JPH09295947A - 微小球形粒及びその製造方法 - Google Patents
微小球形粒及びその製造方法Info
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- JPH09295947A JPH09295947A JP8130574A JP13057496A JPH09295947A JP H09295947 A JPH09295947 A JP H09295947A JP 8130574 A JP8130574 A JP 8130574A JP 13057496 A JP13057496 A JP 13057496A JP H09295947 A JPH09295947 A JP H09295947A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 医薬品や食品の賦形剤として有用な微小球形
粒とその製法を提供する。 【解決手段】 平均重合度440〜2250、粒子の平
均アスペクト比4〜10の粉末セルロースを10重量%
以上含有する、直径0.08〜1mm、平均アスペクト
比1.2未満の微小球形粒及び遠心転動造粒法による該
微小球形粒の製造方法。
粒とその製法を提供する。 【解決手段】 平均重合度440〜2250、粒子の平
均アスペクト比4〜10の粉末セルロースを10重量%
以上含有する、直径0.08〜1mm、平均アスペクト
比1.2未満の微小球形粒及び遠心転動造粒法による該
微小球形粒の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品や食品の賦形
剤として有用な微小球形粒と、その製造方法に関する。
剤として有用な微小球形粒と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医薬品における溶出制御技術(徐
放化、腸溶化など)の進歩は目覚ましいが、その一つの
手法として、粒度の揃った球形粒子の表面に薬剤層と溶
出制御層とをコーティングし、必要に応じてかかるコー
ティング粒子の何種類かを同一カプセル中に収容する方
法が広く実用化されている。この方法に用いられる球形
粒子は、通常、蔗糖または蔗糖と澱粉との混合物を球形
に造粒したものであって、その造粒方法は、遠心流動造
粒装置に蔗糖結晶の核を仕込み、蔗糖の水溶液(または
蔗糖と澱粉との混合水溶液)を結合剤として噴霧しつ
つ、蔗糖(または蔗糖と澱粉)の微粉末を撒布して核の
上にコーティングし、球形に造粒するものである。
放化、腸溶化など)の進歩は目覚ましいが、その一つの
手法として、粒度の揃った球形粒子の表面に薬剤層と溶
出制御層とをコーティングし、必要に応じてかかるコー
ティング粒子の何種類かを同一カプセル中に収容する方
法が広く実用化されている。この方法に用いられる球形
粒子は、通常、蔗糖または蔗糖と澱粉との混合物を球形
に造粒したものであって、その造粒方法は、遠心流動造
粒装置に蔗糖結晶の核を仕込み、蔗糖の水溶液(または
蔗糖と澱粉との混合水溶液)を結合剤として噴霧しつ
つ、蔗糖(または蔗糖と澱粉)の微粉末を撒布して核の
上にコーティングし、球形に造粒するものである。
【0003】しかしながら、蔗糖(または蔗糖と澱粉と
の混合物)からなる従来の球形粒子およびその製造方法
には、次のような欠点があった。 (イ)水に対する蔗糖の溶解度が大きすぎるため、球形
粒子の表面に薬剤層や溶出制御層をコーティングする際
に水系の液を用いると、粒子どうしが凝集したり、造粒
装置に付着したりすることがある。 (ロ)この方法で製した医薬品を服用すると、水の浸透
によって蔗糖が溶出して保形性が悪くなり、徐放性能が
維持できなくなることがある。 (ハ)蔗糖の有するカロリーが糖尿病患者にとって不都
合であるとして問題視されることがある。 (ニ)造粒に際して蔗糖結晶の核を用いなければならな
いので、直径0.25mm以下の微細な球形粒子を得る
ことが極めて困難である。
の混合物)からなる従来の球形粒子およびその製造方法
には、次のような欠点があった。 (イ)水に対する蔗糖の溶解度が大きすぎるため、球形
粒子の表面に薬剤層や溶出制御層をコーティングする際
に水系の液を用いると、粒子どうしが凝集したり、造粒
装置に付着したりすることがある。 (ロ)この方法で製した医薬品を服用すると、水の浸透
によって蔗糖が溶出して保形性が悪くなり、徐放性能が
維持できなくなることがある。 (ハ)蔗糖の有するカロリーが糖尿病患者にとって不都
合であるとして問題視されることがある。 (ニ)造粒に際して蔗糖結晶の核を用いなければならな
いので、直径0.25mm以下の微細な球形粒子を得る
ことが極めて困難である。
【0004】一方、これらの欠点を改良するため、結晶
セルロースを単独で球形粒子としたものを前記用途に用
いることが提案されている(「第7回 製剤と粒子設計
シンポジウム講演要旨集(1990年10月24日・2
5日)」P89)。微結晶セルロースを用いた見かけ密
度0.65g/ml以上、真球度0.8以上の球形顆粒
