JPH09284893A - スピーカ装置 - Google Patents
スピーカ装置Info
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- JPH09284893A JPH09284893A JP9894796A JP9894796A JPH09284893A JP H09284893 A JPH09284893 A JP H09284893A JP 9894796 A JP9894796 A JP 9894796A JP 9894796 A JP9894796 A JP 9894796A JP H09284893 A JPH09284893 A JP H09284893A
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- JP
- Japan
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- diaphragms
- diaphragm
- coil bobbin
- speaker device
- voice coil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 中高域周波数帯域における振動板の分割振動
を防止し、音響再生特性の向上を図る。 【解決手段】 コイルボビン6に互いに重ねられて取付
けられた第1及び第2の振動板5a,5b間を、略々密
閉された空間とし、この空間内の空気のスティフネスに
よって、各振動板5a,5bの分割振動を防止する。
を防止し、音響再生特性の向上を図る。 【解決手段】 コイルボビン6に互いに重ねられて取付
けられた第1及び第2の振動板5a,5b間を、略々密
閉された空間とし、この空間内の空気のスティフネスに
よって、各振動板5a,5bの分割振動を防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号を音響に
変換するスピーカ装置に関する技術分野に属する。
変換するスピーカ装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すように、磁気回路を備
え、移動可能に支持された振動板105に取付けたボイ
スコイル107を該磁気回路の磁気ギャップ部114中
に位置させて構成されたスピーカ装置が提案されてい
る。このスピーカ装置においては、上記ボイスコイル1
07に供給される電気信号が、上記振動板105の振動
により発生される音響に変換される。
え、移動可能に支持された振動板105に取付けたボイ
スコイル107を該磁気回路の磁気ギャップ部114中
に位置させて構成されたスピーカ装置が提案されてい
る。このスピーカ装置においては、上記ボイスコイル1
07に供給される電気信号が、上記振動板105の振動
により発生される音響に変換される。
【0003】このようなスピーカ装置においては、上記
ボイスコイル107は、電気信号を供給されることによ
り、上記磁気ギャップ部114内の磁束中を、上記振動
板105を伴って移動し、この振動板105を振動させ
る。このように振動板105を振動させる駆動力をFと
し、上記磁気ギャップ114内の磁束密度をBとし、上
記ボイスコイル107に流れる電流をIとし、このボイ
スコイル107の線材の長さをLとすると、 F=IBL が成立している。
ボイスコイル107は、電気信号を供給されることによ
り、上記磁気ギャップ部114内の磁束中を、上記振動
板105を伴って移動し、この振動板105を振動させ
る。このように振動板105を振動させる駆動力をFと
し、上記磁気ギャップ114内の磁束密度をBとし、上
記ボイスコイル107に流れる電流をIとし、このボイ
スコイル107の線材の長さをLとすると、 F=IBL が成立している。
【0004】そして、このスピーカ装置の磁気回路は、
磁性材料により略々円盤状に形成され前面部に円環状の
駆動マグネット103が取付けられるヨーク102を有
している。このヨーク102の前面部の中央部には、上
記駆動マグネット103に対して同軸に、円柱状のセン
ターポール部101が突設されている。上記駆動マグネ
ット103の前面部には、磁性材料により中央部に透孔
を有する円盤状に形成されたプレート104が取付けら
