JPH09304393A - 急性心筋梗塞診断キット - Google Patents
急性心筋梗塞診断キットInfo
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- JPH09304393A JPH09304393A JP20736896A JP20736896A JPH09304393A JP H09304393 A JPH09304393 A JP H09304393A JP 20736896 A JP20736896 A JP 20736896A JP 20736896 A JP20736896 A JP 20736896A JP H09304393 A JPH09304393 A JP H09304393A
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- JP
- Japan
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- antibody
- myocardial infarction
- acute myocardial
- creatine kinase
- lactate dehydrogenase
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 急性心筋梗塞の患者の血清中の複数の生化学
的標識の定量を簡単にかつ同時に行ないうる、急性心筋
梗塞診断キットおよび同診断方法を提供すること。 【解決手段】 複数の種類の抗体、複数のマイクロタイ
タープレートウェルを有し、各マイクロタイタープレー
トウェルには複数の種類の抗体のうちの多くとも1種が
固定されているマイクロタイタープレートおよび血清中
の複数の生化学的標識を測定するために用いられる複数
の種類の試薬からなる急性心筋梗塞診断キット、ならび
に急性心筋梗塞を診断する方法。
的標識の定量を簡単にかつ同時に行ないうる、急性心筋
梗塞診断キットおよび同診断方法を提供すること。 【解決手段】 複数の種類の抗体、複数のマイクロタイ
タープレートウェルを有し、各マイクロタイタープレー
トウェルには複数の種類の抗体のうちの多くとも1種が
固定されているマイクロタイタープレートおよび血清中
の複数の生化学的標識を測定するために用いられる複数
の種類の試薬からなる急性心筋梗塞診断キット、ならび
に急性心筋梗塞を診断する方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疾患の診断目的
で、酵素活性をテストするための臨床上の診断具(diag
nostics)に関する。さらに詳しくは、心筋梗塞を診断
するための臨床上のアッセイキットおよび診断方法に関
する。
で、酵素活性をテストするための臨床上の診断具(diag
nostics)に関する。さらに詳しくは、心筋梗塞を診断
するための臨床上のアッセイキットおよび診断方法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】急性
心筋梗塞(以下、AMIともいう)の迅速かつ定量的な
診断がその治療の方向づけには不可欠である。
心筋梗塞(以下、AMIともいう)の迅速かつ定量的な
診断がその治療の方向づけには不可欠である。
【0003】心電図(以下、ECGという)は、慣例的
なAMI治癒における最もポピュラーな診断法を提供す
るが、AMI診断においてECGを適用する際には、診
断されないECG応答が50%も存在することがよく知
られている。血管造影的診断手術(operation)は信頼
性はあるが侵襲的であり、救急の場では一般に利用でき
ない。したがって、AMIの生化学的標識が、AMI患
者の処置において最も効果的で特異的なインジケーショ
ン(indication)であると現在では考えられている。生
化学的標識とは、クレアチンキナーゼMB(以下、CK
MBともいう)、CKMBのアイソフォーム、CKMM
のアイソフォーム、乳酸デヒドロゲナーゼI(以下、L
DIともいう)、ミオグロビン(以下、MGBともい
う)、ミオシンL鎖(以下、MLCという)、トロポニ
ンI(以下、Tnp Iという)、トロポニンT(以
下、Tnp Tという)、グルタミン酸−オキザロ酢酸
トランスアミナーゼ(以下、GOTともいう)、グリコ
ーゲンホスホリラーゼBB(以下、GPBBともい
う)、エノラーゼ(以下、ENLという)および心臓の
脂肪酸結合タンパク質(以下、cFA−BPという)を
含み、これら全てが急性心筋梗塞を診断するための許容
しうる感受性または選択性のいずれかを有することが示
されている。これらのうちで、CKMBはAMI診断の
ための「ゴールデン・マーカー」として認められ、また
MGBは心筋から最も早く放出される血清標識タンパク
質である。しかしながら、CKMBまたはMGBの単独
の測定では、AMIの存在を確認するには信頼性に欠け
る可能性がある。CKMBはAMIの発症(onset)か
ら3〜8時間内に増加し、約36〜48時間内に通常に
戻るので、胸痛の発症または病院での遅い管理における
患者についてAMIを確認するには単独のCKMBデー
タから判断することは困難である。またMGBは心臓の
細胞損傷に対して非特異的である。したがって、CKM
B/総クレアチンキナーゼ、LDI/総LDまたはLD
I/LDIIの活性比率およびカルボニックアンヒドラー
ゼIII/MGBの比率が、AMI診断のために効率性お
よび特異性を改良することが示唆される。
なAMI治癒における最もポピュラーな診断法を提供す
るが、AMI診断においてECGを適用する際には、診
断されないECG応答が50%も存在することがよく知
られている。血管造影的診断手術(operation)は信頼
性はあるが侵襲的であり、救急の場では一般に利用でき
ない。したがって、AMIの生化学的標識が、AMI患
者の処置において最も効果的で特異的なインジケーショ
ン(indication)であると現在では考えられている。生
化学的標識とは、クレアチンキナーゼMB(以下、CK
MBともいう)、CKMBのアイソフォーム、CKMM
のアイソフォーム、乳酸デヒドロゲナーゼI(以下、L
DIともいう)、ミオグロビン(以下、MGBともい
う)、ミオシンL鎖(以下、MLCという)、トロポニ
ンI(以下、Tnp Iという)、トロポニンT(以
下、Tnp Tという)、グルタミン酸−オキザロ酢酸
トランスアミナーゼ(以下、GOTともいう)、グリコ
ーゲンホスホリラーゼBB(以下、GPBBともい
う)、エノラーゼ(以下、ENLという)および心臓の
脂肪酸結合タンパク質(以下、cFA−BPという)を
含み、これら全てが急性心筋梗塞を診断するための許容
しうる感受性または選択性のいずれかを有することが示
されている。これらのうちで、CKMBはAMI診断の
ための「ゴールデン・マーカー」として認められ、また
MGBは心筋から最も早く放出される血清標識タンパク
質である。しかしながら、CKMBまたはMGBの単独
の測定では、AMIの存在を確認するには信頼性に欠け
る可能性がある。CKMBはAMIの発症(onset)か
ら3〜8時間内に増加し、約36〜48時間内に通常に
戻るので、胸痛の発症または病院での遅い管理における
患者についてAMIを確認するには単独のCKMBデー
タから判断することは困難である。またMGBは心臓の
細胞損傷に対して非特異的である。したがって、CKM
B/総クレアチンキナーゼ、LDI/総LDまたはLD
I/LDIIの活性比率およびカルボニックアンヒドラー
ゼIII/MGBの比率が、AMI診断のために効率性お
よび特異性を改良することが示唆される。
【0004】AMIの標識診断のための従来の方法を以
下に示す。
下に示す。
【0005】(1)免疫電気泳動。これは特異的な電気
泳動ゲルにテスト血清を添加し、前記ゲルに通電し、特
異的な抗体と相互作用(interact)したゲルを染色し、
最後に酵素活性値をうるため電気泳動ゲルをスキャン
し、イソ酵素/総酵素の百分率を計算することにより行
