口部材の外径面に内径面が近接する供給路部材を前
記ハウジングに設けても良い。供給路部材には内径面に
前記流路入口部材の導入路の入口部に対面する環状溝を
設け、その溝底にハウジングの冷却油供給路を開口させ
る。このように、径方向に近接する流路入口部材と供給
路部材とを介して冷却油を供給することにより、ハウジ
ングから回転する主軸の冷却用スリーブへの潤滑油の供
給が簡単な構成で行える。また、環状溝を介して供給す
るため、回転位相にかかわらず連続して円滑に冷却油が
供給される。また、前記主軸の外周に、前記冷却用スリ
ーブの出口に一端が連通して他端が外径面に開口した導
出路を有する流路出口部材を設け、この流路出口部材の
外径面に内径面が近接する回収路部材を前記ハウジング
に設けても良い。回収路部材には、内径面に前記流路出
口部材の導出路の出口部に対面する環状溝を設け、溝底
に前記ハウジングの冷却油回収路を開口させる。これに
より、回転する冷却用スリーブから固定のハウジングへ
の冷却油の回収が簡単な構成で行える。
記冷却用スリーブの入口に一端が連通して他端が外径面
に開口した導入路を有する流路入口部材を設け、この流
路入口部材の外径面に内径面が近接する供給路部材を前
記ハウジングに設けても良い。供給路部材には内径面に
前記流路入口部材の導入路の入口部に対面する環状溝を
設け、その溝底にハウジングの冷却油供給路を開口させ
る。このように、径方向に近接する流路入口部材と供給
路部材とを介して冷却油を供給することにより、ハウジ
ングから回転する主軸の冷却用スリーブへの潤滑油の供
給が簡単な構成で行える。また、環状溝を介して供給す
るため、回転位相にかかわらず連続して円滑に冷却油が
供給される。また、前記主軸の外周に、前記冷却用スリ
ーブの出口に一端が連通して他端が外径面に開口した導
出路を有する流路出口部材を設け、この流路出口部材の
外径面に内径面が近接する回収路部材を前記ハウジング
に設けても良い。回収路部材には、内径面に前記流路出
口部材の導出路の出口部に対面する環状溝を設け、溝底
に前記ハウジングの冷却油回収路を開口させる。これに
より、回転する冷却用スリーブから固定のハウジングへ
の冷却油の回収が簡単な構成で行える。
【0009】また、上記構成において、前記回収路部材
の内径面における主軸軸受側の端部に、前記流路出口部
材の側面に近接してラビリンスシールを構成する環状突
壁を設けても良い。前記ラビリンスシールにより、軸受
に対するシール効果も得られ、軸受の密封性が増す。ま
た、上記構成において、前記ハウジングに、主軸軸受に
潤滑油を噴出するノズル、およびこのノズルに潤滑油を
供給する潤滑油供給路を設けても良い。
の内径面における主軸軸受側の端部に、前記流路出口部
材の側面に近接してラビリンスシールを構成する環状突
壁を設けても良い。前記ラビリンスシールにより、軸受
に対するシール効果も得られ、軸受の密封性が増す。ま
た、上記構成において、前記ハウジングに、主軸軸受に
潤滑油を噴出するノズル、およびこのノズルに潤滑油を
供給する潤滑油供給路を設けても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図7と共に説明する。この例は、研削盤等の工作機械
におけるスピンドル装置に適用したものであり、主軸1
は、ハウジング2に複列の主軸軸受3を介して支持され
ている。この主軸軸受冷却装置は、両列の主軸軸受3,
3にわたり、内輪3aと主軸1との間に介在させた冷却
用スリーブ4と、その両側に設けた流路入口部材5およ
び流路出口部材6と、これら流路入口部材5および流路
出口部材6に対応してハウジング1の内径面に配置した
供給路部材7および回収路部材8との5つの部品で主に
構成される。供給路部材7および回収路部材8に各々連
通してハウジング2内に冷却油供給路9と冷却油回収路
10とが設けられる。両列の主軸軸受3,3の間にはエ
アオイル潤滑用のノズル付き外輪間座11が配置され
る。ハウジング1内にはこのノズル付き外輪間座11に
連通する潤滑油供給路12と、主軸軸受3,3の並びの
両側から潤滑油や冷却油を回収する油回収路13とが形
成してある。
し図7と共に説明する。この例は、研削盤等の工作機械
におけるスピンドル装置に適用したものであり、主軸1
は、ハウジング2に複列の主軸軸受3を介して支持され
