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JPH09268243A - 4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物、及び該組成物を用いて成る積層体 - Google Patents

4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物、及び該組成物を用いて成る積層体

Info

Publication number
JPH09268243A
JPH09268243A JP1839097A JP1839097A JPH09268243A JP H09268243 A JPH09268243 A JP H09268243A JP 1839097 A JP1839097 A JP 1839097A JP 1839097 A JP1839097 A JP 1839097A JP H09268243 A JPH09268243 A JP H09268243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
pentene
polymer
butene
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1839097A
Other languages
English (en)
Inventor
Koujirou Suga
広次郎 菅
Shinichi Imuda
伸一 伊牟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP1839097A priority Critical patent/JPH09268243A/ja
Publication of JPH09268243A publication Critical patent/JPH09268243A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層体製造用樹脂組成物、特に、他樹脂層と
の接着強度に優れた接着用樹脂組成物、及びそれを用い
てなる積層体を提供することを目的とする。 【解決手段】 (A)4−メチル−1−ペンテン系重合
体20以上60重量部以下と(B)エチレン・ブテン共
重合体30以上60重量部以下と(C)1−ブテン系重
合体5以上40重量部以下と(D)プロピレン・ブテン
共重合体0以上30重量部以下((A)+(B)+
(C)+(D)=100重量部)からなることを特徴と
する4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物、及びそ
れを用いてなる積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業的に有用な樹
脂組成物、特に積層体製造用接着性樹脂組成物、及び該
樹脂組成物を用いて成る積層体に関する。より詳細に
は、それ自体、4−メチル−1−ペンテン重合体の有す
る優れた耐熱性、透明性、ガス透過性、離型性、液切れ
性を保持し、且つヒートシール強度、耐衝撃性等の機械
的特性にも優れているだけでなく、特に4−メチル−1
−ペンテン樹脂のみならず他樹脂との接着性にも優れ、
積層体製造用に好適に使用される4−メチル−1−ペン
テン樹脂組成物、及び該樹脂組成物を用いて成る各種ボ
トル、容器、フィルム、シート等の積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】4−メチル−1−ペンテン系重合体はそ
の特性である耐熱性、透明性、ガス透過性、離型性を利
用した電子レンジ用食器、FPC用離型フィルム、人工
皮革用工程紙あるいはベーキングカートン、医療用注射
器あるいは医農薬、化粧品や血液の保存容器又は測定用
器具、青果保存容器等各種用途への展開が図られていた
が、ヒートシール強度や耐衝撃性が劣るとの問題点があ
り、実用物性としてより一層の向上が望まれていた。ま
た、容器とした場合の剛性、特に高温剛性等の特性につ
いても向上が望まれていた。
【0003】そこで、4−メチル−1−ペンテン系樹脂
と他の熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミドなどとの多層化が検討された。例え
ば、4−メチル−1−ペンテン樹脂の特性と、ヒートシ
ール性、耐衝撃性に優れた他のポリオレフィン樹脂、特
にエチレン系重合体との特性を互いに補完させる多層化
が検討された。
【0004】しかしながら、4−メチル−1−ペンテン
系重合体は表面張力が低いため、他の樹脂例えばエチレ
ン系重合体との接着性においても同じオレフィン系重合
体であるにも係わらず接着力が低く、直接接着し多層化
することは困難であった。
【0005】このため中間媒体としての接着層に用いる
接着性樹脂が種々検討された。その結果として数種類の
組成物が見い出された(特公平2−59768、特開昭
60−145844)。これらの技術により一定の成果
を得たものの使用分野や新たな分野においてより一層の
性能の向上が要求される用途が残されており更に物性バ
ランスの良い4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物、4
−メチル−1−ペンテン組成物を用いた積層体、積層体
製造用接着用4−メチル−1−ペンテン組成物が望まれ
ていた。
【0006】また、ポリオレフィン以外の熱可塑性樹脂
についても4−メチル−1−ペンテン樹脂と多層化する
ことが検討されたが(特開平2−107438)、この
技術では、いまだ層間接着性が充分ではなく、更なる改
良が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、多層化のための接着用組成物、即ち、他樹脂層との
