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JPH09284763A - 映像素材供給装置及び方法 - Google Patents

映像素材供給装置及び方法

Info

Publication number
JPH09284763A
JPH09284763A JP8091598A JP9159896A JPH09284763A JP H09284763 A JPH09284763 A JP H09284763A JP 8091598 A JP8091598 A JP 8091598A JP 9159896 A JP9159896 A JP 9159896A JP H09284763 A JPH09284763 A JP H09284763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
video material
video
virtual buffer
stream
buffer verifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8091598A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Yoshinari
博美 吉成
Goro Kato
吾郎 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8091598A priority Critical patent/JPH09284763A/ja
Publication of JPH09284763A publication Critical patent/JPH09284763A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像素材同士を接続したとしても、VBVバ
ッファが破綻することなく、また繋ぎ目の連続性を保つ
ことができ、復号化の際のピクチャがフリーズになるこ
とをも防止できるようにする。 【解決手段】 映像素材を圧縮符号化し、VBVバッフ
ァの要求する条件を満たした符号化ビット・ストリーム
を生成すると共に、当該符号化ビット・ストリームを接
続する際のスプライス・ポイントを付加して供給する映
像素材供給装置において、接続する側の映像素材の符号
化ビット・ストリームをVBVバッファに供給する際
に、VBVバッファのvbv_delayを調整するこ
とによって、VBVバッファにスプライジング・バッフ
ァ・ルームを設定するビデオエンコーダ62を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像素材を供給す
る映像素材供給装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年は、動画像信号の圧縮符号化の手法
として、いわゆるMPEG標準方式が提案されている。
上記MPEG(Moving Picture Image Coding Experts
Group)とは、蓄積用動画像符号化の検討組織であり、
1988年に国際標準化機構(ISO)と国際電気標準
会議(IEC)の傘下に設立された動画像圧縮技術の標
準化を検討する専門家の作業部会の略称である。このグ
ループが標準化した動画や音声などのデータ圧縮方式が
MPEG方式と呼ばれている。
【0003】上記MPEG標準は、その標準化作業上の
フェーズ1の標準であるMPEG1とフェーズ2の標準
であるMPEG2とがある。両者の違いを簡単に説明す
ると、MPEG1は主にCD−ROMなどの蓄積メディ
アのための標準であるが、MPEG2はMPEG1のア
プリケーションも含む広い範囲のための標準となってい
る。
【0004】ここで、上記MPEG2のシステムには、
2種類の方式があり、一つはプログラム・ストリーム
(MPEG2−PS、PS:Program Stream)と呼ば
れ、MPEG1と同様に一つのプログラムを構成する方
式である。もう一つは、トランスポート・ストリーム
(MPEG2−TS、TS:Transport Stream)と呼ば
れ、複数のプログラムを構成できる方式である。
【0005】このMPEG2システムによれば、複数の
プログラムを1本のストリーム(データ列)にできるた
め、テレビ放送などにも対応でき、プログラム編成の自
由度が高く、またスクランブル機能などをも備えてい
る。さらに、MPEG2ビデオへ対応するための拡張機
能や、種々のアプリケーションのための付加機能をもっ
ている。これら機能を実現するためのものとしては、例
えば、ランダム・アクセスを容易にするためのディレク
トリ情報や、個別のストリーム毎の種別を表す種別情報
などがある。
【0006】上記MPEGシステムにおける符号化から
復号までの流れは、以下のようになる。
【0007】エンコーダにおける符号化の流れでは、先
ず、ビデオ,オーディオなどの個別素材を、それぞれの
連係を保ちながら個別に符号化する。次に、符号化され
た各個別のストリームをマルチプレクサ(Multiplexe
r:MUX、多重化器)でアプリケーションに合わせて
ストリームの伝送媒体(蓄積メディアやネットワークな
ど)のフォーマットに適合した多重化を行い、伝送また
は記録する。
【0008】一方、受信デコーダにおける復号の流れで
は、受信された多重ストリームは、デマルチプレクサ
(DeMultiplexer:DMUX、分離器)でビデオ、オー
ディオなどの各個別のストリーム部分を分離してそれぞ
れ復号器に送る。次に、復号器では個別にストリームを
復号して、その後出力装置(ビデオモニタやスピーカな
ど)に出力する。
【0009】このように、MPEGシステムでは、複数
の個別符号化ストリームを時分割多重して1本のストリ
ームにすることと、送信側で意図したように受信側で各
個別ストリームを同期復号再生することが行われる。
【0010】上記MPEGシステムにおける上記時分割
多重方式としては、パケットによる多重方式を用いてい
る。上記パケットによる多重化とは、例えばビデオとオ
ーディオ信号を多重化する場合、ビデオとオーディオ信
号をそれぞれパケットと呼ばれる適当な長さのストリー
ムに分割し、ヘッダなどの付加情報を付けて、適宜ビデ
オとオーディオのパケットを切り換えて時分割伝送する
方式である。これらパケットには、ヘッダと呼ばれる先
頭部分にビデオかオーディオかの属性を識別するための
情報などが付加される。また、場合によっては最後尾に
伝送上のビットエラーを検出するためのCRC(Cyclic
Redundancy Code、巡回冗長符号)と呼ばれる符号を付
加することもある。
【0011】パケット長は、伝送媒体やアプリケーショ
ンに強く依存し、例えばATM(Asynchronous Trasfer
Mode、非同期転送モード)のように短い(53バイト
のパケット長、セルと呼ばれる)ものや、光ディスクシ
ステムのように長い(4096バイトのパケット長な
ど)ものなどがある。MPEGでは、種々の条件に適合
するために、長さの上限を約216(64Kバイト)まで
とっており、フレキシビリティを持たせるために、各パ
ケット毎に固定長でも可変長でもよいことになってい
る。さらに、可変伝送速度も許されており、断続的な伝
送も可能となっている。ヘッダなどの固定的に必要な部
分は、パケット長に依存しないため、短いパケットはオ
ーバーヘッド(多重化のための追加データ)が大きく、
伝送効率が低下するが、時分割多重の切り換え時間が短
いために、多重に起因する遅延とバッファ・メモリ量が
少なくて済むというメリットがある。
【0012】MPEG1とMPEG2−PSでは、ビデ
オやオーディオのパケットの上位にパック・レイヤと呼
ばれる階層があるが、通常は複数のパケットを束ねたパ
ックと呼ばれる構成単位で取り扱われる。パック・ヘッ
ダ部分には、後述する同期再生用の時間基準参照用の付
加情報などがある。パックの主目的は、ストリームの途
中から復号再生することを可能にすることにある。
【0013】ここで、MPEGの同期方式においては、
ビデオ、オーディオの各アクセス・ユニットと呼ばれる
復号再生の単位毎(ビデオは1フレーム、オーディオは
1オーディオ・フレーム)に、いつ復号再生すべきかを
示すタイム・スタンプと呼ばれる情報が付加される。ま
た、タイム・スタンプに対しては、SCR(System Clo
ck Reference、システム時刻基準参照値)と呼ばれる情
報によって時間基準が与えられている。
【0014】タイム・スタンプとは、各アクセス・ユニ
