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JPH09275386A - マルチキャリア方式の受信機 - Google Patents

マルチキャリア方式の受信機

Info

Publication number
JPH09275386A
JPH09275386A JP8112771A JP11277196A JPH09275386A JP H09275386 A JPH09275386 A JP H09275386A JP 8112771 A JP8112771 A JP 8112771A JP 11277196 A JP11277196 A JP 11277196A JP H09275386 A JPH09275386 A JP H09275386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
phase
phase change
carriers
shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8112771A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Sasaki
満 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP8112771A priority Critical patent/JPH09275386A/ja
Publication of JPH09275386A publication Critical patent/JPH09275386A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチパス、フェージングに対して、自動周
波数制御の誤差を小さくする。 【解決手段】 位相変調されたマルチキャリアを受信す
るマルチキャリア方式の受信機において、マルチキャリ
アの同相、直交位相成分から位相変化を検出する位相変
化検出部31と、検出位相変化の同相、直交成分から位
相変調成分を除去して前記位相変化のずれを検出する位
相変調除去部32と、位相変化のずれを複数のキャリア
について統計的に処理する統計処理部33と、統計的に
処理された位相変化のずれの時間微分を周波数のずれと
して局部発振器にフィードバックして自動周波数変調を
行うフィードバック量制御部34とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重(OFDM)方式を採用したマルチキャリア方式の受
信機に関し、特に、マルチパス、フェージングに対し
て、自動周波数制御の誤差を小さくすることに関する。
【0002】
【従来の技術】図18は従来の直交周波数分割多重方式
を採用したマルチキャリア方式の受信機の概要を示す図
である。なお、全図を通じて同一の構成要素には同一の
参照番号又は記号を付して示す。本図に示すように、マ
ルチキャリア方式の受信機は、直交周波数分割多重方式
におけるマルチキャリアのそれぞれにQPSK(Quadri
phase Phase Shift Keying)の変調が行われ所望の高周
波に変換されて伝送路を経由した電波を受信するアンテ
ナ1と、アンテナ1に接続されて不要信号を除去する帯
域通過フィルタ2と、帯域通過フィルタ2に接続されて
受信信号を増幅する高周波増幅器3と、ダイレクトコン
バージョンを行うために増幅信号を同相成分(I)と直
交成分(Q)に分離する乗算器4及び5と、乗算器5へ
の接続される90°移相器6と、移相器6及び乗算器4
に所望高周波信号を出力する局部発振器7と、乗算器4
及び5に接続されてベースバンドを形成する低域通過フ
ィルタ8及び9と、これらにそれぞれ接続される可変利
得増幅器10及び11と、これらにそれぞれ接続される
A/D変換器12及び13(Analog to DigitalConvert
er)と、これらに接続される二乗器14及び15と、こ
れらの結果を加算する加算部16と、加算結果の平方根
演算を行う平方根演算部17と、これに接続される直並
列変換部18と、これに接続されるFFT19(高速フ
ーリエ変換器)と、これに接続されて受信シンボル列を
形成する並直列変換部20と、FFT10に接続される
自動周波数制御部21及び自動利得制御部22と、これ
らにそれぞれ接続されるD/A変換器23及び24と、
これらにそれぞれ接続される低域通過フィルタ25及び
26とを具備し、低域通過フィルタ25は局部発振器7
