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JPH09301936A - 新規第4級アンモニウム塩、その製造方法及びそれを含有する柔軟仕上剤並びに毛髪化粧料 - Google Patents

新規第4級アンモニウム塩、その製造方法及びそれを含有する柔軟仕上剤並びに毛髪化粧料

Info

Publication number
JPH09301936A
JPH09301936A JP11460296A JP11460296A JPH09301936A JP H09301936 A JPH09301936 A JP H09301936A JP 11460296 A JP11460296 A JP 11460296A JP 11460296 A JP11460296 A JP 11460296A JP H09301936 A JPH09301936 A JP H09301936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
quaternary ammonium
ammonium salt
represented
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11460296A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Sakaguchi
明 坂口
Toru Kato
徹 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP11460296A priority Critical patent/JPH09301936A/ja
Publication of JPH09301936A publication Critical patent/JPH09301936A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Detergent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維に対して優れた柔軟性を付与し、毛髪に
対しては優れた柔軟性と平滑性を付与でき、さらに生分
解性のより優れた第4級アンモニウム塩の提供。 【解決手段】 一般式(I)で表される第4級アンモニ
ウム塩、その製造方法及びそれを含有する柔軟仕上剤並
びに毛髪化粧料。 【化1】 (式中、R1,R2及びR3は炭素数1〜4のアルキル基又は
ヒドロキシルアルキル基、R4及びR5は炭素数12〜22のア
ルキル基又はアルケニル基、m は1〜6の整数、X は陰
イオン基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な第4級アンモ
ニウム塩、その製造方法及びそれを含有する柔軟仕上剤
並びに毛髪化粧料に関する。さらに詳しくは各種の繊維
に対し優れた柔軟性および弾力性(ふっくら感)を付与
し、かつ吸水性に優れ、優れた生分解性をもち自然環境
に対し優しく、更に毛髪に対して優れた平滑性、柔軟性
を付与できる第4級アンモニウム塩、その製造方法及び
それを含有する柔軟仕上げ剤並びに毛髪化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在家
庭用柔軟仕上げ剤又は毛髪化粧料に柔軟基剤として用い
られている化合物はジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルア
ンモニウムクロリドに代表されるような1分子中に2本
の長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム塩であ
る。この理由としてはこの第4級アンモニウム塩が少量
で各種繊維や毛髪に対して良好な柔軟効果を発揮するか
らである。
【0003】しかしながら、上記第4級アンモニウム塩
は、生分解性が悪いという欠点を有し、処理後の残存物
が河川等の自然界に放出された場合、殆ど分解されずに
蓄積するといった問題がある。
【0004】このような問題を解決するために、特開昭
56−10153号公報に示すようなジエステル型4級
アンモニウム塩も開示されているが、なお生分解性と柔
軟性能を十分に満足する剤は見出されていない。
【0005】従って、本発明の目的は、繊維に対して優
れた柔軟性を付与し、毛髪に対しては優れた柔軟性と平
滑性を付与でき、さらに生分解性のより優れた第4級ア
ンモニウム塩を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の新規第4級アン
モニウム塩が上記目的に最適であることを見出し本発明
を完成した。すなわち、本発明は、一般式(I)で表さ