ット毎に付けられる復号再生処理の時刻管理のタグであ
り、MPEGオーディオの符号化方式に起因して、2種
類のタイム・スタンプがある。一つは、PTS(Presen
tation Time Stamp)と呼ばれる再生出力の時刻管理情
報で、他方はDTS(Decoding Time Stamp)と呼ばれ
る復号の時刻管理情報である。これらのタイム・スタン
プは、あるパケットの中にアクセス・ユニットの先頭が
ある場合には、パケット・ヘッダに付加する。ただし、
パケットの中にアクセス・ユニットの先頭がない場合に
は、パケット・ヘッダにタイム・スタンプは付加しない
こととする。また、パケットの中に2つ以上のアクセス
・ユニットの先頭があっても、最初のアクセス・ユニッ
トに対応するタイム・スタンプだけをパケット・ヘッダ
に付加する。
【0015】上記PTSにおいては、MPEGシステム
の基準復号器内部のSTC(SystemTime Clock、基本と
なる同期信号)がPTSに一致したときに、そのアクセ
ス・ユニットを再生出力する。上記DTSにおいては、
MPEGではIピクチャとPピクチャはBピクチャより
も先行して符号化ストリームに送出されるために、復号
する順序と再生出力する順序が異なることに対応したも
のである。PTSとDTSが異なる場合には両方のタイ
ム・スタンプをつけ、一致する場合にはPTSだけを付
けることになっている。
【0016】また、SCR(System Clock Reference、
システム時刻基準参照値)、PCR(Program Clock Re
ference、プログラム時刻基準参照値)とは、ビデオと
オーディオの復号器を含むMPEGシステム復号器にお
いて、時刻基準となるSTC(基本となる同期信号)の
値を符号器側で意図した値にセット・校正するための情
報である。これらSCR、PCRを利用するに際して
は、単にその値だけでは不十分で、SCR,PCRの値
を運んでいるストリーム中のバイトのタイミング(復号
器への到着時刻)の精度が必要である。MPEG2では
SCR,PCRとも6バイト(実データは42ビット)
で送られるが、復号器側ではその最終バイトの到着の瞬
間に、STCはSCRまたはPCRの示す値をセットす
ることが求められている。上記STCと一体となったP
LL(位相ロック・ループ)を構成すれば、復号器のシ
ステム・クロックと完全に周波数が一致したSTCを復
号器でもつことができる。このPLL機能は後述するM
PEG2−TS(トランスポート・ストリーム)では復
号器に義務付けられている。
【0017】また、前述したように、MPEG2では、
複数のプログラム(番組)の伝送を可能とするマルチプ
ログラム対応機能を有しており、この機能は多数の個別
の符号化ストリームをトランスポート・パケットと呼ば
れる比較的短い伝送単位で時分割多重するものである。
上記マルチプログラム対応は、MPEG2だけの機能で
ある。
【0018】当該MPEG2には、前述したようにPS
(プログラム・ストリーム)と共に、トランスポート・
ストリーム(TS)と呼ばれるマルチプログラム対応の
多重・分離方式の2種類の方式がある。トランスポート
・パケットのヘッダ部分には、パケット・データの内容
識別情報があり、それによって目的とするプログラム再
生に必要なパケットをDMUX(分離器)を通じて取り
出して復号することになる。
【0019】このトランスポート・パケットは、ATM
との接続性も考慮して、188バイト固定長の比較的短
いパケットである。ATMのパケット長は実データ47
バイト(ATMセルのペイロード(ユーザ情報)部分4
8バイトのうち1バイトは、シーケンスと同期用に使用
する)で、一つのトランスポート・パケットを4つのA
TMパケット(セル)に乗せて伝送できるようになって
いる。上記トランスポート・ストリーム(TS)のプロ
グラム・ストリーム(PS)との大きな違いは、複数の
パケット(MPEG2ではPES(Packetized Elementa
ry Stream)パケットと呼ぶ)をグループ化してパック
を構成するプログラム・ストリーム(PS)の方式に対
して、トランスポート・ストリーム(TS)方式では逆
にパケットを再分割して複数のトランスポート・パケッ
トに乗せて伝送することにある。したがって、トランス
ポート・ストリーム(TS)におけるPESパケット
は、PS(及びMPEG1)におけるパックのような役
割を果たすことになり、パック・ヘッダと同じような情
報をPESパケットで伝送できるように拡張されてい
る。
【0020】また、マルチプログラム対応のトランスポ
ート・ストリームでは、多数のビデオ、オーディオの個
別のストリームを伝送するため、複数のプログラムの中
からどのプログラムを選び、どのパケットを取り出して
どのように復号すればよいか、などの情報が必要にな
る。これらのプログラム仕様情報を総称してPSI(Pr
ogram Specific Information、プログラム仕様情報)と
呼んでいる。PSIは、特定の識別コードをもったパケ
ットや一次的なPSIで指し示されたパケットなどで伝
送される。トランスポート・ストリーム(TS)の基準
復号器の中にあるシステム用のバッファ・メモリとシス
テムの復号器は、このPSI処理のために設けられてい
る。なお、このPSIについては、ISO/IEC13
818−1の2.4.4のProgram Specific Informati
onに詳細が記述されている。
【0021】次に、MPEG2−TSのデータ構造につ
いて以下に説明する。
【0022】トランスポート・パケットのデータ構造
は、複数プログラムを扱う目的からITU−T(旧CC
ITT)で標準化されているATMの方式と類似してい
る。図6にはトランスポート・パケットのデータ構造を
階層的に示し、各情報項目の意味と目的を以下に説明す
る。なお、図6のトランスポート・ストリーム・シンタ
クスは、ISO13818−1にて規定されているもの
であるため、ここでは簡単な説明に止める。
【0023】図6の(A)に示すように、トランスポー
ト・ストリームは188バイトの固定長トランスポート
・パケットによって多重・分離されるものである。この
トランスポート・パケットは、それぞれヘッダ部とペイ
ロード部とからなる。
【0024】上記トランスポート・パケットのヘッダ部
はそれぞれ図6の(B)から図6の(D)に示すような
構造となっている。
【0025】図6の(B)に示すように、トランスポー
ト・パケットは、同期バイト部、誤り表示(エラー・イ
ンジケータ)部、ユニット開始表示部、トランスポート
・パケット・プライオリティ部、PID部、スクランブ
ル制御部、アダプテーション・フィールド制御部、巡回
カウンタ部、アダプテーション・フィールド部からなる
ヘッダを有する。
【0026】上記同期バイト部には、復号器がトランス
ポート・パケットの先頭を検出するための8ビットの同
期信号が配置される。誤り表示(エラー・インジケー
タ)部には、このパケット中のビット・エラーの有無を
示す1ビットが配置され、ユニット開始表示部には、新
たなPESパケットが当該トランスポート・パケットの
ペイロード(実効的なパケット・データ)から始まるこ
とを示す1ビットが配置される。トランスポート・パケ
ット・プライオリティ(パケット優先度)部には、この
パケットの重要度を示す1ビットが配置され、PID
(Packet Identification、パケットの種別)部には、
該当パケットの個別ストリームの属性を示す13ビット
のストリーム識別情報が配置される。スクランブル制御
部には、このパケットのペイロードのスクランブルの有
無,種別を示す2ビットが配置され、アダプテーション
・フィールド制御部には、このパケットでのアダプテー
ション・フィールドの有無及びペイロードの有無を示す
2ビットが配置される。巡回カウンタ部には、同じPI
Dをもつパケットが途中で一部棄却されたかどうかを検
出するための情報が配置され、4ビットの巡回カウンタ
情報を連続性によって検出するようになされている。ア
ダプテーション・フィールド部には、個別ストリームに
関する付加情報やスタッフィング・バイト(実効データ
・バイト)をオプションで入れることができる。このこ
とから、個別ストリームの動的な状態変化の情報を伝送
することができる。
【0027】上記アダプテーション・フィールド部は、
図6の(C)に示すように、アダプテーション・フィー
ルド長部、不連続表示部、ランダム・アクセス表示部、
ストリーム・プライオリティ(優先)・表示部、5フラ
グ、オプショナル・フィールド部、スタッフィング・バ
イト部からなる。
