JPH09262046A - 釣 糸 - Google Patents
釣 糸Info
- Publication number
- JPH09262046A JPH09262046A JP7230096A JP7230096A JPH09262046A JP H09262046 A JPH09262046 A JP H09262046A JP 7230096 A JP7230096 A JP 7230096A JP 7230096 A JP7230096 A JP 7230096A JP H09262046 A JPH09262046 A JP H09262046A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fishing line
- fishing
- denier
- strength
- fish
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 釣糸として満足する引張強度、結節強度を有
し、比重も淡水および海水の比重より高く、かつ釣針に
掛かった魚等の動きに対して操作し易く、大きな力が加
わった時の切断などがない釣糸を提供する。 【解決手段】 引張強度6.0g/デニ−ル以上、結節
強力が4.0g/デニ−ル以上、かつ20%伸長におけ
る弾性回復率が80%以上であるポリエステルフィラメ
ントからなる釣糸。
し、比重も淡水および海水の比重より高く、かつ釣針に
掛かった魚等の動きに対して操作し易く、大きな力が加
わった時の切断などがない釣糸を提供する。 【解決手段】 引張強度6.0g/デニ−ル以上、結節
強力が4.0g/デニ−ル以上、かつ20%伸長におけ
る弾性回復率が80%以上であるポリエステルフィラメ
ントからなる釣糸。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はポリエステルフィラ
メントからなる釣糸に関し、鮎やヘラブナ等の釣りに好
適な高強力かつ弾性回復性のある釣糸に関する。
メントからなる釣糸に関し、鮎やヘラブナ等の釣りに好
適な高強力かつ弾性回復性のある釣糸に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に竿先またはリ−ル糸巻きから釣針
までを連結する釣糸は比較的太い道糸と、道糸から釣針
までのハリスから構成される。これら道糸やハリスに要
求される特性として(1)引張強度が大きいこと、
(2)道糸やよりもどし等との結節強度が大きいこと、
(3)巻き癖がつきにくいこと、(4)リ−ルになじみ
易いこと、(5)沈み易いこと、(6)水中抵抗が小さ
いこと、(7)カ−ルしにくいこと、(8)岩ずれ等で
摩耗しにくいこと、(9)あたりが良く感知できるこ
と、(10)透明であること、(11)場合によっては逆に
視認性がよいこと、などがある。
までを連結する釣糸は比較的太い道糸と、道糸から釣針
までのハリスから構成される。これら道糸やハリスに要
求される特性として(1)引張強度が大きいこと、
(2)道糸やよりもどし等との結節強度が大きいこと、
(3)巻き癖がつきにくいこと、(4)リ−ルになじみ
易いこと、(5)沈み易いこと、(6)水中抵抗が小さ
いこと、(7)カ−ルしにくいこと、(8)岩ずれ等で
摩耗しにくいこと、(9)あたりが良く感知できるこ
と、(10)透明であること、(11)場合によっては逆に
視認性がよいこと、などがある。
【0003】従来から対象魚、釣場、天候、釣り時間帯
などの釣り条件に対応してポリアミド、ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレ−ト等を用いた太さの異なるモ
ノフィラメントが釣糸として使用されており、強度の点
からポリアミドが主として釣糸として使用されてきた。
しかしながら、ポリアミドが有する吸水性により水中や
水濡れ状態において引張強度や結節強度が低くなる傾向
にあった。一方、高強度ポリエチレンモノフィラメント
はポリアミドと比較して引張強度は高く、伸度も低いた
め釣糸用として使用頻度が高くなってきている。しかし
ながら、ポリエチレン自身の比重が他の樹脂に比較して
低いため、かかる高強力ポリエチレンモノフィラメント
からなる釣糸は水面近くに浮く傾向があり、魚等が釣針
に掛かった時のあたりが竿先や手元に伝わるのが遅れた
り、釣針が水中で不自然な動きになって魚等に警戒心を
起こさせたりする問題点があった。さらに、ポリエチレ
ンテレフタレ−トモノフィラメントも釣糸として使用さ
れている場合もあるが硬すぎて巻き癖がつき易く、リ−
ルになじまない、大きな力が加わった時に切断し易い、
耐衝撃性が不足するなどの欠点を有する。
などの釣り条件に対応してポリアミド、ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレ−ト等を用いた太さの異なるモ
ノフィラメントが釣糸として使用されており、強度の点
からポリアミドが主として釣糸として使用されてきた。
しかしながら、ポリアミドが有する吸水性により水中や