れている。このプレート104の透孔と上記センターポ
ール部101の先端側部分とは、互いに対向して、上記
磁気ギャップ部114を形成している。
磁性材料により略々円盤状に形成され前面部に円環状の
駆動マグネット103が取付けられるヨーク102を有
している。このヨーク102の前面部の中央部には、上
記駆動マグネット103に対して同軸に、円柱状のセン
ターポール部101が突設されている。上記駆動マグネ
ット103の前面部には、磁性材料により中央部に透孔
を有する円盤状に形成されたプレート104が取付けら
れている。このプレート104の透孔と上記センターポ
ール部101の先端側部分とは、互いに対向して、上記
磁気ギャップ部114を形成している。
【0005】そして、上記プレート104の前面部に振
動板105を支持するフレーム108が取付けられるこ
とにより、スピーカ装置が構成される。上記振動板10
5の後面部には、円筒状のボビン106を介して、上記
ボイスコイル107が取付けられている。このボイスコ
イル107は、上記磁気ギャップ部114内に位置され
る。
動板105を支持するフレーム108が取付けられるこ
とにより、スピーカ装置が構成される。上記振動板10
5の後面部には、円筒状のボビン106を介して、上記
ボイスコイル107が取付けられている。このボイスコ
イル107は、上記磁気ギャップ部114内に位置され
る。
【0006】上記振動板105は、上記ボビン106が
取付けられる中央部の透孔をキャップ部112により閉
蓋されている。また、上記振動板105は、周縁側部分
を、周縁側のエッジ部材113を介して、上記フレーム
108の前端部分にガスケット115により取付けられ
ている。そして、上記ボビン106は、上記フレーム1
08に対して、ダンパ109を介して支持されている。
取付けられる中央部の透孔をキャップ部112により閉
蓋されている。また、上記振動板105は、周縁側部分
を、周縁側のエッジ部材113を介して、上記フレーム
108の前端部分にガスケット115により取付けられ
ている。そして、上記ボビン106は、上記フレーム1
08に対して、ダンパ109を介して支持されている。
【0007】そして、上記ボイスコイル107からの引
き出し線110は、上記フレーム108に設けられた端
子部111に接続されている。
き出し線110は、上記フレーム108に設けられた端
子部111に接続されている。
【0008】このスピーカ装置の音響再生特性につい
て、図5に示すように、周波数に対する音圧特性(SP
L(dB))(図5中のa0,a30,a60)、周波数に
対するインピーダンス特性(Imp(Ω))(図5中の
b)、周波数に対する2次歪特性(Dist(%))
(図5中のc)、周波数に対する3次歪特性(Dist
(%))(図5中のd)を測定すると、このスピーカ装
置の正面における周波数に対する音圧特性(a0)と、
このスピーカ装置の正面より30°の場所における周波
数に対する音圧特性(a30)と、このスピーカ装置の正
面より60°の場所における周波数に対する音圧特性
(a60)とがそれぞれ互いに異なっている。
て、図5に示すように、周波数に対する音圧特性(SP
L(dB))(図5中のa0,a30,a60)、周波数に
対するインピーダンス特性(Imp(Ω))(図5中の
b)、周波数に対する2次歪特性(Dist(%))
(図5中のc)、周波数に対する3次歪特性(Dist
(%))(図5中のd)を測定すると、このスピーカ装
置の正面における周波数に対する音圧特性(a0)と、
このスピーカ装置の正面より30°の場所における周波
数に対する音圧特性(a30)と、このスピーカ装置の正
面より60°の場所における周波数に対する音圧特性
(a60)とがそれぞれ互いに異なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なスピーカ装置において、特に、小型の全帯域スピーカ
として構成した場合において、このスピーカ装置の正面
における周波数に対する音圧特性とこのスピーカ装置の
正面より移動した場所における周波数に対する音圧特性
とが異なるのは、上記振動板105が、一様に振動せ
ず、分割振動を生じているからである。
なスピーカ装置において、特に、小型の全帯域スピーカ
として構成した場合において、このスピーカ装置の正面