は特開昭61−213201にも開示されている。結晶
セルロースを含む混合物としては平均重合度が60〜3
75の結晶セルロース10〜70%と水溶性添加剤10
〜90%の球形核(球形顆粒)が特開平4−28352
0に開示されており、その実施例には水溶性添加剤とし
て乳糖、コーンスターチおよび白糖が示されている。前
記特開昭61−213201も、微結晶セルロースのほ
か80%までの他成分を含有してよいことが記されてお
り、他成分としてCMC−Ca、CMC−Na、デンプ
ン、D−マンニトール、乳糖、蔗糖が例示されている。
また、特開平5−229961には、共に医薬品または
食品の添加物として許容しうる水溶性物質と水不溶性物
質との混合物からなる直径0.1〜1mmの球形粒子が
開示されており、その水溶性物質としては乳糖が、水不
溶性物質としてはセルロースが好適である旨記されてい
る。
セルロースを単独で球形粒子としたものを前記用途に用
いることが提案されている(「第7回 製剤と粒子設計
シンポジウム講演要旨集(1990年10月24日・2
5日)」P89)。微結晶セルロースを用いた見かけ密
度0.65g/ml以上、真球度0.8以上の球形顆粒
は特開昭61−213201にも開示されている。結晶
セルロースを含む混合物としては平均重合度が60〜3
75の結晶セルロース10〜70%と水溶性添加剤10
〜90%の球形核(球形顆粒)が特開平4−28352
0に開示されており、その実施例には水溶性添加剤とし
て乳糖、コーンスターチおよび白糖が示されている。前
記特開昭61−213201も、微結晶セルロースのほ
か80%までの他成分を含有してよいことが記されてお
り、他成分としてCMC−Ca、CMC−Na、デンプ
ン、D−マンニトール、乳糖、蔗糖が例示されている。
また、特開平5−229961には、共に医薬品または
食品の添加物として許容しうる水溶性物質と水不溶性物
質との混合物からなる直径0.1〜1mmの球形粒子が
開示されており、その水溶性物質としては乳糖が、水不
溶性物質としてはセルロースが好適である旨記されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した種々の技術
は、いずれも結晶セルロース(微結晶セルロースも同
義)を一つの成分として含んでいる。この中で、特開平
5−229961は、請求項には単にセルロースと記さ
れているものの、実施例としては結晶セルロースのみが
記載されており、これ以外のセルロースを用いた場合、
どのような結果が得られるのかは明らかでない。
は、いずれも結晶セルロース(微結晶セルロースも同
義)を一つの成分として含んでいる。この中で、特開平
5−229961は、請求項には単にセルロースと記さ
れているものの、実施例としては結晶セルロースのみが
記載されており、これ以外のセルロースを用いた場合、
どのような結果が得られるのかは明らかでない。
【0006】ところで、結晶セルロースは、セルロース
の中でも特殊なものであって、α−セルロースを鉱酸で
部分的に解重合し、精製したものであり、これは天然の
セルロースを出発原料にし、各種セルロース誘導体を目
指した一般的な合成高分子化学の方向とは逆に、セルロ
ースそのものを追求し、その結晶部分を取り出そうとし
たいわば高分子分解化学としての研究の成果で、196
1年アメリカのFMC社アメリカン・ヴィスコース・デ
ィヴィジョン(当時のアメリカン・ヴィスコース社)に
よって発見され、精巧な技術を有するファインケミカル
の端緒として工業化されたものである(第10改正日本
薬局方D−509)。
の中でも特殊なものであって、α−セルロースを鉱酸で
部分的に解重合し、精製したものであり、これは天然の
セルロースを出発原料にし、各種セルロース誘導体を目
指した一般的な合成高分子化学の方向とは逆に、セルロ
ースそのものを追求し、その結晶部分を取り出そうとし
たいわば高分子分解化学としての研究の成果で、196
1年アメリカのFMC社アメリカン・ヴィスコース・デ
ィヴィジョン(当時のアメリカン・ヴィスコース社)に
よって発見され、精巧な技術を有するファインケミカル
の端緒として工業化されたものである(第10改正日本
薬局方D−509)。
【0007】この結晶セルロースは、上記文献によれ
ば、「単なるセルロース粉末に比べ、水への分散・安定
性のほか、結晶度、重合度、純度などの点で著しい違い
があり、この特性から広範な用途がみいだされている。
医薬品としては、結合剤、崩壊剤滑沢剤の3者を兼ね備
えた賦形剤である。すなわち、本品は白色で純度が高
く、化学的に不活性であり、打錠機で成形すれば粒子が
からみ合い、水素結合などを生じ容易に成形できるとい
うことと、水中ではその結合が破壊し速やかに崩壊する
ことのため、直接打錠用賦形剤として繁用される。水の
みをバインダーとしても、適度な可塑性を生じるので顆
粒剤、丸剤などの湿式結合剤、造粒助剤として用いられ
る。」とされており、その上、結晶セルロースのみが日
本薬局方に収載されている唯一のセルロース物質である
こともあって、前記した種々の技術はすべて結晶セルロ