水濡れ状態において引張強度や結節強度が低くなる傾向
にあった。一方、高強度ポリエチレンモノフィラメント
はポリアミドと比較して引張強度は高く、伸度も低いた
め釣糸用として使用頻度が高くなってきている。しかし
ながら、ポリエチレン自身の比重が他の樹脂に比較して
低いため、かかる高強力ポリエチレンモノフィラメント
からなる釣糸は水面近くに浮く傾向があり、魚等が釣針
に掛かった時のあたりが竿先や手元に伝わるのが遅れた
り、釣針が水中で不自然な動きになって魚等に警戒心を
起こさせたりする問題点があった。さらに、ポリエチレ
ンテレフタレ−トモノフィラメントも釣糸として使用さ
れている場合もあるが硬すぎて巻き癖がつき易く、リ−
ルになじまない、大きな力が加わった時に切断し易い、
耐衝撃性が不足するなどの欠点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のポリ
アミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−トモ
ノフィラメントからなる釣糸に比較して、釣糸として満
足する引張強度、結節強度を有し、比重も淡水および海
水の比重より高く、かつ釣針に掛かった魚等の動きに対
して操作し易く、大きな力が加わった時の切断などがな
い釣糸を提供することを目的とする。
アミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−トモ
ノフィラメントからなる釣糸に比較して、釣糸として満
足する引張強度、結節強度を有し、比重も淡水および海
水の比重より高く、かつ釣針に掛かった魚等の動きに対
して操作し易く、大きな力が加わった時の切断などがな
い釣糸を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上述の
目的は引張強度6.0g/デニ−ル以上、結節強力が
4.0g/デニ−ル以上、かつ20%伸長における弾性
回復率が80%以上であるポリエステルフィラメントか
らなる釣糸を提供することによって達成される。上述の
ごとき特性を有するポリエステルとしてはポリプロピレ
ンテレフタレ−ト(以下PPTと略称する)、ポリブチ
レンテレフタレ−ト(以下PBTと略称する)を挙げる
ことができ、PPTとPETとの共重合体であってもよ
い。これらは第3成分が共重合されていてもよく、具体
的にはエチレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、
ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−
ル、ポリエチレングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル;イソ
フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、1,4
−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサ
ンジメタノ−ル等の脂環式ジオ−ル等を挙げることがで
き、上記の機械的特性を損なわない範囲内で共重合成分
とすることができる。
目的は引張強度6.0g/デニ−ル以上、結節強力が
4.0g/デニ−ル以上、かつ20%伸長における弾性
回復率が80%以上であるポリエステルフィラメントか
らなる釣糸を提供することによって達成される。上述の
ごとき特性を有するポリエステルとしてはポリプロピレ
ンテレフタレ−ト(以下PPTと略称する)、ポリブチ
レンテレフタレ−ト(以下PBTと略称する)を挙げる
ことができ、PPTとPETとの共重合体であってもよ
い。これらは第3成分が共重合されていてもよく、具体
的にはエチレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、
ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−
ル、ポリエチレングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル;イソ
フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、1,4
−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサ
ンジメタノ−ル等の脂環式ジオ−ル等を挙げることがで
き、上記の機械的特性を損なわない範囲内で共重合成分
とすることができる。
【0006】また、上述のポリエステルは極限粘度が
0.8以上、2.5以下の範囲であることが好ましい。
該極限粘度が0.8未満の場合には引張強度、結節強力
が劣り、目的とする釣糸を得ることができにくくなる。
一方、極限粘度が2.5を超えると紡糸性が困難とな
る。
0.8以上、2.5以下の範囲であることが好ましい。
該極限粘度が0.8未満の場合には引張強度、結節強力
が劣り、目的とする釣糸を得ることができにくくなる。