接着強度に優れた接着用樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0008】より詳細には4−メチル−1−ペンテン樹
脂とヒートシール性、耐衝撃性に優れた特性を持つ樹脂
(例えばポリオレフィン特にはポリエチレン重合体また
はその組成物)とのいずれにも接着強度の強い接着用組
成物を提供することにある。
【0009】また4−メチル−1−ペンテン樹脂と、耐
熱性、ガスバリヤ性、透明性(例えばナイロン、ポリエ
ステル等)に優れた樹脂のいずれにも接着強度の強い接
着用組成物を提供することをも目的の1つとする。
【0010】又、本発明の他の目的は、上記接着用樹脂
組成物を接着層としてなる積層体、積層体成形品を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば(A)4
−メチル−1−ペンテン系重合体20以上60重量部以
下と(B)エチレン・ブテン共重合体30以上60重量
部以下と(C)1−ブテン系重合体5以上40重量部以
下と(D)プロピレン・ブテン共重合体0以上30重量
部以下((A)+(B)+(C)+(D)=100重量
部)からなることを特徴とする4−メチル−1−ペンテ
ン系重合体組成物が提供される。又、本発明によれば、
上記樹脂組成物を接着層としてなる積層体、積層体成形
品が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の4−メチル−1−ペ
ンテン重合体組成物、及び前記組成物を用いて製造した
成形品特に積層体について詳細に説明する。
【0013】本発明で用いられる4−メチル−1−ペン
テン系重合体(A)とは、4−メチル−1−ペンテンの
単独重合体又は、4−メチル−1−ペンテンと他のα−
オレフィンとの共重合体であって、4−メチル−1−ペ
ンテンを80重量%以上含有する4−メチル−1−ペン
テンを主体とした重合体である。特に接着性の向上の観
点からは共重合体が好ましく4−メチル−1−ペンテン
の含有量が99.9重量%以下であることが好ましい。
【0014】共重合に用いる他のα−オレフィンとして
はエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オ
クタデセン、1−エイコセン等、炭素数2以上20以下
のα−オレフィンを例示することができる。このような
他のα−オレフィンを含有する場合にはそのα−オレフ
ィンは1種単独でも2種以上の組み合わせを含んでいて
もよい。これらα−オレフィンで好ましい共重合成分と
しては、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンあるいは1−
エイコセンである。
【0015】このような4−メチル−1−ペンテン系重
合体(A)は、ASTM D1238に準じ荷重:5.
0kg、温度:260℃の条件で測定したメルトフロー
レート(MFR)が、一般には0.1以上200g/1
0分以下の範囲にあることが好ましく1.0以上150
g/10分以下の範囲にあることが特に好ましい。
【0016】このようなメルトフローレートを選択する
ことで他の成分、例えば、(B)、(C)、(D)との
混合性がよくなり高い接着性能が得られる様になる。
【0017】本発明で用いられるエチレン・ブテン共重
合体(B)とは、エチレンの含有量が50以上90重量
%以下のエチレンを主成分とするエチレン・ブテンラン
ダム共重合体である。特に55以上85重量%以下の範
囲を選択すると接着層の柔軟性が向上し、また、組成物
中へのエチレン・ブテン共重合体の分散が高くなるので
接着性能が向上する。
【0018】共重合で用いられるブテンとしてはブテン
−1、イソブテン、ブテン−2を例示することができ
る。これらを単独又は2種以上の組み合わせを含んでい
ても良く更には他のオレフィン例えば炭素数2以上20
以下のオレフィンを含んでいてもよい。共重合に好まし
いオレフィンとしてはブテン−1、イソブテンである。
【0019】このようなエチレン・ブテン共重合体
(B)は、ASTM D1238に準じ荷重:2.16
kg、温度:190℃の条件で測定したメルトフローレ
ート(MFR)が、一般には0.1以上50g/10分
以下の範囲にあることが好ましく、1.0以上30g/
10分以下の範囲にあることが特に好ましい。このよう
なメルトフローレートを選択することで他の成分、例え
ば(A)、(C)、(D)との混合性がよくなり高い接
着性能が得られる様になる。
【0020】本発明で用いられる1−ブテン系重合体
(C)とは、1−ブテンの単独重合体又は1−ブテンと
他のα−オレフィンとの共重合体であって、ブテン−1
を60重量%以上含有するブテン−1を主体とした重合
体である。特に4−メチル−1−ペンテン系重合体との
相溶性が良いという点からブテン−1の含有量が80重
量%以上であることが好ましい。
【0021】共重合に用いる他のα−オレフィンとして
はエチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン
等、炭素数2以上20以下のα−オレフィンを例示する
ことができる。このような他のα−オレフィンを含有す
る場合にはそのα−オレフィンは1種単独でも2種以上
の組み合わせを含んでいてもよい。これらα−オレフィ
ンで好ましい共重合成分としては、エチレン、プロピレ
ンである。
【0022】このようなブテン−1系重合体(C)はA
STM D1238に準じ荷重:2.16kg、温度1
90℃の条件で測定したメルトフローレート(MFR)
が、一般には0.01以上100g/10分以下の範囲
にあることが好ましく、特に、0.1以上50g/10
分以下の範囲にあることが特に好ましい。
【0023】このようなメルトフローレートを選択する
ことで他の成分、例えば(A)、(B)、(D)との混
