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JPH09284176A - スペクトル拡散送信機および受信機 - Google Patents

スペクトル拡散送信機および受信機

Info

Publication number
JPH09284176A
JPH09284176A JP8097168A JP9716896A JPH09284176A JP H09284176 A JPH09284176 A JP H09284176A JP 8097168 A JP8097168 A JP 8097168A JP 9716896 A JP9716896 A JP 9716896A JP H09284176 A JPH09284176 A JP H09284176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
phase
spread spectrum
code
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8097168A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Yano
安宏 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP8097168A priority Critical patent/JPH09284176A/ja
Publication of JPH09284176A publication Critical patent/JPH09284176A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 準同期検波でも逆拡散可能な位相変調を行う
スペクトル拡散送信機および受信機を得る。 【解決手段】 送信機では、擬似雑音符号発生器2a、2b
の出力を同相と直交の両成分で伝送する。この際、並列
化された入力情報ビット10a、10bに応じて同相、直交成
分で伝送する擬似雑音符号をスイッチ22a、22bで入れ替
えを行い、乗算器3a、3bでBPSK変調を行うことで送
信する擬似雑音符号の位相変調を行う。受信機では擬似
雑音符号発生器2a、2bから出力される擬似雑音符号を用
いて4相相関器を構成し、その出力より受信位相角を検
出して情報データを復調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル拡散通
信機の性能改善に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトル拡散(SS)通信方式は、情
報変調速度に対してより高速の擬似雑音(以降、PNと
称す)符号を用いて2次変調を行うことにより、情報を
広帯域に拡散して伝送を行う通信方式であり、通信の秘
話性・秘匿性や、耐妨害波・耐フェージング特性などの
優れた特長を有している。
【0003】図20に、従来の直接拡散(DS)方式に
よるSS変調器の構成例を示し、動作を説明する。ま
ず、データ入力端子1に2値の情報ビットが与えられる
と、乗算器3でPN符号発生器2の出力であるPN符号
と乗算されて拡散変調が実現される。その後、搬送波と
の乗算が乗算器4により行われ、送信信号出力端子6よ
り出力される。
【0004】図21は、直接拡散(DS)方式によるス
ペクトル拡散(SS)通信方式の変調器の構成を示す図
である。図において、1は入力端子であり、正負の値を
とる情報ビットが入力される。2a、2bは同相用のP
N符号を発生するPNI発生器と直交用PNQ発生器、3
a、3b、および4a、4bは乗算器、5は搬送波発振
器、6は送信拡散符号が出力される出力端子、7はπ/
2位相器、8は加算器である。
【0005】つぎに、動作について説明する。入力端子
1には+1、−1の正負の2値をとる情報ビットが入力
される。この情報ビットは乗算器3a、3bでPNI
号発生器2a、PNQ符号発生器2bから出力されるP
I符号、PNQ符号と乗算される。ここで、PN符号に
ついて説明する。PN符号は、1情報ビットの間に複数
のビット(+1、−1)からなる符号(パターン)でこ
の1ビットをチップと称している。PNI符号とPNQ
号はそれぞれ異なるパターンの符号が用いられる。した
がって、乗算器3a、3bにおける乗算結果は、情報ビ
ットが+1のときPNI符号とPNQ符号がそのまま出力
され、情報ビットが−1のときPNI符号とPNQ符号は
反転されて出力される。そして、乗算器3aの出力は搬
送波発振器5の搬送波と乗算器4aで乗算されて変調さ
れる。一方、乗算器3bの出力は搬送波をπ/2位相シ
フトされた搬送波と乗算器4bで乗算される。乗算器4
a、4bの出力は加算器8で加算されて送信拡散変調と
して出力端子6に出力される。
【0006】上記の例は、1情報ビットの正負を情報変
調に用いているため情報変調方式は2相PSK(BPS
K)となる。
【0007】図22は、図21で示した変調器に対応す
る受信機の構成を示す図である。図において、31は受
信信号入力端子、32は局部搬送波発振器、33はπ/
2位相器、34a、34bは乗算器、35a、35bは
ローパスフィルタ、36は相関器で同相用PNI相関器
36aと直交用PNQ相関器36bからなる。37はデ
ータ判定器、38は出力端子である。
【0008】つぎに、動作について説明する。送信機と
受信機の間の同期はとれているものとする。入力端子1
に入力される受信信号は乗算器34a、34bに入力さ
れる。乗算器34aでは局部搬送波発振器32の出力と
乗算されて搬送波成分が除去され、同相成分が出力され
る。一方、乗算器34bでは受信信号と局部搬送波をπ
/2位相シフトされた搬送波と乗算され直交成分が出力
される。これらの出力はローパスフィルタ35a、35
bで高周波成分が除去されて送信機側で同相・直交用に
用いたPN符号が現れる。これらを相関器36a、36
b等により構成された2相相関器36によって送信され
たPN符号との相関を取ると、相関器で用意されたPN
符号が同一のタイミングで現れた時点でのみ高い相関値
出力が得られ、これら相関器の出力の極性をデータ判定
器37で判定することで、復調動作を行うことが出来
る。
【0009】また、図23は情報変調に4相PSK(Q
PSK)方式を用いる従来のDS/SS方式の変調器の
構成例を示す図である。前述したBPSK変調の例(図
21)とは、入力データを2ビット毎に直並列変換器9
で1ビットずつに分け、それぞれを同相成分と直交成分
で拡散変調することのみが異なっている。この場合は、
情報2ビットの正負を情報変調に用いているため、情報
変調はQPSKとなる。
【0010】そして情報変調にQPSKを用いる場合の
DS/SS受信機の構成例を図24に示す。ここでも、
送受信機間の搬送波の同期を仮定しているが、図22の
BPSK用の受信機とは、データ判定器が同相用、直交
用のそれぞれに用意されていることが異なる。この受信
機では、同相成分と直交成分で伝送されたPN符号の極
性をそれぞれ判定して各1ビットを復調した後、並直列
変換器39で2ビットにまとめて出力する。
【0011】上記の図22、24に示した受信機の例で
は、送受信機間において搬送波の同期を仮定していた
が、現在SS通信方式の適用が盛んに検討されている移
動体通信の分野では、搬送波の再生が困難であり、受信
機では搬送波の位相成分の同期を行わない準同期検波を
行うことが望まれる。
【0012】図25に、図21のように情報変調にBP
SKを用いた場合に準同期検波を実現する従来のDS/
SS受信機の構成例を示す。図22における同相用と直
交用のPN符号の相関器が、図25では4相相関器40
に置き変わっている。この4相相関器は文献A.Baier,"A
Low-CostDigital Matched Filter for Arbitrary Const
ant-Envelope Sprad-Spectrum Waveforms"(IEEE Transa
ctions on Communications, COM-32,No.4,pp.354-361,A
pril 1984) に示されたものであり、その構成を図26
に示す。41a、41bは同相および直交成分の入力端
子、42a、42dは同相用PN符号用の相関器、42
b、42cは直交用PN符号の相関器、44a、44b
は4相相関結果のそれぞれ同相、直交成分の出力端子で
ある。
【0013】図22内の36は各同相、直交成分への相
関器のみが用意されているため2相相関器と呼ばれる
が、図26の4相相関器は2相相関器とは異なり、4つ