一方、極限粘度が2.5を超えると紡糸性が困難とな
る。
【0007】本発明において「フィラメント」とはポリ
エステルモノフィラメントのみならずポリエステルマル
チフィラメントでもよく、ポリエステルマルチフィラメ
ントが撚あわされた撚糸またはポリエステルマルチフィ
ラメントが組み上げられた組物をも示す。そして、該撚
糸または組物はポリエステルマルチフィラメント100
%使いであっても、ポリアミド繊維糸条またはポリオレ
フィン繊維糸条と併用して製造されたものであってもよ
い。
エステルモノフィラメントのみならずポリエステルマル
チフィラメントでもよく、ポリエステルマルチフィラメ
ントが撚あわされた撚糸またはポリエステルマルチフィ
ラメントが組み上げられた組物をも示す。そして、該撚
糸または組物はポリエステルマルチフィラメント100
%使いであっても、ポリアミド繊維糸条またはポリオレ
フィン繊維糸条と併用して製造されたものであってもよ
い。
【0008】上述のポリエステルフィラメントには耐屈
曲摩耗性を付与するために、シリコン系、テフロン系の
表面処理剤を塗布することが好ましい。具体的にはアミ
ノ変性シリコン、弗素変性シリコン、弗素ポリマ−エマ
ルジョン、テフロンエマルジョンなどを挙げることがで
きる。
曲摩耗性を付与するために、シリコン系、テフロン系の
表面処理剤を塗布することが好ましい。具体的にはアミ
ノ変性シリコン、弗素変性シリコン、弗素ポリマ−エマ
ルジョン、テフロンエマルジョンなどを挙げることがで
きる。
【0009】本発明の釣糸は引張強度6.0g/デニ−
ル以上、結節強力が4.0g/デニ−ル以上、かつ20
%伸長における弾性回復率が80%以上であるという優
れた機械的特性を有しており、とくに、鮎釣り用釣糸と
して極めて優れた性能を発揮し、取扱が容易である。鮎
釣りは周知のとおり、友釣りという漁法があり、生きた
鮎を鼻環でつないで水中に放し、これを囮にし他の鮎を
引き寄せて引っ掛けて釣るという漁法を一般に用いる。
この場合、囮になる鮎が自然状態で長時間自由に生き生
きと泳ぎ回る状態を作ることが必要であり、急な魚の旋
回にも耐え得るような特性を有することが必要となる。
このためには釣糸特性として軽量性、強度のみならず、
高い弾性回復性が要請される。従来のポリアミド、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレ−ト繊維からなる
釣糸は弾性回復性が低いために、たとえ水中で囮が自由
に泳ぎ回ることができたとしても急な旋回等による釣糸
にかかる力に耐えることができない問題があった。本発
明の釣糸はかかる問題を解決したものである。
ル以上、結節強力が4.0g/デニ−ル以上、かつ20
%伸長における弾性回復率が80%以上であるという優
れた機械的特性を有しており、とくに、鮎釣り用釣糸と
して極めて優れた性能を発揮し、取扱が容易である。鮎
釣りは周知のとおり、友釣りという漁法があり、生きた
鮎を鼻環でつないで水中に放し、これを囮にし他の鮎を
引き寄せて引っ掛けて釣るという漁法を一般に用いる。
この場合、囮になる鮎が自然状態で長時間自由に生き生
きと泳ぎ回る状態を作ることが必要であり、急な魚の旋
回にも耐え得るような特性を有することが必要となる。
このためには釣糸特性として軽量性、強度のみならず、
高い弾性回復性が要請される。従来のポリアミド、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレ−ト繊維からなる
釣糸は弾性回復性が低いために、たとえ水中で囮が自由
に泳ぎ回ることができたとしても急な旋回等による釣糸
にかかる力に耐えることができない問題があった。本発
明の釣糸はかかる問題を解決したものである。
【0010】本発明の釣糸において、引張強度が6.0
g/デニ−ル未満の場合、釣糸に必要な強力を得るため
に釣糸の繊度を大きくする必要が生じ、リ−ルに巻くこ
とができる釣糸の長さが短くなるので、所望の深さまで
釣糸を延長することができない。また結節強力が4.0
g/デニ−ル未満の場合には結び目で切断し易く、20
%伸長時の弾性回復性が80%に満たない場合には、鮎
の友釣り漁法における囮が自然状態で長時間自由に生き
生きと泳ぎ回ることができず、急な魚の旋回に釣糸が切
断する場合が生じる。
g/デニ−ル未満の場合、釣糸に必要な強力を得るため
に釣糸の繊度を大きくする必要が生じ、リ−ルに巻くこ
とができる釣糸の長さが短くなるので、所望の深さまで
釣糸を延長することができない。また結節強力が4.0
g/デニ−ル未満の場合には結び目で切断し易く、20
%伸長時の弾性回復性が80%に満たない場合には、鮎
の友釣り漁法における囮が自然状態で長時間自由に生き
生きと泳ぎ回ることができず、急な魚の旋回に釣糸が切
断する場合が生じる。
【0011】さらに本発明の釣糸はポリエステルフィラ
メントより構成されているため、比重が淡水または海水
よりも大きく、そのため魚等が釣針に掛かった時のあた
りを感知するのが容易になり、釣糸が水中でうける釣針
が水中で不自然な動きになって魚等に警戒心を起こさせ