ている。この主軸軸受冷却装置は、両列の主軸軸受3,
3にわたり、内輪3aと主軸1との間に介在させた冷却
用スリーブ4と、その両側に設けた流路入口部材5およ
び流路出口部材6と、これら流路入口部材5および流路
出口部材6に対応してハウジング1の内径面に配置した
供給路部材7および回収路部材8との5つの部品で主に
構成される。供給路部材7および回収路部材8に各々連
通してハウジング2内に冷却油供給路9と冷却油回収路
10とが設けられる。両列の主軸軸受3,3の間にはエ
アオイル潤滑用のノズル付き外輪間座11が配置され
る。ハウジング1内にはこのノズル付き外輪間座11に
連通する潤滑油供給路12と、主軸軸受3,3の並びの
両側から潤滑油や冷却油を回収する油回収路13とが形
成してある。
【0011】冷却用スリーブ4は、図5(A),(B)
に示すように、軸方向に直線状に貫通する丸孔状の流路
14を、周方向複数箇所に設けたものである。冷却用ス
リーブ4の両端面には円周溝15,16を設け、この円
周溝15,16に流路14を開口させてある。流路14
は、図5(C)のように入口14aから出口14b側へ
向かって外径側へ近づく勾配を有するものとしても良
い。これにより、遠心力によって油の流れが良くなる。
また、丸孔からなる流路14の内径面は、ねじ溝等の螺
旋溝を設けると、表面積が大きくなり、熱の発散効率が
良くなる。
に示すように、軸方向に直線状に貫通する丸孔状の流路
14を、周方向複数箇所に設けたものである。冷却用ス
リーブ4の両端面には円周溝15,16を設け、この円
周溝15,16に流路14を開口させてある。流路14
は、図5(C)のように入口14aから出口14b側へ
向かって外径側へ近づく勾配を有するものとしても良
い。これにより、遠心力によって油の流れが良くなる。
また、丸孔からなる流路14の内径面は、ねじ溝等の螺
旋溝を設けると、表面積が大きくなり、熱の発散効率が
良くなる。
【0012】図1における流路入口部材5は、冷却用ス
リーブ4の流路14の入口14aに一端が連通して他端
が外径面に開口したL形の導入路17を周方向複数箇所
に設けたものである(図4)。流路入口部材5の冷却用
スリーブ側端の外周部には、冷却用スリーブ4の外径面
に嵌合して主軸軸受3の内輪3aの幅面に接する環状位
置決め片5aが設けてある。流路入口部材5の内径面、
および環状位置決め片5aの内径面の基端には、環状の
シール嵌合溝を形成し、Oリング等のシール部材を内部
に設けて主軸1および冷却用スリーブ4の外径面との間
を密封している。環状位置決め片5aの外周には、供給
路部材7の側面に近接してラビリンスシールを構成する
環状の突条5bが形成してある。
リーブ4の流路14の入口14aに一端が連通して他端
が外径面に開口したL形の導入路17を周方向複数箇所
に設けたものである(図4)。流路入口部材5の冷却用
スリーブ側端の外周部には、冷却用スリーブ4の外径面
に嵌合して主軸軸受3の内輪3aの幅面に接する環状位
置決め片5aが設けてある。流路入口部材5の内径面、
および環状位置決め片5aの内径面の基端には、環状の
シール嵌合溝を形成し、Oリング等のシール部材を内部
に設けて主軸1および冷却用スリーブ4の外径面との間
を密封している。環状位置決め片5aの外周には、供給
路部材7の側面に近接してラビリンスシールを構成する
環状の突条5bが形成してある。
【0013】流路出口部材6は、流路入口部材5と同様
な構成であり、冷却用スリーブ4の流路14の出口14
bに一端が連通して他端が外径面に開口したL形の導出
路18を周方向複数箇所に設けてある(図6)。流路出
口部材6の冷却用スリーブ側端の外周部には、冷却用ス
リーブ4の外径面に嵌合して主軸軸受3の内輪3aの幅
面に接する環状位置決め片6aが設けてある。流路出口
部材6の内径面、および環状位置決め片6aの内径面の
基端には、環状のシール嵌合溝を形成し、Oリング等の
シール部材を内部に設けて主軸1および冷却用スリーブ
4の外径面との間を密封している。
な構成であり、冷却用スリーブ4の流路14の出口14
bに一端が連通して他端が外径面に開口したL形の導出
路18を周方向複数箇所に設けてある(図6)。流路出
口部材6の冷却用スリーブ側端の外周部には、冷却用ス
リーブ4の外径面に嵌合して主軸軸受3の内輪3aの幅
面に接する環状位置決め片6aが設けてある。流路出口