の相関器の出力の同相及び直交成分に現れる相関出力を
足し合わせる構造になっている。つまり、送受信機間の
搬送波周波数での位相差が0の場合には、全ての相関出
力が同相用出力端子44aに集められる。また、受信信
号と相関器内の同相、直交の2つの参照用PN符号との
間に位相差が生じる場合にも、同相用出力端子44aと
直交用出力端子44bとにその位相差だけ回転した相関
出力を得ることが出来る。
【0014】その4相相関器の動作を図27に示す。図
27(a)〜(d)では、横軸に同相軸を、縦軸に直交
軸をとっており、(a)と(c)は入力を、(b)と
(d)は出力をそれぞれ示している。まず、送受信機間
で完全に同期がとれて位相差が存在しない場合には、4
相相関器入力には同図(a)のように同相軸、直交軸上
にそれぞれ同相用と直交用のPN符号が現れる。この場
合の出力は同図(b)のように、同相、直交の両符号の
相関値が集められ、同相軸に大きな相関値となって現れ
る。次に、準同期検波の場合には位相差が存在し、ここ
では例えば同図(c)の様な90°回転して4相相関器
に入力される場合を考える。すると、入力の位相回転量
だけ相関器出力の位相も回転して現れるため、相関器出
力は同図(d)のように直交軸上に集められる。つま
り、4相相関器では位相回転による相関電力値の劣化な
く受信可能となる。
【0015】しかし、この4相相関器は情報変調がBP
SKの場合のみに適用可能である。情報変調に従来のQ
PSK方式を用いる場合には同相及び直交成分で伝送す
る情報が異なるため、同相と直交成分で得られた相関値
を足し合わせることは出来ない。この場合には同相と直
交成分の相関値を分離して得る必要がある。
【0016】情報変調に従来のQPSKを用いた場合に
対応可能となる、考えられる4相相関器の入出力特性を
図28に示す。座標軸、入出力の表記は図27と同様で
ある。まず、送受信機間に位相差が存在しない場合に
は、同図(a)の様に同相軸、直交軸上にそれぞれ同相
用、直交用のPN符号が現れるため、図24の2相相関
器36の構成によって相関値が得られる。次に、準同期
検波を行う場合を考える。ここでは図27(c)のよう
に、位相差45°で入力する場合を考える。入力された
各PN符号に対して、仮に正しい相関結果が同図(d)
のように演算出来るとしても、4相相関器では同相と直
交成分のための2つの出力しか持たないため、相関結果
の同相軸への投影成分の和が0となる。すなわち、相関
器の同相成分出力に相関値は現れず直交成分出力のみと
なり、正しく分離された相関出力を得ることが出来な
い。
【0017】これに対する手段としては、4相相関器の
出力を2つに絞り込まずに個々の4つの相関器出力をそ
のまま使用することが容易に考えられるが、この場合、
送信された情報データを判定する回路の入力数も4とな
り、データ判定回路の構成が複雑化する。また、相関器
の入力で位相差の補正を行う回路等を用いて位相差を0
にする同期検波を実現し、2相相関器で受信する方法も
考えられるが、一般に位相回転を実現する回路の構成は
複雑、大規模で、受信機の小型化の妨げとなってしま
う。
【0018】ところで、近年の無線通信技術の発展に伴
って自動車電話や携帯電話などの移動体通信が広く普及
してきているが、このSS通信方式を移動体通信に適用
する検討が、SS通信方式の応用例である符号分割多元
接続(CDMA)方式などをはじめとして、現在盛んに
行われている。
【0019】移動体通信においては、周波数の有効利用
の観点から伝送効率の良い変調方式が求められるが、い
ままでに伝送効率の良いSS通信方式として、M-ary/
SS方式や並列組み合わせSS方式などがあった。以下
に、これら従来方式の変調器の構成と原理について、図
を用いて説明する。
【0020】まずM-ary/SS方式について説明する。
図29に従来のM-ary/SS通信方式の変調器の構成例
を示す。まず、データ入力端子1に2値の情報ビットが
与えられると、直並列変換器11によってkビット(k
は2以上の自然数)毎にまとめられる。このkビットは
そのまま符号化器12に渡され、2k=MなるMヶのP
N符号の中から一つを対応させることにより符号化を行
い、そのPN符号の番号を出力する。PN符号発生器群
13ではMヶのPN符号が周期的に出力されており、拡
散符号選択器14によって符号化器12の出力値に従っ
て、1つのPN符号を1周期間選択する。この選択され
たPN符号によって搬送波発振器5の出力を乗算器4で
拡散変調し、送信が行われる。このM-ary/SS通信方
式では、用意するPN符号の数Mを増やすことにより、
PN符号一周期時間内で伝送可能な情報ビット数kをい
くらでも増やしてゆくことが出来る。
【0021】次に並列組み合わせSS方式について説明
する。図30に従来の並列組み合わせSS方式の変調器
の構成例を示す。先に説明した図29のM-ary/SS方
式と異なるのは、選択されるPN符号が1つではなく複
数となる点である。図30では選択されるPN符号の数
nを2とした場合の例を示している。並列組み合わせS
S方式では、データ入力端子1に与えられた情報ビット
は、直並列変換器15によってKビット(Kは2以上の
自然数)毎にまとめられる。このKビット信号は次の符
号化器16へ渡されて2kMn(Mヶの中からnヶの
組み合わせを選び出す場合の数)=LなるLヶのPN符
号の組み合わせの中から一つを対応させ、選ばれたnヶ
のPN符号の番号を出力する。図29と同様にPN符号
発生器13ではMヶのPN符号が周期的に出力されてお
り、拡散符号選択器14が符号化器16の出力に応じて
nヶのPN符号を1周期間選択する。選択されたnヶの
PN符号は加算器17によって足し合わされ、図29と
同様に搬送波の変調が行われる。この並列組み合わせS
S方式では、同数のPN符号を用いる場合、M-ary/S
S方式に比べ、K/k倍の情報量を伝送出来る。
【0022】さて、一般のSS通信ではPN符号の周期
毎に情報変調が行われているため、これを復調するため
に、受信機では例えば相関器出力における相関器出力ピ
ーク等のタイミング追尾を行う必要がある。図20のよ
うにPN符号が1種だけ用いられるDS/SS方式の場
合には、通常、図31に示されるような遅延ロックルー
プ(DLL)が広く用いられている。
【0023】図31のDLLの動作原理を、図32を用
いて説明する。ここでは、図20の情報変調にBPSK
の送信機を用い、単純なPN符号の追尾のみを考える。
図31では、まず受信したPN符号が入力端子1から入
力される。次に、PN符号発生器50が送信側で用いて
いるものと同じPN符号(以下、参照信号と呼ぶ)を発
生し、これを遅延素子51、52によってPN符号1チ
ップ時間と1/2チップ時間遅らせ、遅延させないもの
と合わせて3種類の時間差を有する参照信号53、5
4、55を用意する。これら3種の参照信号と入力され
たPN符号とを乗算し、低域通過フィルタ47a、47
b、47cへ導く。ここで、時間差を持ったPN符号同
士を乗算して低域通過フィルタを通すことは、PN符号
の相関をとることとほぼ等価である。その相関特性を図
32(a)に示す。横軸は相関をとる2つのPN符号の
時間差τ、縦軸は相関出力を表わしている。横軸は、1
チップ時間Tc[sec]毎に目盛りをとっている。τ=0
のときに大きい相関値が得られ、1チップ時間以上離れ
ると相関値出力は非常に小さい値になり、PN符号は鋭
い相関ピークを有している。
【0024】ここで、Tc/2時間だけ遅延した参照信
号53と受信したPN符号との間で同期がとれているも
のとする。すると、遅延していない参照信号54との相
関特性は、参照信号53と比べて相対的にTc/2時間
進んでいるため図32(b)のようになる。同様に、T
c時間遅延した参照信号55との相関特性は図31
(c)のようになる。これら3つの低域通過フィルタの
出力の中で、低域通過フィルタ47aの出力は受信PN
符号と同期しているので、この極性を送信データの判定
に用いる。他の2つはPN符号発生器の発振速度制御5
0に用いる。低域通過フィルタ47bと低域通過フィル
タ47cの出力はそれぞれ絶対値回路48a、48b等
により情報変調による相関値の極性変化を無くした後、
加算器49で差を取られる。このときの相関特性は、図
32(b)から同(c)を減算して同(d)のようにな
る。この特性はS曲線と呼ばれ、DLLの制御に必要な
誤差信号56を産み出しており、図32(d)のτ=0
の点へ収束するように、すなわち同図(a)のデータ判
定用に用いる相関値が最大となるように、参照信号を生
成するPN符号発生器50の動作速度の制御が行われ
る。