ースを利用することを前提として成立している。
ば、「単なるセルロース粉末に比べ、水への分散・安定
性のほか、結晶度、重合度、純度などの点で著しい違い
があり、この特性から広範な用途がみいだされている。
医薬品としては、結合剤、崩壊剤滑沢剤の3者を兼ね備
えた賦形剤である。すなわち、本品は白色で純度が高
く、化学的に不活性であり、打錠機で成形すれば粒子が
からみ合い、水素結合などを生じ容易に成形できるとい
うことと、水中ではその結合が破壊し速やかに崩壊する
ことのため、直接打錠用賦形剤として繁用される。水の
みをバインダーとしても、適度な可塑性を生じるので顆
粒剤、丸剤などの湿式結合剤、造粒助剤として用いられ
る。」とされており、その上、結晶セルロースのみが日
本薬局方に収載されている唯一のセルロース物質である
こともあって、前記した種々の技術はすべて結晶セルロ
ースを利用することを前提として成立している。
【0008】ところが、結晶セルロースは、その特殊な
製法のために高価とならざるを得ず、用途によっては前
記特性のうち、水への分散・安定性、高結晶化度などの
特性が要求されない場合もあって、このような用途に対
しては無意味な過剰品質を具えているといえる。さら
に、結晶セルロースは強力な解重合の結果、平均重合度
が350以下に低下しているので、本質的には強度が小
さいものと考えられる。しかし、医薬・食品用の賦形剤
用途、特に球形顆粒用としては、結晶セルロース以外の
セルロースは、粒子とはいうものの繊維状に近く、大き
なアスペクト比を有しているため、球形化し難いとされ
て、従来は全く検討の対象となっていなかった。
製法のために高価とならざるを得ず、用途によっては前
記特性のうち、水への分散・安定性、高結晶化度などの
特性が要求されない場合もあって、このような用途に対
しては無意味な過剰品質を具えているといえる。さら
に、結晶セルロースは強力な解重合の結果、平均重合度
が350以下に低下しているので、本質的には強度が小
さいものと考えられる。しかし、医薬・食品用の賦形剤
用途、特に球形顆粒用としては、結晶セルロース以外の
セルロースは、粒子とはいうものの繊維状に近く、大き
なアスペクト比を有しているため、球形化し難いとされ
て、従来は全く検討の対象となっていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、第13改
正日本薬局方に、結晶セルロースと異なる品質のセルロ
ースとして粉末セルロースが収載される予定となったこ
とを機に、結晶セルロース以外のセルロースとして、従
来省みられなかった粉末セルロースを球形顆粒化する研
究を行った結果、良好な品質の球形粒を得ることが可能
であることを発見し、本発明を完成した。
正日本薬局方に、結晶セルロースと異なる品質のセルロ
ースとして粉末セルロースが収載される予定となったこ
とを機に、結晶セルロース以外のセルロースとして、従
来省みられなかった粉末セルロースを球形顆粒化する研
究を行った結果、良好な品質の球形粒を得ることが可能
であることを発見し、本発明を完成した。
【0010】本発明の第一は、平均重合度380〜25
00、粒子の平均アスペクト比4〜10の粉末セルロー
スを10重量%以上含有する、直径0.08〜1mm、
平均アスペクト比1.2未満の微小球形粒に関する。
00、粒子の平均アスペクト比4〜10の粉末セルロー
スを10重量%以上含有する、直径0.08〜1mm、
平均アスペクト比1.2未満の微小球形粒に関する。
【0011】本発明の第二は、実質的に粉末セルロース
のみから成ることを特徴とする本発明の第一に記載の微
小球形粒に関する。本発明の第三は、球形粒が水溶性物
質を含有することを特徴とする前記本発明の第一又は第
二に記載の微小球形粒に関する。本発明の第四は、水溶
性物質が乳糖であることを特徴とする前記本発明の第一
〜第三に記載の微小球形粒に関する。本発明の第五は、
球形粒が結晶セルロースを含有することを特徴とする前
記本発明の第一〜第四に記載の微小球形粒に関する。
のみから成ることを特徴とする本発明の第一に記載の微
小球形粒に関する。本発明の第三は、球形粒が水溶性物
質を含有することを特徴とする前記本発明の第一又は第
二に記載の微小球形粒に関する。本発明の第四は、水溶
性物質が乳糖であることを特徴とする前記本発明の第一
〜第三に記載の微小球形粒に関する。本発明の第五は、
球形粒が結晶セルロースを含有することを特徴とする前
記本発明の第一〜第四に記載の微小球形粒に関する。
【0012】本発明の第六は、平均重合度380〜25
00、粒子の平均アスペクト比4〜10の粉末セルロー
スを10重量%以上含有する粉体中の粉末セルロースに
対して下記の式であらわされる水分を加えて遠心転動造
粒することを特徴とする微小球形粒の製造方法に関す
る。
00、粒子の平均アスペクト比4〜10の粉末セルロー
スを10重量%以上含有する粉体中の粉末セルロースに
対して下記の式であらわされる水分を加えて遠心転動造
粒することを特徴とする微小球形粒の製造方法に関す