たりする問題点がない。
メントより構成されているため、比重が淡水または海水
よりも大きく、そのため魚等が釣針に掛かった時のあた
りを感知するのが容易になり、釣糸が水中でうける釣針
が水中で不自然な動きになって魚等に警戒心を起こさせ
たりする問題点がない。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中における各測定値は以下の方法によ
り測定された値である。 (1)ポリエステルの極限粘度(dl/g) フェノ−ル/テトラクロロエタン(等重量比)混合溶媒
中、30℃で測定した値である。 (2)引張強度(g/デニ−ル) JIS L 1013に準拠して測定した値である。 (3)結節強力(g/デニ−ル) JIS L 1013に準拠して測定した値である。 (4)弾性回復性(%) 自動記録装置付定速伸長形引張試験機(インストロン1
122、インストロン社製)を用い、試料に0.05g
/デニ−ルの初荷重をかけた状態で20cmの掴み間隔
に取り付け、引張速度10cm/分で20%まで引き伸
し、ついでただちに同じ速度で除重し、2分間放置した
後、再び同じ速度で一定伸びまで引き伸ばす。記録した
荷重−伸長曲線から残留伸びを測定し、下記式により算
出した。 弾性回復率(%)=〔(L1 −L2 )/L1 〕×100 ただし、L1 は20%伸長時の伸びを、L2 は残留歪み
の伸びを示す。
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中における各測定値は以下の方法によ
り測定された値である。 (1)ポリエステルの極限粘度(dl/g) フェノ−ル/テトラクロロエタン(等重量比)混合溶媒
中、30℃で測定した値である。 (2)引張強度(g/デニ−ル) JIS L 1013に準拠して測定した値である。 (3)結節強力(g/デニ−ル) JIS L 1013に準拠して測定した値である。 (4)弾性回復性(%) 自動記録装置付定速伸長形引張試験機(インストロン1
122、インストロン社製)を用い、試料に0.05g
/デニ−ルの初荷重をかけた状態で20cmの掴み間隔
に取り付け、引張速度10cm/分で20%まで引き伸
し、ついでただちに同じ速度で除重し、2分間放置した
後、再び同じ速度で一定伸びまで引き伸ばす。記録した
荷重−伸長曲線から残留伸びを測定し、下記式により算
出した。 弾性回復率(%)=〔(L1 −L2 )/L1 〕×100 ただし、L1 は20%伸長時の伸びを、L2 は残留歪み
の伸びを示す。
【0013】実施例1 極限粘度〔η〕=1.5のPPTを275℃で紡糸し、
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中30
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.8倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を鮎の
友釣りに用いたところ、囮になる鮎が自然状態で長時間
自由に生き生きと泳ぎ回ることができ、魚の急な旋回に
対しても糸が切断することはなかった。
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中30
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.8倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を鮎の
友釣りに用いたところ、囮になる鮎が自然状態で長時間
自由に生き生きと泳ぎ回ることができ、魚の急な旋回に
対しても糸が切断することはなかった。
【0014】実施例2 極限粘度〔η〕=2.0のPPT−PBT共重合体
(1,3−プロパンジオ−ルを90モル%、1,4−ブ
タンジ−ルを10モル%使用)を280℃で紡糸し、さ
らに温浴中30℃で第一次延伸を施し、続いて160℃
の乾熱で第二次延伸を施して、総延伸倍率が3.5倍と
なるように延伸を行い、100デニ−ルのモノフィラメ
ントを得た。このモノフィラメントの機械的特性を表1
に示す。このモノフィラメントにシリコンオイル溶液を
塗布したものを釣糸として使用し、鮎の友釣りに用いた
ところ、囮になる鮎が自然状態で長時間自由に生き生き
と泳ぎ回ることができ、魚の急な旋回に対しても糸が切
断することはなかった。
(1,3−プロパンジオ−ルを90モル%、1,4−ブ
タンジ−ルを10モル%使用)を280℃で紡糸し、さ
らに温浴中30℃で第一次延伸を施し、続いて160℃
の乾熱で第二次延伸を施して、総延伸倍率が3.5倍と
なるように延伸を行い、100デニ−ルのモノフィラメ
ントを得た。このモノフィラメントの機械的特性を表1
に示す。このモノフィラメントにシリコンオイル溶液を
塗布したものを釣糸として使用し、鮎の友釣りに用いた
ところ、囮になる鮎が自然状態で長時間自由に生き生き
と泳ぎ回ることができ、魚の急な旋回に対しても糸が切
断することはなかった。