【0025】図31では相関操作にPN符号同士の乗算
とフィルタ処理を用いたが、図33のように受動的な相
関器を用いてももちろん構成できる。この場合、データ
判定用に必要な情報は相関特性の中のピークの値である
ので、これをサンプリング回路と保持回路からなるリタ
イミング回路57a、57b、57cで取り込み、デー
タ判定やDLLの動作制御に用いる。図31におけるP
N符号発生器50の動作速度の制御は、リタイミング回
路57a、57b、57cの動作に用いるサンプリング
クロック発生器58の速度制御に置き代わる。
【0026】ここで、M-ary/SS方式や並列組み合わ
せSS方式を用いた場合のPN符号追尾を考えると、送
信されるPN符号が複数でかつそれらが連続的に送信さ
れていないため、DLLの構成が複雑化する。つまり、
例えばM-ary/SS方式の場合にはMヶのPN符号のう
ち瞬時的に送信されているものは一つであるため、各P
N符号によって生成した誤差信号のうちで意味のあるも
のは一つだけであり、他は全て雑音成分である。
【0027】そこで、今までに特開平6−77931の
ような、全てのPN符号の相関値を計算して最も値の大
きなものだけを選択して誤差信号として使用する判定帰
還型DLLが考案されている。この方法によれば、PN
符号の判定を誤らない限り正しい誤差信号が得られる。
ここで、使用するPN符号の数が増えるほど送信された
符号の判定に要する時間が増えることになるが、一般
に、PLL(位相同期ループ)やDLL等の追尾ループ
ではループ内に遅延が存在すると、ループの主たる特性
であるロックレンジ(追尾周波数範囲)やプルインレン
ジ(捕捉周波数範囲)が狭くなることが知られている。
【0028】よって、伝送効率を上げるためにM-ary/
SS方式や並列組み合わせSS方式を導入し、伝送効率
向上のために多くのPN符号を用いると、受信機におけ
るPN符号の追尾性能が劣化するというトレード・オフ
が生じている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきたよう
に、移動体通信のような環境下等でDS/SS信号の準
同期検波を行う場合に、情報変調に従来のQPSKを用
いたSS通信機では、準同期検波後に位相差を持つ受信
信号に対する相関手段の構成が複雑になりがちで、受信
機の小型化への問題となっていた。
【0030】また、M-ary/SS方式や並列組み合わせ
SSでは、情報伝送効率の増加のためにはより多くのP
N符号が必要となるが、SS通信に用いられる鋭い相関
特性を有するPN符号の数は限られており、決められた
PN符号数しかない場合には伝送効率の向上を図ること
が困難であった。殊に並列組み合わせSS方式では、複
数のPN符号を加算して用いるため送信信号が多値とな
り、受信機に構成の複雑な自動利得制御(AGC)回路
を振幅情報の復元のために必要とするため、簡易な振幅
制限器(リミタ)を用いるなどの受信機の小型化を図る
ことが難しかった。
【0031】更に、従来の並列組み合わせSS方式で
は、同じPN符号の組み合わせを選択することが出来
ず、情報伝送効率向上の妨げとなっていた。
【0032】また、M-ary/SS方式や並列組み合わせ
SS方式のようにPN符号を複数使用し、かつそれらが
選択的に用いられる場合には、PN符号の同期追尾の際
に意味のある誤差信号を即座に得ることが困難であっ
た。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
スペクトル拡散送信機は、PN符号により伝送信号帯域
の拡散を行うスペクトル拡散送信機において、PN符号
を生成する第1、第2のPN符号発生器と、並列化され
た情報ビットに基づいて前記第1、第2のPN符号発生
器出力の相対的な位相関係を変えることなく位相変調す
る位相変調器と、前記位相変調器の出力を互いに直交す
る2つの搬送波によって直交変調を行う直交変調器とを
備える。
【0034】また、請求項2に係るスペクトル拡散送信
機は、複数のPN符号を生成するPN符号発生器と、並
列化された情報ビットに基づいて前記PN符号発生器の
出力から2つのPN符号を選択する選択器と、互いに直
交する2つの搬送波成分を生成する搬送波発振器と、前
記選択器で選択された2つのPN符号を前記搬送波発振
器の前記搬送波成分によって直交変調する直交変調器と
を備える。
【0035】また、請求項3に係るスペクトル拡散送信
機は、請求項2記載のスペクトル拡散送信機において、
前記情報ビットを第1、第2の情報ビットに分けて、前
記第1の情報ビットに基づいて前記PN発生器出力から
2つのPN符号を選択し、前記第2の情報ビットにより
前記選択されたPN符号に対し差動位相変調を行うこと
を特徴とする。
【0036】また、請求項4に係るスペクトル拡散送信
機は、複数のPN符号を生成するPN発生器と、入力さ
れる情報ビットを2系統に分離する直並列変換器と、前
記直並列変換器出力の各系統の並列化された情報ビット
に基づいて前記PN符号発生器出力からPN符号をそれ
ぞれ選択する第1、第2の選択器と、互いに直交する2
つの搬送波成分を生成する搬送波発振器と、前記第1、
第2の選択器出力のそれぞれのPN符号を前記搬送波発
振器出力によって直交変調する直交変調器と、を備え、
同相・直交相それぞれで独立に情報をPN符号に対応さ
せて伝送する。
【0037】また、請求項5に係るスペクトル拡散送信
機は、請求項4記載のスペクトル拡散送信機において、
前記情報ビットを第1、第2の情報ビットに分けて、前
記第1の情報ビットに基づいて前記PN発生器出力から
2つのPN符号を選択し、前記第2の情報ビットにより
前記選択されたPN符号を位相変調する。
【0038】また、請求項6に係るスペクトル拡散送信
機は、請求項1乃至請求項5に記載のいづれかのスペク
トル拡散通信機において、前記直交変調器はPN符号の
1/2チップに相当する時間遅延を同相用と直交相用の
PN符号間に与えて直交変調を行う直交変調器を備え
る。
【0039】また、請求項7に係るスペクトル拡散受信
機は、送信機側で複数のPN符号を選択的に用いて拡散
符号化して送信される信号を受信するスペクトル拡散受
信機において、複数のPN符号用相関器と複数の加算器
から構成され、同一のものを含む複数のPN符号の全て
の組み合わせに対応させた4相相関器と、前記4相相関
器出力に基づいて、送信されたPN符号の組み合わせを
判定する判定器とを備える。
【0040】また、請求項8に係るスペクトル拡散受信
機は、請求項7記載のスペクトル拡散受信機において、
4相相関器出力から送信されたPN符号の組み合わせと
相関値の極性の判定を行う判定器とを備える。
【0041】また、請求項9に係わるスペクトル拡散受
信機は、送信機側で複数のPN符号を選択的に用いて拡
散符号化して送信される信号を受信するスペクトル拡散
受信機において、複数のPN符号用相関器から成る相関
器群と、前記相関器群出力を遅延させる第1、第2の複
数の遅延素子群と、前記第1の遅延素子群出力をサンプ
リングして保持する第1のリタイミング回路と、前記相
関器群出力と上記第2の複数の遅延素子群出力との差を
計算する第1の複数の加算器群と、前記第1の複数の加
算器群出力をサンプリングして保持する第2のリタイミ
ング回路と、前記第1と第2のリタイミング回路の複数
の出力をそれぞれ乗算する複数の乗算器群と、前記複数
の乗算器群出力を全て加算する第2の加算器と、前記第
2の加算器出力値によって上記第1、第2のリタイミン
グ回路用のクロック速度の制御を行うクロック発振器
と、を備え、複数のPN符号から得られる複数の誤差信
号を、情報データ判定に用いる相関器出力信号によって
最大比合成を行い、PN符号の追尾に反映させる。
【0042】また、請求項10に係わるスペクトル拡散
受信機は、請求項9のスペクトル拡散受信機において、
時間差のある複数の相関器群出力をそれぞれ加算する複
数の加算器群を備え、上記複数の加算器群出力を誤差信
号の最大比合成の係数に用いることを特徴とする。
【0043】また、請求項11に係わるスペクトル拡散
受信機は、送信機側で複数のPN符号を選択的に用いて
拡散符号化して送信される信号を受信するスペクトル拡
散受信機において、複数のPN符号用能動相関器から成
る第1、第2、第3の能動相関器群と、前記第2、第3
の能動相関器群出力の差をとる第1の加算器群と、前記
第1の加算器群出力と前記第1の能動相関器群の出力と
を乗算する乗算器と、前記複数の乗算器出力を全て加算
する第2の加算器と、前記第2の加算器出力値によって
発振速度制御を行い、複数のPN符号を生成するPN符
号発生器群と、複数の遅延素子から成り、上記PN符号