る。
【数2】 〔Wは加える水分の量(粉末セルロース1g当りのm
l)、dは粉末セルロースのカサ密度(g/ml)、V
は0.8〜1.8(ml/g)〕 本発明の第七は、前記本発明の第六に記載の方法によっ
て得られた前記本発明の第一〜第六に記載の微小球形粒
に関する。
l)、dは粉末セルロースのカサ密度(g/ml)、V
は0.8〜1.8(ml/g)〕 本発明の第七は、前記本発明の第六に記載の方法によっ
て得られた前記本発明の第一〜第六に記載の微小球形粒
に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、平均重合度は第
十三改正日本薬局方の粉末セルロースの項に記載された
方法によって測定した値であり、またアスペクト比は久
保輝一郎他編「粉体、理論と応用」改定第二版53ペー
ジ記載の Heywoodの表現による長径を短径で除した値と
し、30粒を測定した平均値を平均アスペクト比とす
る。
十三改正日本薬局方の粉末セルロースの項に記載された
方法によって測定した値であり、またアスペクト比は久
保輝一郎他編「粉体、理論と応用」改定第二版53ペー
ジ記載の Heywoodの表現による長径を短径で除した値と
し、30粒を測定した平均値を平均アスペクト比とす
る。
【0014】本発明の微小球形粒は、粉末セルロースを
20重量%以上含有するものが特に好ましく、また実質
的に粉末セルロースのみから成るものも包含されること
は言う迄もない。粉末セルロースと併用される物質とし
ては結晶セルロースや水溶性物質、特に乳糖が適してい
る。本発明に用いられる粉末セルロースは通常の市販
品、例えばKCフロック〔日本製紙(株)製〕等でよ
く、その平均粒子径は10〜100μm、好ましくは2
0〜60μmの範囲のものであり、その平均重合度は3
80〜2500、好ましくは400〜2250より好ま
しくは440〜2250の範囲のものであり、粒子の平
均アスペクト比は4〜10のものである。なお、結晶セ
ルロースは平均重合度350以下、粒子の平均アスペク
ト比は通常3以下である。
20重量%以上含有するものが特に好ましく、また実質
的に粉末セルロースのみから成るものも包含されること
は言う迄もない。粉末セルロースと併用される物質とし
ては結晶セルロースや水溶性物質、特に乳糖が適してい
る。本発明に用いられる粉末セルロースは通常の市販
品、例えばKCフロック〔日本製紙(株)製〕等でよ
く、その平均粒子径は10〜100μm、好ましくは2
0〜60μmの範囲のものであり、その平均重合度は3
80〜2500、好ましくは400〜2250より好ま
しくは440〜2250の範囲のものであり、粒子の平
均アスペクト比は4〜10のものである。なお、結晶セ
ルロースは平均重合度350以下、粒子の平均アスペク
ト比は通常3以下である。
【0015】従来、このような高アスペクト比のセルロ
ースを造粒してアスペクト比1.2未満の球形粒子とす
ることは、常識的に無理であると考えられていた。本発
明者らは、粉末セルロースを遠心転動造粒して球形粒を
得る方法を鋭意研究したが、その際、従来水分添加量の
指標として用いられていた塑性限界(PL)は、粉末セ
ルロースにおいては測定精度がよくなく、指標とするの
が不適当であることを知った。そして、これに代わるべ
き指標を探索した結果、カサ密度を用いる方法に到達し
た。
ースを造粒してアスペクト比1.2未満の球形粒子とす
ることは、常識的に無理であると考えられていた。本発
明者らは、粉末セルロースを遠心転動造粒して球形粒を
得る方法を鋭意研究したが、その際、従来水分添加量の
指標として用いられていた塑性限界(PL)は、粉末セ
ルロースにおいては測定精度がよくなく、指標とするの
が不適当であることを知った。そして、これに代わるべ
き指標を探索した結果、カサ密度を用いる方法に到達し
た。
【0016】即ち、本発明者らは粉末セルロースにおい
てはカサ密度の逆数が、良好な球形粒を得るために添加
すべき水分量と一定の関係
てはカサ密度の逆数が、良好な球形粒を得るために添加
すべき水分量と一定の関係
【数3】 にあることを発見して本発明を完成した。ここにWは加
えるべき水分の量(粉末セルロース1g当りのml)、
dは粉末セルロースのカサ密度(g/ml)、Vは0.
8〜1.8(ml/g)であって、カサ密度の測定は、
よくタッピングして行なう。具体的には試料10gを1
00mlメスシリンダーに入れ、木製の台にゴムシート
を貼った板に容積の減少がなくなる迄メスシリンダーの
底を強く叩きつけ、粉体の容積を読み、次式によりカサ
密度を計算する。 カサ密度(g/ml)=試料重量(g)/容積(ml) このような数値が、造粒に好適な水分添加量の指標とな
る理由は明らかではないが、この数値が、類似の粒形を
有する同一物質について、充填粒子の隙間容積と一定の
関係にあるためであることが推察される。この範囲外の
水分量では、良好な微小球形粒を得ることができない。
えるべき水分の量(粉末セルロース1g当りのml)、
dは粉末セルロースのカサ密度(g/ml)、Vは0.