なう。しかしながら、この方法は、長い時間がかかりま
た正確さにも欠ける。たとえ最近開発された毛管電気泳
動がアッセイ時間を短縮することができるとしても、前
記装置は高価でかつ操作のための特別な技術を要するの
で、日常のアッセイには不適当である。
泳動ゲルにテスト血清を添加し、前記ゲルに通電し、特
異的な抗体と相互作用(interact)したゲルを染色し、
最後に酵素活性値をうるため電気泳動ゲルをスキャン
し、イソ酵素/総酵素の百分率を計算することにより行
なう。しかしながら、この方法は、長い時間がかかりま
た正確さにも欠ける。たとえ最近開発された毛管電気泳
動がアッセイ時間を短縮することができるとしても、前
記装置は高価でかつ操作のための特別な技術を要するの
で、日常のアッセイには不適当である。
【0006】(2)エンザイムイムノアッセイ(以下、
EIAともいう)、ラジオイムノアッセイ(以下、RI
Aともいう)、蛍光イムノアッセイ(以下、FIAとも
いう)および発光イムノアッセイ(以下、LIAともい
う)。これらのイムノアッセイの原理を、例としてエン
ザイムイムノアッセイをあげて説明し、図1(a)から
図1(c)に示す。図1(a)に示すようにテスト血清
を第1の抗体11を備えた固体担体10に添加する。図
1(b)において説明するようにテスト血清における生
化学的標識12と第1の抗体11が結合したのち、第2
の抗体末端13と酵素末端14からなる第2の抗体−酵
素結合体(conjugate)15を添加する。つぎに図1
(c)に示されるように、第2の抗体−酵素結合体15
が生化学的標識12と結合したのち、生化学的試薬16
を添加し、第2の抗体−酵素結合体15の酵素末端14
と反応させる。最後に、テスト血清中の生化学的標識1
2の濃度を生成物17の収量を測定することにより推定
(deduce)する。この方法は、エンザイム・リンクト・
イムノソルベント・アッセイ(enzyme linked immunoso
rbent assay、以下、ELISAともいう)と呼ばれ、
広く使われている。しかしながら、この方法は、それに
かかる労力および時間消費といった性質のために、急性
心筋梗塞の検査には不適当である。同様に、ラジオイム
ノアッセイ、蛍光イムノアッセイおよび発光イムノアッ
セイもまた相当の時間がかかり、また特別の装置を要す
る。さらに、ラジオイムノアッセイの試薬およびその廃
棄物は危険性が高い。
EIAともいう)、ラジオイムノアッセイ(以下、RI
Aともいう)、蛍光イムノアッセイ(以下、FIAとも
いう)および発光イムノアッセイ(以下、LIAともい
う)。これらのイムノアッセイの原理を、例としてエン
ザイムイムノアッセイをあげて説明し、図1(a)から
図1(c)に示す。図1(a)に示すようにテスト血清
を第1の抗体11を備えた固体担体10に添加する。図
1(b)において説明するようにテスト血清における生
化学的標識12と第1の抗体11が結合したのち、第2
の抗体末端13と酵素末端14からなる第2の抗体−酵
素結合体(conjugate)15を添加する。つぎに図1
(c)に示されるように、第2の抗体−酵素結合体15
が生化学的標識12と結合したのち、生化学的試薬16
を添加し、第2の抗体−酵素結合体15の酵素末端14
と反応させる。最後に、テスト血清中の生化学的標識1
2の濃度を生成物17の収量を測定することにより推定
(deduce)する。この方法は、エンザイム・リンクト・
イムノソルベント・アッセイ(enzyme linked immunoso
rbent assay、以下、ELISAともいう)と呼ばれ、
広く使われている。しかしながら、この方法は、それに
かかる労力および時間消費といった性質のために、急性
心筋梗塞の検査には不適当である。同様に、ラジオイム
ノアッセイ、蛍光イムノアッセイおよび発光イムノアッ
セイもまた相当の時間がかかり、また特別の装置を要す
る。さらに、ラジオイムノアッセイの試薬およびその廃
棄物は危険性が高い。
【0007】(3)イソ酵素阻害もまた、血清中の生化
学的標識のためのテストに広く使われている。ここで
は、例としてクレアチンキナーゼをあげ、イソ酵素阻害
の原理を説明する。クレアチンキナーゼのMサブユニッ
トは、抗体または試薬により阻害される。前記方法は、
特異性について充分ではなく、えられた結果は信頼性に
欠ける。
学的標識のためのテストに広く使われている。ここで
は、例としてクレアチンキナーゼをあげ、イソ酵素阻害
の原理を説明する。クレアチンキナーゼのMサブユニッ
トは、抗体または試薬により阻害される。前記方法は、
特異性について充分ではなく、えられた結果は信頼性に
欠ける。
【0008】(4)比濁分析(turbidimetry and nephe
lometry)。まずテスト血清をラテックス−ポリクロー
ナル抗体結合体溶液に添加し、つぎに、ポリクローナル
抗体とその抗原との結合(interaction)により、凝集
現象が導かれる。この現象をここでは生化学的標識と呼
ぶ。凝集の結果としてえられる濁りまたは屈折の変化が
生化学的標識を定量するための参考となる。自動の臨床
上の分析器の利用により、この方法は困難なく適用され
る。しかしながら、この方法は、自己免疫疾患の患者の
血液に由来するIgM、および脂肪過剰血症の患者の血
液中のキロミクロンによってもまた容易に障害される。
lometry)。まずテスト血清をラテックス−ポリクロー
ナル抗体結合体溶液に添加し、つぎに、ポリクローナル
抗体とその抗原との結合(interaction)により、凝集
現象が導かれる。この現象をここでは生化学的標識と呼
ぶ。凝集の結果としてえられる濁りまたは屈折の変化が
生化学的標識を定量するための参考となる。自動の臨床
上の分析器の利用により、この方法は困難なく適用され
る。しかしながら、この方法は、自己免疫疾患の患者の
血液に由来するIgM、および脂肪過剰血症の患者の血
液中のキロミクロンによってもまた容易に障害される。
【0009】既存の方法は、前記欠点により障害され、
効率のよいAMI診断および治療目的の処置を深刻に妨
げる可能性がある。さらに、既存の診断方法はひとつと
しては、病院での遅い管理をうける患者にとって重要で
ある多様なAMI標識を分析することを可能としてはい
ない。
効率のよいAMI診断および治療目的の処置を深刻に妨
げる可能性がある。さらに、既存の診断方法はひとつと
しては、病院での遅い管理をうける患者にとって重要で
ある多様なAMI標識を分析することを可能としてはい
ない。
【0010】AMI標識の多様なパターンは、全心筋損
傷の定量、すなわち時間の推移、梗塞の大きさおよび治
療的介在の効力についての有益な参考をしばしば与えう
る。
傷の定量、すなわち時間の推移、梗塞の大きさおよび治
療的介在の効力についての有益な参考をしばしば与えう
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】既存のAMI診断の欠点
を解決するために、本発明はAMI標識自身が複数の酵
素であるという特徴を利用すること、または酵素と非酵
素標識を連結することにより開発された。本発明におけ
る診断は大多数の従来の方法よりも時間の消費をより少
なくしかつ実施の困難性をより減らすものである。
を解決するために、本発明はAMI標識自身が複数の酵
素であるという特徴を利用すること、または酵素と非酵
素標識を連結することにより開発された。本発明におけ
る診断は大多数の従来の方法よりも時間の消費をより少
なくしかつ実施の困難性をより減らすものである。
【0012】急性心筋梗塞の初期は、クレアチンキナー
ゼMBおよび乳酸デヒドロゲナーゼIの絶対的な活性に
よっては証明できないが、クレアチンキナーゼMB/総
クレアチンキナーゼの百分率および乳酸デヒドロゲナー
ゼI/総乳酸デヒドロゲナーゼまたは乳酸デヒドロゲナ
ーゼI/乳酸デヒドロゲナーゼIIの百分率により立証す
ることができる。イソ酵素/総酵素の百分率(総酵素を
100としたばあいのイソ酵素の割合)は免疫電気泳動