【0028】上記アダプテーション・フィールド長部に
は、当該アダプテーション・フィールド部の長さを示す
8ビットが配置され、不連続インジケータ(不連続表
示)部には、次の同じPIDのパケットで、システム・
クロックがリセットされ、新たな内容になることを示す
1ビットが配置される。ランダム・アクセス表示部は、
ビデオのシーケンス・ヘッダまたはオーディオのフレー
ムの始まりを示し、ランダム・アクセスのエントリー・
ポイントであることを示す1ビットが配置される。スト
リーム・プライオリティ(優先)・表示部は、この個別
ストリームの重要部分が、当該パケットのペイロードに
あることを示す1ビットが配置される。例えばビデオの
場合はイントラ符号化部分がこれに相当する。オプショ
ナル・フィールド部は、図6の(D)に示すように、4
2ビットのPCR(Program ClockReference)部、42
ビットのOPCR(Original PCR)部、8ビットのスプ
ライス・カウントダウン部、トランスポート・プライベ
ート・データ長とデータ部、アダプテーション・フィー
ルド拡張部とからなる。上記スプライス・カウントダウ
ン部には、編集可能な点(スプライス・ポイント、S
P:Splice Point)までの同一のPIDのトランスポー
ト・パケットの数を示す8ビットが配置される。また、
このスプライス・ポイント(SP)では、バッファ・メ
モリ占有量が1/8と規定されている。この機能によっ
て、例えば伝送中継点でのコマーシャル挿入(ストリー
ムの一部入れ替え)などが可能となる。スタッフィング
・バイト部には、8×Mビットのスタッフィング・バイ
トを配置可能となっている。
【0029】また、図6のオプショナル・フィールド部
は、さらに図6の(E)に示すように、lwt_val
id_flag(legal time window_valid_flag)部、
ltw_offset(legal time window_offset)
部、ピースワイズ・レート(piecewise rate)部、スプ
ライス・タイプ部、DTS_next_au部からな
る。スプライス・タイプ部には、MPEG2におけるM
P@ML(Main Profile at Main Level)の仕様を示す
4バイトが配置される。DTS_next_au部に
は、スプライス・ポイントに続く最初のアクセス・ユニ
ットの復号時間を示す33ビットが配置される。
【0030】また、トランスポート・ストリームの復号
・再生では、複数プログラムの中から一つを選択し、次
にそのプログラムの復号・再生のために必要な個別スト
リームのトランスポート・パケットのPID(通常はビ
デオとオーディオのPIDなど、複数が必要)を知るこ
とが要求される。次に、それら個別ストリームのパラメ
ータ情報や連係情報を知る必要がある。したがって、こ
のような多くのステップ動作のため、幾つかの付加テー
ブル情報(PSI)が必要となる。これらのPSIは、
セクションとよばれるデータ構造によって伝送されるこ
とになる。
【0031】このセクションにおいて、PID=0のパ
ケットで伝送される特別な情報としては、プログラム・
アソシエーション・テーブル(Program Association Ta
ble:PAT)がある。これは、各プログラム番号(1
6ビット)ごとにそのプログラム構成を記述しているテ
ーブル(プログラム・マップ・テーブル、Program Map
Table:PMT、一つのプログラムのディレクトリ・テ
ーブル)を伝送しているトランスポート・パケットのP
IDを指す。
【0032】上記プログラム・マップ・テーブルは、プ
ログラムの識別番号と、プログラムを構成するビデオ、
オーディオなどの個別ストリームが伝送されているトラ
ンスポート・パケットのPIDのリストや付属情報を記
述している。プログラム・アソシエーション・テーブル
とプログラム・マップ・テーブルに分けて間接記述にし
た理由は、一つだけのテーブルで全てを記述するとテー
ブルが大きくなり過ぎて、テーブルを記憶しておくメモ
リが大きくなり、さらに、テーブルの後部に記述されて
いるプログラムの情報アクセスに時間が長くかかるため
である。
【0033】なお、上記セクションには、コンディショ
ナル(条件付)アクセス・テーブルがある。このテーブ
ルは必ずしも必要ないが、復号・再生の制限を行うため
にスクランブルをかけたストリームを、許可されたユー
ザが復号・再生するための付属テーブルである。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上述したMPEG2の
ような動画像圧縮符号化方式は、例えば放送番組等の映
像素材(以下、放送素材或いは本編素材と呼ぶ)を供給
する放送局(以下、本局と呼ぶ)から、当該放送のネッ
トワークを構成する各局(以下、ネットワーク構成局と
呼ぶ)に対して上記放送素材を伝送する場合に、上記本
局において当該放送素材を圧縮符号化する場合に使用す
ることが考えられている。このように、本局からネット
ワーク構成局に対して送られる上記圧縮符号化された放
送素材の符号化ストリームは、前記トランスポート・ス
トリーム(TS)となっている。
【0035】上記本局から上記放送素材のトランスポー
ト・ストリームを受けた上記ネットワーク構成局は、そ
れぞれが例えばコマーシャル映像(以下、単にCMと呼
ぶ)のような独自の素材を、上記放送素材のトランスポ
ート・ストリームに挿入して再伝送または放送すること
になる。以下、上記放送素材に挿入される素材を挿入素
材と呼ぶ。
【0036】ここで、上記MPEG方式においては、符
号化により生成されるビット・ストリームをVBV(vi
deo buffering verifier)と呼ばれる仮想的なバッファ
検証器の要求する条件を満たすことが義務付けられてお
り、したがって、例えば上記放送素材にCMなどの素材
を挿入する場合のように、2つの映像素材を繋げるよう
なときには上記VBVバッファを破綻させることなく繋
げなければならない。
【0037】また、上記MPEG方式においては、上記
VBVのバッファ占有量(buffer occupancy)は最初は
空であり、MPEGシンタクスのピクチャ・ヘッダに配
置されるvbv_delayで与えられる時間の間だ
け、ビット・ストリームからデータが満たされることな
どが規定されている。さらに、映像素材を繋げた(スプ
ライスした)結果、上記VBVのバッファ・メモリが仮
に連続になったとしても、当該繋ぎ目で表示時間(プレ
ゼンテイション・タイム、presentation time)が連続
であることが必要である。繋ぎ目が不連続になるときの
スプライス・ポイントでは、後の復号化の際にピクチャ
がフリーズ(freeze)になることが予想されるからであ
る。
【0038】ところで、上記CMのような挿入する側
(スプライスする側)である映像素材と、上記放送番組
のような挿入される側(スプライスされる側)の映像素
材とでは、上記放送素材がリアルタイムで符号化される
ものであるという違いがある。
【0039】また、スプライスする側の映像素材を通常
のバッファ制御で符号化するとき、すなわちVBVバッ
ファを一杯にするまでの時間を上記vbv_delay
とするとき、上記スプライスされる側の映像素材は、ス
プライス・ポイント(SP)において (VBVバッファ・サイズ)−(VBVバッファ占有
量)<(ビット・レート/30フレーム) であることが、連続なプレゼンテーション・タイム(pr
esentation time)を保証するためのバッファ制御の条
件である。このような条件を満たすときに、連続した挿
入接続が可能となる。
【0040】ここで、目標のバッファ占有量の制約を満
たすことができ、トランスポート・ストリーム同士を連
続して接続できたときの様子を図7に示す。なお、図7
には、一定レートで到達するトランスポート・ストリー
ム(TS)とVBVバッファとの関係、及び一定間隔で
到達する入力ビデオデータ(ピクチャ順)とトランスポ
ート・ストリーム(TS)との関係を示している。すな
わち、入力ビデオデータはそれぞれのピクチャの情報量
に応じたビット量に圧縮され、異なるパケット数のトラ
ンスポート・ストリーム(TS)になされる。このトラ
ンスポート・ストリーム(TS)を連続に並べることに
よって一定伝送レートで伝送路にデータが送られること
になる。また、図7の(A)には映像素材として3つの
プログラムPro1,Pro2,Pro3を用いたとき
の受信デコーダ側でのVBVバッファのバッファ占有量
の変化を示し、図7の(B)には上記プログラムPro
1,Pro2,Pro3の各ピクチャを符号化するエン