8〜1.8(ml/g)であって、カサ密度の測定は、
よくタッピングして行なう。具体的には試料10gを1
00mlメスシリンダーに入れ、木製の台にゴムシート
を貼った板に容積の減少がなくなる迄メスシリンダーの
底を強く叩きつけ、粉体の容積を読み、次式によりカサ
密度を計算する。 カサ密度(g/ml)=試料重量(g)/容積(ml) このような数値が、造粒に好適な水分添加量の指標とな
る理由は明らかではないが、この数値が、類似の粒形を
有する同一物質について、充填粒子の隙間容積と一定の
関係にあるためであることが推察される。この範囲外の
水分量では、良好な微小球形粒を得ることができない。
【0017】本発明において、粉末セルロースの配合量
は10重量%以上、好ましくは、20重量%以上、より
好ましくは30重量%以上とされる。20重量%未満、
特に10重量%未満では粉末セルロースの特性が十分に
生かされない。用途に応じて、実質的に粉末セルロース
のみから成るもの、所望の比率で水溶性物質、特に乳糖
を配合したもの、結晶セルロースを配合したものなど、
0.08〜1mm径で平均アスペクト比1.2未満の良
好な微小粒が本発明によって提供される。
は10重量%以上、好ましくは、20重量%以上、より
好ましくは30重量%以上とされる。20重量%未満、
特に10重量%未満では粉末セルロースの特性が十分に
生かされない。用途に応じて、実質的に粉末セルロース
のみから成るもの、所望の比率で水溶性物質、特に乳糖
を配合したもの、結晶セルロースを配合したものなど、
0.08〜1mm径で平均アスペクト比1.2未満の良
好な微小粒が本発明によって提供される。
【0018】造粒は遠心転動造粒(遠心流動造粒ともい
う)によるのがよい。本発明に適した装置は、接粉部の
水平断面が円形の容器の底部に回転円板や回転皿を備え
たものがよい。容器の接粉部は円筒、逆円錐、半球状な
ど、水平断面が円形であればよく、回転円板や回転皿の
中央部は円錐状や山形に隆起していてもよく、また回転
円板や回転皿の接粉部は平滑であるのが好ましい。通常
は、容器・内壁と回転円板や回転皿の縁部の隙間の下方
から気体を送入して内容物の落下を防止するとともに、
内容物の流動と乾燥を行なう。このような装置としては
CFグラニュレータ(フロイント産業(株)製)等の市
販品が利用される。
う)によるのがよい。本発明に適した装置は、接粉部の
水平断面が円形の容器の底部に回転円板や回転皿を備え
たものがよい。容器の接粉部は円筒、逆円錐、半球状な
ど、水平断面が円形であればよく、回転円板や回転皿の
中央部は円錐状や山形に隆起していてもよく、また回転
円板や回転皿の接粉部は平滑であるのが好ましい。通常
は、容器・内壁と回転円板や回転皿の縁部の隙間の下方
から気体を送入して内容物の落下を防止するとともに、
内容物の流動と乾燥を行なう。このような装置としては
CFグラニュレータ(フロイント産業(株)製)等の市
販品が利用される。
【0019】この遠心転動造粒装置に前記した粉末セル
ロースを含む粉末を仕込む。粉末セルロースと他の粉末
とを併用する際は、両物質を別々に投入して装置内で混
合しても、また何回かに分けて仕込んでも差し支えない
が、あらかじめ混合した粉末を一度に投入するのが便利
である。また、粉末セルロースまたは混合粉末を予め湿
潤させておくと、飛散し難くなるので操業し易い。次に
回転円板または回転皿を回転させつつ水または水を主成
分とする液体を噴霧する。このときの円板等の回転数は
装置の大きさにより異なるが、90〜300rpmとす
るのが普通である。噴霧する液体は、水単独でもよい
が、粘着を避けるために水とエタノールとの混合溶剤な
どを用いてもよい。水/エタノールの混合溶剤を用いる
場合、その混合比は4/6程度までがよい。水または水
を含む混合溶剤の噴霧量は最終的に前記式に適合する量
とするが、エタノールなどの揮発性の大きな溶剤を混合
溶剤の一成分として使用するときは、水分だけの量で計
算する。
ロースを含む粉末を仕込む。粉末セルロースと他の粉末
とを併用する際は、両物質を別々に投入して装置内で混
合しても、また何回かに分けて仕込んでも差し支えない
が、あらかじめ混合した粉末を一度に投入するのが便利
である。また、粉末セルロースまたは混合粉末を予め湿
潤させておくと、飛散し難くなるので操業し易い。次に
回転円板または回転皿を回転させつつ水または水を主成
分とする液体を噴霧する。このときの円板等の回転数は
装置の大きさにより異なるが、90〜300rpmとす
るのが普通である。噴霧する液体は、水単独でもよい
が、粘着を避けるために水とエタノールとの混合溶剤な
どを用いてもよい。水/エタノールの混合溶剤を用いる
場合、その混合比は4/6程度までがよい。水または水
を含む混合溶剤の噴霧量は最終的に前記式に適合する量
とするが、エタノールなどの揮発性の大きな溶剤を混合
溶剤の一成分として使用するときは、水分だけの量で計
算する。
【0020】また、粉末セルロースに水溶性物質や結晶
セルロースを併用するときは、これらの併用物質につい
ては従来慣用されている、PL値を指標とする至適水分
量を計算し、本発明方法の粉末セルロースに添加すべき
水分量と合計した水分を加えるようにする。球形粒子の
粒度の調節は、前記液体の噴霧量を変えることにより行
なう。すなわち、粒径の大きな粒子を得るには噴霧量を
多く、小さな粒子を得るには少なくなるようにV値を設
定する。所定の水分量を噴霧した後、得られた球形粒を
乾燥して製品とする。乾燥は流動乾燥、棚段乾燥など、
任意の方法が用いられる。
セルロースを併用するときは、これらの併用物質につい
ては従来慣用されている、PL値を指標とする至適水分
量を計算し、本発明方法の粉末セルロースに添加すべき
水分量と合計した水分を加えるようにする。球形粒子の
粒度の調節は、前記液体の噴霧量を変えることにより行
なう。すなわち、粒径の大きな粒子を得るには噴霧量を
多く、小さな粒子を得るには少なくなるようにV値を設
定する。所定の水分量を噴霧した後、得られた球形粒を
乾燥して製品とする。乾燥は流動乾燥、棚段乾燥など、
任意の方法が用いられる。
【0021】従来の結晶セルロース球形粒の最小径は市
販品で0.3mm、実験室製品で0.2mm程度である
が、本発明方法によれば、直径0.1mm程度の球形粒
を製造することができる。このように微小な球形粒は、
前記した溶出制御技術の核剤として有利であり、製剤の