れる第4級アンモニウム塩及びその製造方法を提供する
ものである。
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R1,R2及びR3は同一又は異なっ
て、炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシルアルキ
ル基、R4及びR5は同一又は異なって炭素数12〜22の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、m は1〜6
の整数、X は陰イオン基を示す。) また、本発明は、上記一般式(I)で表される第4級ア
ンモニウム塩を含有することを特徴とする柔軟仕上剤、
並びに上記一般式(I)で表される第4級アンモニウム
塩を含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0010】一般式(I)において、R1,R2及びR3で示
される炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシルアル
キル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ヒドロキシルエチル、ヒドロキシルプロピル等の基が挙
げられるが、メチル、エチル、ヒドロキシルエチル等の
炭素数1〜2のアルキル基又はヒドロキシルアルキル基
が好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0011】また、R4及びR5は炭素数12〜22の直鎖又は
分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示すが、柔軟性
能付与の観点より炭素数16〜20の直鎖アルキル基又はア
ルケニル基、あるいはこれらが混合した基が好ましく、
炭素数16〜18の直鎖アルキル基又はオレイル基が特に好
ましい。m は1〜6の整数を示すが、1〜3が好まし
く、1が特に好ましい。
【0012】X は陰イオン基を示すが、好ましくはハロ
ゲン原子(Cl, Br等)、サルフェート、炭素数1〜4の
水酸基で置換されていてもよいカルボキシレート又は炭
素数1〜4のアルキルサルフェート(CH3SO4、C2H5SO4
等) であり、更に好ましくはCl又はCH3SO4である。
【0013】一般式(I)で表される第4級アンモニウ
ム塩の好ましい具体例としては、次のようなものが挙げ
られる。
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】本発明の一般式(I)で表される第4級ア
ンモニウム塩(以下第4級アンモニウム塩(I)と略記
する)は例えば以下の反応式に示すように、リンゴ酸と
一般式(II)又は(II')で表される高級アルコールから
選ばれる1種又は2種以上とを反応させて一般式(III)
で表されるリンゴ酸ジエステルを得、このリンゴ酸ジエ
ステルと一般式 (IV) で表されるハロカルボン酸ハライ
ドを反応させて一般式(V)で表されるトリエステルを
得、更にこのトリエステルと一般式 (VI) で表されるア
ミンを反応させる方法により製造することができるが、
本発明はこの製造方法によって制限されるものではな
い。
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m 及びX は
前記の意味を示し、Y はハロゲン原子を示す。) 以下、この製造方法について詳細に説明する。
【0019】まずリンゴ酸と一般式(II)又は(II') で
表される高級アルコールの1種又は2種以上をp−トル
エンスルホン酸又はメタンスルホン酸の存在下あるいは
非存在下、反応させ、一般式(III) で表されるリンゴ酸
ジエステルを得る。この場合一般式(II)又は(II') で
表される高級アルコールの例としては、ラウリルアルコ
ール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステ
アリルアルコール、エイコシルアルコール、オレイルア
ルコール等が挙げられ、これら単独あるいは混合物が用
いられるが、好ましくはセチルアルコール、ステアリル
アルコール、エイコシルアルコール、オレイルアルコー
ルである。ここで、リンゴ酸と高級アルコールの仕込量
はモル比にて、高級アルコール/リンゴ酸=1.2〜2.5が
好ましく、反応温度は90〜180 ℃が好ましく、反応時間
は2〜10時間が好ましい。また反応溶媒としてトルエ
ン、キシレン等の溶媒を用いても良い。得られた一般式
(III) で表されるジエステルはそのまま次の反応に用い
ても良く、カラムクロマトグラフィー、再結晶等により
精製することもできる。
【0020】次にこの一般式(III) で表されるジエステ