における周波数に対する音圧特性とこのスピーカ装置の
正面より移動した場所における周波数に対する音圧特性
とが異なるのは、上記振動板105が、一様に振動せ
ず、分割振動を生じているからである。
【0010】このような分割振動が生ずると、上記スピ
ーカ装置の再生特性及び再生音質の劣化が生ずる。この
ような分割振動は、上記振動板の剛性を上げることによ
って抑制することができるが、充分な抑制とはいえな
い。また、上記振動板の剛性を上げようとすると、この
振動板の重量が増大してしまい、良好な音響再生が行え
なくなる。
ーカ装置の再生特性及び再生音質の劣化が生ずる。この
ような分割振動は、上記振動板の剛性を上げることによ
って抑制することができるが、充分な抑制とはいえな
い。また、上記振動板の剛性を上げようとすると、この
振動板の重量が増大してしまい、良好な音響再生が行え
なくなる。
【0011】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、装置構成の大型化や重量の増加
を招来することなく、振動板の分割振動が防止され、良
好な音響再生が行えるようになされたスピーカ装置の提
供という課題を解決しようとするものである。
案されるものであって、装置構成の大型化や重量の増加
を招来することなく、振動板の分割振動が防止され、良
好な音響再生が行えるようになされたスピーカ装置の提
供という課題を解決しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係るスピーカ装置は、磁気ギャップ部を有
する磁気回路と、ボイスコイルが取付けられこのボイス
コイルを該磁気ギャップ部内に位置させた状態で移動可
能に支持されたコイルボビンと、このコイルボビンによ
り支持された第1の振動板と、該コイルボビンにより支
持された第2の振動板とを備え、上記各振動板は、互い
に近接して配設され、互いの間に、略々密閉された空間
を形成していることとなされたものである。
め、本発明に係るスピーカ装置は、磁気ギャップ部を有
する磁気回路と、ボイスコイルが取付けられこのボイス
コイルを該磁気ギャップ部内に位置させた状態で移動可
能に支持されたコイルボビンと、このコイルボビンによ
り支持された第1の振動板と、該コイルボビンにより支
持された第2の振動板とを備え、上記各振動板は、互い
に近接して配設され、互いの間に、略々密閉された空間
を形成していることとなされたものである。
【0013】また、本発明は、上記スピーカ装置におい
て、上記第1及び第2の振動板間の密閉された空間内
に、緩衝材料からなるスペーサを設けたものである。
て、上記第1及び第2の振動板間の密閉された空間内
に、緩衝材料からなるスペーサを設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
を参照しながら説明する。
【0015】本発明に係るスピーカ装置は、図1に示す
ように、磁気回路と、この磁気回路上に支持されたフレ
ーム8とを有して構成される。
ように、磁気回路と、この磁気回路上に支持されたフレ
ーム8とを有して構成される。
【0016】上記磁気回路は、磁性材料により形成され
た円盤状のヨーク2と、このヨーク2の前面部に固定し
て配設された円環状のマグネット3とを有している。こ
のマグネット3は、厚み方向の磁束を発生するように、
すなわち、前面部及び後面部がそれぞれ磁極となるよう
に着磁されている。上記ヨーク2の前面部中央には、円
筒状のセンターポール部1が一体的に突設されている。
上記マグネット3は、上記センターポール部1に対して
同軸状となされている。このセンターポール部1は、上
記マグネット3の中央の透孔部内に挿通されている。
た円盤状のヨーク2と、このヨーク2の前面部に固定し
て配設された円環状のマグネット3とを有している。こ
のマグネット3は、厚み方向の磁束を発生するように、
すなわち、前面部及び後面部がそれぞれ磁極となるよう
に着磁されている。上記ヨーク2の前面部中央には、円
筒状のセンターポール部1が一体的に突設されている。
上記マグネット3は、上記センターポール部1に対して
同軸状となされている。このセンターポール部1は、上
記マグネット3の中央の透孔部内に挿通されている。
【0017】上記マグネット3の前面部には、磁性材料
により中央部に透孔を有する円盤状に形成されたトップ