部材6の内径面、および環状位置決め片6aの内径面の
基端には、環状のシール嵌合溝を形成し、Oリング等の
シール部材を内部に設けて主軸1および冷却用スリーブ
4の外径面との間を密封している。
【0014】流路出口部材6、冷却用スリーブ4、およ
び流路入口部材5は、段付軸状に形成された主軸1の段
部1aよりも先端側の部分にこの順に外嵌させ、先端の
ラビリンスシール用のシールリング19と共に、主軸1
の雄ねじ部に螺着されたナット部材20により、前記段
部1aとの間で締め付けて主軸1に取付けてある。両列
の主軸軸受3,3の内輪3a,3aは、両者の間に介在
させた内輪間座29と共に、流路入口部材5と流路出口
部材6の環状位置決め片5a,6a間に挟み込まれる。
び流路入口部材5は、段付軸状に形成された主軸1の段
部1aよりも先端側の部分にこの順に外嵌させ、先端の
ラビリンスシール用のシールリング19と共に、主軸1
の雄ねじ部に螺着されたナット部材20により、前記段
部1aとの間で締め付けて主軸1に取付けてある。両列
の主軸軸受3,3の内輪3a,3aは、両者の間に介在
させた内輪間座29と共に、流路入口部材5と流路出口
部材6の環状位置決め片5a,6a間に挟み込まれる。
【0015】供給路部材7は、流路入口部材5の外径面
に微小な隙間(例えば数10〜数100ミクロン程度)
を介して内径面が近接するものであり、図3に示すよう
に、内径面に環状溝21が形成されている。環状溝21
は、流路入口部材5の導入路17の入口部に対面するよ
うに形成され、溝底にハウジング2の冷却油供給路9と
連通する貫通孔22が開口している。貫通孔22の供給
路部材外径面の開口周囲には、座繰り部を形成してOリ
ング等の環状のシール材が設けられており、ハウジング
2の内径面との間が密封される。供給路部材7は、外径
部が両側へ鍔状に広がった断面形状とされ、その両側の
鍔状部分の周方向一箇所または複数箇所に、油排出用の
切欠口23,24が形成されている。
に微小な隙間(例えば数10〜数100ミクロン程度)
を介して内径面が近接するものであり、図3に示すよう
に、内径面に環状溝21が形成されている。環状溝21
は、流路入口部材5の導入路17の入口部に対面するよ
うに形成され、溝底にハウジング2の冷却油供給路9と
連通する貫通孔22が開口している。貫通孔22の供給
路部材外径面の開口周囲には、座繰り部を形成してOリ
ング等の環状のシール材が設けられており、ハウジング
2の内径面との間が密封される。供給路部材7は、外径
部が両側へ鍔状に広がった断面形状とされ、その両側の
鍔状部分の周方向一箇所または複数箇所に、油排出用の
切欠口23,24が形成されている。
【0016】回収路部材8は、供給路部材7と同様に、
流路出口部材6の外径面に微小な隙間を介して内径面が
近接するものであり、図7に示すように、内径面に環状
溝25が形成されている。環状溝25は、流路出口部材
6の導出路18の出口部に対面するように形成され、溝
底にハウジング2の冷却油回収路10と連通する貫通孔
26が開口している。貫通孔26の回収路部材外径面の
開口周囲には、座繰り部を形成してOリング等の環状の
シール材が設けられ、ハウジング1の内径面との間が密
封される。回収路部材8は、外径部が両側へ鍔状に広が
った断面形状とされ、その両側の鍔状部分の周方向一箇
所または複数箇所に、油排出用の切欠口27,28が形
成されている。
流路出口部材6の外径面に微小な隙間を介して内径面が
近接するものであり、図7に示すように、内径面に環状
溝25が形成されている。環状溝25は、流路出口部材
6の導出路18の出口部に対面するように形成され、溝
底にハウジング2の冷却油回収路10と連通する貫通孔
26が開口している。貫通孔26の回収路部材外径面の
開口周囲には、座繰り部を形成してOリング等の環状の
シール材が設けられ、ハウジング1の内径面との間が密
封される。回収路部材8は、外径部が両側へ鍔状に広が
った断面形状とされ、その両側の鍔状部分の周方向一箇
所または複数箇所に、油排出用の切欠口27,28が形
成されている。
【0017】供給路部材7および回収路部材8は、両列
の軸受3,3における外輪3b,3bの並びの外側に隣
接して配置され、これら軸受外輪3b,3bおよび前記
ノズル付き外輪間座11と共に、ハウジング1の内径面
の段部2aと、ハウジング2の先端のハウジング蓋2A