を利用することによりえられうる。しかしながら、前記
した免疫電気泳動の障害のために、免疫電気泳動は、緊
急の急性心筋梗塞診断法としては実用に則さない。
ゼMBおよび乳酸デヒドロゲナーゼIの絶対的な活性に
よっては証明できないが、クレアチンキナーゼMB/総
クレアチンキナーゼの百分率および乳酸デヒドロゲナー
ゼI/総乳酸デヒドロゲナーゼまたは乳酸デヒドロゲナ
ーゼI/乳酸デヒドロゲナーゼIIの百分率により立証す
ることができる。イソ酵素/総酵素の百分率(総酵素を
100としたばあいのイソ酵素の割合)は免疫電気泳動
を利用することによりえられうる。しかしながら、前記
した免疫電気泳動の障害のために、免疫電気泳動は、緊
急の急性心筋梗塞診断法としては実用に則さない。
【0013】本発明によれば急性心筋梗塞の初期を確認
するために、クレアチンキナーゼMBの活性、ミオグロ
ビンの質量および乳酸デヒドロゲナーゼIの活性を同時
に決定することができ、さらにグルタミン酸−オキザロ
酢酸トランスアミナーゼの活性、クレアチンキナーゼM
B/総クレアチンキナーゼの百分率および乳酸デヒドロ
ゲナーゼI/総乳酸デヒドロゲナーゼの百分率をも1つ
の実験において決定することができる。
するために、クレアチンキナーゼMBの活性、ミオグロ
ビンの質量および乳酸デヒドロゲナーゼIの活性を同時
に決定することができ、さらにグルタミン酸−オキザロ
酢酸トランスアミナーゼの活性、クレアチンキナーゼM
B/総クレアチンキナーゼの百分率および乳酸デヒドロ
ゲナーゼI/総乳酸デヒドロゲナーゼの百分率をも1つ
の実験において決定することができる。
【0014】したがって、本発明の目的は、複数の種類
の抗体、複数のマクロタイタープレートウェルを有し、
各マイクロタイタープレートウェルには複数の種類の抗
体のうちの多くとも1種が固定されている、マイクロタ
イタープレートおよび血清中の複数の生化学的標識を測
定するために用いられる複数の種類の試薬からなる急性
心筋梗塞診断キットを提供することである。
の抗体、複数のマクロタイタープレートウェルを有し、
各マイクロタイタープレートウェルには複数の種類の抗
体のうちの多くとも1種が固定されている、マイクロタ
イタープレートおよび血清中の複数の生化学的標識を測
定するために用いられる複数の種類の試薬からなる急性
心筋梗塞診断キットを提供することである。
【0015】本発明のもう1つの目的は、急性心筋梗塞
の患者の血清中の生化学的標識と結合しうる、複数の種
類の抗体を提供する工程、各固体担体には多くとも1種
の該抗体が固定されている複数の固体担体を提供する工
程、該抗体と結合しない不純物を取り除く工程、複数の
固体担体に複数の各試薬を添加する工程、および各抗体
と結合した血清中の生化学的標識の活性を測定する工程
からなる急性心筋梗塞を診断するための方法を提供する
ことである。
の患者の血清中の生化学的標識と結合しうる、複数の種
類の抗体を提供する工程、各固体担体には多くとも1種
の該抗体が固定されている複数の固体担体を提供する工
程、該抗体と結合しない不純物を取り除く工程、複数の
固体担体に複数の各試薬を添加する工程、および各抗体
と結合した血清中の生化学的標識の活性を測定する工程
からなる急性心筋梗塞を診断するための方法を提供する
ことである。
【0016】本発明は、たとえば、1.量に関する信頼
できるデータ、2.感受性および選択性の両方を改良す
るための多様な標識パターン、3.特異性を改良するた
めの標識の比率の直接的提示、4.有効なAMI診断の
ための迅速にアクセス可能なELISAリーダー(read
er)の使用、5.短い回転時間(turn-around-time)な
どの利点を提供する。これらの利点は全てAMI患者に
非常に有益である。
できるデータ、2.感受性および選択性の両方を改良す
るための多様な標識パターン、3.特異性を改良するた
めの標識の比率の直接的提示、4.有効なAMI診断の
ための迅速にアクセス可能なELISAリーダー(read
er)の使用、5.短い回転時間(turn-around-time)な
どの利点を提供する。これらの利点は全てAMI患者に
非常に有益である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるエンザイム・
リンクト・イムノアッセイ(enzyme-linkedimmunoassa
y)を図2(a)および図2(b)により説明する。図
2(a)に示されるように、急性心筋梗塞の生化学的標
識に対する高力価の特異的抗体22が選択される。前記
抗体22は、たとえば抗クレアチンキナーゼMB抗体、
抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体、抗ミオグロビン抗体、
抗脂肪酸結合タンパク質抗体、抗グリコーゲンホスホリ
ラーゼBB抗体、抗カルボニックアンヒドラーゼIII抗
体、抗クレアチンキナーゼMM1抗体、抗クレアチンキ
ナーゼMM2抗体、抗クレアチンキナーゼMM3抗体、抗
クレアチンキナーゼMB1抗体および抗クレアチンキナ
ーゼMB2抗体でありうる。
リンクト・イムノアッセイ(enzyme-linkedimmunoassa
y)を図2(a)および図2(b)により説明する。図
2(a)に示されるように、急性心筋梗塞の生化学的標
識に対する高力価の特異的抗体22が選択される。前記
抗体22は、たとえば抗クレアチンキナーゼMB抗体、
抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体、抗ミオグロビン抗体、
抗脂肪酸結合タンパク質抗体、抗グリコーゲンホスホリ
ラーゼBB抗体、抗カルボニックアンヒドラーゼIII抗
体、抗クレアチンキナーゼMM1抗体、抗クレアチンキ
ナーゼMM2抗体、抗クレアチンキナーゼMM3抗体、抗
クレアチンキナーゼMB1抗体および抗クレアチンキナ
ーゼMB2抗体でありうる。
【0018】つぎに前記抗体22は、たとえばマイクロ
タイタープレート、ラテックスまたはガラスビーズなど
の固体担体21に固定される。続いて前記抗体22が固
定された固体担体21はタンパク質でブロックされる
(図2には示さず)。テスト血清を固体担体21に添加
したのち、テスト血清中の生化学的標識23は抗体22
と特異的に結合する。
タイタープレート、ラテックスまたはガラスビーズなど
の固体担体21に固定される。続いて前記抗体22が固
定された固体担体21はタンパク質でブロックされる
(図2には示さず)。テスト血清を固体担体21に添加
したのち、テスト血清中の生化学的標識23は抗体22
と特異的に結合する。
【0019】図2(b)に示されるように、固体担体2
1中の生化学的標識23と結合している抗体22を洗浄
したのち、さらに試薬24を前記固体担体21に添加す
る。生化学的標識23がそれ自身、たとえば、クレアチ
ンキナーゼMB、乳酸デヒドロゲナーゼI、グリコーゲ
ンホスホリラーゼBBおよびカルボニックアンヒドラー
ゼIIIといった酵素であるならば、試薬24は、前記生
化学的標識23と反応するように設計される。生化学的
標識が酵素ではなく、単なるタンパク質、たとえばミオ
グロビンや脂肪酸結合タンパク質であれば、生化学的標
識23は、酵素、通常は乳酸デヒドロゲナーゼと連結さ
れる。前記の連結された構造により、試薬24もこの結
合体の酵素末端との反応に適用されうる。このばあい、
血清中へ生化学的標識−酵素結合体(濃度は既知)を添
加する競合的方法を用いる。
1中の生化学的標識23と結合している抗体22を洗浄
したのち、さらに試薬24を前記固体担体21に添加す
る。生化学的標識23がそれ自身、たとえば、クレアチ
ンキナーゼMB、乳酸デヒドロゲナーゼI、グリコーゲ
ンホスホリラーゼBBおよびカルボニックアンヒドラー
ゼIIIといった酵素であるならば、試薬24は、前記生
化学的標識23と反応するように設計される。生化学的
標識が酵素ではなく、単なるタンパク質、たとえばミオ
グロビンや脂肪酸結合タンパク質であれば、生化学的標
識23は、酵素、通常は乳酸デヒドロゲナーゼと連結さ