【0015】実施例3 顔料を0.5重量%含有した以外は実施例1と同様にし
てPPTからなる500デニ−ル/50フィラメントの
マルチフィラメントを得た。このマルチフィラメントの
機械的特性を表1に示す。得られたマルチフィラメント
を用いて八つ打ちの組紐を編組して釣糸を製造した。こ
の釣糸を用いて鮎の友釣りを行ったところ、囮になる鮎
が自然状態で長時間自由に生き生きと泳ぎ回ることがで
き、魚の急な旋回に対しても糸が切断することはなかっ
た。
てPPTからなる500デニ−ル/50フィラメントの
マルチフィラメントを得た。このマルチフィラメントの
機械的特性を表1に示す。得られたマルチフィラメント
を用いて八つ打ちの組紐を編組して釣糸を製造した。こ
の釣糸を用いて鮎の友釣りを行ったところ、囮になる鮎
が自然状態で長時間自由に生き生きと泳ぎ回ることがで
き、魚の急な旋回に対しても糸が切断することはなかっ
た。
【0016】比較例1 極限粘度〔η〕=0.8のPETを295℃で紡糸し、
1000m/分の速度で巻き取った。さらに延伸倍率
4.0倍で延伸を施し、500デニ−ル/50フィラメ
ントのマルチフィラメントを得た。このマルチフィラメ
ントの機械的特性を表1に示す。得られたマルチフィラ
メントを用いて撚糸機で撚数150M/Tの実撚をか
け、シリコンオイル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げ
た。この釣糸を用いて鮎の友釣りを行ったが、弾性回復
性が劣るので魚の急な旋回に耐えられずショック切れが
生じ、釣糸として不適当であった。
1000m/分の速度で巻き取った。さらに延伸倍率
4.0倍で延伸を施し、500デニ−ル/50フィラメ
ントのマルチフィラメントを得た。このマルチフィラメ
ントの機械的特性を表1に示す。得られたマルチフィラ
メントを用いて撚糸機で撚数150M/Tの実撚をか
け、シリコンオイル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げ
た。この釣糸を用いて鮎の友釣りを行ったが、弾性回復
性が劣るので魚の急な旋回に耐えられずショック切れが
生じ、釣糸として不適当であった。
【0017】比較例2 極限粘度〔η〕=1.6のPBTを270℃で紡糸し、
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中25
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.8倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を用い
て鮎の友釣りを行ったが、弾性回復性が劣るので魚の急
な旋回に耐えられずショック切れが生じ、釣糸として不
適当であった。また、耐光堅牢度に劣るので釣糸が変色
した。
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中25
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.8倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を用い
て鮎の友釣りを行ったが、弾性回復性が劣るので魚の急
な旋回に耐えられずショック切れが生じ、釣糸として不
適当であった。また、耐光堅牢度に劣るので釣糸が変色
した。
【0018】比較例3 極限粘度〔η〕=0.7のPPTを275℃で紡糸し、
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中30
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.5倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を用い
て鮎の友釣りを行ったが、引張強度、結節強力が劣るの
で釣糸として不適当であった。
1000m/分の速度で巻き取った。さらに温浴中30
℃で第一次延伸を施し、続いて160℃の乾熱で第二次
延伸を施して、総延伸倍率が3.5倍となるように延伸
を行い、500デニ−ル/50フィラメントのマルチフ
ィラメントを得た。このマルチフィラメントの機械的特
性を表1に示す。得られたマルチフィラメントを用いて
撚糸機で撚数150M/Tの実撚をかけ、シリコンオイ
ル溶液を塗布して釣糸製品に仕上げた。この釣糸を用い
て鮎の友釣りを行ったが、引張強度、結節強力が劣るの
で釣糸として不適当であった。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の釣糸は、釣糸として満足な引張
強度、結節強度を有し、比重も淡水および海水の比重よ
り高いため釣竿の穂先から浮きまでのタルミ部分がほと
んどなくほぼ直線に糸が張られるので魚の微妙なあたり
を逃すことがない上に、釣針に掛かった魚等の動きに対
して操作し易く、大きな力が加わった時の切断などがな
いものである。
強度、結節強度を有し、比重も淡水および海水の比重よ