との間に締め付け状態に取付けられる。供給路部材7と
ハウジング蓋2Aとの間にはラビリンスシール用のシー
ルリング30を介在させる。
の軸受3,3における外輪3b,3bの並びの外側に隣
接して配置され、これら軸受外輪3b,3bおよび前記
ノズル付き外輪間座11と共に、ハウジング1の内径面
の段部2aと、ハウジング2の先端のハウジング蓋2A
との間に締め付け状態に取付けられる。供給路部材7と
ハウジング蓋2Aとの間にはラビリンスシール用のシー
ルリング30を介在させる。
【0018】両列の主軸軸受3は、アンギュラ玉軸受か
らなり、接触角の傾き方向が互いに対向するように配置
される。ノズル付き外輪間座11には、両側の主軸軸受
3における内輪3aの軌道面に潤滑油を各々噴出するノ
ズル11aが両面の周方向複数箇所に設けられている。
らなり、接触角の傾き方向が互いに対向するように配置
される。ノズル付き外輪間座11には、両側の主軸軸受
3における内輪3aの軌道面に潤滑油を各々噴出するノ
ズル11aが両面の周方向複数箇所に設けられている。
【0019】ハウジング2内に設けられた前記潤滑油供
給路12は、軸方向孔の一端に連通して潤滑油入口12
aをハウジング外径面に開口させ、前記軸方向孔の他端
から径方向孔を介してノズル付き外輪間座11内に連通
させたものである。潤滑油入口12aには、潤滑油を搬
送空気と共に送り込む潤滑油供給装置(図示せず)が配
管で接続される。ハウジング2内の油回収路13は、軸
方向孔の一端に連通して油回収口13aをハウジング外
径面に開口させ、供給路部材7および回収路部材8の各
切欠口23,24,27,28と各々対応してハウジン
グ内径面に開口する複数の径方向孔を前記軸方向孔から
分岐させたものである。冷却油供給路9および冷却油回
収路10はいずれもハウジング2に設けた径方向孔から
なり、外径面に冷却油入口9aおよび冷却油出口10a
が各々開口している。 ハウジング2の外径面には、ね
じ溝状の溝部2bが形成され、その外周に冷却ジャケッ
ト(図示せず)が設けられる。
給路12は、軸方向孔の一端に連通して潤滑油入口12
aをハウジング外径面に開口させ、前記軸方向孔の他端
から径方向孔を介してノズル付き外輪間座11内に連通
させたものである。潤滑油入口12aには、潤滑油を搬
送空気と共に送り込む潤滑油供給装置(図示せず)が配
管で接続される。ハウジング2内の油回収路13は、軸
方向孔の一端に連通して油回収口13aをハウジング外
径面に開口させ、供給路部材7および回収路部材8の各
切欠口23,24,27,28と各々対応してハウジン
グ内径面に開口する複数の径方向孔を前記軸方向孔から
分岐させたものである。冷却油供給路9および冷却油回
収路10はいずれもハウジング2に設けた径方向孔から
なり、外径面に冷却油入口9aおよび冷却油出口10a
が各々開口している。 ハウジング2の外径面には、ね
じ溝状の溝部2bが形成され、その外周に冷却ジャケッ
ト(図示せず)が設けられる。
【0020】上記構成の作用を説明する。ハウジング2
の冷却油入口9aから供給された冷却油は、図2(A)
に矢印で示すように、冷却油供給路9を介して供給路部
材7の環状溝21に流れ、微小隙間を介して対向する流
路入口部材5に流入する。流入した冷却油は、冷却用ス
リーブ4の流路14を通って流路出口部材6から、回収
路部材8に回収され、冷却油出口10aから排出され
る。この間、冷却用スリーブ4内を流れるときに、主軸
軸受3の内輪3aを冷却する。内輪3aの熱を奪った冷
却油は、ハウジング2の冷却油回収口10aから排出さ
れてオイルクーラ(図示せず)によって冷却された後、
再び冷却油入口9aから供給される。高速回転する主軸
1に前記のように冷却油を供給するときに、供給路部材
7と流路入口部材5との間、および流路出口部材6と回
収路部材8との間には僅かではあるが隙間があるため、
この隙間から冷却油が漏れる。漏れた冷却油は、図2
(B)に矢印で示すように、供給路部材7および回収路
部材8に設けられた切欠口23,24,27,28から
を通りハウジング2外に回収される。潤滑油は、搬送空
気と共に潤滑油入口12aからハウジング2内に供給さ
れ、ノズル付き外輪間座11のノズル11aから両側の
主軸軸受3の内輪3aに噴出して供給される。この軸受
3に供給された潤滑油は、軸受両側の供給路部材7およ