を制御し、低域通過フィルタ26は高周波増幅器3及び
可変利得制御部10及び11を制御する。
【0003】なお、自動利得制御部22では、FFT1
9により得られた直流成分を基に、増幅利得の制御を行
う。また、二乗器14及び15、加算器16、平方根演
算部17、直並列変換部18、FFT19及び並直列変
換部20はDSP(ディジタル信号処理部)に形成され
る。
【0004】今、受信入力をS(1)、局部発振器7の
発振出力をS(2)及び移相器6の出力をS(3)とす
ると、 S(1)=E1 sin(ω1 t+θ) …(1) S(2)=E0 sin(ω0 t) …(2) S(3)=E0 cos(ω0 t) …(3) であり、上式を基に乗算器4及び5の乗算出力S(4)
及びS(5)をそれぞれ求めると、 S(4)=S(1)・S(2) =E1 sin(ω1 t+θ)・E0 sin(ω0 t) =−1/2E1 E0 {cos(ω1 t+ω0 t+θ) −cos(ω1 t−ω0 t+θ)} …(4) S(5)=S(1)・S(3) =E1 sin(ω1 t+θ)・E0 cos(ω0 t) =1/2E1 E0 {sin(ω1 t+ω0 t+θ) +sin(ω1 t−ω0 t+θ)} …(5) であり、また、低域通過フィルタ8及び9では(4)及
び(5)式の前項が阻止されるから、その出力S(6)
及びS(7)は、それぞれ、 S(6)=1/2E1 E0 cos(ω1 t−ω0 t+θ)} …(6) S(7)=1/2E1 E0 sin(ω1 t−ω0 t+θ)} …(7) となる。ここで、ω1 =ω0 とすると、 S(8)=1/2E1 E0 cos(θ) …(8) S(9)=1/2E1 E0 sin(θ) …(9) となる。
【0005】二乗器14及び15には、S(8)及び
(9)が入力し、それらの出力をS(10)及びS(1
1)、加算器16の出力をS(12)、平方根演算部1
7の出力S(13)とすると、 S(10)=S(8)2 =1/4E12E02cos2 (θ) …(10) S(11)=S(9)2 =1/4E12E02sin2 (θ) …(11) S(12)=1/4E12E02{cos2 (θ)+sin2 (θ)} =1/4E12E02 …(12) S(13)={S(12)}1/2 =1/2E1 E0 …(13) となり、ダイレクトコンバージョンが可能になる。
【0006】図19は自動周波数制御部21を説明する
図である。本図に示すように、自動周波数制御部21
は、FFT19から2つのキャリアA及びBを入力して
各キャリアのレベルA及びBを求めるレベル部211及
び212と、求められたレベルA及びBの大きさを比較
して、この比較結果を基にD/A変換器23等を介して
局部発振器7を制御する比較部213を有する。
【0007】図20は自動周波数制御部21の制御特性
を説明する図である。本図(a)に示すように、受信信
号S(1)は、広い周波数帯を有し、多数のキャリアの
うち中心にはキャリアがないため、ディップしている。
本図(b)には、受信信号S(1)の周波数をダイレク
トコンバージョンして、FFT19により求められたキ
ャリアが示され、上記2つのキャリアA及びBは多数の
キャリアの中心の両側に位置する。もし、局部発振器7
の発信周波数がずれると、2つのキャリアA及びBのレ
ベルに偏りが生じるので、この偏りを検出して局部発振
器7を制御することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記マ
ルチキャリア方式の受信機では、マルチパスフェージン
グ発生時には、上記2つのキャリアA及びBのレベルに
変動が生じて、局部発振器7への誤った周波数制御が行
われ、受信機全体に悪影響を与えるとの問題がある。
【0009】したがって、本発明は上記問題点に鑑み、
マルチフェージング発生時も、自動周波数制御が適切に
行えるマルチキャリア方式の受信機を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、位相変調されたマルチキャリアを受信
するマルチキャリア方式の受信機において、前記マルチ
キャリアの同相、直交位相成分から位相変化を検出する
位相変化検出部と、前記検出位相変化の同相、直交成分
から位相変調成分を除去して前記位相変化のずれを検出
する位相変調除去部と、前記位相変化のずれを複数のキ
ャリアについて統計的に処理する統計処理部と、統計的
に処理された位相変化のずれの時間微分を周波数のずれ
として局部発振器にフィードバックして自動周波数変調
を行うフィードバック量制御部とを備える。さらに、前