コーダ側でのピクチャの入力順とトランスポート・パケ
ットの伝送順を示している。なお、図7の(A)に示す
バッファ占有量を示す折れ線の傾きはビット・レートを
表し、当該折れ線で垂直に下がっている部分は各ピクチ
ャ再生のためにビデオデコーダが引き出すビット量を表
している。その引き出すタイミングが前記プレゼンテー
ション・タイムである。また、図中IはIピクチャ(In
tra-coded picture、イントラ符号化画像)を、図中P
はPピクチャ(Predictive-coded picture、前方予測符
号化画像)を、図中BはBピクチャ(Bidirectionally
predictive-coded picture、両方向予測符号化画像)を
示している。さらに、図中SPはスプライス・ポイント
を示しているが、説明をわかり易くするため、図中SP
(VBV)にて示すVBVバッファ上でのスプライス・
ポイントと、図中SP(TS)にて示すトランスポート
・ストリーム上でのスプライス・ポイントとは、それぞ
れ繋ぎ目を示している。また、図中tcはスプライス・
ポイントでトランスポート・ストリームを接続したとき
に本来必要とされる目標のバッファ占有量(target occ
upancy)を、igは入力ギャップ(input gap)を、i
oは入力オーバラップ(input overlap)をそれぞれ示
している。
【0041】この図7から判るように、目標のバッファ
占有量の制約を満たすことができ、トランスポート・ス
トリームを理想的に接続できたときには、VBVバッフ
ァでのスプライス・ポイント(SP(VBV))の映像
素材の繋ぎ目付近を含めてVBVバッファの破綻はな
く、プレゼンテーション・タイムも連続である。
【0042】しかし、実際にはリアルタイムの符号化に
よる各ピクチャのビット発生量は、符号化するまで正確
には判らない。したがって、絵柄によってはバッファ・
コントロールの予想を裏切ることが往々にしてある。こ
のため、多くの映像素材で目標のバッファ占有量にする
ことが困難である。
【0043】このような状態で映像素材同士をスプライ
スすると、受信デコーダにおいてVBVバッファが破綻
することになる。
【0044】図8と図9を用いてVBVバッファの破綻
する例について説明する。この図8と図9には、一定レ
ートで到達するトランスポート・ストリーム(TS)と
VBVバッファとの関係、一定間隔で到達する入力ビデ
オデータ(ピクチャ順)とトランスポート・ストリーム
(TS)との関係を示している。したがって、入力ビデ
オデータはそれぞれのピクチャの情報量に応じたビット
量に圧縮され、異なるパケット数のトランスポート・ス
トリーム(TS)になる。このトランスポート・ストリ
ーム(TS)を連続に並べることによって一定伝送レー
トで伝送路にデータが送られることになる。図8と図9
はこの状態をイメージしている。
【0045】ここで、図8には、ピクチャ・ヘッダのv
bv_delayを毎回見に行くような受信デコーダ
(復号器)を用いた場合において、目標のバッファ占有
量の制約を満たせなかったときの様子を示す。なお、図
8の(A)には映像素材として3つのプログラムPro
1,Pro2,Pro3を用いたときの受信デコーダ側
でのVBVバッファのバッファ占有量の変化を示し、図
8の(B)には上記プログラムPro1,Pro2,P
ro3の各ピクチャを符号化するエンコーダ側でのピク
チャの入力順とトランスポート・パケットの伝送順を示
している。この図8でも前記図7と同様に、バッファ占
有量を示す折れ線の傾きはビット・レートを表し、当該
折れ線で垂直に下がっている部分は各ピクチャ再生のた
めにビデオデコーダが引き出すビット量を表している。
また、図中IはIピクチャを、図中PはPピクチャを、
図中BはBピクチャを示している。さらに、図中SPは
スプライス・ポイントを示しているが、説明を分かりや
すくするため、図中SP(VBV)にて示すVBVバッ
ファ上でのスプライス・ポイントと、図中SP(TS)
にて示すトランスポート・ストリーム上でのスプライス
・ポイントとは、それぞれ繋ぎ目を示している。また、
図中tcはスプライス・ポイントでトランスポート・ス
トリームを接続したときに本来必要とされる目標のバッ
ファ占有量(target occupancy)を、igは入力ギャッ
プ(input gap)を、ioは入力オーバラップ(input o
verlap)をそれぞれ示している。
【0046】この図8から判るように、ピクチャ・ヘッ
ダのvbv_delayを毎回見に行くような受信デコ
ーダでは、図8の(A)に示すvbv_delay分だ
けバッファからのデータ引き出しを待つようになるた
め、当該VBVバッファの破綻は起こらない。
【0047】しかし、図8の(A)に示すピリオドpe
Aでは、受信デコーダ側でピクチャがフリーズとなり、
表示同期の乱れが起きる。また、図8の(A)に示すピ
リオドpeBでは、表示の間隔が短くなりデコーダ処理
速度オーバーによるピクチャ破損が起きる。或いは表示
同期乱れが起きる。すなわち、この図8の例では、VB
Vスプライス・ポイントの映像素材の繋ぎ目付近を含め
て、VBVバッファの破綻はないが、プレゼンテーショ
ン・タイムの不連続が起こる。
【0048】一方、図9には、ピクチャ・ヘッダのvb
v_delayを毎回見に行くことは行わない受信デコ
ーダ(復号器)を用いた場合において、目標のバッファ
占有量の制約を満たせなかったときの様子を示してい
る。また、この図9の例の受信デコーダは、MPEGに
て規定されているシーケンス・スタート・コード(sequ
ence_stare_code)があったときに、ピクチャ・ヘッダ
のvbv_delayを見に行く。なお、図9の(A)
及び(C)には映像素材として2つのプログラムPro
1,Pro2を繋げたときの受信デコーダ側でのVBV
バッファのバッファ占有量の変化を示し、図9の(B)
及び(D)には上記プログラムPro1,Pro2の各
ピクチャを符号化するエンコーダ側でのピクチャの入力
順とトランスポート・パケットの伝送順を示し、図9の
(A)及び(B)はVBVバッファのアンダーフロウが
起きる場合を、図9の(C)及び(D)はVBVバッフ
ァのオーバーフロウが起きる場合を示している。この図
9でも前記図7と同様に、バッファ占有量を示す折れ線
の傾きはビット・レートを表し、当該折れ線で垂直に下
がっている部分は各ピクチャ再生のためにビデオデコー
ダが引き出すビット量を表している。また、図中IはI
ピクチャを、図中PはPピクチャを、図中BはBピクチ
ャを示し、さらに図中SPはスプライス・ポイントを、
図中tcはスプライス・ポイントでトランスポート・ス
トリームを接続したときに本来必要とされる目標のバッ
ファ占有量を、図中igは入力ギャップを、図中ioは
入力オーバラップをそれぞれ示している。
【0049】この図9から判るように、ピクチャ・ヘッ
ダのvbv_delayを毎回見に行っていない受信デ
コーダでは、初期状態(シーケンス・スタート・コード
があったとき)のみvbv_delayでVBVバッフ
ァからのデータ引き抜き動作を行うため、図9の(A)
に示すポイントpoAではアンダーフロウが起きてVB
Vバッファが破綻し、図6の(C)に示すポイントpo
Bではオーバーフロウが起きてVBVバッファが破綻す
る。すなわち、図9の(A)及び(B)の例ではVBV
スプライス・ポイントの映像素材の繋ぎ目の次のピクチ
ャ引き出しで、アンダーフロウが起こり、VBVバッフ
ァの破綻となる。また、図9の(C)及び(D)の例で
はVBVスプライス・ポイントの映像素材の繋ぎ目の次
のピクチャ引き出しでオーバーフロウが起こり、VBV
バッファの破綻となる。
【0050】上記図8と図9の何れの場合も、受信デコ
ーダのVLD(Variable Length Decodding)で矛盾が
生じ、デコーダ動作が次のシーケンス・ヘッダが見つか
るまでストップすることになる。
【0051】そこで、本発明は上述したことを考慮して
なされたものであり、映像素材同士を接続したとして
も、VBVバッファが破綻することなく、また繋ぎ目の
連続性を保つことができ、復号化の際のピクチャがフリ
ーズになることをも防止できる映像素材供給装置及び方
法を提供することを目的とする。
【0052】
【課題を解決するための手段】本発明の映像素材供給装
置及び方法は、映像素材を圧縮符号化し、仮想的なバッ
ファ検証器の要求する条件を満たした符号化ビット・ス
トリームを生成すると共に、符号化ビット・ストリーム
を接続する際の接続点の情報を付加して供給するもので