分野において極めて有用なものである。特に、本発明球
形粒のうち、粉末セルロース単独のものは微小なものが
得やすく、またややカサ密度が小さいため球形粒内部に
薬剤等を吸収し易い特徴がある。また、粉末セルロース
に結晶セルロースを配合することにより、球形粒のカサ
密度を任意に調節することも可能である。粉末セルロー
スに水溶性物質を配合したものは、水に対する崩壊性が
よく、徐放性製剤の核粒子として使用したとき、核粒子
がそのまま排泄されるという不都合がない。
販品で0.3mm、実験室製品で0.2mm程度である
が、本発明方法によれば、直径0.1mm程度の球形粒
を製造することができる。このように微小な球形粒は、
前記した溶出制御技術の核剤として有利であり、製剤の
分野において極めて有用なものである。特に、本発明球
形粒のうち、粉末セルロース単独のものは微小なものが
得やすく、またややカサ密度が小さいため球形粒内部に
薬剤等を吸収し易い特徴がある。また、粉末セルロース
に結晶セルロースを配合することにより、球形粒のカサ
密度を任意に調節することも可能である。粉末セルロー
スに水溶性物質を配合したものは、水に対する崩壊性が
よく、徐放性製剤の核粒子として使用したとき、核粒子
がそのまま排泄されるという不都合がない。
【0022】
実施例1 粉末セルロースW−200G(日本製紙(株)製、平均
粒径31μm、平均重合度450、平均アスペクト比
6.8、カサ密度0.38g/ml)1kgを混合機に
入れ、水1000mlを加えて攪拌混合した。この湿潤
粉末を遠心転動造粒装置CF−360(フロイント産業
(株)製)に仕込み、回転円板を回転しつつ、水・エタ
ノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。前記式の1
/dは2.63であり、Vを1.20に設定すると添加
水量Wは1.43となる。このW値から、さらに加える
べき水・エタノール混合液の量は860mlとなり、こ
れを40ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を流動乾
燥して良好な球形粒を得た。この球形粒の91%が35
5〜500μmの範囲に入っており、その平均アスペク
ト比は1.12であった。
粒径31μm、平均重合度450、平均アスペクト比
6.8、カサ密度0.38g/ml)1kgを混合機に
入れ、水1000mlを加えて攪拌混合した。この湿潤
粉末を遠心転動造粒装置CF−360(フロイント産業
(株)製)に仕込み、回転円板を回転しつつ、水・エタ
ノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。前記式の1
/dは2.63であり、Vを1.20に設定すると添加
水量Wは1.43となる。このW値から、さらに加える
べき水・エタノール混合液の量は860mlとなり、こ
れを40ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を流動乾
燥して良好な球形粒を得た。この球形粒の91%が35
5〜500μmの範囲に入っており、その平均アスペク
ト比は1.12であった。
【0023】実施例2 粉末セルロースW−200G 600gと粉末α−乳糖
1400gの混合粉末を混合機に入れ、水700mlを
加えて攪拌混合した。この湿潤混合粉末を遠心転動造粒
装置CF−360に仕込み、回転円板を回転しつつ水・
エタノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。粉末セ
ルロースについては前記式の1/dは2.63で、Vを
1.20に設定するとWは1.43となり、このW値か
ら、加えるべき水分の量は858mlとなる。乳糖につ
いては、従来のPL値(0.18)から計算した所要水
量は約220gであるから、混合粉末に対して添加すべ
き水量はその合計量の1078mlとなり、さらに加え
るべき水・エタノール混合液は756mlで、これを6
0ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を流動乾燥して
良好な球形粒を得た。この球形粒の87%が212〜3
55μmの範囲に入っており、その平均アスペクト比は
1.09であった。
1400gの混合粉末を混合機に入れ、水700mlを
加えて攪拌混合した。この湿潤混合粉末を遠心転動造粒
装置CF−360に仕込み、回転円板を回転しつつ水・
エタノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。粉末セ
ルロースについては前記式の1/dは2.63で、Vを
1.20に設定するとWは1.43となり、このW値か
ら、加えるべき水分の量は858mlとなる。乳糖につ
いては、従来のPL値(0.18)から計算した所要水
量は約220gであるから、混合粉末に対して添加すべ
き水量はその合計量の1078mlとなり、さらに加え
るべき水・エタノール混合液は756mlで、これを6
0ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を流動乾燥して
良好な球形粒を得た。この球形粒の87%が212〜3
55μmの範囲に入っており、その平均アスペクト比は
1.09であった。
【0024】実施例3 粉末セルロースのみから成る粒径の小さな球形粒を得る
ため前記式のVを1.50に設定した。このVからWは
1.13となる。このW値を用い、さらに加えるべき混
合液量を260mlとしたほか実施例1と同様に操作し
た。乾燥後の球形粒の88%が106〜180μmの範
囲に入っており、その平均アスペクト比は1.15であ
った。
ため前記式のVを1.50に設定した。このVからWは
1.13となる。このW値を用い、さらに加えるべき混
合液量を260mlとしたほか実施例1と同様に操作し
た。乾燥後の球形粒の88%が106〜180μmの範
囲に入っており、その平均アスペクト比は1.15であ
った。
【0025】実施例4 粉末セルロースW−200G 500gと結晶セルロー
スPH−101 500gの混合粉末を混合機に入れ、
水900mlを加えて混合した。この湿潤粉末を遠心転
動造粒装置CF−360に仕込み、回転円板を回転しつ
つ水を噴霧した。粉末セルロースについては前記式の1
/dは2.63で、Vを0.90に設定するとWは1.