発生器群出力を異なった時間だけ遅延させる第1、第2
の遅延素子群とを備え、複数のPN符号から得られる複
数の誤差信号を、情報データ判定に用いる能動相関器出
力信号によって最大比合成を行い、PN符号の追尾に反
映させることを特徴とする。
【0044】また、請求項12に係わるスペクトル拡散
受信機は、請求項11のスペクトル拡散受信機におい
て、参照信号に時間差のある複数の能動相関器群出力を
それぞれ加算する複数の加算器群を備え、上記複数の加
算器群出力を誤差信号の最大比合成の係数に用いること
を特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 以下、この発明によるスペクトル拡散通信機の実施の形
態を図について説明する。図1は、スペクトル拡散通信
機の送信機の構成を示す図である。図において、1は送
信するデータである入力情報ビット列の入力端子、2
a、2bはそれぞれ同相成分のPN発生器および直交成
分のPN発生器、20は位相変調器で排他的論理和回路
21、スイッチ22a、22b、乗算器3a、3bから
なる。19は直交変調部で搬送波発振器5、π/2シフ
ト回路7、乗算器4a、4bおよび加算器8からなる。
6は送信信号出力端子、9は入力情報ビットを2ビット
毎に並列情報ビットに変換する直並列変換器である。
【0046】つぎに動作について説明する。入力端子1
から入力される情報ビット列は、直並列変換器9で直列
データ(D0、D1、D2、D3、…Dn-1、Dn)から2ビ
ット毎に切り分けられ並列データ、すなわち2系列のデ
ータ10a(D0、D2、…、Dn-1)、10b(D1、D
3、…、Dn)に変換される。直並列変換器9の出力10
a、10bは排他的論理和回路21に入力され、直並列
変換器9の出力10a、10bが「+1」、「+1」ま
たは「−1」、「−1」のとき排他的論理和回路の出力
は「+1」となりスイッチ22a、22bの状態は図の
位置にあり、出力10a、10bが「+1」、「−
1」、または「−1」、「+1」のとき排他的論理和回
路21の出力は「−1」になり、この時スイッチ22
a、22bの状態は図の位置から反対側(下側)へ切り
替わる。
【0047】まず、排他的論理和回路21の出力が「+
1」のとき、スイッチ22a、22bは図の位置の状態
であるので、同相用PN符号発生器2a出力のPNI
号はスイッチ22aを経由して乗算器3aで直並列変換
器9の出力10bと乗算される。ここで、直並列変換器
出力10bが「+1」のとき乗算器3aの出力(乗算結
果である)は、PNIとなり、また直並列変換器出力1
0bが「−1」のとき乗算器3aの出力は位相反転され
て−PNIとなる。一方、直交用PN符号発生器2b出
力のPNQ符号はスイッチ22bを経由して乗算器3b
で直並列変換器出力10aと乗算される。ここでも前述
と同様、直並列変換器出力10aが「+1」(ただし、
直並列変換器出力10bが「+1」のときに対応)のと
き乗算器3bの出力はPNQとなり、直並列変換器出力
10aが「−1」(ただし、直並列変換器出力10bが
「+1」のときに対応)のとき位相反転されて−PNQ
となる。
【0048】 つぎに、排他的論理和回路21
の出力が「−1」のとき、スイッチ22a、22bは図
の位置から反対側に切り替わり、乗算器3a、3bに入
力されるPN符号が入れ代わる。すなわち、乗算器3a
にはPN符号発生器2bのPNQ符号が、乗算器3bに
は同相用PN符号発生器2aのPNI符号が入力される
ことになる。そして、乗算器3aでPNQ符号と直並列
変換器出力10bとが乗算され、直並列変換器出力10
bが「+1」のときPNQ符号が、「−1」のとき−P
Q符号が乗算結果として出力される。同様にして、乗
算器3bの出力には直並列変換器出力10bが「−1」
のとき−PNI符号が、「+1」のときPNI符号が出力
される。
【0049】図2は、上述した情報ビットを並列変換器
9で2ビットの並列情報ビットに変換したときの、並列
情報ビット10a,10bの値に対する位相変調された
PN符号(送信拡散符号)を示す図である。また図4
は、これを位相面で表わした図であり、図の横軸は同相
成分、縦軸は直交成分を示している。図3(a)〜
(d)に示されているように、この発明による送信機で
は、位相変調器20によって同相用と直交用のPN符号
の相対的な位相は全く変えずに、絶対的な位相回転のみ
で情報変調を行なった後、それぞれが互いに直交する搬
送波と乗算器4a、4bにて乗算し、加算器8で混合し
て送信信号出力端子6より送信される。
【0050】以上のように本実施の形態によれば、同相
及び直交で用いられるPN符号の位相回転によって情報
変調に位相変調を実現するもので、従来のBPSK用4
相相関器26によっても、図2の4相相関器出力の蘭に
示すように相関値を得ることが可能になる。
【0051】実施の形態2.この実施の形態は、前述し
た実施の形態1で情報変調に2ビットを用いるQPSK
を例としたのに対し、さらに多数の情報ビットに基づい
て位相変調を行なうスペクトラム拡散送信機の実施の形
態である。図4のように直並列変換器9で入力情報ビッ
トをより多くのビット数毎に切り分けて並列情報ビット
にし、この並列情報ビットに基づいて多相変調を行なう
多相位相変調器100を設けることより可能であること
はいうまでもない。
【0052】図5は、この多相位相変調器100の一実
施の形態を示す構成図である。このような構成をとるこ
とによって、直並列変換器9の出力である並列化された
複数の情報ビットは位相値参照テーブル95へ入力さ
れ、多相位相変調器100が出力する位相値を選択す
る。位相値参照テーブル95は、並列情報ビットの値に
対する位相値の対応テーブルである。この位相値参照テ
ーブル95として、例えば、入力される並列情報ビット
がmビット(mは任意の自然数)の場合には、360°
の位相値を2mケに区分けして、入力並列情報ビットの値
に対する出力位相値96を割り当てた対応テーブルとす
れば良い。
【0053】すなわち、並列情報ビットに対し予め対応
付けられた位相値96を出力する。この位相値96は、
余弦値テーブル97aと正弦値テーブル97bによって
三角関数値に変換され、乗算器3a、3b、3c、3d
と加算器98a、98bによって構成される位相回転器
99に渡されて、同相用と直交用の2つのPN符号の位
相を回転させる。この場合でも、これら2つのPN符号
間の相対的な位相関係は保たれ、それぞれのPN符号は
絶対的な位相を共に位相値96だけ回転して多相位相変
調器100の出力となる。この多相変調器100の出力
を、直交変調器19に入力することにより、拡散符号化
し送信端子6から送信する。
【0054】実施の形態3.図6は、本発明の複数のP
N符号の中から並列化された情報ビットにより決まる2
つのPN符号を選択し送信するスペクトル拡散通信の送
信機の構成を示している。図において、15は入力され
る直列情報ビットをKビット毎に並列の情報ビットに変
換する直並列変換器、16は並列変換されたKビットの
入力により2kM2=LなるL通りの組み合わせから
一つを選択する符号化器、13はMヶのPN符号を生成
するPN符号発生器、14は2ビット入力によりMヶの
PN符号から2つを選択する選択器、19は互いに直交
する搬送波によって変調する直交変調器である。
【0055】つぎに、図6を参照しながら動作について
説明する。データ入力端子1より入力された情報ビット
は直並列変換器15によってKビット毎に並列情報ビッ
トに変換される。符号化器16は、並列情報ビットのと
り得る値に対応したPN符号Mケの中から2つのPN符
号を組み合わせたPN符号に付与した番号の参照テーブ
ルであり、予め対応付けられている。変換された並列情
報ビットが符号化器16に入ると、並列情報ビットで示
される値に対応付けられた2つのPN符号の番号が出力
される。選択器14は、このPN符号の番号が入力され
るとPN符号発生器13の中の該当する番号のPN符号
出力を1周期時間の間選択して出力する。選択された2
つのPN符号は、直交変調器19によって直交変調され
て、送信信号出力端子6より出力される。
【0056】なお、上記の実施の形態では、符号化器と
選択器を分けて説明したが、選択器に符号化器の参照テ
ーブルを持たせた構成としてもよい。
【0057】実施の形態4.図7は、本発明の複数のP
N符号の中から並列情報ビットによって決まる2つのP
N符号選択するとともに、情報ビットの一部により差動
位相変調を行なうSS方式のスペクトル拡散通信の送信
機の構成を示している。以下では、PN符号の数を実施
の形態3と同様にM=4として説明する。図において、