記位相変調除去部は、検出位相変化をリサージュ波形で
表し、回転により一点に移動して位相変調成分を除去し
て前記位相変化のずれを検出する。また、前記位相変調
除去部は、低域通過フィルタを用いて前記検出位相変化
の同相、直交成分から位相変調成分を除去し、除去され
た同相、直交成分をリサージュ波形に表し、前記位相変
化のずれを検出する。この手段により、放送波のメイン
キャリアと受信機の局部発振器の信号波の周波数を位相
変化で検出することで、マルチパス、フェージングその
他のレベル変動による誤差を軽減することができ、良好
な自動周波数制御を実現できる。
【0011】前記統計処理部は、マルチキャリアのうち
任意の複数のキャリアの前記位相変化ずれを平均して前
記フィードバック量制御部に出力し、又は、前記マルチ
キャリアのうち任意の複数のキャリアについて、前記位
相変化のずれを求め、これらを大きさの順にならべ、予
め定めた順位のものを出力する。この手段により、一部
の対象のキャリアに妨害があった場合でも悪影響を軽減
できる。
【0012】前記統計処理部は、前記マルチキャリアの
うち任意の複数のキャリアについて、前記位相変化のず
れを求め、これらから異常値を除去した残りを平均す
る。この手段により、妨害によるキャリアの異常にも関
わらず良好な自動周波数制御を実現できる。前記異常値
を発生するキャリアの代わりに、次回のサンプリング時
は、これと異なるキャリアの位相変化のずれを用いるよ
うにしてもよい。この手段により、異常値を発生するキ
ャリアは次の瞬間もマルチパス環境下にある可能性が高
いので、別のキャリアを用いることにより、異常値の検
出を回避する。
【0013】前記統計処理部は、前記マルチキャリアを
複数のグループに分け、前記マルチキャリアのうち任意
の複数のキャリアを、乱数で、前記複数のグループから
選択する。この手段により、より平均化された良好な自
動周波数制御を実現することができる。前記フィードバ
ック量制御部は、前記キャリアの位相変化のずれの大き
さに応じて重み付ける。この手段により自動周波数制御
の収束性が向上し、同時に収束時の安定度が向上する。
【0014】前記フィードバック量制御部は、前記キャ
リアの位相変化のずれが小さい場合にはフィードバック
を停止する。この手段により、自動周波数制御が一旦安
定した場合にはかなりの時間が経過し受信機の環境が変
わらない限る変化しない。このため、むやみに制御する
より安定した発振周波数が得られる。前記位相変化検出
部、前記位相変調除去部、前記フィードバック量制御部
及び前記統計処理部から構成さえるものを第1の自動周
波数制御部とし、さらに、前記マルチキャリアの中心に
位置する2つのキャリアのレベルを比較して検出された
レベルの偏りを局部発振器にフィードバックする第2の
自動周波数制御部とを備え、前記第1の自動周波数制御
部を粗調として、前記第2の自動周波数制御部を微調と
して使用する。この手段により、引き込み範囲の広い安
定した自動周波数制御を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。マルチキャリア方式の受信機
に、従来の自動周波数制御部21に代わり、自動周波数
制御部30が設けられる。図1は本発明に係るマルチキ
ャリア方式の受信機の自動周波数制御部30の例を示す
図である。本図に示すように、自動周波数制御部30
は、FFT19により求められた任意の1つのキャリア
の位相変化を検出する位相変化検出部31と、検出さた
位相変化から変調成分を除去して局部発振器7の変動を
検出する変調除去部32と、各キャリアにおける局部発
振器7の変動を統計処理する統計処理部33と、得られ
た局部発振器7の変動に対して局部発振器7への応答
性、収束性を改善するフィードバック量制御部34とを
具備する。
【0016】位相変化検出部31には、FFT19から
QPSK位相変調成分の同相成分I:sinγi , 直交
成分Q:cosγi が入力される。ここに、FFT19
のあるマルチキャリアの出力fi は、マルチキャリアの
搬送波をωi とすると、 fi =ai sinωi t +bi cosωi t =(ai 2 +bi 2 1/2 sin(ωi t +γi ) …(14) γi =tanbi i /ai …(15) と表される。したがって、sinγi ,cosγi は以
下のように定義される。
【0017】 sinγi =bi /(ai 2 +bi 2 1/2 …(16) cosγi =ai /(ai 2 +bi 2 1/2 …(17) 図2は図1の位相変化検出部31を説明する図である。