ルを一般式 (IV) で表されるハロカルボン酸ハライド
と、塩基存在下反応させ一般式(V)で表されるトリエ
ステルを得る。この反応は無溶媒あるいはテトラヒドロ
フラン、トルエン、キシレン等を溶媒として用いること
も出来るが、反応に悪影響を及ぼさなければいかなる溶
媒も使用することが出来る。塩基としてはトリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン等が用いられる。一
般式 (IV) で表されるハロカルボン酸ハライドの例とし
てはモノクロロ酢酸クロリド、モノブロモ酢酸クロリ
ド、3−クロロプロピオン酸クロリド、6−クロロヘキ
サン酸クロリド等が挙げられ、好ましくはモノクロロ酢
酸クロリドである。ここで一般式(III) で表されるリン
ゴ酸ジエステルと一般式 (IV) で表されるハロカルボン
酸ハライドの仕込量はモル比にて、ハロカルボン酸ハラ
イド/リンゴ酸ジエステル=1.2 〜2.5 が好ましく、反
応温度は20〜100 ℃が好ましく、反応時間は3〜30時間
が好ましい。得られた一般式(V)で表されるトリエス
テルはそのまま次の反応に用いても良く、カラムクロマ
トグラフィー、再結晶等により精製することもできる。
【0021】このようにして得られた一般式(V)で表
されるトリエステルを一般式 (VI)で表されるアミンと
反応させて、第4級アンモニウム塩(I)を得る。一般
式 (VI) で表されるアミンの例としては、トリメチルア
ミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
エタノールアミン等が挙げられ、好ましくはトリメチル
アミンである。この場合、一般式(V)で表されるトリ
エステルと一般式 (VI) で表されるアミンの仕込量はモ
ル比にて、アミン/トリエステル=1.0 〜2.5が好ま
しく、反応温度は30〜60℃が好ましく、反応時間は2
〜10時間が好ましい。この反応はエタノール、イソプロ
パノール、アセトン等の溶媒の存在下で行われる。なお
この際、下記式
【0022】
【化10】
【0023】(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m 及びX は
前記の意味を示す。)で表されるようなジエステル体の
4級塩も少量副生する。これらは通常そのまま各種界面
活性剤組成物として使用しても問題ないが要すれば晶
析、溶剤洗浄、カラムクロマト精製等の常法により精製
することも出来る。
【0024】本発明の第4級アンモニウム塩(I)は新
規な界面活性剤であり、繊維に対して優れた柔軟性を付
与でき、生分解性の優れた基剤として有用である。また
毛髪に対しても柔軟性と平滑性を付与でき、毛髪化粧料
にも応用することが出来る。
【0025】本発明の柔軟仕上剤は、第4級アンモニウ
ム塩(I)を必須成分として含有するものであるが、本
発明の第4級アンモニウム塩(I)は、本発明の柔軟仕
上剤中に、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは3
〜30重量%配合される。第4級アンモニウム塩(I)の
配合量が1重量%以上であると柔軟性を充分に付与する
ことができ、また50重量%以下であると組成物の粘度が
適度で使用勝手が良い。本発明の柔軟仕上剤は、第4級
アンモニウム塩(I)を水中に分散させることにより液
体組成物として得られるが、第4級アンモニウム塩
(I)を加熱溶融混合した後に、これを水又は温水と攪
拌混合するのが好ましい。
【0026】本発明の柔軟仕上剤中には粘度調整及び保
存安定性(ゲル化防止等)の向上のため、炭素数1〜4
の1価アルコールを配合することが出来る。この場合に
おいて1価アルコールの配合量は、柔軟仕上剤中に 0.1
〜10重量%、好ましくは0.2〜8重量%、さらに好まし
くは 0.3〜5重量%である。かかる炭素数1〜4の1価
アルコールの例としては、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等が挙げられる。又、本発明の柔
軟仕上剤には粘度調整のため、NaCl、CaCl2 、MgCl2
の無機電解質を配合することができる。この場合、無機
電解質の配合量は0〜2重量%、好ましくは0.01〜4重
量%である。
【0027】さらに本発明の柔軟仕上剤には下記式(VI
I) 〜(IX)で表される従来公知の柔軟性付与剤を柔軟仕
上剤中0〜5重量%配合することができる。
【0028】
【化11】
【0029】(式中、R6は直鎖又は分岐鎖の炭素数9〜
23のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル
基を示す。) R6COOH (VIII) (式中、Rは前記の意味を示す。) R7OH (IX) (式中、R7は直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜24のアルキル
基又はアルケニル基を示す。) 本発明の柔軟仕上剤において、更にpHを調整するために
酸性又はアルカリ性の物質を添加することができる。こ
の場合、pHを 1.5〜6.5 の範囲に調整することが組成物
の粘度、保存安定性の点から望ましい。
【0030】本発明の柔軟仕上剤は、長期保存に対して
安定性は高いが、更に過酷な保存条件下での安定化のた
めに、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モル
数5〜50)アルキル又はアルケニル(C12 〜C24 )エー
テルや、ポリオキシエチレン(エチレンオキシド付加モ
ル数5〜50)モルアルキル又はアルケニル(C12〜C24
アミン等のノニオン界面活性剤、エチレングリコールや
プロピレングリコール又は尿素などのハイドロトロープ
剤などを配合しても良い。この場合、配合量は柔軟仕上
剤中0〜15重量%である。また、本発明の柔軟仕上剤の
外観向上のために顔料又は染料を、すすぎ時の消泡のた
めにシリコーンを、使用時及び仕上がり後の趣向を良く
するために香料を配合することもできる。
【0031】本発明の毛髪化粧料は、第4級アンモニウ
ム塩(I)を必須成分として含有するものであるが、本
発明の第4級アンモニウム塩(I)は、本発明の毛髪化
粧料中に 0.1重量%以上配合するのが好ましく、特に
0.1〜20重量%、更に 0.1〜10重量%配合するのが好ま
しい。
【0032】本発明の毛髪化粧料は、ヘアリンス、ヘア
コンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、
ヘアクリーム、スタイリングローション、スタイリング
ムース、コンディショニングムース、ヘアムース、ヘア
スプレー、シャンプー、洗い流さないコンディショニン
グ剤、永久又は塩基性ヘアカラー、パーマ剤等に用いる
ことができる。
【0033】本発明の毛髪化粧料には、本発明の第4級
アンモニウム塩(I)に加え、更に油脂類やシリコーン
類を単独又は組み合わせて用いることができる。油脂類
としては、直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基
を有する高級アルコール、流動パラフィン、ワセリン、
固形パラフィン等の炭化水素類、液状ラノリン、ラノリ
ン脂肪酸等のラノリン誘導体、高級脂肪酸エステル類、
高級脂肪酸類、アルキル基又はアルケニル基を有する長
鎖アミドアミン等の油脂類、ミンクオイル、オリーブ油
等の動植物性油脂等を挙げることができる。これらの中
でも炭素数12〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の脂
肪酸由来のモノグリセリド、炭素数12〜26の直鎖又は分
岐のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコー
ル及び高級脂肪酸が好ましく、特にオレイン酸モノグリ
セリド、パルミチン酸モノグリセリド、ベヘン酸モノグ
リセリド、イソステアリン酸モノグリセリド等の脂肪酸
モノグリセリド、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール、アラキンアルコール、ベヘニルアルコール、カラ
ナービルアルコール、セリルアルコール等の高級アルコ
ール、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソス
テアリン酸、18−メチルイコサン酸、ヤシ油脂肪酸等
の高級脂肪酸が好ましい。
【0034】シリコーン類としては、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサンの他、アミノ変
性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等の各種変
性シリコーンが挙げられる。これら油脂類やシリコーン
類を配合する場合には、本発明の毛髪化粧料中に0.01重
量%以上配合するのが好ましく、特に0.01〜30重量%、
更に0.05〜20重量%配合するのが好ましい。
【0035】本発明の毛髪化粧料には、上記成分以外
に、必要に応じて従来型のモノ又はジ(長鎖アルキル)
第4級アンモニウム塩のようなカチオン性活性剤やノニ
オン活性剤、グリセリン、尿素等の保湿剤、カチオン性
ポリマー、多糖類、ポリペプタイド等の高分子物質、α
−ヒドロキシカルボン酸類、芳香族スルホン酸類、色
素、香料、噴射剤、溶剤、キレート剤、pH調整剤、防
腐剤、抗フケ剤等を本発明の目的を損なわない範囲内で
適宜配合することができる。