25は入力ビットをJ+2(Jは2以上の自然数)ビッ
ト毎に並列ビットに変換する直並列変換器、26は符号
化器、27は2ビットの入力により選択された2つのP
N符号選択器出力に差動位相変調を行う差動位相変調器
である。
【0058】つぎに動作について図7を参照しながら説
明する。データ入力端子1より入力された直列情報ビッ
トはJ+2ビット毎に直並列変換器25でJ+2ビット
幅の並列情報ビットに変換される。その並列情報ビット
出力のうちJビットは、符号化器26に入力される。符
号化器26は、予め並列情報ビットの値に対応した2J
M2+M通りの同一のPN符号の組み合わせも含む2
つのPN符号の組み合わせを対応づけてある対応表であ
る。したがって、並列情報ビットが入力されると、並列
情報ビットで指定される値に対応した組み合わされた2
つのPN符号の番号が出力される。このPN符号の番号
が入力されると、選択器14では、PN符号発生器13
の出力のうちその番号に対応するPN符号出力を1周期
時間の間選択し、出力する。一方、直並列変換器25の
出力の他の2ビットは位相変調器20に入力される。位
相変調器20では、この入力2ビットでPN符号選択器
14の出力である選択された2つのPN符号に位相変調
を行う。位相変調されたPN符号は直交変調器19によ
り直交変調されて、送信信号出力端子6より送信され
る。
【0059】なお、上記の実施の形態では、直並列変換
器25の出力の並列化情報ビットをJ+2ビットに分け
て、その内の2ビットを位相変調に用いたが、2ビット
に限ることなくより複数ビットとして実施の形態2の多
相位相変調器100を適用できることはいうまでもな
い。
【0060】実施の形態5.図8は、本発明の実施の形
態におけるスペクトル拡散通信の送信機の構成を示して
いる。図11において、11a、11bは入力情報ビッ
トをkビット毎に切り分ける直並列変換器、12a、1
2bはkビットの情報をMヶのPN符号の中から1つを
選び出すことで符号化する符号化器、14a、14bは
MヶのPN符号入力から一つを選択する選択器である。
【0061】次に図を参照しながら動作について説明す
る。図8の送信機では、同相と直交の両成分それぞれで
M-ary/SS方式を実現する。まずデータ入力端子1よ
り入力された情報ビットは、直並列変換器9によって2
ビット毎に切り分けられる。その出力10a、10bは
それぞれ次の直並列変換器11a、11bへ渡され、更
にkビット毎に並列情報ビットに変換される。それぞれ
直並列変換器11a,11bの出力のkビットは符号化
器12a、12bへと渡され、2k=MなるMヶのPN
符号から一つを選択することにより符号化を行う。この
符号化器12a、12bの出力により、PN符号選択器
14a、14bにてPN符号発生器群13出力から一つ
のPN符号が1周期時間の間選択され、それぞれ同相及
び直交成分となり、直交変調器19によって直交変調さ
れ、送信信号出力端子6より出力される。
【0062】実施の形態6.図9は、本発明の実施の形
態におけるスペクトル拡散通信の送信機の構成を示して
いる。図において、30a、30bは入力情報ビットを
k+1ビット毎に並列情報ビットに変換する直並列変換
器である。この実施の形態では、同相と直交の両成分で
それぞれM-ary/SS方式を行うのに加え、伝送される
2つのPN符号にBPSK変調を行う。まずデータ入力
端子1より入力された情報ビットは、直並列変換器9に
よって2ビット毎に並列情報ビットに変換される。その
出力10a、10bはそれぞれ次の直並列変換器30
a、30bへと渡され、更にk+1ビット毎に並列化さ
れる。直並列変換器30a、30bの各出力のうちkビ
ットは、前述の実施の形態5と同様にそれぞれ符号化器
12a、12b、PN符号選択器14a、14bを通
り、同相用と直交用の2つのPN符号が選択される。他
の1ビットはそれぞれ乗算器29a、29bでPN符号
選択器14a、14bの出力と乗算して、選択された2
つのPN符号にBPSK変調を行う。その後、両成分は
直交変調器19で直交変調され、送信信号出力端子6よ
り出力される。
【0063】実施の形態7.この発明の実施の形態は、
前述した実施の形態の位相変調されたPN符号間に1/
2チップ時間の遅延を与えた後直交変調するものであ
る。図10は、この発明の実施の形態1に適用した送信
機の構成図である。図において、位相変調器20で位相
変調されたPN符号の直交成分を遅延素子23によりP
N符号1/2チップ時間だけ遅延させた後、互いに直交
する2つの搬送波を用いてオフセットQPSKを行い送
信する。オフセットQPSK変調方式を用いると、受信
機において安価なリミッタなどの非線形素子を用いて受
信信号の定包絡線化を図った後でも標本点における位相
が保存されて復調可能となるため、受信機を安価に構成
可能である。
【0064】また、図11は、実施の形態3に適用した
スペクトル拡散通信の送信機の構成を示している。図に
おいて、23はPN符号1/2チップ時間だけ遅延させ
る遅延素子である。図では、図6の直交変調器19の代
りにPN符号の1/2チップ時間だけ遅延する遅延素子
23を含んだオフセットQPSK変調器24を用いてお
り、PN符号選択器14出力の2つの符号をオフセット
QPSK変調して送信信号出力端子6より出力する。
【0065】さらに、図12は、実施の形態5に適用し
たスペクトル拡散通信の送信機の構成を示している。図
12は図8に対して直交成分用のPN符号発生器14b
出力に、PN符号1/2チップ時間だけ遅らせる遅延素
子23が入っており、互いに直交する2つの搬送波を用
いてオフセットQPSK変調を実現し、送信信号出力端
子6より出力される。
【0066】以上のように、3つの実施の形態に適用し
た例を示したが、前述の他の実施の形態のスペクトル拡
散送信機にも適用できることはいうまでもない。
【0067】実施の形態8.図13は、この発明の実施
の形態におけるスペクトル拡散通信の受信機の構成の一
部を示している。本発明はMヶのPN符号を用いる並列
組み合わせSS方式に関するが、本発明の実施の形態で
はM=4の場合について説明する。図において、60
a、60bは送信機で用いられたMヶのPN符号の相関
を行う相関器群、61、62はそれぞれ4ヶの加算器と
減算器、63、64はそれぞれ3ヶの加算器と減算器、
65、66は2ヶの加算器と減算器、67、68は1ヶ
の加算器と減算器、69は送られた2つのPN符号の判
定を行う判定器である。
【0068】次に図13をもとに動作について説明す
る。本発明では、受信機で準同期検波を考えている。本
発明の実施の形態でも、相関器群入力端子41a、41
bには準同期検波後の同相、直交成分が入力されるもの
とし、準同期検波部の記述は割愛している。準同期検波
後の同相、直交成分が41a、41bから入力される
と、送信機で用いられた4ヶのPN符号の相関器から成
る相関器群60a、60bにそれぞれ入力される。この
時、相関器群60a、60bを構成する各相関器は、能
動方式及び受動方式のいずれでも構わない。各相関器群
の4つの相関出力は、図26のような4相相関器の構成
を全てのPN符号の組み合わせについて実現するため、
4ヶ、3ヶ、2ヶ、1ヶの加算器(群)を1組ずつ用意
し、同相用出力として加算、直交用出力として減算を行
う。これら加算器(群)61〜68の出力は、全てのP
N符号の組み合わせに対して4相相関を行った結果とな
っているから、同相成分と直交成分とを取りまとめて全
てを受信符号判定器69に入力し、最も大きい相関値の
得られた組み合わせを送信されたPN符号の組と判定す
る。
【0069】一般に並列組み合わせSS方式の受信機に
は、各PN符号の相関電力値を調べ、その中から電力値
の大きい組を送信されたPN符号と判定する包絡線検波
器が用いられる。そのため、送信機で同じPN符号を複
数選び出して送信しても、受信機では一つのPN符号に
よる相関電力が大きくなるばかりで、同一の符号が選ば
れたと判定することが困難である。よって、同じPN符
号が選ばれることはなく、例えば本発明の実施の形態の
ように4つの符号から2つを選び出す場合には、42
6通りの組み合わせしか取ることが出来ない。
【0070】しかし、図26の4相相関器では同相と直
交成分の相関値を加算して出力するため、そもそも一つ
の大きな相関出力しか得られない。よって、同相と直交
成分でのPN符号が同一であるか否かに係わらず、正し
い相関出力が得られる。この4相相関を得る全ての組み
合わせを実現することで、送信機で選択できるPN符号
の組み合わせの数がM通り増加する。本発明の実施の形
態の場合、6+4=10通りの組み合わせまで増やすこ