び回収路部材8の切欠口23,27から冷却油と共に回
収される。
の冷却油入口9aから供給された冷却油は、図2(A)
に矢印で示すように、冷却油供給路9を介して供給路部
材7の環状溝21に流れ、微小隙間を介して対向する流
路入口部材5に流入する。流入した冷却油は、冷却用ス
リーブ4の流路14を通って流路出口部材6から、回収
路部材8に回収され、冷却油出口10aから排出され
る。この間、冷却用スリーブ4内を流れるときに、主軸
軸受3の内輪3aを冷却する。内輪3aの熱を奪った冷
却油は、ハウジング2の冷却油回収口10aから排出さ
れてオイルクーラ(図示せず)によって冷却された後、
再び冷却油入口9aから供給される。高速回転する主軸
1に前記のように冷却油を供給するときに、供給路部材
7と流路入口部材5との間、および流路出口部材6と回
収路部材8との間には僅かではあるが隙間があるため、
この隙間から冷却油が漏れる。漏れた冷却油は、図2
(B)に矢印で示すように、供給路部材7および回収路
部材8に設けられた切欠口23,24,27,28から
を通りハウジング2外に回収される。潤滑油は、搬送空
気と共に潤滑油入口12aからハウジング2内に供給さ
れ、ノズル付き外輪間座11のノズル11aから両側の
主軸軸受3の内輪3aに噴出して供給される。この軸受
3に供給された潤滑油は、軸受両側の供給路部材7およ
び回収路部材8の切欠口23,27から冷却油と共に回
収される。
【0021】このように、主軸軸受3の内輪3aを冷却
するため、内外輪間の温度差が少なくなる。このため、
高速回転時に予圧過剰とならないように初期予圧を設定
しても、初期予圧が低くなり過ぎず、主軸軸受3の初期
剛性を大きくとれる。したがって、低速から高速まで主
軸1の支持剛性が確保される。主軸軸受3の潤滑は、グ
リース潤滑と油潤滑等のいずれでも可能であるが、主軸
1の動力損失を考慮すると、この例のようにエアオイル
潤滑とするか、あるいはオイルミスト潤滑とすることが
好ましい。
するため、内外輪間の温度差が少なくなる。このため、
高速回転時に予圧過剰とならないように初期予圧を設定
しても、初期予圧が低くなり過ぎず、主軸軸受3の初期
剛性を大きくとれる。したがって、低速から高速まで主
軸1の支持剛性が確保される。主軸軸受3の潤滑は、グ
リース潤滑と油潤滑等のいずれでも可能であるが、主軸
1の動力損失を考慮すると、この例のようにエアオイル
潤滑とするか、あるいはオイルミスト潤滑とすることが
好ましい。
【0022】冷却用スリーブ4の流路14は、上記実施
形態では軸方向の貫通孔としたが、図8〜図11に示し
た例のように、冷却用スリーブ4の内径面に形成した螺
旋溝であっても良い。溝断面は、同図の例のような角溝
状としても、V溝状等としても良い。流路入口部材5お
よび流路出口部材6は、この例では内径面を段付き面に
形成し、その大径部5c,6cに螺旋溝からなる流路1
4の両端を開口させてある。このように、流路14を螺
旋溝とすることで、冷却用スリーブ4内に流路14を長
く形成することができ、少ない冷却油量で効率良く冷却
できる。図8の例における他の構成,効果は図1の例と
同じである。
形態では軸方向の貫通孔としたが、図8〜図11に示し
た例のように、冷却用スリーブ4の内径面に形成した螺
旋溝であっても良い。溝断面は、同図の例のような角溝
状としても、V溝状等としても良い。流路入口部材5お
よび流路出口部材6は、この例では内径面を段付き面に
形成し、その大径部5c,6cに螺旋溝からなる流路1
4の両端を開口させてある。このように、流路14を螺
旋溝とすることで、冷却用スリーブ4内に流路14を長
く形成することができ、少ない冷却油量で効率良く冷却
できる。図8の例における他の構成,効果は図1の例と
同じである。
【0023】また、図12に示すように、回収路部材8
の内径面における主軸軸受側の端部に、流路出口部材6
の側面に近接してラビリンスシールを構成する環状突壁
8bを設けも良い。この例では、流路出口部材6の側面
外周部に環状凹部6bを形成し、この環状凹部6bに前
記環状突壁8bを遊嵌させている。このようにラビリン
スシールを構成することより、この主軸軸受冷却装置が
主軸軸受3のさらなるシールと兼ね、密封性が増す。こ
の例におけるその他の構成,効果は図1の例と同じであ
る。
の内径面における主軸軸受側の端部に、流路出口部材6