本図に示すように、位相変化検出部31は、マルチキャ
リアωi の位相変調成分で今回の同相成分I:sinγ
i,j 、直交成分Q:cosγi,j をそれぞれ入力して1
サンプル周期だけ遅延(j:サンプリングの序数)して
前回の同相成分I:sinγi,j-1 、直交成分Q:co
sγj-1 を格納する遅延器311、312と、今回の同
相成分Iと前回の直交成分Qを乗算する乗算器313
と、前回の同相成分Iと今回の直交成分Qを乗算する乗
算器314と、今回の同相成分Iと前回の同相成分Iを
乗算する乗算器315と、今回の直交成分Qと前回の直
交成分Qを乗算する乗算器316と、乗算器313の出
力及び314の反転出力を加算して位相変化の同相成分
I’を出力する加算器317と、乗算器315及び31
6の出力を加算して位相変化の直交成分Q’を出力する
加算器318を具備する。
【0018】ここに、位相変化の同相成分I’をS(1
4)、直交成分Q’をS(15)とし、 S(14)=sinγi,j ・cosγi,j-1 −cosγi,j ・sinγi,i-1 =sin(γi,j −γi,j-1 ) =sinΔγi …(18) (=ξ) S(15)=cosγi,j ・cosγi,j-1 +sinγi,j ・sinγi,i-1 =cos(γi,j −γi,j-1 ) =cosΔγi …(19) (=η) となる。
【0019】次に、位相変調除去部32について説明す
る。図3は位相変化の同相成分I’及び直交成分Q’を
リサージュ波形で表した図である。本図(a)に示すよ
うに、受信シンボルはQPSKで変調されているので、
位相変化は表現される。ここで、4つのシンボルの変動
は、局部発振器の発振器の変動に起因する。さらに、本
図(b)に示すように、このリサージュ波形を45°反
時計周りに回転する。回転後の位相変化の同相成分及び
直交成分をx、yとすると、 x=ξcosα−ηsinα …(16) y=ξsinα+ηcosα …(17) ここで、α(=45°)は回転角であり、ξ、ηはそれ
ぞれ元の同相成分、直交成分である。このようにして、
x、y座標で表現し、受信シンボルが4つのどの象限に
あるかが判定できるようになる。
【0020】図4は変調除去部32の動作を説明する図
である。本図(a)に示すように、変調除去部33で
は、受信シンボルがどの象限にあるかを判定する。本図
(b)に示すように、受信シンボルが第1象限に有る場
合には−45°、第2象限に有る場合には−135°、
第3象限に有る場合には+135°、さらに第4象限に
有る場合には+45°回転して、本図(c)に示すよう
にx軸上の一点に回転移動する。このように回転移動し
た受信シンボルは、局部発振器7に変動がなければ、す
なわち、理想的には、本図(d)に示すように、x軸上
の一点に収束するはずである。しかし、局部発振器7の
発振周波数に変動があると、x軸上の一点に収束せず、
例えば、回転移動した受信シンボルは、y軸の+方向に
位相がずれたり、y軸の−方向に位相がずれたりする。
これは、受信シンボルでQPSKに変調されたキャリア
から変調成分を除去したキャリアの位相ずれを表すこと
を意味する。このキャリアの位相ずれをPDとして、キ
ャリアの位相ずれPDがy軸の+方向にずれるならば、
局部発振器7の発振周波数が大きくなるようにずれ、y
軸の−方向にずれるならば、局部発振器7の発振周波数
が小さくなるようにずれることを意味する。したがっ
て、キャリアの位相ずれPDがなくなるように、局部発
振器7にフィードバックして周波数制御を行うことが可
能になる。つまり、放送波のメインキャリアと、受信機
の局部発振器7の信号との周波数差を位相変化で検出す
ることで、マルチパスやフェージングその他によるレベ
ル変動による誤差を軽減することができ、良好な自動周
波数変調が実現できる。
【0021】図5は統計処理部33を説明する図であ
る。本図に示すように、キャリアのうち任意の複数のも
のi=1、2、…、k(<n)について、変調を除去し
たキャリアの位相ずれPDを平均化する。このように、
複数のキャリアから変調を除去したキャリア位相ずれP
Dを平均化することにより対象のキャリアにマルチパス
が発生した場合でもその悪影響を軽減できる。
【0022】図6は統計処理部33の変形を示す図であ
る。本図(a)に示すように、変調除去したキャリア位
相ずれPD1、PD2、…、PDkをDSPのメモリ
(図示しない)に記憶し、これらを大きさの順番を、例
えば、PDm>PDm+1>…>PDm+k−1のよう
に決定し、これらを昇降順又は下降順に配置変えする。