れる。前記の連結された構造により、試薬24もこの結
合体の酵素末端との反応に適用されうる。このばあい、
血清中へ生化学的標識−酵素結合体(濃度は既知)を添
加する競合的方法を用いる。
【0020】つぎに、生化学的標識および生化学的標識
−酵素結合体は抗体22と競合的に結合する。生化学的
標識23または生化学的標識23−酵素結合体と試薬2
4との反応から生じる生成物25の産生量を測定するこ
とにより、生化学的標識23の濃度を推定することがで
きる。
−酵素結合体は抗体22と競合的に結合する。生化学的
標識23または生化学的標識23−酵素結合体と試薬2
4との反応から生じる生成物25の産生量を測定するこ
とにより、生化学的標識23の濃度を推定することがで
きる。
【0021】より高い精度をうるには、本発明による急
性心筋梗塞診断キットを臨床的に使用する際の効率およ
び少ない労力を、また急性心筋梗塞診断キットを製造す
る際の製造時間およびコストを削減するには、好ましい
抗体の選択、抗体固定化の好ましい濃度の測定および抗
体固定化の好ましい継続時間の測定を検討すればよい。
性心筋梗塞診断キットを臨床的に使用する際の効率およ
び少ない労力を、また急性心筋梗塞診断キットを製造す
る際の製造時間およびコストを削減するには、好ましい
抗体の選択、抗体固定化の好ましい濃度の測定および抗
体固定化の好ましい継続時間の測定を検討すればよい。
【0022】(1)抗体の選択 市販の抗クレアチンキナーゼMB抗体および抗乳酸デヒ
ドロゲナーゼI抗体は、オーイーエム、バイオデザイ
ン、ケミコン・アンド・インターナショナル・エンザイ
ム(OEM,Biodesign,Chemicon and International Enzym
e)から購入する。
ドロゲナーゼI抗体は、オーイーエム、バイオデザイ
ン、ケミコン・アンド・インターナショナル・エンザイ
ム(OEM,Biodesign,Chemicon and International Enzym
e)から購入する。
【0023】つぎに、抗クレアチンキナーゼMB抗体ま
たは抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体のいずれかである、
抗体(10μg/ml)の100μlを24時間マイク
ロタイタープレートに固定する。さらに抗体を固定した
マイクロタイタープレートを1M KClにより洗浄
し、2%BSAを含む0.01Mのリン酸緩衝液(pH
7.6)によりブロックする。そののち、一定の濃度の
クレアチンキナーゼMBおよび乳酸デヒドロゲナーゼI
を各々抗クレアチンキナーゼMB抗体および抗乳酸デヒ
ドロゲナーゼI抗体とともにマイクロタイタープレート
において1時間インキュベートした。抗体と酵素の反応
終了後、マイクロタイタープレートを洗浄し、各々に、
クレアチンキナーゼの活性を決定するための試薬Iおよ
び乳酸デヒドロゲナーゼの活性を決定するための試薬II
を添加する。最後に、マイクロタイタープレートにおけ
る吸光度の経時的変化(the change of absorbance wit
h respect to time)を340nmで測定する。
たは抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体のいずれかである、
抗体(10μg/ml)の100μlを24時間マイク
ロタイタープレートに固定する。さらに抗体を固定した
マイクロタイタープレートを1M KClにより洗浄
し、2%BSAを含む0.01Mのリン酸緩衝液(pH
7.6)によりブロックする。そののち、一定の濃度の
クレアチンキナーゼMBおよび乳酸デヒドロゲナーゼI
を各々抗クレアチンキナーゼMB抗体および抗乳酸デヒ
ドロゲナーゼI抗体とともにマイクロタイタープレート
において1時間インキュベートした。抗体と酵素の反応
終了後、マイクロタイタープレートを洗浄し、各々に、
クレアチンキナーゼの活性を決定するための試薬Iおよ
び乳酸デヒドロゲナーゼの活性を決定するための試薬II
を添加する。最後に、マイクロタイタープレートにおけ
る吸光度の経時的変化(the change of absorbance wit
h respect to time)を340nmで測定する。
【0024】試薬Iは、 1.イミダゾール(0.1mol/L、pH6.7)、
グルコース(20mmol/L)、酢酸マグネシウム
(10mmol/L)およびEDTA(2mmol/
L)からなる基質緩衝液および 2.ADP(2mmol/L)、NADP+(2mmo
l/L)、リン酸クレアチン(creatin phosphate)
(30mmol/L)、N−アセチルシステイン(13
mmol/L)、HK(ヘキソースキナーゼ)(250
0U/L)およびG6P−DH(グルコース−6−リン
酸デヒドロゲナーゼ)(1500U/L)からなるクレ
アチンキナーゼ試薬からなる。
グルコース(20mmol/L)、酢酸マグネシウム
(10mmol/L)およびEDTA(2mmol/
L)からなる基質緩衝液および 2.ADP(2mmol/L)、NADP+(2mmo
l/L)、リン酸クレアチン(creatin phosphate)
(30mmol/L)、N−アセチルシステイン(13
mmol/L)、HK(ヘキソースキナーゼ)(250
0U/L)およびG6P−DH(グルコース−6−リン
酸デヒドロゲナーゼ)(1500U/L)からなるクレ
アチンキナーゼ試薬からなる。
【0025】クレアチンキナーゼ(CK)と試薬Iとの
反応を以下に示す。
反応を以下に示す。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】
【数3】
【0029】試薬IIは、 1.リン酸緩衝液(0.1mol/L、pH7.6)、
ピルビン酸ナトリウム(0.63mmol/L)および
安定剤からなる基質緩衝液および 2.NADH(0.35mmol/L)からなるNAD
H試薬からなる。
ピルビン酸ナトリウム(0.63mmol/L)および
安定剤からなる基質緩衝液および 2.NADH(0.35mmol/L)からなるNAD
H試薬からなる。
【0030】試薬IIと乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)
の反応を以下に示す。
の反応を以下に示す。
【0031】
【数4】
【0032】前記の方法により抗体を選択すると、前記
のバイオデザイン社より入手可能な抗クレアチンキナー
ゼMB抗体が他の製造者より入手可能なものよりも、よ
りよいパフォーマンス(performance)を実施でき、前
記のバイオデザイン社より入手可能な抗乳酸デヒドロゲ
ナーゼIでは最もよいパフォーマンスを実施できる。
のバイオデザイン社より入手可能な抗クレアチンキナー
ゼMB抗体が他の製造者より入手可能なものよりも、よ
りよいパフォーマンス(performance)を実施でき、前
記のバイオデザイン社より入手可能な抗乳酸デヒドロゲ
ナーゼIでは最もよいパフォーマンスを実施できる。
【0033】(2)抗体固定化の好ましい濃度の決定 抗クレアチンキナーゼMB抗体および抗乳酸デヒドロゲ
ナーゼI抗体を数種の濃度に希釈する。つぎに、異なる
濃度のこれらの抗体を固体担体に固定する。これに続く
方法は前記の抗体の選択における方法と同様である。
ナーゼI抗体を数種の濃度に希釈する。つぎに、異なる
濃度のこれらの抗体を固体担体に固定する。これに続く
方法は前記の抗体の選択における方法と同様である。
【0034】図5に示されるように、10μg/mlの
抗クレアチンキナーゼMB抗体をマイクロタイタープレ
ートに固定し、抗クレアチンキナーゼMB抗体について
実施することが好ましい。たとえ10μg/mlよりも
高い濃度でよりよいパフォーマンスをうることができた
としても、製造コストに関して魅力的ではないので、本
発明による急性心筋梗塞診断キットの製造には10μg
/mlの濃度を用いる。
抗クレアチンキナーゼMB抗体をマイクロタイタープレ
ートに固定し、抗クレアチンキナーゼMB抗体について