あり、接続する側の映像素材の符号化ビット・ストリー
ムを仮想的なバッファ検証器に供給する際に、この仮想
的なバッファ検証器が空状態から満状態になるまでの所
定時間を調整することによって、仮想的なバッファ検証
器に所定量の余裕領域を設定することにより、上述した
課題を解決する。
【0053】すなわち、本発明によれば、予め仮想的な
バッファ検証器に所定量の余裕領域を設けておくことに
より、映像素材の符号化ビット・ストリームを接続する
接続点で、仮想的なバッファ検証器がオーバーフロウす
ることを防止している。また、仮想的なバッファ検証器
がアンダーフロウすることを防止するために、バッファ
検証器の所定量の余裕領域はスタッフィングにより埋め
るようにしている。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0055】本発明の一実施の形態の映像素材供給装置
は、例えば前述したMPEG2のような動画像圧縮符号
化方式にて放送番組などの映像素材のビデオ信号及びオ
ーディオ信号を圧縮符号化し、この圧縮符号化により得
られた符号化ビット・ストリームから上記MPEG2の
伝送形態のトランスポート・ストリームを生成して伝送
し、また、同じくMPEG2のような動画像圧縮符号化
方式にてCMなどの映像素材のビデオ信号及びオーディ
オ信号を圧縮符号化し、この圧縮符号化により得られた
符号化ビット・ストリームからMPEG2の伝送形態の
トランスポート・ストリームを生成し、例えば上記放送
番組等の映像素材のトランスポート・ストリームに上記
CMなどの映像素材のトランスポート・ストリームを問
題なく挿入接続可能とするものである。なお、上記放送
番組などの映像素材のトランスポート・ストリームは例
えば放送局(本局)から提供され、上記CMなどの映像
素材のトランスポート・ストリームは例えばネットワー
ク構成局が独自に作成し、当該ネットワーク構成局にお
いて上記本局からのトランスポート・ストリームに上記
CMなどのトランスポート・ストリームを挿入して再伝
送(又は放送)される。なお、本発明の内容は、ISO
13818−2、ISO11172−2のAnnex
Cの規定とISO13818−1のAnnex Lの規
定を実現するためのものである。
【0056】図1には、上述したようなトランスポート
・ストリームの挿入接続を可能とする具体的構成例を示
す。なお、この図1の構成はISO/IEC13818
−1を実現する簡略化した構成である。
【0057】この図1において、エンコーダ80側の端
子60には前記映像素材のビデオデータが供給され、端
子61には当該映像素材に関連するオーディオデータが
供給される。上記ビデオデータは、ビデオエンコーダ6
2に送られる。当該ビデオエンコーダ62では、上記ビ
デオデータに対して例えば前記MPEG2方式を用いた
圧縮符号化を施す。このビデオエンコーダ62での符号
化により得られた符号化ビット・ストリームがMPEG
2に規定されているビデオ・エレメンタリ・ストリーム
(Video Elementary Stream、ES)である。また、上
記オーディオデータは、オーディオエンコーダ63に送
られる。このオーディオエンコーダ63では、上記オー
ディオデータに対してMPEG2方式にて規定された圧
縮符号化(いわゆるMPEGオーディオ)を施す。この
オーディオエンコーダ63での符号化により得られた符
号化ビット・ストリームがMPEG2に規定されている
オーディオ・エレメンタリ・ストリーム(Audio Elemen
tary Stream、ES)である。
【0058】上記ビデオエンコーダ62から出力された
ビデオ・エレメンタリ・ストリームは、パケタイザ64
に送られる。当該パケタイザ64では、上記ビデオ・エ
レメンタリ・ストリームにヘッダなどを付けてパケット
化し、ビデオ・パケタイズド・エレメンタリ・ストリー
ム(Video Packetized Elementary Stream、PES)と
して出力する。また、上記オーディオエンコーダ63か
ら出力されたオーディオ・エレメンタリ・ストリーム
は、パケタイザ65に送られる。当該パケタイザ65で
は、上記オーディオ・エレメンタリ・ストリームにヘッ
ダなどを付けてパケット化し、オーディオ・パケタイズ
ド・エレメンタリ・ストリーム(Video Packetized Ele
mentary Stream、PES)として出力する。
【0059】上記パケタイザ64からのビデオ・パケタ
イズド・エレメンタリ・ストリームと上記パケタイザ6
5からのオーディオ・パケタイズド・エレメンタリ・ス
トリームとは、トランスポート・ストリーム・マルチプ
レクサ(以下、TSMUXと呼ぶ)66に送られる。当
該TSMUX66は、上記ビデオ・パケタイズド・エレ
メンタリ・ストリームとビデオ・パケタイズド・エレメ
ンタリ・ストリームとを受けて、それぞれ188バイト
のトランスポート・ストリーム・パケットを作り、ビデ
オとオーディオをマルチプレクス(多重化)してトラン
スポート・ストリーム(TS)を生成し、端子67から
伝送メディアに出力する。なお、蓄積メディアに蓄積す
るときには、上記マルチプレクサにてプログラム・スト
リーム(PS)を生成して出力する。
【0060】ここで、上記入力ビデオデータは、各ピク
チャが同じビット量を持つものであるが、上記ビデオエ
ンコーダ62において上記入力ビデオデータをエンコー
ドすることにより、それぞれのピクチャはその冗長度に
応じて異なるビット量に変換圧縮される。この出力を受
けたパケタイザ64は、時間軸上のビット量の変動を吸
収(平均化)してパケット化する。当該パケタイザ64
からのビデオ・パケタイズド・エレメンタリ・ストリー
ムは上記TSMUX66にて伝送用のトランスポート・
ストリームになされ、固定ビット・レートで伝送メディ
アに伝送される。
【0061】上記伝送メディアを介して伝送されたトラ
ンスポート・ストリームは、受信デコーダ90側の端子
70を介してトランスポート・ストリーム・デマルチプ
レクサ(以下、TSDMUXと呼ぶ)71に送られる。
当該TSDMUX71は、上記トランスポート・ストリ
ームをビデオ・パケタイズド・エレメンタリ・ストリー
ムとビデオ・パケタイズド・エレメンタリ・ストリーム
とに分離する。
【0062】上記ビデオ・パケタイズド・エレメンタリ
・ストリームはデパケタイザ72に送られる。当該デパ
ケタイザ72では、ビデオ・パケタイズド・エレメンタ
リ・ストリームから上記ビデオ・エレメンタリ・ストリ
ームを生成する。また、上記オーディオ・パケタイズド
・エレメンタリ・ストリームはデパケタイザ73に送ら
れる。当該デパケタイザ73では、オーディオ・パケタ
イズド・エレメンタリ・ストリームから上記オーディオ
・エレメンタリ・ストリームを生成する。
【0063】上記ビデオ・エレメンタリ・ストリームは
ビデオデコーダ74に送られ、ここでビデオデータに復
号される。また、オーディオ・エレメンタリ・ストリー
ムはオーディオデコーダ75に送られ、ここでオーディ
オデータに復号される。上記復号されたビデオデータ
は、端子76から出力されて例えばビデオモニタに送ら
れ、上記復号されたオーディオデータは、端子77から
出力されて例えばスピーカなどに送られる。
【0064】ここで、上記ビデオデコーダ74では、固
定レートで到達したストリームから、再生ピクチャ毎の
可変ビット量の引き出しを行うための制御を、前記MP
@MLの場合1.75MビットのVBVバッファで行う
ようにしている。
【0065】したがって、当該図1の構成においては、
エンコーダ側でこのVBVバッファをオーバーフロウ又
はアンダーフロウさせないように、それぞれのピクチャ
のビット発生量をコントロールしなければならない。な
お、エンコーダ80でのオーバーフロウはデコーダ90
でのアンダーフロウになり、エンコーダ80でのアンダ
ーフロウはデコーダ90でのオーバーフロウとなる。
【0066】図1の構成において、例えば前述したよう
に放送番組等の映像素材のトランスポート・ストリーム
へ、CMなどの映像素材のトランスポート・ストリーム
を連続して接続することを実現するためには、VBVバ
ッファにおいて次の2つの条件を満たすことが必要であ
る。すなわち受信デコーダのVBVバッファを破綻させ
ないことと、トランスポート・ストリームの繋ぎ目の前
後でプレゼンテーション・タイムが連続であることであ
る。本発明構成例は、この2つの条件を、リアルタイム
のエンコードにて実現可能としている。
【0067】ここで、受信デコーダでは、入力データは
一定の傾き(すなわちビット・レート)でVBVバッフ