プレート4が取付けられている。このトッププレート4
の中央部の透孔には、上記センターポール部1の先端側
部分が挿通されている。
により中央部に透孔を有する円盤状に形成されたトップ
プレート4が取付けられている。このトッププレート4
の中央部の透孔には、上記センターポール部1の先端側
部分が挿通されている。
【0018】すなわち、上記トッププレート4を上記マ
グネット3に取付けるときには、上記センターポール部
1の外周面とこのトッププレート4の中央部の透孔の内
周面との間にギャップガイドを挿入して、このトッププ
レート4を該センターポール部1に対して位置決めした
状態で、このトッププレート4を該マグネット3に対し
て接着させる。そして、上記トッププレート4を上記マ
グネット3に対して接着させる接着剤が固化した後に、
上記ギャップガイドを取り除くことにより、このトップ
プレート4は、上記センターポール部1に対して位置決
めされた状態で、固定される。
グネット3に取付けるときには、上記センターポール部
1の外周面とこのトッププレート4の中央部の透孔の内
周面との間にギャップガイドを挿入して、このトッププ
レート4を該センターポール部1に対して位置決めした
状態で、このトッププレート4を該マグネット3に対し
て接着させる。そして、上記トッププレート4を上記マ
グネット3に対して接着させる接着剤が固化した後に、
上記ギャップガイドを取り除くことにより、このトップ
プレート4は、上記センターポール部1に対して位置決
めされた状態で、固定される。
【0019】上記トッププレート4の中央部の透孔の内
周面部と、上記センターポール部1の中途部分の外周面
部とは、互いに対向して、磁気ギャップ部14を形成し
ている。
周面部と、上記センターポール部1の中途部分の外周面
部とは、互いに対向して、磁気ギャップ部14を形成し
ている。
【0020】上記フレーム8は、金属の如き充分な剛性
を有する材料により、略々円錐状に前端側が拡径された
円筒状に構成され、後端側部分を上記トッププレート4
の前面部に固定されている。
を有する材料により、略々円錐状に前端側が拡径された
円筒状に構成され、後端側部分を上記トッププレート4
の前面部に固定されている。
【0021】上記フレーム8の前端側の保持部には、第
1の振動板5bの周囲部分が、第1のエッジ部材13b
を介して、第1のガスケット15bにより取付けられて
いる。また、上記フレーム8の前端側の保持部には、第
2の振動板5aの周囲部分が、第2のエッジ部材13a
を介して、第2のガスケット15aにより取付けられて
いる。これらガスケット15b,15aは、それぞれ、
接着剤が塗布された帯状の紙を円環状に巻き重ねたもの
である。
1の振動板5bの周囲部分が、第1のエッジ部材13b
を介して、第1のガスケット15bにより取付けられて
いる。また、上記フレーム8の前端側の保持部には、第
2の振動板5aの周囲部分が、第2のエッジ部材13a
を介して、第2のガスケット15aにより取付けられて
いる。これらガスケット15b,15aは、それぞれ、
接着剤が塗布された帯状の紙を円環状に巻き重ねたもの
である。
【0022】上記各エッジ部材13b,13aは、それ
ぞれ可撓性を有して形成され、前後方向に変位可能とな
っている。これらエッジ部材13b,13aは、円環状
に形成されるとともに、前方側(放音方向)に対して円
筒面状に膨出された形状を有している。これらエッジ部
材13b,13aは、紙、布、あるいは、ゴムにより形
成されている。これらエッジ部材13b,13aは、微
小な空隙(例えば1mm程度)を介して、前後方向に互
いに重ねられている。
ぞれ可撓性を有して形成され、前後方向に変位可能とな
っている。これらエッジ部材13b,13aは、円環状
に形成されるとともに、前方側(放音方向)に対して円
筒面状に膨出された形状を有している。これらエッジ部
材13b,13aは、紙、布、あるいは、ゴムにより形
成されている。これらエッジ部材13b,13aは、微
小な空隙(例えば1mm程度)を介して、前後方向に互
いに重ねられている。
【0023】上記各振動板5b,5aは、それぞれ略々
円錐形状に形成され、中央部に透孔を有している。そし
て、これら振動板5b,5aの中央部の透孔には、コイ
ルボビン6が嵌合されて取付けられている。このコイル