り高いため釣竿の穂先から浮きまでのタルミ部分がほと
んどなくほぼ直線に糸が張られるので魚の微妙なあたり
を逃すことがない上に、釣針に掛かった魚等の動きに対
して操作し易く、大きな力が加わった時の切断などがな
いものである。
【図1】本発明において弾性回復性を算出する荷重−伸
長曲線を示す図である。
長曲線を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 引張強度6.0g/デニ−ル以上、結節
強力が4.0g/デニ−ル以上、かつ20%伸長におけ
る弾性回復率が80%以上であるポリエステルフィラメ
ントからなる釣糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7230096A JPH09262046A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 釣 糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7230096A JPH09262046A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 釣 糸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09262046A true JPH09262046A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13485290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7230096A Pending JPH09262046A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 釣 糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09262046A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6468655B1 (en) | 1998-01-29 | 2002-10-22 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Smooth polyester fiber |
GB2409185A (en) * | 2003-12-19 | 2005-06-22 | Hyosung Corp | Polytrimethylene terephthalate used for fibres, and its production |
GB2421515A (en) * | 2004-12-21 | 2006-06-28 | Nash Tackle Ltd | Braided fishing line which becomes elasticated in water |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP7230096A patent/JPH09262046A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6468655B1 (en) | 1998-01-29 | 2002-10-22 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Smooth polyester fiber |
GB2409185A (en) * | 2003-12-19 | 2005-06-22 | Hyosung Corp | Polytrimethylene terephthalate used for fibres, and its production |
ES2254004A1 (es) * | 2003-12-19 | 2006-06-01 | Hyosung Corporation | Resina de poli (tereftalato de trimetileno), metodo de producir la misma, y fibra de poli (tereftalato de trimetileno) producida usando la misma. |
GB2409185B (en) * | 2003-12-19 | 2006-11-29 | Hyosung Corp | Method of producing polytrimethylene terephthalate resin and fbres thereof |
GB2421515A (en) * | 2004-12-21 | 2006-06-28 | Nash Tackle Ltd | Braided fishing line which becomes elasticated in water |
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