合性がよくなり高い接着性能が得られる様になる。
【0024】本発明で用いられるプロピレン・ブテン共
重合体(D)とは、プロピレン・ブテンランダム共重合
体であって、プロピレンが50以上90重量%以下のプ
ロピレンを主体とした重合体である。特に接着用組成物
の機械的強度が向上して4−メチル−1−ペンテン系重
合体とエチレン系重合体の両者に対して高い接着性能を
発現できるという観点からプロピレンが60以上85重
量%以下であることが好ましい。
【0025】共重合に用いられるブテンとしてはブテン
−1、イソブテン、ブテン−2を例示することができ
る。これらを単独又は2種以上の組み合わせを含んでい
ても良く更には他のオレフィン例えば炭素数2以上20
以下のオレフィンを含んでいてもよい。共重合に好まし
いオレフィンとしてはブテン−1、イソブテンである。
【0026】このようなプロピレン・ブテン共重合体
(D)は、ASTM D1238に準じ荷重:5kg、
温度:260℃の条件で測定したメルトフローレート
(MFR)が、一般には0.1ないし200g/10分
の範囲にあることが好ましく、1.0ないし100g/
10分の範囲のあることが特に好ましい。このようなメ
ルトフローレートを選択することで他の成分、例えば
(A)、(B)、(C)との混合性がよくなり高い接着
性能が得られる様になる。
【0027】本発明の組成物における、(A)4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体、(B)エチレン・ブテン系
重合体、(C)1−ブテン系重合体および(D)プロピ
レン・ブテン系重合体の配合割合は4−メチル−1−ペ
ンテン系重合体とオレフィン系重合体、特にエチレン系
重合体の両者に対して高い接着性能を発揮し、両層を強
固に接着することが出来る点で(A)20以上60重量
部以下に対して(B)30以上60重量部以下、(C)
5以上40重量部以下及び(D)0以上30重量部以下
であり(A)+(B)+(C)+(D)=100重量部
となる。更に接着強度を向上させるには(A)30以上
50重量部以下に対し、(B)35以上50重量部以
下、(C)10以上30重量部以下、及び(D)5以上
20重量部以下であり(A)+(B)+(C)+(D)
=100重量部とするのが好ましい。
【0028】本発明で得られた組成物は、4−メチル−
1−ペンテン系重合体としてエチレン系重合体の両者に
対して高い接着性能が得られるという点から、ASTM
D1238に準じ荷重:5.0kg、温度:260℃
の条件で測定したメルトフローレート(MFR)が、
0.1以上200g/10分以下の範囲にあることが好
ましく、1.0以上100g/10分以下の範囲にある
ことが、特に好ましい。
【0029】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体組成物を得るには、(A)4−メチル−1−ペンテン
系重合体、(B)エチレン・ブテン共重合体、(C)1
−ブテン系重合体および(D)プロピレン・ブテン共重
合体の各所定量を、種々公知の方法、例えば、V型ブレ
ンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タン
ブラーブレンダーで混合後、単軸押出機または、複軸押
出機、または、ニーダー、バンバリーミキサー、二軸押
出機等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法を用い
ることができる。
【0030】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体組成物にはシランカップリング剤、耐候安定剤、耐熱
安定剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料等通常ポリオレ
フィンに添加して使用される各種配合剤を本発明の目的
を損なわない範囲で添加してもよい。
【0031】本発明で得られた接着用組成物は(E)4
−メチル−1−ペンテンの含有量が80重量%以上の4
−メチル−1−ペンテン系重合体よりなるシートと、
(F)前記(E)層以外の熱可塑性樹脂よりなるシート
で、積層体を作製することができる。その積層体の層間
の接着強度は各層の厚みに依存するが例えば4−メチル
−1−ペンテン系重合体/接着層(組成物)/エチレン
系重合体=20/10/20μmでは0.15kgf/
15mm以上とすることができる。
【0032】従って、本発明では、前記(E)ポリ4−
メチル−1−ペンテン重合体乃至4−メチル−1−ペン
テンの含有量が80重量%以上の4−メチル−1−ペン
テンを主体とする共重合体の層、(F)前記(E)層以
外の熱可塑性樹脂の層、及び該(E)、(F)両層間に
介在する本発明の前記接着性樹脂組成物の層(接着層)
の少なくとも3層から形成される積層体乃至積層成形体
を提供する。
【0033】本発明のこの積層体は、ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂層と熱可塑性樹脂層の積層物であるに
もかかわらず層間接着強度に優れ、機械強度的に優れた
強固な積層構造体を形成すると共に、耐熱性、透明性、
等にも優れた性能を示す。また、成形体とした場合に耐
衝撃性、落下強度等にも優れている。
【0034】然も、例えば、4−メチル−1−ペンテン
系樹脂/ポリオレフィン樹脂積層体においては、ガス透
過性にも優れ、積層体のポリオレフィン樹脂層、例え
ば、エチレン系樹脂層(F)同士をヒートシールする
と、ガス透過性に優れた丈夫な袋を製作することが出来
る。
【0035】その結果、鮮度保持包装等の用途に新たに
用いることが出来るようになった。積層体の酸素透過度
は、各層の厚みに依存するが、例えば4−メチル−1−
ペンテン系重合体/接着層/エチレン系重合体=20/