73となり、このW値から、加えるべき水分量は865
mlとなる。結晶セルロースについては従来のPL値
(1.23)の1.05倍の水分量の646mlとし、
その合計量の1.511mlが所要水分量となる。既に
加えた水分量との差611mlを40ml/分の速度で
噴霧した。生成粒子を棚段乾燥機で乾燥して良好な球形
粒を得た。この球形粒の90%が600〜850μmの
範囲に入っており、その平均アスペクト比は1.07で
あった。
スPH−101 500gの混合粉末を混合機に入れ、
水900mlを加えて混合した。この湿潤粉末を遠心転
動造粒装置CF−360に仕込み、回転円板を回転しつ
つ水を噴霧した。粉末セルロースについては前記式の1
/dは2.63で、Vを0.90に設定するとWは1.
73となり、このW値から、加えるべき水分量は865
mlとなる。結晶セルロースについては従来のPL値
(1.23)の1.05倍の水分量の646mlとし、
その合計量の1.511mlが所要水分量となる。既に
加えた水分量との差611mlを40ml/分の速度で
噴霧した。生成粒子を棚段乾燥機で乾燥して良好な球形
粒を得た。この球形粒の90%が600〜850μmの
範囲に入っており、その平均アスペクト比は1.07で
あった。
【0026】実施例5 粉末セルロースW−100G(日本製紙(株)製、平均
粒径38μm、平均重合度710、平均アスペクト比
8.5、カサ密度0.32g/ml)1kgを混合機に
入れ、水1000mlを加えて攪拌混合した。この湿潤
粉末を遠心転動造粒装置CF−360(フロイント産業
(株)製)に仕込み、回転円板を回転しつつ、水・エタ
ノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。前記式の1
/dは3.12であり、Vを1.50に設定すると添加
水量Wは1.62となる。このW値から、さらに加える
べき水・エタノール混合液の量は1.240mlとな
り、これを40ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を
流動乾燥して良好な球形粒を得た。この球形粒の82%
が125〜212μmの範囲に入っており、その平均ア
スペクト比は1.17であった。このように異なるカサ
密度の粉末セルロースを用いた場合でも、前記の式を用
いて計算した量の水分を加えれば、略同一の粒度分布の
球形粒を得ることができる。
粒径38μm、平均重合度710、平均アスペクト比
8.5、カサ密度0.32g/ml)1kgを混合機に
入れ、水1000mlを加えて攪拌混合した。この湿潤
粉末を遠心転動造粒装置CF−360(フロイント産業
(株)製)に仕込み、回転円板を回転しつつ、水・エタ
ノール混合液(容積比1:1)を噴霧した。前記式の1
/dは3.12であり、Vを1.50に設定すると添加
水量Wは1.62となる。このW値から、さらに加える
べき水・エタノール混合液の量は1.240mlとな
り、これを40ml/分の速度で噴霧した。生成粒子を
流動乾燥して良好な球形粒を得た。この球形粒の82%
が125〜212μmの範囲に入っており、その平均ア
スペクト比は1.17であった。このように異なるカサ
密度の粉末セルロースを用いた場合でも、前記の式を用
いて計算した量の水分を加えれば、略同一の粒度分布の
球形粒を得ることができる。
【0027】比較例1 Vを0.75に設定して前記式により添加水量Wを計算
し、水・エタノール混合液(容積比1:1)の噴霧量を
1760mlとしたほか実施例1と同様に操作した。内
容物は団塊状となって球状粒子は得られなかった。
し、水・エタノール混合液(容積比1:1)の噴霧量を
1760mlとしたほか実施例1と同様に操作した。内
容物は団塊状となって球状粒子は得られなかった。
【0028】比較例2 Vを1.90に設定して前記式により添加水量Wを計算
し、混合機中に加える水を600mlとし、水・エタノ
ール混合液(容積比1:1)の噴霧量を260mlとし
たほか実施例1と同様に操作した。一部はゆがんだ球形
粒子となったが、大部分は不定形の粉末状のものとなっ
た。
し、混合機中に加える水を600mlとし、水・エタノ
ール混合液(容積比1:1)の噴霧量を260mlとし
たほか実施例1と同様に操作した。一部はゆがんだ球形
粒子となったが、大部分は不定形の粉末状のものとなっ
た。
【0029】
【発明の効果】前記実施例及び比較例から明らかなよう
に、本発明によれば従来球形顆粒用としては省みられな
かった粉末セルロースから医薬品や食品用の賦形剤とし
て有用な実質的に形成されている真球状の新規な微小球
形粒が提供される。
に、本発明によれば従来球形顆粒用としては省みられな
かった粉末セルロースから医薬品や食品用の賦形剤とし
て有用な実質的に形成されている真球状の新規な微小球
形粒が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明 長良 東京都新宿区高田馬場2丁目14番2号 フ ロイント産業株式会社内 (72)発明者 加藤 久善 東京都新宿区高田馬場2丁目14番2号 フ ロイント産業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 平均重合度380〜2500、粒子の平
均アスペクト比4〜10の粉末セルロースを10重量%
以上含有する、直径0.08〜1mm、平均アスペクト
比1.2未満の微小球形粒。 - 【請求項2】 実質的に粉末セルロースのみから成るこ
とを特徴とする請求項1記載の微小球形粒。 - 【請求項3】 球形粒が水溶性物質を含有することを特
徴とする請求項1記載の微小球形粒。 - 【請求項4】 水溶性物質が乳糖であることを特徴とす
る請求項3記載の微小球形粒。 - 【請求項5】 球形粒が結晶セルロースを含有すること
を特徴とする請求項1,3または4記載の微小球形粒。 - 【請求項6】 平均重合度380〜2500、粒子の平
均アスペクト比4〜10の粉末セルロースを10重量%
以上含有する粉体中の粉末セルロースに対して下記の式
であらわされる水分を加えて遠心転動造粒することを特
徴とする微小球形粒の製造方法。 【数1】 〔Wは加える水分の量(粉末セルロース1g当りのm
l)、dは粉末セルロースのカサ密度(g/ml)、V
は0.8〜1.8(ml/g)〕 - 【請求項7】 請求項6記載の方法によって得られた請
求項1,2,3,4または5記載の微小球形粒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8130574A JPH09295947A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 微小球形粒及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8130574A JPH09295947A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 微小球形粒及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295947A true JPH09295947A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15037494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8130574A Pending JPH09295947A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 微小球形粒及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09295947A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005298498A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-10-27 | Kao Corp | 口腔用組成物 |