実施することが好ましい。たとえ10μg/mlよりも
高い濃度でよりよいパフォーマンスをうることができた
としても、製造コストに関して魅力的ではないので、本
発明による急性心筋梗塞診断キットの製造には10μg
/mlの濃度を用いる。
【0035】つぎに、図6に示されるように、抗乳酸デ
ヒドロゲナーゼI抗体の濃度が高くなるほど、活性のパ
フォーマンスはよりよいことがわかる。しかしながら、
活性のパフォーマンスが減少することのない濃度につい
てコストを考慮すると、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体
の固定化の好ましい濃度として10μg/mlが選択さ
れる。
ヒドロゲナーゼI抗体の濃度が高くなるほど、活性のパ
フォーマンスはよりよいことがわかる。しかしながら、
活性のパフォーマンスが減少することのない濃度につい
てコストを考慮すると、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体
の固定化の好ましい濃度として10μg/mlが選択さ
れる。
【0036】(3)好ましい抗体固定化時間の決定 10μg/mlの抗クレアチンキナーゼMB抗体および
10μg/mlの抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体を一定
期間固体担体に固定する。これ以後の方法は、前記の抗
体の選択における方法と同様である。
10μg/mlの抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体を一定
期間固体担体に固定する。これ以後の方法は、前記の抗
体の選択における方法と同様である。
【0037】図7に示されるように、抗クレアチンキナ
ーゼMB抗体の固定化時間が長くなるほど、マイクロタ
イタープレートに固定される抗体の量が多くなることが
わかる。とくに、マイクロタイタープレートに固定され
た抗クレアチンキナーゼMB抗体の量は96時間の固定
化ののち、急激に増加する。したがって、96時間が、
抗クレアチンキナーゼMB抗体固定化の好ましい時間で
あるとわかる。
ーゼMB抗体の固定化時間が長くなるほど、マイクロタ
イタープレートに固定される抗体の量が多くなることが
わかる。とくに、マイクロタイタープレートに固定され
た抗クレアチンキナーゼMB抗体の量は96時間の固定
化ののち、急激に増加する。したがって、96時間が、
抗クレアチンキナーゼMB抗体固定化の好ましい時間で
あるとわかる。
【0038】つぎに、図8を参照すると、抗乳酸デヒド
ロゲナーゼI抗体の固定化時間が長くなるほど、マイク
ロタイタープレートに固定される抗体の量が多くなるこ
とがわかる。とくに、マイクロタイタープレートに固定
された抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体の量は72時間の
固定化ののち、急激に増加する。したがって、72時間
が、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体固定化の好ましい時
間であるとわかる。
ロゲナーゼI抗体の固定化時間が長くなるほど、マイク
ロタイタープレートに固定される抗体の量が多くなるこ
とがわかる。とくに、マイクロタイタープレートに固定
された抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体の量は72時間の
固定化ののち、急激に増加する。したがって、72時間
が、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体固定化の好ましい時
間であるとわかる。
【0039】さらに、テスト血清のインキュベーション
のための好ましい時間を考察する。まず、抗クレアチン
キナーゼMB抗体を10μg/mlに希釈し、96時間
マイクロタイタープレートに固定する。洗浄ののち、抗
クレアチンキナーゼMB抗体を固定したマイクロタイタ
ープレートをBSAでブロックする。つぎに、一定の濃
度の数種のテスト血清を異なる時間インキュベートし、
ついで洗浄する。続いて、試薬Iをマイクロタイタープ
レートに添加し、マイクロタイタープレートにおける吸
光度の経時変化を340nmで測定する。
のための好ましい時間を考察する。まず、抗クレアチン
キナーゼMB抗体を10μg/mlに希釈し、96時間
マイクロタイタープレートに固定する。洗浄ののち、抗
クレアチンキナーゼMB抗体を固定したマイクロタイタ
ープレートをBSAでブロックする。つぎに、一定の濃
度の数種のテスト血清を異なる時間インキュベートし、
ついで洗浄する。続いて、試薬Iをマイクロタイタープ
レートに添加し、マイクロタイタープレートにおける吸
光度の経時変化を340nmで測定する。
【0040】図9に示されるように、テスト血清中のク
レアチンキナーゼMBをテストするためには、テスト血
清のインキュベーションのための好ましい時間は30分
よりやや長い。図11にしたがえば、前記の方法により
えられるクレアチンキナーゼMBの標準曲線により、テ
ストの限界が約5〜150U/Lであることが示され
る。
レアチンキナーゼMBをテストするためには、テスト血
清のインキュベーションのための好ましい時間は30分
よりやや長い。図11にしたがえば、前記の方法により
えられるクレアチンキナーゼMBの標準曲線により、テ
ストの限界が約5〜150U/Lであることが示され
る。
【0041】同様に、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体を
80μg/mlに希釈し、72時間マイクロタイタープ
レートに固定した。洗浄ののち、抗乳酸デヒドロゲナー
ゼI抗体を固定したマイクロタイタープレートをBSA
でブロックした。つぎに、一定の濃度の数種のテスト血
清を異なる時間インキュベートし、ついで洗浄する。続
いて、試薬IIをマイクロタイタープレートに添加し、マ
イクロタイタープレートにおけるO.D.値の経時的変
化を340nmで測定する。
80μg/mlに希釈し、72時間マイクロタイタープ
レートに固定した。洗浄ののち、抗乳酸デヒドロゲナー
ゼI抗体を固定したマイクロタイタープレートをBSA
でブロックした。つぎに、一定の濃度の数種のテスト血
清を異なる時間インキュベートし、ついで洗浄する。続
いて、試薬IIをマイクロタイタープレートに添加し、マ
イクロタイタープレートにおけるO.D.値の経時的変
化を340nmで測定する。
【0042】図10に示されるように、テスト血清中の
乳酸デヒドロゲナーゼIをテストするためには、テスト
血清のインキュベーションのための好ましい時間は約1
5分よりいく分長い。図12にしたがえば、前記の方法
によりえられる乳酸デヒドロゲナーゼIの標準曲線によ
り、テストの限界が約5〜150U/Lであることが示
される。
乳酸デヒドロゲナーゼIをテストするためには、テスト
血清のインキュベーションのための好ましい時間は約1
5分よりいく分長い。図12にしたがえば、前記の方法
によりえられる乳酸デヒドロゲナーゼIの標準曲線によ
り、テストの限界が約5〜150U/Lであることが示
される。
【0043】実際においての、本発明による急性心筋梗
塞診断キットの操作原理およびプロセスのフローを以下
に説明する。
塞診断キットの操作原理およびプロセスのフローを以下
に説明する。
【0044】図13に示されるように、テスト血清を6
つの部分に分割し、これをテスト血清I、テスト血清I
I、テスト血清III、テスト血清IV、テスト血清Vおよび
テスト血清VIとする。つぎに、テスト血清Iを抗クレア
チンキナーゼMB抗体を固定したマイクロタイタープレ
ートウェルIに添加し、テスト血清IIを抗乳酸デヒドロ
ゲナーゼI抗体を固定したマイクロタイタープレートウ
ェルIIに添加する。つぎに、一定量のミオグロビン−乳
酸デヒドロゲナーゼ結合体をテスト血清IIIと混合し、
ミオグロビン−乳酸デヒドロゲナーゼ結合体およびテス