とが可能となった。
【0071】実施の形態9.次に図14の受信機の動作
について説明する。本発明では、上記発明の実施の形態
8と同様に受信機で準同期検波を仮定している。また、
送信機側は実施の形態1のスペクトル拡散送信機の送信
される信号として説明する。ここでは、図14の入力端
子41a、41bには準同期検波後の同相、直交成分が
それぞれ入力されるものとして、準同期検波部の記述は
割愛している。図14の受信機は図13とほぼ構成が同
じだが、図13における受信符号判定器69が、受信P
N符号及び相関出力位相判定、並びに差動復号化を行う
データ判定器70に置き代っている。このデータ判定器
70では、まず全ての4相相関器出力の大きさを比較し
て最も大きい出力を検出して送信されたPN符号の組み
合わせを判定してJビットを復号し、次にその最大の相
関値がどの位相で出力されたのかを判定、1つ前の相関
値の位相と比較することで差動復号化を行って2ビット
を復調し、J+2ビットの復号結果を出力する。
【0072】なお、上記の実施の形態では、実施の形態
1の送信機により送信された信号を受信する場合で説明
したが、実施の形態2のように複数ビットで多相位相変
調され送信される場合でも複数ビットが復調されること
はいうまでもない。
【0073】実施の形態10.図15は、この発明の実
施の形態10に係わるスペクトル拡散受信機の構成の一
部を示している。図15において、81は送信機で用い
たMヶのPN符号全てに対する相関器群、82と83
は、82はPN符号1/2チップ時間だけ、83は同1
チップ時間だけ遅延させる、それぞれMヶの遅延素子
群、84は減算を行うMヶの加算器群、85a、85b
はクロック入力タイミングによってMヶの入力信号をサ
ンプルを行い、次のクロック到来までその値を保持する
リタイミング回路、86a、86bはMヶの絶対値回路
群、87はMヶの乗算器群、88はM本の入力の加器、
90は送信データの判定器である。
【0074】次に図15の動作を説明する。図15は、
M-ary/SS方式や並列組み合わせSS方式などのよう
に複数のPN符号が非連続的に使用される場合に対応可
能なDLLを構成している。本発明の実施の形態での入
力端子45には、送信機でMヶのPN符号の中から1つ
が選択され、それらにBPSK変調が行われるM-ary/
SS方式を用い、受信機で同期検波を行った同相成分が
入力される場合を考える。つまり、入力端子45にはB
PSK変調された一つのPN符号が入力される。まず入
力信号は相関器群81によって相関がとられる。次にそ
れらのMヶの出力は、遅延素子群82と83、及び絶対
値演算回路群86bへと分岐する。遅延素子群82で
は、PN符号の1/2チップの時間遅延が各相関器出力
に行われ、リタイミング回路85aによって相関出力の
最大値がサンプリングされ、保持される。遅延素子群8
3ではPN符号の1チップの時間遅延が各相関器出力に
行われ、絶対値演算回路群86cに入力されて極性を除
去する。また、絶対値演算回路群86bに入力された相
関器群81出力は、同様に極性を除去さる。絶対値演算
回路群86bと絶対演算値回路群86cの出力は加算器
群84に入力され、加算器群84で差を求める。加算器
群84の出力は、遅延素子群82の出力と同様に、リタ
イミング回路85bでサンプリングされ、保持される。
【0075】リタイミング回路85aの出力は、相関器
出力の最大値を保持しているので、その出力から選択さ
れたPN符号の判定と、位相情報の復調をデータ判定器
90で行って、データ出力端子39に受信データを出力
する。また、リタイミング回路85aの出力を絶対値演
算回路群86aによって極性を除去する。送信機ではM
ヶのPN符号から1つを選択して送信しているため、絶
対値演算回路群86aの出力のうち意味のあるものは1
つであり、他は雑音及び他の符号との相互相関成分のみ
が現れている。よって、この絶対値演算回路群86a出
力を誤差信号であるリタイミング回路85bの出力と乗
算器群87で乗算し、加算器88で全ての乗算器出力の
加算を行うことにより、Mヶの誤差信号の最大比合成を
実現する。得られた最大比合成後の誤差信号56はサン
プリングクロック発生器58の出力クロック速度を変化
させ、リタイミング回路85a、85bのサンプリング
タイミングを制御する。
【0076】実施の形態11.図16は、この発明の実
施の形態11に係わるスペクトル拡散受信機の構成の一
部を示している。図16において、91はMヶの加算器
群である。この図16は、図15と同様に複数のPN符
号に対応可能となるDLLの構成を示しており、その動
作を図17を用いて説明する。図17は、PN符号の相
関特性、及び複数の相関特性を用いて演算した結果を示
しており、横軸に送受信機でのPN符号の時間差、縦軸
に相関出力をとっている。本発明の実施の形態では、送
信機には前述した実施の形態10で考えたものを考え、
送受信機間でのPN符号同期捕捉は確立されて追尾状態
にある場合を考える。
【0077】図16において、相関器群81の出力をP
N符号の1/2チップ時間遅らせた遅延素子群82の出
力を、リタイミング回路85aがサンプリングする瞬間
の相関特性は、送受信機間のPN符号の時間差が無く、
またBPSKによる情報変調が行われているために、送
信機で選択された1つのPN符号について着目すると図
17(a)の実線と破線のような特性になる。このと
き、絶対値演算回路群86a、86bの出力の相関特性
は、それぞれ図17(b)、(c)のように1/2チッ
プ時間だけ遅れるか進んだ特性となっている。これら図
17(b)、(c)の特性を加算器群91で加算する
と、選ばれた1つのPN符号の相関値によれば、図17
(d)のように、τ=0近傍で線形な領域を持つ特性が
得られる。この後、加算器群91の出力をリタイミング
回路85cで保持し、Mヶの誤差信号であるリタイミン
グ回路85bの出力と乗算器群87で乗算し、乗算結果
を加算器88で加算して誤差信号の最大比合成を行う。
以降、この新たに得られた誤差信号56を用いてサンプ
リングクロック制御器58を制御し、DLLの制御を行
う。
【0078】一般に、PLLやDLL等の同期ループに
おいて、図32(d)に示すS曲線のτ=0の点は同期
点、或は同期追従点などと呼ばれ、この点へ位相差を追
い込むように制御が行われる。よって、その動作におい
てはτ=0付近に位相誤差が存在する確率が高く、雑音
に対するループの追尾性能はτ=0近傍での傾きで決定
されることが知られており、この傾きの値はループゲイ
ンと呼ばれる。図15による誤差信号の最大比合成で
は、最大比合成を行う係数が図17(d)の様にτ=0
近傍で平坦となるため、ループゲインの線形性を変える
ことなく誤差信号の最大比合成を行うことが可能とな
る。
【0079】実施の形態12.図18は、本発明の請求
項第12項の一発明の実施の形態におけるスペクトル拡
散通信機の構成の一部を示している。図18において、
91a、91b、91cはそれぞれMヶの加算器から成
る加算器群、92a、92b、92cはそれぞれMヶの
低域通過フィルタから成るフィルタ群、93はループフ
ィルタ、94はVCO(電圧制御発振器)である。この
図18は図31と似た構成を持っているが、複数のPN
符号に対応可能なDLLを構成している。入力端子45
にはBPSK変調されたM-ary/SS信号が入力される
と考える。
【0080】次に図18の動作を説明する。入力端子4
5よりBPSK変調されたM-ary/SS信号が入力され
ると、PN符号発生器群13出力、及びそれらを1/2
チップ或は1チップ遅延させる遅延素子群82、83出
力と乗算器群91a、91b、91cにてそれぞれ乗算
される。各乗算器群91a、91b、91cの出力はそ
れぞれ低域通過フィルタ群92a、92b、92cを通
され、時間差のあるそれぞれのPN符号と相関処理を行
い、うち92bと92cの各出力は絶対値演算回路群8
2b、82cを通ってBPSK変調による極性変化を除
去された後、加算器群84で差をとってMヶのS曲線を
生成する。また、低域通過フィルタ群92aの出力は、
データ判定器90によるデータ再生動作の他、絶対値演
算回路群86aを通り、乗算器群87によって加算器群
84の出力と乗算することに用いられ、加算器88によ
って加算されることによりMヶの誤差信号の最大比合成
を実現する。この合成された誤差信号は、ループフィル
タ93を経てVCO94の発振速度を変化させ、PN符
号発生器群13出力のPN符号速度を制御する。
【0081】実施の形態13.図19は、本発明の請求
項第13項の一発明の実施の形態におけるスペクトル拡
散通信機の構成の一部を示している。図19は、図18