WO2006100875A1 (ja) * | 2005-03-24 | 2006-09-28 | Daiichi Sankyo Company, Limited | 医薬用組成物 |
JP2006298912A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-11-02 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | 医薬用組成物 |
US7192608B2 (en) | 2001-03-07 | 2007-03-20 | Sumitomo Pharmaceuticals Company Limited | Method of manufacturing drug granules, the drug granules and pharmaceutical preparation containing the drug granules |
WO2009066644A1 (ja) | 2007-11-19 | 2009-05-28 | Freund Corporation | 球形粒及びその製造方法 |
US8529953B2 (en) | 2008-07-01 | 2013-09-10 | Sawai Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for production of spherical microparticles comprising tamsulosin hydrochloride |
JP2013216711A (ja) * | 2004-06-10 | 2013-10-24 | Glatt Air Techniques Inc | 徐放性基材医薬品製剤 |
JP2017088596A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
JP2017088873A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
WO2017199894A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-23 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP8130574A patent/JPH09295947A/ja active Pending
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7192608B2 (en) | 2001-03-07 | 2007-03-20 | Sumitomo Pharmaceuticals Company Limited | Method of manufacturing drug granules, the drug granules and pharmaceutical preparation containing the drug granules |
JP4568627B2 (ja) * | 2004-03-19 | 2010-10-27 | 花王株式会社 | 口腔用組成物 |
JP2005298498A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-10-27 | Kao Corp | 口腔用組成物 |
JP2013216711A (ja) * | 2004-06-10 | 2013-10-24 | Glatt Air Techniques Inc | 徐放性基材医薬品製剤 |
WO2006100875A1 (ja) * | 2005-03-24 | 2006-09-28 | Daiichi Sankyo Company, Limited | 医薬用組成物 |
JP2006298912A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-11-02 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | 医薬用組成物 |
WO2009066644A1 (ja) | 2007-11-19 | 2009-05-28 | Freund Corporation | 球形粒及びその製造方法 |
JP2009126783A (ja) * | 2007-11-19 | 2009-06-11 | Freunt Ind Co Ltd | 球形粒及びその製造方法 |
US8529953B2 (en) | 2008-07-01 | 2013-09-10 | Sawai Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for production of spherical microparticles comprising tamsulosin hydrochloride |
JP2017088596A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
JP2017088873A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
WO2017199894A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-23 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
CN109152721A (zh) * | 2016-05-16 | 2019-01-04 | 日本制纸株式会社 | 微小球形粒子 |
KR20190006534A (ko) * | 2016-05-16 | 2019-01-18 | 닛뽄세이시가부시끼가이샤 | 미소구형립 |
US20190099348A1 (en) * | 2016-05-16 | 2019-04-04 | Nippon Paper Industries Co., Ltd. | Microspherical particle |
JPWO2017199894A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2019-05-09 | 日本製紙株式会社 | 微小球形粒 |
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