の側面に近接してラビリンスシールを構成する環状突壁
8bを設けも良い。この例では、流路出口部材6の側面
外周部に環状凹部6bを形成し、この環状凹部6bに前
記環状突壁8bを遊嵌させている。このようにラビリン
スシールを構成することより、この主軸軸受冷却装置が
主軸軸受3のさらなるシールと兼ね、密封性が増す。こ
の例におけるその他の構成,効果は図1の例と同じであ
る。
【0024】
【発明の効果】この発明の主軸軸受冷却装置は、主軸軸
受の内輪と主軸との間に冷却用スリーブを設け、この冷
却用スリーブに冷却油の流路を設けたため、主軸軸受の
初期剛性を向上させることができて、低速から高速まで
の剛性向上が図れ、しかも構成が簡単で、動力損失の問
題も生じないという効果が得られる。冷却用スリーブの
流路をねじ溝状とした場合は、流路を長くして少ない冷
却油で効果的な冷却が行える。主軸とハウジングとの間
に、互いに径方向に近接する流路入口部材および供給路
部材と、流路出口部材および回収路部材とを設けた場合
は、簡単な構成で固定のハウジングと回転する冷却用ス
リーブとの間の冷却油の供給や回収が行える。前記流路
出口部材と回収路部材との間にラビリンスシールを構成
する環状突壁を設けた場合は、冷却済みの冷却油が軸受
に流れることが防止されると共に、軸受に対するシール
効果も向上する。また、この主軸軸受冷却装置は、主軸
軸受に潤滑油噴出ノズルから噴出させる構成と組み合わ
せて使用した場合に、効果的な冷却および潤滑が行われ
る。
受の内輪と主軸との間に冷却用スリーブを設け、この冷
却用スリーブに冷却油の流路を設けたため、主軸軸受の
初期剛性を向上させることができて、低速から高速まで
の剛性向上が図れ、しかも構成が簡単で、動力損失の問
題も生じないという効果が得られる。冷却用スリーブの
流路をねじ溝状とした場合は、流路を長くして少ない冷
却油で効果的な冷却が行える。主軸とハウジングとの間
に、互いに径方向に近接する流路入口部材および供給路
部材と、流路出口部材および回収路部材とを設けた場合
は、簡単な構成で固定のハウジングと回転する冷却用ス
リーブとの間の冷却油の供給や回収が行える。前記流路
出口部材と回収路部材との間にラビリンスシールを構成
する環状突壁を設けた場合は、冷却済みの冷却油が軸受
に流れることが防止されると共に、軸受に対するシール
効果も向上する。また、この主軸軸受冷却装置は、主軸
軸受に潤滑油噴出ノズルから噴出させる構成と組み合わ
せて使用した場合に、効果的な冷却および潤滑が行われ
る。
【図1】この発明の一実施形態にかかる主軸軸受冷却装
置の断面図である。
置の断面図である。
【図2】その油流経路の説明図である。
【図3】(A),(B)は各々同主軸軸受冷却装置の供
給路部材の断面図および正面図である。
給路部材の断面図および正面図である。
【図4】(A),(B)は各々同じく流路入口部材の断
面図および正面図である。
面図および正面図である。
【図5】(A)〜(C)は、各々同じく冷却用スリーブ
の正面図および断面図と、冷却用スリーブの変形例の部
分断面である。
の正面図および断面図と、冷却用スリーブの変形例の部
分断面である。
【図6】(A),(B)は各々その流路出口部材の正面
図および断面図である。
図および断面図である。
【図7】(A),(B)は各々その回収路部材の断面図
および正面図である。
および正面図である。
【図8】この発明の他の実施形態にかかる主軸軸受冷却
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図9】その冷却用スリーブの正面図および断面図であ
る。
る。
【図10】その流路入口部材の正面図および断面図であ
る。
る。
【図11】その流路出口部材の正面図および断面図であ
る。
る。
【図12】この発明のさらに他の実施形態にかかる主軸
軸受冷却装置の断面図である。
軸受冷却装置の断面図である。
【図13】従来例の断面図である。
1…主軸 2…ハウジング 3…主軸軸受 3a…内輪 4…冷却用スリーブ 5…流路入口部材 6…流路出口部材 7…供給路部材 8…回収路部材 9…冷却油供給路 10…冷却油回収路 11a…ノズル 12…潤滑油供給路 14…流路
Claims (6)
- 【請求項1】 主軸軸受の内輪と主軸との間に冷却用ス
リーブを設け、この冷却用スリーブに冷却油の流路を一