10/20μmの三層フィルムでは、7000cc/m
2 ・24hr・atmである。また、上記の三層フィル
ムのヒートシール強度は1.4kgf/15mmであっ
た。
【0036】また、4−メチル−1−ペンテン系樹脂/
極性基含有樹脂など、4−メチル−1−ペンテン系樹脂
と、例えばポリエステル、ポリアミドのような含酸素系
樹脂との積層体においては、4−メチル−1−ペンテン
系樹脂層の離型性とポリエステル、ポリアミド樹脂層と
のガスバリヤ性、耐熱性、高温剛性を兼ね備え、且つ透
明性、耐衝撃性、落下強度にも優れた材料となるため、
例えば、離型性とガスバリヤ性の両方を要求されるよう
なボトル、容器、フィルム、バッグなどの用途に特に好
適である。
【0037】本発明の積層体で用いられる4−メチル−
1−ペンテン系重合体(E)とは、4−メチル−1−ペ
ンテンの単独重合体又は、4−メチル−1−ペンテンと
他のα−オレフィンとの共重合体であって、4−メチル
−1−ペンテンを80重量%以上含有する4−メチル−
1−ペンテンを主体とした重合体である。特に接着性の
向上の観点からは共重合体が好ましく4−メチル−1−
ペンテンの含有量が99.9重量%以下であることが好
ましい。
【0038】共重合に用いる他のα−オレフィンとして
はエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オ
クタデセン等、炭素数2以上20以下のα−オレフィン
を例示することができる。このような他のα−オレフィ
ンを含有する場合にはそのα−オレフィンは1種単独で
も2種以上の組み合わせを含んでいてもよい。これらα
−オレフィンで好ましい共重合成分としては、1−デセ
ン、1−ドデカン、1−テトラデカン、1−ヘキサデカ
ン、1−オクタデカンあるいは1−エイコセンである。
【0039】このような4−メチル−1−ペンテン系重
合体(E)は、ASTM D1238に準じ荷重:5.
0kg、温度:260℃の条件で測定したメルトフロー
レート(MFR)が、一般には0.1以上200g/1
0分以下の範囲にあることが好ましく1.0以上150
g/10分以下の範囲にあることが特に好ましい。ま
た、その酸素透過係数は通常1700cc・mm/m2
・24hr・atm以上、2300cc・mm/m2
24hr・atm以下の範囲にある。
【0040】本発明で用いられる熱可塑性樹脂(F)が
オレフィン系重合体樹脂である場合は用いられるα−オ
レフィンとしてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数2乃至20のも
の等を例示することが出来る。α−オレフィンは1種単
独でも2種以上の組合せでもよい。
【0041】このようなα−オレフィン重合体樹脂とし
ては、炭素数2乃至4のα−オレフィン乃至はそれらを
主成分とするポリオレフィン、即ち、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン−1等の外、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテンを主成分とする共重合体であること
が好ましい。
【0042】前記ポリエチレンの具体例としては、例え
ば、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン
・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合
体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エ
チレン・1−ヘキセン共重合体、高密度ポリエチレン
(HDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン・アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0043】又、ポリプロピレンの具体例としては、例
えばポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)、プロ
ピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチ
レン・1−ブテンランダム共重合体及びプロピレン・1
−ブテンランダム共重合体等のプロピレンランダムコポ
リマー(プロピレン含有率が通常90モル%以上、好ま
しくは95モル%以上)、プロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体(エチレン含有率が通常5乃至30モル%)
等が挙げられる。これらの中ではホモポリマー、ランダ
ムコポリマーが透明性に優れるため好ましい。
【0044】また、前記ポリ−1−ブテンの具体例とし
ては、例えば1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチ
レン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、1−
ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重合体を挙げるこ
とができる。
【0045】本発明の積層体に於いては、前記オレフィ
ン系重合体乃至共重合として、エチレンの単独重合体又
はエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体であっ
て、エチレンの含有率が70重量%以上、中でも70乃
至90重量%のエチレンを主成分とするエチレン系共重
合体の使用が特に好ましい。
【0046】共重合体の場合、用いられる他のα−オレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1
−オクタデセン等、炭素数2乃至20のα−オレフィン