と同様に複数のPN符号に対応可能なDLLを構成して
おり、入力端子45にはBPSK変調されたM-ary/S
S信号が入力されると考える。図19では、まず入力端
子45よりBPSK変調されたM-ary/SS信号が入力
されると、PN符号発生器群13出力、及びそれらを1
チップ遅延させる遅延素子群83出力と、乗算器群91
b、91cにてそれぞれ乗算される。各乗算器群91
b、91c出力は、それぞれ低域通過フィルタ群92
b、92cへ通されてそれぞれのPN符号との相関処理
を行い、絶対値演算回路群86a、86bによってBP
SK変調による極性変化を除去される。これらの絶対値
演算回路群86a、86b出力は、加算器群84で差を
取ってMヶのPN符号によるS曲線を生成し、同時に加
算器群91で和をとり、乗算器群87でこれら加算器群
84、91の出力の積と加算器87での和を取ること
で、Mヶの誤差信号の最大比合成を実現する。この合成
された誤差信号により、ループフィルタ93を経てVC
O94の発振速度を変化させ、PN符号発生器群13出
力のPN符号速度を制御する。
【0082】以上の発明の実施の形態10から13まで
のスペクトル拡散通信の受信機の構成の中で、遅延素子
群82と83での遅延時間に、PN符号の1/2チップ
時間と1チップ時間をそれぞれ選んでいるが、他にも倍
数関係になる任意の時間遅延を実現する遅延素子群を用
いて構成することももちろん可能である。また、それら
の発明の実施の形態における入力にはBPSK変調され
たM-ary/SS信号を考えていたが、複数のPN符号が
同時に到来する並列組み合わせSS信号でもよい。更
に、同期検波でなく準同期検波や包絡線検波方式にて受
信機を構成する場合にも、これら発明の実施の形態を適
用可能であることは容易に考えられる。この場合、送信
機での位相変調はBPSKに限られることなく、多相変
調も可能となる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるスペ
クトル拡散送信機および受信機によれば、既存のBPS
K変調用の4相相関器とデータ判定器を用いて、受信機
の構成を複雑化することなく情報変調に多相位相変調を
適用出来る効果がある。更に、送信機にてPN符号のオ
フセットQPSK等の位相変調を行うことにより、受信
信号の定包絡化を行なった復調が可能となり、受信機で
安価な非線形素子を用いることが出来る効果も生ずる。
【0084】また、同相、直交成分の2つを用いて並列
組み合わせSS方式を実現することで送信信号の多値振
幅情報化を避けられ、情報伝送効率の低下無く送信機、
受信機の構成を簡易化出来る効果がある。更に、送信機
にて選ばれたPN符号をオフセットQPSK等の位相変
調にて送信することにより、受信信号の定包絡化を行な
った復調が可能となり、受信機で安価な非線形素子を用
いることが出来る効果も生ずる。
【0085】また、受信機で全てのPN符号の組み合わ
せに対する4相相関器を構成することにより、並列組み
合わせSS変調器で同一の符号を選択可能となり、同数
のPN符号で伝送情報量を増大出来る効果がある。更
に、受信機で準同期検波を行う場合には、送信機で選択
された2つのPN符号に差動BPSK変調を行うことが
出来るため、更なる伝送情報量の増大を図る効果も生ず
る。
【0086】また、同相、直交成分の2つを用いてM-a
ry/SS方式を実現することで、送信信号の多値振幅情
報化をすることなく、2倍の情報伝送を行うことが出来
る効果がある。更に、送信機にて選ばれたPN符号をオ
フセットQPSK等の位相変調にて送信することによ
り、受信信号の定包絡化を行なった復調が可能となり、
受信機で安価な非線形素子を用いることが出来る効果も
生ずる。また、このM-ary/SS方式で選択された2つ
のPN符号にBPSK変調を行うことにより、更に2ビ
ット多く情報を伝送できる効果も得られる。
【0087】また、PN符号の同期追尾を行うDLLに
おいて、用いられるPN符号全ての相関器出力によって
得られるS曲線の最大比合成を行うようにしたため、M
-ary/SS方式や並列組み合わせSS方式のような複数
のPN符号が非連続的に使用される場合でも、追尾ルー
プ内の制御遅延による性能劣化を抑えることが出来、受
信機を大規模とすることの無い追尾系構成が可能となる
効果がある。更に、S曲線を最大比合成するための係数
を複数の時間差のある相関器出力から得ることにより、
ループゲインの非線形化による性能劣化を抑えられる効
果がある。
【0088】また、上記のように複数のPN符号が非連
続的に使用される場合に受信機で構成されるDLLにお
いて、用いられるPN符号全ての能動相関によって得ら
れるS曲線の最大比合成を行うようにしたため、合成後
の相関値が常時得られ、追尾ループ内の制御遅延による
性能劣化を更に抑えることが出来る効果がある。更に、
S曲線を最大比合成するための係数を複数の時間差のあ
る能動相関出力から得ることにより、ループゲインの非
線形化による性能劣化を抑えられる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る拡散符号の位
相変調を行うスペクトル拡散送信機の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 並列化情報ビットによる位相変調されたPN
符号を示す図ある。
【図3】 PN符号の位相配置を表わした位相面図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態2に係わる多相位相変
調を適用したスペクトル拡散送信機の構成を示すブロッ
ク図ある。
【図5】 実施の形態2に適用した多相位相変調器の構
成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る並列組み合わ
せSS用送信機の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る差動位相変調
を行う並列組み合わせSS用送信機の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】 この発明の実施の形態5に係るM-ary/SS
用送信機の構成を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態6に係るPN符号にB
PSK変調を行うM-ary/SS用送信機の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態7に係る拡散符号の
オフセット位相変調を行う送信機の構成を示すブロック
図である。
【図11】 この発明の実施の形態7に係る他のオフセ
ット位相変調を用いた並列組み合わせSS用送信機の構
成を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態7に係るたのオフセ
ット位相変調を用いたM-ary/SS用送信機の構成を示
すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態8に係る並列組み合
わせSS用受信機の構成を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態9に係る差動位相変
調を行う並列組み合わせSS用受信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】 この発明の実施の形態10に係るDLLの
構成を示すブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態11に係る他のDL
Lの構成を示すブロック図である。
【図17】 実施の形態13のDLLにおける各部の相
関波形を示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態12に係る他のDL
Lの構成を示すブロック図である。
【図19】 この発明の実施の形態13に係る他のDL
Lの構成を示すブロック図である。
【図20】 従来の送信機の構成を示すブロック図であ
る。
【図21】 従来の他の送信機の構成を示すブロック図
である。
【図22】 従来の受信機の構成を示すブロック図であ
る。
【図23】 従来の他の受信機の構成を示すブロック図
である。
【図24】 従来の他の受信機の構成を示すブロック図
である。
【図25】 従来の他の受信機の構成を示すブロック図
である。
【図26】 図24の4相相関器の構成を示すブロック
図である。
【図27】 図25の4相相関器の動作を示す位相面図
である。