端から他端に貫通させて設け、前記主軸軸受を設置した
ハウジングに、前記冷却用スリーブの流路の入口へ冷却
油を供給する冷却油供給路と、前記流路の出口から冷却
油を回収する冷却油回収路とを設けた主軸軸受冷却装
置。 - 【請求項2】 前記冷却用スリーブの流路が、内径面に
形成された螺旋溝である請求項1記載の主軸軸受冷却装
置。 - 【請求項3】 前記主軸の外周に、前記冷却用スリーブ
の入口に一端が連通して他端が外径面に開口した導入路
を有する流路入口部材を設け、この流路入口部材の外径
面に内径面が近接する供給路部材を前記ハウジングに設
け、前記供給路部材の内径面に前記流路入口部材の導入
路の入口部に対面する環状溝を設け、この環状溝の溝底
に前記ハウジングの冷却油供給路を開口させた請求項1
または請求項2記載の主軸軸受冷却装置。 - 【請求項4】 前記主軸の外周に、前記冷却用スリーブ
の出口に一端が連通して他端が外径面に開口した導出路
を有する流路出口部材を設け、この流路出口部材の外径
面に内径面が近接する回収路部材を前記ハウジングに設
け、前記回収路部材の内径面に前記流路出口部材の導出
路の出口部に対面する環状溝を設け、この環状溝の溝底
に前記ハウジングの冷却油回収路を開口させた請求項1
または請求項2または請求項3記載の主軸軸受冷却装
置。 - 【請求項5】 前記回収路部材の内径面における前記主
軸軸受側の端部に、前記流路出口部材の側面に近接して
ラビリンスシールを構成する環状突壁を設けた請求項4
記載の主軸軸受冷却装置。 - 【請求項6】 前記ハウジングに、前記主軸軸受に潤滑
油を噴出するノズル、およびこのノズルに潤滑油を供給
する潤滑油供給路を設けた請求項1ないし請求項5のい
ずれかに記載の主軸軸受冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8161106A JPH09317778A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 主軸軸受冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8161106A JPH09317778A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 主軸軸受冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09317778A true JPH09317778A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15728727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8161106A Pending JPH09317778A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 主軸軸受冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09317778A (ja) |
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100397972B1 (ko) * | 2000-12-19 | 2003-09-13 | 현대자동차주식회사 | 공작기계의 스핀들 냉각장치 |
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DE202014101721U1 (de) * | 2014-04-11 | 2015-07-14 | Paul Müller GmbH & Co. KG Unternehmensbeteiligungen | Spindel für eine Werkzeugmaschine mit Kühlkanal |
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-
1996
- 1996-05-31 JP JP8161106A patent/JPH09317778A/ja active Pending
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