ァを満たすことが規定されている。このため、VBVバ
ッファのオーバーフロウに対しては、ピクチャのビット
発生後に、その傾きに応じたスタッフィングを用いて対
処することが可能である。一方、ピクチャのビット発生
量オーバーによって引き起こされるアンダーフロウに対
しては対処の仕様がない。したがって、エンコーダにお
けるVBVバッファのコントロールは、受信デコーダの
VBVバッファをフルにする方向で行うようにする。
【0068】このことを、図2及び図3を用いて説明す
る。なお、図2には、一定レートで到達するトランスポ
ート・ストリーム(TS)とVBVバッファとの関係、
及び一定間隔で到達する入力ビデオデータ(ピクチャ
順)とトランスポート・ストリーム(TS)との関係を
示している。すなわち、入力ビデオデータはそれぞれの
ピクチャの情報量に応じたビット量に圧縮され、異なる
パケット数のトランスポート・ストリーム(TS)にな
される。このトランスポート・ストリーム(TS)を連
続に並べることによって一定伝送レートで伝送路にデー
タが送られることになる。また、図2の(A)には映像
素材として2つのプログラムPro1,Pro2を用い
たときの受信デコーダ側でのVBVバッファのバッファ
占有量の変化を示し、図2の(B)には上記プログラム
Pro1の各ピクチャを符号化するエンコーダ側でのピ
クチャの入力順とトランスポート・パケットの伝送順、
並びに上記プログラムPro1にプログラムPro2を
接続する際の接続点にスタッフィング(stuffing)され
るパケットssと、プログラムPro2の各ピクチャの
入力順とトランスポート・パケットの伝送順を示してい
る。さらに、図2の(C)にはプログラムPro1にプ
ログラムPro2を接続した状態の各ピクチャの入力順
とトランスポート・パケットの伝送順を示し、図2の
(D)にはプログラムPro1とプログラムPro2を
接続する接続点におけるVBVバッファのバッファ占有
量がコントロールされる様子を拡大して示している。ま
た、図3の(A)には図2同様に映像素材として2つの
プログラムPro1,Pro2を用いたときの受信デコ
ーダ側でのVBVバッファのバッファ占有量の変化を示
し、図3の(B)には上記プログラムPro1の各ピク
チャを符号化するエンコーダ側でのピクチャの入力順と
トランスポート・パケットの伝送順、並びに上記プログ
ラムPro1にプログラムPro2を接続する際の接続
点で当該プログラムPro1にスキップド・マクロブロ
ック(Skipped Macroblock)が導入される各パケットs
kmと、その後に接続されるプログラムPro2の各ピ
クチャの入力順とトランスポート・パケットの伝送順を
示している。さらに、図3の(C)にはプログラムPr
o1にプログラムPro2を接続した状態の各ピクチャ
の入力順とトランスポート・パケットの伝送順を示して
いる。なお、これら図2及び図3において、バッファ占
有量を示す折れ線の傾きはビット・レートを表し、当該
折れ線で垂直に下がっている部分は各ピクチャ再生のた
めにビデオデコーダが引き出すビット量を表している。
その引き出すタイミングが前記プレゼンテーション・タ
イムである。また、図中IはIピクチャを、図中PはP
ピクチャを、図中BはBピクチャを示している。さら
に、図中SPはスプライス・ポイントを示しているが、
説明を分かりやすくするため、図中SP(VBV)にて
示すVBVバッファ上でのスプライス・ポイントと、図
中SP(TS)にて示すトランスポート・ストリーム上
でのスプライス・ポイントとは、それぞれ繋ぎ目を示し
ている。また、図中tcはスプライス・ポイントでトラ
ンスポート・ストリームを接続したときに本来必要とさ
れる目標のバッファ占有量(target occupancy)を、図
中stはスタッフィングがなされたパケットを示してい
る。
【0069】これら図2及び図3において、先ず、前記
図1のエンコーダ80のビデオエンコーダ62は、伝送
する符号化ビット・ストリームのビット・レートからV
BVバッファの傾きを計算し、1プレゼンテーション・
タイムでVBVバッファに蓄積されるビット量(図2の
図中b0に相当する量)を求める。
【0070】ここで、通常のVBVバッファのコントロ
ールは、映像素材の頭でVBVバッファをフルの状態に
するようvbv_delayを設定するように規定され
ている。これはVBVバッファを最も有効に使う手法で
ある。したがって、目標のバッファ占有量は、VBVバ
ッファのフルサイズ(vbv_buffer_size_value)から上
記1プレゼンテーション・タイムでVBVバッファに蓄
積されるビット量(図2の図中b0に相当する量)を引
いた値、すなわち、 (目標のバッファ占有量)=(vbv_buffer_size_value
−b0) となる。
【0071】また、上記ビデオエンコーダ62では、ス
プライスする映像素材においては、vbv_delay
を調整して、VBVバッファのスプライス・ポイント
(p1)でVBVバッファに、ある一定以上の余裕領
域、例えば1プレゼンテーション・タイム分の余裕領域
(以下、スプライジング・バッファ・ルームsrと呼
ぶ)を作るようにする。このスプライジング・バッファ
・ルームsrは、VBVバッファ上では図2の図中br
で示すデータ量に相当する。
【0072】ここで例えば、上記スプライス・ポイント
(p1)点でのスプライスする映像素材のバッファ位置
をb1とするとき、上記余裕領域に相当するbrは、上記
目標のバッファ占有量から上記b1を引いた値、すなわ
ち、 br=目標のバッファ占有量−b1 となる。
【0073】上述したようなことをふまえて、ビデオエ
ンコーダ62では、上記目標のバッファ占有量になるよ
うに、通常のVBVバッファ・コントロールを行うよう
にしている。なお、通常のVBVバッファ・コントロー
ルとはオーバーフロウよりのバッファ・コントロールを
行うということである。
【0074】ここで、ビデオエンコーダ62では、図2
示すように、VBVバッファ・コントロールの結果得ら
れたVBVスプライス・ポイントのバッファの位置から
1までのギャップ(スプライジング・バッファ・ルー
ムsrの余り)については、スタッフィングによって埋
めるようにしている。
【0075】また、ビデオエンコーダ62では、図3に
示すように、VBVバッファ・コントロールで、最後の
ピクチャをエンコードしているとき、スプライジング・
バッファ・ルームsrを越えてしまうような場合には、
当該越えてしまう分についてMPEGにて規定されてい
るスキップド・マクロブロックを導入し、VBVバッフ
ァのアンダーフロウ(受信デコーダ側ではオーバーフロ
ウ)破綻を回避するようにする。なお、このスキップド
・マクロブロックについては、ISO/IEC1381
8−2 7.6.6に規定されている。
【0076】以上の手法を用いることにより、VBVバ
ッファの破綻は防止でき、また、プレゼンテーション・
タイムも連続させることが可能となる。したがって、本
発明構成例によれば、2つのプログラムを連続に接続す
ることが可能である。
【0077】次に、上述したことを図1のビデオエンコ
ーダ62にて行うためのフローチャートを、図4及び図
5に示す。なお、図4には上記スタッフィング又はスキ
ップド・マクロブロックの何れを用いるようにするかの
判断のフローチャートを示し、図5には実際のVBVバ
ッファにおけるデータ量制御のフローチャートを示す。
【0078】先ず、図4において、ステップST1では
初期化としてVBVバッファ・サイズをセットし、また
ビット・レートをセットする。このとき、VBVバッフ
ァ・サイズとビット・レートの情報(vbv_buffer_siz
e、bit_rate_value)は、前記シーケンス・ヘッダを生
成するシーケンス・ヘッダ・ジェネレータに送られるこ
とになる。なお、このシーケンス・ヘッダ・ジェネレー
タはビデオエンコーダ62内に設けられるものである。
【0079】次に、ステップST2では、vbv_de
layをセットする。このvbv_delayは、前記
ピクチャ・ヘッダを生成するピクチャ・ヘッダ・ジェネ
レータに送られることになる。なお、このピクチャ・ヘ
ッダ・ジェネレータはビデオエンコーダ62内に設けら
れるものである。
【0080】ステップST3では、レートコントロール
を行う。具体的には、ビデオエンコーダ62内におい
て、ビットカウンタからビット量の情報を受け取り、こ
のビット量情報に基づいて制御する量子化精度情報(Q
インデクス:Q index)を量子化器へ送ることでレート
コントロールを行う。
【0081】次のステップST4では、VBVバッファ