【図28】 図25の4相相関器の他の動作を示す位相
面図である。
【図29】 従来のM-ary/SS送信機の構成を示すブ
ロック図である。
【図30】 従来の並列組み合わせSS送信機の構成を
示すブロック図である。
【図31】 従来のDLLの構成を示すブロック図であ
る。
【図32】 図30の各部の相関波形を示す特性図であ
る。
【図33】 従来の他のDLLの構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
2a、2b PN符号発生器、 3a、3b、4a、4
b、29a、29b、乗算器、 5 搬送波発振器、
7 π/2位相器、 8、67、68、 加算器、
9、11a、11b、15、25、30a、30b 直
並列変換器、10 直交変調器、 10a、10b 情
報ビット出力、 13 PN発生器群、 14、14
a、14b 符号選択器、 16、26 符号化器、
20位相変調器、 23 1/2チップ時間遅延素
子、 24 オフセット変調部、27 差動位相変調
部、 28差動符号化器、 58 サンプリングクロッ
ク発生器、 60a、60b、81 相関器群、 6
1、62、63、64、65、66、84、88、89
加算器群、 69 受信符号判定器、 70 受信符
号判定・位相判定・及び差動符号化器、 82 1/2
チップ時間遅延素子群、 83 1チップ時間遅延素子
群、 85a、85b、85c リタイミング回路、
87、91a、91b、91c 乗算器群、 92a、
92b、92c低域通過フィルタ群、 94 電圧制御
発振器、 100 多相位相変調器。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 擬似雑音符号により伝送信号帯域の拡散
    を行うスペクトル拡散送信機において、 擬似雑音符号を生成する第1、第2の擬似雑音符号発生
    器と、並列化された情報ビットに基づいて前記第1、第
    2の擬似雑音符号発生器出力の相対的な位相関係を変え
    ることなく位相変調する位相変調器と、 前記位相変調器の出力を互いに直交する2つの搬送波に
    よって直交変調を行う直交変調器と、を備えたことを特
    徴とするスペクトル拡散送信機。
  2. 【請求項2】 複数の擬似雑音符号を生成する擬似雑音
    発生器と、並列化された情報ビットに基づいて前記擬似
    雑音符号発生器の出力から2つの擬似雑音符号を選択す
    る選択器と、 互いに直交する2つの搬送波成分を生成する搬送波発振
    器と、 前記選択器で選択された2つの擬似雑音符号を前記搬送
    波発振器の前記搬送波成分によって直交変調する直交変
    調器と、を備えたことを特徴とするスペクトル拡散送信
    機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスペクトル拡散送信機に
    おいて、 前記情報ビットを第1、第2の情報ビットに分けて、前
    記第1の情報ビットに基づいて前記擬似雑音発生器出力
    から2つの擬似雑音符号を選択し、前記第2の情報ビッ
    トにより前記選択された擬似雑音符号に対し差動位相変
    調を行うことを特徴とするスペクトル拡散送信機。
  4. 【請求項4】 複数の擬似雑音符号を生成する擬似雑音
    発生器と、 入力される情報ビットを2系統に分離する直並列変換器
    と、 前記直並列変換器出力の各系統の並列化された情報ビッ
    トに基づいて前記擬似雑音符号発生器出力から擬似雑音
    符号をそれぞれ選択する第1、第2の選択器と、 互いに直交する2つの搬送波成分を生成する搬送波発振
    器と、 前記第1、第2の選択器出力のそれぞれの擬似雑音符号
    を前記搬送波発振器出力によって直交変調する直交変調
    器と、を備え、同相・直交相それぞれで独立に情報を擬
    似雑音符号に対応させて伝送することを特徴としたスペ
    クトル拡散送信機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のスペクトル拡散送信機に
    おいて、 前記情報ビットを第1、第2の情報ビットに分けて、前
    記第1の情報ビットに基づいて前記擬似雑音発生器出力
    から2つの擬似雑音符号を選択し、前記第2の情報ビッ
    トにより前記選択された擬似雑音符号を位相変調するこ
    とを特徴とするスペクトル拡散送信機。
  6. 【請求項6】 前記直交変調器は擬似雑音符号の1/2
    チップに相当する時間遅延を同相用と直交相用の擬似雑
    音符号間に与えて直交変調を行う直交変調器であること
    を特徴とする請求項1乃至5に記載のいずれかのスペク
    トル拡散送信機。
  7. 【請求項7】 送信機側で複数の擬似雑音符号を選択的
    に用いて拡散符号化して送信される信号を受信するスペ
    クトル拡散受信機において、 複数の擬似雑音符号用相関器と複数の加算器から構成さ
    れ、同一のものを含む複数の擬似雑音符号の全ての組み
    合わせに対応させた4相相関器と、 前記4相相関器出力に基づいて、送信された擬似雑音符
    号の組み合わせを判定する判定器と、を備えることを特
    徴とするスペクトル拡散受信機。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のスペクトル拡散受信機に
    おいて、 4相相関器出力から送信された擬似雑音符号の組み合わ
    せと相関値の極性の判定を行う判定器と、を備えること
    を特徴とするスペクトル拡散受信機。
  9. 【請求項9】 送信機側で複数の擬似雑音符号を選択的
    に用いて拡散符号化して送信される信号を受信するスペ
    クトル拡散受信機において、 複数の擬似雑音符号用相関器から成る相関器群と、 前記相関器群出力を遅延させる第1、第2の複数の遅延
    素子群と、 前記第1の遅延素子群出力をサンプリングして保持する
    第1のリタイミング回路と、 前記相関器群出力と上記第2の複数の遅延素子群出力と
    の差を計算する第1の複数の加算器群と、 前記第1の複数の加算器群出力をサンプリングして保持
    する第2のリタイミング回路と、 前記第1と第2のリタイミング回路の複数の出力をそれ
    ぞれ乗算する複数の乗算器群と、 前記複数の乗算器群出力を全て加算する第2の加算器
    と、 前記第2の加算器出力値によって上記第1、第2のリタ
    イミング回路用のクロック速度の制御を行うクロック発
    振器と、を備え、複数の擬似雑音符号から得られる複数
    の誤差信号を、情報データ判定に用いる相関器出力信号
    によって最大比合成を行い、擬似雑音符号の追尾に反映
    させることを特徴としたスペクトル拡散受信機。
  10. 【請求項10】 時間差のある複数の相関器群出力をそ
    れぞれ加算或は減算する複数の加算器群、を備え、上記
    複数の加算器群出力を誤差信号の最大比合成の係数に用
    いることを特徴とした請求項9に記載のスペクトル拡散
    受信機。
  11. 【請求項11】 送信機側で複数の擬似雑音符号を選択
    的に用いて拡散符号化して送信される信号を受信するス
    ペクトル拡散受信機において、 複数の擬似雑音符号用能動相関器から成る第1、第2、
    第3の能動相関器群と、 前記第2、第3の能動相関器群出力の差をとる第1の加
    算器群と、 前記第1の加算器群出力と前記第1の能動相関器群の出
    力とを乗算する乗算器と、 前記複数の乗算器出力を全て加算する第2の加算器と、 前記第2の加算器出力値によって発振速度制御を行い、
    複数の擬似雑音符号を生成する擬似雑音符号発生器群
    と、 複数の遅延素子から成り、上記擬似雑音符号発生器群出
    力を異なった時間だけ遅延させる第1、第2の遅延素子
    群と、を備え、複数の擬似雑音符号から得られる複数の
    誤差信号を、情報データ判定に用いる能動相関器出力信
    号によって最大比合成を行い、擬似雑音符号の追尾に反
    映させることを特徴としたスペクトル拡散受信機。
  12. 【請求項12】 参照信号に時間差のある複数の能動相
    関器群出力をそれぞれ加算或は減算する複数の加算器
    群、を備え、上記複数の加算器群出力を誤差信号の最大
    比合成の係数に用いることを特徴とした請求項11に記
    載のスペクトル拡散受信機。
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