【0036】
【実施例】以下に本発明の第4級アンモニウム塩(I)
の製造実施例、柔軟仕上剤及び毛髪化粧料の実施例を示
し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。
【0037】製造実施例1 攪拌機、温度計、蒸留塔を備えた1000ml4つ口フラスコ
に、dl−リンゴ酸67g(0.50mol)、ステアリルアルコー
ル 270.5g(1.0mol) 、パラトルエンスルホン酸0.95
g、トルエン65gを入れ 135℃で攪拌した。反応途中、
生成する水を蒸留塔で留去しながら4時間反応を行っ
た。その後減圧下トルエンを留去し、ステアリルアルコ
ールのリンゴ酸ジエステルを得た。
【0038】つぎに攪拌機、温度計を備えた 500ml4つ
口フラスコに上で得られたリンゴ酸ジエステル50g(78
mmol) 、モノクロロ酢酸クロリド17.4g(155mmol)、ト
リエチルアミン16.0g(158mmol)、トルエン 150gを加
え18時間30℃で攪拌した。水、ヘキサンを加え分層し、
有機層を希塩酸、5%重曹水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥、濃縮した。粗生成物よりアセトン/ヘキサンで
再結晶を行い、下記式(X)で表されるトリエステル体
を得た。
【0039】
【化12】
【0040】つぎに攪拌機、温度計のついた 500mlオー
トクレーブに上記トリエステル体40.0g(65.4mmol)、
トリメチルアミン 5.4g(91.4mmol) 、アセトン40gを
入れ60℃で4時間反応を行った。生成した4級塩をヘキ
サンで洗浄し、乾燥後、白色粉末の下記式(A)で表さ
れる第4級アンモニウム塩を得た(以下化合物Aと略記
する)。 1H−NMRスペクトル、IRスペクトルから
以下の構造を確認した。
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】IRスペクトル(KBr錠剤) 1762cm-1,1750cm-1,1738cm-1 製造実施例2 原料アルコールとしてセチルアルコールをステアリルア
ルコールの代わりに用いる以外は製造実施例1と同様に
行ない、下記式(B)で表される第4級アンモニウム塩
を得た(以下化合物Bと略記する)。製造実施例1と同
様に以下の構造を確認した。
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】IRスペクトル(KBr錠剤) 1762cm-1,1750cm-1,1738cm-1 製造実施例3 原料アルコールとしてオレイルアルコールをステアリル
アルコールの代わりに用いる以外は製造実施例1と同様
に行い、下記式(C)で表される第4級アンモニウム塩
を得た(以下化合物Cと略記する)。製造実施例1と同
様に以下の構造を確認した。
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】IRスペクトル(KBr錠剤) 1762cm-1,1750cm-1,1738cm-1,1640cm-1 製造実施例4 原料酸クロリドとして6−ブロモヘキサン酸ブロミドを
モノクロロ酢酸クロリドの代わりに用いる以外は製造実
施例1と同様に行ない、下記式(D)で表される第4級
アンモニウム塩を得た(以下化合物Dと略記する)。製
造実施例1と同様に以下の構造を確認した。
【0050】
【化19】
【0051】
【化20】
【0052】IRスペクトル(KBr錠剤) 1762cm-1,1750cm-1,1738cm-1 実施例1〜5 製造実施例1〜4で得られた化合物A〜Dを用い、以下
に示す方法により柔軟仕上剤を調製し、下記方法により
柔軟性を評価した。結果を表1に示す。
【0053】<柔軟仕上剤の調製法>化合物A〜Dの単
独又は混合物からなる表1に示す組成の柔軟基剤にイソ
プロピルアルコールを 0.5重量%加え融解し、この溶解
物を攪拌下、60℃に保持された脱イオン水中に徐々に滴
下し、柔軟基剤の濃度が5重量%のエマルジョンを調製
した。その後、 CaCl2の無機電解質0.01重量%をエマル
ジョン中に添加し、冷却することにより柔軟仕上剤を得
た。
【0054】<柔軟性の評価方法>市販の木綿タオルを
市販洗剤“アタック”(花王(株)製、登録商標)にて
5回繰り返し洗濯し、布についている洗剤を除去した
後、上記で調製した柔軟仕上剤を布の重量の 1.5重量%
投入し、25℃、浴比1/30で3分間攪拌下で処理した
後、室温で乾燥後、20℃、65%RHの高温、恒湿室にて
24時間放置した。これらの布について、柔軟性の評価を
行った。柔軟性は柔軟基剤としてジメチルジステアリル
アンモニウムクロリドを用い同様に調製、処理した布を
対照にして一対比較を行い、下記の基準で評価した。