を例示できる。このような他のα−オレフィンは1種類
単独でも2種以上の組合せでもよい。
【0047】このようなエチレン系重合体はASTM
D1238に準じ荷重:2.0kg、温度:190℃の
条件で測定したメルトフローレート(MFR)が、一般
には0.1以上200g/10分以下の範囲にあること
が好ましく1.0以上150g/10分以下の範囲にあ
ることが特に好ましい。
【0048】また、その酸素透過係数は通常150cc
・mm/m2 ・24hr・atm以上、220cc・m
m/m2 ・24hr・atm以下の範囲にある。さら
に、ヒートシール強度は厚みに依存するが、例えば、厚
みが20μmのフィルムの場合、1.2kgf/15m
m以上、2.0kgf/15mm以下の範囲にある。
【0049】また、上記で示したα−オレフィン重合体
以外に、熱可塑性樹脂としては、以下のような極性基含
有樹脂、中でも含酸素樹脂が好適な熱可塑性樹脂として
挙げられる。
【0050】即ち、より具体的には、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリアル
キレンテレフタレート系ポリエステル乃至コポリエステ
ル(テレフタレート成分をジカルボン酸成分の内80重
量%以上含有し、アルキレン基がブチレン基乃至エチレ
ン基、特にエチレン基、よりなるものが好ましい。)
【0051】ポリアルキレンナフタレートポリエステル
乃至コポリエステル等の熱可塑性ポリエステル類、な
お、ポリエステルには、少量のシクロヘキサンジメタノ
ール、シクロヘキサンジカルボン酸が含有されていても
よい。
【0052】ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン1
2、ナイロン4,6、ナイロン11、ナイロン6,1
0、ナイロン6,12等の脂肪族系ポリアミド、ナイロ
ン6・T、ナイロン6・I、メタキシレンジアミンアジ
パミド等の芳香族系ポリアミド、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンオキシド等の含酸素熱可塑性樹脂を挙げる
ことができる。
【0053】これらの内でも特に、ポリエステル、ポリ
アミドが好ましく、特にポリエステルが好ましい。これ
らの酸素原子含有重合体の極限粘度[η]は0.5乃至
3dl/gの範囲内にあることが好ましい。
【0054】この[η]は、酸素含有重合体がポリエス
テルである場合、25℃、o−ヂクロロベンゼン溶液
で、ポリアミドの場合、30℃、濃硫酸溶液中で、ポリ
カーボネートの場合、20℃、塩化メチレン溶液で、ポ
リフェニレンオキシドの場合、25℃、クロロベンゼン
中でそれぞれ測定することができる。
【0055】本発明の積層体を構成する前記(E)、
(F)層及び前記接着性樹脂組成物層の各層の厚み比は
特に限定されるものでなく、積層体の形状、大きさ、用
途に応じて適宜選択することが出来るが、通常その厚み
比は、1乃至100:1乃至100:1乃至100程度
の範囲である。
【0056】積層体厚さも、特に限定されるものでな
く、その形状、大きさ、用途に応じて適宜選択すること
が出来るが、通常、総厚みとして0.015乃至13m
m程度である。
【0057】特に、積層体成型品がボトル等の容器であ
る場合は前記各層厚み比が1乃至20:1乃至20:1
乃至20程度、総厚み0.26乃至7.5mm程度が好
ましい。
【0058】また積層体成型品がフィルムである場合に
は前記各層の厚み比が1乃至50:1乃至50:1乃至
50程度、総厚み0.02乃至0.2mm程度が好まし
い。又、積層体の接着強度は0.2kgf/15mm以
上であり、通常0.2乃至5kgf/15mmの範囲に
ある。
【0059】本発明の積層体は、上記三層を必須構成層
とするものであるが、その他の層が更に積層された4層
以上の層構成としても良い。
【0060】本発明の積層体を作製する方法としては、
必ずしもこれに限定されるものではないが、例えば、積
層フィルム、シートの製造の場合は、本発明の前記接着
性樹脂組成物、前記(E)ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン重合体乃至共重合体、前記(F)熱可塑性樹脂を共押
出成型する方法、予め、プレス成形、押出成形等により
作製した各樹脂シート、フィルム等をプレス成形により
積層する方法等を例示できる。又、積層ボトル等の容器
の製造の場合は、多層ブロー成形、プレス成形等の成型
方法が例示できる。
【0061】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体組成物は、4−メチル−1−ペンテン系重合体と他の
熱可塑性樹脂、特にオレフィン系重合体、中でも特にエ
チレン系重合体、の両者に対する接着性能が高く、4−
メチル−1−ペンテン系重合体と他の熱可塑性樹脂、特
にオレフィン系重合体の接着層に使用できる。
【0062】このように本発明で得られた組成物を用い
て得られた4−メチル−1−ペンテン系重合体/接着層
/オレフィン系重合体(特にオレフィンとしてエチレン
系重合体を用いた)積層体(多層構造体)はオレフィン
系重合体特にエチレン系重合体層同士が互いにヒートシ
ールでき、接着強度も高く丈夫なバッグが得られるの
で、各種の包装材の用途に使用できる。例えば、4−メ
チル−1−ペンテン系重合体のガス透過性や耐熱性が高
いので、各種の青果物保存用バッグや青果物保存容器用
の蓋材、および瞬時の耐熱性が要求させる殺菌工程に利
用するバッグ等に使用できる。更には4−メチル−1−
ペンテン系重合体組成物の液切れ性の良い特徴を活かし
て農薬や化粧品用のボトル等に好適に利用できる。
【0063】また、4−メチル−1−ペンテン系重合体
/本組成物の2層フィルムやシートはエチレン系重合体
からなる容器に対するヒートシールできる蓋材等にも使