ト血清IIIを含むこの混合物を抗ミオグロビン抗体を固
定したマイクロタイタープレートウェルIIIに添加す
る。テスト血清IV、テスト血清Vおよびテスト血清VIを
いずれの抗体も含まないブランクのマイクロタイタープ
レートウェルIV、ブランクのマイクロタイタープレート
ウェルVおよびブランクのマイクロタイタープレートウ
ェルVIに各々添加する。さらに、マイクロタイタープレ
ートウェルI、マイクロタイタープレートウェルIIおよ
びマイクロタイタープレートウェルIIIを30分間イン
キュベートし、そののち洗浄する。つぎに、試薬Iをマ
イクロタイタープレートウェルIおよびマイクロタイタ
ープレートウェルIVに添加する。試薬IIをマイクロタイ
タープレートウェルII、マイクロタイタープレートウェ
ルIIIおよびマイクロタイタープレートウェルVに添加
する。グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミナーゼ
をテストするための試薬IIIをマイクロタイタープレー
トウェルVIに添加する。
つの部分に分割し、これをテスト血清I、テスト血清I
I、テスト血清III、テスト血清IV、テスト血清Vおよび
テスト血清VIとする。つぎに、テスト血清Iを抗クレア
チンキナーゼMB抗体を固定したマイクロタイタープレ
ートウェルIに添加し、テスト血清IIを抗乳酸デヒドロ
ゲナーゼI抗体を固定したマイクロタイタープレートウ
ェルIIに添加する。つぎに、一定量のミオグロビン−乳
酸デヒドロゲナーゼ結合体をテスト血清IIIと混合し、
ミオグロビン−乳酸デヒドロゲナーゼ結合体およびテス
ト血清IIIを含むこの混合物を抗ミオグロビン抗体を固
定したマイクロタイタープレートウェルIIIに添加す
る。テスト血清IV、テスト血清Vおよびテスト血清VIを
いずれの抗体も含まないブランクのマイクロタイタープ
レートウェルIV、ブランクのマイクロタイタープレート
ウェルVおよびブランクのマイクロタイタープレートウ
ェルVIに各々添加する。さらに、マイクロタイタープレ
ートウェルI、マイクロタイタープレートウェルIIおよ
びマイクロタイタープレートウェルIIIを30分間イン
キュベートし、そののち洗浄する。つぎに、試薬Iをマ
イクロタイタープレートウェルIおよびマイクロタイタ
ープレートウェルIVに添加する。試薬IIをマイクロタイ
タープレートウェルII、マイクロタイタープレートウェ
ルIIIおよびマイクロタイタープレートウェルVに添加
する。グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミナーゼ
をテストするための試薬IIIをマイクロタイタープレー
トウェルVIに添加する。
【0045】試薬IIIは、 1.アスパラギン酸塩(200mmol/L)およびα
−ケトグルタル酸塩(200mmol/L)からなる緩
衝溶液および 2.乳酸デヒドロゲナーゼ(1500U/Lより高い濃
度)、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(1200U/Lより
高い濃度)およびNADHからなるGOT試薬からな
る。
−ケトグルタル酸塩(200mmol/L)からなる緩
衝溶液および 2.乳酸デヒドロゲナーゼ(1500U/Lより高い濃
度)、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(1200U/Lより
高い濃度)およびNADHからなるGOT試薬からな
る。
【0046】グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミ
ナーゼ(GOT)と試薬IIIとの反応を以下に示す。
ナーゼ(GOT)と試薬IIIとの反応を以下に示す。
【0047】
【数5】
【0048】
【数6】
【0049】最後に、マイクロタイタープレートウェル
I〜VIにおけるO.D.値の経時的変化を340nmで
測定し、活性を推定する。総クレアチンキナーゼおよび
総乳酸デヒドロゲナーゼの活性は、各々マイクロタイタ
ープレートウェルIVおよびVにおいて、O.D.値の経
時的変化により推定する。クレアチンキナーゼMBおよ
び乳酸デヒドロゲナーゼIの活性は、各々マイクロタイ
タープレートウェルIおよびIIにおいて、O.D.値の
経時的変化により推定する。前記でえられる結果によ
り、クレアチンキナーゼMB/総クレアチンキナーゼの
百分率および乳酸デヒドロゲナーゼI/総乳酸デヒドロ
ゲナーゼの百分率を計算する。同様に、グルタミン酸−
オキザロ酢酸トランスアミナーゼの活性もまた340n
mでマイクロタイタープレートウェルVIの吸光度の値の
減少率により推断(infer)する。さらに、マイクロタ
イタープレートウェルIIIにおいてミオグロビンおよび
ミオグロビン−乳酸デヒドロゲナーゼ結合体と抗ミオグ
ロビン抗体は競合的に反応する。反応終了後、マイクロ
タイタープレートウェルを洗浄する。さらに、試薬IIを
マイクロタイタープレートウェルIIIに添加する。その
のち、乳酸デヒドロゲナーゼIの活性を340nmでの
マイクロタイタープレートウェルIIIにおける吸光度の
減少率により推断する。最後に、ミオグロビンの量を推
定する。
I〜VIにおけるO.D.値の経時的変化を340nmで
測定し、活性を推定する。総クレアチンキナーゼおよび
総乳酸デヒドロゲナーゼの活性は、各々マイクロタイタ
ープレートウェルIVおよびVにおいて、O.D.値の経
時的変化により推定する。クレアチンキナーゼMBおよ
び乳酸デヒドロゲナーゼIの活性は、各々マイクロタイ
タープレートウェルIおよびIIにおいて、O.D.値の
経時的変化により推定する。前記でえられる結果によ
り、クレアチンキナーゼMB/総クレアチンキナーゼの
百分率および乳酸デヒドロゲナーゼI/総乳酸デヒドロ
ゲナーゼの百分率を計算する。同様に、グルタミン酸−
オキザロ酢酸トランスアミナーゼの活性もまた340n
mでマイクロタイタープレートウェルVIの吸光度の値の
減少率により推断(infer)する。さらに、マイクロタ
イタープレートウェルIIIにおいてミオグロビンおよび
ミオグロビン−乳酸デヒドロゲナーゼ結合体と抗ミオグ
ロビン抗体は競合的に反応する。反応終了後、マイクロ
タイタープレートウェルを洗浄する。さらに、試薬IIを
マイクロタイタープレートウェルIIIに添加する。その
のち、乳酸デヒドロゲナーゼIの活性を340nmでの
マイクロタイタープレートウェルIIIにおける吸光度の
減少率により推断する。最後に、ミオグロビンの量を推
定する。
【0050】本発明による急性心筋梗塞診断キットの特
徴を以下に示す。
徴を以下に示す。
【0051】1.本発明による急性心筋梗塞診断キット
は、たとえば、クレアチンキナーゼMBおよびミオグロ
ビンなどの急性心筋梗塞の早期の標識と、たとえば乳酸
デヒドロゲナーゼIといった後期の標識との同時測定を
提供する。したがって、誤診が避けられうる。
は、たとえば、クレアチンキナーゼMBおよびミオグロ
ビンなどの急性心筋梗塞の早期の標識と、たとえば乳酸
デヒドロゲナーゼIといった後期の標識との同時測定を
提供する。したがって、誤診が避けられうる。
【0052】2.イソ酵素および総酵素の同時測定は、
本発明による急性心筋梗塞診断キットにより提供されう
る。したがって、急性心筋梗塞の発症を再確認できる。
本発明による急性心筋梗塞診断キットにより提供されう
る。したがって、急性心筋梗塞の発症を再確認できる。
【0053】3.ミオグロビンの量は、本発明による急
性心筋梗塞キットによりわかりうる。ミオグロビンの量
は灌流治療が効果であるかどうかの指標となりうるの
で、侵襲的な診断は、必要時のみ実施されうる。
性心筋梗塞キットによりわかりうる。ミオグロビンの量
は灌流治療が効果であるかどうかの指標となりうるの
で、侵襲的な診断は、必要時のみ実施されうる。
【0054】4.同じ試薬、手段および分光光度計の測
定波長により、イソ酵素および総酵素の両方の活性がわ
かりうる。結果として、イソ酵素/総酵素の百分率は信