そして予め定められた順位のものをフィードバック制御
に採用する。
【0023】例えば、順位が中心のもをとれば平均した
と同様の効果を得ることができる。このようにして、複
数のキャリアから得た変調成分を除去したキャリア位相
ずれPDのうち異常値を取り除くことにより、マルチパ
スによるキャリアの異常に関わらず、良好な自動周波数
変調を実現できる。図7は統計処理部33の別の変形を
示す図である。本図(a)に示すように、下降順に配列
して、本図(b)に示すように、最大値PDmと最小値
PDm+k−1を異常値として除いたk−2個の値で平
均を求めて変調成分を除去したキャリア位相ずれとして
採用する。また、全体の平均値に一定幅の規定値を設
け、それぞれのデータがこれを越えると異常値とするよ
うにしてもよい。この異常値はマルチパスフェージング
の影響を受けている恐れがあるためである。したがっ
て、複数のキャリアから得た変調成分を除去したキャリ
ア位相ずれPDのうち異常値を取り除くことにより、マ
ルチパスによるキャリアの異常に関わらず、良好な自動
周波数変調を実現できる。
【0024】また、異常値判定されたキャリア、前述の
例では、i=m、m+k−1のキャリアはマルチパスフ
ェージングの影響を受けているおそれがあるため、デー
タの信頼性が下がるので、次回のサンプリング時にはこ
のキャリアのデータは、採用せず、代わりに他のキャリ
アのデータを採用する。このようにするのは、あるタイ
ミングで、異常値が検出されるということは、マルチパ
スが発生していると考えられ、このキャリアは次の瞬間
もマルチパス環境下にある可能性が高いことから、次の
サンプリング時に別のキャリアにすれば異常値が検出さ
れる可能性が低くなる。よって、データの信頼性が向上
する。
【0025】以上では、キャリアのうち任意の複数のキ
ャリアに対して平均化処理を行ったが、任意の複数のキ
ャリアの選択について、以下に、説明する。図8は統計
処理部33の他の変形を示す図である。本図に示すよう
に、変調を除去したキャリア位相ずれPDで、DSPの
メモリに記憶されたものを採用単位として複数のグルー
プに区分し、乱数テーブルを用いて1つの区分を決定
し、これらのグループをポインタで選択して平均化のた
めに採用する。
【0026】また、乱数テーブルを用いて、複数の中か
ら単一のキャリアを選択して、フィウードバックに使用
するようにしてもよい。複数のキャリアを採用する場合
に、一定のキャリアを採用するのに、ランダムに採用す
る方が、より平均化され良好な自動周波数変調が実現で
きる。図9はフィードバック量制御部34を説明する図
である。本図に示すように、フィードバック量制御部3
4では変調成分を除去したキャリア位相ずれPDの大き
さに比例(比例係数=k”)するフィードバック制御量
を求め、ずれPDが所定値±aよりも大きくなる場合に
は大きな比例係数k’(>k”)を用いる。このよう
に、フィードバック制御量に重みを付けることにより、
収束性が向上し、同時に収束時の安定度が向上する。
【0027】図10は図9のフィードバック量制御部3
4の変形例を示す図である。本図に示すように、変調成
分を除去しキャリア位相ずれPDの大きさが一定値±b
(<±a)以下の場合には比例係数を零にしフィードバ
ックを行わない。自動周波数制御が一旦安定した場合に
は、かなりの時間が経過し受信機の環境(特に温度変化
による局部発振器7の発信周波数の変化)が変わらない
限り変化しない。このため、むやみに制御するより、安
定した発振周波数が得られる。詰まり、良好な自動周波
数制御を可能になる。
【0028】次に、位相情報か変調成分を除去し自動周
波数制御(AFC)をする場合に、問題となるのは、変
調成分を除去する量を誤る程に位相変化が生じた場合で
ある。これは追従範囲が狭いことを意味する。したがっ
て、先ず、従来の2つのキャリアA及びBのレベル比較
によりある程度(変調成分を誤らない程度)ひき込み、
その後位相情報により自動周波数変調を行うようにして
もよい。
【0029】従来のレベル検波による自動周波数変調は
追従範囲(引き込み範囲)が広い利点があり、これと安
定性のある本発明を組み合わせて検出方法を切り換える
ことで、ひき込み範囲の広い、安定した良好な自動周波
数制御を実現できるものである。図11は本発明に係る
マルチキャリア方式の受信機の自動周波数制御部30の
他の例を示す図である。本図に示すように、自動周波数
制御部30は、図1の例と比較して、位相変調除去部4
2が、以下のように、異なる。
【0030】図12は得られた同相、直交位相変化のリ