がオーバーフロウする(この場合、受信デコーダ側では
VBVバッファがアンダーフロウする)か否かを判断
し、オーバーフロウすると判断したときにはステップS
T5にてスタッフィングを行い、オーバーフロウしない
と判断したときには、ステップST6の判断を行う。ス
テップST6では、VBVバッファがアンダーフロウす
る(この場合、受信デコーダ側ではVBVバッファがオ
ーバーフロウする)か否かを判断し、アンダーフロウす
ると判断したときにはステップST7にてスキップド・
マクロブロックの処理を行い、アンダーフロウしないと
判断したときには処理を終了する。
【0082】また、図5では、先ずステップST10に
おいて初期化を行い、次のステップST11ではピクチ
ャにおいて目標となるビット量をセットする。このと
き、スプライス・ポイントから目標のバッファ占有量を
セットし、このバッファ占有量と後述するステップST
13にて取得したピクチャのビット量とから、上記ピク
チャの目標ビット量をセットする。
【0083】ステップST12では、上記セットされた
ピクチャの目標ビット量から、量子化器への量子化ステ
ップサイズをセットする。具体的には、量子化ステップ
サイズを示す量子化精度情報(Qインデクス:Q inde
x)を量子化器へ送る。
【0084】次のステップST13では、例えばビット
カウンタからビット量を受け取ることにより、ピクチャ
を符号化したときのビット量を取得する。この取得した
ビット量は、ステップST11に送られ、したがって、
ステップST11では当該ステップST13にて取得し
たビット量からピクチャの目標ビット量をセットする。
【0085】以上説明したように、本発明構成例におい
ては、スプライスする側の映像素材のvbv_dela
yの調整を行うことによって、VBVスプライス・ポイ
ントでVBVバッファにスプライジング・バッファ・ル
ームを作り、スプライス・ポイントのVBVバッファを
ビット・レートから計算して1プレゼンテーション・タ
イム分を残す値に目標のバッファ占有量を設定してい
る。これらスプライジング・バッファ・ルームとプレゼ
ンテーション・タイムによるvbv_delayの調整
により、VBVスプライス・ポイントにギャップが生じ
るようなときには、当該ギャップを埋めるためにスタッ
フィングを行って、VBVバッファの破綻を防ぐように
している。また、スプライス・ポイントのピクチャのビ
ット発生量が、スプライスする側で余裕をとったバッフ
ァサイズを越えるときには、スキップドマクロブロック
(ISO/IEC13818−2 7.6.6)を導入
してVBVバッファの破綻を防ぐようにしている。
【0086】すなわち、本発明構成例によれば、受信デ
コーダ90のVBVバッファを破綻させず、さらにトラ
ンスポート・ストリームの繋ぎ目の前後でプレゼンテー
ション・タイムが連続であることを常に実現できる。ま
た、本発明構成例によれば、VBVバッファのコントロ
ールが目標のバッファ占有量からある範囲で外れること
を想定して、スプライスする側のvbv_delayを
調整し、スプライジング・バッファ・ルームsrを設
け、VBVスプライス・ポイントでのVBVバッファに
余裕を持たせることによって、MPEG符号化ストリー
ム上で画像品質を損なわずシームレスなスプライスを行
える確率を大幅に向上することが可能となっている。さ
らに、仮に通常のバッファ制御において、上記スプライ
ジング・バッファ・ルームを越えてしまうビット発生量
が発生したとしても、僅かな画質劣化は伴うもののスキ
ップド・マクロブロックを導入することでシームレスな
接続が可能になっている。したがって、本発明構成例に
よれば、MPEG符号化ストリーム上のシームレスなス
プライスがリアルタイムのエンコードにて実現すること
ができ、接続後のストリームで受信デコーダが正常に動
作することを保証できる。
【0087】
【発明の効果】本発明においては、接続する側の映像素
材の符号化ビット・ストリームを仮想的なバッファ検証
器に供給する際に、この仮想的なバッファ検証器が空状
態から満状態になるまでの所定時間を調整することによ
って、仮想的なバッファ検証器に所定量の余裕領域を設
定することにより、映像素材同士を接続したとしても、
VBVバッファが破綻することなく、また繋ぎ目の連続
性を保つことができ、復号化の際のピクチャがフリーズ
になることをも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の映像素材供給装置が適用されるシステ
ム構成を示すブロック回路図である。
【図2】スプライスする側のvbv_delayの制御
と、VBVバッファのギャップをスタッフィングによっ
て埋めるようにする例を説明するための図である。
【図3】スキップド・マクロブロックを導入してVBV
バッファのアンダーフロウ(受信デコーダ側ではオーバ
ーフロウ)を防止する例を説明するための図である。
【図4】スタッフィング又はスキップド・マクロブロッ
クの何れを用いるようにするかの判断のフローチャート
を示す。
【図5】実際にVBVバッファのデータ量制御のフロー
チャートを示す。
【図6】MPEG2のトランスポート・ストリームのデ
ータ構造を示す図である。
【図7】プログラムの接続時に、VBVバッファのバッ
ファ占有量が理想的状態となる場合についての説明に用
いる図である。
【図8】フリーズ及び表示同期乱れが起きる場合の説明
に用いる図である。
【図9】VBVバッファにオーバーフロウ又はアンダー
フロウが発生する場合の説明に用いる図である。
【符号の説明】
62 ビデオエンコーダ、 63 オーディオエンコー
ダ、 64,65 パケタイザ、 66 TSMUX、
71 TSDMUX、 72,73 デパケタイザ、
74 ビデオデコーダ、 75 オーディオデコー
ダ、 80 エンコーダ、 90 受信デコーダ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 ここで、上記MPEG2の出力ストリー
ムには、2種類の方式があり、一つはプログラム・スト
リーム(MPEG2−PS、PS:Program Stream)と
呼ばれ、MPEG1と同様に蓄積メディア(strage med
ia)を対象にした方式である。もう一つは、トランスポ
ート・ストリーム(MPEG2−TS、TS:Transpor
t Stream)と呼ばれ、伝送媒体(伝送メディア)を対象
にした方式である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 このMPEG2システムによれば、複数
のプログラムを1本のストリーム(データ列)にできる
ため、テレビ放送などにも対応でき、プログラム編成の
自由度が高く、種々のアプリケーションのための付加機
能をもっている。これら機能を実現するためのものとし
ては、例えば、ランダム・アクセスを容易にするための
ディレクトリ情報や、個別のストリーム毎の種別を表す
種別情報などがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 タイム・スタンプとは、各アクセス・ユ
ニット毎に付けられる復号再生処理の時刻管理のタグで
あり、2種類のタイム・スタンプがある。一つは、PT
S(Presentation Time Stamp)と呼ばれる再生出力の
時刻管理情報で、他方はDTS(Decoding Time Stam
p)と呼ばれる復号の時刻管理情報である。これらのタ
イム・スタンプは、あるパケットの中にアクセス・ユニ
ットの先頭がある場合には、パケット・ヘッダに付加す
る。ただし、パケットの中にアクセス・ユニットの先頭
がない場合には、パケット・ヘッダにタイム・スタンプ
は付加しないこととする。また、パケットの中に2つ以
上のアクセス・ユニットの先頭があっても、最初のアク
セス・ユニットに対応するタイム・スタンプだけをパケ
ット・ヘッダに付加する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 当該MPEG2のストリームには、前述
したように、PS(プログラム・ストリーム)と共に、
トランスポート・ストリーム(TS)と呼ばれるマルチ
プログラム対応の多重・分離方式の2種類の方式があ
る。トランスポート・パケットのヘッダ部分には、パケ
ット・データの内容識別情報があり、それによって目的
とするプログラム再生に必要なパケットをDMUX(分
離器)を通じて取り出して復号することになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 上記同期バイト部には、復号器がトラン