ボビン6は、円筒状に形成され、前端側部分において上
記各振動板5b,5aを支持している。このコイルボビ
ン6の前端部は、キャップ12により閉蓋されている。
これら振動板5b,5aは、微小な空隙(例えば1mm
程度)を介して、前後方向に互いに重ねられている。
円錐形状に形成され、中央部に透孔を有している。そし
て、これら振動板5b,5aの中央部の透孔には、コイ
ルボビン6が嵌合されて取付けられている。このコイル
ボビン6は、円筒状に形成され、前端側部分において上
記各振動板5b,5aを支持している。このコイルボビ
ン6の前端部は、キャップ12により閉蓋されている。
これら振動板5b,5aは、微小な空隙(例えば1mm
程度)を介して、前後方向に互いに重ねられている。
【0024】上記各振動板5b,5aは、これら振動板
5b,5a間に、上記コイルボビン6の外周面部、上記
各エッジ部材13b,13a及び上記第1のガスケット
15bと共働して、略々密閉空間を形成している。この
密閉空間は、上記各振動板5b,5aをなす抄紙コーン
紙(厚さ0.15mm乃至0.2mm程度)の通気性を
考慮すれば密閉空間とはいえないが、これら振動板5
b,5aの通気性を無視する限りにおいて密閉空間であ
る。また、上記各振動板5b,5aをゴムやプラスチッ
クの如き殆ど通気性を有しない材料により形成した場合
には、これら振動板5b,5a間は、略々完全な密閉空
間となる。
5b,5a間に、上記コイルボビン6の外周面部、上記
各エッジ部材13b,13a及び上記第1のガスケット
15bと共働して、略々密閉空間を形成している。この
密閉空間は、上記各振動板5b,5aをなす抄紙コーン
紙(厚さ0.15mm乃至0.2mm程度)の通気性を
考慮すれば密閉空間とはいえないが、これら振動板5
b,5aの通気性を無視する限りにおいて密閉空間であ
る。また、上記各振動板5b,5aをゴムやプラスチッ
クの如き殆ど通気性を有しない材料により形成した場合
には、これら振動板5b,5a間は、略々完全な密閉空
間となる。
【0025】上記コイルボビン6は、高い剛性を有しな
がら、軽量に形成することが望ましい。したがって、こ
のコイルボビン6は、エポキシ樹脂を含浸した紙や布、
ガラス−エポキシ板(エポキシ樹脂で固めたガラス繊維
材料)等の如き合成樹脂材料を円筒状に丸めて形成する
ことが望ましい。また、このコイルボビン6は、金属板
や紙等により形成することとしてもよい。
がら、軽量に形成することが望ましい。したがって、こ
のコイルボビン6は、エポキシ樹脂を含浸した紙や布、
ガラス−エポキシ板(エポキシ樹脂で固めたガラス繊維
材料)等の如き合成樹脂材料を円筒状に丸めて形成する
ことが望ましい。また、このコイルボビン6は、金属板
や紙等により形成することとしてもよい。
【0026】そして、上記コイルボビン6の後端側の外
周面部には、ボイスコイル7が接着されている。このボ
イスコイル7は、巻回されて円筒状に形成され、巻始め
及び巻終わりの引き出し線を有している。これら引き出
し線は、錦糸線10に半田付けされ、この錦糸線10を
介して、上記フレーム8に支持部材を介して設けられた
入力端子11に接続される。
周面部には、ボイスコイル7が接着されている。このボ
イスコイル7は、巻回されて円筒状に形成され、巻始め
及び巻終わりの引き出し線を有している。これら引き出
し線は、錦糸線10に半田付けされ、この錦糸線10を
介して、上記フレーム8に支持部材を介して設けられた
入力端子11に接続される。
【0027】上記ボイスコイル7は、上記磁気ギャップ
部14内に位置されている。すなわち、上記ボイスコイ
ル7は、上記センターポール部1に対して同軸状となさ
れて、このセンターポール部1と上記トッププレート4
の中央部の透孔の内面部との間に進入されている。
部14内に位置されている。すなわち、上記ボイスコイ
ル7は、上記センターポール部1に対して同軸状となさ
れて、このセンターポール部1と上記トッププレート4
の中央部の透孔の内面部との間に進入されている。
【0028】すなわち、上記ボイスコイル7が取付けら
れた上記コイルボビン6を上記振動板5に取付けるとき
には、上記センターポール部1の外周面とこのコイルボ
ビン6の内周面との間にボイスコイルスペーサを挿入し
て、このコイルボビン6を該センターポール部1に対し