【0055】
【0056】
【表1】
【0057】実施例6(ヘアリンス) 下記組成のヘアリンスを製造した。得られたヘアリンス
は、毛髪に対して優れた柔軟性と平滑性を付与できた。
【0058】 <組成> 化合物A 1.0重量% セチルアルコール 3.0重量% ベヘン酸 1.0重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 3.0重量% ヒドロキシエチルセルロース 0.5重量% 水 91.1重量% 香料 0.4重量% 実施例7(スタイリングローション) 下記組成のスタイリングローションを製造した。得られ
たスタイリングローションは、毛髪に対して優れた柔軟
性と平滑性を付与できた。
【0059】 <組成> 化合物B 0.5重量% ポリエチレングリコール 0.5重量% アクリル樹脂アルカノールアミン液 5.0重量% 2−ベンジルオキシエタノール 1.0重量% メタクリルエステル重合体 1.0重量% エタノール 20.0重量% 香料 0.4重量% 水 バランス ─────────────────────────────── 100.0重量% 実施例8(コンディショニングフォーム) 下記組成のコンディショニングフォームを製造した。得
られたコンディショニングフォームは、毛髪に対して優
れた柔軟性と平滑性を付与できた。
【0060】 <組成> 化合物C 0.5重量% ミリスチン酸オクチルドデシル 1.0重量% ジプロピレングリコール 1.0重量% グリセリン 2.5重量% 流動パラフィン 2.5重量% モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 0.2重量% グリコール酸 0.5重量% イソステアリルペンタエリスリルグリシジルエーテル の1モル付加体 0.5重量% エタノール 5.0重量% メチルパラベン 0.1重量% 香料 0.1重量% 噴射剤(LPG) 10.0重量% 水 バランス ──────────────────────────────────── 100.0重量%

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される第4級アンモニ
    ウム塩。 【化1】 (式中、R1,R2及びR3は同一又は異なって、炭素数1〜
    4のアルキル基又はヒドロキシルアルキル基、R4及びR5
    は同一又は異なって炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のア
    ルキル基又はアルケニル基、m は1〜6の整数、X は陰
    イオン基を示す。)
  2. 【請求項2】 R1,R2及びR3が同一又は異なって、炭素
    数1〜2のアルキル基又はヒドロキシルアルキル基、R4
    及びR5が同一又は異なって炭素数16〜20の直鎖アルキル
    基又はアルケニル基、m が1〜3の整数、X がハロゲン
    原子、サルフェート、炭素数1〜4の水酸基で置換され
    ていてもよいカルボキシレート又は炭素数1〜4のアル
    キルサルフェートである請求項1記載の第4級アンモニ
    ウム塩。
  3. 【請求項3】 リンゴ酸と一般式(II)又は(II') R4-OH (II) R5-OH (II') (式中、R4及びR5は前記の意味を示す。)で表される高
    級アルコールから選ばれる1種又は2種以上とを反応さ
    せて一般式(III) 【化2】 (式中、R及びR5は前記の意味を示す。)で表される
    リンゴ酸ジエステルを得、このリンゴ酸ジエステルと一
    般式 (IV) 【化3】 (式中、X 及びm は前記の意味を示し、Y はハロゲン原
    子を示す。)で表されるハロカルボン酸ハライドを反応
    させて一般式(V) 【化4】 (式中、R4, R5, X 及びm は前記の意味を示す。)で表
    されるトリエステルを得、更にこのトリエステルと一般
    式 (VI) 【化5】 (式中、R1, R2及びR3は前記の意味を示す。)で表され
    るアミンを反応させることを特徴とする請求項1又は2
    記載の第4級アンモニウム塩の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の第4級アンモニウ
    ム塩を含有することを特徴とする柔軟仕上剤。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の第4級アンモニウ
    ム塩を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
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