用できる。
【0064】また、4−メチル−1−ペンテン系樹脂/
極性基含有樹脂など、4−メチル−1−ペンテン系樹脂
と、例えばポリエステル、ポリアミドのような含酸素系
樹脂との積層体においては、4−メチル−1−ペンテン
系樹脂層の離型性とポリエステル、ポリアミド樹脂層と
のガスバリヤ性、耐熱性、高温剛性を兼ね備え、且つ透
明性、耐衝撃性、落下強度にも優れた材料となるため、
例えば、離型性とガスバリヤ性の両方を要求されるよう
なボトル、容器、フィルム、バッグなどの用途に特に好
適である。
【0065】
【実施例】以下本発明の組成物につき実施例で説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に
なんら限定されるものではない。実施例に示した組成物
は下記の条件で調製した。また、実施例に示した物性
の、測定方法と条件も以下に示した。 (1)組成物の調製 4−メチル−1−ペンテン系重合体、エチレン・ブテン
共重合体、1−ブテン系重合体およびプロピレン系共重
合体の各所定量をヘンシェルミキサーでドライブレンド
した後、65mmの押出機(設定温度:280℃)で溶
融混練して調製した。 (2)3層シートの調製 プレス成形機で4−メチル−1−ペンテン系重合体、エ
チレン系重合体および組成物の各シートを成形した。次
いで、4−メチル−1−ペンテン系重合体シート/組成
物シート/エチレン系重合体シートの順に重ね、プレス
成形機にかけて3層シートを作製した。各シートの成形
条件を以下に示す。 4−メチル−1−ペンテン系重合体と組成物シートの成形条件 原料 4−メチル−1−ペンテンと1−オクタデセンの共重合体 4−メチル−1−ペンテン含有量94wt% (以下PMP−1と略す) プレス温度 280℃ 予熱時間 10分間 圧力 50kg/cm2 加圧時間 4分間 4−メチル−1−ペンテン系重合体シートの厚み 1mm 組成物シートの厚み 0.3mm エチレン系重合体シートの成形条件 原料 エチレン単独重合体(LDPE) エチレン含有量100wt% (以下PE−1と略す) プレス温度 200℃ 予熱時間 5分間 圧力 50kg/cm2 加圧時間 4分間 シートの厚み 1mm 3層シートの成形条件 プレス温度(4−メチル−1−ペンテン系重合体側) 280℃ プレス温度(エチレン系重合体側) 250℃ 予熱時間 8分間 圧力 50kg/cm2 加圧時間 3分間 シートの厚み 1.8mm(各層の厚み0.8/0.2/0.8mm) (3)3層ブローボトルの成形 次の原料を用いて3層の多層ブロー成形機を用いて厚さ
1.5mm(PMP−1/組成物/エチレン系重合体=
1.0(外)/0.1/0.4mm(内))の3層ブロ
ーボトルを成形した。ダイス温度は250℃、ダイのク
リアランスは0.5mmに設定した。なお、各原料の押
出温度は次の通りである。 原料 押出温度 PMP−1 250℃ 組成物(接着層) 230℃ エチレン単独重合体(HDPE) 210℃ (エチレン含有量100wt%、以下PE−2と略す) (4)3層フィルムの成形 次の原料を用いて3層のフィルム成形機を用いて厚さ5
0μ(PMP−1/組成物/エチレン系重合体=20/
10/20μm)の3層フィルムを成形した。ダイス温
度は280℃、ダイのクリアランスは0.5mmに設定
した。なお、各原料の押出温度は以下の通りである。 原料 押出温度 PMP−1 280℃ 組成物(接着層) 250℃ エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体 250℃ (エチレン含有量10wt%、以下PE−3と略す) または エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体 250℃ (エチレン含有量5wt%、以下PE−4と略す) 又は、ポリエチレンテレフタレート 290℃ (密度1.41、固有粘度1.4dl/g、以下PETと略す) (1)物性の評価 MFRの測定 4−メチル−1−ペンテン系重合体、エチレン・ブテン
共重合体、1−ブテン系重合体およびプロピレン・ブテ
ン共重合体の各々の所定量を2軸押出機を用いて混練し
て調製した組成物のMFRをASTM D1238に準
拠して荷重:5kg、温度:260℃の条件で測定し
た。 接着強度の測定 3層シート、3層ブローボトルと3層フィルムのTピー
ル剥離試験を次の条件下で行い、剥離強度を測定した。 試験方法 Tピール 試験速度 300mm/分 剥離幅 15mm 温度 23℃ ヒートシール強度の測定 三層フィルムのポリエチレン系重合体層同士をヒートシ
ールバー(温度120℃)で2秒間押さえてヒートシー
ルした。このヒートシール強度を接着強度と同じ条件で
測定した。 酸素透過度の測定 3層フィルムの酸素透過度はJIS K−7126のB
法に準じてMOCONOXTRAN 10/50を使用
して測定した。
【0066】(実施例1)4−メチル−1−ペンテン系
重合体(1−オクタデセン含有量=6重量%、MFR=
3.0g/10分)30重量部、エチレン・ブテン共重
合体(1−ブテン含有量=45重量%、MFR=1.0
g/10分)50重量部および1−ブテン系重合体(エ
チレン含有量=5重量%、MFR=2.5g/10分)
20重量部、安定剤として3,9−ビス[2−{3−
(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエ
チル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名:スミライ
ザーGA80)0.10重量部、ペンタ(エリスリチル
−テトラ−β−メルカプトラウリル)プロピオネート
(シプロ化成(株)、商品名:シーノックス412S)
0.20重量部およびステアリン酸カルシウム(三共有
機合成(株)、商品名:ステアリン酸カルシウム)0.