て位置決めした状態で、このコイルボビン6を該振動板
5に対して接着させる。そして、上記コイルボビン6を
上記振動板5に対して接着させる接着剤が固化した後
に、上記ボイスコイルスペーサを取り除くことにより、
このコイルボビン6は、上記センターポール部1に対し
て位置決めされた状態で、固定される。
れた上記コイルボビン6を上記振動板5に取付けるとき
には、上記センターポール部1の外周面とこのコイルボ
ビン6の内周面との間にボイスコイルスペーサを挿入し
て、このコイルボビン6を該センターポール部1に対し
て位置決めした状態で、このコイルボビン6を該振動板
5に対して接着させる。そして、上記コイルボビン6を
上記振動板5に対して接着させる接着剤が固化した後
に、上記ボイスコイルスペーサを取り除くことにより、
このコイルボビン6は、上記センターポール部1に対し
て位置決めされた状態で、固定される。
【0029】そして、上記コイルボビン6の前端側部分
は、可撓性及び振動吸収性を有するダンパ9を介して、
上記フレーム8の後端側部分により、前後方向に移動可
能に懸架されている。
は、可撓性及び振動吸収性を有するダンパ9を介して、
上記フレーム8の後端側部分により、前後方向に移動可
能に懸架されている。
【0030】上記ダンパ9は、布、または、紙の如き材
料により、変位部となる同心円状の複数の屈曲部(コル
ゲーション部分)を有する略々円盤状に形成され、中央
部に円形の透孔を有している。このダンパ9は、中央部
の透孔の内周縁部に上記コイルボビン6の外周面部が接
合され、外周縁部分を上記フレーム8に取付けられるこ
とにより、該コイルボビン6を懸架している。
料により、変位部となる同心円状の複数の屈曲部(コル
ゲーション部分)を有する略々円盤状に形成され、中央
部に円形の透孔を有している。このダンパ9は、中央部
の透孔の内周縁部に上記コイルボビン6の外周面部が接
合され、外周縁部分を上記フレーム8に取付けられるこ
とにより、該コイルボビン6を懸架している。
【0031】上述のように構成された本発明に係るスピ
ーカ装置においては、上記入力端子11を介して上記ボ
イスコイル7に電気信号が駆動電流として供給されるこ
とにより、上記コイルボビン6が上記センターポール部
1の軸方向に駆動され、上記振動板5が振動されて、音
響が再生される。
ーカ装置においては、上記入力端子11を介して上記ボ
イスコイル7に電気信号が駆動電流として供給されるこ
とにより、上記コイルボビン6が上記センターポール部
1の軸方向に駆動され、上記振動板5が振動されて、音
響が再生される。
【0032】このスピーカ装置においては、上記各振動
板5b,5a間の密閉空間内の空気層のスティフネスが
非常に大きい(例えば、十数万(N/M)程度)ため
に、該各振動板5b,5aが制動され、該各振動板5
b,5aの分割振動が防止される。なお、このスピーカ
装置が取付けられるスピーカボックス内の空気のスティ
フネスは、数百(N/M)程度である。
板5b,5a間の密閉空間内の空気層のスティフネスが
非常に大きい(例えば、十数万(N/M)程度)ため
に、該各振動板5b,5aが制動され、該各振動板5
b,5aの分割振動が防止される。なお、このスピーカ
装置が取付けられるスピーカボックス内の空気のスティ
フネスは、数百(N/M)程度である。
【0033】また、上記各振動板5b,5aの主面部よ
りの空気の漏れがある場合には、このようにして空気が
該各振動板5b,5aを通過するときの抵抗によって
も、該各振動板5b,5aが制動され、該各振動板5
b,5aの分割振動が防止される。
りの空気の漏れがある場合には、このようにして空気が
該各振動板5b,5aを通過するときの抵抗によって
も、該各振動板5b,5aが制動され、該各振動板5
b,5aの分割振動が防止される。
【0034】このスピーカ装置の音響再生特性につい
て、図3に示すように、周波数に対する音圧特性(SP
L(dB))(図3中のA)、周波数に対するインピー
ダンス特性(Imp(Ω))(図3中のB)、周波数に
対する2次歪特性(Dist(%))(図3中のC)、
周波数に対する3次歪特性(Dist(%))(図3中
のD)を測定すると、中高域周波数帯域における周波数
に対する音圧特性が、滑らかなものとなっている。
て、図3に示すように、周波数に対する音圧特性(SP
L(dB))(図3中のA)、周波数に対するインピー