頼性がある。
定波長により、イソ酵素および総酵素の両方の活性がわ
かりうる。結果として、イソ酵素/総酵素の百分率は信
頼性がある。
【0055】5.本発明による急性心筋梗塞診断キット
によれば、60分以内に、同波長で、全ての相対値を読
み出すことができる。
によれば、60分以内に、同波長で、全ての相対値を読
み出すことができる。
【0056】6.本発明による急性心筋梗塞診断キット
は、広く入手可能なELISA装置と協同して使用でき
る。結果として、緊急の・さし迫ったテストに適してい
る。
は、広く入手可能なELISA装置と協同して使用でき
る。結果として、緊急の・さし迫ったテストに適してい
る。
【0057】本発明は何が現在最も実用的で好ましい実
施態様であるかという見地から記載したが、本発明は開
示した実施態様に限定されるものではない。たとえば、
グリコーゲンホスホリラーゼBB/グリコーゲンホスホ
リラーゼの百分率、ミオグロビン/カルボニックアンヒ
ドラーゼIIIの百分率および脂肪酸結合タンパク質/カ
ルボニックアンヒドラーゼIIIの百分率もまた本発明の
精神の範囲においてえられうる。
施態様であるかという見地から記載したが、本発明は開
示した実施態様に限定されるものではない。たとえば、
グリコーゲンホスホリラーゼBB/グリコーゲンホスホ
リラーゼの百分率、ミオグロビン/カルボニックアンヒ
ドラーゼIIIの百分率および脂肪酸結合タンパク質/カ
ルボニックアンヒドラーゼIIIの百分率もまた本発明の
精神の範囲においてえられうる。
【0058】さらに、本発明は、添付した請求項の真意
および範囲内に含まれる様々な変更および類似のアレン
ジメントを包含することを意図し、その範囲は全てのそ
のような変更および類似の構造を包含するような最も広
い解釈にしたがうべきである。
および範囲内に含まれる様々な変更および類似のアレン
ジメントを包含することを意図し、その範囲は全てのそ
のような変更および類似の構造を包含するような最も広
い解釈にしたがうべきである。
【0059】
【発明の効果】急性心筋梗塞の患者の血清中の複数の生
化学的標識の定量を簡単にかつ同時に行ないうる、急性
心筋梗塞診断キットおよび同診断方法を提供することが
できる。
化学的標識の定量を簡単にかつ同時に行ないうる、急性
心筋梗塞診断キットおよび同診断方法を提供することが
できる。
本発明は、本願に不可欠な部分を形成する以下の記述お
よび添付書類を参照することによりより完全に理解しう
る。
よび添付書類を参照することによりより完全に理解しう
る。
【図1】(a)から(c)は、エンザイム・リンクト・
イムノソルベント・アッセイの従来の方法を説明するた
めの断面説明図である。
イムノソルベント・アッセイの従来の方法を説明するた
めの断面説明図である。
【図2】(a)から(b)は、本発明によるエンザイム
イムノアッセイの方法の好ましい実施態様を説明するた
めの断面説明図である。
イムノアッセイの方法の好ましい実施態様を説明するた
めの断面説明図である。
【図3】クレアチンキナーゼMBと試薬Iとの反応時の
時間(min)に対する340nmにおける吸光度をプ
ロットしたグラフである。
時間(min)に対する340nmにおける吸光度をプ
ロットしたグラフである。
【図4】乳酸デヒドロゲナーゼIおよび試薬IIの反応時
の時間(min)に対する340nmにおける吸光度を
プロットしたグラフである。
の時間(min)に対する340nmにおける吸光度を
プロットしたグラフである。
【図5】抗クレアチンキナーゼMB抗体の好ましい固定
化濃度を決定するための濃度(μg/ml)に対する3
40nmにおける吸光度(mOD/min)の変化をプ
ロットしたグラフである。
化濃度を決定するための濃度(μg/ml)に対する3
40nmにおける吸光度(mOD/min)の変化をプ
ロットしたグラフである。
【図6】抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体の好ましい固定
化濃度を決定するための濃度(μg/ml)に対する3
40nmにおける吸光度(mOD/min)の変化をプ
ロットしたグラフである。
化濃度を決定するための濃度(μg/ml)に対する3
40nmにおける吸光度(mOD/min)の変化をプ
ロットしたグラフである。
【図7】抗クレアチンキナーゼMB抗体の好ましい固定
化時間を決定するための時間(hr)に対する340n
mにおける吸光度(mOD/min)の変化をプロット
したグラフである。
化時間を決定するための時間(hr)に対する340n
mにおける吸光度(mOD/min)の変化をプロット
したグラフである。
【図8】抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体の好ましい固定
化時間を決定するための時間(hr)に対する340n
mにおける吸光度(mOD/min)の変化をプロット
したグラフである。
化時間を決定するための時間(hr)に対する340n
mにおける吸光度(mOD/min)の変化をプロット
したグラフである。
【図9】抗クレアチンキナーゼMB抗体を固定したマイ
クロタイタープレートウェルにおけるテスト血清の好ま
しいインキュベーション時間を決定するための時間(m
in)に対する340nmにおける吸光度(mOD/m
in)の変化をプロットしたグラフである。
クロタイタープレートウェルにおけるテスト血清の好ま
しいインキュベーション時間を決定するための時間(m
in)に対する340nmにおける吸光度(mOD/m
in)の変化をプロットしたグラフである。
【図10】抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体を固定したマ
イクロタイタープレートウェルにおけるテスト血清の好
ましいインキュベーション時間を決定するための時間
(min)に対する340nmにおける吸光度(mOD
/min)の変化をプロットしたグラフである。
イクロタイタープレートウェルにおけるテスト血清の好
ましいインキュベーション時間を決定するための時間
(min)に対する340nmにおける吸光度(mOD
/min)の変化をプロットしたグラフである。
【図11】クレアチンキナーゼMBの濃度(U/L)に
対する340nmにおける吸光度(mOD/min)の
変化に関する標準曲線を示すグラフである。
対する340nmにおける吸光度(mOD/min)の
変化に関する標準曲線を示すグラフである。
【図12】乳酸デヒドロゲナーゼIの濃度(log(U
/L))に対する340nmにおける吸光度(mOD/
min)の変化に関する標準曲線を示すグラフである。
/L))に対する340nmにおける吸光度(mOD/
min)の変化に関する標準曲線を示すグラフである。
【図13】本発明による急性心筋梗塞診断キットを用い
る方法のためのフローチャートである。
る方法のためのフローチャートである。
【図14】急性心筋梗塞患者の発症以降に本発明による
急性心筋梗塞診断キットを用いることによってえた時間
(hr)に対する数種の酵素の活性(U/L)およびイ
ソ酵素/総酵素の百分率(%)をプロットしたグラフで
ある。
急性心筋梗塞診断キットを用いることによってえた時間
(hr)に対する数種の酵素の活性(U/L)およびイ
ソ酵素/総酵素の百分率(%)をプロットしたグラフで
ある。
10、21 固体担体 11 第1の抗体 12、23 生化学的標識 13 第2の抗体 14 酵素末端 15 抗体−酵素結合体 16 生化学的試薬 17、25 生成物 22 抗体 24 試薬
Claims (25)
- 【請求項1】 複数の種類の抗体、複数のマイクロタイ
タープレートウェルを有し、各マイクロタイタープレー
トウェルには複数の種類の抗体のうちの多くとも1種が
固定されているマイクロタイタープレートおよび血清中
の複数の生化学的標識を測定するために用いられる複数
の種類の試薬からなる急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項2】 さらにミオグロビン−乳酸デヒドロゲナ