03重量部の比率で配合し、ヘンシェルミキサーを用い
てドライブレンドした。得られた混合物を280℃に設
定した二軸押出機で溶融混練して接着用の組成物(TL
1)を調製した。この組成物のMFRを測定し、その結
果を表.1に示す。次に、この組成物、PMP−1(M
FR=20g/10分)およびPE−1(MFR=0.
35g/10分)の各シートをプレス法で調製した。引
き続いて、組成物のシートをPMP−1とPE−1のシ
ートの間に置いて、プレス法でPMP−1/接着層/P
E−1の3層シートを成形した。この厚み構成は0.8
/0.2/0.8mmであった。得られた3層シートの
接着強度を測定し、その結果を表.2に示す。
【0067】(実施例2)4−メチル−1−ペンテン系
重合体(1−オクタデセン含有量=6重量%、MFR=
3.0g/10分)40重量部、エチレン・ブテン共重
合体(1−ブテン含有量=15重量%、MFR=3.5
g/10分)40重量部および1−ブテン系重合体(エ
チレン含有量=5重量%、MFR=2.5g/10分)
20重量部、安定剤として3,9−ビス−[2−{3−
(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエ
チル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名:スミライ
ザーGA80)0.10重量部、ペンタ(エリスリチル
−テトラ−β−メルカプトラウリル)プロピオネート
(シプロ化成(株)、商品名:シーノックス412S)
0.20重量部およびステアリン酸カルシウム(三共有
機合成(株)、商品名:ステアリン酸カルシウム)0.
03重量部の比率で配合し、ヘンシェルミキサーを用い
てドライブレンドした。得られた混合物を280℃に設
定した二軸押出機で溶融混練して接着用の組成物(TL
2)を調製した。この組成物のMFRを測定し、その結
果を表.1に示す。次に、この組成物、PMP−1(M
FR=20g/10分)およびPE−1(MFR=0.
35)の各シートをプレス法で調製した。引き続いて、
組成物のシートをPMP−1とPE−1のシートの間に
置いて、プレス法でPMP−1/接着層/PE−1の3
層シートを成形した。この厚み構成は0.8/0.2/
0.8mmであった。得られた3層シートの接着強度を
測定し、その結果を表2に示す。
【0068】(実施例3)4−メチル−1−ペンテン系
重合体(1−オクタデセン含有量=6重量%、MFR=
3.0g/10分)40重量部、エチレン・ブテン共重
合体(1−ブテン含有量=15重量%、MFR=3.5
g/10分)40重量部および1−ブテン系重合体(エ
チレン含有量=5重量%、MFR=2.5g/10分)
10重量部およびプロピレン・ブテン共重合体(1−ブ
テン含有量=20重量%、MFR=5.0g/10分)
10重量部、安定剤として3,9−ビス−[2−{3−
(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエ
チル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名:スミライ
ザーGA80)0.10重量部、ペンタ(エリスリチル
−テトラ−β−メルカプトラウリル)プロピオネート
(シプロ化成(株)、商品名:シーノックス412S)
0.20重量部およびステアリン酸カルシウム(三共有
機合成(株)、商品名:ステアリン酸カルシウム)0.
03重量部の比率で配合し、ヘンシェルミキサーを用い
てドライブレンドした。得られた混合物を280℃に設
定した二軸押出機で溶融混練して接着用の組成物(TL
3)を調製した。この組成物のMFRを測定し、その結
果を表1に示す。次に、この組成物、PMP−1(MF
R=20g/10分)およびPE−1(MFR=0.3
5)の各シートをプレス法で調製した。引き続いて、組
成物のシートをPMP−1とPE−1のシートの間に置
いて、プレス法でPMP−1/接着層/PE−1の3層
シートを成形した。この厚み構成は0.8/0.2/
0.8mmであった。得られた3層シートの接着強度を
測定し、その結果を表2に示す。
【0069】(実施例4)実施例2で調製した接着性組
成物(TL2)を用いてPMP−1/接着性組成物/P
E−2(MFR=0.40g/10分)の3層ブローボ
トルを成形した。厚み構成は1.0/0.1/0.4m
mであった。この3層ブローボトルの接着強度を測定
し、その結果を表3に示す。
【0070】(実施例5)実施例3で調製した接着性組
成物(TL3)を用いてPMP−1/接着性組成物/P
E−2(MFR=0.40g/10分)の3層ブローボ
トルを成形した。厚み構成は1.0/0.1/0.4m
mであった。この3層ブローボトルの接着強度を測定
し、その結果を表3に示す。
【0071】(実施例6)実施例3で調製した接着性組
成物(TL3)を用いてPMP−1/接着性組成物/P
E−3(MFR=2.0g/10分)の3層フィルムを
成形した。厚み構成は20/10/20μmであった。
この3層フィルムの接着強度、ヒートシール強度および
酸素透過度を測定し、その結果を表4に示す。
【0072】(実施例7)実施例3で調製した接着性組
成物(TL3)を用いてPMP−1/接着性組成物/P
E−4(MFR=2.0g/10分)の3層フィルムを
成形した。厚み構成は20/10/20μmであった。
この3層フィルムの接着強度、ヒートシール強度および