ダンス特性(Imp(Ω))(図3中のB)、周波数に
対する2次歪特性(Dist(%))(図3中のC)、
周波数に対する3次歪特性(Dist(%))(図3中
のD)を測定すると、中高域周波数帯域における周波数
に対する音圧特性が、滑らかなものとなっている。
【0035】なお、上記各振動板5b,5aは、2枚が
同時に駆動されることとなるので、音圧特性の点から、
1枚あたりの重量をなるべく軽量化しておくことが望ま
しい。また、上記各振動板5b,5aは、互いに接触し
ないようにしておくことが望ましい。そのため、上記各
振動板5b,5a間の密閉された空間内には、緩衝材料
(例えば、ウレタン発泡体)からなるスペーサを設ける
こととしてもよい。
同時に駆動されることとなるので、音圧特性の点から、
1枚あたりの重量をなるべく軽量化しておくことが望ま
しい。また、上記各振動板5b,5aは、互いに接触し
ないようにしておくことが望ましい。そのため、上記各
振動板5b,5a間の密閉された空間内には、緩衝材料
(例えば、ウレタン発泡体)からなるスペーサを設ける
こととしてもよい。
【0036】また、このスピーカ装置においては、上記
各エッジ部材13b,13aが互いに近接されているこ
とにより、これらエッジ部材13b,13a間の空気の
スティフネスにより、これらエッジ部材13b,13a
の分割振動も抑制される。なお、上記各エッジ部材13
b,13aを互い前後方向について対称な形状とした場
合には、これらエッジ部材13b,13aが有する非直
線性が互いに相殺されるので、非直線性歪みを抑制する
ことができる。
各エッジ部材13b,13aが互いに近接されているこ
とにより、これらエッジ部材13b,13a間の空気の
スティフネスにより、これらエッジ部材13b,13a
の分割振動も抑制される。なお、上記各エッジ部材13
b,13aを互い前後方向について対称な形状とした場
合には、これらエッジ部材13b,13aが有する非直
線性が互いに相殺されるので、非直線性歪みを抑制する
ことができる。
【0037】そして、このスピーカ装置は、図2に示す
ように、上記第1の振動板5bと上記第2の振動板5a
とを互いに異なる形状とし、また、上記第1のエッジ部
材13bと上記第2のエッジ部材13aとを互いに異な
る形状として構成してもよい。
ように、上記第1の振動板5bと上記第2の振動板5a
とを互いに異なる形状とし、また、上記第1のエッジ部
材13bと上記第2のエッジ部材13aとを互いに異な
る形状として構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスピーカ装
置においては、コイルボビンに互いに重ねられて取付け
られた第1及び第2の振動板5a,5b間が、略々密閉
された空間となされているので、この空間内の空気のス
ティフネスによって、各振動板5a,5bの分割振動が
防止される。
置においては、コイルボビンに互いに重ねられて取付け
られた第1及び第2の振動板5a,5b間が、略々密閉
された空間となされているので、この空間内の空気のス
ティフネスによって、各振動板5a,5bの分割振動が
防止される。
【0039】すなわち、本発明は、装置構成の大型化や
重量の増加を招来することなく、振動板の分割振動が防
止され、良好な音響再生が行えるようになされたスピー
カ装置を提供することができるものである。
重量の増加を招来することなく、振動板の分割振動が防
止され、良好な音響再生が行えるようになされたスピー
カ装置を提供することができるものである。
【図1】本発明に係るスピーカ装置の構成を示す縦断面
図である。
図である。
【図2】本発明に係るスピーカ装置の構成の他の例を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図3】上記スピーカ装置の周波数−音圧特性、周波数
−インピーダンス特性、周波数−2次歪特性、周波数−
3次歪特性を示すグラフである。
−インピーダンス特性、周波数−2次歪特性、周波数−
3次歪特性を示すグラフである。
【図4】従来のスピーカ装置の構成を示す縦断面図であ
る。
る。
【図5】従来のスピーカ装置の周波数−音圧特性、周波
数−インピーダンス特性、周波数−2次歪特性、周波数
−3次歪特性を示すグラフである。
数−インピーダンス特性、周波数−2次歪特性、周波数