サージュ波形を示す図である。本図に示すように、リサ
ージュ波形で表すと、QPSK変調なので、位相変化Δ
γiは位相変調成分の変化として、±45°、±135
°が求められる。本図に示す位相変化Δγi の変動は、
局部発振器7の発振の変動に起因している。図13は位
相変化の同相成分sinΔγi の一例を示す図である。
本図に示すように、同相成分sinΔγi の信号波形は
シンボル単位で変化し、時間的にはサンプリング周期t
s 単位で変化する。
【0031】図14は位相変化の同相成分sinΔγi
の信号波形の周波数成分を示す図である。位相変調成分
はランダムに変化するので、本図に示すように、周波数
1/ts で変化する位相成分が最も多く、周波数2/t
s 、周波数3/ts 、周波数4/ts の順に少なくなっ
ていく。位相変調除去部42を構成する低域通過フィル
タは、遮断周波数f<4/tsに設定されて、変調成分
を除去する。
【0032】図15は、位相変調除去部42の出力にお
けるリサージュ波形を説明する図である。本図に示すよ
うに、位相変調成分が除去されているので、位相変化Δ
γiは原点に収束し、原点付近を変動する。図16は局
部発振器7の周波数のずれと位相変化Δγi の関係を説
明する図である。局部発振器7の周波数のずれは、単位
時間当たりの位相変化として求められる。本図に示すよ
うに、周波数のずれの方向では、リサージュ波形で、例
えば、0〜180°に位相変化Δγi がある場合には、
周波数が正にずれたと判断され、180〜360°に位
相変化Δγi がある場合には、周波数が負にずれたと判
断される。
【0033】このように、従来のようにマルチキャリア
の中心付近の2つのキャリアのレベル差から周波数ずれ
を検出するよりも、マルチキャリアの任意の1つのキャ
リアの位相変化を検出して周波数ずれを検出するので、
マルチパス、フェージングの影響が小さくなる。なお、
本発明による自動周波数制御部30を粗調として、図1
9に示す自動周波数制御部21を微調として用いてもよ
い。引き込み範囲の広い安定した自動周波数制御を実現
するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチキャリア方式の受信機の自
動周波数制御部30の例を示す図である。
【図2】図1の位相変化検出部31を説明する図であ
る。
【図3】位相変化の同相成分I’及び直交成分をリサー
ジュ波形で表した図である。
【図4】位相変調除去部32の動作を説明する図であ
る。
【図5】統計処理部33を説明する図である。
【図6】統計処理部33の変形を示す図である。
【図7】統計処理部33の別の変形を示す図である。
【図8】統計処理部33の他の変形を示す図である。
【図9】フィードバック量制御部34を説明する図であ
る。
【図10】図9のフィードバック量制御部34の変形例
を示す図である。
【図11】本発明に係るマルチキャリア方式の受信機の
自動周波数制御部30の他の例を示す図である。
【図12】得られた同相、直交位相変化のリサージュ波
形を示す図である。
【図13】位相変化の同相成分sinΔγi の一例を示
す図である。
【図14】位相変化の同相成分sinΔγi の信号波形
の周波数成分を示す図である。
【図15】変調除去部22の出力におけるリサージュ波
形を説明する図である。
【図16】局部発振器7の周波数のずれと位相変化Δγ
i の関係を説明する図である。
【図17】位相変化を複数のキャリアについて求めて平
均化する、図1の統計処理部33の例を説明する図であ
る。
【図18】従来の直交周波数分割多重方式を採用したマ
ルチキャリア方式の受信機の概要を示す図である。
【図19】図18の自動周波数制御部21を説明する図
である。
【図20】図18の自動周波数制御部21の制御特性を
説明する図である。
【符号の説明】
19…FFT 21、30…自動周波数制御部 31…位相変化検出部 32、42…位相変調除去部 33…統計処理部 34…フィードバック量制御部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相変調されたマルチキャリアを受信す
    るマルチキャリア方式の受信機において、 前記マルチキャリアの同相、直交位相成分から位相変化
    を検出する位相変化検出部と、 前記検出位相変化の同相、直交成分から位相変調成分を
    除去して前記位相変化のずれを検出する位相変調除去部
    と、 前記位相変化のずれを複数のキャリアについて統計的に
    処理する統計処理部と、 統計的に処理された位相変化のずれの時間微分を周波数