酸素透過度を測定し、その結果を表4に示す。
【0073】(実施例8)実施例3で調製した接着性組
成物(TL3)を用いてPMP−1/接着性樹脂組成物
/PET(ポリエチレンテレフタレート:密度1.4
1、固有粘度1.4dl/g)の3層フィルムを成形し
た。厚み構成は20/10/20μmであった。この3
層フィルムの接着強度、ヒートシール強度および酸素透
過度を測定し、その結果を表4に示す。
【0074】(比較例1)4−メチル−1−ペンテン系
重合体(1−オクタデセン含有量=6重量%、MFR=
3.0g/10分)50重量部とエチレン・ブテン共重
合体(1−ブテン含有量=45重量%、MFR=1.0
g/10分)50重量部を用いて接着性組成物(TL
4)を調製した以外は実施例1と同様にして3層シート
の接着強度を測定した。その結果を表2に示す。
【0075】(比較例2)1−ブテン系重合体(エチレ
ン含有量=5重量%、MFR=2.5g/10分)の替
わりプロピレン・ブテン共重合体(1−ブテン含有量=
20重量%、MFR=5.0g/10分)用いて接着性
組成物(TL5)を調製した以外は実施例2と同様にし
て3層ブローボトルの接着強度を測定した。その結果を
表.3に示す。
【0076】(比較例3)1−ブテン系重合体(エチレ
ン含有量=5重量%、MFR=2.5g/10分)の替
わりプロピレン・ブテン共重合体(1−ブテン含有量=
20重量%、MFR=5.0g/10分)用いて接着性
組成物(TL5)を調製した以外は実施例6と同様にし
て3層フィルムの接着強度、ヒートシール強度および酸
素透過度を測定し、その結果を表4に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【発明の効果】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重
合体組成物は、耐熱性、透明性、ガス透過性、離型性、
液切れ性、ヒートシール強度及び耐衝撃性等の機械的特
性に優れているだけでなく、特に4−メチル−1−ペン
テン樹脂のみならず他樹脂との接着性にも優れているた
め積層体製造用樹脂組成物、とりわけ、4−メチル−1
−ペンテン樹脂と他のオレフィン系重合体樹脂乃至極性
基含有重合体樹脂との積層体構造に於ける接着用樹脂組
成物、として好適である 又、本発明の該樹脂組成物を用いて成る積層体及びその
積層体成型品は、層間接着強度が強く、強度等の機械的
諸特性に優れ、然も、優れた耐熱性、透明性、ガス透過
性、離型性、液切れ性、ヒートシール性等の各特性を、
その積層体の態様に対応して発揮する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)4−メチル−1−ペンテン系重合
    体20以上60重量部以下と(B)エチレン・ブテン共
    重合体30以上60重量部以下と(C)1−ブテン系重
    合体5以上40重量部以下と(D)プロピレン・ブテン
    共重合体0以上30重量部以下((A)+(B)+
    (C)+(D)=100重量部)からなることを特徴と
    する4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物。
  2. 【請求項2】 (A)4−メチル−1−ペンテン系重合
    体が、4−メチル−1−ペンテン単独重合体又は炭素数
    が2から20個のα−オレフィンと4−メチル−1−ペ
    ンテンのランダム共重合体であり、4−メチル−1−ペ
    ンテンの含有率が80重量%以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の重合体組成物。
  3. 【請求項3】 (B)エチレン・ブテン共重合体が、1
    −ブテンの含有量が10以上50重量%以下のランダム
    共重合体であることを特徴とする請求項1記載の重合体
    組成物。
  4. 【請求項4】 (C)1−ブテン系重合体が、1−ブテ
    ン単独重合体又は炭素数が2から20個のα−オレフィ
    ンと1−ブテンのランダム共重合体であり、1−ブテン
    の含有率が60重量%以上であることを特徴とする請求
    項1記載の重合体組成物。
  5. 【請求項5】 (D)プロピレン・ブテン系重合体の1
    −ブテン含有量が10以上50重量%以下のランダム共
    重合体であることを特徴とする請求項1記載の重合体組
    成物。
  6. 【請求項6】 (E)4−メチル−1−ペンテンの含有
    量が80重量%以上の4−メチル−1−ペンテン系重合
    体の層、(F)上記(E)層の重合体以外の熱可塑性樹
    脂層、及び前記請求項1乃至5に記載の4−メチル−1
    −ペンテン系樹脂組成物の接着剤層からなる積層成形
    体。
  7. 【請求項7】 前記(F)層の熱可塑性樹脂がオレフィ
    ン系重合体樹脂である請求項6記載の積層成形体。
  8. 【請求項8】 前記(F)層の熱可塑性樹脂が極性基含
    有重合体である請求項6記載の積層成形体。
  9. 【請求項9】 成形体が容器である請求項6記載の積層
    成形体。
  10. 【請求項10】 成形体がフィルム又はシートである請
    求項6記載の積層成形体。
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