−3次歪特性を示すグラフである。
1 センターポール部、2 ヨーク、3 マグネット、
4 トッププレート、5 振動板、6 コイルボビン、
7 ボイスコイル、8 フレーム、14 磁気ギャップ
部
4 トッププレート、5 振動板、6 コイルボビン、
7 ボイスコイル、8 フレーム、14 磁気ギャップ
部
Claims (2)
- 【請求項1】 磁気ギャップ部を有する磁気回路と、 ボイスコイルが取付けられ、このボイスコイルを上記磁
気ギャップ部内に位置させた状態で移動可能に支持され
たコイルボビンと、 上記コイルボビンにより支持された第1の振動板と、 上記コイルボビンにより支持された第2の振動板とを備
え、 上記各振動板は、互いに近接して配設され、互いの間
に、略々密閉された空間を形成していることとなされた
スピーカ装置。 - 【請求項2】 第1及び第2の振動板間の密閉された空
間内には、緩衝材料からなるスペーサが設けられている
こととなされた請求項1記載のスピーカ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9894796A JPH09284893A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | スピーカ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9894796A JPH09284893A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | スピーカ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09284893A true JPH09284893A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14233304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9894796A Withdrawn JPH09284893A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | スピーカ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09284893A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2387987A (en) * | 2002-04-26 | 2003-10-29 | Jason Noe Kia-Chong Boon | Louspeaker with integral secondary diaphragm or which fits onto existing speaker cone |
WO2014113930A1 (zh) * | 2013-01-23 | 2014-07-31 | 易力声科技(深圳)有限公司 | 一种扬声器 |
CN110381414A (zh) * | 2019-08-09 | 2019-10-25 | 陈国富 | 具有高声阻箱体及电感电容缓冲电路的高保真度音箱 |
-
1996
- 1996-04-19 JP JP9894796A patent/JPH09284893A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2387987A (en) * | 2002-04-26 | 2003-10-29 | Jason Noe Kia-Chong Boon | Louspeaker with integral secondary diaphragm or which fits onto existing speaker cone |
WO2014113930A1 (zh) * | 2013-01-23 | 2014-07-31 | 易力声科技(深圳)有限公司 | 一种扬声器 |
CN110381414A (zh) * | 2019-08-09 | 2019-10-25 | 陈国富 | 具有高声阻箱体及电感电容缓冲电路的高保真度音箱 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030701 |