    のずれとして局部発振器にフィードバックして自動周波
    数変調を行うフィードバック量制御部とを備えることを
    特徴とするマルチキャリア方式の受信機。
  2. 【請求項2】 前記位相変調除去部は、検出位相変化を
    リサージュ波形で表し、回転により一点に移動して位相
    変調成分を除去して前記位相変化のずれを検出すること
    を特徴とする、請求項1に記載のマルチキャリア方式の
    受信機。
  3. 【請求項3】 前記位相変調除去部は、低域通過フィル
    タを用いて前記検出位相変化の同相、直交成分から位相
    変調成分を除去し、除去された同相、直交成分をリサー
    ジュ波形に表し、前記位相変化のずれを検出することを
    特徴とする、請求項1に記載のマルチキャリア方式の受
    信機。
  4. 【請求項4】 前記統計処理部は、マルチキャリアのう
    ち任意の複数のキャリアの前記位相変化ずれを平均して
    前記フィードバック量制御部に出力することを特徴とす
    る、請求項1に記載のマルチキャリア方式の受信機。
  5. 【請求項5】 前記統計処理部は、前記マルチキャリア
    のうち任意の複数のキャリアについて、前記位相変化の
    ずれを求め、これらを大きさの順にならべ、予め定めた
    順位のものを出力することを特徴とする、請求項1に記
    載のマルチキャリア方式の受信機。
  6. 【請求項6】 前記統計処理部は、前記マルチキャリア
    のうち任意の複数のキャリアについて、前記位相変化の
    ずれを求め、これらから異常値を除去した残りを平均す
    ることを特徴とする、請求項1に記載のマルチキャリア
    方式の受信機。
  7. 【請求項7】 前記異常値を発生するキャリアの代わり
    に、次回のサンプリング時は、これと異なるキャリアの
    位相変化のずれを用いることを特徴とする、請求項6に
    記載のマルチキャリア方式の受信機。
  8. 【請求項8】 前記統計処理部は、前記マルチキャリア
    を複数のグループに分け、前記マルチキャリアのうち任
    意の複数のキャリアを、乱数で、前記複数のグループか
    ら選択することを特徴とする、請求項1に記載のマルチ
    キャリア方式の受信機。
  9. 【請求項9】 前記フィードバック量制御部は、前記キ
    ャリアの位相変化のずれの大きさに応じて重み付けるこ
    を特徴とする、請求項1に記載のマルチキャリア方式の
    受信機。
  10. 【請求項10】 前記フィードバック量制御部は、前記
    キャリアの位相変化のずれが小さい場合にはフィードバ
    ックを停止することを特徴とする、請求項1に記載のマ
    ルチキャリア方式の受信機。
  11. 【請求項11】 前記位相変化検出部、前記位相変調除
    去部、前記フィードバック量制御部及び前記統計処理部
    から構成さえるものを第1の自動周波数制御部とし、さ
    らに、前記マルチキャリアの中心に位置する2つのキャ
    リアのレベルを比較して検出されたレベルの偏りを局部
    発振器にフィードバックする第2の自動周波数制御部と
    を備え、 前記第1の自動周波数制御部を粗調として、前記第2の
    自動周波数制御部を微調として使用することを特徴とす
    る、請求項1に記載のマルチキャリア方式の受信機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100443051B1 (ko) * 2002-06-18 2004-08-04 주식회사 젤라인 다중 반송파 수신 시스템의 초기신호 검출방법 및 이를수행하기 위한 장치
US6871046B2 (en) 2000-11-01 2005-03-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Radio transmitting apparatus and radio transmitting method
JP2008508535A (ja) * 2004-08-03 2008-03-21 ローデ ウント シュワルツ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 高周波信号の位相ジッターを測定する方法、及び該方法を実行する測定装置

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