スポート・パケットの先頭を検出するための8ビットの
同期信号が配置される。誤り表示(エラー・インジケー
タ)部には、このパケット中のビット・エラーの有無を
示す1ビットが配置され、ユニット開始表示部には、新
たなPESパケットが当該トランスポート・パケットの
ペイロード(実効的なパケット・データ)から始まるこ
とを示す1ビットが配置される。トランスポート・パケ
ット・プライオリティ(パケット優先度)部には、この
パケットの重要度を示す1ビットが配置され、PID
(Packet Identification、パケットの種別)部には、
該当パケットの個別ストリームの属性を示す13ビット
のストリーム識別情報が配置される。スクランブル制御
部には、このパケットのペイロードのスクランブルの有
無,種別を示す2ビットが配置され、アダプテーション
・フィールド制御部には、このパケットでのアダプテー
ション・フィールドの有無及びペイロードの有無を示す
2ビットが配置される。巡回カウンタ部には、同じPI
Dをもつパケットが途中で一部棄却されたかどうかを検
出するための情報が配置され、4ビットの巡回カウンタ
情報を連続性によって検出するようになされている。ア
ダプテーション・フィールド部には、個別ストリームに
関する付加情報やスタッフィング・バイト(無効データ
・バイト)をオプションで入れることができる。このこ
とから、個別ストリームの動的な状態変化の情報を伝送
することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】 上記アダプテーション・フィールド長部
には、当該アダプテーション・フィールド部の長さを示
す8ビットが配置され、不連続インジケータ(不連続表
示)部には、次の同じPIDのパケットで、システム・
クロックがリセットされ、新たな内容になることを示す
1ビットが配置される。ランダム・アクセス表示部は、
ビデオのシーケンス・ヘッダまたはオーディオのフレー
ムの始まりを示し、ランダム・アクセスのエントリー・
ポイントであることを示す1ビットが配置される。スト
リーム・プライオリティ(優先)・表示部は、この個別
ストリームの重要部分が、当該パケットのペイロードに
あることを示す1ビットが配置される。例えばビデオの
場合はイントラ符号化部分がこれに相当する。オプショ
ナル・フィールド部は、図6の(D)に示すように、4
2ビットのPCR(Program Clock Reference)部、4
2ビットのOPCR(Original PCR)部、8ビットのス
プライス・カウントダウン部、トランスポート・プライ
ベート・データ長とデータ部、アダプテーション・フィ
ールド拡張部とからなる。上記スプライス・カウントダ
ウン部には、編集可能な点(スプライス・ポイント、S
P:Splice Point)までの同一のPIDのトランスポー
ト・パケットの数を示す8ビットが配置される。この機
能によって、例えば伝送中継点でのコマーシャル挿入
(ストリームの一部入れ替え)などが可能となる。スタ
ッフィング・バイト部には、8×Mビットのスタッフィ
ング・バイトを配置可能となっている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】 すなわち、本発明によれば、予め仮想的
なバッファ検証器に所定量の余裕領域を設けておくこと
により、映像素材の符号化ビット・ストリームを接続す
る接続点で、仮想的なバッファ検証器がアンダーフロウ
することを防止している。また、仮想的なバッファ検証
器がオーバーフロウすることを防止するために、バッフ
ァ検証器の所定量の余裕領域はスタッフィングにより埋
めるようにしている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像素材を圧縮符号化し、仮想的なバッ
    ファ検証器の要求する条件を満たした符号化ビット・ス
    トリームを生成すると共に、当該符号化ビット・ストリ
    ームを接続する際の接続点の情報を付加して供給する映
    像素材供給装置において、 接続する側の映像素材の符号化ビット・ストリームを圧
    縮符号化して上記仮想的なバッファ検証器に供給する際
    に、当該仮想的なバッファ検証器が空状態から満状態に
    なるまでの所定時間を調整することによって、上記仮想
    的なバッファ検証器に所定量の余裕領域を設定する圧縮
    符号化手段を有することを特徴とする映像素材供給装
    置。
  2. 【請求項2】 上記圧縮符号化手段は、上記接続点での
    仮想的なバッファ検証器のバッファ占有量を、圧縮符号
    化した符号化ビット・ストリームのビット・レートから
    計算し、上記映像素材が表示される際の1表示時間単位
    分を残す値に、上記仮想的なバッファ検証器の目標バッ
    ファ占有量を設定することを特徴とする請求項1記載の
    映像素材供給装置。
  3. 【請求項3】 上記仮想的なバッファ検証器に設定した
    上記所定量の余裕領域と上記映像素材が表示される際の
    表示時間単位とに基づいて上記所定時間を調整すること
    により、上記接続点での仮想的なバッファ検証器に生じ
    たギャップを、スタッフィングにより埋めるスタッフィ
    ング手段を設けることを特徴とする請求項1記載の映像
    素材供給装置。
  4. 【請求項4】 上記圧縮符号化手段は、上記接続点での
    ビット発生量が、接続する側の映像素材において上記仮
    想的なバッファ検証器に設定した上記所定量の余裕領域
    を越えるとき、当該越える分をスキップすることを特徴
    とする請求項1記載の映像素材供給装置。
  5. 【請求項5】 上記圧縮符号化手段は、上記映像素材を
    MPEG2方式にて圧縮符号化することを特徴とする請
    求項1記載の映像素材供給装置。
  6. 【請求項6】 上記圧縮符号化手段により生成された符
    号化ビット・ストリームから、上記MPEG2方式の伝
    送形態のビット・ストリームを生成する伝送形態ビット
    ・ストリーム生成手段を備えることを特徴とする請求項
    5記載の映像素材供給装置。
  7. 【請求項7】 映像素材を圧縮符号化し、仮想的なバッ
    ファ検証器の要求する条件を満たした符号化ビット・ス
    トリームを生成すると共に、当該符号化ビット・ストリ
    ームを接続する際の接続点の情報を付加して供給する映
    像素材供給方法において、 接続する側の映像素材の符号化ビット・ストリームを圧
    縮符号化して上記仮想的なバッファ検証器に供給する際
    に、当該仮想的なバッファ検証器が空状態から満状態に
    なるまでの所定時間を調整することによって、上記仮想
    的なバッファ検証器に所定量の余裕領域を設定すること
    を特徴とする映像素材供給方法。
  8. 【請求項8】 上記接続点での仮想的なバッファ検証器
    のバッファ占有量を、圧縮符号化した符号化ビット・ス
    トリームのビット・レートから計算し、上記映像素材が
    表示される際の1表示時間単位分を残す値に、上記仮想
    的なバッファ検証器の目標バッファ占有量を設定するこ
    とを特徴とする請求項7記載の映像素材供給方法。
  9. 【請求項9】 上記仮想的なバッファ検証器に設定した
    上記所定量の余裕領域と上記映像素材が表示される際の
    表示時間単位とに基づいて上記所定時間を調整すること
    により、上記接続点での仮想的なバッファ検証器に生じ
    たギャップを、スタッフィングにより埋めることを特徴
    とする請求項7記載の映像素材供給方法。
  10. 【請求項10】 上記接続点でのビット発生量が、接続
    する側の映像素材において上記仮想的なバッファ検証器
    に設定した上記所定量の余裕領域を越えるとき、当該越
    える分をスキップすることを特徴とする請求項7記載の
    映像素材供給方法。
  11. 【請求項11】 上記映像素材をMPEG2方式にて圧
    縮符号化することを特徴とする請求項7記載の映像素材
    供給方法。
  12. 【請求項12】 上記圧縮符号化により生成された符号
    化ビット・ストリームから、上記MPEG2方式の伝送
    形態のビット・ストリームを生成することを特徴とする
    請求項11記載の映像素材供給方法。
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