ーゼ結合体からなる請求項1記載の急性心筋梗塞診断キ
ット。 - 【請求項3】 抗体が、抗クレアチンキナーゼMB抗
体、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体、抗ミオグロビン抗
体、抗脂肪酸結合タンパク質抗体、抗グリコーゲンホス
ホリラーゼBB抗体、抗カルボニックアンヒドラーゼII
I抗体、抗クレアチンキナーゼMB1抗体、抗クレアチン
キナーゼMB2抗体、抗クレアチンキナーゼMM1抗体、
抗クレアチンキナーゼMM2抗体および抗クレアチンキ
ナーゼMM3抗体からなる群より選ばれる請求項1記載
の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項4】 血清中の複数の生化学的標識が、クレア
チンキナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グリコーゲンホ
スホリラーゼBBおよびカルボニックアンヒドラーゼII
Iからなる群より選ばれる請求項1記載の急性心筋梗塞
診断キット。 - 【請求項5】 複数の種類の試薬が分光光度計の同じ測
定波長を有する請求項1記載の急性心筋梗塞診断キッ
ト。 - 【請求項6】 複数の種類の試薬が、クレアチンキナー
ゼおよびクレアチンキナーゼのイソ酵素を検出するため
に用いられる第1の試薬、乳酸デヒドロゲナーゼおよび
乳酸デヒドロゲナーゼのイソ酵素を検出するために用い
られる第2の試薬およびグルタミン酸−オキザロ酢酸ト
ランスアミナーゼを検出するために用いられる第3の試
薬からなる請求項3記載の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項7】 第1の試薬が、リン酸クレアチン、AD
P、グルコース、ヘキソースキナーゼ、NADP+およ
びグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼからなる請
求項6記載の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項8】 第2の試薬が、ピルビン酸ナトリウムお
よびNADHからなる請求項6記載の急性心筋梗塞診断
キット。 - 【請求項9】 第3の試薬が、アスパラギン酸塩、α−
ケトグルタル酸塩、NADHおよびリンゴ酸デヒドロゲ
ナーゼからなる請求項6記載の急性心筋梗塞診断キッ
ト。 - 【請求項10】 抗体が固定されているマイクロタイタ
ープレートウェルがタンパク質でブロックされる請求項
1記載の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項11】 マイクロタイタープレートウェルに抗
クレアチンキナーゼMB抗体が10μl/ml程度の濃
度、約100μlの体積および96時間程度の時間で固
定される請求項3記載の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項12】 マイクロタイタープレートウェルに抗
乳酸デヒドロゲナーゼI抗体が10μl/ml程度の濃
度、約100μlの体積および72時間程度の時間で固
定される請求項3記載の急性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項13】 マイクロタイタープレートウェルに抗
クレアチンキナーゼ抗体を固定するためのインキュベー
ション時間が30分間程度である請求項3記載の急性心
筋梗塞診断キット。 - 【請求項14】 マイクロタイタープレートウェルに抗
乳酸デヒドロゲナーゼI抗体を固定するためのインキュ
ベーション時間が15分間程度である請求項3記載の急
性心筋梗塞診断キット。 - 【請求項15】 急性心筋梗塞の患者の血清中の生化学
的標識と結合しうる複数の種類の抗体を提供する工程、
各固体担体には多くとも1種の該抗体が固定されている
複数の固体担体を提供する工程、該抗体と結合しない不
純物を取り除く工程、複数の固体担体に複数の各試薬を
添加する工程、および各抗体と結合した血清中の生化学
的標識の活性を測定する工程からなる急性心筋梗塞を診
断するための方法。 - 【請求項16】 抗体が、抗クレアチンキナーゼMB抗
体、抗乳酸デヒドロゲナーゼI抗体、抗ミオグロビン抗
体、抗脂肪酸結合タンパク質抗体、抗グリコーゲンホス
ホリラーゼBB抗体、抗カルボニックアンヒドラーゼII
I抗体、抗クレアチンキナーゼMB1抗体、抗クレアチン
キナーゼMB2抗体、抗クレアチンキナーゼMM1抗体、
抗クレアチンキナーゼMM2抗体および抗クレアチンキ
ナーゼMM3抗体からなる群より選ばれる請求項15記
載の急性心筋梗塞を診断するための方法。 - 【請求項17】 複数の固体担体がマイクロタイタープ
レートである請求項15記載の急性心筋梗塞を診断する
ための方法。 - 【請求項18】 さらにタンパク質で複数の固体担体を
ブロックする工程からなる請求項15記載の急性心筋梗
塞を診断するための方法。 - 【請求項19】 さらに血清の複数の部分のうちの1つ
の部分へミオグロビン−乳酸デヒドロゲナーゼを添加す
る工程からなる請求項15記載の急性心筋梗塞を診断す
るための方法。 - 【請求項20】 複数の種類の試薬が、クレアチンキナ
ーゼおよびクレアチンキナーゼのイソ酵素を検出するた
めに用いられる第1の試薬、乳酸デヒドロゲナーゼおよ
び乳酸デヒドロゲナーゼのイソ酵素を検出するために用
いられる第2の試薬およびグルタミン酸−オキザロ酢酸
トランスアミナーゼを検出するために用いられる第3の
試薬からなる請求項15記載の急性心筋梗塞を診断する
ための方法。 - 【請求項21】 複数の種類の試薬が分光光度計の同じ
測定波長を有する請求項15記載の急性心筋梗塞を診断
するための方法。 - 【請求項22】 第1の試薬が、リン酸クレアチン、A
DP、グルコース、ヘキソースキナーゼ、NADP+お
よびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼからなる
請求項20記載の急性心筋梗塞を診断するための方法。 - 【請求項23】 第2の試薬が、ピルビン酸ナトリウム
およびNADHからなる請求項20記載の急性心筋梗塞
を診断するための方法。 - 【請求項24】 第3の試薬が、アスパラギン酸塩、α
−ケトグルタル酸塩、NADHおよびリンゴ酸デヒドロ
ゲナーゼからなる請求項20記載の急性心筋梗塞を診断
するための方法。 - 【請求項25】 血清中の生化学的標識の活性を吸光度
の経時変化により推定する請求項15記載の急性心筋梗
塞を診断するための方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
TW85105768 | 1996-05-15 | ||
TW85105768 | 1996-05-15 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09304393A true JPH09304393A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=21625244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20736896A Pending JPH09304393A (ja) | 1996-05-15 | 1996-08-06 | 急性心筋梗塞診断キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09304393A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1996
- 1996-08-06 JP JP20736896A patent/JPH09304393A/ja active Pending
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